JP3903600B2 - 蓄圧式燃料噴射装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディーゼルエンジンのコモンレール内に蓄圧された高圧燃料をエンジンの各気筒に噴射するインジェクタと、そのコモンレールに燃料を圧送する可変吐出量型高圧ポンプとを備えた蓄圧式燃料噴射装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、特開平2−146256号公報においては、ディーゼルエンジン(以下エンジンと略する)の始動時の低回転速度域にて速やかにコモンレール圧を高めるために、エンジンの回転とは同期しない通電ON時間(T1)と通電OFF時間(T2)とに基づいて、可変吐出量型高圧ポンプの外開式電磁弁への通電(ON)と通電停止(OFF)とを繰り返すようにする点、また、通電ON時間(T1)と通電OFF時間(T2)とは、下記の数1の式および数2の式に基づいて定めるようにする点が記載されている。
【0003】
すなわち、電磁弁の弁体の閉弁とプランジャ室圧上昇による閉弁維持に必要な最低限の通電ON時間(T1)と、高圧ポンプが最大吐出量に相当する量の燃料をプランジャ室に吸入するのに必要な通電OFF時間(T2)とで、エンジンの回転とは同期せずに電磁弁へのON/OFFを繰り返すようにしている。
【数1】
T1=T3+Tc
【数2】
Figure 0003903600
なお、T3はエンジン始動時の最低回転数において、プランジャがその下死点から上昇して電磁弁を閉弁維持させる圧力に到達するまでに要した時間である。Tcは電磁弁に通電した後の閉弁時間遅れで、Qmaxは高圧ポンプからの最大吐出量で、Cは燃料の粘性等により定まる定数で、Sは燃料通路面積で、Pfは供給燃料圧力で、Pkはプランジャ室圧力で、Toは電磁弁の無通電後の開弁時間遅れである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、実際にエンジンを始動させる時には、前回の運転終了時にプランジャ室内に残っている燃料からエアが放出されたり、また、ポンプ吸入側からエアを吸い込んだりする場合がある。このような場合には、プランジャ室に燃料を吸入し、電磁弁を通電することで電磁弁の弁体を閉弁し、その後プランジャが上昇しても、混入されたエアによる影響でプランジャ室圧が上昇しない。
【0005】
また、エンジンの始動時のように低回転速度域では通電ON時間(T1)の間のエンジン回転量が小さく、プランジャ上昇量も小さい。このように、プランジャ室圧が上昇しないうちに通電ON時間(T1)が経過してしまうと、次の通電OFF時間(T2)においてプランジャ室に吸入した燃料が吸入側へ逆流し、燃料をコモンレールへ吐出できないという状況が、プランジャ室に混入したエアが排出するまで続く可能性があり、コモンレール圧の昇圧性、ひいてはエンジンの始動性が悪化するという問題が生じる。特に冬期等の低温始動時は、燃料の粘性が高くなるために、混入したエアが抜け難く、上記の問題がより顕著となる。
【0006】
ここで、ECUにより電子制御される電磁弁駆動回路で電磁弁を駆動する場合、電磁弁への通電開始から電磁弁の弁体が閉弁するまでの電磁弁閉弁応答時間(閉弁遅れ時間)は、電磁弁駆動回路への供給電圧、すなわち、バッテリ電圧が高い時には短く、低い時には長くなる。これは、電磁弁の持つ一般的な特性である。
【0007】
エンジン搭載車において、バッテリ電圧が何時でも同じであるということはないため、このバッテリ電圧の違いによる閉弁遅れ時間の変化を考慮して、通電ON時間(T1)および通電OFF時間(T2)を決定する必要があることが分かる。
ところが、バッテリ電圧が低く、閉弁遅れ時間よりも電磁弁を通電する通電ON時間(T1)を短くすると、最初の通電において電磁弁が確実に閉弁しない可能性があり、その後に電磁弁が開弁しないように電磁弁への通電と通電停止とを繰り返してもコモンレール圧の昇圧性向上効果が薄れるという問題が生じる。
【0008】
ここで、通電ON時間(T1)の終了直前に電磁弁に供給される最終到達電流値は、バッテリ電圧が高いほど高くなる。また、通電ON時間(T1)が経過して次の通電OFF時間(T2)に入り電磁弁への通電を停止すると、電磁弁の電磁コイルの特性上、フライバック電流が電磁コイルに流れ、すぐには電磁コイルを流れる電流値が0Aにならない。
【0009】
なお、このフライバック電流は自然対数的に減少していく。このフライバック電流が減衰し、電磁弁の閉弁状態を維持可能な最低電流値を下回った時点で、プランジャ室圧が上昇し、外開弁式電磁弁が通電の有無に拘らず、閉弁状態を維持できるだけの圧力になっていないと、電磁弁の弁体が開弁してしまい、コモンレール圧の昇圧性が悪化してしまうという問題が生じる。
【0010】
【発明の目的】
本発明は、上記問題点に鑑み、エンジンの始動時に、ポンプ位相が明らかとなった時点からコモンレール圧が所定圧力以上に上昇するか、あるいはエンジン回転速度が所定回転速度以上に上昇するまでの間は、ポンプカムボトムからポンプカムトップまでの燃料圧送行程期間中、電磁弁が開弁しないようにすることにより、コモンレール圧の昇圧性を向上させることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明によれば、エンジン始動時に、エンジン位相に応じた高圧ポンプ位相が判断可能となった時点から、コモンレール圧が所定圧力以上に上昇するか、あるいはエンジンの回転速度が所定回転速度以上に上昇するまでの間は、高圧ポンプのカムボトムからカムトップまでの燃料圧送行程期間中、電磁弁が開弁しないように電磁弁への通電と通電停止とを繰り返すようにしている。
【0012】
それによって、エンジン始動時に、プランジャ室内にエアが混入していても、高圧ポンプの燃料圧送行程期間中に電磁弁が開弁してしまうことがなく、プランジャ室圧が速やかに上昇し、高圧ポンプからコモンレールへ充分な燃料が吐出される。したがって、特に燃料の粘性が高く、エンジン始動性の悪い低温始動時であっても、コモンレール圧の昇圧性を向上することができ、エンジン始動性を向上することができる。
【0013】
