JP3901111B2 - 圧延装置および圧延方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、互いに対面させて環状に配置した板片状の多数のエレメントに金属帯であるリングを通して構成した無端金属ベルトのリングに係り、このリングを圧延する圧延装置および圧延方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両においては、トランスミッションの変速比を車両の走行状況に応じて調整する自動変速機が搭載される。このような自動変速機の1つに、変速比を無段階に調整するベルト式無段変速機(CVT:Continuously Variable Transmission)が搭載されることがある。
【0003】
このCVTは、エンジン出力を効率的に引き出すことが可能であり、燃費および走行性能の向上に優れる。実用化されたCVTの1つとして、金属ベルトと一対のプーリとを用いて、油圧によってプーリの有効径を変化させることで連続的に無段の変速を実現するものがある。無端金属ベルトが、入力軸に取付けられた入力側プーリおよび出力軸に取付けられた出力側プーリに巻き掛けられて使用される。入力側プーリおよび出力側プーリは、溝幅を無段階に変えられる1対のシーブをそれぞれ備え、溝幅を変えることで、無端金属ベルトの入力側プーリおよび出力側プーリに対する巻付け半径が変わり、これにより入力軸と出力軸との間の回転数比、すなわち変速比を連続的に無段階に変化させることができる。
【0004】
この無端金属ベルトは、厚さの異なる複数の種類のエレメントを準備し、これら複数の種類のエレメントを予め定められた個数の比率でランダムに組合せる。組合せたエレメントに金属帯を通すことにより無端金属ベルトが製造される。このような無端金属ベルトのエレメントや金属帯であるリングには高い寸法精度が要求される。
【0005】
この無端金属ベルトに用いられるリングを製造するに当っては、超強力鋼であるマルエージング鋼の薄板の端部同士を溶接して円筒状のドラムを形成し、そのドラムを所望の幅に裁断して薄板状のリングとする。そして、その裁断により発生するバリやエッジを除去するために、リングにバレル研磨を施した後、リングを圧延して所望の板厚とする。
【0006】
発行番号12000のトヨタ技術公開集(非特許文献1)は、一対の圧延ローラによりリングを圧延する圧延装置を開示する。この圧延装置は、リングの粗圧延時には、各圧延ローラを位置制御することにより各圧延ローラ間の隙間を変化させて圧延を行なうとともにリングの圧延前の板厚を、リングの周方向変形(伸び)速度に基づいて演算して、リングの仕上げ圧延時に、演算したリングの圧延前の板厚に応じて、各圧延ローラ間の隙間または圧延荷重を制御する。
【0007】
この圧延装置によると、リングの板厚をミクロン単位で直接測定することは時間がかかり過ぎるので、粗圧延時のワークの周長の伸び速度からリングの板厚を推定して仕上げ圧延条件を補正する。これは、圧下率の高い粗圧延時にはリングの変形速度が大きく、リングの板厚減少速度も大きい。板厚減少速度は、リングの周方向変形(伸び)に比例しており、板厚の僅かな変化が周方向変形速度として増幅されて現れる。そのため、周方向変形速度を、引張位置検出センサによる検出信号に基づいて制御装置を用いて算出して、算出された周方向変形速度に基づいて圧延前の板厚を推定して、仕上げ圧延条件が補正される。
【0008】
【非特許文献1】
トヨタ技術公開集、発行番号12000、2001年2月28日発行
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したリングの圧延装置においては、粗圧延時のリングの周方向の変形速度に基づいて仕上げ圧延条件を補正するものにすぎない。粗圧延時においてリングの形状の7〜8割が決定されるので、仕上げ圧延時の圧延条件を補正するだけでは所望の寸法精度を確保できない場合がある。たとえば、圧延装置の周囲温度が上昇したり、圧延装置に仕掛けられたリング自体の温度が高いことなどにより、粗圧延前のリングの温度が基準温度(粗圧延条件および仕上げ圧延条件を決定した際の基準温度)から乖離する場合である。このような場合には、上述した圧延装置を用いても、リングの温度変化による粗圧延条件の変動が大きく、粗圧延時のリングの周方向変形速度に基づいて推定された圧延前の板厚から仕上げ圧延条件を補正しても、所望の寸法精度を確保できない。
【0010】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、無段変速機に用いられるリングの圧延加工において、リングの温度が変動する場合であっても高い寸法精度を実現する、圧延装置および圧延方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
