JP3905984B2 - 不揮発性半導体記憶装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、不揮発性半導体記憶装置に関し、特に、NANDセル型、NORセル型、DINORセル型及びANDセル型EEPROMに使用される。
【0002】
【従来の技術】
従来、不揮発性半導体記憶装置であるEEPROMに関しては、NANDセル型、NORセル型、DINORセル型、ANDセル型などの数々のタイプのものが知られている。特に、直列接続された複数のメモリセルからなるNAND列を有するNANDセル型EEPROMは、素子の高集積化(記憶容量の増大)に都合のよいレイアウトを確保できるものとして注目されている。
【0003】
図125は、従来のNANDセル型EEPROMのメモリセルアレイ部の回路図を示している。
【0004】
NANDセルユニットは、直列接続された複数(例えば、4、8、16個など)のメモリセルM1〜MnからなるNAND列とその両端に接続された選択トランジスタS1,S2とから構成される。NANDセルユニットの一端は、ソース線SLに接続され、他端は、ビット線BLに接続される。
【0005】
メモリセルアレイは、複数のブロックから構成されている。1ブロック(BLOCK)内には、ロウ方向に複数のNANDセルユニットが配置される。ワード線(制御ゲート線=制御ゲート電極)CGi(i=1,2,…n)及び選択ゲート線(選択ゲート電極)SG1,SG2は、ロウ方向に延び、ビット線BLは、カラム方向に延びている。
【0006】
1本のワード線(制御ゲート線)に繋がる複数のメモリセルは、ページPAGEという単位を構成している。通常、1回の読み出し動作で1ページ分のデータが読み出される。この1ページ分のデータは、ラッチ回路にラッチされた後、メモリチップの外部にシリアルに出力される。
【0007】
図125のNANDセル型EEPROMの動作は、次の通りである。
【0008】
データ書き込み動作は、1つのNANDセルユニットにおいては、ビット線コンタクト部Cbに最も離れているメモリセル、即ち、最もソース線SL寄りのメモリセルMnから、ビット線BLのコンタクト部Cbに最も近いメモリセル、即ち、最もビット線BL寄りのメモリセルM1に向って、1セルずつ、順次、行っていく。
【0009】
データの書き込みに際して、選択ワード線、即ち、選択されたメモリセルの制御ゲート電極には、高電位VPP(20V程度)が印加される。選択されたメモリセルよりもビット線コンタクト部Cb側に存在するメモリセルの制御ゲート電極(非選択ワード線)及び選択ゲート線SG1には、中間電位Vmc(例えば、10V程度)が印加される。ソース線SL側の選択ゲート線SG2には、接地電位(0V)が印加される。ビット線BLには、データに応じて、0V又は中間電位Vmb(例えば、8V程度)が印加される。
【0010】
ビット線BLに0Vが与えられた時、その電位は、選択トランジスタS1及び選択されたメモリセルよりもビット線コンタクト部Cb側に存在するメモリセルを経由して、選択されたメモリセルのドレインまで伝達される。つまり、選択されたメモリセルでは、制御ゲート電極の電位が高電位VPP、ドレインの電位が0Vとなり、ドレインから浮遊ゲート電極に電子が移動する。
【0011】
よって、その選択されたメモリセルの閾値は、正方向にシフトする。この状態を、例えば、メモリセルにデータ“1”が書き込まれた状態とする。
【0012】
ビット線に中間電位Vmbが与えられた時も、その電位は、選択トランジスタS1及び選択されたメモリセルよりもビット線コンタクト部Cb側に存在するメモリセルを経由して、選択されたメモリセルのドレインまで伝達される。しかし、選択されたメモリセルでは、制御ゲート電極の電位が高電位VPP、ドレインの電位がVmbとなるため、ドレインから浮遊ゲート電極に電子が移動することはない。
【0013】
よって、その選択されたメモリセルの閾値は、変化することなく、負の状態を維持する。この状態を、例えば、メモリセルにデータ“0”が書き込まれた状態とする。
【0014】
なお、書き込みの対象となる全てのメモリセルのデータは、データ書き込み動作前に、予め“0”の状態(消去状態)に設定されているものとする。
【0015】
データ消去動作は、選択されたブロック内の全てのメモリセルに対して同時に行われる。即ち、選択されたブロック内の全てのワード線(制御ゲート線)CG1〜CGnを0Vに設定し、ビット線BL、ソース線SL、p型ウェル領域(又はp型基板)、選択されていないブロック内の全てのワード線CG1〜CGn及び全ての選択ゲート線(選択ゲート電極)SG1,SG2を高電位(20V程度)に設定する。
【0016】
これにより、選択されたブロック内の全てのメモリセルでは、浮遊ゲート電極中の電子がp型ウェル領域(又はp型基板)に移動し、これら全てのメモリセルの閾値が負方向にシフトする。
【0017】
データ読み出し動作は、選択されたメモリセルの制御ゲート電極を0Vに設定し、それ以外のメモリセルの制御ゲート電極及び選択トランジスタS1,S2の選択ゲート電極を電源電位Vccに設定し、選択されたメモリセルで電流が流れるか否かを検出することにより行われる。
【0018】
図126は、メモリセルアレイ内の1つのNANDセルユニットの平面パターンを示している。図127は、図126の等価回路図である。また、図128は、図126のCXXVIII−CXXVIII線に沿う断面図、図129は、図126のCXXIX−CXXIX線に沿う断面図、図130は、図126のCXXX−CXXX線に沿う断面図である。
【0019】
NANDセル型EEPROMのメモリセルは、半導体基板上に絶縁膜を介して浮遊ゲート電極(電荷蓄積層)と制御ゲート電極(ワード線)が積み重ねられたFET−MOS構造を有する。
【0020】
以下、具体的に、メモリセルの構造について説明する。
【0021】
p型シリコン基板(又はp型ウェル領域)11上には、素子分離酸化膜12が形成される。素子分離酸化膜12は、素子領域を取り囲むように形成される。素子領域には、NANDセルユニットが形成される。
【0022】
本例では、1つのNANDセルユニットは、直列接続された8個のメモリセルM1〜M8からなるNAND列とその両端に接続される選択トランジスタS1,S2から構成される。
【0023】
1つのNANDセルユニットが形成される素子領域においては、シリコン基板11上にゲート絶縁膜13を介して浮遊ゲート電極141 ,142 ,…148 が形成される。この浮遊ゲート電極141 ,142 ,…148 上には、層間絶縁膜15を介して制御ゲート電極161 ,162 ,…168 が形成される。
【0024】
また、シリコン基板11上にゲート絶縁膜13を介して選択ゲート電極149 ,1410,169 ,1610が形成される。選択ゲート電極149 ,1410,169 ,1610は、浮遊ゲート電極141 ,142 ,…148 及び制御ゲート電極161 ,162 ,…168 と同時に形成される。
【0025】
なお、選択ゲート電極149 ,1410,169 ,1610のうち実際にゲート電極として機能するのは、下層となる選択ゲート電極149 ,1410である。
【0026】
シリコン基板11中には、n型拡散層191 ,192 ,…199 が形成される。n型拡散層191 ,192 ,…199 は、互いに隣接する2つのトランジスタ(メモリセル及び選択トランジスタ)において共有されている。ドレイン側の最も端に存在する拡散層190 は、ビット線BLに接続され、ソース側の最も端に存在する拡散層1910は、ソース線SLに接続される。
【0027】
メモリセルM1〜M8及び選択トランジスタS1,S2は、シリコン基板11上に形成された層間絶縁膜(例えば、シリコン酸化膜)17により覆われている。層間絶縁膜17上には、ビット線18(BL)が形成される。
【0028】
制御ゲート電極161 ,162 ,…168 及び選択ゲート電極169 ,1610が形成される層よりも上層で、かつ、ビット線BLが形成される層よりも下層には、いわゆるバイパス線と呼ばれる配線層が形成される。
【0029】
バイパス線は、それよりも下層に形成される配線(選択ゲート線、ソース線など)の抵抗を下げることを目的として配置されるため、その抵抗値は、少なくともバイパス線の下層に形成される配線よりも低いことが必要である。
【0030】
本例では、ドレイン側の選択トランジスタS1の選択ゲート電極169 、即ち、選択ゲート線SG1に接続される選択ゲートバイパス線21が層間絶縁膜17中に形成されている。
【0031】
図131は、メモリセルアレイ内のNANDセル領域とシャント領域の配置関係を示している。図132は、メモリセルアレイ内のシャント領域QQを示している。
【0032】
シャント領域とは、選択ゲート線と選択ゲートバイパス線を接続する領域のことをいう。
【0033】
本例では、ドレイン側の選択ゲート線SG1に対して選択ゲートバイパス線を設ける場合について検討する。
【0034】
ブロックBLOCKi−1内の選択ゲート線SG1とブロックBLOCKi内の選択ゲート線SG1は、互いに隣接している。ブロックBLOCKi−1内の選択ゲート線SG1を選択ゲートバイパス線に接続するためのコンタクト部X1と、ブロックBLOCKi内の選択ゲート線SG1を選択ゲートバイパス線に接続するためのコンタクト部X2は、カラム方向において互いに対向しておらず、ロウ方向に一定間隔で交互に配置されている。
【0035】
図133は、図132の領域A1のパターンを詳細に示している。図134は、図132の領域A2のパターンを詳細に示している。図135は、図133のパターンの一部を立体的に見たものである。
【0036】
ロウ方向に延びる選択ゲート線169 は、シャント領域QQにおいて切断され、その切断された部分では、選択ゲート線149 が剥き出しになっている。選択ゲート線と選択ゲートバイパス線のコンタクト部X1,X2は、この剥き出しになった選択ゲート線149 上に設けられる。
【0037】
大きなコンタクト部X1,X2を確保するために、シャント領域QQ内における選択ゲート線169 の端部は、90度に折り曲げられた形を有している。そして、選択ゲート線149 の幅は、シャント領域QQ内のコンタクト部X1,X2において広くなっている。
【0038】
なお、Dは、NANDセルユニットのドレイン側の拡散層に対するコンタクト部を表している。
【0039】
上述の構成を有するNANDセル型EEPROMの特徴は、選択ゲート線SG1とこれに対応する選択ゲートバイパス線21が同一ブロック内に存在し、かつ、この選択ゲートバイパス線21が1本のワード線(制御ゲート線)CG1上に配置されている点にある。即ち、選択ゲートバイパス線21は、最もドレイン寄りのメモリセルのワード線CG1を覆うように、ワード線CG1に沿って配置される。
【0040】
図136は、上述したような従来のNANDセル型EEPROMの動作タイミングを示している。
【0041】
読出し動作(ワード線CG1が選択される場合)は、以下の順番で行われる。
【0042】
(1) ビット線BLを電源電位Vccにプリチャージした後、フローティング状態にする。
【0043】
(2) 選択ブロック内の非選択ワード線CG2〜CG8及び選択ゲート線SG2に対して電源電位Vccの充電を開始する(選択ワード線CG1は0Vを維持する)。
【0044】
(3) 選択ゲート線SG1に対して電源電位Vccの充電を開始し、この後、この状態をしばらく保持する。
【0045】
ここで、選択ワード線CG1に繋がる選択メモリセルのデータが“0”のときは、選択メモリセルがオン状態になり、ビット線BLの電位が低下する。一方、選択メモリセルのデータが“1”のときは、選択メモリセルがオフ状態になるため、ビット線BLは、電源電位Vccを維持する。
【0046】
(4) 選択ブロック内の非選択ワード線CG2〜CG8及び選択ゲート線SG1,SG2を0Vにする。
【0047】
選択ゲート線SG1に選択ゲートバイパス線を接続する場合、選択ゲートバイパス線の抵抗は選択ゲート線SG2やワード線CG1〜CG8の抵抗に比べてずっと小さいため、選択ゲート線SG1の充放電時間は、選択ゲートバイパス線に接続されないワード線CG1〜CG8や選択ゲート線SG2の充放電時間に比べて遥かに短くなる。
【0048】
即ち、選択ゲート線SG1の電位が0VからVcc又はVccから0Vに変化する速度(波形が急峻)は、ワード線CG1〜CG8や選択ゲート線SG2が0VからVcc又はVccから0Vに変化する速度(波形がなだらか)よりも速くなる。
【0049】
従って、選択ゲート線SG1に対する電源電位Vccの充電時期(上述の(3)工程)を、ワード線CG1〜CG8や選択ゲート線SG2に対する電源電位Vccの充電時期(上述の(2)工程)より遅くした場合にも、動作時間を長くすることなく、読み出し動作を行うことができる。
【0050】
つまり、ビット線BLの放電開始のタイミング(データの読み出しのタイミング)を選択ゲート線SG1の充電タイミングにより制御することができる。
【0051】
しかしながら、上述の構成(平面パターン)では、選択ゲートバイパス線21が、ワード線(制御ゲート線)CG1の真上に、ワード線CG1を覆うようにして配置されている。
【0052】
このため、ワード線CG1と選択ゲートバイパス線21の間の容量が非常に大きくなっている。つまり、ワード線CG1と選択ゲートバイパス線21の間の容量カップリングによるワード線CG1の電位の変動が問題となる。
【0053】
例えば、上述の(3)工程で、選択ゲート線SG1に対して電源電位Vccの充電を開始した時、ワード線CG1と選択ゲートバイパス線21の間の容量カップリングにより、選択ゲートバイパス線21直下のワード線CG1の電位が一時的に上昇する。
【0054】
このワード線CG1の電位の上昇は、選択メモリセルのデータが“0”のときは問題ないが、“1”のときには、誤読み出しを生じさせる可能性がある。
【0055】
即ち、“1”データを記憶する選択メモリセルの閾値は、本来、0Vを超えている。ワード線CG1の読み出し電位は、本来、0Vであるから、この選択メモリセルはオフ状態を維持するはずである。
【0056】
しかし、ワード線CG1の電位がΔVだけ上昇した場合、選択メモリセルの閾 値Vt(cell)が、0<Vt(cell)≦ΔVであると仮定すると、本来 、オフ状態であるはずの選択メモリセルがオン状態になってしまい、ビット線BLの電位が放電されてしまう。
【0057】
よって、“1”データを“0”データとして読み出してしまう誤読み出しが発生する。
【0058】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来のNANDセル型EEPROMなどの不揮発性半導体記憶装置においては、同一ブロック内の選択ゲート線とワード線に関し、その選択ゲート線に接続される選択ゲートバイパス線が当該ワード線の真上に当該ワード線を覆うようにして配置されていた。
【0059】
このため、データ読出し動作で、選択メモリセルのデータをビット線に読み出す際に、選択ゲートバイパス線とワード線(制御ゲート線)との容量カップリングにより、選択ブロック内の選択されたワード線の電位が誤って上昇することがあり、この場合には、選択メモリセルのデータが“1”から“0”に変化し、誤読み出し(データ読出し不良)が発生するという問題があった。
【0060】
本発明は、上記欠点を解決すべくなされたもので、その目的は、選択ゲートバイパス線とワード線(制御ゲート線)との容量カップリングにより、選択ブロック内の選択されたワード線の電位が誤って上昇するという事態を回避することが可能な選択ゲートバイパス線のレイアウトを提供することである。
【0061】
【課題を解決するための手段】
本発明の例に関わる不揮発性半導体記憶装置は、第1メモリセルと第1選択ゲートトランジスタとを有する第1セルユニットと、前記第1セルユニットがアレイ配置されたメモリセルアレイと、前記第1選択ゲートトランジスタの選択ゲート線に接続され、前記選択ゲート線よりも上層に形成される選択ゲートバイパス線と、前記メモリセルアレイ内でカラム方向に延び、前記複数のメモリセルが配置されることがないシャント領域とを備え、前記選択ゲート線と前期選択ゲートバイパス線は前記シャント領域にて接続されるとともに、前記選択ゲートバイパス線は、前記シャント領域内を除いては、前記第1メモリセルの制御ゲート線の真上及び前記第1選択ゲートトランジスタの前記選択ゲート線の真上をそれぞれ除く領域内にのみ配置される
【0084】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の不揮発性半導体記憶装置について詳細に説明する。
【0085】
図1は、本発明の第1実施の形態に関わるNANDセル型EEPROMの平面パターンを示している。図2は、図1の領域A1内を詳細に示す図、図3は、図1の領域A2内を詳細に示す図である。
【0086】
メモリセルアレイは、複数のブロックBLOCKi−1,BLOCKi,BLOCKi+1,…から構成されている。各ブロック内には、ロウ方向に延びる複数本のワード線(制御ゲート線=制御ゲート電極)CG1〜CG8及び選択ゲート線SG1,SG2が配置されている。カラム方向に延びる複数本のビット線BLは、各ブロックに共通になっている。
【0087】
シャント領域QQは、ロウ方向に一定間隔で設けられている。シャント領域QQでは、選択ゲート線SG1,SG2と、この選択ゲート線SG1,SG2よりも上層に形成され、かつ、低抵抗の選択ゲートバイパス線21i,21i−1との接続が行われる。本例では、ドレイン側の選択ゲート線SG1に対して選択ゲートバイパス線21i,21i−1を設ける場合について検討する。
【0088】
ここで、選択ゲートバイパス線を設ける意義について述べる。
【0089】
メモリセルアレイは、大容量になればなる程、微細かつ膨大な数のメモリセルから構成されることになり、チップ上に占める面積も非常に大きくなる。これに伴い、メモリセルアレイ上に配置される選択ゲート線SG1,SG2も、細くかつ長くなる。このため、選択ゲート線SG1,SG2の配線抵抗は、非常に高くなる。
【0090】
一方、ブロックの選択/非選択の制御は、選択ゲート線SG1,SG2の電位により行われる。つまり、ブロックの選択/非選択は、選択ゲートトランジスタのオン/オフにより決定される。ここで、ブロックの選択動作を高速にし、メモリ動作の信頼性を向上させるためには、選択ゲート線SG1,SG2の充放電時間を短縮する必要がある。
【0091】
そこで、選択ゲート線SG1,SG2の充放電時間を短縮するために、選択ゲート線SG1,SG2よりも低抵抗(例えば、ワード線CG1,CG2に影響されずに配線幅を広くでき、低抵抗材料から構成できる。)の選択ゲートバイパス線21i,21i−1が設けられる。
【0092】
ブロックBLOCKi−1内の選択ゲート線SG1とブロックBLOCKi内の選択ゲート線SG1は、互いに隣接している。選択ゲート線SG1は、ワード線(制御ゲート電極)CG1〜CG8と同一層に形成されており、選択ゲート線SG1は、ワード線CG1〜CG8と同様に、細くかつ長くなっている。
【0093】
ブロックBLOCKi−1内の選択ゲート線SG1を選択ゲートバイパス線21i−1に接続するためのコンタクト部X1と、ブロックBLOCKi内の選択ゲート線SG1を選択ゲートバイパス線21iに接続するためのコンタクト部X2は、カラム方向において互いに対向しておらず、ロウ方向に一定間隔で交互に配置されている。
【0094】
ブロックBLOCKi−1内の選択ゲート線SG1に接続される選択ゲートバイパス線21i−1は、ブロックBLOCKi内のワード線(制御ゲート電極)CG1上に配置されている。また、ブロックBLOCKi内の選択ゲート線SG1に接続される選択ゲートバイパス線21iは、ブロックBLOCKi−1内のワード線(制御ゲート電極)CG1上に配置されている。
【0095】
