JP3911915B2 - 蓋構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は:開口を有した開口部材に対し、上記開口を閉鎖した閉鎖位置と上記開口を開放した開放位置との間で回動自在に設けられた蓋本体と;そして蓋本体を閉鎖位置に開放可能に保持する蓋保持手段と;を備えている蓋構造に関係している。
【0002】
【従来の技術】
このような、蓋構造は種々の分野で使用されている。そして、近年では、片手で蓋本体の開閉動作を操作可能な蓋構造が種々開発されている。片手で蓋本体の開閉動作が操作可能な蓋構造は、例えば特開平9−58725号公報,特開平8−217113号公報,そして特開平9−39996号公報により広く知られている。
【0003】
特開平9−58725号公報の蓋構造では、開口部材に対し蓋本体が帯板状のゴムにより連結されている。そして、蓋本体が開放位置から閉鎖位置へと移動されることにより帯板状のゴムが折り曲げられて弾性力を蓄積する。蓋保持手段による蓋本体の閉鎖位置への保持が解除されると、帯板状のゴムに蓄積されていた弾性力により蓋本体が閉鎖位置から開放位置へと自動的に回動される。
【0004】
特開平8−217113号公報の蓋構造では、開口部材に対し蓋本体が開放位置と閉鎖位置との間で回動自在となるように回動中心軸を介して連結されている。開口部材及び蓋本体のいずれか一方に帯板状のゴムの一端が固定されているとともに開口部材及び蓋本体のいずれか他方に形成されている係合穴に上記ゴムの他端が係合されている。そして、蓋本体が開放位置から閉鎖位置へと移動されることにより帯板状のゴムが折り曲げられて弾性力を蓄積する。蓋保持手段による蓋本体の閉鎖位置への保持が解除されると、帯板状のゴムに蓄積されていた弾性力により蓋本体が閉鎖位置から開放位置へと自動的に回動される。
【0005】
特開平9−39996号公報の蓋構造でも、開口部材に対し蓋本体が開放位置と閉鎖位置との間で回動自在となるように回動中心軸を介して連結されている。蓋本体に帯板状のゴムの一端が固定されているとともに開口部材に形成されている係合穴に上記ゴムの他端が係合されている。そして、蓋本体が開放位置から閉鎖位置へと移動されることにより帯板状のゴムが折り曲げられて弾性力を蓄積する。蓋保持手段による蓋本体の閉鎖位置への保持が解除されると、帯板状のゴムに蓄積されていた弾性力により蓋本体が閉鎖位置から開放位置へと自動的に回動される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述した3つの公報に開示されている従来の蓋構造の夫々においては、組み立て時において、帯板状のゴムの両端を開口部材と蓋本体に固定する作業が必要であり、あるいは帯板状のゴムの一端を開口部材及び蓋本体の一方に固定するととともに帯板状のゴムの他端を開口部材及び蓋本体の他方に形成されている係合穴に係合させる作業が必要である。
【0007】
これらの固定作業及び係合作業は煩雑であり、上記従来の蓋構造の組み立てコストを上昇させている。また上記係合は使用中に解除される可能性があるとともに係合作業時に組み立て者の指を挟む危険性もある。
【0008】
この発明は上記事情の下でなされ、この発明の目的は、容易に組み立てることが出来るとともに組み立て者が傷つく可能性を無くすことが出来る、蓋構造を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述したこの発明の目的を達成する為に、この発明に従った蓋構造は:
開口を有した開口部材と;
開口部材に対し、上記開口を閉鎖した閉鎖位置と上記開口を開放した開放位置との間で回動自在に設けられた蓋本体と;
蓋本体を閉鎖位置に開放可能に保持する蓋保持手段と;そして、
