JPH0886784A - 自動分析装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】患者検体測定の際に、未測定検体または再測定
待ち状態の検体の排除等の検体の誤設置をなくし、検体
依頼の操作における誤操作を少なくできる自動分析装置
の機能を提供することにある。 【構成】生体試料を分析するための自動分析装置であっ
て、操作部に分析部で測定した検体ディスク２のポジシ
ョンもしくは未測定である等のポジションの情報を記憶
し、検体の測定依頼時に試料ディスク２のポジションの
情報にしたがって検体設置可能なポジションのみを自動
的に画面表示部２１に表示する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、生体試料中の成分を分
析する自動分析装置に係り、特に自動分析装置の操作を
より簡潔に、かつ確実にするための機能を持つ自動分析
装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、自動分析装置における臨床化学検
査項目は増加し、そのデータを基にした診断・治療が２
４時間態勢で行われている。自動分析装置も多機能化
し、その使用にあたってはトレーニングを受けた専門の
オペレータが行っている。しかし、夜間・休日などの専
門オペレータのいない場合、緊急の検査が要求されると
医者や看護婦などの装置に不慣れなオペレータが装置の
操作を行っているというのが現状である。

【０００３】従来の自動分析装置における操作手順は、
以下のとおりである。操作部で患者検体の依頼を画面よ
り入力し、検体を試料容器配列部のポジションに設置
し、分析を開始する。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】従来の自動分析装置に
おいては、どの画面を使用して患者検体の依頼を行えば
良いか、どのポジションに検体を設置すればよいか等が
オペレータに装置側より提示されていなかったため、検
体の測定依頼時の試料に関する情報（測定する項目，設
置した試料容器配列部のポジション等）の入力操作にお
いて、既に検体が設置されているポジションを入力して
しまったり、既に設置されていた検体が未測定検体また
は再測定待ちの検体であるにも関わらず誤って排除し、
別の新たな検体を設置してしまう等の誤りが生じ易いと
いう問題点があった。

【０００５】本発明の目的は、患者検体を設置する際に
誤設置されにくい自動分析装置を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】自動分析装置は、分析部
と操作部に大別される。

【０００７】本発明は、操作部には分析部で測定した検
体もしくは未測定である等の試料容器配列部上のポジシ
ョンごとの情報を記憶する領域を持ち、試料容器配列部
のポジション毎の処理，未処理情報を記憶し、その情報
にしたがって操作部は設置可能なポジションであるか判
断し、自動的に設置可能なポジションのみを画面表示す
る機能を用いて構成したものである。

【０００８】ポジションごとの情報としては、例えば分
析部の試料配列部のポジションごとに「１．測定済み」
「２．依頼項目が登録されているが未測定」「３．測定
中」「４．再測定待ち」「５．結果出力終了」等の設置
されている検体の情報を示す。

【０００９】

【作用】上記技術的手段の働きは次のとおりである。

【００１０】試料容器配列部の未測定検体または再測定
待ちの検体を誤って排除してしまったり、使用できない
検体設置ポジションを入力してしまったりすることの原
因が、測定依頼時に使用できる検体の設置ポジションが
装置側より提示されていなかったためであることから、
操作部に「１．測定済み」「２．依頼項目が登録されて
いるが未測定」「３．測定中」「４．再測定待ち」
「５．結果出力終了」等のポジション情報を記憶させる
領域を持ち、上記情報を記憶させることによって装置に
設置可能なポジションであるか判断させ、その情報に従
って分析依頼時に設置可能ポジションのみを自動的に画
面表示することにより、前記誤操作を防止し、操作方法
を容易にすることができる。

【００１１】上記画面表示の初期状態においては、分析
可能なポジショが表示されていることとする。

【００１２】

【実施例】以下本発明の実施例を図１〜図３を用いて詳
細に説明する。

【００１３】図１は、本発明を適用した自動分析装置の
一実施例を示す概略図、図２は、試料容器配列部の検体
設置可能ポジション表示をするための処理例を示す図、
図３は、図２の各検体設置ポジションに帰属する情報の
構成図、図４は、図２の検体設置可能ポジションを表示
する画面の例である。

【００１４】本発明の一実施例に係る自動分析装置につ
いて説明する。

【００１５】図１において、試料を入れた検体容器１
は、検体ディスク２上に複数個設置されている。前記検
体ディスク２は、コンピュータ３によりインターフェイ
ス４を介して制御される。

【００１６】また、前記検体ディスク２は、分析される
試料の順番に従って検体機構５の分注プローブの下まで
回転移動し、所定の検体容器１の検体は、検体分注機構
５に連結された検体用ポンプ７により反応容器列中の対
応する反応容器６の中に所定量分注される。

【００１７】検体を分注された反応容器６は、反応槽９
の中を第１試薬添加位置まで移動する。移動した前記反
応容器６には、試薬分注プローブ８に連結された試薬用
ポンプ１１により試薬容器１２から吸引された試薬が所
定量加えられる。

