JP2000184868A - 飲食品用水 - Google Patents

飲食品用水

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良質の天然由来のタンパク質を含み、健康維
持、栄養補給、美容効果が期待できると共に、品質安定
性が良好で美味しさを長期間保ち、さらには、単なる飲
料用として限定されることなく、炊飯、煮物、汁物、
茶、水割りなどの料理あるいは食品製造全般に使用でき
る汎用性のある飲食品用水を提供する。 【解決手段】 飲食品用水にセリシン及び/又はセリシ
ン加水分解物を含有させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セリシンを含有す
る飲食品用水に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、健康維持、栄養補給、美容に対す
る意識の向上にともない、飲料や錠剤などにより手軽に
栄養素などの必要な成分を摂取できるような製品が多く
提案されている。その成分は、タンパク質、ビタミン
類、糖類、脂肪、炭水化物、無機物などの栄養素とし
て、あるいは生薬エキス、食物繊維などとして添加され
ている。なかでもタンパク質は人体を形成し、エネルギ
ー源となる重要な栄養素である。生体内のタンパク質は
常に新陳代謝が行われていて、食事を通して絶えずタン
パク質を補給する必要がある。人に全くタンパク質を含
まない食事を与えても、し尿中には窒素分が排出される
ため、最低限この排出される窒素量に見合うタンパク質
を補給しないと生体の正常な維持はできない。最近で
は、食事以外で手軽にタンパク質を摂取するため、ある
いは食事で不足しているタンパク質を補うため、タンパ
ク質入りの飲料や錠剤などの製品が多く提案されてお
り、その中には、タンパク質を含んだ清涼飲料水も市販
されている。
【0003】従来のタンパク質を含んだ清涼飲料水に添
加されているタンパク質の例としては、コラーゲンが挙
げられる。コラーゲンにはグリシン、プロリン、アラニ
ンなどのアミノ酸が多く含まれている。また必須アミノ
酸であるスレオニン、ロイシン、イソロイシン、リジ
ン、フェニルアラニン、バリン、ヒスチジン、メチオニ
ンも含まれており、この場合のコラーゲン添加は、生体
を正常に維持するための栄養素の摂取という目的のみ有
していた。
【0004】また、従来のタンパク質を含んだ清涼飲料
水には、pHを調整したり口当たりをよくしたりするた
めに、あるいは、タンパク質特有の臭いや白濁、沈殿を
解消する等のために酸味料、甘味料、香料、着色料、乳
化剤等の食品添加物、そして品質を安定させるために保
存料、殺菌剤、酸化防止剤等の食品添加物が多量に配合
されており、そのほとんどが合成物質であった。他の清
涼飲料水にも前記の食品添加物の他、栄養補給、あるい
は製造加工する過程、保存中に栄養素が分解したり損失
したりするのを補う目的で、強化剤が配合されているも
のがある。強化剤にはビタミン、アミノ酸、無機物など
が多数指定されているが、そのほとんどが合成物質であ
った。これら食品添加物が配合されている従来の清涼飲
料水は、過剰な糖分やカロリー、さらには人体に悪影響
を及ぼす可能性のある合成物質といったものまで、多量
に体内に取り込んでしまうことになるため、健康維持、
栄養補給、美容の目的に適さなかった。さらに、従来の
タンパク質を含んだ清涼飲料水は、単に飲料としての用
途のみに限定されてしまうものであり、そのタンパク質
摂取量も自ずと限られてしまっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は良質の天然由
来のタンパク質を含み、健康維持、栄養補給、美容効果
が期待できると共に、品質安定性が良好で美味しさを長
期間保ち、さらには、単なる飲料用として限定されるこ
となく、炊飯、煮物、汁物、茶、水割りなどの料理ある
いは食品製造全般に使用できる汎用性のある飲食品用水
を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、セリシン及び
/又はセリシン加水分解物を含有することを特徴とする
飲食品用水である。本発明で用いるセリシンは、繭又は
生糸から一般的に行われる抽出方法で得ることができ
る。例えば以下のようにして純度90%以上の高精製度
