JP3909695B2 - 車輌の制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車輌の制御装置に係り、特に、他の車輌を牽引して走行する際に作用する走行抵抗に適切に対処し得るようにした車輌の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、エンジン及びモータ・ジェネレータの両方を変速機に付設して、発進時や加速時等においてはエンジン及びモータ・ジェネレータの両方の駆動力を変速機に伝え、また降坂路走行時や制動時においてはモータ・ジェネレータをジェネレータとして機能させてエンジンブレーキ効果を補い、また制動エネルギを回生して燃費を向上すると共に排気ガス排出量を低減させるようにしたパラレル・ハイブリット方式が知られるようになった(例えば、特許文献1参照)。また、エンジン、モータ及び発電機を変速機に付設し、エンジンにより発電機を駆動して発電した電力にてモータを駆動して走行するように構成し、小出力のエンジンを効率の良い領域で準定常的に運転してバッテリを効率良く充電しつつ走行するシリーズ・ハイブリッド方式も知られるようになった(例えば、特許文献2参照)。
【0003】
上記パラレル・ハイブリット方式にあっては、信号待ち等で停車する際にエンジン(及びモータ)の駆動を停止させ、この状態からの発進時にエンジンを再始動させるように制御する所謂アイドリングストップ機能を具備するものもある(例えば、特許文献3参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−215270号公報(図1,図5及び図6)
【特許文献2】
特開平5−168105号公報(図1ないし図4)
【特許文献3】
特開2002−195070号公報(図1及び図2)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、他の車輌を牽引しつつ走行する牽引走行時には、被牽引車輌による高走行抵抗に打ち勝つために、アクセルを通常時よりも多く踏み込んでエンジンから高トルクを出力させながらの走行が余儀なくされる。しかし、上記アイドリングストップ機能を備えたハイブリッド車輌にあっては、牽引により上記のようにエンジンを高トルク駆動させなければならない場合でも、牽引の有無を特に認識することなく、非牽引の通常走行時と同様に条件が成立するとエンジンを停止させている。
【0006】
このため、上記ハイブリッド車輌では、牽引走行時にはより大きなエンジントルクを必要とするにも拘らず、エンジン始動時におけるモータ駆動による電力消費に依り急激に低下する充電量を逐次補充する目的から、エンジントルクを発電用に多く消耗して、充分とは言えないエンジントルクでの牽引走行を余儀なくされる等の事態を招く虞がある。
【0007】
そこで本発明は、牽引走行などの走行抵抗増大走行状態においてはアイドリングストップ制御の実施を禁止し得るように構成し、もって上記課題を解決する車輌の制御装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る本発明は(例えば図1及び図2参照)、エンジン(11)の出力トルクとモータ(12)の出力トルクとを駆動車輪に出力してなる車輌の制御装置において、
前記エンジン(11)を所定条件に応じて駆動状態と停止状態とに切換えるアイドリングストップ制御を実施するアイドリングストップ制御手段(2a)と、
車輌走行時に作用する走行抵抗に基づき、走行抵抗増大走行状態であるか否かを判定する走行状態判定手段(5)と、
該走行状態判定手段(5)により前記走行抵抗増大走行状態と判定された際、前記アイドリングストップ制御手段(2a)による前記アイドリングストップ制御の実施を禁止する実施制限手段(4)と、
前記エンジン(11)の非駆動時に前記モータ(12)を駆動して走行させるモータ走行制御手段(3a)と、を備え
前記実施制限手段(4)は、前記走行状態判定手段(5)により前記走行抵抗増大走行状態と判定された際、前記アイドリングストップ制御の実施と共に前記モータ走行制御手段(3a)によるモータ走行制御の実施を禁止してなる、
ことを特徴とする車輌の制御装置にある。
【0009】
なお、本発明における「モータ」とは、電気エネルギを回転運動に変換する所謂狭義のモータに限らず、回転運動を電気エネルギに変換する所謂ジェネレータをも含む概念である。
【0010】
請求項2に係る本発明は(例えば図1参照)、前記走行状態判定手段(5)は、車輌走行中の加速度(A1)と基準加速度(A2)とに基づく算出値(A)を、予め設定した所定値と比較し、前記算出値(A)が該所定値より大きい状況が所定時間以上継続したとき、所定以上の走行抵抗が作用する前記走行抵抗増大走行状態であると判定してなる、
請求項1記載の車輌の制御装置にある。
【0011】
請求項3に係る本発明は(例えば図1参照)、前記エンジン(11)の駆動に対応させて前記モータ(12)を駆動するアシスト制御手段(3a)を備え、
前記実施制限手段(4)は、前記走行状態判定手段(5)により前記走行抵抗増大走行状態と判定された際、前記アイドリングストップ制御の実施と共に前記アシスト制御手段(3a)によるアシスト制御の実施を禁止してなる、
請求項1又は2記載の車輌の制御装置にある。
【0012】
請求項4に係る本発明は(例えば図1参照)、前記モータ(12)に駆動用電力を供給しかつ該モータ(12)による回生電力を充電し得るバッテリ(13)を備え、
前記実施制限手段(4)は、前記走行状態判定手段(5)により前記走行抵抗増大走行状態と判定された際、前記バッテリ(13)の目標充電量を、非走行抵抗増大走行状態での目標充電量より低い値に設定変更してなる、
