JP3897961B2 - 樹脂成形装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば半導体装置のパッケージを成形するのに好適する樹脂成形装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来技術を図12乃至図16を参照して説明する。図12は樹脂成形金型の要部の概略を示す縦断面図であり、図13はキャビティ内に成形樹脂材料を充填した状態を示す樹脂成形金型要部の概略の縦断面図であり、図14は型開き開始直後における樹脂成形金型要部の概略の縦断面図であり、図15は型開きした状態を示す樹脂成形金型要部の概略の縦断面図であり、図16は成形物を離型した状態を示す樹脂成形金型要部の概略の縦断面図である。
【0003】
図12乃至図16において、1は樹脂成形装置にセットされ、例えば半導体装置の樹脂封止パッケージを成形する樹脂成形金型で、固定側の上型2と可動側の下型3を備えて構成されている。そして樹脂成形金型1には、樹脂封止パッケージを成形する複数のキャビティ4が上型2と下型3を型締めした状態で形成される。同時に型締めした状態の樹脂成形金型1には、各キャビティ4にゲート5を介して連通するランナー6が形成され、また各ランナー6に連通するカル7が形成され、さらに図示しないがキャビティ4に連通するようにゲート5に対向してエアベントが形成される。
【0004】
また、下型3には、型締めした状態でカル7を介しランナー6に連通するポット8が設けられており、ポット8内にはプランジャ9が上下方向に進退動作可能に設けられている。さらにプランジャ9の進退動作は、プランジャ9の下部に設けられた圧縮スプリング10を収納するプランジャーボックス11をトランスファ機構の駆動部材12に結合し、駆動部材12を進退動作させることによって行われる。
【0005】
なお、13は成形にあたりポット8内に投入された、例えばエポキシ樹脂等のタブレット状の成形樹脂材料である。また、14,15は図示しないエジェクタロッドにより進退動作する上型2と下型3にそれぞれ設けられたエジェクターピンで、これにより型開きした樹脂成形金型1から、成形物である樹脂封止パッケージ16が形成された半導体装置17が取り外される。またさらに、取り外された半導体装置17はカル部18にそれぞれランナー部19により接続されている。
【0006】
そして、上記のように構成されたものでは、以下のようにして成形が実行される。すなわち、先ず樹脂成形金型1に図示しない半導体チップを搭載したリードフレームをセットし、上型2と下型3とを型締めした状態で図示しない樹脂投入口から所定温度にプレヒートしたタブレット状の成形樹脂材料13を、図12に示すようにポット8内に投入し熔融状態にする。その後、トランスファ機構の駆動部材12による進出駆動によってプランジャーボックス11内の圧縮スプリング10を圧縮させながらプランジャ9を進出動作させ、所定の圧力で熔融した成形樹脂材料13をポット8内から押し出す。
【0007】
ポット8から押し出された成形樹脂材料13は、カル7で各ランナー6に分配され、さらにランナー6を通りゲート5からキャビティ4内に流れ込む。そして、図13に示すように圧縮スプリング10を圧縮させた所定圧力での保圧状態を所定時間維持する。
【0008】
その後、トランスファ機構の駆動部材12による後退駆動によって圧縮スプリング10による付勢を停止して保圧状態を解除し、さらに、図14に示すようにプランジャ9を、例えば20mm/secの速度で後退動作させ、同時に図示しないプレス機構を作動させて、下型3を、例えば約0.3mm/secの速度で引き下げるように動作させ、樹脂成形金型1の型開きを開始する。型開きの開始と共に上型2のエジェクターピン14により成形物の上型2からの離型を行う。
【0009】
また、プランジャ9の後退動作を、図15に示すように後退限度位置である、例えば樹脂投入位置Tまで行った後、再びプランジャ9を、例えば保圧解除位置まで進出動作させておく。そして、下型3が所定の下降限度位置にまで下降したら、図16に示すように下型3のエジェクターピン15の進出動作によって樹脂封止パッケージ16が成形された半導体装置17を突き上げ、下型3からの離型を行うと共に、同時にプランジャ9の進出動作によってカル部18を突上げて離型のための補助動作を行う。
【0010】
以上の成形樹脂材料13の投入から成形物である半導体装置17等の離型までの一連の成形過程が終了したら、再び樹脂成形装置では、樹脂成形金型1の上型2と下型3を型開きし、プランジャ9を樹脂投入位置Tまで引下げて、連続して上記と同じ成形の各工程が繰り返えされる。
【0011】
