JP2004208921A - 水蒸気発生体 - Google Patents

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Abstract

【課題】鉄粉等の金属紛に食塩水、及び反応助剤を含有させてなる水蒸気発生組成物を用いた水蒸気発生体において、水蒸気を短時間で発生させ、かつ多量の水蒸気発生を長時間持続させる。
【解決手段】水蒸気発生体が、非透湿性シートと、該非透湿性シートの一方の側に積層された透湿度の異なる2種以上の透湿性シートと、各シート間に収容された水蒸気発生組成物からなり、透湿性シートの透湿度が各々3500〜15000g/m /24hr(JIS Z0208法)である。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多量の水蒸気を持続的に発生させることによって任意の対象物に水蒸気を供給し、潤いを与えることのできる水蒸気発生体に関する。
【0002】
【従来の技術】
鉄粉等の金属紛に食塩水、及び反応助剤を含有させたいわゆる化学カイロが知られているが、これは水蒸気を発生させるものではなく、身体を温めることを目的としており、また、急激に反応が起こることによって高温になるのを制御するため、透湿度の低いシートを用い、穏やかに反応させるものとしている(特許文献1参照)。
【0003】
また、このシートに透湿性の高いシートを用いることにより、水蒸気発生体として利用する方法が知られている(特許文献2参照)。しかし、これは水蒸気を多量に発生させるが、立ち上がりが遅く、また持続時間が短いという問題点がある。
【0004】
更に、毛髪に適用するものとして、短時間で発熱し、水蒸気も発生するという技術がある(特許文献3参照)。しかし、これは短時間で発熱させるために、水分含量を少なくしており、発生する水蒸気量が不十分なだけでなく、水蒸気を多量に発生させようとすると、極めて短時間で反応が停止してしまうという問題点がある。
【0005】
水蒸気を発生させない化学カイロの分野においては、近年、短時間で発熱させ、かつ長時間持続させるという技術が見出されている(特許文献4参照)。しかし、これは短時間発熱体部分と長時間発熱体部分を組み合わせたに過ぎず、発熱最高温度は高い通気性の収納袋に依存し、従来から問題となっていたように反応速度を速めようとすると発熱最高温度は高くなってしまうという問題点がある。
【0006】
また、透湿度の異なるシートを積層し、それぞれのシートの間に発熱組成物を収容することによって、短時間で温度が上がりすぎることなく発熱し、適切な温度を長時間維持する方法が提案されている(特許文献5参照)。しかし、この方法ではそれぞれのシートに水蒸気を十分に通すだけの透湿度がなく、また、発熱組成物の充填量により、発熱の持続時間を制御しているものであり、やはり特許文献4の技術同様、短時間発熱体部分と長時間発熱体部分を組み合わせたに過ぎず、水蒸気を発生させたり、反応に水蒸気を関与させたりするという技術ではない。
【0007】
【特許文献1】
特開平1−250252号公報
【特許文献2】
特開平11−342147号公報
【特許文献3】
特開平2−182205号公報
【特許文献4】
特開平9−253118号公報
【特許文献5】
特開2001−230号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、鉄粉等の金属紛に水溶性塩類、及び反応助剤を含有させてなる水蒸気発生組成物を用いた水蒸気発生体において、従来困難とされてきた、水蒸気を短時間で発生させ、かつ多量の水蒸気発生を長時間持続させることを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を達成するために検討した結果、非透湿性シートの一方側に透湿度の異なる2種以上の透湿性シートを積層し、各シート間に水蒸気発生組成物を収容すると、それぞれの水蒸気発生組成物から発生した水蒸気が相互に影響し、水蒸気を短時間で発生すると共に、多量の水蒸気の発生が長時間持続することを見出した。
【0010】
即ち、本発明は、非透湿性シートと、該非透湿性シートの一方の側に積層された透湿度の異なる2種以上の透湿性シートと、各シート間に収容された水蒸気発生組成物からなり、透湿性シートの透湿度が各々3500〜15000g/m /24hr(JIS Z0208法、以下同じ)である水蒸気発生体を提供するものである。
【0011】
