JPWO2018185843A1 - 温熱具 - Google Patents
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Abstract
温熱具(50)は、被酸化性金属、炭素成分及び水を含有する発熱部(10)と、一部に通気性を有し、発熱部(10)を内部に収容する収容体(20)と、を有する発熱体(100)を備え、温熱具(50)に清涼化剤が保持され、以下の条件を満たす。(条件)30℃の環境下において、発熱体(100)の発熱開始後30分あたりの前記清涼化剤の揮散量が、0.01mg以上、0.3mg以下であり、発熱体(100)の発熱開始から発熱開始10分後における温熱具(50)の表面最高温度の上昇温度(℃)に対する、発熱体(100)の発熱開始から発熱開始後10分までに測定される積算蒸気量(mg)の比が、5(mg/℃)以上である。【選択図】図1
Description
本発明は、温熱具に関する。
従来、鉄粉等の被酸化性金属、塩化ナトリウム等の電解質及び水を含んで構成され、被酸化性金属の酸化反応により生じる酸化熱を利用した蒸気温熱具が利用されている。また、蒸気温熱具の多様化に伴い、清涼化剤を含む蒸気温熱具の開発がなされている。
特許文献1には、清涼感強度と香り強度のバランスを向上させる観点から、被酸化性金属、及び炭素成分を含み、清涼化剤と、セスキテルペン炭化水素とを保持する温熱具が開示されている。
本発明は、
被酸化性金属、炭素成分及び水を含有する発熱部と、
一部に通気性を有し、前記発熱部を内部に収容する収容体と、を有する発熱体を備えた温熱具であって、
前記温熱具に清涼化剤が保持され、以下の条件を満たす、温熱具である。
(条件)
30℃の環境下において、
前記発熱体の発熱開始後30分あたりの前記清涼化剤の揮散量が、0.01mg以上、0.3mg以下であり、
前記発熱体の発熱開始から発熱開始10分後における前記温熱具の表面最高温度の上昇温度(℃)に対する、前記発熱体の発熱開始から発熱開始後10分までに測定される積算蒸気量(mg)の比が、5(mg/℃)以上である。
被酸化性金属、炭素成分及び水を含有する発熱部と、
一部に通気性を有し、前記発熱部を内部に収容する収容体と、を有する発熱体を備えた温熱具であって、
前記温熱具に清涼化剤が保持され、以下の条件を満たす、温熱具である。
(条件)
30℃の環境下において、
前記発熱体の発熱開始後30分あたりの前記清涼化剤の揮散量が、0.01mg以上、0.3mg以下であり、
前記発熱体の発熱開始から発熱開始10分後における前記温熱具の表面最高温度の上昇温度(℃)に対する、前記発熱体の発熱開始から発熱開始後10分までに測定される積算蒸気量(mg)の比が、5(mg/℃)以上である。
上述した目的、およびその他の目的、特徴および利点は、以下に述べる好適な実施の形態、およびそれに付随する以下の図面によってさらに明らかになる。
本実施形態に係る温熱具の平面図である。
本実施形態に係る温熱具の分解斜視図である。
本実施形態に使用する発熱体を模式的に示した平面図である。
図3のA−A断面図である。
本実施形態に使用する発熱部を模式的に示した断面図である。
本実施形態に使用する発熱部を製造する方法を説明する図である。
本実施形態に係る発熱体を模式的に示した断面図である。
本実施形態に係る発熱体の変形例を模式的に示した断面図である。
本実施形態に係る発熱体の表面最高温度と積算蒸気量を測定する装置を示す模式図である。
実施例と比較例の温熱具の積算蒸気量(mg)と表面最高温度(℃)との関係を示すグラフ図である。
特許文献1に記載された技術は、清涼感強度と香り強度のバランスの向上に着目したものであり、目に対してどのような効果が付与できるのか、具体的に着目したものではなかった。本発明者らは、使用者の高い要求に応えるべく、鋭意検討を行った結果、心地よい温感とともに目の不快感を軽減するといった新たな課題を見出した。
本発明者らは、清涼化剤の揮散量と、蒸気の発生量と、発熱温度との関係について研究を重ね、温熱具が所定の条件を満たすことが当該課題を解決する手段として有効であるという知見を得た。
すなわち、本発明によれば、心地よい温感とともに目の不快感を軽減できる温熱具を提供することができる。
すなわち、本発明によれば、心地よい温感とともに目の不快感を軽減できる温熱具を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
[温熱具]
まず、本実施形態に係る温熱具50の一例について、図1および図2に基づいて説明する。図1は本実施形態に係る温熱具の平面図であり、図2は、本実施形態に係る温熱具の分解斜視図である。
本実施形態に係る温熱具50は、いわゆるアイマスクタイプのものであり、一対の発熱体100が、それぞれ使用者の目や瞼を覆い、所定温度に加熱された水蒸気を目及びその周囲に付与するために用いられるものである。
まず、本実施形態に係る温熱具50の一例について、図1および図2に基づいて説明する。図1は本実施形態に係る温熱具の平面図であり、図2は、本実施形態に係る温熱具の分解斜視図である。
本実施形態に係る温熱具50は、いわゆるアイマスクタイプのものであり、一対の発熱体100が、それぞれ使用者の目や瞼を覆い、所定温度に加熱された水蒸気を目及びその周囲に付与するために用いられるものである。
温熱具50は、図1に示すように、本体部51と、耳が挿入される孔54が形成された耳掛け部52とを有している。
本体部51は、長手方向Xとこれに直交する幅方向Yを有する横長の形状をしている。本体部51はたとえば略長円形をしている。耳掛け部52は一対で用いられ、各耳掛け部52は本体部51の長手方向(X方向)の各端部にそれぞれ取り付けられている。温熱具50は、各耳掛け部52を使用者の耳に掛けて、本体部51で使用者の両目を覆うように装着される。この着用状態下、後述する発熱部10から発生した温熱蒸気が使用者の目に施される。
本体部51は、長手方向Xとこれに直交する幅方向Yを有する横長の形状をしている。本体部51はたとえば略長円形をしている。耳掛け部52は一対で用いられ、各耳掛け部52は本体部51の長手方向(X方向)の各端部にそれぞれ取り付けられている。温熱具50は、各耳掛け部52を使用者の耳に掛けて、本体部51で使用者の両目を覆うように装着される。この着用状態下、後述する発熱部10から発生した温熱蒸気が使用者の目に施される。
図2には、温熱具50の使用前の状態の分解斜視図が示されている。同図においては、耳掛け部52は温熱具50中最上部に配置されており、使用時には中央部を切り離して左右に開き、外方に向けて反転させて図1の状態とする。
温熱具50は、風合いや使用性を高める観点から、さらに袋体53を備えている。
袋体53は、使用者の肌面に近い側に位置する第一袋体シート55と、使用者の肌面から遠い側に位置する第二袋体シート56とを有している。ここで、後述する発熱部10を挟み込むように、これらの第一袋体シート55と第二袋体シート56とが設けられる。
袋体53は、使用者の肌面に近い側に位置する第一袋体シート55と、使用者の肌面から遠い側に位置する第二袋体シート56とを有している。ここで、後述する発熱部10を挟み込むように、これらの第一袋体シート55と第二袋体シート56とが設けられる。
第一袋体シート55と、第二袋体シート56のそれぞれの坪量は、内部が透けて見えてしまうことを防止する観点や、保温性、柔軟性、厚み等の観点から20g/m2以上が好ましく、40g/m2以上がより好ましい。また、第一袋体シート55および第二袋体シート56のそれぞれの坪量は、200g/m2以下が好ましく、110g/m2以下がより好ましい。
また、第一袋体シート55は発生した水蒸気を使用者に適用するため、第二袋体シート56は、発熱部10に対して酸素を円滑に供給するために、ともに透気性を有することが好ましい。
具体的に、第一袋体シート55および第二袋体シート56の通気度(JIS P8117、2009年改訂版、以下本明細書中の「通気度」について同じ)は、第一収容体シート20aの通気性よりも高いことを条件として、6,000秒/100mL以下であることが好ましく、1,000秒/100mL以下であることがより好ましく、500秒/100mL以下であることがさらに好ましく、0秒/100mLであることがことさら好ましい。このような通気度とすることで、被酸化性金属21の酸化反応が良好となる上、多量の水蒸気を発生することを可能とし得る。すなわち、温熱具50は、収容体20が通気性を有し、袋体53も通気性を有することにより、被酸化性金属21の酸化反応とともに水蒸気の発生が可能な温熱具50とすることができる。
また、第一袋体シート55は発生した水蒸気を使用者に適用するため、第二袋体シート56は、発熱部10に対して酸素を円滑に供給するために、ともに透気性を有することが好ましい。
具体的に、第一袋体シート55および第二袋体シート56の通気度(JIS P8117、2009年改訂版、以下本明細書中の「通気度」について同じ)は、第一収容体シート20aの通気性よりも高いことを条件として、6,000秒/100mL以下であることが好ましく、1,000秒/100mL以下であることがより好ましく、500秒/100mL以下であることがさらに好ましく、0秒/100mLであることがことさら好ましい。このような通気度とすることで、被酸化性金属21の酸化反応が良好となる上、多量の水蒸気を発生することを可能とし得る。すなわち、温熱具50は、収容体20が通気性を有し、袋体53も通気性を有することにより、被酸化性金属21の酸化反応とともに水蒸気の発生が可能な温熱具50とすることができる。
第一袋体シート55及び第二袋体シート56は同形であり、略長円形をしている。そして、第一袋体シート55及び第二袋体シート56の外形が本体部51の外形をなしている。第一袋体シート55及び第二袋体シート56はそれらを重ね合わせ、第一袋体シート55により収容体20の一方の面を覆い、第二袋体シート56収容体20の他方の面を覆って、収容体20の周縁から外方に延出する延出域において、それらの周縁部を少なくとも一部接合し、かつX方向の中央部をY方向に沿って接合することで、袋体53となる。これにより、袋体53の内部には、収容体20を収容するための空間が形成され、この空間内に収容体20で包囲された発熱部10を収容することができる。なお、第一袋体シート55及び第二袋体シート56を接合するには、密閉接合されることが好ましく、例えばホットメルト接着剤を用いることができる。なお、収容体20は、袋体53に対して固定された状態であってもよいし、非固定状態であってもよい。発熱部10は接着剤やヒートシール等(図示略)により、袋体53に固定されていてもよい。
第一袋体シート55及び第二袋体シート56としては、通気性を有していればよく、シートの種類は特に限定されない。たとえば、不織布をはじめとする繊維シートを使用できる。たとえば、ニードルパンチ不織布、エアスルー不織布及びスパンボンド不織布から選択される1種又は2種以上を使用できる。
袋体53には、そのX方向に延びる2つの長辺の中央部の位置において、該長辺からY方向に沿って内方に切れ込んだ略V字形のノッチ部53A、53Bが形成されている。ノッチ部53A、53Bは、切れ込みの程度が異なっている。ノッチ部53Aは、温熱具50を装着したときに、使用者の眉間又はその近傍に位置する。ノッチ部53Bは、温熱具50を装着したときに、使用者の鼻梁に位置する。したがって、通常、ノッチ部53Aよりもノッチ部53Bの方が切れ込みの程度が大きくなっている。
温熱具50における耳掛け部52は、その使用前の状態では、図2に示すように、第一袋体シート55上に配置されている。温熱具50を使用するときには、耳掛け部52を外方へ向けて反転させて、開いた状態にする。使用前の状態、すなわち左右の耳掛け部52が第一袋体シート55上に位置している状態においては、左右の耳掛け部52によって形成される輪郭は、第一袋体シート55の輪郭とほぼ同じになっている。なお、耳掛け部52は、袋体53と同様の材料を用いることができる。
[発熱体]
次に、温熱具50に備えられる発熱体100について、図3〜5に基づいて説明する。図3は本実施形態に使用する発熱体を模式的に示した平面図であり、図4は、図3のA−A断面図であり、図5は本実施形態に使用する発熱部を模式的に示した断面図である。
次に、温熱具50に備えられる発熱体100について、図3〜5に基づいて説明する。図3は本実施形態に使用する発熱体を模式的に示した平面図であり、図4は、図3のA−A断面図であり、図5は本実施形態に使用する発熱部を模式的に示した断面図である。
図3,4に示すように、本実施形態の発熱体100は、被酸化性金属、炭素成分及び水を含む発熱部10と、この発熱部10を収容する収容体20とを有する。
図5に示すように、発熱部10は、発熱層11と、吸水性シート102とが積層されてなるものであり、さらに別途基材層13(基材103)が設けられている。
図5に示すように、発熱部10は、発熱層11と、吸水性シート102とが積層されてなるものであり、さらに別途基材層13(基材103)が設けられている。
発熱部10は、被酸化性金属21の酸化反応によって発熱して十分な温熱効果を付与するものであり、JIS規格S4100に準拠した測定において、たとえば温熱具50の発熱温度が38〜70℃となる性能を有することができる。
図5に示すように、発熱層11は、被酸化性金属21、炭素成分22、吸水性ポリマー23及び水を含有する。
被酸化性金属21は、酸化反応熱を発する金属であり、例えば、鉄、アルミニウム、亜鉛、マンガン、マグネシウム、及びカルシウムからなる群から選ばれる1種又は2種以上の粉末や繊維が挙げられる。中でも、取り扱い性、安全性、製造コスト、保存性及び安定性の点から鉄粉が好ましい。鉄粉としては、例えば、還元鉄粉、及びアトマイズ鉄粉からなる群から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。
被酸化性金属21が粉末である場合、酸化反応が効率的に行われるという観点から、その平均粒径が10μm以上200μm以下であることが好ましく、平均粒径が20μm以上150μm以下であることがより好ましい。なお、被酸化性金属21の粒径は、粉体の形態における最大長さをいい、篩による分級、動的光散乱法、レーザー回折法等により測定される。この中でも、本実施形態においては、被酸化性金属21の粒径はレーザー回析法により測定されることが好ましい。
同様の観点から、被酸化性金属21の平均粒径は10μm以上であることが好ましく、20μm以上であることがより好ましい。また、被酸化性金属21の平均粒径は、200μm以下であることが好ましく、150μm以下であることがより好ましい。
同様の観点から、被酸化性金属21の平均粒径は10μm以上であることが好ましく、20μm以上であることがより好ましい。また、被酸化性金属21の平均粒径は、200μm以下であることが好ましく、150μm以下であることがより好ましい。
発熱層11中における被酸化性金属21の含有量は、坪量で表して、100g/m2以上3000g/m2以下であることが好ましく、200g/m2以上1500g/m2以下であることがより好ましい。これにより、発熱部10の発熱温度を所望の温度に上昇させることができる。
同様の観点から、発熱層11中における被酸化性金属21の含有量は、坪量で表して、100g/m2以上であることが好ましく、200g/m2以上であることがより好ましい。また、3000g/m2以下であることが好ましく、1500g/m2以下であることがより好ましい。
なお、発熱部10中の被酸化性金属21の含有量は、JIS P8128に準じる灰分試験や、熱重量測定器で求めることができる。他に外部磁場を印加すると磁化が生じる性質を利用して振動試料型磁化測定試験等により定量することができる。これらの中でも、本実施形態においては、熱重量測定器によって被酸化性金属21の含有量を求めることが好ましい。
