JP5548067B2 - 内燃機関の吸気装置 - Google Patents

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Description

この発明は、自動車用内燃機関等の吸気装置に関し、特に、エアクリーナの入口側の有効通路断面積を吸入空気流量に応じて切り換えるようにした吸気装置に関する。
自動車用内燃機関等の内燃機関においては、吸気系の吸気入口として外部に開口する吸気ダクトの通路断面積が大きいと、外部へ漏洩する吸気騒音が大となり、他方で、通路断面積が過度に小さいと、吸入空気流量が大きいときに通気抵抗が大となり、吸気効率が低下する、ということが知られている。
そのため、エアクリーナの入口側の有効通路断面積を吸入空気流量に応じて変化させる技術が従来から種々提案されている。例えば、特許文献1には、エアクリーナの入口側に第1ダクトと第2ダクトとを並列に設け、その一方に、負圧アクチュエータにより開閉駆動される開閉弁を設けた構成が開示されている。この開閉弁は、例えば機関回転数に基づいて制御され、低回転域では閉、高回転域では開、となり、これによって有効通路断面積が2段階に切り換えられる。
また、特許文献2には、同様に、エアクリーナの入口側に2つのダクトを並列に設け、その一方を、吸気流によって自然に開度が定まるフラップ型の弁によって開閉するようにした構成が開示されている。このものでは、磁石粉末入りのゴムから弁が形成されており、磁力により閉位置に固定される一方、開き始めた後は、吸気流による付勢力と自重とがバランスするように、その開度が定まることになる。
特開2004−76657号公報 特開平11−82202号公報
上記のように吸気系の入口側の有効通路断面積を変化させ得る吸気装置にあっては、特に、弁ないしフラップが閉じている機関低速域(例えばアイドル状態)から内燃機関が加速した際に、弁ないしフラップが素早く全開となる必要がある。
上記特許文献1のように何らかのアクチュエータを介して弁ないしフラップを開閉する構成では、十分な応答速度でもって弁ないしフラップを開作動させることが可能ではあるが、アクチュエータを付加することによる部品点数の増加や構成の複雑化ならびにその制御システムが必要となる。
一方、特許文献2のような単純なフラップ型の構成では、例えば上記のような磁石粉末入りのゴムなど特殊な構成としないと閉位置を保持することができない。そして、仮に、このようなフラップ型の弁に、閉方向へ付勢するためのバネを付加したとすると(後述する図8の比較例参照)、開度が増加するほどバネ力が大となるので、結局、吸入空気流量が大となったときにフラップが全開とならず、通気抵抗が増大してしまう。
そこで、この発明は、2つの回動中心を具備したフラップ機構により開度の増加に伴うバネ力の増加が生じないようにし、吸入空気流量が増加したときにフラップが速やかに全開位置まで開放されるようにすることを目的としている。
この発明は、内燃機関のエアクリーナの吸気入口側に2つの吸気通路を有し、その一方の吸気通路に、吸気流に応答して開くフラップ機構を設けてなる内燃機関の吸気装置において、上記フラップ機構は、略矩形の通路断面形状に対応した略矩形の板状をなすフラップと、このフラップの一端に設けられた第1回転軸と、上記一端までの受圧面積よりも他端までの受圧面積の方が大となるように上記フラップの偏った中間位置に設けられた第2回転軸と、上記フラップが上記吸気通路を閉じた全閉位置にあるときの上記第1,第2回転軸の位置をそれぞれ第1回転軸基準位置および第2回転軸基準位置としたときに、上記第1回転軸基準位置を中心とした相対的に小角度の円弧に沿って上記第2回転軸基準位置から下流側の第2回転軸開位置まで上記第2回転軸を案内する第2案内部と、上記第2回転軸開位置にある上記第2回転軸を中心とした相対的に大角度の円弧に沿って上記第1回転軸基準位置から上流側の第1回転軸開位置まで上記第1回転軸を案内する第1案内部と、上記第2回転軸を上記第2案内部の上記第2回転軸基準位置へ向かって付勢するバネ手段と、を備えていることを特徴としている。
上記のような構成においては、上記フラップが全閉位置にあるときには、上記バネ手段によって第2回転軸が第2案内部の中で第2回転軸基準位置に位置決めされており、このバネ手段の付勢力によってフラップが全閉位置に保持される。なお、第1回転軸を案内する第1案内部の円弧は、上記第2回転軸基準位置とは異なる位置(第2回転軸開位置)を中心とするので、このときの第2回転軸(つまり第2回転軸基準位置)を中心としたフラップの回動は生じ得ない。
