JP3912529B2 - 照明器具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、環状蛍光ランプを用いた照明器具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、環状蛍光ランプを用いた照明器具は、天板の下面に円錐台形状の器具本体を設け、この器具本体から下方にソケットとランプホルダとをそれぞれ2つずつ対称的に突設し、それら各ソケットにランプ外径の異なる2本の各環状蛍光ランプの口金を接続するとともに、各ランプホルダに各環状蛍光ランプの口金とは反対のガラスバルブ部分を嵌合し、器具本体の下方に2本の環状蛍光ランプを互いの高さを異ならせて配設している(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
従来用いられている環状蛍光ランプでは、そのガラスバルブの管外径が29mmと比較的大きい。
【0004】
この環状蛍光ランプを器具本体の下方に配設する従来の照明器具では、天井面に対する器具本体の最大突出部よりも下方に環状蛍光ランプが突出し、環状蛍光ランプを含む照明器具の全体の高さが比較的高くなっている。
【0005】
【特許文献1】
特開平4−212276号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の構造では、環状蛍光ランプのガラスバルブの管外径が大きく、この環状蛍光ランプを器具本体の下方に配設するため、照明器具の高さを全体的に低くできにくく、器具本体の高さが高いと圧迫感がある。
【0007】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、環状蛍光ランプを用いて薄型化できる照明器具を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の照明器具は、中央に形成された開口部、開口部の周囲に形成された環状の平板部、平板部の周囲に形成された環状の段部、段部の上方に位置するとともに段部を介して形成された環状板部を有する円形の器具本体と;下方照射部分が器具本体の取付面に対する最大突出部と同一か下方に位置するように段部の周囲に配設されたガラスバルブの管外径が25.5mm以下であり、かつ、ガラスバルブの環状の仮想軸と同一方向に向けて口金ピンが配設されている環状蛍光ランプと;器具本体の環状板部から垂直に突設され、その垂直方向から環状蛍光ランプの口金ピンが挿入されて電気的に接続されるソケットと;器具本体の環状板部から垂直に突設され、環状蛍光ランプのガラスバルブの外周に嵌合して保持するランプホルダと;環状蛍光ランプの内側に配設されたベビー球と;器具本体に取着されるセードと;を具備しているものである。
【0009】
そして、この構成では、環状蛍光ランプのガラスバルブの管外径が25.5mm以下であるため、照明器具の薄型化を図れる。
【0010】
また、口金ピンがガラスバルブの環状の仮想軸と幅同一方向に向けて配設されているため、口金ピンに接続されるソケットがランプ内側空間の方向へ突出せず、ランプ内側空間を有効利用できる。
【0011】
また、環状蛍光ランプの器具本体への着脱は、環状蛍光ランプを垂直に移動させることにより容易に行える。さらに、口金ピンの突出方向が環状蛍光ランプの着脱方向と一致するため、口金ピンとソケットとの着脱も容易にできる。
【0012】
また、器具本体の環状板部にソケットおよびランプソケットを設けたため、環状蛍光ランプを含めた器具本体を薄型にできる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の照明器具の一実施の形態を図面を参照して説明する。
【0014】
図1は本発明の第1の実施例を示す照明器具の断面図、図2は照明器具の分解状態の斜視図である。
【0015】
図において、1は環状蛍光ランプで、この環状蛍光ランプ1は、管外径が25.5mm以下の例えば19mmに形成された環状のガラスバルブ2を有し、このガラスバルブ2内には希ガスおよび水銀を有する放電媒体が封入されるとともに、ガラスバルブ2の内壁面には蛍光体被膜が形成され、ガラスバルブ2の両端には電極が配設され、ガラスバルブ2の両端間に跨がって口金3が配設されている。口金3には、電極に電気的に接続された複数の口金ピン4が、ガラスバルブ2の環状の仮想軸とほぼ同一方向に向けて突設されている。そして、図に示すように、本実施例の照明器具では、例えば32Wと40Wのランプ外径の異なる2本の環状蛍光ランプ1が用いられる。
【0016】
