JP3901660B2 - 水蒸気発生具 - Google Patents

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    • A61F7/034Flameless

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水蒸気発生具に関し、特に、例えば保形立体形状のマスク本体の開口面を、肌に対向させて使用する水蒸気発生具に関する。
【0002】
【従来の技術】
中空カップ状のマスク部の開口面を顔の肌に対向させて、又は中空カップ状のマスク部の開口面で顔の肌を覆って使用され、水蒸気発生部から配管等を介して供給される水蒸気をマスク部から発散させて、例えば肌に潤いを与えるための美顔用に用いるスチーマーや、或いは喉や鼻腔を潤して風邪の予防対策等の健康用に用いる水蒸気発生装置が種々開発されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
一方、風邪の予防対策や、或いはウィルスの吸引を防止したり、喉を保温すること等を目的として使用されるマスクは、ガーゼ等を折り畳んだものに耳掛け用のゴムを取り付け、口や鼻を覆うようにして使用するものが一般的であった。これに対して、水蒸気によって喉や鼻の組織をより積極的に保護することを目的として、水、薬剤、香料等を含む水溶液が含浸された含液体を装填したマスクが開発されている(例えば、特許文献2、特許文献3等参照)。さらに、喉や鼻をより効果的に保温するために、化学カイロ等の発熱体を組み込んだマスクも開発されている(例えば、特許文献4、特許文献5等参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−263162号公報
【特許文献2】
特開平9−99084号公報
【特許文献3】
実公平5−36442号公報
【特許文献4】
実開昭63−117560号公報
【特許文献5】
特開2000−42125号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、水蒸気発生部から配管等を介して供給される水蒸気をマスク部から発散させる従来の水蒸気発生装置によれば、装置が大掛かり且つ高価なものとなるため、一般の家庭等において簡易に使用することは困難である。また配管等を介して所定の風速で圧送しつつ水蒸気を供給するものであることから、水蒸気を加熱した状態で供給する際には、顔の肌が過度に加熱されないように風速や温度を制御するための特別な手段を施す必要がある。
【0006】
一方、加熱した水蒸気を介して喉や鼻を積極的に保護するようにした従来のマスクによれば、含液体を装填したり発熱体を組み込んだりするための専用の収納部やポケット部を設ける必要があることから、マスクの構成が複雑になる。また特に発熱体をマスクに組み込む場合には、顔の肌が高い温度で加熱されないように温度を抑制した状態で蒸気を吸引させる必要があり、このための構成も複雑になる。
【0007】
本発明は、簡易且つ手軽に用いることができると共に、発熱によって生じる適度な量及び温度の水蒸気を効果的に顔の肌等の身体の一部に供給することのできる水蒸気発生具を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、シート材料を用いて身体の一部を覆う開口面を備える中空の保形立体形状となるように形成されたマスク本体と、前記シート材料により前記マスク本体と一体に形成された発熱体保持部材と、該発熱体保持部材によって前記マスク本体の内側面に沿って取り付けられた、酸化反応により発熱して水蒸気を発散する面状発熱体とからなり、発生した水蒸気を前記マスク本体の内側に滞留させる水蒸気発生具であって、前記マスク本体は、平坦に折り畳まれている状態から保形立体形状に起こされて身体の一部を覆う前記開口面を形成し、前記内側面は、前記マスク本体の閉塞された先端部分によって両側に区分けされており、前記面状発熱体は、中央帯状部分の両側に一対の平坦な袋状の発熱体収容部を有しており、前記中央帯状部分を前記マスク本体の閉塞された先端部分に配置しつつ、一方の発熱体収容部を前記先端部分により区分けした一方の内側面に沿って、他方の発熱体収容部を他方の内側面に沿って各々配置して、折れ曲がった状態でマスク本体の内側に取り付けられる水蒸気発生具を提供することにより、上記目的を達成したものである。
【0009】
ここで、上記記載において「中空の保形立体形状を有するマスク本体」は、面状発熱体を肌から離した状態で保持するための、中空の保形立体形状を有するホルダーであって、当該水蒸気供給具を手で持って開口面を肌に対向させたり、開口面で肌を覆って使用する際に、その把持力が負荷されても使用に適した中空カップ状の立体形状を容易に保持できる程度の保形性を備えていれば良く、例えば薄いフィルム材料や布等を用いて中空の立体形状に形成され、手で持った際の把持力を受けると立体形状が容易に押し潰されるような形態のものを除く趣旨である。また「中空の保形立体形状を有するマスク本体」は、使用に適した中空の立体形状を使用時に保持できるものであれば、把持力等によってその立体形状が適宜変形するものであっても良く、把持力等を受けても中空の立体形状が全く変形しないような強固な保形性は必ずしも必要ない。さらに、例えば表裏一対の矩形形状のシート材料を重ねてその3辺部を接合し、中空の立体形状とすることなく平坦に折り畳まれた状態から、未接合の一辺部を開口面として拡げつつ中空の保形立体形状に起こされて、使用に供されるような形態のものも含まれる。さらにまた、マスク本体は、口と鼻を覆っていわゆるマスクの形態として使用されるものの他、中空カップ状ホルダーとして身体の他の部位を覆って使用される形態のものも含まれる。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1(a)〜(c)に示す本発明の好ましい一実施形態に係る水蒸気発生具10は、例えば図2(a)に示すように、片手で持って身体の一部として例えば顔の肌の一部に開口面11を対向させたり、或いは開口面11で顔の肌の一部を覆って使用され、面状発熱体(面状水蒸気発生体)14を発熱させることにより発生する水蒸気をマスク本体(中空カップ状ホルダー)12の内側に滞留させて、毛穴を開いた状態で水蒸気によって顔の肌を効果的に洗浄するための美顔具(美容具)として用いられるものである。また本実施形態の水蒸気発生具10は、例えば図2(b)に示すように、マスク本体12を片手で持って口と鼻の周囲の肌を覆うようにして使用され、面状発熱体14を発熱させることにより発生する水蒸気を、必要に応じて適宜添加された薬剤や香料と共に吸引させることにより、喉や鼻を潤したり、リラックス感等を付与するこが可能な、いわゆるスチームマスクとしても用いられるものである。
【0011】
