JP3900055B2 - 対数グラフ描画装置および対数グラフ描画処理プログラム - Google Patents

対数グラフ描画装置および対数グラフ描画処理プログラム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、対数関数データをグラフ化表示するための対数グラフ描画装置および対数グラフ描画処理プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えばグラフ表示機能を有する電子計算装置では、任意の関数式Y=f(X)を入力してグラフの表示を指示すると、表示画面上に設定されたXY座標に従って各表示ドット毎のX値に対応したY値が計算され、そのXY座標値(X,Y)に対応する表示ドットが順次点灯表示されてグラフの描画表示が行われるようになっている。
【0003】
また、従来より、Y座標軸を固定的に対数軸にしてグラフを描画する技術がある。このような技術では、コンピュータが定めたX座標・Y座標の範囲についてY軸を固定的に対数軸に設定してグラフ描画している。(例えば、特許文献1参照。)
【0004】
【特許文献1】
特開平05−174154号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来のグラフ表示機能を有する電子計算装置では、通常のXY座標を設定したグラフ表示を行うことはできるものの、そのX軸やY軸を任意に、対数軸に設定して、例えば対数関数式Y=log Xにより得られたデータをグラフとして描画表示することはできない。
【0006】
このため、従来はグラフ化すべきX,Yデータをいちいち対数座標に計算し直してからグラフ描画する必要があり、非常に手間が掛かってしまう。
【0007】
そして、対数関数データをその対数軸と共に対数目盛も表示させてグラフデータとして描画表示することを実現した場合、対数目盛は同一桁内で大きい値となるほどその目盛一幅が狭くなるため、その表示レンジの設定如何では隣接する目盛の軸線同士が接近し過ぎて見難くなり、分かり易い対数グラフ表示を行うことができない恐れがある。
【0008】
本発明は、前記のような問題に鑑みてなされたもので、対数目盛を分かり易く描画して対数グラフ表示を行うことが可能になる対数グラフ描画装置および対数グラフ描画処理プログラムを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明の請求項1に係る対数グラフ描画装置では、軸位置取得手段により対数軸の描画位置が取得され、この取得された各対数軸間の間隔が軸間隔算出手段により算出される。すると、この算出された各対数軸間の間隔に基づき、隣接する軸間隔が下位側より上位側で大きく、且つ桁上がりでないところの境界に位置する対数軸が軸検出手段により検出され、この検出された対数軸の描画位置が軸位置移動手段により上位側へ移動される。
【0010】
これによれば、対数軸を矛盾無く描画して違和感のない対数グラフを表示できることになる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0034】
図1は、本発明の対数グラフ描画装置の実施形態に係るグラフ表示機能付き電子計算装置10の電子回路の構成を示すブロック図である。
【0035】
この電子計算装置10はコンピュータによって構成され、CPU(central processing unit)を用いた制御部11を備えている。
【0036】
制御部(CPU)11は、キー入力部12から入力されるキー入力データや、カラー液晶表示部13の表示画面上に重ねて設けられたタブレット14から位置検出回路15を介して入力されるタッチ位置データに応じて、ROM16に予め記憶されているシステムプログラムを起動させ、あるいは外部記録媒体17に予め記憶されている計算装置制御用プログラムを記録媒体読み取り部18により読み取らせて起動させ、あるいは通信制御部19によって他のコンピュータ端末から通信ネットワークNを介して受信された計算装置制御用プログラムを起動させ、RAM20をワークメモリとして回路各部の動作制御を行うものである。
【0037】
この制御部(CPU)11には、前記キー入力部12、カラー液晶表示部13、タブレット14、位置検出回路15、ROM16、記録媒体読み取り部18、通信制御部19、RAM20が接続され、また、カラー液晶表示部13は表示駆動回路21を介して接続される。
【0038】
キー入力部12には、数値・記号・文字キー12a、「モード」キー12b、「レンジ」キー12c、「式」キー12d、「グラフ」キー12e、「ズーム」キー12f、「トレース」キー12g、「EXE」キー12h、「END」キー12i、そして、「↑」「↓」「←」「→」の各カーソルキー12j等が備えられる。
【0039】
数値・記号・文字キー12aは、アルファベット,数字などの各種の文字入力キーと共に、演算式や関数式を入力するための各種演算記号や関数記号などの個々のキーをそれぞれ配列した数値・記号・文字の入力用キー群からなる。
【0040】
「モード」キー12bは、通常計算モード,グラフ表示モード,プログラム計算モードなどの各種の動作モードの切り替えを行う際に操作される。
【0041】
「レンジ」キー12cは、グラフ表示を行うための表示画面上のX座標及びY座標の各表示範囲を入力設定する際に操作される。
【0042】
「式」キー12dは、任意の演算式や関数式(Y=f(X))を新たに入力したり、既に入力された式データを表示させる際に操作される。
【0043】
「グラフ」キー12eは、前記入力された関数式(Y=f(X))や測定入力データなどに対応するグラフの描画表示を指示する際に操作される。
【0044】
「ズーム」キー12fは、表示されたグラフデータ上、あるいはその他の数値・文字データ上などにおいて、任意の範囲を指定して拡大表示などのデータ処理を行わせる際、及び当該「ズーム」キー12fに基づく指定範囲内データの処理表示状態を解除する際に操作される。
【0045】
「トレース」キー12gは、表示されたグラフデータ上をポインタPにより指定しその指定位置を任意の方向に移動させながら該当位置のX,Y座標を表示させる際に操作される。
【0046】
「EXE」キー12hは、指定あるいは選択されている動作の実行、データの確定を指示する際に操作される。
【0047】
「END」キー12iは、実行中の動作を終了させる際に操作される。
【0048】
カーソルキー「↑」「↓」「←」「→」12jは、それぞれ表示されたデータの選択,送り操作や、カーソル,ポインタの移動操作を行う際などに操作される。
【0049】
タブレット14は、カラー液晶表示部13の表示画面上に重ねて設けられ、タッチされた位置に応じた電圧信号を発生するもので、このタブレット14から出力されるタッチ位置に応じた電圧信号に基づき、位置検出回路15により表示画面に対応させた座標が検出され、このタッチ位置座標に応じて制御部(CPU)11により操作の内容が判断される。
【0050】
ROM16には、本電子計算装置10の電子回路におけるの全体の処理を司るシステムプログラムが予め記憶されると共に、計算処理、グラフ表示処理、プログラム処理、その他のデータ入力処理等、前記各種の処理動作に対応したアプリケーションプログラムも予め記憶される。
【0051】
RAM20には、表示データメモリ20a、式データメモリ20b、モードデータメモリ20c、X軸データメモリ20d、Y軸データメモリ20e、グラフデータメモリ20f、およびその他のワークエリアなどの各種のデータメモリが備えられる。
【0052】
表示データメモリ20aには、前記各種の処理動作においてカラー液晶表示部13に表示すべき表示データがビットマップのパターンデータとして展開されて記憶される。
【0053】
式データメモリ20bには、キー入力された任意の関数式(Y=f(X))や任意の計算式が複数の式データのそれぞれに番号付けされて記憶される。
【0054】
モードデータメモリ20cには、通常計算モード,グラフ表示モード,プログラム計算モードなどの各種の動作モードの設定データが記憶される。なお、グラフ表示モードでは、通常のX,Y座標目盛表示によるグラフ表示モードと対数メモリ表示によるグラフ表示モードなどに区別される。
【0055】
X軸データメモリ20dには、前記「レンジ」キー12cの操作に基づき入力された、グラフ表示画面上のX方向の表示範囲に応じたX座標目盛が記憶される。
【0056】
Y軸データメモリ20eには、前記「レンジ」キー12cの操作に基づき入力された、グラフ表示画面上のY方向の表示範囲に応じたY座標目盛が記憶される。
【0057】
