JP3905138B2 - 軸受の密封装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、軸受の密封装置に係り、特に大径薄肉タイプの転がり軸受に適した密封装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の密封装置、例えば旋回座用軸受に用いられる密封装置としては、例えば特許第119,135号明細書に示すようなゴムなどの弾性リングからなるものが主である。この弾性リングは、内輪の肩部外周面に設けられる周溝に嵌入されて、その外径側のリップが外輪の端面や内周面に対して接触させられるようになっている。
【0003】
このような接触タイプの密封装置では、接触による抵抗を伴うために、軽トルクが要求される場合には不向きである。しかも、通常、リップの接触むらを無くすために接触圧を大きくするので、接触抵抗がより大きなものになる。
【0004】
これに対して、金属製の非接触タイプの環状板からなる密封装置を用いることが考えられるけれども、これは薄肉、大径品であり、最適なしめしろの管理が難しく、圧入などの嵌合いによる装着は困難である。そのために、外輪の肩部に周溝ではなく段部を設けて、この段部の垂直壁面にねじ止めしたり、外輪の段部の一部をかしめたりするなどして固定しなければならず、余分な部品が必要になったり、組み付けが面倒になったりする。
【0005】
また、本願出願人は、旋回座用ラジアル軸受に比べてはるかに小径の一般的なラジアル軸受用の密封装置として、例えば実公昭46−29043号公報に示すような非接触タイプのものを提案している。これは、環状板の円周上の1カ所を分離することにより帯状円環として、径方向たわみを許容できるようになっており、両分離端部が周方向でオーバーラップした状態で外輪の周溝に嵌入装着される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述のような帯状円環からなる密封装置は、径方向たわみを許容できるようになっているから、外輪へ容易にかつほぼ適正な状態で装着することができるものの、周方向で分離しているために、オーバーラップ部分での密封性が若干の不安を残していると言える。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑み、径方向にたわませて外輪へ容易にかつ適正な状態で装着できるような構造としながら、密封性においても優れた構造とすることを課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、相対回転可能に対向配置される内・外輪間に形成される環状空間の軸方向端部に装着される軸受の密封装置において、次ののように構成する。
【0009】
本発明の第1の密封装置は、前記密封装置は金属製の環状板からなり、外輪の肩部に設けられる周溝に嵌入装着された状態で内輪との間にラビリンス間隙を形成するものであり、前記環状板は、周方向に分離部分が無く、周方向及び径方向に凹凸のない平板な円板状とするとともに、その外周数箇所に弾性的な径方向たわみを許容させるための径方向内向きに切欠かれた凹状の切欠部が設けられ、該切欠部の周方向長さ寸法が、隣り合う切欠部間での離間部分の周方向長さ寸法よりも大きく設定され、前記切欠部が設けられた部分を弾性的にたわませつつ、前記離間部分を径方向内向きに押えることにより、前記離間部分を前記周溝に嵌入させる。
【0010】
本発明の第2の密封装置は、前記密封装置は外輪の肩部に設けられる周溝に嵌入装着された状態で内輪との間に密封部を形成する密封用の環状体と、前記環状体の外方側で同じく前記周溝に嵌入装着された状態で前記環状体を抜け止めしかつその外周数箇所に弾性的な径方向たわみを許容させるための径方向内向きに切欠かれた凹状の切欠部が設けられた金属製の環状板とを有し、前記環状板は、周方向に分離部分が無く、周方向及び径方向に凹凸の無い平板な円板状とするとともに、前記切欠部の周方向長さ寸法が、隣り合う切欠部間での離間部分の周方向長さ寸法よりも大きく設定され、前記切欠部が設けられた部分を弾性的にたわませつつ、前記離間部分を径方向内向きに押えることにより、前記離間部分を前記周溝に嵌入させる。
【0011】
なお、前述の切欠部は、環状板の円周180度領域において少なくとも2カ所に設けられる。また、前述の切欠部それぞれの最深部を結ぶ円の径が、外輪の周溝において軌道側内壁面の開口側周縁の径寸法よりも大きく設定されている。さらに、前述の外輪の周溝において外側内壁面の径方向寸法が、軌道側内壁面の径方向寸法よりも小さく、かつ、前記外側内壁面が周溝開口幅を広げるように傾斜されている。
