JP3895819B2 - 電池収納装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば電子カメラなどの電気機器に用いられる電池収納装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電池をボックス内に収容し、電気機器の電源部を構成する電池収納装置は、電池を挟む電極接片に弾性を付与し、電池を収納装置内に弾性的に保持する構造になっている。
【0003】
したがって、電池を装填あるいは取外す際には、電極接片の弾性に抗して作業を行わなくてはならず不便である。
【0004】
とりわけ、電池を出入する開口部から奥側に向かって複数の電池を横並びに装填する収納形態の収納装置では、狭い開口部に手指を器用にくぐらせて作業を行う必要があり、一層不便である。
【0005】
そこで、このような不都合を解消する手段として、実開昭63−159265号公報に示されるように、横並びに装填された電池の電極を接続する電極接片を、電極に対し接離する方向に回動自在に軸支する構造の電池収納装置が開示されている。
【0006】
この従来例の構成によれば、電池が並んで装填されているときには、電極接片の回動が電池で阻止されるが、一方の電池が取除かれると、取除かれた側に電極接片の回動が許容され、他方の電池の保持が解除されるため、電池の取出しなどを容易にすることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来例では、回動自在に軸支される電極接片に弾性を付与した板バネ体で構成しているため、次のような不都合がある。
【0008】
従来例に開示された構成では、電極接片に軸を取付け、この軸を電池収納装置の殻壁に回動自在に取付ける構成が示されているが、このような構成では、軸部材を要するため部品コストが増加し、また、この軸を電極接片に溶接などの工程を経て固定する必要があるという不都合がある。
【0009】
部品点数や製作工程の削減の要請からすれば、電極接片を回動自在に軸支する手段として、例えば、図5に示されるように電極接片1に一対の耳片部2を一体に折曲形成し、この耳片部2に形成された軸孔3に軸(図示せず)を通して電極接片1を軸支するという構造を採ることも考えられるが、電極接片にバネ性を確保するため電極接片1を薄く形成する必要があり、軸を支持する耳片部2に強度を持たせることができないので、実現性に欠ける。
【0010】
また、回動する電極接片にバネ性を付与する従来例は、電極接片の回動軸を介して一側部および他側部に位置する両側部で均等な弾性力が得られるように構成しなくてはならず、その設計および調整が面倒である。
【0011】
回動軸の両側部で電極接片の弾性力が不均衡である場合には、電極接片が電池の電極に対し傾斜状態で接触してしまい、接触不良などの不都合が生ずる。
【0012】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、複数の電池を並列に収納する電池収納装置において、電池の電極に対する電極接片の良好な接触性を確保しながら電極接片を簡易に軸支し得る構造とし、部品コストなどの削減を図ることを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項に記載された発明は、電池収納枠の奥側と開口側とに複数の電池を並べて収容する電池収納装置において、複数の電池の一側の電極と対向して接触する相互に導通された複数の接片部を有するとともに複数の接片部間に位置する軸支部を支点として全体的に回動可能の一側の電極接片と、少なくとも一方の電池の他側の電極と対向して設けられ電池を弾力的に押圧する他側の電極接片とを具備し、一側の電極接片が、軸支部の一端にて電池収納側に折曲された折曲部と、軸支部の他端にて反対側に折曲された折曲部とを有し、一端の折曲部を螺子により電池収納枠に回動自在に軸支するとともに、他端の折曲部にて螺子と同心の円弧に形成された円弧状の端縁を電池収納枠の内側面に当接した電池収納装置である。
【0014】
そして、全体的に回動可能の一側の電極接片と、電池を弾力的に押圧する他側の電極接片とで機能を分担することにより、一側の電極接片に弾力性を付与する必要がなく、強度大の金属材料を用いて強度大の軸支部を一体に形成する。特に、他側の電極接片から一側の電極接片に作用する力を螺子だけでなく円弧状の端縁により分担して、螺子に作用する負荷を軽減するとともに、複数の螺子を用いる場合に比べて、円弧状の端縁により電極接片を簡易に軸支する。
