JP3902313B2 - 発色性染料および記録材料を使用する発色方法 - Google Patents

発色性染料および記録材料を使用する発色方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は光照射部分が発色する記録材料或は加熱部分または加圧部分のみが光照射により発色する記録材料に関するものである。光照射部分が発色する記録材料は光情報記録媒体として使用できる。加熱部分または加圧部分のみが光照射により発色する記録材料は、サーマルヘッド、レーザー光などで加熱記録或はタイプライターなどで加圧記録したままでは記録画像が見えず、光照射して初めて発色するという特徴ある性質から、感光感熱記録材料や隠し情報記録材料などに利用できる。
【0002】
【従来の技術】
発色性染料と顕色剤との反応による発色を利用した記録材料はメンテナンスフリーで比較的簡単・小型な装置で短時間に記録できることから、ファクシミリ、プリンター等の出力記録のための感熱記録紙または数枚を同時複写する帳票のための感圧複写紙などで広く使用されている。
【0003】
これら感熱及び感圧記録システムは、サーマルヘッド、レーザー光等の加熱或はタイプライターなどによる加圧により直ちに発色記録を得るものである。
これに対して同様の装置により加熱或は加圧記録しつつ、記録画像が目視或は可視・近赤外吸収スペクトル測定等によっては見えず、光照射して初めて記録画像が発色する感熱/感圧・感光記録システムは隠し情報記録材料などに利用できる。
【0004】
この様な隠し情報記録材料として、特開平7−40663号に感熱・光発色記録材料が開示されているが、これは発色性染料として特定の構造を有するヒドラジノラクタム化合物を使用するものである。
また感熱・感圧記録システムにおいて広く使用されている発色性染料を利用し、かつ感熱・感圧によらず光照射で画像を形成する光記録材料が日本写真学会誌(44巻、1号、p30〜46,昭和56年)に開示されているが、顕色剤として四塩化炭素等のポリハロゲン化合物を使用するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記のような感熱・光発色記録材料において特定構造のヒドラジノラクタム化合物のみを発色性染料として使用するのでなく、従来から感熱及び感圧記録システムで広く利用されている電子供与性のロイコ染料を使用し、かつ感熱及び感圧システムで情報を記録しつつも、その情報は見えず、光照射して初めて記録情報を発色画像として得ることができる感熱/感圧・感光記録材料を提供することにある。
【0006】
また本発明は、感熱・感圧記録システムにおいて広く使用されている発色性染料を利用し、光照射で画像を形成する光記録材料において、近年環境汚染等が懸念されている前記の様なポリハロゲン誘導体以外の顕色剤を使用した光記録材料を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、発色性染料を使用する記録材料において、式(I)で表されるカルボニルチオウレア基を有する化合物の少なくとも一種以上を含有することによって、上記課題を解決したものである。
式(I)
【0008】
【化3】
Figure 0003902313
【0009】
また、発色性染料と式(I)
【化4】
Figure 0003902313
【0010】
で表されるカルボニルチオウレア基を有する化合物の少なくとも一種以上を含有する記録材料において、加熱または加圧、および光照射によって発色させることを特徴とする発色方法である。
【0011】
従来から感熱・感圧記録システムに使用されている顕色剤には、各種フェノール化合物やサリチル酸亜鉛誘導体等が知られているが、これらは発色性染料と接触しただけで即座に染料を発色させるものである。
これに対して式(I)で表されるカルボニルチオウレア基を有する化合物は、発色性染料と接触しただけでは染料を発色させることなく、接触した後に光照射をして初めて染料を発色させる機能を有するものである。
【0012】
そこで本発明のカルボニルチオウレア基を含有する化合物と発色性染料を使用して、感熱・感圧紙に代表される感熱或は感圧記録材料を作成すれば、感熱或は感圧部分のみが光照射で発色する感熱/感圧・感光記録材料を提供できる。
また、本発明のカルボニルチオウレア基を含有する化合物と発色性染料が、あらかじめ接触するような形態で記録材料を作成すれば、感熱・感圧操作によらず、直ちに光照射で画像が形成できる光記録材料を提供できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明で使用するカルボニルチオウレア基を含有する化合物の具体例として下記の化合物が挙げられる。
【0014】
【化5】
Figure 0003902313
【0015】
【化6】
Figure 0003902313
【0016】
もちろん、これらに限定されるものではなく、また必要に応じて2種以上の化合物を併用することもできる。
本発明のカルボニルチオウレア基を含有する化合物は、例えば、対応するアミノ化合物とイソシアナート化合物を有機溶媒中で反応させることにより合成できる。
本発明は、本発明の化合物の1種以上を発色性染料を含む記録材料中に含んでいればよく、発色性染料を使用する記録材料ならばどの様な用途にでも利用でき、例えば、光発色性の感熱記録紙または感圧記録紙等に利用することができる。
【0017】