【0012】
【作用】
第1の密封装置では、金属製の環状板のみからなり、その外周数箇所に切欠部を設けることによって、環状板を径方向に弾性的にたわみうるようにしている。したがって、環状板を弾性的にたわませるだけで、何の道具も用いずに外輪の周溝へと容易に嵌入できるようになる。しかも外輪周溝へ環状板を嵌入した後は環状体のたわみが元の状態に復帰するから、装着状態が適正となる。また、環状板が周方向に分離部分が無いから、密封性において不安要素がない。
【0013】
第2の密封装置では、密封用の環状体と、径方向に撓みうる金属製の環状板とを組み合わせたものからなり、金属製の環状板で密封用の環状体を抜け止めさせるから、密封用環状体については合成樹脂や合成ゴムなどとすることができ、この密封用の環状体による密封部として一般的なシールリップによる接触密封部とすることができる。
【0014】
【実施例】
以下、本発明の詳細を図1ないし図10に示す実施例に基づいて説明する。図1ないし図5は本発明の第1の密封装置の一実施例に係り、図1は、密封装置を装着した旋回座用ラジアル軸受の半分の縦断面図、図2は、同軸受の側面図、図3は、外輪と密封装置とを分離した状態の部分断面図、図4は、環体単体の平面図、図5は、環体の内・外輪に対する装着過程図である。
【0015】
図中、1は密封装置としての金属製の環状板、2は旋回座用ラジアル軸受である。環状板1は、JIS規格SPCCやSUS304などの金属材料で形成されており、その外周において等間隔の6カ所には、径方向での弾性的なたわみを許容させるための凹状の切欠部11が設けられている。ちなみに、切欠部11を6つとする場合だと、切欠部11が形成される角度範囲θ1は、例えば35度〜45度に設定されており、隣り合う切欠部11の間で凸状となった凸状部12の角度範囲θ2よりも大きく設定される。換言すれば、切欠部11の周方向長さ寸法L1が、隣り合う切欠部11間での離間部分の周方向長さ寸法L2よりも大きく設定される。
【0016】
旋回座用ラジアル軸受2は、内輪21と、外輪22と、複数個の玉からなる転動体23と、冠型保持器24とを備えている。内・外輪21、22および玉23は、高炭素クロム鋼(JIS規格SUJ2など)、炭素鋼(JIS規格S48CやS50Cなど)、クロムモリブデン鋼(JIS規格SCM440やSCM445など)、ステンレス鋼(JIS規格SUS440Cなど)、高速度鋼(AISI規格M−50など)といった金属を適宜焼き入れ硬化や浸炭焼き入れなどを施して用いられる。または窒化けい素を主体としたセラミックスで形成される。冠型の保持器24は合成樹脂で形成されている。保持器24としては、冠型の他、もみ抜き型、波型など種々なタイプのものが用いられ、このようなタイプの場合には金属材料とすることもできる。また、内輪21の軸方向両端の肩部外周面には、他の部位よりも一段小径となった段部25が設けられており、また、外輪22の軸方向両端の肩部内周面には、周溝26が設けられている。この周溝26において外側内壁面27の径方向寸法h1は、軌道側内壁面28の径方向寸法h2よりも小さく設定されており、さらに、外側内壁面27が周溝26の開口幅を広げるように所要角度θ3傾斜されている。
【0017】
そして、環状板1は、旋回座用ラジアル軸受2の外輪22の周溝26に嵌入装着された状態において、内輪21の段部25の垂直面25aおよび円筒面25bとの間にラビリンス間隙29を形成するように非接触に対向配置されている。
【0018】
この装着状態において、環状板1の外径寸法D1は、周溝26の溝底の内径寸法D2とほぼ等しく設定され、かつ、周溝26の外側内壁面27の開口側周縁の円径寸法D3よりも大きく設定されている。環状板1の切欠部11それぞれの最深部を結ぶ円の径R1は、外輪22の周溝26において軌道側内壁面28の開口側周縁の径寸法R2よりも大きく設定され、また外側内壁面27の径方向寸法D3よりも小さく設定されている。環状板1の肉厚w1は、外輪22の周溝26の溝底幅w2とほぼ同じに設定されている。環状板1の径方向寸法d1は、内輪21の段部25の円筒面25bから外輪22の周溝26の外側内壁面27の開口側周縁までの間隔寸法d2よりも小さく設定されている。環状板1の切欠部11の深さh3は、環状板1の弾性的な径方向たわみを適正とするように環状板1の外径寸法D1との相対的な考慮して設定されるとともに、周溝26の外側内壁面27の径方向寸法h1よりも大きくなるように設定される。
【0019】