請求項2に記載の発明によれば、クランク角度の入力を起点として、予め決められた、電磁弁を通電する通電時間と電磁弁への通電を停止する無通電時間とに基づいて、電磁弁が開弁しないように電磁弁への通電と通電停止との繰り返しを行うことにより、電磁弁への通電開始時期とエンジンのクランク軸の回転速度および高圧ポンプのカムの回転速度を同期させることができる。それによって、エンジンの始動後に速やかにプランジャ室圧が昇圧するので、コモンレール圧を昇圧することができる。
【0014】
請求項3に記載の発明によれば、電磁弁駆動回路への供給電圧が低い時の、電磁弁への通電開始から電磁弁が閉弁するまでの電磁弁閉弁応答時間よりも、電磁弁を通電する通電時間を長く設定することにより、電磁弁駆動回路への供給電圧が低く、電磁弁閉弁応答時間が長い時でも、確実に電磁弁が閉弁する。それによって、最初の通電において電磁弁を確実に閉弁できるので、その後の電磁弁への通電と通電停止との繰り返しによるコモンレール圧の昇圧性向上の効果が薄れることはない。
【0015】
また、電磁弁駆動回路への供給電圧が低い時の、電磁弁への通電終了に伴って電磁弁の電磁コイルに流れるフライバック電流が電磁弁の閉弁状態を維持可能な最低電流値を、電磁弁への通電を停止する無通電時間が下回らないように設定することにより、外開弁である電磁弁への通電または通電停止に拘らず、プランジャ室圧が電磁弁の閉弁状態を維持できるだけの圧力まで上昇するので、電磁弁が開弁せず、コモンレール圧の昇圧性を悪化させることはない。
【0016】
請求項4に記載の発明によれば、電磁弁駆動回路への供給電圧毎に予め定める電磁弁制御特性に基づいて、電磁弁への通電と通電停止とを切り替えるか、あるいは電磁弁駆動回路への供給電圧の高低に基づいて、電磁弁への通電と通電停止とを切り替えることにより、電磁弁を通電する通電時間および電磁弁への通電を停止する無通電時間の決定をより容易に行うことができる。
【0017】
請求項5に記載の発明によれば、エンジン始動時に、高圧ポンプのカムボトムからカムトップまでの燃料圧送行程期間中、電磁弁が開弁しないように電磁弁への通電と通電停止との繰り返しを行うことにより、エンジン始動時に、プランジャ室内にエアが混入していても、高圧ポンプの燃料圧送行程期間中に電磁弁が開弁してしまうことがなく、プランジャ室圧が速やかに上昇し、高圧ポンプからコモンレールへ充分な燃料が吐出される。したがって、特に燃料の粘性が高く、エンジン始動性の悪い低温始動時であっても、コモンレール圧の昇圧性を向上することができ、エンジン始動性を向上することができる。そして、電流検出回路にて電磁弁への供給電流が所定電流値以上であることを検出した際に、電磁弁駆動回路によって電磁弁への通電を停止した場合には、電磁弁を通電する通電時間を、電磁弁駆動回路への供給電圧が低い時の、電磁弁への通電開始から電磁弁が閉弁するまでの電磁弁閉弁応答時間よりも長く設定することにより、最初の通電において電磁弁を確実に閉弁できるので、その後の電磁弁への通電と通電停止との繰り返しによるコモンレール圧の昇圧性向上の効果が薄れることはない。
【0018】
また、電磁弁駆動回路への供給電圧が高い状態で通電時間の通電をした後に、電磁弁駆動回路によって電磁弁への通電を強制的に停止した場合には、電磁弁への通電を停止する無通電時間を、電磁弁への通電終了に伴って電磁弁の電磁コイルに流れるフライバック電流が電磁弁の閉弁状態を維持可能な最低電流値を下回らないように設定することにより、外開弁である電磁弁への通電または通電停止に拘らず、プランジャ室圧が電磁弁の閉弁状態を維持できるだけの圧力まで上昇するので、電磁弁が開弁せず、コモンレール圧の昇圧性を悪化させることはない。
したがって、電磁弁の電磁コイルに過大な電流が流れることによる電磁コイル自体の発熱、電磁弁駆動回路の熱負荷、電磁弁の電磁コイルに流れる高電流ON/OFFに起因したラジオノイズの発生を防止することができる。
【0019】
請求項6に記載の発明によれば、電磁弁駆動回路への供給電圧毎に予め定める電磁弁制御特性に基づいて、電磁弁への通電と通電停止とを切り替えるか、あるいは電磁弁駆動回路への供給電圧の高低に基づいて、電磁弁への通電と通電停止とを切り替えることにより、電磁弁を通電する通電時間および電磁弁への通電を停止する無通電時間の決定をより容易に行うことができる。
【0020】
請求項7に記載の発明によれば、高圧ポンプのカムトップを検出した場合には、高圧ポンプはカムボトムからカムトップまでの燃料圧送行程の終了時期が迫り、プランジャ室への燃料吸入行程に差し掛かっているので、電磁弁への通電を直ちに停止することにより、プランジャ室への燃料吸入を妨げないようにする。
【0021】
【発明の実施の形態】
〔実施例〕
発明の実施の形態を実施例に基づき図面を参照して説明する。ここで、図1はコモンレール式燃料噴射装置の全体構成を示した図で、図2はコモンレール式燃料噴射装置の主要構成を示した図である。
【0022】
本実施例のコモンレール式燃料噴射装置は、本発明の蓄圧式燃料噴射装置に相当するもので、内燃機関、例えばディーゼルエンジン(以下エンジンと略す)1の各気筒の燃焼室に取り付けられた複数の燃料噴射ノズル(以下インジェクタと呼ぶ)2と、比較的に高い圧力(コモンレール圧:例えば20MPa)の高圧燃料を蓄圧するサージタンクの一種であるコモンレール3と、燃料タンク4から公知の低圧供給ポンプ5を経て吸入された燃料を高圧に加圧し、コモンレール3内に吐出する可変吐出量型高圧ポンプ(以下高圧ポンプと略す)6と、複数のインジェクタ2および高圧ポンプ6を電子制御する電子制御ユニット(本発明の吐出量制御手段に相当する:以下ECUと呼ぶ)7とを備えた電子制御燃料噴射システムである。
【0023】
各インジェクタ2は、コモンレール3にそれぞれ連通する燃料配管の下流端に接続されている。このインジェクタ2からエンジン1への燃料の噴射は、その燃料配管の途中に設けられた噴射制御用電磁弁8への通電および通電停止(ON/OFF)により制御される。そして、インジェクタ2は、噴射制御用電磁弁8が開弁している間、コモンレール3から供給された高圧燃料をエンジン1に噴射する。そして、コモンレール3には、連続的に燃料噴射圧に相当する高い所定のコモンレール圧(20MPa)が蓄圧される必要があり、そのために燃料供給配管9、吐出弁20を経て高圧供給ポンプである高圧ポンプ6が接続されている。
【0024】
