JP3905989B2 - 飲食品用水 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、セリシンを含有する飲食品用水特に炊飯に用いる水に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、健康維持、栄養補給、美容に対する意識の向上にともない、飲料や錠剤などにより手軽に栄養素などの必要な成分を摂取できるような製品が多く提案されている。その成分は、タンパク質、ビタミン類、糖類、脂肪、炭水化物、無機物などの栄養素として、あるいは生薬エキス、食物繊維などとして添加されている。なかでもタンパク質は人体を形成し、エネルギー源となる重要な栄養素である。生体内のタンパク質は常に新陳代謝が行われていて、食事を通して絶えずタンパク質を補給する必要がある。人に全くタンパク質を含まない食事を与えても、し尿中には窒素分が排出されるため、最低限この排出される窒素量に見合うタンパク質を補給しないと生体の正常な維持はできない。最近では、食事以外で手軽にタンパク質を摂取するため、あるいは食事で不足しているタンパク質を補うため、タンパク質入りの飲料や錠剤などの製品が多く提案されており、その中には、タンパク質を含んだ清涼飲料水も市販されている。
【0003】
従来のタンパク質を含んだ清涼飲料水に添加されているタンパク質の例としては、コラーゲンが挙げられる。コラーゲンにはグリシン、プロリン、アラニンなどのアミノ酸が多く含まれている。また必須アミノ酸であるスレオニン、ロイシン、イソロイシン、リジン、フェニルアラニン、バリン、ヒスチジン、メチオニンも含まれており、この場合のコラーゲン添加は、生体を正常に維持するための栄養素の摂取という目的のみ有していた。
【0004】
また、従来のタンパク質を含んだ清涼飲料水には、pHを調整したり口当たりをよくしたりするために、あるいは、タンパク質特有の臭いや白濁、沈殿を解消する等のために酸味料、甘味料、香料、着色料、乳化剤等の食品添加物、そして品質を安定させるために保存料、殺菌剤、酸化防止剤等の食品添加物が多量に配合されており、そのほとんどが合成物質であった。他の清涼飲料水にも前記の食品添加物の他、栄養補給、あるいは製造加工する過程、保存中に栄養素が分解したり損失したりするのを補う目的で、強化剤が配合されているものがある。強化剤にはビタミン、アミノ酸、無機物などが多数指定されているが、そのほとんどが合成物質であった。これら食品添加物が配合されている従来の清涼飲料水は、過剰な糖分やカロリー、さらには人体に悪影響を及ぼす可能性のある合成物質といったものまで、多量に体内に取り込んでしまうことになるため、健康維持、栄養補給、美容の目的に適さなかった。
さらに、従来のタンパク質を含んだ清涼飲料水は、単に飲料としての用途のみに限定されてしまうものであり、そのタンパク質摂取量も自ずと限られてしまっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は良質の天然由来のタンパク質を含み、健康維持、栄養補給、美容効果が期待できると共に、品質安定性が良好で、ご飯の美味しさを長期間保持することができる炊飯用の水を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、セリシン粉体及び/又はセリシン加水分解物粉体を水に溶解してなる炊飯用の水である。
本発明で用いるセリシンは、繭又は生糸から一般的に行われる抽出方法で得ることができる。例えば以下のようにして純度90%以上の高精製度の単一タンパク質の状態で抽出できる。
すなわち、繭又は生糸に含有されるセリシンを、水によって抽出し、例えば次に示す(1)、(2)、又は(3)のような方法でセリシンを得る。
(1)セリシン水溶液を有機酸あるいは無機酸によってpH3〜5に調整した後、有機凝集剤あるいは無機凝集剤を添加してセリシンを析出させ、濾過、乾燥して固体のセリシンを得る。
(2)セリシン水溶液をメタノール、エタノール、ジオキサンなどの水溶性溶媒と混合してセリシンを析出させた後、濾過、乾燥して固体のセリシンを得る。