の単一タンパク質の状態で抽出できる。すなわち、繭又
は生糸に含有されるセリシンを、水によって抽出し、例
えば次に示す(1)、(2)、又は(3)のような方法
でセリシンを得る。 (1)セリシン水溶液を有機酸あるいは無機酸によって
pH3〜5に調整した後、有機凝集剤あるいは無機凝集
剤を添加してセリシンを析出させ、濾過、乾燥して固体
のセリシンを得る。 (2)セリシン水溶液をメタノール、エタノール、ジオ
キサンなどの水溶性溶媒と混合してセリシンを析出させ
た後、濾過、乾燥して固体のセリシンを得る。 (3)セリシン水溶液のうち透析膜を透過した物質を除
去した後、透析膜を透過しなかった物質を乾燥して固体
のセリシンを得る。 また、セリシンの加水分解物は、繭又は生糸に含有され
るセリシンを、酸、アルカリ、あるいは酵素によって部
分加水分解してから例えば前述の(1)、(2)、又は
(3)のような方法で得ることができる。さらに本発明
で用いるセリシンおよびその加水分解物は、分子量分布
500〜500000で、構成アミノ酸としてセリンを
20〜40モル%含有するものが望ましい。以下、セリ
シン及びセリシン加水分解物を単にセリシンとのみ表記
する場合がある。
【0007】本発明で用いられるセリシンおよびその加
水分解物は、水に溶けやすく、水溶液として安定な性状
を維持し、水に添加すると容易に溶解し、白濁や沈殿物
を生じることはない。さらにセリシン自体は無味無臭で
ある。従って、従来のタンパク質含有飲料水のように特
有の臭いや白濁、沈殿を解消するために、酸味料、甘味
料、香料、着色料、乳化剤等の食品添加物を多量に添加
する必要がなく、また添加しなくてもよい。つまりこれ
らの食品添加物がセリシン含有飲料水にとって必須の成
分でないため、余計な糖分やカロリー、合成物質を摂取
せずに良質のタンパク質を取ることができる。また水に
セリシンを加えても、外見、味、臭いに変化は見られ
ず、飲料用としてはもちろん、炊飯、煮物、汁物、茶、
水割りなどの料理、食品全般の用途にも差し支えなく使
用できる。また刺激性および感作性が無く安全性にも優
れている。
【0008】セリシンおよびその加水分解物の飲料水へ
の配合量は、その効果などから考え、0.0001〜1
0重量%の濃度範囲とすることが望ましいが、特に限定
されるものではなく、必要に応じて適宜に選択できる。
一方、下記のセリシンアミノ酸組成表からも分かるよう
に、従来の清涼飲料水に含まれるタンパク質と同様、セ
リシンは人体に対して非常に有用なアミノ酸より成って
おり、栄養源としても非常に有用である。具体的にはグ
リシンやアスパラギン酸、必須アミノ酸であるスレオニ
ン、ロイシン、イソロイシン、リジン、フェニルアラニ
ン、バリンを含み、なかでもセリンが最も多い。
【0009】
【表1】
【0010】セリンについては、最近、脳のニューロン
の生存を支える栄養因子であることが報告されている
(参考文献J.Mitoma,S.Furuya,Y.
Hirabayashi,Neuroscience
Research,30,195−199(199
8)、J.Mitoma,T.Kasama,S.Fu
ruya,Y.Hirabayashi,The Jo
urnal of Biological Chemi
stry,273,19363−19366(199
8))。脳の神経細胞は発生後やがて分裂をやめ、ニュ
ーロンとなり、情報を伝達して記憶、識別し脳の機能を
作り出す。ニューロンは皮膚などの細胞とは異なり、通
常、個体が死ぬまで生き続ける。この生存を支える神経
細胞栄養因子がセリンであることが確認されている。従
ってセリンを多く含むセリシンを摂取したとき、記憶力
向上、脳の老化防止、痴ほうの予防などの作用が期待で
きる。
【0011】またセリシンは、特開平10−14015
4号公報で開示されているように、活性酸素の働きを抑
える、優れた抗酸化能を有している。活性酸素は、鉄や
銅などの金属触媒により還元されて過酸化水素となり、
さらに活性酸素中で最も反応性が高く、生体に害を及ぼ
すヒドロキシラジカルとなる。この分子はDNAを切断
し、また脂質を酸化し、老化促進因子とされる過酸化脂
質を生成する。通常、このヒドロキシラジカルは生体内
でSOD(スーパーオキシドディスムターゼ)と呼ばれ
る酵素により消去されるものの、ストレス、高齢化など
によってこのSODが減少すると、生体内の抗酸化機能