この電子制御燃料噴射システムを制御するECU7には、例えばエンジン回転速度センサ(本発明の回転速度検出手段に相当する)41およびエンジン負荷センサ42より、エンジン回転速度とエンジン負荷とのエンジン情報が入力され、これらの信号より判断される最適の噴射時期、噴射量(=噴射期間)となるようにECU7は噴射制御用電磁弁8に制御信号を出力する。同時に、ECU7はエンジン負荷やエンジン回転速度に応じて噴射圧力が最適値となるように高圧ポンプ6に制御信号を出力する。さらに、より好ましくは、コモンレール圧を検出する圧力センサ(本発明の圧力検出手段に相当する)43をコモンレール3に配設し、圧力センサ43の信号が予めエンジン負荷やエンジン回転速度に応じて設定した最適値となるように高圧ポンプ6よりコモンレール3に吐出される吐出量を制御する。
【0025】
次に、本実施例の高圧ポンプ6の構造を図1ないし図3に基づいて簡単に説明する。ここで、図3は高圧ポンプ6の構造を示した図である。
【0026】
高圧ポンプ6のポンプハウジング10の図示下端部の内部には、カム室11が形成されている。そのカム室11内には、エンジン回転速度の1/2の回転速度で回転するカム軸12が挿通されており、このカム軸12にはカム13が形成されている。このカム13は、カム軸12の1回転に2度の上昇工程を成す。すなわち、2山カムの形態を成し、図2に示したように、各々のカム13のカムリフトの角度に介する位相は120度ポンプ回転角ずつ相互に異ならせてある。
【0027】
また、ポンプハウジング10の図示上端部には、シリンダ14が取り付けられており、このシリンダ14内にはプランジャ15が往復移動、且つ摺動自在に嵌挿されている。このプランジャ15は、従来の列型燃料噴射ポンプのような外周面に切欠きが形成された円筒形状のプランジャと異なり、リード類が全く設けられていない円柱形状をしている。また、プランジャ15の一端面(図示上端面)とシリンダ14の内周面と電磁弁30の図示下端面との間に、シリンダ14とプランジャ15とから構成されるポンプエレメントのポンプ室を構成するプランジャ室16が形成されている。
【0028】
シリンダ14には、プランジャ室16に連通する連通路としてのフィードホール17、およびこのフィードホール17より図示上方の位置でプランジャ室16に連通する吐出孔18のみが形成されている。そのフィードホール17は、シリンダ14とポンプハウジング10との間に形成された燃料溜まり19に連通している。この燃料溜まり19には、導入管28を介して低圧供給ポンプ5からの低圧燃料が供給される。
【0029】
シリンダ14には吐出弁20が取り付けられており、この吐出弁20は吐出孔18を介してプランジャ室16に連通している。このプランジャ室16内で加圧された燃料は吐出弁20の弁体21をリターンスプリング22の付勢力に抗して押し開き、これにより加圧された高圧燃料は吐出口体23を通じてコモンレール3内に圧送される。
【0030】
プランジャ15の図示下端は弁座24に連結されており、この弁座24はリターンスプリング25によって摺動子26に押し付けられている。摺動子26は、カムローラ27を有している。このカムローラ27は、カム13に摺接している。したがって、カム軸12の回転によりカム13が回転すると、カムローラ27および弁座24を通じてプランジャ15が往復駆動される。なお、プランジャ15の往復ストロークは、カム13の高低差により決定される。
【0031】
したがって、プランジャ15がシリンダ14内を往復移動することにより、プランジャ15の外周面がフィードホール17を開閉し、プランジャ15の外周面がフィードホール17を閉塞していない時には、フィードホール17を介して低圧側の燃料がプランジャ室16へ供給される。シリンダ14には、プランジャ15の図示上端面に対向した位置に電磁弁30が締め付け固定されている。
【0032】
次に、本実施例の高圧ポンプ6の電磁弁30の構造を図1ないし図4に基づいて簡単に説明する。ここで、図4は高圧ポンプ6の電磁弁30の構造を示した図である。
【0033】
電磁弁30は、一端がプランジャ室16に開口し、他端が低圧側に連通する低圧通路31が形成されたボディ32と、リード線33への通電時に電磁コイル34の磁力によりリターンスプリング35の付勢力に抗して図示上方へ吸引されるアーマチュア36と、このアーマチュア36と一体に移動してプランジャ室16への開口部に形成されたシート部37に螺着することにより低圧通路31を連通、遮断する外開弁であるきのこ形状の弁体38とを有している。この弁体38は、プランジャ室16内の燃料圧を閉弁方向の押圧力として受ける。
【0034】
この電磁弁30は、プランジャ15の外周面がフィードホール17を閉塞した後で、所定のタイミングで通電されることにより、弁体38がシート部37に着座してプランジャ15の加圧開始時期を設定するプレストローク制御式の電磁弁である。この電磁弁30への通電タイミングを制御することにより、コモンレール3への吐出量を変化させることができる。なお、低圧通路31は、図3に示したように、ギャラリー31aおよび通路31bを介して燃料溜まり19に連通している。
【0035】
電磁弁30を制御するために、図2に示したように、エンジン1の気筒数に対応する個数(本実施例の場合には6個)の突起を持つ6山ロータ50がカム軸12と同軸に取り付けられ、この突起に対峙して公知の電磁ピックアップであるカムポジションセンサ51が配置され、6山ロータ50の突起がカムポジションセンサ51の近傍を通過する毎に信号がECU7に送られる。ここで、6山ロータ50の取付位相はカム13の各下死点近傍の回転位相でカムポジションセンサ51に接近するように決められている。このカムポジションセンサ51は、本発明のエンジン位相検出手段に相当するもので、エンジン1のクランク角度(=高圧ポンプ6のカム角度)を検出するクランク角度検出手段(カム位置検出手段)である。
【0036】
さらに、カム軸12には、気筒判別センサ52と1山ロータ53とが同じく同軸に取り付けられている。この1山ロータ53には1個のみの突起が形成されている。したがって、ECU7は、気筒判別センサ52よりポンプ1回転につき1個の信号を受け取る。この気筒判別センサ52とカムポジションセンサ51の信号とからECU7は、正確にポンプ特定気筒の下死点信号を判別入手することができる。気筒判別センサ52は、本発明のエンジン位相検出手段に相当するもので、ポンプ特定気筒の下死点信号を判別する気筒判別手段である。なお、図2において、カム13は、6山ロータ50、プランジャ15、シリンダ14等は90°回転して図示されている。