本発明に用いられる発色性染料としては、フルオラン系、フタリド系、ラクタム系、トリフェニルメタン系、フェノチアジン系及びスピロピラン系等のロイコ染料を挙げることができるが、本発明はこれらに限定されるものではなく、酸性物質である顕色剤と接触することにより発色する発色性染料であれば制限なく使用することができる。
【0018】
これらの染料のうち、フルオラン系のものとしては、
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−(N−エチル−N−イソブチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−(N−メチル−N−プロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−(N−エチル−N−イソペンチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、
3−ジブチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、
3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−ジメチルアミノ−7−(m−トリフロロメチルアニリノ)フルオラン、
3−ジペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−(N−エトキシプロピル−N−エチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−ジブチルアミノ−7−(o−フロロアニリノ)フルオラン、
3−ジエチルアミノベンゾ〔a〕フルオラン、
3−(N−エチル−N−イソブチルアミノ)−5,6−ベンゾフルオラン、
3−ジメチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、
3−ジエチルアミノ−5−メチル−7−ジベンジルアミノフルオラン、
3−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノフルオラン、
3−ジエチルアミノ−5−クロロフルオラン、
3−ジエチルアミノ−6−(N,N’−ジベンジルアミノ)フルオラン、
3,6−ジメトキシフルオラン、
3−〔(4−ジメチルアミノ)アニリノ〕−5,7−ジメチルフルオラン、
等を例示することができる。
【0019】
また、近赤外吸収染料としては、
3−(4−(4−(4−アニリノ)−アニリノ)アニリノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、
3,3−ビス(2−(4−ジメチルアミノフェニル)−2−(4−メトキシフェニル)ビニル)−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、
3,6,6’−トリス(ジメチルアミノ)スピロ〔フルオレン−9,3’−フタリド〕等が挙げられる。
【0020】
本発明の記録材料中には、本発明の機能を損なわない範囲において、各種公知の添加剤等を必要に応じて含有させることができる。ここで添加剤とは例えば感熱紙等において使用されている増感剤、画像安定剤、填料、分散剤、酸化防止剤、減感剤、粘着防止剤、消泡剤、蛍光増白剤等を指すものである。
【0021】
増感剤は任意に選択使用できるが、例えばステアリン酸アミドなどの高級脂肪酸アミド、ベンズアミド、ステアリン酸アニリド、アセト酢酸アニリド、チオアセトアニリド、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸ジ(4−メチルベンジル)、シュウ酸ジ(4−クロロベンジル)、フタル酸ジメチル、テレフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジベンジル、イソフタル酸ジベンジル、ビス(tert−ブチルフェノール)類、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンのジエーテル類、1,2−ビス(フェノキシ)エタン、1,2−ビス(4−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン、2−ナフトールベンジルエーテル、ジフェニルアミン、カルバゾール、2,3−ジ−m−トリルブタン、4−ベンジルビフェニル、4,4’−ジメチルビフェニル、m−ターフェニル、ジ−β−ナフチルフェニレンジアミン、1−ヒドロキシ−ナフトエ酸フェニル、2−ナフチルベンジルエーテル、4−メチルフェニル−ビフェニルエーテル、2,2−ビス(3,4−ジメチルフェニル)エタン、2,3,5,6−テトラメチル−4’−メチルジフェニルメタン等を挙げることができる。
【0022】
填料としては、クレー、タルク、カオリン、サテンホワイト、酸化チタン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、珪酸マグネシウム、珪酸アルミニウム等を例示することができる。
分散剤としては、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム等のスルホコハク酸エステル類、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリルアルコール硫酸エステルのナトリウム塩、脂肪酸塩等を例示することができる。
【0023】