弾性を有した材料により板状に形成され、両端部を重ねた状態で両端部が蓋本体に固定され、蓋本体の開放位置から閉鎖位置への移動により上記両端の中間部分が開口部材に押圧されて撓むことにより弾性力が蓄積され、蓋保持部材による蓋本体の閉鎖位置への保持が開放された時に上記蓄積された弾性力により閉鎖位置から開放位置へと蓋本体を回動させる弾性体と;
を備えていることを特徴としている。
【0010】
弾性体が弾性を有した材料により板状に形成され、両端部を重ねた状態で両端部が蓋本体に固定されるので、組み立て作業が容易である。両端部が重ねられた状態で蓋本体に固定された弾性体の中間部の外表面は湾曲した形状をしている。そして蓋本体の開放位置から閉鎖位置への移動により、弾性体の中間部のこのように湾曲した形状の外表面が開口部材に押圧されて撓むことにより弾性力が蓄積される。弾性体の湾曲した形状の外表面を有した中間部は、この蓋構造の組み立て者を損傷させる可能性がない。また中間部も2重の構造を有しているので撓むことにより前述した従来の帯板形状の弾性部材よりも大きな弾性力が蓄積される。従って、撓みにより弾性体に蓄積された弾性力が開放される時に弾性力が開口部材に作用させる力の逃げを無くす為に開口部材に上記中間部を受ける係合凹所を形成する必要がない。
【0011】
上述した如く構成されていることを特徴としているこの発明に従った蓋構造においては、蓋本体及び開口部材のいずれか一方が回動中心軸を有しており、蓋本体及び開口部材のいずれか他方が上記回動中心軸を回動自在に支持する軸受け孔を有している、ことにより開口部材に対して蓋本体が回動自在に連結されていることが出来る。
【0012】
上述した如く構成されていることを特徴としているこの発明に従った蓋構造においてはまた、蓋本体及び開口部材が連続して形成されていることにより開口部材に対して蓋本体が回動自在に連結されていることが出来る。
【0013】
上述した如く構成されていることを特徴としているこの発明に従った蓋構造においてはさらに、開口部材に弾性体の上記中間部分を受け入れる凹所が設けられていることが好ましい。このような凹所は、折り畳まれて厚さが厚くなっている弾性体が蓋構造の外観、特に蓋本体の外観、が厚くなってしまうことを防止する。
【0014】
上述したこの発明の目的を達成する為に、この発明に従ったもう1つの蓋構造は:
開口を有した部材に固定される連結部材と;
連結部材に対し、上記開口を閉鎖した閉鎖位置と上記開口を開放した開放位置との間で回動自在に設けられた蓋本体と;
蓋本体を閉鎖位置に開放可能に保持する蓋保持手段と;そして、
弾性を有した材料により板状に形成され、両端部を重ねた状態で両端部が蓋本体に固定され、蓋本体の開放位置から閉鎖位置への移動により上記両端の中間部分が連結部材に押圧されて撓むことにより弾性力が蓄積され、蓋保持部材による蓋本体の閉鎖位置への保持が開放された時に上記蓄積された弾性力により閉鎖位置から開放位置へと蓋本体を回動させる弾性体と;
を備えていることを特徴としている。
【0015】
このように構成されたことを特徴とするこの発明に従っているもう1つの蓋構造は:蓋本体と連結部材とを連結部材が固定される部材とは独立して形成し、上記連結部材が固定される部材に連結部材が固定される以前に弾性体を連結部材と蓋本体との間に介在させることが出来る。この為に、前述したこの発明に従っている蓋構造と比較すると、同じ効果を得ることが出来ることはもちろんのこと、組み立て作業が容易になっている。
【0016】
このように構成されたことを特徴とするこの発明に従っているもう1つの蓋構造は、前述したこの発明に従っている蓋構造と同様に、蓋本体及び連結部材のいずれか一方が回動中心軸を有しており、蓋本体及び連結部材のいずれか他方が上記回動中心軸を回動自在に支持する軸受け孔を有している、ことにより、連結部材に対して蓋本体を回動自在に連結されていることが出来る。
【0017】
