JP3902344B2 - 吸気ダクト - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンへ空気を供給する通路としての吸気ダクトに関し、詳しくは吸気時の騒音が低減された吸気ダクトに関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車エンジンの吸気系では、吸気時に吸気ダクトにおいて騒音が発生するという問題がある。この吸気騒音は、特にエンジンの低速回転時に耳障りである。そこで従来より、吸気ダクトにサイドブランチ及び/又はレゾネータを設け、ヘルムホルツの共鳴理論などに基づいて計算される特定周波数の騒音を低減することが行われている。
【0003】
ところがサイドブランチは、長いものでは約30cmの長さにもなり、レゾネータの容積は大きいものでは14リットルもの大きさとなる。そのためこれらの吸音装置のエンジンルーム内に占めるスペースが大きくなり、他の部品の搭載の自由度が低くなるという不具合が生じる。
そこで実開昭64-22866号公報には、吸気ダクト内にオリフィスを配置し、オリフィスの位置で吸気を絞ることで吸気騒音を低減することが開示されている。このように吸気通路を絞ることにより、音響質量が大きくなり、低音域の吸気音を低減することができる。
【0004】
また実開平3-43576号公報には、エアクリーナケースに並列に接続された2本の吸気管と、2本の吸気管からそれぞれ分岐した分岐管と、各分岐管が共に連結された共通のレゾネータを有し、一方の吸気管における分岐管の接続部の上流側に運転状態に応じて選択的に開く開閉弁を備えた吸気音低減装置が開示されている。
【0005】
この実開平3-43576号公報に開示の装置によれば、エンジン回転数に応じて開閉弁を制御して吸気管を1本又は2本に切り替えることにより、エンジン回転数に応じて吸入空気量を制御し、かつ吸気騒音を低減することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが上記した吸気通路を絞る方法では、エンジンの高速回転時に吸入空気量が不足して出力が低下するという不具合がある。
また実開平3-43576号公報に開示の装置では、開閉弁が全閉状態から全開状態となるまでの間、あるいは全開状態から全閉状態となるまでの間の状態で保持される状態があり、吸気管と開閉弁の間に隙間がある時間が長くなる場合がある。このような場合には、吸気音がその隙間から漏れるため、車内において低周波のこもり音が聞こえるという不具合がある。
【0007】
さらに実開平3-43576号公報に開示の装置では、開閉弁を駆動するために電子制御回路、電磁開閉弁、あるいはダイヤフラムアクチュエータなどを用いているので、部品点数が多く複雑となってコスト面から好ましいものではない。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、電子制御回路や電磁開閉弁などを用いずに、エンジンの低速回転時には吸気騒音を低減し、かつ低周波のこもり音の発生を防止するとともに、高速回転時には十分な空気量を吸入できる安価な吸気ダクトとすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する請求項1に記載の吸気ダクトの特徴は、エンジンへ空気を供給する通路としての吸気ダクトにおいて、第1吸気通路と、第2吸気通路と、第2吸気通路に揺動自在に設けられて第2吸気通路を開閉可能であり吸気負圧によって第2吸気通路を開く開閉部材と、第2吸気通路に揺動自在に設けられ揺動端が開閉部材の表面に当接するステーと、ステーを開閉部材の揺動軸に対して直角方向に開閉部材の揺動端部に向かって揺動するように付勢することで第2吸気通路を閉じる方向へステーを介して開閉部材を付勢する付勢部材と、を備え、
開閉部材が第2吸気通路を閉状態から開状態とする際にはステーが開閉部材の動きを抑制し、開閉部材が第2吸気通路を開状態から閉状態とする際にはステーが開閉部材の動きを容易とすることにある。
【0010】
【発明の実施の形態】
請求項1に記載の吸気ダクトでは、エンジンが低速回転の場合には第2吸気通路の負圧が所定値以下であるため、付勢手段の付勢力とステーによって開閉部材は第2吸気通路を閉じた状態で保持され、これにより第1吸気通路のみが開口した構成となる。したがって低速回転の場合には吸気通路が絞られた状態となり、音響質量が大きくなるため低音域の吸気音が低減される。
【0011】
次いでエンジンが高速回転となって第2吸気通路の負圧が所定値を超えると、ステーにより動きが抑制された状態で開閉部材が揺動して第2吸気通路が開かれる。したがって吸気負圧が所定値となるまでは開閉部材が開くことなく、かつ開閉部材のばたつきが防止され異音の発生が防止される。そして第2吸気通路が開かれることで吸気通路が広く確保されるので、高速回転時にエンジンへ十分な空気量を供給することができる。
【0012】
