JP3898545B2 - 鋳造方法、及びこれに用いる鋳造装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鋳造方法、及びこれに用いる鋳造装置に関し、より具体的には、鋳造時におけるキャビティ内及び射出スリーブ内の減圧度を監視する鋳造方法、及びこれに用いる鋳造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
真空ダイカスト装置は、キャビティ内及び射出スリーブ内を所定の減圧度まで減圧し、吸引するとともにプランジャーチップを押し出すことによって、射出スリーブ内の金属溶湯をキャビティに充填する鋳造装置である。このような真空ダイカスト装置の一形態として、金属溶湯を貯留する保持炉を備えた保持炉付き真空ダイカスト装置が用いられている。
【0003】
保持炉付き真空ダイカスト装置は、一般的な真空ダイカスト装置が給湯口から射出スリーブ内に金属溶湯を注入するのに対し、キャビティ内及びこれと連通する射出スリーブ内を負圧状態とすることによって、保持炉内の金属溶湯を吸い上げて射出スリーブ内に注入する点が特徴である。
【0004】
保持炉付き真空ダイカスト装置の一例を示す図2により説明すると、まず、複数の型(固定型10及び移動型9)を型合わせすることによって、その型合わせ面にキャビティ13を形成し、所定の型締め力まで型締めを行った後、減圧手段2により減圧配管7を経由してキャビティ13内及び射出スリーブ22内を所定の減圧度まで減圧し、吸引することによって、保持炉15内の金属溶湯16は給湯管14を経由して射出スリーブ22内に注入される。そして、減圧手段2により減圧配管7を経由してキャビティ13内及び射出スリーブ22内を所定の減圧度まで減圧し、吸引するとともにプランジャーチップ23を押し出すことによって、射出スリーブ22内の金属溶湯16がキャビティ13内に充填される。
【0005】
このような構造上の特徴から、保持炉付き真空ダイカスト装置では、一般的な真空ダイカスト装置とは異なり、保持炉15内の金属溶湯16を射出スリーブ22内に注入する際に、キャビティ13内及び射出スリーブ22内の減圧度を十分に監視して、キャビティ13内及び射出スリーブ22内を所定の減圧度まで減圧し、吸引することが非常に重要である。これは、射出スリーブ22内に注入される金属溶湯16の量がキャビティ13内及び射出スリーブ22内の減圧度によって定まるためである。仮に、キャビティ13内及び射出スリーブ22内の減圧度が所定の減圧度まで達していない状態で吸引を行った場合には、射出スリーブ22内への金属溶湯16の注入量が不十分となる。従って、鋳造品の内部に巣が形成される等、鋳造欠陥が発生し、鋳造品の品質低下につながる点において好ましくない。
【0006】
キャビティ内及び射出スリーブ内の減圧度を監視する方法としては、例えば、複数の型の型合わせ面にキャビティと連通させるように溝を設け、その溝の先に穿設したセンサ孔に圧力センサを接続することにより、キャビティ内及び射出スリーブ内の減圧度を監視することが考えられる。但し、前記溝の先にセンサ孔を穿設する場合には、金属溶湯の侵入を防止するために、センサ孔の開口部となる前記溝を小さく構成する等の工夫が必要となる。
【0007】
しかしながら、そのような開口部の小さい前記溝は、金属溶湯や型の表面に散布等された離型剤によって閉塞されてしまうことが多いため、圧力センサがキャビティ内及び射出スリーブ内の真の減圧度を反映した値を示さない場合が多いという問題があった。即ち、この方法はキャビティ内及び射出スリーブ内の減圧度を正確に監視するという観点からは十分ではなかった。
【0008】
そこで、キャビティと減圧手段とを連通させる減圧配管の減圧度を測定することにより、間接的にキャビティ内及び射出スリーブ内の減圧度を監視する方法が提案されていた。この方法は、例えば、図2に示すように、キャビティ13と減圧手段2とを連通させる減圧配管7に穿設したセンサ孔5cに圧力センサ6cを接続して、減圧配管7内の減圧度を測定し、その測定した減圧度によって、間接的にキャビティ13内及び射出スリーブ22内の減圧度を監視するものである。減圧配管7はキャビティ13のように金属溶湯と直接接触しないため、センサ孔5cの開口部を小さく構成する必要はない。従って、上記の問題は解決されるはずである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の方法は、以下に掲げるような問題を有していた。
