JP2007213324A - 運転評価サポートシステムおよび運転評価データ算出方法 - Google Patents

運転評価サポートシステムおよび運転評価データ算出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】安全かつ丁寧な運転で部品劣化が少ない優良運転を客観的に評価可能な仕組みを提供する。
【解決手段】車両100の運行状況を示す車両運行情報を収集しデータロガー220に蓄積した車載端末200から、通信ネットワーク700を介して、運転評価サーバ310に定期的に転送されてきた前記車両運行情報に基づいて、運転評価サーバ310の運転評価計算部310aが算出する、車両運転の優良性を定量的に評価するための1ないし複数の項目からなる運転評価データとして、前記項目ごとに、車両100の運転の優良性を絶対値として評価する絶対評価値とその履歴、および、前記絶対評価値について、同種の他車両との相対的価値を評価した偏差値とその履歴とを含むものとする。また、算出した運転評価データを運転評価データ保存部310bに保存するとともに、通信ネットワーク700を介して、車両100の所有者の情報通信端末410に送信する。
【選択図】図1

Description

本発明は、運転評価サポートシステムおよび運転評価データ算出方法に関し、特に、車両の運転に伴う部品劣化の程度を、定量的、かつ、客観的に評価する運転評価データを提供可能な運転評価サポートシステムおよび運転評価データ算出方法に関する。
一般に、中古車両の売買においては、外見上の見た目だけでは、わからない部分がほとんど明らかにされることなく、売買を行なわざるを得ない状況にあり、かかる問題を解決しようとするための従来技術として、種々の技術が提案されている。
例えば、特許文献1に示す特開2004−157949号公報「中古自動車の付加価値向上のためのビジネス方式および中古自動車の販売効率向上のためのビジネス方式」では、中古車販売業者のWebサーバに、車検証の情報はもとより、所有者の個人情報、担当者の個人情報までも含む整備記録などを蓄積して、適宜、個人情報を外して、購入希望者に情報提供を行なおうとする技術を提案している。
また、特許文献2に示す特開2003−323481号公報「サービス履歴提供方法」では、車両の故障や異常の修理履歴を情報センタに登録しておき、中古車販売店は、いつでも、修理履歴を情報センタに照会することができる技術を提案している。
また、特許文献3に示す特開2002−323409号公報「車両管理システム」では、直接、中古車売買を対象としている技術ではないものの、各部品の劣化状況や寿命を推定し、車両の売買時に、「購入後に寿命が来る各部品の寿命時期別リスト」を提供することができるという技術を提案している。
一方、走行距離や燃費などの車両運行情報を、インターネットを介してユーザに知らせたり、あるいは、保険会社がインターネットを介して契約内容との照合を行なったりすることは、すでに、一般的に行なわれている。
特開2004−157949号公報 特開2003−323481号公報 特開2002−323409号公報
前述のように、従来は、車両の売却時は、基本的には、メータや、清潔感、事故歴などのような外見上の見た目が査定の基準となっており、故障や修理の履歴を記録させたり、車両の運行情報から部品の寿命を推定したりする試みがなされている。
しかしながら、このような従来の技術には、次のような問題点が存在している。
車両を売却しようとするときに、明らかな故障や異常が存在している場合は、査定時に、修理・整備しておくことは当然とされているので問題はない。しかし、問題となるのは、部位・部品の劣化が進んでいる「かもしれない」、あるいは、転売直後に故障の原因となる「かもしれない」という予測性を伴う不明確な潜在的な要因が潜んでいる状況の場合である。
このような状況に対して、前記特許文献1では、整備の対象となった部位・部品についてのみ、かつ、少なくとも、その時点では問題がなかったという点についてのみ、証明されているだけであり、また、前記特許文献2でも、修理の対象となった部位・部品についてのみ、かつ、少なくとも、その時点では修理がなされたということが、照会できるだけである。
