JP3908504B2 - 樹脂押出機ダイ装置及び押出成形方法 - Google Patents

樹脂押出機ダイ装置及び押出成形方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、樹脂の押出成形、特にペレット成形に用いられる押出機のダイ装置、及び押出成形方法に関する。詳しくは、ダイに突起ノズルを設け、突起ノズル先端部からエアを、押出された樹脂に吹付けることにより、ダイ出口でメヤニが発生せず、かつ、ストランド切れ等の樹脂切れを防止できるダイ装置、及び押出成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から樹脂ペレットを製造する方法として、押出機ダイから溶融樹脂をストランド状に吐出すると共にそのストランドを冷却固化、カッティングしてペレット化(造粒)する方法が一般的である。しかし、ダイノズル部から連続して溶融樹脂を吐出するとノズル部近辺にいわゆるメヤニと称される固化付着物が発生、堆積し、ストランド切れなどが生じ、安定な運転が不可能となる。また、メヤニが付着した状態で運転を継続するとメヤニ自身が変色し、自重で落下して異物として製品に混入することがあり、ペレット化後に該異物除去工程が必要となる。
【0003】
メヤニの発生メカニズムは複雑で推定の域を脱していないが、現在まで推定されている発生原因は、主に▲1▼ノズル内面と溶融樹脂との摩擦、▲2▼メルトフラクチャーなどの溶融樹脂の粘弾性特性等である。▲1▼に対しては、樹脂に滑剤を添加する方法やノズル内面の表面粗度を規定する方法が考えられているが、前者は製品の処方自身を変更する必要があり、後者では明確な改善効果は得られていない。▲2▼に対しては、ノズル出口部での樹脂のダイスウェルを考慮してノズル内部を樹脂の流れの向きに開いたラッパ状にして溶融樹脂をスムーズな流れにする方法や出口をR(アール)加工する方法があるが、メヤニ発生量の抑制は可能であっても発生自身を押えることはできない。このようにメヤニを発生させない普遍的な技術は確立されているとはいえない。
【0004】
一方、メヤニを発生させないのではなく、発生したメヤニを製品品質や運転上支障が生じない大きさのレベルで除去しようとする試みがなされている。例えば、特開平11−254430号公報では、吐出されるストランドと平行且つ同じ向きにダイからスチームを噴出する方法が開示されている。
しかし、上記技術では、構造上スチーム噴出口とストランドを近づけることができず、噴出口とノズル間に発生するメヤニは、ある程度の大きさに成長・堆積するまで除去できないので、製品内に小さなメヤニとして混入することが避けられない。さらに、記載された150〜450℃のスチームは高温であり、作業者の危険は避けられない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、上記課題に鑑みてなされたものであり、安全で、長時間、メヤニが発生することなく、かつ、メヤニに起因するストランド切れを生じさせない装置及び方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、かかる課題を解決するために鋭意研究を行なった結果、溶融樹脂出口を突起ノズルとすることで、発生するメヤニとノズル部の接触する面積を最小化することができ、さらに、本突起ノズルと組み合せて、ノズル先端部にノズル稜線に沿ったリング状のエアを噴出させて、ストランドに吹付けることにより、メヤニが全く発生しないこと、また、リング状のエアを、ストランドの形状を保持するように吹付けるため、ストランド切れの発生を抑制できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち本発明の第1は、樹脂押出機ダイにおいて、
ダイ(1)、突起ノズル(2)及びエア吹出し装置(6)からなり、
ダイ(1)は、少なくとも1以上の樹脂押出孔(5)を有し、
