JP3901587B2 - 自動分析装置および自動分析装置におけるデータ管理方法 - Google Patents

自動分析装置および自動分析装置におけるデータ管理方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は自動分析装置に係り、測定結果に対するチェック機能を有する自動分析装置および自動分析装置におけるデータ管理方法に関わる。
【0002】
【従来の技術】
自動分析装置は血液や尿などの被検試料の成分濃度を定性的/定量的に自動的に測定する装置である。この装置は通常、複数の患者の体液(被検試料)をサンプルディスクと呼ばれる試料置場にセットし、その被検試料からサンプルを吸引して反応セルに分注する。一方、試薬部からは測定項目に応じた試薬を同じ反応セルに分注し、この被検試料と試薬との反応変化( 例えば吸光率の変化 )を測定することにより、被検試料における測定項目の成分量(濃度)を求める。
【0003】
測定する成分、すなわち測定項目は患者の病態に依存するが、一般には一患者検体に対して複数の項目についての測定が要求される。従って、この自動分析装置では、一つの被検試料を複数の反応セルに分注して、それぞれ測定項目に応じた試薬と反応させた後、吸光率等の測定を行う。
【0004】
例えば、肝機能の検査においては、「GOT」「GPT」などの測定項目につき、被検試料である血液と所定の試薬とを反応させ、反応後の濃度値を定量的に求めることによって正常か否かの判定を行う。このようにして得られた測定結果は数値化あるいは記号化されて画面に表示出力あるいは紙に印刷され、例えば臨床検査技師に知らされる。臨床検査技師によって、この測定結果が正しい測定に基づいて得られたことが確認されたならば、検査結果は医師に報告され、患者の病状に対する診断材料として使用される。
【0005】
ところで上記の自動分析装置では、各測定項目における測定結果は数字や記号などで表示(印刷)される。これらの複数の測定結果は一患者単位で纏められて報告書が作成され、医師はこれら複数の測定結果に基づいて総合的にその患者の病態の把握を行う。
【0006】
従って、臨床検査技師が行う上記確認作業は誤診を防止するためにも極めて重要となる。すなわち、得られた測定結果が有り得ない値となっていないか、あるいは前回の測定結果に対して妥当な範囲の値か、項目間に因果関係がある場合は測定結果に矛盾が無いかなどの指針に基づいて確認作業を行う。
【0007】
一方、近年の自動分析装置では、上記の臨床検査技師が行ってきた測定結果の確認作業を支援する機能を備えるようになった。すなわち、自動分析装置では、測定結果に対して予め設定された測定パラメータを適用し、測定値の妥当性(測定結果が異常値ではないか)、あるいは被検試料や試薬の分注あるいは反応の過程における異常の有無、装置の動作の安定性などについて自動的にチェックを行う。
【0008】
そして測定過程あるいは測定結果に異常(エラー)が検知された場合には、その測定過程にある測定項目あるいは測定結果値に対して「データ・エラーコード(エラー識別符号)」を付加して表示を行うことによって、測定結果を見た人がその測定結果が異常である、あるいは正常な測定状態に基づく測定結果でないことが一目で判断できるようになる。
【0009】
測定中に装置動作におけるエラーが発生した場合、その時に測定中の測定項目に対しては、測定結果が出る前にあるいはたとえ測定結果が出たとしても、その測定項目には自動的にデータ・エラーコードを付加するようにしてもよい。
【0010】
このように測定結果の値とともに表示される「データ・エラーコード」は、臨床検査技師による測定結果の確認作業にとって有効かつ重要なものであり、この「データ・エラーコード」により臨床検査技師は、装置の異常や試薬の劣化、更には、試料の異常などの有無について判断し、必要に応じてその被検試料(測定項目)あるいは検査項目に対して再検査を実施する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来、このデータ・エラーコードは各測定項目単位でチェックされ判定されたものであり、その項目の結果のみに付加されるものであった。この場合、データエラーの原因によっては、他の測定項目に対しても影響を与える場合がある。一方、測定項目における測定波長や試薬などの測定条件はそれぞれ異なるため、影響を受けた測定項目において、その異常な状態を常に検知できるとは限らない。例えば、被検試料の混濁や不純物の混入、あるいは高い粘性度の場合には、多くの測定項目が共通の影響を受けることになり、従ってこれらの項目にはデータ・エラーコードがそれぞれ付加されるべきであるが、測定条件によってはこれらの異常が正しく検知されないため、データ・エラーコードが付加されず、従って再検査の対象から漏れる可能性があった。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に係る本発明の自動分析装置は、反応セルに分注された前記被検試料と前記試薬との反応の測定を行う測定手段と、前記測定手段による測定中あるいは測定結果においてエラーを検知する検知手段と、前記検知手段によりエラー検知された測定中の測定項目あるいは測定結果に対してエラー識別符合を付加する付加手段とを備え、前記付加手段は、該エラーにより測定に影響を受ける他の測定項目あるいは測定結果に対してエラー識別符号の付加が可能であることを特徴としている。
