JP4213101B2 - 自動給湯機の湯面検出装置と、自動給湯機及び鋳造装置 - Google Patents

自動給湯機の湯面検出装置と、自動給湯機及び鋳造装置 Download PDF

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Description

本発明は、保持炉に入った溶湯をラドルで掬い取って当該保持炉から離間した溶湯投入口に注湯する自動給湯機に用いられる湯面検出装置と、これを備える自動給湯機及び鋳造装置に関するものである。
鋳造装置は、保持炉からダイカストマシンに一定量の溶湯を注湯する自動給湯機を備えるが、こうした自動給湯機は、ラドルをほぼ一定の深さに沈めて溶湯を掬い取る必要があるため、先端を球面にした電極を有し、この電極の先端と溶湯の湯面との接触により当該湯面を検出する湯面検出装置が設けられている。
しかしながら、上記した湯面検出装置の場合、図7の模式図で示す如く、電極30の先端31に付着した溶湯40の酸化皮膜が徐々に成長してつらら状の固着物41を形成し、この固着物41と湯面40Sとが接触するため、正確な湯面40Sが検出できないことがある。こうした場合、溶湯に対するラドルの沈みが浅くなってダイカストマシンに供給すべき湯量が不足するため、鋳造の際に様々なトラブルを生じさせる。
例えば、湯量がやや不足するに過ぎない場合でも、押し湯(いわゆるビスケット)が薄くなり、最悪、ダイカストマシン内での鋳造圧力が製品形状部に正しく伝わらずに製品内部の組織が粗悪になり空洞(鋳巣)等の欠陥が発生する原因となることがある。かかる欠陥は、外観上から見分け難く、機械加工してみないと分からないことが多いため、最悪の場合、品質異常の製品を顧客に流出させてしまうことが考えられる。
特に、湯量が多量に不足する場合、鋳造装置全体で見ると、ダイカストマシンにおいて鋳造圧力が全く得られず製品形状部には溶湯が付着するだけになり骸骨状又は雷おこし状の固まりができる。かかる場合は、金型を開いて製品を押し出しピンにより押し出す際、このピンが製品を突き抜いて金型からの取り出しができないことがあり、特に、金型に付着した固まりは、ガスバーナー等を用いて丹念に溶かして除去したのち、金型表面を磨き直すという高度な技術が必要となり、これを失敗すると、鋳抜きピンの溶損等といった金型故障の原因となる。特に、真空鋳造方案金型にあっては、真空引き回路中にある真空バルブの閉じ動作に必要な溶湯が得られないため、真空バルブ詰まりや、多量の埃状のアルミニウム粉末の発生によるフィルタ詰まり等の故障発生に直結している。
更に、湯量が極めて多量又は全く不足する場合、ダイカストマシンにおいて金型内に溶湯を送り込む溶湯射出機構は、ラドルから射出スリーブ内に注湯された溶湯を射出シリンダによって高圧、高速で金型内部に送り込む仕組みになっているため、湯量が極多量に又は全く不足して溶湯が射出スリーブ内に注湯されない場合は、射出シリンダの空前進で極めて激しい衝撃が発生しそのダメージが大きい。しかも、この場合は、製品も成形できないため、製造工程全体が中断することになり、ダイカストマシン全体のチョコ停に直結する。こうしたチョコ停が発生すると、その復元処理作業の発生や、再稼動のための捨て打ち(金型の予熱)の発生など、生産上の損害が大きい。
こうした問題を解決するため、浮子を使用して湯面を間接的に検出する湯面検出装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
実開平4−104260号公報
ところが、上記の湯面検出装置は、600C°以上もある溶湯熱による変形や粉塵の影響による誤作動を受けやすく、正確な湯面が検出できないことが想定される。しかも、かかる湯面検出装置は、浮子に繋がる検出ロッドと、アームに取り付けた検出器との接触によるON/OFFで湯面を検出するため、電極を用いた場合と比較して構造がかなり複雑であり、製造コストも嵩み、更に、メンテナンスも煩雑となるという不都合を生じる。
上述した如く、本発明の解決すべき課題は、構造が簡単で、且つ、湯温や粉塵等の影響を受けることなく湯面を正確に検出することができる自動給湯機の湯面検出装置と、構造が簡単で、且つ、湯温や粉塵等の影響を受けることなく一定量の溶湯を供給することができる自動給湯機及び鋳造装置を提供することにある。