請求項3記載の車輌の制御装置にある。
【0013】
請求項5に係る本発明は(例えば図1及び図2参照)、エンジン(11)の出力トルクとモータ(12)の出力トルクとを駆動車輪に出力してなる車輌の制御装置において、
前記エンジン(11)を所定条件に応じて駆動状態と停止状態とに切換えるアイドリングストップ制御を実施するアイドリングストップ制御手段(2a)と、
車輌走行時に作用する走行抵抗に基づき、走行抵抗増大走行状態であるか否かを判定する走行状態判定手段(5)と、
該走行状態判定手段(5)により前記走行抵抗増大走行状態と判定された際、前記アイドリングストップ制御手段(2a)による前記アイドリングストップ制御の実施を禁止する実施制限手段(4)と、
前記エンジン(11)の駆動に対応させて前記モータ(12)を駆動するアシスト制御手段(3a)と、を備え、
前記実施制限手段(4)は、前記走行状態判定手段(5)により前記走行抵抗増大走行状態と判定された際、前記アイドリングストップ制御の実施と共に前記アシスト制御手段(3a)によるアシスト制御の実施を禁止してなる、
ことを特徴とする車輌の制御装置にある。
また、請求項6に係る本発明は(例えば図1参照)、前記走行状態判定手段(5)は、車輌走行中の加速度(A 1 )と基準加速度(A 2 )とに基づく算出値(A)を、予め設定した所定値と比較し、前記算出値(A)が該所定値より大きい状況が所定時間以上継続したとき、所定以上の走行抵抗が作用する前記走行抵抗増大走行状態であると判定してなる、
請求項5記載の車輌の制御装置にある。
更に、請求項7に係る本発明は(例えば図1参照)、前記モータ(12)に駆動用電力を供給しかつ該モータ(12)による回生電力を充電し得るバッテリ(13)を備え、
前記実施制限手段(4)は、前記走行状態判定手段(5)により前記走行抵抗増大走行状態と判定された際、前記バッテリ(13)の目標充電量を、非走行抵抗増大走行状態での目標充電量より低い値に設定変更してなる、
請求項5記載の車輌の制御装置にある。
【0014】
なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照するためのものであるが、これは、発明の理解を容易にするための便宜的なものであり、特許請求の範囲の構成に何等影響を及ぼすものではない。
【0015】
【発明の効果】
請求項1に係る本発明によると、アイドリングストップ制御手段がアイドリングストップ制御を実施し、走行状態判定手段が走行抵抗増大走行状態であるか否かを判定し、実施制限手段が走行抵抗増大走行状態においてはアイドリングストップ制御の実施を禁止するので、信号待ち等で停車している間エンジン駆動を停止するようなアイドリングストップを、走行抵抗増大走行時、例えば他の車輌を牽引する牽引走行時には行わないように制御することができる。これにより、エンジンの始動時にモータを駆動させることで増大する電力消費量を低減し、電力消費が嵩むバッテリの充電用として多くは消耗されない充分なエンジントルクにて、牽引等による走行抵抗に対処したスムーズな走行抵抗増大走行が実現できる。そして、実施制限手段が、走行状態判定手段により走行抵抗増大走行状態と判定された際、アイドリングストップ制御の禁止に加えてモータ走行制御をも禁止するので、電力消費をより一層低減することができる。このため、電力消費が嵩むバッテリの充電用に多く振り分けられることのない充分なエンジントルクにて、牽引等による走行抵抗に対処したスムーズな走行抵抗増大走行が実現できる。
【0016】
請求項2に係る本発明によると、走行状態判定手段が、車輌走行中の加速度と基準加速度とに基づく算出値を、予め設定した所定値と比較し、算出値が該所定値より大きい状況が所定時間以上継続したとき、所定以上の走行抵抗が作用する走行抵抗増大走行状態であると判定するので、現在は走行抵抗増大走行中である旨を容易に判定でき、従って走行抵抗増大走行状態と非走行抵抗増大走行状態とを的確に判別して認識することができる。
【0017】
請求項3に係る本発明によると、実施制限手段が、走行状態判定手段により走行抵抗増大走行状態と判定された際、アイドリングストップ制御の禁止に加えてアシスト制御をも禁止するので、加速時等にエンジントルクにモータトルクを付加するアシスト制御を実施しないことで、電力消費をより一層低減することができる。このため、電力消費が嵩むバッテリの充電用に多く振り分けられることのない充分なエンジントルクにて、牽引等による走行抵抗に対処したスムーズな走行抵抗増大走行が実現できる。
【0018】
請求項4に係る本発明によると、実施制限手段が、走行状態判定手段により走行抵抗増大走行状態と判定された際、バッテリの目標充電量を、非走行抵抗増大走行状態での目標充電量より低い値に設定変更するので、アイドリングストップ制御の禁止によりエンジントルクを走行抵抗増大走行に専ら使用している間、発電量の低減状態でのバッテリ充電を問題なく実施することができる。
【0019】
請求項5に係る本発明によると、アイドリングストップ制御手段がアイドリングストップ制御を実施し、走行状態判定手段が走行抵抗増大走行状態であるか否かを判定し、実施制限手段が走行抵抗増大走行状態においてはアイドリングストップ制御の実施を禁止するので、信号待ち等で停車している間エンジン駆動を停止するようなアイドリングストップを、走行抵抗増大走行時、例えば他の車輌を牽引する牽引走行時には行わないように制御することができる。これにより、エンジンの始動時にモータを駆動させることで増大する電力消費量を低減し、電力消費が嵩むバッテリの充電用として多くは消耗されない充分なエンジントルクにて、牽引等による走行抵抗に対処したスムーズな走行抵抗増大走行が実現できる。そして、実施制限手段が、走行状態判定手段により走行抵抗増大走行状態と判定された際、アイドリングストップ制御の禁止に加えてアシスト制御をも禁止するので、加速時等にエンジントルクにモータトルクを付加するアシスト制御を実施しないことで、電力消費をより一層低減することができる。このため、電力消費が嵩むバッテリの充電用に多く振り分けられることのない充分なエンジントルクにて、牽引等による走行抵抗に対処したスムーズな走行抵抗増大走行が実現できる。