又、請求項5に係る本発明の自動分析装置におけるデータ管理方法は、反応セルに分注された被検試料と試薬との反応の測定を行うステップと、前記被検試料と試薬との反応の測定中あるいは測定結果においてエラーを検知するステップと、前記エラーが検知された測定中の測定項目あるいは測定結果に対してエラー識別符合を付加するステップと、該エラーにより測定に影響を受ける他の測定項目あるいは測定結果に対してエラー識別符号を付加するステップとを有することを特徴としている。
【0013】
本発明によれば、1つの異常現象が発生した場合には、その異常現象により直接異常が発生する測定項目あるいは測定結果だけでなく、その異常現象の影響が及ぶと考えられる他の測定項目あるいは測定結果に対してもエラー識別符号を付加することによって、従来は正しいと誤認され(つまりエラーとはならなかった)、誤診に繋がる可能性のあった測定結果に対しても、警告を発することができ、より精度の良い正しい測定結果を得ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の第1の実施の形態を図1〜図6を参照して説明する。
図1および図2は、本発明の第1の実施の形態における自動分析装置の概略構成を示す斜視図およびブロック図である。
【0015】
この自動分析装置は、被検試料や試薬の分注、撹拌、測定、洗浄などを行う計測部30と、この計測部30の各種ディスクの回転やアームの昇降動作や回動動作、さらにはプローブの上下動や吸入動作の制御を行う制御部31と、計測部30の測定結果を分析しデータ・エラーコードを付加する分析部32と、この分析結果を出力する出力部33と、測定項目の指定や種々のコマンド入力を行う入力部34とを備えている。
【0016】
図1の計測部30の斜視図において、この計測部30は被検試料の収納と反応セル12への分注を行うサンプル部1と、試薬の収納と反応セル12への分注を行う試薬部2と、被検試料と試薬を反応させ、測定を行う反応部3とを備えている。
【0017】
サンプル部1は、サンプルディスク3と、サンプルアーム5とサンプルプローブ6を備えている。サンプルディスク3は、血液などの被検試料が収容された複数のサンプル容器4を同心円状に配置可能とし、配置されたサンプル容器が所定の位置(サンプル吸引位置)に位置決めされるように回転動作する。サンプルアーム5は、その先端部に取り付けられたサンプルプローブ6をサンプルディスク3上に置かれているサンプル容器4と、後述する反応ディスク11に置かれている反応セル12との間で往復移動させることができる。サンプルプローブ6はサンプル容器4の被検試料を所定量だけ吸引し、吸引した被検試料を反応ディスク11の反応セル12に分注する。
【0018】
試薬部2は、試薬庫7と、試薬容器8と、2つの試薬アーム9−1、9−2(例えば、9−1が第1試薬アーム、9−2が第2試薬アーム)と、2つの試薬プローブ10−1、10−2とを備えている。試薬庫7は、被検試料の各種成分と反応する試薬が収容された複数の試薬容器8を円周状又は複数列同心円状に配置することができる。試薬アーム9−1、9−2は、それぞれ先端に試薬プローブ10−1、10−2を有しており、この2本の試薬アーム9−1、9−2を試薬容器8と反応セル12の間を往復移動させることができる。試薬プローブ10−1、10−2は、試薬容器8の試薬を所定量だけ吸引し、吸引した試薬を反応ディスク11の反応セル12に分注する。
【0019】
反応部3は反応ディスク11と、反応セル12と、撹拌器13と、洗浄ユニット15と、測光部14と、図示しない恒温部16とを備えている。反応ディスク11は円周状に複数個の反応セル12を配列し、所定の角度だけ回転した後停止するような間欠的な回転動作を行う。
【0020】
撹拌器13はその先端に撹拌子を設け、この撹拌子を回転あるいは圧電振動子による振動を伝えて振り子状に振ることにより反応セル12の被検試料及び試薬の混合液を撹拌する。洗浄ユニット15は洗浄ノズルと乾燥ノズルを有し、反応ディスク11の洗浄位置に配置される反応セル12に対して洗浄および乾燥を行う。
【0021】
測光部14は発光部61を備え、この発光部61は反応ディスク11の測光位置に配置された反応セル12に対して光を照射し、その透過光の光量を測定して、反応セル12内の被検試料の試薬による反応の変化量を測定する。恒温部16は反応セル12の温度を予め設定された温度に保つ機能を有している。
【0022】