また本発明は、上記透湿性シートが、非透湿性シート側より、透湿度の小さい順に積層されたものである水蒸気発生体、特に、非透湿性シート上に、透湿度3500〜9000g/m /24hrの透湿性シートと透湿度7000〜15000g/m /24hrの透湿性シートが順次積層されている水蒸気発生体を提供する。更に、水蒸気発生組成物が、金属粉25〜60重量%、水25〜60重量%、水溶性塩類0.2〜6重量%、反応促進剤1〜10重量%、吸水ポリマー3〜25重量%を含有し、金属粉の酸化反応によって水蒸気を発生させるものであって、吸水ポリマーと水の重量比(吸水ポリマー/水)が、1/5〜1/3であり、吸水した吸水ポリマーに金属粉が付着している水蒸気発生体を提供するものでもある。
【0012】
そして、本発明は、これらの構成をとることにより、反応開始後2分以内で0.1g/min以上の水蒸気を発生し、0.1〜0.5g/minの水蒸気が発生している時間が10分以上である水蒸気発生体を提供するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の水蒸気発生体に用いられるシートは、非透湿性シートと、透湿度が異なる2種以上の透湿性シートからなる。
【0014】
非透湿性シートは、水蒸気発生体の一方の面からのみ水蒸気を発生させるために設けられており、他の透湿性シートと接合する便宜上、熱融着性のシート素材を使用することが好ましい。素材としては、例えば、▲1▼ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン等からなるシート、▲2▼ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン等のフィルムと、これらを材料とした不織布又は合成紙とのラミネートシート等が使用される。
【0015】
透湿性シートは、水蒸気発生組成物を漏らさないように保持し、水蒸気を発生させるために設けられており、素材としては、3500〜15000g/m /24hrの範囲の透湿度を有する限り、特に制限はない。例えば、ナイロン、ビニロン、ポリエステル、レーヨン、アセテート、アクリル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン等の人工繊維、パルプ、綿、麻、絹、獣毛等の天然繊維から選ばれた1種又は2種以上を混合した織布、不織布、紙、合成紙等が挙げられる。また、前述の非透湿性シートに微孔を設けたものも使用できる。いずれの素材からなるシートを使用する場合でも、シートの細孔径の大きさ、細孔径の密度、目付等を適宜調整することにより、透湿度を前述の範囲とする。
【0016】
また、透湿性シートは、非透湿性シート側より、透湿度の小さい順に多層状に構成されることが好ましい。このように構成することにより、透湿度の大きい透湿性シート側に収容された最も外側の水蒸気発生組成物は、直ぐに反応が開始するため、水蒸気を短時間で発生させることができる。これに対して、非透湿性シート側(内側)の水蒸気発生組成物は、低い透湿度のシートと非透湿性シートとの間にあって酸素の供給量が抑制されるため、穏和に反応が進行し、その結果水蒸気発生を長時間持続させることができる。更に、低い透湿度のシートより内側の組成物から放出された水蒸気が、そのシートの外側の組成物に供給され、外側の組成物自体の反応時間も持続する結果となる。
【0017】
また、従来は、短時間で反応が起こるものは、上述のように急激に発熱し、温度制御が困難であったが、本発明の構成とすることにより、その問題点も解決される。即ち、水分量が減少することにより高温となった組成物に、熱容量の大きい水分を供給することによって、温度上昇を抑制させることができるのである。
【0018】
以上の特性を充分に発揮させるためには、非透湿性シート側の最も内側の透湿性シートの透湿度を3500〜9000g/m /24hrとすることが好ましく、特に4000〜7500g/m /24hrとすることが好ましい。また、最も外側の透湿性シートの透湿度は7000〜15000g/m /24hrとすることが好ましく、特に7500〜13000g/m /24hrとすることが好ましい。3層以上とする場合は、中間のシートの透湿度を、最も内側のシートと最も外側のシートの中間程度とすることが好ましい。
【0019】