【0015】
請求項2に記載された発明は、請求項1記載の電池収納装置における一側の電極接片が剛体で形成されたものである。そして、一定の形状を保つ一側の電極接片は、複数の電池の電極に正面から接触するとともに、複数の電池を均等な力で保持する。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図1乃至図4を参照しながら説明する。
【0017】
図3は、本発明に係る電池収納装置を電子カメラに用いた場合を示しており、カメラ外観カバーが上下に2分割された上側カバー12と下側カバー13とにより形成され、これらの上側カバー12と下側カバー13との間にカメラ本体14が収容されている。
【0018】
このカメラ本体14には、撮影レンズ鏡胴15を保持するための鏡胴保持枠16が形成されている。撮影レンズ鏡胴15の内端と鏡胴保持枠16との間には、撮影レンズによる撮像が結像されるチャージ・カップルド・デバイス(CCD、図示せず)が配置されている。
【0019】
鏡胴保持枠16の後方には、4本の電池Bが収納される電池収納装置17が一体に成形され、さらにこの電池収納装置17の後方には、撮影レンズで捉えた撮影像のモニタや記録内容を確認するための液晶モニタユニット18が配置されている。
【0020】
この液晶モニタユニット18にはヒンジ19が一体的に取付けられ、このヒンジ19が電池収納装置17上に設けられた軸受部(図示せず)に回動軸(図示せず)により回動自在に取付られ、液晶モニタユニット18がカメラ本体14に回動自在に軸支されている。
【0021】
図4は、図3に示された電池収納装置17を拡大したものであり、この図4に示された電池収納装置17は、上下2段にてそれぞれ横並びに2本づつ、計4本の電池B1,B2,B3,B4を収納している。
【0022】
そして、図示されているように、上段の電池B1,B2は、後方にずらして下段の電池B3,B4と互い違いになるように収納されている。このように各電池B1,B2,B3,B4を収納することにより、電池収納空間の高さを低く抑えて、カメラ本体14の高さ方向の厚さを薄くすることができる。
【0023】
次に、図1により電池収納装置17の構造を説明すると、電池収納枠としてのボックス壁21の内部に電池収納空間が形成され、この電池収納空間の図示左側に電池を出し入れするための開口部22が設けられている。
【0024】
ボックス壁21は、電池の電極方向で互いに対面する側壁23,24と、上下に重ねられた電池の上下部にて互いに対面する上壁25および下壁26と、開口部22に対面する奥壁27とにより形成されている。
【0025】
なお、開口部22には、蓋体(図示せず)が着脱可能に取付けられ、電池の装填および取出のとき以外はこの蓋体により開口部22を覆っている。
【0026】
ボックス壁21は、収納される電池の収納形態に対応させた内部形状となっていて、電池がボックス壁21内でがた付かないようになっている。
【0027】
特に、奥壁27については、上述したように電池が互い違いに収納されるように、上段部が開口部22の方向にずれた段状に形成されている。
【0028】
電池の電極と対面する側壁23,24には、電極部材としての電極接片31,32,33,34,35が設けられている。
【0029】
電池B1,B2,B3,B4は、この順序で電極接片31を正極側にして電極接片31から電極接片35に直列に接続されている。
【0030】
次に、電極接片31は、図1に示されるように、電池収納装置17の正極側の電源端子を兼ねており、略へ型に成形された板体41の一側部から下側に舌状の端子42が一体に形成され、他側部から電池B1側に折曲部43が折曲形成されている。さらに、上部に位置決め用の凹溝部44が形成され、下部に固定用の孔45が形成されている。
【0031】
そして、図2に示されるように、側壁23には、電池B1の正極に対応して孔部46が形成されているから、電極接片31は、折曲部43をこの孔部46に嵌入され、図4に示されるように側壁23の外側に突設された突起47に凹溝部44を嵌合位置決めされて、孔45に挿入された螺子48で固定されている。
【0032】
孔部46に挿入された折曲部43は、側壁23の内側に臨み、電池B1の正極端子に接触する。
【0033】
一方、側壁23の外側に位置する舌状の端子42は、電子カメラの被電源供給部にリード線などで接続される。
【0034】
次に、電極接片32は、電池B1の負極と電池B2の正極とを接続するものであり、両電池を直列に接続している。
【0035】