つまり、選択ゲートバイパス線21i−1は、それが接続される選択ゲート線SG1が存在するブロックBLOCKi−1とは異なるブロックBLOCKi内に配置され、選択ゲートバイパス線21iは、それが接続される選択ゲート線SG1が存在するブロックBLOCKiとは異なるブロックBLOCKi−1内に配置されている。
【0096】
なお、本例では、選択ゲートバイパス線21i−1,21iは、それが接続される選択ゲート線SG1が存在するブロックとは異なるブロック内のワード線CG1上に配置されているが、これに限らず、他のワード線上又は複数のワード線上に配置されるようにしてもよい。
【0097】
図4は、図3のパターンの一部を立体的に見たものである。
【0098】
ロウ方向に延びる選択ゲート線169 は、シャント領域QQにおいて切断され、その切断された部分では、選択ゲート線SG1(149 )が剥き出しになっている。実際に、選択ゲートトランジスタS1の選択ゲート電極として機能するのは、選択ゲート線SG1(149 )であり、選択ゲート線SG1(149 )と選択ゲートバイパス線21i−1のコンタクト部X1は、この剥き出しになった選択ゲート線SG1(149 )上に設けられる。
【0099】
大きなコンタクト部X1を確保するために、シャント領域QQ内における選択ゲート線169 が切断された部分において、選択ゲート線SG1(149 )の幅は、シャント領域QQ外よりも広くなっている。
【0100】
上述の構成を有するNANDセル型EEPROMの特徴は、選択ゲートバイパス線21i−1,21iが、これに対応する選択ゲート線SG1が存在するブロックとは異なるブロック内に存在している点にある。つまり、選択されたブロック内の選択ゲート線に接続される選択ゲートバイパス線は、選択されていないブロック内に配置されている。
【0101】
よって、選択されたブロック内の選択ゲート線に接続される選択ゲートバイパス線にブロックを選択するための電源電位Vccが印加されたとき、選択されたブロック内のワード線の電位が容量カップリングにより上昇するという事態が生じないため、誤読み出しを防止することができる。
【0102】
この点については、本発明のメモリの動作の説明で詳述する。
【0103】
また、選択ゲート線SG1には、低抵抗の選択ゲートバイパス線21i−1,21iが接続されているため、選択ゲート線SG1を充電する時間を短くでき、動作速度を速くできる。また、選択ゲートバイパス線21i−1,21iは、狭い間隔で配置されるワード線CG1〜CG8及び選択ゲート線SG1,SG2の上層に形成されるため、デザインルールによる制約も緩やかになる。
【0104】
図5は、図2及び図3メモリセルアレイ内の1つのNANDセルユニット及びその近傍の平面パターンを示している。図6は、図5の1つのNANDセルユニットの等価回路図である。また、図7は、図5のVII−VII線に沿う断面図、図8は、図5のVIII−VIII線に沿う断面図、図9は、図5のIX−IX線に沿う断面図である。
【0105】
p型シリコン基板(又はp型ウェル領域)11上には、素子分離酸化膜12が形成される。素子分離酸化膜12は、素子領域を取り囲むように形成される。素子領域には、NANDセルユニットが形成される。
【0106】
本例では、1つのNANDセルユニットは、直列接続された8個のメモリセルM1〜M8からなるNAND列とその両端に接続される選択トランジスタS1,S2から構成される。
【0107】
1つのNANDセルユニットが形成される素子領域においては、シリコン基板11上にゲート絶縁膜13を介して浮遊ゲート電極141 ,142 ,…148 が形成される。この浮遊ゲート電極141 ,142 ,…148 上には、層間絶縁膜15を介して制御ゲート電極161 ,162 ,…168 が形成される。
【0108】
また、シリコン基板11上にゲート絶縁膜13を介して選択ゲート電極149 ,1410,169 ,1610が形成される。選択ゲート電極149 ,1410,169 ,1610は、浮遊ゲート電極141 ,142 ,…148 及び制御ゲート電極161 ,162 ,…168 と同時に形成される。
【0109】
なお、本例では、選択ゲート電極149 ,1410,169 ,1610のうち実際にゲート電極として機能するのは、下層となる選択ゲート電極149 ,1410である。但し、下層の選択ゲート電極149 ,1410と上層の選択ゲート電極169 ,1610を電気的に接続し、両電極を実際に機能させてもよい。
【0110】
シリコン基板11中には、n型拡散層191 ,192 ,…199 が形成される。n型拡散層191 ,192 ,…199 は、互いに隣接する2つのトランジスタ(メモリセル及び選択トランジスタ)において共有されている。ドレイン側の最も端に存在する拡散層190 は、ビット線BLに接続され、ソース側の最も端に存在する拡散層1910は、ソース線SLに接続される。
【0111】
メモリセルM1〜M8及び選択トランジスタS1,S2は、シリコン基板11上に形成された層間絶縁膜(例えば、シリコン酸化膜)17により覆われている。層間絶縁膜17上には、ビット線18(BL)が形成される。
【0112】
制御ゲート電極161 ,162 ,…168 及び選択ゲート電極169 ,1610が形成される層よりも上層で、かつ、ビット線BLが形成される層よりも下層には、選択ゲートバイパス線21i−1,21iが形成される。
【0113】
ブロックBLOCKi−1内の選択ゲートバイパス線21iは、ブロックBLOCKi内のドレイン側の選択トランジスタS1の選択ゲート電極169 に接続され、ブロックBLOCKi内の選択ゲートバイパス線21i−1は、ブロックBLOCKi−1内のドレイン側の選択トランジスタS1の選択ゲート電極169 に接続されている。
【0114】
図10は、本発明の第1実施の形態に関わるNANDセル型EEPROMの動作タイミングを示している。
【0115】
読出し動作(ワード線CG1が選択される場合)は、従来と同様に、以下の順番で行われる。
【0116】
(1) ビット線BLを電源電位Vccにプリチャージした後、フローティング状態にする。
【0117】
(2) 選択ブロック内の非選択ワード線CG2〜CG8及び選択ゲート線SG2に対して電源電位Vccの充電を開始する。この時、選択ワード線CG1は、0Vを維持する。
【0118】
(3) 選択ゲート線SG1に対して電源電位Vccの充電を開始し、この後、この状態をしばらく保持する。
【0119】
ここで、選択ワード線CG1に繋がる選択メモリセルのデータが“0”のときは、選択メモリセルがオン状態になり、ビット線BLの電位が低下する。一方、選択メモリセルのデータが“1”のときは、選択メモリセルがオフ状態になるため、ビット線BLは、電源電位Vccを維持する。
【0120】
(4) 選択ブロック内の非選択ワード線CG2〜CG8及び選択ゲート線SG1,SG2を0Vにする。
【0121】
本例のNANDセル型EEPROMでは、選択ゲート線SG1に選択ゲートバイパス線21i−1,21iが接続される。この選択ゲートバイパス線21i−1,21iの抵抗は、選択ゲート線SG2やワード線CG1〜CG8の抵抗に比べて大幅に低くなっている。よって、選択ゲート線SG1の充放電時間は、選択ゲートバイパス線に接続されないワード線CG1〜CG8や選択ゲート線SG2の充放電時間に比べて遥かに短くなる。
【0122】
即ち、選択ゲート線SG1の電位が0VからVcc又はVccから0Vに変化する速度(波形が急峻)は、ワード線CG1〜CG8や選択ゲート線SG2が0VからVcc又はVccから0Vに変化する速度(波形がなだらか)よりも速くなる。
【0123】
従って、選択ゲート線SG1に対する電源電位Vccの充電時期(上述の(3)工程)を、ワード線CG1〜CG8や選択ゲート線SG2に対する電源電位Vccの充電時期(上述の(2)工程)より遅くした場合にも、動作時間を長くすることなく、読み出し動作を行うことができる。
【0124】
つまり、ビット線BLの放電開始のタイミング(データの読み出しのタイミング)を選択ゲート線SG1の充電タイミングにより制御することができる。
【0125】
ところで、従来の構成では、例えば、ブロックBLOCKi内の選択ゲート線SG1に接続される選択ゲートバイパス線が、ブロックBLOCKi内のワード線(制御ゲート電極)の真上に、ワード線を覆うようにして配置されていたため、選択ゲートバイパス線とワード線の間に容量カップリングが発生していた。よって、選択ゲートバイパス線の電位の上昇により、選択ワード線(通常は0V)の電位も上昇し、誤読み出しが生じていた。
【0126】
しかし、本発明の構成では、例えば、ブロックBLOCKi−1内の選択ゲート線SG1に接続される選択ゲートバイパス線21i−1は、ブロックBLOCKi−1とは異なるブロックBLOCKi内に配置される。
【0127】
よって、例えば、ブロックBLOCKi−1が選択された場合において、選択ゲートバイパス線21i−1の電位の上昇に伴い、選択ゲートバイパス線とワード線の容量カップリングにより上昇するワード線(通常は0V)CG1は、非選択ブロックBLOCKi−1内に存在する。
【0128】
つまり、選択されたブロックBLOCKi内の選択ワード線の電位(通常は0V)が誤って上昇するということがなくなるため、データ読み出し時における誤読み出しが防止される。
【0129】
このように、本発明のNANDセル型EEPROMによれば、選択ブロック内の選択ゲート線SG1に接続される選択ゲートバイパス線が、選択ブロックのビット線コンタクト側に隣接する非選択ブロック内に配置される。このため、読み出し動作時に、選択ゲートバイパス線(0V→Vcc)とワード線(制御ゲート電極)との容量カップリングにより電位が変動するワード線は、選択ブロックのビット線コンタクト側に隣接する非選択ブロック内にある。
【0130】
また、非選択ブロック内では、選択ゲート線SG1,SG2は、0Vに設定され、選択ゲートトランジスタS1,S2は、オフ状態になっている。このため、非選択ブロック内では、NANDセルユニットは、ビット線BLから切断された状態(ビット線BLの放電パスが遮断された状態)となっており、容量カップリングの影響により、ワード線(制御ゲート電極)の電位が上昇しても、誤ってビット線BLが放電されることはない。
【0131】
一方、選択ブロック内に配置される選択ゲートバイパス線は、選択ブロックのビット線コンタクト側に隣接する非選択ブロック内の選択ゲート線SG1に接続され、0Vに固定されたままとなる。よって、選択ブロック内では、選択ゲートバイパス線とワード線の容量カップリングにより、ワード線(制御ゲート電極)の電位が上昇することがない。
【0132】
また、選択ブロック内のワード線上には、0Vに固定された選択ゲートバイパス線が配置されるため、データ読み出し時にノイズが発生し難くなる。
【0133】
従って、図10に示すように、正常なデータ読み出し動作を実現できる。
【0134】
本発明は、上述したような実施の形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
【0135】
以下、本発明の他の実施の形態について順次説明する。
【0136】
図11及び図12は、本発明の第2実施の形態に関わるNANDセル型EEPROMの平面パターンを示している。図11は、図1の領域A1を詳細に示す図であり、図12は、図1の領域A2を詳細に示す図である。
【0137】
本例のEEPROMは、上述の第1実施の形態のEEPROMと比べると、選択ブロック内の選択ゲート線SG1に接続される選択ゲートバイパス線が当該選択ブロック内に存在する点において相違している。
【0138】
つまり、ブロックBLOCKi−1内の選択ゲート線SG1に接続される選択ゲートバイパス線21i−1は、ブロックBLOCKi−1内に配置され、ブロックBLOCKi内の選択ゲート線SG1に接続される選択ゲートバイパス線21iは、ブロックBLOCKi内に配置されている。
【0139】
本実施の形態のEEPROMの特徴は、以下の点にある。
【0140】
選択ゲートバイパス線21i−1,21iは、選択ゲート線SG1のソース側エッジよりもドレイン(ビット線コンタクト部)側に配置されている。つまり、選択ゲートバイパス線21i−1,21iは、ワード線CG1,CG2,…上に配置されない。
【0141】
実際には、選択ゲート線SG1に接続される選択ゲートバイパス線21i−1,21iは、ブロックBLOCKi−1,BLOCKiごとに設けられるため、隣接する選択ゲートバイパス線21i−1,21iの短絡を防止するため、選択ゲートバイパス線21i−1,21iは、ビット線コンタクト部(の中央部)から選択ゲート線SG1のソース側エッジまでの範囲内に形成される。
【0142】
このように、選択ブロック内の選択ゲート線SG1に接続される選択ゲートバイパス線は、当該選択ブロック内に配置されるが、ワード線(制御ゲート電極)上には配置されないため、選択ゲートバイパス線とワード線の間の容量を極めて小さくできる。
【0143】
従って、図13に示すように、選択ブロック内において、選択ゲートバイパス線とワード線の容量カップリングによるワード線(制御ゲート電極)の電位の変動量ΔVは、無視できる程小さく、0Vとみなしてもよい。よって、ビット線BLの誤った放電を防ぐことができ、データ読み出し動作の信頼性を大幅に向上できる。
【0144】
また、低抵抗の選択ゲートバイパス線を設けることにより、選択ゲート線の充電時間が速くなり、高速動作が可能となる。これに伴い、データ読み出しのタイミングを選択ゲート線の充電タイミングで制御できるようになる。
【0145】
図14は、本発明の第3実施の形態に関わるNANDセル型EEPROMの平面パターンを示している。図14は、図1の領域A1を詳細に示す図である。本例においては、図1の領域A2に相当する図は省略する。
【0146】
本例のEEPROMは、上述の第2実施の形態のEEPROMと比べると、選択ブロック内の選択ゲート線SG1に接続される選択ゲートバイパス線が当該選択ブロック内に存在する点において一致し、選択ゲートバイパス線21i−1,21iのソース側のエッジが、最もドレイン(ビット線コンタクト部)寄りのワード線(制御ゲート電極)CG1のドレイン側エッジと選択ゲート線SG1のソース側エッジの間に配置される点において相違する。
【0147】
言い換えれば、選択ゲート線SG1に接続される選択ゲートバイパス線21i−1,21iは、最もドレイン(ビット線コンタクト部)寄りのワード線(制御ゲート電極)CG1のドレイン側エッジよりも、さらに、ドレイン(ビット線コンタクト部)側に配置されている。つまり、選択ゲートバイパス線21i−1,21iは、ワード線CG1,CG2,…上に配置されない。
【0148】
実際には、選択ゲート線SG1に接続される選択ゲートバイパス線21i−1,21iは、ブロックBLOCKi−1,BLOCKiごとに設けられるため、隣接する選択ゲートバイパス線21i−1,21iの短絡を防止するため、選択ゲートバイパス線21i−1,21iは、ビット線コンタクト部(の中央部)からワード線CG1のドレイン側エッジまでの範囲内に形成される。
【0149】
このように、選択ブロック内の選択ゲート線SG1に接続される選択ゲートバイパス線は、当該選択ブロック内に配置されるが、ワード線(制御ゲート電極)上には配置されないため、選択ゲートバイパス線とワード線の間の容量を極めて小さくできる。
【0150】
従って、選択ブロック内において、選択ゲートバイパス線とワード線の容量カップリングによるワード線(制御ゲート電極)の電位の変動量ΔVは、無視できる程小さく、ビット線BLの誤った放電を防止できる。
【0151】
また、低抵抗の選択ゲートバイパス線を設けることで、選択ゲート線の充電時間が速くなり、高速動作が可能となる。これに伴い、データ読み出しのタイミングを選択ゲート線の充電タイミングで制御できるようになる。
【0152】
図15は、本発明の第4実施の形態に関わるNANDセル型EEPROMの平面パターンを示している。図15は、図1の領域A1を詳細に示す図である。本例においても、図1の領域A2に相当する図は省略する。
【0153】
本例のEEPROMは、上述の第3実施の形態のEEPROMと比べると、選択ブロック内の選択ゲート線SG1に接続される選択ゲートバイパス線が当該選択ブロック内に存在する点において一致し、選択ゲートバイパス線21i−1,21iのソース側のエッジが、最もドレイン(ビット線コンタクト部)寄りのワード線(制御ゲート電極)CG1上に配置される点において相違する。
【0154】
言い換えれば、選択ゲート線SG1に接続される選択ゲートバイパス線21i−1,21iは、最もドレイン(ビット線コンタクト部)寄りのワード線(制御ゲート電極)CG1のソース側エッジよりも、さらに、ドレイン(ビット線コンタクト部)側に配置されている。つまり、選択ゲートバイパス線21i−1,21iは、ワード線CG1と部分的にオーバーラップしている。
【0155】
このような構成によれば、選択ブロック内の選択ゲート線SG1に接続される選択ゲートバイパス線は、当該選択ブロック内に配置されるが、ワード線(制御ゲート電極)CG1を完全に覆うことはないため、選択ゲートバイパス線とワード線CG1の間の容量を小さくできる。
【0156】
従って、選択ブロック内において、選択ゲートバイパス線とワード線の容量カップリングによるワード線(制御ゲート電極)の電位の変動量ΔVも小さくでき、ビット線BLの誤った放電を防止できる。
【0157】
また、低抵抗の選択ゲートバイパス線を設けることで、選択ゲート線の充電時間が速くなり、高速動作が可能となる。これに伴い、データ読み出しのタイミングを選択ゲート線の充電タイミングで制御できるようになる。
【0158】
図16は、本発明の第5実施の形態に関わるNANDセル型EEPROMの平面パターンを示している。図16は、図1の領域A1を詳細に示す図である。本例においても、図1の領域A2に相当する図は省略する。
【0159】
本例のEEPROMは、上述の第4実施の形態のEEPROMと比べると、選択ブロック内の選択ゲート線SG1に接続される選択ゲートバイパス線が当該選択ブロック内に存在する点において一致し、選択ゲートバイパス線21i−1,21iが、ワード線(制御ゲート電極)CG1,CG2の間のスペース上に配置される点において相違する。
【0160】
このような構成によれば、選択ブロック内の選択ゲート線SG1に接続される選択ゲートバイパス線21i−1,21iは、当該選択ブロック内に配置されるが、ワード線(制御ゲート電極)CG1,CG2を完全に覆うことはないため、選択ゲートバイパス線とワード線CG1,CG2の間の容量を小さくできる。
【0161】
従って、選択ブロック内において、選択ゲートバイパス線とワード線の容量カップリングによるワード線(制御ゲート電極)の電位の変動量ΔVも小さくでき、ビット線BLの誤った放電を防止できる。
【0162】
また、低抵抗の選択ゲートバイパス線を設けることで、選択ゲート線の充電時間が速くなり、高速動作が可能となる。これに伴い、データ読み出しのタイミングを選択ゲート線の充電タイミングで制御できるようになる。
【0163】
なお、本例において、選択ゲートバイパス線21i−1,21iが配置される領域は、ワード線間のスペース上であれば、ワード線CG1,CG2の間のスペース上に限られない。例えば、選択ゲートバイパス線21i−1,21iは、ワード線CG2,CG3の間のスペース上に配置してもよい。
【0164】
上述の第1乃至第5実施の形態についてまとめると、いずれも選択ブロック内の選択ゲート線SG1に接続される選択ゲートバイパス線21i−1,21iは、当該選択ブロック内のワード線(制御ゲート電極)を完全に覆うことはないため、選択ゲートバイパス線とワード線の間の容量を小さくできる。
【0165】
これら実施の形態において、容量カップリングによる電位の上昇ΔVを完全に抑えることができるのは、第1実施の形態であり、また、他の実施の形態においてΔVの値が小さい順に並べると、第2実施の形態(図11)<第3実施の形態(図14)<第4実施の形態(図15)<第5実施の形態(図16)となる。