なお、ステーによる開閉部材の動きの抑制は、閉状態から開状態への揺動初期には強く抑制し、揺動の中期から後期には弱く抑制する。これにより揺動初期には開閉部材がゆっくりと揺動し、吸気負圧がさらに高まってから一気に揺動して第2吸気通路を開くため、開閉部材のばたつきが一層防止されるとともに、第2吸気通路と開閉部材の間の隙間から吸気音が漏れるのが防止される。
【0013】
さらに第2吸気通路の負圧が所定値以下に低下して開閉部材が開状態から閉状態となる際には、付勢手段で付勢されたステーによって開閉部材が揺動する。このときステーは開閉部材の動きを容易とするため、開閉部材は速やかにかつ確実に第2吸気通路を閉じ、第2吸気通路と開閉部材の間の隙間から吸気音が漏れるのが防止される。
【0014】
上記作用をさらに向上させるには、第1吸気通路の開口面積を小さくし、第2吸気通路の開口面積を大きくすることが好ましい。また、吸気ダクトを分岐構造とし、例えばそれぞれ第1吸気通路と第2吸気通路をもつ二つの吸気通路をもちそれが途中で合流して一つになるような吸気ダクトとした場合には、第1吸気通路をもつ吸気通路を細くして音響質量をさらに大きくするとともに、第2吸気通路をもつ吸気通路を太くして十分な空気量を供給できるように構成することが好ましい。
【0015】
開閉部材としては、揺動により第2吸気通路を開閉する弁などが例示される。またサイドブランチやレゾネータを設けてもよいが、本発明の吸気ダクトによればサイドブランチやレゾネータを設けることなく低音域の吸気音を低減することができる。したがって、エンジンルーム内に占めるスペースを小さくして他の部品の搭載の自由度を向上させるためには、サイドブランチやレゾネータを設けないことが望ましい。
【0017】
ところで、吸気負圧が大きくなって開閉部材が揺動する際には、エンジン回転数の上昇に伴って開閉部材は最初ゆっくり揺動し、次いで一気に揺動して全開状態となる場合がある。この場合には、僅かな時間であるが揺動初期に開閉部材が少し開いた状態があり、その間吸気音が隙間から漏れるという不具合がある。
そこで、第2吸気通路は開閉部材が第2吸気通路を開くときに開閉部材の揺動端面と近接して案内する案内面を有することが望ましい。エンジン回転数の上昇に伴って開閉部材が最初ゆっくり揺動した場合でも、開閉部材の揺動端面が案内面に近接して移動するので、開閉部材と第2吸気通路との間に隙間が生じるのが防止されているため、吸気音が漏れるのを防止することができる。
【0018】
さらに上記吸気ダクトでは、開閉部材が第2吸気通路を僅かに開いた時点で開閉部材に振動が発生し、それによる異音が発生するという不具合がある。これは、開閉部材と第2吸気通路との間の小さな断面積の空間を吸気が急激に通過し、しかも付勢手段による付勢力と吸気負圧との差が小さいと開閉部材がその状態となっている時間が長くなるために、エンジン本体からの吸気脈動が開閉部材に伝わりやすく、それによって開閉部材が振動するからである。
【0019】
そこで、第2吸気通路は開閉部材が第2吸気通路を閉じたときに開閉部材と当接する係止面をもち、開閉部材が係止面から離れるときに抵抗力を与える抵抗手段を備えることが好ましい。吸気負圧が大きくなり付勢手段による付勢力と吸気負圧との差圧が大きくなって開閉部材が第2吸気通路を開く方向へ揺動しようとすると、抵抗手段からの抵抗力が作用するので、差圧力が抵抗手段からの抵抗力を超えるまでは開閉部材は第2吸気通路を閉じた状態を維持する。そして差圧力が抵抗手段の抵抗力を超えた時点で、開閉部材は一気に揺動して第2吸気通路を開く。
【0020】
したがってこの吸気ダクトによれば、開閉部材と第2吸気通路との間に小さな断面積の空間ができる時間をきわめて短くすることができるので、開閉部材の振動による異音を防止することができる。
この抵抗手段としては、上記した保持手段を利用してもよいし、別の抵抗手段を用いてもよい。別の抵抗手段としては、永久磁石、電磁石など開閉部材を吸着する手段、あるいはスプリング、ダンパ、開閉部材の自重などの付勢手段を用いることができる。
【0021】
【実施例】
以下、実施例、参考例及び比較例により本発明を具体的に説明する。
(比較例)
図23に比較例の吸気ダクトを示す。この吸気ダクトは、実開平3-43576号公報に開示のものに相当し、径の小さな第1吸気通路 100と径の大きな第2吸気通路 200を備え、第2吸気通路 200に弁 300が揺動自在に枢支されている。そして弁 300の枢支軸は円板形状のカム 400の中心に連結され、カム 400の周縁部には、一端が固定されたスプリング 500の他端が固定されている。スプリング 500は弁 300が第2吸気通路 200を全閉状態としたときに最も付勢力が小さくなるように構成されている。
【0022】
この吸気ダクトでは、第2吸気通路 200の吸気負圧が所定値より小さい間は弁 300が第2吸気通路 200を全閉状態とし、第1吸気通路 100のみから吸気されるため低音域の吸気音が低減される。そして吸気負圧が所定値を超えると、吸気負圧に比例して弁 300がカム 400を介して伝わるスプリング 500の付勢力に抗して揺動し、第2吸気通路 200の開口面積が増大するため、十分な空気量が確保される。
