JP3896155B2 - タイヤ空気圧検知装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、タイヤの空気圧を運転者に適切に知らせる空気圧検知装置に関し、詳しくは、自動車用ホイールに設置される空気圧検知装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車の走行性能、安全性、耐久性、燃費等の各性能を所望のレベルに維持するためには、タイヤの空気圧が適正な圧力に保持されている必要がある。そのため、運転者にタイヤの空気圧状態を適切に知らせる空気圧検知装置が種々提案されている。このような空気圧検知装置にあって、タイヤの空気圧を検知し、車両側に備えられた受信装置に検知信号を発信する空気圧検知センサとしては、自動車用ホイールに取り付けられ、タイヤの空気圧を直接測定するようにしているものが一般的に良く知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような空気圧検知センサとしては、例えば、特開2001−174356公報に開示されているように、タイヤにエアーを供給するためのバルブと空気圧検知センサとを一体型としているものが提案されている。このバルブをホイールに取り付けると、空気圧検知センサがタイヤの内部に位置することになり、タイヤの空気圧を直接検出することができる。また、様々なタイプのホイールに比較的容易に取り付けることができる。ところが、この空気圧検知センサは、リム部のバルブ取り付け位置であるウエル部からドロップ部の近隣領域に配設されることとなるため、タイヤの脱着作業時にタイヤのビードが接触する等して損傷させる恐れがある。そのため、空気圧検知センサには比較的大型でしっかりしたものを使用しているが、この大型化に伴って空気圧検知センサの重量も増加することとなるため、ホイールのウエイトバランスが崩れてしまうという問題が生じていた。一方、このバルブはホイールのバルブ取り付け用の孔に固定されているだけであるから、外部に突起したバルブに負荷が掛かる等してバルブが緩むと、空気圧検知センサの固定位置が不安定な状態となる場合もあり得る。このような状態では、空気圧検知センサに用いられる振動子等の圧力検知素子が、微妙な振動のズレ等を受けることとなるから、常時適正な空気圧を検知することに限界が生じていた。
【0004】
一方、例えば、特開平9−309305公報に開示されているように、空気圧検知センサをホイールのディスク部内側に設置し、この空気圧検知センサとタイヤ内部を結ぶエア通路がディスク部からリム部を通じて設けられ、このエア通路を介してタイヤの空気圧を測定するようにしているものが提案されている。この場合は、タイヤの脱着作業時に空気圧検知センサの損傷や脱落を生じることがない。ところが、この空気圧検知センサはホイールのディスク部内側に設置されているから、走行時にブレーキロータ等の発熱によって高温にさらされることとなる。そのため、空気圧検知センサが適正な空気圧を検知するには、センサ周囲の雰囲気温度の変化に合わせて温度補正をする必要があった。しかし、この温度補正を適切に行うことは難しく、常時適正に空気圧を検知することには限界が生じていた。
【0005】
本発明は、かかる問題点を解決し、タイヤの脱着作業時等に損傷、脱落等することがなく、かつ、常時適正な空気圧を検知でき得る空気圧検知センサを、自動車用ホイールに備えたタイヤ空気圧検知装置を提案することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる第一の発明は、リム部と、ディスク部とが一体形成される自動車ホイールに用いられるものであり、タイヤの空気圧を検知する空気圧検知センサと、該空気圧検知センサからの検知信号を受信する受信装置とを備えるタイヤ空気圧検知装置において、
前記空気圧検知センサが、受圧面に圧力がかかると、変形による歪みにより検知信号を発生する感圧素子を装置筐体に保持してなるものにより構成され、
自動車用ホイールの、リム部に設けられたドロップ部の、ホイール径方向に立ち上がるウエル部に、タイヤ内に開口する嵌着溝が配設されると共に、前記空気圧検知センサが、その感圧素子の受圧面がタイヤ内となるように、該嵌着溝に嵌着されていることを特徴とするタイヤ空気圧検知装置である。ここで、タイヤ内とは、タイヤにかかる空気圧の圧力雰囲気中を示す。