この状態から吸入空気流量が所定のレベルまで増加すると、バネ手段の付勢力に抗してフラップが第1回転軸を中心として下流側へ回動する。つまり第2回転軸が第2回転軸基準位置から第2回転軸開位置まで移動する。このとき、フラップは、比較的小さい所定の中間開度まで傾いた姿勢となる。第2回転軸が第2回転軸開位置まで移動した状態では、これを中心として第1回転軸が円弧形第1案内部に沿って移動可能となるので、吸入空気の流れに起因する第2回転軸を中心とした回転モーメント(詳しくは、第2回転軸を挟んで一方の側の受圧面積と他方の側の受圧面積との差により生じる回転モーメント)によって、フラップは、第2回転軸を中心として速やかに全開位置まで回動する。この第2回転軸を中心とした回動は、基本的にバネ手段の反力を受けないので、結局、第2回転軸が上記のように第2回転軸開位置まで移動した後、瞬時に全開位置までフラップが回動する。
従って、吸入空気流量の増加時に中間開度に留まることなく速やかにフラップが全開となり、通気抵抗の増加が回避される。
一つの例では、フラップの全閉位置では、該フラップが吸気通路の吸気流方向(通路の軸方向)に直交する姿勢にあり、全開位置つまり上記第2回転軸が上記第2回転軸開位置にあり、かつ上記第1回転軸が上記第1回転軸開位置にあるときに、上記フラップは吸気通路の吸気流方向と平行に位置する。従って、吸入空気流量が所定のレベルまで増加したときに、フラップは吸気流方向と平行となる位置まで瞬時に開く。
また、本発明では、望ましくは、上記フラップ機構は、上記フラップの全開位置近傍でのみフラップに閉方向の付勢力を与えるバネや磁石等からなる第2の付勢手段を備える。すなわち、上記のようにフラップが吸気流方向と平行となる位置まで開いた状態では、バネ手段の付勢力はフラップを閉じる方向に作用しないので、吸入空気流量が再び低下したときに、自然には全閉位置に復帰し得ず、従って、全閉位置に復帰させるための何らかの手段が必要である。上記の第2の付勢手段は、フラップが全開位置付近にあるときにのみフラップに閉方向の付勢力を与えるので、フラップが開く際の動作を妨げることがない一方、吸入空気流量が再び低下したときに、フラップをある程度の中間開度まで閉じようとする。すると、第2回転軸に作用しているバネ手段の付勢力により偶力が生じ、フラップが全閉位置まで瞬時に閉じる。
なお、本発明においては、吸入空気流量が再び低下した際のフラップの閉方向への応答性は必ずしも重要ではなく、従って、上記の第2の付勢手段に限らず、何らかの手段によって適当なタイミングで全閉位置に復帰させるようにすれば足りる。
この発明に係る内燃機関の吸気装置においては、エアクリーナの吸気入口側の有効通路断面積を大小変化させることができ、機関低速域での吸気騒音の低減と機関高速域での吸気効率の確保とを両立させることができる。特に、吸入空気流量の増加時に、フラップ機構が全開位置まで瞬時に開くので、その開動作の遅れに伴う加速性能の悪化を確実に回避することができる。
この発明に係る吸気装置全体の構成説明図。 フラップ機構を正面から見たセカンダリダクトの断面図。 フラップ機構の側面図。 フラップが全閉位置から全開位置まで開く際の動作説明図。 吸入空気流量とフラップの開度との関係を示した特性図。 第2の付勢手段として磁石を用いた実施例を示す構成説明図。 第2の付勢手段として板バネを用いた実施例を示す構成説明図。 比較例を示す構成説明図。
以下、この発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、内燃機関1の吸気装置全体の構成を概略的に示した構成説明図であって、例えばガソリン機関からなる内燃機関1の吸気コレクタ(図示せず)に接続された吸気通路2は、スロットルバルブ3を具備し、かつ先端にエアクリーナ4が接続されている。このエアクリーナ4は、内部のエアクリーナエレメント5によっていわゆるダストサイドとクリーンサイドとに仕切られているが、そのダストサイドに、吸気入口となるプライマリダクト6とセカンダリダクト7とが接続されている。これらのプライマリダクト6およびセカンダリダクト7は、互いに並列に設けられており、各々の先端が外気取入口として外部に向かって開口している。そして、その一方、例えばセカンダリダクト7に、該セカンダリダクト7を開閉するフラップ機構8が設けられている。基本的に、吸入空気流量の少ない機関低速域ではこのフラップ機構8を閉じることで外部へ漏洩する吸気騒音を低減し、吸入空気流量の多い機関高速域ではこのフラップ機構8を開くことで必要な通路断面積を確保するようになっている。