この電極接片32は、電池B1の電極と電池B2の電極とにそれぞれ接触する相互に導通された左右の接片部50,51と、この左右の接片部50,51間の中央に凹形に形成され左右の接片部50,51に対し直交する方向に突設された軸支部52とにより、ほぼ逆T形に形成されている。
【0036】
この電極接片32は、左右の接片部50,51が側壁24の内側面と電池B1,B2との間に配置され、中央の軸支部52が上壁25に形成された孔部53に挿通されている。
【0037】
軸支部52は、その上下端部に、相互に反対方向に折曲形成された折曲部54,55を備えている。
【0038】
上端側の折曲部54は、電池が収納される側に折曲げられ、上壁25に外側から係合している。
【0039】
そして、上端の折曲部54には、螺子56が貫通する螺子孔が形成され、この螺子孔に挿通した螺子56を上壁25に螺合することで、電極接片32が螺子56の軸周りに回動自在に軸支されている。なお、螺子56は、折曲部54を締付けないように取付ける。
【0040】
一方、下端の折曲部55は、側壁24の側に折曲げられ、その端縁55a を円弧状に形成され、この円弧状の端縁55a が側壁24の内側面に当接されている。
【0041】
この折曲部55の円弧状の端緑55a は、電極接片32が螺子56の軸周りに回動する場合の回動中心と同心の円弧に形成されているから、この円弧状の端緑55a が側壁24の内側面に当接しながら電極接片32の円滑な回動を可能とするとともに、電極接片32が回動する際の軸支部52の軸振れ動作を防止している。
【0042】
この電極接片32にて開口部22側に位置する接片部50の先端部には、側壁24の側に屈曲された傾斜面57が形成されている。
【0043】
このように構成された電極接片32は、剛性を有する材質の導電性金属板を板金金型により加工して一体に形成する。
【0044】
また、電池B2の正極と接触する側の接片部51には、周縁部から外面部にかけて絶縁性の保護カバー58が一体的に嵌着されている。
【0045】
一方、側壁24には、接片部51の背後と対応する部分にて、接片部51および保護カバー58の先端部が入り込める大きさの孔部59が形成されている。
【0046】
したがって、電極接片32が反時計方向に回動されたときに、接片部51および保護カバー58の先端部が孔部59内に逃げるため、接片部51が電池B2から退避する方向、すなわち反時計方向に大きな回動量が確保される。
【0047】
次に、電極接片33は、電池B2の負極と電池B3の正極とを接続している。
【0048】
この電極接片33は1本の線状体で構成されており、電池B2の負極と接触する円錐形のコイルバネ接片部61と、このコイルバネ接片部61に連なる内側への折曲部62と、この折曲部62に連なるほぼ逆コ字形に折曲形成されて電池B3の正極と接触する接片部63とを有している。
【0049】
電極接片33の取付は、図2に示されるように、側壁23の内側に形成されている蟻溝64にコイルバネ接片部61の底部の巻線部が嵌合されて、電極接片33がボックス壁1内に固定されている。
【0050】
次に、電極接片34は、電池B3の負極と電池B4の正極とを接続する電極であり、電極接片32と上下対称の形状に形成されている。
【0051】
すなわち、電極接片34は、電池B3,B4の各電極を繋ぐ接片部70,71と、この接片部70,71をボックス壁21に回動自在に支持する軸支部72とにより形成され、さらに軸支部72は、その上下端部に、互いに反対方向に折曲形成された折曲部74,75を備えている。
【0052】
下端の折曲部74は、下壁26に形成された孔部73を通して下壁26の下側面に係合され、下壁26に螺合された螺子(図示せず)により折曲部74が回動自在に軸支されることにより、電極接片34が螺子の軸周りに回動自在となっている。
【0053】
上端の折曲部75の端縁75a は、電極接片34を螺子の軸周りに回動したときにこの端縁75a を側壁24に当接しながら電極接片34の回動を可能とするように、円弧状に形成されている。
【0054】
すなわち、この円弧状の端緑75a は、電極接片34が螺子の軸周りに回動する場合の回動中心と同心の円弧に形成されているから、電極接片34が回動する際の軸支部72の軸振れ動作を防止している。
【0055】
この電極接片34にて開口部22側に位置する接片部70の先端部には、側壁24の側に屈曲された傾斜面77が形成されている。
【0056】
このように構成された電極接片34は、剛性を有する材質の導電性金属板を板金金型により加工して一体に形成する。
【0057】