【0007】
かかる構成にあっては、空気圧検知センサを、リム部の肉厚部位に配設された嵌着溝に嵌着させることにより、空気圧検知センサがこの嵌着溝の内面に保持されることとなるから、ホイールにしっかりと固定されるため、適正な空気圧を安定して検出することができる。また、嵌着溝に嵌着させた空気圧検知センサが、タイヤの脱着作業時にタイヤのビードとの接触によって、損傷や脱落等することを防止することもできる。これらにより、空気圧検知センサと、空気圧検知センサを備えたホイールとに関する取り扱いを比較的容易に行い得るという優れた効果も生じる。ここで、嵌着溝の大きさとしては、空気圧を検知する空気圧検知センサの受圧部がタイヤ内になるように設置できる大きさであれば良い。そして、受圧部がタイヤ内になるように嵌着されることで、タイヤの空気圧を常時適正に検知することが可能である。このように、空気圧検知センサは、常に安定した状態で存在することとなるから、比較的小型かつ軽量なものを使用することが可能となるため、空気圧検知センサの重量がホイールのウエイトバランスに与える影響を小さくすることができる。
【0008】
このような嵌着溝が、ドロップ部と、ホイール意匠面側のビードシート部とに挟まれた領域に、ホイール径方向に開口するように形成されていることも提案される。このように、空気圧検知センサが嵌着される嵌着溝を、ホイールの特性上強度を必要とするビードシート部を避けて設けられるようにしたことにより、ホイールの機械的特性が低下することを防ぎ得る。一方、ホイールを鋳造成形する場合にあっては、その金型は主に上型、下型、及び横型からなり、リム部の外面形状は横型によって形成されることが一般的である。そこで、嵌着溝をホイール径方向に開口する形状とすることによって、この横型により成形することが可能であるから、ホイールの鋳造工程で嵌着溝を成形することができる。而して、嵌着溝を形成するための成形工程を新たに設ける必要がなく、かつ比較的容易に成形することができるという利点が生じる。
【0009】
又は、嵌着溝が、ドロップ部の、ホイール径方向に立ち上がるウエル部に、ホイール径方向に開口するように形成されていることも提案される。このように、嵌着溝をホイールの他の部位に比して強度を要しないウエル部に形成することによって、ホイールに求められる機械的特性に影響を及ぼすことがない。また、上述したのように嵌着溝をホイール径方向に開口することにより、嵌着溝の成形工程を新たに必要とせず、かつ比較的容易に成形できるという利点も生じる。
【0010】
一方、本発明にかかる第二の発明としては、タイヤの空気圧を検知する空気圧検知センサと、該空気圧検知センサからの検知信号を受信する受信手段とを備えるタイヤ空気圧検知装置において、自動車用ホイールの、リム部に設けられたドロップ部のホイール径方向に立ち上がるウエル部に、周溝が形成されると共に、前記空気圧検知センサが、その受圧面がタイヤ内となるように、該周溝に嵌着されていることを特徴とする。ここで、周溝はウエル部に沿ってホイール周方向に周回して形成される溝である。このようにリム部のウエル部に周溝を設けた場合にあっても、TRA規格(The Tire and Rim Association,Inc.)で認められているように、ホイールが必要とする機械特性に影響を及ぼすことはない。
【0011】
かかる構成にあっては、空気圧検知センサを、ウエル部に形成された周溝に嵌着させることにより、空気圧検知センサがこの周溝の内面に保持されることとなるから、ホイールにしっかりと固定され、適正な空気圧を安定して検出することが可能となる。また、周溝はホイール周方向に形成されるものであることにより、空気圧検知センサを周方向の任意の位置に嵌着させることも可能である。これにより、例えば、空気圧検知センサが故障した場合でも、新たな空気圧検知センサを周溝の別位置に設置することができるから、取り付け及び取り扱いが比較的容易である。一方、このように周溝に空気圧検知センサを設置されることにより、タイヤの脱着作業時にタイヤのビードによって、空気圧検知センサが損傷や脱落等することを防止できる。そして、この空気圧検知センサの受圧部がタイヤ内になるように嵌着されることで、タイヤの空気圧を常時適正に検知することが可能である。而して、この空気圧検知センサは、タイヤの脱着時に損傷を受けることもなく、安定して適切な空気圧を検知することができるため、比較的小型かつ軽量なものを使用することも可能である。
