JPH05195848A - 燃料噴射装置及び燃料噴射弁駆動回路 - Google Patents

燃料噴射装置及び燃料噴射弁駆動回路

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JPH05195848A
JPH05195848A JP4006772A JP677292A JPH05195848A JP H05195848 A JPH05195848 A JP H05195848A JP 4006772 A JP4006772 A JP 4006772A JP 677292 A JP677292 A JP 677292A JP H05195848 A JPH05195848 A JP H05195848A
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fuel injection
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capacitor
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Masahiko Miyaki
正彦 宮木
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 主噴射前に補助噴射を行う燃料噴射装置にお
いて、主噴射タイミングの精度を向上させ、しかもコス
トアップを招かないこと。 【構成】 高速駆動回路70においては、コンデンサ71を
充電するためのトランス73と、充電スイッチ75とが配設
され、コンデンサ71と各電磁コイル47とをつなぐ経路に
は放電スイッチ77が配設されている。充電スイッチ75及
び放電スイッチ77はCPU41により制御されている。ま
た、コンデンサ71の電圧はCPU41によりモニタされて
いる。燃料噴射に当たっては、充電スイッチ75を細かな
パルスによりスイッチングしてコンデンサ71を充電した
ら、それまでオンとされていた放電スイッチ77をオフに
する。パイロット噴射が完了したら放電スイッチ77をオ
ンにする。従って、コンデンサ71に蓄えられた電力は主
噴射の際に放電され、主噴射の高速化及び精度向上を実
現することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、燃料噴射装置及び燃料
噴射弁駆動回路に係り、特に、内燃機関の1回の燃焼に
必要な燃料量を、補助噴射と主噴射とからなる複数回の
燃料噴射によって賄う燃料噴射方式を採用した燃料噴射
装置及びそこへの利用に適する燃料噴射弁駆動回路に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば特開昭59−1658
58号公報記載の様に、電磁弁を駆動制御して燃料噴射
を行うコモンレール式の燃料噴射システムが知られてい
る。この種のシステムでは、特に直噴ディーゼルに用い
られる場合にコモンレール圧の要求値が高くなり、かつ
噴射開始タイミングの要求精度も高くなるため、瞬間的
に電磁弁を駆動する必要がある。このため、こうした燃
料噴射弁駆動回路には、図10に示す様に、電磁コイル
101へ高速駆動用の電力を放電するためのコンデンサ
103が配設され、1回の燃料噴射から次回の燃料噴射
までの間に充電スイッチ105をスイッチング操作する
ことによりコンデンサ103を充電する構成が採用され
ていた。この様な構成によって、電磁弁101を精度よ
く高速で駆動できるようになっていた。なお、+Bはバ
ッテリ、107はトランス、109は定電流回路、11
1は電磁弁101の駆動スイッチである。
【0003】ところで、ディーゼル機関においてはNO
x対策の要求が高く、燃焼温度の上昇を押さえる工夫と
して、1回の燃焼に必要な燃料量を、補助噴射(パイロ
ット噴射)と主噴射とからなる複数回の燃料噴射によっ
て賄うパイロット噴射方式が採用される様になってき
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の燃料
噴射弁駆動回路を見ると分かる様に、この様な複数回の
燃料噴射を行う場合には、コンデンサに蓄電された電流