【0166】
しかしながら、第2実施の形態(図11)では、選択ゲート線SG1のソース側エッジからビット線コンタクトの間という極めて狭い領域に選択ゲートバイパス線を配置しなければならないため、この例では、デザインルールに制約される欠点がある。
【0167】
デザインルールについて検討すると、上述の第1実施の形態では、原則としてデザインルールの制約を受けることは全くない。他の実施の形態において、デザインルールの制約が最も緩やかな順に並べると、第5実施の形態(図16)<第4実施の形態(図15)<第3実施の形態(図14)<第2実施の形態(図11)となる。
【0168】
従って、これら実施の形態のEEPROMを実際の製品に適用するに当たっては、容量カップリングによる電位の上昇ΔVとデザインルールの二つの条件を考慮して、最も妥当なパターンを選択することになる。
【0169】
以上の説明は、選択ゲートバイパス線をドレイン側選択ゲート線SG1に対して設ける場合について行ったが、本発明は、他の場合、例えば、選択ゲートバイパス線をソース側選択ゲート線SG2に対して設ける場合にも適用できる。
【0170】
図17は、本発明の第6実施の形態に関わるNANDセル型EEPROMの平面パターンを示している。図18は、図17の領域A1内を詳細に示す図、図19は、図17の領域A2内を詳細に示す図である。
【0171】
メモリセルアレイは、複数のブロックBLOCKi−1,BLOCKi,BLOCKi+1,…から構成されている。各ブロック内には、ロウ方向に延びる複数本のワード線(制御ゲート電極)CG1〜CG8及び選択ゲート線SG1,SG2が配置されている。カラム方向に延びる複数本のビット線BLは、各ブロックに共通になっている。
【0172】
シャント領域QQは、ロウ方向に一定間隔で設けられている。シャント領域QQでは、ソース側選択ゲート線SG2と、この選択ゲート線SG2よりも上層に形成され、かつ、低抵抗の選択ゲートバイパス線21i,21i−1との接続が行われる。
【0173】
ブロックBLOCKi内の選択ゲート線SG2とブロックBLOCKi+1内の選択ゲート線SG2は、互いに隣接している。選択ゲート線SG2は、ワード線(制御ゲート電極)CG1〜CG8と同一層に形成されており、選択ゲート線SG2は、ワード線CG1〜CG8と同様に、細くかつ長くなっている。
【0174】
ブロックBLOCKi内の選択ゲート線SG2を選択ゲートバイパス線21iに接続するためのコンタクト部X3と、ブロックBLOCKi+1内の選択ゲート線SG2を選択ゲートバイパス線21i+1に接続するためのコンタクト部X4は、カラム方向において互いに対向しておらず、ロウ方向に一定間隔で交互に配置されている。
【0175】
ブロックBLOCKi内の選択ゲート線SG2に接続される選択ゲートバイパス線21iは、ブロックBLOCKi+1内のワード線(制御ゲート電極)CG8上に配置されている。また、ブロックBLOCKi+1内の選択ゲート線SG2に接続される選択ゲートバイパス線21i+1は、ブロックBLOCKi内のワード線(制御ゲート電極)CG8上に配置されている。
【0176】
つまり、選択ゲートバイパス線21iは、それが接続される選択ゲート線SG2が存在するブロックBLOCKiとは異なるブロック内BLOCKi+1内に配置され、選択ゲートバイパス線21i+1は、それが接続される選択ゲート線SG2が存在するブロックBLOCKi+1とは異なるブロックBLOCKi内に配置されている。
【0177】
なお、本例では、選択ゲートバイパス線21i,21i+1は、それが接続される選択ゲート線SG2が存在するブロックとは異なるブロック内のワード線CG8上に配置されているが、これに限らず、他のワード線上又は複数のワード線上に配置されるようにしてもよい。
【0178】
上述の構成を有するNANDセル型EEPROMの特徴は、選択ゲートバイパス線21i,21i+1が、これに接続されるソース側選択ゲート線SG2が存在するブロックとは異なるブロック内に存在している点にある。つまり、選択されたブロック内の選択ゲート線に接続される選択ゲートバイパス線は、選択されていないブロック内に配置されている。
【0179】
よって、選択されたブロック内の選択ゲート線に接続される選択ゲートバイパス線にブロックを選択するための電源電位Vccが印加されたとき、選択されたブロック内のワード線の電位が容量カップリングにより上昇するという事態が生じないため、誤読み出しを防止することができる。
【0180】
また、低抵抗の選択ゲートバイパス線を設けることにより、選択ゲート線の充電時間が速くなり、高速動作が可能となる。これに伴い、データ読み出しのタイミングを選択ゲート線の充電タイミングで制御できるようになる。
【0181】
図20は、本発明の第6実施の形態に関わるNANDセル型EEPROMの動作タイミングを示している。
【0182】
読出し動作(ワード線CG8が選択される場合)は、基本的には、上述の第1実施の形態と同じであるが、選択ゲート線SG1,SG2に電源電位Vccを与える順序が上述の第1実施の形態と相違している。
【0183】
読み出し動作は、以下の順番で行われる。
【0184】
(1) ビット線BLを電源電位Vccにプリチャージした後、フローティング状態にする。
【0185】
(2) 選択ブロック内の非選択ワード線CG1〜CG7及び選択ゲート線SG1に対して電源電位Vccの充電を開始する。この時、選択ワード線CG8は、0Vを維持する。
【0186】
(3) 選択ゲート線SG2に対して電源電位Vccの充電を開始し、この後、この状態をしばらく保持する。
【0187】
ここで、選択ワード線CG8に繋がる選択メモリセルのデータが“0”のときは、選択メモリセルがオン状態になり、ビット線BLの電位が低下する。一方、選択メモリセルのデータが“1”のときは、選択メモリセルがオフ状態になるため、ビット線BLは、電源電位Vccを維持する。
【0188】
(4) 選択ブロック内の非選択ワード線CG1〜CG7及び選択ゲート線SG1,SG2を0Vにする。
【0189】
本例のNANDセル型EEPROMでは、ソース側選択ゲート線SG2に選択ゲートバイパス線21i,21i+1が接続されるため、選択ゲート線SG2の充放電時間は、選択ゲートバイパス線に接続されないワード線CG1〜CG8や選択ゲート線SG1の充放電時間に比べて遥かに短くなる。
【0190】
即ち、選択ゲート線SG2の電位が0VからVcc又はVccから0Vに変化する速度(波形が急峻)は、ワード線CG1〜CG8や選択ゲート線SG1が0VからVcc又はVccから0Vに変化する速度(波形がなだらか)よりも速くなる。
【0191】
従って、選択ゲート線SG2に対する電源電位Vccの充電時期(上述の(3)工程)を、ワード線CG1〜CG7や選択ゲート線SG1に対する電源電位Vccの充電時期(上述の(2)工程)より遅くしても、動作時間を長くすることなく、読み出し動作を行うことができる。
【0192】
つまり、ビット線BLの放電開始のタイミング(データの読み出しのタイミング)を選択ゲート線SG2の充電タイミングにより制御することができる。
【0193】
本発明の構成では、例えば、ブロックBLOCKi内の選択ゲート線SG2に接続される選択ゲートバイパス線21iは、ブロックBLOCKi+1内に配置される。
【0194】
よって、例えば、ブロックBLOCKiが選択された場合において、選択ゲートバイパス線21iの電位の上昇に伴い、選択ゲートバイパス線とワード線の容量カップリングにより上昇するワード線(通常は0V)CG8は、非選択ブロックBLOCKi+1内に存在する。
【0195】
つまり、選択されたブロックBLOCKi内の選択ワード線の電位(通常は0V)が誤って上昇するということがなくなるため、データ読み出し時における誤読み出しが防止される。
【0196】
このように、本発明のNANDセル型EEPROMによれば、選択ブロック内の選択ゲート線SG2に接続される選択ゲートバイパス線が、選択ブロックのソース側に隣接する非選択ブロック内に配置される。このため、読み出し動作時に、選択ゲートバイパス線(0V→Vcc)とワード線(制御ゲート電極)との容量カップリングにより電位が変動するワード線は、選択ブロックのソース側に隣接する非選択ブロック内にある。
【0197】
また、非選択ブロック内では、選択ゲート線SG1,SG2は、0Vに設定され、選択ゲートトランジスタS1,S2は、オフ状態になっている。このため、非選択ブロック内では、NANDセルユニットは、ビット線BLから切断された状態(ビット線BLの放電パスが遮断された状態)となっており、容量カップリングの影響により、ワード線(制御ゲート電極)の電位が上昇しても、誤ってビット線BLが放電されることはない。
【0198】
一方、選択ブロック内に配置される選択ゲートバイパス線は、選択ブロックのソース側に隣接する非選択ブロック内の選択ゲート線SG2に接続され、0Vに固定されたままとなる。よって、選択ブロック内では、選択ゲートバイパス線とワード線の容量カップリングにより、ワード線(制御ゲート電極)の電位が上昇することがない。
【0199】
従って、図20に示すように、正常なデータ読み出し動作を実現できる。
【0200】
本発明は、上述したような実施の形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
【0201】
図21及び図22は、本発明の第7実施の形態に関わるNANDセル型EEPROMの平面パターンを示している。図21は、図17の領域A1を詳細に示す図であり、図22は、図17の領域A2を詳細に示す図である。
【0202】
本例のEEPROMは、上述の第6実施の形態のEEPROMと比べると、選択ブロック内の選択ゲート線SG2に接続される選択ゲートバイパス線が当該選択ブロック内に存在する点において相違している。
【0203】
つまり、ブロックBLOCKi内の選択ゲート線SG2に接続される選択ゲートバイパス線21iは、ブロックBLOCKi内に配置され、ブロックBLOCKi+1内の選択ゲート線SG2に接続される選択ゲートバイパス線21i+1は、ブロックBLOCKi+1内に配置されている。
【0204】
また、選択ゲートバイパス線21i,21i+1は、ワード線(制御ゲート電極)CG8のドレイン(ビット線コンタクト部)側のエッジよりもドレイン側に配置されている。つまり、選択ゲートバイパス線21i,21i+1は、ワード線CG1,CG2,…上に配置されない。
【0205】
実際には、選択ゲート線SG2に接続される選択ゲートバイパス線21i,21i+1は、ブロックBLOCKi,BLOCKi+1ごとに設けられるため、隣接する選択ゲートバイパス線21i,21i+1の短絡を防止するため、選択ゲートバイパス線21i,21i+1は、ビット線コンタクト部(の中央部)からワード線CG8のドレイン側エッジまでの範囲内に形成される。
【0206】
このように、選択ブロック内の選択ゲート線SG2に接続される選択ゲートバイパス線は、当該選択ブロック内に配置されるが、ワード線(制御ゲート電極)上には配置されないため、選択ゲートバイパス線とワード線の間の容量を極めて小さくできる。
【0207】
従って、選択ブロック内において、選択ゲートバイパス線とワード線の容量カップリングによるワード線(制御ゲート電極)の電位の変動量ΔVは、無視できる程小さく、0Vとみなしてもよい。よって、ビット線BLの誤った放電を防ぐことができ、データ読み出し動作の信頼性を大幅に向上できる。
【0208】
また、低抵抗の選択ゲートバイパス線を設けることにより、選択ゲート線の充電時間が速くなり、高速動作が可能となる。これに伴い、データ読み出しのタイミングを選択ゲート線の充電タイミングで制御できるようになる。
【0209】
なお、本実施の形態における選択ゲートバイパス線21i,21i+1のパターンは、上述の第3実施の形態における選択ゲートバイパス線21i−1,21iのパターンに対応している。
【0210】
また、図面を用いて詳細には説明しないが、当然に、ソース側の選択ゲート線SG2に接続される選択ゲートバイパス線21i,21i+1ついても、上述の第2、第4及び第5実施の形態に相当するパターンを採用することができる。
【0211】
上述の第1及び第6実施の形態に関しては、選択ゲートバイパス線のパターンに制約はない。即ち、選択ゲートバイパス線は、複数のワード線上に跨って配置されていても構わない。また、選択ブロック内の選択ゲート線に接続される選択ゲートバイパス線は、選択ブロックに隣接するブロックに限られず、その他のブロック内に形成されていてもよい。
【0212】
図23は、本発明の第8実施の形態に関わるNANDセル型EEPROMの平面パターンを示している。図24は、図23の領域A1内を詳細に示す図であり、図25は、図23の領域A2内を詳細に示す図である。
【0213】
メモリセルアレイは、複数のブロックBLOCKi−1,BLOCKi,BLOCKi+1,…から構成されている。各ブロック内には、ロウ方向に延びる複数本のワード線(制御ゲート電極)CG1〜CG8及び選択ゲート線SG1,SG2が配置されている。カラム方向に延びる複数本のビット線BLは、各ブロックに共通になっている。
【0214】
シャント領域QQは、ロウ方向に一定間隔で設けられている。シャント領域QQでは、ドレイン側選択ゲート線SG1と、この選択ゲート線SG1よりも上層に形成され、かつ、低抵抗の選択ゲートバイパス線21i−1,21iとの接続が行われる。
【0215】
ブロックBLOCKi−1内の選択ゲート線SG1とブロックBLOCKi内の選択ゲート線SG1は、互いに隣接している。選択ゲート線SG1は、ワード線(制御ゲート電極)CG1〜CG8と同一層に形成されており、選択ゲート線SG1は、ワード線CG1〜CG8と同様に、細くかつ長くなっている。
【0216】
ブロックBLOCKi−1内の選択ゲート線SG1を選択ゲートバイパス線21i−1に接続するためのコンタクト部X1と、ブロックBLOCKi内の選択ゲート線SG1を選択ゲートバイパス線21iに接続するためのコンタクト部X2は、カラム方向において互いに対向しておらず、ロウ方向に一定間隔で交互に配置されている。
【0217】
ここで、本例では、ブロックBLOCKi−1内のコンタクト部X1に対向するブロックBLOCKi内の選択ゲート線SG1(149 、169 )が除去されている。同様に、ブロックBLOCKi内のコンタクト部X2に対向するブロックBLOCKi−1内の選択ゲート線SG1(149 、169 )が除去されている。
【0218】
例えば、ブロックBLOCKi−1内の選択ゲート線SG1は、メモリセルアレイの端から偶数個目のシャント領域QQでコンタクト部X1を有し、奇数個目のシャント領域QQで切断される。この時、ブロックBLOCKi内の選択ゲート線SG1は、メモリセルアレイの端から奇数個目のシャント領域QQでコンタクト部X2を有し、偶数個目のシャント領域QQで切断される。
【0219】
このような構成は、メモリセルアレイのカラム方向のサイズを狭くするのに効果的である。
【0220】
また、上述の第1実施の形態と同様に、ブロックBLOCKi−1内の選択ゲート線SG1に接続される選択ゲートバイパス線21i−1は、ブロックBLOCKi内のワード線(制御ゲート電極)CG2上に配置されている。また、ブロックBLOCKi内の選択ゲート線SG1に接続される選択ゲートバイパス線21iは、ブロックBLOCKi−1内のワード線(制御ゲート電極)CG2上に配置されている。
【0221】
つまり、選択ゲートバイパス線21i−1は、それが接続される選択ゲート線SG1が存在するブロックBLOCKi−1とは異なるブロック内BLOCKi内に配置され、選択ゲートバイパス線21iは、それが接続される選択ゲート線SG1が存在するブロックBLOCKiとは異なるブロックBLOCKi−1内に配置されている。
【0222】
また、本例では、ソース拡散層上にソースコンタクト部Sが設けられており、ソースコンタクト部S上には、ソース線21Sが配置されている。このソース線21Sは、選択ゲートバイパス線21i−1,21iと同一層に形成され、ロウ方向に延びている。
【0223】
なお、ソース線21Sは、選択ゲートバイパス線21i−1,21iと異なる層に形成されていても構わない。
【0224】
上述の構成を有するNANDセル型EEPROMでは、上述の第1実施の形態と同様に、選択ゲートバイパス線21i−1,21iが、これに接続される選択ゲート線SG1が存在するブロックとは異なるブロック内に存在している。つまり、選択されたブロック内の選択ゲート線に接続される選択ゲートバイパス線は、選択されていないブロック内に配置されている。
【0225】
よって、選択されたブロック内の選択ゲート線に接続される選択ゲートバイパス線にブロックを選択するための電源電位Vccが印加されたとき、選択されたブロック内のワード線の電位が容量カップリングにより上昇するという事態が生じないため、誤読み出しを防止することができる。
【0226】
また、低抵抗の選択ゲートバイパス線を設けることにより、選択ゲート線の充電時間が速くなり、高速動作が可能となる。これに伴い、データ読み出しのタイミングを選択ゲート線の充電タイミングで制御できるようになる。
【0227】
図26は、図24及び図25のメモリセルアレイから1つのNANDセルユニットを取り出して示すものである。図27は、図26の等価回路図であり、図28は、図26のXXVIII−XXVIII線に沿う断面図である。
【0228】
本例のEEPROMの特徴は、ソース線21Sが設けられたため、p型シリコン基板(又はp型ウェル領域)中に、ブロック内のNANDセルユニットに共通のロウ方向に延びる共通ソース領域を設ける必要がない点にある。
【0229】
即ち、いままで説明してきた本例以外の例では、NANDセルのアクティブ領域(素子分離領域を除いた領域、つまり、メモリセルや選択トランジスタのチャネル領域とn+ 領域を合せた領域)の形状は、NANDセルユニットが形成されるカラム方向に延びる直線状の領域と、共通ソース領域が形成されるロウ方向に延びる直線状の領域とからなる格子状を有していた。
【0230】
一方、本例では、NANDセルのアクティブ領域の形状は、NANDセルユニットが形成されるカラム方向に延びる領域からなる直線状となる。即ち、本例では、ロウ方向に隣接するNANDセルユニットは、ソース領域(n+ 領域)を共有しておらず、それぞれのソース領域は、ソース線21Sにより互いに接続されている。
【0231】
なお、アクティブ領域が直線状となるのは、カラム方向においてNANDセルユニットのアクティブ領域(n+ 領域)が接しているためである。
【0232】
本例の場合には、アクティブ領域が多くの角を持つ格子状ではなく、直線状であるため、素子分離領域(例えば、STI構造)の加工が容易となり、安定した形状のアクティブ領域を形成できるという利点がある。
【0233】
図29は、本発明の第9実施の形態に関わるNANDセル型EEPROMの平面パターンを示している。図30は、図29の領域A1内を詳細に示す図であり、図31は、図29の領域A2内を詳細に示す図である。
【0234】
本例は、上述の第8実施の形態の変形例であり、NANDセルユニットのドレイン(ビット線コンタクト部)側の選択ゲート線SG1、選択ゲートバイパス線21id,21(i−1)dのパターンは、第8実施の形態と同じである。
【0235】
本例の特徴は、NANDセルユニットのソース側に、ソースコンタクト部S及びソース線21Sを設けると共に、選択ゲートコンタクト部X3及び選択ゲートバイパス線21is,21(i+1)sを設けた点にある。
【0236】
ソース線21Sは、シャント領域QQで切断されており、その切断された部分には、選択ゲート線SG2のコンタクト部X3,X4が露出している。
【0237】