【0012】
ここで、空気圧検知センサが周溝の、自動車用ホイールのウエイトバランスを適正に保つ位置に嵌着されていることも提案される。ここで、ホイールは車軸から受けた駆動力を適正にタイヤに伝え、所望の走行性能を発揮するために、ホイールの中心に接合された車軸に対してウエイトバランスが中正である必要がある。一般的にホイールのウエイトバランスは若干偏心している場合が多いため、この偏心を相殺する位置に、空気圧検知センサを設置することにより、ホイールのウエイトバランスを適正に保つことができるから、自動車の走行性能を安定したものとすることが可能である。而して、従来、ホイールに取り付けた空気圧検知センサは、ホイールのウエイトバランスを崩すものであったが、本発明によれば、ホイールバランスを適正なものとする手段として用いることが可能となる。尚ここで、ホイールのウエイトバランスを一層適正にするために、別途ウエイトを取り付けることも可能である。
【0013】
上述の第一の発明及び第二の発明にあって、空気圧検知センサが、自動車用ホイールのリム部の基準形状を成す基準面の内側に収まるように嵌着されていることも提案される。ここで、リム部の基準面は、上述した嵌着溝又は周溝が形成されない場合に、リム部のドロップ部からホイール表面側のフランジ部に至る外面形状を示すものである。この嵌着溝及び周溝を、嵌着される空気圧検知センサがリム部基準面の内側に収まるように形成することにより、タイヤの脱着時にタイヤのビートが空気圧検知センサに触れること等に対して、その防止効果を一層高くすることが可能である。
【0014】
上述のような空気圧検知センサが、タイヤの空気圧を検知する感圧素子と、該感圧素子が検知した信号を制御処理する制御手段と、該制御装置の制御内容に従って検知信号を発信する発信手段と、この空気圧検知センサの電力供給源である電源手段とを備えるものとすることができる。これにより、空気圧検知センサは、空気圧を検知し、その検知信号を、車両に備えた受信装置に適切に送信することが可能である。ここで、感圧素子には振動子が好適に用い得る。尚、上述した受圧部はこの感圧素子にあって圧力を感知する部位を示す。また、制御手段及び発信手段としては、これらを兼ね備えた制御装置を用いるようにしても良い。また、電源手段としては、比較的長期間電力供給可能な電池を使用し、空気圧検知センサの交換期間を長くするようにしても良い。又は、安価かつ小型の低寿命電池を使用し、車検時やタイヤ交換時期に合わせて交換できるようにすることもできる。さらには、電池以外の別の発電装置を使用することも可能である。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例を添付図面に従って説明する。
図1は自動車用アルミホイールAの縦断面図であり、この自動車用アルミホイールAは、リム部1と、ハブ孔3をその中央に具備するディスク部2とからなる。かかる自動車用アルミホイールAは、高温で溶解したアルミニウム合金の溶湯を所定の金型の成形湯路に圧入する、いわゆる鋳造成形によって製造される。また、その他の製造方法として、鍛造加工等により成形することもできる。
【0016】
このリム部1には、両側の開口縁にタイヤBのサイドウォール部を支持するフランジ5a,5bが形成され、そのホイール軸方向内側に、タイヤのビード15を着座させるビードシート部7a,7bが夫々に隣接されて設けられている。さらに、該ビードシート部7a,7bと連成されて、タイヤリムの内側位置を規定するために隆起してなるハンプ部8a,8bが夫々配設されている。ホイール表面側のハンプ部8aのホイール軸方向内側には、タイヤ装着時にタイヤBのビード15を落とすためのドロップ部4が、該ドロップ部4からホイール径方向に立ち上がったウエル部6を介して設けられている。このウエル部6からホイール表面側のフランジ部5a間には他の部位に比して肉厚である肉厚部位10が形成されている。また、このドロップ部4のホイール裏面方向には、ホイール軸方向に対して傾斜するレッジ部9が連設されており、このレッジ部9は、ハンプ部8bを介してホイール裏面側のビートシート部7bに連なっている。
【0017】
次にこのアルミホイールAに装着される空気圧検知センサ21について説明する。