同様の観点から、発熱層11中における被酸化性金属21の含有量は、坪量で表して、100g/m2以上であることが好ましく、200g/m2以上であることがより好ましい。また、3000g/m2以下であることが好ましく、1500g/m2以下であることがより好ましい。
なお、発熱部10中の被酸化性金属21の含有量は、JIS P8128に準じる灰分試験や、熱重量測定器で求めることができる。他に外部磁場を印加すると磁化が生じる性質を利用して振動試料型磁化測定試験等により定量することができる。これらの中でも、本実施形態においては、熱重量測定器によって被酸化性金属21の含有量を求めることが好ましい。
炭素成分22としては、保水能、酸素供給能、及び触媒能を有するものであり、例えば、活性炭、アセチレンブラック、及び黒鉛からなる群から選ばれる1種又は2種以上を用いることができる。湿潤時酸素を吸着しやすい観点、発熱層11の水分を一定に保てる観点、及び吸水性シート102に担持される水の量を容易に特定の範囲に制御できる観点から、活性炭が好ましく用いられる。より好ましくは、椰子殻炭、木粉炭、及びピート炭からまる群から選ばれる1種又は2種以上の微細な粉末状物又は小粒状物が用いられる。中でも、吸水性シート102に担持される水の量を、特定の範囲に維持しやすくするため木粉炭がより好ましい。
炭素成分22は、被酸化性金属21と均一に混合される観点、及び吸水性シート102に担持される水の量を特定の範囲に維持しやすくする観点から、平均粒径が10μm以上200μm以下のものを用いることが好ましく、平均粒径が12μm以上100μm以下のものを用いることがより好ましい。
炭素成分22は粉体状の形態のものを用いることが好ましいが、粉体状以外の形態のものを用いることもでき、例えば、繊維状の形態のものを用いることもできる。
同様の観点から、炭素成分22は、平均粒径が10μm以上であることが好ましく、12μm以上であることがより好ましい。また、炭素成分22は、平均粒径が200μm以下であることが好ましく、さらには、100μm以下であることが好ましい。
なお、炭素成分22の平均粒径は、粉体の形態における最大長さをいい、動的光散乱法、レーザー回折法等により測定される。この中でも、本実施形態においては、炭素成分22の平均粒径はレーザー回析法により測定されることが好ましい。
炭素成分22は粉体状の形態のものを用いることが好ましいが、粉体状以外の形態のものを用いることもでき、例えば、繊維状の形態のものを用いることもできる。
同様の観点から、炭素成分22は、平均粒径が10μm以上であることが好ましく、12μm以上であることがより好ましい。また、炭素成分22は、平均粒径が200μm以下であることが好ましく、さらには、100μm以下であることが好ましい。
なお、炭素成分22の平均粒径は、粉体の形態における最大長さをいい、動的光散乱法、レーザー回折法等により測定される。この中でも、本実施形態においては、炭素成分22の平均粒径はレーザー回析法により測定されることが好ましい。
発熱層11中における炭素成分22の含有量は、被酸化性金属21の含有量100質量部に対して、0.3質量部以上20質量部以下であることが好ましく、1質量部以上15質量部以下であることがより好ましく、3質量部以上13質量部以下であることがさらに好ましい。こうすることで、得られる発熱部10中に、酸化反応を持続させるために必要な水分を蓄積できる。また、発熱部10への酸素供給が十分に得られて発熱効率が高い温熱具が得られる。また、得られる発熱量に対する発熱部10の熱容量を小さく抑えることができるため、発熱温度上昇が大きくなり、所望の温度上昇が得られる。
また、発熱層11中における炭素成分22の含有量は、被酸化性金属21の含有量100質量部に対して、0.3質量部以上であることが好ましく、1質量部以上であることがより好ましく、3質量部以上であることがさらに好ましい。また、発熱層11中における炭素成分22の含有量は、被酸化性金属21の含有量100質量部に対して、20質量部以下であることが好ましく、15質量部以下であることがより好ましく、13質量部以下であることがさらに好ましい。
なお、発熱層11中における炭素成分22の含有量は、坪量で表して、4g/m2以上290g/m2以下であることが好ましく、7g/m2以上160g/m2以下であることがより好ましい。
また、発熱層11中における炭素成分22の含有量は、坪量で表して、4g/m2以上であることが好ましく、7g/m2以上であることがより好ましい。一方、炭素成分22の含有量は、坪量で表して、290g/m2以下であることが好ましく、160g/m2以下であることがより好ましい。
また、発熱層11中における炭素成分22の含有量は、被酸化性金属21の含有量100質量部に対して、0.3質量部以上であることが好ましく、1質量部以上であることがより好ましく、3質量部以上であることがさらに好ましい。また、発熱層11中における炭素成分22の含有量は、被酸化性金属21の含有量100質量部に対して、20質量部以下であることが好ましく、15質量部以下であることがより好ましく、13質量部以下であることがさらに好ましい。
なお、発熱層11中における炭素成分22の含有量は、坪量で表して、4g/m2以上290g/m2以下であることが好ましく、7g/m2以上160g/m2以下であることがより好ましい。
また、発熱層11中における炭素成分22の含有量は、坪量で表して、4g/m2以上であることが好ましく、7g/m2以上であることがより好ましい。一方、炭素成分22の含有量は、坪量で表して、290g/m2以下であることが好ましく、160g/m2以下であることがより好ましい。
吸水性ポリマー23としては、自重の20倍以上の液体を吸収・保持できる架橋構造を有する親水性のポリマーが挙げられる。吸水性ポリマー23の形状としては、球状、塊状、ブドウ房状、及び繊維状からなる群から選択される1種又は2種以上が挙げられる。
吸水性ポリマー23の平均粒径は、1μm以上1000μm以下であることが好ましく、10μm以上500μm以下であることがより好ましい。
吸水性ポリマー23の平均粒径は、1μm以上であることが好ましく、10μm以上であることがより好ましい。また、吸水性ポリマー23の平均粒径は、1000μm以下であることが好ましく、500μm以下であることがより好ましい。
なお、この吸水性ポリマー23の平均粒径は、動的光散乱法、レーザー回折法等により測定される。
吸水性ポリマー23の平均粒径は、1μm以上1000μm以下であることが好ましく、10μm以上500μm以下であることがより好ましい。
吸水性ポリマー23の平均粒径は、1μm以上であることが好ましく、10μm以上であることがより好ましい。また、吸水性ポリマー23の平均粒径は、1000μm以下であることが好ましく、500μm以下であることがより好ましい。
なお、この吸水性ポリマー23の平均粒径は、動的光散乱法、レーザー回折法等により測定される。
吸水性ポリマー23の具体例としては、例えば、デンプン、架橋カルボキシルメチル化セルロース、アクリル酸又はアクリル酸アルカリ金属塩の重合体又は共重合体等、ポリアクリル酸及びその塩並びにポリアクリル酸塩グラフト重合体からなる群から選択される1種又は2種以上が挙げられる。中でも、アクリル酸又はアクリル酸アルカリ金属塩の重合体又は共重合体等、ポリアクリル酸及びその塩並びにポリアクリル酸塩グラフト重合体を用いることが、吸水性シート102に担持される水の量を、特定の範囲に維持しやすくなる観点から好ましい。
発熱層11中における吸水性ポリマー23の含有量は、発熱部10の温度の立ち上がりを好適に維持する観点から、被酸化性金属21の含有量100質量部に対して、5質量部以上であることが好ましく、7質量部以上であることがより好ましく、9質量部以上であることがさらに好ましい。
一方、発熱層11中における吸水性ポリマー23の含有量は、安定して水蒸気を発生させる観点から、被酸化性金属21の含有量100質量部に対して、20質量部以下であることが好ましく、18質量部以下であることがより好ましく、16質量部以下であることがさらに好ましい。
一方、発熱層11中における吸水性ポリマー23の含有量は、安定して水蒸気を発生させる観点から、被酸化性金属21の含有量100質量部に対して、20質量部以下であることが好ましく、18質量部以下であることがより好ましく、16質量部以下であることがさらに好ましい。
発熱層11に含まれる吸水性ポリマー23の坪量は、発熱部10の温度の立ち上がりを好適に維持する観点から、乾燥状態でその坪量が20g/m2以上であることが好ましく、25g/m2以上であることがより好ましく、30g/m2以上であることがさらに好ましい。
一方、発熱層11に含まれる吸水性ポリマー23の坪量は、同様の観点から、乾燥状態でその坪量が100g/m2以下であることが好ましく、80g/m2以下であることがより好ましく、60g/m2以下であることがさらに好ましい。
また、発熱層11の厚みを適切にし、製造効率を良好にする観点から、発熱層11に含まれる吸水性ポリマー23の乾燥状態での坪量は、20g/m2以上100g/m2以下であることが好ましく、25g/m2以上80g/m2以下であることがより好ましく、30g/m2以上60g/m2以下であることがさらに好ましい。
一方、発熱層11に含まれる吸水性ポリマー23の坪量は、同様の観点から、乾燥状態でその坪量が100g/m2以下であることが好ましく、80g/m2以下であることがより好ましく、60g/m2以下であることがさらに好ましい。
また、発熱層11の厚みを適切にし、製造効率を良好にする観点から、発熱層11に含まれる吸水性ポリマー23の乾燥状態での坪量は、20g/m2以上100g/m2以下であることが好ましく、25g/m2以上80g/m2以下であることがより好ましく、30g/m2以上60g/m2以下であることがさらに好ましい。
吸水性ポリマー23は、発熱層11中に均一に存在していてもよいが、発熱部10の温度の立ち上がりを好適に維持し、安定して水蒸気を発生させる観点から、図5に示されるように、吸水性ポリマー23が、吸水性シート102に接するように配置されていることが好ましい。このように配置するためには、吸水性ポリマー23が、たとえば発熱層11の一方の面に対して積層され、略シート状の形状で、発熱層11の吸水性シート102に接する側の面に配置される。
積層の方法は、公知の方法の中から適宜選択すればよいが、例えば、吸水性ポリマー23以外のものを含む層に対し、吸水性ポリマー23をスプレー法等により散布し、その後、吸水性シート102を積層する方法を採用することができる。
なお、図5に示されるように、吸水性ポリマー23の全てが吸水性シート102に接している必要はなく、少なくとも一部が接していればよい。また、被酸化性金属21や炭素成分22が一部吸水性シート102に接していてもよい。
積層の方法は、公知の方法の中から適宜選択すればよいが、例えば、吸水性ポリマー23以外のものを含む層に対し、吸水性ポリマー23をスプレー法等により散布し、その後、吸水性シート102を積層する方法を採用することができる。
なお、図5に示されるように、吸水性ポリマー23の全てが吸水性シート102に接している必要はなく、少なくとも一部が接していればよい。また、被酸化性金属21や炭素成分22が一部吸水性シート102に接していてもよい。
また、発熱層11において、吸水性の向上を目的として、吸水性を有する粉体も併用することができる。吸水性を有する粉体としては、バーミキュライト、おがくず、シリカゲル、及びパルプ粉末から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。
発熱層11における水の含有量は、安定して水蒸気を発生させる観点から、12質量%以上であることが好ましく、13質量%以上であることがより好ましく、15質量%以上であることがさらに好ましい。一方、発熱層11中における水の含有量は、発熱体100の温度の立ち上がりを好適に維持する観点から、28質量%以下であることが好ましく、27質量%以下であることがより好ましく、25質量%以下であることがさらに好ましい。
なお、発熱層11における水の含有量は、例えば、発熱層11を約1g採取して質量を精秤し、次いで採取した発熱層11を乾燥させた後の質量を測定し、乾燥前後の質量差を採取した発熱層11の質量で除して算出することができる。数値は、質量%で表すことができる。乾燥条件は、例えば150℃にて10分間とすることができる。
なお、発熱層11における水の含有量は、例えば、発熱層11を約1g採取して質量を精秤し、次いで採取した発熱層11を乾燥させた後の質量を測定し、乾燥前後の質量差を採取した発熱層11の質量で除して算出することができる。数値は、質量%で表すことができる。乾燥条件は、例えば150℃にて10分間とすることができる。
発熱層11において、炭素成分22の含有量に対する水の含有量の質量割合(水/炭素成分)は、発熱体100の温度の立ち上がりを好適に維持し、発生する蒸気量の多さ、温度制御のしやすさの点から、0.5以上であることが好ましく、0.6以上であることがより好ましく、1以上であることがさらに好ましい。
一方、炭素成分22の含有量に対する水の含有量の質量割合(水/炭素成分)は、8.3以下であることが好ましく、7.7以下であることがより好ましく、6.4以下であることがさらに好ましい。
更に、発熱部10の通気性が十分に確保されるため、酸素供給が十分に得られて発熱効率が高い発熱体100が得られる。また、得られる発熱量に対する発熱体100の熱容量を小さく抑えることができるため、発熱温度上昇が大きくなり、所望の温度上昇が得られる。
一方、炭素成分22の含有量に対する水の含有量の質量割合(水/炭素成分)は、8.3以下であることが好ましく、7.7以下であることがより好ましく、6.4以下であることがさらに好ましい。
更に、発熱部10の通気性が十分に確保されるため、酸素供給が十分に得られて発熱効率が高い発熱体100が得られる。また、得られる発熱量に対する発熱体100の熱容量を小さく抑えることができるため、発熱温度上昇が大きくなり、所望の温度上昇が得られる。
発熱層11において、炭素成分22の含有量に対する吸水性ポリマー23の質量割合(吸水性ポリマー/炭素成分)は、発熱体100の温度の立ち上がりを好適に維持する点から、0.4以上であることが好ましく、0.8以上であることがより好ましく、1.1以上であることがさらに好ましい。
一方、炭素成分22の含有量に対する吸水性ポリマー23の質量割合(吸水性ポリマー/炭素成分)は、温度制御のしやすさの点から、5以下であることが好ましく、3.5以下であることがより好ましく、2.5以下であることがさらに好ましい。
一方、炭素成分22の含有量に対する吸水性ポリマー23の質量割合(吸水性ポリマー/炭素成分)は、温度制御のしやすさの点から、5以下であることが好ましく、3.5以下であることがより好ましく、2.5以下であることがさらに好ましい。
発熱層11は、さらに、反応促進剤を含むことができる。発熱層11に反応促進剤を含ませることで、被酸化性金属21の酸化反応を持続させやすくすることができる。また、反応促進剤を用いることにより、酸化反応に伴い被酸化性金属21に形成される酸化被膜を破壊して、酸化反応を促進することができる。
反応促進剤には、例えば、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の硫酸塩または塩化物からなる群から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。中でも、導電性、化学的安定性、生産コストに優れる点から、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、第一塩化鉄、及び第二塩化鉄等の各種塩化物、並びに硫酸ナトリウムからなる群から選ばれる1種又は2種以上を用いることが好ましい。