は、パイロット噴射の際に放電されてしまう。そして、
これらパイロット噴射と主噴射との間は短い時間間隔で
あるので、主噴射までにコンデンサを充電することは不
可能であった。このため、図11に示す様に、パイロッ
ト噴射後の主噴射においては、電磁弁を高速駆動するこ
とができなかった。
【0005】この結果、従来の回路構成では主噴射のタ
イミングを精度よく実現することができず、また、パイ
ロット噴射と主噴射との間隔を所定以上短くすることが
できなかった。ここで、パイロット噴射方式はパイロッ
ト噴射で着火状態となった気筒内へ主噴射を行うことで
燃焼を緩慢化させることを目的としているから、パイロ
ット噴射から主噴射までの間隔が長くなってしまうと目
的を達成することができない。パイロット噴射はアイド
ル状態から通常走行状態まで広い回転数領域に亘って実
施されるから、従来の技術では、回転数の高い領域の様
にパイロット噴射から主噴射までの間隔が一層短くなら
なければならない場合に、十分追従することができなく
なるのである。この結果、NOx低減効果を十分に発揮
できず、また、HC,COエミッションの悪化や騒音の
発生という問題があった。
【0006】こうした問題に対して、主噴射のときにも
充電が間に合うように二重のチャージアップ部を設ける
ことも考えられるが、これでは複雑な回路構成が必要と
なり、コストアップの問題が生じてしまう。また、回路
が複雑ゆえに制御も複雑になり、制御の狂いも生じ易
い。
【0007】そこで、主噴射タイミングの精度を向上さ
せることができ、しかもコストアップを招くことのない
燃料噴射装置及び燃料噴射弁駆動回路を提供することを
目的として本発明を完成した。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用】かかる目的を達
成するためになされた本発明の燃料噴射装置は、内燃機
関の1回の燃焼に必要な燃料量を、補助噴射と主噴射と
からなる複数回の燃料噴射によって賄う複数回噴射手段
と、内燃機関の燃料噴射弁を駆動開始する際に使用する
電力を蓄えておく蓄電手段と、前記蓄電手段を放電させ
る放電手段と、該放電手段による放電が行われた後、次
回の燃料噴射の実行時期までに前記蓄電手段に充電を行
う充電手段とを備える燃料噴射装置において、前記複数
回噴射手段による補助噴射の際には前記放電手段を作動
させず、主噴射の際に前記放電手段を作動させる放電時
期制御手段を備えることを特徴とする。
【0009】本発明の燃料噴射装置によれば、放電時期
制御手段が、複数回噴射手段による補助噴射の際には放
電手段を作動させず、主噴射の際に放電手段を作動させ
る。従って、主噴射について燃料噴射弁の高速駆動を実
行することができ、主噴射タイミングを精度よく実現す
ることができる。また、主噴射の高速駆動が可能である
から、補助噴射終了から主噴射開始までの間隔を短くす
ることができる。
【0010】また、本発明の燃料噴射弁駆動回路は、内
燃機関の燃料噴射弁を駆動開始する際に使用する電力を
蓄えておく蓄電手段と、前記蓄電手段を放電させる放電
手段と、該放電手段による放電が行われた後、次回の燃
料噴射の実行時期までに前記蓄電手段に充電を行う充電
手段とを備える燃料噴射弁駆動回路において、前記放電
手段を、前記蓄電手段から燃料噴射弁への通電経路に配
設された開閉スイッチと、該開閉スイッチを開閉制御す
る制御手段とから構成したことを特徴とする。
【0011】この燃料噴射弁駆動回路によれば、放電手
段を、蓄電手段から燃料噴射弁への通電経路に配設され
た開閉スイッチと、開閉スイッチを開閉制御する制御手
段とから構成したから、蓄電手段から燃料噴射弁への放
電時期を任意に選択することができる。従って、請求項
1記載の装置に適用するのに極めて適した回路といえ
る。
【0012】
【実施例】次に、本発明の構成・作用・効果を一層明瞭
にするため、コモンレール式の燃料噴射装置について本
発明を適用した好適な実施例を説明する。図1は可変吐
出量高圧ポンプを備えるコモンレール式燃料噴射装置の
構成図である。
【0013】このコモンレール式燃料噴射装置1は、6
気筒ディーゼルエンジン用のものであって、各気筒に配
設される6個のインジェクタ3と、各インジェクタ3に