次に、図2に本発明の第1の実施の形態における自動分析装置のブロック図を示す。この自動分析装置は上記の計測部30と、この計測部30の各種ディスクの回転やアームの回動、さらにはプローブの上下動や吸入の動作の制御を行う制御部31と、計測部30の測定結果を分析し、必要に応じてデータ・エラーコードを付加する分析部32と、この分析結果を出力する出力部33と、患者IDや被検試料番号の入力や測定開始コマンドなど種々のコマンド入力を行う入力部34と、記憶部35と、これら各ユニット全体を統括して制御するCPU36を備えている。
【0023】
制御部31はサンプルディスク3の回転を行うサンプルディスク機構部44と、サンプルアーム5の回動と上下動を行うサンプルアーム機構部45と、サンプルプローブ6の吸引・吐出用のサンプリングポンプを備えるサンプルプローブ機構部46と、これらの機構部を制御するサンプル部機構制御回路41を備えている。
【0024】
また、制御部31は間欠的な回転動作を行う反応ディスク機構部48と、撹拌子を回転させる撹拌機構部47と、洗浄ノズルと乾燥ノズルの送気、送水を行う洗浄機構部49とこれらの機構部を制御する反応部機構制御回路42を備えている。
【0025】
さらに制御部31は試薬アーム9の回動と上下動を行う試薬アーム機構部51と、試薬プローブ10の吸引を行う試薬プローブ機構部52と、これらの機構部を制御する試薬部機構制御回路43とを備えている。
【0026】
分析部32は測光部14から得られる測定値を用いて被検試料の定量的な成分分析を行う。さらにこの分析結果と記憶部35に予め記憶されているデータ・エラーコードの判断基準に基づいて所定の測定項目の測定結果に対してデータ・エラーコードを付加する。
【0027】
出力部33は測定項目、測定結果、データ・エラーコードなどを表示するモニタを有した表示部38と上記内容を印字する印刷部37とを有する。入力部34は操作者によって行われる患者IDや被検試料番号あるいは検査開始コマンドなどの種々の入力に用いられる。
【0028】
記憶部35は患者IDあるいは被検試料番号に対する測定項目やデータ・エラーコードを付加する場合の判断基準が予め記憶されている。また、測光部14において測定された値や、この値に基づいて分析部32において得られた分析結果すなわち測定結果についても一旦記憶する記憶回路を備えている。
【0029】
CPU36は計測部30、制御部31、分析部32、記憶部35、入力部34および出力部33の各ユニット間の制御信号や測定データの送受を行うことによってシステム全体を統括的に制御する。
【0030】
センサ39はサンプリングプローブの吸引異常モニタ用をはじめ、試薬庫7の温度、試料や試薬の残量、洗浄に使用する純水の供給状態、洗剤の残量あるいは反応管が浸されている恒温水の温度など、測定結果に影響を及ぼす項目における異常の有無をモニタするための各種センサを備え、これらのセンサが検知した異常信号はCPU36に送られデータエラーの判断材料として認識される。
【0031】
このような構成をもつ本実施の形態における測定手順を図1〜図3を用いて説明する。但し、図3は測定手順を示すフローチャートである。
【0032】
測定に先立ち、操作者は血液などの被検試料の収納されたサンプル容器4をサンプルディスク3の所定の位置にセットする(ステップS1)。次に入力部34において患者IDあるいは被検試料番号に関するデータを入力した後、測定開始のコマンドを入力する(ステップS2〜S3)。CPU36はこのデータを受け、この被検試料に必要な測定項目を記憶部35から読み出し(ステップS4)、サンプル部機構制御回路41、反応部機構制御回路42、試薬部機構制御回路43に対して機構制御に関するデータを送る。
【0033】
サンプル部機構制御回路41はCPUの36指示に従って制御信号をサンプルディスク機構部44に送り、サンプルディスク機構部44はこの信号に基づいて、サンプル容器4が所定位置に設置されるようにサンプルディスク3を回転制御する。一方、サンプルディスク3と反応ディスク11の隣接部近傍にはサンプルアーム5が設けられ、サンプルアーム5の先端にはサンプルプローブ6が取付けられている。
【0034】
次に、サンプル部機構制御回路41はサンプルアーム機構部45とサンプルプローブ機構部46に対して制御信号を送り、サンプルアーム機構部45はこの信号に基づいてサンプルアーム5を回動し、その先端に装着されているサンプルプローブ6をサンプルディスク3に置かれているサンプル容器4に移動させる(ステップS5)。さらに、サンプルアーム機構部45は、このサンプルプローブ6をサンプル容器4へ降下して被検試料を所定量だけ吸引した後上昇させる(ステップS6)。但し、被検試料の吸引はサンプルプローブ機構部46によって行われる。
【0035】
サンプルプローブ6の上昇が終了すると、サンプルアーム機構部45はサンプルアーム5を回動することによって、サンプルプローブ6を反応ディスク11のサンプル分注位置へ移動し、この位置に設置されている反応セル12の内部にサンプルプローブ6を降下する(ステップS7)。次に、サンプルプローブ機構部46はサンプルプローブ6を用いて、反応セル12に被検試料を予め設定された量だけ分注する(ステップS8)。
【0036】
