JP3902285B2 - 熱転写ドナー要素 - Google Patents

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Description

【0001】
本発明は熱画像形成性材料の分野に関し、より詳細には、レーザー誘導熱画像形成のための熱画像形成材料の分野に関する。特に、本発明は、昇華性化合物を使用したレーザー誘導熱画像形成において感度を改良する方法に関する。この方法はカラープルーフ、印刷版、フィルム、プリント回路板、および、熱転写画像形成を使用する他のグラフィックアートの製造に有用である。
【0002】
レーザー誘導熱画像形成は、乾燥加工のみを必要とする印刷版、画像セッティングフィルム(image setting films)およびプルーフィング材料の製造において長期間にわたって使用されてきた。1 つのタイプのレーザー画像形成は、ドナーからレセプターへの材料の熱転写を使用する。これは、複合非平衡法であり、Tolbert, W.AらのJ.Imaging Sci. Technol., 37, 411 (1993) において議論されているように、転写を受ける材料の軟化および熱劣化の両方を用いるものと信じられる。熱劣化はガスの生成をもたらし、そしてガスの膨張が残りの材料をレセプターに噴射しうる( 融蝕) またはドナー基材からの剥離をもたらしうる。材料の軟化はレセプターへの接着を可能にする。この為、この方法は、融蝕機構、溶融粘着機構またはその両方を用いうる。
【0003】
詳細には、レーザーにより生じた赤外光は、最初に、赤外吸収性材料(多赤外染料、黒色アルミナ、カーボンブラック) により吸収され、そしてその後、熱に変換されて、転写されるべき材料が部分的に分解される。画像形成は、マイクロ秒〜ナノ秒の典型的な時間で起こり、そして加熱速度は10億℃/ 秒以上であり、ピーク温度は600 ℃以上であり、そしてガス圧は100 気圧(10MPa) を越えることができる。高い応答性の材料は、それ故、低い画像形成しきい値を提供することが必要である。この種の従来技術の材料は、米国特許第5,156,938 号(Foleyら) に開示されているような第三級ジオールのポリカーボネート、ポリエステルおよびポリウレタンを含み、それは、ポリマー主鎖の酸触媒熱開裂を受ける。この特許は、赤外吸収剤との組み合わせで酸触媒を製造するように作用するジオール、特に、2,5-ジメチル-3- ヘキシン-2,5- ジオールの使用をも記載している。他の従来技術の材料は、同特許に例示されているニトロセルロース、および、米国特許第5,278,023 号(Bill ら) および第5,308,737 号(Bill ら) に記載されているようなアジ化ポリマーのような「エネルギー生成性化合物」である。エネルギー生成性化合物の分解は発熱性であり、開放されるエネルギーは更に分解を加速するものと信じられる。
【0004】
従来技術の材料は、しかしながら、例えば、高い画像形成速度での感度に関して、または、例えば、アジ化ポリマーの場合のように、多くの赤外染料と非相溶性であることのように完全に満足できるものではない。この為、画像形成のためのしきい値を下げ、感度を上げ、そして様々な赤外染料と使用できるであろう他の化合物が必要性である。
【0005】
本発明によると、レーザー誘導熱画像形成系の感度は昇華性化合物を使用することにより増加されうる。このような化合物は、室温で容易に昇華しないが、より高い温度で有意に昇華するものであり、そのことはレーザー誘導熱画像形成系に特に適切である。
【0006】
本発明の1 態様は、基材の少なくとも一部分の上が1 層以上の層でコーティングされている前記基材を含む熱転写要素であり、前記層は(a) 昇華性化合物、(b) 電磁線吸収剤および(c) 熱物質転写材料であり、ここで、昇華性化合物はアセチレン基を含まない。
【0007】
昇華性化合物は、50ml/ 分の窒素流下で10℃/ 分の加熱速度で55℃以上の5%質量損失温度を有し、且つ、約200 ℃以下の95% 質量損失温度を有し、そして、融点温度が5%質量損失温度以上であり、そしてピーク熱分解温度が95% 質量損失温度以上である。
【0008】
本発明の別の態様は、上記の熱転写性ドナー要素および画像受容性要素を含む熱転写組み合わせ物(以下、「熱転写系」ともよぶ)である。これは、(a) 画像受容性要素と熱転写性ドナー要素とを接触させること、および(b)(a)の構造体を画像様に露光し、それにより、熱転写性ドナー要素の熱物質転写材料を画像受容性要素に転写させること、の工程を含む画像形成法において有用である。
【0009】
本発明において有用な昇華性化合物は、実質的に無色である。「実質的に無色」とは、熱転写性ドナー要素から形成される画像において、昇華性化合物は450 〜500nm の間で約0.3 以下の光学濃度を与え、そして500nm 〜700nm の間で約0.2 以下の光学濃度を与えることを意味する。
【0010】
カラープルーフ、印刷版、フィルム、プリント回路版および他の媒体を製造するためのレーザーアドレス可能な熱転写材料が提供される。この材料は、光- 熱変換性組成物を上に被覆している基材を含む。この組成物は昇華性材料を含む層を含む。この層の中、または、別個の層の中には、電磁線吸収剤および熱物質転写性材料が含まれている。含まれることができる熱物質転写性材料、例えば、顔料、トナー粒子、樹脂、金属粒子、モノマー、ポリマー、染料またはそれらの組み合わせは、昇華性化合物を含む層の中に含まれてよく、または、昇華性化合物を含む層の上に被覆された更なる層の中に含まれてもよい。電磁線吸収剤は、これらの層の中のいずれかの中で用いられてよく、または、別個の層の中で用いられてもよく、それにより、電磁エネルギー源、例えば、レーザーで局所加熱が得られ、それにより、熱物質転写性材料は、例えば、レセプターに転写される。
【0011】
昇華性化合物
本発明に用いる昇華性化合物は、50ml/ 分の窒素流下で10℃/ 分で加熱されたときに、少なくとも約55℃である5%質量損失温度を有することが好ましく、より好ましくは少なくとも約60℃、そして最も好ましくは少なくとも約70℃の5%質量損失温度を有する。昇華性化合物は140 ℃以下の5%質量損失温度を有することも好ましく、より約125 ℃以下、そして最も好ましくは約110 ℃以下の5%質量損失温度を有する。昇華性化合物は、50ml/ 分の窒素流下で10℃/ 分で加熱したときに、約200 ℃以下の95% 質量損失温度を有することが更に好ましく、より好ましくは、約180 ℃以下であり、そして最も好ましくは約165 ℃以下である。昇華性化合物は少なくとも約5%質量損失温度である融点および少なくとも約95% 質量損失温度であるピーク熱分解温度を有することも好ましい。
【0012】
用語「昇華」とは、本特許明細書中でむしろ広く使用される。しばしば、この用語は通常に固体である材料が、異常に易動性になり、そしてそれが移動条件下での材料の実際の状態に関係なく、ある位置から別の位置に移動されることができることのみを意味する。しかし、適切には、昇華とは、固体状態での物質が、最初に液体状態に溶融化されることなく気体状態に直接的に転化するプロセスを示すものである。用語「昇華性」または「昇華」は本発明の材料を説明するために使用されるときにはこの適切な意味が意図されている。転化は、材料が晒される温度を上げること、または、圧力を下げることにより達成されうる。ギブス相法則によると、固体、液体および気体が同時に平衡になる純物質の三重点であることを特徴とする単一の温度および圧力が存在する。この為、三重点での圧力が大気圧より高く、そして固体が加熱されるときには、固体は溶融することなく直接的に気体になる。それ故、それは、大気圧で完全に昇華性である。しかし、三重点での圧力が大気圧より低いときには、加熱された固体は最初に液体状態に溶融し、そして、もし温度が更に高くなると、次いで、沸騰して気体を生成する。このような材料は、大気圧で完全に昇華性ではない。しかし、三重点が大気圧よりあまり低くないと、固体は高い蒸気圧を示す。この為、加熱の間に、多量の固体が溶融の前に昇華により損失される。本発明で用いる材料を説明するために使用するときに、昇華という用語は、三重点が標準大気圧以下またはそれ以上のいずれかである物質を指す。しかし、全ての昇華性材料が本発明の実施のために適切であるわけではないことが判り、そして、更に、有用な材料は示差走査熱量計(DSC) と組み合わせた熱重量分析(TGA) により決定される昇華特性により特性化されうることが判った。昇華は、本発明で使用する材料が一部をなす構造体の画像形成しきい値を減じることにおける材料の有効性の基礎となることが信じられる。しかし、本願発明者はこの効果のための特定の機構に固執することを望まず、本発明で使用される純粋な昇華性物質の昇華特性は有用な材料を選択する方法であることのみを注記しておく。
【0013】
TGAにおいて、既知の質量( 例えば、2 〜5mg ) の昇華性材料を、( 標準温度および圧力、即ち、25℃および1 気圧で) 50ml/ 分の窒素流下で10℃/ 分の一定速度で加熱し、そして初期質量損失の百分率を温度の関数としてモニターする。質量損失が昇華によるものであることを確認するために、例えば、熱分解までDSC 実験を行う。同一の昇華性材料(t例えば、1 〜5mg)をDSC パンに入れ、それをキャップで密封し、昇華による材料の損失を防止する。このパンを10℃/ 分の一定速度で加熱し、そしてパンの熱の出入りをモニターする。もし(1) 材料がTGA 実験において5%質量損失に必要な温度より低い温度で溶融せず、且つ、(2)TGA実験において95% 質量損失に必要な温度より低い温度で分解に伴う吸熱または発熱ピークがないならば、材料は昇華性であることが認められる。純粋化合物の溶融はDSC 測定において単一の鋭い吸熱ピークを伴う。DSC 測定の間には密閉したパンを使用するので、パン内の圧力は温度を上げるとともに大気圧より高くなるであろう。このことにより、完全に昇華し、そして標準大気圧下で溶融しない材料では、鋭い溶融吸熱が観測される。このような溶融吸熱の観測は、TGA で測定して5%質量損失のための温度より高い温度で発熱が起こるかぎりは、材料を昇華性材料として不適切であるとしない。平衡状態においては材料が全く溶融することなく昇華するとしても、TGA 実験で使用する加熱速度においては幾つかの材料は昇華平衡に達せず、そして、その為、溶融することも可能である。このような材料も、もし融解温度がTGA による5%質量損失のための温度よりも高いならば、昇華性であると考えられる。1 種の結晶形から別の種の結晶形への転移による吸熱も観測されうるが、これは融点より低い温度で起こるので、昇華性の定義に影響を及ぼすものでない。
【0014】
TGA 実験において、5%質量損失のための温度および95% 質量損失のための温度は昇華性材料を特性化するために使用される。固体の蒸気圧の温度依存性は、通常、アントイン(Antoine) 等式log P = A + B/T ( 式中、P は蒸気圧であり、T は絶対( ケルビン) 温度であり、そしてA およびB は特定の物質に特徴的な定数である。) により良好に説明される。B は負の数であり、温度の増加にともなう圧力の増加を反映する。材料のアントイン定数が知られているときには、TGA 実験の結果はアントイン等式を使用して、良好に予測されうることが判った。これは有効な昇華性材料の選択のための代わりの基準を提供する。5%質量損失が起こるTGA 温度は、アントイン等式が308 パスカルの蒸気圧を予測する温度であり、95% 質量損失が起こるTGA 温度はアントイン等式が5570パスカルの蒸気圧を予測する温度である。アントイン等式の他の変形式、例えば、logP = A + B/(C+T)またはlog P = A + B/T + C log T ( 式中、C は物質に特徴的な更なる定数である。) は使用されてよい。
【0015】