【0010】
キャビティ13内及び射出スリーブ22内の空気は、比較的小さい径の配管で構成された減圧配管7や、複雑な内部構造を有する真空バルブ11、ストレーナ8等を経由して減圧手段2に吸引されることになる。これらの部材にはキャビティ13内から減圧手段2によって吸引された離型剤等が堆積し、閉塞され易いため、減圧配管における減圧度の測定が阻害される。
【0011】
即ち、圧力センサ6cが示す値は、キャビティ13内及び射出スリーブ22内の真の減圧度を反映していない場合が多く、キャビティ13内及び射出スリーブ22内の減圧度を正確に監視する性能としては十分なものとは言えなかった。また、離型剤等は経時的にその堆積量が増加していくものであるため、これに伴って測定される減圧度も経時的に変化してしまうという問題をも生じていた。
【0012】
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、キャビティ内及び射出スリーブ内の減圧度を正確に監視することができ、長期間安定して正確に減圧度を監視し得る鋳造方法、及びこれに用いる鋳造装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、以下のものを提供することができる。
【0014】
(1) 複数の型の型合わせ面に形成されたキャビティ内、及び射出スリーブ内を所定の減圧度まで減圧し、吸引することによって、保持炉内の金属溶湯を前記射出スリーブ内に注入し、次いで、前記キャビティ内及び前記射出スリーブ内を所定の減圧度まで減圧し、吸引するとともに、プランジャーチップを押し出すことによって、前記キャビティ内に金属溶湯を充填して鋳造を行う鋳造方法であって、減圧手段から見て、前記キャビティより川上側に配置された前記射出スリーブ内の減圧度を測定し、その測定した減圧度によって、前記キャビティ内及び前記射出スリーブ内の減圧度を監視することを特徴とする鋳造方法
【0015】
(2) 前記射出スリーブの金属溶湯非接触部にセンサ孔が穿設され、そのセンサ孔に圧力センサにより、前記射出スリーブ内の減圧度を測定する前記(1)に記載の鋳造方法。
【0016】
(3) 監視した前記キャビティ内及び射出スリーブ内の減圧度に基づいて、前記プランジャーチップ内への冷却水の通水量を制御する前記(1)又は(2)に記載の鋳造方法。
【0017】
(4) 複数の型から構成され、それらの型合わせ面にキャビティが形成された鋳型と、前記キャビティに金属溶湯を射出するためのプランジャーチップを中空筒状の射出スリーブ内に摺動自在に配設してなる射出手段と、給湯管によって前記射出手段に接続された、金属溶湯を貯留する保持炉と、減圧配管を経由して前記キャビティ内及び前記射出スリーブ内を減圧し、吸引することによって金属溶湯を前記射出スリーブ内に注入し又は前記キャビティ内に充填する減圧手段と、を備えた鋳造装置であって、前記減圧手段から見て、前記キャビティより川上側に前記射出スリーブが配置され、その射出スリーブ内にセンサ孔が穿設され、そのセンサ孔に、前記射出スリーブ内の減圧度測定用の圧力センサが接続されてなることを特徴とする鋳造装置。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の鋳造方法について具体的に説明する。本発明の鋳造方法は、射出スリーブ内の減圧度を測定し、その測定した減圧度によって、キャビティ内及び射出スリーブ内の減圧度を間接的に監視するものである。この鋳造方法は、射出スリーブ内の減圧度を測定することに起因して、以下のような特徴がある。
【0019】
第1に、キャビティ表面に接触する金属溶湯や離型剤が減圧度の測定を阻害することがないという特徴がある。従来のように、キャビティ内の減圧度を直接測定する場合には、金属溶湯の侵入を防止するために、複数の型の型合わせ面にキャビティと連通させるように開口部の小さい溝を設け、その溝の先にセンサ孔を穿設する必要がある。そのような開口部の小さい溝は、金属溶湯や型の表面に散布等された離型剤によって閉塞され、圧力センサがキャビティ内及び射出スリーブ内の真の減圧度を反映した値を示さない。
