JP3905251B2 - 春巻きの皮の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、食感の優れた春巻きを得るための春巻きの皮の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
春巻きの皮は、具を巻いて、油で揚げて喫食するものである点で、そば、うどん、ラーメン等の一般の麺と相違する。このため、油ちょう後の春巻きの皮は、そばやうどん等とは異なり、特有のパリパリとした食感を有している。しかし、かかるパリパリとした食感は、時間の経過とともに急速に失われる。特に総菜売場等で販売されている春巻きは、油ちょう後消費者が喫食するまでに数時間以上経過する場合が多く、かかる場合にはパリパリとした食感はほとんど失われてしまう。用いる油の種類、油ちょう温度、油ちょう時間等の製造条件を変更しても、パリパリした食感を長時間維持することはできず、春巻きのパリパリとした食感を長時間維持するための手段は、これまでほとんど知られていなかった。
【0003】
したがって本発明は、油ちょう後パリパリした食感を長時間維持することのできる春巻きの皮の製造方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究した結果、小麦粉中の損傷澱粉に着目した。そして損傷澱粉の少ない小麦粉を用いれば、全く意外にも、油ちょう後パリパリした食感を長時間維持できる春巻きの皮を得ることができることを見出し、本発明を完成した。
【0005】
すなわち、本発明は、穀粉原料として、マルトース価が170mg/10g以下の小麦粉を用いることを特徴とする春巻きの皮の製造方法を提供することにより、上記目的を達成したものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
小麦粉は、製粉過程で澱粉粒が損傷を受ける(損傷澱粉)。本発明は、かかる損傷澱粉の含有率の低い小麦粉を用いるものであり、これによって油ちょう後のパリパリした食感を長時間維持することができる春巻きの皮が得られることは全く知られていなかった。
【0007】
小麦粉の生澱粉は、小麦中に存在するアミラーゼによって分解されることはほとんどないが、損傷澱粉は分解される。本発明においてマルトース価とは、小麦粉中のアミラーゼによって、小麦粉の澱粉がどれだけ分解されるかを表す指標であり、マルトース価が高いと小麦粉中の損傷澱粉の割合が高く、マルトース価が低いと損傷澱粉の割合が低い。本発明においてマルトース価は、AACC(American Association of Cereal Chemists )の公定法(22−15)により測定した。
【0008】
本発明において用いる小麦粉は、マルトース価が170mg/10g以下であることが必要であり、好ましくは120mg/10g以下であり、特に好ましくは80mg/10g以下である。170mg/10g以下であれば、これを用いて油ちょう後のパリパリとした食感を長時間維持できる春巻きの皮を得ることができる。
【0009】
マルトース価が170mg/10g以下の小麦粉は、全穀粉原料中70重量%以上配合することが好ましく、75重量%以上配合することがより好ましく、80重量%以上配合することが特に好ましい。70重量%以上であれば、これを用いて油ちょう後のパリパリとした食感をさらに長時間維持できる春巻きの皮を得ることができる。
【0010】
本発明に用いる小麦粉は、マルトース価が170mg/10g以下であれば、強力粉、準強力粉、中力粉、薄力粉のいずれでもよい。一般に春巻きの皮の製造には強力粉、準強力粉が用いられるが、本発明においては、粗蛋白質含量が8重量%以下の小麦粉、例えば中力粉、薄力粉等でも本発明の効果を奏することができる。
【0011】
本発明において、春巻きの皮の製造に用いる、上記小麦粉以外の原料としては、米粉、ライ麦粉、大麦粉、あわ粉、ひえ粉、はとむぎ粉、とうもろこし粉等の穀粉;馬鈴薯、とうもろこし、ワキシーコーン、タピオカ、小麦等由来の生澱粉、α化澱粉、化工澱粉等の澱粉類;活性グルテン、加水分解グルテン、小麦グリアジン、小麦グルテニン等の小麦由来蛋白質;卵白、乳性蛋白質等の小麦以外由来の蛋白質;食塩;山芋;卵殻、乳性カルシウム等のカルシウム類;グァーガム等のガム類;ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル等の乳化剤;エタノール等のアルコール類;油脂類等が挙げられる。本発明においては、これらを1種又は2種以上用いることができる。このうち、米粉及び/又はα化澱粉を用いることが特に好ましい。
【0012】