供給する高圧燃料を蓄圧するコモンレール5と、コモン
レール5に燃料タンク7から燃料を圧送する可変吐出量
の高圧ポンプ9と、これらを制御する電子制御装置(E
CU)11とを備える。
【0014】燃料タンク7に蓄えられた燃料は、フィー
ドポンプ13により吸い上げられ、高圧ポンプ9へ低圧
状態にて圧送される。低圧で圧送された燃料は、図2に
示す様に、高圧ポンプ9内に設置された燃料ギャラリー
15に蓄えられ、チェック弁17の設定開弁圧により一
定圧に維持されている。この設定開弁圧以上に燃料ギャ
ラリー15内の燃料圧が上昇した場合には、チェック弁
17が開弁され、燃料は燃料タンク7へと戻される。
【0015】一方、燃料ギャラリー15は、電磁制御弁
19を介して燃料加圧用のチャンバー21と連通・遮断
される。チャンバー21には、プランジャー23が嵌合
されている。このプランジャー23が上昇する際に電磁
制御弁19を閉ざすと、チャンバー21内で燃料が加圧
される。この圧力がチェック弁25の開弁圧以上になる
と、チャンバー21内の燃料がコモンレール5に圧送さ
れることになる。従って、加圧圧送の開始時期は電磁制
御弁19の閉弁時期により定まる。圧送終了時期は、プ
ランジャー23の上死点到達時期に対応して一定である
ため、圧送開始時期を早めれば、圧送量が増すことにな
る。このような機構を用い、ECU11は目標とするコ
モンレール圧を得るため、この電磁制御弁19の閉弁時
期を制御する。
【0016】なお、以上の高圧ポンプ系の作動詳細は本
発明と直接的に関与しないため、これ以上詳細な説明を
省略する。詳細説明については、特開平2−14625
6号公報に記載されているのでそちらを参照されたい。
上述のように燃料は、高圧ポンプ9により加圧圧送され
てコモンレール5に蓄えられる。その時の燃料圧力はコ
モンレール5に設置されたコモンレール圧センサ27に
て検出され、ECU11へ電気信号として送られる。E
CU11は前述したようにこのコモンレール圧が目標値
となるように電磁制御弁19の閉弁時期をコントロール
する。なお、コモンレール5にはプレッシャリミッタ2
9が配設され、内圧が高くなり過ぎない様にも対処され
ている。
【0017】こうしてコモンレール5に蓄えられた高圧
の燃料は、図3に示す様に、フローリミッタ31を介し
てエンジン33の各気筒毎に設置されたインジェクタ3
に送られる。燃料は、インジェクタ3内で二方向に分岐
する。その一方は、三方弁35のポートα及びポートβ
を介してコマンドピストン37の背面に流れ込んでい
る。また他方は、コマンドピストン37に連結されたニ
ードル39の下端の油溜り41に流入している。即ち、
インジェクタ3内で分岐した燃料は、ニードル39を押
し下げる力と押し上げる力に分かれている。このとき、
コマンドピストン37の背面の面積の方が大きいため、
全体としては下向きの力、つまりニードル39を閉弁維
持する力の方が勝っている。従って、三方弁35が図示
の連通状態(ポートαからポートβへの連通状態)にあ
る場合には燃料は噴射されない。
【0018】燃料噴射に当たっては、ECU11が、後
述する演算結果に基づく所定のタイミングにて所定期間
に渡ってCPU41の出力ポート43をONにすること
により実行される。CPU41の出力ポート43がON
となると、スイッチングトランジスタ(駆動スイッチ)
45が導通状態に切り換えられ、三方弁35に付設され
た電磁コイル47に通電がなされる。この結果、三方弁
35はポートβとポートγとが連通する状態に切り換わ
り、コマンドピストン37の背面にはコモンレール5か
らの燃料圧が加わらなくなると共に、背面に流れ込んで
いた高圧燃料は燃料タンク7へ逃げることになる。この
結果、コマンドピストン37の背圧は下がり、ニードル
39を上方向へ押し上げる力の方が勝ることになり、ノ
ズルが開弁し、燃料の噴射が開始される。
【0019】なお、こうした燃料噴射や各種制御を行う
ため、図1に示す様に、ECU11にはコモンレール圧
センサ27の他、気筒判別センサ51,クランク角セン
サ53,アクセル開度センサ55,アイドルスイッチ5
7,スタータスイッチ59,冷却水温センサ61などの
各種運転状態検出手段からの信号も入力されている。