【0020】
これに対し、本発明の鋳造方法は、金属溶湯や離型剤と直接接触しない射出スリーブ内にセンサ孔を穿設すればよいため、センサ孔の開口部を小さく構成する必要がなく、金属溶湯や離型剤によって閉塞されることがない。従って、キャビティ内及び射出スリーブ内の減圧度を正確に監視することが可能である。
【0021】
第2に、減圧手段によって吸引された離型剤等が減圧度の測定を阻害することがないという特徴がある。従来のように、減圧配管内の減圧度を測定して間接的にキャビティ内及び射出スリーブ内の減圧度を監視する場合には、減圧配管や、真空バルブ、ストレーナ等の部材に減圧手段によって吸引された離型剤等が堆積し、閉塞される等の理由により、減圧配管において測定された減圧度はキャビティ内及び射出スリーブ内の真の減圧度を反映した値を示さない。
【0022】
これに対し、本発明の鋳造方法は、キャビティより川上側(キャビティを中央にして減圧手段と反対側)に配置されている射出スリーブ内の減圧度を測定するものであるため、たとえ減圧手段によって離型剤等が吸引され、減圧配管や、真空バルブ、ストレーナ等に堆積したとしても、このことによって減圧度の測定が阻害されることがない。従って、キャビティ内及び射出スリーブ内の減圧度を正確に監視することが可能である。
【0023】
キャビティより川上側に配置されている射出スリーブ内の減圧度を測定するということは、減圧配管や、真空バルブ、ストレーナ等への離型剤等の堆積量が経時的に増加していった場合でも、測定される減圧度が経時的に変化することがないことをも意味する。即ち、本発明の鋳造方法は、長期間安定して正確に減圧度を監視することが可能である。
【0024】
本発明の鋳造方法は、鋳造を行うに際し、射出スリーブ内に所定量の金属溶湯が注入されたか否かを監視することもできる。射出スリーブ内への金属溶湯注入量は、キャビティ内及び射出スリーブ内の減圧度及び減圧する時間によって定まるためである。
【0025】
本発明の鋳造方法では、射出スリーブ内の減圧度を測定することにより、キャビティ内及び射出スリーブ内の減圧度が所定の減圧度まで減圧されたか否かを監視することができるため、その結果として、射出スリーブ内に所定量の金属溶湯が注入されたか否かを監視することができる。更には、監視した射出スリーブ内の減圧度に応じて減圧する時間を変化させ、射出スリーブ内への金属溶湯注入量を制御することができる。従って、本発明の鋳造方法によれば、鋳造欠陥(鋳造品の内部に巣が形成される等)が発生することがなく、鋳造品の品質低下が防止される。
【0026】
また、本発明の鋳造方法は、キャビティ内及び射出スリーブ内の減圧度を正確に監視することが可能であることから、その監視した減圧度に基づいてプランジャーチップ内への冷却水の通水量を制御することができる
【0027】
保持炉付き真空ダイカスト装置を用いた鋳造方法においては、例えば、図4に示すように、射出スリーブ22とプランジャーチップ23との間に生じたクリアランス28から射出スリーブ22内に空気(図中太矢印)が吸い込まれ、キャビティ内及び射出スリーブ22内において高い減圧度を得ることができない場合がある。高い減圧度を得ることができないと、キャビティ内及び射出スリーブ内に残った離型剤等を含んだ空気が金属溶湯とともにキャビティ内に充填されて鋳造欠陥となり鋳造品の品質低下につながる点において好ましくない。
【0028】
そこで、本発明においては、監視した減圧度に基づいてプランジャーチップ内への冷却水の通水量を制御することとした。例えば、図4に示すように、プランジャーチップ23内には金属溶湯によりプランジャーチップ23が過熱されることを防止するために冷却水(図中細矢印)を通水させることが一般的であるが、監視した減圧度が低い場合には、この冷却水(図中細矢印)の通水量を減少させてプランジャーチップ23を熱膨張させ、射出スリーブ22とプランジャーチップ23との間に生じたクリアランス28を減少させるというものである。
【0029】