被検試料の分注が終了すると、試薬の分注動作に移行する。試薬部2の試薬庫7には、被検試料の測定項目に対して予め決められている試薬が収容された試薬容器8が円周状に配置されている。試薬部機構制御回路43は試薬庫7にセットされた試薬容器8の中からCPU36によって指定された試薬容器8に試薬アーム9−1,9−2が移動するように回転制御する。
【0037】
試薬庫7の近傍に設置される第1試薬アーム9−1および第2試薬アーム9−2は、その先端に試薬プローブ10−1及び10−2が取付けられており、試薬部機構制御回路43はこの2本の試薬アーム9−1、9−2を用い、試薬プローブ10−1、10−2を試薬庫7の所定位置に設置されている試薬容器8の位置まで移動する(ステップS9)。
【0038】
次に、試薬プローブ10をその試薬ビン8の内部へ降下して試薬を所定量だけ吸引した後(ステップS10)、再び上昇する。試薬プローブ10の上昇が終了すると、試薬アーム9を回動することによって、試薬プローブ10を反応ディスク11の所定の位置に置かれた反応セル12に移動し(ステップS11)、この反応セル12に対して試薬を予め設定された量だけ分注する(ステップS12)。但し、上記試薬容器8における吸引と、反応セル12への分注は試薬プローブ機構部52によって行われる。
【0039】
次に、反応部機構制御回路42は反応ディスク機構部48を用いて、被検試料と試薬が分注された反応セル12を撹拌する位置に移動するための回転動作を行う(ステップS13)。反応部機構制御回路42は撹拌機構部47を用い、反応ディスク11の外周近傍に備えられた撹拌器13を降下し、その先端に取り付けられた撹拌子によって反応セル12の 被検試料及び試薬の混合液を撹拌する(ステップS14)。このとき、図示しない恒温部制御回路によって反応セル12の温度は予め設定された温度に保たれる。
【0040】
撹拌によって被検試料と試薬との反応が完了したならば、反応ディスク11に設けられた測光部14はCPU36の指示信号に従い、その発光部61からの光を反応ディスク11の測光位置に配置された反応セル12に照射し、その透過光の光量を測定して反応セル12の被検試料の試薬による変化量を測定する(ステップS15)。この測定結果は測光部14の図示しないA/D変換器によってデジタル信号に変換された後、CPU36に送られ、CPU36はこの値を読み取り、分析部32に送る。分析部32はこの測定値に基づいて被検試料の定量的な成分分析を行う(ステップS16)。
【0041】
分析部32は、さらに上記成分分析の値に対して、必要に応じて後述する方法によりデータ・エラーコードを付加し、CPU36はこれらの結果を分析部32から読み出し、記憶部35に一旦保存する(ステップS17)。
【0042】
引き続き、反応部機構制御回路42は反応ディスク11を回転することによって、上記検査に使用した反応セル12を予め定められた洗浄位置に移動させ、この洗浄位置に備えられた洗浄ユニット15はこの反応セル12に対して洗浄ノズルと乾燥ノズルにより洗浄と乾燥を行い、1項目に関する検査を終了する(ステップS18)。
【0043】
多項目の検査においては被検試料の分注、試薬の分注、撹拌・反応、測定の各動作は上記の手順に従って繰り返し行われ、得られた検査結果(測定値)は順次分析部32に送られる。なお、上記ステップS17に示すデータ・エラーコードの付加手順についての詳細は後述する。
【0044】
次に測光部14と、この測光部14の測定結果に基づいて成分分析とデータ・エラーコードの付加を行う分析部32について述べる。図4は測光部14に用いられる分光光度計の構成図であり、発光部61と、分光部63と、受光部64と信号処理部65とを備えている。
【0045】
ハロゲンランプなどで構成される発光部61より光を被検試料62に照射する。この光が被検試料62を通過する時、その化学反応などの変化により、特定の波長の光が吸収される、いわゆる光の吸収現象が起こる。通過した光は、分光部63で分光され特定の波長の光強度変化を受光部64にて計測する。従って、被検試料に対する入射光の大きさと透過光の大きさの比(透過パーセント)を特定の波長の光で測定することによって、被検試料62の状態を定量的に把握することができる。
【0046】
被検試料62を透過した光は受光部64にて電気信号に変換され、信号処理部65において増幅やA/D変換が行われる。CPU36は特定の波長を有する透過光の値を順次読み取り、分析部32に送る。分析部32では送られてきた透過光の強度値I(λ)と、既に被検試料が無い状態で得られている単色光の強度値Io(λ)による透過率や吸光度を波長別に算出し、CPU36はその結果を記憶部35に一旦記憶する。このとき、記録される項目は1)測定項目名、2)測定結果、データ・エラーコードなどである。
【0047】
自動分析装置において発生するデータエラーにはいくつかの要因がある。以下では、その一例としてサンプリングプローブによる吸引不良について説明する。
【0048】