【0020】また、図3,図4に示す様に、バッテリ+
Bから電磁コイル47への回路中には、電磁コイル47
の高速駆動用のコンデンサ71が配設されている。この
コンデンサ71を含む回路を高速駆動回路70と称する
こととする。この高速駆動回路70には、コンデンサ7
1を充電するためのトランス73と、スイッチングトラ
ンジスタ(充電スイッチ)75とが配設されている。ま
た、コンデンサ71と、各電磁コイル47とをつなぐ経
路にもスイッチングトランジスタ(放電スイッチ)77
が配設されている。この充電スイッチ75及び放電スイ
ッチ77はCPU41によりスイッチング制御されてい
る。また、コンデンサ71の電圧はCPU41によりモ
ニタされている。
【0021】この他、トランス73とコンデンサ71の
間には逆流防止用のダイオード79が配設されている。
また、バッテリ+Bと各電磁コイル47との間には、定
電流回路81とコンデンサ電流の逆流を防止するダイオ
ード83が配設され、コンデンサ71側にもバッテリ電
流の逆流を防止するダイオード85が配設されている。
【0022】この様な回路構成となっているので、駆動
スイッチ45がオンとされた場合でも、放電スイッチ7
7がオンとなっていなければコンデンサ71に蓄電され
た電力は放電されない(図5(A)参照)。そして、放
電スイッチ77がオンとされている状態で駆動スイッチ
45をオンとした場合に、電磁コイル47にはピーク電
流Ipが通電され、その後バッテリ電圧に基づいて一定
電流Ihが通電される(図5(B)参照)。
【0023】なお、後述する目標通電期間TQの経過後
に、電磁コイル47への通電を停止することにより、再
びポートαとポートβとが連通した状態に復帰し、コマ
ンドピストン37に高い背圧を加えてニードル39を閉
弁方向へ移動させ、燃料噴射を終了させる。
【0024】次に、前述したインジェクタ3の電磁コイ
ル47への通電制御について説明する。ECU11内に
設置されたCPU41は、図6に示すメインルーチンに
て、各種センサから運転状態を取り込み(S10)、公
知の判定条件に基づいてパイロット噴射を行うべき条件
になっているか否かを判定する(S20)。パイロット
噴射をすべき条件となっているならば、パイロット噴射
ルーチン(S30)を、そうでなければ通常噴射ルーチ
ン(S40)を実行する。
【0025】パイロット噴射ルーチンにおいては、図7
に示す様に、前気筒の燃料噴射が終了したことを確認し
(S110)、充電スイッチ75を細かなパルスにより
スイッチングする(S120)。なお、このときは放電
スイッチ77はオンとされている。この放電スイッチ7
7は、コンデンサ電圧が目標値になったらオフにされる
(S130,S140)。
【0026】次に、所定のパイロット噴射時期に至った
ら、駆動スイッチ45を所定期間だけオンとする制御を
実行する(S150,S160)。そして、今度は放電
スイッチ77をオンにして(S170)、所定の主噴射
時期に至ったら、駆動スイッチ45を所定期間だけオン
とする制御を実行する(S180,S190)。
【0027】以上の様に制御処理が行われる結果、図8
に示す様な燃料噴射が実行される。即ち、時刻T1にお
いて#1気筒に対するパイロット噴射指令がオフとなる
と、それまでオフとされていた放電スイッチ77がオン
とされ、その後の時刻T2にて指示された主噴射に対す
る駆動電流としてはコンデンサ電圧の放電によるピーク
電流が現れ、三方弁35が高速で切り換えられ、ニード
ル39が高速で開弁方向へ押し上げられる。従って、設
定噴射時期である時刻T2に対して極めて精度のよいタ
イミングで主噴射を開始することができる。そして、時
刻T3になって#1気筒に対する主噴射指令がオフとな
ると直ちに充電スイッチ75のスイッチング制御が開始
される。このスイッチングは、コンデンサ電圧が目標電
圧と一致する時刻T4まで続けられる。こうして#2気
筒の主噴射における高速駆動電流の準備が完了する。そ
して、これと同時に放電スイッチ77はオフに切り換え
られる。従って、#2気筒に対するパイロット噴射指令
がオンとされてもコンデンサ71からの放電は行われな
い。この#2気筒に対するパイロット噴射がオフとなる
と再び放電スイッチ77がオンとされ(時刻T5)、そ