すなわち、本実施形態の水蒸気発生具10は、シート材料を用いて身体の一部を覆う開口面11を備える中空の保形立体形状となるように形成されたマスク本体12と、シート材料によりマスク本体12と一体に形成された発熱体保持部材13と、この発熱体保持部材13によってマスク本体12の表面に沿って取り付けられた、酸化反応により発熱して水蒸気を発散する面状発熱体14とによって構成されている。
【0012】
また、本実施形態によれば、発熱体保持部材13は、マスク本体12の開口面11の開口縁部から外側に張り出して設けられるフラップ状保持片15からなり、このフラップ状保持片15をマスク本体12の内側に折り込み、この折り込んだフラップ状保持片15とマスク本体12の内側面との間に挟み込んで、面状発熱体14を保持することができるようになっている。
【0013】
さらに、本実施形態によれば、面状発熱体14を保持するためのフラップ状保持片15は、マスク本体12の開口面11の開口縁部における対向する位置に一対設けられており、これらの一対のフラップ状保持片15は、マスク本体12の内側に折り込まれれた際に一体に係止されるロック機構16を備えている。このロック機構16は、一方のフラップ状保持片15の周縁部から突出する係止片16aと、他方のフラップ状保持片15の周縁部に切り欠き形成された係止切欠16bとによって構成されている。なお、本実施形態ではフラップ状保持片15を一対設けたが、フラップ状保持片は、必要に応じてマスク本体12の開口面11の開口縁部から張り出して二対以上設けても良い。
【0014】
さらにまた、本実施形態によれば、面状発熱体14は、フラップ状保持片15を介してマスク本体12の内部に保持され、金属粉の酸化反応により発熱して15分間で2.5g以上の水蒸気を発生するものであり、発生した水蒸気をマスク本体12の内側に滞留させるようになっている。
【0015】
本実施形態によれば、マスク本体12と、これの開口縁部に連接するフラップ状保持片15とは、シート部材を用いて一体成形されている。これらを一体成形するためのシート部材としては、肌当たりが良好であること等の理由から、好ましくは不織布が用いられる。不織布としては、例えば、ナイロン、ビニロン、ポリエステル、レーヨン、アセテート、アクリル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等の人工繊維、パルプ、木綿、麻、絹、獣毛等の天然繊維から選ばれた1種又は2種以上を混合した不織布を用いることができるが、坪量が例えば200〜350g/m2のポリエチレンテレフタレート系の繊維からなる不織布を用いることが好ましい。このような不織布を用いることにより、マスク本体12及びフラップ状保持片15の一体加工が容易になり、またマスク本体12が適度な通気性や透湿性を備えることになる。さらに、適度な保形性と共に、平坦に折り畳むことが可能な適度な変形性を備えることが可能になる。
【0016】
マスク本体12は、図3(a)〜(c)にも拡大して示すように、中空の保形立体形状となった状態において、長径が例えば80〜200mm、短径が例えば50〜170mmの円形又は楕円形状の底面部を、顔の肌を覆うのに適した大きさの開口面11として、当該開口面11の長軸X−Xに沿った断面形状が略等脚台形状となっていると共に、短軸Y−Yに沿った断面形状が略二等辺三角形状となっている。またマスク本体12は、周壁部17によって囲まれる中空内部の断面を先端側に向かって徐々に縮小させるようにして、中空内部を覆う周壁部17を丸みを持って斜めに立設させると共に、中空内部の先端を周壁部17によって閉塞して、例えば50〜150mm程度の高さで中空の立体形状に形成されている。
【0017】
また、マスク本体12の開口面11の開口縁部に沿って、開口面11の外側にひさし状に斜めに張り出した縁取り部18が周方向に連続して設けられており、この縁取り部18を介することにより、マスク本体12の開口面11の開口縁部を顔の肌に対して柔らかく当接させることができるようになっている。またこの縁取り部18による開口面11の開口縁部は、長軸X−Xと交差する部分において先端側に凹状にへこんだ部分を有しており、この凹状部分19に鼻が配置されるようにしつつ開口面11の開口縁部を押し当てることにより、水蒸気発生具10を例えばマスクとして使用する際に、マスク本体12を顔の形状に沿って密着させた状態で容易に装着させることができるようになっている。そして、長軸X−Xを挟んで対向する、縁取り部18における短軸Y−Yと交差する部分には、一対のフラップ状保持片15がマスク本体12から一体として張り出して設けられている。
【0018】
なお、マスク本体12の周壁部17には、エンボス加工等によって、模様や文字20等を適宜描くこともできる。
【0019】
不織布からなるシート材料によりマスク本体12と一体成形された一対のフラップ状保持片15は、開口面11の開口縁部と連結される連結部21と、マスク本体12の周壁部17の内側面を長軸X−Xに沿って区分けした際の形状に収まる形状を有する、先端部に半円状のカット部29を備えるフラップ本体22とからなる。そして、一対のフラップ状保持片15は、マスク本体12の中空内部に面状発熱体14を配置した後、連結部21の折れ癖線23を介してフラップ本体22を内側に折り込み(図1参照)、湾曲する周壁部17の内側面に沿って反るように湾曲させた状態で、当該内側面に沿って配置することにより、当該内側面との間に面状発熱体14を挟み込んで保持する。なお、フラップ状保持片15に半円状のカット部29が設けられていることにより、フラップ状保持片15を周壁部17の内側面に沿って配置しやすくなる。
【0020】
また、本実施形態によれば、ロック機構16として、一方のフラップ状保持片15の周縁部には一対の係止片16aが、他方のフラップ状保持片15の周縁部には一対の係止切欠16bが各々設けられている。一対のフラップ状保持片15をマスク本体12の内側に各々折り込んだ後、中空内部の先端において一対の係止片16aを他方のフラップ状保持片15の一対の係止切欠16bに各々係止して連結することにより、マスク本体12の内側面を一対のフラップ状保持片15により一体として覆うようにして、マスク本体12の内側面との間に挟み込んだ面状発熱体14を強固に保持することが可能になり、これによって使用中に面状発熱体14が移動したりずれたりするのを効果的に回避することが可能になる。
【0021】
なお、本実施形態によれば、一対の係止片16aは、キノコ状に突出してそのくびれ部分を係止切欠16bに係止していることにより、後述するように水蒸気発生具10を平坦に折り畳まれている状態として製品化し、運搬や陳列に供する際にも、一対のフラップ状保持片15が一体に係止された状態を保持して、運搬時や陳列時における面状発熱体14の移動やずれを効果的に回避することが可能になる。
【0022】