しかしながら上記の従来技術においては、成形物の離型を行うと上型2のカル7部分に成形物のカル部18が残ってしまい、成形不良や装置トラブル、さらには樹脂成形金型1の破損を招く虞があった。このような事態を避けるべく、樹脂成形金型1のカル7やランナー6の拡大化して強化することが考えられたが、フィラー等が入っていない透明あるいは着色樹脂材料によって成形を行った場合に、成形物のカル部18やランナー部19での気泡発生が増加し、さらに樹脂封止パッケージ16にまで気泡が混入することになり、外観不良を増加させ、成形の歩留の低下を招いてしまうことになる。このため、成形不良や装置トラブル、さらには樹脂成形金型1の破損を招く虞がなく、また装置の稼働率を向上させることができるようにすることが要望されていた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような状況に鑑みて本発明はなされたもので、その目的とするところは成形物が金型に残るなどして成形不良が生じたり、装置トラブルや金型の破損等の虞がなく、また装置稼働率が向上するようにした樹脂成形装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の一態様の樹脂成形装置は、金型を型締めすることによって形成された複数のキャビティ内に、プランジャの進出動作によってカルを介し各ランナーを通じて成形樹脂材料を充填し、所定保圧状態を維持した後、保圧状態を解除して金型を開きプランジャを後退動作させ、型開きした金型から成形物を取り出すようにしてなる樹脂成形装置において、金型の型開きがプランジャと共に型開き開始から所定寸法だけ行われた後、プランジャが金型の型開き速度以上の所定の速度で後退動作するものであることを特徴とするものである
【0014】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
【0015】
先ず第1の実施形態を、図1乃至図6により説明する。図1は樹脂成形金型の要部の概略を示す縦断面図であり、図2はキャビティ内に成形樹脂材料を充填した状態を示す樹脂成形金型要部の概略の縦断面図であり、図3は型開き直後における樹脂成形金型要部の概略の縦断面図であり、図4は型開き開始から所定寸法だけプランジャを後退させた状態を示す樹脂成形金型要部の概略の縦断面図であり、図5はプランジャを樹脂投入位置まで後退させた状態を示す樹脂成形金型要部の概略の縦断面図であり、図6は成形物を離型した状態を示す樹脂成形金型要部の概略の縦断面図である。
【0016】
図1乃至図6において、21は樹脂成形装置にセットされ、例えば半導体装置の樹脂封止パッケージを成形する樹脂成形金型であり、これは図示しないプレス機構の固定側に取り付けられた上型22と可動側に取り付けられた下型23とを備えて構成されている。そして樹脂成形金型21には、樹脂封止パッケージ成形用の複数のキャビティ24が上型22と下型23とを型締めした状態で形成される。同時に型締めした状態の樹脂成形金型21には、各キャビティ24にゲート25を介して連通するランナー26が形成され、また各ランナー26に連通するカル27が形成されており、さらに図示しないがキャビティ24に連通するようにゲート25に対向した位置にエアベントが形成される。
【0017】
また、下型23には、型締めした状態でカル27を介しランナー26に連通する円筒状のポット28が設けられており、ポット28内にはプランジャ29が、ポット28の内周壁との間に微小間隙を設けて上下方向に進退動作可能に設けられている。さらにプランジャ29には上部側壁に2つのリング溝30が進退方向に上下に離間して刻設されている。またプランジャ29の進退動作は、プランジャ29の下方に配設されたトランスファ機構の駆動部材31によって行われるようになっており、プランジャ29への駆動力の伝達は、プランジャ29の下端鍔部32と圧縮スプリング33を収納するプランジャーボックス34の結合部35に駆動部材31の結合端36を結合することによって行われる。
【0018】
なお、37は成形にあたりポット28内に投入された、例えばエポキシ樹脂等のタブレット状の成形樹脂材料である。また、38,39はプレス機構により駆動される図示しないエジェクタロッドによって進退動作する上型22と下型23にそれぞれ設けられたエジェクターピンで、これにより型開きした樹脂成形金型21から、成形物である樹脂封止パッケージ40が形成された半導体装置41が取り外される。またさらに、取り外された半導体装置41はカル部42にそれぞれランナー部43により接続されている。
【0019】
そして、上記のように構成されたものでは、以下のようにして成形が実行されるようになっている。すなわち、先ず樹脂成形金型21に図示しない半導体チップを搭載したリードフレームをセットし、上型22と下型23とを型締めした状態で図示しない樹脂投入口から所定温度にプレヒートしたタブレット状の成形樹脂材料37を、図1に示すようにポット28内に投入し熔融状態にする。その後、トランスファ機構の駆動部材31による進出駆動によってプランジャーボックス34内の圧縮スプリング33を圧縮させながら、圧縮スプリング33の付勢力によりプランジャ29を進出動作させる。これにより、所定の圧力で熔融した成形樹脂材料37が所定の圧力でポット28内から上端開口を通じて押し出される。