の後の時刻T6における主噴射に対しては高速駆動電流
が供給可能なようになる。
【0028】一方の通常噴射ルーチンにおいては、図9
に示す様に、前気筒の燃料噴射が終了したことを確認し
(S210)、コンデンサ電圧が目標値になるまで充電
スイッチ75を細かなパルスによりスイッチングし(S
220,S230)、所定の噴射時期に至ったら、駆動
スイッチ45を所定期間だけオンにする(S240,S
250)。この間、放電スイッチ77はずっとオンにさ
れ続けている。
【0029】以上説明した様に、本実施例では、放電ス
イッチ77を追加し、これを適宜オンオフ制御すること
により、パイロット噴射後の主噴射のときにコンデンサ
電圧を放電することができる。従って、主噴射のタイミ
ングを精度よく実現することができ、パイロット噴射に
より着火状態となった気筒内へ精度よく主噴射を行うこ
とができ、緩慢な燃焼状態を的確に実現することができ
る。そして、主噴射タイミングの精度向上により、パイ
ロット噴射と主噴射との間隔を短くすることも可能であ
る。従って、本実施例によれば、アイドル状態から通常
走行中までの広範な運転領域において、的確なパイロッ
ト噴射方式の燃料噴射を実現することができ、NOx低
減を的確に実現することができると共に、HC,COエ
ミッションの悪化や騒音の発生を的確に防止することも
できる。しかも、充電回路は一つだけでよく、回路の複
雑化やそれに伴う制御の複雑化等を招くこともない。
【0030】以上本発明の実施例を説明したが、本発明
はこれらに限定されず、その要旨を逸脱しない範囲内の
種々なる態様を採用することができる。例えば、コモン
レール式燃料噴射装置に限らず、電磁駆動により燃料噴
射を行い、かつパイロット噴射方式を採用しているシス
テムならば、どの様な燃料噴射装置においても本発明を
適用し得ることはもちろんである。
【0031】また、本出願人が先に出願した様に(特願
平3−249357号)、低温クランキング時の始動性
向上のためのスプリット噴射方式においても、1回の燃
焼に必要な燃料量を、補助噴射と主噴射とからなる複数
回の燃料噴射によって賄う噴射方式が採用されているか
ら、これに本発明を適用してもよい。この低温クランキ
ング時のスプリット噴射方式は、最初のプレ噴射によっ
て気筒内を活性化させて着火し易い状態にしておき、そ
こへ主噴射を行うことで着火性を向上させることを目的
とした燃料噴射方式である。このため、上述したパイロ
ット噴射と比べると主噴射までの間隔は長く制御され
る。従って、パイロット噴射ほど主噴射タイミングの精
度についての要求は高くない。しかし、折角活性化した
のに主噴射が遅れてしまうと、このプレ噴射による気筒
内活性化の効果が薄れる場合もあるから、主噴射タイミ
ングを的確に制御することができるのは望ましいことで
ある。特に、プレ噴射を複数回行う場合などにおいて
は、主噴射時期の精度向上が効果的と考えられる。
【0032】
【発明の効果】以上の如く本発明の燃料噴射装置によれ
ば、蓄電手段に蓄電された電力を主噴射の開始に使用す
ることができ、主噴射についての燃料噴射弁の高速駆動
が可能となり、主噴射タイミングを精度よく実現するこ
とができる。また、主噴射の高速駆動が可能であるか
ら、補助噴射終了から主噴射開始までの間隔を短くする
ことができる。この結果、排気エミッションの改善効果
を適切に引き出すことができる。
【0033】また、本発明の燃料噴射弁駆動回路によれ
ば、放電手段を、蓄電手段から燃料噴射弁への通電経路
に配設された開閉スイッチと、開閉スイッチを開閉制御
する制御手段とから構成したから、蓄電手段から燃料噴
射弁への放電時期を任意に選択することができる。従っ
て、請求項1記載の装置に適用するのに極めて適した回
路である。しかも、簡単な回路構成であり、かつ簡単に
制御することができるから、装置の複雑化や部品点数の
大幅な増加を招くことがなく、コスト面でも極めて優れ
ている。加えて、シンプル故に制御性も良好となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例のシステムを示す構成図である。
【図2】 高圧ポンプの構成を示す模式図である。
【図3】 インジェクタの構成を示す模式図である。