ブロックBLOCKi内の選択ゲート線SG2に接続される選択ゲートバイパス線21isは、ブロックBLOCKiに隣接するブロックBLOCKi+1内に配置され、ブロックBLOCKi+1内の選択ゲート線SG2に接続される選択ゲートバイパス線21(i+1)sは、ブロックBLOCKi+1に隣接するブロックBLOCKi内に配置されている。
【0238】
また、ブロックBLOCKi内のコンタクト部X3に対向するブロックBLOCKi+1内の選択ゲート線SG2(1410、1610)が除去されている。同様に、ブロックBLOCKi+1内のコンタクト部X4に対向するブロックBLOCKi内の選択ゲート線SG2(1410、1610)が除去されている。
【0239】
ソース線21Sは、選択ゲートバイパス線21is,21(i+1)sと同じ層に形成される。但し、ソース線21S及び選択ゲートバイパス線21is,21(i+1)sを二つの層に跨って形成したり、また、両者を互いに異なる層に形成してもよい。
【0240】
上記構成によれば、NANDセルユニットのソース側においては、選択ゲートバイパス線21is,21(i+1)s及びソース線21Sが設けられている。ソース線21Sは、低抵抗であり、各NANDセルユニットのソース領域にコンタクト部Sを介して接続される。よって、各NANDセルユニットのソース領域に安定した電位を供給できるようになる。
【0241】
また、低抵抗の選択ゲートバイパス線21is,21(i+1)sにより、選択ゲート線SG2の充電時間が速くなるため、高速動作が可能となる。これに伴い、データ読み出しのタイミングを選択ゲート線SG2の充電タイミングで制御できるようになる。また、ドレイン側においても、選択ゲートバイパス線21(i−1)d,21idが設けられるため、選択ゲート線SG1の充電時間が速くなり、高速動作が可能となる。
【0242】
また、本発明の基本的な効果であるワード線と選択ゲートバイパス線の容量カップリングに起因する誤読み出しも当然に防止できる。
【0243】
図32は、本発明の第10実施の形態に関わるNANDセル型EEPROMの平面パターンを示している。図33は、図32の領域A1内を詳細に示す図であり、図34は、図32の領域A2内を詳細に示す図である。
【0244】
本例は、上述の第9実施の形態の変形例である。
【0245】
上述の第9実施の形態では、ブロックBLOCKi内の選択ゲート線SG1に対するコンタクト部X2と選択ゲート線SG2に対するコンタクト部X3が、同じシャント領域に配置されている。
【0246】
一方、本例では、ブロックBLOCKi内の選択ゲート線SG1に対するコンタクト部X2と選択ゲート線SG2に対するコンタクト部X3は、同じシャント領域に配置されていない。
【0247】
即ち、ブロックBLOCKi内の選択ゲート線SG1に対するコンタクト部X2とブロックBLOCKi+1内の選択ゲート線SG2に対するコンタクト部X4が、同じシャント領域に配置され、ブロックBLOCKi−1内の選択ゲート線SG1に対するコンタクト部X1とブロックBLOCKi内の選択ゲート線SG2に対するコンタクト部X3が、同じシャント領域に配置されている。
【0248】
上記構成においても、NANDセルユニットのソース側においては、選択ゲートバイパス線21is,21(i+1)s及びソース線21Sが設けられている。ソース線21Sは、低抵抗であり、各NANDセルユニットのソース領域にコンタクト部Sを介して接続される。よって、各NANDセルユニットのソース領域に安定した電位を供給できるようになる。
【0249】
また、低抵抗の選択ゲートバイパス線21is,21(i+1)sにより、選択ゲート線SG2の充電時間が速くなるため、高速動作が可能となる。これに伴い、データ読み出しのタイミングを選択ゲート線SG2の充電タイミングで制御できるようになる。また、ドレイン側においても、選択ゲートバイパス線21(i−1)d,21idが設けられるため、選択ゲート線SG1の充電時間が速くなり、高速動作が可能となる。
【0250】
また、本発明の基本的な効果であるワード線と選択ゲートバイパス線の容量カップリングに起因する誤読み出しも当然に防止できる。
【0251】
ところで、上述の第9及び第10実施の形態のパターンの良否について検討すると、選択ゲート線SG1,SG2の充放電のタイミングが同一である場合には、第9実施の形態のパターンの方が有利である。
【0252】
即ち、上述の第9実施の形態では、例えば、ブロックBLOCKi内の各NANDセルユニットは、選択ゲート線SG1に対するコンタクト部X2からの距離と選択ゲート線SG2に対するコンタクト部X3からの距離が等しい位置に配置される。
【0253】
このため、上述の第9実施の形態では、各NANDセルユニットにおける選択ゲートSG1,SG2の充放電波形が同一となり、NANDセルの動作の制御、解析(特に、選択ブロック内の読み出し動作開始後のタイミングの制御、解析など)が容易になるという利点がある。
【0254】
一方、第10実施の形態では、例えば、ブロックBLOCKi内の各NANDセルユニットは、選択ゲート線SG1に対するコンタクト部X2からの距離と選択ゲート線SG2に対するコンタクト部X3からの距離が異なる位置に配置される場合が多くなる。
【0255】
しかし、非選択ブロック内においてNANDセルユニットをビット線BL及びソース線21Sから確実に遮断するためには、第10実施の形態のパターンの方が有利である。
【0256】
即ち、第10実施の形態では、NANDセルユニットに関し、コンタクト部X2からの距離とコンタクト部X3からの距離が互いに等しくなることはないが、共に最長になることもない(一方が最長なら他方は最短となる)。
【0257】
このため、例えば、選択ゲート線SG1のコンタクト部X2に近いNANDセルユニットでは、選択ゲート線SG1(0V)によりNANDセルユニットを確実にビット線BLから遮断でき、選択ゲート線SG2のコンタクト部X3に近いNANDセルユニットでは、選択ゲート線SG2(0V)によりNANDセルユニットを確実にソース線21Sから遮断できる。
【0258】
図35は、本発明の第11実施の形態に関わるNANDセル型EEPROMの平面パターンを示している。図36は、図35の領域A1内を詳細に示す図である。図35の領域A2内を示す図については省略する。
【0259】
本例は、上述の第9及び第10実施の形態の変形例である。
【0260】
上述の第9及び第10実施の形態では、ブロックBLOCKi内のソース側選択ゲート線SG2とブロックBLOCKi+1内のソース側選択ゲート線SG2がそれぞれ異なる選択ゲートバイパス線21is,21(i+1)sに接続されていた。
【0261】
これに対し、本例では、ブロックBLOCKi内のソース側選択ゲート線SG2とブロックBLOCKi+1内のソース側選択ゲート線SG2が、選択ゲートコンタクト部X5を介して同一の選択ゲートバイパス線21i(i+1)sに接続されている。
【0262】
この場合、ソース線21Sを間に挟んで隣接するブロックBLOCKi,BLOCKi+1の選択ゲート線SG2は、同じタイミングで駆動される。
【0263】
ここで、選択されたワード線(通常は0V)がCG6である場合には、このワード線CG6と選択ゲートバイパス線21i(i+1)sの容量カップリングにより、ワード線CG6の電位がΔVだけ上昇すると考えられる。
【0264】
そこで、このような問題に対しては、動作手法により解決する。
【0265】
即ち、まず、ソース側の選択ゲート線SG2の充電を開始し、この後、しばらくたってから(ワード線の電位が容量カップリングによりΔVだけ上昇した後、再び0V近傍まで戻った後に)、ドレイン側の選択ゲート線SG1の充電を開始するようにする。
【0266】
これにより、容量カップリングによる電位の上昇により、ビット線BLの電位が誤って放電されてしまう事態を回避でき、信頼性の高いデータ読み出し動作を実現できる。
【0267】
図37は、本発明の第12実施の形態に関わるNANDセル型EEPROMの平面パターンを示している。図38は、図37の領域A1内を詳細に示す図である。図37の領域A2内を示す図については省略する。
【0268】
本例も、上述の第9及び第10実施の形態の変形例である。
【0269】
上述の第9及び第10実施の形態では、ブロックBLOCKi−1内のドレイン側選択ゲート線SG1とブロックBLOCKi内のドレイン側選択ゲート線SG1がそれぞれ異なる選択ゲートバイパス線21(i−1)d,21idに接続されていた。
【0270】
これに対し、本例では、ブロックBLOCKi−1内のドレイン側選択ゲート線SG1とブロックBLOCKi内のドレイン側選択ゲート線SG1が、選択ゲートコンタクト部X0を介して同一の選択ゲートバイパス線21(i−1)idに接続されている。
【0271】
この場合、ブロックBLOCKi−1,BLOCKiの選択ゲート線SG1は、同じタイミングで駆動される。
【0272】
ここで、選択されたワード線がCG2の場合には、このワード線CG2と選択ゲートバイパス線21(i−1)idの容量カップリングにより、ワード線(通常は0V)CG2の電位がΔVだけ上昇すると考えられる。
【0273】
そこで、まず、ドレイン側の選択ゲート線SG1の充電を開始し、この後、しばらくたってから(ワード線の電位が容量カップリングによりΔVだけ上昇した後、再び0V近傍まで戻った後に)、ソース側の選択ゲート線SG2の充電を開始する。
【0274】
これにより、容量カップリングによる電位の上昇により、ビット線BLの電位が誤って放電されてしまう事態を回避でき、信頼性の高いデータ読み出し動作を実現できる。
【0275】
図39は、本発明の第13実施の形態に関わるNANDセル型EEPROMの平面パターンを示している。
【0276】
この例は、上述の第12実施の形態の変形例である。
【0277】
本例の特徴は、ドレイン側選択ゲート線SG1(149 )及びソース側選択ゲート線SG2(1410)のそれぞれに対するコンタクト部X0,X5のカラム方向の幅が少し狭くなった点、即ち、コンタクト部X0が二つの選択ゲート線SG1のソース側エッジの間の幅よりも狭くなり、コンタクト部X5が二つの選択ゲート線SG2のドレイン側エッジの間の幅よりも狭くなった点にある。
【0278】
本例によれば、選択ゲート線SG1(149 ),SG2(1410)の加工時のマージンを少し大きくできる。つまり、シャント領域QQにおけるワード線(制御ゲート電極)CG1と選択ゲート線SG1(149 )の距離及びワード線CG8と選択ゲート線SG2(1410)の距離を大きめに確保しておけば、加工後におけるワード線CG1と選択ゲート線SG1(149 )のショート及びワード線CG8と選択ゲート線SG2(1410)のショートの発生の確率を大幅に低減できる。
【0279】
なお、コンタクト部X0,X5は、例えば、選択ゲート線の上層169 ,1610を加工した後、レジストをコンタクト部X0,X5上に形成し、この後、下層149 ,1410を加工すれば、容易に形成できる。
【0280】
図40は、本発明の第14実施の形態に関わるNANDセル型EEPROMの平面パターンを示している。
【0281】
この例は、上述の第11実施の形態(図36)の変形例である。
【0282】
本例の特徴は、ブロックBLOCKi内にのみ選択ゲートバイパス線21i(i+1)sを配置し、ブロックBLOCKi+1内では、ソース線21Sの接続を行ったものである。
【0283】
即ち、図36の例では、ブロックBLOCKi,BLOCKi+1内ににそれぞれ1本ずつ合計2本の選択ゲートバイパス線を設けたが、本例では、そのうちの1本を削除し、その空いた領域にソース線21Sを配置している。
【0284】
これにより、ソース線21Sは、同一層においてロウ方向に直線状に延びることができ、ソース線21Sを複数の層に跨って形成する必要がなくなる。
【0285】
以上、第1乃至第14実施の形態について順次説明したが、これらは、単独で用いることも、また、二つ以上の実施の形態を組み合わせて用いることも可能である。
【0286】
また、選択ゲート線SG1,SG2のいずれか一方について本発明を適用し、他方については従来の技術を適用することも可能である。この場合、従来の技術を適用した他方の選択ゲート線の充電開始後、しばらくたった後(ワード線の電位が容量カップリングによりΔVだけ上昇した後、再び0V近傍まで戻った後)に、一方の選択ゲート線の充電を開始するようにすればよい。
【0287】
図41乃至図53は、ドレイン(ビット線コンタクト部)側選択ゲート線SG1に接続される選択ゲートバイパス線のパターン模式図を示している。
【0288】
図41の例は、上述の第2又は第3実施の形態(図11、12又は図14)に相当する。即ち、ブロックA内の選択ゲート線SG1に接続される選択ゲートバイパス線21Aは、ブロックA内の選択ゲート線SG1上に配置され、ブロックB内の選択ゲート線SG1に接続される選択ゲートバイパス線21Bは、ブロックB内の選択ゲート線SG1上に配置される。
【0289】
本例のパターンによる効果は、選択ブロック内の非選択ワード線の電位が容量カップリングにより上昇しないという基本的なものの他、選択ゲートバイパス線が配置される層と同一層においてNANDセル群のワード線上に広い領域を確保できるため、この層に、例えば、ブロックデコード線などの配線を配置できるという点がある。
【0290】
図42の例は、上述の第4又は第5実施の形態(図15又は図16)や従来の形態(図121、図122又は図123)に相当する。即ち、ブロックA内の選択ゲート線SG1に接続される選択ゲートバイパス線21Aは、ブロックA内の選択ゲート線SG1よりもソース側に配置され、ブロックB内の選択ゲート線SG1に接続される選択ゲートバイパス線21Bは、ブロックB内の選択ゲート線SG1よりもソース側に配置される。なお、第4又は第5実施の形態では、選択ゲートバイパス線21A,21Bは、ワード線CG1〜CG8を覆うように配置されることはない。
【0291】
本例のパターンによる効果は、ブロックA内の選択ゲートバイパス線21AとブロックB内の選択ゲートバイパス線21Bの間隔を広くできるため、デザインルールによる制約を受けないという点がある。
【0292】
図43の例は、上述の第1実施の形態(図2乃至図4)に相当する。即ち、ブロックA内の選択ゲート線SG1に接続される選択ゲートバイパス線21Aは、ブロックB内に配置され、ブロックB内の選択ゲート線SG1に接続される選択ゲートバイパス線21Bは、ブロックA内に配置される。
【0293】
本例のパターンによれば、選択ゲートバイパス線21A,21Bの位置及び幅を自由に設定できるため、容量カップリングによる誤読み出しの防止に加え、配線抵抗の低減や設計の容易化などの効果を得ることができる。
【0294】
図44の例は、上述の第12又は第13実施の形態(図38又は図39)に相当する。即ち、ブロックA,B内の選択ゲート線SG1をシャント領域QQで共通接続して、両者に共通の選択ゲートコンタクト部を設け、このコンタクト部に選択ゲートバイパス線21ABを接続している。
【0295】
本例では、選択ゲートバイパス線21ABは、ブロックA,B内にそれぞれ配置され、全てのシャント領域QQで選択ゲート線SG1に接続されている。よって、選択ゲートバイパス線21ABの低抵抗化を図ることができる。また、容量カップリングによる誤読み出しの問題は、選択ゲート線SG1,SG2に与える電位のタイミングにより解決できる。
【0296】
図45の例では、ブロックA内の選択ゲート線SG1に対するコンタクト部を全てのシャント領域QQに設けると共に、ブロックB内の選択ゲート線SG1に対するコンタクト部も全てのシャント領域QQに設けている。つまり、1つのシャント領域QQには、2つのコンタクト部が配置されている。選択ゲートバイパス線21Aは、ブロックA内の選択ゲート線SG1に接続され、選択ゲートバイパス線21Bは、ブロックB内の選択ゲート線SG1に接続される。
【0297】
本例のパターンでは、1本の選択ゲート線SG1に対するコンタクト部の数を増やし、コンタクト部同士の間隔を狭めることができるため、選択ゲート線SG1における充電時間を短縮することができる。また、ブロックA内の選択ゲート線SG1とブロックB内の選択ゲート線SG1は、独立して電位を設定できるため、選択ゲート線SG1に対する動作上の制限もない。
【0298】
図46の例では、図45の例と同様に、ブロックA内の選択ゲート線SG1に対するコンタクト部を全てのシャント領域QQに設け、ブロックB内の選択ゲート線SG1に対するコンタクト部も全てのシャント領域QQに設けている。但し、本例では、ブロックA内の選択ゲート線SG1に接続される選択ゲートバイパス線21Aは、ブロックB内に配置され、ブロックB内の選択ゲート線SG1に接続される選択ゲートバイパス線21Bは、ブロックA内に配置される。
【0299】
本例のパターンによれば、図45の例と同様の効果が得られる他、選択ゲートバイパス線21A,21Bの位置及び幅を自由に設定できるため、容量カップリングによる誤読み出しの防止、配線抵抗の低減や、設計の容易化などの効果を得ることができる。
【0300】
図47の例では、ブロックA,B内の選択ゲート線SG1をシャント領域QQで共通接続して、両者に共通の選択ゲートコンタクト部を設け、このコンタクト部に選択ゲートバイパス線21ABを接続している。この例では、選択ゲートバイパス線21ABは、ブロックA内のみに配置されている。
【0301】
本例のパターンによる効果は、選択ゲートバイパス線21ABが配置される層と同一層においてブロックB内に広い領域が確保されるため、この領域に他の配線を配置できるという点がある。
【0302】
図48の例では、ブロックA,B内の選択ゲート線SG1をシャント領域QQで共通接続して、両者に共通の選択ゲートコンタクト部を設け、このコンタクト部に選択ゲートバイパス線21ABを接続している。この例では、選択ゲートバイパス線21ABは、ブロックA,B内に交互に配置されるように、シャント領域QQを介して矩形波状に(又は蛇行して)配置されている。
【0303】
本例では、ブロックA,B内におけるワード線(制御ゲート電極)と選択ゲートバイパス線がオーバーラップする部分の面積が半分になる、即ち、ワード線と選択ゲート線の容量カップリングの大きさが半分になるため、電位の上昇分ΔV も半分にでき、誤読み出し動作が生じ難く、信頼性の高いデータ読み出し動作が実現できる。
【0304】
図49の例では、ブロックA内の選択ゲート線SG1に接続される選択ゲートバイパス線21Aは、ブロックA内の選択ゲート線SG1上に配置され、ブロックB内の選択ゲート線SG1に接続される選択ゲートバイパス線21Bは、ブロックB内の選択ゲート線SG1上に配置される。
【0305】
図50の例では、ブロックA内の選択ゲート線SG1に接続される選択ゲートバイパス線21Aは、ブロックA内の選択ゲート線SG1よりもソース側に配置され、ブロックB内の選択ゲート線SG1に接続される選択ゲートバイパス線21Bは、ブロックB内の選択ゲート線SG1よりもソース側に配置される。
【0306】
図49及び図50の例において、ブロックA内の選択ゲート線SG1に対するコンタクト部が設けられる箇所では、ブロックB内の選択ゲート線SG1が切断され、ブロックB内の選択ゲート線SG1に対するコンタクト部が設けられる箇所では、ブロックA内の選択ゲート線SG1が切断される。
【0307】
これら図49及び図50の例では、選択ゲート線SG1が所定箇所で切断されることにより、互いに隣接する二つの選択ゲート線SG1の間隔を狭めることができる。よって、カラム方向におけるメモリセル領域の大きさを縮小でき、メモリチップの縮小化に貢献できる。
【0308】
図51の例は、上述の第8乃至第11実施の形態(図24,25,30,31,33,34,36など)に相当する。即ち、ブロックA内の選択ゲート線SG1に接続される選択ゲートバイパス線21Aは、ブロックB内に配置され、ブロックB内の選択ゲート線SG1に接続される選択ゲートバイパス線21Bは、ブロックA内に配置される。