本発明の鋳造方法は、キャビティ内及び射出スリーブ内の減圧度を正確に監視することが可能であることから、その監視した減圧度に基づいて冷却水の通水量を制御すれば、確実に射出スリーブとプランジャーチップとの間に生じたクリアランスを減少させることができる。
【0030】
なお、このように冷却水の通水量を制御し、プランジャーチップを熱膨張させても、射出スリーブとプランジャーチップとの間のクリアランスを減少させることができず、所定の減圧度が得られなくなった場合には、プランジャーチップの耐用時間が経過したものとみなしてプランジャーチップを交換すればよい。
【0031】
以下、本発明の鋳造方法に用いることができる鋳造装置の実施の形態を図面を用いて具体的に説明する。図1に示す鋳造装置1(保持炉付き真空ダイカスト装置)は、複数の型(固定型10及び移動型9)、減圧手段2、射出手段24の他、金属溶湯16を貯留する保持炉15を備えているものである。
【0032】
鋳造装置1においては、射出スリーブ22の金属溶湯非接触部に穿設されたセンサ孔5aに圧力センサ6aが接続されている。ここで、「射出スリーブの金属溶湯非接触部」とは、射出スリーブ22のうち金属溶湯16が接触しない部分を意味し、通常は、射出スリーブ22の上部内壁の一部が該当する。
【0033】
即ち、保持炉付き真空ダイカスト装置では製品形状や製品歩留まりを考慮して、図3に示すように、射出スリーブ22内にその内容積の20〜70%に相当する金属溶湯16を注入した後に、プランジャーチップ23による射出を行うことが一般的である。従って、射出スリーブ22の上部内壁については金属溶湯16が接触しない金属溶湯非接触部26が存在することになる。
【0034】
以上説明したように、本発明の鋳造装置は、金属溶湯や離型剤と直接接触しない射出スリーブの金属溶湯非接触部にセンサ孔を穿設するため、センサ孔の開口部を小さく構成する必要がなく、金属溶湯や離型剤によって閉塞されることがない。従って、キャビティ内及び射出スリーブ内の減圧度を正確に監視することが可能である。
【0035】
また、本発明の鋳造装置は、キャビティより川上側(キャビティを中央にして減圧手段と反対側)に配置されている射出スリーブ内にセンサ孔を穿設するため、たとえ減圧手段によって離型剤等が吸引され、減圧配管や、真空バルブ、ストレーナ等に堆積したとしても、このことによって減圧度の測定が阻害されることがない。従って、キャビティ内及び射出スリーブ内の減圧度を正確に監視することが可能である。
【0036】
更に、本発明の鋳造装置は、キャビティより川上側(キャビティを中央にして減圧手段と反対側)に配置されている射出スリーブ内にセンサ孔を穿設するため、減圧配管や、真空バルブ、ストレーナ等への離型剤等の堆積量が経時的に増加していった場合でも、測定される減圧度が経時的に変化することがない。即ち、長期間安定して正確に減圧度を監視することが可能である。
【0037】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づいて更に具体的に説明する。本実施例においては、本発明の鋳造方法の効果を確認するため、図5に示すような鋳造装置41を作製した。
【0038】
この鋳造装置41(保持炉付き真空ダイカスト装置)は、それらの型合わせ面にキャビティ13が形成された複数の型(固定型10及び移動型9)、減圧手段2、射出手段24の他、保持炉15を備えている。そして、キャビティ13と減圧手段2とは減圧配管7によって、保持炉15とキャビティ13とは給湯管14及び射出スリーブ22によって、それぞれ連通されている。
【0039】
なお、符号3は真空タンク、符号4はバルブ、符号8はストレーナ、符号11は真空バルブ、符号12はシール材であり、従来の鋳造装置と同様のものが使用されている。バルブ4としては電磁弁が使用されている。そして、キャビティ13が形成され、所定の型締め力まで型締めが行われた段階で、バルブ4を開放することによって、減圧が開始されるように電気的に制御されている。
【0040】
このような鋳造装置41において、射出スリーブの金属溶湯非接触部、キャビティと連通する溝の先、及び減圧配管に穿設したセンサ孔5a,5b,5cにそれぞれ圧力センサ6a,6b,6cを接続した。そして、射出スリーブ内、キャビティ内、減圧配管内における鋳造の際の減圧度の挙動を評価した。