上述した如く構成されていることを特徴としているこの発明に従った蓋構造においてはまた、蓋本体及び連結部材が連続して形成されていることにより連結部材に対して蓋本体が回動自在に連結されていることが出来る。
【0018】
上述した如く構成されていることを特徴としているこの発明に従った蓋構造においてはさらに、連結部材に弾性体の上記中間部分を受け入れる凹所が設けられていることが好ましい。このような凹所は、折り畳まれて厚さが厚くなっている弾性体が蓋構造の外観、特に蓋本体の外観、が厚くなってしまうことを防止する。
【0019】
以下、この発明の種々の実施の形態を添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
【0020】
【発明の実施の形態】
[第1の実施の形態]
まず最初に、図1の(A)を参照しながらこの発明の第1の実施の形態に従った蓋構造10の全体の構成について説明する。
【0021】
この蓋構造10は、開口12aを有した開口部材12と、開口部材12に対し開口12aを閉鎖した閉鎖位置と開口12aを開放した開放位置との間で回動自在に設けられた蓋本体14と、を備えている。
【0022】
この実施の形態において開口部材12は容器の上壁を構成している。開口部材12は、容器の他の部分から独立して形成されていて、上壁の無い容器の上部開口を覆うように容器に取り付けられることが出来るし、または容器の上壁として容器の他の部分と一体的に形成されていることが出来る。なお、この実施の形態では、開口部材12は弾性を有するプラスチック材料により形成されている。
【0023】
開口部材12の上壁には開口12aの周囲に開口12aを取り囲むよう凹部12bが形成されている。
【0024】
この実施の形態において上記容器は所定の形状に折り畳まれた多数の濡れティッシュペーパーを格納する為に使用されており、これら多数の濡れティッシュペーパーは上記容器中から開口部材12の開口12aを介して1枚づつ引き出されることが出来る。
【0025】
蓋本体14の一縁には、相互に同心的に配置されて相互に正反対の方向に向かい突出している1対の回動中心軸14aが設けられている軸支持部14bが上記一縁に沿い突出するよう形成されている。蓋本体14の裏面には、蓋本体14が閉鎖位置に配置された時に、開口部材12の開口12aの周囲の凹部12bに嵌合されて開口12aを密閉する環状の嵌合突起14cが設けられている。
【0026】
この実施の形態においては蓋本体14も、開口部材12と同様に、弾性を有するプラスチック材料により形成されている。
【0027】
開口部材12の上壁の一辺には蓋本体14の軸支持部14bを受け入れる軸支持部受け入れ凹所12cが形成されていて、軸支持部受け入れ凹所12cには蓋本体14の1対の回転中心軸14aが挿入されて1対の回動中心軸14aを回動自在に支持する1対の軸受け孔12dが形成されている。開口部材12の軸支持部受け入れ凹所12cの1対の軸受け孔12d中に軸支持部14bの1対の回転中心軸14aを挿入することは、蓋本体14及び開口部材12の双方の材料の弾性を利用して蓋本体14及び開口部材12の少なくともいずれか一方を撓ませることにより、容易に行うことが出来る。
【0028】
蓋本体14の裏面で軸支持部14bの近傍には、弾性を有した材料により板状に形成され両端部が相互に重ね合わされた弾性体16が両端部を固定されており、これによって弾性体16の湾曲された中間部が蓋本体14と開口部材12との間に介在されている。より詳細には、この実施の形態において弾性体16は帯板形状をしており、相互に重ね合わされた両端部に位置決め孔16aが形成されている。弾性体16の両端部の位置決め孔16aは蓋本体14の裏面の所定の位置に設けられている位置決め突起14dに被せられ、その後に弾性体保護覆い18が弾性体16の両端部を覆った状態で上記所定の位置に固定される。この固定は、例えば接着剤を含む公知の固定手段により実施することが出来る。弾性体保護覆い18はまた、上記所定の位置と弾性体保護覆い18のいずれか一方に係合突起を設けるとともに上記所定の位置と弾性体保護覆い18のいずれか他方に上記係合突起と係合可能な係合凹所を設け、これら係合突起と係合凹所との組み合わせにより上記所定の位置へ着脱可能に固定されることが出来る。