本発明は、保持炉に入った溶湯をラドルで掬い取って当該保持炉から離間した溶湯投入口に注湯する自動給湯機に設けられ電極の先端と前記溶湯の湯面との接触により当該湯面を検出する自動給湯機の湯面検出装置において、前記電極に、その先端に開口され、当該先端が湯面に接触したとき、この湯面との相互間に大気を密封する内部空間を形成する凹部を設けたことを特徴とするものである。
本発明の湯面検出装置にあっては、前記凹部の開口縁にテーパーを設けることが好ましい。また、本発明の検出装置において、前記凹部は、その横断面が環状であることが好ましい。更に、本発明の検出装置は、前記電極の先端外周縁にテーパーを設けることが好ましい。加えて、本発明の検出装置は、前記電極の先端に剥離剤からなるコーティング層を設けることが好ましい。
また、本発明は、ラドルを揺動可能に保持するアームに電極を設け、この電極の先端と保持炉に入った溶湯の湯面との接触により当該湯面を検出しラドルをほぼ一定深さに沈めて溶湯を掬い取ったのち前記保持炉から離間した溶湯投入口に注湯する自動給湯機において、前記電極に、その先端に開口され、当該先端が湯面に接触したとき、この湯面との相互間に大気を密封する内部空間を形成する凹部を設けたことを特徴とするものである。
本発明の自動給湯機にあっては、前記凹部の開口縁にテーパーを設けることが好ましい。また、本発明の自動給湯機において、前記凹部は、その横断面が環状であることが好ましい。更に、本発明の自動給湯機は、前記電極の先端外周縁にテーパーを設けることが好ましい。加えて、本発明の自動給湯機は、前記電極の先端に剥離剤からなるコーティング層を設けることが好ましい。
更に、本発明は、溶湯を入れる保持炉と、この保持炉から離間した溶湯投入口を有するダイカストマシンと、ラドルを揺動可能に保持するアームに電極を有して該電極の先端と前記保持炉に入った溶湯の湯面との接触により当該湯面を検出しラドルをほぼ一定深さに沈めて溶湯を掬い取ったのち前記溶湯投入口に注湯する自動給湯機とを備える鋳造装置において、前記電極に、その先端に開口され、当該先端が湯面に接触したとき、この湯面との相互間に大気を密封する内部空間を形成する凹部を設けたことを特徴とするものである。
本発明の鋳造装置にあっては、前記凹部の開口縁にテーパーを設けることが好ましい。また、本発明の鋳造装置において、前記凹部は、その横断面が環状であることが好ましい。更に、本発明の鋳造装置は、前記電極の先端外周縁にテーパーを設けることが好ましい。加えて、本発明の鋳造装置は、前記電極の先端に剥離剤からなるコーティング層を設けることが好ましい。
本発明の自動給湯機の湯面検出装置は、電極の先端と溶湯との接触によりその湯面を検出するため、湯温や粉塵等の影響による誤検出が生じ難く、しかも、構造も簡単であるため、製造コストの上昇やメンテナンスの煩雑さを生じさせない。更に、本発明の湯面検出装置は、電極の先端に凹部を設けたことにより、溶湯の付着面積が少なく済むと共に、電極の先端が湯面に接触したとき、その凹部は、湯面との相互間に大気を密封する内部空間を形成し、この内部空間に閉じ込められた空気が膨張して湯面を押し返す。このため、電極に付着した溶湯が離れ易くなるから、電極の先端に付着した溶湯がつらら状に成長することにより湯面を誤検出することがない。従って、本発明の湯面検出装置によれば、構造が簡単で、且つ、湯温や粉塵等の影響を受けることなく湯面を正確に検出することができる。
また、本発明の自動給湯機は、電極の先端と溶湯との接触によりその湯面を検出することによりラドルをほぼ一定の深さに沈めて溶湯を掬い取るため、湯温や粉塵等の影響に伴う湯面の誤検出によりラドルで掬い取る湯量にバラツキが生じ難く、しかも、構造も簡単であるため、製造コストの上昇やメンテナンスの煩雑さを生じさせない。更に、本発明の自動給湯機にあっては、湯面を検出する電極の先端に凹部を設けたことにより、溶湯の付着面積が少なく済むと共に、電極の先端が湯面に接触したとき、その凹部は、湯面との相互間に大気を密封する内部空間を形成し、この内部空間に閉じ込められた空気が膨張して湯面を押し返す。このため、電極に付着した溶湯が離れ易くなるから、電極の先端につらら状に成長した固着物により湯面を誤検出してラドルで掬い取る湯量にバラツキを生じさせることもない。従って、本発明の自動給湯機によれば、構造が簡単で、且つ、湯温や粉塵等の影響を受けることなく一定量の溶湯を掬い取って保持炉から離間した溶湯投入口に注湯することができるから、常に湯量の安定した注湯を実現できる。