グラフデータメモリ20fには、前記式データメモリ20bに記憶されたグラフ関数式のそれぞれに対応した前記XY表示範囲上でのX座標値(x1,x2,…)に対するY座標値(y1,y2,…)のテーブルデータが記憶されると共に、前記X軸データメモリ20dおよびY軸データメモリ20eによるX,Y座標目盛対応のX軸線,Y軸線の描画データ、前記グラフ関数式に対応するX,Y座標値(x1,y1、x2,y2、…)に従ったグラフ描画データが、それぞれ前記表示データメモリ20aと同一のメモリ領域上に書き込まれて記憶される。
【0058】
次に、前記構成の電子計算装置における第1実施形態〜第13実施形態の各対数グラフ描画機能について説明する。
【0059】
(第1実施形態)
図2は前記電子計算装置の第1実施形態による対数グラフ描画処理を示すフローチャートである。
【0060】
図3は前記電子計算装置の第1実施形態の対数グラフ描画処理に伴う対数グラフ画面の描画状態を示す図である。
【0061】
キー入力部12の「モード」キー12bの操作によりグラフ表示モードに設定された状態で、「式」キー12dの操作により、液晶表示部13に表示された式入力表示画面にあって、グラフ化すべき任意の関数式「y=f(x)」を入力すると、入力された関数式のデータはRAM20内の式データメモリ20bに記憶される(ステップA1→a1)。
【0062】
グラフ化すべき関数式が入力されて記憶されると、「レンジ」キー12cの操作に応じて当該グラフ表示範囲の設定画面が表示部13に表示される。このグラフ表示範囲の設定画面では、通常のX,Y座標目盛(Xmin〜Xmax)(Ymin〜Ymax)の軸線表示による表示範囲の設定と、XまたはYまたはその両方の対数目盛(1,10,100,…,10n)の軸線表示による表示範囲の設定とが行えるもので、このグラフ表示範囲の設定画面において、対数目盛の軸線表示による対数グラフを行いたい場合には、当該設定画面上の対数チェックボックスをチェックすることで任意の目盛範囲の設定が有効となる(ステップA2→a2)。
【0063】
そして、対数グラフの表示範囲が、その対数目盛の数値範囲を入力指定することで設定され(ステップA3→a3)、「EXE」キー12hが操作されて確定入力されると(ステップA4→a4)、任意の数値範囲に対応した対数目盛の設定データがX軸データメモリ20aおよびY軸データメモリ20eに記憶される(ステップa5)。
【0064】
そして、前記式データメモリ20bに記憶させた任意の関数式「y=f(x)」に対応する対数グラフを描画表示させるために、「グラフ」キー12eが操作されると(ステップA5→a6)、前記X軸データメモリ20dおよびY軸データメモリ20eに記憶されたX,Y方向の対数目盛の設定データに応じて、表示範囲に必要な対数軸のデータ(例えば10,20,…100,200,…,1000)が算出され(ステップa7)、これにより表示画面に対応させた対数目盛の各軸線の描画位置が算出される(ステップa8)。
【0065】
すると、前記算出された対数目盛各軸線間それぞれの描画位置の幅Ak…が下位側より順次算出され(ステップa9)、桁上がりを除いて、描画解像度の影響により、隣接する下位側の軸線間の幅Akより上位側の軸線間の幅Ak+1の方が大きくなってしまう目盛の軸線が判断される(ステップa10,a11)。
【0066】
ここで、隣接する下位側より上位側の幅の方が広くなってしまう目盛の軸線があると判断された場合には、この軸線の描画位置が上位の方向に1表示ドット分移動される(ステップa12)。
【0067】
そして、前記範囲設定された全ての対数軸線間の幅について同様の比較判断が実施され、桁上がりを除き、下位側より上位側の幅の方が広くなってしまうその境界の軸線の描画位置の移動補正が行われると(ステップa13)、補正後の各対数軸の描画位置に従って、グラフデータメモリ20f上に設定範囲の各対数軸が描画される(ステップa14)。
【0068】
そして、この設定範囲の対数目盛の各軸線が描画されたグラフデータメモリ20f上に、さらに前記入力関数式「y=f(x)」に対応した対数座標でのグラフデータが作成描画され(ステップa15)、表示データメモリ20aに書き込まれて表示部13に表示される(ステップa16)。
【0069】
すなわち、図3(A)に示すように、任意の表示設定範囲について前記ステップa8において算出された各対数目盛軸線の描画位置データに従いその対数軸を描画する際に、範囲xで示すように描画解像度の影響により下位側の対数軸線間の幅よりも上位側の対数軸線間の幅の方が大きい対数目盛に矛盾する軸線Lが存在した場合には(ステップa9〜a11)、図3(B)の矢印Rで示すように、当該軸線Lの描画位置がその上位側に1表示ドット分移動補正されるようになり(ステップa12)、見かけ上正しい対数目盛の軸線として表示される。
【0070】
したがって、前記構成の電子計算装置における第1実施形態の対数グラフ描画機能によれば、対数目盛の軸線を描画表示して対数グラフの表示を行う場合に、隣り合う各目盛軸線間の幅で、桁上げを除いて、描画解像度の影響により下位側の幅よりも上位側の幅の方が広くなる目盛軸線の描画位置が生じた場合には、その境界の目盛軸線の描画位置が1描画ドット分上位の方向へ移動補正されて描画表示されるので、対数目盛を矛盾無く描画して違和感のない対数グラフデータを表示できるようになる。
【0071】
(第2実施形態)
図4は前記電子計算装置の第2実施形態による対数グラフ描画処理を示すフローチャートである。
【0072】
図5は前記電子計算装置の第2実施形態の対数グラフ描画処理に伴う対数グラフ画面の描画状態を示す図である。
【0073】
前記第1実施形態のステップA1(a1)〜A5(a6)の対数グラフ描画処理と同様に、任意の関数式が入力されて式データメモリ20bに記憶されると共に(ステップB1→b1)、グラフ表示範囲の設定画面に従って対数グラフ表示のための対数目盛の数値範囲が設定記憶された後(ステップB2(b2)〜B4(b5))、前記式データメモリ20bに記憶させた任意の関数式「y=f(x)」に対応する対数グラフを描画表示させるために、「グラフ」キー12eが操作されると(ステップB5→b6)、X軸データメモリ20dおよびY軸データメモリ20eに記憶された対数目盛の設定データに従って、各対数目盛の軸線がグラフデータメモリ20fに描画される(ステップb7)。
【0074】
また、前記入力関数式「y=f(x)」に対応した対数座標でのグラフデータが作成される(ステップb8)。
【0075】
そして、前記グラフデータメモリ20fに各対数目盛の軸線が描画記憶された状態で、前記ステップb8にて作成された対数グラフデータが順次プロットされて描画される(ステップb9)。
【0076】
すると、このグラフデータの前記グラフデータメモリ20fに対する1ドット毎のプロット出力に伴い、当該グラフデータの次のプロット位置に前記対数目盛の縦軸線が描画されているか否か判断される(ステップb10)。
【0077】
ここで、グラフデータメモリ20fにおけるグラフデータの次のプロット対象位置が、当該メモリ20f上に既に描画されている対数目盛の縦軸上に重なると判断された場合には、その上または下にグラフのプロットが存在するか否か判断される(ステップb10→b11)。
【0078】
ここで、次のグラフデータがプロットされる対数目盛の軸線上で、その上下に他のグラフのプロットは存在しないと判断された場合には、今回の対数目盛軸線上でのグラフデータのプロットとそのプロット上下の軸線の描画ドットが消去される(ステップb11→b12)。
【0079】
すると、前記作成された対数グラフデータのグラフデータメモリ20fに対するプロット(描画)が終了したか否か判断され、描画終了しない状態では、前記ステップb9からの処理が繰り返される(ステップb13→b9〜)。
【0080】
一方、作成されたグラフデータの次のプロット対象位置が、当該メモリ20f上に既に描画されている対数目盛の縦軸上に重なると判断された場合であっても、当該プロット位置の上下に他のグラフのプロットが存在すると判断された場合には、そのグラフプロットおよび上下軸線の消去処理は行われず、次のグラフプロット処理へ移行される(ステップb10→b11→b13→b9)。
【0081】
すなわち、図5(A)に示すように、グラフデータのプロット(描画)位置が、対数目盛の軸線に重なった場合には、図5(B)に示すように、そのプロット位置に対応する対数軸線上の描画ドットとその上下の1描画ドットとが消去されてグラフ描画されるので、グラフデータを対数目盛の軸線によって隠れることなく明確に表示できる。
【0082】
したがって、前記構成の電子計算装置における第2実施形態の対数グラフ描画機能によれば、対数目盛の軸線を描画表示して対数グラフの表示を行う場合に、グラフデータが対数目盛の軸線に重なる場合には、当該グラフデータが重なった位置とその上下1ドット分の軸線の描画ドットが消去されてグラフ描画がなされるので、対数目盛の軸線を描画したままでも対数グラフの軌跡を明確に表示できるようになる。