【0029】
しかしながら弾性体16の両端部は、例えば接着剤やねじや位置決め突起14dの熱カシメを含む公知の固定手段により弾性体保護覆い18を設けることなく上記所定の位置へ固定することも出来る。
【0030】
開口部材12の上壁の軸支持部受け入れ凹所12cの所定の位置には弾性体受け入れ凹所12eが形成されている。
【0031】
蓋構造10はさらに、蓋本体14を閉鎖位置に保持する為の蓋保持手段20を備えている。この実施の形態において蓋保持手段20は、蓋本体14の上記別の一縁に設けられている係合突起20aと、蓋本体14が閉鎖位置に配置された時に、図1の(B)に示す如く、閉鎖位置の蓋本体14の係合突起20aと係合するよう開口部材12の上記対応する部分に設けられている係合レバー20bと、を含んでいる。
【0032】
係合レバー20bは開口部材12と一体的に形成されていて、外力が負荷されていない状態で、図1の(B)に示す如く閉鎖位置の蓋本体14の係合突起20aと係合することが出来る係合位置に配置されている。係合位置の係合レバー20bに外力を負荷して、図1の(B)中に矢印Aで示す如く係合レバー20bを自身の弾性力により撓ませると、閉鎖位置の蓋本体14の係合突起20aに対する係合レバー20bの係合は解除され、蓋本体14は閉鎖位置から開放位置への回動が可能になる。
【0033】
蓋本体14の軸支持部14bの裏面の所定の位置に弾性体18を保持した弾性体保護覆い18を固定し、さらに開口部材12の軸支持部受け入れ凹所12cの1対の軸受け孔12dに蓋本体14の軸支持部14bの1対の回転中心軸14aを挿入すると、開口部材12に対して蓋本体14が回動自在に連結される。この時には、図2の(A)に示されている如く、弾性体16の湾曲された中間部の外周面が開口部材12の軸支持部受け入れ凹所12cの底面に当接する。この状態で蓋本体14に下方に向かう力が負荷されていなければ、弾性体16が自身の弾性力に抗して撓ませられることが無く、蓋本体14は開放位置に配置される。開放位置に配置された蓋本体14の軸支持部14bの表面の一部は開口部材12の軸支持部受け入れ凹所12cの底面に当接しており、このことは蓋本体14が過大に開放されるのを防止している。
【0034】
上述した如く開放位置に配置されている蓋本体14に下方に向かう力を負荷すると、蓋本体14は図2の(A)に示されている開放位置から図2の(B)に示されている閉鎖位置に向かい回動される。この間に、弾性体16は中間部が開口部材12の軸支持部受け入れ凹所12cの底面に押しつけられるともに上記底面上を弾性体受け入れ凹所12eに向かい移動し、やがて折り曲げられるよう撓ませられ、この結果として弾性体16に弾性力が蓄積される。なお、この実施の形態では、弾性体16の中間部は帯板が2枚重なった2重構造になっているので、この結果として弾性体16に蓄積される弾性力は、1枚の帯板による1重構造の前述した従来の弾性体の場合と比較すると、遥かに大きくなっている。また折り曲げられた弾性体16の中間部は開口部材12の軸支持部受け入れ凹所12cの弾性体受け入れ凹所12e中に受入れられる。弾性体受け入れ凹所12eが存在していることにより、折り曲げられ厚さが増した弾性体16の為に蓋本体14の厚さを増大させる必要を無くしている。
【0035】
図2の(B)において蓋本体14は、凹まされた弾性体16に蓄積される弾性力に抗して、図1の(B)に示されているように蓋保持手段20により閉鎖位置に保持されている。