(3)セリシン水溶液のうち透析膜を透過した物質を除去した後、透析膜を透過しなかった物質を乾燥して固体のセリシンを得る。
また、セリシンの加水分解物は、繭又は生糸に含有されるセリシンを、酸、アルカリ、あるいは酵素によって部分加水分解してから例えば前述の(1)、(2)、又は(3)のような方法で得ることができる。
さらに本発明で用いるセリシンおよびその加水分解物は、分子量分布500〜500000で、構成アミノ酸としてセリンを20〜40モル%含有するものが望ましい。
以下、セリシン及びセリシン加水分解物を単にセリシンとのみ表記する場合がある。
【0007】
本発明で用いられるセリシンおよびその加水分解物は、水に溶けやすく、水溶液として安定な性状を維持し、水に添加すると容易に溶解し、白濁や沈殿物を生じることはない。さらにセリシン自体は無味無臭である。従って、従来のタンパク質含有飲料水のように特有の臭いや白濁、沈殿を解消するために、酸味料、甘味料、香料、着色料、乳化剤等の食品添加物を多量に添加する必要がなく、また添加しなくてもよい。つまりこれらの食品添加物がセリシン含有飲料水にとって必須の成分でないため、余計な糖分やカロリー、合成物質を摂取せずに良質のタンパク質を取ることができる。また水にセリシンを加えても、外見、味、臭いに変化は見られず、飲料用としてはもちろん、炊飯、煮物、汁物、茶、水割りなどの料理、食品全般の用途にも差し支えなく使用できる。また刺激性および感作性が無く安全性にも優れている。
【0008】
セリシンおよびその加水分解物の飲料水への配合量は、その効果などから考え、0.0001〜10重量%の濃度範囲とすることが望ましいが、特に限定されるものではなく、必要に応じて適宜に選択できる。
一方、下記のセリシンアミノ酸組成表からも分かるように、従来の清涼飲料水に含まれるタンパク質と同様、セリシンは人体に対して非常に有用なアミノ酸より成っており、栄養源としても非常に有用である。具体的にはグリシンやアスパラギン酸、必須アミノ酸であるスレオニン、ロイシン、イソロイシン、リジン、フェニルアラニン、バリンを含み、なかでもセリンが最も多い。
【0009】
【表1】
Figure 0003905989
【0010】
セリンについては、最近、脳のニューロンの生存を支える栄養因子であることが報告されている(参考文献J.Mitoma,S.Furuya,Y.Hirabayashi,Neuroscience Research,30,195−199(1998)、J.Mitoma,T.Kasama,S.Furuya,Y.Hirabayashi,The Journal of Biological Chemistry,273,19363−19366(1998))。脳の神経細胞は発生後やがて分裂をやめ、ニューロンとなり、情報を伝達して記憶、識別し脳の機能を作り出す。ニューロンは皮膚などの細胞とは異なり、通常、個体が死ぬまで生き続ける。この生存を支える神経細胞栄養因子がセリンであることが確認されている。従ってセリンを多く含むセリシンを摂取したとき、記憶力向上、脳の老化防止、痴ほうの予防などの作用が期待できる。
【0011】
またセリシンは、特開平10−140154号公報で開示されているように、活性酸素の働きを抑える、優れた抗酸化能を有している。活性酸素は、鉄や銅などの金属触媒により還元されて過酸化水素となり、さらに活性酸素中で最も反応性が高く、生体に害を及ぼすヒドロキシラジカルとなる。この分子はDNAを切断し、また脂質を酸化し、老化促進因子とされる過酸化脂質を生成する。通常、このヒドロキシラジカルは生体内でSOD(スーパーオキシドディスムターゼ)と呼ばれる酵素により消去されるものの、ストレス、高齢化などによってこのSODが減少すると、生体内の抗酸化機能のバランスが崩れ、活性酸素によって過酸化脂質が増加して、心筋梗塞、動脈硬化、糖尿病、癌、脳卒中、白内障、肩こり、冷え性、シミ、ソバカス、シワ、ニキビといったさまざまな病気、あるいは老化などの原因となる。優れた抗酸化能を有するセリシンを体内に摂取することにより、このような病気、あるいは老化などの抑制を期待することができる。
【0012】