【0020】
ポット28から押し出された成形樹脂材料37は、一旦、カル27内に流れ込みここを充満させてから各ランナー26に分配され、さらにランナー26を通りゲート25からキャビティ24内に流れ込む。そして、図2に示すように圧縮スプリング33を圧縮させたままの所定圧力での保圧状態を所定時間維持し、成形樹脂材料37を硬化させる。
【0021】
キャビティ24内等の成形樹脂材料37が硬化した後、トランスファ機構の駆動部材31による後退駆動によって圧縮スプリング33による付勢を停止して保圧状態を解除する。そして、図3に示すようにプレス機構を作動させて型開きを開始し、下型23を、例えば約0.3mm/secの速度で下降動作させる。また型開きの開始と共に上型22のエジェクターピン38により成形物の上型22からの離型を行う。
【0022】
一方、プランジャ29も型開きの開始と共にトランスファ機構による後退動作を停止させて、下型23と共に同じ約0.3mm/secの速度で下降動作させ、上型22と下型23との間隔xが、例えば1mmとなるまで、プランジャ29の上端を成形物のカル部42の下面に密着させたまま下型23と共に下降動作を継続させる。なお、上型22と下型23との間隔を1mmとしているが、間隔寸法ではなく、型開きの継続時間を、例えば4秒に設定し、上型22と下型23との間隔が約1mmとなるようにしてもよく、また、上型22と下型23との間隔あるいは型開きの継続時間については、これに限るものではなく成形過程の状況により適宜設定可能である。
【0023】
そして、上型22と下型23との間隔が1mmとなった時点で、下型23の約0.3mm/secの速度での下降動作は継続させたまま、プランジャ29のトランスファ機構による、例えば1mm/sec以下の所定の速度での後退動作を開始させ、図4に示すようにプランジャ29の上端を成形物のカル部42の下面から、例えば間隔yが1mmとなるまで離す。その後、プランジャ53の後退速度を、例えば20mm/secの速度に増速させ、プランジャ29を後退動作させる。そして、プランジャ29の後退動作を、図5に示すように、さらに所定寸法z、例えば17mm離れた後退限度位置である樹脂投入位置まで行った後、再びプランジャ29を、例えば保圧解除位置まで進出動作させておく。
【0024】
次に、下型23が所定の下降限度位置にまで下降したら、図6に示すように下型23のエジェクターピン39の進出動作によって樹脂封止パッケージ40が成形された半導体装置41を突き上げ、下型23からの離型を行うと共に、同時にプランジャ29の進出動作によってカル部42を突上げる離型のための補助動作を行う。
【0025】
このような成形樹脂材料37の投入から成形物である半導体装置41等の離型までの一連の成形過程が終了したら、樹脂成形装置では、樹脂成形金型21の上型22と下型23を型開きし、プランジャ29を樹脂投入位置まで引下げて、連続して再び上記と同じ成形の各工程が繰り返し行われる。
【0026】
以上のように構成することにより、型開きして成形物を離型するのに際し、上型22から成形物の半導体装置41等が離れるよりも早く、カル部42の下面からプランジャ29の先端が離れてしまうようなことがなく、上型22から半導体装置41等が所定寸法以上、十分に離れるのを待って、密着していたプランジャ29の先端をカル部42の下面から引き離すようにしているので、上型22に半導体装置41等の成形物が残るなど、特にカル部42が上型22のカル27に残ったりする成形不良が生じたりする虞がなくなる。
【0027】
さらに、樹脂成形金型21のカル27やランナー26の拡大化が不要となり、半導体装置41等の成形物に気泡が混入することもなく、これにともなって外観不良による成形の歩留の低下を招くこともなくなる。また、上型22内に一部成形物の樹脂が残ったまま、あるいは脱落して上型22と下型23の間に挟まられるなどしたまま次の成形へと進み、装置トラブルや樹脂成形金型21の破損等を起こしてしまうといった虞がなくなる。
【0028】
次に、第2の実施形態を、図7乃至図11により説明する。本実施形態は、第1の実施形態と、特に樹脂成形金型の下型とプランジャの動作の仕方が異なるものであって、図7は樹脂成形金型の要部の概略を示す縦断面図であり、図8はキャビティ内に成形樹脂材料を充填した状態を示す樹脂成形金型要部の概略の縦断面図であり、図9は型開き直後における樹脂成形金型要部の概略の縦断面図であり、図10は型開き開始から所定寸法だけプランジャを後退させた状態を示す樹脂成形金型要部の概略の縦断面図であり、図11は成形物を離型した状態を示す樹脂成形金型要部の概略の縦断面図である。なお、第1の実施形態と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、第1の実施形態と異なる本実施形態の構成について説明する。