【0036】
この状態で、蓋保持手段20の係合レバー20bに外力を負荷して、図1の(B)中に矢印Aで示す如く係合レバー20bを自身の弾性力により撓ませると、閉鎖位置の蓋本体14の係合突起20aに対する係合レバー20bの係合は解除され、蓋本体14は凹まされている弾性体16に蓄積されている弾性力により閉鎖位置から開放位置へと自動的に回動される。
【0037】
図3,図4の(A)及び(B)には、蓋保持手段20の変形例が示されている。なおこれらの図において、前述した第1の実施の形態の蓋構造10中の構成部材と同じ構成部材には前述した第1の実施の形態の蓋構造10中で同じ構成部材に付されていた参照符号と同じ参照符号を付して詳細な説明は省略する。
【0038】
この変形例では、図4の(A)に示されている如く、蓋本体14の上記別の一縁に係合突起20aに隣接してもう1つの係合突起14eが形成されていて、開口部材12の一辺において蓋本体14の上記別の一縁に対応した部分には、蓋本体14が閉鎖位置に配置された時に、蓋本体14のもう1つの係合突起14eと係合し弾性体16に蓄積された弾性力に抗して蓋本体14を閉鎖位置に保持する係合溝12hが形成されている。
【0039】
開口部材12の一辺の上記対応した部分にはさらに、図6に良く示されている如く、係合溝12hに隣接して係合解除レバー収容凹所12iが形成されており、係合解除レバー収容凹所12i中には係合解除レバー20′bが回動可能に設けられている。係合解除レバー20′bは相互に同心的に相互に正反対の方向に延出している1対の回動中心軸20cを有しており、係合解除レバー収容凹所12iの内表面には係合解除レバー20′bの1対の回動中心軸20cが挿入されて1対の回動中心軸20cを回動自在に支持する1対の軸受け孔20dが形成されている。係合解除レバー収容凹所12iの1対の軸受け孔20dに対する係合解除レバー20′bの1対の回動中心軸20cの挿入は、開口部材14または係合解除レバー20′bの少なくともいずれか一方が弾性を有したプラスチック材料により形成されており、このいずれか一方を撓ませることにより達成することことが出来る。
【0040】
係合解除レバー20′bには、係合解除レバー収容凹所12iの係合溝12hに向かい突出した係合解除突起20dが形成されている。蓋本体14が閉鎖位置に配置されると、図4の(A)中に示されている如く、係合解除レバー20′bの係合解除突起20dに閉鎖位置の蓋本体14の上記別の一縁の係合突起20aが重複される。そして、係合解除レバー20′bに外力が負荷されて係合解除レバー20′bが図4の(A)中で矢印Bにより示されている如く1対の回動中心軸20cの回りに回動すると、係合解除レバー20′bの係合解除突起20dが、図4の(B)中に示されている如く、閉鎖位置の蓋本体14の係合突起20aを押し上げる。この結果として、開口部材12の係合解除レバー収容凹所12i中の係合溝12hに対する蓋本体14の上記別の一縁のもう1つの係合突起14eの係合を解除させる。この結果として蓋本体14は、蓋本体14が閉鎖位置に配置されることにより前述した如く弾性力が蓄積された弾性体16の弾性力により前述した第1の実施の形態の場合の如く、閉鎖位置から開放位置に向かい自動的に回動される。
【0041】
なお開口部材12の係合解除レバー収容凹所12i中における係合解除レバー20′bの回動自在な配置は、係合解除レバー収容凹所12iの内表面に1対の軸受け孔20dに代わり1対の回動中心軸を設けるとともに、係合解除レバー20′bに1対の回動中心軸20cに代わり1対の軸受け孔を設けることによっても達成することが出来るし、図1及び図2を参照しながら前述した第1の実施の形態の蓋構造10の蓋保持手段20の係合レバー20b(図1の(B)参照)の如く、開口部材12と一体的に形成されることにより図7の(A)に示す係合位置と図4の(B)に示す係合解除位置との間で弾性的に回動可能とすることも出来る。なおこの場合には、係合解除レバー20′bに外力が負荷されていなければ、係合解除レバー20′bは係合位置に配置される。