第1の発明に係る圧延装置は、複数のエレメントをその板厚方向に並べて、エレメントのサドル部に環状のリングを通すことにより構成された無端金属ベルトにおけるリングを圧延加工する。この圧延装置は、リングを挟持して圧延する一対のローラおよびリングに張力を付与するローラを備える。さらに圧延装置は、圧延前のリングの温度を測定するための測定手段と、リングの温度と圧延条件との関係を予め記憶するための記憶手段と、測定されたリングの温度と関係とに基づいて、圧延条件を変更するための変更手段とを含む。
【0012】
第1の発明によると、測定手段により測定された圧延前のリングの温度と、予め記憶されたリングの温度と圧延条件との関係とに基づいて、変更手段が圧延条件を変更する。圧延前のリングの温度が高いほど(特に温度差が20℃以上の場合)、リングの変形抵抗値は小さくなるので、リングを所望の板厚にするための圧延条件(粗圧延力、粗圧延張力、仕上げ圧延力、仕上げ圧延張力)が変化する。そこで、リングの温度が標準温度よりも高い分だけ、圧延条件(粗圧延力、粗圧延張力、仕上げ圧延力、仕上げ圧延張力)を変更する。これにより、リングの温度の変化によりリングの変形抵抗値が変化しても、圧延終了直前(仕上げ圧延終了直前)の板厚変化量が一定範囲になるので、製品であるリングの仕上り板厚の寸法精度が向上する。特に、基準温度と圧延前の実際のリングの温度との温度差が±5℃程度であれば、粗圧延時のリングの寸法変化に基づいて仕上げ圧延条件を補正すれば良好な寸法精度を得ることができるが、温度差が20℃以上になれば、そのようにしても、圧延終了直前(仕上げ圧延終了直前)の板厚変化量が一定範囲にならない。第1の発明によると、リングの温度によって実圧延(粗圧延および仕上げ圧延)の条件を補正するので、圧延終了直前(仕上げ圧延終了直前)の板厚変化量が一定範囲になる。その結果、無段変速機に用いられるリングの圧延加工において、リングの温度が変動する場合であっても高い寸法精度を実現する圧延装置を提供することができる。
【0013】
第2の発明に係る圧延装置においては、第1の発明の構成に加えて、記憶手段は、リングの温度と圧延条件を変更するための温度補正係数との関係を予め記憶しており、変更手段は、測定されたリングの温度と関係とに基づいて温度補正係数を算出して、算出された温度補正係数に基づいて圧延条件を変更する。
【0014】
第2の発明によると、圧延条件(粗圧延力、粗圧延張力、仕上げ圧延力、仕上げ圧延張力)は、温度補正係数に基づいて補正することができるので、たとえばリングの温度ごとに圧延条件を記憶する必要がない。
【0015】
第3の発明に係る圧延装置においては、第1または2の発明の構成に加えて、測定手段は、圧延する一対のローラやリングに張力を付与するローラのいずれか若しくはそれらのローラに当接するローラの温度を、リングの温度として測定する。
【0016】
第3の発明によると、リングは、板厚が薄く、温度を直接測定することが困難であるが、リングおよびローラが金属であるので熱伝導率が高く、リングと標準温度との温度差はローラと標準温度との温度差に比例し、リングの温度をローラの温度で代表させることができることから、ローラの温度をリングの温度として測定できる。
【0017】
第4の発明に係る圧延装置においては、第1または2の発明の構成に加えて、測定手段は、圧延する一対のローラやリングに張力を付与するローラのいずれか若しくはそれらのローラに当接するローラの軸受の温度を、リングの温度として測定するための手段を含む。
【0018】
第4の発明によると、リング、ローラおよびローラの軸受が全て金属であるので熱伝導率が高く、リングと標準温度との温度差はローラの軸受の温度と標準温度との温度差に比例し、リングの温度をローラの軸受の温度で代表させることができることから、ローラの軸受の温度をリングの温度として測定できる。
【0019】
第5の発明に係る圧延装置においては、第1〜4のいずれかの発明の構成に加えて、圧延条件は、粗圧延工程の圧延条件を含む。
【0020】
第5の発明によると、リングの形状の7〜8割が決定される粗圧延工程における粗圧延力、粗圧延張力を補正するので、仕上げ圧延時の圧延条件を補正する場合に比べて、所望の寸法精度の確保が容易になる。
【0021】
第6の発明に係る圧延装置においては、第1〜4のいずれかの発明の構成に加えて、圧延条件は、粗圧延工程の圧延条件および仕上げ圧延工程の圧延条件を含む。
【0022】
第6の発明によると、リングの形状の7〜8割が決定される粗圧延工程における粗圧延力、粗圧延張力を補正することに加えて、仕上げ圧延工程における仕上げ圧延力、仕上げ圧延張力を補正するので、粗圧延条件のみまたは仕上げ圧延条件のみを補正する場合に比べて、所望の寸法精度の確保が容易になる。