更に、本発明の鋳造装置は、自動給湯機がそのアームに設けた電極と溶湯との接触によりその湯面を検出することによりラドルをほぼ一定の深さに沈めて保持炉に入った溶湯を掬い取るため、湯温や粉塵等の影響に伴う湯面の誤検出によりダイカストマシンに注湯される湯量にバラツキが生じ難く、しかも、自動給湯機全体の構造も簡単に済むため、鋳造装置全体としての製造コストの上昇やメンテナンスの煩雑さを生じさせない。更に、本発明の鋳造装置にあっては、自動給湯機のアームに設けた電極の先端に凹部を設けたことにより、溶湯との接触に際してもその付着面積が少なく済むと共に、電極の先端が湯面に接触したとき、その凹部は、湯面との相互間に大気を密封する内部空間を形成し、この内部空間に閉じ込められた空気が膨張して湯面を押し返す。このため、電極に付着した溶湯が離れ易くなるから、電極の先端につらら状に成長した固着物により湯面を誤検出してダイカストマシンの溶湯射出機構に注湯する湯量にバラツキを生じさせることもない。従って、本発明の鋳造装置によれば、構造が簡単で、且つ、湯温や粉塵等の影響を受けることなく一定量の溶湯をダイカストマシンの溶湯射出機構に注湯できる自動給湯機を用いることから、注湯不足に伴う金型及び溶湯射出機構の故障発生や鋳造装置全体のチョコ停止発生に起因する作業性や生産性の悪化が改善される。
図1は、本発明の一形態である鋳造装置100を示す模式図であり、また、図2,3はそれぞれ、同形態に採用されている本発明に係る自動給湯機130を示す正面図及び側面図である。
鋳造装置100は、アルミニウムを加熱した溶湯40の入った保持炉110と、この保持炉110から離間したダイカストマシン120と、保持炉110の溶湯40をダイカストマシン120に注湯する自動給湯機130と、これらを制御するコントローラ140とを備える。なお、本形態では、便宜上、保持炉110の湯温制御、ダイカストマシン120の制御及び自動給湯機130の制御を1つのコントローラ140で実行しているが、個々のコントローラで実行しても良い。
ダイカストマシン120は、金型を内蔵する本体121と、この本体121の金型内部に溶湯を送り込む溶湯射出機構122とを有し、この溶湯射出機構122は、射出プランジャ122pが摺動自在に内嵌する射出スリーブ122sに溶湯投入口120aが設けられている。
自動給湯機130は、図2,3に示す如く、保持炉110とダイカストマシン120との間に配置される本体131で、スイングアーム132の一端(後端)e1を揺動可能に保持すると共に、このスイングアーム132の他端(先端)e2でラドル133を揺動可能に保持する。本体131には、コントローラ140にて回転制御されるモータM1とベルトV1を介して繋がるプーリP1が設けられ、このプーリP1がスイングアーム132の後端e1とメカニカルに駆動結合する。即ち、スイングアーム132は、モータM1を回転制御することにより、その後端e1周りでスイングする。また、本体131には、コントローラ140にて回転制御される他のモータM2とベルトV2を介して繋がるプーリP2が設けられ、このプーリP2がスイングアーム132のクランク式リンク機構132aとメカニカルに駆動結合する。即ち、スイングアーム132は、モータM2を回転制御することにより、その中間点e3周りでもスイングする。また、ラドル133も、コントローラ140により揺動角度が制御される。
さらに、自動給湯機130は、湯面検出用電極棒10と、アーム動作異常用電極棒20と、アース棒30(図示せず。)とを有する湯面検出装置が設けられている。湯面検出用電極棒10と、アーム動作異常用電極棒20及びアース棒30は、スイングアーム132の先端e2近傍に固定保持されている。湯面検出用電極棒10は、その先端11が溶湯の湯面40sと接触することにより通電し、その出力信号がコントローラ140に入力されることにより湯面40sを検出する。即ち、本発明に係る湯面検出装置は、少なくとも電極棒10とコントローラ140とを備える。なお、本形態では、便宜上、湯面検出用電極棒10の出力をコントローラ140に入力して湯面40sを検出しているが、別途設けたコントローラで検出しても良い。
図4(a)〜(e)はそれぞれ、自動給湯機130による溶湯40の掬い取りと注湯とを説明する動作図である。