【0023】
しかしながら、この比較例の吸気ダクトでは、弁 300が全閉状態から全開状態となるまでの間、あるいは全開状態から全閉状態となるまでの間の状態で保持される状態があり、第2吸気通路 200と弁 300の間に隙間がある時間が長くなる場合がある。このような場合には、吸気音がその隙間から漏れるため、車内において低周波のこもり音が聞こえるという不具合がある。
【0024】
(参考例1)
そこで図1に本参考例の吸気ダクトの構成説明図を示す。この吸気ダクトは、小径の第1吸気通路1と、第1吸気通路1より大径の第2吸気通路2とがエアクリーナケース3に接続されている。
第1吸気通路1の断面積はφ40のパイプの断面積に相当し、第2吸気通路2の断面積はφ70のパイプの断面積に相当するように構成されている。そして第2吸気通路2の中間には、弁部4が形成されている。
【0025】
弁部4では、図2に示すように、第2吸気通路2の管壁に弁40が揺動自在に枢支されている。弁40の揺動軸の一端には、図3に示すようにリターンスプリング41が配置され、リターンスプリング41は常に第2吸気通路2を閉じる方向へ弁40を付勢している。また第2吸気通路2には、弁40の揺動端部が当接する段部20が形成されている。
【0026】
弁40の表面には長孔42をもつガイド43が弁40の揺動軸に対して直角方向に延びて形成され、凸形ピン44の一端がピン45を介して長孔42内を移動自在に係合している。また凸形ピン44は、ピン45により弁40に対して揺動自在ともなっている。そして凸形ピン44の他端の径大部46が第2吸気通路2の上壁を貫通して上方へ突出し、第2吸気通路2の上外壁面には突出する凸形ピン44の他端の径大部46を覆うカバー47が気密に固定されている。
【0027】
そしてカバー47内には図4に示すクリップ5が、ブッシュ48により下方への移動が規制された状態で固定されている。このクリップ5は、凸形ピン44の他端の径大部46が着脱可能に形成され、径大部46のクリップ5内へ進入する方向の移動を抑制するとともに径大部46のクリップ5内から退出する方向への移動を容易とするようにその断面形状が設計されている。
【0028】
すなわちクリップ5は、図5に示すように、中央にくびれ部50をもち、くびれ部50の下方に下方へ向かって径が拡大する下テーパー面51が形成され、くびれ部50の上方に上方へ向かって径が拡大する上テーパー面52が形成されている。そして上テーパー面52の上方には、下方へ湾曲した湾曲部53が形成されている。
したがって径大部46がクリップ5に進入する際には、径大部46は下テーパー面51を押圧しくびれ部50を拡径して進入する。このとき湾曲部53はほとんど変形しないため、径大部46は大きな抵抗を受けながら進入する。しかし一旦クリップ5に進入した径大部46が退出する際には、径大部46は上テーパー面51を押圧してくびれ部50を拡径するとともに、湾曲部53も拡径する方向へ弾性変形する。したがって径大部46がクリップ5から退出する際には、くびれ部50と湾曲部53の両方が弾性変形するため進入時に比べてクリップ5が容易に弾性変形するので、径大部46は容易に退出する。
【0029】
上記のように構成された本参考例の吸気ダクトにおいて、第2吸気通路2内の吸気負圧が所定値より小さい場合には、リターンスプリング41の付勢力により、図2に示すように弁40の揺動端部が段部20に押圧されて第2吸気通路2が閉じられている。したがって径の小さな第1吸気通路1のみから吸気されるので、音響質量が大きくなりレゾネータなどを用いずとも低音域の吸気音が低減される。またこの時、凸形ピン44の他端の径大部46はクリップ5の下テーパー面51内に位置している。
【0030】
吸気負圧がリターンスプリング41の付勢力より大きくなり、弁40が揺動しようとすると、凸形ピン44の他端の径大部46がクリップ5の下テーパー面51を押圧し、クリップ5のくびれ部50が拡径するように弾性変形する。したがって吸気負圧がある程度大きくなるまでは、クリップ5の弾性力が反力として作用するため、弁40の揺動が抑制される。
【0031】
そして吸気負圧が所定値を超えて弁40が大きく揺動すると、凸形ピン44がガイド43に案内されて移動しながら上昇し、径大部46がクリップ5のくびれ部50を弾性変形させて拡径させ、くびれ部50を乗り越えて上テーパー面52の位置まで進入する。凸形ピン44がこのようにして上昇が抑制された状態で上昇するため、弁40のばたつきが抑制される。そして径大部46がくびれ部50を乗り越えると、クリップ5からの弾性反力が解消されるため、弁40が一気に揺動し第2吸気通路2と略平行な全開状態となって第2吸気通路2が開かれる。一方、クリップ5は弾性反力により元の状態に復帰している。
【0032】
したがって、吸気は主として太く短い第2吸気通路2を通って吸入されるため、吸入空気量が少なくなるような不具合が回避される。また吸気音はエンジン音にまぎれて聞こえず、不快な騒音となることがない。