【0309】
ブロックA内の選択ゲート線SG1に対するコンタクト部が設けられる箇所では、ブロックB内の選択ゲート線SG1が切断され、ブロックB内の選択ゲート線SG1に対するコンタクト部が設けられる箇所では、ブロックA内の選択ゲート線SG1が切断される。
【0310】
本例では、図49及び50の例と同様の効果が得られる他、選択ゲートバイパス線21A,21Bの位置及び幅を自由に設定できるため、容量カップリングによる誤読み出しの防止、配線抵抗の低減や、設計の容易化などの効果を得ることができる。
【0311】
図52の例は、図45の例の変形例である。即ち、1つのシャント領域QQに、ブロックA内の選択ゲート線SG1に対するコンタクト部とブロックB内の選択ゲート線SG1に対するコンタクト部の双方を設けている。さらに、選択ゲート線SG1をシャント領域QQで切断すると共に、切断された各選択ゲート線SG1をこれに対応するコンタクト部を介して選択ゲートバイパス線21A,21Bに接続している。
【0312】
本例においても、図49及び50の例と同様の効果が得られる他、選択ゲート線SG1における充電時間を短縮できるという効果も得られる。
【0313】
図53の例は、図46の例の変形例である。即ち、1つのシャント領域QQに、ブロックA内の選択ゲート線SG1に対するコンタクト部とブロックB内の選択ゲート線SG1に対するコンタクト部の双方を設けている。さらに、選択ゲート線SG1をシャント領域QQで切断すると共に、切断された各選択ゲート線SG1をこれに対応するコンタクト部を介して選択ゲートバイパス線21A,21Bに接続している。
【0314】
本例においても、選択ゲート線SG1を所定箇所で切断しているため、選択ゲート線SG1同士の間隔を狭めることができ、カラム方向におけるメモリセルアレイのサイズの縮小やチップコストの低下に貢献できる。
【0315】
図54乃至図66は、ソース側選択ゲート線SG2に接続される選択ゲートバイパス線のパターン模式図を示している。
【0316】
ソース側選択ゲート線SG2に接続される選択ゲートバイパス線のパターンについても、ドレイン(ビット線コンタクト部)側選択ゲート線SG1に接続される選択ゲートバイパス線のパターンと同様のパターンを採用でき、かつ、その効果も、ドレイン側と同様の効果を得ることができる。
【0317】
図54の例は、図41の例に対応している。即ち、ブロックB内の選択ゲート線SG2に接続される選択ゲートバイパス線21Bは、ブロックB内の選択ゲート線SG2上に配置され、ブロックC内の選択ゲート線SG2に接続される選択ゲートバイパス線21Cは、ブロックC内の選択ゲート線SG2上に配置されている。
【0318】
図55の例は、図42の例に対応している。即ち、ブロックB内の選択ゲート線SG2に接続される選択ゲートバイパス線21Bは、ブロックB内の選択ゲート線SG2よりもドレイン側に配置され、ブロックC内の選択ゲート線SG2に接続される選択ゲートバイパス線21Cは、ブロックC内の選択ゲート線SG2よりもドレイン側に配置される。
【0319】
図56の例は、図43の例に対応している。即ち、ブロックB内の選択ゲート線SG2に接続される選択ゲートバイパス線21Bは、ブロックC内に配置され、ブロックC内の選択ゲート線SG2に接続される選択ゲートバイパス線21Cは、ブロックB内に配置される。
【0320】
図57の例は、図44の例に対応している。即ち、ブロックB,C内の選択ゲート線SG2をシャント領域QQで共通接続して、両者に共通の選択ゲートコンタクト部を設け、このコンタクト部に選択ゲートバイパス線21BCを接続している。この例では、選択ゲートバイパス線21BCは、ブロックB,C内にそれぞれ配置されている。
【0321】
図58の例は、図45の例に対応している。即ち、ブロックB内の選択ゲート線SG2に対するコンタクト部を全てのシャント領域QQに設けると共に、ブロックC内の選択ゲート線SG2に対するコンタクト部も全てのシャント領域QQに設けている。つまり、1つのシャント領域QQには、2つのコンタクト部が配置されている。
【0322】
図59の例は、図46の例に対応している。即ち、1つのシャント領域QQに、ブロックB内の選択ゲート線SG2に対するコンタクト部とブロックC内の選択ゲート線SG2に対するコンタクト部を設けている。本例では、ブロックB内の選択ゲート線SG2に接続される選択ゲートバイパス線21Bは、ブロックC内に配置され、ブロックC内の選択ゲート線SG2に接続される選択ゲートバイパス線21Cは、ブロックB内に配置される。
【0323】
図60の例は、図47の例に対応している。即ち、ブロックB,C内の選択ゲート線SG2をシャント領域QQで共通接続して、両者に共通の選択ゲートコンタクト部を設け、このコンタクト部に選択ゲートバイパス線21BCを接続している。この例では、選択ゲートバイパス線21BCは、ブロックB内のみに配置されている。
【0324】
図61の例は、図48の例に対応している。即ち、ブロックB,C内の選択ゲート線SG2をシャント領域QQで共通接続して、両者に共通の選択ゲートコンタクト部を設け、このコンタクト部に選択ゲートバイパス線21BCを接続している。この例では、選択ゲートバイパス線21BCは、ブロックB,C内に交互に配置されるように、シャント領域QQを介して矩形波状に(又は蛇行して)配置されている。
【0325】
図62の例は、図49の例に対応し、図63の例は、図50の例に対応している。これらの例において、ブロックB内の選択ゲート線SG2に対するコンタクト部が設けられる箇所では、ブロックC内の選択ゲート線SG2が切断され、ブロックC内の選択ゲート線SG2に対するコンタクト部が設けられる箇所では、ブロックB内の選択ゲート線SG2が切断される。
【0326】
図64の例は、図51の例に対応している。即ち、ブロックB内の選択ゲート線SG2に接続される選択ゲートバイパス線21Bは、ブロックC内に配置され、ブロックC内の選択ゲート線SG2に接続される選択ゲートバイパス線21Cは、ブロックB内に配置される。
【0327】
ブロックB内の選択ゲート線SG2に対するコンタクト部が設けられる箇所では、ブロックC内の選択ゲート線SG2が切断され、ブロックC内の選択ゲート線SG2に対するコンタクト部が設けられる箇所では、ブロックB内の選択ゲート線SG2が切断される。
【0328】
図65の例は、図52の例に対応している。即ち、1つのシャント領域QQに、ブロックB内の選択ゲート線SG2に対するコンタクト部とブロックC内の選択ゲート線SG2に対するコンタクト部の双方を設けている。さらに、選択ゲート線SG2をシャント領域QQで切断すると共に、切断された各選択ゲート線SG2をこれに対応するコンタクト部を介して選択ゲートバイパス線21B,21Cに接続している。
【0329】
図66の例は、図53の例に対応している。即ち、1つのシャント領域QQに、ブロックB内の選択ゲート線SG2に対するコンタクト部とブロックC内の選択ゲート線SG2に対するコンタクト部の双方を設けている。さらに、選択ゲート線SG2をシャント領域QQで切断すると共に、切断された各選択ゲート線SG2をこれに対応するコンタクト部を介して選択ゲートバイパス線21B,21Cに接続している。
【0330】
次に、データ読み出し動作と本発明の関係について検討する。
【0331】
図67の動作タイミングでは、非選択ワード線(制御ゲート電極)CG2〜CG8が充電された後(選択ワード線CG1は0Vのまま)、しばらくしてから、選択ゲート線SG1,SG2を同じタイミングで電源電位Vccに充電している。この場合、選択ゲート線SG1,SG2を充電する際に、容量カップリングの影響により、選択ワード線CG1の電位がΔVだけ上昇する危険性がある。
【0332】
よって、この電位の上昇分ΔVが全くないか、又は小さくなるような構成、例えば、選択ゲート線SG1に対して、図41,43,45,46,48,49,51,52,53のレイアウト、選択ゲート線SG2に対して、図54,56,58,59,61,62,64,65,66のレイアウトを採用するのが効果的である。
【0333】
図68の動作タイミングでは、非選択ワード線(制御ゲート電極)CG1〜CG7及び選択ゲート線SG2が充電された後(選択ワード線CG8は0Vのまま)、しばらくしてから、選択ゲート線SG1を電源電位Vccに充電している。また、選択ゲート線SG2を充電する際に、容量カップリングの影響により、選択ワード線CG8の電位がΔVだけ上昇する場合と上昇しない場合(0V固定の場合)を合わせて示している。
【0334】
仮に、容量カップリングにより、ワード線CG8の電位がΔVだけ上昇しても、このワード線CG8の電位ΔVが再び0Vになった後に、選択ゲート線SG1の充電を開始するようなタイミングを採用する。
【0335】
この場合、ドレイン側の選択ゲート線SG1に接続される選択ゲートバイパス線については、ワード線CG1が選択される場合を考慮して、容量カップリングによるワード線CG1の電位の上昇が全くないか、又は小さくなるような構成、例えば、図41,43,45,46,48,49,51,52,53などの構成を採用する。
【0336】
図69の動作タイミングでは、非選択ワード線(制御ゲート電極)CG2〜CG8及び選択ゲート線SG1が充電された後(選択ワード線CG1は0Vのまま)、しばらくしてから、選択ゲート線SG2を電源電位Vccに充電している。また、選択ゲート線SG1を充電する際に、容量カップリングの影響により、選択ワード線CG1の電位がΔVだけ上昇する場合と上昇しない場合(0V固定の場合)を合わせて示している。
【0337】
よって、容量カップリングにより上昇したワード線CG1の電位ΔVが再び0Vになった後に、選択ゲート線SG2の充電を開始するようなタイミングを採用する。
【0338】
この場合、ソース側の選択ゲート線SG2に接続される選択ゲートバイパス線については、ワード線CG8が選択される場合を考慮して、容量カップリングによるワード線CG8の電位の上昇が全くないか、又は小さくなるような構成、例えば、図54,56,58,59,61,62,64,65,66などの構成を採用する。
【0339】
次に、ワード線(制御ゲート電極)とメモリセルの拡散層(ソース/ドレイン)及びチャネルとの容量カップリングについて検討する。
【0340】
図70の読み出し動作タイミングは、選択ゲート線SG1,SG2の充電のタイミングが同じ場合を示している。
【0341】
データ読み出し動作が開始すると、まず、ビット線BLが電源電位Vccにプリチャージされた後、フローティング状態となり、続いて、非選択ワード線CG2〜CG8の充電が行われる。続いて、選択ゲート線SG1,SG2の充電が行われる。
【0342】
また、選択ゲート線SG1の充電が高速であるため、選択ゲート線SG1が電源電位Vccになると、ほぼ同時に、例えば、図28中のn+ 拡散層191 が[Vcc−Vt(SG1)]となる。但し、Vt(SG1)は、選択ゲートトランジスタS1(例えば、図26〜図28参照)の閾値電圧である。
【0343】
この場合、選択されたワード線CG1の電位は、本来、0Vに固定されるべきであるが、n+ 拡散層191とワード線CG1の容量カップリングにより、ΔV 2となる。
【0344】
この時、選択ゲート線SG2も電源電位Vccであるため、選択メモリセルの閾値電圧Vt(cell)が、0V<Vt(cell)<ΔV2の範囲にあると、本来、電源電位Vccであるビット線BLの電位が選択メモリセルを介して放電されることになり、読み出し不良となる。
【0345】
図71の読み出しタイミングでは、非選択ワード線CG2〜CG8及び選択ゲート線SG1を電源電位Vccに充電した後、しばらくしてから、選択ゲート線SG2の充電を行う。この場合、選択ゲート線SG1の充電時に、本来、0Vに固定されるワード線CG1の電位が、n+ 拡散層191との容量カップリングに より、ΔV2となる。
【0346】
しかし、ワード線CG1の電位がΔV2になった場合でも、その後、選択ゲート線SG2の充電を開始する前までに、ワード線CG1の電位が再び0Vに戻る時間が十分にあるため、読み出し不良は生じない利点がある。
【0347】
従って、ビット線BLを電源電位Vccにプリチャージした後、フローティング状態にし、選択メモリセルの状態によりデータの読み出しを行う方式では、選択ゲート線SG2の充電開始タイミングを非選択ワード線CG2〜CG8や選択ゲート線SG1の充電開始タイミングよりも遅らせることで、信頼性の高いデータ読出し動作を実現できる。
【0348】
図72のデータ読み出し動作タイミングは、0Vで、フローティング状態にあるビット線BLに対し、ソース線からメモリセルを介して電源電位Vccの充電を行い、充電後のビット線BLの電位をセンスすることによりメモリセルのデータを判定する方式を示している。
【0349】
この方式では、読み出し動作の開始前にソース線は電源電位Vccの状態にある。読み出し動作が開始すると、ビット線BLは、0Vに固定された後、フローティング状態となる。続いて、選択ゲート線SG2及び非選択ワード線CG1〜CG7を電源電位Vccに充電する。
【0350】
ここで、n+ 拡散層199 は、選択ゲート線SG2の充電とほぼ同時に[Vcc−Vt(SG2)]に充電される。但し、Vt(SG2)は、選択ゲートトランジスタS2の閾値電圧である。このため、選択ワード線CG8の電位は、n+ 拡散層199 との容量カップリングによりΔV2となる。
【0351】
しかしながら、ワード線CG8の電位が上昇してから選択ゲート線SG1の充電を開始するまでには、ワード線CG8の電位を再び0Vに戻すための十分な時間が存在する。このため、選択ゲート線SG1の充電を開始するときには、ワード線CG8の電位は0Vに固定されており、正常な読み出し動作を行うことができる。
【0352】
即ち、選択ゲート線SG1の充電後、選択メモリセルのデータが“0”のときは、選択メモリセルはオン状態であり、ソース線から選択メモリセルを介してビット線BLにVH電位が充電され、“0”データが読み出される。一方、選択メモリセルのデータが“1”のときは、選択メモリセルはオフ状態であり、ビット線BLの充電が行われないため、ビット線BLの電位は0V程度の低い電位に維持され、“1”データが読み出される。
【0353】
このように、制御ゲート線SG1の充電の開始タイミングを、制御ゲート線SG2及び非選択ワード線CG1〜CG7の充電の開始タイミングよりも遅らせることにより、n+ 拡散層199 と選択ワード線CG8の容量カップリングによる読み出し不良を防ぐことができる。
【0354】
以上、図71及び図72に示したように、読み出し動作中の選択ゲート線の充電方式として、2つの選択ゲート線SG1,SG2の充電タイミングをずらし、ビット線とソース線のうち電位の高い方に近い選択ゲート線を先に充電し、しばらく待った後、残りの選択ゲート線の充電を行う方式は大変有効であり、この方式を用いることにより、信頼性の高いデータ読出し動作を実現できる。
【0355】
次に、本発明の不揮発性半導体記憶装置をNANDセル型EEPROMに適用した場合の他のパターン例について説明する。
【0356】
図73は、以下の実施の形態に用いられるNANDセルユニットのパターンを示している。図74は、図73のパターンの等価回路である。
【0357】
NANDセルユニットは、直列接続された8個のNANDセルからなるNANDセル列とその両端に接続された2つの選択ゲートトランジスタS1,S2から構成される。NANDセルユニットのドレイン側(選択ゲートトランジスタS1側)の最も端のn+ 拡散層には、ビット線コンタクト部Dが設けられ、ソース側(選択ゲートトランジスタS2側)の最も端のn+ 拡散層には、ソース線コンタクト部Sが設けられている。
【0358】
ビット線コンタクト部Dは、ロウ方向に隣接する2つのNANDセルユニット間でそれぞれ独立に設けられ(素子分離絶縁膜により分離されている)、カラム方向に隣接する2つのNANDセルユニット間で共通に設けられている。ソース線コンタクト部Sも、ロウ方向に隣接する2つのNANDセルユニット間でそれぞれ独立に設けられ、カラム方向に隣接する2つのNANDセルユニット間で共通に設けられている。
【0359】
図75乃至図78は、本発明の第15実施の形態に関わるNANDセル型EEPROMを示している。
【0360】
図75は、NANDセルユニット上に形成される1つの配線層のパターンを示している。図76は、図75の配線層にこれよりも上層に形成される配線層も含めた2つの配線層のパターンを示している。
【0361】
また、図77は、図76のLXXVII−LXXVII線に沿う断面図、図78は、図76のLXXVIII−LXXVIII線に沿う断面図を示している。
【0362】
本例では、ロウ方向のNANDセルユニットのソース線コンタクト部Sに共通に接続されるロウ方向に延びるソース線21Sが配置されている。また、ソース側選択ゲート線SG2に接続される選択ゲートバイパス線として、例えば、ブロックB内には、ブロックC内の選択ゲート線SG2に接続される選択ゲートバイパス線21Cが配置されている。
【0363】
また、ドレイン側選択ゲート線SG1に接続される選択ゲートバイパス線として、例えば、ブロックB内には、ブロックA,B内の選択ゲート線SG1に共通に接続される選択ゲートバイパス線21ABが配置されている。
【0364】
本例では、さらに、選択ゲートバイパス線21AB,21Cの間にブロックデコード線21BLKが配置されている。ブロックデコード線21BLKは、ブロックの選択/非選択に従ってレベルが変わる信号線であり、ブロックの選択/非選択を決定する際に用いられる。
【0365】
ブロックデコード線21BLKは、1つのブロックに対応するロウデコーダがそのブロックのロウ方向の両端に設けられている場合に、この両端に存在するロウデコーダにそれぞれブロック選択信号を与えるために設けられる。なお、ブロックデコード線21BLKを含めたロウデコーダの構成については、後の説明で詳述する。
【0366】
また、本例では、ビット線18(BL)とNANDセルユニットの接続は、ビット線18とNANDセルユニットの間の配線層に形成されるビット線−セル接続用配線21BL−CELLを用いて行っている。このビット線−セル接続用配線21BL−CELLは、ビット線18とNANDセルユニットを繋ぐコンタクトホールが深くなり過ぎないようにするため(浅いと加工が容易になる)、また、コンタクト部Bのピッチを広げることにより、コンタクトホールのずれや大きさのばらつきなどによる不良を防止するために設けられる。
【0367】
よって、ビット線−セル接続用配線21BL−CELLに設けられるコンタクト部Bの幅は、ビット線18の配線幅(又はアクティブ領域の幅)よりも広くなっている。このため、コンタクト部Bは、コンタクト部Dに対してブロックA側及びブロックB側に交互に設けられている。
【0368】
上述したような実施の形態に関わるEEPROMでは、選択ゲートバイパス線21AB,21C、ブロックデコード線21BLK、ビット線−セル接続用配線21BL−CELL及びソース線21Sを全て同一の配線層に設けることにより、これらの配線をそれぞれ異なる配線層に設ける場合に比べて配線層の数を大幅に少なくでき、安価なチップを実現できる。また、ビット線−セル接続用配線21BL−CELLを設け、コンタクト部Bのピッチを広げているため、コンタクトホールのずれや大きさのばらつきに対するマージンを確保でき、デザインルールが小さいメモリセルに対しても、ビット線とメモリセルの接続を確実に行うことができる。
【0369】
図79及び図80は、図75乃至図78のEEPROMのシャント領域QQの構成例を示している。
【0370】
なお、同図において、太線で示す配線は、全て同一層に形成されている。
【0371】
本例では、例えば、メモリセルアレイの端から偶数個目のシャント領域に図79のパターンを用い、奇数個目のシャント領域に図80のパターンを用いる。即ち、図79のパターンと図80のパターンは、メモリセルアレイのロウ方向に交互に配置されることになる。