まず、コントローラ140からの信号によりモータM1,M2を回転制御することにより、図4(a)に示す如く、スイングアーム132の動作と共にラドル133を下降させて溶湯40の中に沈めると、コントローラ140が電極棒先端11と湯面40sとの接触による通電で湯面位置を検出し、スイングアーム132を介してラドル133の下降を停止させると共に、ラドル133を後方に回動させて所定の湯量を掬い取るのに必要な定量給湯角度で停止する。
次に、図4(b)に示す如く、溶湯40を掬い取ったラドル133をスイングアーム132により静かに上昇させ、ラドル133内で余った溶湯40をオーバーフローさせる。これにより、ラドル133内の湯量を決めたのち、ラドル133の縁が水平になるまでラドル133の回動を戻す。そして、図4(c)に示す如く、ラドル133を水平状態に保ったままさらに上昇させたのち、中間待機位置で停止させてダイカストマシン120側から送られるスタート信号を待つ。
コントローラ140がスタート信号を受けると、図4(d)に示す如く、ラドル133をダイカストマシン140に向かって前進させて射出スリーブ122sに設けた溶湯投入口120aの位置にて停止させる。ここで、ダイカストマシン120の本体121ではコントローラ140の指令により金型を閉じ、注湯開始の条件が整った旨の信号を受けると、コントローラ140が再びラドル133を回動させて溶湯投入口120aから溶湯40を注湯する。注湯が終了すると、図4(e)に示す如く、ラドル133を再び水平状態に回動させたのち、スイングアーム132の動作により保持炉110上に戻す。
即ち、自動給湯機130は、ダイカストマシン120の鋳造サイクルに連動して保持炉110からの溶湯40の掬い取りと、ダイカストマシン120への注湯とを繰り返す。なお、図5には、ダイカストマシン120と自動給湯機130とのサイクルチャートを例示する。
しかして、図4(a)に示す如く、湯面を検出してラドル133をほぼ一定深さに沈る際、電極棒先端11にアルミ酸化物などがつらら状に付着していると、この固着物41の先端41e(図7参照。)が溶湯40に触れた瞬間に通電されてしまうため、ラドル133は湯面に対して正常な位置の手前で停止し、溶湯40を十分に掬い取れないことがある。
そこで、本発明は、電極棒10を以下の如く構成する。
図6(a)〜(c)はそれぞれ、湯面検出用電極棒10の斜視図及びその縦断面図と、電極棒10の先端11が湯面に接触した状態を示す要部断面図である。
湯面検出用電極棒10は、ほぼ円筒形であって、その先端11に開口されその横断面が環状であるほぼ円筒形の凹部1を有し、この凹部1は、その開口縁にテーパー2が設けられている。これにより、凹部1は、電極棒10の先端11が湯面40sに接触したとき、この湯面40sとの相互間に大気を密封する内部空間Rを形成する。また、電極棒10は、その先端外周縁にテーパー3が設けられている。これにより、電極棒10の先端11は、幅の狭い環状となる。
かかる構成の湯面検出装置によれば、電極棒10の先端11と溶湯40との接触によりその湯面40sを検出するため、湯温や粉塵等の影響による誤検出が生じ難く、しかも、構造も簡単であるため、製造コストの上昇やメンテナンスの煩雑さを生じさせない。更に、本発明の湯面検出装置は、電極棒10の先端11に凹部1を設けたことにより、溶湯40の付着面積が少なく済むと共に、電極棒10の先端11が湯面40sに接触したとき、その凹部1は、湯面40sとの相互間に大気を密封する内部空間Rを形成し、この内部空間Rに閉じ込められた空気が膨張して図6(c)の符号Fに示す如く湯面を押し返す。このため、電極棒10に付着した溶湯40が離れ易くなるから、電極棒10の先端11に付着した溶湯40がつらら状に成長することにより湯面40sを誤検出することがない。従って、本発明の湯面検出装置によれば、構造が簡単で、且つ、湯温や粉塵等の影響を受けることなく湯面40sを正確に検出することができる。