のバランスが崩れ、活性酸素によって過酸化脂質が増加
して、心筋梗塞、動脈硬化、糖尿病、癌、脳卒中、白内
障、肩こり、冷え性、シミ、ソバカス、シワ、ニキビと
いったさまざまな病気、あるいは老化などの原因とな
る。優れた抗酸化能を有するセリシンを体内に摂取する
ことにより、このような病気、あるいは老化などの抑制
を期待することができる。
【0012】さらにはこのセリシンを含有することによ
り、飲料水自体の酸化による品質低下を防止することも
期待できる。セリシンを含有した飲食品用水は、長期間
保存後も味、風味等が変化しないため、保存料、殺菌
剤、酸化防止剤といった食品の保存に関する食品添加物
の使用も抑えられる。また、セリシンおよびその加水分
解物は配合性に優れているので、単に飲料用とする場合
は、従来のタンパク質を含んだ清涼飲料水のように、他
のタンパク質、ビタミン類、糖分、脂肪、炭水化物、無
機物などの栄養素、あるいは生薬エキス、食物繊維など
の成分、あるいは酸味料、甘味料、香料、着色料、乳化
剤等の食品添加物などを配合してももちろん差し支えな
いが、それらも天然物を使用することが好ましい。
【0013】このように、本発明のセリシンを含有した
飲食品用水は、外見、味、臭いとも一般のミネラルウォ
ーターと変わらず、良質の天然由来タンパク質を含んで
おり、単なる飲料用として限定されることなく、炊飯、
煮物、汁物、茶、水割りなどの料理あるいは製造された
食品全般に使用できる汎用性のある飲食品用水である。
更にはその優れた抗酸化能により、生体内の活性酸素の
働きを抑制し、病気、あるいは老化などの進行を妨げ、
健康を維持し、シミ、ソバカス、シワ、ニキビの抑制と
いった美容効果を期待できる。また、飲料水自体の酸化
も抑制するため、保存料、殺菌剤、酸化防止剤等の食品
添加物の添加を抑えても、品質安定性が良好で美味しさ
を長期間保つことができる。
【0014】
【実施例】〔製造例1〕セリシン加水分解物粉体の製造 蛹を除去した家蚕繭20gを、0.1mol/l炭酸水
素ナトリウム水1000ml中で80℃1時間処理しセ
リシン加水分解物を溶出させる。溶出液を室温で約5分
の1容量まで減圧濃縮し、ろ過により凝集物を除去した
後、2倍容量のエタノールを添加しセリシン加水分解物
を析出させ、ろ別凍結乾燥後セリシン加水分解物粉体を
得た。なお、このセリシン加水分解物の分子量分布は約
500〜50000、セリンは34モル%含有してお
り、セリシン加水分解物の純度は97%であった。
【0015】〔製造例2〕セリシン粉体の製造 蛹を除去した家蚕繭20gを、蒸留水1000ml中で
80℃1時間処理しセリシンを溶出させる。溶出液を室
温で約5分の1容量まで減圧濃縮し、ろ過により凝集物
を除去した後、2倍容量のエタノールを添加しセリシン
を析出させ、ろ別凍結乾燥後セリシン粉体を得た。な
お、このセリシンの分子量分布は約5000〜5000
00、セリンは36モル%含有しており、セリシンの純
度は98%であった。
【0016】 〔実施例1〕セリシン含有飲食品用水の調製 (成分) 製造例1のセリシン加水分解物 500mg 市販のミネラルウォーターAを加え全量 500ml (調製法)市販のミネラルウォーターA約50mlに、
製造例1により得られた、秤量したセリシン加水分解物
500mgを加え、100℃に加熱して殺菌しつつ完全
に溶解した後、室温まで冷却し、市販のミネラルウォー
ターAを加え全量を500mlとし、これを孔径0.2
μmのフィルターでろ過し、本発明のセリシン飲食品用
水を得た。
【0017】 〔実施例2〕セリシン含有飲食品用水の調製 (成分) 製造例2のセリシン 500mg 市販のミネラルウォーターAを加え全量 500ml (調製法)市販のミネラルウォーターA約50mlに、
製造例2により得られた、秤量したセリシン500mg
を加え、100℃に加熱して殺菌しつつ完全に溶解した
後、室温まで冷却し、市販のミネラルウォーターAを加
え全量を500mlとし、これを孔径0.2μmのフィ
ルターでろ過し、本発明のセリシン飲食品用水を得た。
【0018】〔比較例1〕市販のミネラルウォーターA (表示されている原材料名) ・水(鉱水)
【0019】〔比較例2〕市販のタンパク質入り清涼飲
料水A (表示されている原材料名) ・還元澱粉糖化物 ・キダチアロエエキス ・コラーゲン ・香料 ・ビタミンC,E,B6 ・酸味料 ・甘味料 ・色素(ニコチール、クチナシ)