【0083】
(第3実施形態)
図6は前記電子計算装置の第3実施形態による対数グラフ描画処理を示すフローチャートである。
【0084】
図7は前記電子計算装置の第3実施形態の対数グラフ描画処理に伴う対数グラフ画面の描画状態を示す図である。
【0085】
前記第1実施形態のステップA1(a1)〜A5(a6)の対数グラフ描画処理と同様に、任意の関数式が入力されて式データメモリ20bに記憶されると共に(ステップC1→c1)、グラフ表示範囲の設定画面に従って対数グラフ表示のための対数目盛の数値範囲が設定記憶された後(ステップC2(c2)〜C4(c5))、前記式データメモリ20bに記憶させた任意の関数式「y=f(x)」に対応する対数グラフを描画表示させるために、「グラフ」キー12eが操作されると(ステップC5→c6)、X軸データメモリ20dおよびY軸データメモリ20eに記憶されたX,Y方向の対数目盛の設定データに応じて、表示範囲に必要な対数軸のデータ(例えば10,20,…100,200,…,1000)が算出され、表示画面に対応させた対数目盛の各軸線の描画位置が算出される(ステップc7)。
【0086】
すると、各対数目盛軸線それぞれの表示画面に対する描画位置データから当該軸線の描画密度が算出され、この軸線描画密度が予め設定された密度を上回る表示画面上の描画エリアが検出される(ステップc8)。
【0087】
そして、入力関数式「y=f(x)」に対応した対数座標でのグラフデータが作成される(ステップc9)。
【0088】
すると、前記グラフデータメモリ20fに各対数目盛の軸線が描画記憶された状態で、前記ステップc9にて作成された対数グラフデータが順次プロットされて描画される(ステップc10)。
【0089】
すると、このグラフデータの前記グラフデータメモリ20fに対する1ドット毎のプロット出力に伴い、当該グラフデータの次のプロット位置が前記ステップc8にて検出された対数目盛軸線の高密度描画エリアにあるか否か判断される(ステップc11)。
【0090】
ここで、グラフデータメモリ20fにおけるグラフデータの次のプロット対象位置が、当該メモリ20f上に既に描画されている対数目盛の高密度描画エリアに重なると判断された場合には、当該グラフプロット対象位置の上または下にさらにグラフのプロットが存在するか否か判断される(ステップc11→c12)。
【0091】
ここで、次のグラフデータがプロットされる対数目盛軸線の高密度エリア上で、当該グラフプロット位置の上下に他のグラフのプロットは存在しないと判断された場合には、今回の対数目盛軸線高密度エリア上でのグラフデータのプロット位置とそのプロット上下の軸線の描画ドットが消去される(ステップc12→c13)。
【0092】
すると、前記作成された対数グラフデータのグラフデータメモリ20fに対するプロット(描画)が終了したか否か判断され、描画終了しない状態では、前記ステップc10からの処理が繰り返される(ステップc14→c10〜)。
【0093】
一方、作成されたグラフデータの次のプロット対象位置が、当該メモリ20f上に既に描画されている対数目盛の軸線高密度エリアに重なると判断された場合であっても、当該プロット位置の上下に他のグラフのプロットが存在すると判断された場合には、該グラフプロット位置とそのプロット上下の軸線描画ドットの消去処理は行われず、次のグラフプロット処理へ移行される(ステップc11→c12→c14→c10)。
【0094】
すなわち、図7(A)の範囲aに示すように、グラフデータのプロット(描画)位置が、対数目盛の軸線の高密度描画エリアに重なった場合には、図7(B)の範囲bに示すように、そのプロット位置に対応する対数軸線の描画ドットとその上下の1描画ドットとが消去されてグラフ描画されるので、グラフデータを対数目盛の軸線の高密度エリアによって隠れることなく明確に表示できる。
【0095】
したがって、前記構成の電子計算装置における第3実施形態の対数グラフ描画機能によれば、対数目盛の軸線を描画表示して対数グラフの表示を行う場合に、グラフデータが対数目盛の軸線の高密度エリアに重なる場合には、当該グラフデータが重なった位置とその上下1ドット分の軸線の描画ドットが消去されてグラフ描画がなされるので、対数目盛に特有の当該目盛軸線が重なり合い高密度になる部分にグラフの軌跡が隠れてしまうことなく、対数グラフを明確に表示できるようになる。
【0096】
(第4実施形態)
図8は前記電子計算装置の第4実施形態による対数グラフ描画処理を示すフローチャートである。
【0097】
図9は前記電子計算装置の第4実施形態の対数グラフ描画処理に伴う対数グラフ画面の描画状態を示す図である。
【0098】
前記第1実施形態のステップA1(a1)〜A5(a6)の対数グラフ描画処理と同様に、任意の関数式が入力されて式データメモリ20bに記憶されると共に(ステップD1→d1)、グラフ表示範囲の設定画面に従って対数グラフ表示のための対数目盛の数値範囲が設定記憶された後(ステップD2(d2)〜D4(d5))、前記式データメモリ20bに記憶させた任意の関数式「y=f(x)」に対応する対数グラフを描画表示させるために、「グラフ」キー12eが操作されると(ステップD5→d6)、X軸データメモリ20dおよびY軸データメモリ20eに記憶されたX,Y方向の対数目盛の設定データに応じて、表示範囲に必要な対数軸のデータ(例えば10,20,…100,200,…,1000)が算出され、表示画面に対応させた対数目盛の各軸線の描画位置が算出される(ステップd7)。
【0099】
すると、この表示画面に対応させて算出された対数目盛の各軸線の描画位置に基づき、当該表示画面上での描画軸線の合計本数が算出されると共に、予め設定された軸線描画本数の制限値を超えたか否か判断される(ステップd8)。
【0100】
ここで、前記表示画面上での対数目盛の描画軸線の合計本数が、予め設定された軸線描画本数の制限値を超えたと判断された場合、つまり、表示画面内での対数目盛の軸線描画本数が多すぎて、当該グラフ表示画面の各部に塗り潰されるエリアが生じると判断された場合には、前記ステップd7にて算出された各対数目盛の軸線の描画位置データのうち、[1*10]目盛に対応する軸線データのみ生成されてグラフデータメモリ20fに描画される(ステップd8→d9,d10)。
【0101】
そして、この間引きされた対数目盛[1*10]のみの各軸線が描画されたグラフデータメモリ20f上に、さらに前記入力関数式「y=f(x)」に対応した対数座標でのグラフデータが作成描画され、表示データメモリ20aに書き込まれて表示部13に表示される(ステップd11)。
【0102】
すなわち、図9(A)の範囲aに示すように、表示範囲の任意設定に応じた表示画面に対する各対数目盛の軸線描画本数が多過ぎ、当該グラフ画面の各部が塗り潰されてしまう恐れのある場合には、図9(B)に示すように、[1*10]目盛に対応する軸線データのみ描画表示されてグラフ表示されるので、グラフデータを対数目盛の軸線に塗り潰されることなく明確に表示できる。
【0103】
したがって、前記構成の電子計算装置における第4実施形態の対数グラフ描画機能によれば、対数目盛の軸線を描画表示して対数グラフの表示を行う場合に、表示画面に対し任意設定された対数目盛の軸線本数が多すぎる場合には、[1*10]目盛に対応する軸線のみが描画表示されてグラフ表示されるので、表示画面が何本もの対数目盛によって見づらくなってしまうことなく、対数グラフを明確に表示できるようになる。
【0104】
(第5実施形態)
図10は前記電子計算装置の第5実施形態による対数グラフ描画処理を示すフローチャートである。
【0105】
図11は前記電子計算装置の第5実施形態の対数グラフ描画処理に伴う対数グラフ画面の描画状態を示す図である。
【0106】
前記第1実施形態のステップA1(a1)〜A5(a6)の対数グラフ描画処理と同様に、任意の関数式が入力されて式データメモリ20bに記憶されると共に(ステップE1→e1)、グラフ表示範囲の設定画面に従って対数グラフ表示のための対数目盛の数値範囲が設定記憶された後(ステップE2(e2)〜E4(e5))、前記式データメモリ20bに記憶させた任意の関数式「y=f(x)」に対応する対数グラフを描画表示させるために、「グラフ」キー12eが操作されると(ステップE5→e6)、X軸データメモリ20dおよびY軸データメモリ20eに記憶されたX,Y方向の対数目盛の設定データに応じて、表示範囲に必要な対数軸のデータ(例えば10,20,…100,200,…,1000)が算出され、表示画面に対応させた対数目盛の各軸線の描画位置が算出される(ステップe7)。