【0037】
〔実施例の作動〕
次に、本実施例のコモンレール式燃料噴射装置1の作動を図1ないし図6に基づいて簡単に説明する。先ず、本実施例の高圧ポンプ6の基本的作動を図3に基づいて説明する。
【0038】
カム軸12の回転に伴って、図示上下方向に往復駆動されるプランジャ15は、下降する時にプランジャ15がフィードホール17を開くと、このフィードホール17を介してプランジャ室16内に燃料を導入し、上昇する時にプランジャ15の外周面がフィードホール17を閉塞すると、プランジャ15はプランジャ室16内の燃料を加圧しようとする。
【0039】
しかし、このとき、電磁弁30に通電されていないため、電磁弁30の弁体38は開弁している。したがって、プランジャ室16内の燃料は低圧通路31、ギャラリー31aおよび通路31bを順次介して溢流し、加圧されない。このプランジャ室16内の燃料の溢流中に、電磁弁30に制御パルスが送られると、弁体38はシート部37に着座し、低圧通路31が閉塞される。そのため、プランジャ15によるプランジャ室16内の燃料の加圧が開始され、プランジャ室16内の燃料圧が吐出弁20のリターンスプリング22の付勢力に打ち勝つと、吐出孔18を介して圧送された燃料は吐出弁20を押し開き、コモンレール3内へ吐出口体23を通じて吐出される。
【0040】
次に、本実施例の高圧ポンプ6を備えたコモンレール式燃料噴射装置の作動を図2および図5に基づいて説明する。ここで、図5は高圧ポンプ6の制御方法の一例を示したタイミングチャートで、高圧ポンプ6の作動の様子を凡そポンプ1回転、すなわち、360°カム回転間に渡って示したものである。
【0041】
なお、図5(a)のパルス波形は図2の気筒判別センサ52の出力信号を示し、図5(b)のパルス波形はカムポジションセンサ51の出力信号を示す。気筒判別センサ52およびカムポジションセンサ51の両方の出力信号からECU7はポンプ特定気筒の特定カム位相を知ることができる。図5(c)、図5(e)、図5(g)は、各々カム13のリフト量を示し、図2の3気筒×2山カムの構成で、カム軸12の1回転の間に、エンジン気筒数に対応する6回の圧送が行われる。
【0042】
また、図5(d)、図5(f)、図5(h)は図2の電磁弁30への電磁弁制御信号を示しており、プランジャ15の外周面がフィードホール17を閉塞した後に、カム角信号から所定のタイミングTFF(あるいはカム角度)でECU7から各々の電磁弁30へ制御信号が送られ、この制御信号は次のカム角信号で遮断される。したがって、電磁弁30へ制御信号が送られている間は電磁弁30は閉弁しているので、閉弁以後のカムリフトHEの間にプランジャ15によって加圧されたプランジャ室16内の燃料は図5(c)、図5(e)、図5(g)に斜線で示す部分に対応して吐出弁20を経てコモンレール3内へ流入し、コモンレール3内に蓄圧される。
【0043】
ここで、電磁弁30の弁体38はプランジャ室16内の燃料圧を閉弁方向の押圧力として受ける構造であるので、弁体38がシート部37に精度良く着座するように加圧されていれば、弁体38がシート部37に着座した状態では弁体38はプランジャ15の加圧行程によるプランジャ室16内の燃料圧により閉弁方向に押圧され、より優れたシート性を保つことができる。
【0044】
また、プランジャ15は、リード類が設けられていない円柱形状であり、且つ上述したように電磁弁30の弁体38は燃料加圧行程時に優れたシール性を有している。したがって、シリンダ14の内周面とプランジャ15の上面とにより形成されるプランジャ室16内の高圧の加圧燃料がリード類を介して低圧側へ漏れ出ることがないので、プランジャ15の加圧行程によるプランジャ室16の高圧燃料の低圧側へのリークを低減することができる。
【0045】
なお、本実施例では、シリンダ14にはプランジャ室16に連通する通路として燃料の吸入、吐出に最低限必要なフィードホール17および吐出孔18のみが形成されている構成であるので、プランジャ室16内の高圧燃料の低圧側へのリークを最小限度に抑えることができる。
【0046】
なお、上記作動において、各電磁弁30への通電タイミングTFFを、エンジン負荷センサ42にて検出したエンジン負荷、エンジン回転速度センサ41にて検出したエンジン回転速度、あるいは圧力センサ43にて検出したコモンレール圧に応じて制御すれば、目標とするコモンレール圧の生成、維持に必要な燃料の吐出量の制御ができ、所望のコモンレール圧を達成することができる。
【0047】
つまり、通電タイミングTFFを長く制御すれば、プランジャ室16と低圧通路31との連通時間が長くなるので、所謂プレストローク時間が長くなり、燃料の吐出量は減少する。逆に、通電タイミングTFFを短く制御すれば、プランジャ室16と低圧通路31との連通時間が短くなるので、プレストローク時間が短くなり、燃料の吐出量は増加する。
【0048】
次に、本実施例の高圧ポンプ6の制御方法の他の例を図6に基づいて説明する。ここで、図6は高圧ポンプ6の制御方法の他の例を示したタイミングチャートである。
【0049】
図6(a)は図2の気筒判別センサ52の出力信号を示し、図6(b)のパルス波形はカムポジションセンサ51の出力信号を示し、図6(c)は電磁弁30への制御信号を示し、図6(d)は電磁弁30の弁体38のリフト量を示し、図6(e)はカム13のリフト量を各々示している。
【0050】
図6に示したように、カム角信号から所定のタイミングTFFで、ECU7から電磁弁30へ送られる制御信号の通電ON時間TEを電磁弁30の弁体38の閉弁に要する応答時間T0よりも僅かに大きく設定したものである。つまり、ECU7から電磁弁30へ電磁弁制御信号が送られると、電磁弁30の弁体38は磁力により吸引され、弁体38はシート部37に着座する。
【0051】
なお、図6の応答時間T0は、上記作動のECU7から電磁弁30への通電後における弁体38がシート部37に着座するまでに要する作動応答時間を示している。その結果、弁体38により低圧通路31が閉塞され、プランジャ15によるプランジャ室16内の燃料の加圧は急激に上昇する。
【0052】