【0023】
第7の発明に係る圧延方法は、複数のエレメントをその板厚方向に並べて、エレメントのサドル部に環状のリングを通すことにより構成された無端金属ベルトにおけるリングを圧延加工する。この圧延方法は、リングを挟持して圧延する一対のローラの一方およびリングの張力を付与するローラにリングを巻き掛けるステップと、圧延前のリングの温度を測定する測定ステップと、測定されたリングの温度と予め準備されたリングの温度と圧延条件との関係とに基づいて、圧延条件を変更する変更ステップとを含む。
【0024】
第7の発明によると、測定ステップにて測定された圧延前のリングの温度と、予め準備されたリングの温度と圧延条件との関係とに基づいて、変更ステップにて圧延条件が変更される。圧延前のリングの温度が高いほど、リングの変形抵抗値は小さくなるので、リングを所望の板厚にするための圧延条件が変化する。そこで、リングの温度が標準温度よりも高い分だけ、圧延条件を変更する。これにより、温度の変化によりリングの変形抵抗値が変化しても、圧延終了直前(仕上げ圧延終了直前)の板厚変化量が一定範囲になるので、製品であるリングの仕上り板厚の寸法精度が向上する。その結果、無段変速機に用いられるリングの圧延加工において、リングの温度が変動する場合であっても高い寸法精度を実現する圧延方法を提供することができる。
【0025】
第8の発明に係る圧延方法においては、第7の発明の構成に加えて、関係は、リングの温度と圧延条件を変更するための温度補正係数との関係であり、変更ステップは、測定されたリングの温度と関係とに基づいて温度補正係数を算出して、算出された温度補正係数に基づいて圧延条件を変更する。
【0026】
第8の発明によると、圧延条件(粗圧延力、粗圧延張力、仕上げ圧延力、仕上げ圧延張力)は、温度補正係数に基づいて補正することができるので、たとえばリングの温度ごとに圧延条件を記憶する必要がない。
【0027】
第9の発明に係る圧延方法においては、第7または8の発明の構成に加えて、測定ステップは、圧延する一対のローラやリングに張力を付与するローラのいずれか若しくはそれらのローラに当接するローラの温度を、リングの温度として測定する。
【0028】
第9の発明によると、リングは、板厚が薄く、温度を直接測定することが困難であるが、リングおよびローラが金属であるので熱伝導率が高く、リングと標準温度との温度差はローラと標準温度との温度差に比例し、リングの温度をローラの温度で代表させることができることから、ローラの温度をリングの温度として測定できる。
【0029】
第10の発明に係る圧延方法においては、第7または8の発明の構成に加えて、測定ステップは、圧延する一対のローラやリングに張力を付与するローラのいずれか若しくはそれらのローラに当接するローラの軸受の温度を、リングの温度として測定するステップを含む。
【0030】
第10の発明によると、リング、ローラおよびローラの軸受が全て金属であるので熱伝導率が高く、リングと標準温度との温度差はローラの軸受の温度と標準温度との温度差に比例し、リングの温度をローラの軸受の温度で代表させることができることから、ローラの軸受の温度をリングの温度として測定できる。
【0031】
第11の発明に係る圧延方法においては、第7〜10のいずれかの発明の構成に加えて、圧延条件は、粗圧延工程の圧延条件を含む。
【0032】
第11の発明によると、リングの形状の7〜8割が決定される粗圧延工程における粗圧延力、粗圧延張力を補正するので、仕上げ圧延時の圧延条件を補正する場合に比べて、所望の寸法精度の確保が容易になる。
【0033】
第12の発明に係る圧延方法においては、第7〜10のいずれかの発明の構成に加えて、圧延条件は、粗圧延工程の圧延条件および仕上げ圧延工程の圧延条件を含む。
【0034】
第12の発明によると、リングの形状の7〜8割が決定される粗圧延工程における粗圧延力、粗圧延張力を補正することに加えて、仕上げ圧延工程における仕上げ圧延力、仕上げ圧延張力を補正するので、粗圧延条件のみまたは仕上げ圧延条件のみを補正する場合に比べて、所望の寸法精度の確保が容易になる。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
【0036】
本実施の形態に係る圧延装置は、無端金属ベルトを構成する1本のリングを、粗圧延工程および仕上げ圧延工程を経て、所望の板厚を有するリングに圧延する。このため、まず、以下の説明において、多数のエレメントが互いに板厚方向に環状に並べて配置され、その左右のサドル部にリングを通して各エレメントが結束されて構成された無端金属ベルトおよびその無端金属ベルトを使用したベルト式無段変速機について説明する。