また、請求項6に係る本発明によると、走行状態判定手段が、車輌走行中の加速度と基準加速度とに基づく算出値を、予め設定した所定値と比較し、算出値が該所定値より大きい状況が所定時間以上継続したとき、所定以上の走行抵抗が作用する走行抵抗増大走行状態であると判定するので、現在は走行抵抗増大走行中である旨を容易に判定でき、従って走行抵抗増大走行状態と非走行抵抗増大走行状態とを的確に判別して認識することができる。
更に、請求項7に係る本発明によると、実施制限手段が、走行状態判定手段により走行抵抗増大走行状態と判定された際、バッテリの目標充電量を、非走行抵抗増大走行状態での目標充電量より低い値に設定変更するので、アイドリングストップ制御の禁止によりエンジントルクを走行抵抗増大走行に専ら使用している間、発電量の低減状態でのバッテリ充電を問題なく実施することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面に沿って、本発明に係る実施の形態について説明する。図1は本実施の形態におけるハイブリッド車輌の制御装置を示すブロック図、図2は該制御装置にて制御し得るハイブリッド車輌の駆動系を示すブロック図、図3は本制御装置による制御を具体的に示すフローチャート、図4は牽引走行時及び非牽引走行時における各制御の振り分け状態を示す図、図5はバッテリのSOC目標充電量(以下、目標SOC量とも言う)を模式的に示す図であり、(a)は非牽引走行時の目標値、(b)は牽引走行時の目標値をそれぞれ示す。また、図6は制御マップの設定内容を表にして示す図、図7及び図8はそれぞれ本制御装置による非牽引走行時及び牽引走行時の制御状態を示す概略図である。なお、上記「非牽引走行」は、他の車輌を牽引せず過大な走行抵抗を受けない状態での走行、つまり本発明における「非走行抵抗増大走行」に対応し、上記「牽引走行」は、他の車輌を牽引して過大な走行抵抗を受けた状態での走行、つまり本発明における「走行抵抗増大走行」に対応するものである。
【0021】
図2に示すように、ハイブリッド車輌の駆動源は、内燃エンジン(以下、単にエンジンとも言う)11及びモータ・ジェネレータ(以下、単にモータとも言う)12により構成されており、その駆動力は自動変速機18に出力される。該自動変速機18は、上記エンジン11及びモータ12の出力トルクを、動力伝達下流側の駆動車輪(図示せず)に伝達するもので、トルクコンバータ19と自動変速機構(多段変速機構)14とから構成されている。なお、本実施の形態における「内燃エンジン」は、燃料を燃焼させてエネルギを回転運動に変換するものであり、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン等を含む概念である。
【0022】
上記自動変速機構14は、変速するための複数の摩擦係合要素(図示せず)を有しており、該摩擦係合要素の係合状態が、後述する変速制御手段10の制御にて変更される。これにより、エンジン11やモータ12から入力される駆動力が、所定の車輌走行状況に基づき変速されて、駆動車輪等に出力され得る。
【0023】
ついで、本発明に係るハイブリッド車輌の制御装置を図1に沿って説明する。同図に示すように、該制御装置は電子制御装置(ECU:Electronic Control Unit)1を有しており、該電子制御装置1は、エンジン制御手段2、モータ制御手段3、実施制限手段4、走行状態判定手段5、入力トルク算出手段6、車速検出手段7、バッテリ状態判定手段8、スロットル開度検出手段21、エンジン回転数検出手段9、及び変速制御手段10を有している。ここで、本制御装置により実現する、通常時(非牽引走行時)及び牽引時(牽引走行時)における各制御の実施状況を図4の表に示す。即ち、該表に示すように、本実施の形態では、所謂アイドリングストップ制御及びアシスト制御は非走行抵抗走行時にのみ実施し、エンジン始動制御、回生制御及び発電制御は非走行抵抗走行時及び走行抵抗走行時の双方で実施する。
【0024】
上記電子制御装置1には、登坂・降坂時における車輌の傾斜角度を検知する傾斜センサ15、車輌の走行速度を検知する車速センサ20、不図示のアクセルペダルの踏込み量に応じたスロットル開度を検知するスロットル開度センサ16、及びエンジン11の回転数を検知するエンジン回転数センサ17が接続されている。上記電子制御装置1には更に、エンジン11、モータ・ジェネレータ12、バッテリ13、及び自動変速機構14が接続されている。該バッテリ13は、上記モータ12への駆動用電力を供給すると共に、該モータ12による回生電力を充電し得るように構成されている。
【0025】
なお、上記エンジン11には、そのクランク軸の回転数などに基づいて出力トルクとイナーシャトルクとを含めて所定のトルク信号として出力する不図示のコンピュータが設けられており、上記モータ12には、これに通電される電流値などに基づいて出力トルクとイナーシャトルクとを含めて所定のトルク信号として出力する不図示のコンピュータが設けられている。
【0026】
