JP3895615B2 - 交通安全支援装置、交通安全支援システム及び交通安全支援プログラム - Google Patents

交通安全支援装置、交通安全支援システム及び交通安全支援プログラム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、交通事故の低減において企業を支援するための装置及びシステムに関する技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
業務において頻繁にあるいは多数の車両(自動車、二輪車等)を利用する企業では、これらの車両により交通事故が引き起こされる可能性が高い。企業が保有するこのような車両でもし交通事故が発生すると、企業はその損害賠償や管理資材の損害等による経済的な損失だけでなく、保険料の高騰や事故処理に要する時間の浪費、従業員の士気の喪失、社会的イメージの低下等の様々な損失が予想される。そのため、このような企業では交通事故の低減を目標として、従来から幾つかの対策が施されている。
【0003】
また、特に企業の中でも車両を多数(10台以上)保有する企業の場合には、保険会社との自動車保険の契約において、フリート契約として一括で加入している場合が多い。このようなフリート契約の保険加入においては、契約車両に発生する事故の度合いが保険料に大きく反映され、保険料の割引率や割増率もその幅が広く設定されている。
【0004】
さらに、車両を保有する企業の中でも運送業や流通業等では、法律の対象となる車両に、認可された運行記録計(タコグラフ)の装着が義務付けられている。従来はアナログ式の運行記録計が主流であったが、近年はデジタル式が普及している。また、認可された運行記録計だけでなく運行記録計と同様のデータが収集できる種々の車載端末も販売されており、法律の対象でない車両にも、業務の効率化等の目的で車載端末が搭載されつつある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように従来から各企業でも交通事故低減の対策として、例えば交通安全教育や、スローガン等を用いた交通安全運動、事故を起こした従業員への懲罰規定等々、多種多様な内容が実施されてはいる。しかし、このような対策も定常的あるいは形式的に実施されているだけでは、運転者も聞き慣れたり見慣れたりしてマンネリ化し、交通事故の低減に寄与する効果も徐々に乏しくなってくる。運転者各自にいかに交通事故の低減が重要であるかを指導しようとしても、抽象的な指導では、効果が上がりにくい。そのため、企業には、より効果的な方法で、交通事故の発生を未然に防ぎ、再発を防止したいという要望があった。
【0006】
また、上述したように自動車保険の契約においては、交通事故に対して優良な企業と優良でない企業では、企業が負担する保険料の差がたいへん大きい。従ってフリート契約をしている企業にとっては交通事故を低減することにより、自動車保険の保険料の負担を軽減し、経済的な大きなメリットを得たいという要望があった。また、保険会社にとっては企業の交通事故が低減すると事故に対する保険金の支払負担が軽減する。そのため、企業と保険会社の双方にとって事故の低減はきわめて重要な課題であった。特に自動車保険において、フリート契約を交わしている企業におけるフリートリスクマネージメントは従来から課題であった。
【0007】
さらに、運行記録計のデジタル化が普及することにより、従来は記録紙から読み取っていた運行の管理が、コンピュータを使ってデータ処理することができるようになった。これにより、運行を管理する担当者の業務が大幅に軽減されているものの、アナログ式と同程度の用途への活用に留まっていることが多い。そのため、デジタル式の運行記録計や同様の機能を有する車載端末においてさらに幅広い活用が求められていた。
【0008】
このような課題を考慮して、本発明は、業務に車両を利用する企業のそれぞれの運転者による運行の情報を車載端末で収集し、この情報を活用することにより、企業や運転者に的確な交通事故低減のための指導を行うことのできる支援装置及び支援システムを提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明の交通安全支援装置は次のような手段を採用する。
【0010】
すなわち、請求項1では、車載端末を備えた車両を複数保有する企業を支援する交通安全支援装置であって、あらかじめ違反項目と違反の閾値を記憶する違反データベースと、位置情報に該当する地図情報と、事故多発地点と違反多発地点の情報とを記憶する地図データベースと、車載端末で収集された運行の速度、走行距離、または時間を含む運行情報を取得する運行情報取得手段と、前記運行情報取得手段により取得した運行情報について、車両の運転者毎に、前記違反データベースおよび前記地図データベースを参照して違反がどの程度運行情報に含まれているかを示す値となる加工情報を作成する加工情報作成手段と、前記加工情報作成手段により作成された加工情報を運転者や運行日等の運行に関係する情報と関連付けて記憶する加工情報データベースと、加工情報に含まれる何を交通事故の予兆とするかをあらかじめ予兆情報として定義して記憶する判定データベースと、前記判定データベースに記憶される交通事故の予兆情報が、前記加工情報データベースに記憶されている加工情報に含まれるか否かを検出する予兆検出手段と、企業用及び運転者用の交通安全の指導案を前記予兆情報と関連付けて複数記憶する指導案データベースと、前記予兆検出手段で前記加工情報に含まれる予兆情報が検出された場合に、当該検出された予兆情報に関連する指導案を前記指導案データベースで検索する指導案検索手段と、前記指導案検索手段で検索された指導案を含んで指導書を作成する指導書作成手段とが備えられる。
【0011】
この手段では、あらかじめ企業用と運転者用の交通安全に対する指導案が、指導案データベースに記憶されている。そして、車載端末から得られた運行情報を加工処理し作成された加工情報に、交通事故の予兆情報が含まれるか否かが検出され、検出された場合には、その予兆情報に相応しい指導案が検索されて指導書が作成される。なお、ここで言う企業とは、業務に車両を使用する団体を広く意味している。
【0012】
また、請求項2では、請求項1記載の交通安全支援装置において、車載端末に警告を発する警告手段が備えられている場合に、前記警告手段を動作させるための設定値をあらかじめ取得された企業の交通安全対策のレベル情報に応じて決定する設定値決定手段と、前記予兆検出手段で加工情報に含まれる予兆情報が検出された場合に、当該検出された予兆情報に応じて、車載端末の設定値を変更するか否かを判断し、変更設定値を決定する変更設定値決定手段とが備えられることを特徴とする。
【0013】
この手段では、車載端末の警告手段を動作させる設定値を、はじめはあらかじめ取得された企業の交通安全対策のレベル情報に応じて決定される。そして、運行情報から作成された加工情報に、交通事故の予兆情報が含まれ、設定値の変更が必要と判断された場合には、その予兆情報に応じて変更される設定値が決められる。この設定値の変更は、何度行われても良い。
【0014】
また、請求項3では、請求項1または2記載の交通安全支援装置において、前記予兆検出手段では、加工情報に含まれる値が、所定値または所定値幅と異なる場合をあらかじめ予兆情報として定めることを特徴とする。
【0015】
この手段では、加工情報は運行情報を取得することにより加工処理されて作成されるが、あらかじめ加工情報として算出されるであろう値に、所定値や所定値幅を定めて、作成された加工情報の値が、この所定値や所定値幅と異なる場合を予兆情報として定めている。加工情報をどのように加工処理するかによって、所定値や所定値幅を超える場合を予兆情報とするか、下回った場合を予兆情報とするかは変わる。