【0107】
そして、この表示画面に対応させて算出された対数目盛の各軸線の描画位置に基づき、当該表示画面上での描画軸線の合計本数が算出される(ステップe8)。
【0108】
すると、この表示画面上での各対数目盛軸線の描画合計本数に応じて、当該各軸線の表示階調が決定される(ステップe9)。
【0109】
ここで、描画すべき対数軸線の合計本数が予め設定された本数より少ない場合には、当該各軸線の表示階調は通常濃度の表示階調に決定され、設定本数以上所定本数増える毎に段階的に濃度の薄くなる表示階調に決定される。
【0110】
すると、前記ステップe7にて算出された各対数目盛の軸線の描画位置データに従い、当該各軸線がグラフデータメモリ20fに描画されると共に、表示データメモリ20aに書き込まれ、ステップe9にて決定された表示濃度の表示階調でもって表示部13に表示される(ステップe10)。
【0111】
また、これと共に、前記各対数目盛の軸線が描画されたグラフデータメモリ20f上に、さらに前記入力関数式「y=f(x)」に対応した対数座標でのグラフデータが作成描画され、表示データメモリ20aに書き込まれて表示部13に表示される(ステップe11)。
【0112】
すなわち、図11(A)に示すように、対数目盛軸線がそれぞれ分離して明確に表示されるような少ない描画本数(例えば20本未満)の場合には、通常濃度の<表示階調1>として描画表示され、また、図11(B)に示すように、対数目盛軸線が各部で重なって表示されるような多めの描画本数(例えば20本以上40本未満)の場合には、第1段階に薄い濃度の<表示階調2>として描画表示され、さらに、図11(C)に示すように、対数目盛軸線が非常に多く重なって表示されるような多数の描画本数(例えば40本以上)の場合には、第2段階により薄い濃度の<表示階調3>として描画表示され、このような表示階調を調整した対数目盛軸線の表示画面上に通常濃度での対数グラフが描画表示されるので、表示画面上での対数目盛軸の描画密度によって当該対数グラフが塗り潰されてしまうのを防止できる。
【0113】
したがって、前記構成の電子計算装置における第5実施形態の対数グラフ描画機能によれば、対数目盛の軸線を描画表示して対数グラフの表示を行う場合に、表示画面に対し任意設定された対数目盛の軸線描画本数が多くなるほど、その表示濃度の階調を薄い階調に変化させて表示させ、この上に通常の表示階調による対数グラフ表示を行うので、表示画面での対数目盛軸線の描画本数に関わらず、対数グラフを明確に表示できるようになる。
【0114】
(第6実施形態)
図12は前記電子計算装置の第6実施形態による対数グラフ描画処理を示すフローチャートである。
【0115】
図13は前記電子計算装置の第6実施形態の対数グラフ描画処理に伴う対数グラフ画面の描画状態を示す図である。
【0116】
前記第1実施形態のステップA1(a1)〜A5(a6)の対数グラフ描画処理と同様に、任意の関数式が入力されて式データメモリ20bに記憶されると共に(ステップF1→f1)、グラフ表示範囲の設定画面に従って対数グラフ表示のための対数目盛の数値範囲が設定記憶された後(ステップF2(f2)〜F4(f5))、前記式データメモリ20bに記憶させた任意の関数式「y=f(x)」に対応する対数グラフを描画表示させるために、「グラフ」キー12eが操作されると(ステップF5→f6)、X軸データメモリ20dおよびY軸データメモリ20eに記憶されたX,Y方向の対数目盛の設定データに応じて、表示範囲に必要な対数軸のデータ(例えば10,20,…100,200,…,1000)が算出され、表示画面に対応させた対数目盛の各軸線の描画位置が算出される(ステップf7)。
【0117】
すると、各対数目盛軸線それぞれの表示画面に対する描画位置データから当該軸線の描画密度が算出され(ステップf8)、この表示画面上での各対数目盛軸線の描画密度に応じて、当該各軸線を点線で描画する際の各点間隔(幅)が算出される(ステップf9)。
【0118】
すると、前記各対数目盛軸線の描画位置およびその描画密度に応じた点線間隔(幅)に従って、当該各軸の描画データが算出されてグラフデータメモリ20fに描画される(ステップf10,f11)。
【0119】
また、これと共に、前記各対数目盛の軸線が描画されたグラフデータメモリ20f上に、さらに前記入力関数式「y=f(x)」に対応した対数座標でのグラフデータが作成描画され、表示データメモリ20aに書き込まれて表示部13に表示される(ステップf12)。
【0120】
すなわち、図13(A)に示すように、対数目盛軸線がそれぞれ分離して明確に表示されるような小さい描画密度(例えば10本未満)の場合には、小さい点間隔<点幅1>とした点線で描画表示され、また、図13(B)に示すように、対数目盛軸線が近接して表示されるような大きい描画密度(例えば10本以上)の場合には、前記<点幅1>より大きい点間隔<点幅2>とした点線で描画表示され、このような点間隔を調整した点線の対数目盛軸線の表示画面上に実線での対数グラフが描画表示されるので、表示画面上での対数目盛軸の描画密度が大きくても、当該対数グラフを見易く表示できる。
【0121】
したがって、前記構成の電子計算装置における第6実施形態の対数グラフ描画機能によれば、対数目盛の軸線を描画表示して対数グラフの表示を行う場合に、表示画面に対し任意設定された対数目盛の軸線描画密度が大きくなるほど、点線によって描画する各軸線のその点間隔(幅)を大きくして描画表示させ、この上に実線による対数グラフ表示を行うので、表示画面での対数目盛軸線の描画密度に関わらず、対数グラフを明確に表示できるようになる。
【0122】
(第7実施形態)
図14は前記電子計算装置の第7実施形態による対数グラフ描画処理を示すフローチャートである。
【0123】
図15は前記電子計算装置の第7実施形態の対数グラフ描画処理に伴う対数グラフ画面の描画状態を示す図である。
【0124】
この第7実施形態の対数グラフ描画処理では、複数の関数式に対応する複数本の対数グラフを表示する場合の実施形態について説明する。
【0125】
前記第1実施形態のステップA1(a1)〜A5(a6)の対数グラフ描画処理と同様に、任意の複数の関数式が入力されて式データメモリ20bに記憶されると共に(ステップG1→g1)、グラフ表示範囲の設定画面に従って対数グラフ表示のための対数目盛の数値範囲が設定記憶された後(ステップG2(g2)〜G4(g5))、前記式データメモリ20bに記憶させた任意の複数の関数式「y1=f1(x),y2=f2(x),…,yn=fn(x)」に対応する対数グラフを描画表示させるために、「グラフ」キー12eが操作されると(ステップG5→g6)、X軸データメモリ20dおよびY軸データメモリ20eに記憶されたX,Y方向の対数目盛の設定データに応じて、表示範囲に必要な対数軸のデータ(例えば10,20,…100,200,…,1000)が算出され、表示画面に対応させた対数目盛の各軸線の描画位置が算出される(ステップg7)。
【0126】
また、これと共に、前記複数の関数式のそれぞれに対応した対数座標でのグラフプロット位置を示すグラフ描画データが算出される(ステップg8)。
【0127】
すると、ステップg7にて算出された各対数目盛軸線の描画位置データおよびステップg8にて算出された複数の入力関数式にそれぞれ対応するグラフ描画データに従い、グラフデータメモリ20fに対して各対数目盛軸線および複数のグラフデータが描画され、表示データメモリ20aに転送記憶されて表示部13に表示される(ステップg9)。
【0128】
こうして、ユーザ設定レンジに対応する対数目盛の軸線および複数の対数グラフデータが描画表示されると、グラフ表示範囲における先頭の表示ドット位置(例えばX座標中一番左のドット位置)が指定され(ステップg10)、複数のグラフデータおよび対数目盛軸線の表示が有るか否か判断される(ステップg11)。
【0129】
ここで、当該指定の表示ドット位置(この場合はX軸の先頭ドット)において、複数のグラフデータおよび対数目盛軸線の表示が無いと判断された場合には、指定の表示ドット位置がインクリメント(この場合X軸のドットが+1される)され(ステップg11→g14,g15)、この新たな指定の表示ドット位置について繰り返し、複数のグラフデータおよび対数目盛軸線の表示が有るか否か判断される(ステップg11)。
【0130】
そして、ある表示ドット位置において複数のグラフデータおよび対数目盛軸線の表示が有ると判断された場合には、当該表示ドット位置における複数のグラフデータのうちの最大値ドットと最小値ドットが検出され(ステップg11→g12)、その最大ドット位置と最小ドット位置との間にある対数目盛軸線のプロットがOFFされて消去される(ステップg13)。