そして再び吸気負圧が小さくなると、リターンスプリング41の付勢力により弁40が揺動し、径大部46がクリップ5の上テーパー面52を押圧する。するとクリップ5は、くびれ部50と湾曲部53の両方が弾性変形するため、径大部46はくびれ部50を容易に乗り越えることができ、弁40は容易に揺動する。したがって弁40はリターンスプリング41の付勢力により素早く段部20に押圧され第2吸気通路2が閉じられるため、第2吸気通路2と弁40の間に隙間がある時間が短くでき、吸気音がその隙間から漏れることによる低周波のこもり音の発生を防止することができる。
【0033】
すなわち本参考例の吸気ダクトによれば、吸気負圧に応じて弁40を自動的に全開及び全閉状態に維持することができ、レゾネータなどを用いずとも吸気音の低減と必要な吸気量の確保とを両立することができる。そして電子制御やダイヤフラムアクチュエータなどを不要とした単純な構成であるため、信頼性が高く低コストとすることができる。
【0034】
なお本参考例では、クリップ5の形状を利用したが、例えば凸形ピン44の径大部46の形状を、先端を曲率半径の大きな曲面とし後端を曲率半径の小さな曲面とすることもできる。この場合も径大部46のクリップ5への進入時に抵抗が大きく、クリップ5からの退出時に抵抗が小さくすることができるので、弁40が第2吸気通路2を閉状態から開状態とする際に弁40の動きが抑制され、弁40が第2吸気通路2を開状態から閉状態とする際に弁40の動きを容易とすることができる。
【0035】
(実施例1)
図6に本発明の実施例1の吸気ダクトを示す。この吸気ダクトは、第2吸気通路2内に揺動自在に配置された弁40をもち、同じく第2吸気通路2内に揺動自在に配置されたステー6を有している。また第1吸気通路1及びエアクリーナケース3は、参考例1と同様に構成されているが、弁40にはリターンスプリング41は設けられていない。
【0036】
ステー6は一端60が第2吸気通路2の側壁に枢支され、他端61の先端が弁40に当接している。そして一端60にはコイルスプリング62が設けられ、ステー6はコイルスプリング62によって弁40の揺動軸に対して直角方向に揺動端部へ向かって揺動するように付勢されている。
上記のように構成された本実施例の吸気ダクトにおいて、第2吸気通路2内の吸気負圧が所定値より小さい場合には、弁40はコイルスプリング62の付勢力によりステー6によって押し下げられ、図6に示すように第2吸気通路2は弁40によって閉じられている。そしてステー6の先端が弁40の揺動端部近傍に当接している。
【0037】
ここで吸気負圧の力Fにより、ステー6の先端が当接している点Pにおいて弁40にF1 の力が作用するとすると、ステー6には分力F2 及びF3 が作用する。したがって点Pに作用するコイルスプリング62の付勢力をF3 より大きくしておけば、弁40はステー6によって揺動が抑制され、第2吸気通路2は閉じられた状態が維持される。これにより径の小さな第1吸気通路1のみから吸気されるので、音響質量が大きくなりレゾネータなどを用いずとも低音域の吸気音が低減される。
【0038】
すなわち吸気負圧がある程度大きくなるまでは、点Pに作用するコイルスプリング62の付勢力が反力として作用するため、ステー6を介して弁40の揺動が抑制される。したがって低速回転時に騒音を効果的に防止でき、弁40のばたつきも抑制される。
そして吸気負圧Fの分力F3 が点Pに作用するコイルスプリング62の付勢力より大きくなると、弁40が揺動し図7に示すように第2吸気通路2が開かれる。この時点ではステー6には、吸気負圧Fから点Pにコイルスプリング62の付勢力より大きな分力F3 が作用するため、弁40は第2吸気通路2を開いた状態で保持される。
【0039】
したがって、吸気は主として太く短い第2吸気通路2を通って吸入されるため、吸入空気量が少なくなるような不具合が回避される。また吸気音はエンジン音にまぎれて聞こえず、不快な騒音となることがない。
そして再び吸気負圧が小さくなると、コイルスプリング62の付勢力によりステー6によって押し下げられることで弁40は容易に揺動し、第2吸気通路2が閉じられる。
【0040】
すなわち本実施例の吸気ダクトにおいても、参考例1と同様に吸気負圧に応じて弁40を自動的に全開及び全閉状態に維持することができ、レゾネータなどを用いずとも吸気音の低減と必要な吸気量の確保とを両立することができる。そして電子制御やダイヤフラムアクチュエータなどを不要とした単純な構成であるため、信頼性が高く低コストとすることができる。
【0041】
なお本実施例ではステー6とコイルスプリング62により請求項1にいう保持手段を構成したが、例えばステー6をバネ鋼などから形成すれば、ステー6自身で付勢力が得られるので、コイルスプリング62を不要として本実施例と同様の作用・効果を奏する吸気ダクトとすることもできる。