フラップ状保持片15を介してマスク本体12に取り付けられる面状発熱体14は、図4(a)及び(b)に拡大して示すように、例えば縦50〜140mm、横60〜160mm程度の大きさの、通気性を有する略矩形形状の透湿性シート30と、通気性を有していない略矩形形状の非透湿性シート31とを、これらの周縁帯状部分25及び中央帯状部分26において密着接合することにより、左右に一対の平坦な袋状の発熱体収容部24を形成してなるものである。また中央帯状部分26の両端に位置する周縁帯状部分25は、内側にくびれた形状を有しており、これによって中央帯状部分26を折り目として面状発熱体14を折り畳むようにしつつ容易に屈曲させることができるようになっている。面状発熱体14は、中央帯状部分26をマスク本体12の中空内部の閉塞された先端部分に配置しつつ、透湿性シート30側を内側にして、一方の発熱体収容部24を先端部分により区分けした一方の周壁部17の内側面に沿って、他方の発熱体収容部24を他方の周壁部17の内側面に沿って各々配置して、折れ曲がった状態でマスク本体12の内側に取り付けられる。
【0023】
そして、本実施形態によれば、面状発熱体14は、金属粉25〜60重量%、水25〜60重量%、塩類、及び吸水ポリマーを含有し、金属粉の酸化反応によって水蒸気を発生させる水蒸気発生組成物を、少なくとも1面が透湿度7000〜15000g/m2 /24hr の透湿面からなる面状袋体に0.2〜0.5g/cm2の密度で15〜40g収容したものであり、且つ6g以上の水分を含有している。
【0024】
すなわち、本実施形態によれば、面状発熱体14は、上述の通気性を有する略矩形形状の透湿性シート30と、通気性を有していない略矩形形状の非透湿性シート31とを、周縁帯状部分25及び中央帯状部分26において例えばヒートシールにより密着接合して得られる、透湿性シート30による1方の面が透湿面となっており且つ一対の平坦な袋状の発熱体収容部24を有する面状袋体に、金属粉25〜60重量%、水25〜60重量%、塩類、及び吸水ポリマーを含有し、金属粉の酸化反応により水蒸気を発生させる水蒸気発生組成物を収容することによって形成されている。
【0025】
ここで、本実施形態によれば、面状発熱体14の透湿面を構成する透湿性シート30としては、例えばJIS法(Z0208法)で7000〜15000g/m2・24hの透湿性を有するシート材料を用いることが好ましい。7000g/m2・24hより低い場合、面状発熱体14からの蒸気の発生量が少なくなるので好ましくない。また15000g/m2・24hより高い場合、面状発熱体14からの粉漏れが生じるので好ましくない。
【0026】
また、透湿性シート30は、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布、及び熱融着性繊維不織布がこの順でヒートシールによって接合された複合不織布からなるものであることが好ましい。
【0027】
そして、スパンボンド不織布の繊維素材としては、例えばポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維等のポリオレフィン系繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維等のポリエステル系繊維、ナイロン−6繊維、ナイロン−66繊維等のポリアミド系繊維、共重合ポリエステル繊維、共重合ポリアミド繊維、芯鞘繊維のような複合繊維等を挙げることができる。
【0028】
スパンボンド不織布の平均繊維間距離は、ヒートシールする対象の熱融着性樹脂がスパンボンド不織布の繊維間に入り込みやすくする観点から、50μm以上であることが好ましく、100μm以上であることがより好ましい。
【0029】
スパンボンド不織布は、シートの強度の付与、毛羽立ち防止、及び熱伝導性の観点から、坪量が5〜100g/m2であることが好ましく、10〜50g/m2であることがより好ましい。
【0030】
また、メルトブローン不織布の繊維素材としては、例えばポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維等のポリオレフィン系繊維等を用いることが好ましい。またこれらの繊維素材は、単独で又は二種以上を混合して用いることもできる。
【0031】
メルトブローン不織布の平均繊維間距離は、1〜100μmであることが好ましく、5〜50μmであることがより好ましい。平均繊維間距離が短すぎると酸化反応に使われる酸素や発生する水蒸気の透過性が低下する場合があり、長すぎると水蒸気発生組成物が外に漏れ出す場合がある。メルトブローン不織布を構成する繊維素材の平均繊維径は、0.1〜30μmであることが好ましく、0.5〜10μmであることがより好ましい。
【0032】
メルトブローン不織布は、酸化反応に使われる酸素や発生する水蒸気の透過性、水蒸気発生体の粉漏れの観点から、坪量が5〜100g/m2であることが好ましく、10〜50g/m2であることがより好ましい。
【0033】
さらに、熱融着性繊維不織布の繊維素材は、スパンボンド不織布の繊維素材よりも低融点であることが好ましく、融点の差が10℃以上、特に融点の差が50℃以上のものであることが好ましい。スパンボンド不織布の繊維素材及び熱融着性繊維不織布の繊維素材の融点に差が無いと、ヒートシール加工時にスパンボンド繊維が加工機の加熱ロールに融着し、製造が困難となる場合がある。熱融着性繊維不織布の繊維素材としては、例えばポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維等のポリオレフィン系繊維、ポリアミド系繊維、共重合ポリエステル繊維等を挙げることができる。これらの繊維素材は、単独で又は二種以上を混合して用いることもできる。また、鞘に上記繊維素材を使った、芯鞘構造の複合繊維素材も用いることが出来る。芯に使う樹脂は、鞘の樹脂よりも融点の高いことが好ましい。繊維素材の平均繊維径は、透湿性シート同士、又は透湿性シートと非透湿性シートとをヒートシールしたときに十分なシート強度が得られるようにする観点から、1〜100μmであることが好ましく、5〜50μmであることがより好ましい。繊維の製造方法としては、特に限定されないが、エアスルー、ヒートロール等のサーマルボンド法、スパンボンド法等を用いることができる。
【0034】
熱融着性繊維不織布は、坪量が5〜100g/m2であることが好ましく、10〜50g/m2であることがより好ましい。
【0035】
そして、本実施形態によれば、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布、及び熱融着性繊維不織布をこの順でヒートシールにより接合した複合不織布からなる透湿性シート30は、当該スパンボンド不織布、メルトブローン不織布、及び熱融着性繊維不織布の三つの不織布をヒートシールによって接合することにより通気性を有していない多数の略円形の非通気性部分30aと、これら三つの不織布が接合されていないことにより通気性を有する通気性部分30bとによって構成されている。非通気性部分30aは、透湿性シート30の全体に略均一に分布していることが好ましい。なお、多数の略円形の非通気性部分30aは、例えば所定の断面形状のピンを多数有するエンボスロール及びダイロールを備え、所定温度に過熱されたヒートロール間に三つの不織布を通してこれらを溶融圧着させることによって形成することができる。