酸化防止剤としては、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−プロピルメチレンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(2−tert−ブチル−5−メチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン等を、減感剤としては脂肪族高級アルコール、ポリエチレングリコール、グアニジン誘導体等を例示することができる。
【0024】
また粘着防止剤としては、ステアリン酸、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、カルナウバワックス、パラフィンワックス、エステルワックス等を例示することができる。
また、本発明で、α,α,α−トリブロモメチルフェニルスルフォン、2’,2’−ビス(2−ラジカルクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,1’−ビ−1H−イミダゾール等のラジカル発生剤を併用することにより、光照射でより高度の画像を得ることができる。
【0025】
発色性染料を含む記録材料の製造方法は一般的に行われている方法で良く、例えば、本発明の化合物を感熱感光記録紙に使用する場合には、既知の顕色剤、画像保存安定剤と同様に使用すればよく、例えば、本発明の化合物、助剤及び発色性染料のそれぞれを水溶性または非水溶性結合剤の溶液中に分散させ、それらの分散液を混合して紙等の支持体に塗布して乾燥する。
【0026】
結着剤の代表的なものとしてはポリビニルアルコール、メチルセルローズ、ヒドロキシエチルセルローズ、カルボキシメチルセルローズ、アラビアゴム、でんぷん、酸化でんぷん、ゼラチン、カゼイン、ポリビニルピロリドン、スチレン−無水マレイン酸共重合物、ポリアクリル酸アミド、ポリアクリル酸塩、テルペン樹脂および石油樹脂等が挙げられる。
【0027】
また、上述した様に発色層中に含有せしめる方法のほか、多層構造からなる場合には、例えば、保護層、アンダーコート層等任意の層中に含有せしめることもできる。
発色性染料に対する本発明の化合物の使用割合は、発色性染料の1重量部に対し1〜10重量部、好ましくは1.5〜5重量部の割合である。
【0028】
本発明の化合物は、既知の顕色剤或いは増感剤を使用する場合と同様に感圧複写紙に使用することができる。例えば、公知の方法によりマイクロカプセル化した発色性染料を適当な分散剤によって分散し、紙に塗布して発色剤シートを作製する。本発明の顕色剤の分散液を紙に塗布して顕色剤シートを作製することができ、このようにして作製された両シートを組合せて感圧複写紙が作製される。
また、作製される感圧複写紙は、発色性染料の有機溶媒溶液を内包するマイクロカプセルを下面に塗布担持している上用紙と顕色剤を上面に塗布担持している下用紙とからなるユニットでも、或いは該マイクロカプセルと顕色剤とが同一の紙面に塗布されているいわゆるセルフコンテントペーパーであってもよい。
【0029】
更に本発明の化合物と発色性染料とを予め接触させた混合物を作成し、これをバインダー等を利用して支持体に塗布すれば、光照射部分が画像を形成する光記録材料を作成できる。発色性染料と本発明の化合物とを接触させた混合物の作成は任意の方法で良く、例えば両者を溶媒等に溶解させた後、溶媒を蒸発させることで作成できる。また本発明の化合物、発色性染料、任意の添加剤等、及びポリマーなどの被膜形成性物質を溶剤等に溶解し、これをガラス板上などに展開した後、乾燥することにより、光発色性のシートを作成することができる。
以下、実施例をあげて本発明を更に詳細に説明するが、必ずしもこれだけに限定されるものではない。
【0030】
【実施例】
〔実施例1〕
染料分散液(A液)
2−アニリノ−3−メチル−6−ジブチルアミノフルオラン 7.0g
ポリビニルアルコール15%水溶液 30.0g
填料(炭酸カルシウム) 13.5g
純水 49.5g
顕色剤分散液(B液)
本発明の化合物1 7.0g
ポリビニルアルコール15%水溶液 30.0g
填料(炭酸カルシウム) 13.5g
純水 49.5g
填料分散液(C液)
ポリビニルアルコール15%水溶液 30.0g
填料(炭酸カルシウム) 20.5g
純水 49.5g
上記組成の混合物をそれぞれサンドグラインダーで十分磨砕して、A液、B液、及びC液の各分散液を調製し、A液1重量部、B液2重量部、及びC液1重量部を混合して塗布液をワイヤーロッド(No.12)を使用して白色紙に塗布・乾燥した後、カレンダー掛け処理をして、感熱・感光記録紙を作成した。
【0031】
こうして得られた感熱・感光記録紙を大倉電機(株)製動的発色試験機TH−PMDを使用して、印字電圧22V、パルス幅1.8msで印字したところ、この時点では全く発色が見られないが、スガ試験機(株)製フェードメーターFAL−5型(カーボンアーク光源)を使用して1時間光照射したところ、動的発色試験機で加熱印字した部分だけが黒色に発色した。これら発色部及び未発色部の濃度をマクベス反射濃度計RD−514(使用フィルター:#106)で測定、記録した。
更に加熱後、光照射で発色した画像を塩化ビニル製ラップフィルム(三井東圧化学(株)製:ハイラップKMA−S)に密着させ、40℃で3時間放置して耐可塑剤製試験を行い、試験後の画像濃度を測定・記録して残存率(残存率%=[試験後の画像濃度/試験前の画像濃度]×100)を算出した。