また、前記特許文献3には、「かもしれない」という現象が発生する予測時期に関する言及はあるものの、あくまでも、推定、推計のレベルであり、しかも、エンジン、変速機といった、ごく一部の部位・部品のみに対象が限られており、車両全ての部位・部品に対して推定を行なうことに関しては、一切考慮されていないものである。
一方、特定の部品に関する信頼に足る劣化情報の提示に加えて、車両全体の各部品に関する劣化の目安となる情報を提示することは有効である。このような車両全体の部位・部品に関する劣化状況を推定する目安の一つとして、対象の車両が、今まで、「安全に、また、丁寧に、運転されてきたか否か」ということを評価することが可能な運転評価データを提示することが有効である。
しかしながら、このような運転評価データの提示という観点から見ると、現在までは、車両の売却者本人のアピール力に依存しているだけの主観的な情報であり、曖昧な情報に過ぎないというのが現状である。
一方、中古車両の買取業者は、どこでも、中古車両を買い付ける際に、車両の売却者に対して「アピールポイントを言ってください」というようなことを問い合わせるものの、車両の売却者本人の主観による曖昧な情報しか提示することができないのが現状である。このため、たとえ、対象の車両全体の部位・部品に関する劣化を引き起こしていない程度に、それまで「安全に、また、丁寧に、優良な運転していた」としても、中古車両の買取業者の査定には、実際には、さして有効ではなかった。
「安全」、「丁寧」な運転を、主観による曖昧な定性的な情報から、客観性を伴う定量的な数値化を行なうことを目的に、その車両と同種類の他車両との比較結果を示す相対的価値を数値化した偏差値を提示することが可能になれば、中古車両の買取業者も、客観性を伴う定量的な相対的評価値に基づいて、公平に査定することができ、「安全」、「丁寧」で部品劣化が少なくなる優良運転を心掛けている運転者の車両については、しかるべき査定額によって買い取ることが可能になろう。
そこで、本発明の運転評価サポートシステムおよび運転評価データ算出方法は、「安全」、「丁寧」で部品劣化が少なくなるという優良運転がなされている車両であるか否かに関する評価に関して、客観性を有する同種車両全体における偏差値(相対的評価値)を算出することにより、「安全」、「丁寧」の意味合いを有する数値(相対的な価値を示す偏差値)を提示可能とすることによって、部品劣化を低減させる優良運転を促進させるとともに、優良運転の車両の査定価格にも正しい評価が反映可能となる仕組みを構築することに、その目的がある。
本発明の運転評価サポートシステムおよび運転評価データ算出方法は、前述の課題を解決するために、車両に搭載している各種センサ機器から取得される車両運行情報に基づいて、車両の運転の優良性を定量的に評価することが可能な運転評価データとして、当該車両と同種の車両間における相対的な評価値(偏差値)を算出して提示することを特徴としている。
本発明の運転評価サポートシステムおよび運転評価データ算出方法によれば、運転が「安全」、「丁寧」で部品劣化が少ないという優良運転か否かの尺度を示す運転評価データとして、同種の車両間における相対的な評価値を表現する偏差値を提示することを可能としているので、部品劣化に重大な影響を及ぼす運転に関わる情報でありながら、従来は、客観的には示すことができなかった「安全」、「丁寧」な運転という優良運転を示す度合いについて、客観的に表現して提示することができ、当該車両の運転者の今後の運転の参考情報になるとともに、当該車両の売却時に、売却側、購買側の各ユーザや仲介業者にとっても、中古車両としての価格評価をより適正に行うことができるという効果を奏することができる。
以下に、本発明による運転評価サポートシステムおよび運転評価データ算出方法の最良の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1の実施形態)
まず、本発明による運転評価サポートシステムおよび運転評価データ算出方法に関する第1の実施形態について、詳細に説明する。