患者から採取した被検試料の中で、血液については採取したままの状態(すなわち原血)で測定されることは無く、一般には遠心分離器によって血清のみを分離して被検試料としている。この血清に対してサンプルプローブ6を用いて定量吸引、定量分注を行う際、患者の病状により血清の粘度が著しく高い場合や、遠心分離の不足などにより不純物が血清中に溶出してくる場合がある。このような場合には、血餅などによりサンプリングプローブ6が詰まり易くなるため、被検試料の正確な量の吸引が不可能となり、測定結果に大きな影響を与え、測定結果の信頼性を著しく低下させることになってしまう。
【0049】
このような詰まりの状態を検知する方法として、吸引動作時に吸引圧力変化をモニタする方法(以下サンプリングモニタ法)などがある。図5はサンプリングモニタ法の構成を示す図であり、サンプリングポンプを備えるサンプリングプローブ機構部46とサンプリングプローブ6を連結する管の途中に、この管内の圧力を検知する圧力センサ16を配置する。この圧力センサ16はサンプリングプローブによってサンプリング容器4の被検試料が吸引されるとき、管内の圧力を検出し、さらにその値をA/D変換する。CPU36はデジタル信号に変換されている圧力値を読み取り、吸引動作が正常であるか否かを判断し、吸引動作の異常が発見された場合にはこのとき得られた測定値に対して、吸引異常を示すデータ・エラーコードを付加する。
【0050】
以上はサンプリングプローブの吸引異常を検知するサンプリングモニタ法について述べたが、その他に試薬庫7の温度、試料や試薬の残量、洗浄に使用する純水の供給状態、洗剤の残量あるいは反応管が浸されている恒温水の温度など測定結果に影響を及ぼす項目については各種センサを使用してモニタすることが可能となっている。例えば、反応管の温度が定められた温度(37°C)に対して大きく異なる場合には、測定結果は大きな影響を受け、また試薬庫7の温度も定められた温度(例えば、10℃)以下に保たれていない場合は問題を発生する。
【0051】
撹拌不良の原因となるモータの動作状態についても専用のセンサによって検知され、その結果はI/Fを介してCPU36に送られ異常の有無がチェックされる。また上記サンプリングプローブにおける吸引異常の原因として取り上げた、溶液(試料および試薬)の高い粘性も撹拌不良の原因になり得る。
【0052】
一方、図4の発光部61において用いられるランプには耐用時間があり、この耐用時間を超して使用した場合には光量が低下、変動し、測定誤差の原因となる可能性がある。したがって、予め設定されたランプの耐用時間が過ぎたランプを使用した測定結果に対しては、ランプの耐用期限切れのデータ・エラーコードを付加するようにする。また試薬の使用期限切れやプローブについても、測定結果に対するデータ・エラーコードの付加も同様である。このような繰り返し使用する部品、消耗品、あるいは試薬に対しては使用時間をモニタリングする必要があり、耐用時間を超えている場合にはデータ・エラーコードの付加が望ましい。
【0053】
以上、本実施の形態の対象となるデータエラーと、その発生要因の具体例について簡単に述べた。次に、データ・エラーコード付加の設定基準について述べる。
【0054】
図6は測定項目と上記データエラー発生要因との関連を示した表であり、この場合、測定項目T3において各種のデータエラーが発生した場合の、他の測定項目に対するデータエラー発生の可能性を評価したものである。
【0055】
例えば、既に図5において述べたような理由により、サンプルプローブ6の吸引異常が測定項目T3の測定中に検知された場合、この吸引異常は試料そのものの問題であるため、同じ試料を用いて行う他の測定おいても共通の問題が発生すると考えられる。従って、実際にデータエラーの発生が認められた測定項目T3に対してはデータ・エラーコード「C」が、また発生が予想される他の測定項目にはデータ・エラーコード「c」が表中に入力される。尚、ここでは、実際にエラーが発生した項目と、そのエラーに関連してエラーの発生が予想される項目とが区別できるように、両者が区別可能なエラーコード(「C」と「c」)を付加するようにしている。また、実際に起こったほうのエラーコードを大文字「C」にし、関連のエラー発生が予想される項目ほうのエラーコードを小文字「c」にして、実際のエラーコードがどれで、関連のエラーコードがどれかということが一目で判別できるようにしている。
【0056】
一方、同じ測定項目T3の測定中に試薬劣化が原因のデータエラーが発生した場合には、この試薬がT3の測定にのみ使用される試薬であれば、T3に対してのみデータ・エラーコード「F」が記入される。このようなデータ・エラーコード設定基準(以下、設定基準)が全ての測定項目について予め設定され、記憶部35に保存される。
【0057】
図7はこのような設定基準を作成する場合の表示部38における入力画面を示す。例えば、操作者は設定基準作成コマンドを入力部34に入力することによって、このコマンドを受けたCPU36はこの図7の入力画面(a)を表示部38に表示する。続いて操作者は入力部34のマウスを用いて、例えばエラーCの「吸引不良」をクリックすることによって入力画面(b)が新たに表示される。この画面に対して、図6の設定基準に基づき「他項目への付加」をクリックして選択し、さらに付加するコードを「c」に設定した後、付加項目選択ボタンをクリックする。マウスによるクリックによって、新たに表示される表示画面(c)に対して影響を受ける項目の選択、あるいは全ての項目の選択を意味する「ALL」の選択を行う。