また本実施例では、ステー6とコイルスプリング62を第2吸気通路2内に設けたが、弁40の移動に伴って移動する部材を第2吸気通路2の外部に設ければ、ステー6とコイルスプリング62を第2吸気通路2の外部に設けることもできる。
【0042】
(参考例2)
図8に参考例2の吸気ダクトを示す。この吸気ダクトは、第2吸気通路2内に揺動自在に配置された弁40をもち、弁40にはロッド49が弁40の揺動軸に対して直角方向に揺動自在に保持されている。そしてロッド49が第2吸気通路2の上壁に設けられたスリット21を貫通して上方へ突出し、第2吸気通路2の上外壁面には突出するロッド49を覆うカバー47が傾斜状態で気密に固定されている。また第1吸気通路1及びエアクリーナケース3は参考例1と同様に構成されているが、弁40にはリターンスプリング41は設けられていない。
【0043】
そしてカバー47内にはカム7がスプリング70を介して配置され、カム7とカバー47との間に形成されたくさび状の隙間71にロッド49の先端が係合するようになっている。ロッド49の先端は曲面をなし、隙間71内を円滑に移動可能となっている。
カム7は、ロッド49に対向する表面に第1テーパー面72をもち、第1テーパー面72に連続する頂部にも第2テーパー面73が設けられている。したがってカム7の第2テーパー面73とカバー47の内面との間には、上方ほど間隔が狭くなるくさび状の隙間71が形成されている。そしてスプリング70は、カム7を隙間71の間隔が狭くなる方向へ付勢している。
【0044】
したがって第2吸気通路2内の吸気負圧が所定値より小さい場合には、スプリング70の付勢力によってロッド49の先端が隙間71から排除された状態となることにより、弁40は第2吸気通路2を閉じた状態が維持される。そして吸気負圧が大きくなって弁40が第2吸気通路2を開く方向へ揺動しようとしても、ロッド49の先端が隙間71に進入しようとする力よりもスプリング70の付勢力が大きい間は、弁40が第2吸気通路2を閉じた状態が維持される。
【0045】
そして吸気負圧がさらに大きくなると、ロッド49がスプリング70の付勢力に抗して隙間71に進入してカム7を押し下げ、さらに隙間71内に進入する。これにより弁40はスプリング70の付勢力によって抑制されながら吸気負圧によって揺動し、第2吸気通路2を開いた状態となる。したがって、吸気は主として太く短い第2吸気通路2を通って吸入されるため、吸入空気量が少なくなるような不具合が回避される。また吸気音はエンジン音にまぎれて聞こえず、不快な騒音となることがない。
【0046】
再び吸気負圧が小さくなると、スプリング70の付勢力によってロッド49の先端が隙間71から押し出される。したがって弁40は容易に揺動して第2吸気通路2を閉じる。
すなわち本参考例の吸気ダクトにおいても、参考例1と同様に吸気負圧に応じて弁40を自動的に全開及び全閉状態に維持することができ、レゾネータなどを用いずとも吸気音の低減と必要な吸気量の確保とを両立することができる。そして電子制御やダイヤフラムアクチュエータなどを不要とした単純な構成であるため、信頼性が高く低コストとすることができる。
【0047】
なお、図9に示すように、弁40に長孔42をもつガイド43を形成し、ロッド49の一端をピン45を介して長孔42内を移動自在に保持することも好ましい。このようにすれば、ロッド49が一層円滑に隙間71内を進退するので、弁40の揺動が一層円滑となる。また第2吸気通路2を貫通する孔(スリット21)の面積を小さくすることができるので、吸気音の漏れを一層防止することができる。
【0048】
(参考例3)
図10に本参考例の吸気ダクトを示す。この吸気ダクトは、第2吸気通路2内に揺動自在に配置された弁40をもち、弁40には円弧状の案内レール74をもつカム7が突設されている。そしてカム7は第2吸気通路2の上壁に設けられたスリット21を貫通して上方へ突出し、第2吸気通路2の上外壁面には突出するカム7を覆うカバー47が気密に固定されている。また第1吸気通路1及びエアクリーナケース3は参考例1と同様に構成されているが、弁40にはリターンスプリング41は設けられていない。そしてカバー47内には、ロッド49がスプリング70を介して配置され、ロッド49は水平方向に前後移動可能となっている。
【0049】
またロッド49の先端は曲面形状とされ、カム7の案内レール74に押圧されて円滑に移動可能に構成されている。そしてロッド49の先端形状と案内レール74の形状を最適に設計することにより、スプリング70の付勢力によってロッド49がカム7を押圧すると、カム7は下方へ移動するように構成されている。
したがって第2吸気通路2内の吸気負圧が所定値より小さい場合には、スプリング70の付勢力によってロッド49の先端がスリット21内へ押し出されてカム7を押圧することにより、カム7は下方へ移動し弁40は第2吸気通路2を閉じた状態が維持される。そして吸気負圧が大きくなって弁40が第2吸気通路2を開く方向へ揺動しようとしても、吸気負圧がカム7の先端をロッド49に向かって押圧する力よりもスプリング70の付勢力が大きい間は、弁40が第2吸気通路2を閉じた状態が維持される。