反応促進剤には、例えば、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の硫酸塩または塩化物からなる群から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。中でも、導電性、化学的安定性、生産コストに優れる点から、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、第一塩化鉄、及び第二塩化鉄等の各種塩化物、並びに硫酸ナトリウムからなる群から選ばれる1種又は2種以上を用いることが好ましい。
発熱層11中の反応促進剤の含有量は、十分な発熱量が長時間持続する点から被酸化性金属21の含有量100質量部に対して2質量部以上15質量部以下であることが好ましく、3質量部以上13質量部以下であることがより好ましい。
同様の観点から、発熱層11中の反応促進剤の含有量は、被酸化性金属21の含有量100質量部に対して2質量部以上であることが好ましく、3質量部以上であることがより好ましい。一方、発熱層11中の反応促進剤の含有量は、被酸化性金属21の含有量100質量部に対して15質量部以下であることが好ましく、13質量部以下であることがより好ましい。
同様の観点から、発熱層11中の反応促進剤の含有量は、被酸化性金属21の含有量100質量部に対して2質量部以上であることが好ましく、3質量部以上であることがより好ましい。一方、発熱層11中の反応促進剤の含有量は、被酸化性金属21の含有量100質量部に対して15質量部以下であることが好ましく、13質量部以下であることがより好ましい。
発熱層11は、さらに、増粘剤を含むことができる。増粘剤には、主として、水分を吸収して稠度を増大させるか、チキソトロピー性を付与する物質を用いることができる。
例えば、アルギン酸ソーダ等のアルギン酸塩、アラビアゴム、トラガカントゴム、ローカストビーンガム、グアーガム、アラビアガム、カラギーナン、寒天、キサンタンガムなどの多糖類系増粘剤;デキストリン、α化澱粉、加工用澱粉などの澱粉系増粘剤;カルボキシメチルセルロース、酢酸エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース又はヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース誘導体系増粘剤;ステアリン酸塩などの金属石鹸系増粘剤;ベントナイトなどの鉱物系増粘剤等から選ばれた1種又は2種以上の混合物を用いることができる。
中でも、良好な塗工性能や吸水性シート102に担持される水の量を、特定の値に維持できる点から、多糖類系増粘剤が好ましく、分子量100万以上5000万以下の多糖類系増粘剤がより好ましく、分子量150万以上4000万以下の多糖類系増粘剤がさらに好ましい。また、加えて良好な塗工性能や耐塩性を有する観点から、キサンタンガムが好ましい。
例えば、アルギン酸ソーダ等のアルギン酸塩、アラビアゴム、トラガカントゴム、ローカストビーンガム、グアーガム、アラビアガム、カラギーナン、寒天、キサンタンガムなどの多糖類系増粘剤;デキストリン、α化澱粉、加工用澱粉などの澱粉系増粘剤;カルボキシメチルセルロース、酢酸エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース又はヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース誘導体系増粘剤;ステアリン酸塩などの金属石鹸系増粘剤;ベントナイトなどの鉱物系増粘剤等から選ばれた1種又は2種以上の混合物を用いることができる。
中でも、良好な塗工性能や吸水性シート102に担持される水の量を、特定の値に維持できる点から、多糖類系増粘剤が好ましく、分子量100万以上5000万以下の多糖類系増粘剤がより好ましく、分子量150万以上4000万以下の多糖類系増粘剤がさらに好ましい。また、加えて良好な塗工性能や耐塩性を有する観点から、キサンタンガムが好ましい。
発熱層11中の増粘剤の含有量は、被酸化性金属21の含有量100質量部に対して、0.05質量部以上5質量部以下であることが好ましく、0.1質量部以上4質量部以下であることがより好ましい。この範囲とすることで、被酸化性金属21や炭素成分22等の固形分を安定に分散させることができる。また、チキソトロピー性を付与し、塗工性能をさらに向上させることができる。更に、吸水性シート102に担持される水の量を特定の範囲に容易に維持でき好ましい。
同様の観点から、発熱層11中の増粘剤の含有量は、被酸化性金属21の含有量100質量部に対して、0.05質量部以上であることが好ましく、0.1質量部以上であることがより好ましい。一方、発熱層11中の増粘剤の含有量は、被酸化性金属21の含有量100質量部に対して5質量部以下であることが好ましく、4質量部以下であることがより好ましい。
同様の観点から、発熱層11中の増粘剤の含有量は、被酸化性金属21の含有量100質量部に対して、0.05質量部以上であることが好ましく、0.1質量部以上であることがより好ましい。一方、発熱層11中の増粘剤の含有量は、被酸化性金属21の含有量100質量部に対して5質量部以下であることが好ましく、4質量部以下であることがより好ましい。
発熱層11には、必要に応じて、界面活性剤、薬剤、凝集剤、着色剤、紙力増強剤、pHコントロール剤、嵩高剤等を含むこともできる。
続いて、本実施形態の発熱部10に備えられる吸水性シート102について説明する。
吸水性シート102は、発熱体100の温度の立ち上がりを好適に維持し、水蒸気発生の安定性、温度制御のしやすさの点から、最大吸水能が0.1g/cm2以上であることが好ましく、0.15g/cm2以上であることがより好ましく、0.2g/cm2以上であることがさらに好ましく、0.5g/cm2以上であることがさらに好ましく、0.7g/cm2以上であることが殊更に好ましい。一方、同様の観点から、5g/cm2以下であることが好ましく、4g/cm2以下であることがより好ましく、3g/cm2以下であることがさらに好ましい。
なお、本発明において、吸水性シート102の最大吸水能は次の方法により測定する。
〔吸水性シートの最大吸水能(Zmax)の測定法〕
発熱体100から吸水性シートのみを剥がし、イオン交換水で洗浄した後、80℃、10分間加熱乾燥する。乾燥後の吸水性シートを5cm角程度のサイズにカットし、面積(S)[cm2]及び質量(W0)[g]を測定した後、5質量%塩化ナトリウム水溶液に5分間浸漬する。その後吸水性シートをピンセットで取り出して、5分間空気中に吊り下げて吸水性シートが抱えきれない水をしたたり落とした後、質量(W1)[g]を測定し、下記の式(1)より吸水性シートの最大吸水能(Zmax)[g/cm2]を算出する。
・ Zmax=(W1−W0)/S・・・(式1)
吸水性シート102は、発熱体100の温度の立ち上がりを好適に維持し、水蒸気発生の安定性、温度制御のしやすさの点から、最大吸水能が0.1g/cm2以上であることが好ましく、0.15g/cm2以上であることがより好ましく、0.2g/cm2以上であることがさらに好ましく、0.5g/cm2以上であることがさらに好ましく、0.7g/cm2以上であることが殊更に好ましい。一方、同様の観点から、5g/cm2以下であることが好ましく、4g/cm2以下であることがより好ましく、3g/cm2以下であることがさらに好ましい。
なお、本発明において、吸水性シート102の最大吸水能は次の方法により測定する。
〔吸水性シートの最大吸水能(Zmax)の測定法〕
発熱体100から吸水性シートのみを剥がし、イオン交換水で洗浄した後、80℃、10分間加熱乾燥する。乾燥後の吸水性シートを5cm角程度のサイズにカットし、面積(S)[cm2]及び質量(W0)[g]を測定した後、5質量%塩化ナトリウム水溶液に5分間浸漬する。その後吸水性シートをピンセットで取り出して、5分間空気中に吊り下げて吸水性シートが抱えきれない水をしたたり落とした後、質量(W1)[g]を測定し、下記の式(1)より吸水性シートの最大吸水能(Zmax)[g/cm2]を算出する。
・ Zmax=(W1−W0)/S・・・(式1)
ここで、吸水性シート102に担持される水の量は、発熱体100の温度の立ち上がりを好適に維持し、蒸気量発生の安定性の観点から、坪量で表して28g/m2以上であることが好ましく、30g/m2以上であることがより好ましく、35g/m2以上であることがさらに好ましい。また、吸水性シート102に担持される水の量は、温度制御のしやすさの観点から、坪量で表して150g/m2以下であることが好ましく、140g/m2以下であることがより好ましく、130g/m2以下であることがさらに好ましい。
なお、吸水性シート102に担持される水の量は、例えば、発熱体100から吸水性シートのみを剥がして面積及び質量を測定し、次いで剥がした吸水性シートを乾燥させた後の質量を測定し、その質量差を吸水性シートの面積で除して算出することができる。数値は上記のように坪量で表すことができる。乾燥条件は、例えば80℃にて10分間とすることができる。ここでいう「吸水性シートの面積」とは、発熱層に積層されている部分の吸水性シートの面積を指し、例えば、吸水性シートの面積よりも発熱層の面積が小さい場合は、発熱層と重なっている部分の吸水性シートの面積をもって算出する。
なお、吸水性シート102に担持される水の量は、例えば、発熱体100から吸水性シートのみを剥がして面積及び質量を測定し、次いで剥がした吸水性シートを乾燥させた後の質量を測定し、その質量差を吸水性シートの面積で除して算出することができる。数値は上記のように坪量で表すことができる。乾燥条件は、例えば80℃にて10分間とすることができる。ここでいう「吸水性シートの面積」とは、発熱層に積層されている部分の吸水性シートの面積を指し、例えば、吸水性シートの面積よりも発熱層の面積が小さい場合は、発熱層と重なっている部分の吸水性シートの面積をもって算出する。
発熱層11に含まれる吸水性ポリマー23に対する吸水性シート102の質量比は、0.9以上15以下であるが、発熱体100の温度の立ち上がりを好適に維持する観点から、1.5以上であることが好ましく、2以上であることがより好ましい。また、安定して水蒸気を発生させる観点から、13以下であることが好ましく、10以下であることがより好ましい。
上記のように吸水性ポリマー23に対する吸水性シート102の質量比を適切に設定することで、効果的に発熱体100としての温度の立ち上がりを好適に維持し、これに加え、適切に水蒸気の発生量の向上を図ることができる。
また、発熱層11に含まれる吸水性ポリマー23の乾燥状態での坪量と、後述する吸水性シート102の乾燥状態での坪量とを組み合わせて、適切に制御することで、温熱具50の取扱い性を良好にし、効率よく温熱効果を付与できるようになるとともに、製造効率を良好にできる。
また、発熱層11に含まれる吸水性ポリマー23の乾燥状態での坪量と、後述する吸水性シート102の乾燥状態での坪量とを組み合わせて、適切に制御することで、温熱具50の取扱い性を良好にし、効率よく温熱効果を付与できるようになるとともに、製造効率を良好にできる。
この吸水性シート102は、例えば、一層の繊維シートから構成されていてもよいし、二層以上が積層されていてもよい。
吸水性シート102としては、具体的には、後述する繊維材料から製造される紙、不織布、又は紙と不織布の積層したものなどが挙げられる。また、パルプ繊維やレーヨン繊維などの繊維材料に、更に別の繊維材料を積層または混合した抄紙、不織布などのシート材でもよい。
このような吸水性シート102を用いることで、このシート中に担持される水の量を特定の範囲にすることが容易にでき、また、発熱体100の温度の立ち上がりを好適に維持し、発生する水蒸気を効果的に放出できるため好ましい。
このような吸水性シート102を用いることで、このシート中に担持される水の量を特定の範囲にすることが容易にでき、また、発熱体100の温度の立ち上がりを好適に維持し、発生する水蒸気を効果的に放出できるため好ましい。
上記繊維材料としては、親水性繊維及び疎水性繊維のいずれをも用いることができるが、親水性繊維を用いることが好ましく、中でもセルロース繊維を用いることが吸水性シート102に担持される水の量を、特定の範囲にすることが容易にでき、また、発生する水蒸気を効果的に放出できるため、より好ましい。セルロース繊維としては、化学繊維(合成繊維)や天然繊維を用いることができる。
セルロース繊維のうち化学繊維としては、例えばレーヨンやアセテートを用いることができる。一方、セルロース繊維のうち天然繊維としては、例えば、各種の植物繊維、木材パルプ繊維、非木材パルプ繊維、木綿繊維、麻繊維、麦藁繊維、ヘンプ繊維、ジュート繊維、カポック繊維、やし繊維、及びいぐさ繊維から選択される1種又は2種以上を用いることができる。これらのセルロース繊維のうち、木材パルプ繊維を用いたクレープ紙を用いることが、吸水性シート102に担持される水の量を、特定の範囲にすることが容易にでき、また、発生する水蒸気を効果的に放出できるため、好ましい。
各種の繊維材料は、その繊維長が0.5mm以上6mm以下であることが好ましく、0.8mm以上4mm以下であることがより好ましい。また、繊維材料は、繊維長が0.5mm以上であることが好ましく、0.8mm以上であることがより好ましい。また、繊維材料は、繊維長が6mm以下であることが好ましく、4mm以下であることがより好ましい。
吸水性シート102には、親水性繊維に加え、必要に応じて疎水性繊維、中でも熱融着性繊維を配合してもよい。熱融着性繊維を配合する場合の配合量は、吸水性シート102における繊維の全量に対して0.1質量%以上10質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以上5質量%以下であることがより好ましい。
同様の観点から、熱融着性繊維の配合量は、吸水性シート102における繊維の全量に対して0.1質量%以上であることが好ましく、0.5質量%以上がより好ましい。また、熱融着性繊維の配合量は、吸水性シート102における繊維の全量に対して10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましい。
同様の観点から、熱融着性繊維の配合量は、吸水性シート102における繊維の全量に対して0.1質量%以上であることが好ましく、0.5質量%以上がより好ましい。また、熱融着性繊維の配合量は、吸水性シート102における繊維の全量に対して10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましい。
また、吸水性シート102は、通気性を有するものが好ましいが、通常は、後述する第一収容体シート20aの通気度の値よりも十分に小さい値に設定される。
吸水性シート102は、シートに担持される水の量を、特定の範囲に容易に調整できる点から、乾燥状態でその坪量が50g/m2以上であり、100g/m2以上であることが好ましく、150g/m2以上であることがより好ましい。また、吸水性シート102は、乾燥状態でその坪量が500g/m2以下であり、400g/m2以下であることが好ましく、300g/m2以下であることがより好ましい。また、吸水性シート102の厚みを適切にし、製造効率を良好にする観点から、吸水性シート102の乾燥状態での坪量は、50g/m2以上500g/m2以下であり、100g/m2以上400g/m2以下であることが好ましく、150g/m2以上300g/m2以下であることがより好ましい。
本実施形態の発熱部10の具体的な態様として、上記の吸水性シート102とは別に、他の基材層13が設けられており、これらの吸水性シート102と基材層13にて発熱層11を挟み込んで、所謂サンドイッチ構造となっている。