さらにはこのセリシンを含有することにより、飲料水自体の酸化による品質低下を防止することも期待できる。セリシンを含有した飲食品用水は、長期間保存後も味、風味等が変化しないため、保存料、殺菌剤、酸化防止剤といった食品の保存に関する食品添加物の使用も抑えられる。
また、セリシンおよびその加水分解物は配合性に優れているので、単に飲料用とする場合は、従来のタンパク質を含んだ清涼飲料水のように、他のタンパク質、ビタミン類、糖分、脂肪、炭水化物、無機物などの栄養素、あるいは生薬エキス、食物繊維などの成分、あるいは酸味料、甘味料、香料、着色料、乳化剤等の食品添加物などを配合してももちろん差し支えないが、それらも天然物を使用することが好ましい。
【0013】
このように、本発明のセリシンを含有した水は、外見、味、臭いとも一般のミネラルウォーターと変わらず、良質の天然由来タンパク質を含んでおり、炊飯用以外に、飲料用として、さらには煮物、汁物、茶、水割りなどの料理あるいは製造された食品全般にも使用できる。更にはその優れた抗酸化能により、生体内の活性酸素の働きを抑制し、病気、あるいは老化などの進行を妨げ、健康を維持し、シミ、ソバカス、シワ、ニキビの抑制といった美容効果を期待できる。また、飲料水自体の酸化も抑制するため、保存料、殺菌剤、酸化防止剤等の食品添加物の添加を抑えても、品質安定性が良好で美味しさを長期間保つことができる。
【0014】
【実施例】
本発明の実施例は〔評価1〕〜〔評価4〕のうち〔評価4〕であり、他は参考例である。
〔製造例1〕セリシン加水分解物粉体の製造
蛹を除去した家蚕繭20gを、0.1mol/l炭酸水素ナトリウム水1000ml中で80℃1時間処理しセリシン加水分解物を溶出させる。溶出液を室温で約5分の1容量まで減圧濃縮し、ろ過により凝集物を除去した後、2倍容量のエタノールを添加しセリシン加水分解物を析出させ、ろ別凍結乾燥後セリシン加水分解物粉体を得た。なお、このセリシン加水分解物の分子量分布は約500〜50000、セリンは34モル%含有しており、セリシン加水分解物の純度は97%であった。
【0015】
〔製造例2〕セリシン粉体の製造
蛹を除去した家蚕繭20gを、蒸留水1000ml中で80℃1時間処理しセリシンを溶出させる。溶出液を室温で約5分の1容量まで減圧濃縮し、ろ過により凝集物を除去した後、2倍容量のエタノールを添加しセリシンを析出させ、ろ別凍結乾燥後セリシン粉体を得た。なお、このセリシンの分子量分布は約5000〜500000、セリンは36モル%含有しており、セリシンの純度は98%であった。
【0016】
〔実施例1〕セリシン含有飲食品用水の調製
(成分)
製造例1のセリシン加水分解物 500mg
市販のミネラルウォーターAを加え全量 500ml
(調製法)
市販のミネラルウォーターA約50mlに、製造例1により得られた、秤量したセリシン加水分解物500mgを加え、100℃に加熱して殺菌しつつ完全に溶解した後、室温まで冷却し、市販のミネラルウォーターAを加え全量を500mlとし、これを孔径0.2μmのフィルターでろ過し、本発明のセリシン飲食品用水を得た。
【0017】
〔実施例2〕セリシン含有飲食品用水の調製
(成分)
製造例2のセリシン 500mg
市販のミネラルウォーターAを加え全量 500ml
(調製法)
市販のミネラルウォーターA約50mlに、製造例2により得られた、秤量したセリシン500mgを加え、100℃に加熱して殺菌しつつ完全に溶解した後、室温まで冷却し、市販のミネラルウォーターAを加え全量を500mlとし、これを孔径0.2μmのフィルターでろ過し、本発明のセリシン飲食品用水を得た。
【0018】
〔比較例1〕
市販のミネラルウォーターA
(表示されている原材料名)
・水(鉱水)
【0019】
〔比較例2〕
市販のタンパク質入り清涼飲料水A
(表示されている原材料名)
・還元澱粉糖化物
・キダチアロエエキス
・コラーゲン
・香料
・ビタミンC,E,B6
・酸味料
・甘味料
・色素(ニコチール、クチナシ)
【0020】
〔評価1〕モニターによる飲食品用水の試飲1
1.検体
・実施例1,2のセリシン含有飲食品用水
・比較例1 市販のミネラルウォーターA