【0016】
また、請求項4では、請求項1から3のいずれかに記載の交通安全支援装置において、前記予兆検出手段では、加工情報に含まれる値の経時変化が、所定の度合い以上の場合をあらかじめ予兆情報として定めることを特徴とする。
【0017】
この手段では、加工情報は運行情報を取得することにより加工処理されて作成されるが、あらかじめ加工情報として算出されるであろう値の経時変化の大きさを予兆情報として定めている。経時変化の時間の区切りは、日にち単位でも時間単位でもよい。
【0018】
また、請求項5では、請求項1から4のいずれかに記載の交通安全支援装置において、運転者毎に実施した意識調査から運転傾向を分析して運転者を分類する第1の分類手段を備え、前記予兆検出手段では予兆情報の検出感度を前記第1の分類手段による運転者の分類に応じて変えることを特徴とする。
【0019】
この手段では、意識調査の分析結果から得られる運転傾向をあらかじめ複数の区分に分類しておき、運転者毎の意識調査からどの運転者がどの分類(区分)に該当するかが把握される。そして、予兆情報を加工情報から検出する際に、運転傾向が良い傾向に分類された運転者は、予兆情報が検出されにくく、運転傾向が悪い傾向に分類された運転者は、予兆情報が検出されやすく設定されている。
【0020】
また、請求項6では、請求項1から5のいずれかに記載の交通安全支援装置において、運転者毎の加工情報から運転傾向を分析し運転者を分類する第2の分類手段を備え、前記指導案検索手段で運転者用の指導案が検索される場合には、前記第2の分類手段による運転者の分類に応じて検索される指導案が変わることを特徴とする。
【0021】
この手段では、加工情報の分析結果から得られる運転傾向をあらかじめ複数の区分に分類しておき、運転者毎の加工情報からどの運転者がどの分類(区分)に該当するかが把握される。そして、異なる運転者で同じ予兆情報が検出されても、運転者毎の分類が異なる場合には、指導案を検索する際に、分類に応じてそれぞれに相応しい指導案が検索されるよう設定されている。
【0022】
また、請求項7では、請求項1から6のいずれかに記載の交通安全支援装置において、運行時に運転者の身体から得られる心拍数や体温等の情報を運転者情報として取得する運転者情報取得手段が備えられ、前記加工手段では、前記運転者情報取得手段により取得した運転者情報も加工処理し加工情報を作成することを特徴とする。
【0023】
この手段では、運転者の身体から得られる心拍数や体温等には、運転者の身体的な情報だけでなく精神的な情報が含まれており、この情報を運転者情報として取得することで、運行時の身体状況や精神状況が把握される。そしてこの運転者情報から加工情報を作成することで、運行時の身体状況や精神状況も加工情報として交通事故の予兆情報を照合する対象とされる。
【0024】
また、上記課題を解決するために本発明の交通安全支援システムは次のような手段を採用する。
【0025】
すなわち、請求項8では、車載端末を備えた車両を複数保有する企業を支援する交通安全支援装置と前記車載端末とがネットワークを介して接続された交通安全支援システムであって、交通安全支援装置には、あらかじめ違反項目と違反の閾値を記憶する違反データベースと、位置情報に該当する地図情報と、事故多発地点と違反多発地点の情報とを記憶する地図データベースと、車載端末で収集された運行の速度、走行距離、または時間を含む運行情報を取得する運行情報取得手段と、前記運行情報取得手段により取得した運行情報について、車両の運転者毎に、前記違反データベースおよび前記地図データベースを参照して違反がどの程度運行情報に含まれているかを示す値となる加工情報を作成する加工情報作成手段と、前記加工情報作成手段により作成された加工情報を運転者や運行日等の運行に関係する情報と関連付けて記憶する加工情報データベースと、加工情報に含まれる何を交通事故の予兆とするかをあらかじめ予兆情報として定義して記憶する判定データベースと、前記判定データベースに記憶される交通事故の予兆情報が、前記加工情報データベースに記憶されている加工情報に含まれるか否かを検出する予兆検出手段と、企業用及び運転者用の交通安全の指導案を前記予兆情報と関連付けて複数記憶する指導案データベースと、前記予兆検出手段で前記加工情報に含まれる予兆情報が検出された場合に、当該検出された予兆情報に関連する指導案を前記指導案データベースで検索する指導案検索手段と、前記指導案検索手段で検索された指導案を含んで指導書を作成する指導書作成手段とが備えられる。
【0026】
この手段では、あらかじめ企業用と運転者用の交通安全に対する指導案が、指導案データベースに記憶されている。そして、車載端末からネットワークを介して速やかに得られた運行情報を加工処理し作成された加工情報に、交通事故の予兆情報が含まれるか否かが検出され、検出された場合には、その予兆情報に相応しい指導案が検索されて指導書が作成される。
【0027】
また、上記課題を解決するために、本発明の交通安全支援プログラムでは次のような手段を採用する。
【0028】
すなわち、請求項9では、車載端末を備えた車両を複数保有する企業を支援する交通安全支援プログラムであって、コンピュータを、車載端末で収集された運行の速度、走行距離、時間を含む運行情報を取得する運行情報取得手段と、あらかじめ違反項目と違反の閾値を違反データベースに記憶しているとともに、位置情報に該当する地図情報と、事故多発地点と違反多発地点の情報とを地図データベースに記憶しており、前記運行情報取得手段により取得した運行情報について、車両の運転者毎に、前記違反データベースおよび前記地図データベースを参照して違反がどの程度運行情報に含まれているかを示す値となる加工情報を作成する加工情報作成手段と、前記加工情報作成手段により作成された加工情報を運転者や運行日等の運行に関係する情報と関連付けて加工情報データベースに記憶する手段と、加工情報に含まれる何を交通事故の予兆とするかをあらかじめ予兆情報として定義して判定データベースに記憶しており、前記判例データベースに記憶される交通事故の予兆情報が、前記加工情報データベースに記憶されている加工情報に含まれるか否かを検出する予兆検出手段と、企業用及び運転者用の交通安全の指導案を前記予兆情報と関連付けて指導案データベースに複数記憶しており、前記予兆検出手段で前記加工情報に含まれる予兆情報が検出された場合に、当該検出された予兆情報に関連する指導案を前記指導案データベースで検索する指導案検索手段と、前記指導案検索手段で検索された指導案を含んで指導書を作成する指導書作成手段として機能させる。
【0029】
この手段では、コンピュータに、あらかじめ企業用と運転者用の交通安全に対する指導案を指導案データベースに記憶させ、車載端末から得られた運行情報を加工処理し作成された加工情報に交通事故の予兆情報が含まれるか否かを検出させ、検出された場合にはその予兆情報に相応しい指導案を検索させて指導書を作成させる。
【0030】
まず、本発明の実施の形態(1)として交通安全支援装置、交通安全支援システム及び交通安全支援プログラムについて図面に基づいて説明する。図1は実施の形態(1)の交通安全支援システムの構成図、図2は実施の形態(1)の交通安全支援装置の動作のフローチャート、図3は実施の形態(1)の予兆情報の検出の説明図、図4は実施の形態(1)の指導書の事例図である。
【0031】
実施の形態(1)の交通安全支援装置2は、車載端末3を備えた車両を複数保有する企業を、車載端末3で収集された運行の速度、走行距離、または時間を含む運行情報に基づいて支援する装置である。