【0372】
図79のシャント領域QQは、ドレイン側に、ブロックA,B内の選択ゲート線SG1に共通の選択ゲートコンタクト部X0(149 )が設けられ、ソース側に、ブロックC内の選択ゲート線SG2の選択ゲートコンタクト部X4(1410)が設けられている。
【0373】
選択ゲートバイパス線21ABは、コンタクト部X0を経由してブロックA,B内の選択ゲート線SG1に接続され、選択ゲートバイパス線21Cは、コンタクト部X4を経由してブロックC内の選択ゲート線SG2に接続される。ブロックデコード線21BLKは、選択ゲートバイパス線21AB,21Cの間に配置されている。
【0374】
図80のシャント領域QQは、ドレイン側に、NANDセルユニットのメモリセル及び選択ゲートトランジスタが形成されるpウェル領域1911(図77及び図78のpウェル領域に相当)に所定電位を与えるためのコンタクト部X6が設けられ、ソース側に、ブロックB内の選択ゲート線SG2の選択ゲートコンタクト部X3(1410)が設けられている。
【0375】
コンタクト部X6が設けられる部分においては、ドレイン側選択ゲート線SG1は切断されている。セル−pウェル接続用配線21CELL−WELLは、コンタクト部X6を経由してシリコン基板内のpウェル領域1911に接続されている。
【0376】
図81及び図82は、図79及び図80の上層に形成される配線層のパターンを示している。
【0377】
なお、同図において、太線で示す配線が同一層に形成される。
【0378】
図81のパターンは、図79のパターンの上層に形成される配線層を示している。ビット線18(BL)は、コンタクト部Bを経由してビット線−セル接続用配線21BL−CELLに接続される。シャント領域QQでは、ソース線18がコンタクト部SSを経由してソース線21Sに接続される。
【0379】
図82のパターンは、図80のパターンの上層に形成される配線層を示している。セルp−ウェル線18は、ビット線18(BL)と同様に、カラム方向に延び、かつ、コンタクト部X6’を経由して、セル−pウェル接続用配線21CELL−WELLに接続される。また、ビット線18(BL)は、コンタクト部Bを経由してビット線−セル接続用配線21BL−CELLに接続される。シャント領域QQでは、ソース線18がコンタクト部SSを経由してソース線21Sに接続される。
【0380】
図83及び図84は、図81及び図82の上層に形成される配線層のパターンを示している。
【0381】
なお、図83が図81の上層に形成される配線層を示し、図84が図82の上層に形成される配線層を示している。同図において、太線で示す配線が同一層に形成される。
【0382】
この配線層には、シャント領域QQにおいてカラム方向に延びるソース線22が配置されており、このソース線22は、コンタクト部SSSを経由して、その下層のソース線18に接続される。これにより、3つの層に形成されるソース線18,21S,22は、互いに電気的に接続されることになる。
【0383】
以上のように、図79,81,83のパターンと図80,82,84のパターンがロウ方向に交互に配置される。
【0384】
ブロックA,B内のドレイン側選択ゲート線SG1は、シャント領域QQで共通接続され、同電位となっている。この場合、ドレイン側の選択ゲート線SG1と選択ゲートバイパス線21ABのコンタクト部X0を、ロウ方向のシャント領域QQに関して1つおきに設ければ、ソース側の選択ゲート線SG2と選択ゲートバイパス線のコンタクト部の数とドレイン側選択ゲート線SG1と選択ゲートバイパス線のコンタクト部の数とを等しくできる。
【0385】
よって、コンタクト部X0が設けられないシャント領域QQを、他の目的、例えば、セルp−ウェル線21CELL−WELLをpウェル領域1911に接続するために使用できる。
【0386】
この場合、セルp−ウェル線21CELL−WELLをpウェル領域1911に接続する領域を新たに設ける必要がないため、メモリセルアレイの面積を小さくできるという利点がある。
【0387】
特に、隣接する2つのブロックで選択ゲート線SG1が共通接続される場合に有効である読み出し方式、即ち、選択ゲート線SG1の充電を行ってから十分な時間が経過した後に選択ゲート線SG2の充電を行う方式を採用すれば、上述のメモリセルアレイの縮小という効果に加え、選択ゲートバイパス線SG1とワード線CG1〜CG8の容量カップリングによる不良の発生を防止できるという効果も得られる。
【0388】
次に、ソース線22やセルp−ウェル線18を設ける理由について説明する。
【0389】
通常、NANDセル型EEPROMのデータ読み出し動作時には、数千個程度のメモリセルからソース線を介して接地端子(0V)に数mAの大電流が流れるため、ソース線の抵抗値を低く設定することは極めて重要である。
【0390】
一方、メモリセルや選択ゲートトランジスタが形成されるpウェル領域には大電流が流れることはないため、このpウェル領域を所定電位(例えば、0V)に固定するためのセルpウェル線については、ソース線に比べて、配線抵抗の低抵抗化はそれほど重要とはならない。
【0391】
また、図79乃至図84から明らかなように、ロウ方向に延びる配線は数多く存在するが、カラム方向に延びる配線は、ビット線18(BL)を除けば、ソース線22とセルp−ウェル線18しか存在しない。また、通常、配線のシート抵抗は、下層に形成される配線よりも上層に形成される配線の方が低いため、低抵抗化の必要性が高い配線は、一般に、できるだけ上層に形成される。
【0392】
また、図84から明らかなように、上層の配線層(例えば、配線層22)は、下層の配線層(配線層18)よりも配線を太く(配線幅を広く)できる。一般的には、シャント領域QQにおいては、上層配線は、下層配線よりも太くできるため、配線の低抵抗化が可能である。
【0393】
以上の理由から、シャント領域QQ内においては、カラム方向に延びるソース線SLとして配線層22を用い、セルp−ウェル線としてソース線SLよりも下層に存在する配線層18を用いている。
【0394】
上記実施の形態では、シャント領域QQ中のソース線、セルp−ウェル線を構成する配線層の説明を行ったが、シャント領域QQに限らず、他の領域に、これらソース線、セルp−ウェル線を配置することも可能である。例えば、メモリセルアレイ周辺領域や、メモリセルアレイと周辺回路の間の領域などにおいて、ソース線の配線抵抗の低抵抗化の実現のために、ソース線を、セルp−ウェル線が配置される配線層と同じ層又はこれよりも上層に配置したり、セルp−ウェル線のシート抵抗よりも低くなるような配線層に配置することもできる。
【0395】
この場合の例を図85及び図86に示す。
【0396】
図85及び図86は、メモリセルアレイとメモリセルアレイ周辺領域の境界部を示している。図85及び図86の例では、シャント領域QQに加え、メモリセルアレイとメモリセルアレイ周辺領域の境界部にも、ソース線やセル−pウェル線を配置している。
【0397】
図85及び図86は、メモリセルアレイ周辺領域において、ビット線と垂直な方向にソース線及びセルp−ウェル線を設ける場合の構成例を示している。シャント領域QQの構成としては、図82及び図84のレイアウトを採用する。図85及び図86のレイアウトは、例えば、1つのメモリチップ内のメモリセルアレイ周辺領域で同時に組み合わせて用いられる。よって、ソース線とセルp−ウェル線が互いに短絡しないように、配線層やレイアウトが決定される。
【0398】
図85は、互いに異なる配線層に形成されるセルp−ウェル線18,21のコンタクト部Gを示している。図86は、互いに異なる配線層に形成されるセルp−ウェル線18とソース線22を示している。
【0399】
図85及び図86に示される構成では、シャント領域QQにおいてカラム方向に延びるセルp−ウェル線18を、メモリセルアレイ周辺領域においてロウ方向に延びるセルp−ウェル線21に接続している。セルp−ウェル線21は、シャント領域QQ内のセルp−ウェル線18(ビット線18(BL)と同一層に形成される)とは異なる層に形成されるため、コンタクト部Gを経由して、シャント領域QQ内のセルp−ウェル線18に接続される。
【0400】
シャント領域QQ内のセルp−ウェル線18は、図82及び図84に示すように、コンタクト部X6’を経由して、シリコン基板中のpウェル領域に接続される。また、しゃんと領域QQにおいて、カラム方向に延びるソース線22を、そのままメモリセルアレイ周辺領域まで延長させ、かつ、このソース線22をメモリセルアレイ周辺領域でロウ方向に延長させるようにしている。ソース線22は、図81乃至図84に示すように、コンタクト部SSS,SSを経由して、ソース線18,21Sに接続される。
【0401】
図85及び図86に示したメモリセルアレイ周辺領域では、ビット線がメモリセルアレイ内からそのまま出てくるため、シャント領域QQ内のセルp−ウェル線18を、メモリセルアレイ周辺領域でそのまま(同一層において)ロウ方向に延長させることができない。よって、メモリセルアレイ周辺領域では、セルp−ウェル線18の代わりに、例えば、これよりも上層に形成されるセルp−ウェル線21を用いている。また、ソース線22は、シャント領域QQからメモリセルアレイ周辺領域まで連続して同一層に形成されている。
【0402】
このように、メモリセルアレイ周辺領域では、ソース線22がセルp−ウェル線18,21よりも上層に形成されている。この場合、ソース線22のシート抵抗を低くすることができるため、ソース電位の設定に大変有効となる。
【0403】
また、図85及び図86とは異なり、メモリセルアレイ内からメモリセルアレイ周辺領域にビット線が出てこない領域では、シャント領域QQでカラム方向に延びるセルp−ウェル線18を、メモリセルアレイ周辺領域でそのまま(同一層において)ロウ方向に延長させることができる。この場合においても、ソース線22は、セルp−ウェル線18が配置される配線層よりも上層に形成できるため、ソース電位の設定に大変有効となる。
【0404】
図87は、本発明の第16実施の形態に用いられるNANDセルユニットのパターンを示している。図88は、図87のパターンの等価回路である。
【0405】
NANDセルユニットは、直列接続された16個のNANDセルからなるNANDセル列とその両端に接続された2つの選択ゲートトランジスタS1,S2から構成される。NANDセルユニットのドレイン側(選択ゲートトランジスタS1側)の最も端のn+ 拡散層には、ビット線コンタクト部Dが設けられ、ソース側(選択ゲートトランジスタS2側)の最も端のn+ 拡散層には、ソース線コンタクト部Sが設けられている。
【0406】
ビット線コンタクト部Dは、ロウ方向に隣接する2つのNANDセルユニット間でそれぞれ独立に設けられ(素子分離絶縁膜により分離されている)、カラム方向に隣接する2つのNANDセルユニット間で共通に設けられている。ソース線コンタクト部Sも、ロウ方向に隣接する2つのNANDセルユニット間でそれぞれ独立に設けられ、カラム方向に隣接する2つのNANDセルユニット間で共通に設けられている。
【0407】
図89及び図90は、本発明の第16実施の形態に関わるNANDセル型EEPROMを示している。
【0408】
図89は、NANDセルユニットのワード線(制御ゲート電極)CG1〜CG16及び選択ゲート線SG1,SG2のパターンを示している。同図では、浮遊ゲート電極は省略している。図90は、図89のNANDセルユニットの上層に形成される配線層のパターンを示している。
【0409】
本例では、ロウ方向のNANDセルユニットのソース線コンタクト部Sに共通に接続されるソース線21Sが配置されている。また、ソース側選択ゲート線SG2に接続される選択ゲートバイパス線として、例えば、ブロックB内には、ブロックC内の選択ゲート線SG2に接続される選択ゲートバイパス線21Cが配置され、ブロックC内には、ブロックB内の選択ゲート線SG2に接続される選択ゲートバイパス線21Bが配置されている。
【0410】
また、ドレイン側選択ゲート線SG1に接続される選択ゲートバイパス線として、例えば、ブロックA,B内には、ブロックA,B内の選択ゲート線SG1に共通に接続される選択ゲートバイパス線21ABが配置されている。
【0411】
本例では、さらに、選択ゲートバイパス線21AB,21Cの間にブロックデコード線21BLKが配置されている。ブロックデコード線21BLKは、ブロックの選択/非選択に従ってレベルが変わる信号線であり、ブロックの選択/非選択を決定する際に用いられる。
【0412】
また、本例では、ビット線18(BL)とNANDセルユニットの接続は、ビット線18とNANDセルユニットの間の配線層に形成されるビット線−セル接続用配線21BL−CELLを用いて行っている。
【0413】
よって、ビット線−セル接続用配線21BL−CELLに設けられるコンタクト部Bの幅は、ビット線18の配線幅(又はアクティブ領域の幅)よりも広くなっている。このため、コンタクト部Bは、コンタクト部Dに対してブロックA側及びブロックB側に交互に設けられている。
【0414】
本例のEEPROMと上述の第15実施の形態に関わるEEPROMとを比較すると、両者の各配線層のパターンは、同一である。両者の異なる点は、NANDセルユニットを構成するメモリセルの数のみである。即ち、第15実施の形態では、8個のメモリセルによりNANDセルユニットが構成されているのに対し、第16実施の形態では、16個のメモリセルによりNANDセルユニットが構成されている。
【0415】
図91及び図92は、図89及び図90のEEPROMのシャント領域QQの構成例を示している。
【0416】
本例では、例えば、メモリセルアレイの端から偶数個目のシャント領域に図91のパターンを用い、奇数個目のシャント領域に図92のパターンを用いる。即ち、図91のパターンと図92のパターンは、メモリセルアレイのロウ方向に交互に配置されることになる。
【0417】
図91のシャント領域QQは、ドレイン側に、ブロックA,B内の選択ゲート線SG1に共通の選択ゲートコンタクト部X0(149 )が設けられ、ソース側に、ブロックC内の選択ゲート線SG2の選択ゲートコンタクト部X4(1410)が設けられている。
【0418】
図92のシャント領域QQは、ドレイン側に、NANDセルユニットのメモリセル及び選択ゲートトランジスタが形成されるpウェル領域1911に所定電位を与えるためのコンタクト部X6が設けられ、ソース側に、ブロックB内の選択ゲート線SG2の選択ゲートコンタクト部X3(1410)が設けられている。
【0419】
図93及び図94は、図91及び図92の上層に形成される配線層のパターンを示している。
【0420】
なお、同図において、太線で示す配線が同一層に形成される。
【0421】
図93は、図91の上層に形成される配線層である。選択ゲートバイパス線21ABは、コンタクト部X0を経由してブロックA,B内の選択ゲート線SG1に接続され、選択ゲートバイパス線21Cは、コンタクト部X4を経由してブロックC内の選択ゲート線SG2に接続される。ブロックデコード線21BLKは、選択ゲートバイパス線21AB,21Cの間に配置されている。
【0422】
図94は、図92の上層に形成される配線層である。
【0423】
コンタクト部X6が設けられる部分においては、ドレイン側選択ゲート線SG1は切断されている。セル−pウェル接続用配線21CELL−WELLは、コンタクト部X6を経由してシリコン基板内のpウェル領域1911に接続されている。
【0424】
図95及び図96は、図93及び図94の上層に形成される配線層のパターンを示している。
【0425】
なお、同図において、太線で示す配線が同一層に形成される。
【0426】
図95のパターンは、図93のパターンの上層に形成される配線層を示している。ビット線18(BL)は、コンタクト部Bを経由してビット線−セル接続用配線21BL−CELLに接続される。シャント領域QQでは、ソース線18がコンタクト部SSを経由してソース線21Sに接続される。
【0427】
図96のパターンは、図94のパターンの上層に形成される配線層を示している。セルp−ウェル線18は、ビット線18(BL)と同様に、カラム方向に延び、かつ、コンタクト部X6’を経由して、セル−pウェル接続用配線21CELL−WELLに接続される。また、ビット線18(BL)は、コンタクト部Bを経由してビット線−セル接続用配線21BL−CELLに接続される。シャント領域QQでは、ソース線18がコンタクト部SSを経由してソース線21Sに接続される。
【0428】
図97及び図98は、図95及び図96の上層に形成される配線層のパターンを示している。
【0429】
なお、図97が図95の上層に形成される配線層を示し、図98が図96の上層に形成される配線層を示している。同図において、太線で示す配線が同一層に形成される。
【0430】
この配線層には、シャント領域QQにおいてカラム方向に延びるソース線22が配置されており、このソース線22は、コンタクト部SSSを経由して、その下層のソース線18に接続される。これにより、3つの層に形成されるソース線18,21S,22は、互いに電気的に接続されることになる。
【0431】
以上のように、図91,93,95,97のパターンと図92,94,96,98のパターンがロウ方向に交互に配置される場合、まず、ブロックA,B内のドレイン側選択ゲート線SG1を、シャント領域QQで共通接続し、同電位となるようにしている。選択ゲート線SG1と選択ゲートバイパス線21ABのコンタクト部X0は、ロウ方向のシャント領域QQに関して1つおきに設けられる。
【0432】
よって、コンタクト部X0が設けられないシャント領域QQを、他の目的、例えば、セルp−ウェル線21CELL−WELLをpウェル領域1911に接続のために使用することができる。
【0433】
この場合、セルp−ウェル線21CELL−WELLをpウェル領域1911に接続する領域を新たに設ける必要がないため、メモリセルアレイの面積を小さくできるという利点がある。
【0434】
特に、隣接する2つのブロックで選択ゲート線SG1が共通接続される場合に有効となる読み出し方式、即ち、選択ゲート線SG1の充電を行ってから十分な時間が経過した後に選択ゲート線SG2の充電を行う方式を採用すれば、上述のメモリセルアレイの縮小という効果に加え、選択ゲートバイパス線SG1とワード線CG1〜CG8の容量カップリングによる不良の発生を防止できるという効果も得られる。
【0435】
図99乃至図102は、本発明のEEPROMに適用されるロウデコーダの構成例を示している。
【0436】
これら4つの例では、いずれもロウデコーダRD1,RD2がメモリセルアレイMAのロウ方向の両端に配置されている。この場合、メモリセルアレイMAのロウ方向の両端に存在するロウデコーダRD1,RD2にそれぞれブロック選択信号RDECIを与える必要がある。
【0437】
そこで、このブロック選択信号RDECIをロウデコーダRD1,RD2に与えるために、上述の第15及び第16実施の形態で説明したパターンを利用する。即ち、メモリセルアレイ上に配置されるブロックデコード線21BLKにより、ロウデコーダRD2にブロック選択信号RDECIを供給する。
【0438】
このブロックデコード線21BLKは、上述の第15及び第16実施の形態で説明したように、選択ゲートバイパス線やソース線などが形成される配線層と同一の配線層に配置される。
【0439】
図99の回路では、ブロックデコード線21BLKは、1本であり、この1本のブロックデコード線21BLKは、メモリセルアレイMA上を通過する通過配線を構成している。ロウデコーダRD1は、選択ゲート線SG1,SG2及びワード線CG2,CG4,CG6の電位を決定し、ロウデコーダRD2は、ワード線CG1,CG3,CG5,CG7,CG8の電位を決定する。
【0440】