また、自動給湯機130として見れば、電極棒10の先端11と溶湯40との接触によりその湯面40sを検出することによりラドル133をほぼ一定の深さに沈めて溶湯40を掬い取るため、湯温や粉塵等の影響に伴う湯面40sの誤検出によりラドル133で掬い取る湯量にバラツキが生じ難く、しかも、構造も簡単であるため、製造コストの上昇やメンテナンスの煩雑さを生じさせない。更に、自動給湯機130にあっても、湯面40sを検出する電極棒先端11に凹部1を設けたことにより、溶湯40の付着面積が少なく済むと共に、電極棒先端11が湯面40sに接触したとき、その凹部1は、湯面40sとの相互間に大気を密封する内部空間Rを形成し、この内部空間Rに閉じ込められた空気が膨張して湯面40sを押し返す。このため、電極棒10に付着した溶湯40が離れ易くなるから、電極棒10の先端11につらら状に成長した固着物41により湯面40sを誤検出してラドル133で掬い取る湯量にバラツキを生じさせることもない。従って、自動給湯機130として見れば、構造が簡単で、且つ、湯温や粉塵等の影響を受けることなく一定量の溶湯40を掬い取って保持炉110から離間した溶湯投入口120aに注湯することができるから、常に湯量の安定した注湯を実現できる。
更に、鋳造装置100として見れば、自動給湯機130がそのスイングアーム122に設けた電極棒10と溶湯40との接触によりその湯面40sを検出することによりラドル133をほぼ一定の深さに沈めて保持炉110に入った溶湯40を掬い取るため、湯温や粉塵等の影響に伴う湯面40sの誤検出によりダイカストマシン120に注湯される湯量にバラツキが生じ難く、しかも、自動給湯機130全体の構造も簡単に済むため、鋳造装置100全体としての製造コストの上昇やメンテナンスの煩雑さを生じさせない。更に、鋳造装置にあっても、自動給湯機130のスイングアーム133に設けた電極棒10の先端11に凹部1を設けたことにより、溶湯40sとの接触に際してもその付着面積が少なく済むと共に、電極棒先端11が湯面40sに接触したとき、その凹部1は、湯面40sとの相互間に大気を密封する内部空間Rを形成し、この内部空間Rに閉じ込められた空気が膨張して湯面40sを押し返す。このため、電極棒10に付着した溶湯40が離れ易くなるから、電極棒先端11につらら状に成長した固着物41により湯面40sを誤検出してダイカストマシン120の溶湯射出機構122に注湯する湯量にバラツキを生じさせることもない。従って、鋳造装置100として見れば、構造が簡単で、且つ、湯温や粉塵等の影響を受けることなく一定量の溶湯40をダイカストマシン120の溶湯射出機構122に注湯できる自動給湯機130を用いることから、注湯不足に伴う金型及び溶湯射出機構122の故障発生や鋳造装置100全体のチョコ停止発生に起因する作業性や生産性の悪化が改善される。
ところで、本形態にあっては、凹部1の開口縁にテーパー2を設けているため、凹部1の開口縁近傍に溶湯40が付着しても自重で落としやすく、つらら状の固着物41を形成し難くできる。また、本形態において、凹部1は、その横断面が多角形状であってもよいが、その場合、多角形状の隅部に溶湯40が残留することも考慮されるため、その横断面が環状の円筒形になるようにしている。かかる構成によれば、その横断面を多角形状にした場合の如く、その隅部に溶湯40が残留することがなく、つらら状の固着物41を形成し難くできる。加えて、電極棒10は、その先端外周縁にテーパー3を設けているため、電極棒先端11の外周縁近傍に溶湯40が付着しても自重で落としやすく、つらら状の固着物41を形成し難くできる。なお、本形態では、テーパー2をα=40度程度とし、テーパー3をβ=60度程度としている。更に凹部1は、電極棒10の外径φ1がφ1=22〜24mmである場合、その内径Φ2をΦ2=6mmとし、深さLがL=15mm程度が最も効果的である。
また、電極棒10は、図6(c)に示す如く、その先端11近傍に剥離剤からなるコーティング層4を設けることが好ましい。かかる構成によっても、溶湯40が付着し難く、つらら状の固着物41を形成し難くできる。なお、剥離剤としては、塗型用黒鉛を主成分とする商品名「トップコート」(啓明商事株式会社製造・販売)、商品名「フェリプロ」(山光油業株式会社製造・販売)などがある。
上述したところは、本発明の一形態を示したに過ぎず、当業者によれば、請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。例えば、自動給湯機130は、鋳造装置に用いているが、一定量の溶湯を掬い上げて他方に注湯する必要がある装置であれば、様々な装置に用いることができる。また、スイングアーム132をその端部e3周りにスイングさせる方法も、クランク機構以外に、チェーン機構を用いてもよい。さらに、ラドルを揺動保持するアームは、スイングアーム以外にも、3次元的に動作するフレキシブルアームであってもよい。