【0029】
図7乃至図11において、51は樹脂成形装置にセットされ、例えば半導体装置の樹脂封止パッケージを成形する樹脂成形金型であり、これは図示しないプレス機構の固定側に取り付けられた上型22と可動側に取り付けられた下型52とを備えて構成されている。そして樹脂成形金型51には、複数のキャビティ24が上型22と下型52とを型締めした状態で形成され、同時に、各キャビティ24にゲート25を介して連通するランナー26、また各ランナー26に連通するカル27が形成されている。さらに、ゲート25に対向した位置にキャビティ24に連通するよう図示しないエアベントが形成される。
【0030】
また、下型52には、型締めした状態でカル27を介しランナー26に連通する円筒状のポット28が設けられており、ポット28内にはプランジャ53が、内周壁との間に微小間隙を設けて上下方向に進退動作可能に設けられている。さらにプランジャ53には上部側壁に2つのリング溝30が上下に離間して刻設されている。またプランジャ53の進退動作は、プランジャ53の下方に配設された図示しないトランスファ機構の駆動部材によって行われるようになっており、プランジャ53への駆動力の伝達は、図示しないが第1の実施形態と同様に、プランジャ53の下端鍔部と圧縮スプリングを収納するプランジャーボックスの結合部に駆動部材の結合端を結合することによって行われる。
【0031】
そして、上記のように構成されたものでは、以下のようにして成形が実行されるようになっている。すなわち、先ず樹脂成形金型51に図示しない半導体チップを搭載したリードフレームをセットし、上型22と下型52とを型締めした状態で図示しない樹脂投入口から所定温度にプレヒートした成形樹脂材料37を、図7に示すようにポット28内に投入し熔融状態にする。その後、トランスファ機構の駆動部材による進出駆動によってプランジャーボックス内の圧縮スプリングを圧縮させながら、圧縮スプリングの付勢力によりプランジャ53を進出動作させる。これにより、所定の圧力で熔融した成形樹脂材料37が所定の圧力でポット28内から上端開口を通じて押し出される。
【0032】
ポット28から押し出された成形樹脂材料37は、一旦、カル27内に流れ込みここを充満させてから各ランナー26に分配され、さらにランナー26を通りゲート25からキャビティ24内に流れ込む。そして、図8に示すように圧縮スプリングを圧縮させたままの所定圧力での保圧状態を所定時間維持し、成形樹脂材料37を硬化させる。
【0033】
キャビティ24内等の成形樹脂材料37が硬化した後、トランスファ機構の駆動部材による後退駆動によって圧縮スプリングによる付勢を停止して保圧状態を解除する。そして、図9に示すようにプレス機構を作動させて型開きを開始し、下型52を、例えば約0.3mm/secの速度で下降動作させる。また型開きの開始と共に上型22のエジェクターピン38により成形物の上型22からの離型を行う。
【0034】
一方、プランジャ53も型開きの開始と共にトランスファ機構による後退動作を停止させて、下型52と共に同じ約0.3mm/secの速度で下降動作させ、上型22と下型52との間隔xが、例えば1mmとなるまで、プランジャ53の上端を成形物のカル部42の下面に密着させたまま下型52と共に下降動作を継続させる。この場合に、上型22と下型52の間隔寸法ではなく、型開きの継続時間を、例えば4秒に設定して、上型22と下型52との間隔が約1mmとなるようにしてもよく、また、上型22と下型52との間隔あるいは型開きの継続時間については、成形過程の状況により適宜設定するようにしてもよい。
【0035】
そして、上型22と下型52との間隔が1mmとなった時点で、下型52の約0.3mm/secの速度での下降動作は継続させたまま、プランジャ53のトランスファ機構による、例えば1mm/sec以下の所定の速度での後退動作を開始させ、図10に示すようにプランジャ53の上端を成形物のカル部42の下面から、例えば上型22と下型52の間から成形物が取り出せる程度の最小間隔yである1mmとなるまで離す。その後、再びプランジャ29を、例えば保圧解除位置まで進出動作させておく。
【0036】
次に、下型52が所定の下降限度位置にまで下降したら、図11に示すように下型52のエジェクターピン39の進出動作によって樹脂封止パッケージ40が成形された半導体装置41を突き上げ、下型52からの離型を行うと共に、同時にプランジャ53の進出動作によってカル部42を突上げる離型のための補助動作を行う。
【0037】
このような成形樹脂材料37の投入から成形物である半導体装置41等の離型までの一連の成形過程が終了したら、樹脂成形装置では、樹脂成形金型51の上型22と下型52を型開きし、プランジャ53を樹脂投入位置まで引下げて、連続して再び上記と同じ成形の各工程が繰り返し行われる。