図2は、上記フラップ機構8が設けられている部分でのセカンダリダクト7の断面を示しており、図示するように、左右一対の側壁7a,7aおよび上部壁7b,底部壁7cからなる細長い矩形状の通路断面形状を有し、かつこの通路断面形状に対応した矩形の板状をなすフラップ11が設けられている。
図3は、上記フラップ機構8を図2の側方から見た側面図であって、特に、フラップ11がセカンダリダクト7の吸気流方向(セカンダリダクト7の軸方向)に対し直交した全閉位置にある状態を示している。図3では、図1と同じく、図左方が吸気取入口側、図右方がエアクリーナ4側であり、図右方へ向かって吸気が流れる。なお、車両に搭載した状態ではフラップ機構8が必ずしも図2,図3に示すような姿勢にある訳ではないが、以下の説明では、理解を容易にするために、上・下、左・右、時計回り方向、反時計回り方向といった位置関係を示す用語を図3の姿勢を基準として用いることとする。
上記フラップ11は、上端に第1回転軸12を有し、下端が自由端となっている。そして、両者間の中間位置、より詳しくは、フラップ11の受圧面を1:3ないし1:4程度に分割するように中心よりも上方に偏った位置に、第2回転軸13が設けられている。これらの第1回転軸12および第2回転軸13は、互いに平行であり、例えば一実施例では、フラップ11の側縁から側方へ突出した円柱状の軸部としてそれぞれ合成樹脂製フラップ11と一体に成形されており、かつ各々の軸部に、回転自在な円筒状のカラー12a,13aが装着されている。
上記セカンダリダクト7の一対の側壁7a,7aには、上記第1回転軸12を案内する第1案内溝14と、上記第2回転軸13を案内する第2案内溝15と、がそれぞれ開口形成されており、各回転軸12,13となる上記の軸部が上記カラー12a,13aを介して係合している。そして、上記第2案内溝15を貫通した第2回転軸13の端部に、コイル状の引張バネ16の一端が係合しており、この引張バネ16の他端は側壁7aのピン17に係止されている。なお、上記引張バネ16は、セカンダリダクト7の両側にそれぞれ設けられている。
図3のようにフラップ11が垂直な全閉位置にあるときに、第1回転軸12は第1案内溝14の右端に位置し、また第2回転軸13は第2案内溝15の左端に位置する。このときの第1回転軸12の位置および第2回転軸13の位置を「第1回転軸基準位置」および「第2回転軸基準位置」と各々呼ぶこととすると、上記第2案内溝15は、上記第1回転軸基準位置を中心とした相対的に小角度の円弧に沿って、上記第2回転軸基準位置から右方つまり吸気下流側へ延びている。この第2案内溝15の終端位置を、「第2回転軸開位置」と呼ぶ。上記第2回転軸基準位置から上記第2回転軸開位置までの円弧の角度範囲(つまり第2案内溝15の角度範囲)は、5°〜15°程度、例えば10°である。上記引張バネ16は、上記第2回転軸13を上記第2案内溝15に沿って左方つまり上記第2回転軸基準位置へ向かって付勢している。なお、図3では、引張バネ16がほぼ水平に配置されているが、第2案内溝15の全体的な傾斜に沿って斜め下方へ第2回転軸13を引っ張るように引張バネ16を配置してもよい。
一方、上記第1案内溝14は、上記第2回転軸開位置を中心とした相対的に大きな角度の円弧に沿って、上記第1回転軸基準位置から左方つまり吸気上流側へ延びている。この第1案内溝14の終端位置を、「第1回転軸開位置」と呼ぶ。上記第1回転軸基準位置から上記第1回転軸開位置までの円弧の角度範囲(つまり第1案内溝14の角度範囲)は、上記の第2案内溝15の角度範囲に対応して、85°〜75°程度、例えば80°である。
ここで、第1案内溝14および第2案内溝15の円弧の半径は、第1回転軸12と第2回転軸13との間の距離に等しく、従って、2つの案内溝14,15の円弧の半径は互いに等しい。また、第1回転軸基準位置と第2回転軸基準位置とは、図3に明らかなように、上下に整列した位置にあり、従って、第1回転軸12および第2回転軸13が各々の基準位置にあるときに、フラップ11は垂直な姿勢(つまり全閉位置)となる。また一方、第1回転軸開位置と第2回転軸開位置とは、左右の同じ高さ位置に整列した位置関係にあり、従って、第1回転軸12および第2回転軸13が各々の開位置にあるときに、フラップ11は水平な姿勢つまりセカンダリダクト7の軸方向に沿った全開位置となる。
なお、上記実施例では、板状フラップ11の肉厚の中心線上に第1回転軸12および第2回転軸13が位置しているが、必ずしもこれに限定されず、第1回転軸12および第2回転軸13の一方もしくは双方が板状フラップ11に対しオフセットした位置にあってもよい。