アントイン定数の適切な資料は次のSteven R.M.およびMalanowski S., Handbook of the Thermodynamics of Organic Compounds, Elsevier, New York, 1987; Timmermans, J., Physico-Chemical Constants of Pure Organic Compounds, Vol.2, Elsevier, New York, 1965; Landolt-Bronstein Physikalischemische Tabellen, Vol.2, Part 2a, Springer-Verlag, Bellin, 1960; Jordan, E.T., Vapor Pressure of Organic Compounds, Interscience, New York, 1954; Timmermans, J., Physio-Chemical Constants of Pure Organic Compounds, Elsevier, New York, 1950; Stull, D.R., Ind. Eng. Chem., 39, 517 (1947)およびInternational Critical Tables, Vol. 3, McGraw-Hill, New York, 1928である。有用である更なる文献は、Cox, J.D.oPilcher, G., Thermochemistry of Organic and Organometallic Compounds, Academica Press, New York, 1970; Sears, G.W.およびHopke, E.R., J.Am.Chem.Soc., 71, 1632 (1949); Coolidge, A.S.およびCoolidge, M.S., 前掲文献49, 100 (1927); Klosky, S.ら、前掲文献49, 1280 (1927); Noyes, Jr., W.A. およびWobbe, D.E. 前掲文献48, 1882(1926); Swan, T.H.およびMack, Jr., E.,前掲文献47, 2112 (1925); Bradley, R.S.およびCleasby, T.G., J. Chem.Soc., 1961 (1953);Bradley, R.S.およびCotson, S.前掲文献1684 (1953); Bradley, R.S.およびCare, A.D.前掲文献1688 (1953); Bradley, R.S.およびCleasby, T.G. 前掲文献1690 (1953); Vanstone, E., 前掲文献429 (1910); Ramsay, W.およびYoung, S. 前掲文献49, 453 (1986); Davies, M.ら、Trans. Faraday Soc., 55, 110 (1959);Davies, M.およびJones, A.H前掲文献55、 1329 (1959); Davies, M.およびJones, J.I. 前掲文献50, 1042 (1954); Balson, E.W. 前掲文献43, 54 (1947); Nelson, O.A. Ind. Eng. Chem., 22, 971 (1930); Mortimer, F.S. およびMurphy, R.V.前掲文献15, 1140 (1923); Schulze, F.-W. ら、Z. Phys. Chem. (Neue Folge) 107, 1 (1977); Cordes, H. およびCammenga, H., 前掲文献45, 186 (1965) ; sHERWOOD, T.K. およびJohannes, C., AIChEJ., 8, 590 (1962); Andrews, M.R., J. Phys. Chem., 30, 1497 (1926); およびKrien, G., Thermochim, Acta, 81, 29 (1984)である。
【0016】
有効な昇華性材料の選択は、一般に、化学構造を基準とするものではなく、有機であるかまたは無機であるかのいずれの特定の化学種に属する材料であることに限定されるものではない。代わりに、有効な昇華性材料はTGA 測定または上記のアントイン等式で評価されるTGA 挙動を基準として選択される。
【0017】
昇華性材料の制限しない例は、1,8-シクロテトラデカジイン; 無水マレイン酸; ベンゾフラン; フマロニトリル; ヘキサカルボニルクロム;1- ブロモ-4- クロロベンゼン;1,4- ジアザビシクロ[2.2.2] オクタン; 四臭化炭素;1,2,4,5- テトラメチルベンゼン; オクタフルオロナフタレン; ヘキサカルボニルモリブデン; 塩化ガリウム(III);メチルピリジントリメチルほう素錯体;4- クロロアニリン;2,5- ジメチルフェノール;1,4- ベンゾキノン;2,3- ジメチルフェノール; フッ化ニオブ(V);1,4-ジブロモベンゼン;1,3,5- トリクロロベンゼン; ヘキサカルボニルタングステン; アダマンタン;m- カルボラン;4,4'-ジフルオロビフェニル; アズレン; トランス- シス- トランス- テトラデカヒドロアントラセン;N-(トリフルオロアセチル) グリシン;1- ヒドロキシ-2,2,6,6- テトラメチル-4- オキソピペリジン;2,2'-ジフルオロビフェニル; ブロモペンタクロロエタン; アセトアミド; ビフェニレン;2,5- ジメチル-1,4- ベンゾキノン;4-tert-ブチルフェノール; ペンタフルオロ安息香酸; ブチラミド;3- クロロアニリンヒドロクロリド; 塩化アルミニウム(III);ジメドンジアゾ; バレルアミド; シス-2- ブテン酸アミド;2,6- ジメチルナフタレン;1- ブロモ-4- ニトロベンゼン; フラン-2- カルボン酸;1,2- ジブロモテトラクロロエタン; トリメチルアミンほう素トリフルオリド錯体;2,3- ジメチルナフタレン; ペルフルオロヘキサデカン; ビス( シクロペンタジエニル) マンガン; テトラシアノエチレン; 無水琥珀酸; フッ化テルル(IV); フェロセン;1,2,3- トリヒドロキシベンゼン; チオフェン-2- カルボン酸; シクロヘキシルアンモニウムベンゾエート; トリス(2,4-ペンタンジオナト) マンガン(III);安息香酸; ジシクロヘキシルアンモニウムニトレート;1- アダマンタノール;2- クロロ- アニリンヒドロクロリド;1,8,8- トリメチルビシクロ[3.2.1] オクタン-2,4- ジオン;o- カルボラン; タングステン(VI)オキソクロリド; 無水フタル酸; アニリンヒドロクロリド; トランス-2- ペンタン酸アミド; サリチル酸;1,4- ジヨードベンゼン; ジメチルテレフタレート;2- アダマンタノン; トランス-6- ヘプテン酸アミド; ヘキサメチルベンゼン; キンヒドロン;4- フルオロ安息香酸; 塩化ニオブ(V);塩化モリブデン(V);[2.2] メタシクロファン; トリクロロ-1,4- ヒドロキノン; ピロール-2- カルボン酸; トリクロロ-1,4- ベンゾキノン; シュウ酸;2,6- ジクロロ-1,4- ベンゾキノン;2- アダマンタノール;2,4,6- トリ-tert-ブチルフェノール; ペンタエリトリトールテトラブロミド; 塩化タンタル(V);シス-1,2- シクロヘキサンジオール; トランス-1,2- シクロヘキサンジオール; マロン酸; トランス-2- ヘキセン酸アミド;(±)-1,3-ジフェニルブタン; トリス(2,4- ペンタンジオナト) コバルト(III);4,4'- ジクロロビフェニル; ヒドロキノン;1,4- ジヒドロキシ-2,2,6,6- テトラメチルピペリジン; フェナジン;2- アミノ安息香酸; トリス(2,4- ペンタンジオナト) バナジウム(III);テレフタル酸モノメチルエステル;4- アミノフェノール; ヘキサメチレンテトラアミン; および4-メトキシ安息香酸のような材料を含む。
【0018】
上記の材料は、大気圧より低いまたは高い三重点を有する化合物を含む。第一の種類の化合物は、ヘキサメチルシクロトリシロキサン( 三重点;64 ℃、8510Pa) 、1,4-ジクロロベンゼン(53 ℃、1220Pa) および樟脳(180℃、0.051MPa) を含む。ヘキサクロロエタン(187℃、0.107MPa) およびアダマンタン(268℃、0.482MPa) は標準大気圧より高い三重点を有し、加圧下に閉じ込めないかぎり、溶融することなしに昇華する。
【0019】
昇華性材料はいずれの化学種のもであってもよい。有用なカテゴリーは、一若しくは二環芳香族分子、例えば、ベンゼン、ナフタレンおよびそれらの誘導体; 酸、アミドおよびカルバメートのような水素が結合した小分子; フッ素化材料; およびほぼ球形の分子、例えば、四臭化炭素、ヘキサクロロエタン、金属カルボニル、カルボラン、遷移金属フッ化物、アダマンタン、樟脳等を含む。球形分子である材料は、通常、結晶内での分子の回転または振動により生じる、6 カロリーK -1モル-1未満の融解のエントロピーを有するものとして規定される、プラスティック結晶のクラスに属する。もし高い融解エントロピーを有するならば、これらの材料はしばしば高い昇華圧力を示す。様々なこのようなプラスティック結晶材料はAngell, C.A.らのJ. Chim. Phys., 82, 773 (1985);Postel, M. およびRiess, J.G., J. Phys. Chem., 81, 2634 (1977);Gray, G. W. およびWinsor, P.A., Liquid Crystals and Plastic Crystals, Vol.1, Wiley, New York, 1974; Stavely, L.A.K., Amm. Rev. Phys. Chem., 13, 351 (1962); Timmermans, J., J. Phys. Chem. Solids, 18, 1 (1961);およびDunning, W.J.,前掲文献18, 21 (1961) に記載されている。適切な材料の例は、ベンゼン誘導体( 1 個以上のハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、カルボキシル、ニトロ基等で置換されたベンゼン) 、ナフタレン誘導体( 1 〜4 個の炭素数の1 個または2 個のアルキル基で置換されたナフタレン) 、ビフェニル誘導体 (1 個または2 個のハロゲンで置換されたビフェニル) 、4 〜8 個の炭素数のジカルボン酸の無水物、2 〜8 個の炭素数のカルボン酸のアミド、2 〜8 個の炭素原子を有し、そして任意にヘテロ原子、O 、S 、N を含む脂肪族、芳香族およびヘテロ芳香族のタイプのカルボン酸、フッ素化誘導体( 一般に式C n F n-2 、C n F n 、およびC n F2n+2 、式中、n は10〜18である。) 、ベンゾキノン誘導体(1個以上のハロゲン原子または1 〜4 個の炭素数のアルキル基で置換されたベンゾキノン) 、ペルハロエチレン( 一般にC 2 Cln Br6-n 、式中、n は2 〜6 である。) 、多環式化合物誘導体( 環中に窒素原子を任意に含み、そしてハロゲン原子、アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、カルボキシ基で任意に置換されたビシクロまたはアダマンタン骨格) および無機化合物( 一般に式M(CO)6、M(シクロペンタジエニル)2、M(acac)3、MCl5およびMF6 、式中、M は第5 〜10族の金属である。) を含む。
【0020】
他の昇華性材料は、Grant, B.D.らのIEEE Trans. Electron Devices, ED-28, 1300 (1981)および“Diazo Compounds for Laser-Induced Mass Transfer Imaging Materials" の発明の名称の本願出願人の米国特許出願でこれと同日になされたものに記載されたアゾ化合物を含み、それを参照により本明細書中に取り入れる。
【0021】
昇華性化合物が有用であるためには、それは、過度に昇華性であっても、または非常に低い昇華性であってもならない。他方、5%質量損失のための温度が約55℃未満であるならば、その化合物は有用でなく、それは塗布、乾燥、貯蔵の工程の間に画像形成層から容易に昇華しうるからである。これは例1 の最初の2 つの化合物で見られることである。好ましくは、それ故、5%質量損失のための温度は少なくとも約60℃であり、そして最も好ましくは少なくとも約70℃である。
【0022】
他方、低い蒸気圧を有する熱安定な昇華性化合物は近IRレーザーでの画像様加熱の間に画像層内またはその下での圧力の急速な累積に有意に寄与することができない。5%質量損失のための温度は、それ故、好ましくは約140 ℃以下であり、より好ましくは約125 ℃以下であり、そして最も好ましくは約110 ℃以下である。