その直後、ECU7から電磁弁30への制御信号は、通電ON時間TEの経過後に停止されるため、弁体38はコイルスプリング35の付勢力により開弁しようとする。しかし、このとき、弁体38はプランジャ室16内の高圧の燃料圧を閉弁方向の押圧力として受けるため、弁体38は開弁せず閉弁状態を保つことになる。
【0053】
そして、吐出弁20からコモンレール3内へ図6(e)に斜線で示す部分に対応する高圧燃料が吐出されてプランジャ15の燃料加圧行程が終了すると、プランジャ室16内の燃料圧が低下し、電磁弁30の弁体38はリターンスプリング35の付勢力により開弁する。
【0054】
以上のように、本実施例の制御方法によれば、前者の制御方法に比べて図6(c)にSで示される電気エネルギーを節約することができ、且つ前者の制御方法のようにECU7から電磁弁30への制御信号の通電時間を運転状態に応じて制御する必要がなく、通電時間TEのみを設定すれば良いので、ECU7による高圧ポンプ6の制御が簡易化される。
【0055】
以上の図5または図6に示した制御方法がポンプ制御の基本的動作である。また、これは、図7のフローチャートに示す「通常制御モード」に相当する。すなわち、エンジン始動時には、前述の制御をするのに必要なエンジン回転速度が入力されていないため、前述の制御を実施することはできない。そこで、エンジン始動時のコモンレール圧の昇圧性およびエンジン始動性を向上させるため、図7のフローチャートに示すように、エンジン始動時のポンプ制御特性を切り替える。
【0056】
先ず、所定時間(例えば100ms)以上、エンジン回転速度センサ41にて検出されるエンジン1の回転速度(パルス)信号の入力がECU7に無いか否かを判定する(ステップS1)。この判定結果がYESの場合には、つまり、所定時間以上、エンジン1の回転速度信号の入力が無い場合には、電磁弁制御信号を出力しない。すなわち、電磁弁制御モードを、「ポンプ停止モード」に設定する(ステップS2)。その後に、リターンする。
【0057】
また、ステップS1の判定結果がNOの場合には、気筒判別センサ52にてポンプ特定気筒の判別が完了したか否かを判定する。すなわち、エンジン位相またはクランク角度位相に応じたポンプ位相を判断可能であるかを判定する(ステップS3)。この判定結果がNOの場合には、つまり、ポンプ位相の判断が不能の場合には、電磁弁制御モードを、「始動時モード1」に設定する(ステップS4)。その後に、リターンする。
【0058】
ここで、「始動時モード1」の電磁弁制御においては、例えば図8のタイミングチャートに示したような回転非同期/時間周期の電磁弁制御信号を出力する。すなわち、エンジン1の回転とは同期しない通電ON時間(T1:例えば4ms)と通電OFF時間(T2:例えば32ms−4ms)とに基づいて、外開式の電磁弁30への通電(ON)と通電停止(OFF)とを繰り返すようにすることで、エンジン始動後、少しでも早く、コモンレール圧が昇圧するようにする。
【0059】
また、ステップS3の判定結果がYESの場合には、つまり、ポンプ位相の判断が可能である場合には、圧力センサ43にて検出するコモンレール圧が所定圧力(例えば20MPa)以上であるか否かを判定する。もしくは、エンジン回転速度センサ41にて検出するエンジン回転速度が所定回転速度(例えば400rpm)以上であるか否かを判定する(ステップS5)。この判定結果がYESの場合には、電磁弁制御モードを、上述の「通常制御モード」に設定し、上述のようにして電磁弁制御信号を出力する(ステップS6)。その後に、本ルーチンを終了する。
【0060】
また、ステップS5の判定結果がNOの場合には、つまり、コモンレール圧が所定圧力に満たず、且つエンジン回転速度が所定回転速度に満たない場合には、電磁弁制御モードを、「始動時モード2」に設定する(ステップS7)。その後に、リターンする。
【0061】
ここで、「始動時モード2」での電磁弁制御信号の出力方法を詳述する。
図7のフローチャートのステップS7で、「始動時モード2」と判別された場合には、クランク角度信号の入力をトリガとして、図9のフローチャートが実施される。なお、図9のルーチンは、カムポジションセンサ51にてクランク角度信号(=カム角度信号)が検出されて、そのクランク角度信号がECU7に入力される毎に実施される。
【0062】
先ず、今回、ECU7に入力したクランク角度信号(=カム角度信号)がカムボトムに相当するか否かを判定する(ステップS11)。この判定結果がNOの場合は、ステップS15に進む。
また、ステップS11の判定結果がYESの場合には、今回、ECU7に入力されたカムボトムに相当するクランク角度信号が高圧ポンプ6の何番目の気筒のカムボトムに相当するのかを判別し、通電(ON)する電磁弁30を決定する(ステップS12)。
【0063】
次に、当該気筒の電磁弁30を直ちに強制的に通電(ON)する(ステップS13)。
次に、通電ON時間(T1)経過後に、電磁弁30への通電が停止(OFF)できるように電磁弁30への通電ON時間を制御する通電制御タイマー(OCR:Output・Compare・Registor)へ(T1)をセットする(ステップS14)。
【0064】
次に、今回、ECU7に入力されたクランク角度信号(=カム角度信号)がカムトップに相当するか否かを判定する(ステップS15)。この判定結果がNOの場合は、本ルーチンを終了する。
また、ステップS15の判定結果がYESの場合には、高圧ポンプ6はプランジャ室16への燃料吸入行程に差し掛かっているので、直ちに電磁弁30への通電を停止(OFF)し(ステップS16)、プランジャ室16への燃料吸入を妨げないようにして、本ルーチンを終了する。
【0065】
ここで、図9のフローチャートのステップS14にて通電制御タイマーに通電ON時間(T1)をセットしているが、この(T1)時間が経過した時点で通電制御タイマーより割込要求が出される。これを受けて実施されるのが、図10の通電制御タイマー(OCR)割込ルーチンである。なお、図10のルーチンは、通電制御タイマーにセットされた時間をカウント(計時)していき、ちょうどセットされた時間が経過する毎に実施される。
【0066】