次に、上記のように構成された吸気装置の作用について説明する。図4の(a)は、フラップ機構8の初期状態を示しており、フラップ11はセカンダリダクト7の軸方向に対し直交した全閉位置にある。この状態では、第2回転軸13が引張バネ16によって矢印方向F0のように左方つまり吸気上流側へ付勢されている。従って、内燃機関1が低回転域にあって吸入空気流量が少ないときには、フラップ11は吸入空気の流れに抗してこの全閉位置を維持し、上述したように外部へ漏洩する吸気騒音が抑制される。
このような状態から吸入空気流量が所定のレベルまで増加すると、吸入空気の流れに伴う力によってフラップ11が下流側へ押され、引張バネ16の付勢力に抗してフラップ11全体が上端の第1回転軸12を中心として下流側へ回動する。つまり第2回転軸13が第2案内溝15内で左端の第2回転軸基準位置から右端の第2回転軸開位置まで移動する。これにより、フラップ11は、図4(b)に示すように、比較的小さい所定の中間開度(例えば10°)まで傾いた姿勢となる。
図4(b)のように第2回転軸13が第2回転軸開位置まで移動した状態では、この第2回転軸13を中心として第1回転軸12が円弧形の第1案内溝14に沿って移動可能となる。ここで、吸入空気の流れにより、フラップ11の第2回転軸13を中心として、該第2回転軸13よりも下方の受圧面に対しては反時計回り方向(つまり開方向)のモーメントが作用し、第2回転軸13よりも上方の受圧面に対しては時計回り方向(つまり閉方向)のモーメントが作用するが、上述したように第2回転軸13はフラップ11の中心よりも第1回転軸12寄りに偏っており、両者間に十分に大きな受圧面積差があるので、フラップ11は、第2回転軸13を中心として反時計回り方向へ回動する。
ここで、第2回転軸13を中心としたフラップ11の回動は、基本的に引張バネ16の反力を受けず、そのため、フラップ11は、吸入空気の流れによる比較的小さな力でもって図4(c)に示す全開位置まで速やかに回動する。従って、吸入空気流量の増加時に中間開度に留まることなく速やかにフラップ11が全開となり、通気抵抗の増加が回避される。
図5は、上記のように吸入空気流量の増加に伴いフラップ11が開いていく際の吸入空気流量と開度(フラップ11の角度)との関係を示した特性図である。上記実施例では、実線に示すように、図4(b)の中間開度に対応する点bまでは吸入空気流量に応じて開度が徐々に増加するが、点bからは急激に開度が増加し、速やかに全開となる。
図5の破線は、図8に示す比較例の特性を示している。この比較例は、フラップ101を上端の回転軸102において回動可能に支持するとともに、その中間部に引張バネ103を連係して常に全閉方向へ付勢するようにしたものであって、このような構成では、開度の増加に伴って引張バネ103による付勢力が大となるので、フラップ101が傾くほど吸入空気の流れによる回転モーメントが小さくなることと相俟って、両者が中間の開度でバランスしてしまい、速やかに全開とすることができない。
さらに、図5の一点鎖線は、第2の参考例として図8の引張バネ103を除去した単純なフラップ101のみの構成とした場合の特性を示している。この場合は、吸入空気流量に応じてフラップ101が自由に動くものとなるが、吸入空気流量が少ないときでも全閉位置にフラップ101が保たれず、フラップ101が常にふらつくこととなり、しかも傾斜した姿勢ではフラップ101が自重で開いたままとなる可能性もあるので、吸気騒音の低減を十分に達成することができない。
これらの参考例に比較して、上記実施例では、全閉位置を引張バネ16のばね力によって確実に保持し得る一方で、吸入空気流量の増加時に、速やかに全開とすることができ、従って、機関低速域での吸気騒音の低減と機関加速時の吸気効率の確保とを両立させることができる。
ところで、上記のように構成されたフラップ機構8においては、図4(c)のようにフラップ11が吸気流方向と平行となる全開位置まで開いた状態では、引張バネ16の付勢力はフラップ11を閉じる方向に作用しない。従って、吸入空気流量が再び低下したときに、フラップ11は自然には全閉位置に復帰しないため、全閉位置に復帰させるための何らかの手段が必要である。吸気装置としては、機関加速時に素早くフラップ11を開くことが重要であるが、機関減速時などのフラップ11の閉方向への応答性は必ずしも重要ではない。また、フラップ11が全開位置からある程度の中間開度まで閉じて傾斜した姿勢となると、引張バネ16の付勢力によって時計回り方向(閉方向)への偶力が生じ、以後は、引張バネ16の付勢力によって全閉となる。従って、適当な時期にフラップ11を閉方向へ押圧するソレノイドや、フラップ11に非常に緩い閉方向の力を付与する渦巻バネ等のバネ部材など、適宜な手段ないし機構によって復帰させるようにすればよい。