【0131】
すなわち、図15(A)に示すように、複数本の対数グラフデータy1,y2,…,ynを対数目盛軸線上に共に描画表示する場合には、図15(B)に示すように、例えばX軸方向の各表示ドット位置において、複数の対数グラフデータのうちの最大値ドットと最小値ドットとのあいだに有る各対数目盛軸線の描画ドットが消去されてグラフ描画されるので、対数目盛の軸線を残しつつも複数本の対数グラフデータを明確に表示できる。
【0132】
したがって、前記構成の電子計算装置における第7実施形態の対数グラフ描画機能によれば、対数目盛の軸線を描画表示して対数グラフの表示を行う場合に、複数の対数グラフデータを描画表示する場合には、当該複数のグラフデータのうち最大値のグラフ軌跡と最小値のグラフ軌跡との間の範囲にある対数目盛軸線が消去されてグラフ表示がなされるので、複数の対数グラフデータをその対数目盛軸線と共に同時表示する場合でも、対数グラフを見易く表示できるようになる。
【0133】
(第8実施形態)
図16は前記電子計算装置の第8実施形態による対数グラフ描画処理を示すフローチャートである。
【0134】
図17は前記電子計算装置の第8実施形態の対数グラフ描画処理に伴う対数グラフ画面の描画状態を示す図である。
【0135】
前記第1実施形態のステップA1(a1)〜A5(a6)の対数グラフ描画処理と同様に、任意の関数式が入力されて式データメモリ20bに記憶されると共に(ステップH1→h1)、グラフ表示範囲の設定画面に従って対数グラフ表示のための対数目盛の数値範囲が設定記憶された後(ステップH2(h2)〜H4(h5))、前記式データメモリ20bに記憶させた任意の関数式「y=f(x)」に対応する対数グラフを描画表示させるために、「グラフ」キー12eが操作されると(ステップH5→h6)、X軸データメモリ20dおよびY軸データメモリ20eに記憶されたX,Y方向の対数目盛の設定データに応じて、表示範囲に必要な対数軸のデータ(例えば10,20,…100,200,…,1000)が算出され、表示画面に対応させた対数目盛の各軸線の描画位置が算出される(ステップh7)。
【0136】
すると、各対数目盛軸線それぞれの表示画面に対する描画位置データから当該軸線の描画密度が算出され、この軸線描画密度が予め設定された密度を上回る表示画面上の描画エリアが検出される(ステップh8)。
【0137】
そして、入力関数式「y=f(x)」に対応した対数座標でのグラフデータが作成される(ステップh9)。
【0138】
すると、グラフデータメモリ20fに各対数目盛の軸線がその描画位置に応じて描画記憶された状態で、前記ステップh9にて作成された対数グラフデータが順次プロットされて描画される(ステップh10)。
【0139】
すると、このグラフデータの前記グラフデータメモリ20fに対する1ドット毎のプロット出力に伴い、当該グラフデータの次のプロット位置が前記ステップh8にて検出された対数目盛軸線の高密度描画エリアにあるか否か判断される(ステップh11)。
【0140】
ここで、グラフデータメモリ20fにおけるグラフデータの次のプロット対象位置が、当該メモリ20f上に既に描画されている対数目盛の高密度描画エリアに重なると判断された場合には、当該グラフプロット位置の他さらにその上および下の表示ドットがONにされる(ステップh11→h12)。
【0141】
すると、前記作成された対数グラフデータのグラフデータメモリ20fに対するプロット(描画)が終了したか否か判断され、描画終了しない状態では、前記ステップh10からの処理が繰り返される(ステップh13→h10〜)。
【0142】
一方、作成されたグラフデータの次のプロット対象位置が、当該メモリ20f上に既に描画されている対数目盛の軸線高密度エリアに重ならないと判断された場合には、該グラフプロット位置上下のドットON処理は行われず、次のグラフプロット処理へ移行される(ステップh11→h13→h10)。
【0143】
すなわち、図17(A)の範囲eに示すように、グラフデータのプロット(描画)位置が、対数目盛の軸線の高密度描画エリアに重なった場合には、図17(B)に示すように、そのプロット位置およびその上下のドットが点灯(ON)されて太線グラフとして描画表示されるので、グラフデータを対数目盛の軸線の高密度エリアでも明確に表示できる。
【0144】
したがって、前記構成の第8実施形態の対数グラフ描画機能によれば、対数目盛の軸線を描画表示して対数グラフの表示を行う場合に、グラフデータが対数目盛の軸線の高密度エリアに重なる場合には、当該グラフデータの位置とその上下1ドット分の描画ドットが点灯(ON)されてグラフ描画がなされるので、対数目盛に特有の当該目盛軸線が近接して高密度になる部分のグラフが見にくくなることなく、対数グラフを明確に表示できるようになる。
【0145】
(第9実施形態)
図18は前記電子計算装置の第9実施形態による対数グラフ描画処理を示すフローチャートである。
【0146】
図19は前記電子計算装置の第9実施形態の対数グラフ描画処理に伴う操作表示状態を示す図である。
【0147】
キー入力部12の「モード」キー12bの操作によりグラフ表示モードに設定された状態で、「式」キー12dの操作により、図19(A)に示すように、液晶表示部13に表示された式入力表示画面にあって、グラフ化すべき任意の関数式「y=f(x)」を入力すると、入力された関数式のデータはRAM20内の式データメモリ20bに記憶される(ステップI1→i1)。
【0148】
グラフ化すべき関数式が入力されて記憶されると、「レンジ」キー12cの操作に応じて当該グラフ表示範囲の設定画面が表示部13に表示される。このグラフ表示範囲の設定画面において、X,Y座標の表示範囲(Xmin〜Xmax)(Ymin〜Ymax)の入力設定が行われ(ステップI2→i2)、「EXE」キー12hが操作されて確定入力されると(ステップI3→i3)、任意の表示範囲に対応したX,Y座標の範囲設定データがX軸データメモリ20aおよびY軸データメモリ20eに記憶される(ステップi4)。
【0149】
そして、前記式データメモリ20bに記憶させた任意の関数式「y=f(x)」に対応するグラフを描画表示させるために、「グラフ」キー12eが操作されると(ステップI4→i5)、前記X軸データメモリ20aおよびY軸データメモリ20eに設定記憶されたX,Y座標範囲において前記関数式「y=f(x)」に対応するグラフプロットデータが算出され(ステップi6)、そのX,Y方向それぞれのデータの桁幅が算出される(ステップi7)。
【0150】
ここで、前記算出されたグラフプロットデータのX方向の桁幅が所定の桁幅値より大きく、X座標上で桁変化の大きいグラフデータであると判断されると、当該X方向の桁幅に応じた対数目盛のXlog軸が算出されてX軸データメモリ20dに記憶されると共に(ステップi8→i9)、これに対応するグラフデータも対数描画用データに変換される(ステップi10)。
【0151】
また、前記算出されたグラフプロットデータのY方向の桁幅が所定の桁幅値より大きく、Y座標上で桁変化の大きいグラフデータであると判断されると、当該Y方向の桁幅に応じた対数目盛のYlog軸が算出されてY軸データメモリ20eに記憶されると共に(ステップi11→i12)、これに対応するグラフデータも対数描画用データに変換される(ステップi13)。
【0152】
すると、図19(B)に示すように、前記対数目盛軸線およびこれに対応する対数グラフデータがグラフデータメモリ20fに描画されて記憶され、表示データメモリ20aに転送されて表示部13に表示される(ステップi14)。
【0153】
一方、前記ステップi8あるいはi11において、前記ステップi7にて算出されたグラフプロットデータのX(Y)方向の桁幅が所定の桁幅値以下で、X(Y)座標上で桁変化の大きいグラフデータではないと判断された場合には、前記ステップi6にて算出されたグラフプロットデータおよび前記ステップI2にて入力設定されたXY座標のままに、図19(C)に示すように、その座標軸データおよびグラフデータがグラフデータメモリ20fに描画されて記憶され、表示データメモリ20aに転送されて表示部13に表示される(ステップi8(i11)→i14)。
【0154】
したがって、前記構成の第9実施形態の対数グラフ描画機能によれば、任意入力された関数式に応じて、設定された表示範囲内のグラフプロットデータを算出した際に、当該グラフデータの桁幅変化が大きい場合には、設定表示範囲の座標軸が対数目盛軸線に変換されると共に、グラフデータが対数描画用データに変換されて対数グラフとして表示され、また、前記グラフデータの桁幅変化が所定値以下の場合には、設定表示範囲の通常のX,Y座標軸とそのグラフデータとして表示されるので、表示すべき関数式のグラフデータの特性に応じて通常座標軸によるグラフ表示か、または対数軸による対数グラフ表示かを自動設定して表示できるようになる。