米粉は、粳米粉、餅米粉、あるいはそれらの混合物のいずれでもよい。米粉の全穀粉原料中の配合量は、1〜25重量%が好ましく、3〜20重量%がより好ましく、5〜15重量%が特に好ましい。米粉を全穀粉原料中に1〜25重量%配合すると、油ちょう後のパリパリとした食感をさらに長時間維持できる春巻きの皮を得ることができ、3〜20重量%配合すると、その効果はさらに顕著となる。
【0013】
α化澱粉の由来に特に制限はなく、2種以上のα化澱粉を用いてもよい。また、α化されていれば、その糊化方法、乾燥方法、粉砕方法にも特に制限はない。α化澱粉の全穀粉原料に対する配合量は、1〜7重量%、特に1〜5重量%が好ましい。α化澱粉を全穀粉原料に対して1〜7重量%配合すると、油ちょう後のパリパリとした食感をさらに長時間維持できる春巻きの皮を得ることができ、1〜5重量%配合すると、その効果はさらに顕著となる。さらに、米粉とα化澱粉とを併用すれば、その効果はさらに一層顕著となる。
【0014】
本発明の製造方法は、まず上記特定マルトース価の小麦粉、米粉、α化澱粉以外の原料を水に溶解又は分散した後、該小麦粉、及び必要に応じて米粉、α化澱粉を混合し、好ましくは初め低速、後中高速でミキシングして小麦粉バッターとする。次いで必要に応じて該小麦粉バッターを冷蔵等して安定、均一化した後、ドラム等の表面に薄く塗布し、焼成することにより、春巻きの皮を得ることができる。皮の厚さに特に制限はないが、0.1〜1mm、特に0.2〜0.8mmが好ましい。
【0015】
本発明の製造方法により得られた春巻きの皮を用い、常法にしたがって春巻きを製造することができる。すなわち、野菜、肉、調味料等を用いて調製した具を上記春巻きの皮で包み、好ましくは150〜190℃に加熱した油中で、好ましくは5〜10分間揚げることにより、春巻きを得ることができる。
【0016】
本発明の方法により製造された春巻きの皮を用いて製造された春巻きは、室温、冷蔵のいずれの条件であっても、長時間保存後もパリパリした食感を維持することができる。また、上記春巻きの皮又は具を包んだ春巻きを冷凍保存し、次いで油ちょうした後、さらに室温又は冷蔵で長時間保存してもパリパリした食感を維持することができる。
【0017】
【実施例】
次に実施例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0018】
実施例1〜11及び比較例1〜3
特定マルトース価及び粗蛋白質含量の小麦粉を用いた春巻きの皮の製造
0.5重量部の食塩及び1重量部の乳化剤(理研ビタミン製「スーパーフレンジーM」、以下同じ)を115重量部の水に溶解し、これにマルトース価168mg/10g、粗蛋白質含量10.3重量%の小麦粉100重量部を添加した。これを、ビータータイプの撹拌羽根を有する縦型ミキサー(カントーミキサー製:10クォートタイプ、以下同じ)を用いて、低速で1分間ミキシングした後、ミキサー内壁及び撹拌羽根に付着した小麦粉のダマを掻き落とし、さらに中高速で1分間ミキシングし、小麦粉バッターを得た。かかるバッターをビニール袋に入れて冷蔵庫で一晩安定均一化させた後、春巻きの皮製造装置(大英技研(株)製、以下同じ)のホッパーに投入し、約125℃に加熱したドラム表面に、専用ノズルからバッターを薄く塗布して焼成し、春巻きの皮を製造した(実施例1)。実施例2〜11及び比較例1〜3は、実施例1において、マルトース価及び粗蛋白質含量が表1に示す小麦粉を用いた以外は、実施例1と同様にして春巻きの皮を製造した。各小麦粉のマルトース価及び粗蛋白質含量を表1に示す。なお、粗蛋白質含量は、ケルダール法によって得られた窒素量を、5.7倍した値を用いた(以下同じ)。得られた各春巻きの皮の厚さは0.4〜0.5mm、大きさは20cm×20cm、重量は約14gであった。
【0019】
【表1】
【0020】
試験例1
上記春巻きの皮を用いて製造した春巻きの官能評価
上記で得られた各春巻きの皮を用いて、野菜、肉及び調味料で調製した春巻き用の具約35gを包み、185℃に熱した大豆白絞め油中で5分間油揚げし、春巻きを製造した。これを室温で2時間放置した(以下「室温保存品」という)後、熟練した10名のパネラーにより、下記の評価基準で春巻きの皮の官能評価を行った。これとは別に、上記具を包んだ春巻きの皮を、庫内温度−45℃のフリーザー中で急速冷凍し、次いで乾燥を防ぐためにビニール袋に入れて、−20℃のフリーザー中で10日間冷凍保存した。次いでこれを185℃に熱した大豆白絞め油中で5分間油揚げし、室温で2時間放置した(以下「冷凍保存品」という)後、上記と同様に官能評価を行った。各パネラーの評点の平均値を表1に示す。
【0021】
(評価基準)
5:揚げたての春巻きらしいパリパリした食感が十分残っており、油ちょう直後と比較してほとんど差がなく、非常に良好な食感である。