突起ノズル(2)は、樹脂押出孔(5)の樹脂出口部に設けられ、内部に樹脂押出孔(5)に連通する孔(3)、および孔(3)の先端にノズル端(4)を有し、エア吹出し装置(6)は、ノズル端(4)に間隙(8)をもって嵌合する孔(7)とエア供給口(9)を有し、突起ノズル(2)の外周囲にエアチャンバー(10)を形成するようにダイ(1)に設けられ、
樹脂をノズル端(4)から押出す際に、エア供給口(9)からエアチャンバー(10)に供給されたエアを、孔(7)とノズル端(4)の間隙(8)から、押出された樹脂表面に吹付けることを特徴とする押出機ダイ装置を提供する。
本発明の第2は、ノズル端(4)の外形が、先端方向に細くなるテーパー状を成し、テーパーの傾斜角度αが75度以下である本発明の第1に記載の押出機ダイ装置を提供する。
本発明の第3は、ノズル先端面(14)の肉厚((φD−φd)/2)が、2mm以下(ここで、φDはノズル先端面(14)におけるノズル外径を、φdはノズル先端面(14)におけるノズル孔径を表す。)である本発明の第1又は2に記載の押出機ダイ装置を提供する。
本発明の第4は、ノズル先端面(14)がエア吹出し装置(6)の外面(16)から0〜5mm突出している本発明の第1〜3のいずれか1項に記載の押出機ダイ装置を提供する。
本発明の第5は、樹脂押出機ダイにおいて、
ダイ(1)及び突起ノズル(2)からなり、
ダイ(1)は、少なくとも1以上の樹脂押出孔(5)を有し、
突起ノズル(2)は、樹脂押出孔(5)の樹脂出口部に設けられ、内部に樹脂押出孔(5)に連通する孔(3)、および孔(3)の先端にノズル端(4)を有し、ノズル端(4)の先端面(14)には孔(3)と同心状に先端面間隙(18)を有する環状孔(17)を有し、環状孔(17)はエア供給口(19)に連通し、エア供給口(19)から供給されたエアを、環状孔(17)を通って、先端面間隙(18)から、押出された樹脂表面に吹付けることを特徴とする押出機ダイ装置を提供する。
本発明の第6は、環状孔(17)が、先端方向に樹脂流れに向かって傾斜し、樹脂流れ方向とのなす傾斜角度が75度以下である本発明の第5に記載の押出機ダイ装置を提供する。
本発明の第7は、ノズル先端面(14)において、環状孔(17)とノズル孔(3)との間のノズル最小肉厚が、2mm以下である本発明の第5又は6に記載の押出機ダイ装置を提供する。
本発明の第8は、間隙(8)又は先端面間隙(18)から噴出されるエアの線速度が2〜80m/sである本発明の第1〜7のいずれか1項に記載の押出機ダイ装置を提供する。
本発明の第9は、樹脂押出機ダイから押出された樹脂表面に、目やにを実質的に発生させないようにエアを吹付けることを特徴とする押出成形方法を提供する。
本発明の第10は、本発明の第1〜8のいずれか1項に記載の押出機ダイ装置を使用した請求項9に記載の押出成形方法を提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明の樹脂押出機ダイ装置に使用する突起ノズル2の一例の樹脂流れ方向の断面図である。
図2(a)は、本発明の樹脂押出機ダイ装置の一例の樹脂流れ方向の断面図であり、ダイ1に突起ノズル2が設けられ、突起ノズル2の外周囲にエアチャンバー10を形成するようにエア吹出し装置6がダイ1に設けられ、エア吹出し装置6に設けられた孔7が突起ノズル2のノズル端4に嵌合され、図2(b)に示すように孔7とノズル端4の間に間隙8が形成される。
【0009】
突起ノズル2とは、図1に示すごとく、溶融樹脂の出口部が突起したものである。ここで、2-1は押出機側で溶融樹脂入口、2-2はストランド側で溶融樹脂出口、3は樹脂入口2-1と樹脂出口2-2の間に形成された孔である。突起ノズル2の樹脂出口側先端のノズル端4は、外形が、先端方向に細くなるテーパー状を成す。突起ノズル2は、ダイ1に取り付けるものでも、ダイ1と一体製作されたものでもよい。