透湿性シートの透湿度が3500g/m /24hrよりも小さい場合は、系外に十分な量の水蒸気を発生させることができなくなるため、内側の水蒸気発生組成物から外側の水蒸気発生組成物へ水蒸気を供給することができなくなり、最外層の水蒸気発生組成物の反応時間が短時間化し、それに伴って発熱体の温度が高くなり過ぎるため好ましくない。また、水蒸気がシート内に滞留し、内圧が上昇し、シート全体が膨張するため、外見上見苦しくなる問題も生じるため好ましくない。一方、透湿性シートの透湿度が15000g/m /24hrよりも大きい場合、水蒸気発生が持続せず、また水蒸気発生組成物の粉漏れが生じるため好ましくない。
【0020】
本発明における水蒸気発生組成物は、水蒸気発生の立ち上がりが早く、かつ十分な水蒸気量を発生することのできるものとすることが必要である。そのためには、水蒸気発生組成物が、金属粉25〜60重量%、水25〜60重量%、水溶性塩類0.2〜6重量%、反応促進剤1〜10重量%、吸水ポリマー3〜25重量%を含有し、金属粉の酸化反応によって水蒸気を発生させるものであって、吸水ポリマーと水の重量比(吸水ポリマー/水)が、1/5〜1/3であり、吸水した吸水ポリマーに金属粉が付着しているものが好ましい。
【0021】
金属粉としては、鉄粉、アルミニウム、亜鉛、銅、鉛等を挙げることができ、特に、経済性の点から鉄粉が好ましい。また、金属粉の平均粒径は1〜500μmが好ましく、10〜100μmがより好ましい。なお、金属粉の含有量は、25〜60重量%が好ましく、30〜55重量%であることがより好ましく、30〜50重量%であることが特に好ましい。平均粒径が1μmよりも小さいと、吸水ポリマーに十分な量の金属粉を付着させることができず、100μmよりも大きいと、反応が速やかにかつ充分に行われないため、いずれも好ましくない。
【0022】
水の含有量は25〜60重量%が好ましく、30〜50重量%であることがより好ましい。水の含有量が25重量%よりも少ないと、水蒸気の発生時間を十分に確保することができず、60重量%よりも多いと、短時間に水蒸気を発生させることができないので、いずれも好ましくない。
【0023】
水溶性塩類としては、ハロゲン化アルカリ金属が好ましく、特に塩化ナトリウム、塩化カリウムが好ましい。水溶性塩類の含有量は0.2〜6重量%が好ましく、0.7〜4重量%であることがより好ましい。また、水溶性塩類の水に対する濃度は特に制限はないが、吸水ポリマーの吸水性が低下しない1〜10重量%であることが好ましい。
【0024】
吸水ポリマーは、アクリル酸系等の球状ポリマーを使用することが好ましい。アクリル酸系ポリマーを使用する場合、人体への悪影響を抑えるため、残存モノマーが100ppm以下のものが好ましい。また、吸水ポリマーの平均粒径は、350μm以下、特に250μm以下が好ましい。
【0025】
吸水ポリマーは、それに水溶性塩類の水溶液を吸水させた後、その表面に金属粉を付着させることにより、金属粉の空気と水に対する接触面積を十分に確保して酸化反応を促進し、更に水蒸気を発生させ易くするために使用するものである。
【0026】
本発明においては、この吸水ポリマーと水との重量比(吸水ポリマー/水)を1/5〜1/3とすることが好ましい。これにより、適量の金属粉を吸水ポリマーに付着させ、金属粉の酸化反応を促進させることができる。この比が1/5よりも小さいと、吸水後の吸水ポリマーの総表面積が小さくなり、金属粉の付着量が低下すると共に、金属粉の空気と水に対する接触面積が増えることによる反応促進効果が低下する。このため、水蒸気発生体を空気下に置いた後、水蒸気が発生するまでの時間を短縮することができない。
【0027】
また、金属粉を、吸水した吸水ポリマー表面に効率よく付着させるために、金属粉と、吸水ポリマー及び水の合計の重量比〔(金属粉/(吸水ポリマー+水)〕は、1/2〜2/1に調整することが好ましく、1/2〜3/2に調整することが特に好ましい。
【0028】
反応促進剤としては、活性炭、カーボンブラック、黒鉛等を用いることができる。反応促進剤の含有量は、1〜10重量%とすることが好ましく、特に水蒸気発生組成物に香料を含有させる場合は、香料が反応促進剤に吸着されて匂い立ちが抑制されることがないよう、反応促進剤の含有量は1〜3重量%とすることが好ましい。
【0029】
香料は、メントール、ユーカリプトールなどの単品香料及びペパーミント、スペアミント等の天然香料、及び調合香料等を含有させることができる。また、セドロール等のリラックス効果のある精油成分を配合してもよい。セドロールを配合する場合、その純度が99%以上のものが好ましく、99.5%以上のものが特に好ましい。純度が99%未満であると、不純物の臭いが強く感じられるようになり、リラックス効果が低下するので好ましくない。
【0030】