【0037】
図1を参照して、本発明の実施の形態に係る圧延装置で圧延加工されるリングにより構成される無端金属ベルトが用いられるベルト式無段変速機100について説明する。このベルト式無段変速機100においては、無端金属ベルト106が、入力軸200に取付けられた入力側プーリ220および出力軸300に取付けられた出力側プーリ320に巻き掛けられて使用される。
【0038】
入力側プーリ220および出力側プーリ320は、溝幅を無段階に変えられる1対のシーブ108をそれぞれ備え、車両の走行状態に応じて制御される油圧回路により溝幅を変えることで、無端金属ベルト106の入力側プーリ220および出力側プーリ320に対する巻付け半径が変わり、これにより入力軸200と出力軸300との間の回転数比、すなわち変速比を連続的に無段階に変化させることができる。
【0039】
図2を参照して、無端金属ベルト106は、多数のエレメント102が互いに板厚方向に環状に並べて配置され、その左右のサドル部に環状の金属帯であるリング104を通して各エレメント102が結束されて、図3に示すように、全体として、無端金属ベルト106が構成される。
【0040】
エレメント102の形状の一例を、図4および図5に示す。エレメント102の幅方向の両側の側面は、シーブ108におけるテーパ状のシーブ面110に接触する対シーブ摩擦面112であって、シーブ面110と一致するテーパ面とされている。その対シーブ摩擦面112を備えた基体部分114の幅方向での中心部に、図4での上側に延びた首部116が形成され、その首部116が、左右に広がった頂部118につながっている。その左右に広がった頂部118と基体部分114との間にスリットが形成されており、この左右2つのスリットの部分にリング104が通されている。そして、基体部分114におけるリング104が接触する面がサドル面120となっている。
【0041】
このサドル面120の高さは、基体部分114を横切るピッチ線Pからの寸法で表わされる。また、エレメント102の幅は、ピッチ線P上の寸法で表わされる。なお、頂部118のうち首部116の延長位置には、一方の面側に凸となり、他方の面側では凹となったディンプル・ホール122が形成されており、互いに隣接するエレメント102のディンプル・ホール122が互いに嵌合するようになっている。なお、ディンプル・ホール122の凸部を有する面がエレメントの表面、凹部を有する面がエレメントの裏面である。
【0042】
図4に示すように、サドル面120は上に凸の曲面形状を有する。この曲面形状に沿ってリング104が当接している。
【0043】
無端金属ベルト106は、1対のシーブ108の間に挟み付けられて使用される。その場合、シーブ面110および対シーブ摩擦面112がテーパ面であるために、各エレメント102には、シーブ108による挟圧力により半径方向での外側に荷重が作用するが、各エレメント102がリング104によって結束されているので、リング104の張力により半径方向での外側への移動が規制される。その結果、シーブ面110と対シーブ摩擦面112との間に摩擦力が生じ、あるいは油膜の剪断力が生じてシーブ108と無端金属ベルト106との間でトルクが伝達される。
【0044】
リング104は、より詳しくは、図2および図4に示すように、9〜12層に積層された状態で各エレメント102を結束している(ただし、図2および図4では9〜12層ではなく3層として表わしている)。この場合、下層のリング104ほど周長が短く、上層のリング104ほど周長が長くされる。このリング104の内周側(図の下側)には、自動変速機の潤滑油を保持するためのクロスハッチが設けられる。このクロスハッチは、圧延ローラに設けられたクロスハッチ溝が転写されることにより形成される。
【0045】
本実施の形態に係る圧延装置は、このようなリング104を、所望の板厚に圧延する。
【0046】
図6を参照して、本実施の形態に係る圧延装置を説明する。図6は、圧延装置を上方から見た図である。一対の圧延ローラ(小圧延ローラ3500および大圧延ローラ3600)からなる圧延部と、引張ローラ4300からなる引張部と、これら圧延部と引張部とを制御する制御装置1000とを含む。小圧延ローラ3500には、リング104の内周側にクロスハッチを付与するためのクロスハッチ溝が設けられる。
【0047】
小圧延ローラ3500と大圧延ローラ3600とからなる一対の圧延ローラのうちの小圧延ローラ3500と、引張ローラ4300との間に巻回されたリング104を、制御装置1000により制御される小圧延ローラ3500と大圧延ローラ3600とにより圧延する。リング104の圧延後の板厚は、小圧延ローラ3500と大圧延ローラ3600との隙間(以下、ローラ間隙という)、小圧延ローラ3500と大圧延ローラ3600とによる圧延時の荷重(以下、圧延荷重という)により変動する。