ここで、この基材層13としては、製造する温熱具の用途に合せて適宜設定することができるが、通常、吸水性の乏しい材質にて構成されるものであり、たとえば合成樹脂フィルムにより構成することができる。より具体的には、ポリエチレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、テフロン(登録商標)フィルム等を用いることができる。
ここで、この基材層13としては、製造する温熱具の用途に合せて適宜設定することができるが、通常、吸水性の乏しい材質にて構成されるものであり、たとえば合成樹脂フィルムにより構成することができる。より具体的には、ポリエチレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、テフロン(登録商標)フィルム等を用いることができる。
ここで、本実施形態の発熱部10の作用効果について説明する。
本実施形態の発熱部10は、発熱層11と吸水性シート102と、が積層されている構造を有する。
この構造を採用することによれば、発熱層11の近傍に水分が存在するため、発熱層11の発した熱エネルギーを効果的に蒸気に変えやすくなる。また、吸水性シート102からの適度な水の供給により温度が高くなりすぎないという効果を奏する。
また、吸水性シート102は、特定の物性を示すものであることから、外部の酸素を発熱層11に供給させやすく、かつ、発熱層11の発した熱エネルギーを外部に逃がさないことができる。
以上のことから、本実施形態の発熱部10は水蒸気が安定して発生し、かつ適温に制御しやすいという特性を実現することができる。
また、本実施形態の発熱部10は、発熱層11と吸水性シート102と、が積層されている構造を有するが、吸水性シート102が温熱具50の使用者の肌側に位置し、発熱層11が使用者の肌側とは反対側に位置するように配置されていることが好ましい。これにより、使用者に対し上記のような特性を効果的に付与できるようになる。
本実施形態の発熱部10は、発熱層11と吸水性シート102と、が積層されている構造を有する。
この構造を採用することによれば、発熱層11の近傍に水分が存在するため、発熱層11の発した熱エネルギーを効果的に蒸気に変えやすくなる。また、吸水性シート102からの適度な水の供給により温度が高くなりすぎないという効果を奏する。
また、吸水性シート102は、特定の物性を示すものであることから、外部の酸素を発熱層11に供給させやすく、かつ、発熱層11の発した熱エネルギーを外部に逃がさないことができる。
以上のことから、本実施形態の発熱部10は水蒸気が安定して発生し、かつ適温に制御しやすいという特性を実現することができる。
また、本実施形態の発熱部10は、発熱層11と吸水性シート102と、が積層されている構造を有するが、吸水性シート102が温熱具50の使用者の肌側に位置し、発熱層11が使用者の肌側とは反対側に位置するように配置されていることが好ましい。これにより、使用者に対し上記のような特性を効果的に付与できるようになる。
つづいて、発熱部10の製造方法の一例について説明する。
発熱部10は、例えば、被酸化性金属21、炭素成分22、及び水等を含む発熱粉体水分散物を基材層13に塗布し、その後、塗布した発熱粉体水分散物の層に対して吸水性ポリマー23を散布、最後に散布した吸水性ポリマー23上に吸水性シート102を配置することで作製できる。
発熱粉体水分散物は、前述した成分を全て一度に混合することで調製してよいが、予め、増粘剤を水に溶解したものに反応促進剤を溶解して水溶液を準備し、次に被酸化性金属21と炭素成分22とをプレ混合したものを水溶液と混合してもよい。
発熱部10は、例えば、被酸化性金属21、炭素成分22、及び水等を含む発熱粉体水分散物を基材層13に塗布し、その後、塗布した発熱粉体水分散物の層に対して吸水性ポリマー23を散布、最後に散布した吸水性ポリマー23上に吸水性シート102を配置することで作製できる。
発熱粉体水分散物は、前述した成分を全て一度に混合することで調製してよいが、予め、増粘剤を水に溶解したものに反応促進剤を溶解して水溶液を準備し、次に被酸化性金属21と炭素成分22とをプレ混合したものを水溶液と混合してもよい。
反応促進剤は、発熱粉体水分散物中の他の成分と同時に混合してもよいが、発熱粉体水分散物を塗工した後に別途水等に溶解させた反応促進剤を浸透、噴霧又は滴下等により添加してもよいし、反応促進剤の粉末を散布してもよい。
発熱粉体水分散物の層に対して、吸水性ポリマー23を散布し、さらに吸水性シート102を配置する段階においては、これら吸水性ポリマー23および吸水性シート102に水が一部吸収され、発熱層11が形成される。
すなわち、発熱層11は、吸水性シート102に吸収されなかった残余の成分から構成される。
すなわち、発熱層11は、吸水性シート102に吸収されなかった残余の成分から構成される。
図6は、本実施形態に使用する発熱部10を製造する方法を説明する図である。
図6に示すように、まず、塗工槽301に、被酸化性金属21、炭素成分22、水等を含む発熱粉体水分散物302を用意する。発熱粉体水分散物302は、攪拌器303により攪拌して、被酸化性金属21、及び、炭素成分22等、水に不溶な成分をより均一に分散させてもよい。発熱粉体水分散物302は、前述した成分を全て一度に混合することで調製してもよいが、予め、増粘剤を水に溶解したものに反応促進剤を溶解して水溶液を準備し、次に被酸化性金属21と炭素成分22とをプレ混合したものを水溶液と混合してもよい。
図6に示すように、まず、塗工槽301に、被酸化性金属21、炭素成分22、水等を含む発熱粉体水分散物302を用意する。発熱粉体水分散物302は、攪拌器303により攪拌して、被酸化性金属21、及び、炭素成分22等、水に不溶な成分をより均一に分散させてもよい。発熱粉体水分散物302は、前述した成分を全て一度に混合することで調製してもよいが、予め、増粘剤を水に溶解したものに反応促進剤を溶解して水溶液を準備し、次に被酸化性金属21と炭素成分22とをプレ混合したものを水溶液と混合してもよい。
ついで、ポンプ304により発熱粉体水分散物302をダイヘッド305までくみ上げる。くみ上げた発熱粉体水分散物302は、ダイヘッド305を用いて、加圧して押し出しながら基材103に塗工する。このとき、発熱粉体水分散物302の塗工坪量は、160g/m2以上4,800g/m2以下が好ましく、320g/m2以上2,200g/m2以下とすることがより好ましい。
なお、図6では、ダイコーティングによる塗工を例示したが、塗工方法は、これに限定されず、例えば、ロール塗布、スクリーン印刷、ロールグラビア、ナイフコーディング、カーテンコーター等などを用いることもできる。
以上の手順により、発熱層11と基材103とを備える連続長尺物が得られるので、これに対し、吸水性ポリマー23を散布し、最後に吸水性シート102を張り合わせることで積層体を得る。最後に、これを任意の大きさに裁断することで、発熱部10が形成される。
なお、上述の方法においては、製造過程での被酸化性金属21の酸化を抑制するために、必要に応じて非酸化性雰囲気に保つ手段を用いてもよい。
図4は、図5で示す発熱部10を備えた温熱具の一例を示す模式的な断面図である。図4に示すように、発熱体100は、吸水性シート102と基材層13との間に発熱層11が挟まれたサンドイッチ構造を有する発熱部10と、少なくとも一部に通気性を有し、発熱部10を内部に収容する収容体20と有する。
より具体的には、発熱体100は、発熱層11と、吸水性シート102とを有する発熱部10を、少なくとも一部に通気性を有する通気シートから構成される収容体20に入れて収容体20の周囲が接合され密封された構造をとる。発熱体100は、発熱層11が吸水性シート102と基材層13との間に挟まれているため、収容体20に発熱層11が付着するのを防止することができる。
収容体20は、好ましくは、第一収容体シート20aと、第一収容体シート20aに対向する位置に配置される第二収容体シート20bとから構成される。
第一収容体シート20aと第二収容体シート20bとは、発熱部10の周縁から外方に延出する延出域をそれぞれ有し、各延出域において接合されていることが好ましい。この接合は周縁において連続した気密の接合であることが好ましい。第一収容体シート20aと第二収容体シート20bとの接合によって形成された収容体20は、その内部に発熱部10を収容するための空間を有している。この空間内に発熱部10が収容されている。発熱部10は、収容体20に対して固定された状態であってもよいし、固定されていない状態であってもよい。
第一収容体シート20aは、その一部又は全部が通気性を有している。第一収容体シート20aの通気度(JIS P8117、2009年改訂版、本明細書中においてはいずれも同様)は、温度制御のしやすさの点から、10秒/100mL超が好ましく、50秒/100mL超がより好ましく、100秒/100mL超がさらに好ましく、200秒/100mL以上が殊更に好ましい。
一方、第一収容体シート20aの通気度は、発熱体100の温度の立ち上がりを好適に維持し、発生する蒸気量の多さの点から、8,000秒/100mL以下であることが好ましく、4,000秒/100mL以下であることがより好ましく、2,500秒/100mL以下であることがさらに好ましく、1,500秒/100mL以下であることが殊更に好ましい。
また、第一収容体シート20aの通気度は、心地よい温感と目の不快感を効果的に改善する観点から、10秒/100mLを超え8,000秒/100mL以下であることが好ましく、50秒/100mLを超え4,000秒/100mL以下であることがより好ましく、100秒/100mLを超え2,500秒/100mL以下であることがさらに好ましく、200秒/100mLを超え1,500秒/100mL以下であることがことさらに好ましい。
一方、第一収容体シート20aの通気度は、発熱体100の温度の立ち上がりを好適に維持し、発生する蒸気量の多さの点から、8,000秒/100mL以下であることが好ましく、4,000秒/100mL以下であることがより好ましく、2,500秒/100mL以下であることがさらに好ましく、1,500秒/100mL以下であることが殊更に好ましい。
また、第一収容体シート20aの通気度は、心地よい温感と目の不快感を効果的に改善する観点から、10秒/100mLを超え8,000秒/100mL以下であることが好ましく、50秒/100mLを超え4,000秒/100mL以下であることがより好ましく、100秒/100mLを超え2,500秒/100mL以下であることがさらに好ましく、200秒/100mLを超え1,500秒/100mL以下であることがことさらに好ましい。
このような通気度を有する第一収容体シート20aとしては、例えば透湿性は有するが透水性を有さない合成樹脂製の多孔性シートを用いることが好適である。具体的には、ポリエチレンに炭酸カルシウム等を含有させ延伸したフィルムを用いることができる。かかる多孔性シートを用いる場合には、多孔性シートの外面にニードルパンチ不織布、エアスルー不織布、及びスパンボンド不織布から選択される1種又は2種以上の不織布を始めとする各種の繊維シートをラミネートして、第一収容体シート20aの風合いを高めてもよい。第一収容体シート20aは、その一部又は全部が通気性を有する通気性シートであってもよいし、通気性を有しない非通気性シートであってもよいが、第二収容体シート20bよりも通気性の高いシート(即ち通気度の低いシート)であることが好ましい。
第二収容体シート20bは、その一部又は全部が通気性を有する通気性シートであってもよいし、通気性を有しない非通気性シートであってもよいが、第一収容体シート20aよりも通気性の低いシート(即ち通気度の高いシート)であることが好ましい。そのような構成とすることにより、水蒸気を発生する温熱具として、発熱体の水蒸気発生面である吸水性シート102に接する第一収容体シート20aからより多くの水蒸気が発生し、温熱具を身体に適用する際により効率的に適用部位を温熱することができる。
第二収容体シート20bを非通気性シートとする場合、一層又は多層の合成樹脂製のフィルムや、該一層又は多層の合成樹脂製のフィルムの外面にニードルパンチ不織布、エアスルー不織布、及びスパンボンド不織布から選択される1種又は2種以上の不織布を始めとする各種の繊維シートをラミネートして、第二収容体シート20bの風合いを高めてもよい。具体的には、ポリエチレンフィルムとポリエチレンテレフタレートフィルムからなる2層フィルム、ポリエチレンフィルムと不織布とからなるラミネートフィルム、ポリエチレンフィルムとパルプシートからなるラミネートフィルムなどが用いられるが、ポリエチレンフィルムとパルプシートからなるラミネートフィルムが殊更に好ましい。
第二収容体シート20bが通気性シートである場合には、第一収容体シート20aと同一のものを用いてもよいし、異なるものを用いてもよいが、前述の通り第一収容体シート20aよりも通気性の低いシート(即ち通気度の高いシート)であることが好ましい。異なるものを用いる場合、第二収容体シート20bの通気性が、第一収容体シート20aの通気性よりも低いことを条件として、温度制御のしやすさの点から、第二収容体シート20bの通気度を、5,000秒/100mL以上とすることが好ましく、8,000秒/100mL以上とすることがより好ましい。
また、第二収容体シート20bの通気度は、発熱体100の温度の立ち上がりを好適に維持し、第一収容体シート20a側から発生する蒸気量の多さの点から、150,000秒/100mL以下であることが好ましく、100,000秒/100mL以下であることがより好ましい。
また、第一収容体シート20aの透湿度は、使用者に水蒸気をもたらし、目の不快感を改善する観点から、その透湿度が一定の数値以上に調整されていることが好ましい。一方、水蒸気として放出される量を調整し、発熱体100としての高温度を保持する観点からは、この第一収容体シート20aの透湿度が一定の数値以下に調整されていることが好ましい。
より具体的に、第一収容体シート20aの透湿度は、水蒸気により十分な温感を感じる観点から、好ましくは800g/m2・24hr以上であり、より好ましくは1000g/m2・24hr以上であり、さらに好ましくは1300g/m2・24hr以上であり、清涼感の低下を抑制する観点から、好ましくは8000g/m2・24hr以下であり、より好ましくは6000g/m2・24hr以下であり、さらに好ましくは5000g/m2・24hr以下である。
なお、透湿度は、JIS Z0208(1976年制定)に基づいてカップ法により測定を行うことができる。
より具体的に、第一収容体シート20aの透湿度は、水蒸気により十分な温感を感じる観点から、好ましくは800g/m2・24hr以上であり、より好ましくは1000g/m2・24hr以上であり、さらに好ましくは1300g/m2・24hr以上であり、清涼感の低下を抑制する観点から、好ましくは8000g/m2・24hr以下であり、より好ましくは6000g/m2・24hr以下であり、さらに好ましくは5000g/m2・24hr以下である。
なお、透湿度は、JIS Z0208(1976年制定)に基づいてカップ法により測定を行うことができる。
一方、第二収容体シート20bの透湿度は、使用者に効果的に水蒸気をもたらす観点から、その透湿度が一定の数値以下に設定されていることが好ましい。
第二収容体シート20bの透湿度は、発熱部10で発生した水蒸気を使用者に効果的に適用する観点から、好ましくは750g/m2・24hr以下であり、より好ましくは540g/m2・24hr以下である。
また、第二収容体シート20bの透湿度の下限値は、特に限定されるものではなく、0g/m2・24hrとすることもできる。
第二収容体シート20bの透湿度は、発熱部10で発生した水蒸気を使用者に効果的に適用する観点から、好ましくは750g/m2・24hr以下であり、より好ましくは540g/m2・24hr以下である。