【0036】
ここで、一つの略円形の非通気性部分30aの最大寸法(本実施形態では、直径に相当)は、0.5〜5mmであることが好ましく、1〜3mmであることがより好ましい。なお、非通気性部分30aの形状としては、円形以外に、楕円形、長円形、四角形、菱形等の形状を挙げることができる。また透湿性シート30の単位面積当たりにおける非通気性部分30aの面積の割合は、1〜30%であることが好ましく、5〜20%であることがより好ましい。非通気性部分30aの面積の割合が低すぎるとスパンボンド不織布とメルトブローン不織布と熱融着性繊維不織布との間の接着強度が足りなくなり、シートが剥離してしまう場合があり、また非通気性部分30aの面積の割合が高すぎると通気性が低下し、水蒸気発生速度が低下したり、不織布の柔軟性が損なわれる場合がある。
【0037】
また、本実施形態によれば、透湿性シート30は、JIS L1906のフラジール形法で規定される通気度が0.5cm3/(cm2・s)以上であることが好ましく、1cm3/(cm2・s)以上であることがより好ましい。透湿性シート30の通気度が低すぎると、水蒸気の発生反応速度が低下し、必要な水蒸気発生速度が得られなくなる。
【0038】
さらに、透湿性シート30は、シートの強度、柔軟性、ヒートシール時の熱伝導性の観点から、その坪量が30〜200g/m2であることが好ましく、50〜100g/m2であることがより好ましい。
【0039】
さらにまた、透湿性シート30は、面状発熱体14の粉体漏れ防止の管理パラメータとしての耐水圧が300mmAq以上であることが好ましく、500mmAq以上であることがより好ましい。ここで、耐水圧は、JIS L 1092
A法(低水圧法)により測定される値である。
【0040】
なお、本実施形態によれば、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布、及び熱融着性繊維不織布からなる透湿性シート30は、面状発熱体14の透湿面において二重に重ねて用いることができる。透湿性シート30を二重に重ねて用いる場合には、面状発熱体14の周囲で透湿性シート30同士を、スパンボンド不織布と熱融着性繊維不織布との間で接合するようにすることが好ましい。面状発熱体14の全面で透湿性シート30同士が接合されると、シートの柔軟性が損なわれたり、通気性が低下するため好ましくない。透湿性シート30同士の接合強度は、3N/5cm以上であることが好ましく、5N/5cm以上であることがより好ましい。透湿性シート30同士の接合強度が低すぎると透湿性シート30同士が剥がれることとなる。透湿性シート30同士の接合幅は、1mm以上であることが好ましく、2mm以上であることがより好ましい。
【0041】
そして、本実施形態によれば、面状発熱体14の透湿面とは反対側の面を構成する非透湿性シート31は、例えば熱融着性フィルムと耐熱性不織布とが積層された積層シートを用いて形成されている。
【0042】
ここで、熱融着性フィルムの素材は、透湿性シート30におけるスパンボンド不織布の繊維素材又は熱融着性繊維不織布の繊維素材よりも低融点のものであることが好ましい。熱融着性フィルムの素材がスパンボンド不織布の繊維素材又は熱融着性繊維不織布の繊維素材よりも高融点であると、繊維自体が融けてしまい、繊維とのアンカー効果が無くなり、シール強度が低下することになる。
【0043】
熱融着性フィルムの素材としては、比較的低融点のものあれば特に限定されないが、直鎖−低密度ポリエチレン(L−LDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、アイオノマー等を挙げることができる。熱融着性フィルムは、これらの素材を単独で又はこれらの素材を二種以上混合して用いることもできる。また熱融着性フィルムは、これらの素材のフィルムを二層に積層して用いることもできる。
【0044】
熱融着性フィルムは、ヒートシール時の接着強度の観点から、厚みが5〜100μmであることが好ましく、10〜50μmであることがより好ましい。
【0045】
また、耐熱性不織布の繊維素材としては、ナイロン−6繊維等のポリアラミド繊維、ポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維等を挙げることができる。これらの繊維素材は、単独で又は二種以上を混合して用いることもできる。またこれらの繊維素材の平均繊維径は、シート強度と柔軟性の観点から、1〜50μmであることが好ましく、5〜30μmであることがより好ましい。
【0046】
耐熱性不織布は、坪量が10〜100g/m2であるものが好ましく、20〜50g/m2であるものがより好ましい。
【0047】
さらに、熱融着性フィルムと耐熱性不織布とが積層された積層シートからなる非透湿性シート31の製造方法は、特に限定されないが、例えば押出ラミネーション法や、共押出ラミネーション法、ホットメルトラミネーション法等を用いることができる。
【0048】
なお、本実施形態によれば、面状発熱体14は、水蒸気発生組成物を封止する部分である周縁帯状部分25及び中央帯状部分26における通気性シート30と非通気性シート31との接合強度をより高める観点から、熱融着性繊維不織布と熱融着性フィルムとの間で密着接合がなされている。また通気性シート30と非通気性シート31との接合強度は、使用時にシートが剥がれて水蒸気発生組成物が外に漏れ出すことを防止するため、5N/5cm以上であることが好ましく、10N/5cm以上であることがより好ましい。さらに、通気性シート30と非通気性シート31との接合幅は、1mm以上であることが好ましく、2mm以上であることがより好ましい。
【0049】
そして、本実施形態によれば、面状発熱体14の各発熱体収容部24に封入収容される水蒸気発生組成物は、金属粉25〜60重量%、水25〜60重量%、塩類、及び吸水ポリマーを含有し、金属粉の酸化反応によって水蒸気を発生させる組成物であって、0.2〜0.5g/cm2の密度で合計15〜40g収容されており、且つ全体として6g以上の水分を含有している。
【0050】
なお、本発明者らは、面状袋体に水蒸気発生組成物を充填した水蒸気発生体から、15分間で2.5g以上、特に水蒸気発生体の透湿面1cm2 当たり15分間で30mg以上の水蒸気が放出されるようにすると、顔の肌、鼻腔、口、のど等に十分な量の水蒸気を供給できること、そのためには、水蒸気発生組成物として、金属粉、水、塩類及び吸水ポリマーを上述の特定の比率で含有するものを使用することが有効であり、また、水蒸気発生組成物を充填する面状袋体は、少なくとも1面に特定の透湿度の透湿面を有し、その面状袋体への水蒸気発生組成物の充填率も上述の特定範囲とすることが有効であることを見出した。
【0051】