11は器具本体で、この器具本体11は、外観が円形でかつ薄型に形成され、ほぼ同形状の天板12の下面に取り付けられており、この天板12の上面が後述する天井面27への取付面12a となる。器具本体11の中央には円形の開口部13が上下方向に開口形成され、この開口部13の周囲に環状の空間14を内部に有する収納部15が形成され、この収納部15の周囲に環状蛍光ランプ1が配設される環状の段部(凹部)16が形成されている。この段部16の上方に臨む環状板部17は、収納部15の高さ方向の厚みよりも薄い平板状に形成されている。
【0017】
器具本体11の段部16には、2本の環状蛍光ランプ1の各配設位置に対応して一対のソケット18が配設されている。このソケット18は、環状板部17から垂直に突設され、その垂直方向から口金ピン4が挿入されて電気的に接続されるソケット部19が形成されるとともに、口金3の外周に嵌合して保持するほぼC字状のホルダ部20が形成されている。
【0018】
器具本体11の段部16には、ソケット18の位置とは対称位置に、2本の環状蛍光ランプ1の各配設位置に対応して一対のランプホルダ21がそれぞれ配設されている。このランプホルダ21は、環状板部17から垂直に突設され、ガラスバルブ2の外周に嵌合して保持するほぼC字状のホルダ部22が形成されている。
【0019】
器具本体11の収納部15には、ランプホルダ21の近傍位置において、開口部13に臨んでソケット23が水平に配設され、このソケット23にベビー球24が水平に螺合接続されている。
【0020】
器具本体11の収納部15の環状の空間14には、インバータ回路を有する放電灯点灯装置(インバータ点灯装置)25が配設されている。この放電灯点灯装置25の電源入力側にはアダプタ26が電線などで電気的に接続され、出力側には各ソケット18が電線などで電気的に接続されている。
【0021】
アダプタ26は、高さが薄い円板状に形成され、器具本体11の開口部13内の下部側に図示しない連結部を介して器具本体11に一体的に固定され、その連結部に沿って配線される電線などで放電灯点灯装置25の電源入力側と接続されている。そして、アダプタ26は、器具取付時に、天井面27に設置されている角形の引掛シーリング28に電気的に接続されるとともに機械的に支持される。
【0022】
器具本体11には、器具本体11の下方および側方を覆ってセード29が取着される。このセード29は、透光性を有する乳白色材にて、下方へ大きな円弧面でもってなだらかに突出する薄型形状に形成されており、周縁部には器具本体11に取り付けられる取付縁部30が形成されている。
【0023】
次に、第1の実施例の作用を説明する。
【0024】
図1に示すように、器具本体11は、天井面27に設置されている引掛シーリング28に接続されるアダプタ26を介して、器具本体11が天井面27に支持されるとともに、器具本体11側と引掛シーリング28側とが電気的に接続される。
【0025】
器具本体11の環状の段部16には、ランプ直径が異なる2本の環状蛍光ランプ1がそれぞれ配設され、口金3から突出する口金ピン4がソケット18に挿入接続されているとともに、口金3と反対側のガラスバルブ2がランプホルダ21で保持されている。また、ソケット23には、ベビー球24が接続されている。
【0026】
環状蛍光ランプ1、ベビー球24、アダプタ26などを覆ってセード29が器具本体11に取り付けられている。
【0027】
環状蛍光ランプ1の点灯時およびベビー球24の点灯時には、環状蛍光ランプ1およびベビー球24から発せられた光がセード29を透光して照明される。
【0028】
そして、器具本体11の周囲の環状の段部16に環状蛍光ランプ1が配設されるため、きわめて薄型にでき、外観が良く、圧迫感を和らげることができる。
【0029】
特に、ガラスバルブ2の管外径が25.5mm以下である環状蛍光ランプ1を用いることにより、より薄型にできる。
【0030】
また、器具本体11の取付面12a すなわち天井面27に対する器具本体11の最大突出部が環状蛍光ランプ1の下方照射部分よりも下方へ突出しない状態にあり、環状蛍光ランプ1を含めて器具本体11を薄型にできる。
【0031】
また、器具本体11にセード29を取着した状態でも全体として薄型にでき、しかも、セード29は下方へ大きな円弧面でもってなだらかに突出する薄型形状であるため、圧迫感を与えることがない。
【0032】
また、環状蛍光ランプ1の器具本体11への着脱は、環状蛍光ランプ1を垂直に移動させることにより容易に行なえる。口金ピン4の突出方向が環状蛍光ランプ1の着脱方向と一致するため、口金ピン4とソケット18との着脱も容易にできる。