図2(a)において、エア吹出し装置6は、ダイ1に取付けられ、ノズル端4に嵌合して間隙8を形成するような孔7を有し、ダイ1との間で突起ノズル2の外周囲にエアチャンバー10を形成するためのものである。エア吹出し装置6には、エア供給口9(例えば図6参照)が設けられ、エア供給口9から吹込まれたエアは、チャンバー10内に充満し、出口であるノズル端4と孔7の間に設けられた間隙8から噴射されて、ノズル端4から押出された樹脂の表面に吹き付けられ、ノズル先端部に付着して成長しようとするメヤニの核をストランド樹脂本体に押さえ付け、ノズル先端部への付着を抑制するように作用し、また、たとえノズル先端部にメヤニの核が付着しても、大きく成長してメヤニとなる前に吹飛ばすことができる。
【0010】
図1において、孔3は如何なる形状でもよく、樹脂入口2-1側が入口に向けてラッパ状に拡がっていても、樹脂出口2-2側が出口に向けてラッパ状に拡がっていても、ラッパ状に拡がる代わりに、出口部にRが形成されもよい。
突起ノズル2の樹脂出口側先端のノズル端4は、外形が、先端方向に細くなるテーパー状を成し、傾斜角度αが75度以下が望ましく、さらに望ましくは20〜60度である。角度αが75度より大きくなると、ストランドの周囲に環状に吹付けられるエアがストランドを切断する方向に作用するため望ましくない。また、角度αが小さくなると先端部が鋭利になり、強度上好ましくはない。また、ノズル先端部の外形をφD、内径をφdとすると、ノズル先端部の肉厚((φD−φd)/2)は2mm以下が望ましく、さらに望ましくは、機械強度上破損しない程度に薄い方がよい。先端部肉厚が2mmより大きくすると発生するメヤニとノズルの接触面積が大きくなり、ある程度の大きさに成長するまでメヤニを除去できず、同時に、吹付けられるエアが樹脂に触れるまでに拡散し、本発明の効果が著しく低減する。
【0011】
図3(a)は、エア吹出し装置6の外側平面図を、図3(b)は、エア吹出し装置6のダイ1側から見た内側平面図を示す。
図3(a)、3(b)に示すエア吹出し装置6では、孔7の内径は、突起ノズルの嵌合する部分の外径より少し大きければよい。また、装置6の本体は如何なる形状でもよい。また、エア供給口9は、装置6のどの位置でもよく、特に規定されない(図6参照)。
図2(b)は、突起ノズル2とそれに嵌合する装置6の孔7の部分の拡大図である。図2(b)において、孔7と突起ノズル2の間隙8の間隔Zは、噴出するエアの線速が2〜80m/sの範囲になるように定めればよく、供給可能なエア量やエア圧によもよるが、望ましくは、0.2〜1.5mm程度である。複数の樹脂押出孔5を有する場合、全ての孔の間隙Zは、必ずしも同一である必要はなく、各間隙8から噴出するエアの線速が2〜80m/sの範囲になるようなばらつきは許容される。
【0012】
また、突起ノズル2の先端面14は、エア吹出し装置6の外面16から0〜5mm、好ましくは0〜3mm突出するようにする必要がある。突出長さが0mm未満、すなわち突起ノズル2の先端面14が、エア吹出し装置6の外面16より引っ込んでいると樹脂が間隙8を閉塞させる可能性があり好ましくなく、また、突出長さが5mm超になると噴出エアがストランドに触れる前に拡散し、本発明の効果が低下する。
【0013】
図4は、本発明の樹脂押出機ダイ装置に使用する突起ノズル2の他の一例の樹脂流れ方向の断面図である。
ノズル端4の先端面14には、孔3と同心状に先端面間隙18を有する環状孔17を有し、環状孔17はエア供給口19に連通し、エア供給口19から供給されたエアを、環状孔17を通って、先端面間隙18から、押出された樹脂表面に吹付けることができる。ノズル端4の突起ノズル2の本体部分への固定方法には制限はなく、切り欠きねじ込み、部分溶接ないし接着等により行うことができる。エアは、切り欠きねじの切り欠き部、部分溶接ないし接着の非溶接ないし非接着部分から供給される。
図4において、エア供給口19へエアを供給するには、特に制限はなく、例えば、図1に類似したエア吹出し装置6’を設けて、ノズル端4をテーパー状にしてノズル端4に密着嵌合するような孔7’を有し、ダイ1との間で突起ノズル2の外周囲にエアチャンバー10’を形成させてもよい。あるいは、エア吹出し装置6’の代りに、エア供給口19を配管で結合してもよい。