この電極接片34にて電池B4の正極と接触する側の接片部71には、周縁部から外面部にかけて絶縁性の保護カバー78が一体的に嵌着されている。
【0058】
側壁24には、接片部71および保護カバー78の背後と対応する部分にて、接片部71および保護カバー78の先端が入り込める孔部(図示せず)が形成されており、接片部71および保護カバー78には、電池B4の正極から退避する方向、すなわち反時計方向に大きな回動量が確保されている。
【0059】
次に、電極接片35は、電池収納装置17の負極側の電源端子を兼ねており、電池B4の負極に接触する側にコイルバネ接片部81が形成され、他端側に電子カメラの被電源供給部に接続される端子部82が成形されている。
【0060】
側壁23には、電池B4と対応する位置に前記蟻溝64と同等の蟻溝(図示せず)が形成されており、この蟻溝に電極接片35のコイルバネ接片部81の底部の巻線部が嵌合されて、側壁23に固定されている。
【0061】
次に、電池B1と電池B2が電池収納装置内へ収納されている状態と、ここから取出すときの電極接片32および電極接片33の動作を図2を中心に説明する。なお、図2は、電池収納装置の断面と、電池を取出すときの手順を示している。
【0062】
先ず、図2(a)は、電池B1,B2が電池収納装置内に収納されている状態を示しており、この状態では電極接片32は電池B1と電池B2により回動を規制されているため、電池B1は、電極接片31の折曲部43と電極接片32の接片部50との間に、また電池B2は電極接片32の接片部51と電極接片33のコイルバネ接片部61との間に、コイルバネ接片部61の側壁23に反力を取った弾性力で弾性的に保持されている。
【0063】
このとき、剛体で構成される回動自在の電極接片32を介してコイルバネ接片部61による一つの付勢手段で電池B1と電池B2とを保持するため、電池B2が電極接片32と電極接片33との間にコイルバネ接片部61の付勢力を受けて弾性的に保持される力と、電池B1が電極接片31と電極接片32との間にて、電極接片32を介して作用するコイルバネ接片部61の付勢力で保持される力とは均等であり、また、電極接片32の接片部50,51は電池B1および電池B2の電極に対し傾斜することなく正面から接触するから、良好な接触性を確保できるとともに横並びの電池を均等に保持できる。
【0064】
図2(a)の状態から電池を取出すには、図2(b)に示すように先ず電極接片31と電極接片32との間に保持されている電池B1をコイルバネ61の付勢力に抗して抉り出す。
【0065】
すると、電極接片32の接片部50は電池B1による回動規制を失うため、図2(c)に示されるように螺子56の周りに反時計方向に回動し、電極接片32の接片部51は電池B2から後退する。このため、電池B2はコイルバネ接片部61の付勢力から開放され、電池B2は非保持の状態になる。
【0066】
このため、電子カメラを開口部22が下方に向くように傾けることで、図2(d)に示すように電池B2を取出すことができる。
【0067】
次に、電池を装填する場合は、図2の(d)、(c)、(b)、(a)に示す順序で電池が装填される。
【0068】
先ず、電池収納装置の開口部22より奥側の電池B2を装填する。
【0069】
電池B2が装填される際には、電極接片32が電池B1で回動を阻止されることなく反時計方向の回動が許容される状態にあるため、電池B2はコイルバネ接片部61の付勢力に関係なく、接片部51とコイルバネ接片部61との間に装填できる。
【0070】
その際、電極接片32は、接片部51の先端部が孔部59内に入り込むように回動を許容されているため、接片部51を電池B2の電極に対して大きく後退させることができるので、電池B2を接片部51とコイルバネ接片部61との間に単に落し込むだけで装填できる。
【0071】
さらに、開口部22寄りに装填される電池B1の負極側の端面で電極接片32の接片部50を、コイルバネ接片部61の付勢力に抗して螺子56の周りに時計方向に押し回すようにして、電極接片31の折曲部43と電極接片32の接片部50との間隔を広げながらこの間に電池B1を押込んで、電池B1と電池B2の装填を完了する。
【0072】
このようにして、図2(a)の状態で収納室内に2本の電池B1、B2が弾性的に保持されることとなる。
【0073】
なお、電極接片32の接片部50には開口側の先端部に傾斜面57が設けられているため、電極接片32のエッジ部に電池B1や手指を引掛けることなく電池B1をスムーズに装填できる。また、このような傾斜面57を従来の弾性電極接片に形成した場合は、軸の左右で弾性の均衡が保てなくなるが、本発明に係る剛性電極接片ではそのようなことがない。