【0050】
そして吸気負圧がさらに大きくなると、カム7がスプリング70の付勢力に抗して案内レール74がロッド49を押圧しながら上昇する。これにより弁40はスプリング70の付勢力によって抑制されながら吸気負圧によって揺動し、第2吸気通路2を開いた状態となる。したがって、吸気は主として太く短い第2吸気通路2を通って吸入されるため、吸入空気量が少なくなるような不具合が回避される。また吸気音はエンジン音にまぎれて聞こえず、不快な騒音となることがない。
【0051】
再び吸気負圧が小さくなると、スプリング70の付勢力によってロッド49の先端がカム7を押圧するので、カム7が下降し弁40は容易に揺動して第2吸気通路2を閉じる。
すなわち本参考例の吸気ダクトにおいても、参考例1と同様に吸気負圧に応じて弁40を自動的に全開及び全閉状態に維持することができ、レゾネータなどを用いずとも吸気音の低減と必要な吸気量の確保とを両立することができる。そして電子制御やダイヤフラムアクチュエータなどを不要とした単純な構成であるため、信頼性が高く低コストとすることができる。
【0052】
なお、図11に示すように、スプリング70の代わりに上下方向に弾性変形可能なロッド49としても同様の作用効果が得られることはいうまでもない。また図12,13に示すように、ロッド49の進退方向を本実施例から90度ずらせた構成としてもよい。さらに図14に示すように、カム7、ロッド49及びスプリング70を第2吸気通路2の外部に設けることもできる。
【0053】
(参考例4)
図15に本参考例の吸気ダクトを示す。この吸気ダクトは、第2吸気通路2内に揺動自在に配置された弁40をもち、第2吸気通路2の外側面にはスイングアーム80が揺動自在に枢支されている。そしてスイングアーム80の先端には歯車81が固定されている。また弁40の揺動軸の先端は第2吸気通路2から突出し、第2吸気通路2から突出する揺動軸の端部には、楕円形状の歯面をもつ楕円歯車82が1/4の形状で固定されている。したがって弁40の揺動に伴って楕円歯車82が回動する。
【0054】
そしてスイングアーム80は、図示しないスプリングによって弁40の上方(図16の矢印A方向)へ向かって付勢され、歯車81はその付勢力により楕円歯車82に常時押圧されて噛合するように構成されている。また歯車81の軸にも図示しないスプリングが保持され、歯車81はそのスプリングによって図16の矢印B方向へ回動するように付勢されている。したがって弁40は、楕円歯車82が歯車81と噛合することにより、歯車81に設けられた図示しないスプリングによって第2吸気通路2を常時閉じる方向に付勢されている。
なお第1吸気通路1及びエアクリーナケース3は実施例1と同様に構成されているが、弁40にはリターンスプリング41は設けられていない。
【0055】
また楕円歯車82は、弁40が第2吸気通路2を閉じた状態でその長径部が歯車82と噛合し、弁40が第2吸気通路2を開くにつれて楕円歯車82の短径部が噛合するように構成されている。
したがって弁40が第2吸気通路2を閉じた状態では、図16に示すように、歯車81は楕円歯車82の長径部と噛合して弁40を閉じる方向へ付勢している。したがって歯車81から楕円歯車82に作用する回転モーメントが大きいため、第2吸気通路2内の負圧が所定値に達するまでは弁40が第2吸気通路2を閉じた状態が維持される。
【0056】
そして吸気負圧が大きくなり弁40が第2吸気通路2を開く方向へ揺動すると、楕円歯車81は歯車82からの付勢力によって回動が抑制されつつ回動し、弁40は抑制されながら吸気負圧によって揺動して第2吸気通路2を開いた状態となる。その状態では、歯車81は楕円歯車82の短径部と噛合しているので、歯車81から楕円歯車82に作用する回転モーメントが小さく、弁40は吸気負圧によって第2吸気通路2を安定して開いている。したがって、吸気は主として太く短い第2吸気通路2を通って吸入されるため、吸入空気量が少なくなるような不具合が回避される。また吸気音はエンジン音にまぎれて聞こえず、不快な騒音となることがない。
【0057】
吸気負圧が歯車81から楕円歯車82に作用する回転モーメントより小さくなると、楕円歯車82は歯車81からの付勢力によって容易に揺動し、弁40は容易に揺動して第2吸気通路2を閉じる。
すなわち本参考例の吸気ダクトにおいても、参考例1と同様に吸気負圧に応じて弁40を自動的に全開及び全閉状態に維持することができ、レゾネータなどを用いずとも吸気音の低減と必要な吸気量の確保とを両立することができる。そして電子制御やダイヤフラムアクチュエータなどを不要とした単純な構成であるため、信頼性が高く低コストとすることができる。
【0058】
(実施例2)
ところで上記した実施例1及び各参考例の吸気ダクトにおいては、吸気負圧が大きくなって弁40が揺動する際には、エンジン回転数の上昇に伴って弁40は最初ゆっくり揺動し、次いで一気に揺動して全開状態となるため、僅かな時間であるが揺動初期に弁40が少し開いた状態がある。そのため、その間吸気音が隙間から漏れるという不具合がある。