【0038】
以上のように構成することにより、型開きし成形物の離型を行う際、第1の実施形態と同様に、上型22から半導体装置41等が所定寸法以上、十分に離れるのを待って、密着していたプランジャ53の先端をカル部42の下面から引き離すようにしているので、上型22に半導体装置41等の成形物が残るなど、特にカル部42が上型22のカル27に残ったりする成形不良が生じたりする虞がなくなる。また、気泡混入がなくなることで外観不良による成形歩留の低下を招くこともなく、樹脂成形金型51に成形樹脂が残存してしまうことでの装置トラブルや樹脂成形金型21の破損等を引き起こすこともなくなる。
【0039】
さらに、本実施形態では、上型22と下型52との間隔を、離型した半導体装置41等の成形物が取り外せる程度となるように下型52を後退させればよいので、装置稼動率が向上したものとなる。
【0040】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、成形物が樹脂成形金型に残るなどして成形不良が生じたりすることもなく、装置トラブルや樹脂成形金型の破損等の虞もなくなり、また装置稼働率が向上する等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における樹脂成形金型の要部の概略を示す縦断面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態におけるキャビティ内に成形樹脂材料を充填した状態を示す樹脂成形金型要部の概略の縦断面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態における型開き直後における樹脂成形金型要部の概略の縦断面図である。
【図4】本発明の第1の実施形態における型開き開始から所定寸法だけプランジャを後退させた状態を示す樹脂成形金型要部の概略の縦断面図である。
【図5】本発明の第1の実施形態におけるプランジャを樹脂投入位置まで後退させた状態を示す樹脂成形金型要部の概略の縦断面図である。
【図6】本発明の第1の実施形態における成形物を離型した状態を示す樹脂成形金型要部の概略の縦断面図である。
【図7】本発明の第2の実施形態における樹脂成形金型の要部の概略を示す縦断面図である。
【図8】本発明の第2の実施形態におけるキャビティ内に成形樹脂材料を充填した状態を示す樹脂成形金型要部の概略の縦断面図である。
【図9】本発明の第2の実施形態における型開き直後における樹脂成形金型要部の概略の縦断面図である。
【図10】本発明の第2の実施形態における型開き開始から所定寸法だけプランジャを後退させた状態を示す樹脂成形金型要部の概略の縦断面図である。
【図11】本発明の第2の実施形態における成形物を離型した状態を示す樹脂成形金型要部の概略の縦断面図である。
【図12】従来例における樹脂成形金型の要部の概略を示す縦断面図である。
【図13】従来例におけるキャビティ内に成形樹脂材料を充填した状態を示す樹脂成形金型要部の概略の縦断面図である。
【図14】従来例における型開き直後における樹脂成形金型要部の概略の縦断面図である。
【図15】従来例における型開きした状態を示す樹脂成形金型要部の概略の縦断面図である。
【図16】従来例における成形物を離型した状態を示す樹脂成形金型要部の概略の縦断面図である。
【符号の説明】
21,51…樹脂成形金型
22…上型
23,52…下型
24…キャビティ
26…ランナー
27…カル
29,53…プランジャ
37…成形樹脂材料
41…半導体装置
42…カル部

Claims (4)

  1. 金型を型締めすることによって形成された複数のキャビティ内に、プランジャの進出動作によってカルを介し各ランナーを通じて成形樹脂材料を充填し、所定保圧状態を維持した後、前記保圧状態を解除して前記金型を開き前記プランジャを後退動作させ、型開きした前記金型から成形物を取り出すようにしてなる樹脂成形装置において、前記金型の型開きが前記プランジャと共に型開き開始から所定寸法だけ行われた後、前記プランジャが前記金型の型開き速度以上の所定の速度で後退動作するものであることを特徴とする樹脂成形装置。
  2. プランジャの後退動作が、少なくとも2つの異なる後退速度を持って行われるものであることを特徴とする請求項1記載の樹脂成形装置。
  3. プランジャの後退速度は、後退開始当初の速度がその後の速度よりも遅い所定の速度であることを特徴とする請求項2記載の樹脂成形装置。
  4. プランジャの後退開始当初の速度が、1mm/sec以下であることを特徴とする請求項3記載の樹脂成形装置。
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