【0048】
圧延前のリング104は、一般的には板厚1mm以下の薄板であるが、材料メーカの圧延による板厚変動や、前工程における板厚変動(たとえば、接合時の段差、バレル研磨等で発生する板厚変動)を伴う。
【0049】
小圧延ローラ3500および大圧延ローラ3600の中の大圧延ローラ3600は、固定台3650に設けられた一対のバックアップローラ3620およびバックアップローラ3630に圧接されており、所定の位置で回転可能に保持される。小圧延ローラ3500は、可動台3250に設けられた一対のバックアップローラ3300およびバックアップローラ3400ならびに大バックアップローラ3200に圧接されており、バックアップローラ3300およびバックアップローラ3400の回転に連動して回転するとともに、固定台3650に対する可動台3250の図中に示す水平方向の矢印に沿う相対移動に伴って所定の範囲で変位可能である。可動台3250は、圧延荷重用モータ3000(他に、空気圧を用いたアクチュエータであってもよい)によって、固定台3650に対して相対移動される。
【0050】
可動台3250には、ローラ送り量検出器3150および圧延側ロードセル3100が設けられる。ローラ送り量検出器3150は、固定台3650に対する可動台3250の相対移動に伴う小圧延ローラ3500の送り量、すなわち大圧延ローラ3600に対するおよび小圧延ローラ3500の変位量を検出し、ローラ間隙を検出する。圧延側ロードセル3100は、圧延荷重を測定する。
【0051】
引張ローラ4300は、可動ローラ台4350に引張軸を中心として回転可能に支持されており、リング104が巻回された状態で、引張荷重用モータ4000(他に、空気圧を用いたアクチュエータであってもよい)によって、可動ローラ台4350に作用する図中の上方向の矢印に沿う引張力によってリング104に所定の張力を付与する。
【0052】
可動ローラ台4350には、引張位置検出器(周長検出器)4100、引張側ロードセル4200、渦流式板厚センサ4360が設けられる。引張位置検出器4100は、可動ローラ台4350の図中の上方向の矢印に沿う位置、すなわち引張軸の上方向の矢印に沿う位置を検出する。この検出された可動ローラ台4350の位置に基づいて、リング104の周方向の長さ、すなわちリング104の周方向変形(伸び量)やその変形速度(伸び速度)を検出する。
【0053】
制御装置1000は、引張位置検出器4100、ローラ送り量検出器3150、圧延側ロードセル3100からの各種検出信号に基づいて、各種演算処理を行なう。制御装置1000は、演算処理結果に基づいて、圧延荷重用モータ3000を制御することにより、小圧延ローラ3500および大圧延ローラ3600の位置制御または圧延荷重制御を行なう。
【0054】
制御装置1000は、リング104の圧延初期にはローラ間隙を変化させて圧下率の高い粗圧延を行ない、時間の経過とともにローラ間隙を一定に保持して、圧下率の低い仕上げ圧延に移行させる。制御装置1000は、粗圧延時には、小圧延ローラ3500と大圧延ローラ3600とを位置制御することにより小圧延ローラ3500と大圧延ローラ3600との隙間を変化させて圧下率の高い圧延を行なう。
【0055】
制御装置1000は、仕上げ圧延時には、ローラ送り量検出器3150、圧延側ロードセル3100からの検出信号に基づいてローラ間隙または圧延荷重を制御する。また、制御装置1000は、粗圧延時および仕上げ圧延時において、引張位置検出器(周長検出器)4100、引張側ロードセル4200、渦流式板厚センサ4360からの各種検出信号に基づいて、リング104が所定の周長や板厚になるように、引張荷重用モータ4000を制御して、可動ローラ台4350の位置制御およびリング104に付与される張力制御を行なう。
【0056】
このように制御装置1000は、粗圧延時および仕上げ圧延時の双方において圧延荷重(圧延力)および張力(圧延張力)を制御する。
【0057】
圧延装置は、リング104の温度を測定するための温度センサ3420が設けられる。本実施の形態に係る圧延装置においては、図6に示すように、リング104が巻回される小圧延ローラ3500に当接するバックアップローラ3400の軸受3410の温度を、リング104の温度として測定する。なお、リング104の温度は、軸受3410の温度ではなく、リング104そのものの温度であっても、リング104が巻回される小圧延ローラ3500や他方のローラである引張ローラ4300の温度であっても、小圧延ローラ3500に当接するバックアップローラ3400以外のローラの温度であっても、それらのローラの軸受の温度であってもよい。いずれの軸受およびローラも材質は金属であって、リング104の材質も金属であるので、熱伝導率が高く、それらの温度はリング104の温度と相関があるので、リング104の温度を直接測定することの代わりに、ローラやローラの軸受の温度を測定する。