【0059】
そこで本実施例では、図17に示すように第2吸気通路2の底壁面に断面三角形状の凹部23を設け、弁40の揺動端部が凹部23に収納されるように構成している。他の構成は実施例1と同様である。凹部23は、弁40が全閉状態となったときに弁40の揺動端部を係止する係止面24と、弁40の揺動時に揺動端部の端面が沿う案内面25とをもち、案内面25の幅Lは、上記した弁40がゆっくり揺動する間の揺動端面の移動距離に相当している。
【0060】
したがって本実施例の吸気ダクトでは、エンジン回転数の上昇に伴って弁40が最初ゆっくり揺動した場合でも、弁40の揺動端部は案内面25に近接して移動し第2吸気通路2との間に隙間が生じるのが防止されているため、吸気音が隙間から漏れるのが防止できる。
なお案内面25の断面形状を弁40の揺動軸を中心とした円弧形状とすれば、弁40の揺動端部との間隙を一層小さくすることができ、吸気音が隙間から漏れるのを一層防止することができる。また第2吸気通路2の内壁面と摺接する弁40の周囲に、不織布などを貼り付けることも好ましい。このようにすれば第2吸気通路2の内壁面とのクリアランスが調整されるため、隙間の発生による吸気音の漏れを一層防止することができ、ガタつきなどによる衝撃音も防止される。
【0061】
また上記実施例では第2吸気通路2に凹部23を設けたが、図18に示すように断面三角形状の凸部26としても同様の作用効果が奏される。
なお図18に示す例では、第2吸気通路2の底壁面に貫通孔27を設けている。このように貫通孔27を設けることにより、弁40や管壁に付着して溜まった水分を貫通孔27から排出することができ、水分の付着による作動不良を抑制することができる。
【0062】
(実施例3)
ところが上記した実施例においては、弁40が僅かに開いた時点で弁に振動が発生し、それによる異音が発生するという不具合があった。これは、弁と第2吸気通路との間の小さな断面積の空間を吸気が急激に通過し、それによって弁が振動するからである。
【0063】
そこで本実施例では、図19に示すように、実施例2の吸気ダクトにおいて、第2吸気通路2の凹部23の係止面24に所定の磁力をもつ永久磁石60を配置し、弁40の先端の永久磁石60に対向する表面に鉄片61を接合している。
このように構成したことにより、吸気負圧が小さい場合には鉄片61が永久磁石60に吸着され、弁40は凹部23の係止面24に当接して第2吸気通路2を閉じている。そして吸気負圧が大きくなって永久磁石60と鉄片61との吸着力を超えた時点で、弁40は凹部23から離れ一気に揺動して第2吸気通路2を開く。
【0064】
したがって本実施例の吸気ダクトによれば、弁40と第2吸気通路2との間に小さな断面積の空間ができる時間をきわめて短くすることができるので、弁40の振動による異音を防止することができる。
なお上記実施例3では、凹部23に永久磁石60を配置し弁40に鉄片61を接合したが、逆に凹部23に鉄片を配置し弁40に永久磁石を接合しても同様の効果が奏される。また永久磁石に代えて電磁石を用いてもよい。そして永久磁石60あるいは鉄片61を凹部23あるいは弁40に配置するには、インサート成形、接着など公知の種々の手段を採用することができる。
【0065】
(実施例4)
さらに永久磁石60の断面形状を図20に示すように例えば略三角形状とすれば、永久磁石60を凹部23の代用とすることもできる。
また上記実施例では、弁40の振動防止に磁力のみを利用していたが、図20に示すように、弁40の揺動軸に弁40が常に第2吸気通路2を閉じる方向へ付勢するトーションスプリング62をさらに配置してもよい。
【0066】
そしてトーションスプリング62の付勢力を所定値とすることにより、吸気負圧が小さい場合には、トーションスプリング62の付勢力によって弁40が永久磁石60に押圧され、弁40は第2吸気通路2を閉じる。そして吸気負圧が大きくなると、弁40は永久磁石60から離れ一気に揺動して第2吸気通路2を開く。
したがって本実施例の吸気ダクトによっても、弁40と第2吸気通路2との間に小さな断面積の空間ができる時間をきわめて短くすることができるので、弁40の振動による異音を防止することができる。
【0067】
なお本実施例では、トーションスプリング62のバネ力と磁力の両方を利用しているが、トーションスプリング62のバネ力のみで同じ作用を発現することもできることはいうまでもない。
(実施例5)
また磁力あるいはトーションスプリングの付勢力に代えて、ダンパによる抵抗力を利用することもできる。例えば図21に示すように、弁40の揺動軸と第2吸気通路2の側壁とに互いに噛合する一対の歯車32,33を形成し、いずれか一方あるいは両方の歯車の内部にダンパ機構34を内蔵させておく。図21では第2吸気通路2の側壁に設けられた歯車33にダンパ機構34が内蔵されている。
【0068】