【0032】
そして、交通安全支援システム1は、交通安全支援装置2と複数の車載端末3を備えている。
【0033】
車載端末3は、車両に搭載され、車両の運行(一定ルートに限らず、任意のルートも含む)の速度、走行距離、時間を含む運行情報を収集する端末装置である。車両としては例えば自動車、バス、トラック、二輪車等がある。そして、車載端末3は、入力機能、出力機能、移動体通信機能(省略される場合もある)、記憶機能、演算機能、制御機能、位置検知機能(省略される場合もある)等を備えている。入力機能には、例えばボタン、タッチパネル、キーボード、音声認識マイク等が適用でき、出力機能には、例えばLCD、LED、スピーカ(音、音声)等が適用できる。移動体通信機能は、ネットワーク接続する場合もある。記憶機能や演算機能、制御機能等はCPU等で構成される。位置検知機能にはGPS(Global Positioning System:全地球航空測位システム)等が適用できる。この車載端末3は、国土交通省が認可したデジタル式記録計(デジタルタコグラフ)でも、認可されていない端末装置でもよい。また、この車載端末3は、予め車両に備えられていても、後付で備えられても、着脱自在に備えられても、カーナビゲーション装置と一体化されていても、いずれの形態でもよい。また、車載端末3には、車両に備えられた各種のセンサ(温度センサ、エンジン回転センサ、ドア開閉センサ等)が接続され、センサから得られた情報も収集する場合がある。
【0034】
この車載端末3は、運行情報として少なくとも速度、走行距離、時間の情報を収集して記録媒体311に記録する運行情報収集手段31と、運転者に対して警告を発する警告手段32とを備えている。運行情報収集手段31では、車両の運行の開始と同時にその速度、走行距離、時間に加え、位置検知機能で得られた車両の位置情報(緯度、経度)を収集し、記録媒体311に記録する。位置情報の収集は位置検知機能を有しない場合には省略される。また、運行情報には、運転者を識別するための識別情報(コード番号等)も含まれる。この識別情報は運行の開始時に車載端末3に入力される。記録媒体311にはICカードやカートリッジ等が適用できる。また、この他に車載端末3に各種センサが接続されている場合には、センサから得られた情報が運行情報に含まれる。警告手段32は、あらかじめ設定された警告項目及びその設定値に基づいて、運行中に設定値を超えると、運転者に警告し注意を促すよう構成されている。例えば、「一般道速度超過」の警告項目で、あらかじめ「60km/h以上、60秒以上」を設定値として入力しておくと、この設定値に達したときに音声メッセージで「速度オーバーです」と警告する。警告は、メッセージの他に警告音や光の点滅等でもよい。
【0035】
交通安全支援装置2は、入力機能、出力機能、通信機能、記憶機能、演算機能、制御機能等を備えている装置である。入力機能には、例えばタッチパネル、キーボード、マウス、ボタン、音声認識マイク等が適用でき、出力機能には、例えばLCD、CRT、スピーカ等が適用できる。また通信機能はモデム等でありネットワークに接続する場合もある。記憶機能や演算機能、制御機能等はCPU等で構成される。交通安全支援装置2は具体的にはコンピュータであり、複数のコンピュータを組み合わせて構成したり、外部のデータベースと接続したりしてもよい。そして、この交通安全支援装置2は例えば車両を保有する企業に備えられ、運行の管理に利用される。
【0036】
交通安全支援装置2の構成としては、車両に備えられた車載端末3で収集された運行情報を取得し、処理する情報加工部21と、得られた情報に含まれる交通事故の予兆を検出する予兆検出部23と、事故の予兆に応じて指導書2531を作成する指導書作成部25と、車載端末3の警告手段32の設定値を決定する設定値決定部27とに大別される。
【0037】
情報加工部21には、車載端末3で収集された運行の速度、走行距離、時間を含む運行情報を取得する運行情報取得手段211と、取得した運行情報を加工処理し車両の運転者毎に加工情報を作成する加工手段212と、運行情報の加工時に照合するデータベースとして、違反データベース213と地図データベース214と運転パターンデータベース215と、作成された加工情報を車両の運転者や運行日等の運行に関係する情報と関連付けて記憶する加工情報データベース216とが備えられている。
【0038】
運行情報取得手段211は、車載端末3で収集された運行情報が記録媒体311に記録されるため、記録媒体311の内容を読み取ることにより車両毎の運行情報を取得する。運行情報の取得はバッチ処理で行われる。例えば、各運転者に配布された記録媒体311が運行終了時に交通安全あるいは運行業務の管理者に提出され、運行情報取得手段211で運行情報が読み取られて取得される。運行情報は企業に所属し車両を運転する運転者全てに関し取得される。なお、運行は2日以上に連続する場合もあるが、ここでは便宜上1日であるとし、運行情報の管理も毎日行うものとする。運行情報には運転者の識別情報が含まれているため、車両毎に備えられた車載端末3で収集された運行情報であっても、どの運転者により得られたかを特定することができる。
【0039】
加工手段212では、運行情報の速度、走行距離、時間、位置情報を、データベースと照合しながら加工処理し、運行状態を示す情報が作成される。違反データベース213には、あらかじめ違反項目と違反の閾値が記憶されており、どのような違反がどの程度運行情報に含まれているかを加工情報として作成するために使用される。例えば違反項目「一般道速度超過」の閾値は「60km/h以上、60秒以上」、違反項目「高速道速度超過」の閾値は「90km/h以上、60秒以上」、違反項目「急加速」の閾値は「1秒当たり15km/h以上の加速」、違反項目「急減速」の閾値は「1秒当たり15km/h以下の減速」等である。この違反データベース213に運行情報の速度、走行距離、時間から演算される値を照合し、違反項目毎に違反回数を計数し、その計数値を加工情報として作成する。この計数値は累積値だけでなく頻度で作成される場合もある。また、地図データベース214は、位置情報(緯度、経度)に該当する地図情報と、事故多発地点と違反多発地点の情報が記憶されており、どの違反がどこで発生したかを加工情報として作成するために使用される。そして事故多発地点や違反多発地点での違反回数を計数する計数値が加工情報として作成される。また、発生した違反の種類と発生した地点が組み合わされ、さらに地図データベース214に記憶し違反多発地点の情報が蓄積される。さらに、運行パターンデータベース215には、あらかじめ運転者毎や運行ルート毎の平均運転パターンが記憶されており、その日の運転者毎や運行ルート毎の運転が、平均とどの程度異なるかを加工情報として作成するために使用される。この平均運転パターンは例えば速度、加速回数、減速回数、ブレーキ回数等の平均値により作成されている。その日の運行情報の速度、走行距離、時間から演算される運転パターンを、運行パターンデータベース215と照合し、平均運転パターンとどの程度差異があるかを演算して比率(%表示等)を出し、その演算値を加工情報として作成する。なお、上述では3つのデータベースと照合するとして説明したが、必要に応じていずれかを省略したり、あるいはその他のデータベースを加えてもよい。また、違反データベース213の違反項目とその閾値や、運転パターンデータベース215の演算の内容は、企業の実情や、交通安全の低減度合い等に応じて適宜変更される。
【0040】