【0058】
一方、データエラーFの「試薬劣化」をクリックした場合には、入力画面(b)の「何もしない」をクリックして選択し、入力作業を終了する。このような作業を全てのデータエラーに対して行うことによって図6に示すような設定基準が装置の記憶部35に保存される。
【0059】
ところで、被検試料の分析を行う場合、複数の測定項目の夫々について定量分析を行い、これら複数の測定結果から診断を行うことは既に述べたが、このような複数の測定項目に対して、上記の設定基準に基づいて行われるデータ・エラーコードの付加方法について以下に述べる。
【0060】
図8はデータ・エラーコードの付加方法を示した図であり、例えば、1つの被検試料に対して、測定項目T1(GOT(グルタミン酸オキサル酢酸トランスアミナーゼ))、測定項目T2(GPT(グルタミン酸ビルビン酸トランスアミナーゼ))、測定項目T3(LDH(血清乳酸脱水素酵素))、測定項目T4(TP(総蛋白))、測定項目T5(ALB(アルブミン))について測定が順次行われる場合について示している。これらの測定においては、予め定められた波長における吸光度が測定結果として記憶部35に記憶される。
【0061】
図8(a)は最初のGOTの検査において吸引異常が上記の圧力センサ16の情報から判明した場合であり、このときの測定結果は報告されずに吸引異常のデータ・エラーコード「C」がデータ・エラーコード欄に付加される。さらに、この異常の原因は被検試料の性質(粘度や不純物混入)に基づくものであることが明らかであり、従って同じ被検試料を用いて行うGPT以降の検査の信頼性にも問題があるため検査は即座に中止される。
【0062】
一方、図8(b)はGOT,GPTの各検査においては吸引圧力の異常はとくに検知されず、3番目のLDHの検査において初めて吸引圧力の異常が検知された場合であり、このLDHのデータ・エラーコード欄にデータ・エラーコード「C」を付加し、TP以降の検査を中止するのみならず、既に測定が済んでいるGOTおよびGPTの測定結果に対してもデータ・エラーコード「c」を付加する。
【0063】
一方、図8(b)のGPTの測定においては、測定結果が異常な値を示し、レンジチェックによって正常範囲外の値となったため、データ・エラーコード「U」をGPTの測定結果に付加している。この異常値は、病態によるものであるのか、試薬等の異常に由来するものかはこの段階では不明であるが、装置内に置かれた各種センサなどからのデータエラー情報が無い場合には、この測定項目特有のデータエラーの可能性もある。従って、このデータ・エラーコード「U」を、この測定項目にのみ付加する。
【0064】
また、従来のデータ・エラーコード「C」あるいは「U」は、エラーが検出された項目のみに付加された。このため、GPTのデータ・エラーコード「U」の原因が判り難かったが、本実施の形態によればGPTにはデータ・エラーコード「c」が付加されるため、オペレータは全ての項目の結果を検証することなく、この試料に詰りの可能性のあることを容易に知ることができ、データ・エラーコード「U」の原因が、試料の詰りに由来するものと推測することができる。従って、再検査の判断が容易に行える利点がある。さらに、この項目を自動的に「再検」したい場合には、データ・エラーコード「c」に対して「再検」指定をしておけば、自動的に再検が行われ、操作の間違いや煩雑さを軽減することも可能となる。
【0065】
次に、上記データ・エラーコードの付加手順について図9のフローチャートを用いて説明する。この図ではT1〜TNのN個の測定項目についての手順について示している。図3の測定手順フローチャートのステップS1〜S16によって測定項目Tnの測定結果が得られた時点で、データエラー信号が所定のセンサ39から発生しているか否かをCPU36が検出し、データエラー信号が検知されていない場合は次の測定項目Tn+1の測定に移行する。一方、データエラー信号が検知された場合はそのデータエラーの種類、すなわち、どのセンサから送信されたものかを識別する(ステップ31)。
【0066】
次に、CPU36は記憶部35に予め保存されているデータ・エラーコード設定基準データを読み出し、上記のデータエラーと照合し、データ・エラーコードを決定する(ステップS32)。また、既に記憶部35に保存されている検査項目Tnの検査結果を読み出し、所定のデータ・エラーコード、例えば「C」を付加し、再び記憶部35に保存する(ステップS33)。
【0067】
次に、CPU36は、このデータエラーが測定項目Tn特有のデータエラーか否かをデータ・エラーコード設定基準データに基づいて判断し(ステップS34)、特有のデータエラーの場合には、次の測定項目Tn+1の測定に移行する。
【0068】