4:油ちょう直後と比較するとやや劣るが、パリパリとした食感が残っており、良好な食感である。
3:やや柔らかくはなっているが、普通の食感である。
2:油っぽく、かつ柔らかく、パリパリ感があまりない、劣った食感である。
1:非常に油っぽく、かつ非常に柔らかく、またパリパリ感が全くなく、引きが強い著しく劣った食感である。
【0022】
マルトース価が170mg/10g以下の小麦粉を用いた実施例1〜11の春巻きは、室温保存品、冷凍保存品のいずれも、優れた食感を有しており、パリパリした食感が長時間維持されることが確認された。このうち、マルトース価が120mg/10g以下の小麦粉を用いた実施例5〜11の春巻きは、評点が3.5以上であり、より優れていた。またマルトース価が80mg/10g以下の小麦粉を用いた実施例10、11の春巻きは、評点が4.0以上であり、特に優れていた。さらに、実施例1〜11の春巻きを比較すると、粗蛋白質含量に無関係に、マルトース価が低い小麦粉を用いたものほど評点が高い。本発明の製造方法は、粗蛋白質含量が低い小麦粉を用いても、優れた食感の春巻きの皮が得られる点で、強力粉、準強力粉を用いるのが一般的である従来の方法とは全く異なる優れた方法である。
【0023】
実施例12〜19及び比較例4
特定マルトース価、粗蛋白質含量の小麦粉及び米粉を用いた春巻きの皮の製造0.5重量部の食塩及び1重量部の乳化剤を115重量部の水に溶解し、これにマルトース価77mg/10g、粗蛋白質含量10.8重量%の小麦粉99重量部及び米粉(オカベ粉体製「ライスフラワーP」)1重量部を添加した。これを縦型ミキサーを用いて、低速で1分間ミキシングした後、ミキサー内壁及び撹拌羽根に付着した小麦粉のダマを掻き落とし、さらに中高速で1分間ミキシングし、小麦粉バッターを得た。かかるバッターをビニール袋に入れて冷蔵庫で一晩安定均一化させた後、春巻きの皮製造装置のホッパーに投入し、約125℃に熱したドラム表面に、専用ノズルからバッターを薄く塗布して焼成し、春巻きの皮を製造した(実施例12)。実施例13〜19及び比較例4は、実施例12において、小麦粉のマルトース価、粗蛋白質含量、配合量、及び米粉の配合量を表2に示すものとした以外は、実施例12と同様にして春巻きの皮を製造した。各小麦粉のマルトース価、粗蛋白質含量、配合量、及び米粉の配合量を表2に示す。なお、実施例10及び8を再掲した。得られた各春巻きの皮の厚さは0.4〜0.5mm、大きさは20cm×20cm、重量は約14gであった。
【0024】
【表2】
【0025】
試験例2
上記春巻きの皮を用いて製造した春巻きの官能評価
上記で得られた各春巻きの皮を用いて、野菜、肉及び調味料で調製した春巻き用の具約35gを包み、185℃に熱した大豆白絞め油中で5分間油揚げし、春巻きを製造した。これを室温で2時間放置した後、熟練した10名のパネラーにより、試験例1と同様の評価基準で春巻きの皮の官能評価を行った。これとは別に、上記具を包んだ春巻きの皮を、庫内温度−45℃のフリーザー中で急速冷凍し、次いで乾燥を防ぐためにビニール袋に入れて、−20℃のフリーザー中で10日間冷凍保存した。次いでこれを185℃に熱した大豆白絞め油中で5分間油揚げし、室温で2時間放置した後、上記と同様に官能評価を行った。各パネラーの評点の平均値を表2に示す。
【0026】
実施例12〜17の春巻きは、室温保存品、冷凍保存品とも実施例10の春巻きより評点が高く、米粉添加の効果が認められた。このうち、米粉配合量が3〜20重量部である実施例13〜17の春巻きがより評点が高く、米粉配合量が5〜15重量部である実施例14〜16の春巻きが特に評点が高かった。実施例18の春巻きは、比較例1〜4の春巻きより評点が高いが、実施例10の春巻きより評点が低かった。これは米粉の量が多すぎて春巻きの皮らしい食感からやや離れたためであり、米粉は穀粉原料に対して25重量%以下が好ましいことが確認された。また実施例19の春巻きも、室温保存品、冷凍保存品とも実施例8の春巻きより評点が高く、マルトース価が170mg/10g以下の小麦粉と米粉とを併用すれば、食感改善効果が顕著になることが確認された。また比較例4より、マルトース価が170mg/10gを超える小麦粉と米粉とを併用しても食感改善効果がないことが確認された。
【0027】
実施例20〜31及び比較例5、6
特定マルトース価、粗蛋白質含量の小麦粉、米粉、α化澱粉を用いた春巻きの皮の製造