【0042】
[第2の実施の形態]
次は、図5の(A)を参照しながらこの発明の第2の実施の形態に従った蓋構造10′の構成について説明する。なおこの第2の実施の形態において、図1,図2の(A)及び(B)を参照しながら前述したこの発明の第1の実施の形態に従った蓋構造10の構成部材と同じ構成部材は、第1の実施の形態の蓋構造10の同じ構成部材を指摘した参照符号と同じ参照符号を使用して指摘し、詳細な説明は省略する。
【0043】
第2の実施の形態に従った蓋構造10′が第1の実施の形態に従った蓋構造10と構成において異なっているのは、開口部材12に固定された連結部材30が存在しており、蓋本体14の軸支持部14bが連結部材30に対して開放位置と閉鎖位置との間で回動自在に連結されていることである。さらに、弾性体保護覆い18′が弾性体16を伴って蓋本体14の裏面の軸支持部14bの近傍の所定の位置に着脱自在に固定されていることである。
【0044】
より詳細に説明すると、この実施の形態においては、開口部材12に対する連結部材30の固定は、開口部材12から独立して形成された連結部材30を開口部材12に対して着脱自在に係合することにより達成されている。
【0045】
この為に、開口部材12の一辺に連結部材収容凹所32が設けられており、連結部材収容凹所32に連結部材30が着脱自在に設けられている。この実施の形態では、連結部材収容凹所32に係合凹所32aが設けられていて、連結部材収容凹所32の係合凹所32aに着脱自在に係合する係合突起30aが連結部材30に設けられている。
【0046】
連結部材収容凹所32に対する連結部材30の着脱自在な係合は、少なくとも開口部材12及び連結部材30のいずれか一方が弾性を有しているプラスチック材料により形成されていて、上記いずれか一方が弾性的に撓むことが可能であることにより達成される。そしてこの実施の形態では、連結部材30が蓋本体14と同様に弾性を有しているプラスチック材料により形成されていて、弾性的に撓むことが可能である。
【0047】
上記着脱自在な係合は、連結部材収容凹所32に係合突起を設けるとともに、連結部材収容凹所32の係合突起に着脱自在に係合する係合凹所を連結部材30に設けることによっても達成される。
【0048】
しかしながら、開口部材12に対する連結部材30の固定は、例えば接着剤やねじを含む公知の固定手段によって直接的に行うことも出来る。
【0049】
蓋本体14の裏面の軸支持部14bの近傍の所定の位置に対する弾性体保護覆い18′の着脱自在な連結は、図5中に示されている如く、上記所定の位置に設けられた係合突起40aと弾性体保護覆い18′に設けられた係合凹所40bとの組み合わせによって達成されている。しかし、弾性体保護覆い18′の上記着脱自在な連結は、上記所定の位置に係合凹所を設けるとともに弾性体保護覆い18′に上記係合凹所と係合される係合突起を設けることによっても達成することが出来る。さらには、ねじやクリップ等の公知の着脱自在な固定手段によっても可能である。なお蓋本体14の裏面の軸支持部14bの近傍の所定の位置に対して弾性体保護覆い18′は、前述した第1の実施の形態の弾性体保護覆い18のい場合と同様に、例えば接着剤のような公知の固定手段により直接的に固定されても良い。
【0050】
この実施の形態においては、連結部材30の一側面に対して蓋本体14の軸支持部14bが連続して一体的に形成されていることにより、蓋本体14が連結部材30に対し、ひいては連結部材30が着脱自在に設けられる開口部材12に対し、開放位置と閉鎖位置との間で回動自在になっている。
【0051】