まず、電磁弁30が通電(ON)されるか否かを判定する(ステップS21)。この判定結果がYESの場合には、つまり、電磁弁30が通電(ON)される場合には、通電ON時間(T1)経過後に、電磁弁30への通電が停止(OFF)されるように、通電ON時間(T1)を通電制御タイマーにセットする(ステップS22)。その後に、本ルーチンを終了する。
【0067】
また、ステップS21の判定結果がNOの場合には、つまり、電磁弁30への通電が停止(OFF)される場合には、通電OFF時間(T2)経過後に、再び電磁弁30が通電(ON)されるように、通電OFF時間(T2)を通電制御タイマーにセットする(ステップS23)。その後に、本ルーチンを終了する。
【0068】
以上のように制御すれば、図12のタイミングチャートに示したように、「始動時モード2」において、カムボトムからカムトップまでの燃料圧送行程期間中に、電磁弁30へのON/OFFが通電ON時間(T1)、通電OFF時間(T2)毎に繰り返されることになる。したがって、低温始動時において、プランジャ室16にエアが混入していても、燃料圧送行程にて電磁弁30が開弁してしまうことが無くなるので、コモンレール圧の昇圧性、ひいてはエンジン1の始動性を向上させることができる。
【0069】
さらに、通電ON時間(T1)、通電OFF時間(T2)は、図11のタイミングチャートを用いて説明するようにして決定するのが効果的である。
先ず、通電ON時間(T1)の決定方法について説明する。電磁弁30は、図13に示したようなバッテリ電圧を直接印加するような簡単な構成、且つ安価な電磁弁駆動回路70によって駆動されるものとする。なお、電磁弁駆動回路70の回路構成は、図13に限定されるものではなく、また、本発明を適用する場合においても、2山に限定されるべきものではない。
【0070】
ここで、電磁弁駆動回路70は、バッテリ71よりバッテリ電圧(例えば12V)を受ける第1入力端子72と、この第1入力端子72とアース端子73とを接続して、電磁弁30の電磁コイル34にバッテリ電圧を印加する電気配線74と、この電気配線74の途中に設けられたスイッチング素子(例えばNPN型トランジスタ)75と、ECU7より電磁弁制御信号(制御パルス信号)を受ける第2入力端子76とを有している。
【0071】
この図13に示されるような電磁弁駆動回路70で電磁弁30を駆動する場合、電磁弁30の電磁コイル34への通電開始から電磁弁30の弁体38が閉弁するまでの電磁弁閉弁応答時間(閉弁遅れ時間)は、電磁弁駆動回路70に供給される供給電圧(バッテリ電圧)が高い時には短く、バッテリ電圧が低い時には長くなる。また、エンジン搭載車において、バッテリ電圧が何時でも同じであるということはないため、このバッテリ電圧の違いによる電磁弁閉弁応答時間の変化を考慮して、通電ON時間(T1)、通電OFF時間(T2)を決定する必要があるのである。
【0072】
そこで、通電ON時間(T1)は、電磁弁駆動回路70(電磁弁30の電磁コイル34)に供給されるバッテリ電圧が低く、電磁弁閉弁応答時間が長い時でも確実に電磁弁30の弁体38が開弁する程度に長くする方が良い。これは、カムポジションセンサ51より出力されたクランク角度信号が入力されて、高圧ポンプ6のカムボトムを検出してから始めて電磁コイル34を通電する場合において電磁弁30の弁体38を確実に閉弁しておかないと、その後の通電ON/OFF(電磁コイル34へのONとOFFとの繰り返し)によるプランジャ室圧(コモンレール圧)の昇圧性向上の効果が薄れてしまうためである。
【0073】
一方、通電OFF時間(T2)については、以下のようにして決定することが望ましい。すなわち、図11のタイミングチャートに示したように、通電ON時間(T1)の通電終了直前の最終到達電流値はバッテリ電圧が高いほど高くなる。また、電磁コイル34への通電をOFFすると、電磁コイル34の特性上、フライバック電流が電磁コイル34に流れ、すぐには電磁コイル34を流れる電流値が0Aにはならない。なお、このフライバック電流は自然対数的に減少していく。
【0074】
このフライバック電流が減衰し、電磁弁30の弁体38の閉弁状態を維持可能な最低電流値(以下電磁弁閉弁保持下限電流値と呼ぶ)を下回った時点で、プランジャ室圧が上昇し、外閉弁である電磁弁30が電磁コイル34への通電の有無に拘らず、弁体38の閉弁状態を維持できるだけの圧力になっていないと、電磁弁30の弁体38が開弁してしまい、プランジャ室圧(コモンレール圧)の昇圧性が悪化してしまう可能性がある。また、電磁弁閉弁保持下限電流値を下回るタイミングは、バッテリ電圧が低い時の方が早くなる。したがって、通電OFF時間(T2)は、電磁弁駆動回路70(電磁弁30の電磁コイル34)に供給されるバッテリ電圧が低い時に、フライバック電流が電磁弁閉弁保持下限電流値を下回らないように定めるのが良い。
【0075】
さらに、この通電ON時間(T1)、通電OFF時間(T2)は、バッテリ電圧毎に定めるようにしても良い。これにより、通電ON時間(T1)、通電OFF時間(T2)の決定をより容易にすることができる。この場合は、図14のフローチャートおよび図15のフローチャートに基づいて、以下のように実施される。
【0076】
なお、バッテリ電圧毎に電磁弁閉弁応答時間(電磁弁閉弁遅れ時間)よりも長い通電ON時間(T1)を予め求めておき、また、フライバック電流が電磁弁閉弁保持下限電流値を下回らない通電OFF時間(T2)を予め求めておく。これを図14のステップS32に示す特性図(マップ)および図15のステップS42に示す特性図(マップ)に投入する。
【0077】
先ず、図14のフローチャートの作動は、以下の通りである。
図9のステップS14および図10のステップS22にある「通電のON時間セット」の時には、図14の通電ON時間算出サブルーチンが実行される。
この図14のサブルーチンでは、電磁弁駆動回路70に供給されるバッテリ電圧を取り込む(ステップS31)。次に、先に求めておいたバッテリ電圧毎の特性図(T1マップ)に基づいて、ステップS31にて取り込んだバッテリ電圧に応じた通電ON時間(T1)を算出(決定)する(ステップS32)。次に、ステップS32にて決定した通電ON時間(T1)を通電制御タイマーにセットする(ステップS33)。その後に、本サブルーチンを終了する。
【0078】
次に、図15のフローチャートの作動は、以下の通りである。
図10のステップS23の「通電OFF時間セット」の時には、図15の通電OFF時間算出サブルーチンが実行される。