【0058】
図7に、制御装置1000の記憶部に記憶される、ローラ温度と温度補正係数Kとの関係を示す。図7に示すように、ローラ温度が高くなるに従って、温度補正係数Kが小さくなるように設定されている。ローラ温度25℃を基準温度として、ローラ温度が1℃上がるたびに温度補正係数Kが0.005だけ低下するように基準温度と温度勾配とが記憶されている。
【0059】
なお、図7に示すローラ温度と温度補正係数Kとの関係は一例であって、図7に示すようなローラ温度と温度補正係数Kとの関係に限定されない。たとえば、ローラ温度と温度補正係数Kとの関係は図7のように線形で表わされるのではなく、非線形の関係で表わされるものであってもよい。また、ローラ温度と温度補正係数Kとの関係を、離散的な数値を格納したテーブルにより記憶するようにしてもよい。また、温度補正係数Kではなく、ローラ温度に対して、粗圧延条件と仕上げ圧延条件とをそれぞれ記憶するようにしてもよい。
【0060】
図8を参照して、制御装置1000で実行されるプログラムの制御構造について説明する。
【0061】
ステップ(以下、ステップをSと略す)100にて、制御装置1000は、圧延直前のローラ温度T(1)を検知する。このとき制御装置1000は、バックアップローラ3400の軸受3410に設けられた温度センサ3420から入力された信号に基づいて、ローラ温度T(1)を検知する。
【0062】
S110にて、制御装置1000は、基準温度T(2)と温度勾配Aとを読出す。すなわち、制御装置1000は、前述の図7に示したローラ温度と温度補正係数Kとの関係を記憶部から読出す。このとき、基準温度T(2)として25℃が、温度勾配Aとして−0.005が読出される。
【0063】
S120にて、制御装置1000は、温度補正係数Kを算出する。このとき、制御装置1000は、K=1+(T(1)−T(2))×Aの演算を行なうことにより、温度補正係数Kを算出する。図7に示したように、ローラ温度T(1)が高くなるほど、温度補正係数Kが小さくなるように設定されている。リング104の温度が高いほどリング104の変形抵抗値が小さくなるので、変形抵抗値が小さくなる分だけ圧延条件(粗圧延力、粗圧延張力、仕上げ圧延力、仕上げ圧延張力)を小さく変更する。このため、ローラ温度に対する温度補正係数Kの変化勾配がマイナスとなっている。
【0064】
S130にて、制御装置1000は、実圧延制御値を演算する。このとき、制御装置1000は、粗圧延力=粗圧延力基準値×温度補正係数K、粗圧延張力=粗圧延張力基準値×温度補正係数K、仕上げ圧延力=仕上げ圧延力基準値×温度補正係数K、仕上げ圧延張力=仕上げ圧延張力基準値×温度補正係数Kの演算を行なう。ローラ温度T(1)が基準温度25℃よりも高い場合には、温度補正係数Kが1未満となるため、粗圧延力、粗圧延張力、仕上げ圧延力、仕上げ圧延張力は、それぞれの基準値よりも小さくなる。
【0065】
S140にて、制御装置1000は、実圧延処理を実行するよう、制御対象機器(圧延荷重用モータ3000、引張荷重用モータ4000)を制御する。S150にて、制御装置1000は、仕上げ圧延処理の最終1周回であるか否かを判断する。仕上げ圧延処理の最終1周回であると(S150にてYES)、処理はS160へ移される。もしそうでないと(S150にてNO)、処理はS140へ戻され、実圧延処理(粗圧延処理、仕上げ圧延処理)が実行される。
【0066】
S160にて、制御装置1000は、板厚変化量を測定する。このとき、制御装置1000は、渦流式板厚センサ4360により、リング104の板厚を測定するようにしてもよいし、引張位置検出器(周長検出器)4100により入力されるリング104の周長の変化から板厚を推測するようにしてもよい。仕上げ圧延終了直前の最終1周回においては、板厚変化量が一定範囲に入っていることを確認する。この板厚変化量が一定範囲に入っていることにより、仕上げ圧延処理が終了する。
【0067】
S170にて、制御装置1000は、リング104の1周内の板厚差を判定する。この板厚差が所定範囲に入っていると、このリング104は良品として判定される。一方、リング104の1周内の板厚差が、所定の範囲に入っていないと、不良品として圧延工程以降の工程に送られない。
【0068】
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る圧延装置の動作について説明する。
【0069】