また、第二収容体シート20bの透湿度の下限値は、特に限定されるものではなく、0g/m2・24hrとすることもできる。
また、発熱部10を収容体20に収容する際、吸水性シート102が第一収容体シート20a側、基材層13が第二収容体シート20b側となるよう、それぞれ入れて、周縁部を密閉シールすることが好ましい。これにより、被酸化性金属21の酸化反応が良好となる上、第一収容体シート20a側から多量の水蒸気を発生することを可能とし得る。
また、発熱部10を収容体20に収容した温熱具50は、第一収容体シート20a側、すなわち吸水性シート102側が、肌に適用するものであることが好ましい。
また、発熱部10を収容体20に収容した温熱具50は、第一収容体シート20a側、すなわち吸水性シート102側が、肌に適用するものであることが好ましい。
収容体20に収容されている発熱部10は、1枚でもよく、複数枚を積層させた多層状態として収容されてもよい。
なお、温熱具50は、上述の袋体53の外面、例えば、袋体53を構成する第一袋体シート55または第二袋体シート56の表面に、粘着剤が塗工されて形成された粘着層(図示せず)を有していてもよい。
粘着層は、温熱具50を人体の肌、衣類および既存のアイマスク等の着用品等に取り付けるために用いられる。粘着層を構成する粘着剤としては、ホットメルト粘着剤を始めとする当該技術分野において、これまで用いられてきたものと同じ物を用いることができる。
粘着層は、温熱具50を人体の肌、衣類および既存のアイマスク等の着用品等に取り付けるために用いられる。粘着層を構成する粘着剤としては、ホットメルト粘着剤を始めとする当該技術分野において、これまで用いられてきたものと同じ物を用いることができる。
温熱具50は、使用直前まで酸素バリア性を有する包装袋(図示せず)内に密封収容されることが好ましい。
温熱具50は、人体における適用部位として、例えば、肩、首、目、目の周囲などが挙げられるが、涙を促進する効果を得る観点から、目及びその周囲であることが好ましい。具体的には、アイマスクとして用いられることが好適である。
本実施形態の温熱具50は、清涼化剤を保持している。清涼化剤とは、皮膚、粘膜等に作用して使用者に対し官能的に清涼感を付与するものである。
清涼化剤としては、l−メントール、dl−メントール、d−カンフル、dl−カンフル、d−ボルネオール、dl−ボルネオール、ゲラニオールからなる群から選択される1種または2種以上であることが好ましく、温熱効果とともに目の不快感を効果的に改善する観点から、l−メントール、及びdl−メントールであることがより好ましい。
清涼化剤としては、l−メントール、dl−メントール、d−カンフル、dl−カンフル、d−ボルネオール、dl−ボルネオール、ゲラニオールからなる群から選択される1種または2種以上であることが好ましく、温熱効果とともに目の不快感を効果的に改善する観点から、l−メントール、及びdl−メントールであることがより好ましい。
清涼化剤としては、上記以外にも、入手容易性の高さ等の観点から、1,8−シネオール、乳酸メンチル、酢酸メンチル、コハク酸モノメンチル、3−(l−メントキシ)−1,2−プロパンジオール、N−エチル−3−p−メンタンカルボキサミドよりなる群から選ばれる1種又は2種以上の化合物を含ませることができる。これにより、清涼感を持続させやすくなり、効果的に目の不快感を改善できることが期待できる。
発熱体100中の清涼化剤の含有量は、発熱部10全体の質量に対して、好ましくは0.1質量%以上であり、より好ましくは0.2質量%以上であり、さらに好ましくは0.4質量%以上である。清涼化剤の含有量を下限値以上とすることにより、涙液の分泌の促進を図り、目の不快感の改善を図ることができる。
一方、発熱体100中の清涼化剤の含有量は、発熱特性の低下を抑制しつつ適度な清涼感を付与する観点から、発熱部10全体の質量に対して、好ましくは2質量%以下であり、より好ましくは1.7質量%以下であり、さらに好ましくは1.5質量%以下である。
一方、発熱体100中の清涼化剤の含有量は、発熱特性の低下を抑制しつつ適度な清涼感を付与する観点から、発熱部10全体の質量に対して、好ましくは2質量%以下であり、より好ましくは1.7質量%以下であり、さらに好ましくは1.5質量%以下である。
温熱具50に清涼化剤を保持させる形態としては、例えば以下のような形態がある。
(1)清涼化剤が発熱部10内に含まれる形態
(2)収容体20の内部に、清涼化剤が付されたシートが配置される形態
(3)収容体20を構成する第一収容体シート20aおよび第二収容体シート20bの少なくともいずれか一方に清涼化剤が付される形態
(4)収容体20の外部に、清涼化剤が付されたシートが配置される形態
(1)清涼化剤が発熱部10内に含まれる形態
(2)収容体20の内部に、清涼化剤が付されたシートが配置される形態
(3)収容体20を構成する第一収容体シート20aおよび第二収容体シート20bの少なくともいずれか一方に清涼化剤が付される形態
(4)収容体20の外部に、清涼化剤が付されたシートが配置される形態
上記(3)、(4)は、清涼化剤が発熱体100の外部に保持されている形態である。これにより、発熱特性の低下を効果的に抑制することができる。これらのうち、心地よい温感とともに目の不快感を軽減する観点から、上記(4)の形態であることが好ましい。これにより、発熱特性が安定し、清涼化剤を効率よく揮散させることができるようになる。また、温熱具50の製造工程を簡略化する観点からも好ましい。
なお、収容体20の外部とは、発熱体100の外部であって、温熱具50のいずれか一部を意味する。収容体20の外部は、好ましくは発熱体100からの発熱が伝わる領域であり、より好ましくは発熱体100の外面に接する領域である。
なお、収容体20の外部とは、発熱体100の外部であって、温熱具50のいずれか一部を意味する。収容体20の外部は、好ましくは発熱体100からの発熱が伝わる領域であり、より好ましくは発熱体100の外面に接する領域である。
上記(4)の形態の場合、適度な清涼感を付与する観点から、清涼化剤が発熱部10の平面視における面積に対し、0.15g/m2以上保持されていることが好ましく、0.5g/m2以上担持されていることがより好ましく、0.8g/m2以上保持されていることがさらに好ましい。一方、発熱特性を安定させ、心地よい温感を付与する観点から、清涼化剤が発熱部10の平面視における面積に対し、15g/m2以下保持されていることが好ましく、10g/m2以下保持されていることがより好ましく、8g/m2以下保持されていることがさらに好ましい。
次に、上記(4)の形態について、さらに説明する。
図7は、発熱体100の収容体20のシート面と直交する方向の断面図である。図7に示すように、本実施形態において、温熱具50が有する発熱体100は、収容体20の外部に、清涼化剤が付されたシート212が配置されている。
シート212には、清涼化剤が保持されている。収容体20の外側に配置されるシート212に清涼化剤を保持させることで、清涼化剤を使用者に効率よく供給することができる。
シート212としては、清涼化剤を保持できるものであればよく、紙、不織布、多孔質フィルム、及び織布等が挙げられる。
シート212に清涼化剤を保持させる方法としては、特に限定されないが、例えば、滴下、スプレー、塗布、または含浸等の手段で保持させることができる。
図7は、発熱体100の収容体20のシート面と直交する方向の断面図である。図7に示すように、本実施形態において、温熱具50が有する発熱体100は、収容体20の外部に、清涼化剤が付されたシート212が配置されている。
シート212には、清涼化剤が保持されている。収容体20の外側に配置されるシート212に清涼化剤を保持させることで、清涼化剤を使用者に効率よく供給することができる。
シート212としては、清涼化剤を保持できるものであればよく、紙、不織布、多孔質フィルム、及び織布等が挙げられる。
シート212に清涼化剤を保持させる方法としては、特に限定されないが、例えば、滴下、スプレー、塗布、または含浸等の手段で保持させることができる。
本実施形態において、シート212は、第二収容体シート20bの外面に接着剤等を介して設けられている。すなわち、使用者の肌から遠い側の面に、シート212を配置することにより、発熱体100より発生する水蒸気および清涼化剤を目や目の周りの皮膚に効率よく供給できる。
本実施形態において、シート212と第二収容体シート20bとは同じ大きさ、形状であり、第二収容体シート20bの外面全面を被覆している。なお、シート212は第二収容体シート20bよりも小さいものであっても大きいものであってもよいが、好ましくは第二収容体シート20bと同形であることが好ましい。
本実施形態において、シート212と第二収容体シート20bとは同じ大きさ、形状であり、第二収容体シート20bの外面全面を被覆している。なお、シート212は第二収容体シート20bよりも小さいものであっても大きいものであってもよいが、好ましくは第二収容体シート20bと同形であることが好ましい。
本実施形態における温熱具50は、以下の条件を満たす。
(条件)
30℃の環境下において、
発熱体100の発熱開始後30分あたりの清涼化剤の揮散量が、0.05mg/30分以上、0.30mg/30分以下であり、
発熱体100の発熱開始から発熱開始10分後における温熱具50の表面最高温度の上昇温度(℃)に対する、発熱体100の発熱開始から発熱開始後10分までに測定される積算蒸気量(mg)の比が、5(mg/℃)以上である。
(条件)
30℃の環境下において、
発熱体100の発熱開始後30分あたりの清涼化剤の揮散量が、0.05mg/30分以上、0.30mg/30分以下であり、
発熱体100の発熱開始から発熱開始10分後における温熱具50の表面最高温度の上昇温度(℃)に対する、発熱体100の発熱開始から発熱開始後10分までに測定される積算蒸気量(mg)の比が、5(mg/℃)以上である。
ここで、従来、温熱具の使用開始時の温度の立ち上がりを良好にする観点から、発熱体100の発熱開始後すぐに温度が上昇する傾向があった。これに対し、本発明者らは、心地よい温感とともに目の不快感を軽減する観点から検討を行った結果、使用者が温熱具50を好適に使用しうる時間内において、発熱体100が比較的ゆっくり発熱しながら蒸気を持続的に付与することが有効であるという知見を得た。そして、清涼化剤の揮散量を所定の範囲とすることで、適切な温熱蒸気と清涼化剤との組み合わせ効果により、心地よい温感とともに目の不快感を軽減できることを見出し、本発明を完成した。
本実施形態において、温熱具50は一対の発熱体100を有するが、発熱開始後の清涼化剤の揮散量、および発熱体100の発熱開始後の積算蒸気量は、温熱具50全体の数値を示す。また、一対の発熱体100は、同時に発熱が開始されるものである。
本実施形態における温熱具50において、発熱体100の発熱開始後30分あたりの清涼化剤の揮散量を、0.01mg以上とすることにより、温熱具50の使用者に対し、適度な清涼感を与えつつ、目の不快感を低減し、また、発熱部10に起因する温感を付与することが出来る。一方、発熱体100の発熱開始後30分あたりの清涼化剤の揮散量を、0.50mg/30分以下とすることにより、清涼化剤による刺激が過度にもたらさえることを抑制し、かつ清涼化剤による発熱特性の低下を低減できる。
発熱体100の発熱開始後30分あたりの清涼化剤の揮散量は、目の不快感を効果的に軽減する観点から、好ましくは0.020mg以上であり、より好ましくは0.025mg以上である。一方、発熱体100の発熱開始後30分あたりの清涼化剤の揮散量は、清涼化剤による刺激を低減しつつ、発熱特性の低下を抑制する観点から、好ましくは0.50mg以下であり、より好ましくは0.25mg以下であり、さらに好ましくは0.15mg以下である。
温熱具50がアイマスクタイプの場合、使用者の目それぞれに対して、同量の清涼化剤が付与されることが好ましい。
清涼化剤の揮散量は、以下のように測定することができる。
まず、発熱体100が酸化反応を行う程度に充分な量の空気が入った15cm×25cmのポリフッ化ビニル樹脂の気体捕集バッグ(テドラー(商標登録)バッグ、デュポン社製)を用意し、気体捕集バッグの一方の端部を空気供給源に接続し、他方の端部の吐出口又は吐出口に連結したチューブの先端をエタノール中に浸漬させる。
次に、清涼化剤がシート212に保持された発熱体100を酸素遮断袋から取り出し、当該気体捕集バッグにいれて、35℃に設定したホットプレート上に30分間載置する。ホットプレート上に載置している間、空気供給源から気体捕集バッグ内に一定スピードで(100mL/min)空気を流入させ、気体捕集バッグの他方の端部の吐出口又は吐出口に連結したチューブの先端から空気を排出させることで、発熱体100から揮散した清涼化剤をエタノール中に捕集する。また、気体捕集バッグ内に流入した空気が適切に排出されるよう、気体捕集バッグ上に重りを載せ、気体捕集バッグの周囲は、ホットプレートによる加温が保持されるように、断熱材により断熱する。
30分間の載置後、気体捕集バッグから発熱体100を取り出し、気体捕集バッグ内をエタノールで洗浄し、洗浄に用いたエタノールも捕集して、清涼化剤の揮散量に合計する。清涼化剤の捕集量の分析は、ガスクロマトグラフィーにより行う。
これらの作業は全て大気圧下で行う。
まず、発熱体100が酸化反応を行う程度に充分な量の空気が入った15cm×25cmのポリフッ化ビニル樹脂の気体捕集バッグ(テドラー(商標登録)バッグ、デュポン社製)を用意し、気体捕集バッグの一方の端部を空気供給源に接続し、他方の端部の吐出口又は吐出口に連結したチューブの先端をエタノール中に浸漬させる。
次に、清涼化剤がシート212に保持された発熱体100を酸素遮断袋から取り出し、当該気体捕集バッグにいれて、35℃に設定したホットプレート上に30分間載置する。ホットプレート上に載置している間、空気供給源から気体捕集バッグ内に一定スピードで(100mL/min)空気を流入させ、気体捕集バッグの他方の端部の吐出口又は吐出口に連結したチューブの先端から空気を排出させることで、発熱体100から揮散した清涼化剤をエタノール中に捕集する。また、気体捕集バッグ内に流入した空気が適切に排出されるよう、気体捕集バッグ上に重りを載せ、気体捕集バッグの周囲は、ホットプレートによる加温が保持されるように、断熱材により断熱する。
30分間の載置後、気体捕集バッグから発熱体100を取り出し、気体捕集バッグ内をエタノールで洗浄し、洗浄に用いたエタノールも捕集して、清涼化剤の揮散量に合計する。清涼化剤の捕集量の分析は、ガスクロマトグラフィーにより行う。
これらの作業は全て大気圧下で行う。
また、本実施形態における温熱具50において、発熱体100の発熱開始から発熱開始10分後における温熱具50の表面最高温度の上昇温度(℃)に対する、発熱体100の発熱開始から発熱開始後10分までに測定される積算蒸気量(mg)の比が、5(mg/℃)以上である。心地よい温感とともに目の不快感を効果的に軽減する観点から、発熱体100の発熱開始から発熱開始10分後における温熱具50の表面最高温度の上昇温度(℃)に対する、発熱体100の発熱開始から発熱開始後10分までに測定される積算蒸気量(mg)の比は、7(mg/℃)以上であることが好ましく、8.5(mg/℃)以上であることが好ましい。
一方、適度な温熱効果を付与する観点から、発熱体100の発熱開始から発熱開始10分後における温熱具50の表面最高温度の上昇温度(℃)に対する、発熱体100の発熱開始から発熱開始後10分までに測定される積算蒸気量(mg)の比は、20(mg/℃)以下であることが好ましい。
一方、適度な温熱効果を付与する観点から、発熱体100の発熱開始から発熱開始10分後における温熱具50の表面最高温度の上昇温度(℃)に対する、発熱体100の発熱開始から発熱開始後10分までに測定される積算蒸気量(mg)の比は、20(mg/℃)以下であることが好ましい。