また連結部材30には蓋本体14の上記所定の位置に固定されている弾性体16の中間部を受け入れる為の弾性体受け入れ凹所30bが形成されている。
【0052】
図6の(B)には、蓋本体14の裏面の軸支持部14bの近傍の所定の位置に対して弾性体保護覆い18′が弾性体16とともに着脱自在に固定され、さらに連結部材30を開口部材12の連結部材収容凹所32中に着脱自在に固定した状態が示されている。この状態において、蓋本体14に閉鎖位置に向かう外力が負荷されていなければ、弾性体16の湾曲した中間部の外周面が連結部材30の弾性体受け入れ凹所30bの底面に押しつけられるともに上記底面上で摺動し、やがて折り曲げられるよう撓ませられ、この結果として弾性体16に弾性力が蓄積される。なお、この実施の形態では、弾性体16の中間部は帯板が2枚重なった2重構造になっているので、この結果として弾性体16に蓄積される弾性力は、1枚の帯板による1重構造の前述した従来の弾性体の場合と比較すると、遥かに大きくなっている。また折り曲げられた弾性体16の中間部は連結部材30の弾性体受け入れ凹所30b中に受入れられる。弾性体受け入れ凹所30bが存在していることにより、折り曲げられ厚さが増した弾性体16の為に蓋本体14の厚さを増大させる必要を無くしている。
【0053】
図6の(B)において蓋本体14は、凹まされた弾性体16に蓄積される弾性力に抗して、図1の(B)に示されているように蓋保持手段20により閉鎖位置に保持されている。
【0054】
この状態で、蓋保持手段20の係合レバー20bに外力を負荷して、図1の(B)中に矢印Aで示す如く係合レバー20bを自身の弾性力により撓ませると、閉鎖位置の蓋本体14の係合突起20aに対する係合レバー20bの係合は解除され、蓋本体14は凹まされている弾性体16に蓄積されている弾性力により閉鎖位置から開放位置へと自動的に回動される。
【0055】
なおこの実施の形態において蓋本体14は連結部材30と連続して一体的に形成されることにより連結部材30に対して回動自在に設けられていたが、蓋本体14及び連結部材30のいずれか一方に1対の回動中心軸を設けるとともに蓋本体14及び連結部材30のいずれか他方に上記1対の回動中心軸を回動自在に支持する1対の軸受け孔を設けることによっても蓋本体14を連結部材30に対して回動自在に設けることが出来る。
【0056】
また前述した2つの実施の形態においては弾性体保護覆18または18′が蓋本体14とは独立して形成されていたが、弾性体保護覆いを蓋本体14に対して前記所定の位置に隣接して連続して一体的に形成することにより、前記所定の位置から離間されて開放された開放位置と、前記所定の位置に弾性体16とともに重複されて固定された閉鎖位置と、の間で回動可能とすることも出来る。
【0057】
弾性体保護覆いを連結部材30に対して開放位置と閉鎖位置と間で回動可能とする為には、弾性体保護覆いと連結部材30のいずれか一方に1対の回動中心軸を設けるとともに、弾性体保護覆いと連結部材30のいずれか他方に上記1対の回動中心軸を回動自在に支持する1対の軸受け孔を設けることによっても達成することが出来る。
【0058】
【発明の効果】
以上詳述したことから明かなように、この発明に従った蓋構造によれば、容易に組み立てることが出来るとともに、組み立て者が損傷を受けることが無い蓋構造を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は、この発明の第1の実施の形態に従った蓋構造の概略的な分解斜視図であり;そして、
(B)は、(A)の蓋構造における蓋保持手段が蓋本体を閉鎖位置に保持している状態を概略的に示す横断面図である。
【図2】(A)は、図1の(A)の蓋構造において蓋本体が開放位置に弾性部材の弾性力により配置されている状態を示す部分的に拡大された横断面図であり;そして、