前記エンジン制御手段2は、アイドリングストップ制御手段2aを有しており、車速センサ20の検知結果に基づき車速検出手段7で検出された車速やブレーキセンサ(図示せず)の検知結果に基づくブレーキ作動状態などに基づいたエンジン11の停止制御、エンジン11の完爆判定、或いは、エンジン11の点火制御など、アイドリングストップ制御手段2aによる後述の制御も含めたエンジン駆動に関する各種制御を実行する。
【0027】
上記アイドリングストップ制御手段2aは、所定の条件に応じてエンジン11を駆動状態と停止状態とに切換えるアイドリングストップ制御を実施する。即ち、車速検出手段7にて車速0[km/h]になったことが検出された時点で、インジェクションをOFFにしてエンジン11の駆動を停止させ、またモータ12のみの駆動で発進した後、スロットル開度センサ16の検知に基づき所定値以上のスロットル開度が検出されかつエンジン回転数センサ17の検知に基づき所定値以上のエンジン回転数がエンジン回転数検出手段9で検出された際、インジェクションをONにしてエンジン11を始動させるように制御する。
【0028】
前記モータ制御手段3は、駆動制御手段3aと、充電制御手段3bと、を有している。該駆動制御手段3aは、モータ・ジェネレータ12による始動、停止及びアシスト制御等を含む走行駆動制御を実行するもので、車速センサ20の検知に基づき車速検出手段7で検出される車速、及びスロットル開度センサ16の検知結果に基づきスロットル開度検出手段21で検出されるスロットル開度、或いはブレーキセンサ(図示せず)の検知結果に基づき検出されるドライバの減速意図、変速制御手段10からの指令、及び入力トルク算出手段6からの算出データなどの諸条件に基づき、モータ・ジェネレータ12を適時制御する。
【0029】
上記駆動制御手段3aは、例えば走行状態の車輌がブレーキ作動で停止される場合、その制御にて停止するエンジン11に同期してモータ12の回転駆動を停止させるように電流供給を制御する停止制御を実行する。また該駆動制御手段3aは、停止状態からブレーキが解放されて再度走行を開始する場合、非点火状態のエンジン11のクランク軸を連れ廻りさせつつ回転駆動を開始するようにモータ12を始動制御する。該駆動制御手段3aは、例えば車速検出手段7及びスロットル開度検出手段21にて検出される車速やスロットル開度などに基づき、エンジン11の出力トルクが足りない場合に、モータ12の正トルクを出力するアシスト制御を実行するアシスト制御手段としても機能する。また、駆動制御手段3aは、エンジン11の停止時(非駆動時)にモータ12のみを駆動して走行するモータ走行制御を実行するモータ走行制御手段としても機能する。
【0030】
また、前記充電制御手段3bは、フットブレーキ(常用ブレーキ)による制動時にモータ12にて負トルクを発生させる回生制御と、ブレーキ制動時に回収する回生電力やエンジン駆動で発電する電力をバッテリ13に充電する充電制御とを実行する。即ち、該充電制御手段3bは、バッテリ13への充電が必要である際に、エンジン11が既に回転駆動している際にはそのトルクにより、また該エンジン11が停止している際にはエンジン制御手段2に指令を出して該エンジン11を始動させてトルクを取り出し、かつモータ・ジェネレータ12をジェネレータとして機能させてバッテリ13への充電を実施する。
【0031】
更に、該充電制御手段3bは、実施制限手段4からの指令に応答して、走行抵抗増大走行時におけるバッテリ13への充電目標値、つまり目標SOC量を、非走行抵抗増大走行時における目標SOC量に比して低い値の目標SOC量に設定変更するように制御する。該充電制御手段3bはまた、車速検出手段7で検出される車速、及びスロットル開度検出手段21で検出されるスロットル開度、或いはブレーキセンサ(図示せず)の検知結果に基づき検出されるドライバの減速意図などに基づき、車輌が減速状態である場合に、モータ・ジェネレータ12から回生トルクを取り出し、該回生トルクに基づく電力を得る回生制御を実施する。
【0032】
前記実施制限手段4は、禁止指令出力手段4aと、目標充電量設定変更手段4bと、を有している。該禁止指令出力手段4aは、後述する走行状態判定手段5の牽引判定手段5cにより牽引走行状態と判定された際には、前記アイドリングストップ制御の実施を禁止する旨、モータ12のみによるモータ走行制御の実施を禁止する旨、及び前記アシスト制御の実施を禁止する旨の指令を、前記アイドリングストップ制御手段2aと駆動制御手段3aとに出力する。また、禁止指令出力手段4aは、上記牽引判定手段5cにより非牽引走行状態と判定された際には、アイドリングストップ制御の実施の禁止を解除する旨、モータ12のみによるモータ走行制御の実施の禁止を解除する旨、及びアシスト制御の実施の禁止を解除する旨の指令を、前記アイドリングストップ制御手段2aと駆動制御手段3aとに出力する。
【0033】
また、上記目標充電量設定変更手段4bは、上記走行状態判定手段5の牽引判定手段5cにより牽引走行状態と判定された際、バッテリ13のSOCの目標値(目標充電量,目標SOC量)を、非牽引走行状態でのSOCの目標値よりも低い値となるように設定変更し、その旨の指令をモータ制御手段3に出力する。更に、該目標充電量設定変更手段4bは、走行状態判定手段5により牽引走行状態と判定された時点での充電量(現在SOC量)と、上記設定変更した目標SOC量との差[%]に応じて、使用可能な電力量(使用電力量)に或る一定の割合を加味(重み付け)した発電量(目標発電量[%])に設定変更し、その旨の指令をモータ制御手段3に出力する。これにより、例えば、現在SOC量が目標SOC量に比して小さ過ぎる場合に目標発電量を大きめに設定変更し、現在SOC量が目標SOC量に比してそれほど小さくない場合には目標発電量をあまり大きくしないように制御することができる。