加工情報データベース216では、作成された加工情報を、運行に関連する各種の情報と関連付けて記憶、蓄積している。運行に関連する情報は、運転者、運行日の他に、運行ルート、運行時の気象、運行時間、運転者及び企業のスケジュール等でもよい。
【0041】
次に、予兆検出部23では、予兆検出手段231と、判定データベース232とが備えられている。
【0042】
予兆検出手段231は、判定データベース232と照合し、加工情報データベース216に記憶されている加工情報に交通事故の予兆情報が含まれるか否かを検出する手段である。判定データベース232には、加工情報に含まれる何を交通事故の予兆とするかをあらかじめ予兆情報として定義し記憶している。予兆情報は、加工情報に含まれる値が、所定値や所定値幅と異なる場合で、例えば、違反項目の「急加速」が「5回以上」含まれている場合や、交通事故多発地点等の特定箇所で「急減速」の違反が「1回以上」発生していた場合や、運転パターンが平均運転パターンと「20%以上」の差異があった場合等である。また、予兆情報は、加工情報に含まれる値の経時変化が、所定の度合い以上の場合等で、例えば、前日や過去数日の値から、違反回数が急激に増加したり、増加傾向にあったりする場合等である。予兆検出手段231は、毎日実行し、その日の加工情報に含まれる予兆を検出するだけでなく、連日の加工情報の経時変化(日々の変化)から予兆情報を検出するよう構成することで、交通事故の予兆を詳細に検出することができる。
【0043】
次に、指導書作成部25には、指導案データベース251と、指導案検索手段252、指導書作成手段253が備えられている。
【0044】
指導案データベース251は、あらかじめ企業用と運転者用の交通安全の指導案2511を交通事故の予兆情報と関連付けて複数記憶している。企業用の指導案2511は、全体やグループ単位で実施されるもので、運転者用の指導案2511は、運転者個人に実施されるものである。交通安全の指導案2511には、項目2512を挙げると、企業用として「緊急原因追求会議」「特別朝礼」「帰社時の指導」「講習会」「交通危険予備訓練」等が、運転者用としては「個別厳重指導」「個別カウンセリング」「教習所での再教育」等がある。またこれら指導案2511には、どのようなタイミングで、どのような観点で、また誰を対象に進めればよいかがわかるように、項目2512毎に、対象となる対象2513、要領2514が具体的に含まれて記憶されている。要領2514には、実施する際の細かな注意事項や、話し方、話すポイント、雰囲気、実施時に使用する道具等が含まれる。そして、これらの指導案2511は、前述のどの予兆情報に対して効果的であるかが関連付けられ、類型化されて記憶されている。類型化にはコード番号等が利用される。
【0045】
指導案検索手段252は、予兆検出手段231で交通事故の予兆情報が検出された場合に、指導案データベース251を照合して、検出された交通事故の予兆情報に関連する指導案2511を検索する手段である。
【0046】
指導書作成手段253は、指導案検索手段252で検索された指導案2511に基づいて、指導書2531を作成する手段である。この指導書2531には指導案2511の具体的な項目2512、対象2513、要領2514も明示されるよう構成される。指導案2511が複数検索された場合には、実施の優先順位2532も明示して作成される。
【0047】
次に、設定値決定部27には、設定値決定手段271と、変更設定値決定手段272とが備えられている。この設定値決定部27は、車載端末3に警告手段32が備えられている場合に実行されるため、車載端末3に警告手段32が無い場合には省略される。警告手段32は、上述したように警告項目毎に警告の動作をするタイミングを設定値で設定するよう構成されている。
【0048】
設定値決定手段271は、この警告手段32を動作させるための設定値をあらかじめ取得された企業毎の交通安全対策のレベル情報に応じて決定する手段である。この設定値決定手段271が実行される前には、支援の対象となる企業で、あらかじめ交通安全対策のレベルの調査、分析が実行されている。これは、運転者への意識調査と、交通安全の管理者への意識調査及び実態調査と、既に発生した交通事故の事故実態の分析及び発生率等の分析を含むものであり、これにより企業の交通安全に対するレベル情報が指標に基づいて段階的に把握されている。この設定値決定手段271では、企業のレベル情報に対応する警告手段32の設定値が決められており、企業のレベル情報を指定すると、設定値が決定される。このレベル情報で、例えばスピード違反による事故が多発していると把握された企業の場合には一般的には、「一般道速度超過」の警告項目で、「60km/h以上、60秒以上」を設定値とするところを、運転者全員に、「55km/h以上、60秒以上」を設定値とし、企業の実態に応じて決定される。この設定値決定手段271は、企業が保有する車両に車載端末3を導入する際や、車載端末3の活用を見直す際等に実行されると効果的である。
【0049】
変更設定値決定手段272は、予兆検出手段231で交通事故の予兆情報が検出された場合に、検出された予兆情報に応じて車載端末3の設定値を変更するか否かを判断し、変更設定値を決定する手段である。この変更設定値決定手段272では、予兆情報に対応する変更設定値があらかじめ決められており、予兆情報を指定すると、変更設定値が決定される。例えば、当初「一般道速度超過」の警告項目で、運転者全員に、「60km/h以上、60秒以上」を設定値としていても、予兆検出手段231で、一部あるいは全部の運転者に頻繁に速度超過の予兆情報が検出された場合には、該当する運転者の車載端末3の設定値の変更を判断し、設定値を「55km/h以上、60秒以上」とすることに決定する。決定された変更設定値は設定値を変更する旨とともに、その値が指導書2531に含まれる。
【0050】
上述した交通安全支援装置2を実現させるための交通安全支援プログラムは、任意のコンピュータを機能させるプログラムとしての形態で構成されても良い。このプログラムは、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されたり、ネットワークを介してダウンロードされたりすることにより、コンピュータによって読み出されて実行される。
【0051】
このように構成された実施の形態(1)の交通安全支援装置2の動作について図2〜図4を用い具体例をあげて説明する。この動作では、交通安全支援装置2は、車両を多数保有するA企業に備えられており、毎日、運行が管理されているとする。各車両には警告手段32を備えた車載端末3が備えられ、また運行情報として位置情報も収集される。なお、この動作は一例でありこれに限定するものではない。また、設定値決定部27の動作の説明は省略している。
【0052】
まず、A企業では、毎日運行前に車両を運転する運転者全員に記録媒体311が配布される。記録媒体311は、配布された運転者により担当する車両の車載端末3にセットされ、運行の開始と同時に運行情報収集手段31は速度、走行距離、時間、位置情報を含む運行情報を収集し記録する。そして1日の業務が終了し運行が完了すると、記録媒体311は車載端末3からが取り外され、交通安全支援装置2にセットされる。
【0053】
交通安全支援装置2では、運行情報取得手段211により記録媒体311に記録されている運行情報が読み取られ、取得される(S101)。記録媒体311は配布された全ての運転者から回収され、運転者全員の運行情報が交通安全支援装置2に取得される。これらの運行情報に基づいて、加工手段212により、まず違反データベース213と照合され、違反項目毎に違反回数が計数されて加工情報が作成される(S102)。次に、地図データベース214と照合されて、事故多発地点での違反回数が計数されて加工情報が作成される(S103)。次に、運行パターンデータベース215と照合され、その日の運転者毎の運転パターンと平均運転パターンとの差異が演算され、その比率が加工情報として作成される(S104)。作成された種々の加工情報は、運転者と運行日に関連付けられて加工情報データベース216に記憶される(S105)。この加工情報データベース216には、過去の加工情報も記憶されている。