空気圧検知センサ21は、図6の断面図に示すように、装置筐体22に感圧素子23と、この感圧素子23の検知した検知信号を処理記憶する制御装置24とが設けられている。そして、この制御装置24には、空気圧データを随時発信するためのアンテナ機能も備えている。また、装置筐体22とは別に、この装置筐体22に電力を供給する電池25(図示せず)が装置筐体22に接続されて備えられている。ここで、感圧素子23としては、センサー部に圧力がかかると、変形による歪みを生じ、この歪みを電気的に取り出すことによりセンサー部にかかる圧力を検出することができる。ここで、感圧素子23として、水晶体から成る振動子等を好適に用いることができる。
【0018】
このような空気圧検知センサ21としては、例えば、装置筐体22と電池25の大きさがそれぞれ約10mm×10mm×2mmの略立方体であり、合計重量は約10gである。
【0019】
次に本発明の要部にかかる上記空気圧検知センサ21を備えた自動車用アルミホイールAについて説明する。
自動車用アルミホイールAは、そのリム部1に配設された嵌着溝11又は周溝12に空気圧検知センサ21が所定の要領で設置されているから、安定して適切な空気圧を常時検知することができると共に、タイヤの着脱時に空気圧検知センサ21が損傷や脱落等することを防ぎえるようにしたものである。
かかる発明につき以下詳細に説明する。
【0020】
(実施例1)
この実施例1にあっては、図2及び図3に示すように、リム部1のドロップ部4から立ち上がるウエル部6に、外方向に開口する嵌着溝11が一カ所形成されている。この嵌着溝11は、幅(周方向長さ)が約24mm、奥行き(凹部深さ)が約2.5mm、径方向高さがウエル部6の高さと略同じとなるように形成されており、その溝奥面はウエル部6と略平行となっている。この嵌着溝11には空気圧検知センサ21として、感圧素子23の受圧部がタイヤ内となるように配された装置筐体22と、この装置筐体22と隣接して配された電池25とが設置されている。このように空気圧検知センサ21は、この嵌着溝11の内面に保持されて、ホイールにしっかりと固定されると共に、その受圧部がタイヤ内にかかる空気圧の圧力雰囲気中に存在するから、常時適正に空気圧を検知することが可能である。また、この空気圧検知センサ21は、リム部1のウエル部6からハンプ部8aにかかる基準面内に収まっている。これにより、タイヤBをアルミホイールAに装着する際の、タイヤBのビード15を一旦ドロップ部4に落とした後、このビードをドロップ部4からウエル部6に沿って移動させてビードシート部7aに着座させる場合に、タイヤBのビード15が空気圧検知センサ21に接触することを防ぎ得る。そのため、タイヤの装着時に空気圧検知センサ21が損傷等を受けることを防止できる。
【0021】
このように、空気圧検知センサ21には、ホイールにしっかりと固定されると共に、タイヤBの脱着時に損傷等を受ける恐れもないことから、従来に比して小型軽量のものを使用することができる。そのため、ホイールのウエイトバランスに対する影響も小さく、自動車は安定した走行性能を発揮することができる。
【0022】
このような嵌着溝11は、ホイール径方向に向かって外方向に開口するように形成されるため、この自動車用アルミホイールAの鋳造工程で成形されるようにしている。而して、嵌着溝11は何ら新しい工程を必要とせず、従来の成形工程と同様の、一般的な鋳造成形方法によって製造できる。
【0023】
一方、このような嵌着溝11を、そこに嵌着する空気圧検知センサ21が、ホイール軸方向に対し傾斜又は平行となるような溝形状を形成するようにしても良い。この場合には、嵌着溝11の形状を大きくすること等によって、設置した空気圧検知センサ21の感圧素子23の受圧部が、タイヤ内の空気圧力雰囲気中に常時接する状態となるようにすれば良い。例えば、図7のように、嵌着溝11の奥行き面がホイール軸方向と略平行となるように、ホイール径方向高さ4mm、幅(周方向長さ)24mm、奥行き12mmに形成され、この嵌着溝11に空気圧検知センサ21が、その受圧部がホイールと接しないように、ホイール軸方向と略平行となるように設置されるようしても良い。ここで、嵌着溝11は、ホイール軸方向に向かって開口する形状となるから、従来の製造工程に加え、溝加工するために旋盤加工等の成形工程を要する。尚、このような嵌着溝11の形成にあっても、軸方向に離型するカム方式鋳造型等を使用することによって、追加加工工程を不要とすることも可能である。