【0034】
前記走行状態判定手段5は、加速度検出手段5aと、比較手段5bと、牽引判定手段5cと、を有し、車輌の走行時に作用する走行抵抗に基づき、他の車輌を牽引する牽引走行状態であるか否かを判定するものである。
【0035】
上記加速度検出手段5aは、後述する入力トルク算出手段6から受けるエンジントルク信号などに基づき、車輌走行中における或る判定時点での加速度と共に基準加速度を算出する。即ち、該加速度検出手段5aは、現在の加速度、つまり走行状態判定手段5による走行時の判定時点での加速度A1を検出し、更に基準加速度A2を算出する。現在加速度A1は、例えば次式(1)
A1=現在の速度−1秒前の速度・・・・・(1)
により算出され、また基準加速度A2は、例えば次式(2)
A2=エンジントルク×ギヤ比×デフ比/タイヤ半径/重量・・・(2)
により算出される。なお、上記エンジントルクは後述の入力トルク算出手段6から入力し、上記ギヤ比は後述の変速制御手段10から入力し、上記デフ比(最終減速比)、タイヤ半径及び重量(車輌重量)は、予め測定されて記憶されている値を入力する。
【0036】
また、上記比較手段5bは、上記加速度検出手段5aによって算出された上記現在加速度A1と基準加速度A2との差データA(算出値)を、次式(3)
A=現在加速度A1−基準加速度A2 ・・・(3)
により算出し、更に該差データAを、予め設定した所定値と比較する。該比較において、傾斜センサ15の検知結果に基づく登坂走行時の勾配、つまり傾斜角度(θ)を例えば0.15に設定してこれを上記所定値とし、これら差データAと所定値0.15との比較の結果が0.15を超える場合と、0.15以下である場合とに判別する。
【0037】
更に、上記牽引判定手段5cは、上記比較手段5bによる比較結果を受けて、上記差データAと所定値0.15との比較の結果が0.15を超える状態が所定時間(例えば2分間)以上継続したとき、所定以上の走行抵抗が作用する牽引走行状態であると判定し、また比較の結果が0.15を超える状態が所定時間に満たないとき、所定以上の走行抵抗が作用しない非牽引走行状態であると判定する。
【0038】
前記入力トルク算出手段6は、エンジン11からの出力トルクとイナーシャトルクとを含めた所定のトルク信号を受けて、エンジン11の出力トルクとイナーシャトルクとを算出すると共に、算出した該エンジントルクを示す信号を走行状態判定手段5に送る。また、該入力トルク算出手段6は、モータ12からの所定のトルク信号を受けて、該モータ12の出力トルクとイナーシャトルクとを算出する。該入力トルク算出手段6は、後述する変速制御手段10による変速制御中に、エンジン回転数検出手段9で検出されるエンジン回転数に基づき、エンジンクランク軸やトルクコンバータ19などのイナーシャトルクを算出し、該算出したイナーシャトルクと、予め算出したエンジン11及びモータ12の出力トルク及びイナーシャトルクとを合計した合計トルクを算出し、エンジン制御手段2及びモータ制御手段3に出力する。
【0039】
前記車速検出手段7は、車速センサ20からの検出結果に基づき、本制御装置1が搭載されたハイブリッド車輌の走行速度(車速)を検出して、エンジン制御手段2及びモータ制御手段3に出力する。
【0040】
前記バッテリ状態判定手段8は、バッテリ13の充電状態(SOC)を判定するもので、バッテリ13の電流、電圧をモニタリングする等によりSOCを例えば以下のようにして判定する。つまり、
(a)定常走行時には、電流積算によってSOCを判定し、
(b)信号待ち等でエンジン停止するアイドリングストップ時には、電流、電圧のI−V特性データなどに基づいてSOCを判定する。
【0041】
前記スロットル開度検出手段21は、前記スロットル開度センサ16からの検知結果に基づき、アクセルペダル(図示せず)の踏込み量に応じたスロットル開度を検出してエンジン制御手段2及びモータ制御手段3に出力する。
【0042】
前記エンジン回転数検出手段9は、エンジン回転数センサ17からの検知結果に基づき、エンジン回転数を検出してエンジン制御手段2及びモータ制御手段3に出力する。
【0043】
前記変速制御手段10は、自動変速機構14に備えた複数のクラッチやブレーキの係合、解放による掴み替えの制御を、車速検出手段7にて検出される車速やスロットル開度検出手段21にて検出されるスロットル開度等に基づいて行い、自動変速機構14による各種の変速制御を実行する。また、該変速制御手段10は、自動変速機構14における不図示の入力軸及び出力軸の回転数に基づき、ギヤ比(入出力回転数比)を検出し、該ギヤ比の変化に基づき、実際の変速開始及び実際の変速終了を判定する。
【0044】
ついで、本発明に係るハイブリッド車輌の制御装置による作用について、図1及び図3に沿って説明する。まず、本制御装置を搭載した車輌の停止状態において、イグニッションスイッチ(図示せず)がONされ、運転席に設けられたシフトレバー(図示せず)が走行レンジに操作されると、モータ制御手段3が制御を開始する。そして、アクセルペダルの踏み込みに応じて、モータ12が回転駆動されて走行が開始され、その後、所定のタイミングでエンジン制御手段2がエンジン11を始動させると共にモータ制御手段3がモータのトルク出力を停止させ、この状態で走行が継続される。
【0045】
上記走行状態において、ステップS1では、走行状態判定手段5の加速度検出手段5aが、現在の加速度、即ち走行状態判定手段5の或る判定時点での加速度A1を、前述した式(1)により算出し、更にステップS2では、基準加速度A2を、前述した式(2)により算出する。
