JP3918123B2 - 携帯型電子機器及びカメラ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は携帯型電子機器及びカメラに係り、特に4本の電池を使用する携帯型電子機器及びカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、デジタルカメラなどのカメラでは、カメラ専用の二次電池を使用するものと、2本又は4本の電池(単3乾電池)を使用するものとが知られている。4本の電池を使用するカメラは、2本の電池を使用するものと比較してカメラ内の電池の占める容積が大きくなるが、4本の電池を直列接続することにより、大幅に昇圧しなくても液晶モニタや固体撮像素子などを駆動するための高電圧が得やすく、また電気量も2倍となる利点がある。
【0003】
ところで、カメラ底部から4本の電池を長手方向に出し入れするようにしたカメラにおける電池の配置は、2本ずつ電池が重なるように配置するものや、3本の電池を横並びに配列し、残りの1本を3本の電池の上に重なるように配置するものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、4本の電池を使用する従来のカメラは、いずれも電池が重なるように配置されるため、電池の重なりによりカメラの厚みが厚くなるという問題がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、4本の電池を使用する機器の小型薄型化を図ることができる携帯型電子機器及びカメラを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために本願請求項1に係る発明は、携帯型電子機器内に形成された電池収納室であって、4本の縦長の電池が横並びに収納され、かつ携帯型電子機器の下側から電池をその長手方向に出し入れするための開口が形成された電池収納室と、前記電池収納室の開口を開閉する電池蓋と、前記電池収納室の奥行き端に設けられる4つの端子と前記電池蓋に設けられる4つの端子とを含み、前記電池蓋に設けられる4つの端子のうち両端の2つの端子が一枚の第1の端子板によって形成されるとともに、内側の2つの端子が1枚の第2の端子板によって形成され、かつ、前記電池収納室の奥行き端に設けられる4つの端子のうち片端の2つの端子が一枚の端子板によって形成されて、前記電池収納室に収納される前記4本の電池を直列に接続する端子部と、を備え、前記第1の端子板は、前記電池蓋の強度を補強するように設けられていることを特徴としている。これにより、4本の電池を使用する機器の薄型化を図ることができ、また予め固定された端子間に電池を着脱するものに比べて電池交換を容易に行うことができる。
【0006】
更に、第1の端子板は、電池蓋の略全長にわたって設けられるため、電池蓋を補強することができる。また、上記構成の第1及び第2の端子板により、4本の直列接続された電池から電源を取り出すための2本のハーネスは、電池収納室内の隣接する電池の端子に接続することができ、2本のハーネスの処理が簡単になる。
【0007】
また、前記電池蓋は、本願請求項に示すように前記電池収納室の開口部に回動自在に配設されるとともに閉じた回動位置でスライド自在に配設され、該電池蓋のスライド移動に伴って電池蓋側の第1の係合部が電池収納室側の係合部に係合して回動動作が阻止されるとともにロック手段によってスライド移動が阻止されるもので、前記第1の端子板はその一端が前記電池蓋を回動自在に支持する支軸に回動自在に配設され、前記電池蓋は前記第1の端子板に対してスライド自在に配設され、前記第2の端子板は前記電池蓋に固定されていることを特徴としている。即ち、電池蓋をスライド移動させる際に、第1の端子板は移動せず第2の端子板のみが移動するため、摺動抵抗を小さくすることができる。
【0008】
更に、前記ロック手段は、本願請求項に示すように前記第1の端子板と一体形成された先端に係合部を有する弾性片と、前記電池蓋側に設けられ前記弾性片の係合部が弾性をもって係合する第2の係合部とからなり、前記電池蓋のスライド移動に伴ってクリック動作することを特徴としている。即ち、電池蓋のロック手段は、第1の端子板と一体形成されるため、部品点数の削減を図ることができる。