【0155】
(第10実施形態)
図20は前記電子計算装置の第10実施形態による対数グラフ描画処理を示すフローチャートである。
【0156】
図21は前記電子計算装置の第10実施形態の対数グラフ描画処理に伴う操作表示状態を示す図である。
【0157】
前記第1実施形態のステップA1(a1)〜A5(a6)の対数グラフ描画処理と同様に、任意の関数式が入力されて式データメモリ20bに記憶されると共に(ステップJ1→j1)、図21(A)に示すように、グラフ表示範囲の設定画面に従って対数グラフ表示のための数値範囲(負数値含可)が設定記憶された後(ステップJ2(j2)〜J4(j5))、前記式データメモリ20bに記憶させた任意の関数式「y=f(x)」に対応する対数グラフを描画表示させるために、「グラフ」キー12eが操作されると(ステップJ5→j6)、X軸データメモリ20dおよびY軸データメモリ20eに記憶されたX,Y方向の数値範囲の設定データに応じて、前記関数式に対応するグラフデータが算出される(ステップj7)。
【0158】
すると、前記グラフ表示の数値範囲値(図21(A)参照)がRAM20内のワークエリアに書き出され(ステップj8)、X方向の数値範囲設定値には負の値が含まれるか判断される(ステップj9)。
【0159】
ここで、X方向の数値範囲設定値に負の値が含まれると判断された場合には、前記ステップj7にて算出されたグラフデータが、そのXのデータについて負のエリアを通るか判断される(ステップj10)。
【0160】
前記ステップj9において、X方向の数値範囲設定値に負の値が含まれない、または負の値が含まれた場合でも、ステップj10において、グラフデータはそのXのデータについて負のエリアを通らないと判断された場合には、さらに、Y方向の数値範囲設定値およびグラフデータについても同様の判断処理が行われる。
【0161】
すなわち、Y方向の数値範囲設定値には負の値が含まれるか判断される(ステップj13)。
【0162】
ここで、Y方向の数値範囲設定値に負の値が含まれると判断された場合には、前記ステップj7にて算出されたグラフデータが、そのYのデータについて負のエリアを通るか判断される(ステップj14)。
【0163】
前記ステップj13において、Y方向の数値範囲設定値に負の値が含まれない、または負の値が含まれた場合でも、ステップj14において、グラフデータはそのYのデータについて負のエリアを通らないと判断された場合には、ステップj17に進んで表示用の数値範囲設定値に応じたXY方向の目盛軸線およびグラフデータがグラフデータメモリ20fに描画されて表示出力される。
【0164】
すなわち、例えば表示用の数値範囲設定値がXY方向共に負の値を含まず、または負の表示範囲値を含んだとしても、グラフデータとして負の値が含まれない場合には、前記入力関数式に対応するグラフデータは設定数値範囲の対数目盛軸線と共に対数グラフとして描画表示される(ステップj9,j10→j13,j14→j17)。
【0165】
一方、ステップj9において、X方向の数値範囲設定値に負の値が含まれ、しかもステップj10において、グラフデータが、そのXのデータについて負のエリアを通ると判断された場合には、前記ステップj7にて算出されたグラフデータの中で、Xが正の値を持つグラフデータについて対数値に変換される(ステップj11)。
【0166】
そして、前記表示用の数値範囲設定値のうち、Xが正の値を持つ数値範囲について対数目盛の軸線データが作成される(ステップj12)。
【0167】
さらに、ステップj13において、Y方向の数値範囲設定値に負の値が含まれ、しかもステップj14において、グラフデータが、そのYのデータについて負のエリアを通ると判断された場合には、前記ステップj7にて算出されたグラフデータの中で、Yが正の値を持つグラフデータについて対数値に変換される(ステップj15)。
【0168】
そして、前記表示用の数値範囲設定値のうち、Yが正の値を持つ数値範囲について対数目盛の軸線データが作成される(ステップj16)。
【0169】
すると、図21(B)に示すように、X,Y方向共に負の設定範囲については、前記数値範囲設定値(図21(A)参照)に応じた通常のXY座標軸が描画表示され、また正の設定範囲については、ステップj12,j16にて作成された対数目盛の軸線(j)が描画表示される。これと共に、X,Y方向共に負の値を持つグラフデータについては、前記通常のXY座標軸に対応して描画表示され、また、正の値を持つグラフデータについては、ステップj11,j15にて変換取得された対数値のグラフデータとして前記対数目盛の軸線(j)に対応させて描画表示される(ステップj17)。
【0170】
したがって、前記構成の第10実施形態の対数グラフ描画機能によれば、対数グラフの表示範囲として設定された数値範囲が負の値を有し、この設定数値範囲に対応して算出された関数式のグラフデータが負のエリアを通る場合には、当該負のエリアのグラフデータについては通常のXY座標軸に対応させたグラフデータとして描画表示されると共に、正の値となるグラフデータについては対数グラフデータに変換され、前記XY座標軸の第1象限に描画する設定数値範囲に対応した対数目盛の軸線上にて描画表示されるので、表示範囲の設定値に負数が含まれていても、入力関数式に対応した対数グラフを表示できるようになる。
【0171】
(第11実施形態)
図22は前記電子計算装置の第11実施形態による対数グラフ描画処理を示すフローチャートである。
【0172】
図23は前記電子計算装置の第11実施形態の対数グラフ描画処理に伴う対数グラフ画面の描画状態を示す図である。
【0173】
前記第1実施形態のステップA1(a1)〜A5(a6)の対数グラフ描画処理と同様に、任意の関数式が入力されて式データメモリ20bに記憶されると共に(ステップK1→k1)、グラフ表示範囲の設定画面に従って対数グラフ表示のための対数目盛の数値範囲が設定記憶された後(ステップK2(k2)〜K4(k5))、前記式データメモリ20bに記憶させた任意の関数式「y=f(x)」に対応する対数グラフを描画表示させるために、「グラフ」キー12eが操作されると(ステップK5→k6)、例えば図23(A)に示すように、表示範囲として設定された対数目盛の数値範囲に応じて対数目盛の各軸線がグラフデータメモリ20fに描画され表示されると共に、この対数目盛軸線上に前記入力関数式に対応する対数グラフデータが描画表示される(ステップk7)。
【0174】
こうして、任意設定された表示範囲に基づいて、対数目盛軸線が描画表示されると共に、入力関数式に対応する対数グラフデータが描画表示された状態で(図23(A))、「ズーム」キー12fが操作されると(ステップK6→k8)、現在のグラフ表示画面上でのグラフデータの存在範囲に応じてX軸方向およびY軸方向それぞれの最適な対数目盛軸線の本数データが求められてRAM20ないのワークエリアに書き出される(ステップk9)。
【0175】
すると、現在のグラフデータにおけるXデータの最小値が、ズーム後の新規表示のXデータの最小値してセットされる(ステップk10)。
【0176】
すると、現在のグラフ表示画面上にて描画表示されているX軸上の対数目盛軸線の合計本数が、前記ステップk9にてセットされた最適な軸線本数を超えているか否か判断される(ステップk11)。
【0177】
ここで、現在のグラフ表示画面上にて描画表示されているX軸上の対数目盛軸線の合計本数が、ズーム後の最適な軸線本数を超えていると判断された場合には、グラフデータ範囲のX最大値が最適軸線本数による対数目盛範囲Xの最大値としてセットされる(ステップk12)。
【0178】
また、現在のグラフデータにおけるYデータの最小値が、ズーム後の新規表示のYデータの最小値してセットされる(ステップk13)。
【0179】
すると、現在のグラフ表示画面上にて描画表示されているY軸上の対数目盛軸線の合計本数が、前記ステップk9にてセットされた最適な軸線本数を超えているか否か判断される(ステップk14)。
【0180】
ここで、現在のグラフ表示画面上にて描画表示されているY軸上の対数目盛軸線の合計本数が、ズーム後の最適な軸線本数を超えていると判断された場合には、グラフデータ範囲のY最大値が最適軸線本数による対数目盛範囲Yの最大値としてセットされる(ステップk15)。
【0181】
すると、図23(B)に示すように、元の対数グラフデータの最小値および最大値を最適軸本数による対数目盛の最小値,最大値とした当該対数目盛の軸線が描画されると共に、この最適軸本数の対数目盛軸線上にXY方向共に最大範囲でグラフデータが描画表示される(ステップk16)。