【0023】
化合物が十分な蒸気圧を有するかどうかの別の指標は、95% 質量損失のための温度である。有用な物質であるためにはこの温度は約200 ℃未満である。この温度の境界となる正確な上限値は画像形成性レーザーの出力、画像形成のための滞留時間および画像のスポットサイズによるであろう。画像形成層中の温度を上げることに寄与するファクター、例えば、高出力、長いが過度ではない滞留時間、および小さいスポットサイズは95% 質量損失のための可能最大温度を高めるはずである。極端に長い滞留時間(10 マイクロ秒以上) は熱伝導損失により温度を下げることになることがある。95% 質量損失のための好ましい温度は、約180 ℃以下であり、そして最も好ましくは約165 ℃以下である。例は5%および95% 質量損失のための好ましい制限値を例示するであろう。
【0024】
昇華性材料が好ましい制限値内にあるときには、物質は加熱時に非常に急速な蒸気圧の変化を経験することは更に望ましい。このような物質では、アントイン等式log P = A - B/T 中のB 定数は大きいであろう。大きい値は約3000を越え、より好ましくは約4000を越える。更に、5%質量損失のための温度および95% 質量損失のための温度の差は、小さいであろう。有用な材料において、この差異は約85℃未満であり、そして好ましくは約75℃未満である。最も好ましくは、これらの温度の差異は65℃以下である。このことも例中に例示される。
【0025】
これらのファクターを全て勘案すると、昇華性化合物の好ましい群は、2-ジアゾ-5,5- ジメチル- シクロヘキサン-1,3- ジオン、樟脳、ナフタレン、ボルネールブチラミド、バレラミド、4-tert- ブチルフェノール、フラン-2- カルボン酸、無水琥珀酸、1-アダマンタノール、2-アダマンタノンを含む。
【0026】
熱物質転写性材料
熱物質転写性材料は、強電磁線吸収法により基材またはドナー要素から除去されうる材料である。光の強度により、材料内または材料の隣接部の光- 熱変換は材料の融解および/または材料内または隣接部のガス生成をもたらす。ガス生成は、ガス生成物への蒸発、昇華または熱分解により起こりうる。ガスの膨張はドナー基材からの剥離をもたらし、またはドナーからレセプターへの材料の推進をもたらす。後者のプロセスはしばしばアブレーション( 融蝕) と呼ばれる。材料の融解または軟化はレセプターへの付着を促進する。このように、全体の転写プロセスは融蝕または溶融粘着転写またはその2 種の組み合わせを用いる。
【0027】
本発明における使用に適切な熱物質転写性材料は、熱転写ドナー要素から光- 誘導熱物質転写を経験することができる材料である。通常、これらは、画像様に画像受容要素に対して転写されうる材料である。所望用途により、熱物質転写性材料は、次の1種以上を含むことができる; 染料; 金属粒子またはフィルム; 選択的光吸収剤、例えば、赤外吸収剤および、同定、保全およびマーキング目的のための蛍光剤; 顔料; 半導体; 電送写真若しくは電子写真トナー; テレビまたは医学画像目的で使用される燐光物質; 無電解メッキ触媒; 重合触媒; 硬化剤; および光開始剤。
【0028】
カラー転写印刷のためには、染料は、通常、熱物質転写性材料中に含まれる。適切な染料は、Venkataraman, K., The Chemistry of Synthetic Dyes, Vols. 1〜4, Academic Press, 1970 およびThe Colour Index, Vol.1 〜8, Society of Dyers and Colourists, Yorkshire, Englandに示されているものを含む。適切な染料の例は、シアニン染料( ストレプトシアニン、メロシアニンおよびカルボシアニン染料) 、スクエアリリウム染料(squarylium dyes) 、オキソノール染料、アントラキノン染料、ジラジカルジカチオン染料( 例えば、IR-165) 、および完全極性染料(holopglar dyes)、多環式芳香族炭化水素染料等を含む。同様に、顔料は色および蛍光を付与するために熱物質転写内に含まれることができる。例は画像形成技術における使用のために知られているものであり、Pigment HAndbokk, Lewis, P.A. Ed., Wiley, New York, 1988に示されているものを含み、または、Hilton-Davis, Sun Chemical Co., Aldrich Chemical Co., Imperial Chemical Industries等のような市販元から入手可能である。
【0029】
電気回路素子の製造および電子部品の封入のために( 例えば、半導体、抵抗体、導電性接着剤等) 、金属若しくは金属酸化物、繊維またはフィルムを熱物質転写性材料中に含ませることが望ましいことがある。適切な金属酸化物は、二酸化チタン、シリカ、アルミナおよび、クロム、鉄、コバルト、マンガン、ニッケル、銅、亜鉛、インジウム、錫、アンチモンおよび鉛の酸化物、或いは黒色アルミニウムを含む。適切な金属フィルム若しくは粒子は、大気中で安定な金属から得られたものであり、制限するわけではないが、アルミニウム、スカンジウム、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ガリウム、ゲルマニウム、イットリウム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、カドミウム、インジウム、錫、アンチモン、ランタン、ガドリニウム、ハフニウム、タンタル、タングステン、ルテニウム、オスミウム、イリジウム、白金、金、タリウムおよび鉛、並びにそれらの合金および混合物を含む。半導体は熱物質転写性材料中に含まれることができる。適切な半導体は、炭素( ダイアモンドまたはグラファイトを含む) 、珪素、ヒ素、ヒ化ガリウム、アンチモン化ガリウム、リン化ガリウム、アンチモン化アルミニウム、酸化インジウム錫、アンチモン化亜鉛、ビスマス等を含む。
【0030】
画像様に変性した表面( 例えば、付着性または湿潤性を高くするまたは低くする) を提供するように、基材に対して熱物質転写材料を転写することがしばしば望ましい。このような用途では、熱物質転写材料はRanny, W.W., Silicones, Vols. 1 および2, Noyes Data Corp., 1977 に記載されているようなシリコーンポリマーのようなポリマーまたはコポリマーを含むことができる。使用されうる他のこのようなポリマーは、フッ素化ポリマー、ポリウレタン、アクリルポリマー、エポキシポリマー、ポリオレフィン、スチレン- ブタジエンコポリマー、スチレン- アクリロニトリルコポリマー、ポリエーテル、ポリエステル、ポリビニルアルコールのアセタール若しくはケタール、酢酸ビニルコポリマー、塩化ビニルコポリマー、塩化ビニリデンコポリマー、セルロースコポリマー、ジアゾニウム塩の縮合ポリマー、並びに、フェノール樹脂、例えば、ノボラック樹脂およびレゾール樹脂を含む。
【0031】
他の用途において、モノマーまたは未硬化オリゴマーまたは架橋性樹脂のような硬化性材料を転写することも望ましい。この用途では、熱物質転写性材料は重合性モノマーまたはオリゴマーであることができる。材料の特性は、貯蔵の問題を避けるためにモノマーまたはオリゴマーの揮発性が最小であるように選択されるべきである。適切な重合性材料は、アクリレートまたはエポキシ末端ポリシロキサン、ポリウレタン、ポリエーテル、エポキシド等を含む。適切な熱架橋性樹脂は、イソシアネート、メラミンホルムアルデヒド樹脂等を含む。重合性および/または架橋性の転写性バインダーは液晶デバイスのためのフィルターアレーの製造のために特に価値があり、ここで、カラー層は続いて行う幾つかの厳しい処理工程に耐えなければならない。
【0032】
本発明の熱物質転写要素が多層構造であるならば、熱物質転写性材料は最外層中にある。この為、熱物質転写性材料、電磁線吸収剤および昇華性化合物を含むことができるのは1 層構造だけではなく、これらの材料の各々は別個の層の中にあることができる。または、それらの材料のいずれかの2 種が1 層中に組み合わされ、そして三番目の材料は第二層の中にあることができる。例えば、トップコートは1 層以上の層の中に熱物質転写性材料( 例えば、有機ポリマーバインダー中のトナーまたは顔料) を含み、そして下層が昇華性化合物および電磁線吸収剤を含むことができる。この為、1 層以上の層が使用されるとしても、熱物質転写性材料が最外層中にあることのみが要求される。
【0033】
電磁線吸収剤は、高強度の短時間の光源、例えば、レーザーから放出される電磁線を吸収するために使用されることができるものである。それは、様々な波長の電磁線に対する熱転写ドナー要素を増感させ、入射電磁線を熱エネルギーに変換するように作用する。即ち、電磁線吸収剤は、光- 熱変換(LTHC)要素として作用する。電磁線吸収剤が入射電磁線を高度に吸収し、その為、最小量( 可溶性吸収剤では重量% または不溶性吸収剤では体積%)が塗膜中で使用されうることが一般に望ましい。通常、電磁線吸収剤は黒色体の吸収剤であるか、または、有機顔料若しくは染料であり、それは約0.2 〜3.0 の光学濃度を提供するものである。
【0034】
構造体中で使用されるLTHCの量は、光から熱への変換効率、露光波長でのLTHC吸収率および構造体の厚さまたは光学距離により選択されるであろう。LTHCが別個の層中に存在するときで、この場合には100%までの量になるときを除いては、50重量% 以下のLTHCが使用されることが好ましい。LTHCの広い範囲が使用されることができ、そして幾つかの制限しない例を下記に示す。
【0035】
染料はこの目的に適切であり、そして粒状形態で存在することができるか、または、好ましくは実質的に分子分散体として存在する。IRスペクトル領域で吸収する染料は特に好ましい。このようなLTHC染料の例は、Matsuoka,M., Infrared Absorbing Materials ,Plenum Press, New York, 1990 、Matsuoka, M. Absorption Spectra of Dyes for Diode Lasers, Bunshin Publishing Co., Tokyo, 1990 、米国特許第4,833,124 号(Lum) 、第4,912,083 号(Chapmanら) 、第4,942,141 号(DeBoer ら) 、第4,948,776 号(Evansら) 、第4,948,777 号(Evansら) 、第4,948,778 号(DeBoer)、第4,950,639 号(DeBoer)、第4,952,552 号(Chapmanら) 、第5,023,229 号(Evansら) 、第5,024,990 号(Chapmanら) 、第5,286,604 号(Simmons) 、第5,340,699 号(Haleyら) 、第5,401,607 号(Takiff ら) および欧州特許第568,993 号(Yamaokaら) に見ることができる。更なる染料は、Bello, K.A. らのJ. Chem. Soc., Chem. Commun., 452 (1993)および米国特許第5,360,694 号(Thienら) に記載されている。American Cyanamid またはGlendale Protective Technologies, Inc., Lakeland, FLにより、CYASORB IR-99,IR-126およびIR-165の商品名で販売されているIR吸収剤も使用されてよく、米国特許第5,156,938 号(Foleyら) に開示されている通りである。LTHCの更なる例は、米国特許第4,315,983 号(Kawamura ら) 、第4,415,621 号(Specht ら) 、第4,508,811 号(Gravesteijnら) 、第4,582,776 号(Matsui ら) および第4,656,121 号(Sato ら) に見ることができる。従来の染料に加えて、米国特許第5,351,671 号(Williams ら) はLTHCとしてIR吸収性導電性ポリマーの使用を記載している。当業者に明らかなように、記載されている全ての染料は全ての構造体に対して適切なわけではないであろう。このような染料は、特定のポリマー、昇華性材料およびコーティング溶剤中での可溶性および相溶性により選択されるであろう。