ここで、水蒸気発生組成物に含有される金属粉としては、鉄粉、アルミニウム、亜鉛、銅、鉛等を挙げることができ、特に、経済性の観点から鉄粉を用いることが好ましい。また、金属粉の平均粒径は1〜500μmが好ましく、10〜100μmがより好ましい。金属粉の含有量は25〜60重量%とし、好ましくは、35〜55重量%とする。
【0052】
水蒸気発生組成物に含有される水の含有量は25〜60重量%とし、好ましくは30〜50重量%とする。水の含有量が少なすぎると水蒸気の発生時間を十分に確保することができず、反対に多すぎると、水蒸気発生組成物を空気下に置いた後、水蒸気が発生するまでに長時間がかかることになる。
【0053】
水蒸気発生組成物に含有される塩類としては、例えばハロゲン化アルカリ金属を用いることが好ましく、特に、塩化ナトリウム、塩化カリウムを用いることがが好ましい。塩類の含有量は、0.2〜6重量%が好ましく、0.7〜4重量%がより好ましい。
【0054】
水蒸気発生組成物に含有される吸水ポリマーは、当該吸水ポリマーに吸水させた後、その表面に金属粉を付着させることにより、空気と水に対する金属粉の接触面積を十分に確保して酸化反応を促進し、さらに水蒸気を発生させやすくするために含有させるものである。この吸水ポリマーとしては、アクリル酸系等の球状ポリマーを使用することが好ましい。アクリル酸系ポリマーを使用する場合、人体への悪影響を抑えるため、残存モノマーが100ppm以下のものが好ましい。また、吸水ポリマーの平均粒径は、350μm以下、特に250μm以下であることが好ましい。
【0055】
そして、本実施形態によれば、吸水ポリマーと水との重量比(吸水ポリマー/水)を1/5〜1/3とすることが好ましい。これにより、適量の金属粉を吸水ポリマーに付着させて、金属粉の酸化反応を促進させることが可能になる。吸水ポリマーと水との重量比が1/5よりも小さいと、吸水後の吸水ポリマーの総表面積が小さくなり、金属粉の付着量が低下すると共に、金属粉の空気と水に対する接触面積が増えることによる反応促進効果が低下する。このため、水蒸気発生組成物を空気下に置いた後、水蒸気が発生するまでの時間を短縮することが困難になる。
【0056】
また、吸水した吸水ポリマーの表面に金属粉を効率良く付着させるために、金属粉と、吸水ポリマー及び水の合計との重量比[(金属粉/(吸水ポリマー+水)]は1/2〜2/1に調整することが好ましく、特に1/2〜3/2に調整することが好ましい。
【0057】
さらに、本実施形態によれば、水蒸気発生組成物には、上述の成分に加えて、必要に応じて、金属粉の酸化反応を促進させる反応促進剤や香料等を配合することができる。
【0058】
ここで、反応促進剤は、水蒸気発生組成物を空気下においた場合の水蒸気の発生の立ち上がりを特に早めたい場合に配合することが好ましい。反応促進剤としては、活性炭、カーボンブラック、黒鉛等を含有させることができる。反応促進剤の含有量は、通常1〜10重量%とするが、特に、水蒸気発生組成物に香料を含有させる場合、香料が反応促進剤に吸着されて匂い立ちが抑えられることのないように、反応促進剤の含有量は1〜3重量%とすることが好ましい。
【0059】
また、本実施形態によれば、リラックス感を高めることや、寝付きを良くすることと等を目的として、面状発熱体14を構成する発熱体組成物に適宜香料を含ませて用いることができる。ここで、面状発熱体14に含ませる香料としては、ラベンダー油、クラリセージ油、ジャスミン油、ネロリ油等の天然精油、ユーカリプトール、メントール、セドロール等の単品香料及びこれらの調合香料等を用いることができる。これらの香料は、発熱体組成物中に0.08〜2wt%含ませることが好ましい。また香料としてセドロールを用いることにより、蒸気との相乗効果により副交感神経を高めてリラックス感を高めることが可能になる。また、セドロールの純度としては、99%以上のものがリラックス効果の面から好ましい。
【0060】
また、香料としては、メントール、ユーカリプトールなどの単品香料、ペパーミント、スペアミント等の天然香料、調合香料等を挙げることができる。この他、セドロール、セドレノール(沸点270℃)、ファルネソール(沸点263℃)、パチョリアルコール(沸点140℃/8mmHg)、α−サンタロール(沸点302℃)、α−ビサボロール(沸点265℃)、β−カリオフィレンアルコール(沸点287〜297℃)、ベチベロール(沸点264℃)、スクラレオール(沸点340℃以上)、ゲラニルリナロール(沸点340℃)、イソフィトール(沸点310℃以上)や、グロブロール、グアイオール等のリラックス効果のある精油成分を配合してもよい。セドロールを配合する場合、その純度が99%以上のものが好ましく、特に99.5%以上のものが好ましい。純度が99%未満であると、不純物の臭いが強く感じられるようになり、リラックス感が低下することになる。
【0061】
香料や精油成分は、これらが粉末である場合、そのまま水蒸気発生組成物に混合すればよく、液状の場合にはシリカ等の担持体に吸着させて混合してもよく、あるいはそのまま水蒸気発生組成物に混合してもよい。なお、香料の使用形態としては、水蒸気発生組成物に直接的に配合する他、例えば水蒸気発生組成物を充填する袋体やシート等に香料を吸着させて保持させてもよい。
【0062】
香料や精油成分の配合量は、それらの種類にもよるが、例えばセドロールの場合、好ましくは0.05〜2重量%の配合量で配合すると、水蒸気発生組成物から水蒸気を発生させる際に、水蒸気と共にセドロールが効果的に揮発してリラックス感を容易に付与することが可能になる。
【0063】
本実施形態によれば、水蒸気発生組成物は、各成分を混合することにより調製することができ、その混合順序に特に制限はないが、吸水した吸水ポリマーの表面に金属粉が付着した金属粉付着物を効率良く得るためには、まず、塩類の水溶液を調製し、この水溶液を、非酸化性雰囲気下で撹拌している金属粉と吸水ポリマーの混合物中に噴霧して、吸水ポリマーに金属粉が付着した金属粉付着物を得、次いで活性炭等の反応促進剤、香料等を添加する。
【0064】
そして、本実施形態の面状発熱体14は、上述の水蒸気発生組成物を各発熱体収容部24に0.2〜0.5g/cm2の密度で合計15〜40g充填収容したものであって、全体として6g以上の水分を含有している。そして、金属粉の酸化反応により発熱して面状発熱体14の全体から15分間で2g以上の水蒸気を放出し、放出した水蒸気をマスク本体12の内側に滞留させるようになっている。
【0065】
ここで、面状発熱体14から発生する水蒸気は、水が気化して気体になったものと、所謂湯気として気体が凝結し微細な水滴になったものの双方を含むものである。
【0066】
また、水蒸気の放出量(発生量)は、後述する実施例に記載した方法により測定される数値である。
【0067】