香料は、水蒸気発生組成物中0.05〜2重量%含有させると、水蒸気とともに香料が効果的に揮発させることができるので好ましい。また、香料は、粉末香料や液状香料をシリカ等の担持体に吸着させたものを、水蒸気発生組成物中に加えてもよいし、シート等に吸着させたものを袋体に保持してもよい。
【0031】
本発明の水蒸気発生組成物は、各成分を混合することにより調製することができ、その混合順序に特に制限はないが、吸水ポリマー表面に効率よく金属粉を付着させるため、まず、水溶性塩類の水溶液を調製し、それを非酸化性雰囲気下で、撹拌している金属粉と吸水ポリマーの混合物中に噴霧して吸水した吸水ポリマーの金属付着物を得、次いで活性炭等の反応促進剤、香料等を添加するという手順を採ることが好ましい。
【0032】
水蒸気発生組成物の充填量は、0.1〜0.4g/cm とする。充填量が0.1g/cm とよりも小さい場合、水蒸気発生量が十分ではなく、0.4g/cm よりも大きい場合、組成物中において酸素の拡散が妨げられるのでいずれも好ましくない。
【0033】
本発明の水蒸気発生体は、20℃において、反応開始後2分以内で0.1g/min以上の水蒸気を発生し、0.1〜0.5g/minの水蒸気が発生している時間が10分以上となる。水蒸気発生量が0.1g/minより少ない場合は、水蒸気を知覚することができず、0.5g/minよりも多い場合は、人体に適用するような場合は、適用部位周辺の皮膚に熱刺激が生じる場合があるため好ましくない。
【0034】
ここで、水蒸気発生体から発生する水蒸気とは、水が気化して気体になったものと、いわゆる湯気として気体が凝結して微細な水滴になったものの双方を含む。また、水蒸気発生量は、実施例に記載した方法にて測定される数値である。
【0035】
本発明における水蒸気発生体の形状には特に制限はなく、用途に応じて適宜最適形状とすることが可能である。例えば、水蒸気発生体を所定のマスクに組み込んで口や鼻から水蒸気を吸入するために使用する場合や、顔のその他の箇所に使用する場合、そのマスクの形状に適合させることが好ましい。
【0036】
本発明の水蒸気発生体は、密封袋、密封容器等に保管され、そこから取り出し、人体等の任意の部位へ水蒸気を供給するために使用される。使用方法には特に制限はなく、市販のガーゼマスク、不織布製又は紙製のマスク等に、水蒸気発生体を保持できるように組み込んでもよいが、口と鼻を一度に覆うことのできる大きさの開口面を備えた中空のマスクに組み込んで使用することが好ましい。
【0037】
【実施例】
〔水蒸気発生組成物1の調製〕
吸水性ポリマー(サンダイヤポリマー社製、アクアパールA3)10重量部と鉄粉(同和鉄粉工業社製、RKH)41重量部を混合し、窒素気流下で4重量%食塩水40重量部を攪拌しながら噴霧し、吸水した吸水ポリマー表面に鉄粉が付着した鉄粉付着物を調製した。この鉄粉付着物に窒素気流下攪拌しながら、活性炭(武田薬品工業社製、カルボラフィン)2重量部、バーミキュイト(カキウチマテリアル社製)7重量部、セドロール1重量部を加え、水蒸気発生組成物1を調製した。
【0038】
〔水蒸気発生組成物2の調製〕
水蒸気発生組成物1と同じ物質を用い、配合組成を、吸水性ポリマー8重量部、鉄粉50重量部、食塩水33重量部、活性炭2重量部、バーミキュライト7重量部、セドロール0.07重量部とし、水蒸気発生組成物1と同じ手順にて水蒸気発生組成物2を調製した。
【0039】
〔水蒸気発生体の作成〕
水蒸気発生体は、以下に示すシート▲1▼〜▲5▼の内から選択したシートを、図1に示すようにシートA→シートB→シートCの順に重ね、1辺8cmの正方形の小袋を作成し、シートAとシートBの間、及びシートBとシートCの間のそれぞれに、上記により得られた水蒸気発生組成物1又は2を、窒素気流下にて充填し、気密性袋体で密封し、水蒸気発生体を得た。
▲1▼片面がビニルコーティングされた非透湿性シート(日東電工社製、ニトタック)
▲2▼透湿度7000g/m /24hrの透湿性シート(東海パルプ社製合成紙、イレブンMOA)
▲3▼透湿度13000g/m /24hrの透湿性シート(三井化学社製不織布、メルトブローン20)
▲4▼透湿度4300g/m /24hrの透湿性シート(三菱樹脂社製、KTF)
▲5▼透湿度800g/m /24hrの透湿性シート(日東電工社製、ブレスロン80)
【0040】
実施例1
シートAに▲1▼、シートBに▲2▼、シートCに▲3▼を用い、水蒸気発生組成物1を、シートAとシートBの間、及びシートBとシートCの間のそれぞれに11gずつ充填した。
【0041】
実施例2