この図15のサブルーチンでは、電磁弁駆動回路70に供給されるバッテリ電圧を取り込む(ステップS41)。次に、先に求めておいたバッテリ電圧毎の特性図(T2マップ)に基づいて、ステップS41にて取り込んだバッテリ電圧に応じた通電OFF時間(T2)を算出(決定)する(ステップS42)。次に、ステップS42にて決定した通電OFF時間(T2)を通電制御タイマーにセットする(ステップS43)。その後に、本サブルーチンを終了する。
【0079】
ところで、乗用車等の車両に用いられるコモンレール式燃料噴射装置の高圧ポンプ6に用いられる電磁弁30には、車両のエンジン回転速度が5000rpm〜6000rpmという高回転速度域まで使用されるため、高い電磁弁30の応答性が必要である。そして、電磁弁30の応答性を高めるためには、電磁コイル34のインダクタンスを下げて、電磁コイル34を流れる電流値の立ち上がりを急峻にし、また電磁コイル34の抵抗値を下げて、電磁コイル34を電流が流れ易くすることなどが必要である。
【0080】
このような場合、電磁コイル34への通電ON時間(T1)が長すぎると、電磁コイル34に過大な電流が流れてしまい、電磁コイル34の発熱による閉弁応答性の悪化や、ひどい場合には電磁コイル34の溶損(ショート)が懸念される他、電磁弁駆動回路70の熱負荷の増加、高電流にてON/OFFを繰り返すことに起因したラジオノイズの悪化等の問題が生じる可能性がある。
【0081】
そこで、電磁コイル34への過大電流通電を防止するため、図16に示すような電磁弁駆動回路70を用いることが考えられる。この電磁弁駆動回路70には、電磁コイル34への過大電流通電を検出する電流検出回路77と、電磁コイル34にバッテリ電圧を印加する電気配線74に過大電流が検出された場合に、電磁弁制御信号(制御パルス)のON、OFFに拘らず、電磁弁30の電磁コイル34への通電をOFFする電磁弁保護回路78とが設けられている。
【0082】
この図16に示した電磁弁駆動回路70の作動を図17のタイミングチャートを用いて説明する。
制御パルスが立ち上がり、電磁弁30の電磁コイル34への通電が開始されると、電磁弁駆動電流が増加し始める。バッテリ電圧が高く最大許容電流値(ここでは10Aとする)を超える過大電流が電磁コイル34に流れると、電流検出回路77の出力がLoレベルからHiレベルに切り換わる。これを受けて電磁弁保護回路78が作動してスイッチング素子75がOFFされ、制御パルスはONであるが、電磁コイル34への通電をOFFする。
【0083】
電磁コイル34への通電がOFFされると同時に電磁弁駆動電流は減少していくが、安全のため、制御パルスが一旦OFFになるまでの間は、電流検出回路77の出力がHiレベルのままリセットされない。したがって、電磁弁保護回路78により電磁コイル34への通電がOFFされ続けるようになる。そして、通電ON時間(T1)が経過し、制御パルスがOFFになった時点で電流検出回路77の出力をLoレベルにリセットする。
【0084】
このような図16に示した電磁弁駆動回路70を用いた場合には、通電ON時間(T1)および通電OFF時間(T2)を次のように決定するのが良い。すなわち、通電ON時間(T1)の経過如何によらず、バッテリ電圧が高い時には電磁弁30の電磁コイル34への通電がOFFされるため、フライバック電流の下がり方がバッテリ電圧が低い時よりも早くなる。
【0085】
したがって、通電ON時間(T1)は、電磁弁駆動回路70(電磁コイル34)に供給されるバッテリ電圧が低い時の電磁弁閉弁応答時間(電磁弁閉弁遅れ時間)よりも長く設定すれば良い。しかし、通電OFF時間(T2)は、バッテリ電圧が高い時に、電磁弁保護回路78によって通電ON時間(T1)経過以前に電磁コイル34への通電がOFFされた時のフライバック電流が電磁弁保持下限電流値を下回らないような時間に設定する必要がある。
【0086】
なお、図17に示したような電磁弁保護回路78を備えた電磁弁駆動回路70を用いる場合においても、通電ON時間(T1)および通電OFF時間(T2)をバッテリ電圧毎に定めるようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】コモンレール式燃料噴射装置の全体構成を示した概略図である(実施例)。
【図2】コモンレール式燃料噴射装置の主要構成を示した概略図である(実施例)。
【図3】高圧ポンプの構造を示した断面図である(実施例)。
【図4】高圧ポンプの電磁弁の構造を示した断面図である(実施例)。
【図5】(a)は気筒判別、(b)はカム角度、(c)はカムのリフト、(d)は電磁弁制御信号、(e)はカムのリフト、(f)は電磁弁制御信号、(g)はカムのリフト、(h)は電磁弁制御信号を示したタイミングチャートである(実施例)。
【図6】(a)は気筒判別、(b)はカム角度、(c)は電磁弁制御信号、(d)は電磁弁の開閉、(e)はカムのリフトを示したタイミングチャートである(実施例)。
【図7】ポンプ制御の基本的動作を示したフローチャートである(実施例)。
【図8】電磁弁制御信号を示したタイミングチャートである(実施例)。
【図9】電磁弁制御信号を示したフローチャートである(実施例)。
【図10】通電制御タイマーの割込要求を示したフローチャートである(実施例)。
【図11】(a)は制御パルス、(b)は電流検出回路出力、(c)はトランジスタへの出力、(d)は電磁弁駆動電流を示したタイミングチャートである(実施例)。
【図12】(a)は気筒判別、(b)はカム角度、(c)はカムのリフト、(d)は電磁弁制御信号、(e)はカムのリフト、(f)は電磁弁制御信号、(g)はカムのリフト、(h)は電磁弁制御信号を示したタイミングチャートである(実施例)。
【図13】電磁弁駆動回路を示した回路図である(実施例)。
【図14】通電ON時間算出を示したフローチャートである(実施例)。
【図15】通電OFF時間算出を示したフローチャートである(実施例)。
【図16】電磁弁駆動回路を示した回路図である(実施例)。
【図17】(a)は電磁弁制御信号、(b)は電磁弁駆動電流、(f)はクランク角度信号を示したタイミングチャートである(実施例)。
【符号の説明】
1 エンジン
2 インジェクタ
3 コモンレール
6 高圧ポンプ
7 ECU(吐出量制御手段)
13 カム