本発明の一形態である鋳造装置を示す模式図である。 同形態に採用されている本発明に係る自動給湯機を示す正面図である。 同形態における自動給湯機を示す側面図である。 (a)〜(e)はそれぞれ、同形態における自動給湯機による溶湯の掬い取りと注湯とを説明する動作図である。 同形態におけるダイカストマシンと自動給湯機とのサイクルを例示するタイムチャートである。 (a)〜(c)はそれぞれ、本発明に係る湯面検出用電極棒の斜視図及びその縦断面図と、その電極棒の先端が湯面に接触した状態を示す要部断面図である。 従来の自動給湯機の湯面検出装置にて生じる現象を説明する模式図である。
符号の説明
1 凹部
2 凹部開口縁に設けたテーパー
3 電極棒先端外周縁に設けたテーパー
4 コーティング層
10 湯面検出用電極棒
20 アーム動作異常用電極棒
30 アース棒
40 溶湯
40s 溶湯面
100 鋳造装置
110 保持炉
120 ダイカストマシン
120a 溶湯投入口
121 本体
122 溶湯射出機構
122p 射出プランジャ
122s 射出スリーブ
130 自動給湯機
131 本体
132 スイングアーム
133 ラドル

Claims (15)

  1. 保持炉に入った溶湯をラドルで掬い取って当該保持炉から離間した溶湯投入口に注湯する自動給湯機に設けられ電極の先端と前記溶湯の湯面との接触により当該湯面を検出する自動給湯機の湯面検出装置において、
    前記電極に、その先端に開口され、当該先端が湯面に接触したとき、この湯面との相互間に大気を密封する内部空間を形成する凹部を設けたことを特徴とする自動給湯機の湯面検出装置。
  2. 前記凹部の開口縁にテーパーを設けたことを特徴とする請求項1に記載の自動給湯機の湯面検出装置。
  3. 前記凹部は、その横断面が環状であることを特徴とする請求項1又は2に記載の自動給湯機の湯面検出装置。
  4. 前記電極の先端外周縁にテーパーを設けたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の自動給湯機の湯面検出装置。
  5. 前記電極の先端に剥離剤からなるコーティング層を設けたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の自動給湯機の湯面検出装置。
  6. ラドルを揺動可能に保持するアームに電極を設け、この電極の先端と保持炉に入った溶湯の湯面との接触により当該湯面を検出しラドルをほぼ一定深さに沈めて溶湯を掬い取ったのち前記保持炉から離間した溶湯投入口に注湯する自動給湯機において、
    前記電極に、その先端に開口され、当該先端が湯面に接触したとき、この湯面との相互間に大気を密封する内部空間を形成する凹部を設けたことを特徴とする自動給湯機。
  7. 前記凹部の開口縁にテーパーを設けたことを特徴とする請求項6に記載の自動給湯機。
  8. 前記凹部は、その横断面が環状であることを特徴とする請求項6又は7に記載の自動給湯機。
  9. 前記電極の先端外周縁にテーパーを設けたことを特徴とする請求項6乃至8のいずれか一項に記載の自動給湯機。
  10. 前記電極の先端に剥離剤からなるコーティング層を設けたことを特徴とする請求項6乃至9のいずれか一項に記載の自動給湯機。
  11. 溶湯を入れる保持炉と、この保持炉から離間した溶湯投入口を有するダイカストマシンと、ラドルを揺動可能に保持するアームに電極を有して該電極の先端と前記保持炉に入った溶湯の湯面との接触により当該湯面を検出しラドルをほぼ一定深さに沈めて溶湯を掬い取ったのち前記溶湯投入口に注湯する自動給湯機とを備える鋳造装置において、
    前記電極に、その先端に開口され、当該先端が湯面に接触したとき、この湯面との相互間に大気を密封する内部空間を形成する凹部を設けたことを特徴とする鋳造装置。
  12. 前記凹部の開口縁にテーパーを設けたことを特徴とする請求項11に記載の鋳造装置。
  13. 前記凹部は、その横断面が環状であることを特徴とする請求項11又は12に記載の鋳造装置。
  14. 前記電極の先端外周縁にテーパーを設けたことを特徴とする請求項11乃至13のいずれか一項に記載の鋳造装置。
  15. 前記電極の先端に剥離剤からなるコーティング層を設けたことを特徴とする請求項11乃至14のいずれか一項に記載の鋳造装置。
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