【0020】〔評価1〕モニターによる飲食品用水の試
飲1 1.検体 ・実施例1,2のセリシン含有飲食品用水 ・比較例1 市販のミネラルウォーターA ・比較例2 市販のタンパク質入り清涼飲料水A 2.評価方法 実施例1,2のセリシン含有飲食品用水、比較例1の市
販のミネラルウォーターA、比較例2の市販のタンパク
質入り清涼飲料水Aのそれぞれの容器に暗号をつけ、検
体が何であるかをモニターにわからないようにしてか
ら、無作為に選出した30名のモニターに試飲させ、官
能検査を行った。すなわち、試飲前に口腔内を蒸留水5
0mlで2回すすぎ、その5分後に実施例1の飲料50
mlを2口(約25mlを飲み、続いて約25mlを飲
む)で飲ませた。続いて上記と同様、口腔内を蒸留水5
0mlで2回すすぎ、その5分後に実施例2の飲料50
mlを2口で飲ませた。続いて上記と同様、口腔内を蒸
留水50mlで2回すすぎ、その5分後に比較例1の飲
料50mlを2口で飲ませた。さらに同様に、口腔内を
蒸留水50mlで2回すすぎ、その5分後に比較例2の
飲料50mlを2口で飲ませた。そして、その1分以内
に味、香りがあるかどうかを4つの検体それぞれについ
てモニターに投票させた。また、続いて舌ざわり、あと
味、および総合評価の各項目で好ましいと感じた検体を
1つ選び、モニターに投票させて、その人数を集計し
た。 3.評価結果
【0021】
【表2】
【0022】
【表3】
【0023】表に示したように、セリシン含有飲食品用
水は、市販のミネラルウォーターAと同様、モニター全
員が無味、無臭と答えたので、味と香りは、市販のタン
パク質入り清涼飲料水Aよりも、市販のミネラルウォー
ターAに非常に近似していることがわかった。また、市
販のミネラルウォーターAより、舌ざわり、あと味が好
ましいと答えたモニターが多かった。また総合評価にお
いても、セリシン含有飲食品用水が好ましいと答えたモ
ニターが多かった。
【0024】 〔評価2〕モニターによる飲食品用水の試飲2 1.検体 ・実施例1のセリシン含有飲食品用水 ・比較例1の市販のミネラルウォーターA ・比較例2の市販のタンパク質入り清涼飲料水A 2.試験方法 無作為に選出した30名のモニターを3群にわけ、1群
の10名には実施例1のセリシン含有飲食品用水を、2
群の10名には比較例1の市販のミネラルウォーターA
を、3群の10名には比較例2の市販のタンパク質入り
清涼飲料水Aをそれぞれ1日500ml、60日間連続
して試飲させた。検体の容器には暗号をつけ、検体が何
であるかをモニターにわからないようにした。そして、
試飲開始から60日後に、肌荒れ、疲労感、関節痛およ
び腰痛の3つの項目が、それぞれ良くなったか、変わら
ないか、悪くなったかをモニターに投票させ、その人数
を集計した。 3.試験結果
【0025】
【表4】
【0026】
【表5】
【0027】
【表6】
【0028】表に示したように、セリシン含有飲食品用
水を試飲した1群において、全ての項目で良くなったモ
ニターが多かった。市販のミネラルウォーターAを試飲
した2群においては、全ての項目で変わらないと答えた
モニターが多かった。また1群と2群では全ての項目で
悪くなったモニターはいなかった。市販のタンパク質入
り清涼飲料水Aを試飲した3群では、全ての項目で悪く
なったモニターがおり、また3群では良くなったモニタ
ーはいなかった。
【0029】〔評価3〕セリシン含有飲食品用水の品質
安定性評価 実施例1、2のセリシン含有飲食品用水の品質を調査し
た。セリシン含有飲食品用水は、同じ製造ロットもの
を、別々のPET容器3つに充填、密封した。その密封
日当日、密封日から6ヶ月後、密封日から1年後にそれ
ぞれ開封し、生菌数、沈殿物、色、添加したセリシン加
水分解物またはセリシンの平均分子量、添加したセリシ
ン加水分解物またはセリシンのアミノ酸組成を分析し
た。さらに試飲して味、香りなども確認した。密封日か
ら6ヶ月後、および1年後に開封するまでは、遮光せ
ず、温度調整も行わず実験室内に放置しておいた。
【0030】
【表7】
【0031】本発明のセリシン含有飲食品用水は、放置
1年後においても全く品質に変化は見られなかった。
又、味、香りにも変化は見られず、良好な品質安定性を
示した。