14 シリンダ
15 プランジャ
16 プランジャ室
30 電磁弁
41 エンジン回転速度センサ(回転速度検出手段)
43 圧力センサ(圧力検出手段)
51 カムポジションセンサ(エンジン位相検出手段)
52 気筒判別センサ(エンジン位相検出手段)
70 電磁弁駆動回路
77 電流検出回路

Claims (7)

  1. (a)コモンレール内に蓄圧された高圧燃料をエンジンの各気筒に噴射するインジェクタと、
    (b)前記エンジンにより回転駆動されるカム、このカムの回転に伴って往復方向に駆動されるプランジャ、このプランジャを摺動可能に支持するシリンダ、前記プランジャの一端面と前記シリンダの内周面との間に形成されたプランジャ室、および前記プランジャの一端面に対向するように前記シリンダに取り付けられた外開式の電磁弁を有する高圧ポンプと、
    (c)エンジン位相を検出するエンジン位相検出手段と、
    (d)コモンレール圧を検出する圧力検出手段、あるいはエンジンの回転速度を検出する回転速度検出手段と、
    (e)前記電磁弁への通電時期を制御することで、前記高圧ポンプより吐出される前記コモンレールへの吐出量を調量する吐出量制御手段と
    を備えた蓄圧式燃料噴射装置において、
    前記吐出量制御手段は、エンジン始動時に、前記エンジン位相検出手段にて検出したエンジン位相に応じた高圧ポンプ位相が判断可能となった時点から、前記圧力検出手段にて検出したコモンレール圧が所定圧力以上に上昇するか、あるいは前記回転速度検出手段にて検出した前記エンジンの回転速度が所定回転速度以上に上昇するまでの間は、前記高圧ポンプのカムボトムからカムトップまでの燃料圧送行程期間中、前記電磁弁への通電と通電停止とを繰り返すことで、前記電磁弁が開弁しないようにすることを特徴とする蓄圧式燃料噴射装置。
  2. 請求項1に記載の蓄圧式燃料噴射装置において、
    前記エンジン位相検出手段は、前記エンジンのクランク角度を検出するクランク角度検出手段であって、
    前記吐出量制御手段は、前記クランク角度検出手段にて検出したクランク角度の入力を起点として、予め決められた、前記電磁弁を通電する通電時間と前記電磁弁への通電を停止する無通電時間とに基づいて、前記電磁弁が開弁しないように前記電磁弁への通電と通電停止との繰り返しを行うことを特徴とする蓄圧式燃料噴射装置。
  3. 請求項2に記載の蓄圧式燃料噴射装置において、
    前記吐出量制御手段は、前記高圧ポンプの電磁弁を駆動する電磁弁駆動回路を有し、
    前記電磁弁を通電する通電時間は、前記電磁弁駆動回路への供給電圧が低い時の、前記電磁弁への通電開始から前記電磁弁が閉弁するまでの電磁弁閉弁応答時間よりも長く設定され、
    前記電磁弁への通電を停止する無通電時間は、前記電磁弁駆動回路への供給電圧が低い時の、前記電磁弁への通電終了に伴って前記電磁弁に流れるフライバック電流が前記電磁弁の閉弁状態を維持可能な最低電流値を下回らないように設定されることを特徴とする蓄圧式燃料噴射装置。
  4. 請求項3に記載の蓄圧式燃料噴射装置において、
    前記吐出量制御手段は、前記電磁弁への通電と通電停止とは、前記電磁弁駆動回路への供給電圧毎に予め定める電磁弁制御特性に基づいて、前記電磁弁への通電と通電停止とを切り替えるか、あるいは前記電磁弁駆動回路への供給電圧の高低に基づいて、前記電磁弁への通電と通電停止とを切り替えることを特徴とする蓄圧式燃料噴射装置。
  5. (a)コモンレール内に蓄圧された高圧燃料をエンジンの各気筒に噴射するインジェクタと、
    (b)前記エンジンにより回転駆動されるカム、このカムの回転に伴って往復方向に駆動されるプランジャ、このプランジャを摺動可能に支持するシリンダ、前記プランジャの一端面と前記シリンダの内周面との間に形成されたプランジャ室、および前記プランジャの一端面に対向するように前記シリンダに取り付けられた外開式の電磁弁を有する高圧ポンプと、
    (c)この高圧ポンプの電磁弁を駆動する電磁弁駆動回路を有し、
    前記高圧ポンプの電磁弁への通電および通電停止を制御することで、前記高圧ポンプより吐出される前記コモンレールへの吐出量を調量する吐出量制御手段とを備えた蓄圧式燃料噴射装置において、
    前記吐出量制御手段は、前記電磁弁への供給電流が所定電流値以上であるか否かを検出する電流検出回路を有し、
    エンジン始動時に、前記高圧ポンプのカムボトムからカムトップまでの燃料圧送行程期間中、前記電磁弁への通電と通電停止とを繰り返すことで、前記電磁弁が開弁しないようにすると共に、
    前記電流検出回路にて前記電磁弁への供給電流が所定電流値以上であることを検出した際に、前記電磁弁駆動回路によって前記電磁弁への通電を停止した場合には、前記電磁弁を通電する通電時間を、前記電磁弁駆動回路への供給電圧が低い時の、前記電磁弁への通電開始から前記電磁弁が閉弁するまでの電磁弁閉弁応答時間よりも長く設定し、
    前記電磁弁駆動回路への供給電圧が高い状態で前記通電時間の通電をした後に、前記電磁弁駆動回路によって前記電磁弁への通電を強制的に停止した場合には、前記電磁弁への通電を停止する無通電時間を、前記電磁弁への通電終了に伴って前記電磁弁に流れるフライバック電流が前記電磁弁の閉弁状態を維持可能な最低電流値を下回らないように設定することを特徴とする蓄圧式燃料噴射装置。
  6. 請求項5に記載の蓄圧式燃料噴射装置において、
    前記吐出量制御手段は、前記電磁弁への通電と通電停止とは、前記電磁弁駆動回路への供給電圧毎に予め定める電磁弁制御特性に基づいて、前記電磁弁への通電と通電停止とを切り替えるか、あるいは前記電磁弁駆動回路への供給電圧の高低に基づいて、前記電磁弁への通電と通電停止とを切り替えることを特徴とする蓄圧式燃料噴射装置。
  7. 請求項1ないし請求項6のうちのいずれか1つに記載の蓄圧式燃料噴射装置において、
    前記吐出量制御手段は、前記エンジンの気筒判別または前記エンジンのクランク角度を検出するカム位置検出手段を有し、
    前記カム位置検出手段にて前記高圧ポンプのカムトップを検出した際に、前記電磁弁への通電を直ちに停止することを特徴とする蓄圧式燃料噴射装置。
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