【0024】
(実施例2)
この実施例2にあっては、図4及び図5に示すように、自動車用アルミホイールA’の、リム部1’のドロップ部4から立ち上がるウエル部6’に形成された溝(図4参照)が、このウエル部6’に沿って円周方向に連続して設けられた周溝12を備えている。この周溝12は、ホイール径方向高さが約12mm、奥行き(溝深さ)が約2.5mmであり、その溝奥面はウエル部6’と略平行に形成されている。この周溝12の所定位置に、上述の空気圧検知センサ21として、感圧素子23の受圧部がタイヤ内となるよう配された装置筐体22と、この装置筐体22と隣接して配された電池25とが嵌着されている。このように空気圧検知センサ21は、周溝12の内面に保持されて、ホイールにしっかりと固定されると共に、その受圧部がタイヤ内にかかる空気圧の圧力雰囲気中に存在するから、常時適正に空気圧を検知することが可能である。ここで、空気圧検知センサ21は、周溝12が形成され無ければウエル部6を形成していた基準面内に収まっているから、実施例1の場合と同様に、タイヤBの脱着作業時にタイヤBのビード15によって空気圧検知センサ21が損傷等を受けることを防ぎ得る。
【0025】
ここで、空気圧検知センサ21は、自動車用アルミホイールA’の成形後に、測定したウエイトバランスの結果に従って、個々のホイールが有する重量の偏心を相殺するような特定位置に設置する。これにより、ホイールのウエイトバランスを適正に保つことができるから、自動車の走行性能を安定したものとすることができる。尚、この空気圧検知センサ21の重量だけでは、ホイールのウエイトバランスが中正にできない場合には、別途ウエイトを設置するようにしても良い。
【0026】
この実施例2の周溝12は、実施例1と同様に、嵌着する空気圧検知センサ21が、ホイール軸方向に対し傾斜又は平行となるような溝形状を形成するようにしていても良い。例えば、周溝12の断面形状を台形として、その奥面(傾斜面)に空気圧センサ21を、受圧面がタイヤ内となるように設置するようにしても良い。
【0027】
このように本発明のタイヤ空気圧検知装置にあっては、自動車用アルミホイールA(A’)に取り付けた空気圧検知センサが、ホイールにしっかりと固定されると共に、タイヤBの脱着作業時等で損傷や脱落することを防止できるから、常時適正な空気圧を安定して検知することができる。而して、空気圧検知センサと、空気圧検知センサを備えたホイールとに関する取り扱いを比較的容易に行い得るという優れた効果も生じる。
【0028】
【発明の効果】
本発明の第一の発明としては、空気圧検知センサを、自動車用ホイールのリム部の肉厚部位に配設された嵌着溝に嵌着させるものであるから、空気圧検知センサが嵌着溝内面に保持されて、ホイールにしっかりと固定されると共に、タイヤの脱着作業時に空気圧検知センサが損傷や脱落等することを防止できるため、常時適正な空気圧を安定して検出することが可能となる。而して、空気圧検知センサと、空気圧検知センサを備えたホイールとに関する取り扱いが一層向上する。さらには、比較的小型かつ軽量な空気圧検知センサを使用できるから、ホイールのウエイトバランスに対する空気圧検知センサの重量の影響が小さくなるため、自動車は安定した走行性能を発揮することができる。
【0029】
ここで、嵌着溝が、ドロップ部とホイール意匠面側のビードシート部とに挟まれた領域で、ホイール径方向に開口する形状とするようにしても良い。又は、嵌着溝が、ドロップ部の、ホイール径方向に立ち上がるウエル部に、ホイール径方向に開口する形状としても良い。嵌着溝をこのような部位に設けることにより、ホイールの機械的特性が低下することを防止でき得る。また、従来の、ホイールを鋳造成形によって嵌着溝を形成することができるから、新たに嵌着溝の加工工程を設ける必要がなく、かつ比較的容易に成形することができる。
【0030】
一方、第二の発明としては、空気圧検知センサを、自動車用ホイールのウエル部に形成された周溝に嵌着させるものであるから、空気圧検知センサがホイールにしっかりと固定されると共に、タイヤの脱着作業時に空気圧検知センサが損傷や脱落等することを防止できるため、常時適正な空気圧を安定して検出することが可能となる。而して、この空気圧検知センサには、比較的小型かつ軽量なものを使用することが可能である。また、空気圧検知センサを周溝の所定位置に嵌着させることも可能であるから、故障等の場合には、新たに他位置に設置すれば良いので、取り扱いが容易である。