【0032】
〔実施例2〕
実施例1のA液中の化合物1の代りに、化合物2を使用した以外は実施例1と同様にして感熱・感光記録紙を作成し、実施例1と同様に試験を行った。実施例1の場合と同様に動的発色試験機で印字した時点では全く発色が見られないが、光照射したところ、動的発色試験機で加熱印字した部分だけが黒色に発色した。
【0033】
〔実施例3〕
実施例1のA液中の化合物1の代りに、化合物6を使用した以外は実施例1と同様にして感熱・感光記録紙を作成し、実施例1と同様に試験を行った。実施例1の場合と同様に動的発色試験機で印字した時点では全く発色が見られないが、光照射したところ、動的発色試験機で加熱印字した部分だけが黒色に発色した。
【0034】
〔実施例4〕
実施例1のA液中の化合物1の代りに、化合物7を使用した以外は実施例1と同様にして感熱・感光記録紙を作成し、実施例1と同様に試験を行った。実施例1の場合と同様に動的発色試験機で印字した時点では全く発色が見られないが、光照射したところ、動的発色試験機で加熱印字した部分だけが黒色に発色した。
【0035】
〔実施例5〕
実施例1のA液中の化合物1の代りに、化合物8を使用した以外は実施例1と同様にして感熱・感光記録紙を作成し、実施例1と同様に試験を行った。実施例1の場合と同様に動的発色試験機で印字した時点では全く発色が見られないが、光照射したところ、動的発色試験機で加熱印字した部分だけが黒色に発色した。
【0036】
〔比較例1〕
実施例1のA液中の化合物1の代りに、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルフォン(D−8)を使用した以外は実施例1と同様にして感熱記録紙を作成し、実施例1と同様に試験を行った。この感熱紙は動的発色試験機で印字した時点で即座に黒色に発色した。
実施例1〜5及び比較例1の試験結果をまとめて第1表に示した。
【0037】
【表1】
Figure 0003902313
【0038】
上記表において、比較例1の記録紙が動的発色試験機による加熱印字で即座に発色したのに対して、実施例1〜5の記録紙は動的発色試験機で印字した時点では全く発色が見られず、光照射により加熱印字した部分だけが鮮明に発色し、しかもその発色画像は耐可塑剤性に優れるものであった。
【0039】
〔実施例6〕
実施例1で作成した感熱・感光記録紙を東洋精機(株)製熱傾斜試験機を使用して、180℃で5秒間加熱印字したところ、この時点では全く発色が見られないが、実施例1と同様にして1時間光照射したところ、熱傾斜試験機で加熱印字した部分だけが黒色に発色した。これら発色部及び未発色部の濃度をマスベス反射濃度計RD−514(使用フィルター:#106)で測定、記録した。
【0040】
〔実施例7〕
実施例2で作成した感熱・感光記録紙を使用して、実施例6と同様に試験を行った。実施例6の場合と同様に加熱印字した時点では全く発色が見られないが、光照射したところ、加熱印字した部分だけが黒色に発色した。
【0041】
〔実施例8〕
実施例3で作成した感熱・感光記録紙を使用して、実施例6と同様に試験を行った。実施例6の場合と同様に加熱印字した時点では全く発色が見られないが、光照射したところ、加熱印字した部分だけが黒色に発色した。
【0042】
〔実施例9〕
実施例4で作成した感熱・感光記録紙を使用して、実施例6と同様に試験を行った。実施例6の場合と同様に加熱印字した時点では全く発色が見られないが、光照射したところ、加熱印字した部分だけが黒色に発色した。
【0043】
〔実施例10〕
実施例5で作成した感熱・感光記録紙を使用して、実施例6と同様に試験を行った。実施例6の場合と同様に加熱印字した時点では全く発色が見られないが、光照射したところ、加熱印字した部分だけが黒色に発色した。
【0044】
〔比較例2〕
比較例1で作成した感熱記録紙を使用して、実施例6と同様に試験を行った。この感熱紙は熱傾斜試験機で加熱した時点で即座に黒色に発色した。
実施例6〜10及び比較例2の試験結果をまとめて第2表に示した。
【0045】
【表2】
Figure 0003902313
【0046】
上記表において、比較例2の記録紙が熱傾斜試験機による加熱印字で即座に発色したのに対して、実施例6及び7の記録紙は熱傾斜試験機で加熱した時点では全く発色が見られず、光照射により加熱印字した部分だけが鮮明に発色した。
【0047】
【発明の効果】
本発明によって、発色性染料として従来から感熱及び感圧記録システムで広く利用されている電子供与性のロイコ染料を使用し、かつ広く公知の感熱及び感圧システムで情報を記録しつつも、その情報は見えず、光照射して初めて記録情報を鮮明な発色画像として得ることができ、隠し情報記録体としても応用可能な感熱/感圧・感光記録材料を提供できるようになった。また同様のロイコ染料を使用し、加熱・加圧によることなく、かつポリハロゲン化合物を使用しない光記録材料を提供できるようになった。

Claims (1)

  1. 酸性物質である顕色剤と接触することにより発色する発色性染料と、下記式(1)、(2)、(6)、(7)、および(8)で表される化合物の少なくとも一種を含有する記録材料を使用する発色方法であって、前記記録材料を加熱または加圧した後、光照射することによって発色させることを特徴とする発色方法。
    Figure 0003902313
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