【0033】
また、口金ピン4がガラスバルブ2の環状の仮想軸とほぼ同一方向に向けて配設されているため、口金ピン4に接続されるソケット18がランプ内側空間の方向へ突出せず、従来のように口金ピンが内側空間に傾いていてその口金ピンに接続されるソケットが内側空間に突出する場合に比べて、ランプ内側空間を有効利用できる。すなわち、器具本体11の収納部15の径方向に大きくして容積を増加することができる。言い換えれば、同じ容積でも収納部15の高さ方向に低くすることができ、薄型にできる。
【0034】
次に、図3は本発明の第2の実施例を示す照明器具の断面図であり、図4はその分解状態の斜視図である。なお、第1の実施例と同様の構成は同一符号を用いてその説明を省略する。
【0035】
器具本体11は、環状の収納部15を備え、この収納部15の周囲全体に段部16が形成されている。収納部15の外周面の1箇所からは段部16に突出する突出部31が形成され、この突出部31に一対のソケット18が一体に形成されている。
【0036】
器具本体11の段部16の位置には、環状の反射板32が取り付けられている。この反射板32の反射面33は収納部15の下端周縁部から天板12の周縁部にかけて傾斜状に配設され、この反射面33に各環状蛍光ランプ1の上面側の一部が入り込む凹部34が環状に形成されている。この凹部34の断面形状は、環状蛍光ランプ1とほぼ同心円状になるように形成されている。
【0037】
各凹部34の各ソケット18に対向する位置には、ソケット18に挿入される環状蛍光ランプ1の口金ピン4が挿通する挿通孔35が形成されているとともに、環状蛍光ランプ1の口金3の外周に嵌合して保持するホルダ36が取り付けられている。各凹部34のホルダ36とは反対側に環状蛍光ランプ1のガラスバル2の外周に嵌合して保持するランプホルダ21が取り付けられている。
【0038】
そして、この第2の実施例においては、第1の実施例の照明器具に比べて、セード29に丸みを持たせ、環状蛍光ランプ1からのセード29の距離を少し大きくすることにより、セード29に映るランプイメージを消去できるとともに、配光を均一化できる。
【0039】
【発明の効果】
請求項1記載の照明器具によれば、環状蛍光ランプのガラスバルブの管外径が25.5mm以下であるため、照明器具の薄型化を図れる。
【0040】
また、口金ピンがガラスバルブの環状の仮想軸と幅同一方向に向けて配設されているため、口金ピンに接続されるソケットがランプ内側空間の方向へ突出せず、ランプ内側空間を有効利用できる。
【0041】
また、環状蛍光ランプの器具本体への着脱は、環状蛍光ランプを垂直に移動させることにより容易に行える。さらに、口金ピンの突出方向が環状蛍光ランプの着脱方向と一致するため、口金ピンとソケットとの着脱も容易にできる。
【0042】
また、器具本体の環状板部にソケットおよびランプソケットを設けたため、環状蛍光ランプを含めた器具本体を薄型にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す照明器具の断面図である。
【図2】同上実施例の照明器具の分解状態の斜視図である。
【図3】本発明の他の実施例を示す照明器具の断面図である。
【図4】同上実施例の照明器具の分解状態の斜視図である。
【符号の説明】
1 環状蛍光ランプ
2 ガラスバルブ
4 口金ピン
11 器具本体
12a 取付面
13 開口部
16 段部
17 環状板部
18 ソケット
21 ランプホルダ
24 ベビー球
29 セード
Claims (1)
- 中央に形成された開口部、開口部の周囲に形成された環状の平板部、平板部の周囲に形成された環状の段部、段部の上方に位置するとともに段部を介して形成された環状板部を有する円形の器具本体と;
下方照射部分が器具本体の取付面に対する最大突出部と同一か下方に位置するように段部の周囲に配設されたガラスバルブの管外径が25.5mm以下であり、かつ、ガラスバルブの環状の仮想軸と同一方向に向けて口金ピンが配設されている環状蛍光ランプと;
器具本体の環状板部から垂直に突設され、その垂直方向から環状蛍光ランプの口金ピンが挿入されて電気的に接続されるソケットと;
器具本体の環状板部から垂直に突設され、環状蛍光ランプのガラスバルブの外周に嵌合して保持するランプホルダと;
環状蛍光ランプの内側に配設されたベビー球と;
器具本体に取着されるセードと;
を具備していることを特徴とする照明器具。
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