【0046】
引き続き、ステップS3にて、前記走行状態判定手段5の比較手段5bが、前述した式(3)により差データAを算出した後、ステップS4にて、該差データAと所定値とを比較する。本実施の形態では、傾斜センサ15の検知結果に基づく登坂走行時の勾配、つまり上記所定値は0.15に設定されており、従って、上記差データAと該所定値0.15との比較結果が0.15を超える際にはステップS5に進み、該比較結果が0.15以下である際にはステップS11に進む。
【0047】
そして、上記ステップS5では、前記走行状態判定手段5の牽引判定手段5cが、差データAと所定値0.15との比較結果が0.15を超える状態が2分以上継続したときに、所定以上の走行抵抗が作用する牽引走行状態であると判定してステップS6に進み、また比較結果が0.15を超える状態が2分に満たないときに、所定以上の走行抵抗が作用しない非牽引走行状態であると判定してステップS11に進む。なお、上記所定値は0.15以外の数値に設定することができ、また上記継続時間の目安となる時間も2分間以外の時間に設定できることは言うまでもない。
【0048】
上記ステップS6では、前記実施制限手段4の禁止指令出力手段4aが、走行状態判定手段5から受けた判定信号に基づき、前記アイドリングストップ制御手段2a及び駆動制御手段3aに対し、アイドリングストップ制御の実施を禁止する旨、モータ12のみの駆動によるモータ走行制御の実施を禁止する旨、及びアシスト制御の実施を禁止する旨の指令を出力して、ステップS8に進む。
【0049】
上記ステップS8では、上記実施制限手段4の目標充電量設定変更手段4bが、バッテリ13の目標充電量を、図5(a)に示す非牽引走行状態での目標充電量(例えば70%)よりも低い値、つまり図5(b)に示す牽引走行状態での目標充電量(例えば40%)に設定変更するべく、前記モータ制御手段3の充電制御手段3bに設定変更指令を出力して、ステップS9に進む。
【0050】
そして、ステップS9では、上記実施制限手段4の目標充電量設定変更手段4bが、走行状態判定手段5により牽引走行状態と判定された時点での充電量(現在SOC量)と、上記ステップS8で設定変更された目標充電量(目標SOC量)との差、即ち、現在SOC量から目標SOC量を減じた差[%]に応じて、使用電力量に或る一定の割合を加味した発電量(目標発電量)に設定変更し、その旨の指令をモータ制御手段3に出力する。この場合、一定の割合を加味された目標発電量は、例えば図6に示すように、上記差が−20[%]の際には+30[%]に、上記差が−10[%]の際には+10[%]に、上記差が0の際には0[%]に、上記差が+10の際には−10[%]に、上記差が+20の際には−15[%]にそれぞれ設定変更し得るように制御マップに予め設定されて、不図示のメモリに記憶されている。そして、上記ステップS9における処理の終了後、更にステップS13に進んで、アイドリングストップ禁止フラグ(IdlestopIn)をON(1に設定)にした後、処理を終了する。
【0051】
一方、前記ステップS4で比較結果が0.15以下であると判定された場合、及び前記ステップS5で2分以上継続していないと判定された場合には、ステップS11にて、アイドリングストップ禁止フラグが1であるか否かを判定する。その結果、該禁止フラグが1であると判定されれば、ステップS12において、差データAが0.15以下の状態が1分以上経過したか否かを判定する。その結果、0.15以下の状態が1分以上経過していればステップS7に進み、経過していなければ処理を終了する。そして、ステップS7では、上記実施制限手段4の禁止指令出力手段4aが、非牽引走行状態と判定されたとして、アイドリングストップ制御の実施の禁止を解除する旨、モータ12のみの駆動によるモータ走行制御の実施の禁止を解除する旨、及びアシスト制御の実施の禁止を解除する旨の指令を、前記アイドリングストップ制御手段2aと駆動制御手段3aとに出力して、ステップS10に進む。
【0052】
上記ステップS10では、上記目標充電量設定変更手段4bが、バッテリ13の目標充電量を、図5(b)に示す牽引走行状態での目標充電量(40%)から、図5(a)に示す非牽引走行状態での目標充電量(70%)に設定変更するべく、前記充電制御手段3bに指令を出力して、アイドリングストップ禁止フラグ(IdlestopIn)をOFF(0に設定)にした後、処理を終了する。
【0053】
図7は、本電子制御装置1による非牽引走行時における制御上の各項目の変化を示すタイミングチャートである。Aはスロットル開度の変化状態を示すグラフ、Bは車速の変化状態を示すグラフ、CはSOCの目標値及び現在値の状態を示すグラフ、Dはモータトルクの変化状態を示すグラフである。また図8は、牽引走行時における図7と同様の各項目を示すグラフA〜Dを示すタイミングチャートである。
【0054】
すなわち、所定速度の走行中に、ドライバによりアクセルペダルが踏み込まれてスロットル開度が増大(グラフAのa1)すると、車輌は加速を開始(グラフBのb1)する。その後、信号機の停止信号等で停止するために、アクセルペダルが戻されてスロットル開度が小さくなると(a2)、これに応答して車速が低下(b2)し、やがてスロットル開度及び車速の双方が0(a3,b3)になる。この場合、アイドリングストップ制御を禁止しない非牽引走行中であるので、アイドリングストップ制御手段2aの指令に基づき、停車中にエンジン11のアイドリングは停止される。
【0055】