【0036】
顔料材料もLTHCとして構造体中に分散されることができる。例は、米国特許第4,245,003 号(Oruanski ら) 、第4,588,674 号(Stewartら) 、第4,702,958 号(Itoh ら) および第4,711,834 号(Buttersら) 並びに英国特許第2,176,018 号(Itoら) に開示されているカーボンブラックおよびグラファイト、並びに、米国特許第5,166,024 号(Bugner ら) および第5,351,617 号(Williams ら) に記載されているフタロシアニン、ニッケルジチオレンおよび他の顔料を含む。更に、例えば、ピラゾロンイエロー、ジアニシジンレッドおよびニッケルアゾイエローの銅若しくはクロム錯体をベースとした黒色アゾ顔料は有用である。無機顔料も有用である。例は、例えば、米国特許第5,256,506 号(Ellis ら) 、第5,351,617 号(Williams ら) および第5,360,781 号(Leenders ら) に開示されており、そして、金属、例えば、アルミニウム、ビスマス、錫、インジウム、亜鉛、チタン、クロム、モリブデン、タングステン、コバルト、イリジウム、ニッケル、パラジウム、白金、銅、銀、金、ジルコニウム、鉄、鉛またはテルルの酸化物または硫化物を含む。金属ほう素化物、炭化物、窒化物、炭素窒素化物(carbonitrides) 、青銅構造酸化物、および、青銅族構造関連酸化物( 例えば、WO2.9)も有用であり、例えば、米国特許第5,351,617 号(Williams ら) に教示されている。
【0037】
分散した粒状LTHCを使用するときに、粒径は約10μm(マイクロメートル) 未満であることが好ましく、そしてそれは約1 μm 未満であることが特に好ましい。金属そのものが、例えば、米国特許第4,252,671 号(Smith) に記載されているように粒子の形態で使用されるか、または、米国特許第5,256,506 号(Ellisら) に開示されているように、熱物質転写層と同一平面内にまたはそれと隣接してフィルムとして使用されることができる。適切な金属は、アルミニウム、ビスマス、錫、インジウム、テルルおよび亜鉛を含む。
【0038】
このような同一平面内のLTHC層の厚さは、吸収される赤外線の量と反射される赤外線の量との間の良好な兼ね合いを与えるように周知の光学原理を用いて選択されるであろう。金属フィルムの場合には、付着、スパッタリングまたは蒸着の間のフィルムの部分酸化は、例えば、吸収率を上げ、そして反射率を下げるのを助けることができる。珪素、ゲルマニウムまたはアンチモンのような半導体も、LTHCとして有利であり、例えば、米国特許第2,992,121 号(Francisら) および第5,351,617 号(Williams ら) に記載されている通りである。
【0039】
画像の色が重要である構造体中でLTHCが使用されるときに、例えば、カラープルーフの場合に、LTHCが画像に対する望ましくないバックグランドカラーを付与しないように注意を払うべきである。これは、LTHCとして染料、例えば、スクエアリリウム染料を使用することにより行われることができ、それは赤外線の狭い吸収域を有し、そして結果的に可視領域での光吸収は殆どなくまたは全くない。バックグランドカラーが重要であるならば、LTHCが、別個の層中に、通常、基材と転写されるべき材料との間に取り込まれるときに、より広い範囲のLTHCは使用されてよい。
【0040】
任意の添加剤
様々な他の材料も熱物質転写性材料中に含まれてよい。界面活性剤( Porter,M. R.の Handbook of Surfactants, Blackie, Chapman and Hall, New York, 1991 に記載されているようなもの) は構造体の画像形成感度を改良することができる。好ましい界面活性剤は、欧州特許第602,893 号(Warner ら) により教示されているようなフルオロケミカル界面活性剤である。界面活性剤は、熱転写ドナー要素のいずれの層に混入してもよい、好ましくは、それは、凝集性を低下するために、ドナー要素の最上層中の熱物質転写性材料中に含まれる。制限しないフルオロケミカル界面活性剤の例は、Minnesota Mining and Manufacturing Co.(St. Paul, MN)からFLUORAD の商品名で入手可能であるものを含む。
【0041】
熱転写性要素は、被膜形成能、転写特性等を改良するために、当業界における従来の他の添加剤を含むことができる。これらは、コーティング助剤、乳化剤、分散剤、脱泡剤、スリップ剤、粘度調節剤、潤滑剤、可塑剤、UV吸収剤、光安定剤、蛍光増白剤、酸化防止剤、保存剤、帯電防止剤等を含む。多くの例は米国特許第5,387,687 号(Scrima ら) に見ることができる。充填剤は構造体中に含まれてよく、マイクロメートルサイズ範囲のポリマービーズも含まれてよい。これは、ドナー材料シートが互いに重ねて積まれたときにブロッキングを防止するために有利であることができ、または、指紋の付着を最小にすることができる。
【0042】
構造体の層のいずれも有機ポリマーバインダーを含むことができる。例示のバインダーは熱物質転写性材料の議論において上記に示した。他の適切なバインダーは、様々な熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、ワックスおよびゴムを含む。それはホモポリマーであってもまたはコポリマーであってもよい。複数の材料は、相溶性ブレンド、相分離系、相互進入ネットワーク等として同時に存在してよい。通常、これらのバインダーは、加工を援助するために有機溶剤中で可溶性または分散性であるべきである。このようなバインダーの制限しない例は、オレフィン系樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ビニル樹脂( 酢酸ビニル、塩化ビニルおよび塩化ビニリデンコポリマーを含む) 、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、オレフィン樹脂、アリル樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂( 例えば、ノボラックまたはレゾール樹脂) 、メラミン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリケタール樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリウレタン樹脂、フッ素含有樹脂、セルロース樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、イオノマー樹脂、ロジン誘導体、天然ワックス( 動物、植物および鉱物) および合成ワックス、天然および合成ゴム( 例えば、イソプレンゴム、スチレン/ ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、アクリロニトリル/ ブタジエンゴム、ブチルゴム、クロロプレンゴム、アクリルゴム、クロロスルホン酸化ポリエチレンゴム、ヒドリンゴム、ウレタンゴム等) を含む。水分散性樹脂またはポリマーラテックス若しくはエマルジョンも使用されてよい。
【0043】
熱転写ドナー要素
本発明の熱転写ドナー要素は、上記に規定した昇華性化合物を含む材料の少なくとも1 層の層で被覆された基材を含む。この層は、電磁線吸収剤( 即ち、光−熱変換剤またはLTHC) をも含んでよい。しかし、多層が使用されてもよい。本発明の熱転写性要素が多層構造体であるならば、熱物質転写性材料が最外層にある。この為、熱物質転写性材料、LTHCおよび昇華性化合物を含むことができるのは1 層構造体だけでなく、これらの材料の各々は別個の層の中に含まれることができる。
【0044】
または、それらのいずれか2 種が1 層中で組み合わされて、そして第三の材料が第二層中に含まれてもよい。例えば、トップコートは、有機ポリマーバインダー中のトナーまたは顔料を1 層またはそれ以上の層の中に熱物質転写性材料として含み、そして下層は昇華性化合物およびLTHCを含むことができる。この為、1 層またはそれ以上の層が使用されるとしても、熱物質転写性材料が最外層中にあることが唯一要求されることである。熱物質転写性材料は、それ自体、1 層または2 層を構成することができ、後者の場合には、物質転写層の構成層の両方は画像形成プロセスの間に転写される。例えば、熱物質転写性材料が、その最外層として接着剤コーティングを有するならば、転写されたコーティングのレセプターへの付着性が上がる。脆性または耐火性の材料が転写されるならば、または、受容要素に付着性促進膜を適用することが実用的でないならば、これは非常に有用である。または、熱物質転写性材料の最外層は着色剤または反応性樹脂を含んでよく、このとき、熱物質転写材料の直下の層は、昇華性化合物またはLTHCの最外層への拡散または滲出を制限するために、または、画像形成の間のドナーからの熱物質転写性材料の開放を補助するために使用されることができる。
【0045】
本発明の昇華性材料は画像形成光の波長で光を吸収することは要求されない。実際、赤外線の強い吸収のために要求される、大きな広く非局在化した電子系は上記に規定したような有用に高い蒸気圧を有する固体を提供するための十分に小さい分子サイズとは相いれないものがある。また、一般に、昇華性化合物が可視領域の光を吸収することは望ましくなく、これは、熱物質転写画像に所望されない色を付与するからである。更に、Krien, G., Thermochim, aCTA, 81, 29 (1984)に例示されているように、通常の昇華性染料は本発明の昇華性化合物よりも有意に低い蒸気圧を示す。例えば、色煙中に使用される20種の昇華性染料では、明らかな重量損失の最小温度が157 ℃〜290 ℃の範囲であることが判った。これらの温度では、染料は35±28Paの蒸気圧を示し、即ち、例1 における5%質量損失点についての308Pa の10倍低い。これは発色系を発現するために要求される分子サイズによるものである。それ故、昇華性化合物は実質的に無色であることが好ましく、定量的な色の限界を下記に示す。
【0046】
1 層中であってもまたは別個の層の中であっても、昇華性化合物、電磁線吸収剤および熱物質転写性材料は、適切な画像、印刷版、カラープルーフ、レジスト、導電性素子等を提供するために有効な量で存在する。好ましくは、昇華性化合物は、合計の塗膜の約5 〜65重量% の量で存在し、電磁線吸収剤は合計の塗膜の約5 〜50重量% の量で存在し、そして熱物質転写性材料は合計の塗膜の約5 〜75重量% の量で存在する。
【0047】
本発明で用いる昇華性化合物が熱転写性材料層中に含まれるならば、それは約5 〜約65重量% の量で存在する。好ましくは、それは約10〜60重量% の量で存在し、そして最も好ましくは約20〜約50重量% の量で存在する。もし昇華性化合物が熱物質転写性層の下の別個の層中に含まれるならば、より多量で使用されることができ、100 重量%までで使用されてよい。好ましい範囲は、約20〜100 重量% である。昇華性化合物の最適量は得られる転写効率および、もし最終画像に色を付与するものであれば、その色の度合い、の両方を基準に選択されるであろう。
【0048】