本実施形態によれば、面状発熱体14の全体から放出される水蒸気の量は、15分間で2.5g以上であることが好ましく、2.5〜6gであることがさらに好ましい。15分間で放出される水蒸気の量が2.5gより少ない場合には、十分に肌や、鼻腔、口、のど等を水蒸気で潤すことができないことがある。水蒸気の量が6gより多い場合には、面状発熱体14をマスク本体12に組み込んで使用する際に、マスク本体12に十分な通気性が無いと、マスク本体12で覆った部分の肌に熱刺激が生じるおそれがある。
【0068】
また、面状発熱体14の透湿面を構成する通気性シート30からは、1cm2 当たり15分間で30mg以上の水蒸気が放出されるようにすることが好ましい。1cm2 当たりの15分間の水蒸気放出量が30mg未満であると、十分な水蒸気発生量を得るための通気性シート30の表面積が大きくなり、それに伴い面状発熱体14の面積も大きくなるので、水蒸気発生具10の携帯性が損なわれ、また顔の肌に当てる面積も過度に広くなるため使い勝手が悪くなる。
【0069】
さらに、面状発熱体14の水蒸気発生能としては、面状発熱体14を20℃で空気下に置いた場合に、0.2g/min以上の水蒸気放出量が5分間以上、特に、5〜15分間持続するようにすることが好ましい。水蒸気放出量が0.2g/min未満である場合や、0.2g/min以上であってもその持続時間が5分間未満である場合には、十分に肌や、鼻腔、口、のど等を潤すことができない。
【0070】
さらにまた、面状発熱体14を20℃で空気下に置いた場合の水蒸気放出量は、3分以内、特に2.5分以内で0.2g/min以上となるようにすることが好ましい。
【0071】
なお、本実施形態によれば、面状発熱体14は、水蒸気発生組成物を各発熱体収容部24に0.2〜0.5g/cm2の密度で合計15〜40g充填収容していることにより、面状発熱体14を適度な大きさに保つことが可能になり、また、面状発熱体14に含まれる水分の約1/2量は酸化反応によって消費され、残りの約1/2量の水分が水蒸気として放出されるため、全体として6g以上の水分を含有していることにより、2.5g以上の水分を容易に発生させることが可能になる。
【0072】
そして、本実施形態によれば、水蒸気発生具10は、フラップ状保持片15を介して面状発熱体14をマスク本体12の内側に取り付けた後、長軸X−Xに沿った部分を折り畳み線として開口面11を閉じるようにしつつ二つ折りに平坦に折り畳まれ、図5(a)に示すように、折り畳んだままアルミ蒸着フィルム、酸化アルミ蒸着フィルム、二酸化ケイ素蒸着フィルム、アルミラミネートフィルム等からなる非通気性の外袋27に密封し、面発熱体14への酸素の供給を遮断した状態で製品化される。
【0073】
水蒸気発生具10の使用者は、当該水蒸気発生具10を密封した外袋27を開封して水蒸気発生具10を取り出せば、通気性を有する面状発熱体14の透湿性シート30や非透湿性シート31を介して発熱体収容部24に酸素が供給され、発熱体組成物が酸化反応により発熱して水蒸気を発散することになる。また図5(b)に示すように、例えば長軸X−X方向に沿った圧縮力を加えて開口面11を拡げつつ、平坦に折り畳まれたマスク本体12を起こせば、マスク本体12は、中空の保形立体形状となるようスムーズに変形して当該立体形状を保持することになる。
【0074】
これによって本実施形態の水蒸気発生具10は、水蒸気を例えば38〜42℃の温度でマスク本体12の内側に滞留させつつ、例えば図2(a),(b)に示すように、水蒸気によって毛穴を開かせて顔の肌を効果的に洗浄するための美顔具や、必要に応じて適宜添加された薬剤や香料と共に水蒸気を吸引させることにより、喉や鼻を潤したり、リラックス感等を付与することが可能なスチームマスクとして用いることが可能になる。
【0075】
なお、図6(a),(b)に示すように、本実施形態の水蒸気発生具10を例えばマスクとして用いる場合には、付属の耳掛け28をマスク本体12に取り付け、耳掛け28を耳に係止して、手を使うことなく水蒸気発生具10を使用することもできる。
【0076】
そして、本実施形態の水蒸気発生具10によれば、簡易且つ手軽に用いることができると共に、発熱によって生じる適度な量及び温度の水蒸気を効果的に顔の肌等の身体の一部に供給することができる。すなわち、本実施形態の水蒸気発生具10は、マスク本体12とフラップ状保持片15とを、同じシート材料を用いて一体成形して容易に形成することができると共に、面状発熱体14は、フラップ状保持片15を介してマスク本体12の内部に容易に取り付けておくことができるので、水蒸気発生部や配管等による大掛かりな装置を要することなく、且つ専用のポケットや収容部を設けることなく、簡易に得ることが可能である。
【0077】
また、非通気性の外袋27を開封してマスク10を取り出し、中空の保形立体形状となるように起こした後に、例えば片手で持って開口面11を顔の肌の一部に対向させたり、或いは開口面11で顔の肌の一部を覆うように配置するだけの簡単な操作により、水蒸気発生具10を手軽に用いて顔の肌や、喉、鼻等を潤すことが可能になり、また携帯用として用いることも可能である。
【0078】
さらに、本実施形態によれば、面状発熱体14は、中空の保形立体形状を有するマスク本体12の内側面に沿って配置されているので、マスク本体12の内側の中空内部には充分な空間が確保され、この大きな空間を介することによって、面状発熱体14から生じた温度の高い水蒸気や香料を、吸引するのに適した温度に容易に抑制しながらマスク本体12の内部に滞留させつつ、顔の肌を潤したり喉や鼻に吸引させることが可能になる。
【0079】
なお、本発明の水蒸気発生具は上記実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば、マスク本体や発生体保持片が形成されるシート材料は、不織布である必要は必ずしもなく、中空の保形立体形状を形成することのできる材料として、厚紙、プラスチックシート、発泡プラスチックシート等のその他の種々のシート材料を用いて形成することもできる。また、面状発熱体は香料を含んでいる必要は必ずしもなく、マスク本体そのものに香料を含浸させても良い。さらに、マスク本体やフラップ状保持片、面状発熱体等の形状は、上記実施形態のもの限定されることなく適宜変更することができ、例えばフラップ状保持片として、図7に示すような形状のものを採用することもできる。さらにまた、顔の肌以外の身体の一部に水蒸気を供給するべく使用することもできる。
【0080】
そして、本発明によれば、面状発熱体14の発熱体収容部24に収容される発熱体組成物は、酸化反応により発熱して蒸気を発散する組成物であって、金属粉の酸化熱を利用したものを用いることができる。金属粉の酸化熱を利用した発熱体組成物は、一般に化学カイロと称されるものであり、より具体的には、例えば、活性炭や吸水ポリマー等の粉体に多量の水を担持せしめ、これに鉄粉等の金属粉と、食塩等の発熱促進剤とを加えた組成物を用いることができる。
【0081】