【0054】
次に、加工情報データベース216に記憶されている加工情報が、予兆検出手段231で判定データベース232と照合され、加工情報に予兆情報が含まれるか否かが検出される(S106)。図3に加工情報2121の一部を例示する。この図は、違反項目「急加速」2122に関して、1日〜10日までの10日分の違反回数の計数値を、運転者2123別、日にち2124別に示している。判定データベース232では、違反項目「急加速」の計数値「5回以上」を予兆情報と定義しており、図3では予兆情報2125に丸印を付して示している。まず、運転者aでは7日から10日まで連続して予兆情報が検出されていることから、7日頃に何らかの異常事態(精神的または肉体的な異常等)が運転者aに発生したと推測される。また、運転者dは、毎日予兆情報が検出されており、恒常的に運転が荒いことが推測される。また、10日には多数の運転者に予兆情報が検出されており、運転者全体に関係する要因、例えば企業全体の過密スケジュール等が推測される。同様に他の違反項目や事故多発地点での違反回数や運転パターンの差異等の加工情報についても、判定データベース232との照合が行われ、予兆情報が含まれるか否かが検出される。
【0055】
予兆検出手段231で各データベースと加工情報を照合した結果、加工情報に予兆情報が含まれる場合(S107でYes)には、指導案検索手段252で、指導案データベース251に記憶されている指導案2511が検索される(S108)。図3に示すような予兆情報が検出された場合には、指導案2511として、運転者aのような個別の運転者の突発的な予兆情報に対して「個別カウンセリング」が検索され、運転者dのような個別の運転者の恒常的な予兆情報に対して「厳重個別指導」が検索され、多数の運転者が関連する予兆情報に対して「特別朝礼」「緊急原因追求会議」が検索され、決定される。
【0056】
そして、指導書作成手段253では検索された指導案2511を含んで指導書2531が作成される(S109)。指導書2531では最も緊急を要する指導案2511が高い優先順位2532で表示されるよう構成される。指導案2511の緊急度は、予兆情報の内容の度合いによって決められる。この度合いの重み付けはあらかじめ定義されている。図4に指導書2531の一例を示すが、ここでは、運転者aに対する「個別カウンセリング」、続いて運転者dに対する「個別厳重指導」、運転者全体に対する「緊急原因追求会議」「特別朝礼」「帰社時の指導」の順で示され、この優先順位で実施することが推奨されている。また、指導書2531には項目2512だけでなく、具体的な対象2513、要領2514も示される。この指導書2531は必要に応じて印刷される。そして、このように作成された指導書2531に基づいて、企業の交通安全の管理者は指導案2511を実行する。なお、予兆検出手段231を実行した際に、予兆情報が検出されない場合には(S107でNo)、指導書2531は作成されない。
【0057】
このように、実施の形態(1)の交通安全支援装置2では、車載端末3で収集された日々の運行情報に基づいて加工情報を作成し、そこに含まれる交通事故の予兆情報の発生や変化を捉え、さらに予兆情報に応じた指導書2531を作成することで、従来にないきめ細かな交通安全の指導が可能となった。また、従来の車載端末3の警告手段32では、運転者が警告に慣れることにより、導入当初から徐々に効果が減少することが心配されるが、本発明の実施の形態(1)では、警告手段32の設定値の変更を、運転者毎の予兆情報に応じて柔軟に行うことにより、運転者の慣れを防ぎ効果を持続させることができる。さらに、警告手段32に加え、上述したように指導書2531を作成し、その指導書2531にはどの運転者へどのような指導を行えばよいかも適切に具体的に明示されているため、運転者の社会的成熟度を磨いたり、行動習慣を変えることも可能である。このように、運転者の交通安全に対する意識を、物理的にまた精神的に支援することにより、指導のマンネリ化を防ぎ、交通事故の発生を予防することができる。もちろん、運転者個人だけでなく、企業全体や交通安全の管理者へも適切な指導がなされることで、その効果を著しく向上させることができる。また、もし不幸にして事故が発生した場合にも、本発明の交通安全支援装置2により、その直前(例えば過去一週間分)の加工情報に含まれる予兆情報を詳細に調べることで、発生した事故の要因を探り事故の再発を防ぐことも可能である。
【0058】
この交通安全支援装置2は、保険会社やその代理店が、保険契約を交わしている企業への支援や営業活動の一環として、その導入や実施のノウハウを提案し、フリートリスクマネージメントのツールとして活用してもよい。
【0059】
次に、本発明の実施の形態(2)として、交通安全支援装置及び交通安全支援システムについて、図面に基づいて説明する。図5は実施の形態(2)の交通安全支援システムの構成図、図6は実施の形態(2)の運転者への意識調査の事例図、図7は実施の形態(2)の第1の分類の説明図である。
【0060】
実施の形態(2)の交通安全支援装置2は、運転者毎に実施した意識調査から運転傾向を分析し運転者を分類する第1の分類手段281を備え、予兆検出手段231では予兆情報の検出感度を第1の分類手段281による運転者の分類に応じて変えることを特徴としている。
【0061】
交通安全支援装置2には、実施の形態(1)の構成に加えて、分類部28が設けられ、この分類部28に第1の分類手段281が備えられている。運転者には、図6に示すような交通安全の意識調査2811があらかじめ実施されている。この意識調査2811は設問2812と回答2813からなり、運転者の行動特性と性格についての検査を目的として実施されるもので、各運転者に対し自動車運転事故の発生に関係する2つの要因を調べている。2つの要因とは、「不安定度(認知、反応時間のばらつきの大きさ)」と「先急ぎ度(先急ぎの行動傾向の強さ)」で、前者は人や障害物、状況の変化などの認知が突発的に遅れる傾向を示し、後者は交通法規、交通マナーを無視して速度を高めたり、交通信号や一時停止を無視するような傾向の強さを示している。そして、「不安定度」と「先急ぎ度」はそれぞれ5段階あり、これらを組み合わせることで、意識調査の結果は、図7に示すようにF1−H1型〜F5−H5型までの25パターンに区分される。そしてさらに、この25パターンの区分を図7中のX軸とY軸で4つに大別し、それぞれを「標準」2814、「先急ぎ」2815、「バラツキ」2816、「要注意」2817と称して、これらを第1の分類2818としている。すなわち、第1の分類手段281では、車両の運転者に実施された意識調査2811を分析し、最終的にそれぞれの運転者が第1の分類2818の「標準」2814、「先急ぎ」2815、「バラツキ」2816、「要注意」2817のいずれかに当てはめられる。
【0062】
加工情報データベース216では、実施の形態(1)では作成された加工情報を運転者や運行日に関連付けて記憶していたが、この実施の形態では、さらに第1の分類手段281による運転者の分類も関連付けて記憶している。
【0063】