図1は、本発明による運転評価サポートシステムに関する第1の実施形態におけるシステム構成例を示すシステム構成図である。以下、図1のシステム構成例を用いて、本発明の運転評価サポートシステムにおける動作の一例、つまり、本発明の運転評価データ算出方法の一例を説明する。
まず、車両100に搭載される車載端末200の動作の一例を説明する。
車両100に搭載されている車載端末200は、車両100の各部位に配置されている時計105、エンジンスイッチ110、速度計120、Gセンサ(加速度計)130、シートベルト警報装置140、一時停止警報部150、譲り計算部160、燃費計170、オドメータ(積算距離計)180、カーナビゲーション部190などの車載機器(センサ機器)から種々のデータを常時収集し、車両運行情報演算部210において必要とする演算を行なうことにより車両の運行状態を示す車両運行情報を求めて、求めた車両運行情報に関するデータをデータロガー220に蓄積する。
ここで、車載端末200の車両運行情報演算部210が収集して、データロガー220に蓄積するデータの一例を示すと、次の通りである。なお、以下に示す収集情報は、本発明の実施形態の一例を示すものであり、本発明の趣旨を逸脱しない限り、かかる場合のみに限るものではなく、例えば、エアコンやオーディオなどの安全運転を支援する車両環境性の機器に関する情報など、他の情報を収集するようにしてもかまわない。
車両運行情報演算部210は、本日一日の車両の走行状態の変化(エンジンON/OFF、加速/減速、発進/停止/一時停止、右折/左折、他車への道路の譲り、一般道路/高速道路の走行など)や運転者の状態の変化(シートベルトの脱着など)が発生した時刻を、時計105を読み取って収集する。また、本日一日のエンジンのON/OFFの履歴を、エンジンスイッチ110を読み取って収集する。また、本日一日の車両の走行速度および加速度の履歴を、速度計120およびGセンサ(加速度センサ)130を読み取って収集する。
また、車両運行情報演算部210は、本日一日の運転者のシートベルトの脱着の履歴を、シートベルト警報装置140から取得して収集する。また、本日一日に走行した道路上の一時停止指定場所における一時停止に関する情報(一時停止遵守に関する情報、すなわち、一時停止指定場所における走行速度に関する情報)の履歴を、一時停止警報部150と、一時停止指定場所を記憶する一時停止位置記憶手段151と、から読み取って収集する。なお、一時停止警報部150の、特に、一時停止すべき道路上の地点を記憶している一時停止位置記憶手段151の構造については、特開2004−310260号公報「一時停止警報装置」などに記載された既存技術を適用しても良い。
さらに、車両運行情報演算部210は、本日一日に走行した道路上で、道路上の他の交通物体が先に走行するように進路を譲った譲りの履歴を、譲り計算部160の計算結果を読み取って収集する。ここで、譲り計算部160の構造についても、特開2004−013656号公報「サービス提供システム、サービス提供方法および運転状況判定装置」などに記載された既存技術を適用しても良い。
また、車両運行情報演算部210は、本日一日に消費した燃費を、燃費計170を読み取って収集する。また、本日一日の走行距離を、オドメータ(積算距離計)180を読み取って収集する。また、本日一日の走行道路に関する情報を、カーナビゲーション部190に属する地図データベース192から取得して収集する。この走行道路に関する情報には、一般道路と高速道路とに関する識別情報も含まれている。ここで、例えば、カーナビゲーション部190に属するGPS部191から取得した車両の現在位置に基づいて、一般道路と高速道路との道路種別が異なる場所に差し掛かったことを検出した場合、その時刻を、時計105から読み取って収集している。
以上の他に、車両運行情報演算部210は、図1には破線で示しているように、例えば、本日一日のエンジン回転数の履歴を、エンジン回転数センサ195を読み取って収集している。
次に、車載端末200の車両運行情報演算部210は、収集した各種のデータを用いて、前述したように、車両運行情報に関するデータを演算して、データロガー220に蓄積する。