圧延加工前のリング104が圧延装置に搬送され、小圧延ローラ3500と引張ローラ4300との間に巻き掛けられる。小圧延ローラ3500にバックアップローラ3300およびバックアップローラ3400が圧接された状態で、バックアップローラ3400の軸受3410の温度が温度センサ3420により測定される。このとき、温度センサ3420により測定された温度が、圧延直前のローラ温度T(1)として検知される(S100)。
【0070】
制御装置1000の記憶部に記憶されたローラ温度と温度補正係数Kとの関係(図7)を表わすための、基準温度T(2)(=25℃)と温度勾配A(=−0.005)とが読出される(S110)。圧延直前のローラ温度T(1)と、基準温度(2)と温度勾配Aとの関係とに基づいて、温度補正係数Kが算出される(S120)。
【0071】
このとき、温度センサ3420により測定されたローラ温度T(1)が基準温度25℃よりも低いと温度補正係数Kは1より大きく、ローラ温度T(1)が基準温度T(2)よりも高いと温度補正係数Kは1よりも小さく算出される。
【0072】
算出された温度補正係数Kを用いて、実圧延制御値(粗圧延力、粗圧延張力、仕上げ圧延力、仕上げ圧延張力)がそれぞれ算出される(S130)。このようにして、圧延直前のローラ温度T(1)に基づいて、温度補正係数Kが算出され、算出された温度補正係数Kに基づいて、実圧延制御値が演算される。この演算された実圧延制御値を用いて、実圧延処理(粗圧延処理、仕上げ圧延処理)が実行される(S140)。
【0073】
仕上げ圧延処理の最終1周回になるまでは(S150にてNO)、実圧延処理が行なわれる。仕上げ圧延処理の最終1周回になると(S150にてYES)、板厚変化量が測定され(S160)、その変化量が一定範囲内にあることが確認される(S160)。
【0074】
仕上げ圧延工程が終了したリング104は、小圧延ローラ3500および引張ローラ4300から取出され、リング104の1周内の板厚差が判定される(S170)。このとき、リング104の1周内の板厚差が予め定められた許容範囲にあると良品と判断され、許容品以外であると不良品と判断される。
【0075】
図9に、ローラ温度T(1)に対するフープ1周内の板厚差の関係を示す。白丸が温度補正された実圧延条件により圧延された結果を、黒丸が温度補正されることなく実圧延条件が設定されて圧延された場合を示す。図9に示すように、温度補正された場合には、ローラ温度の変動にかかわらず、フープ1周内の板厚差が安定していることが示される。
【0076】
以上のようにして、本実施の形態に係る圧延装置によると、温度センサにより測定された圧延前のリングの温度と予め記憶されたリングの温度と圧延条件を補正するための補正値との関係に基づいて、圧延条件が変更される。リングの温度が高いほど、リングの変形抵抗値は小さくなるのでリングを所望の板厚にするための圧延条件(粗圧延力、粗圧延張力、仕上げ圧延力、仕上げ圧延張力)を小さく変更する。これにより、ローラ温度が高く変化してリングの変形抵抗値が小さくなっても、圧延条件を補正しているので、圧延終了直前(仕上げ圧延終了直前)のリングの板厚変化量が一定範囲となり、製品であるリングの仕上り板厚の寸法精度が向上する。
【0077】
なお、上述した実施の形態においては、図8のフローチャートのS130にて、制御装置1000が実圧延制御値を演算する場合に、粗圧延力、粗圧延張力、仕上げ圧延力、仕上げ圧延張力を算出したが、本発明はこれに限定されない。S130の処理に替えて、制御装置1000は、粗圧延力=粗圧延力基準値×温度補正係数K、粗圧延張力=粗圧延張力基準値×温度補正係数Kの演算を行ない、仕上げ圧延力=仕上げ圧延力基準値×温度補正係数K、仕上げ圧延張力=仕上げ圧延張力基準値×温度補正係数Kの演算を行なわないようにして、粗圧延力および粗圧延張力のみを補正するようにしてもよい。粗圧延工程において、リングの形状の7〜8割が決定されるため、この粗圧延工程における粗圧延力、粗圧延張力を補正するのみで、十分な寸法精度を確保できるためである。
【0078】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る圧延装置で圧延処理されたリングを含む無端金属ベルトを用いたベルト式無段変速機の断面図である。
【図2】 無端金属ベルトを説明するための部分斜視図である。
【図3】 無端金属ベルトの全体構成を示す斜視図である。
【図4】 エレメントの正面図である。
【図5】 エレメントの側面図である。
【図6】 圧延装置の上面図である。
【図7】 図6に示す制御装置の記憶部に記憶されるローラ温度と温度補正係数Kとの関係を示す図である。
【図8】 図6に示す制御装置で実行されるプログラムの制御構造を示すフローチャートである。