熱転写ドナー要素が適用される基材または支持体は剛性であってもまたは可撓性であってもよい。支持体は画像形成光( 赤外線を含む) の波長または他の波長のいずれに対しても反射性であってもまたは非反射性であってもよい。ドナーのためのキャリアは不透明であっても、透明であってもまたは半透明であってもよい。透明キャリアの場合には、光学画像形成はコーティング側またはキャリア側のいずれからであってもよい。布帛、マット、シート、ホイル、フィルムまたはシリンダーに成形できる、どんな天然または合成製品も基材として適切である。この為、基材はガラス、セラミック、金属、金属酸化物、繊維材料、紙、ポリマー、樹脂、塗工紙またはこのような材料の混合物、層群若しくはラミネートであってもよい。適切なドナー基材は、プラスティック; ガラス; ポリエチレンテレフタレート; 本質的に9,9-ビス(4- ヒドロキシフェニル) フルオレンおよびイソフタル酸、テレフタル酸またはそれらの混合物から誘導された繰り返しの共重合単位からなるフルオレンポリエステルポリマー; ポリエチレン; ポリプロピレン; ポリ塩化ビニルおよびそのコポリマー; 加水分解および未加水分解酢酸セルロースから製造されたシートまたはフィルムを含む。好ましくは、ドナー基材は所望の画像形成電磁線に対して透明である。しかし、画像形成波長で十分な透明性および十分な機械安定性を有するどんなフィルムも使用されうる。使用できる不透明基材は、充填剤入りのおよび/または被覆された、不透明なポリエステル、印刷版に使用されているようなアルミニウム支持体およびシリコンチップを含む。熱物質転写層を基材上に被覆する前に、基材は、コーティングの付着性を改良するために、下塗され、または処理される( 例えば、コロナで) ことができる。基材の厚さは所望の用途によって広く変化させることができる。ドナー材料はシートまたはロールとして提供されうる。これらのいずれも、製品内で均一に単色であってよく、そして、多色画像を製造するためには異なる色の複数の製品が使用される。または、ドナー材料は、複数の色の領域を含むことができ、そして多色画像を形成するために単一のシートまたはロールが使用される。
【0049】
熱転写ドナー要素は、適切な溶剤( 例えば、テトラヒドロフラン(THF) 、メチルエチルケトン(MEK) 、トルエン、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、水、アセトンおよびThe Dow Chemical Company, Midland, MI からDOWANOL の商品名で市販されているもの等、並びに、それらの混合物) 中に成分を導入し、得られた溶液を、例えば、室温( 即ち、25〜30℃) で混合し、得られた混合物を基材上に塗布し、そして得られた塗膜を、好ましくは若干の昇温で( 例えば、80℃) 乾燥することにより製造されうる。材料は、ナイフコーティング、ロールコーティング、カーテンコーティング、スピンコーティング、押出ダイコーティング、グラビアコーティング、スプレー等のような適切な塗布技術により基材に塗布されることができる。
【0050】
熱物質転写材料が多層構造体の別個の層であるときには、それは、制限するわけではないが、有機若しくは水性溶剤中の溶液または分散体からの塗布( 例えば、バーコーティング、ナイフコーティング、スロットコーティング、スライドコーティング等) 、蒸着コーティング、スパッタリング、グラビアコーティング等を含めた様々な技術により適用されることができ、熱物質転写性材料自体の要求により決まる。
【0051】
好ましくは、昇華性化合物を含む層は約0.1 〜約10μm の厚さを有し、より好ましくは約0.2 〜約5 μm の厚さを有する。昇華性化合物を含む層の最終画像に対する色の寄与は、500 〜700nm の領域において、約0.2 未満、そして好ましくは約0.1 未満の吸収単位であり、そして、450 〜500nm の領域において、約0.3 未満、そして好ましくは約0.2 未満の吸収単位である。熱物質転写性材料は必要に応じて、高度に着色されていてよく、別個の層において塗布されるときには、この層は好ましくは約0.1 〜10マイクロメートルであり、そしてより好ましくは約0.3 〜約2 マイクロメートルである。
【0052】
画像形成法
本発明の熱転写ドナー要素は、通常、画像受容要素とともに組み合わされて使用される。適切な画像受容要素( 即ち、熱物質転写受容要素) は当業界において周知である。本発明において使用されうる画像受容要素の制限しない例は、陽極酸化アルミニウムおよび他の金属; 透明ポリエステルフィルム( 例えば、PET); 不透明の充填剤入りのプラスティックおよび不透明の被覆されたプラスティックシート; 様々な異なるタイプの紙( 例えば、充填剤入りのものまたは充填剤の入ってないもの、カレンダー加工されたもの等);布帛( 例えば、レザー) ; 木; 段ボール; ITO-被覆された導電性ガラスを含めた、ガラス; プリント回路版; 半導体; およびセラミックを含む。画像受容要素は未処理であっても、または、転写/ 剥離プロセスを援助するためにまたは転写された材料の付着性を改良するために処理されていてもよい。レセプター層は、米国特許第5,351,617 号(Williams ら) に開示されているように、ドナーに予備積層されてもよい。これは画像がドナー自体の上に形成されるときに有用であることができ、そして予備積層されたレセプターは融蝕破片を閉じ込め、そしてその拡散を制限するように作用する。画像は、この為、ドナー上で形成され、そして、レセプターは剥離され、そして転写される。
【0053】
本発明の実施において、熱転写ドナーが画像受容要素とともに使用されるときに、熱転写ドナーおよび画像受容要素は互いに密に接触され、それにより、照射時に、熱物質転写性材料はドナー要素から受容要素に転写される。例えば、ドナーおよび画像受容要素を真空技術(例えば、真空ホールドダウン)、正圧、画像受容要素自体の付着性または予備積層により密に接触することができ、そして熱転写レセプター、または、好ましくはドナー要素は画像様に加熱される。熱物質転写性材料のドナーから画像受容要素への転写後に、画像は画像受容要素上に形成され、そしてドナー要素は画像受容要素から取り外されることができる。または、本発明の熱転写ドナー要素は画像受容要素を用いずに、単に融蝕されて画像形成された製品を提供するように使用されることもできる。この場合、融蝕破片を抑制するように剥離可能なトップコートは使用されてよい。
【0054】
このように、本発明のドナー要素は、マーキング、バーコーディングおよびプルーフィングの用途のための転写印刷、特にカラー転写印刷において使用されることができる。マスキング用途で使用されることもでき、ここで、転写された画像は、グラフィックアートまたはプリント回路産業におけるレジストおよび他の感光性材料における露光マスクである。このような用途では、熱物質転写材料は、一般的な露光装置から光のアウトプットをブロックするために有効な材料を含む。適切なこのような材料は、クルクミン、アゾ誘導体、オキサジアゾール誘導体、ジジシナマラセトン誘導体、ベンゾフェノン誘導体等を含む。または、熱転写材料は、エッチレジストを形成することができる材料を含むことができる。
【0055】
接着剤中に金属粒子を含むドナーは、チップ結合において導電性接着剤として作用するように回路版に選択的に転写されうる。バインダー中のより少量の体積分率の導電性粒子または、代わりに半導体粒子が転写されるときには、抵抗回路素子が製造されうる。
【0056】
本発明のドナー要素は印刷版の製造にも使用されうる。ここで、画像形成された材料を、例えば、短時間の高温ベークにより架橋することにより耐久性を得ることができる。例えば、本発明のドナー要素は、無水または平版印刷版を製造するためにも使用されうる。平板印刷版では、親油性熱転写材料の親水性レセプター、例えば、粒化された陽極酸化されたアルミニウムへの転写は使用される。好ましくは、熱転写材料は、感度および解像度を最大化するように未架橋状態で転写される。得られた印刷版を、インクおよびインク源溶液を用いて平板印刷プレス上で印刷するために使用する。しばしば、転写後の熱転写材料の耐久性を上げ、それにより、より長時間の運転長さの印刷版を提供するために、熱転写性材料は、熱および電磁線照射(例えば、UV)時に熱転写材料を架橋する架橋剤を含むことができる。熱作用により硬化されうる架橋剤の例は、フェノール樹脂の存在下でのメラミンホルムアルデヒド樹脂であり、それは、例えば、American Cyamamid Co., Wayne, NJからのCYMEL 303 の商品名で入手可能である。UV光により硬化されうる架橋剤の例は、多官能性アクリレートであり、例えば、Sartomer Co., Westchester, PA からSR-295の商品名で入手可能である。熱架橋は触媒および硬化剤、例えば、酸の存在により改良されうる。同様に、光架橋剤は光開始剤、光触媒等の存在により改良されうる。
【0057】
本発明のドナー要素は液晶ディスプレー装置のためのカラーフィルターの製造にも使用されうる。カラーフィルターを製造するための適切なカラードナー要素の例は、基材上でのバインダー中の染料または顔料のコーティングであろう。レーザーまたは他の焦点電磁線源は、画像様のカラー材料を、しばしばマトリック含有(例えば、黒色マトリックス)レセプターシートへ転写するために使用される。画像形成性電磁線吸収剤材料は染料/顔料層中に含まれてよい。別個の画像形成電磁線層も使用されてよく、それは、通常、カラー含有ドナー層に隣接している。ドナー層の色はフィルター要素に通常にまたは特殊に使用されている多くの入手可能な色、例えば、シアン、イエロー、マゼンタ、レッド、ブルー、グリーン、ホワイトおよび考えられる他のカラーおよびトーンから使用者により必要により選択されうる。染料または顔料は好ましくはマトリックス含有レセプター層に転写されるときに、予め決められた特定の波長の光に透過性である。
【0058】
本発明の熱物質転写媒体の画像形成は短時間の光源露光により行われる。短時間の露光は、伝導による熱損失を最小にし、その為、熱効率が改良される。適切な光源はフラッシュランプおよびレーザーを含む。光化学効果を最小にし、そして熱効率を最大にするために紫外線よりも赤外線を比較的に豊富に含む光源を使用することが有利である。それ故、レーザーが使用されるときには、赤外線または近赤外線、特に約700 〜1200nmの光を放出するものが好ましい。この領域での適切なレーザー源は、Nd/YAG、Nd:YLFおよび半導体レーザーを含む。本発明における使用に好ましいレーザーは、高出力(>100mW )単一モードレーザーダイオード、ファイバー結合レーザーダイオードおよびダイオードポンプドソリッドステートレーザー(例えば、Nd:YAGおよびNd:YLF)を含み、そして最も好ましいレーザーはダイオードポンプドソリッドステートレーザーである。
【0059】
全体の構造体は一度に露光されても、または、スキャニングにより露光されても、パルス源により露光されても、または、任意領域で逐次的に露光されてもよい。同時複数露光装置は使用されてよく、光エネルギーが光ファイバーを使用して分配されるものを含む。単一モードレーザーダイオード、ファイバー結合レーザーアレー、レーザーダイオードバーおよびダイオードポンプドレーザーであって、0.1 〜12W の近赤外領域の電磁スペクトルを生じるものは露光のために使用されうる。好ましくは、ソリッドステート赤外レーザーまたはレーザーダイオードアレーは使用される。比較的に小さい面積上に焦点されるかぎり、比較的に低い強度の源も有用である。
【0060】
露光は、ジアゾ化合物を含む画像形成構造体の表面に向けられるか、または、かかるドナー構造体の下の透明基材を通して行われるか、または、ドナー構造体と実質的に接触している受容層の透明基材を通して行われることができる。本発明の材料を熱画像形成する方法がいかなるものであっても、画像形成の前またはその間に画像形成温度より低い温度に全体的にまたは局所的に予備加熱されてよいことは明らかである。
【0061】
露光エネルギーは使用する転写のタイプ、例えば、構造体からの材料の除去(剥離)により直接的に形成されるか、または、レセプター要素への転写により形成されるかのいずれかによるであろう。レセプター要素を使用するときには、露光は、レセプターのドナーとの接触の程度、温度、粗さ、表面エネルギー等によるであろう。露光の間のスキャニング速度も役割を果たし、ドナーまたはレセプターの熱物質にもよるであろう。転写の程度および転写の均質性が有用であるために十分に大きくなるように露光のエネルギーは選ばれるであろう。レーザー露光滞留時間は、好ましくは約0.05〜50μ秒であり、そしてレーザー流束は好ましくは約0.01〜1J/cm2である。光源により画像形成されるけれども、本発明の材料は本質的に可視光に対して感光性でない。画像形成法の熱的性質により、通常、画像構造体を通常の室内光下で取り扱うことができる。
【0062】
本発明は次の詳細な例を参照することにより更に説明されるであろう。これらの例は、様々な特定且つ好ましい態様および技術を更に例示するために提供される。多くの変更は本発明の範囲内でなされうるであろうと理解されるべきである。
【0063】