またこのような発熱体組成物は、使用の際に短時間で酸化反応を生じさせて蒸気の吸入をスムーズに行うことができるように、以下の組成とすることが好ましい。すなわち、活性炭の含有量は1〜3wt%とすることが好ましい。1wt%より少ない場合には酸化反応速度が遅くなり、また3wt%より多い場合には、香料を添加させた時、香料が活性炭に吸着され、面状発熱体からの揮発量が少なくなるので好ましくない。また吸水ポリマーの含有量は6〜15wt%、水の含有量は30〜50wt%とすることが好ましく、これらの重量比(吸水ポリマーの重量/水の重量)=0.2〜0.33であることが好ましい。重量比が0.2より小さい場合には蒸気発生の持続時間が短くなり、0.33より大きい場合には蒸気発生速度が遅くなるので好ましくない。さらに、食塩の含有量は1〜5wt%とすることが好ましく、鉄粉の含有量は40〜60wt%とすることが好ましい。発熱体組成物には、バーミュキライト等の添加剤を適宜使用しても良い。このような発熱体組成物の好ましい配合例を表1に示す。
【0082】
【表1】
Figure 0003901660
【0083】
本発明によれば、例えば表1に示す配合の発熱体組成物を、例えば充填密度0.4g/cm2で各発熱体収容部24に各々11g程度収容することにより、水蒸気発生具10の使用時に面状発熱体14の表面は例えば45〜90℃程度の温度で発熱すると共に、担持した多量の水を蒸気として透湿性シートを介して5〜20分間程度発散させることが可能になる。
【0084】
また、本発明によれば、面状水蒸気発生体を構成する透湿性シートとしては、上記実施形態の透湿性シートの他、例えば、ナイロン、ビニロン、ポリエステル、レーヨン、アセテート、アクリル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等の人工繊維、パルプ、綿、麻、絹、獣毛等の天然繊維から選ばれた1種又は2種以上を混合した織布、不織布、紙、合成紙等を用いることもできる。非透湿性フィルム又はシート(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリウレタン、ポリスチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物、エチレン−酢酸ビニル共重合体、天然ゴム、再生ゴム、合成ゴム等)に微孔を設けたものを使用することもできる。いずれの素材からなるシートを使用する場合でも、シートの細孔径の大きさ、細孔径の密度、目付等を適宜調整することにより、透湿度を上述の範囲とすることができる。
【0085】
さらに、本実施形態によれば、水蒸気発生組成物に含有される金属粉としては、上記実施形態の鉄粉等の他、鉛粉、マンガン粉、マグネシウム粉、カルシウム粉等を用いることもできる。また鉄粉としては、鋳鉄粉、還元鉄粉、電気分解鉄粉、スクラップ鉄粉等を挙げることができ、これらの中でも還元鉄粉を用いることが好ましい。
【0086】
さらにまた、水蒸気発生組成物に含有される塩類としては、上記実施形態のハロゲン化アルカリ金属等の他、例えば重金属の硫酸塩、炭酸塩、塩化物、若しくは水酸化物等を用いることもできる。
【0087】
また、保水剤としては、上記実施形態の吸水性ポリマーの他、従来からこの種の水蒸気発生組成物に通常用いられている保水剤を特に制限無く用いることができ、例えばバーミキュライト、ケイ酸カルシウム、シリカゲル、シリカ系多孔質物、アルミナ、パルプ、木粉等を用いることができる。
【0088】
さらに、反応促進剤としては、上記実施形態の活性炭(椰子殻炭、木炭粉、暦青炭、泥炭、亜炭)等の他、例えばアセチレンブラック等を用いることができるが、これらの中でも保水能、酸素供給能、触媒能等に優れることから活性炭を用いることが好ましい。なお、反応の促進のしやすさから、反応促進剤の粒径は0.5〜500μmとすることが好ましい。
【0089】
【実施例】
以下、実施例及び比較例により、本発明の水蒸気発生具をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0090】
〔実施例1〕
吸水性ポリマー(サンダイヤポリマー社製、商品名:アクアパールA3)9重量部、鉄粉(同和鉄粉工業社製、商品名:RKH)45重量部を混合し、窒素気流下で4重量%食塩水36重量部を撹拌しながら噴霧し、吸水した吸水ポリマー表面に鉄粉が付着した鉄粉付着物を調製した。この鉄粉付着物に、窒素気流下で撹拌しながら、活性炭(武田薬品工業社製、商品名:カルボラフィン)2重量部、バーミキュライト(カキウチマテリアル社製)7重量部、セドロール1重量部を加えて水蒸気発生組成物を調製した。この組成物22gを、一方の面がビニルコーティングされた非透湿性シート(日東電工社製、商品名:ニトタック)によって構成され、他方の面が透湿性不織布(三井化学社製、商品名:メルトブローン20(透湿度13000g/m2 /24Hr)によって構成されるように重ね合わせた一対のシート材料を周縁部及び中央帯状部で熱融着することにより形成した、左右に二分割された一対の発熱体収容部(95×160mm)に、窒素気流下で各々11gづつ充填して、面状水蒸気発生体を調整した。得られた面状水蒸気発生体を上記実施形態と同様の構成の中空カップ状ホルダー12の内部に保持し、気密性袋体で密封して、実施例1の水蒸気発生具を得た。
【0091】
〔実施例2〕
吸水性ポリマー5重量部、鉄粉60重量部、4重量%食塩水25重量部、活性炭2重量部、バーミキュライト7重量部、セドロール1重量部とした以外は、実施例1と同様にして、実施例2の水蒸気発生具を得た。
【0092】
〔実施例3〕
吸水性ポリマー12重量部、鉄粉28重量部、4重量%食塩水50重量部、活性炭2重量部、バーミキュライト7重量部、セドロール1重量部とした以外は、実施例1と同様にして、実施例2の水蒸気発生具を得た。
【0093】
〔実施例4〕
吸水性ポリマー5重量部、鉄粉65重量部、4重量%食塩水20重量部、活性炭2重量部、バーミキュライト7重量部、セドロール1重量部とした以外は、実施例1と同様にして、実施例4の水蒸気発生具を得た。
【0094】
〔評価〕
実施例1〜4で調整した水蒸気発生具を気密性袋体から取り出し、10名のパネラーの顔に作用させた後に、石鹸で洗顔し、洗顔後、1cm2の脱脂したシガレットペーパーを鼻部に30秒間押し当て、直ちにそのペーパーにトレースされた皮脂分をオスミウム酸により蒸着着色し、洗浄力を以下の式により求めた。10名の平均値を洗浄力とした。評価結果を表2に示す。
洗浄力(%)=(着色面積/ペーパー面積)×100
【0095】
また、20℃環境下で各水蒸気発生具を気密性袋体から取り出し、直ちに1mgの単位まで測定可能な上皿天秤に載せ、その後15分間、10秒間隔で重量測定を行った。測定開始時の重量をWt0(g)、15分後の重量をWt15(g)、各時間での10秒間の重量変化をΔWとし、各水蒸気発生具について水蒸気発生速度を測定し、水蒸気発生時間と持続時間を求めると共に、水蒸気放出量を求めた。評価結果を表2に示す。
【0096】
水蒸気発生速度(g/min.)=ΔW×6
水蒸気発生時間(分):水蒸気発生速度が0.2g/minに達するまでの所要時間