このような条件によれば、図2に示すように、切欠部11の最深部が外輪22の端面内縁から露出して見えるものの、周溝26の軌道側内壁面28によって閉塞されるようになる。したがって、切欠部11によって軸受内外が連通されることはなく、環状板1のラビリンス間隙29に依存する密封性が確保されるようになる。
【0020】
次に、環状板1の装着手順としては、図5(a)に示すように、▲1▼環状板1を斜め姿勢としてその半分(図4の左側半分に相当)の外周縁を外輪22の周溝26へ斜め方向から係入させる。この後で、図5(b)に示すように、環状板1の残り半分を内・外輪21、22側へ寄せておいてから、▲2▼環状板1の残り半分(図4の右側半分に相当)に存在する3つの凸状部12をひとつずつ順番に径方向内向きへ押さえてたわませることにより、▲3▼徐々に周溝26へ嵌入させる。この嵌入直後に、環状板1のたわみが解消されて元の状態に復帰する。このように何の道具も用いずに済む。しかも、外輪22の周溝26への環状板1の装着により、環状板1の所期の寸法設計に基づいて、内輪1の段部25との間に適正なラビリンス間隙29が形成されるようになる。
【0021】
なお、本発明は上記実施例のみに限定されない。環状板1の切欠部11の形状は、凹状の他、参考例として、図6および図7に示すものがある。この切欠部11の数は、3〜12個に設定することができる。また、環状板1の半分には切欠部11をひとつも設けずに、残りの半分に少なくとも2個以上の切欠部11を設けるようにしてもよい。この他、内輪21はその段部25の円筒面25bの部分を除去したものであってもよい。別の参考例を図8に示す。図8に示すように、環状板1に切欠部11を設けずに、外輪22の肩部に周溝26ではなく段部26Aを設けるとともに、この段部26Aの円筒面の円周4カ所に係止爪26Bを設けて、環状板1を外輪22の段部26Aの円筒面に内嵌して係止爪26Bで抜け止めさせる。
【0022】
図9および図10は、本発明の第2の密封装置の一実施例にかかり、図9は密封装置を装着したラジアルタイプの深溝玉軸受の縦断面図とこの深溝玉軸受に設けられる密封装置を示す斜視図、図10は軸受と密封装置との相対的な寸法関係を説明するための部分拡大図である。図中、符号3は深溝玉軸受、4は密封装置である。
【0023】
深溝玉軸受3は、内輪31と、外輪32と、複数個の玉からなる転動体33と、冠型保持器34とを備えている。内輪31の軸方向両端の肩部外周面には、他の部位よりも一段小径となった段部35が設けられており、また、外輪32の軸方向両端の肩部内周面には、周溝36が設けられている。この周溝36は、上記実施例の周溝26よりも溝幅が広くなっているが、他はほぼ同様である。一方、内輪31の段部35は、傾斜面35aおよび円筒面35bとからなる。
【0024】
密封装置4は、比較的軟質な合成樹脂または合成ゴムなどからなる密封用の環状体41と、環状体41の内方側に設けられる金属または比較的硬質な合成樹脂からなる当て板42と、環状体41の外方側に設けられる金属製の環状板43とを組み合わせた構成になっている。環状体41は、密封作用を発揮するためのものであり、当て板42は、環状体41の内周部以外の部分を垂直姿勢に維持するためのものであり、環状板43は、環状体41が周溝36から抜け出すのを阻止するためのものである。具体的に、環状体41は、内・外周が円形に形成されており、その外周部が外輪32の肩部に設けられる周溝36に嵌入装着された状態で、内周部が内輪31の段部35の傾斜面35aに対して接触して接触密封部を形成するような寸法関係に設定されている。当て板42は、内・外周が円形に形成されており、外径寸法D4が外輪32の周溝36の開口縁の円径寸法D3よりもわずかに小さく設定され、内径寸法R4が内輪31の軌道部の外径寸法D5よりもかなり大きく設定されている。環状板43は、内周が円形で外周が波形に形成されている。つまり、環状板43の内径寸法R5は当て板42とほぼ同様に設定されているが、外周の等間隔の6カ所には径方向での弾性的なたわみを許容させるための凹状の切欠部44が設けられていて、上記実施例の環状板1とほぼ同様に設定されている。
【0025】
このような密封装置4では、三つの構成要素(環状体41、当て板42、環状板43)にそれぞれ機能分担させているから、それぞれの寸法精度をあまり高精度に管理する必要がなくなり、その分、製作が容易となって低コストで製作できるようになる。また、軟質な素材からなる密封用の環状体41で内輪31との間に接触密封部を形成するから、密封性についても優れる。
【0026】
なお、この密封装置4は、当て板42を省いて、環状体41および環状板43の二つだけで構成することもできる。
【0027】
【発明の効果】