0.5重量部の食塩及び1重量部の乳化剤を115重量部の水に溶解し、これにマルトース価77mg/10g、粗蛋白質含量10.8重量%の小麦粉99重量部及びα化コーンスターチ(ホーネンコーポレーション製「α化コンス」)1重量部を添加した。これを縦型ミキサーを用いて、低速で1分間ミキシングした後、ミキサー内壁及び撹拌羽根に付着した小麦粉のダマを掻き落とし、さらに中高速で1分間ミキシングし、小麦粉バッターを得た。かかるバッターをビニール袋に入れて冷蔵庫で一晩安定均一化させた後、春巻きの皮製造装置のホッパーに投入し、約125℃に熱したドラム表面に、専用ノズルからバッターを薄く塗布して焼成し、春巻きの皮を製造した(実施例20)。実施例21〜31及び比較例5、6は、実施例20において、小麦粉のマルトース価、粗蛋白質含量、配合量、澱粉の種類、配合量、及び米粉の配合量を表3に示すものとした以外は、実施例20と同様にして春巻きの皮を製造した。小麦粉のマルトース価、粗蛋白質含量、配合量、澱粉の種類、配合量、及び米粉の配合量を表3に示す。なお、実施例10及び8を再掲した。得られた各春巻きの皮の厚さは0.4〜0.5mm、大きさは20cm×20cm、重量は約14gであった。なお、各澱粉については、α化タピオカ澱粉はホーネンコーポレーション製「ジェルコールGTα」、α化小麦澱粉はホーネンコーポレーション製「ジェルコールWα」、α化ワキシーコーンスターチはホーネンコーポレーション製「ジェルコールGα」、及びコーンスターチはホーネンコーポレーション製「R−コンス」を用いた。
【0028】
【表3】
【0029】
試験例3
上記春巻きの皮を用いて製造した春巻きの官能評価
上記で得られた各春巻きの皮を用いて、野菜、肉及び調味料で調製した春巻き用の具約35gを包み、185℃に熱した大豆白絞め油中で5分間油揚げし、春巻きを製造した。これを室温で2時間放置した後、熟練した10名のパネラーにより、試験例1と同様の評価基準で春巻きの皮の官能評価を行った。これとは別に、上記具を包んだ春巻きの皮を、庫内温度−45℃のフリーザー中で急速冷凍し、次いで乾燥を防ぐためにビニール袋に入れて、−20℃のフリーザー中で10日間冷凍保存した。次いでこれを185℃に熱した大豆白絞め油中で5分間油揚げし、室温で2時間放置した後、上記と同様に官能評価を行った。各パネラーの評点の平均値を表3に示す。
【0030】
実施例20〜22及び24〜26の春巻きは、室温保存品、冷凍保存品とも実施例10の春巻きより評点が高く、α化澱粉の種類に無関係に非常に高い効果が認められた。実施例23の春巻きは、比較例1〜6の春巻きより評点が高いが、実施例10の春巻きとは大きな差がなかった。これは、α化澱粉の量が多すぎて春巻きの皮としては異和感のある食感となったためであり、α化澱粉は穀粉原料に対して7重量%以下が好ましいことが確認された。また実施例28の春巻きも、室温保存品、冷凍保存品とも実施例8の春巻きより評点が高く、マルトース価が170mg/10g以下の小麦粉とα化澱粉とを併用すれば、食感改善効果が顕著になることが確認された。実施例27の春巻きは、実施例10の春巻きと大きな差がなく、また実施例29の春巻きは、実施例8の春巻きと大きな差がなかった。実施例30及び31の春巻きは、室温保存品、冷凍保存品ともα化澱粉と米粉を併用したものであるが、食感改善効果が最も優れていた。また比較例5及び6より、マルトース価が170mg/10gを超える小麦粉と、α化澱粉、あるいはα化澱粉と米粉とを添加しても食感改善効果がほとんどないことが確認された。
【0031】
【発明の効果】
粗蛋白質含量とは無関係に、マルトース価が170mg/10g以下の小麦粉を用いることにより、油ちょう後パリパリした食感を長時間維持できる春巻きの皮を製造することができる。さらに、米粉及び/又はα化澱粉を併用することにより、その効果はより顕著となる。
Claims (6)
- 穀粉原料として、マルトース価が170mg/10g以下の小麦粉を用いることを特徴とする春巻きの皮の製造方法。
- 小麦粉のマルトース価が80mg/10g以下である請求項1記載の春巻きの皮の製造方法。
- 全穀粉原料中の、前記小麦粉の配合量が、70重量%以上であることを特徴とする請求項1又は2記載の春巻きの皮の製造方法。
- 前記小麦粉中の粗蛋白質含量が、8重量%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の春巻きの皮の製造方法。
- 米粉を、全穀粉原料中1〜25重量%配合することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の春巻きの皮の製造方法。
- α化澱粉を、全穀粉原料に対して1〜7重量%配合することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の春巻きの皮の製造方法。
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