下記で使用した材料は、特に指示がないかぎり、Aldrich Chemical Co.(Milwaulee, WI) から得たものである。融点( 未補正) を、Arthur H. Thomas Co.(Philadelphia, PA)から入手可能なThomas Hoover 細管融点装置を用いて記録した。NMR スペクトルはVarian Instruments (Palo Altop, CA) から入手可能な400MHzまたは500MHzのいずれかのフーリエ変換NMR スペクトロメーターを用いて記録した。赤外スペクトルはBomen/Hartmann & Braun(Quebec, CA)から入手可能なBomen MB 102フーリエ変換IRスペクトロメーターを用いて記録した。分子量はExtrel Corporation(Pittsburgh, PA)から入手可能なExtrelフーリエ変換質量スペクトロメーターを用いて記録した。
【0064】
ポリマーの分子量測定では、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC) 分析を、Jordi Associates, Inc.(Bellingham, MA)から入手可能なJordi Associates混合床ポアサイズおよびW-100 オングストロームカラム、および、Hewlett Packard Co.(Palo, Altop, CA)から入手可能なHP 1047A屈折率検知器を有するHP 1090 クロマトグラフ上で記録した。検量はPressure Chem. Co.(Pittsburgh, PA)のポリスチレン標品を基礎にした。試料をTHF(4ml/mL) 中で調製し、0.2 μm テフロンフルターで濾過し、次に試料を注入した。
【0065】
材料の熱重量分析(TGA) および示差走査熱量(DSC) 測定は、DuPont Instruments 912示差走査熱量計および951 熱重量分析機を使用して行った。TGA 分析は、50ml/ 分( 標準温度および標準圧力で) の速度での窒素流下で10℃/ 分の加熱速度を用いて行った。それらは加熱の間の試料質量の損失、特に5%および95% 質量損失のための温度を測定するために使用した。DSC 測定は、リークなしに幾つかの圧力雰囲気に耐えられる密閉ステンレススチールパン中で、10℃/ 分の加熱速度で行われた。この手順は、昇華、蒸発または分解による材料の損失を防止するために特に重要である。DSC は分解発熱または吸熱のいずれかのピーク温度および融点温度を決定するために使用した。試料のサイズはTGA については2 〜5mg であり、そしてDSC については1 〜5mg であった。
【0066】
3 種のタイプのレーザースキャナーを使用した: 単一ビームNd:YAGレーザーで可撓性基材を画像形成するために適切な内部ドラムタイプスキャナー; 単一ビームNd:YAGレーザーで可撓性および剛性基材の両方を画像形成するために適切なフラットフィールド装置; およびファイバー結合レーザーダイオードアレーで可撓性基材を画像形成するために適切な外部ドラム装置。
【0067】
内部ドラム装置では、Nd:YAGレーザーを使用し、TEM00 モードで1.064 マイクロメートルで運転し、そして画像形成平面で3.2Wの入射電磁線で26マイクロメートルスポット(1/e2 ) に焦点して、画像形成を行った。レーザーの走査速度は160 メートル/ 秒であった。画像データを大容量メモリーから輸送して、音- 光変調機に送り、レーザーの画像様変調を行った。画像形成平面は、レーザー走査方向に対して垂直に同時移動される135 °ワープドラムからなった。基材( ドナーおよびレセプター) は真空ホールドダウンを用いてドラムにしっかりと固定された。ドナーおよびレセプターは、精密移動ステージを用いて、一定速度でレーザースキャンに対して垂直方向に移動された。
【0068】
フラットフィールド装置では、フラットフィールド検流スキャナーを使用して、画像形成平面を横切ってNd:YAGレーザー(1.064マイクロメートル) から焦点されたレーザービームを走査した。精密移動真空ステージが画像形成平面にあり、駆動ステージ上に取り付けられており、それにより、材料は横走査方向に移動された。フィルム平面上のレーザー出力は、3 〜7 ワットで変化でき、そしてスポットサイズは約200 マイクロメートル(1/e2 幅) であった。ここで用いた試料の直線走査速度は600 センチメートル/ 秒であった。顕微鏡スライドガラスを真空ステージ上に取り付け、そして受容基材として使用した。ドナー基材をガラスと真空接触させて置き、そしてドナーシートのポリエステル側を通して露光してレーザーで画像形成した。ドナーおよびレセプターを一定速度でレーザースキャンに垂直の方向に移動した。結果として、レーザーからのビームは変調されていなかったので、同寸法の色付きストライプが画像形成領域内でガラス上に転写された。
【0069】
外部ドラム装置では、平行/ 円形化レーザーダイオード(SDL, Inc., San Jose, CA, モデル5422-G1, 811ナノメートル) から焦点されたレーザースポットで材料を走査した。外部ドラム走査コンフィグレーションを使用した。焦点されたレーザースポットは8 マイクロメートル( 全幅1/e 2 レベル) であり、そして画像形成媒体での出力は110 ミリワットであった。横方向走査移動速度は精密移動ステージを用いて、4.5 マイクロメートル/ ドラム回転であった。ドラムの周囲は84.8センチメートルであった。感圧接着テープを使用してレセプターおよびドナーをドラムに取り付けた。画像データを大容量メモリーから出力供給源に輸送し、それがレーザーダイオードの画像様変調を行った。
【0070】
例1
次の表は明細書中に引用した文献から得た定数を用いてアントイン等式から計算した値と実験的に測定した温度との比較を示す。
【0071】
Figure 0003902285
a TGA の温度上昇の開始の23℃での非常に急速な質量損失(0.64%/ ℃) による上限温度
b TGA 温度上昇の開始の28℃での急速な質量損失(0.19%/ ℃) による上限温度
【0072】
例2
昇華性化合物の制限しない例を実験またはアントイン等式から決定した質量損失温度とともに次の表に提供する。
化合物 融点 質量損失温度
( ℃) (℃)
5% 95%
1,8-シクロテトラデカジイン 97 66 83
無水マレイン酸 53 52 85
ベンゾフラザン 55 48 87
フマロニトリル 96 51 90
クロムヘキサカルボニル 85 47 92
1-ブロモ-4- クロロベンゼン 67 50 92
1,4-ジアゾビシクロ[2.2.2] オクタン 159 44 93
四臭化炭素 90 42 96
1,2,4,5-テトラメチルベンゼン 81 55 96
オクタフルオロナフタレン 87 61 98
モリブデンヘキサカルボニル 150(dec) 57 100
塩化ガリウム(III) 78 59 100
4-メチルピロリジントリメチルほう素錯体 79 62 100
4-クロロアニリン 73 66 100
ヘキサクロロエタン 185 48 101
2,5-ジメチルフェノール 72 68 105
1,4-ベンゾキノン 117 61 106
2,3-ジメチルフェノール 75 70 107
フッ化ニオブ(V) 79 76 110
1,4-ジブロモベンゼン 87 68 111
1,3,5-トリクロロベンゼン 64 62 118
タングステンヘキサカルボニル 150(dec) 75 119
アダマンタン 268 64 123
m-カルボラン 273 71 125
4,4'- ジフルオロビフェニル 94 88 126
アズレン 99 84 126
トランス- シス- トランス- テトラデカヒドロ
アントラセン 87 87 126
N-( トリフルオロアセチル) グリシン 119 73 132
1-ヒドロキシ-2,2,6,6- テトラメチル-4-
オキソピペリジン 95 88 132
2,2'- ジフルオロビフェニル 117 94 132
ブロモペンタクロロエタン 190 60 133
アセトアミド 81 78 133
ビフェニレン 110 104 133
2,5-ジメチル-1,4- ベンゾキノン 125 88 134
4-tert- ブチルフェノール 100 91 134
ペンタフルオロ安息香酸 103 95 134
ブチラミド 116 88 136
3-クロロアニリンヒドロクロリド 222 87 137
塩化アルミニウム(III) 195 107 140
2-ジアゾ-5,5-ジメチルシクロヘキサン-1,3-
ジオン 108 93 141
バレルアミド 106 101 141
シス-2- ブテン酸アミド 115 89 142
2,6-ジメチルナフタレン 110 97 143
1-ブロモ-4- ニトロベンゼン 127 101 143
フラン-2- カルボン酸 132 102 144
1,2-ジブロモテトラクロロエタン 221 77 145
トリメチルアミンほう素トリフルオリド錯体 143 91 145
2,3-ジメチルナフタレン 104 99 146
ペルフルオロヘキサデカン 115 110 148
ビス( シクロペンタジエニル) マンガン 173 97 149
テトラシアノエタン 201 103 150
無水琥珀酸 120 104 150
フッ化テルル(IV) 129 91 152
フェロセン 173 96 152
1,2,3-トリヒドロシキベンゼン 133 110 152
チオフェン-2- カルボン酸 129 112 152
シクロヘキシルアンモニウムベンゾエート 186 116 155
トリス(2,4- ペンタンジオナト) マンガン(III) 150(dec) 105 156
安息香酸 122 109 156
亜硝酸ジシクロヘキシルアンモニウム 180 115 156
1-アダマンタノール 247 97 158
2-クロロアニリンヒドロクロリド 235 107 158
1,8,8-トリメチルビシクロ[3.2.1] オクタン
-2,4- ジオン 223 93 160
o-カルボラン 296 84 161
タングステン(VI)オキソクロリド 309 109 161
無水フタル酸 131 116 162
アニリンヒドロクロリド 198 117 163
トランス-2- ペンテン酸アミド 148 92 164
サリチル酸 161 114 165
1,4-ジヨードベンゼン 129 103 166
ジメチルテレフタレート 141 121 166
2-アダマンタノン 257 94 167
トランス-6- ヘプテン酸アミド 125 124 167
ヘキサメチルベンゼン 166 116 168
キンヒドロン 171 121 168
4-フルオロ安息香酸 183 122 168
塩化ニオブ(V) 205 119 169
塩化モリブデン(V) 194 116 170
[2.2] メタシクロファン 135 124 170
トリクロロ-1,4- ヒドロキノン 137 128 170
ピロール-2- カルボン酸 209(dec) 135 170
トリクロロ-1,4- ベンゾキノン 169 124 172
シュウ酸 190 128 172
2,6-ジクロロ-1,4- ベンゾキノン 121 114 173
2-アダマンタノール 263 117 173
2,4,6-トリ-tert-ブチルフェノール 131 124 173
四臭化ペンタエリトリトール 161 124 173
塩化タンタル(V) 220 129 174
シス-1,2- シクロヘキサンジオール 98 88 178
トランス-1,2- シクロヘキサンジオール 104 86 178
マロン酸 136(dec) 119 178
トランス-2- ヘキセン酸アミド 125 107 182
( ±)-1,3-ジフェニルブタン 295 124 183
トリス(2,4- ペンタンジオナト) コバルト(III) 220±20 126 184
4,4'- ジクロロビフェニル 149 140 184
ヒドロキノン 172 141 185
1,4-ジヒドロキシ-2,2,6,6-
テトラメチルピペリジン 158 141 186
フェナジン 176 100 187
2-アミノ安息香酸 149 143 188
トリス(2,4- ペンタンジオナト) バナジウム(III)187 99 190
テレフタル酸モノメチルエステル 230 128 190
4-アミノフェノール 186 149 191
ヘキサメチレンテトラアミン 280 135 195