【0182】
したがって、前記構成の電子計算装置における第11実施形態の対数グラフ描画機能によれば、設定されたグラフ表示範囲の対数目盛の軸線を描画表示して、入力関数式に対応する対数グラフの表示を行った際に、「ズーム」キー12fの操作によりズームが実行されると、現在表示中の対数グラフデータの描画範囲に応じて予め設定された最適な対数目盛の軸本数が設定されると共に、この最適な軸本数の対数目盛の最小値,最大値が前記表示中グラフの最小値,最大値に応じてセットされ、グラフデータの存在域のみ有効にして対数目盛を再設定した対数グラフとして拡大表示されるので、対数グラフに最適な拡大表示を行うことができる。
【0183】
(第12実施形態)
図24は前記電子計算装置の第12実施形態による対数グラフ描画処理を示すフローチャートである。
【0184】
図25は前記電子計算装置の第12実施形態の対数グラフ描画処理に伴う対数グラフ画面の描画状態を示す図である。
【0185】
前記第1実施形態のステップA1(a1)〜A5(a6)の対数グラフ描画処理と同様に、任意の関数式が入力されて式データメモリ20bに記憶されると共に(ステップM1→m1)、グラフ表示範囲の設定画面に従って対数グラフ表示のための対数目盛の数値範囲が設定記憶された後(ステップM2(m2)〜M4(m5))、前記式データメモリ20bに記憶させた任意の関数式「y=f(x)」に対応する対数グラフを描画表示させるために、「グラフ」キー12eが操作されると(ステップM5→m6)、X軸データメモリ20dおよびY軸データメモリ20eに記憶されたX,Y方向の対数目盛の設定データに応じて、表示範囲に必要な対数軸のデータ(例えば10,20,…100,200,…,1000)が算出され、表示画面に対応させた対数目盛の各軸線の描画位置が算出される(ステップm7)。
【0186】
すると、各対数目盛軸線それぞれの表示画面に対する描画位置データから当該軸線の描画本数が算出され(ステップm8)、この表示画面上での各対数目盛軸線の描画本数に応じて、グラフデータの描画太さを変更するためのグラフプロットタイプがセットされる(ステップm9)。
【0187】
このグラフプロットタイプは、対数目盛軸線の軸線本数が多いほどグラフを太く描画するためのプロットタイプとしてセットされる。
【0188】
すると、前記各対数目盛軸線の描画位置データに従って、当該各軸の描画データが算出されてグラフデータメモリ20fに描画されると共に、この各対数目盛の軸線が描画されたグラフデータメモリ20f上に、さらに前記入力関数式「y=f(x)」に対応した対数座標でのグラフデータが作成描画される(ステップm10)。
【0189】
すると、前記グラフデータメモリ20fに描画記憶された各対数目盛の軸線データおよび対数グラフデータが表示データメモリ20aに転送されて書き込まれ、表示部13に表示される(ステップm11)。
【0190】
この際、対数グラフデータは、対数目盛軸線の軸本数に応じてセットされたプロットタイプに応じた太さでプロットされて表示される。
【0191】
すなわち、図25(A)に示すように、対数目盛軸線がそれぞれ分離して明確に表示されるような少ない描画本数(例えば15本未満)の場合には、グラフデータは通常の太さの細線としてプロット表示され、また、図25(B)に示すように、対数目盛軸線が近接して表示されるような描画本数大(例えば15本以上)の場合には、グラフデータは前記細線より太い太線としてプロット表示されるので、表示画面上での対数目盛軸の描画本数が多くても、当該対数グラフを見易く表示できる。
【0192】
したがって、前記構成の電子計算装置における第12実施形態の対数グラフ描画機能によれば、対数目盛の軸線を描画表示して対数グラフの表示を行う場合に、表示画面に対し任意設定された対数目盛の軸線描画本数が多くなるほど、グラフデータの描画太さを太くして対数グラフ表示を行うので、表示画面での対数目盛軸線の描画本数(密集度)に関わらず、対数グラフを明確に表示できるようになる。
【0193】
(第13実施形態)
図26は前記電子計算装置の第13実施形態による対数グラフ描画処理を示すフローチャートである。
【0194】
図27は前記電子計算装置の第13実施形態の対数グラフ描画処理に伴う対数グラフ画面の描画状態を示す図である。
【0195】
前記第1実施形態のステップA1(a1)〜A5(a6)の対数グラフ描画処理と同様に、任意の関数式が入力されて式データメモリ20bに記憶されると共に(ステップN1→n1)、グラフ表示範囲の設定画面に従って対数グラフ表示のための対数目盛の数値範囲が設定記憶された後(ステップN2(n2)〜N4(n5))、前記式データメモリ20bに記憶させた任意の関数式「y=f(x)」に対応する対数グラフを描画表示させるために、「グラフ」キー12eが操作されると(ステップN5→n6)、例えば図27(A)に示すように、表示範囲として設定された対数目盛の数値範囲に応じて対数目盛の各軸線がグラフデータメモリ20fに描画され表示されると共に、この対数目盛軸線上に前記入力関数式に対応する対数グラフデータが描画表示される(ステップn7)。
【0196】
こうして、任意設定された表示範囲に基づいて、対数目盛軸線が描画表示されると共に、入力関数式に対応する対数グラフデータが描画表示された状態で(図27(A))、「トレース」キー12gが操作されると(ステップN6→n8)、図27(B)に示すように、描画表示された対数グラフデータ上にポインタPが表示されると共に(ステップn9)、当該ポインタPの指示位置に対応するX,Y座表示、およびその周囲の対数目盛軸線それぞれの対数目盛表示が行われる(ステップn10)。
【0197】
このようなグラフトレースモードにおいて、カーソルキー12jが選択的に操作されてポインタPのグラフデータ上での任意方向の移動が指示されると(ステップN7,N8→n11)、その移動指示方向に応じてグラフデータ上でのポインタPの表示位置が更新されると共に(ステップn12)、これに伴いポインタP移動後のXY座標値が更新表示されると共に(ステップn13)、その周囲の対数目盛軸線それぞれの対数目盛表示も更新される(ステップn14)。
【0198】
そして、このグラフトレースモードでは、前記カーソルキー12jの選択操作毎に、その移動指示方向に応じたグラフデータ上でのポインタPの表示位置更新処理と共に、これに伴うポインタP移動後のXY座標値更新表示処理、その周囲の対数目盛軸線それぞれの対数目盛表示更新処理が繰り返される(ステップN7〜N9・n11〜n15)。
【0199】
この後、「END」キー12jが操作されると(ステップN10)、トレースモードが解除され、前記一連の対数グラフ描画処理に伴うグラフトレース処理が終了される(ステップn15)。
【0200】
したがって、前記構成の電子計算装置における第13実施形態の対数グラフ描画機能によれば、設定されたグラフ表示範囲の対数目盛の軸線を描画表示して、入力関数式に対応する対数グラフの表示を行った際に、「トレース」キー12gの操作によりグラフトレース処理が実行されると、カーソルキー12jでの移動操作指示に伴いグラフデータ上で移動するポインタPが更新表示されると共に、当該ポインタPのXY座標値およびその周辺の対数目盛軸線の対数目盛も更新表示されるので、対数グラフデータ上での座標位置と共にその周囲の対数目盛軸線との関係を明確に表示できるようになる。
【0201】
なお、前記各実施形態において説明した対数グラフの描画表示に伴う対数目盛軸線の描画処理機能は、極座標上での対数グラフ表示にも同様に適用することができる。
【0202】
図28は前記電子計算装置の極座標上での対数グラフ描画処理に伴う対数グラフ画面の描画状態を示す図である。
【0203】
すなわち、図28(A)に示すように、極座標関数式「r3=3・sin[θ]」を入力し、対数グラフ用の表示範囲を入力設定してグラフ描画を行った際に、範囲xで示すように描画解像度の影響により下位側の対数軸線間の幅よりも上位側の対数軸線間の幅の方が大きい対数目盛に矛盾する軸線Lが存在した場合には、前記第1実施形態での対数グラフ描画処理と同様にして、図28(B)の矢印Rで示すように、当該軸線Lの描画位置がその上位側に1表示ドット分移動補正されるようになり、見かけ上正しい対数目盛の軸線として表示することができる。
【0204】
このように、前記第2実施形態以降の対数グラフの描画表示に伴う対数目盛軸線の描画処理機能についても同様に、極座標関数式の対数グラフ表示に適用することができる。
【0205】