以上のように、本発明の第1の密封装置では、周方向に連続していて分離部分の無い金属製の環状板を弾性的に径方向にたわみうるように工夫しているから、環状板を外輪の周溝へ嵌入装着する際に、環状板を弾性的にたわませるだけで、何の道具も用いずに外輪の周溝へと容易に嵌入できるようになり、しかも外輪周溝へ環状板を嵌入した後は環状板のたわみが元の状態に復帰して装着状態が適正となる。このように、軸受に対して容易にしかも適正な状態で装着できるようになる他、環状板を周方向に分離部分が無い円板状として密封性における不安要素を無くしているので、環状板と内輪との間に形成するラビリンス間隙に依存した密封性を確保できるようになる。
【0028】
本発明の第2の密封装置では、金属製の環状板で密封用の環状体を抜け止めさせるようにしているから、密封用環状体については合成樹脂や合成ゴムなどの軟質な素材で形成することができる。したがって、この密封用の環状体による密封部として一般的なシールリップによる接触密封部とすることができるので、高い密封性を発揮できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の密封装置の一実施例に係り、密封装置を装着した旋回座用ラジアル軸受の半分の銃断面図。
【図2】 図1の旋回座用ラジアル軸受の側面図。
【図3】 図1において外輪と密封装置とを分離した状態の部分拡大図
【図4】 同実施例において環状板単体の正面図
【図5】 同実施例において環状板の内・外輪に対する装着過程図。
【図6】 本発明の参考例に係り、環状板の半分を示す正面図。
【図7】 本発明の他の参考例に係り、環状板の半分を示す正面図。
【図8】 本発明のさらに他の参考例で環状板と外輪とを分離した状態の正面図。
【図9】 本発明の第2の密封装置の一実施例に係り、密封装置を装着したラジアルタイプの深溝玉軸受の縦断面図とこの深溝玉軸受に設けられる密封装置を示す斜視図。
【図10】 軸受と密封装置との相対的な寸法関係を説明するための部分拡大図。
【符号の説明】
1 環状板
11 環状板の切欠部
2 旋回座用ラジアル軸受
21 内輪
22 外輪
25 内輪の段部
26 外輪の周溝
Claims (3)
- 相対回転可能に対向配置される内・外輪間に形成される環状空間の軸方向端部に装着される軸受の密封装置であって、
前記密封装置は金属製の環状板からなり、外輪の肩部に設けられる周溝に嵌入装着された状態で内輪との間にラビリンス間隙を形成するものであり、前記環状板は、周方向に分離部分が無く、周方向及び径方向に凹凸のない平板な円板状とするとともに、その外周数箇所に弾性的な径方向たわみを許容させるための径方向内向きに切欠かれた凹状の切欠部が設けられ、該切欠部の周方向長さ寸法が、隣り合う切欠部間での離間部分の周方向長さ寸法よりも大きく設定され、前記切欠部が設けられた部分を弾性的にたわませつつ、前記離間部分を径方向内向きに押えることにより、前記離間部分を前記周溝に嵌入させる、ことを特徴とする軸受の密封装置。 - 相対回転可能に対向配置される内・外輪間に形成される環状空間の軸方向端部に装着される軸受の密封装置であって、
前記密封装置は外輪の肩部に設けられる周溝に嵌入装着された状態で内輪との間に密封部を形成する密封用の環状体と、前記環状体の外方側で同じく前記周溝に嵌入装着された状態で前記環状体を抜け止めしかつその外周数箇所に弾性的な径方向たわみを許容させるための径方向内向きに切欠かれた凹状の切欠部が設けられた金属製の環状板とを有し、
前記環状板は、周方向に分離部分が無く、周方向及び径方向に凹凸の無い平板な円板状とするとともに、前記切欠部の周方向長さ寸法が、隣り合う切欠部間での離間部分の周方向長さ寸法よりも大きく設定され、
前記切欠部が設けられた部分を弾性的にたわませつつ、前記離間部分を径方向内向きに押えることにより、前記離間部分を前記周溝に嵌入させる、ことを特徴とする軸受の密封装置。 - 前記切欠部が、前記環状板の円周180度領域において少なくとも2カ所に設けられている、ことを特徴とする請求項1または2の軸受の密封装置。
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Cited By (1)
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1994
- 1994-04-05 JP JP6716894A patent/JP3905138B2/ja not_active Expired - Fee Related
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