2-メトキシ安息香酸 184 156 201
【0073】
例3
試験コーティング溶液を調製し、それは下記成分を含んだ。
MEK 中20重量% ノボラック樹脂SD-126A 0.25g
IR-165近赤外染料 0.05g
インドーレニンレッドマゼンタ染料
( カラーインデックス 48070) PECHS 塩として 0.015g
樟脳 0.05g
メチルエチルケトン(MEK) 0.70g
【0074】
Borden Packaging & Industries Products, Louisville, KentuckyからノボラックSD-126A 樹脂を得た。1.064 マイクロメートルのレーザー波長の光を吸収するIR-165染料は、Glendale Protective Technologies, Lakeland, Florida により供給され、そして次の構造を有する。
【0075】
【化1】
Figure 0003902285
【0076】
コーティングおよび転写された画像を可視化するのを補助するためにインドーレニンレッド染料を使用した。それは下記の構造を有した。
【0077】
【化2】
Figure 0003902285
【0078】
米国特許第4,307,182 号(Dalzellら) に教示されているように、PECHS、即ち、インドーレニンレッドレッドマゼンタ染料のペルフルオロ-4- エチルヘキサンスルホネート塩を、インドーレニンレッド塩化物とペルフルオロ-4- エチルシクロヘキサンスルホン酸カリウムとの水中での複分解反応により調製した。
【0079】
樟脳が昇華性化合物であった。更なる0.25g のノボラックSD-126A 樹脂溶液を樟脳の代わりに置き換えたことを除いては、同一の方法で比較のコーティング溶液を調製した。樟脳含有コーティング溶液を「試験」試料と呼ぶ。
【0080】
両方の溶液を58マイクロメートルの厚さのポリエステル上に、no.4ワイヤー巻きコーティングロッド(RD Specialties, Webster, NY) で塗布し、80℃で2 分間乾燥して、不粘着性の透明なドナーフィルムを提供した。内部ドラム露光装置内で真空下で、ドナーフィルムを150 マイクロメートルの厚さの、粒化された陽極酸化されたアルミニウム印刷版レセプターに接触させた。これらのドナー/ レセプター試料を、その後、ドナーシートのポリエステル側を通して露光した。露光されたドナーシートを剥離した後、レセプター上に転写されたラインの幅をマイクロメートルで測定し、そして熱物質転写のためのしきい値エネルギーを計算した。次の結果を得た。
【0081】
試料 ライン幅( μm) 感度(J/cm2) 相対感度
試験 19.4 0.040 1.8
比較 13.2 0.073 1
【0082】
TGA で測定して、樟脳は177 ℃で溶解し、そして59℃で5%質量損失温度および119 ℃で95% 質量損失温度を示した。2 つの質量損失温度の差は60℃である。この材料は上記に規定の昇華性材料であり、レーザー熱転写画像形成の感度を十分に改良するものである。
【0083】
例4
試験試料において樟脳を1,4-ジクロロベンゼンで置き換えて、試験および比較コーティングを例3 のように調製した。例3 のようにコーティングを画像形成し、次の結果を得た。
試料 ライン幅( μm) 感度(J/cm2) 相対感度
試験 12.6 0.077 0.95
比較 13.2 0.073 1
【0084】
1,4-ジクロロベンゼンは容易に昇華するが、その5%質量損失温度はTGA により測定して45℃未満であり、そして本発明の好ましい範囲( 例1)の外にある。試験の前のコーティングからの1,4-ジクロロベンゼンの昇華により生じる多孔性のために、若干低い感度であることができる。
【0085】
例5
試験試料において樟脳の代わりにナフタレンで置き換えたことを除いては、試験および比較コーティングは例3 のように調製した。コーティング幅を例3 のように画像形成したが、ライン幅をレセプターでなくドナー上で測定した。次の結果を得た。
【0086】
試料 ライン幅( μm) 感度(J/cm2) 相対感度
試験 15.5 0.061 1.4
比較 10.8 0.087 1
【0087】
ナフタレンは81℃で融解し、そしてTGA は、68℃で5%質量損失温度および115 ℃で95% 質量損失温度を示した。2 つの質量損失の差は47℃であった。ナフタレンは画像形成性構造体の感度を改良する。
【0088】
例6
試験および比較コーティングを例3 のように調製したが、試験試料において樟脳を1,8,8-トリメチルビシクロ[3.2.1] オクタン-2,4- ジオンで置き換えた。この二環式化合物はEistert, BらのLiebigs Ann. Chem., 659, 64 (1962)に記載されているように調製した。コーティングを例3 のように画像形成し、次の結果を得た。
【0089】
試料 ライン幅( μm) 感度(J/cm2) 相対感度
試験 19.0 0.042 1.2
比較 17.6 0.049 1
【0090】
1,8,8-トリメチルビシクロ[3.2.1] オクタン-2,4- ジオンは223 ℃で溶解する。TGA は、この材料が93℃で質量の5%を損失し、そして160℃で質量の95% を損失し、その差は67℃であることを示す。この昇華性化合物は画像形成感度を改良するが、樟脳またはナフタレンほどには有効でない。後者の2 種の化合物はより低い95% 質量損失温度を有し、そしてより狭い5%および95% 質量損失温度の範囲を有する。
【0091】
例7
試験および比較のコーティングを例3 のように調製したが、樟脳の代わりに下記の表に示した材料に置き換えた。昇華性材料も等重量のノボラックで置き換え、比較試料を形成した。コーティングを160 メートル/ 秒の走査速度で例3 のように画像形成し、次の結果を得た。
【0092】
Figure 0003902285
【0093】
示した化合物は全て、200 ℃未満の温度で熱分解の兆候を示さなかった。全ての化合物は画像形成のためのしきい値を下げた。しかし、約110 ℃より高い5%質量損失温度を有する化合物は、この温度がより低いものよりも有効でなかった。2,5-ジメチル-1,4- ベンゾキノン、2,5-ジメチルナフタレンおよび2,6-ジメチルナフタレンは昇華性化合物として試験しなかったが、このコーティングとの低い相溶性を示した。更に、比較試料およびバレルアミド試料は192 メートル/ 秒という、より速い走査速度で画像形成された。比較試料はより高い走査速度で不均一な転写を示し、感度は160 メートル/ 秒の走査速度と比較して明らかに低下しているが、感度の確定してきな評価は困難であった。バレルアミドを含む試料は192 メートル/ 秒で依然として良好に転写され、160 メートル/ 秒での比較試料の1.2 倍であった。このことは、昇華性材料が存在しないと、化学動力学的に転写が制限されうるが、昇華性材料が存在すると、高速の走査速度で有効に転写を行うことができることを示す。
【0094】
試験および比較試料を例3 のように調製したが、試験試料において、樟脳を2-ジアゾ-5,5- ジメチルシクロヘキサン-1,3- ジオン( ジメドンジアゾとして一般に知られている) で置き換えた。このジアゾ化合物はRao, Y. K.らのIndian J. Chem., 25B, 735 (1986)の方法により、次の通りに調製した。
【0095】
ジメドン(2.8g 、20ミリモル) 、ジクロロメタン(30ml)およびp-トルエンスルホニルアジド(3.94g、20ミリモル) の混合物を0 ℃に冷却し、その後、DBU(1,8-ジアザビシクロ[5.4.0] ウンデス-7- セン、4.48g 、30ミリモル) を滴下して加えた。DBU の添加後、反応混合物を室温で15分間攪拌し、その後、10% KOH 溶液(100ml) 中に注いだ。有機層を分離し、そして順番に、3N HCl(50ml)、脱イオン水(2x50ml)および飽和塩化ナトリウム水溶液(50ml)で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、濾過し、そしてオレンジ色の固体を提供するまで濃縮した。この固体を、石油エーテル/ 酢酸エーテル (65:35)を溶離液として用いてシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製し、2.10g のジメドンジアゾを薄い黄色の固体( 融点108 〜109 ℃) として提供した。1H NMR (400MHz、CDCl3): δ1.09(s, 6H);2.41(s, 4H) 。
【0096】
昇華性化合物を含まない例3 の比較コーティングを本例の比較コーティング1 として形成された。比較コーティング2 をNo4 ワイヤー巻きコーティングロッドを使用して、次のコーティング溶液から調製した。
ニトロセルロース 0.10g
IR-165近赤外染料 0.07g
インドーレニンレッドマゼンタ染料、PECHS 塩として 0.015g
メチルエチルケトン 0.90g
【0097】
ニトロセルロース(Hercules, Inc., Wilmington, DE)は高エネルギー材料であり、そして有効な融蝕性バインダーであり、このことは米国特許第5,156,938 号(Foleyら) に教示されている。コーティングを例3 のように画像形成し、次の結果を得た。
【0098】
試料 ライン幅( μm) 感度(J/cm2) 相対感度
試験 35.3 0.003 16
比較1 18.1 0.047 1
比較2 8.7 0.098 0.5
【0099】
2-ジアゾ-5,5- ジメチルシクロヘキサン-1,3- ジオンの融点は107 ℃であった。5%質量損失温度は93℃であり、そしてそれは融点より低く、95% 質量損失温度は141 ℃であり、そして149 ℃の発熱分解ピーク温度より低い。2 つの質量損失温度の差異は非常に小さく、48℃であった。結果として、この化合物は熱物質転写画像形成を補助するために非常に有効である。更に、この昇華性化合物は、融蝕を促進するための当業界において知られている他の材料と比較して非常に有効である。
【0100】
例9
MEK 中の20重量%Borden ノボラック樹脂SD-126A 、0.3g、MEK 中の5 重量%Resimene 747(メラミンホルムアルデヒド樹脂、Monsanto Co., St. Louis, MO)、0.4g、2-ジアゾ-5,5- ジメチルシクロヘキサン-1,3- ジオン、0.02g 、IR-165染料、0.05g 、インドーレニンレッドPECHS 染料、0.015g、および、MEK 、0.28g からなる溶液を58マイクロメートルの厚さのポリエステルフィルム上にNo4 コーティングロッドで塗布し、そして80℃で2 分間乾燥した。ハーフトーンスケール(1〜100%、175 ライン) およびハーフトーン画像を、例3 の露光条件により160 メートル/ 秒の走査速度でドナーからアルミニウム印刷版に転写した。ドット(1〜99%)をハーフトーンスケールでアルミニウムに転写した。384 ℃で1 分間ベークした後、この印刷版でHeidelberg GTO印刷プレス上で黒色平板印刷インクを用いて1000部のコピーを取ったが、印刷版上に画像の摩耗の証拠となるものはなかった。
【0101】
例10
MEK 中の20重量%Borden ノボラック樹脂SD-126A 、0.22g 、MEK 中の20重量% アクリル化エポキシ(EBECRYL 3605)ビスフェノールA-ベース(UBC Radcure, Inc., Livingston, NJ) 、0.08g 、2-ジアゾ-5,5- ジメチルシクロヘキサン-1,3- ジオン、0.04g 、IR-165染料、0.04g 、インドーレニンレッドPECHS 染料、0.015g、および、MEK 、0.66g からなる溶液を58マイクロメートルの厚さのポリエステルフィルム上にNo4 コーティングロッドで塗布し、そして80℃で2 分間乾燥した。ハーフトーンスケール(1〜100%、175 ライン) およびハーフトーン画像を、例3 の露光条件により160 メートル/ 秒の走査速度でドナーからアルミニウム印刷版に転写した。ドット(1〜99%)をハーフトーンスケールでアルミニウムに転写した。384 ℃で1 分間ベークした後、この印刷版でHeidelberg GTO印刷プレス上で黒色平板印刷インクを用いて1000部のコピーを取ったが、印刷版上に画像の摩耗の証拠となるものはなかった。