図6は、復帰機構の一例として、フラップ11が全開位置付近にあるときにのみフラップ11に閉方向の付勢力を与える第2の付勢手段を設けたものであって、この例では、互いに反発し合う1組の磁石21,22を、フラップ11先端部とセカンダリダクト7の上壁部7bとに互いに対面するように配置してある。このような例では、フラップ11が全開位置にあるときに磁石21,22の反発力を受けるので、吸入空気流量が再び低下したときに、フラップ11がある程度の中間開度まで閉じようとする。すると、上述したように引張バネ16の付勢力によって偶力が発生するため、フラップ11が全閉位置まで瞬時に閉じる。この構成では、フラップ11が全開位置に近付くまでは反発力が発生しないことから、前述したフラップ11が開く際の速やかな動作を妨げることがない。
また、図7は、フラップ11が全開位置付近にあるときにのみフラップ11に閉方向の力を与える第2の付勢手段として、セカンダリダクト7の上壁部7bに板バネ31を配置したものである。この板バネ31は、フラップ11が所定の中間開度まで開いた段階で該フラップ11に当接し、図示する全開位置では所定の変位が与えられているものであって、従って、吸入空気流量が再び低下したときに、その中間開度までフラップ11を押し戻すように作用する。これにより、図6の例と同様に、速やかに全閉となる。なお、板バネ31の構成としては、ばね力が作用し始める中間開度から全開位置まで、できるだけ反力の増加が生じないような構成とすることが望ましい。板バネ31に代えて、変位による反力変化が少ない渦巻バネのようなバネを用いてもよい。
以上、この発明の一実施例を説明したが、本発明は上記実施例に限らず、種々の変更が可能である。例えば上記実施例では、第1回転軸12および第2回転軸13を軸部として突出させ、案内部となる第1,第2案内溝14,15を貫通した構成となっているが、本発明の「第1回転軸」および「第2回転軸」はフラップの回転中心として機能し得る構成であれば足り、また「案内部」としても、溝に限らず、種々の構成が可能である。また「バネ手段」としては、上記の引張バネ16のほか、圧縮コイルバネ、捩りコイルバネ、ゴム等の残性材料などを適宜に用いることができる。
4…エアクリーナ
6…プライマリダクト
7…セカンダリダクト
8…フラップ機構
11…フラップ
12…第1回転軸
13…第2回転軸
14…第1案内溝
15…第2案内溝
16…引張バネ

Claims (3)

  1. 内燃機関のエアクリーナの吸気入口側に2つの吸気通路を有し、その一方の吸気通路に、吸気流に応答して開くフラップ機構を設けてなる内燃機関の吸気装置において、
    上記フラップ機構は、
    略矩形の通路断面形状に対応した略矩形の板状をなすフラップと、
    このフラップの一端に設けられた第1回転軸と、
    上記一端までの受圧面積よりも他端までの受圧面積の方が大となるように上記フラップの偏った中間位置に設けられた第2回転軸と、
    上記フラップが上記吸気通路を閉じた全閉位置にあるときの上記第1,第2回転軸の位置をそれぞれ第1回転軸基準位置および第2回転軸基準位置としたときに、上記第1回転軸基準位置を中心とした相対的に小角度の円弧に沿って上記第2回転軸基準位置から下流側の第2回転軸開位置まで上記第2回転軸を案内する第2案内部と、
    上記第2回転軸開位置にある上記第2回転軸を中心とした相対的に大角度の円弧に沿って上記第1回転軸基準位置から上流側の第1回転軸開位置まで上記第1回転軸を案内する第1案内部と、
    上記第2回転軸を上記第2案内部の上記第2回転軸基準位置へ向かって付勢するバネ手段と、
    を備えていることを特徴とする内燃機関の吸気装置。
  2. 上記第2回転軸が上記第2回転軸開位置にあり、かつ上記第1回転軸が上記第1回転軸開位置にあるときに、上記フラップは吸気通路の吸気流方向と平行に位置することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の吸気装置。
  3. 上記フラップの全開位置近傍でのみフラップに閉方向の付勢力を与える第2の付勢手段を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の吸気装置。
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