本例では、読み出し動作時、信号RDECが“H”となり、かつ、選択されたブロックでは、NANDセルブロックデコード信号の全てが“H”となる。よって、インバータIの出力信号(ブロック選択信号)RDECIは“H”となる。このブロック選択信号RDECIは、ロウデコーダRD1のNAND回路N1に入力されると共に、ブロックデコード線21BLKを経由してロウデコーダRD2のNAND回路N2に入力される。
【0441】
このため、クロック信号OSCRD,OSCに基づいて、回路HVL,HVRにより高電位が生成され、この高電位がMOSトランジスタQのゲートに印加される。よって、MOSトランジスタQがオン状態になり、図67乃至図72において説明したような読み出し動作が可能となる。
【0442】
図100の回路は、図99の回路とほぼ同じ構成を有している。図100の回路は、図99の回路と比較すると、ロウデコーダRD1,RD2が接続されるワード線CG1〜CG8に関して相違している。即ち、本例では、ロウデコーダRD1は、選択ゲート線SG1,SG2及びワード線CG3,CG5,CG7の電位を決定し、ロウデコーダRD2は、ワード線CG1,CG2,CG4,CG6,CG8の電位を決定する。
【0443】
図101の回路は、図99の回路とほぼ同じ構成を有している。図101の回路は、図99の回路と比較すると、ロウデコーダRD1,RD2が接続されるワード線CG1〜CG8に関して相違している。即ち、本例では、ロウデコーダRD1は、選択ゲート線SG1及びワード線CG2,CG4,CG6,CG8の電位を決定し、ロウデコーダRD2は、選択ゲート線SG2及びワード線CG1,CG1,CG3,CG5,CG7の電位を決定する。
【0444】
本例では、ロウデコーダRD2が選択ゲート線SG2の電位の制御を行うことにしたため、メモリセルアレイ上を通過するブロックデコード線21BLKの数が2本となる。新たに追加された1本は、NAND回路N0の出力信号RDECIBをロウデコーダRD2内のMOSトランジスタTのゲートに印加するためのものである。
【0445】
ブロックデコード線21BLKが2本となる場合、ブロックデコード線21BLK又はこれと同一の配線層に形成される他の配線の幅を狭くする、ブロックデコード線21BLKを含めた配線の間隔を狭くする、といったような工夫が必要である。
【0446】
但し、ブロックデコード線21BLK又はこれと同一の配線層に形成される他の配線の幅を狭くする場合には、幅を狭くした配線の配線抵抗が大きくなるため、信号の伝達速度が低下し、回路動作が遅くなるという問題が生じる。
【0447】
また、ブロックデコード線21BLKを含めた配線の間隔を狭くする場合には、最小配線間隔がレイアウト上の制限となると共に、配線間ショートの危険性が高くなるという問題がある。
【0448】
図102の回路は、図101で生じる問題を解決するものである。即ち、図102では、図101の回路を採用すると共に、ブロックデコード線21BLKの数を1本にしている。ブロックデコード線21BLKの数を1本にした結果、ブロック選択信号RDECIBは、ブロック選択信号RDECIに基づいて、ロウデコーダRD2内で生成するようにしている。
【0449】
具体的には、ロウデコーダRD2内にインバータIBを追加している。本例では、図101で生じるような問題はないが、インバータIBが1つ追加されるため、ロウデコーダRD2のパターン面積が多少大きくなる。
【0450】
図99乃至図102の回路では、ロウデコーダRD1側のMOSトランジスタQ,Tの数とロウデコーダRD2側のMOSトランジスタQ,Tの数を等しく設定することが好ましい。即ち、ロウデコーダRD1が制御する選択ゲート線及びワード線の数の合計とロウデコーダRD2が制御する選択ゲート線及びワード線の数の合計を等しくするのがよい。
【0451】
このように、ロウデコーダRD1側で制御する選択ゲート線及びワード線の数の合計とロウデコーダRD2側で制御する選択ゲート線及びワード線の数の合計を等しくする理由は、以下の通りである。
【0452】
メモリセルアレイ領域内には選択ゲート線やワード線などの規則的なパターンが多く含まれる。この規則的なパターンは、不規則なパターンに比べて加工が容易である。しかし、メモリセルアレイ領域内の各配線のデザインルールは、ロウデコーダ内の各配線のデザインルールより小さく設定されている。つまり、メモリセルアレイ領域とロウデコーダとの間においては、デザインルールが異なる2つの配線を接続することになる。
【0453】
メモリセルアレイ領域の配線(ワード線、選択ゲート線)とロウデコーダ内の配線を繋ぐ領域のパターンは、不規則なパターンとなる。このため、この領域の配線パターンには、デザインルールにより決まる最小の間隔となる部分(狭ピッチの部分)が発生する。これは、配線数が多くなればなる程、顕著となり、加工マージンが低いパターンとなる。
【0454】
つまり、メモリセルアレイの両端に存在するロウデコーダRD1,RD2に接続される配線数(ワード線、選択ゲート線の数)が異なる場合には、多くの配線が接続される方のロウデコーダにおいては、そのつなぎ目における配線の加工マージンが厳しくなる。
【0455】
従って、ロウデコーダRD1に接続される選択ゲート線及びワード線の数の合計とロウデコーダRD2に接続される選択ゲート線及びワード線の数の合計は、互いに等しくなるようにする。
【0456】
以上、ロウデコーダに関して、4つの例について説明したが、レイアウト、動作速度、信頼性、チップ面積などを考慮すると、図99や図100の回路が本発明に最も適していると考えられる。
【0457】
即ち、ロウデコーダRD1内にNANDセルブロックデコード信号が入力されるNAND回路N0を設ける場合、ブロックデコード線21BLKの数を1本とするため、選択ゲート線SG1,SG2に繋がる2つのMOSトランジスタTをロウデコーダRD1内に設ける。さらに、ロウデコーダRD1内に3本ワード線に繋がる3つのMOSトランジスタTを設け、ロウデコーダRD2内に残りの5本のワード線に繋がる5つのMOSトランジスタTを設け、ロウデコーダRD1,RD2内のMOSトランジスタQ,Tの数を等しくする。
【0458】
図103乃至図108は、シャント領域QQにおける選択ゲートコンタクト部とpウェルコンタクト部の配置例を示している。
【0459】
図103では、ロウ方向のシャント領域QQに、交互に、ブロックA内の選択ゲート線SG1に対するコンタクト部XA及びブロックB内の選択ゲート線SG1に対するコンタクト部XBを設けている。そして、所定のシャント領域QQにpウェル領域に対するコンタクト部XWを配置する。本例では、コンタクト部XAが設けられるシャント領域SSの1つにコンタクト部XWを配置する。このシャント領域QQでは、コンタクト部XWを挟むように、2つのコンタクト部XAが設けられる。
【0460】
図104では、ロウ方向のシャント領域QQに、交互に、ブロックB内の選択ゲート線SG2に対するコンタクト部XB及びブロックC内の選択ゲート線SG2に対するコンタクト部XCを設けている。そして、所定のシャント領域QQにpウェル領域に対するコンタクト部XWを配置する。本例では、コンタクト部XBが設けられるシャント領域QQの1つにコンタクト部XWを配置する。このシャント領域QQでは、コンタクト部XWを挟むように、2つのコンタクト部XBが設けられる。
【0461】
図105では、ロウ方向のシャント領域QQに、交互に、ブロックA,B内の選択ゲート線SG1に対するコンタクト部XAB及びpウェル領域に対するコンタクト部XWを配置している。コンタクト部XWでは、選択ゲート線SG1は、切断されている。
【0462】
図106では、ロウ方向のシャント領域QQに、交互に、ブロックB,C内の選択ゲート線SG2に対するコンタクト部XBC及びpウェル領域に対するコンタクト部XWを配置している。コンタクト部XWでは、選択ゲート線SG1は、切断されている。
【0463】
図107では、ロウ方向のシャント領域QQに、交互に、ブロックA内の選択ゲート線SG1に対するコンタクト部XA及びブロックB内の選択ゲート線SG1に対するコンタクト部XBを設けている。そして、所定のシャント領域QQにpウェル領域に対するコンタクト部XWを配置する。本例では、選択ゲート線SG1が切断されていないため、所定のシャント領域QQには、コンタクト部XAとコンタクト部XWが1つずつ設けられる。
【0464】
図108では、ロウ方向のシャント領域QQに、交互に、ブロックB内の選択ゲート線SG2に対するコンタクト部XB及びブロックC内の選択ゲート線SG2に対するコンタクト部XCを設けている。そして、所定のシャント領域QQにpウェル領域に対するコンタクト部XWを配置する。本例では、選択ゲート線SG2が切断されていないため、所定のシャント領域QQには、コンタクト部XBとコンタクト部XWが1つずつ設けられる。
【0465】
上述の第15及び第16実施の形態では、NANDセルユニットを構成するメモリセルの数をそれぞれ8個及び16個としたが、当然に、任意の個数、例えば、2個、4個、32個、64個などであっても構わない。
【0466】
また、全ての実施の形態においては、不揮発性半導体記憶装置としてNANDセル型EEPROMを例にとって説明したが、本発明は、他のデバイス、例えば、NORセル型EEPROM、DINORセル型EEPROM、ANDセル型EEPROM、選択トランジスタ付NORセル型EEPROMなどにも適用可能である。
【0467】
図109乃至図112は、NANDセル型以外のEEPROMのメモリセルの構成例を示している。
【0468】
図109は、NORセル型EEPROMのメモリセルアレイ領域の回路図を示している。同図において、WLは、ワード線、BLは、ビット線、SLは、ソース線である。
【0469】
図110は、DINORセル型EEPROMのメモリセルアレイ領域の回路図を示している。同図において、WLは、ワード線、BLは、ビット線、LBは、ローカルビット線、STは、選択ゲート線、SLは、ソース線である。
【0470】
図111は、ANDセル型EEPROMのメモリセルアレイ領域の回路図を示している。同図において、WLは、ワード線、BLは、ビット線、LBは、ローカルビット線、STは、選択ゲート線、SLは、ソース線、LSは、ローカルソース線である。
【0471】
図112は、選択トランジスタ付NORセル型EEPROMのメモリセルアレイ領域の回路図を示している。同図において、WLは、ワード線、BLは、ビット線、STは、選択ゲート線、SLは、ソース線である。
【0472】
なお、DINORセル型EEPROMの詳細に関しては、例えば、“H. Onoda et al., IEDM Tech. Digest, 1992, pp. 599-602”に記載され、ANDセル型 EEPROMの詳細に関しては“H. Kume et al., IEDM Tech. Digest, 1992, pp. 991-993”に記載されている。
【0473】
次に、メモリセルアレイ領域内における素子分離領域とアクティブ領域(素子領域)のレイアウトについて検討する。
【0474】
図113に示すように、メモリチップ101は、メモリセルアレイ領域102とこれを取り囲むような周辺回路領域103を有している。また、メモリセルアレイ領域102の一部Bについて、素子分離領域とアクティブ領域のレイアウトを詳細に示したのが図114である。
【0475】
図114に示すように、本例では、NANDセル領域におけるアクティブ領域104は、カラム方向に一直線に延びたパターンを有している。この点に関しては、上述の図87乃至図98に示した実施の形態と同じである。
【0476】
また、本例では、シャント領域QQにも、ダミーのアクティブ領域105が配置されている。ダミーのアクティブ領域105も、NANDセル領域におけるアクティブ領域104と同様に、カラム方向に一直線に延びたパターンを有し、かつ、アクティブ領域104と実質的に同じ(又はこれに準ずる)幅及びピッチで配置されている。但し、ダミーのアクティブ領域105は、選択ゲート線と選択ゲートバイパス線を互いに接続するコンタクト部X0,X3,X4及びウェルに電位を与えるためのコンタクト部X6でそれぞれ切断されている(図115及び図116参照)。
【0477】
なお、シャント領域QQにおいてダミーのアクティブ領域105を設ける理由は、リソグラフィ時及びアクティブ領域の加工時に発生するNANDセル領域の端部のアクティブ領域の寸法のバラツキを防止する点にある。
【0478】
また、アクティブ領域104及びダミーのアクティブ領域105以外の領域は、素子分離領域となっている。従来、素子分離領域としては、LOCOS法によるフィールド酸化膜を用いるのが一般的であった。しかし、近年では、素子の高密度化による記憶容量の増大を目的として、素子分離領域に、STI(shallow trench isolation)構造を有する絶縁膜を配置するようになってきた。
【0479】
しかし、素子分離領域をSTI構造の絶縁膜により構成した場合、上述したようなレイアウトを採用すると、以下のような問題が発生する。
【0480】
STI構造の素子分離絶縁膜を形成するに当たっては、トレンチ埋め込みのためのCMP(chemical mechanical polishing)が一般に行われるが、このCM P時に、場所に応じて、絶縁膜の研磨量のむらが発生し、絶縁膜を均一に研磨できなかった。特に、メモリセルアレイ領域の中央部の研磨速度が周辺回路領域に比べて遅く、メモリセルアレイ領域の中央部に残膜が発生するという事態が生じていた。また、メモリセルアレイ領域の中央部の残膜をなくすため、CMPの研磨量を増加させると、周辺回路領域においてシリコン基板(アクティブ領域)が削られてしまう。
【0481】
以下、STIの製造工程の説明と共に、この問題が生じる理由について詳細に説明する。
【0482】
まず、図117に示すように、シリコン基板200上にシリコン酸化膜201及びシリコン窒化膜202を形成する。フォトリソグラフィにより、シリコン窒化膜202上にレジストパターンを形成し、このレジストパターンをマスクにして、RIEにより、シリコン窒化膜202、シリコン酸化膜201及びシリコン基板200を順次エッチングする。その結果、シリコン基板200には、素子分離のためのトレンチが形成される。
【0483】
メモリセルアレイ領域においては、素子分離用のトレンチは、実質的に一定の幅及び一定のピッチで規則的に形成される。一方、周辺回路領域においては、素子分離用のトレンチは、特に、規則的には形成されない。周辺回路領域におけるトレンチの幅及びトレンチ同士の間隔は、メモリセルアレイ領域におけるトレンチの幅及びピッチよりも大きくなっている。
【0484】
なお、レジストパターンは、トレンチを形成した後に除去される。
【0485】
また、シリコン基板200上には、CVD法により、トレンチを完全に満たすシリコン酸化膜(例えば、TEOS膜)203が形成される。ここで、シリコン酸化膜203の表面は、メモリセルアレイ領域では、ほぼ平坦になり、周辺回路領域では、所々に、凹部EEが形成される。これは、周辺回路領域のアクティブ領域がメモリセルアレイ領域のアクティブ領域よりも疎に配置されていること、即ち、周辺回路領域のトレンチの幅がメモリセルアレイ領域のトレンチの幅よりも広くなっていることに起因している。
【0486】
次に、図118に示すように、CMPにより、シリコン窒化膜202をエッチングストッパとしてシリコン酸化膜203を研磨し、トレンチの外部に存在するシリコン酸化膜203を除去する。この時、メモリセルアレイ領域の研磨速度(特に、中央部)が周辺回路領域の研磨速度に比べて遅くなり、メモリセルアレイ領域のシリコン酸化膜203が十分に除去されず、メモリセルアレイ領域に残膜が発生する。
【0487】
このようなCMPにおける研磨量のむらは、シリコン酸化膜203の凹凸に原因があると考えられている。即ち、メモリセルアレイ領域のようにシリコン酸化膜203の表面が平坦な部分では、CMPの研磨剤(スラリ)が溜り難く、研磨速度が遅くなるのに対し、周辺回路領域におけるシリコン酸化膜203の凹部EEでは、研磨剤が溜まり易く、研磨速度が速くなる。
【0488】
ところで、メモリセルアレイ領域の残膜をなくすため、CMPの研磨量を増加させると、周辺回路領域でシリコン窒化膜202及びシリコン酸化膜201が削られ、さらには、シリコン基板(アクティブ領域)200も削られてしまう。
【0489】
なお、シリコン酸化膜203は、TEOS膜の他、HDP(high density plasma)法により形成される酸化膜であってもよい。
【0490】
図119は、上述の問題点を解決し得る素子分離領域及びアクティブ領域(素子領域)のレイアウトを示している。
【0491】
本例では、NANDセル領域におけるアクティブ領域104は、カラム方向に一直線に延びたパターンを有している。また、シャント領域QQには、ダミーのアクティブ領域が形成されておらず、幅の広いSTI部が配置されている。シャント領域QQのSTI部(又は素子分離用のトレンチ)の幅H1は、メモリセルアレイ領域のSTI部(又は素子分離用のトレンチ)の幅H0よりも十分に大きく設定されている。例えば、シャント領域QQのSTI部の幅H1は、0.5〜5μmに設定される。また、図120に示すように、シャント領域QQのSTI部(素子分離用のトレンチ)の間隔H2は、20〜500μmに設定される。この場合、CMPの研磨量が場所によらず最も均一になる。
【0492】
このように、メモリセルアレイ領域の中央部の研磨速度と周辺回路領域の研磨速度を実質的に同じにして、CMPの研磨量の均一性を向上できるのは、周辺回路領域と同様に、メモリセルアレイ領域(のシャント領域QQ)にも研磨剤が溜まる凹部を形成できるためである。
【0493】
図121及び図122は、図119のレイアウトに選択ゲート線及びワード線(制御ゲート線)のレイアウトを追加したものを示している。
【0494】
本例では、シャント領域QQにダミーのアクティブ領域が配置されない。しかし、本例では、素子分離領域にSTI構造の素子分離絶縁膜を適用することを前提としているため、素子分離領域にLOCOS法によるフィールド酸化膜を用いる場合に生じるNANDセル領域の端部の寸法のバラツキの問題は最小限に抑えられる。
【0495】
以下、STIの製造工程の説明と共に、CMPの研磨量の均一性を向上できる理由について詳細に説明する。
【0496】
まず、図123に示すように、シリコン基板200上にシリコン酸化膜201及びシリコン窒化膜202を形成する。フォトリソグラフィにより、シリコン窒化膜202上にレジストパターンを形成し、このレジストパターンをマスクにして、RIEにより、シリコン窒化膜202、シリコン酸化膜201及びシリコン基板200を順次エッチングする。その結果、シリコン基板200には、素子分離のためのトレンチが形成される。
【0497】
メモリセルアレイ領域内のNANDセル領域においては、素子分離用のトレンチは、実質的に一定の幅及び一定のピッチで規則的に形成される。また、メモリセルアレイ領域内のシャント領域QQにおいては、素子分離用のトレンチは、0.5〜5μmの幅で形成される。一方、周辺回路領域においては、素子分離用のトレンチは、特に、規則的には形成されない。
【0498】
なお、レジストパターンは、トレンチを形成した後に除去される。
【0499】
また、シリコン基板200上には、CVD法により、トレンチを完全に満たすシリコン酸化膜(例えば、TEOS膜)203が形成される。ここで、シリコン酸化膜203の表面は、メモリセルアレイ領域内のNANDセル領域においては、ほぼ平坦になるが、メモリセルアレイ領域内のシャント領域QQ及び周辺回路領域では、凹部EEが形成される。
【0500】
次に、図124に示すように、CMPにより、シリコン窒化膜202をエッチングストッパとしてシリコン酸化膜203を研磨し、トレンチの外部に存在するシリコン酸化膜203を除去する。この時、メモリセルアレイ領域の研磨速度と周辺回路領域の研磨速度は、ほぼ等しくなる。これは、周辺回路領域と同様に、メモリセルアレイ領域のシャント領域QQにも、研磨剤が溜まる凹部EEが形成されているためである。