なお、前記各実施形態において記載した手法、すなわち、図2のフローチャートに示す第1実施形態による対数グラフ描画処理、図4のフローチャートに示す第2実施形態による対数グラフ描画処理、図6のフローチャートに示す第3実施形態による対数グラフ描画処理、図8のフローチャートに示す第4実施形態による対数グラフ描画処理、図10のフローチャートに示す第5実施形態による対数グラフ描画処理、図12のフローチャートに示す第6実施形態による対数グラフ描画処理、図14のフローチャートに示す第7実施形態による対数グラフ描画処理、図16のフローチャートに示す第8実施形態による対数グラフ描画処理、図18のフローチャートに示す第9実施形態による対数グラフ描画処理、図20のフローチャートに示す第10実施形態による対数グラフ描画処理、図22のフローチャートに示す第11実施形態による対数グラフ描画処理、図24のフローチャートに示す第12実施形態による対数グラフ描画処理、図26のフローチャートに示す第13実施形態による対数グラフ描画処理等の各手法は、何れもコンピュータに実行させることができるプログラムとして、メモリカード(ROMカード、RAMカード等)、磁気ディスク(フロッピディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリ等の外部記録媒体17に格納して配布することができる。そして、コンピュータは、この外部記録媒体17に記録されたプログラムを記録媒体読み取り部18によって読み込み、この読み込んだプログラムによって動作が制御されることにより、前記各実施形態において説明した対数目盛軸線の表示を伴う対数グラフ描画機能などを実現し、前述した手法による同様の処理を実行することができる。
【0206】
また、前記各手法を実現するためのプログラムのデータは、プログラムコードの形態としてネットワークN上を伝送させることができ、このネットワークNに接続されたコンピュータ端末の通信制御部19を介して前記のプログラムデータを取り込み、前述した対数目盛軸線の表示を伴う対数グラフ描画機能などを実現することもできる。
【0207】
なお、本願発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。さらに、前記各実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、各実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されたり、各実施形態間で幾つかの構成要件が組み合わされても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除されたり組み合わされた構成が発明として抽出され得るものである。
【0208】
【発明の効果】
以上のように、本発明の請求項1に係る対数グラフ描画装置によれば、軸位置取得手段により対数軸の描画位置が取得され、この取得された各対数軸間の間隔が軸間隔算出手段により算出される。すると、この算出された各対数軸間の間隔に基づき、隣接する軸間隔が下位側より上位側で大きく、且つ桁上がりでないところの境界に位置する対数軸が軸検出手段により検出され、この検出された対数軸の描画位置が軸位置移動手段により上位側へ移動されるので、対数軸を矛盾無く描画して違和感のない対数グラフを表示できるようになる。
【0220】
よって、本発明によれば、対数目盛を分かり易く描画して対数グラフ表示を行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の対数グラフ描画装置の実施形態に係るグラフ表示機能付き電子計算装置10の電子回路の構成を示すブロック図。
【図2】前記電子計算装置の第1実施形態による対数グラフ描画処理を示すフローチャート。
【図3】前記電子計算装置の第1実施形態の対数グラフ描画処理に伴う対数グラフ画面の描画状態を示す図。
【図4】前記電子計算装置の第2実施形態による対数グラフ描画処理を示すフローチャート。
【図5】前記電子計算装置の第2実施形態の対数グラフ描画処理に伴う対数グラフ画面の描画状態を示す図。
【図6】前記電子計算装置の第3実施形態による対数グラフ描画処理を示すフローチャート。
【図7】前記電子計算装置の第3実施形態の対数グラフ描画処理に伴う対数グラフ画面の描画状態を示す図。
【図8】前記電子計算装置の第4実施形態による対数グラフ描画処理を示すフローチャート。
【図9】前記電子計算装置の第4実施形態の対数グラフ描画処理に伴う対数グラフ画面の描画状態を示す図。
【図10】前記電子計算装置の第5実施形態による対数グラフ描画処理を示すフローチャート。
【図11】前記電子計算装置の第5実施形態の対数グラフ描画処理に伴う対数グラフ画面の描画状態を示す図。
【図12】前記電子計算装置の第6実施形態による対数グラフ描画処理を示すフローチャート。
【図13】前記電子計算装置の第6実施形態の対数グラフ描画処理に伴う対数グラフ画面の描画状態を示す図。
【図14】前記電子計算装置の第7実施形態による対数グラフ描画処理を示すフローチャート。
【図15】前記電子計算装置の第7実施形態の対数グラフ描画処理に伴う対数グラフ画面の描画状態を示す図。
【図16】前記電子計算装置の第8実施形態による対数グラフ描画処理を示すフローチャート。
【図17】前記電子計算装置の第8実施形態の対数グラフ描画処理に伴う対数グラフ画面の描画状態を示す図。
【図18】前記電子計算装置の第9実施形態による対数グラフ描画処理を示すフローチャート。
【図19】前記電子計算装置の第9実施形態の対数グラフ描画処理に伴う操作表示状態を示す図。
【図20】前記電子計算装置の第10実施形態による対数グラフ描画処理を示すフローチャート。
【図21】前記電子計算装置の第10実施形態の対数グラフ描画処理に伴う操作表示状態を示す図。
【図22】前記電子計算装置の第11実施形態による対数グラフ描画処理を示すフローチャート。
【図23】前記電子計算装置の第11実施形態の対数グラフ描画処理に伴う対数グラフ画面の描画状態を示す図。
【図24】前記電子計算装置の第12実施形態による対数グラフ描画処理を示すフローチャート。
【図25】前記電子計算装置の第12実施形態の対数グラフ描画処理に伴う対数グラフ画面の描画状態を示す図。
【図26】前記電子計算装置の第13実施形態による対数グラフ描画処理を示すフローチャート。
【図27】前記電子計算装置の第13実施形態の対数グラフ描画処理に伴う対数グラフ画面の描画状態を示す図。
【図28】前記電子計算装置の極座標上での対数グラフ描画処理に伴う対数グラフ画面の描画状態を示す図。
【符号の説明】
10 …電子計算装置
11 …制御部(CPU)
12 …キー入力部
12a…数値・記号・文字キー
12b…「モード」キー
12c…「レンジ」キー
12d…「式」キー
12e…「グラフ」キー
12f…「ズーム」キー
12g…「トレース」キー
12h…「EXE」キー
12i…「END」キー
12j…カーソルキー
13 …カラー液晶表示部
14 …タブレット
15 …位置検出回路
16 …ROM
17 …外部記録媒体
18 …記録媒体読み取り部
19 …通信制御部
20 …RAM
20a…表示データメモリ
20b…式データメモリ
20c…モードデータメモリ
20d…X軸データメモリ
20e…Y軸データメモリ
20f…グラフデータメモリ
21 …表示駆動回路
P …ポインタ

Claims (2)

  1. 対数軸を設定して対数グラフを描画する対数グラフ描画装置であって、
    前記対数軸の描画位置を取得する軸位置取得手段と、
    この軸位置取得手段により取得された各対数軸間の間隔を算出する軸間隔算出手段と、
    この軸間隔算出手段により算出された各対数軸間の間隔に基づき、隣接する軸間隔が下位側より上位側で大きく、且つ桁上がりでないところの境界に位置する対数軸を検出する軸検出手段と、
    この軸検出手段により検出された対数軸の描画位置を上位側へ移動する軸位置移動手段と、
    を備えたことを特徴とする対数グラフ描画装置。
  2. グラフ表示装置のコンピュータを制御することで対数軸を設定し対数グラフを描画するための対数グラフ描画処理プログラムであって、
    前記コンピュータを、
    前記対数軸の描画位置を取得する軸位置取得手段、
    この軸位置取得手段により取得された各対数軸間の間隔を算出する軸間隔算出手段、
    この軸間隔算出手段により算出された各対数軸間の間隔に基づき、隣接する軸間隔が下位側より上位側で大きく、且つ桁上がりでないところの境界に位置する対数軸を検出する軸検出手段、
    この軸検出手段により検出された対数軸の描画位置を上位側へ移動する軸位置移動手段、
    として機能させるようにしたコンピュータ読み込み可能な対数グラフ描画処理プログラム。
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