図4の例では、先端面間隙18の間隔Zは一定値に固定しやすく、エア吹出し装置6’の孔7’への嵌合による密着も容易である。また、ノズル端4の取り付けを切り欠きねじ込み方法にすることにより、間隔Zや突出し量を可変にすることができる。このため、ダイ1が多数の樹脂押出孔5を円面上に有し、各ノズルの間隔Zをできるだけ一定に保ちたい場合や、断面が複雑な形状の押出成形品を得る場合に使用することができる。
【0014】
図5は、本発明の樹脂押出機ダイ装置に使用する突起ノズル2のさらに他の一例の樹脂流れ方向の断面図である。
図5は、図4の変形例であり、ノズル端4は袋ナット状である。袋ナットの側面に少なくとも1以上、好ましくは4以上のエア供給口19が設けられ、環状孔17を通って、先端面間隙18から噴出されたエアを、押出された樹脂表面に吹付ける。
図5の例では、先端面間隙18の間隔Zや突出長さを一定値に固定しやすく、エア吹出し装置6’の孔7’への嵌合によるパッキン21を介した密着も容易である。
図5において、エア供給口19へエアを供給するには、特に制限はなく、例えば、図1に類似したエア吹出し装置6’を設けて、ノズル端4の段差に密着嵌合するような孔7’を有し、ダイ1との間で突起ノズル2の外周囲にエアチャンバー10’を形成させてもよい。または、嵌合させずに、環状孔17を塞ぐことなく、ノズル先端面14に密着するような孔7’を設けてもよい。
あるいは、エア吹出し装置6’の代りに、エア供給口19を配管で結合してもよい。
【0015】
エアとしては、大気、不活性気体等が挙げられ、広い意味で用いられるが、好ましくは大気である。エアは、乾燥エア、温・湿度調節されたエアなどでもよい。
樹脂に吹き付けるエアの温度には特に制限はない。温度は、外気温のままでもよいが、温度調節されたエア、例えば適度に加熱されたエアを使用することにより、ダイノズル部の温度降下を低減できるので、過度の冷却によるノズル部での樹脂固化を抑制することができる。
【0016】
本発明に使用される樹脂には特に制限はなく、汎用樹脂でも、エンジニアリング樹脂でもよく、また強化材を含んでいてもよい。本発明は、特にメヤニを発生しやすい樹脂に有効である。
本発明は、成形品の押出成形、特にペレット用のストランドの押出成形に効果がある。
【0017】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
合金工具鋼SKD11に焼入れを施した材料を基材として、図1に示すようなφD=3.6mm、φd=3.0mm、α=28゜の突起ノズル、及びZ=0.4mmとなるリング状エア吹出し装置を使用して、ノズル先端面がエア吹出し装置の外面から突出し長さ0.5mmに設定して、押出樹脂表面へのエア吹付速度20m/sで、押出し造粒を実施した。押出機としては、池貝製PCM45を使用し、条件は、押出量20kg/h、スクリュー回転数150rpmとした。使用樹脂は、ガラス繊維25wt%を含んだポリフェニレンサルファィド(PPS)であった。実験の結果、6時間連続してメヤニの発生が全くなく、安定した運転を継続できた。
【0018】
(実施例2)
超硬材料を基材とするφD=4.0mm、φd=3.2mm、α=26.5゜のノズル、及びZ=0.5mmとなるリング状エア吹出し装置を使用して、ノズル先端面がエア吹出し装置の外面から突出し長さ0.5mmに設定して、押出樹脂表面へのエア吹付速度15m/sで、押出し造粒を実施した(図6参照)。押出機としては、日本製鋼所製TEX65を使用し、条件は、押出量200kg/h、スクリュー回転数90rpmとした。使用樹脂は、実施例1と同じものである。実験の結果、72時間連続してメヤニの発生が全くなく、安定した運転を継続できた。
【0019】
【発明の効果】
本発明によれば、押出機ダイノズルからメヤニが発生することなく、従って、メヤニに起因するストランド切れやメヤニ自身が製品中に混入することなく、連続的に安定して押出が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の樹脂押出機ダイ装置に使用する突起ノズルの一例の断面図である。