また、判定データベース232は、実施の形態(1)では加工情報に含まれる何を交通事故の予兆とするかをあらかじめ予兆情報として定義し記憶していたが、この実施の形態では、同じ違反であっても予兆情報として検出するか否かの判断を、第1の分類手段281での分類に応じて段階的に構成している。これにより、運転者が第1の分類2818のいずれに分類されているかによって、予兆情報の検出感度に差が生じるようにしている。例えば、第1の分類2818が「標準」2814である運転者に対しては、違反項目の「急加速」が「5回以上」含まれることを予兆情報とするが、第1の分類2818が「先急ぎ」2815である運転者に対しては「3回以上」含まれることを予兆情報とする。また、例えば、第1の分類2818が「標準」2814である運転者に対しては、違反項目の「運転パターンの差異」が「平均と20%以上の差」があることを予兆情報とするが、第1の分類2818が「ばらつき」2816である運転者に対しては「15%以上の差」があることを予兆情報とする。これらは一例であり、これに限定するものではない。このように、第1の分類2818が「標準」2814でない場合では、少しの違反でも予兆情報を検出できるように設定している。
【0064】
そして、予兆検出手段231では、加工情報データベース216に記憶されている加工情報を判定データベース232と照合し、運転者毎の第1の分類2818に応じて検出感度を変えて予兆情報を検出している。この他の構成は実施の形態(1)と同様であり、同一符号を付している。
【0065】
このように、実施の形態(2)では、運転者に実施した意識調査を分析することで、運転者個人に起因する潜在的な運転傾向を把握し、その結果を予兆情報の検出に反映させて指導書を作成することにより、交通事故を未然に防ぐ効果が大きく向上する。その他の作用、効果は実施の形態(1)と同様である。
【0066】
次に、本発明の実施の形態(3)として、交通安全支援装置及び交通安全支援システムについて、図面に基づいて説明する。図8は実施の形態(3)の交通安全支援システムの構成図、図9は実施の形態(3)の第2の分類の説明図である。
【0067】
実施の形態(3)の交通安全支援装置2は、運転者毎の加工情報から運転傾向を分析し運転者を分類する第2の分類手段282を備え、指導案検索手段252で運転者用の指導案2511が検索される場合には、第2の分類手段282による運転者の分類に応じて検索される指導案2511が変わることを特徴とする。
【0068】
交通安全支援装置2には、実施の形態(1)の構成に加えて、分類部28が設けられ、この分類部28に第2の分類手段282が備えられている。この第2の分類手段282では、あらかじめ予測される複数の運転傾向がまとめられて第2の分類2821として設定され、加工情報データベース216に記憶、蓄積されている加工情報を基に運転者毎の運転傾向を分析し、第2の分類2821のいずれに運転者が類別されるかを決定している。第2の分類2821は、ここでは図9に示すように「リズム型」2822「新人型」2823「旧人型」2824「突発型」2825「高齢型」2826「不適応型」2827と称して6つに分類しているが、これらに限定されるものではない。それぞれの運転傾向の特徴として、「リズム型」2822は、バイオリズムや毎日のリズムに影響されやすく、加工情報が日によって変動するタイプで、「新人型」2823は、免許取得歴が浅くて年齢も低い若者に多く、加工情報の中に若者に顕著な違反が多いタイプで、「旧人型」2824は、中年に多く、物事をつい習慣で処理していることがみられるタイプで、「突発型」2825は、女性に多く、突発事故があるとパニック状態になりがちで加工情報に思考、判断力の低下が見られるタイプで、「高齢型」2826は、高齢者に多く、加工情報に機能低下によるエラーが見られるタイプで、「不適応型」2827は、加工情報に恒常的、全体的に違反が多く、事故を多発するタイプである。そして、例えば「新人型」2823であれば、加工情報に速度超過や急発進等の違反が顕著に表れている運転者が分類される。なお、この第2の分類2821の分類数やその特徴、また加工情報のどの情報を基に運転者を分類するかについては、任意に設定、変更できる。
【0069】
指導案データベース251は、実施の形態(1)では企業用と運転者用の指導案2511を記憶しているが、この実施の形態では、運転者用の指導案2511については、さらに第2の分類2821のそれぞれに対応させて記憶している。例えば、指導案2511の中の「個別カウンセリング」は、第2の分類2821のそれぞれに相応しい要領2514を含むことで、6つの異なる指導案2511として記憶している。すなわち、同じ項目2512でも、相手に合わせて指導の内容や注意の仕方を変えた指導案2511が用意される。そして、予兆検出手段231で個別の運転者に予兆情報が検出された場合には、指導案検索手段252で、予兆情報に関連する指導案でかつ該当する運転者の第2の分類2821に対応する指導案2511を指導案データベース251から検索する。この他の構成は実施の形態(1)と同様であり、同一符号を付している。
【0070】
このように、実施の形態(3)では、運転者毎の加工情報を分析することで、日々の運転に表出している運転傾向を把握し、その結果を指導案2511の内容に反映させて個々の運転者に相応しい指導書2531を作成することにより、交通事故を未然に防いだり、再発を防止したりする効果が大きく向上する。その他の作用、効果は実施の形態(1)と同様である。
【0071】
次に、本発明の実施の形態(4)として、交通安全支援装置及び交通安全支援システムについて図面に基づいて説明する。図10は実施の形態(4)の交通安全支援システムの構成図、図11は実施の形態(4)の交通安全支援装置の動作のフローチャート、図12は運転者情報収集手段の一例を示す図である。
【0072】
実施の形態(4)の交通安全支援装置2は、運行時に運転者の身体から得られる心拍数や体温等の情報を運転者情報として取得する運転者情報取得手段217が備えられていることを特徴としている。
【0073】
運転者情報は、車両の運転者の身体的、精神的な状態を示す情報で、心拍数、体温の他に、発汗の有無、発汗量、運転者のアルコール濃度、眼の動き等である。この運転者情報は、例えば図12に示すように腕輪型の運転者情報収集手段41を運転者が運行中に装着することで、運転者情報収集手段41にセットされた記録媒体411に時間とともに記録される。図7に示した他に、運転者情報収集手段41はハンドルと一体に形成して掌から運転者情報を収集したり、めがね型やヘッドフォン型に形成して顔や頭から運転者情報を収集したりしてもよい。また、運転者情報収集手段41で収集した運転者情報を車載端末3にセットされている記録媒体311に運行情報とともに記録するよう構成してもよい。
【0074】
実施の形態(4)では、情報加工部21に運転者情報取得手段217と個別データベース218が備えられている。運転者情報取得手段217は、記録媒体411を読み取って、記録されている運転者情報と記録の時間を取得する。個別データベース218には、あらかじめ運転者毎の平均心拍数から決められた許容心拍数や、同様に決められた許容体温等が記憶されている。またこの実施の形態の加工手段212では、実施の形態(1)と同様の機能に加えて、運転者情報をデータベースと照合しながら加工処理し、運転者の状態を示す情報も作成する。運行により取得された運転者情報の心拍数を個別データベース218と照合し、許容心拍数とどの程度の差異があるか比率(%表示)で演算し演算値を加工情報として作成したり、許容心拍数を超えた回数を計数し計数値を加工情報として作成したりする。体温も同様である。
【0075】