【００１８】第１試薬添加後の反応容器６は、撹拌機構
１３の位置まで移動し、最初の撹拌が行われる。

【００１９】このような試薬の添加−撹拌が、第１〜第
４試薬について行われる。

【００２０】内容物が撹拌された前記反応容器６は光源
から発した光束中を通過し、この時の吸光度は多波長光
度計１５により検知される。検知された吸光度信号はＡ
／Ｄコンバータ１６を経由して、インターフェイス４を
介してコンピュータ３に入り、検体の濃度に変換され
る。

【００２１】濃度変換されたデータは、前記インターフ
ェイス４を介してプリンタ２３から印字出力され、画面
表示部２１に表示される。２４はフロッピーディスクで
ある。

【００２２】測光の終了した前記反応容器６は、洗浄機
構１９の位置まで移動し、容器洗浄ポンプ２０により内
部を排出後、水で洗浄され、次の分析に供される。

【００２３】画面２１またはキーボード２２により、検
体ごとに分析項目および分析条件の入力を行うことがで
きる。

【００２４】次に試料容器配列部の検体設置ポジション
の表示をするための処理について説明する。

【００２５】図２において、操作部のコンピュータは、
ポジション情報記憶部と設置可能判断部を有し、試料容
器配列部の検体設置ポジションが設置可能状態であるこ
とを確認すると、操作部の画面表示部２１の画面に該当
するポジション番号を表示して分析検体の設置を促す。
検体の登録が終了すると次のポジションに対して上記動
作を繰り返す。ポジション情報が設置不可の状態にある
場合には、該当するポジション番号をスキップし、次の
ポジションの情報の確認を行う。

【００２６】次に試料容器配列部の検体設置ポジション
の情報は、ポジション番号３１，ポジションの状態３
２，設置可能フラグ３３から構成されている。ポジショ
ン番号３１は、試料容器配列部の検体設置ポジション番
号である。各ポジションの状態３２は「検体なし」「ポ
ジション登録済み」「測定中」「再測定待ち」「測定終
了」などの状態のことである。設置可能フラグ３３は、
上記のポジションの状態が「検体なし」「結果出力完
了」などの新たな測定に使用可能な状態である場合には
「ＯＮ」になり、上記状態以外の使用不可能な状態であ
る場合には「ＯＦＦ」になる。このポジションの情報をコ
ンピュータ３に送り、装置はポジションが設置可能状態
であるかを判断する。

【００２７】次に検体設置ポジションを表示する画面に
ついて説明する。

【００２８】図４において、図２に示す処理によって検
体設置が可能であると判断された検体設置ポジション
は、検体設置ポジション表示エリア４１に表示される。
オペレータは、検体設置ポジション表示エリア４１に表
示されたポジションに検体を設置し、分析を開始するこ
とができる。上記画面に遷移時の初期状態は、分析可能
な試料配列部のポジションが表示されている。

【００２９】本発明を適応した自動分析装置では、オペ
レータは、表示された検体設置ポジションが常に設置可
能ポジションであるので、例えば未測定の検体または再
測定待ちの検体であるか等の確認を必要とせずに新たな
検体を試料配列部に設置することができる。もし、その
ポジションに検体が設置されていたとしてもその検体は
「測定終了」状態であるので、その検体を取り除き、該
当するポジションは新たな検体の登録に使用することが
できる。

【００３０】

【発明の効果】本発明によれば、試料容器設置部のポジ
ションの情報を記憶させ、その情報をもとにして設置可
能ポジションを判断し、検体の測定依頼時に設置可能ポ
ジションのみを自動的に画面表示する機能を有するの
で、操作の容易なかつ誤操作を少なくした自動分析装置
を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の自動分析装置を示す概略図
である。

【図２】試料容器配列部の検体設置ポジションを画面表
示するための処理例を示す図である。

【図３】図２の検体設置ポジションに帰属する情報の構
成図である。

【図４】図２の検体設置可能ポジションを表示する画面
例である。

【符号の説明】

１…検体容器、２…検体ディスク、３…コンピュータ、
６…反応容器、８…試薬分注プローブ、１２…試薬容
器、１５…多波長光度計、２１…画面表示部、２２…キ
ーボード、３１…ポジション番号、３２…ポジションの
状態、３３…設置可能フラグ、４１…試料容器配列部の
検体設置ポジション表示エリア。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】試料容器配列部の試料容器から反応ライン
   上の反応容器へ試料を分注し、上記反応ライン上の反応
   容器へ試薬液を分注する分析部と、この分析部の動作を
   制御し上記分析部より得られた測定データを処理する操
   作部から構成される自動分析装置において、上記操作部
   は、上記試料容器配列部の各ポジションが使用可能であ
   るか否かの情報を記憶する記憶部と、その情報にしたが
   ってどのポジションが検体の追加設置が可能であるかを
   判断する判断部と、検体設置可能ポジションを画面表示
   する表示部とを備えたことを特徴とする自動分析装置。