ここで、車載端末200の車両運行情報演算部210が、データロガー220に蓄積する車両運行情報の一例を示すと、次の通りである。なお、以下に示す車両運行情報は、本発明の実施形態の一例を示すものであり、本発明の趣旨を逸脱しない限り、かかる場合のみに限るものではなく、他の情報を車両運行情報として演算して蓄積するようにしてもかまわない。
まず、エンジンスイッチ110を読み取って収集したエンジンのON/OFFの履歴と時計105の時刻情報とを組み合わせて得られるエンジンのON/OFFの時刻経過を、エンジンON/OFFログ221としてデータロガー220に蓄積する。
また、車両運行情報演算部210は、時計105の時刻情報と、カーナビゲーション部190に属するGPS部191から取得した現在位置と、地図データベース192から取得して収集した走行道路に関する情報と、に基づいて、まず、一般道路と高速道路とをそれぞれ走行していた時間帯を求めた後、時計105の時刻情報と速度計120を読み取って収集した車両の走行速度の履歴とを組み合わせて、一般道路を走行している時間帯では、一般道路走行用としてあらかじめ定めた一般道路用の上限閾値例えば時速60kmを超えていた時間を、また、高速道路を走行している時間帯では、高速道路走行用としてあらかじめ定めた高速道路用の上限閾値例えば時速100kmを超えていた時間を、それぞれ求めて、速度計ログ222の一般道路で60km/h超時間ログ222a、速度計ログ222の高速道路で100km/h超時間ログ222bとして、それぞれデータロガー220に蓄積する。
さらに、車両運行情報演算部210は、時計105の時刻情報と、速度計120を読み取って収集した車両の走行速度の履歴と、地図データベース192から取得して収集した走行道路に関する情報と、を組み合わせて、地図データベース192に記録されている制限速度を超えた速度で走行していた時間を求めて、速度計ログ222の地図DBの制限速度超時間ログ222cとして、データロガー220に蓄積する。
さらに、車両運行情報演算部210は、Gセンサ(加速度センサ)130を読み取って収集した車両の加減速度の履歴と時計105の時刻情報とを組み合わせて得られる加減速度について、あらかじめ定めた閾値(例えば、0.9Gなど)を境に上下した加減速度の時刻経過を、Gセンサログ223としてデータロガー220に蓄積する。
また、車両運行情報演算部210は、シートベルト警報装置140から取得した運転者のシートベルトの脱着の履歴と時計105の時刻情報とを組み合わせて得られるシートベルトの脱着の時刻経過を、シートベルトON/OFFログ224としてデータロガー220に蓄積する。
また、車両運行情報演算部210は、一時停止警報部150と一時停止位置記憶手段151と速度計120とから取得される一時停止指定場所における一時停止の有無に関する情報の履歴と時計105の時刻情報とを組み合わせて得られる一時停止指定場所における一時停止の有無の時刻経過とを、一時停止ログ225としてデータロガー220に蓄積する。
同様に、車両運行情報演算部210は、譲り計算部160から取得した譲りの履歴(または、譲り回数)、燃費計170とカーナビゲーション部190とから一般道路・高速道路別に分離して取得した燃費、オドメータ180から取得した走行距離、および、地図データベース192から取得した走行道路、に関するそれぞれの情報を、譲りログ226、燃費ログ227、走行距離ログ228、および、走行道路ログ229として、それぞれ、データロガー220に蓄積する。
次に、車両のメーカサイト300に設置されている運転評価サーバ310において、車両に関する「丁寧」、「安全」で部品劣化が少ない優良な運転を客観的に評価し得る運転評価データを算出する動作の一例すなわち運転評価データ算出方法の一例についてさらに説明する。
運転評価サーバ310には、図1に示すように、車両100の車載端末200から通信ネットワーク700を介して転送されてくる車両運行情報に関するデータに基づいて、当該車両100に関する「丁寧」、「安全」な運転を客観的に評価し得る運転評価データを算出する運転評価計算部310aと、運転評価計算部310aによって算出された運転評価データを保存する運転評価データ保存部310bとが備えられている。