【0501】
よって、メモリセルアレイ領域に残膜を発生させずに、かつ、周辺回路領域のシリコン基板(アクティブ領域)200を削ることなく、トレンチ内にシリコン酸化膜203を埋め込み、STI構造を得ることができる。
【0502】
なお、シリコン酸化膜203は、TEOS膜の他、HDP(high density plasma)法により形成される酸化膜であってもよい。
【0503】
また、上述の例では、シャント領域QQに、NANDセル領域のSTI部の幅よりも広い幅を有するSTI部を設けたが、この他に、NANDセル領域内の任意の箇所にダミー領域を設け、このダミー領域に、NANDセル領域のSTI部の幅よりも広い幅を有するSTI部を設けてもよい。
【0504】
さらに、本例は、NANDセル型に限られず、他のタイプのEEPROMに適用できる他、他のメモリデバイス(DRAM、SRAM)などに応用することもできる。
【0505】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明の不揮発性半導体記憶装置によれば、新規なレイアウトを採用することにより、選択ゲート線の配線抵抗を下げる役割を果たす選択ゲートバイパス線とワード線(制御ゲート電極)の容量カップリングに起因する読み出し動作時の選択ワード線の電位変動を防止又は抑制することができる。また、読み出し動作時に、選択ワード線の電位変動が生じる場合には、選択ゲート線を充電するタイミングを調節することにより誤読み出しを防止できる。従って、通常は0Vである選択ワード線の電位変動に起因した読み出しデータ不良をなくし、信頼性の高いチップを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施の形態に関わるEEPROMを示す平面図。
【図2】図1の領域A1を詳細に示す図。
【図3】図1の領域A2を詳細に示す図。
【図4】図3のパターンの一部を立体的に示す図。
【図5】NANDセルユニットを示す平面図。
【図6】図5の等価回路を示す図。
【図7】図5のVII−VII線に沿う断面図。
【図8】図5のVIII−VIII線に沿う断面図。
【図9】図5のIX−IX線に沿う断面図。
【図10】図2及び図3のEEPROMの動作例を示す波形図。
【図11】本発明の第2実施の形態で、図1の領域A1に対応する図。
【図12】本発明の第2実施の形態で、図1の領域A2に対応する図。
【図13】図11及び図12のEEPROMの動作例を示す波形図。
【図14】本発明の第3実施の形態で、図1の領域A1に対応する図。
【図15】本発明の第4実施の形態で、図1の領域A1に対応する図。
【図16】本発明の第5実施の形態で、図1の領域A1に対応する図。
【図17】本発明の第6実施の形態に関わるEEPROMを示す平面図。
【図18】図17の領域A1を詳細に示す図。
【図19】図17の領域A2を詳細に示す図。
【図20】図18及び図19のEEPROMの動作例を示す波形図。
【図21】本発明の第7実施の形態で、図17の領域A1に対応する図。
【図22】本発明の第7実施の形態で、図17の領域A2に対応する図。
【図23】本発明の第8実施の形態に関わるEEPROMを示す平面図。
【図24】図23の領域A1を詳細に示す図。
【図25】図23の領域A2を詳細に示す図。
【図26】NANDセルユニットを示す平面図。
【図27】図26の等価回路を示す図。
【図28】図26のXXVIII−XXVIII線に沿う断面図。
【図29】本発明の第9実施の形態に関わるEEPROMを示す平面図。
【図30】図29の領域A1を詳細に示す図。
【図31】図29の領域A2を詳細に示す図。
【図32】本発明の第10実施の形態に関わるEEPROMを示す平面図。
【図33】図32の領域A1を詳細に示す図。
【図34】図32の領域A2を詳細に示す図。
【図35】本発明の第11実施の形態に関わるEEPROMを示す平面図。
【図36】図35の領域A1を詳細に示す図。
【図37】本発明の第12実施の形態に関わるEEPROMを示す平面図。
【図38】図37の領域A1を詳細に示す図。
【図39】本発明の第13実施の形態に関わるEEPROMを示す平面図。
【図40】本発明の第14実施の形態に関わるEEPROMを示す平面図。
【図41】選択ゲート線と選択ゲートバイパス線の配置例を示す図。
【図42】選択ゲート線と選択ゲートバイパス線の配置例を示す図。
【図43】選択ゲート線と選択ゲートバイパス線の配置例を示す図。
【図44】選択ゲート線と選択ゲートバイパス線の配置例を示す図。
【図45】選択ゲート線と選択ゲートバイパス線の配置例を示す図。
【図46】選択ゲート線と選択ゲートバイパス線の配置例を示す図。
【図47】選択ゲート線と選択ゲートバイパス線の配置例を示す図。
【図48】選択ゲート線と選択ゲートバイパス線の配置例を示す図。
【図49】選択ゲート線と選択ゲートバイパス線の配置例を示す図。
【図50】選択ゲート線と選択ゲートバイパス線の配置例を示す図。
【図51】選択ゲート線と選択ゲートバイパス線の配置例を示す図。
【図52】選択ゲート線と選択ゲートバイパス線の配置例を示す図。
【図53】選択ゲート線と選択ゲートバイパス線の配置例を示す図。
【図54】選択ゲート線と選択ゲートバイパス線の配置例を示す図。
【図55】選択ゲート線と選択ゲートバイパス線の配置例を示す図。
【図56】選択ゲート線と選択ゲートバイパス線の配置例を示す図。
【図57】選択ゲート線と選択ゲートバイパス線の配置例を示す図。
【図58】選択ゲート線と選択ゲートバイパス線の配置例を示す図。
【図59】選択ゲート線と選択ゲートバイパス線の配置例を示す図。
【図60】選択ゲート線と選択ゲートバイパス線の配置例を示す図。
【図61】選択ゲート線と選択ゲートバイパス線の配置例を示す図。
【図62】選択ゲート線と選択ゲートバイパス線の配置例を示す図。
【図63】選択ゲート線と選択ゲートバイパス線の配置例を示す図。
【図64】選択ゲート線と選択ゲートバイパス線の配置例を示す図。
【図65】選択ゲート線と選択ゲートバイパス線の配置例を示す図。
【図66】選択ゲート線と選択ゲートバイパス線の配置例を示す図。
【図67】本発明のEEPROMの動作例を示す図。
【図68】本発明のEEPROMの動作例を示す図。
【図69】本発明のEEPROMの動作例を示す図。
【図70】本発明のEEPROMの動作例を示す図。
【図71】本発明のEEPROMの動作例を示す図。
【図72】本発明のEEPROMの動作例を示す図。
【図73】NANDセルユニットを示す平面図。
【図74】図73の等価回路を示す図。
【図75】本発明の第15実施の形態に関わるEEPROMを示す図。
【図76】本発明の第15実施の形態に関わるEEPROMを示す図。
【図77】図76のLXXVII−LXXVII線に沿う断面図。
【図78】図76のLXXVIII−LXXVIII線に沿う断面図。
【図79】図76のEEPROMのシャント領域の構成例を示す図。
【図80】図76のEEPROMのシャント領域の構成例を示す図。
【図81】図76のEEPROMのシャント領域の構成例を示す図。
【図82】図76のEEPROMのシャント領域の構成例を示す図。
【図83】図76のEEPROMのシャント領域の構成例を示す図。
【図84】図76のEEPROMのシャント領域の構成例を示す図。
【図85】図76のEEPROMのメモリセルアレイ周辺領域の構成例を示す図。
【図86】図76のEEPROMのメモリセルアレイ周辺領域の構成例を示す図。
【図87】NANDセルユニットを示す平面図。
【図88】図87の等価回路を示す図。
【図89】本発明の第16実施の形態に関わるEEPROMを示す図。
【図90】本発明の第16実施の形態に関わるEEPROMを示す図。
【図91】図89のEEPROMのシャント領域の構成例を示す図。
【図92】図89のEEPROMのシャント領域の構成例を示す図。
【図93】図90のEEPROMのシャント領域の構成例を示す図。
【図94】図90のEEPROMのシャント領域の構成例を示す図。
【図95】図90のEEPROMのシャント領域の構成例を示す図。
【図96】図90のEEPROMのシャント領域の構成例を示す図。
【図97】図90のEEPROMのシャント領域の構成例を示す図。
【図98】図90のEEPROMのシャント領域の構成例を示す図。
【図99】ロウデコーダとメモリセルアレイの配置例を示す図。
【図100】ロウデコーダとメモリセルアレイの配置例を示す図。
【図101】ロウデコーダとメモリセルアレイの配置例を示す図。
【図102】ロウデコーダとメモリセルアレイの配置例を示す図。
【図103】本発明のEEPROMのシャント領域の構成例を示す図。
【図104】本発明のEEPROMのシャント領域の構成例を示す図。
【図105】本発明のEEPROMのシャント領域の構成例を示す図。
【図106】本発明のEEPROMのシャント領域の構成例を示す図。
【図107】本発明のEEPROMのシャント領域の構成例を示す図。
【図108】本発明のEEPROMのシャント領域の構成例を示す図。
【図109】NORセル型EEPROMのメモリセルアレイ領域の回路図。
【図110】DINORセル型EEPROMのメモリセルアレイ領域の回路図。
【図111】ANDセル型EEPROMのメモリセルアレイ領域の回路図。
【図112】選択トランジスタ付NORセル型EEPROMの回路図。
【図113】ウェハ及びメモリチップの概略を示す図。
【図114】素子分離領域とアクティブ領域のレイアウトの第1例を示す平面図。
【図115】図114に選択ゲート線及びワード線を追加した図。
【図116】図114に選択ゲート線及びワード線を追加した図。
【図117】図114のレイアウトでのCMP前の状態を示す断面図。
【図118】図114のレイアウトでのCMP後の状態を示す断面図。
【図119】素子分離領域とアクティブ領域のレイアウトの第2例を示す平面図。
【図120】シャント領域QQ内のSTI部の幅H1及び間隔H2を示す図。
【図121】図119に選択ゲート線及びワード線を追加した図。
【図122】図119に選択ゲート線及びワード線を追加した図。
【図123】図119のレイアウトでのCMP前の状態を示す断面図。
【図124】図119のレイアウトでのCMP後の状態を示す断面図。
【図125】NANDセル型EEPROMのメモリセルアレイ領域の回路図。
【図126】NANDセルユニットを示す平面図。
【図127】図126の等価回路を示す図。
【図128】図126のCXXVIII−CXXVIII線に沿う断面図。
【図129】図126のCXXIX−CXXIX線に沿う断面図。
【図130】図126のCXXX−CXXX線に沿う断面図。
【図131】NANDセル領域とシャント領域の配置例を示す図。
【図132】シャント領域の構成例を示す平面図。
【図133】図132の領域A1内の構成を示す図。
【図134】図132の領域A2内の構成を示す図。
【図135】図133のEEPROMの一部を立体的に示す図。
【図136】図133及び図134のEEPROMの動作例を示す波形図。
【符号の説明】
11 :p型シリコン基板、
12 :素子分離酸化膜、
13 :ゲート絶縁膜、
141 ,142 ,…148 :浮遊ゲート電極、
15,17 :層間絶縁膜、
161 ,162 ,…168 :制御ゲート電極、
149 ,1410,169 ,1610 :選択ゲート電極、
18(BL) :ビット線、
191 ,192 ,…1910 :n型拡散層、
1911 :p型ウェル領域、
21i,21A,21B,21C :選択ゲートバイパス線、
21BLK :ブロックデコード線、
21S,22 :ソース線、
21BL−CELL :ビット線−セル接続用配線、
21CELL−WELL :セルp−ウェル接続用配線、
D :ビット線コンタクト部、
S :ソース線コンタクト部、
X0,X1,… X5 :選択ゲートコンタクト部、
X6 :pウェルコンタクト部、
Q,T :MOSトランジスタ、
N0,N1,N2 :NAND回路、
RD1,RD2 :ロウデコーダ、
HVL,HVR :高電位発生回路。

Claims (13)

  1. 第1メモリセルと第1選択ゲートトランジスタとを有する第1セルユニットと、前記第1セルユニットがアレイ配置されたメモリセルアレイと、前記第1選択ゲートトランジスタの選択ゲート線に接続され、前記選択ゲート線よりも上層に形成される選択ゲートバイパス線と、前記メモリセルアレイ内でカラム方向に延び、前記複数のメモリセルが配置されることがないシャント領域とを具備し、前記選択ゲート線と前期選択ゲートバイパス線は前記シャント領域にて接続されるとともに、前記選択ゲートバイパス線は、前記シャント領域内を除いては、前記第1メモリセルの制御ゲート線の真上及び前記第1選択ゲートトランジスタの前記選択ゲート線の真上をそれぞれ除く領域内にのみ配置されることを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  2. メモリセルと選択ゲートトランジスタからなるセルユニットと、前記セルユニットがアレイ配置されたメモリセルアレイと、前記選択ゲートトランジスタの選択ゲート線に接続され、前記選択ゲート線よりも上層に形成される選択ゲートバイパス線と、前記メモリセルアレイ内でカラム方向に延び、前記複数のメモリセルが配置されることがないシャント領域とを具備し、前記選択ゲート線と前期選択ゲートバイパス線は前記シャント領域にて接続されるとともに、前記選択ゲートバイパス線は、前記シャント領域内を除いては、前記選択ゲートバイパス線が接続される選択ゲート線を含むセルユニット以外のセルユニット上のみに配置されていることを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  3. メモリセルと選択ゲートトランジスタからなるセルユニットと、前記セルユニットがアレイ配置されたメモリセルアレイと、前記選択ゲートトランジスタの選択ゲート線に接続され、前記選択ゲート線よりも上層に形成される選択ゲートバイパス線とを具備し、前記選択ゲートバイパス線の少なくとも一部は、前記選択ゲートバイパス線が接続される選択ゲート線を含むセルユニット以外のセルユニットに接続される制御ゲート線の真上に配置されていることを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  4. 互いに異なるブロック内に配置され、直列又は並列に接続される複数のメモリセルとその両端に接続される選択ゲートトランジスタからなる第1及び第2セルユニットがアレイ配置されたメモリセルアレイと、前記第1セルユニットの一端側の選択ゲートトランジスタの選択ゲート線に接続され、前記選択ゲート線よりも上層に形成される選択ゲートバイパス線とを具備し、前記第1セルユニットの一端側の選択ゲートトランジスタと前記第2セルユニットの一端側の選択ゲートトランジスタは互いに接続され、前記選択ゲートバイパス線の少なくとも一部は、前記第2セルユニットに接続される制御ゲート線の真上に配置されていることを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  5. 前記選択ゲートバイパス線は、前記第1セルユニット内の最も前記第2セルユニット側のメモリセルの制御ゲート線よりも前記第2セルユニット側を含む領域に配置されていることを特徴とする請求項4記載の不揮発性半導体記憶装置。
  6. 前記メモリセルアレイ内でカラム方向に延び、前記複数のメモリセルが配置されることがないシャント領域を具備し、前記選択ゲートバイパス線は、セルアレイ内においては、シャント領域を除いて、前記第2セルユニット内の一端側の選択ゲートトランジスタに接続される選択ゲート線と他端側の選択ゲートトランジスタに接続される選択ゲート線の間の領域、一端側の選択ゲートトランジスタに接続される選択ゲート線の真上、若しくは他端側の選択ゲートトランジスタに接続される選択ゲート線の真上に配置されていることを特徴とする請求項4記載の不揮発性半導体記憶装置。
  7. 前記メモリセルアレイ内でカラム方向に延び、前記複数のメモリセルが配置されること がないシャント領域を具備し、前記選択ゲートバイパス線は、セルアレイ内においては、シャント領域を除いて、前記第2セルユニット内の一端側の選択ゲートトランジスタに接続される選択ゲート線と他端側の選択ゲートトランジスタに接続される選択ゲート線の間の領域のみに配置されていることを特徴とする請求項4記載の不揮発性半導体記憶装置。
  8. 前記第1及び第2セルユニットの一端側の選択ゲートトランジスタは、ビット線に接続され、前記第1及び第2セルユニットの他端側の選択ゲートトランジスタは、ソース線に接続されていることを特徴とする請求項4記載の不揮発性半導体記憶装置。
  9. 前記第1及び第2セルユニットの一端側の選択ゲートトランジスタは、ソース線に接続され、前記第1及び第2セルユニットの他端側の選択ゲートトランジスタは、ビット線に接続されていることを特徴とする請求項4記載の不揮発性半導体記憶装置。
  10. 第1メモリセルと第1選択ゲートトランジスタとを有する第1セルユニットと、第2メモリセルと第2選択ゲートトランジスタとを有する第2セルユニットと、前記第1セルユニット及び前記第2セルユニットがアレイ配置されたメモリセルアレイと、前記第1選択ゲートトランジスタの選択ゲート線に接続され、前記選択ゲート線よりも上層に形成される選択ゲートバイパス線とを具備し、前記第1セルユニット内の制御ゲート線は前記第2セルユニットと接続されないとともに、前記選択ゲートバイパス線は、前記第1セルユニットの真上の領域内及び前記第2セルユニットの真上の領域内をそれぞれ交互に蛇行して配置されることを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  11. 直列又は並列に接続される複数のメモリセルとその両端に接続される第1及び第2選択ゲートトランジスタとからなる第1セルユニットと、前記第1セルユニットをアレイ配置したメモリセルアレイと、前記第1選択ゲートトランジスタに接続された第1選択ゲート線と、前記第1選択ゲート線に接続された前記第1選択ゲート線よりも上層に形成される第1選択ゲートバイパス線と、前記第2選択ゲートトランジスタに接続された第2選択ゲート線とを具備し、前記第1選択ゲートバイパス線の少なくとも一部は、前記第1セルユニット以外のセルユニットに接続される制御ゲート線の真上に配置されると共に、データ読み出し動作時に、前記第2選択ゲート線の充電を行った後、前記第1選択ゲート線の充電を行うことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  12. 請求項6に記載の不揮発性半導体記憶装置において、さらに、第3及び第4選択ゲートトランジスタとこれらの間の第2メモリセルとを有する第2セルユニットと、前記第3選択ゲートトランジスタに接続された第3選択ゲート線と、前記第3選択ゲート線に接続された前記第3選択ゲート線よりも上層に形成される第3選択ゲートバイパス線と、を具備し、前記第2セルユニットは前記第1セルユニット内の制御ゲート線と接続されないとともに、前記第3選択ゲートバイパス線の少なくとも一部は、前記第2セルユニット内の制御ゲート線の真上に配置されることを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  13. 請求項6に記載の不揮発性半導体記憶装置において、さらに、前記第2選択ゲート線に接続され前記第2選択ゲート線よりも上層に形成される第2選択ゲートバイパス線を具備し、前記第2選択ゲートバイパス線は、前記第1セルユニットの真上の領域内に配置されることを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
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