加工情報データベース216では、運行情報から加工された加工情報と、運転者情報から加工された加工情報が時間によって関連付けられて記憶される。これにより違反が発生したときや、違反発生の前後の運転者の状態を把握することができる。判定データベース232では、実施の形態(1)と同様の機能に加え、運転者情報に関する予兆情報も記憶している。予兆情報は、例えば心拍数が許容心拍数と20%以上差異があった場合や、許容心拍数を1日に「5回以上」超えた場合等である。この他の構成は実施の形態(1)と同様であり、同一符号を付している。
【0076】
このように構成された実施の形態(4)の交通安全支援装置2の動作について図11を用いて説明する。実施の形態(1)と同様の動作は同一符号を付して説明を省略する。ここでは、運転者情報と運行情報は別々の記録媒体に記録されるものとして説明する。なお、この動作は一例でありこれに限定するものではない。
【0077】
まず、A企業では、運行前に車両を運転する運転者全てに記録媒体311と記録媒体411が配布される。記録媒体311は運転者が担当する車載端末3にセットされ、記録媒体411は運転者が腕に装着する運転者情報収集手段41にセットされる。運行の開始と同時に、運行情報収集手段31で運行情報を収集し記録し、運転者情報収集手段41で運転者情報を収集し記録する。そして1日の業務が終了し運行が完了すると、記録媒体311と記録媒体411は取り外される。
【0078】
運行情報は、図2のS101〜S104と同様の動作で処理される。運転者情報は交通安全支援装置2の運転者情報取得手段217により取得される(S201)。この運転者情報に基づいて、加工手段212により個別データベース218と照合され、心拍数や体温の許容値との差異が加工情報として作成される(S202)。作成された加工情報は、運行情報から作成された加工情報と時間により関連付けて加工情報データベース216に記憶される(S203)。以降は、図2のS106〜S109と同様の動作で、予兆検出手段231で判定データベース232と照合され、加工情報に予兆情報が含まれるか否かが判定され、予兆情報に応じた指導案2511が検出されて指導書2531が作成される。
【0079】
このように、運行情報だけでなく運転者情報も取得し、運転者の身体的、精神的な状態を正確に把握することで、交通事故の予兆を捉える精度がさらに向上する。運転者情報からは、運転者の体調の変化や、精神的な動揺・不安、身体的なリズム等を把握することができるため、例えば身体や精神の不調に対し、タイミングよく指導書2531を作成して適切な指導を実行することで、交通事故を未然に防ぐ効果も大幅に向上する。また、運転者個々に異なる身体的なリズムを把握、蓄積し、業務のスケジュールに反映させることで、業務の効率化を図ることもできる。その他の作用、効果は実施の形態(1)と同様である。
【0080】
次に、本発明の実施の形態(5)として、交通安全支援装置及び交通安全支援システムについて、図面に基づいて説明する。図13は実施の形態(5)の交通安全支援システムの構成図である。
【0081】
実施の形態(5)の交通安全支援装置2は、運行情報及び運転者情報を、ネットワーク5を介して受信することを特徴としている。
【0082】
ネットワーク5は、インターネットや通信回線、無線、有線、衛星またはその他の通信システム等を含むネットワークである。
【0083】
実施の形態(5)では、ネットワーク5を介して車載端末3と交通安全支援装置2とが情報を送受信するために、実施の形態(4)の交通安全支援装置2の運行情報取得手段211と運転者情報取得手段217に替えて、運行情報受信手段219と運転者情報受信手段220が設けられている。また、車載端末3には、運行情報収集手段31に替えて、運行情報を収集し送信する運行情報送信手段33と、運転者情報収集手段41に替えて、運転者情報を収集し送信する運転者情報送信手段42が設けられている。その他の構成は、実施の形態(4)と同様である。
【0084】
このように構成された実施の形態(5)では、ネットワーク5を介して送信することで、運行情報や運転者情報を速やかに交通安全支援装置2で取得することでき、交通事故の予兆情報の検出を素早く(リアルタイムまたは一定時間毎)行うことができる。なお、図示していないが予兆情報が検出された場合に、適切なメッセージを警告手段32から発するための指示を交通事故安全装置2から送信するよう構成してもよい。その他の作用、効果は実施の形態(1)と同様である。
【0085】
なお、上述した実施の形態(1)〜(5)は、任意に組み合わせて実施することができる。
【0086】
【発明の効果】
以上、詳述してきたように、本発明の交通安全支援装置及び交通安全支援システムは、車載端末で収集される運行情報を、各種のデータベースと照合してあらゆる観点で加工情報を作成し、加工情報に含まれる交通事故の予兆を検出することで、企業や運転者の実情に即して交通安全を支援する指導書を作成することが可能となった。
【0087】
また、企業では、作成された指導書に沿って指導案を実行することで、交通事故を未然に防いだり、再発を防止したりすることができ、交通事故を低減することによる社会的イメージのアップや、保険料の負担の軽減をはじめとする経済的な効果を得ることが可能となる。
【0088】
さらに、従来は運行の管理にしか使用されていなかったデジタル式の運行記録計や車載端末も、この交通安全支援装置で運行情報を処理することにより、交通事故の予兆の検出に貢献するツールとして、有効に活用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態(1)の交通安全支援システムの構成図である。
【図2】 実施の形態(1)の交通安全支援装置の動作のフローチャートである。
【図3】 実施の形態(1)の予兆情報の検出の説明図である。
【図4】 実施の形態(1)の指導書の事例図である。
【図5】 実施の形態(2)の交通安全支援システムの構成図である。
【図6】 実施の形態(2)の運転者への意識調査の事例図である。
【図7】 実施の形態(2)の第1の分類の説明図である。
【図8】 実施の形態(3)の交通安全支援システムの構成図である。
【図9】 実施の形態(3)の第2の分類の説明図である。
【図10】 実施の形態(4)の交通安全支援システムの構成図である。
【図11】 実施の形態(4)の交通安全支援装置の動作のフローチャートである。
【図12】 運転者情報収集手段の一例を示す図である。
【図13】 実施の形態(5)の交通安全支援システムの構成図である。
【符号の説明】
1 交通安全支援システム
2 交通安全支援装置
21 情報加工部
211 運行情報取得手段
212 加工手段
2121 加工情報
2122 違反項目
2123 運転者
2124 日にち
213 違反データベース
214 地図データベース
215 運転パターンデータベース
216 加工情報データベース
217 運転者情報取得手段
218 個別データベース
23 予兆検出部
231 予兆検出手段
232 判定データベース
25 指導書作成部
251 指導案データベース
2511 指導案
2512 項目
2513 対象
2514 要領
252 指導案検索手段
253 指導書作成手段
2531 指導書
2532 優先順位
27 設定値決定部
271 設定値決定手段
272 変更設定値決定手段
28 分類部
281 第1の分類手段
2811 意識調査
2812 設問
2813 回答
2814 標準
2815 先急ぎ
2816 バラツキ
2817 要注意
2818 第1の分類
282 第2の分類手段
2821 第2の分類
2822 リズム型
2823 新人型
2824 旧人型
2825 突発型