持続時間(分):水蒸気発生速度が0.2g/min以上である時間
水蒸気放出量(g)=Wt0−Wt15
【0097】
【表2】
Figure 0003901660
【0098】
〔比較例1〕
石鹸で洗浄し実施例1〜4と同様にして、洗浄力を測定した。評価結果を表2に示す。
【0099】
表2に示す評価結果から、本発明に係る実施例1〜4の水蒸気発生具によれば、適度な水蒸気の発生時間、水蒸気の持続時間、水蒸気の放出量を得ることができると共に、石鹸による洗浄効果を効果的に向上させ得ることが判明する。また、吸水ポリマーと食塩水との比(吸水ポリマー/水)が0.2以上である場合には、水蒸気を速やかに供給することが可能になり、簡易な水蒸気発生具として特に有用であることが判明する。
【0100】
【発明の効果】
本発明の水蒸気発生具によれば、簡易且つ手軽に用いることができると共に、発熱によって生じる適度な量及び温度の水蒸気を効果的に顔の肌等の身体の一部に供給することができる。また本発明の水蒸気発生具をマスクとして用いる場合には、複雑な構成を備えることなく、手軽に用いることができると共に、発熱によって生じる蒸気を温度を抑制した状態でスムーズに喉や鼻に送り込むことができ、これによって容易に喉や鼻を潤したりリラックス感等を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(c)は、本発明の一実施形態に係る水蒸気発生具の構成を説明する斜視図である。
【図2】(a)は本発明の一実施形態に係る水蒸気発生具を美顔具として使用する状況を説明する斜視図、(b)はスチームマスクとして使用する状況を説明する斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る水蒸気発生具を構成するマスク本体及び発熱体保持部材の、(a)は底面図、(b)は(a)を下方から視た正面図、(c)は(a)を側方から視た側面図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る水蒸気発生具を構成する面状発熱体の、(a)は平面図、(b)は(a)を下方から視た側面図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る水蒸気発生具の使用状態を説明する、(a)は正面図、(b)は斜視図である。
【図6】(a)及び(b)は、本発明の一実施形態に係る水蒸気発生具の他の使用状態を示す説明図である。
【図7】マスク本体及び発生体保持片の他の形状を例示する底面図である。
【符号の説明】
10 水蒸気発生具
11 開口面
12 マスク本体
13 発生体保持片
14 面状発熱体
15 フラップ状保持片(発生体保持片)
16 ロック機構
17 マスク本体の周壁部
18 縁取り部
21 フラップ状保持片の連結部
22 フラップ状保持片のフラップ本体
24 発熱体収容部
27 非通気性の外袋
28 耳掛け
30 透湿性シート
31 非透湿性シート
X−X 長軸
Y−Y 短軸

Claims (12)

  1. シート材料を用いて身体の一部を覆う開口面を備える中空の保形立体形状となるように形成されたマスク本体と、前記シート材料により前記マスク本体と一体に形成された発熱体保持部材と、該発熱体保持部材によって前記マスク本体の内側面に沿って取り付けられた、酸化反応により発熱して水蒸気を発散する面状発熱体とからなり、発生した水蒸気を前記マスク本体の内側に滞留させる水蒸気発生具であって、
    前記マスク本体は、平坦に折り畳まれている状態から保形立体形状に起こされて身体の一部を覆う前記開口面を形成し、前記内側面は、前記マスク本体の閉塞された先端部分によって両側に区分けされており、
    前記面状発熱体は、中央帯状部分の両側に一対の平坦な袋状の発熱体収容部を有しており、前記中央帯状部分を前記マスク本体の閉塞された先端部分に配置しつつ、一方の発熱体収容部を前記先端部分により区分けした一方の内側面に沿って、他方の発熱体収容部を他方の内側面に沿って各々配置して、折れ曲がった状態でマスク本体の内側に取り付けられる水蒸気発生具。
  2. シート材料を用いて口と鼻を覆う大きさ及び形状を有する開口面を備える中空の保形立体形状となるように形成されたマスク本体と、前記シート材料により前記マスク本体と一体に形成された発熱体保持部材と、該発熱体保持部材によって前記マスク本体の内側面に沿って取り付けられた、酸化反応により発熱して水蒸気を発散する面状発熱体とからなり、マスクとして用いられる請求項1記載の水蒸気発生具。
  3. 前記開口面を肌に対向させて、又は前記開口面で肌を覆って使用され、発生した水蒸気により毛穴を開かせて肌を洗浄する美容具として用いられる請求項1又は2に記載の水蒸気発生具。
  4. 前記発熱体保持部材は、前記開口面の開口縁部から張り出して設けられるフラップ状保持片であり、該フラップ状保持片を前記マスク本体の内側に折り込み、該折り込んだフラップ状保持片と前記マスク本体の内側面との間に挟み込んで前記面状発熱体を保持する請求項1〜3のいずれかに記載の水蒸気発生具。
  5. 前記フラップ状保持片は、前記開口面の開口縁部の対向する位置に一対設けられ、該一対のフラップ状保持片は、前記マスク本体の内側に折り込まれた際に一体に係止されるロック機構を備える請求項記載の水蒸気発生具。
  6. 前記面状発熱体は、金属粉25〜60重量%、水25〜60重量%、塩類、及び吸水ポリマーを含有し、金属粉の酸化反応によって水蒸気を発生させる水蒸気発生組成物を、少なくとも1面が透湿度7000〜15000g/m2/24hrの透湿面からなる面状袋体に0.2〜0.5g/cm2の密度で15〜40g収容したものであり、且つ6g以上の水分を含有し、15分間で2.5g以上の水蒸気を発生する請求項1〜5のいずれかに記載の水蒸気発生具。
  7. 前記吸水ポリマーと前記水の重量比(吸水ポリマー/水)が1/5〜1/3であり、吸水した吸水ポリマーに金属粉が付着している請求項記載の水蒸気発生具。
  8. 前記水蒸気発生組成物は、反応促進剤を1〜3重量%含有する請求項6又は7に記載の水蒸気発生具。
  9. 前記水蒸気発生組成物は、香料を0.05〜2重量%含有する請求項6〜8のいずれかに記載の水蒸気発生具。
  10. 前記香料はセドロールを含有する請求項記載の水蒸気発生具。
  11. 前記透湿度7000〜15000g/m2/24hrの透湿面は、透湿性シートからなり、該透湿性シートは、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布、及び熱融着性繊維不織布がこの順で接合された複合不織布によって構成されている請求項6〜10のいずれかに記載の水蒸気発生具。
  12. 開封可能な非通気性の外袋に密封されている請求項1〜11のいずれかに記載の水蒸気発生具。
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