【図2】図2(a)は、本発明の樹脂押出機ダイ装置の一例の樹脂流れ方向の断面図である。
図2(b)は、突起ノズルとそれに嵌合するエア吹出し装置の孔の部分の拡大図である。
【図3】図3(a)は、エア吹出し装置の外側平面図である。
図3(b)は、エア吹出し装置の内側平面図である。
【図4】本発明の樹脂押出機ダイ装置に使用する突起ノズルの一例の断面図である。
【図5】本発明の樹脂押出機ダイ装置に使用する突起ノズルの一例の断面図である。
【図6】実施例2で使用した押出機ダイ装置の、上から順に、外側平面図、立面図及び側面図(外側平面図において右側から見たもの)である。
【符号の説明】
1.ダイ
2.突起ノズル
2-1.溶融樹脂入口
2-2.溶融樹脂出口
3.孔
4.ノズル端
5.樹脂押出孔
6.エア吹出し装置
6’.エア吹出し装置
7.孔
7’.孔
8.間隙
9.エア供給口
10.エアチャンバー
10’.エアチャンバー
14.ノズル先端面
16.外面
17.環状孔
18.先端面間隙
19.エア供給口
21.パッキン

Claims (7)

  1. 樹脂押出機ダイにおいて、
    ダイ(1)、突起ノズル(2)及びエア吹出し装置(6)からなり、
    ダイ(1)は、少なくとも1以上の樹脂押出孔(5)を有し、
    突起ノズル(2)は、樹脂押出孔(5)の樹脂出口部に設けられ、内部に樹脂押出孔(5)に連通する孔(3)、および孔(3)の先端に、先端方向に細くなるテーパー状を成し、テーパーの傾斜角度αが75度以下である外形のノズル端(4)を有し、エア吹出し装置(6)は、ノズル端(4)に間隙(8)をもって嵌合する孔(7)とエア供給口(9)を有し、突起ノズル(2)の外周囲にエアチャンバー(10)を形成するようにダイ(1)に設けられ、
    樹脂をノズル端(4)から押出す際に、エア供給口(9)からエアチャンバー(10)に供給されたエアを、孔(7)とノズル端(4)の間隙(8)から、押出された樹脂表面に吹付けることを特徴とする押出機ダイ装置。
  2. ノズル先端面(14)の肉厚 ( (φD−φd)/2 ) が、2mm以下(ここで、φDはノズル先端面(14)におけるノズル外径を、φdはノズル先端面(14)におけるノズル孔径を表す。)である請求項1に記載の押出機ダイ装置。
  3. ノズル先端面(14)がエア吹出し装置(6)の外面(16)から0〜5mm突出している請求項1又は2に記載の押出機ダイ装置。
  4. 樹脂押出機ダイにおいて、
    ダイ(1)及び突起ノズル(2)からなり、
    ダイ(1)は、少なくとも1以上の樹脂押出孔(5)を有し、
    突起ノズル(2)は、樹脂押出孔(5)の樹脂出口部に設けられ、内部に樹脂押出孔(5)に連通する孔(3)、および孔(3)の先端にノズル端(4)を有し、ノズル端(4)の先端面(14)には孔(3)と同心状に先端面間隙(18)を有し、先端方向に樹脂流れに向かって傾斜し、樹脂流れ方向とのなす傾斜角度が75度以下である環状孔(17)を有し、環状孔(17)はエア供給口(19)に連通し、エア供給口(19)から供給されたエアを、環状孔(17)を通って、先端面間隙(18)から、押出された樹脂表面に吹付けることを特徴とする押出機ダイ装置。
  5. ノズル先端面(14)において、環状孔(17)とノズル孔(3)との間のノズル最小肉厚が、2mm以下である請求項4に記載の押出機ダイ装置。
  6. 間隙(8)又は先端面間隙(18)から噴出されるエアの線速度が2〜80m/sである請求項1〜5のいずれか1項に記載の押出機ダイ装置。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の押出機ダイ装置を使用し、樹脂押出機ダイから押出された樹脂表面に、目やにを実質的に発生させないようにエアを吹付けることを特徴とする押出成形方法。
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