2826 高齢型
2827 不適応型
3 車載端末
31 運行情報収集手段
311 記録媒体
32 警告手段
33 運行情報送信手段
41 運転者情報収集手段
411 記録媒体
42 運転者情報送信手段
5 ネットワーク

Claims (9)

  1. 車載端末を備えた車両を複数保有する企業を支援する交通安全支援装置であって、
    あらかじめ違反項目と違反の閾値を記憶する違反データベースと、
    位置情報に該当する地図情報と、事故多発地点と違反多発地点の情報とを記憶する地図データベースと、
    車載端末で収集された運行の速度、走行距離、または時間を含む運行情報を取得する運行情報取得手段と、
    前記運行情報取得手段により取得した運行情報について、車両の運転者毎に、前記違反データベースおよび前記地図データベースを参照して違反がどの程度運行情報に含まれているかを示す値となる加工情報を作成する加工情報作成手段と、
    前記加工情報作成手段により作成された加工情報を運転者や運行日等の運行に関係する情報と関連付けて記憶する加工情報データベースと、
    加工情報に含まれる何を交通事故の予兆とするかをあらかじめ予兆情報として定義して記憶する判定データベースと、
    前記判定データベースに記憶される交通事故の予兆情報が、前記加工情報データベースに記憶されている加工情報に含まれるか否かを検出する予兆検出手段と、
    企業用及び運転者用の交通安全の指導案を前記予兆情報と関連付けて複数記憶する指導案データベースと、
    前記予兆検出手段で前記加工情報に含まれる予兆情報が検出された場合に、当該検出された予兆情報に関連する指導案を前記指導案データベースで検索する指導案検索手段と、
    前記指導案検索手段で検索された指導案を含んで指導書を作成する指導書作成手段と
    が備えられる交通安全支援装置。
  2. 請求項1記載の交通安全支援装置において、車載端末に警告を発する警告手段が備えられている場合に、前記警告手段を動作させるための設定値をあらかじめ取得された企業の交通安全対策のレベル情報に応じて決定する設定値決定手段と、前記予兆検出手段で加工情報に含まれる予兆情報が検出された場合に、当該検出された予兆情報に応じて、車載端末の設定値を変更するか否かを判断し、変更設定値を決定する変更設定値決定手段とが備えられることを特徴とする交通安全支援装置。
  3. 請求項1または2記載の交通安全支援装置において、前記予兆検出手段では、加工情報に含まれる値が、所定値または所定値幅と異なる場合をあらかじめ予兆情報として定めることを特徴とする交通安全支援装置。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の交通安全支援装置において、前記予兆検出手段では、加工情報に含まれる値の経時変化が、所定の度合い以上の場合をあらかじめ予兆情報として定めることを特徴とする交通安全支援装置。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の交通安全支援装置において、運転者毎に実施した意識調査から運転傾向を分析して運転者を分類する第1の分類手段を備え、前記予兆検出手段では予兆情報の検出感度を前記第1の分類手段による運転者の分類に応じて変えることを特徴とする交通安全支援装置。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の交通安全支援装置において、運転者毎の加工情報から運転傾向を分析し運転者を分類する第2の分類手段を備え、前記指導案検索手段で運転者用の指導案が検索される場合には、前記第2の分類手段による運転者の分類に応じて検索される指導案が変わることを特徴とする交通安全支援システム。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の交通安全支援装置において、運行時に運転者の身体から得られる心拍数や体温等の情報を運転者情報として取得する運転者情報取得手段が備えられ、前記加工手段では、前記運転者情報取得手段により取得した運転者情報も加工処理し加工情報を作成することを特徴とする交通安全支援装置。
  8. 車載端末を備えた車両を複数保有する企業を支援する交通安全支援装置と前記車載端末とがネットワークを介して接続された交通安全支援システムであって
    交通安全支援装置には、
    あらかじめ違反項目と違反の閾値を記憶する違反データベースと、
    位置情報に該当する地図情報と、事故多発地点と違反多発地点の情報とを記憶する地図データベースと、
    車載端末で収集された運行の速度、走行距離、または時間を含む運行情報を取得する運行情報取得手段と、
    前記運行情報取得手段により取得した運行情報について、車両の運転者毎に、前記違反データベースおよび前記地図データベースを参照して違反がどの程度運行情報に含まれているかを示す値となる加工情報を作成する加工情報作成手段と、
    前記加工情報作成手段により作成された加工情報を運転者や運行日等の運行に関係する情報と関連付けて記憶する加工情報データベースと、
    加工情報に含まれる何を交通事故の予兆とするかをあらかじめ予兆情報として定義して記憶する判定データベースと、
    前記判定データベースに記憶される交通事故の予兆情報が、前記加工情報データベースに記憶されている加工情報に含まれるか否かを検出する予兆検出手段と、
    企業用及び運転者用の交通安全の指導案を前記予兆情報と関連付けて複数記憶する指導案データベースと、
    前記予兆検出手段で前記加工情報に含まれる予兆情報が検出された場合に、当該検出された予兆情報に関連する指導案を前記指導案データベースで検索する指導案検索手段と、
    前記指導案検索手段で検索された指導案を含んで指導書を作成する指導書作成手段と
    が備えられる交通安全支援システム。
  9. 車載端末を備えた車両を複数保有する企業を支援する交通安全支援プログラムであって、コンピュータを、
    車載端末で収集された運行の速度、走行距離、時間を含む運行情報を取得する運行情報取得手段と、
    あらかじめ違反項目と違反の閾値を違反データベースに記憶するとともに、位置情報に該当する地図情報と、事故多発地点と違反多発地点の情報とを地図データベースに記憶しており、前記運行情報取得手段により取得した運行情報について、車両の運転者毎に、前記違反データベースおよび前記地図データベースを参照して違反がどの程度運行情報に含まれているかを示す値となる加工情報を作成する加工情報作成手段と、
    前記加工情報作成手段により作成された加工情報を運転者や運行日等の運行に関係する情報と関連付けて加工情報データベースに記憶する手段と、
    加工情報に含まれる何を交通事故の予兆とするかをあらかじめ予兆情報として定義して判定データベースに記憶しており、前記判例データベースに記憶される交通事故の予兆情報が、前記加工情報データベースに記憶されている加工情報に含まれるか否かを検出する予兆検出手段と、
    企業用及び運転者用の交通安全の指導案を前記予兆情報と関連付けて指導案データベースに複数記憶しており、前記予兆検出手段で前記加工情報に含まれる予兆情報が検出された場合に、当該検出された予兆情報に関連する指導案を前記指導案データベースで検索する指導案検索手段と、
    前記指導案検索手段で検索された指導案を含んで指導書を作成する指導書作成手段と
    して機能させるための交通安全支援プログラム。
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