すなわち、各車両100に搭載されている車載端末200は、通信機能230を用いて、通信ネットワーク700を介して、車両のメーカサイト300の運転評価サーバ310に対して、データロガー220に蓄積されている車両運行情報を、あらかじめ定めた周期で(本実施形態では、一日一回ずつとしている)、定期的に転送しており、運転評価サーバ310の運転評価計算部310aは、各車両から定期的に転送されてきた車両運行情報に基づいて、それぞれの車両100に関する「丁寧」、「安全」な運転を客観的に評価し得る運転評価データを算出して、運転評価データ保存部310bに保存する。
ここで、運転評価データとは、各車両100が「丁寧」、「安全」で部品劣化が少ない優良な運転がなされているか否かを客観的に評価し得る1ないし複数の項目についてそれぞれ定量化して示すデータのことであり、各車両100から転送されてくる車両運行情報に基づいて算出された他車両との相対的な価値を評価した相対的評価値すなわち偏差値と、その履歴とから構成されている。また、詳細は後述するが、運転評価データとして算出する、運転が「安全」、「丁寧」という尺度の一つとなる偏差値は、あくまでも、同種の車両グループ内における各車両間との相対的な評価値を示すものであり、減点法によって、その度合いを、数値化できる劣化や寿命とは、意味合いを異にするものである。
運転評価サーバ310において実施されるかくのごとき運転評価データの算出例について、以下にその一例を説明する。なお、以下に示す運転評価データは、本発明の実施例として、その一例を示すものであり、本発明の趣旨を逸脱しない限り、かかる場合のみに限るものではなく、他の情報を、「丁寧」、「安全」な運転を客観的に評価し得る運転評価データとして算出するようにしてもかまわない。
まず、車載端末200のデータロガー220から通信機能230、通信ネットワーク700を介して運転評価サーバ310において収集される車両運行情報について、再度説明する。
車載端末200のデータロガー220にエンジンON/OFFログ221として蓄積されているエンジンスイッチ110をONにしたON時刻とOFFにしたOFF時刻、走行距離ログ228として蓄積されている本日一日の走行距離、走行道路ログ229として蓄積されている一般道路の走行距離、高速道路の走行距離、速度計ログ222として蓄積されている本日一日の走行速度に関する情報、とが、少なくとも、速度に関する車両運行情報として、車載端末200から運転評価サーバ310に対して転送されてくる。
ここで、速度計ログ222として蓄積されている本日一日の走行速度に関する情報としては、一般道路で60km/h超時間ログ222aとして蓄積されている一般道路で60km/hを超えた時刻と60km/h以下へと低下した時刻、高速道路で100km/h超時間ログ222bとして蓄積されている高速道路で100km/hを超えた時刻と100km/h以下へと低下した時刻、地図データベースの制限速度超時間ログ222cとして蓄積されている地図データベース192に登録されている道路の制限速度を超えた時刻と制限速度以下へと低下した時刻とが、少なくとも含まれている。
また、車載端末200のデータロガー220に走行距離ログ228として蓄積されている本日一日の走行距離、Gセンサログ223として蓄積されている加減速度があらかじめ定めた閾値(例えば、0.9G)を超えた急制動発生時刻と該閾値以下へと低下した急制動解除時刻とが、少なくとも、急制動に関する車両運行情報として、車載端末200から運転評価サーバ310に対して転送されてくる。なお、本日一日の走行距離に関しては、前述の走行速度に関する車両運行情報として転送されてきているので、重複して転送されてくる必要はない。