【0041】
その結果、図6に示すように、射出スリーブ内の減圧度(図6中の実線)はキャビティ内の減圧度(図6中の破線)を忠実に反映しており、キャビティ内及び射出スリーブ内の減圧度を正確に監視することができた。これに対し、減圧配管内の減圧度(図6中の一点鎖線)は、キャビティ内及び射出スリーブ内の減圧度を反映した値を示しておらず、キャビティ内及び射出スリーブ内の減圧度を正確に監視することができなかった。また、図6には示さないが、鋳造を複数回繰り返した場合において、減圧配管内の減圧度は経時的に変化してしまい、長期間安定して正確な減圧度を監視することができなかった。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明においては、射出スリーブ内の減圧度を測定し、その測定した減圧度によって、キャビティ内及び射出スリーブ内の減圧度を監視することとしたので、キャビティ内及び射出スリーブ内の減圧度を正確に監視する性能に優れ、長期間安定して正確な減圧度を監視し得る鋳造方法及び鋳造装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の鋳造方法の一の実施形態を示す概略図である。
【図2】 従来のキャビティ内及び射出スリーブ内の減圧度を監視する鋳造方法の一の実施形態を示す概略図である。
【図3】 射出スリーブの金属溶湯非接触部の位置を説明するための工程図である。
【図4】 射出スリーブとプランジャーチップの細部構造を示す模式的な断面図である。
【図5】 実施例に用いた鋳造装置を示す概略図である。
【図6】 射出スリーブ内、キャビティ内、減圧配管内における鋳造の際の減圧度の挙動を示すグラフである。
【符号の説明】
1,31,41…鋳造装置、2…減圧手段、3…真空タンク、4…バルブ、5a,5b,5c…センサ孔、6a,6b,6c…圧力センサ、7…減圧配管、8…ストレーナ、9…移動型、10…固定型、11…真空バルブ、12…シール材、13…キャビティ、14…給湯管、15…保持炉、16…金属溶湯、22…射出スリーブ、23…プランジャーチップ、24…射出手段、26…金属溶湯非接触部、28…クリアランス。

Claims (4)

  1. 複数の型の型合わせ面に形成されたキャビティ内、及び射出スリーブ内を所定の減圧度まで減圧し、吸引することによって、保持炉内の金属溶湯を前記射出スリーブ内に注入し、次いで、前記キャビティ内及び前記射出スリーブ内を所定の減圧度まで減圧し、吸引するとともに、プランジャーチップを押し出すことによって、前記キャビティ内に金属溶湯を充填して鋳造を行う鋳造方法であって、
    減圧手段から見て、前記キャビティより川上側に配置された前記射出スリーブ内の減圧度を測定し、その測定した減圧度によって、前記キャビティ内及び前記射出スリーブ内の減圧度を監視することを特徴とする鋳造方法
  2. 前記射出スリーブの金属溶湯非接触部にセンサ孔が穿設され、そのセンサ孔に接続された圧力センサにより、前記射出スリーブ内の減圧度を測定する請求項1に記載の鋳造方法。
  3. 監視した前記キャビティ内及び射出スリーブ内の減圧度に基づいて、前記プランジャーチップ内への冷却水の通水量を制御する請求項1又は2に記載の鋳造方法。
  4. 複数の型から構成され、それらの型合わせ面にキャビティが形成された鋳型と、前記キャビティに金属溶湯を射出するためのプランジャーチップを中空筒状の射出スリーブ内に摺動自在に配設してなる射出手段と、給湯管によって前記射出手段に接続された、金属溶湯を貯留する保持炉と、減圧配管を経由して前記キャビティ内及び前記射出スリーブ内を減圧し、吸引することによって金属溶湯を前記射出スリーブ内に注入し又は前記キャビティ内に充填する減圧手段と、を備えた鋳造装置であって、
    前記減圧手段から見て、前記キャビティより川上側に前記射出スリーブが配置され、その射出スリーブ内にセンサ孔が穿設され、そのセンサ孔に、前記射出スリーブ内の減圧度測定用の圧力センサが接続されてなることを特徴とする鋳造装置。
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