【0074】
電極接片32の折曲部54の螺子56による軸支部分には、コイルバネ接片部61の付勢力が作用するが、折曲部55の円弧状の端縁55a が側壁24に当接しているため、螺子56の軸支部分に作用する負荷が軽減されている。
【0075】
次に、電池B3は、電極接片34の接片部70と接片部63との間に、電池B4は、電極接片34の接片部71と電極接片35のコイルバネ接片部81との間に、回動自在の電極接片34を介してコイルバネ接片部81の付勢力で弾性的に保持されている。
【0076】
電池B3,B4の保持、装填および取出の際の電極接片34および電極接片35の動作については、電池B1,B2と同様であるので省略する。
【0077】
なお、電池B1〜B4の装填順序は、上記の例では電極接片34,35の動作説明の都合上、電池B2、電池B1、電池B4、電池B3の順で説明したが、電池は冒頭で述べたように、上下の電池を幅方向に互い違いにずらして収納しているため、奥側に位置するものから順に、電池B4、電池B2、電池B3、電池B1の順で装填し、取出すときはその逆の順で行う。
【0078】
【発明の効果】
請求項記載の発明によれば、複数の接片部間に位置する軸支部を支点として全体的に回動可能の一側の電極接片と、電池を弾力的に押圧する他側の電極接片とで機能を分担することにより、一側の電極接片に弾力性を付与する必要がないから、十分な強度を有する金属材料によって一側の電極接片に強度大の軸支部を一体に形成でき、製造工程および部品コストなどの削減を図れる。特に、一側の電極接片が、軸支部の一端にて電池収納側に折曲された折曲部と、軸支部の他端にて反対側に折曲された折曲部とを有し、一端の折曲部を螺子により電池収納枠に回動自在に軸支するとともに、他端の折曲部にて螺子と同心の円弧に形成された円弧状の端縁を電池収納枠の内側面に当接したから、他側の電極接片から一側の電極接片に作用する力を螺子だけでなく円弧状の端縁により分担して、螺子に作用する負荷を軽減でき、また、一つの電極接片を複数の螺子を用いて軸支する場合に比べて、円弧状の端縁により電極接片の軸支構造を簡易にでき、部品コストの低減や、電極接片の取付容易性を図れる。
【0079】
請求項2記載の発明によれば、一側の電極接片が剛体で形成されたから、一定の形状を保つことができる一側の電極接片を複数の電池の電極に正面から確実に接触させることができ、接触不良を防止できるとともに、この電極接片により複数の電池を均等な力で保持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る電池収納装置の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】 同上電池収納装置の作用を示す断面図であり、(a)は電池B1,B2を共に収納した状態を示す断面図、(b)は電池B1を取出すときの状態を示す断面図、(c)は電池B2のみが残った状態を示す断面図、(d)は電池B2を取出すときの状態を示す断面図である。
【図3】 同上電池収納装置を内蔵した液晶モニタ付きカメラの分解斜視図である。
【図4】 図3に示された電池収納装置を拡大した斜視図である。
【図5】 従来の電極接片を示す斜視図である。
【符号の説明】
B1,B2 電池
21 電池収納枠としてのボックス壁
32 一側の電極接片
33 他側の電極接片
50,51 接片部
52 軸支部
54,55 折曲部
55a 円弧状の端縁
56 螺子

Claims (2)

  1. 電池収納枠の奥側と開口側とに複数の電池を並べて収容する電池収納装置において、
    複数の電池の一側の電極と対向して接触する相互に導通された複数の接片部を有するとともに複数の接片部間に位置する軸支部を支点として全体的に回動可能の一側の電極接片と、
    少なくとも一方の電池の他側の電極と対向して設けられ電池を弾力的に押圧する他側の電極接片とを具備し、
    一側の電極接片は、軸支部の一端にて電池収納側に折曲された折曲部と、軸支部の他端にて反対側に折曲された折曲部とを有し、一端の折曲部を螺子により電池収納枠に回動自在に軸支するとともに、他端の折曲部にて螺子と同心の円弧に形成された円弧状の端縁を電池収納枠の内側面に当接した
    ことを特徴とする電池収納装置。
  2. 一側の電極接片は、剛体で形成されたことを特徴とする請求項1記載の電池収納装置。
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