一方、このデータエラーが他の測定項目に対しても共通の場合には、この測定以前に行われた測定項目T1〜Tn−1における測定結果の有無を検索し(ステップS35)、無い場合にはそのまま測定を中断する(ステップS37)。一方、測定結果がある場合には、記憶部35に保存されているこれらの検査結果の全てを読み出し、データ・エラーコード設定基準に基づいた所定のデータ・エラーコード例えば「c」を付加し、再び記憶部35に記憶(ステップS36)した後測定を中断する(ステップS37)。
【0069】
従って、検知されたデータエラーが他の測定項目に対しても共通であればその時点で測定は中断される。一方、データエラーが無い場合あるいはその測定項目特有のデータエラーの場合には測定は継続される。
【0070】
尚、この測定を中断するか継続するかの判断については、更に詳細に、エラーの内容に基づいて判断するようにすることもできる。例えば、被検試料の吸引時あるいは吐出時のプローブ詰まりに基づくエラーであれば、それ以降の測定の継続は必要ないとして、エラーが検出された時点で測定を中断する。
【0071】
しかし、例えば、第1試薬を共通の試薬として使用する2つの測定項目(AとB)の測定において、第1試薬添加後の反応吸光度データに少しの異常が検知され、項目Aの測定結果のみがエラー付加基準を満たす状態となった場合には、使用した試薬はこの項目A、B間で共通であるから、エラーの出なかったもう一方の項目Bに対してもエラーを付加して、測定に用いられた共通の試薬(第1試薬)の試薬劣化等の異常がオペレータにわかるようにする。そして、このエラーについてはその他の測定項目には影響はないので、そのまま測定を継続するようにすることもできる。このように、エラーの要因によっては、測定を中断せず継続したほうが測定の効率が良い場合もある。
【0072】
測定が完了するかあるいは中断したならば、CPU36は記憶回路35において記憶された測定項目T1〜Tnの測定結果と、これに付加されたデータ・エラーコードを読み出し、表示部38あるいは印刷部37において出力する。(ステップS38)。
【0073】
さらに、測定を中断した場合、中断以降測定予定だった項目に対しては測定結果が無い状態となっている。この場合、なぜ結果が出ないのかがオペレータにわかるように、中断以降残りの測定項目にもエラーを付加するようにする。そのとき付加するエラーコードは、中断の原因に基づくエラーコードにすれば、よりオペレータが、どの項目から測定が中断してしまったか、結果が出ないのは中断によるものであること、及び結果が出ていない原因等の判断が容易にできるようになる。
【0074】
以上の手順を要約すれば、測定の途中で生ずる個々の異常現象に対して、記憶部35には予め定められたデータ・エラーコード設定基準がデータベースとして記憶されており、一つの異常現象が検知されたならば、CPU36は記憶部35のデータ・エラーコード設定基準に基づいて、発生した異常現象の原因が他の測定項目に影響するか否かを判断する。そして、この異常現象の原因が影響を及ぼす他の測定項目に対しては、測定値が既に得られている場合であっても遡ってデータ・エラーコードを付加する。
【0075】
この場合、図8(b)に既に示したように、実際に吸引異常が発生した測定項目を明確にするために、この項目には大文字の「C」、吸引異常の影響が考えられる他の関連測定項目には小文字の「c」のデータ・エラーコードを付加して、区別できることが望ましい。また、
なお、図8(b)においてサンプリングプローブの吸引異常(すなわちデータ・エラーコード)が無い場合は、残りのデータ・エラーコード「U」は再検査によって改善される可能性があるため、その原因を排除した後、再度検査が行われる。
【0076】
同様にして、データ・エラーコード「C」が付加された場合には、被検試料をサンプルディスク3から取り出し、目視検査などにより不純物の排除や希釈を施した後、再検査を行う。
【0077】
以上、本発明の実施の形態では、被検試料の各測定項目に対して行われる測定の結果、得られた測定結果に対して、異常値等によりデータ・エラーコードの付加が必要な場合、そのデータエラーの原因が他の測定項目に対しても影響を与えることが考えられる場合には、異常が検知された測定項目のみならず、異常が検知されなかった他の測定項目の中でもデータエラーの影響を受ける可能性のある測定項目があれば、その測定項目においてもデータ・エラーコードあるいはこれに準じるコードを自動的に付加する機能を備える。
【0078】
このような方法を採ることにより、例えば被検試料に上記のような計測精度を著しく劣化させる因子が含まれていた場合には、この被検試料の測定項目に対してデータ・エラーコードの欠落を防止することができ、試料の再確認や再検作業が漏れなく行われる。
【0079】
すなわち、本実施の形態によれば、1つの異常現象が発生した場合には、その異常現象の影響が及ぶと考えられる他の測定項目に対しても所定のデータ・エラーコードを付加することによって、従来は正しいと誤認され、さらに誤診に繋がる可能性のあった検査結果に対して警告を発することができる。従って、自動分析装置によって得られる検査結果の信頼性は大幅に向上する。
【0080】