また、車載端末200のデータロガー220にエンジンON/OFFログ221として蓄積されているエンジンスイッチ110をONにしたON時刻とOFFにしたOFF時刻、シートベルトON/OFFログ224として蓄積されているシートベルトを装着した装着時刻とシートベルトを外した時刻すなわち脱離時刻とが、少なくとも、シートベルト装着に関する車両運行情報として、車載端末200から運転評価サーバ310に対して転送されてくる。なお、エンジンのON/OFF時刻に関しては、前述の走行速度に関する車両運行情報として転送されてきているので、重複して転送されてくる必要はない。
また、車載端末200のデータロガー220に一時停止ログ225として蓄積されている一時停止指定場所における通過速度と通過時刻とが、少なくとも、一時停止に関する車両運行情報として、車載端末200から運転評価サーバ310に対して転送されてくる。
また、車載端末200のデータロガー220に走行距離ログ228として蓄積されている本日一日の走行距離、譲りログ226として蓄積されている他車への道路の譲りに関する時間的履歴情報が、少なくとも、譲りに関する車両運行情報として、車載端末200から運転評価サーバ310に対して転送されてくる。なお、本日一日の走行距離に関しては、前述した急制動に関する車両運行情報の場合と同様に、前述の走行速度に関する車両運行情報として転送されてきているので、重複して転送されてくる必要はない。
また、車載端末200のデータロガー220に走行道路ログ229として蓄積されている一般道路の走行距離、高速道路の走行距離、燃費ログ227として蓄積されている一般道路・高速道路別の燃費に関する情報が、少なくとも、燃費に関する車両運行情報として、車載端末200から運転評価サーバ310に対して転送されてくる。なお、一般道路の走行距離、高速道路の走行距離に関しては、前述の走行速度に関する車両運行情報として転送されてきているので、重複して転送されてくる必要はない。
また、車載端末200のデータロガー220にエンジン回転数ログ229aを蓄積している場合は、データロガー220に走行距離ログ228として蓄積されている本日一日の走行距離・走行時間、走行道路ログ229として蓄積されている一般道路の走行距離・走行時間、高速道路の走行距離・走行時間、エンジン回転数ログ229aとして蓄積されている一般道路・高速道路別の平均エンジン回転数、走行道路ごとの平均エンジン回転数に関する情報が、少なくとも、エンジン回転数に関する車両運行情報として、車載端末200から運転評価サーバ310に対して転送されてくる。なお、本日一日の走行距離・走行時間、一般道路の走行距離・走行時間、高速道路の走行距離・走行時間に関しては、前述の走行速度に関する車両運行情報として転送されてきているので、重複して転送されてくる必要はない。
次に、車載端末200から定期的に転送されてくる車両運行情報から、運転評価サーバ310の運転評価計算部310aにおいて、「丁寧」、「安全」で部品劣化が少ない運転か否かを客観的に評価する運転評価データを算出する運転評価データ算出方法の一例について説明する。
例えば、運転評価サーバ310の運転評価計算部310aは、車載端末200から転送されてきた走行速度に関する車両運行情報に基づいて、走行速度に関しての「丁寧」、「安全」な運転を客観的に評価する運転評価データを算出する。すなわち、一般道路での上限閾値例えば60km/hを超えた時刻と60km/h以下へと低下した時刻とから、一般道路を走行中に時速60kmを超えていた時間を求めて、一般道路の走行距離で除した値を、一般道路走行距離当たりの一般道路速度オーバ比率として、次の通り算出し、走行速度に関する運転評価データの一つとして運転評価データ保存部310bに保存する。
一般道路走行距離当たりの一般道路速度オーバ比率
=(一般道路走行中の時速60kmを超えていた時間)/(一般道路走行距離)
また、一般道路の走行距離の代わりに、走行距離と走行速度とに基づいて算出された一般道路の走行時間を用いて、一般道路走行時間当たりの一般道路速度オーバ比率として、次の通り、走行速度の時間割合を算出し、走行速度に関する運転評価データの一つとして運転評価データ保存部310bに保存する。
一般道路走行時間当たりの一般道路速度オーバ比率
=(一般道路走行中の時速60kmを超えていた時間)/(一般道路走行時間)