(B)は、図1の(A)の蓋構造において蓋本体が弾性部材を内方に凹ませて蓄積させた弾性力に抗して閉鎖位置に配置されている状態を示す部分的に拡大された横断面図である。
【図3】この発明の第1の実施の形態に従った蓋構造における蓋保持手段の変形例を概略的に示す変形例である。
【図4】(A)は、図3の蓋保持手段の変形例が蓋本体を閉鎖位置に保持している状態を概略的に示す縦断面図であり;そして、
(B)は、図3の蓋保持手段の変形例が閉鎖位置に対する蓋本体の保持を解除した状態を概略的に示す縦断面図である。
【図5】この発明の第2の実施の形態に従った蓋構造の概略的な分解斜視図である。
【図6】(A)は、図5の蓋構造において蓋本体が開放位置に弾性部材の弾性力により配置されている状態を示す部分的に拡大された横断面図であり;そして、
(B)は、図5の蓋構造において蓋本体が弾性部材を内方に凹ませて蓄積させた弾性力に抗して閉鎖位置に配置されている状態を示す部分的に拡大された横断面図である。
【符号の説明】
10,10′ 蓋構造
12 開口部材
12a 開口
12d 軸受け孔
12e 弾性体受け入れ凹所
14 蓋本体
14a 回動中心軸
16 弾性体
20 蓋保持手段
30 連結部材
30b 弾性体受け入れ凹所
Claims (8)
- 開口を有した開口部材と;
開口部材に対し、上記開口を閉鎖した閉鎖位置と上記開口を開放した開放位置との間で回動自在に設けられた蓋本体と;
蓋本体を閉鎖位置に開放可能に保持する蓋保持手段と;そして、
弾性を有した材料により板状に形成され、両端部を重ねた状態で両端部が蓋本体に固定され、蓋本体の開放位置から閉鎖位置への移動により上記両端の中間部分が開口部材に押圧されて撓むことにより弾性力が蓄積され、蓋保持部材による蓋本体の閉鎖位置への保持が開放された時に上記蓄積された弾性力により閉鎖位置から開放位置へと蓋本体を回動させる弾性体と;
を備えていることを特徴とする蓋構造。 - 蓋本体及び開口部材のいずれか一方が回動中心軸を有しており、
蓋本体及び開口部材のいずれか他方が上記回動中心軸を回動自在に支持する軸受け孔を有している、
ことを特徴とする請求項1に記載の蓋構造。 - 蓋本体及び開口部材が連続して形成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の蓋構造。 - 開口部材には、弾性体の上記中間部分を受け入れる凹所が設けられている、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の蓋構造。 - 開口を有した部材に固定される連結部材と;
連結部材に対し、上記開口を閉鎖した閉鎖位置と上記開口を開放した開放位置との間で回動自在に設けられた蓋本体と;
蓋本体を閉鎖位置に開放可能に保持する蓋保持手段と;そして、
弾性を有した材料により板状に形成され、両端部を重ねた状態で両端部が蓋本体に固定され、蓋本体の開放位置から閉鎖位置への移動により上記両端の中間部分が連結部材に押圧されて撓むことにより弾性力が蓄積され、蓋保持部材による蓋本体の閉鎖位置への保持が開放された時に上記蓄積された弾性力により閉鎖位置から開放位置へと蓋本体を回動させる弾性体と;
を備えていることを特徴とする蓋構造。 - 蓋本体及び連結部材のいずれか一方が回動中心軸を有しており、
蓋本体及び連結部材のいずれか他方が上記回動中心軸を回動自在に支持する軸受け孔を有している、
ことを特徴とする請求項5に記載の蓋構造。 - 蓋本体及び連結部材が連続して形成されている、
ことを特徴とする請求項5に記載の蓋構造。 - 連結部材には、弾性体の上記中間部分を受け入れる凹所が設けられている、
ことを特徴とする請求項5乃至請求項7のいずれか1項に記載の蓋構造。
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