【図4】 高速駆動回路の構成を示す回路図である。
【図5】 高速駆動回路の作用を示す説明図である。
【図6】 メインルーチンのフローチャートである。
【図7】 パイロット噴射ルーチンのフローチャートで
ある。
【図8】 パイロット噴射ルーチン実行中のタイミング
チャートである。
【図9】 通常噴射ルーチンのフローチャートである。
【図10】 従来の高速駆動回路の構成を示す回路図で
ある。
【図11】 従来の高速駆動回路の作用を示すタイミン
グチャートである。
【符号の説明】
1・・・コモンレール式燃料噴射装置、3・・・インジ
ェクタ、5・・・コモンレール、7・・・燃料タンク、
9・・・高圧ポンプ、11・・・ECU、27・・・コ
モンレール圧センサ、33・・・エンジン、41・・・
CPU、45・・・駆動スイッチ、70・・・高速駆動
回路、71・・・コンデンサ、73・・・トランス、7
5・・・充電スイッチ、77・・・放電スイッチ。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年2月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】また、図3,図4に示す様に、バッテリ+
Bから電磁コイル47への回路中には、電磁コイル47
の高速駆動用のコンデンサ71が配設されている。この
コンデンサ71を含む回路を高速駆動回路70と称する
こととする。この高速駆動回路70には、コンデンサ7
1を充電するためのトランス73と、スイッチングトラ
ンジスタ(充電スイッチ)75とが配設されている。ま
た、コンデンサ71と、各電磁コイル47とをつなぐ経
路にもスイッチングトランジスタ及びリレースイッチか
らなる放電スイッチ77が配設されている。即ち、コン
デンサ71への充電は、放電スイッチ77におけるスイ
ッチングトランジスタがオンとされ、かつ駆動スイッチ
45のいずれもがオフとされた状態において、充電スイ
ッチ75が細かなパルスによりスイッチングされること
で実行される。また、コンデンサ71からの放電は、放
電スイッチ77におけるスイッチングトランジスタがオ
ンとされ、かつ駆動スイッチ45のいずれかがオンとさ
れることで実行される。この充電スイッチ75及び放電
スイッチ77はCPU41によりスイッチング制御され
ている。また、コンデンサ71の電圧はCPU41によ
りモニタされている。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年2月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の1回の燃焼に必要な燃料量
    を、補助噴射と主噴射とからなる複数回の燃料噴射によ
    って賄う複数回噴射手段と、 内燃機関の燃料噴射弁を駆動開始する際に使用する電力
    を蓄えておく蓄電手段と、 前記蓄電手段を放電させる放電手段と、 該放電手段による放電が行われた後、次回の燃料噴射の
    実行時期までに前記蓄電手段に充電を行う充電手段とを
    備える燃料噴射装置において、 前記複数回噴射手段による補助噴射の際には前記放電手
    段を作動させず、主噴射の際に前記放電手段を作動させ
    る放電時期制御手段を備えることを特徴とする燃料噴射
    装置。
  2. 【請求項2】 内燃機関の燃料噴射弁を駆動開始する際
    に使用する電力を蓄えておく蓄電手段と、 前記蓄電手段を放電させる放電手段と、 該放電手段による放電が行われた後、次回の燃料噴射の
    実行時期までに前記蓄電手段に充電を行う充電手段とを
    備える燃料噴射弁駆動回路において、 前記放電手段を、 前記蓄電手段から燃料噴射弁への通電経路に配設された
    開閉スイッチと、 該開閉スイッチを開閉制御する制御手段とから構成した
    ことを特徴とする燃料噴射弁駆動回路。
JP00677292A 1992-01-17 1992-01-17 燃料噴射装置及び燃料噴射弁駆動回路 Expired - Lifetime JP3424239B2 (ja)

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