・比較例2 市販のタンパク質入り清涼飲料水A
2.評価方法
実施例1,2のセリシン含有飲食品用水、比較例1の市販のミネラルウォーターA、比較例2の市販のタンパク質入り清涼飲料水Aのそれぞれの容器に暗号をつけ、検体が何であるかをモニターにわからないようにしてから、無作為に選出した30名のモニターに試飲させ、官能検査を行った。
すなわち、試飲前に口腔内を蒸留水50mlで2回すすぎ、その5分後に実施例1の飲料50mlを2口(約25mlを飲み、続いて約25mlを飲む)で飲ませた。続いて上記と同様、口腔内を蒸留水50mlで2回すすぎ、その5分後に実施例2の飲料50mlを2口で飲ませた。続いて上記と同様、口腔内を蒸留水50mlで2回すすぎ、その5分後に比較例1の飲料50mlを2口で飲ませた。さらに同様に、口腔内を蒸留水50mlで2回すすぎ、その5分後に比較例2の飲料50mlを2口で飲ませた。そして、その1分以内に味、香りがあるかどうかを4つの検体それぞれについてモニターに投票させた。また、続いて舌ざわり、あと味、および総合評価の各項目で好ましいと感じた検体を1つ選び、モニターに投票させて、その人数を集計した。
3.評価結果
【0021】
【表2】
Figure 0003905989
【0022】
【表3】
Figure 0003905989
【0023】
表に示したように、セリシン含有飲食品用水は、市販のミネラルウォーターAと同様、モニター全員が無味、無臭と答えたので、味と香りは、市販のタンパク質入り清涼飲料水Aよりも、市販のミネラルウォーターAに非常に近似していることがわかった。また、市販のミネラルウォーターAより、舌ざわり、あと味が好ましいと答えたモニターが多かった。また総合評価においても、セリシン含有飲食品用水が好ましいと答えたモニターが多かった。
【0024】
〔評価2〕モニターによる飲食品用水の試飲2
1.検体
・実施例1のセリシン含有飲食品用水
・比較例1の市販のミネラルウォーターA
・比較例2の市販のタンパク質入り清涼飲料水A
2.試験方法
無作為に選出した30名のモニターを3群にわけ、1群の10名には実施例1のセリシン含有飲食品用水を、2群の10名には比較例1の市販のミネラルウォーターAを、3群の10名には比較例2の市販のタンパク質入り清涼飲料水Aをそれぞれ1日500ml、60日間連続して試飲させた。検体の容器には暗号をつけ、検体が何であるかをモニターにわからないようにした。
そして、試飲開始から60日後に、肌荒れ、疲労感、関節痛および腰痛の3つの項目が、それぞれ良くなったか、変わらないか、悪くなったかをモニターに投票させ、その人数を集計した。
3.試験結果
【0025】
【表4】
Figure 0003905989
【0026】
【表5】
Figure 0003905989
【0027】
【表6】
Figure 0003905989
【0028】
表に示したように、セリシン含有飲食品用水を試飲した1群において、全ての項目で良くなったモニターが多かった。市販のミネラルウォーターAを試飲した2群においては、全ての項目で変わらないと答えたモニターが多かった。また1群と2群では全ての項目で悪くなったモニターはいなかった。市販のタンパク質入り清涼飲料水Aを試飲した3群では、全ての項目で悪くなったモニターがおり、また3群では良くなったモニターはいなかった。
【0029】
〔評価3〕セリシン含有飲食品用水の品質安定性評価
実施例1、2のセリシン含有飲食品用水の品質を調査した。セリシン含有飲食品用水は、同じ製造ロットものを、別々のPET容器3つに充填、密封した。その密封日当日、密封日から6ヶ月後、密封日から1年後にそれぞれ開封し、生菌数、沈殿物、色、添加したセリシン加水分解物またはセリシンの平均分子量、添加したセリシン加水分解物またはセリシンのアミノ酸組成を分析した。さらに試飲して味、香りなども確認した。密封日から6ヶ月後、および1年後に開封するまでは、遮光せず、温度調整も行わず実験室内に放置しておいた。
【0030】
【表7】
Figure 0003905989
【0031】
本発明のセリシン含有飲食品用水は、放置1年後においても全く品質に変化は見られなかった。又、味、香りにも変化は見られず、良好な品質安定性を示した。