【0102】
例11
モノマーの重合によりポリ(2- アゾ-3- オキソブチロキシエチルメタクリレーロ) を調製した。モノマーはRao, Y.K. らのIndian J. Chem., 25B, 735(1986) に記載された手順により調製した。
【0103】
2-ジアゾ-3- オキソブチロキシエチルメタクリレートモノマーを次の通りに調製した:2- アセトアセトキシエチルメタクリレート(4.28g、20ミリモル、Eastman Chemical, Kingsport, TN から入手可能) 、ジクロロメタン(30ml)、p-トルエンスルホニルアジド(3.94g、20ミリモル) の混合物を0 ℃に冷却し、その後、DBU(1,8-ジアザビシクロ[5.4.0] ウンデス-7- エン、4.48ml、30ミリモル) を滴下して加えた。DBU の添加後、反応混合物を室温で15分間攪拌し、その後、10%KOH(100ml) およびジエチルエーテル(50ml)の混合物中に注いだ。有機層を分離し、そして水層をジエチルエーテル(50ml)で再抽出した。有機抽出物を混合し、そして順番に、3N HCl(50ml)、脱イオン水(2x50ml)および塩化ナトリウム飽和水溶液(50ml)で洗浄した。無水硫酸マグネシウムを用いて有機層を乾燥し、濾過し、そて濃縮して4.39g の2-ジアゾ-3- オキソブチロキシエチルメタクリレートを薄い黄色の油として提供した。1H NMR(400MHz 、CDCl3): δ1.94(s, 3H);2.47(s,3H);4.35 〜4.55(m,4H);5.60(s, 1H);6.12(s,1H) 。IR:2181cm -1。ピーク分解温度:156℃(DSCで) 。
【0104】
モノマーの重合は次の通りに行った。2-ジアゾ-3- オキソブチロキシエチルメタクリレート(4.39g 、18.3ミリモル) 、トルエン(7ml) 、ヘキサンチオール(30ml 、Eastman Chemical, Kingsport, TN から入手可能) および2,2'- アゾビス(2,4- ジメチルバレロニトリル)(12mg、Polysciences, Inc., Warington, PA から入手可能) を65℃で6 時間攪拌した。この反応混合物を石油エーテル(100ml) に注ぎ、そして一晩放置した。溶剤を固化したポリマーからデカントした。残留物を室温で真空(<1300パスカル) 下で乾燥し、3.60g のポリ(2- ジアゾ-3- オキソブチロキシエチルメタクリレート) を薄い黄色の固体として提供した。IR:2124cm -1、Mw=52,000 ;Mn=20,200。
【0105】
ポリ(2- ジアゾオキシブチロキシエチルメタクリレート) 、0.085g、2-ジアゾ-5,5- ジメチルシクロヘキサン-1,3- ジオン、0.015g、IR-165染料、0.05g 、インドーレインレッドPECHS 染料、0.015gおよびMEK 、0.9gからなる溶液を58マイクロメートルの厚さのポリエステル上にNo4 コーティングバーを用いて塗布し、80℃で2 分間乾燥した。このドナーを銅メッキしたKaptonレセプター( E.I.DuPont de Nemours, Wilmington, DE)に面と面を合わせて接触させた。このアセンブリーを例3 で使用した装置で、160 メートル/ 秒の走査速度で画像形成し、回路およびラインパターンを形成した。30マイクロメートル幅および42マイクロメートルピッチのラインはこの方法が使用できることを示した。コーティングはドナーからレセプターに転写し、銅表面上にエッチレジストを提供した。画像を180 ℃で2 分間ベークした後、50ml濃硫酸、400ml の水および50mlの30% 過酸化水素水溶液からなる溶液により、室温で約3 分間、露出した銅をエッチングし、完全に金属を除去し、レジストを受容しなかった領域においてKaptonポリマーのみを残すことにより金属表面をパターン化した。このレジストをMEK に浸した綿棒で拭き取ることにより除去した。この方法でKapton基材上に銅回路ができる。2-ジアゾ-5,5- ジメチルシクロヘキサン-1,3- ジオンをドナーコーティングから除くときに低い転写性となった。
【0106】
例12
シアン顔料248-0165(Sun Chemical Corp., Fort Lee, NJ)、47.17g、VAGH樹脂(Union Carbide Chemicals and Plastics Co., Inc., Danbury, CT) 、47.17g、Disperbyk 161 (BYK Chemie, Wallingford, CT) 、5.66g 、およびMEK 、335gからなる23重量% のシアン顔料ミルベースをMEK 中で調製した。シアン顔料ミルベース、0.5g、IR-165染料、0.05g 、2-ジアゾ-5,5- ジメチルシクロヘキサン-1,3- ジョン、0.02g 、および、MEK 、0.6gからなる分散体をNo4 コーティングロッドを用いて58マイクロメートルの厚さのポリエステル上に塗布した。ドナーを顕微鏡スライドガラスレセプターに接触させ、そしてフラットフィールドスキャナー装置に設置した。ドナー/ レセプター組み合わせ物をドナーのポリエステル側を通して3.5 ワットおよび7 ワットで露光し、それぞれ、約117 マイクロメートル幅および約164 マイクロメートル幅のシアン顔料コーティングのラインをドナーからガラスレセプターへ転写した。
【0107】
例13
MEK 中の20重量% のノボラック樹脂SD-126A 、0.1g、2-ジアゾ-5,5- ジメチルシクロヘキサン-1,3- ジオン、0.08g 、IR-165染料、0.05g およびMEK 、0.82g からなる溶液をNo4 コーティングロッドを用いて58マイクロメートルの厚さのポリエステルフィルム上に塗布し、80℃で2 分間乾燥した。Aquis IIphthalo green GW-3450 顔料分散体(Heucotech, Ltd., Fairless Hills, PA) 、0.25g 、水、0.75g 、および、水中の5 重量%FC-130 界面活性剤(Minnesota Mining and Manufacturing Co., St.Paul, MN) 、3 滴からなる混合物をNo.4コーティングロッドを用いて第一層の上に塗布し、80℃で2 分間乾燥した。このドナーを顕微鏡スライドガラスと接触させて例12のように5 ワットで露光し、レセプター上に約140 マイクロメートルの幅の転写されたグリーン顔料層のラインを提供した。ラインは幾分ぎざぎざであり、そして多くのピンホールを含んでいた。Aquis II phthalo green GW-3450顔料分散体の代わりに、Aquis II QA magenta RW-3116 顔料分散体(Heucotech, Ltd., Fairless Hills, PA) およびAquis II phthalo blue G/BW-3570 顔料分散体(Heucotech, Ltd., Fairless Hills, PA) に置き換えて、この例を繰り返し、同様の結果を得た。2-ジアゾ-5,5- ジメチルシクロヘキサン-1,3- ジオンを下層から除いたら、これらの露光条件で非常に低い転写が起こった。
【0108】
例14
例13を繰り返したが、塗布前に、3 滴のJONCRYL 74アクリル樹脂溶液(S.C.Johnson and Son, Inc., Racine, WI) を、Aquis II QA magenta RW-3116 顔料分散体を含む混合物中に加えた。5 ワットでの例12におけるような露光により、ピンホールを殆ど含まないまたは全く含まないで、ガラスレセプター上に約160 マイクロメートルのラインができた。
【0109】
例15
MEK 中の10重量% ノボラック樹脂SD-126A 、0.5g、2-ジアゾ-5,5- ジメチルシクロヘキサン-1,3- ジオン、0.05g 、次の構造
【0110】
【化3】
Figure 0003902285
【0111】
の近赤外染料( 米国特許第5,360,694 号(Thienら) の手順により調製、それを参照により本明細書中に取り込む) 、0.03g 、インドーレニンレッドPECHS 染料、0.015gおよびMEK 、0.045gからなる溶液をNo4 コーティングロッドを用いて58マイクロメートルの厚さのポリエステルフィルム上に塗布し、そして80℃で2 分間乾燥した。ドナーフィルムを、外部ドラム露光装置において150 マイクロメートルの粒化された陽極酸化されそして珪酸化されたアルミニウム印刷版レセプターに接触させた。これらのドナー/ レセプター試料を、その後、未変調のレーザーダイオードを用いて、ドナーシートのポリエステル側を通して露光した。170cm/秒のドラム速度で、ドナーからアルミニウムレセプターへの材料の優れた転写が起こった。
【0112】
ドナーからジアゾ化を省いたときに、678cm/秒以下のドラム速度ではアルミニウムレセプターへの転写はジアゾ化合物を含むドナーと同等であった。しかし、2-ジアゾ-5,5- ジメチルシクロヘキサン-1,3- ジオンを含まないドナーシートは、763cm / 秒および933cm/秒のドラム速度では、ジアゾ化合物を含むドナーシートと比較して、劣った転写となった。これらの結果は、通常のガス生成化学法が制約ファクターとなりうるときに、昇華性化合物は、より高速の走査速度での熱物質転写性を改良することを示唆する。2-ジアゾ- ジメチルシクロヘキサン-1,3- ジオンは、ポリエステルドナーシートからアルミニウム印刷版レセプターへのノボラック樹脂の転写を、1064nmレーザー照射( 例8)だけでなく、811nm 照射での改良した。
【0113】
全ての刊行物、特許明細書および特許文献は個々には参照により取り入れていないが、それら全てを引用して取り入れる。本発明は様々な特定のそして好ましい態様および技術を参照して説明した。しかし、多くの変更が本発明の範囲内でなされうることは理解されるべきである。

Claims (3)

  1. 一層またはそれ以上の層で基材の少なくとも一部分を被覆した、前記基材を含む熱転写ドナー要素であって、
    (a)実質的に無色の昇華性化合物;
    (b)電磁線吸収剤;および、
    (c)熱物質転写性材料、
    を含み、ここで、前記昇華性化合物はアセチレン基を含まず、且つ、50ml/分の窒素流下で10℃/分の加熱速度で55℃以上の5%質量損失温度および200℃以下の95%質量損失温度を有し、且つ、前記昇華性化合物は融点温度が前記5%質量損失温度以上であり、そして、ピーク熱分解温度が前記95%質量損失温度以上であり、さらに、 2- ジアゾ -5,5- ジメチル - シクロヘキサン -1,3- ジオン、樟脳、ナフタレン、ボルネオール、ブチラミド、バレラミド、 4-tert- ブチルフェノール、フラン -2- カルボン酸、無水琥珀酸、 1- アダマンタノール及び 2- アダマンタノンからなる群より選ばれる、熱転写ドナー要素。
  2. (a)画像受容要素、および、
    (b)(i)実質的に無色の昇華性化合物;
    (ii)電磁線吸収剤;および、
    (iii)熱物質転写性材料
    を含み、ここで、前記昇華性化合物はアセチレン基を含まず、且つ、50ml/分の窒素流下で10℃/分の加熱速度で55℃以上の5%質量損失温度および200℃以下の95%質量損失温度を有し、且つ、前記昇華性化合物は融点温度が前記5%質量損失温度以上であり、そして、ピーク熱分解温度が前記95%質量損失温度以上であり、さらに、 2- ジアゾ -5,5- ジメチル - シクロヘキサン -1,3- ジオン、樟脳、ナフタレン、ボルネオール、ブチラミド、バレラミド、 4-tert- ブチルフェノール、フラン -2- カルボン酸、無水琥珀酸、 1- アダマンタノール及び 2- アダマンタノンからなる群より選ばれる、ドナー要素、
    を含む熱転写組み合わせ物。
  3. (a)請求項1記載の熱転写ドナー要素を画像受容要素と接触させる工程、
    (b)(a)の構造体を画像様に露光し、それにより、熱転写ドナー要素の熱物質転写材料を画像受容要素に転写する工程、
    を含む、画像を形成するための方法。
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