シートAに▲1▼、シートBに▲2▼、シートCに▲3▼を用い、水蒸気発生組成物1を、シートAとシートBの間に16g、シートBとシートCの間に6g充填した。
【0042】
実施例3
シートAに▲1▼、シートBに▲4▼、シートCに▲3▼を用い、水蒸気発生組成物1を、シートAとシートBの間、及びシートBとシートCの間のそれぞれに11gずつ充填した。
【0043】
実施例4
シートAに▲1▼、シートBに▲2▼、シートCに▲3▼を用い、水蒸気発生組成物2を、シートAとシートBの間、及びシートBとシートCの間のそれぞれに11gずつ充填した。
【0044】
比較例1
シートAに▲1▼、シートBに▲3▼を用い、シートCを用いず、水蒸気発生組成物1を、シートAとシートBの間に22g充填した。
【0045】
比較例2
シートAに▲1▼、シートBに▲4▼を用い、シートCを用いず、水蒸気発生組成物1を、シートAとシートBの間に22g充填した。
【0046】
比較例3
シートAに▲2▼、シートBに▲1▼、シートCに▲4▼を用い、水蒸気発生組成物1を、シートAとシートBの間、及びシートBとシートCの間のそれぞれに11gずつ充填した。
【0047】
比較例4
シートAに▲1▼、シートBに▲2▼、シートCに▲5▼を用い、水蒸気発生組成物2を、シートAとシートBの間、及びシートBとシートCの間のそれぞれに11gずつ充填した。
【0048】
〔水蒸気発生体の性能測定法〕
本発明における水蒸気発生量は、20℃環境下にて水蒸気発生体を気密性袋体から取り出し、直ちに1mgの単位まで測定可能な上皿天秤に乗せ、その後30分間、10秒間隔で重量を測定することにより行い、重量の減少量を水蒸気発生量とした。測定開始時の重量をW(g)、t秒後の重量をW(g)、各時間での10秒間の重量変化をΔW10(=W−Wt+10)とし、以下の基準により測定した。結果を表1に示した。
水蒸気発生速度(g/min)=ΔW10×6
水蒸気発生時間(分):水蒸気発生速度が0.1g/minに達するまでの所要時間
持続時間(分):水蒸気発生速度が0.1〜0.5g/minの水蒸気が発生している時間
【0049】
【表1】
Figure 2004208921
【0050】
実施例1〜4に示すように、本発明の実施形態によれば、水蒸気を短時間で発生させることができ、水蒸気発生量が過剰になることなく、水蒸気の持続時間が良好な水蒸気発生組成物を得ることができた。一方、比較例1及び3の形態では、最大水蒸気発生量が過剰なために持続時間が短く、比較例2では、水蒸気を発生するまでに3分を要し、比較例4では、水蒸気発生量が0.1g/minに達せず、いずれも要求特性を満足することができなかった。
【0051】
【発明の効果】
本発明によれば、短時間で水蒸気を発生し、多量の水蒸気発生を長時間持続させることのできる水蒸気発生体を得ることができる。
【0052】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例又は比較例の水蒸気発生体の断面図である。
【符号の説明】
1、2 水蒸気発生組成物
A、B、C シート

Claims (5)

  1. 非透湿性シートと、該非透湿性シートの一方の側に積層された透湿度の異なる2種以上の透湿性シートと、各シート間に収容された水蒸気発生組成物からなり、透湿性シートの透湿度が各々3500〜15000g/m /24hr(JIS Z0208法)である水蒸気発生体。
  2. 透湿性シートが、非透湿性シート側より、透湿度の小さい順に積層されたものである請求項1記載の水蒸気発生体。
  3. 水蒸気発生組成物が、金属粉25〜60重量%、水25〜60重量%、水溶性塩類0.2〜6重量%、反応促進剤1〜10重量%、吸水ポリマー3〜25重量%を含有し、金属粉の酸化反応によって水蒸気を発生させるものであって、吸水ポリマーと水の重量比(吸水ポリマー/水)が、1/5〜1/3であり、吸水した吸水ポリマーに金属粉が付着している請求項1又は2記載の水蒸気発生体。
  4. 反応開始後2分以内で0.1g/min以上の水蒸気を発生し、0.1〜0.5g/minの水蒸気が発生している時間が10分以上である請求項1〜3のいずれかに記載の水蒸気発生体。
  5. 非透湿性シート上に、透湿度3500〜9000g/m /24hrの透湿性シートと透湿度7000〜15000g/m /24hrの透湿性シートが順次積層されている請求項1〜4のいずれかに記載の水蒸気発生体。
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