この時点で、実施制限手段4による目標SOC量は、牽引走行時の目標SOC量より高い値に設定されているので、モータ制御手段3の充電制御手段3bは、図8のグラフCにおける目標SOC量に比して高い値を基準にしてエンジン11を発電用にも駆動させる充電制御を実行している(グラフCのc1)。また、車輌の加速(b1)に応じて駆動制御手段3aがモータ12をアシスト制御することで、加速アシストのための正のモータトルクが出力される(グラフDのd1)。
【0056】
そして、スロットル開度がグラフAのa1からa2に下降する際、グラフDではd1の加速アシストの後、エンジン回転に連れ廻りするモータ12にて負トルクを発生させるが(d2)、このとき発電される回生電力は充電制御手段3bの制御でバッテリ13に充電され、その後、車速0(b3)に伴ってモータトルクは0となる(d3)。この際、グラフCにおいて、現在SOC量は目標SOC量よりもやや低い状態となっている。
【0057】
引き続き、信号待ちの終了等でドライバが再度アクセルを踏み込むと、スロットル開度の増大(a4)に伴い、エンジン11は停止されたままの状態で、駆動制御手段3aによりモータ12が回転駆動され始め(d4)、車輌は発進して徐々に速度を上げて走行を開始する(b4)。そして、更にスロットル開度が大きくなるなどによりエンジン始動条件が成立すると、モータ12の回転数が上昇し、所定エンジン回転数に達すると、アイドリングストップ制御手段2aの制御に基づき、インジェクションがONされて点火が開始され、モータ12と共にエンジン11が回転駆動し、更に所定のタイミングでモータ12が停止されて加速アシストは終了する。この時点から、車輌はエンジン11のみの駆動トルクによって定常走行を維持し、その後、アクセルペダルがやや戻されてスロットル開度が低下し(a5)、これに応答して車速がやや低下する(b5)。
【0058】
次に、牽引走行時の一例を図8に示す。同図におけるグラフA及びBでの動作は図7と共通なので、同じ部分には同一符号を付してその説明を省略する。
【0059】
該牽引走行においては、前記実施制限手段4の目標充電量設定変更手段4bにより目標SOC量の設定変更が行われることで、前記充電制御手段3bが、図7のグラフCにおける目標SOC量に比して低い目標SOC量を基準にしてエンジン11を駆動させる充電制御を実行している(グラフCのc4)。また、車輌の加速(b1)に際して、前記駆動制御手段3aはモータ12によるアシスト制御を実施しない(d6)。また、スロットル開度がグラフAのa1からa2に下降する際、グラフDでは、エンジン回転に連れ廻りするモータ12にて負トルクが発生するが(d7)、このとき発電される回生電力は上記充電制御手段3bの制御によりバッテリ13に充電され、その後モータトルクは0となる(d8)。この際、グラフCにおいて、現在SOC量は目標SOC量よりもやや高い状態になっている。
【0060】
また、車輌の加速(b4)に際しても、上記駆動制御手段3aはモータ12によるアシスト制御を実施することはない(d9)。そして、スロットル開度がa5のように低下する際、上記駆動制御手段3aは、モータ12をエンジン回転に連れ廻りさせて負トルクを発生させ(d10)、このとき発生する回生電力を、上記充電制御手段3bがバッテリ13に充電するように制御する。
【0061】
以上のように本実施の形態によると、アイドリングストップ制御手段2aがアイドリングストップ制御を実施し、走行状態判定手段5が牽引走行状態であるか否かを判定し、実施制限手段4が牽引走行状態ではアイドリングストップ制御の実施を禁止するので、信号待ち等で停車している間エンジン駆動を停止するアイドリングストップを、他の車輌を牽引する牽引走行時には行わないように制御できる。これにより、エンジン11の始動時にモータ12を駆動させることで増大する電力消費量を大幅に低減し、電力消費が嵩むバッテリ13の充電用として多くは消耗されない充分なエンジントルクにて、牽引等による過大な走行抵抗に対処したスムーズな走行抵抗増大走行を実現することができる。
【0062】
また、本実施の形態では、走行状態判定手段5が、加速度検出手段5aで算出した車輌走行中の加速度A1と基準加速度A2とに基づく差データA(算出値)を、予め設定した所定値(例えば0.15)と比較手段5bにて比較し、差データAが該所定値より大きい状況が所定時間(例えば2分間)以上継続したとき、所定以上の走行抵抗が作用する走行抵抗増大走行状態であると牽引判定手段5cで判定するので、現在は他の車輌を牽引する牽引走行中である旨を容易に判定でき、従って牽引走行状態と非牽引走行状態とを的確に判別して認識することができる。
【0063】
そして、本実施の形態では、実施制限手段4が、走行状態判定手段5により走行抵抗増大走行状態と判定された際、禁止指令出力手段4aからモータ制御手段3に出力する指令により、アイドリングストップ制御の禁止に加えてアシスト制御をも禁止するので、加速時等にエンジントルクにモータトルクを付加するアシスト制御を実施しないことで、電力消費をより一層低減することができる。更に、実施制限手段4が、アイドリングストップ制御の禁止時において、上記アシスト制御の禁止と共に前記モータ走行制御をも禁止、或いは該アシスト制御の禁止に拘らず該モータ走行制御を禁止した場合にも、電力消費をより一層低減する効果が得られる。このため、電力消費が嵩むバッテリ13の充電用に多く振り分けられることのない充分なエンジントルクにて、牽引等による過大な走行抵抗に対処したスムーズな牽引走行を実現することができる。
【0064】