【0009】
また、本願請求項に示すように電池収納室の中央に支柱を設けることにより、電池収納室の強度を補強するようにしている。本願請求項に係る発明は、ストロボを有するカメラであり、前記電池収納室の上部に前記ストロボ用のメインコンデンサが横向きに配置されていることを特徴としている。更に、本願請求項に係る発明は、前記電池蓋及び三脚ネジがそれぞれ底面に設けられたカメラであり、前記三脚ネジを前記電池蓋と隣接する位置に設けたことを特徴としている。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下添付図面に従って本発明に係る携帯型電子機器及びカメラの好ましい実施の形態について詳説する。
図1は本発明に係るカメラを前方から見た斜視図であり、シャッタボタン10の操作により静止画を外部記録媒体(図示しないスマートメディア等のメモリカード)に記録するデジタルカメラに関して示している。
【0011】
同図において、12は撮影レンズ、14は光学ビューファインダの対物レンズであり、これらのレンズは、図1上で上下方向にスライドするレンズカバー16によって開閉される。尚、18は、閉じた状態のレンズカバー16を開放させるためのカバー開放ボタンである。
また、20はストロボ発光窓、22はセルフ撮影等に使用されるタリーランプ用の発光窓、24はスロトボ調光センサ用の受光窓である。更に、26は撮影距離を切り替える遠近切替えレバー、27はデジタル端子、28はビデオ出力端子、29はACアダプタから電源を入力するDC入力端子である。
【0012】
図2は上記カメラを後方から見た斜視図であり、メモリカード収納部のカードスロット30を開閉するための蓋32が開放された状態に関して示している。尚、34は蓋32の開閉を検出する検出スイッチであり、36は蓋32を開放するための蓋開放レバーである。
また、図2において、38は撮影モード、再生モード等の各種モードを選択するための回転ダイヤル、40は回転ダイヤル30で設定されたモードでの各種設定項目の選択や、選定内容の変更を指示するための十字キー、42は実行ボタンであり、これらの回転ダイヤル38、十字キー40、実行ボタン42によって撮影時や再生時での各種の設定が行われる。
【0013】
更に、44は電源スイッチ、46は光学ビューファインダの接眼部、48は表示ボタン、50は液晶モニタである。この液晶モニタ50は、電源スイッチ36がONされても撮影モードの場合には、節電のために電源が供給されず、被写体を示す画像(動画)を表示しないようになっている。この場合には、光学ビューファインダを使用することによりフレーミングを行うことできる。尚、表示ボタン48がONされると、液晶モニタ50には電源が供給され、液晶モニタ50は被写体を示す動画を表示し、これにより液晶ビューファインダとして使用できる。また、液晶モニタ50は、再生時には表示ボタン48の操作にかかわらず、適宜メモリカードから読み出された静止画を表示する。
【0014】
図3は上記カメラの底面図である。同図に示すように、カメラ底面には、三脚ネジ52及び電池蓋54が設けられている。この三脚ネジ52は、電池蓋54に隣接して設けられているが、電池蓋54が大きいためカメラ中央から偏倚した位置に設けられている。
図4は上記カメラを底側から見た斜視図であり、電池蓋54が開放された状態に関して示している。
【0015】
同図に示すように、カメラ内には4本の単3乾電池を横並びに収納することができる電池収納室56が設けられており、カメラ底面には電池収納室56の開口を開閉するための電池蓋54が設けられている。そして、4本の単3乾電池は、カメラ底面の電池収納室56の開口から出し入れされる。尚、電池収納室56の強度を補強するために、電池収納室56内の中央部に破線で示す支柱58を設けることが好ましい。
【0016】
上記電池蓋54は、主として樹脂製の電池蓋本体60と、第1の端子板62と、第2の端子板64とから構成されており、図4に示す開放された状態からカメラ底面と同一面まで回動させ、その後、カメラ後方に向かってスライドさせることにより閉じられる。尚、この電池蓋54の開閉動作の詳細については後述する。