【0031】
ここで、空気圧検知センサが周溝の、自動車用ホイールのウエイトバランスを適正に保つ位置に嵌着することもできる。これにより、ホイールのウエイトバランスをより中正とすることができるから、自動車の走行性能を一層安定したものとすることが可能である。
【0032】
上述のような空気圧検知センサが、自動車用ホイールのリム部の基準形状を成す基準面の内側に収まるように嵌着されるようにすることにより、タイヤの脱着時にタイヤのビートが空気圧検知センサに触れること等に対する防止効果を一層高くすることができる。
【0033】
このような空気圧検知センサが、感圧素子と、制御手段と、発信手段と、電源手段とを備えるものとしても良い。これにより、空気圧検知センサは、空気圧を検知し、その検知信号を、車両に備えた受信装置に適切に送信することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動車用スチールホイールAの縦断面図である。
【図2】実施例1における嵌着溝11を表す拡大縦断面図である。
【図3】図2におけるX−X面から見た裏面図である。
【図4】実施例2における周溝12を表す拡大縦断面図である。
【図5】図4におけるY−Y面から見た裏面図である。
【図6】空気圧検知センサ21を表す一実施例図である。
【図7】嵌着溝11の他構造を表す拡大縦断面図である。
【符号の説明】
A、A’ 自動車用アルミホイール
B タイヤ
1、1’ リム部
4 ドロップ部
5a,5b フランジ部
6、6’ ウエル部
7a,7b ビードシート部
10 肉厚部位
11 嵌着溝
12 周溝
21 空気圧検知センサ
22 装置筐体
23 感圧素子
25 電池

Claims (6)

  1. リム部と、ディスク部とが一体形成される自動車ホイールに用いられるものであり、タイヤの空気圧を検知する空気圧検知センサと、該空気圧検知センサからの検知信号を受信する受信装置とを備えるタイヤ空気圧検知装置において、
    前記空気圧検知センサが、受圧面に圧力がかかると、変形による歪みにより検知信号を発生する感圧素子を装置筐体に保持してなるものにより構成され、
    自動車用ホイールの、リム部に設けられたドロップ部の、ホイール径方向に立ち上がるウエル部に、タイヤ内に開口する嵌着溝が配設されると共に、前記空気圧検知センサが、その感圧素子の受圧面がタイヤ内となるように、該嵌着溝に嵌着されていることを特徴とするタイヤ空気圧検知装置。
  2. 自動車用ホイールの、リム部に設けられたドロップ部の、ホイール径方向に立ち上がるウエル部に、ホイール径方向に開口する嵌着溝が配設されると共に、前記空気圧検知センサが、その感圧素子の受圧面がタイヤ内となるように、該嵌着溝に嵌着されていることを特徴とする請求項1記載のタイヤ空気圧検知装置。
  3. タイヤの空気圧を検知する空気圧検知センサと、該空気圧検知センサからの検知信号を受信する受信手段とを備えるタイヤ空気圧検知装置において、
    自動車用ホイールの、リム部に設けられたドロップ部のホイール径方向に立ち上がるウエル部に、周溝が形成されると共に、前記空気圧検知センサが、その受圧面がタイヤ内となるように、該周溝に嵌着されていることを特徴とするタイヤ空気圧検知装置。
  4. 空気圧検知センサが、自動車用ホイールのウエイトバランスを適正に保つ位置に嵌着されている請求項3に記載のタイヤ空気圧検知装置。
  5. 空気圧検知センサが、自動車用ホイールのリム部の基準形状を成す基準面の内側に収まるように嵌着されている請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のタイヤ空気圧検知装置。
  6. 空気圧検知センサが、タイヤの空気圧を検知する感圧素子と、該感圧素子が検知した信号を制御処理する制御手段と、該制御装置の制御内容に従って検知信号を発信する発信手段と、この空気圧検知センサの電力供給源である電源手段とを備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のタイヤ空気圧検知装置。
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