また、本実施形態の温熱具50は、より心地よい温感とともに目の不快感を軽減する観点から、好ましくは、発熱体100の発熱開始後30分あたりの清涼化剤の揮散量が、0.02mg以上0.50mg以下であり、かつ、発熱体100の発熱開始から発熱開始10分後における温熱具50の表面最高温度の上昇温度(℃)に対する、発熱体100の発熱開始から発熱開始後10分までに測定される積算蒸気量(mg)の比が、7(mg/℃)以上20(mg/℃)以下であり、より好ましくは、発熱体100の発熱開始後30分あたりの清涼化剤の揮散量が、0.025mg以上0.25mg以下であり、かつ、発熱体100の発熱開始から発熱開始10分後における温熱具50の表面最高温度の上昇温度(℃)に対する、発熱体100の発熱開始から発熱開始後10分までに測定される積算蒸気量(mg)の比が、8.5(mg/℃)以上20(mg/℃)であり、さらに好ましくは、発熱体100の発熱開始後30分あたりの清涼化剤の揮散量が、0.025mg以上0.15mg以下であり、かつ、発熱体100の発熱開始から発熱開始10分後における温熱具50の表面最高温度の上昇温度(℃)に対する、発熱体100の発熱開始から発熱開始後10分までに測定される積算蒸気量(mg)の比が、8.5(mg/℃)以上20(mg/℃)である。
ここで、本発明者らは、温熱具50が上記の条件を満たすためには、従来とは異なる製法上の工夫をすることが重要であることを見出した。具体的には、収容体20の構成、材料、収容体20の通気度及び透湿度、発熱部10に含まれる被酸化性金属、炭素成分及び水の配合量及び材料の選択、清涼化剤の賦香量等の因子を組み合わせて、高度に制御することが重要となる。すなわち、単に、清涼化剤の賦香量や被酸化性金属の量を制御すればよいのではなく、各種因子を適切に組み合わせることによって初めて、上記の条件を満たすことができる。
本実施形態の温熱具50の作用効果について説明する。
本実施形態の温熱具50は、上記の条件を満たすものである。すなわち、温熱具50は、特定時間内における清涼化剤の揮散量(mg)と、10分後における温熱具50の表面最高温度の上昇温度(℃)に対する積算蒸気量(mg)の比というパラメーターを制御することで、これらの相乗効果により、心地よい温感とともに目の不快感を軽減できる。ここで、心地よい温感とは、清涼化剤による清涼感とともに得られる温感であり、単なる温熱感や猛暑感とは異なるものである。また、目の不快感の軽減効果とは、涙の分泌を促すことにより、目の乾き感、目のごろごろ感等を解消したり、ドライアイの改善に寄与できる効果を意図するものである。すなわち、心地よい温感とともに目の不快感を軽減とは、単に、温熱具の発熱効果や清涼化剤の刺激によって得られるものではなく、清涼化剤を適切な発熱蒸気とともに付与することによって初めて得られる、従来にはない効果である。
本実施形態の温熱具50は、上記の条件を満たすものである。すなわち、温熱具50は、特定時間内における清涼化剤の揮散量(mg)と、10分後における温熱具50の表面最高温度の上昇温度(℃)に対する積算蒸気量(mg)の比というパラメーターを制御することで、これらの相乗効果により、心地よい温感とともに目の不快感を軽減できる。ここで、心地よい温感とは、清涼化剤による清涼感とともに得られる温感であり、単なる温熱感や猛暑感とは異なるものである。また、目の不快感の軽減効果とは、涙の分泌を促すことにより、目の乾き感、目のごろごろ感等を解消したり、ドライアイの改善に寄与できる効果を意図するものである。すなわち、心地よい温感とともに目の不快感を軽減とは、単に、温熱具の発熱効果や清涼化剤の刺激によって得られるものではなく、清涼化剤を適切な発熱蒸気とともに付与することによって初めて得られる、従来にはない効果である。
また、本実施形態の温熱具50における発熱体100の発熱開始後の10分までに測定される積算蒸気量は、使用者に適度な蒸気感を与える観点から、好ましくは65mg以上であり、より好ましくは100mg以上であり、さらに好ましくは150mg以上であり、ことさらに好ましくは170mg以上である。
一方、本実施形態の温熱具50における発熱体100の発熱開始後の10分までに測定される積算蒸気量は、温熱具50中の結露を抑止する観点から、3,000mg以下であり、好ましくは1,600mgであり、より好ましくは500mg以下である。
一方、本実施形態の温熱具50における発熱体100の発熱開始後の10分までに測定される積算蒸気量は、温熱具50中の結露を抑止する観点から、3,000mg以下であり、好ましくは1,600mgであり、より好ましくは500mg以下である。
ここで、温熱具50の表面最高温度と積算蒸気量は、図9に示す装置30を用いて、次のように測定される数値である。
図9に示す装置30は、アルミニウム製の測定室(容積4L)31、測定室31の下部に除湿空気(湿度2%未満、流量2.1L/分)を流入させる流入路32、測定室31の上部から空気を流出させる流出路33、流入路32に設けられた入口温湿度計34と入口流量計35、流出路33に設けられた出口温湿度計36と出口流量計37、測定室31内に設けられた温度計(サーミスタ)38からなっている。温度計38としては、温度分解能が0.01℃程度のものを使用する。
図9に示す装置30は、アルミニウム製の測定室(容積4L)31、測定室31の下部に除湿空気(湿度2%未満、流量2.1L/分)を流入させる流入路32、測定室31の上部から空気を流出させる流出路33、流入路32に設けられた入口温湿度計34と入口流量計35、流出路33に設けられた出口温湿度計36と出口流量計37、測定室31内に設けられた温度計(サーミスタ)38からなっている。温度計38としては、温度分解能が0.01℃程度のものを使用する。
温熱具50の表面最高温度の測定は、測定環境温度30℃(30±1℃)において温熱具50を酸素遮断袋から取り出し、温熱具50の肌側に位置する面、たとえば水蒸気が放出しやすい面を上にして測定室31に載置し、金属球(質量4.5g)をつけた温度計38を温熱具50の平面視において発熱部10が位置する領域の上に載せて計測する。
また、この状態で下部より除湿空気を流し、入口温湿度計34と出口温湿度計36で計測される温度及び湿度から測定室31に空気が流入する前後の絶対湿度の差を求め、さらに入口流量計35と出口流量計37で計測される流量から発熱体100が放出した水蒸気量を算出する。
なお、本明細書において、「温熱具50の表面最高温度」とは、温熱具50表面全体のうち最も温度が高くなる箇所、すなわち温熱具50の平面視において発熱部10が位置する領域内の温度である。また本明細書において、「発熱体100の発熱開始から発熱開始10分後における温熱具50の表面最高温度の上昇温度(℃)」とは、発熱体100の発熱開始時の温熱具50の表面最高温度(℃)と、発熱体100の発熱開始10分後における温熱具50の表面最高温度(℃)との差分を意味する。また、本明細書における「発熱体の発熱開始から発熱開始後10分までに測定される積算蒸気量」とは、温熱具50を酸素遮断袋から取り出した時点、すなわち水蒸気発生時を起点とし、10分後までに測定された水蒸気量の総量をいう。
また、この状態で下部より除湿空気を流し、入口温湿度計34と出口温湿度計36で計測される温度及び湿度から測定室31に空気が流入する前後の絶対湿度の差を求め、さらに入口流量計35と出口流量計37で計測される流量から発熱体100が放出した水蒸気量を算出する。
なお、本明細書において、「温熱具50の表面最高温度」とは、温熱具50表面全体のうち最も温度が高くなる箇所、すなわち温熱具50の平面視において発熱部10が位置する領域内の温度である。また本明細書において、「発熱体100の発熱開始から発熱開始10分後における温熱具50の表面最高温度の上昇温度(℃)」とは、発熱体100の発熱開始時の温熱具50の表面最高温度(℃)と、発熱体100の発熱開始10分後における温熱具50の表面最高温度(℃)との差分を意味する。また、本明細書における「発熱体の発熱開始から発熱開始後10分までに測定される積算蒸気量」とは、温熱具50を酸素遮断袋から取り出した時点、すなわち水蒸気発生時を起点とし、10分後までに測定された水蒸気量の総量をいう。
また、温熱具50の表面最高到達温度は、使用者に気持ちよい温感と目の不快感の軽減を効果的に両立させる観点から、好ましくは35℃以上であり、より好ましくは40℃以上であり、さらに好ましくは45℃以上である。
一方、温熱具50の表面最高到達温度は、使用者に心地よい温感を与える観点から、好ましくは70℃以下であり、より好ましくは65℃以下であり、さらに好ましくは60℃以下である。
なお、当該表面最高到達温度とは、温熱具50の使用中において温熱具50の表面最高温度が最も高くなる温度であり、上述の装置30を用いて測定できる。
一方、温熱具50の表面最高到達温度は、使用者に心地よい温感を与える観点から、好ましくは70℃以下であり、より好ましくは65℃以下であり、さらに好ましくは60℃以下である。
なお、当該表面最高到達温度とは、温熱具50の使用中において温熱具50の表面最高温度が最も高くなる温度であり、上述の装置30を用いて測定できる。
温熱具50の製造方法は、以下の工程を含む。
被酸化性金属、炭素成分及び水を含有する発熱部10を準備する工程と、
発熱部10を収容体20により収容し、発熱体100を形成する工程と、
シートに清涼化剤を賦香する工程と、
収容体20の外部に清涼化剤が賦香されたシートを配置する工程。
被酸化性金属、炭素成分及び水を含有する発熱部10を準備する工程と、
発熱部10を収容体20により収容し、発熱体100を形成する工程と、
シートに清涼化剤を賦香する工程と、
収容体20の外部に清涼化剤が賦香されたシートを配置する工程。
以上、図面を参照ながら本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
たとえば、上記実施形態では、収容体20の外側にシート212が配置され、このシート212に清涼化剤が保持されていたが、これに限られるものではない。たとえば、発熱部10に清涼化剤を含有させてもよい。さらには、収容体20を構成する第一収容体シート20aおよび第二収容体シート20bのいずれか一方、あるいは両方に清涼化剤を保持してもよく、収容体20の内側に、清涼化剤が保持されたシートを配置してもよい。
また、上記実施形態では、シート212を配置したのは、第二収容体シート20bの外側であったが、第一収容体シート20aの外側に清涼化剤が保持されたシートを配置してもよい。
たとえば、上記実施形態では、収容体20の外側にシート212が配置され、このシート212に清涼化剤が保持されていたが、これに限られるものではない。たとえば、発熱部10に清涼化剤を含有させてもよい。さらには、収容体20を構成する第一収容体シート20aおよび第二収容体シート20bのいずれか一方、あるいは両方に清涼化剤を保持してもよく、収容体20の内側に、清涼化剤が保持されたシートを配置してもよい。
また、上記実施形態では、シート212を配置したのは、第二収容体シート20bの外側であったが、第一収容体シート20aの外側に清涼化剤が保持されたシートを配置してもよい。
上述した実施形態に関し、本発明はさらに以下の組成物、製造方法、或いは用途を開示する。
<1> 被酸化性金属、炭素成分及び水を含有する発熱部と、一部に通気性を有し、前記発熱部を内部に収容する収容体と、を有する発熱体を備えた温熱具であって、前記温熱具に清涼化剤が保持され、以下の条件を満たす、温熱具。
(条件)
30℃の環境下において、前記発熱体の発熱開始後30分あたりの前記清涼化剤の揮散量が、0.01mg以上、0.5mg以下であり、前記発熱体の発熱開始から発熱開始10分後における前記温熱具の表面最高温度の上昇温度(℃)に対する、前記発熱体の発熱開始から発熱開始後10分までに測定される積算蒸気量(mg)の比が、5(mg/℃)以上である。
<2> 前記発熱体の発熱開始後30分あたりの前記清涼化剤の揮散量は、好ましくは0.020mg以上であり、より好ましくは0.025mg以上であり、また、好ましくは0.50mg以下であり、より好ましくは0.25mg以下であり、さらに好ましくは0.15mg以下である、<1>に記載の温熱具。
<3> 前記発熱体の発熱開始後の10分までに測定される積算蒸気量は、好ましくは65mg以上であり、より好ましくは100mg以上であり、さらに好ましくは150mg以上であり、ことさらに好ましくは170mg以上であり、また、好ましくは3,000mg以下であり、より好ましくは1,600mgであり、さらに好ましくは500mg以下である、<1>または<2>に記載の温熱具。
<4> 好ましくは、前記発熱体の発熱開始後30分あたりの前記清涼化剤の揮散量が、0.02mg以上0.50mg以下であり、かつ、発熱体の発熱開始から発熱開始10分後における前記温熱具の表面最高温度の上昇温度(℃)に対する、前記発熱体の発熱開始から発熱開始後10分までに測定される積算蒸気量(mg)の比が、7(mg/℃)以上20(mg/℃)以下であり、より好ましくは、前記発熱体の発熱開始後30分あたりの前記清涼化剤の揮散量が、0.025mg以上0.25mg以下であり、かつ、前記発熱体の発熱開始から発熱開始10分後における前記温熱具の表面最高温度の上昇温度(℃)に対する、前記発熱体の発熱開始から発熱開始後10分までに測定される積算蒸気量(mg)の比が、8.5(mg/℃)以上20(mg/℃)であり、さらに好ましくは、前記発熱体の発熱開始後30分あたりの前記清涼化剤の揮散量が、0.025mg以上0.15mg以下であり、かつ、前記発熱体の発熱開始から発熱開始10分後における前記温熱具の表面最高温度の上昇温度(℃)に対する、前記発熱体の発熱開始から発熱開始後10分までに測定される積算蒸気量(mg)の比が、8.5(mg/℃)以上20(mg/℃)である、<1>乃至<3>いずれか一に記載の温熱具。
<5> 温熱具50の表面最高到達温度が、好ましくは35℃以上であり、より好ましくは40℃以上であり、さらに好ましくは45℃以上であり、また、好ましくは70℃以下であり、より好ましくは65℃以下であり、さらに好ましくは60℃以下である、<1>乃至<4>いずれか一に記載の温熱具。
<6> 前記清涼化剤が、l−メントール、dl−メントール、d−カンフル、dl−カンフル、d−ボルネオール、dl−ボルネオール、ゲラニオールからなる群から選択される1種または2種以上である、<1>乃至<4>いずれか一に記載の温熱具。
<7> 前記清涼化剤は、前記発熱体の外部に保持されている、<1>乃至<6>いずれか一に記載の温熱具。
<8> 前記清涼化剤の含有量は、前記発熱部全体の質量に対して、好ましくは0.1質量%以上であり、より好ましくは0.2質量%以上であり、さらに好ましくは0.4質量%以上であり、また、好ましくは2質量%以下であり、より好ましくは1.7質量%以下であり、さらに好ましくは1.5質量%以下である、<1>乃至<7>いずれか一に記載の温熱具。
<9> 前記発熱部がさらに吸水ポリマーを含有する、<1>乃至<8>いずれか一に記載の温熱具。
<10> 前記炭素成分の含有量が、前記被酸化性金属の含有量100質量部に対して、好ましくは0.3質量部以上であり、より好ましくは1質量部以上であり、さらに好ましくは3質量部以上であり、また、好ましくは20質量部以下であり、より好ましくは15質量部以下であり、さらに好ましくは13質量部以下である、<1>乃至<9>いずれか一に記載の温熱具。
<11> 前記吸水性ポリマーの含有量が、前記被酸化性金属の含有量100質量部に対して、好ましくは5質量部以上、より好ましくは7質量部以上、さらに好ましくは9質量部以上であり、また、好ましくは20質量部以下、より好ましくは18質量部以下、さらに好ましくは16質量部以下である、<9>または<10>いずれか一に記載の温熱具。