【0017】
図5は図4に示した電池蓋54の拡大図である。第1の端子板62は、図5に示すように1枚の板金部材によって構成されており、図5上で左端に電池の負極と当接する端子62Aが形成され、右端に電池の正極と当接する端子62Bが形成され、中央部にロック用の弾性片62Cが一体形成され、更に上端62Dが電池蓋54を回動自在に支持する支軸66に回動自在に取り付けられている(図6参照)。
【0018】
電池蓋本体60は、ガイド部60A、60Bにより上記第1の端子板62に対してスライド自在に配設され、抜け止め部60C及び60Dにより第1の端子板62から外れないようになっている。この電池蓋本体60は、その長手方向にわたって第1の端子板62が並設されているため、この第1の端子板62によって補強されている。
【0019】
上記電池蓋本体60には、第2の端子板64が固定されている。第2の端子板64は、1枚の板金部材によって構成されており、図5上で左端に電池の正極と当接する端子64Aが形成され、右端に電池の負極と当接する端子64Bが形成されている。
次に、電池蓋54を開閉する場合について、図6を参照しながら説明する。
【0020】
まず、電池蓋54を閉じる場合には、電池蓋54を図6の二点鎖線で示す位置から実線で示す位置まで回動させ、続いて電池蓋54(電池蓋本体60)を図6上で左方向にスライドさせる。電池収納室56の開口部にはフック57が形成されており、一方、電池蓋本体60には、前記フック57と係合する凹部61Aが形成されており、前記電池蓋本体60のスライド移動によってフック57と凹部61Aとが係合する。これにより電池蓋54の回動が阻止される。
【0021】
また、電池蓋本体60には、図6に示すように第1の端子板62に一体形成された弾性片62Cと対向して凹部61B、61Cが形成されている。前述したように電池蓋本体60は、第1の端子板62に対してスライド移動するが、図6の実線で示す位置からスライド移動することにより、弾性片62Cの係合部が電池蓋本体60の凹部61Cに落ち込む。これにより、電池蓋本体60は、弾性片62Cの係合部と電池蓋本体60の凹部61Cとの係合力によってスライド移動に阻止される。
【0022】
一方、電池蓋54を開ける場合には、前記弾性片62Cの係合部と電池蓋本体60の凹部61Cとの係合力に抗して電池蓋本体60を図6上で右方向にスライドさせ、フック57と凹部61Aとの係合を外す。これにより電池蓋54を開けることができる。
図7はカメラ内の電池収納室56を含む平面図である。同図において、68A〜68Dは、電池収納室56の奥行き端に設けられた弾性をもった端子であり、端子68Aと端子68Bとは一枚の端子板によって形成されている。これらの端子68A〜68Dと、図5に示した第1の端子板62及び第2の端子板64とから4本の電池70を直列に接続することができる。また、これらの端子構造により、隣接する端子68C、68Dにハーネス72を接続することができ、ハーネス72の処理が簡単になる。
【0023】
更に、電池収納室56の上部には、ストロボ用のメインコンデンサ74が横向きに配置され、デッドスペースを有効に利用している。
尚、この実施の形態では、カメラについて説明したが、これに限らず、本発明は携帯情報端末、電子ブック等の他の携帯型電子機器にも適用できる。
【0024】
【発明の効果】
以上説明したように発明によれば、4本の縦長の電池が横並びに収納し、携帯型電子機器の下側から電池をその長手方向に出し入れするようにしたため、4本の電池を使用する機器の薄型化を図ることができ、また予め固定された端子間に電池を着脱するものに比べて電池交換を容易に行うことができる。また、電池蓋に設けられた4つの端子のうちの両端の2つの端子を1枚の第1の端子板によって形成し、内側の2つの両端の端子を1枚の第2の端子板によって形成したため、第1の端子板により電池蓋を補強することができる。更に、上記構成の第1及び第2の端子板により、4本の直列接続された電池から電源を取り出すための2本のハーネスは、電池収納室内の隣接する電池の端子に接続することができ、2本のハーネスの処理が簡単になる。