【図9】 本実施の形態に係る圧延装置による圧延処理結果を示す図である。
【符号の説明】
100 無段変速機、102 エレメント、104 リング、106 無端金属ベルト、108 シーブ、110 シーブ面、112 対シーブ摩擦面、114 基体部分、116 首部、118 頂部、120 サドル面、122 ディンプル・ホール、124 傾斜面、200 入力軸、220 入力側プーリ、300 出力軸、320 出力側プーリ、1000 制御装置、3000 圧延荷重用モータ、3100 圧延側ロードセル、3150 ローラ送り量検出器、3200 大バックアップローラ、3250 可動台、3300,3400,3620,3630 バックアップローラ、3410 軸受、3420 温度センサ、3500 小圧延ローラ、3600 大圧延ローラ、3650 固定台、4000 引張荷重用モータ、4100 引張位置検出器(周長検出器)、4200引張側ロードセル、4300 引張ローラ、4350 可動ローラ台、4360 渦流式板厚センサ。

Claims (8)

  1. 複数のエレメントをその板厚方向に並べて、前記エレメントのサドル部に環状のリングを通すことにより構成された無端金属ベルトにおける前記リングを圧延加工する圧延装置であって、前記圧延装置は、前記リングを挟持して圧延する一対のローラおよび前記リングに張力を付与するローラを備え、前記圧延装置は、
    圧延前の前記リングの温度を測定するための測定手段と、
    前記リングの温度と圧延条件との関係を予め記憶するための記憶手段と、
    前記測定されたリングの温度と前記関係とに基づいて、前記圧延条件を変更するための変更手段とを含み、
    前記測定手段は、前記ローラのいずれか若しくは前記ローラに当接するローラの温度を、前記リングの温度として測定する、圧延装置。
  2. 複数のエレメントをその板厚方向に並べて、前記エレメントのサドル部に環状のリングを通すことにより構成された無端金属ベルトにおける前記リングを圧延加工する圧延装置であって、前記圧延装置は、前記リングを挟持して圧延する一対のローラおよび前記リングに張力を付与するローラを備え、前記圧延装置は、
    圧延前の前記リングの温度を測定するための測定手段と、
    前記リングの温度と圧延条件との関係を予め記憶するための記憶手段と、
    前記測定されたリングの温度と前記関係とに基づいて、前記圧延条件を変更するための変更手段とを含み、
    前記測定手段は、前記ローラのいずれか若しくは前記ローラに当接するローラの軸受の温度を、前記リングの温度として測定する、圧延装置。
  3. 前記圧延条件は、粗圧延工程の圧延条件を含む、請求項1または2に記載の圧延装置。
  4. 前記圧延条件は、粗圧延工程の圧延条件および仕上げ圧延工程の圧延条件を含む、請求項1または2に記載の圧延装置。
  5. 複数のエレメントをその板厚方向に並べて、前記エレメントのサドル部に環状のリングを通すことにより構成された無端金属ベルトにおける前記リングを圧延加工する圧延方法であって、
    前記圧延方法は、
    前記リングを挟持して圧延する一対のローラの一方および前記リングに張力を付与するローラに前記リングを巻き掛けるステップと、
    圧延前の前記リングの温度を測定する測定ステップと、
    前記測定されたリングの温度と予め準備された前記リングの温度と圧延条件との関係とに基づいて、前記圧延条件を変更する変更ステップとを含み、
    前記測定ステップは、前記ローラのいずれか若しくは前記ローラに当接するローラの温度を、前記リングの温度として測定するステップを含む、圧延方法。
  6. 複数のエレメントをその板厚方向に並べて、前記エレメントのサドル部に環状のリングを通すことにより構成された無端金属ベルトにおける前記リングを圧延加工する圧延方法であって、
    前記圧延方法は、
    前記リングを挟持して圧延する一対のローラの一方および前記リングに張力を付与するローラに前記リングを巻き掛けるステップと、
    圧延前の前記リングの温度を測定する測定ステップと、
    前記測定されたリングの温度と予め準備された前記リングの温度と圧延条件との関係とに基づいて、前記圧延条件を変更する変更ステップとを含み、
    前記測定ステップは、前記ローラのいずれか若しくは前記ローラに当接するローラの軸受の温度を、前記リングの温度として測定するステップを含む、圧延方法。
  7. 前記圧延条件は、粗圧延工程の圧延条件を含む、請求項5または6に記載の圧延方法。
  8. 前記圧延条件は、粗圧延工程の圧延条件および仕上げ圧延工程の圧延条件を含む、請求項5または6に記載の圧延方法。
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