<12> 前記吸水性ポリマーの坪量は、乾燥状態で、好ましくは20g/m2以上であり、より好ましくは25g/m2以上であり、さらに好ましくは30g/m2以上であり、また、好ましくは100g/m2以下であり、より好ましくは80g/m2以下であり、さらに好ましくは60g/m2以下である、<9>乃至<11>いずれか一に記載の温熱具。
<13> 前記温熱具が、前記収容体の外部にシートを有し、前記シートに前記清涼化剤が保持されている、<1>乃至<12>いずれか一に記載の温熱具。
<14> 前記清涼化剤が前記発熱部の平面視における面積に対し、0.15g/m2以上保持されていることが好ましく、0.5g/m2以上担持されていることがより好ましく、0.8g/m2以上保持されていることがさらに好ましく、また、15g/m2以下保持されていることが好ましく、10g/m2以下保持されていることがより好ましく、8g/m2以下保持されていることがさらに好ましい、<13>に記載の温熱具。
<15> 前記収容体が、JIS P8117に準拠して測定される通気度は、10秒/100mL超が好ましく、50秒/100mL超がより好ましく、100秒/100mL超がさらに好ましく、200秒/100mL以上が殊更に好ましく、また、8,000秒/100mL以下であることが好ましく、4,000秒/100mL以下であることがより好ましく、2,500秒/100mL以下であることがさらに好ましく、1,500秒/100mL以下であることが殊更に好ましく、また、10秒/100mLを超え8,000秒/100mL以下であることが好ましく、50秒/100mLを超え4,000秒/100mL以下であることがより好ましく、100秒/100mLを超え2,500秒/100mL以下であることがさらに好ましく、200秒/100mLを超え1,500秒/100mL以下であることがことさらに好ましい第1シートを用いて形成されている、<1>乃至<14>いずれか一に記載の温熱具。
<16> 前記収容体が、JIS Z0208に準拠して測定される透湿度が、好ましくは800g/m2・24hr以上であり、より好ましくは1000g/m2・24hr以上であり、さらに好ましくは1300g/m2・24hr以上であり、また、好ましくは8000g/m2・24hr以下であり、より好ましくは6000g/m2・24hr以下であり、さらに好ましくは5000g/m2・24hr以下である、第1シートを用いて形成されている、<1>乃至<15>いずれか一に記載の温熱具。
<17> 前記収容体が、前記第1シートに対向する位置に配置される第2シートを備え、前記清涼化剤が、前記第2シートよりも外側に保持されている<15>または<16>に記載の温熱具。
<18> 前記第2シートの通気性が、前記第1シートの通気性よりも低く、また、前記第2シートの通気性の通気度が、5,000秒/100mL以上とすることが好ましく、8,000秒/100mL以上とすることがより好ましく、また、150,000秒/100mL以下であることが好ましく、100,000秒/100mL以下であることがより好ましい、<17>に記載の温熱具。
<19> 前記第2シートの透湿度が、好ましくは750g/m2・24hr以下であり、より好ましくは540g/m2・24hr以下である、<17>または<18>に記載の温熱具。
<20>前記収容体が、好ましくは通気性を有する袋体に収容されている、<1>乃至<19>のいずれか一に記載の温熱具。
<21> アイマスクとして用いられる、<1>乃至<20>いずれか一に記載の温熱具。
<22> <1>乃至<20>いずれか一に記載の温熱具を目に装着することによって涙の分泌を促進させる、涙量の増加方法。
(条件)
30℃の環境下において、前記発熱体の発熱開始後30分あたりの前記清涼化剤の揮散量が、0.01mg以上、0.5mg以下であり、前記発熱体の発熱開始から発熱開始10分後における前記温熱具の表面最高温度の上昇温度(℃)に対する、前記発熱体の発熱開始から発熱開始後10分までに測定される積算蒸気量(mg)の比が、5(mg/℃)以上である。
<2> 前記発熱体の発熱開始後30分あたりの前記清涼化剤の揮散量は、好ましくは0.020mg以上であり、より好ましくは0.025mg以上であり、また、好ましくは0.50mg以下であり、より好ましくは0.25mg以下であり、さらに好ましくは0.15mg以下である、<1>に記載の温熱具。
<3> 前記発熱体の発熱開始後の10分までに測定される積算蒸気量は、好ましくは65mg以上であり、より好ましくは100mg以上であり、さらに好ましくは150mg以上であり、ことさらに好ましくは170mg以上であり、また、好ましくは3,000mg以下であり、より好ましくは1,600mgであり、さらに好ましくは500mg以下である、<1>または<2>に記載の温熱具。
<4> 好ましくは、前記発熱体の発熱開始後30分あたりの前記清涼化剤の揮散量が、0.02mg以上0.50mg以下であり、かつ、発熱体の発熱開始から発熱開始10分後における前記温熱具の表面最高温度の上昇温度(℃)に対する、前記発熱体の発熱開始から発熱開始後10分までに測定される積算蒸気量(mg)の比が、7(mg/℃)以上20(mg/℃)以下であり、より好ましくは、前記発熱体の発熱開始後30分あたりの前記清涼化剤の揮散量が、0.025mg以上0.25mg以下であり、かつ、前記発熱体の発熱開始から発熱開始10分後における前記温熱具の表面最高温度の上昇温度(℃)に対する、前記発熱体の発熱開始から発熱開始後10分までに測定される積算蒸気量(mg)の比が、8.5(mg/℃)以上20(mg/℃)であり、さらに好ましくは、前記発熱体の発熱開始後30分あたりの前記清涼化剤の揮散量が、0.025mg以上0.15mg以下であり、かつ、前記発熱体の発熱開始から発熱開始10分後における前記温熱具の表面最高温度の上昇温度(℃)に対する、前記発熱体の発熱開始から発熱開始後10分までに測定される積算蒸気量(mg)の比が、8.5(mg/℃)以上20(mg/℃)である、<1>乃至<3>いずれか一に記載の温熱具。
<5> 温熱具50の表面最高到達温度が、好ましくは35℃以上であり、より好ましくは40℃以上であり、さらに好ましくは45℃以上であり、また、好ましくは70℃以下であり、より好ましくは65℃以下であり、さらに好ましくは60℃以下である、<1>乃至<4>いずれか一に記載の温熱具。
<6> 前記清涼化剤が、l−メントール、dl−メントール、d−カンフル、dl−カンフル、d−ボルネオール、dl−ボルネオール、ゲラニオールからなる群から選択される1種または2種以上である、<1>乃至<4>いずれか一に記載の温熱具。
<7> 前記清涼化剤は、前記発熱体の外部に保持されている、<1>乃至<6>いずれか一に記載の温熱具。
<8> 前記清涼化剤の含有量は、前記発熱部全体の質量に対して、好ましくは0.1質量%以上であり、より好ましくは0.2質量%以上であり、さらに好ましくは0.4質量%以上であり、また、好ましくは2質量%以下であり、より好ましくは1.7質量%以下であり、さらに好ましくは1.5質量%以下である、<1>乃至<7>いずれか一に記載の温熱具。
<9> 前記発熱部がさらに吸水ポリマーを含有する、<1>乃至<8>いずれか一に記載の温熱具。
<10> 前記炭素成分の含有量が、前記被酸化性金属の含有量100質量部に対して、好ましくは0.3質量部以上であり、より好ましくは1質量部以上であり、さらに好ましくは3質量部以上であり、また、好ましくは20質量部以下であり、より好ましくは15質量部以下であり、さらに好ましくは13質量部以下である、<1>乃至<9>いずれか一に記載の温熱具。
<11> 前記吸水性ポリマーの含有量が、前記被酸化性金属の含有量100質量部に対して、好ましくは5質量部以上、より好ましくは7質量部以上、さらに好ましくは9質量部以上であり、また、好ましくは20質量部以下、より好ましくは18質量部以下、さらに好ましくは16質量部以下である、<9>または<10>いずれか一に記載の温熱具。
<12> 前記吸水性ポリマーの坪量は、乾燥状態で、好ましくは20g/m2以上であり、より好ましくは25g/m2以上であり、さらに好ましくは30g/m2以上であり、また、好ましくは100g/m2以下であり、より好ましくは80g/m2以下であり、さらに好ましくは60g/m2以下である、<9>乃至<11>いずれか一に記載の温熱具。
<13> 前記温熱具が、前記収容体の外部にシートを有し、前記シートに前記清涼化剤が保持されている、<1>乃至<12>いずれか一に記載の温熱具。
<14> 前記清涼化剤が前記発熱部の平面視における面積に対し、0.15g/m2以上保持されていることが好ましく、0.5g/m2以上担持されていることがより好ましく、0.8g/m2以上保持されていることがさらに好ましく、また、15g/m2以下保持されていることが好ましく、10g/m2以下保持されていることがより好ましく、8g/m2以下保持されていることがさらに好ましい、<13>に記載の温熱具。
<15> 前記収容体が、JIS P8117に準拠して測定される通気度は、10秒/100mL超が好ましく、50秒/100mL超がより好ましく、100秒/100mL超がさらに好ましく、200秒/100mL以上が殊更に好ましく、また、8,000秒/100mL以下であることが好ましく、4,000秒/100mL以下であることがより好ましく、2,500秒/100mL以下であることがさらに好ましく、1,500秒/100mL以下であることが殊更に好ましく、また、10秒/100mLを超え8,000秒/100mL以下であることが好ましく、50秒/100mLを超え4,000秒/100mL以下であることがより好ましく、100秒/100mLを超え2,500秒/100mL以下であることがさらに好ましく、200秒/100mLを超え1,500秒/100mL以下であることがことさらに好ましい第1シートを用いて形成されている、<1>乃至<14>いずれか一に記載の温熱具。
<16> 前記収容体が、JIS Z0208に準拠して測定される透湿度が、好ましくは800g/m2・24hr以上であり、より好ましくは1000g/m2・24hr以上であり、さらに好ましくは1300g/m2・24hr以上であり、また、好ましくは8000g/m2・24hr以下であり、より好ましくは6000g/m2・24hr以下であり、さらに好ましくは5000g/m2・24hr以下である、第1シートを用いて形成されている、<1>乃至<15>いずれか一に記載の温熱具。
<17> 前記収容体が、前記第1シートに対向する位置に配置される第2シートを備え、前記清涼化剤が、前記第2シートよりも外側に保持されている<15>または<16>に記載の温熱具。
<18> 前記第2シートの通気性が、前記第1シートの通気性よりも低く、また、前記第2シートの通気性の通気度が、5,000秒/100mL以上とすることが好ましく、8,000秒/100mL以上とすることがより好ましく、また、150,000秒/100mL以下であることが好ましく、100,000秒/100mL以下であることがより好ましい、<17>に記載の温熱具。
<19> 前記第2シートの透湿度が、好ましくは750g/m2・24hr以下であり、より好ましくは540g/m2・24hr以下である、<17>または<18>に記載の温熱具。
<20>前記収容体が、好ましくは通気性を有する袋体に収容されている、<1>乃至<19>のいずれか一に記載の温熱具。
<21> アイマスクとして用いられる、<1>乃至<20>いずれか一に記載の温熱具。
<22> <1>乃至<20>いずれか一に記載の温熱具を目に装着することによって涙の分泌を促進させる、涙量の増加方法。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲は、かかる実施例に制限されない。
・実施例及び比較例
〔発熱粉体水分散物の調製〕
表1の配合で示す組成比(質量比率)で、被酸化性金属、炭素成分、水、反応促進剤、pHコントロール剤及び増粘剤等を用意し、次の手順で発熱粉体水分散物(発熱組成物)を調製した。増粘剤を水に溶解し、次いで反応促進剤とpHコントロール剤を溶解して水溶液を用意した。一方で被酸化性金属、炭素成分をプレ混合した粉体を用意し、水溶液にプレ混合粉体を入れ、ディスクタービン型攪拌羽根で150rpm、10分間攪拌してスラリー状の発熱粉体水分散物を得た。
なお、被酸化性金属、炭素成分、水、反応促進剤、及び増粘剤の種類、製品名及び製造元は以下のとおりである。
被酸化性金属:鉄粉(鉄粉RKH、DOWA IP CREATION株式会社製)平均粒径45μm
炭素成分:活性炭(カルボラフィン、日本エンバイロケミカルズ株式会社製)平均粒径40μm
増粘剤:キサンタンガム(エコーガムBT、DSP五協フード&ケミカル株式会社製)分子量2,000,000
水:水道水
pHコントロール剤1:リン酸3カリウム(米山化学工業株式会社製)
pHコントロール剤2:48%水酸化カリウム溶液(関東化学株式会社製)
反応促進剤:塩化ナトリウム(日本薬局方塩化ナトリウム、富田製薬株式会社製)
〔発熱粉体水分散物の調製〕
表1の配合で示す組成比(質量比率)で、被酸化性金属、炭素成分、水、反応促進剤、pHコントロール剤及び増粘剤等を用意し、次の手順で発熱粉体水分散物(発熱組成物)を調製した。増粘剤を水に溶解し、次いで反応促進剤とpHコントロール剤を溶解して水溶液を用意した。一方で被酸化性金属、炭素成分をプレ混合した粉体を用意し、水溶液にプレ混合粉体を入れ、ディスクタービン型攪拌羽根で150rpm、10分間攪拌してスラリー状の発熱粉体水分散物を得た。
なお、被酸化性金属、炭素成分、水、反応促進剤、及び増粘剤の種類、製品名及び製造元は以下のとおりである。
被酸化性金属:鉄粉(鉄粉RKH、DOWA IP CREATION株式会社製)平均粒径45μm
炭素成分:活性炭(カルボラフィン、日本エンバイロケミカルズ株式会社製)平均粒径40μm
増粘剤:キサンタンガム(エコーガムBT、DSP五協フード&ケミカル株式会社製)分子量2,000,000
水:水道水
pHコントロール剤1:リン酸3カリウム(米山化学工業株式会社製)
pHコントロール剤2:48%水酸化カリウム溶液(関東化学株式会社製)
反応促進剤:塩化ナトリウム(日本薬局方塩化ナトリウム、富田製薬株式会社製)
<実施例1>
〔発熱部の作製〕
基材層として、PEラミネート紙(ニットク株式会社社製)を用い、発熱粉体水分散物1.8gを24.01cm2(4.9cm×4.9cm)の基材層の表面に厚み略3mmで塗工した。
続いて、吸水性ポリマー0.072g(球状、平均粒子径300μm、アクアリックCAW−151、株式会社日本触媒製)を、上述の発熱粉体水分散物の塗工面に対して、略0.5mmの厚みで散布した(坪量30g/m2)。
つづいて、吸水性シートとして、4.9cm×4.9cmのクレープ紙(坪量63g/m2、大昭和紙工産業株式会社社製)を用い、上記吸水性ポリマーの散布部上に積層して一体化することで発熱部を作製した。
〔発熱部の作製〕
基材層として、PEラミネート紙(ニットク株式会社社製)を用い、発熱粉体水分散物1.8gを24.01cm2(4.9cm×4.9cm)の基材層の表面に厚み略3mmで塗工した。
続いて、吸水性ポリマー0.072g(球状、平均粒子径300μm、アクアリックCAW−151、株式会社日本触媒製)を、上述の発熱粉体水分散物の塗工面に対して、略0.5mmの厚みで散布した(坪量30g/m2)。
つづいて、吸水性シートとして、4.9cm×4.9cmのクレープ紙(坪量63g/m2、大昭和紙工産業株式会社社製)を用い、上記吸水性ポリマーの散布部上に積層して一体化することで発熱部を作製した。
〔発熱体の作製〕
第一収容体シートとして通気度350秒/100mLであるポリエチレン製多孔シートを用いた収容体(6.5cm×6.5cm:ただし、第二収容体シートは非通気性)に上記で得られた発熱部を、吸水性シートが第一収容体シート側、基材層が第二収容体シート側となるよう、それぞれ入れて、周縁部を密閉シールし、発熱体を作製した。