さらに、高速道路での上限閾値例えば100km/hを超えた時刻と100km/h以下へと低下した時刻とから、高速道路を走行中に時速100kmを超えていた時間を求めて、高速道路の走行距離で除した値を、高速道路走行距離当たりの高速道路速度オーバ比率として、次の通り算出し、走行速度に関する運転評価データの一つとして運転評価データ保存部310bに保存する。
高速道路走行距離当たりの高速道路速度オーバ比率
=(高速道路走行中の時速100kmを超えていた時間)/(高速道路走行距離)
また、高速道路の走行距離の代わりに、走行距離と走行速度とに基づいて算出された高速道路の走行時間を用いて、高速道路走行時間当たりの高速道路速度オーバ比率として、次の通り、走行速度の時間割合を算出し、走行速度に関する運転評価データの一つとして運転評価データ保存部310bに保存する。
高速道路走行時間当たりの高速道路速度オーバ比率
=(高速道路走行中の時速60kmを超えていた時間)/(高速道路走行時間)
さらに、地図データベース192に登録されている道路の制限速度を超えた時刻と制限速度以下へと低下した時刻とから、地図データベース192上の走行道路の制限速度を超えていた時間を求めて、本日一日の走行距離で除した値を、走行距離当たりの制限速度オーバ比率として、次の通り算出し、走行速度に関する運転評価データの一つとして運転評価データ保存部310bに保存する。
本日一日の走行距離当たりの制限速度オーバ比率
=(地図データベース上の制限速度を超えていた時間)/(本日の走行距離)
また、本日一日の走行距離の代わりに、走行距離と走行速度とに基づいて算出された本日一日の走行時間を用いて、走行道路の走行時間当たりの制限速度オーバ比率として、次の通り、走行速度の時間割合を算出し、走行速度に関する運転評価データの一つとして運転評価データ保存部310bに保存する。
本日一日の走行時間当たりの制限速度オーバ比率
=(地図データベース上の制限速度を超えていた時間)/(本日の走行時間)
さらに、走行速度と走行距離とから算出される走行時間を用いる代わりに、エンジンスイッチ110のON時刻とOFF時刻とから本日一日にエンジンがON状態になっていたエンジンON時間を求めて、一般道路走行中の時速60キロを超えていた時間、高速道路走行中の時速100キロを超えていた時間、および、地図データベース192上の制限速度を超えた速度で走行していた時間を、それぞれ、除することによって、エンジンON時間当たりの一般道路速度オーバ比率、高速道路速度オーバ比率、および、制限速度オーバ比率として、次の通り算出し、走行時間の時間割合を近似する走行速度に関する運転評価データの一つとして運転評価データ保存部310bに保存するようにしても良い。
エンジンON時間当たりの一般道路速度オーバ比率
=(一般道路走行中の時速60キロを超えていた時間)/(エンジンON時間)
エンジンON時間当たりの高速道路速度オーバ比率
=(高速道路走行中の時速100キロを超えていた時間)/(エンジンON時間)
エンジンON時間当たりの制限速度オーバ比率
=(地図データベース上の制限速度を超えていた時間)/(エンジンON時間)
各車両に関するかかる走行速度に関する運転評価データを算出した後、同型の車両、同仕様の車両、同発売時期の車両などの車両グループに分類して、それぞれの車両グループ内における走行速度に関する相対的評価の位置付けを示す偏差値(他車両との相対的価値を評価した偏差値)を算出して、相対的な客観性を示す運行評価データの一つとして運転評価データ保存部310bに保存する。
なお、当該車両100と同仕様の車両か否かは、本実施形態においては、メーカサイト300の運転評価サーバ310にあらかじめ登録されている車両の登録重量が同一か否かに基づいて判定するようにしており、以下に説明する運転評価データの各項目の偏差値を求める場合において同仕様か否かを判定する場合も、全く同様に扱うことにしている。