なお、上記の本実施の形態に関する説明では、データエラーの発生要因として装置側の問題を中心に述べてきたが、被検試料側からデータエラーを付加することも可能である。例えば、同じ被検者の被検試料に対する過去の測定結果(測定履歴)を予め装置の記憶回路に記憶し保存しておき、その測定結果と新規に得られた測定結果との比較を行うことによって、測定データの信憑性を知ることができる。すなわち、このときの両者の差異が所定の範囲を超えている場合はデータエラーが発生している可能性が高く、データ・エラーコードとして検査結果に付加してもよい。これによって、再検査を促すための貴重な情報を与えてくれる。
【0081】
また、測定過程の途中(測定中)で、吸引あるいは吐出時のプローブ詰まりなど、装置の測定動作においてエラーが発生した場合、その時に測定中の測定項目に対しては、測定結果が出る前にあるいはたとえ測定結果が出たとしても、その測定項目およびエラーの発生要因により影響が出る可能性のある他の測定項目に対して自動的にデータ・エラーコードを付加するようにしてもよい。これによって、リアルタイムに測定のエラーが判別できるので、再検査に迅速に対応することができる。
【0082】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、測定の途中で異常現象が検知された場合、その異常現象の原因が影響をおよぼす可能性のある測定項目あるいは測定結果に対しても所定のエラー識別を付加することによって、より正確な測定結果を得ることができるので、誤った測定結果に基づき診断を行う可能性を大幅に低減できる。また、自動で再検指示を行いたい場合にも、操作指示の誤りや煩雑さを軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態における自動分析装置の計測部の斜視図を示す図。
【図2】 本発明の実施の形態における自動分析装置の概略ブロック図を示す図。
【図3】 本発明の実施の形態における測定手順のフローチャートを示す図。
【図4】 本発明の実施の形態における測光部の構成を示す図。
【図5】 本発明の実施の形態におけるサンプリングモニタ法の構成を示す図。
【図6】 本発明の実施の形態におけるデータ・エラーコード設定基準を示す図。
【図7】 本発明の実施の形態におけるデータ・エラーコード設定方法を示す図。
【図8】 本発明の実施の形態におけるデータ・エラーコード付加例を示す図。
【図9】 本発明の実施の形態におけるデータ・エラーコード付加手順のフローチャートを示す図。
【符号の説明】
1 サンプル部
2 試薬部
3 反応部
4 サンプル容器
5 サンプルアーム
6 サンプルプローブ
7 試薬庫
8 試薬容器
9 試薬アーム
10 試薬プローブ
11 反応ディスク
12 反応セル
13 撹拌器
14 測光部
15 洗浄部
16 圧力センサ
30 計測部
31 制御部
32 分析部
33 出力部
34 入力部
35 記憶部
36 CPU

Claims (6)

  1. 反応セルに分注された被検試料と試薬との反応の測定を行う測定手段と、前記測定手段による測定中あるいは測定結果においてエラーを検知する検知手段と、前記検知手段によりエラーが検知された測定中の測定項目あるいは測定結果に対してエラー識別符合を付加する付加手段とを備え、前記付加手段は、該エラーにより測定に影響を受ける他の測定項目あるいは測定結果に対してエラー識別符号の付加が可能であることを特徴とする自動分析装置。
  2. 前記エラー識別符号は、エラーの要因の種類により異なること、または、エラーが検知された測定項目あるいは測定結果と該エラーにより測定に影響を受ける他の測定項目あるいは測定結果とで異なることを特徴とする請求項1記載の自動分析装置。
  3. 同一被検者の被検試料の測定履歴を記憶する記憶手段を備え、前記検知手段は、被検者の被検試料の測定結果に対し、前記記憶手段における当該被検者の測定履歴に基づいてエラーの検知を行うことを特徴とする請求項1記載の自動分析装置。
  4. 測定結果を出力する出力手段を備え、前記出力手段は、前記測定項目あるいは前記測定結果に対して前記エラー識別符号を付加して出力することを特徴とする請求項1または2記載の自動分析装置。
  5. 反応セルに分注された被検試料と試薬との反応の測定を行うステップと、前記被検試料と試薬との反応の測定中あるいは測定結果においてエラーを検知するステップと、前記エラーが検知された測定中の測定項目あるいは測定結果に対してエラー識別符合を付加するステップと、該エラーにより測定に影響を受ける他の測定項目あるいは測定結果に対してエラー識別符号を付加するステップとを有することを特徴とする自動分析装置におけるデータ管理方法。
  6. 前記エラー識別符号は、エラーの要因の種類により異なること、または、エラーが検知された測定項目あるいは測定結果と該エラーにより測定に影響を受ける他の測定項目あるいは測定結果とで異なることを特徴とする請求項5記載の自動分析装置におけるデータ管理方法。
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