第一収容体シートとして通気度350秒/100mLであるポリエチレン製多孔シートを用いた収容体(6.5cm×6.5cm:ただし、第二収容体シートは非通気性)に上記で得られた発熱部を、吸水性シートが第一収容体シート側、基材層が第二収容体シート側となるよう、それぞれ入れて、周縁部を密閉シールし、発熱体を作製した。
〔清涼化剤の保持〕
エタノールを溶媒とし、l−メントールとユーカリ油を8:21の質量比(l−メントール:10.3質量%、ユーカリ油:26.9質量%、清涼化剤;29.1%)となるよう溶解させた清涼化剤溶液を調製した。
次に、吸水紙(坪量35g/m2)を用意し、清涼化剤の保持量が8mgとなるように、調製した清涼化剤溶液27.5mgを吸水紙に塗布した。その後、エタノールは揮発させた。
なお、上記清涼化剤溶液27.5mgを塗布した場合、吸水紙一枚、すなわち発熱体一つあたり、メントール2.8mg、ユーカリ油7.4mgを保持させたことになる。また、ユーカリ油の70質量%が1,8−シネオールであるため、清涼化剤としては、合計8mgを保持させたことになる。
エタノールを溶媒とし、l−メントールとユーカリ油を8:21の質量比(l−メントール:10.3質量%、ユーカリ油:26.9質量%、清涼化剤;29.1%)となるよう溶解させた清涼化剤溶液を調製した。
次に、吸水紙(坪量35g/m2)を用意し、清涼化剤の保持量が8mgとなるように、調製した清涼化剤溶液27.5mgを吸水紙に塗布した。その後、エタノールは揮発させた。
なお、上記清涼化剤溶液27.5mgを塗布した場合、吸水紙一枚、すなわち発熱体一つあたり、メントール2.8mg、ユーカリ油7.4mgを保持させたことになる。また、ユーカリ油の70質量%が1,8−シネオールであるため、清涼化剤としては、合計8mgを保持させたことになる。
〔温熱具の作製〕
作製した発熱体の第二収容体シートの外側面に、清涼化剤が保持された吸水紙を接着剤でラミネートした。
次に、エアスルー不織布(通気度1秒/100mL、30g/m2)で作った外装袋(7.5cm×7.5cm)において、片面周辺部に粘着剤を幅1cm×長さ4cm、100g/m2で塗工して剥離紙をかぶせたものを用意し、その外装袋の中に、吸水紙が接着した発熱体を入れて、周縁部を密閉シールしたものを温熱具とした。
温熱具は、後述する評価を実施するまで、酸素遮断袋に入れた。なお、一連の作業は窒素気流下でおこなった。
作製した発熱体の第二収容体シートの外側面に、清涼化剤が保持された吸水紙を接着剤でラミネートした。
次に、エアスルー不織布(通気度1秒/100mL、30g/m2)で作った外装袋(7.5cm×7.5cm)において、片面周辺部に粘着剤を幅1cm×長さ4cm、100g/m2で塗工して剥離紙をかぶせたものを用意し、その外装袋の中に、吸水紙が接着した発熱体を入れて、周縁部を密閉シールしたものを温熱具とした。
温熱具は、後述する評価を実施するまで、酸素遮断袋に入れた。なお、一連の作業は窒素気流下でおこなった。
<実施例2>
表3に示す構成となるように清涼化剤量(mg)を調整した以外は、実施例1と同様にして、温熱具を作製した。
表3に示す構成となるように清涼化剤量(mg)を調整した以外は、実施例1と同様にして、温熱具を作製した。
<実施例3>
第一収容体シートとして通気度500秒/100mLであるポリエチレン製多孔シートを用い、表3に示す構成となるように発熱粉体水分散物の塗工量(g)、および清涼化剤量(mg)を調整した以外は、実施例1と同様にして、温熱具を作製した。
第一収容体シートとして通気度500秒/100mLであるポリエチレン製多孔シートを用い、表3に示す構成となるように発熱粉体水分散物の塗工量(g)、および清涼化剤量(mg)を調整した以外は、実施例1と同様にして、温熱具を作製した。
<実施例4>
第一収容体シートとして通気度20秒/100mLである合成紙を用い、表3に示す構成となるように吸水性ポリマーの坪量(g/m2)、発熱粉体水分散物の塗工量(g)、および清涼化剤量(mg)を調整した以外は、実施例1と同様にして、温熱具を作製した。
第一収容体シートとして通気度20秒/100mLである合成紙を用い、表3に示す構成となるように吸水性ポリマーの坪量(g/m2)、発熱粉体水分散物の塗工量(g)、および清涼化剤量(mg)を調整した以外は、実施例1と同様にして、温熱具を作製した。
<比較例1>
第一収容体シートとして通気度2500秒/100mLであるポリエチレン製多孔シートを用い、表3に示す構成となるように発熱粉体水分散物の塗工量(g)、および清涼化剤量(mg)を調整した以外は、実施例1と同様にして、温熱具を作製した。
第一収容体シートとして通気度2500秒/100mLであるポリエチレン製多孔シートを用い、表3に示す構成となるように発熱粉体水分散物の塗工量(g)、および清涼化剤量(mg)を調整した以外は、実施例1と同様にして、温熱具を作製した。
得られた温熱具について、以下に示す測定及び評価を行った。結果を表3または表4に示す。
・測定
<清涼化剤の揮散量>
まず、発熱体が酸化反応を行う程度に充分な量の空気が入った15cm×25cmのポリフッ化ビニル樹脂の気体捕集バッグ(テドラー(商標登録)バッグ、デュポン社製)を用意し、気体捕集バッグの一方の端部を空気供給源に接続し、他方の端部の吐出口又は吐出口に連結したチューブの先端をエタノール中に浸漬させた。
次に、清涼化剤保持された温熱具を酸素遮断袋から取り出し、当該気体捕集バッグにいれて、35℃に設定したホットプレート上に30分間載置した。ホットプレート上に載置している間、空気供給源から気体捕集バッグ内に一定スピードで(100mL/min)空気を流入させ、気体捕集バッグの他方の端部の吐出口又は吐出口に連結したチューブの先端から空気を排出させることで、発熱体から揮散した清涼化剤をエタノール中に捕集した。また、気体捕集バッグ内に流入した空気が適切に排出されるよう、気体捕集バッグ上に重りを載せ、気体捕集バッグの周囲は、ホットプレートによる加温が保持されるように、断熱材により断熱した。
30分間の載置後、気体捕集バッグから発熱体を取り出し、気体捕集バッグ内をエタノールで洗浄し、洗浄に用いたエタノールも捕集して、清涼化剤の揮散量に合計した。
清涼化剤の捕集量の分析は、ガスクロマトグラフィー(Agilent 6890N、アジレント・テクノロジー株式会社製)により行った。
これらの作業は全て大気圧下で行った。
なお、アイマスクタイプの温熱具は発熱体を2つ用いているため、温熱具の清涼化剤の揮散量は、発熱体一つあたりで測定された量の2倍とした。
<清涼化剤の揮散量>
まず、発熱体が酸化反応を行う程度に充分な量の空気が入った15cm×25cmのポリフッ化ビニル樹脂の気体捕集バッグ(テドラー(商標登録)バッグ、デュポン社製)を用意し、気体捕集バッグの一方の端部を空気供給源に接続し、他方の端部の吐出口又は吐出口に連結したチューブの先端をエタノール中に浸漬させた。
次に、清涼化剤保持された温熱具を酸素遮断袋から取り出し、当該気体捕集バッグにいれて、35℃に設定したホットプレート上に30分間載置した。ホットプレート上に載置している間、空気供給源から気体捕集バッグ内に一定スピードで(100mL/min)空気を流入させ、気体捕集バッグの他方の端部の吐出口又は吐出口に連結したチューブの先端から空気を排出させることで、発熱体から揮散した清涼化剤をエタノール中に捕集した。また、気体捕集バッグ内に流入した空気が適切に排出されるよう、気体捕集バッグ上に重りを載せ、気体捕集バッグの周囲は、ホットプレートによる加温が保持されるように、断熱材により断熱した。
30分間の載置後、気体捕集バッグから発熱体を取り出し、気体捕集バッグ内をエタノールで洗浄し、洗浄に用いたエタノールも捕集して、清涼化剤の揮散量に合計した。
清涼化剤の捕集量の分析は、ガスクロマトグラフィー(Agilent 6890N、アジレント・テクノロジー株式会社製)により行った。
これらの作業は全て大気圧下で行った。
なお、アイマスクタイプの温熱具は発熱体を2つ用いているため、温熱具の清涼化剤の揮散量は、発熱体一つあたりで測定された量の2倍とした。
<積算蒸気量>
図9に示す装置30を用いて測定した。酸素遮断袋から取り出した温熱具を、発熱体の肌側に位置する面(第一収容体シート)を上にして測定室31に載置し、金属球(質量4.5g)をつけた温度計38をその上に載せて計測した。この状態で下部より除湿空気を流し、入口温湿度計34と出口温湿度計36で計測される温度及び湿度から測定室31に空気が流入する前後の絶対湿度の差を求め、さらに入口流量計35と出口流量計37で計測される流量から温熱具が放出した水蒸気量を算出した。積算蒸気量は、温熱具を酸素遮断袋から取り出した時点を起点とし、10分後までに測定された総量とした。
図9に示す装置30を用いて測定した。酸素遮断袋から取り出した温熱具を、発熱体の肌側に位置する面(第一収容体シート)を上にして測定室31に載置し、金属球(質量4.5g)をつけた温度計38をその上に載せて計測した。この状態で下部より除湿空気を流し、入口温湿度計34と出口温湿度計36で計測される温度及び湿度から測定室31に空気が流入する前後の絶対湿度の差を求め、さらに入口流量計35と出口流量計37で計測される流量から温熱具が放出した水蒸気量を算出した。積算蒸気量は、温熱具を酸素遮断袋から取り出した時点を起点とし、10分後までに測定された総量とした。
<表面最高温度>
温熱具の表面最高温度の測定は、図7に示す装置30を用いて測定した。すなわち、測定環境温度30℃(30±1℃)において酸素遮断袋から取り出した温熱具を、発熱体の肌側に位置する面(第一収容体シート)を上にして測定室31に載置し、金属球(質量4.5g)をつけた温度計38を温熱具の平面視において発熱部が位置する領域の上に載せて計測し、温熱具を酸素遮断袋から取り出した後の温熱具の表面最高温度(℃)を測定値とした。
積算蒸気量(mg)を縦軸に、表面最高温度(℃)を横軸にし、図10にプロットした。
温熱具の表面最高温度の測定は、図7に示す装置30を用いて測定した。すなわち、測定環境温度30℃(30±1℃)において酸素遮断袋から取り出した温熱具を、発熱体の肌側に位置する面(第一収容体シート)を上にして測定室31に載置し、金属球(質量4.5g)をつけた温度計38を温熱具の平面視において発熱部が位置する領域の上に載せて計測し、温熱具を酸素遮断袋から取り出した後の温熱具の表面最高温度(℃)を測定値とした。
積算蒸気量(mg)を縦軸に、表面最高温度(℃)を横軸にし、図10にプロットした。
<涙の分泌量>
涙の分泌量が増えることにより、涙液の安定性が増加し、涙液層が破れるまでの時間(RBUT)が延長する。オートレフトポグラファー RT−7000(トーメーコーポレーション;愛知県,日本)のTSAS(Tear Stability Analysis System: 涙液安定性解析システム)モードを用いて、被験者の涙液層の厚みも含めた眼表面の形状(トポグラフィ)を、1秒間隔で連続測定した。眼表面形状の時間変化を涙液層の厚さの変化としてとらえ、開眼時から涙液層が破れるまでの時間(秒)をRBUTとして算出し、涙液の安定性の評価指標とした。
温熱具を10分間使用する前後に、RBUTを測定し、涙の分泌の変化を調べた。温熱具の使用後の測定は、温熱具を外して1分後及び10分後に実施し、温熱具の使用前に対しRBUTの延長がみられるかを調べた。
涙の分泌量が増えることにより、涙液の安定性が増加し、涙液層が破れるまでの時間(RBUT)が延長する。オートレフトポグラファー RT−7000(トーメーコーポレーション;愛知県,日本)のTSAS(Tear Stability Analysis System: 涙液安定性解析システム)モードを用いて、被験者の涙液層の厚みも含めた眼表面の形状(トポグラフィ)を、1秒間隔で連続測定した。眼表面形状の時間変化を涙液層の厚さの変化としてとらえ、開眼時から涙液層が破れるまでの時間(秒)をRBUTとして算出し、涙液の安定性の評価指標とした。
温熱具を10分間使用する前後に、RBUTを測定し、涙の分泌の変化を調べた。温熱具の使用後の測定は、温熱具を外して1分後及び10分後に実施し、温熱具の使用前に対しRBUTの延長がみられるかを調べた。
・評価
熟練したパネリスト3名で各温熱具を10分間着用し、以下の評価基準のどの位置に該当するかを協議し決定した。
<心地よい温感>
5:とても心地よい温感を感じる
4:やや心地よい温感を感じる
3:心地よい温感を感じる
2:わずかに温感を感じる
1:極めてわずかな温感がある
<目の不快感>
5:とても改善したと感じる
4:やや改善したと感じる
3:改善したと感じる
2:あまり改善したと感じない
1:ほとんど改善したと感じない
熟練したパネリスト3名で各温熱具を10分間着用し、以下の評価基準のどの位置に該当するかを協議し決定した。
<心地よい温感>
5:とても心地よい温感を感じる
4:やや心地よい温感を感じる
3:心地よい温感を感じる
2:わずかに温感を感じる
1:極めてわずかな温感がある
<目の不快感>
5:とても改善したと感じる
4:やや改善したと感じる
3:改善したと感じる
2:あまり改善したと感じない
1:ほとんど改善したと感じない
実施例1〜4では、温熱具を10分着用後、1分後あるいは10分後には、RBUTが10秒以上に延長し、涙の分泌量の増加に伴い、涙液の安定性が増したものとみられた。
Claims (12)
- 被酸化性金属、炭素成分及び水を含有する発熱部と、
一部に通気性を有し、前記発熱部を内部に収容する収容体と、を有する発熱体を備えた温熱具であって、
前記温熱具に清涼化剤が保持され、以下の条件を満たす、温熱具。
(条件)
30℃の環境下において、
前記発熱体の発熱開始後30分あたりの前記清涼化剤の揮散量が、0.01mg以上、0.5mg以下であり、
前記発熱体の発熱開始から発熱開始10分後における前記温熱具の表面最高温度の上昇温度(℃)に対する、前記発熱体の発熱開始から発熱開始後10分までに測定される積算蒸気量(mg)の比が、5(mg/℃)以上である。 - 前記発熱体の発熱開始後の10分までに測定される積算蒸気量が、65mg以上、3000mg以下である、請求項1に記載の温熱具。
- 前記温熱具の表面最高到達温度が、35℃以上70℃以下である、請求項1または2に記載の温熱具。
- 前記清涼化剤が、l−メントール、dl−メントール、d−カンフル、dl−カンフル、d−ボルネオール、dl−ボルネオール、ゲラニオールからなる群から選択される1種または2種以上である、請求項1乃至3いずれか一項に記載の温熱具。
- 前記清涼化剤は、前記発熱体の外部に保持されている、請求項1乃至4いずれか一項に記載の温熱具。
- 前記発熱部がさらに吸水ポリマーを含有する、請求項1乃至5いずれか一項に記載の温熱具。
- 前記温熱具が、前記収容体の外部にシートを有し、
前記シートに前記清涼化剤が保持されている、請求項1乃至6いずれか一項に記載の温熱具。 - 前記収容体が、JIS P8117に準拠して測定される通気度が、10秒/100mLを超え、8,000秒/100mL以下である第1シートを用いて形成されている、請求項1乃至7いずれか一項に記載の温熱具。
- 前記収容体が、JIS Z0208に準拠して測定される透湿度が、800g/m2・24hr以上8,000g/m2・24hr以下である第1シートを用いて形成されている、請求項1乃至8に記載の温熱具。
- 前記収容体が、前記第1シートに対向する位置に配置される第2シートを備え、
前記清涼化剤が、前記第2シートよりも外側に保持されている、請求項8または9に記載の温熱具。 - アイマスクとして用いられる、請求項1乃至10に記載の温熱具。
- 請求項1乃至10に記載の温熱具を目に装着することによって涙の分泌を促進させる、涙量の増加方法。
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