そしてダンパ機構34の抵抗力を所定値とすることにより、吸気負圧が小さい場合には、ダンパ機構34の抵抗力によって弁40が開くのが防止され、弁40は段部20又は凹部23に接して第2吸気通路2を閉じている。そして吸気負圧が大きくなると、弁40は段部20又は凹部23から離れ一気に揺動して第2吸気通路2を開く。
したがって本実施例の吸気ダクトによっても、弁40と第2吸気通路2との間に小さな断面積の空間ができる時間をきわめて短くすることができるので、弁40の振動による異音を防止することができる。
【0069】
(実施例6)
上記した実施例5の吸気ダクトでは、弁40にはダンパ機構34の抵抗力が常に作用している。そのため弁40の応答性が低下するという不具合が発生する。
そこで本実施例では図22に示すように、一対の歯車32,33の一方(図22では歯車33)を部分歯車として、弁40が段部20又は凹部23表面に当接した状態から僅かに開いた状態となるまでの間のみダンパ機構34の抵抗力が作用するように構成している。
したがって本実施例の吸気ダクトでは、実施例5と同様の作用効果が奏されるとともに、弁40の応答性も他の実施例と同等とすることができる。
【0070】
したがって本実施例の吸気ダクトでは、第9実施例と同様の作用効果が奏されるとともに、弁40の応答性も他の実施例と同等とすることができる。
【0071】
【発明の効果】
すなわち請求項1に記載の吸気ダクトによれば、エンジンの低速回転時には低音域の吸気音を低減できるとともに、高速回転時には十分な空気量を吸入することができる。そして電子制御回路、電磁開閉弁及びダイヤフラムアクチュエータなどを用いていないので、安価な吸気ダクトとすることができる。
【0072】
そして開閉部材が閉状態から開状態となる際には、ステーによって開閉部材の揺動が抑制されているので、吸気負圧が所定値となるまでは開閉部材を確実に閉状態に維持することができる。また開状態から閉状態となる際には、ステーによって移動が促進されるため、吸気負圧が所定値以下となれば開閉部材は容易に揺動して確実に第2吸気通路を閉じる。したがって作動の安定性に優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】参考例1の吸気ダクトの全体構成を示す斜視図である。
【図2】参考例1の吸気ダクトの弁全閉時の図1の要部断面図である。
【図3】参考例1の吸気ダクトの要部斜視図である。
【図4】参考例1に用いたクリップの斜視図である。
【図5】参考例1に用いたクリップの断面図である。
【図6】本発明の第1の実施例の吸気ダクトの弁全閉時の要部断面図である。
【図7】本発明の第1の実施例の吸気ダクトの弁全開時の要部断面図である。
【図8】参考例2の吸気ダクトの弁全閉時の要部断面図である。
【図9】参考例2の吸気ダクトの他の態様を示し、弁全閉時の要部断面図である。
【図10】参考例3の吸気ダクトの弁全閉時の要部断面図である。
【図11】参考例3の吸気ダクトの他の態様を示し、弁全閉時の要部断面図である。
【図12】参考例3の吸気ダクトの他の態様を示し、弁全閉時の要部断面図である。
【図13】参考例3の吸気ダクトを図12と直角方向から見た弁全閉時における要部断面図である。
【図14】参考例3の吸気ダクトの他の態様を示し、弁全閉時の要部断面図である。
【図15】参考例4の吸気ダクトの弁全閉時の要部断面図である。
【図16】参考例4の吸気ダクトの動作を示す説明図である。
【図17】実施例2の吸気ダクトの弁全閉時の要部断面図である。
【図18】実施例2の吸気ダクトの他の態様を示し、弁全閉時の要部断面図である。
【図19】実施例3の吸気ダクトの弁全閉時の要部断面図である。
【図20】実施例4の吸気ダクトの弁全閉時の要部断面図である。
【図21】実施例5の吸気ダクトの弁全閉時の要部断面図である。
【図22】実施例6の吸気ダクトの弁全閉時の要部断面図である。
【図23】比較例の吸気ダクトの構成を示す説明図である。
【符号の説明】
1:第1吸気通路 2:第2吸気通路 3:エアクリーナケース
4:弁部 6:ステー 40:弁(開閉部材)
62 :コイルスプリング(付勢手段)
Claims (1)
- エンジンへ空気を供給する通路としての吸気ダクトにおいて、第1吸気通路と、第2吸気通路と、該第2吸気通路に揺動自在に設けられて該第2吸気通路を開閉可能であり吸気負圧によって該第2吸気通路を開く開閉部材と、
該第2吸気通路に揺動自在に設けられ揺動端が該開閉部材の表面に当接するステーと、
該ステーを該開閉部材の揺動軸に対して直角方向に該開閉部材の揺動端部に向かって揺動するように付勢することで該第2吸気通路を閉じる方向へ該ステーを介して該開閉部材を付勢する付勢部材と、を備え、
該開閉部材が該第2吸気通路を閉状態から開状態とする際には該ステーが該開閉部材の動きを抑制し、該開閉部材が該第2吸気通路を開状態から閉状態とする際には該ステーが該開閉部材の動きを容易とすることを特徴とする吸気ダクト。
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