更に、本実施の形態によると、上記実施制限手段4が、走行状態判定手段5により牽引走行状態と判定された際、目標充電量設定変更手段4bからの指令により、バッテリ13の目標充電量を、非走行抵抗増大走行状態での目標充電量よりも低い値(例えば40%)に設定変更するので、アイドリングストップ制御の禁止によりエンジントルクを走行抵抗増大走行に専ら使用している間、発電量の低減状態でのバッテリ充電を問題なく実施することができる。
【0065】
なお、本実施の形態はハイブリッド車輌の例として説明したが、本発明はこれに限らず、モータの駆動力を車輪に伝達せずに、エンジン始動停止のみを行うアイドリングストップ車輌に適用しても良いことは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施の形態におけるハイブリッド車輌の制御装置を示すブロック図。
【図2】本実施の形態における制御装置にて制御し得る車輌の駆動系を示すブロック図。
【図3】本実施の形態における制御装置による制御を具体的に示すフローチャート。
【図4】牽引走行時及び非牽引走行時における各制御の振り分け状態を示す図。
【図5】バッテリのSOC目標充電量を模式的に示す図であり、(a)は非牽引走行時の目標値、(b)は牽引走行時の目標値をそれぞれ示す。
【図6】制御マップの設定内容を表にして示す図。
【図7】本実施の形態における制御装置による非牽引走行時の制御状態を示す概略図。
【図8】本実施の形態における制御装置による牽引走行時の制御状態を示す概略図。
【符号の説明】
1 電子制御装置
2 エンジン制御手段
2a アイドリングストップ制御手段
3 モータ制御手段
3a アシスト制御手段、モータ走行制御手段(駆動制御手段)
3b 充電制御手段
4 実施制限手段
5 走行状態判定手段
5a 加速度検出手段
5b 比較手段
5c 牽引判定手段
11 エンジン
12 モータ
13 バッテリ

Claims (7)

  1. エンジンの出力トルクとモータの出力トルクとを駆動車輪に出力してなる車輌の制御装置において、
    前記エンジンを所定条件に応じて駆動状態と停止状態とに切換えるアイドリングストップ制御を実施するアイドリングストップ制御手段と、
    車輌走行時に作用する走行抵抗に基づき、走行抵抗増大走行状態であるか否かを判定する走行状態判定手段と、
    該走行状態判定手段により前記走行抵抗増大走行状態と判定された際、前記アイドリングストップ制御手段による前記アイドリングストップ制御の実施を禁止する実施制限手段と、
    前記エンジンの非駆動時に前記モータを駆動して走行させるモータ走行制御手段と、を備え
    前記実施制限手段は、前記走行状態判定手段により前記走行抵抗増大走行状態と判定された際、前記アイドリングストップ制御の実施と共に前記モータ走行制御手段によるモータ走行制御の実施を禁止してなる、
    ことを特徴とする車輌の制御装置。
  2. 前記走行状態判定手段は、車輌走行中の加速度と基準加速度とに基づく算出値を、予め設定した所定値と比較し、前記算出値が該所定値より大きい状況が所定時間以上継続したとき、所定以上の走行抵抗が作用する前記走行抵抗増大走行状態であると判定してなる、
    請求項1記載の車輌の制御装置。
  3. 前記エンジンの駆動に対応させて前記モータを駆動するアシスト制御手段を備え、
    前記実施制限手段は、前記走行状態判定手段により前記走行抵抗増大走行状態と判定された際、前記アイドリングストップ制御の実施と共に前記アシスト制御手段によるアシスト制御の実施を禁止してなる、
    請求項1又は2記載の車輌の制御装置。
  4. 前記モータに駆動用電力を供給しかつ該モータによる回生電力を充電し得るバッテリを備え、
    前記実施制限手段は、前記走行状態判定手段により前記走行抵抗増大走行状態と判定された際、前記バッテリの目標充電量を、非走行抵抗増大走行状態での目標充電量より低い値に設定変更してなる、
    請求項3記載の車輌の制御装置。
  5. エンジンの出力トルクとモータの出力トルクとを駆動車輪に出力してなる車輌の制御装置において、
    前記エンジンを所定条件に応じて駆動状態と停止状態とに切換えるアイドリングストップ制御を実施するアイドリングストップ制御手段と、
    車輌走行時に作用する走行抵抗に基づき、走行抵抗増大走行状態であるか否かを判定する走行状態判定手段と、
    該走行状態判定手段により前記走行抵抗増大走行状態と判定された際、前記アイドリングストップ制御手段による前記アイドリングストップ制御の実施を禁止する実施制限手段と、
    前記エンジンの駆動に対応させて前記モータを駆動するアシスト制御手段と、を備え
    前記実施制限手段は、前記走行状態判定手段により前記走行抵抗増大走行状態と判定された際、前記アイドリングストップ制御の実施と共に前記アシスト制御手段によるアシスト制御の実施を禁止してなる、
    ことを特徴とする車輌の制御装置。
  6. 前記走行状態判定手段は、車輌走行中の加速度と基準加速度とに基づく算出値を、予め設定した所定値と比較し、前記算出値が該所定値より大きい状況が所定時間以上継続したとき、所定以上の走行抵抗が作用する前記走行抵抗増大走行状態である と判定してなる、
    請求項5記載の車輌の制御装置。
  7. 前記モータに駆動用電力を供給しかつ該モータによる回生電力を充電し得るバッテリを備え、
    前記実施制限手段は、前記走行状態判定手段により前記走行抵抗増大走行状態と判定された際、前記バッテリの目標充電量を、非走行抵抗増大走行状態での目標充電量より低い値に設定変更してなる、
    請求項5記載の車輌の制御装置。
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