【0032】〔評価4〕モニターによるご飯の試食 1.検体 ・実施例1のセリシン含有飲食品用水を利用して炊飯し
たご飯 米5合を秤量し、家庭用の電気炊飯器の釜に入れた。蒸
留水約2000mlを加えて手で攪拌しながら洗浄し
た。この洗浄を5回繰り返した。次に、実施例1のセリ
シン含有飲食品用水を1000ml添加し、そのまま3
0分放置した。その後、家庭用の電気炊飯器を使用し炊
飯を行った。炊飯終了後10分蒸らした。・比較例1の
市販のミネラルウォーターAを利用して炊飯したご飯セ
リシン含有飲食品用水の代わりに比較例1の市販のミネ
ラルウォーターAを添加したこと以外は同様に炊飯し
た。
【0033】2.試験方法 炊飯直後の、実施例1のセリシン含有飲食品用水を利用
して炊飯したご飯、比較例1の市販のミネラルウォータ
ーAを利用して炊飯したご飯のそれぞれの容器に暗号を
つけ、検体が何であるかをモニターにわからないように
してから、無作為に選出した30名のモニターに試食さ
せ、官能検査を行った。すなわち、試飲前に口腔内を蒸
留水50mlで2回すすぎ、その5分後に実施例1のセ
リシン含有飲食品用水を利用して炊飯したご飯5gを2
口(約2.5gを食べ、続いて約2.5gを食べる)で
食べさせた。続いて上記と同様に、口腔内を蒸留水50
mlで2回すすぎ、その5分後に比較例1の市販のミネ
ラルウォーターAを利用して炊飯したご飯5gを2口食
べさせた。そして、その1分以内に味、香り、舌ざわ
り、みずみずしさ、および総合評価の各項目で好ましい
と感じた検体を1つ選び、モニターに投票させて、その
人数を集計した。さらに、炊飯24時間後の、実施例1
のセリシン含有飲食品用水を利用して炊飯したご飯、比
較例1の市販のミネラルウォーターAを利用して炊飯し
たご飯についても同様に官能検査を行った。
【0034】
【表8】
【0035】
【表9】
【0036】表に示したように、炊飯直後の味、香り、
みずみずしさについてのモニターの回答は、セリシン含
有飲食品用水を利用して炊飯したご飯と、市販のミネラ
ルウォーターAを利用して炊飯したご飯とほぼ同様であ
り、ほぼ近似していることがわかった。舌ざわりについ
ては、市販のミネラルウォーターAを利用して炊飯した
ご飯より、セリシン含有飲食品用水を利用して炊飯した
ご飯が好ましいと答えた人が多かった。また総合評価に
おいても、セリシン含有飲食品用水を利用して炊飯した
ご飯が好ましいと答えた人が多かった。炊飯24時間後
では、セリシン含有飲食品用水を利用して炊飯したご飯
と、市販のミネラルウォーターAを利用して炊飯したご
飯との差が顕著に表れ、味、香り、舌ざわり、みずみず
しさ、および総合評価の全ての項目において、セリシン
含有飲食品用水を利用して炊飯したご飯の方が好ましい
と答えたモニターが多かった。セリシン含有飲食品用水
を利用して炊飯したご飯は、市販のミネラルウォーター
Aを利用して炊飯したご飯に比べ、炊き立ての美味しさ
を長時間保持できると考えられる。
【0037】
【発明の効果】本発明のセリシンを含有した飲食品用水
は、天然由来タンパク質を含んでおり、良質のアミノ酸
を補給できると共に、生体内の活性酸素の働きを抑制
し、病気、あるいは老化などの進行を妨げ、健康を維持
し、シミ、ソバカス、シワ、ニキビの抑制といった美容
効果を期待できる。また飲料水自体の酸化も抑制するた
め、保存料、殺菌剤、酸化防止剤等の食品添加物の添加
を抑えても、品質安定性が良好で美味しさを長期間保つ
ことができる。また、水への溶解性に優れ、無味無臭で
あることから、単なる飲料用として限定されることな
く、炊飯、煮物、汁物、茶、水割りなどの料理あるいは
製造された食品全般から、良質のアミノ酸を摂取するこ
とのできる、汎用性のある飲食品用水として使用され
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野村 正和 福井県福井市毛矢1丁目10番1号 セーレ ン株式会社内 Fターム(参考) 4B017 LC03 LK15 4B018 LB08 LB10 MD20 ME02 ME14

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セリシン及び/又はセリシン加水分解物
    を含有することを特徴とする飲食品用水。
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