【0032】
〔評価4〕モニターによるご飯の試食
1.検体
・実施例1のセリシン含有飲食品用水を利用して炊飯したご飯
米5合を秤量し、家庭用の電気炊飯器の釜に入れた。蒸留水約2000mlを加えて手で攪拌しながら洗浄した。この洗浄を5回繰り返した。次に、実施例1のセリシン含有飲食品用水を1000ml添加し、そのまま30分放置した。その後、家庭用の電気炊飯器を使用し炊飯を行った。炊飯終了後10分蒸らした。・比較例1の市販のミネラルウォーターAを利用して炊飯したご飯
セリシン含有飲食品用水の代わりに比較例1の市販のミネラルウォーターAを添加したこと以外は同様に炊飯した。
【0033】
2.試験方法
炊飯直後の、実施例1のセリシン含有飲食品用水を利用して炊飯したご飯、比較例1の市販のミネラルウォーターAを利用して炊飯したご飯のそれぞれの容器に暗号をつけ、検体が何であるかをモニターにわからないようにしてから、無作為に選出した30名のモニターに試食させ、官能検査を行った。
すなわち、試飲前に口腔内を蒸留水50mlで2回すすぎ、その5分後に実施例1のセリシン含有飲食品用水を利用して炊飯したご飯5gを2口(約2.5gを食べ、続いて約2.5gを食べる)で食べさせた。続いて上記と同様に、口腔内を蒸留水50mlで2回すすぎ、その5分後に比較例1の市販のミネラルウォーターAを利用して炊飯したご飯5gを2口食べさせた。そして、その1分以内に味、香り、舌ざわり、みずみずしさ、および総合評価の各項目で好ましいと感じた検体を1つ選び、モニターに投票させて、その人数を集計した。
さらに、炊飯24時間後の、実施例1のセリシン含有飲食品用水を利用して炊飯したご飯、比較例1の市販のミネラルウォーターAを利用して炊飯したご飯についても同様に官能検査を行った。
【0034】
【表8】
Figure 0003905989
【0035】
【表9】
Figure 0003905989
【0036】
表に示したように、炊飯直後の味、香り、みずみずしさについてのモニターの回答は、セリシン含有飲食品用水を利用して炊飯したご飯と、市販のミネラルウォーターAを利用して炊飯したご飯とほぼ同様であり、ほぼ近似していることがわかった。舌ざわりについては、市販のミネラルウォーターAを利用して炊飯したご飯より、セリシン含有飲食品用水を利用して炊飯したご飯が好ましいと答えた人が多かった。また総合評価においても、セリシン含有飲食品用水を利用して炊飯したご飯が好ましいと答えた人が多かった。
炊飯24時間後では、セリシン含有飲食品用水を利用して炊飯したご飯と、市販のミネラルウォーターAを利用して炊飯したご飯との差が顕著に表れ、味、香り、舌ざわり、みずみずしさ、および総合評価の全ての項目において、セリシン含有飲食品用水を利用して炊飯したご飯の方が好ましいと答えたモニターが多かった。
セリシン含有飲食品用水を利用して炊飯したご飯は、市販のミネラルウォーターAを利用して炊飯したご飯に比べ、炊き立ての美味しさを長時間保持できると考えられる。
【0037】
【発明の効果】
本発明のセリシンを含有した飲食品用水は、天然由来タンパク質を含んでおり、良質のアミノ酸を補給できると共に、生体内の活性酸素の働きを抑制し、病気、あるいは老化などの進行を妨げ、健康を維持し、シミ、ソバカス、シワ、ニキビの抑制といった美容効果を期待できる。また飲料水自体の酸化も抑制するため、保存料、殺菌剤、酸化防止剤等の食品添加物の添加を抑えても、品質安定性が良好で美味しさを長期間保つことができる。また、水への溶解性に優れ、無味無臭であることから、単なる飲料用として限定されることなく、炊飯、煮物、汁物、茶、水割りなどの料理あるいは製造された食品全般から、良質のアミノ酸を摂取することのできる、汎用性のある飲食品用水として使用される。

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  1. セリシン粉体及び/又はセリシン加水分解物粉体を水に溶解してなる炊飯用の水。
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