【0025】
また、本発明によれば、電池蓋の開閉時に電池蓋をスライド移動させる際に、第1の端子板は移動せず第2の端子板のみが移動するため、摺動抵抗を小さくすることができる。更に、第1の端子板に一体形成した弾性片と電池蓋との相対的な移動によってクリック動作させるようにしたため、電池蓋のクリック機構の部品点数を削減することができる。更にまた、電池収納室の上部にストロボ用のメインコンデンサを横向きに配置したため、カメラ内のデッドスペースを有効利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係るカメラを前方から見た斜視図である。
【図2】図2は図1に示したカメラを後方から見た斜視図である。
【図3】図3は図1に示したカメラの底面図である。
【図4】図4は図1に示したカメラを底側から見た斜視図である。
【図5】図5は図4に示した電池蓋の拡大図である。
【図6】図6は電池蓋の開閉動作を説明するするために用いた図である。
【図7】図7は図1に示したカメラ内の電池収納室を含む平面図である。
【符号の説明】
10…シャッタボタン
12…撮影レンズ
52…三脚ネジ
54…電池蓋
56…電池収納室
57…フック
58…支柱
60…電池蓋本体
60A、60B…ガイド部
60C、60D…抜け止め部
61A、61B、61C…凹部
62…第1の端子板
62A、62B、64A、64B、68A〜68D…端子
62C…弾性片
64…第2の端子板
66…支軸
70…電池
72…ハーネス
74…メインコンデンサ

Claims (6)

  1. 携帯型電子機器内に形成された電池収納室であって、
    4本の縦長の電池が横並びに収納され、かつ携帯型電子機器の下側から電池をその長手方向に出し入れするための開口が形成された電池収納室と、
    前記電池収納室の開口を開閉する電池蓋と、
    前記電池収納室の奥行き端に設けられる4つの端子と前記電池蓋に設けられる4つの端子とを含み、前記電池蓋に設けられる4つの端子のうち両端の2つの端子が一枚の第1の端子板によって形成されるとともに、内側の2つの端子が1枚の第2の端子板によって形成され、かつ、前記電池収納室の奥行き端に設けられる4つの端子のうち片端の2つの端子が一枚の端子板によって形成されて、前記電池収納室に収納される前記4本の電池を直列に接続する端子部と、を備え、
    前記第1の端子板は、前記電池蓋の強度を補強するように設けられていることを特徴とする携帯型電子機器。
  2. 前記電池蓋は、前記電池収納室の開口部に回動自在に配設されるとともに閉じた回動位置でスライド自在に配設され、該電池蓋のスライド移動に伴って電池蓋側の第1の係合部が電池収納室側の係合部に係合して回動動作が阻止されるとともにロック手段によってスライド移動が阻止されるもので、前記第1の端子板はその一端が前記電池蓋を回動自在に支持する支軸に回動自在に配設され、前記電池蓋は前記第1の端子板に対してスライド自在に配設され、前記第2の端子板は前記電池蓋に固定されていることを特徴とする請求項の携帯型電子機器。
  3. 前記ロック手段は、前記第1の端子板と一体形成された先端に係合部を有する弾性片と、前記電池蓋側に設けられ前記弾性片の係合部が弾性をもって係合する第2の係合部とからなり、前記電池蓋のスライド移動に伴ってクリック動作することを特徴とする請求項の携帯型電子機器。
  4. 前記電池収納室の中央に支柱を設け、該電池収納室の強度を補強するようにしたことを特徴とする請求項1、2又は3の携帯型電子機器。
  5. 請求項1、2、3又は4の携帯型電子機器は、ストロボを有するカメラであり、前記電池収納室の上部に前記ストロボ用のメインコンデンサが横向きに配置されていることを特徴とするカメラ。
  6. 請求項1、2、3又は4の携帯型電子機器は、前記電池蓋及び三脚ネジがそれぞれ底面に設けられたカメラであり、前記三脚ネジを前記電池蓋と隣接する位置に設けたことを特徴とするカメラ。
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