また、運転評価計算部310aは、走行中における急制動に関しての「丁寧」、「安全」で部品劣化が少ない運転か否かを客観的に評価する運転評価データを算出する。すなわち、減速度(マイナス加速度)があらかじめ定めた閾値(例えば、0.9G)を超えた急制動発生時刻と該閾値以下へと低下した急制動解除時刻とから、あらかじめ定めた閾値(例えば、0.9G)を超えた急制動の発生回数を求めて、本日一日の走行距離で除して、走行距離当たりの急制動発生比率(急制動発生頻度)として、次の通り算出し、急制動に関する運転評価データの一つとして運転評価データ保存部310bに保存する。
走行距離当たりの急制動発生比率
=(急制動(例えば、0.9G以上の急制動)の発生回数)/(走行距離)
各車両に関するかかる急制動に関する運転評価データを算出した後、同型の車両、同仕様の車両、同発売時期の車両などの車両グループに分類して、それぞれの車両グループ内における急制動に関する偏差値を算出して、相対的な客観性を示す運行評価データの一つとして運転評価データ保存部310bに保存する。
また、運転評価計算部310aは、走行中におけるシートベルト装着に関しての「安全」な運転を客観的に評価する運転評価データを算出する。すなわち、シートベルトを装着した装着時刻と外した脱離時刻とから、シートベルトを装着していたシートベルト装着時間を求めて、本日一日の走行時間で除した値、あるいは、走行時間を近似的に示すものとして、本日一日にエンジンがON状態になっていたエンジンON時間で除した値を、エンジンON時間当たりのシートベルト装着率(シートベルト装着度)として、次の通り算出し、シートベルト装着に関する運転評価データの一つとして運転評価データ保存部310bに保存する。
走行時間当たりのシートベルト装着率
=(シートベルト装着時間)/(走行時間)
エンジンON時間当たりのシートベルト装着率
=(シートベルト装着時間)/(エンジンON時間)
さらに、速度に関する運転評価データと同様に、本日一日の走行距離によって正規化して、走行距離当たりのシートベルト装着率として、次の通り算出し、シートベルト装着に関する運転評価データとして運転評価データ保存部310bに保存するようにしても良い。
本日一日の走行距離当たりのシートベルト装着率
=(シートベルト装着時間)/(走行距離)
各車両に関するかかるシートベルト装着に関する運転評価データを算出した後、同型の車両、同仕様の車両、同発売時期の車両などの車両グループに分類して、それぞれの車両グループ内におけるシートベルト装着に関する偏差値を算出して、相対的な客観性を示す運行評価データの一つとして運転評価データ保存部310bに保存する。
また、運転評価計算部310aは、一時停止に関しての「安全」な運転を客観的に評価する運転評価データを、前記特開2004−310260号公報と同様の手法を用いて算出する。つまり、本日一日で走行した道路上の一時停止指定場所における走行速度(通過速度)に基づいて得られる一時停止の有無を含む一時停止場所通過時刻から、一時停止指定場所の通過回数と当該一時停止指定場所それぞれでの一時停止の有無の累計回数との割合を、一時停止遵守比率(一時停止遵守度)として、次の通り算出し、一時停止に関する運転評価データの一つとして運転評価データ保存部310bに保存する。
一時停止遵守比率
=(一時停止した累積回数)/(一時停止指定場所の通過回数)
各車両に関するかかる一時停止に関する運転評価データを算出した後、同型の車両、同仕様の車両、同発売時期の車両などの車両グループに分類して、それぞれの車両グループ内における一時停止に関する偏差値を算出して、相対的な客観性を示す運行評価データの一つとして運転評価データ保存部310bに保存する。
また、運転評価計算部310aは、走行中における道路上の他の交通物体への進路の譲りに関しての「丁寧」、「安全」な運転を客観的に評価する運転評価データを、前記特開2004−013656号公報と同様の手法を用いて算出する。つまり、道路上の他の交通物体への進路の譲りに関する時間的履歴情報から、本日一日で道路上の他の交通物体に進路を譲った度合いを示す譲り回数を求め、本日一日の走行距離で除して、走行距離当たりの譲り回数比率(譲り度)として、次の通り算出し、譲りに関する運転評価データの一つとして運転評価データ保存部310bに保存する。
走行距離当たりの譲り回数比率=(譲り回数)/(走行距離)
各車両に関するかかる譲りに関する運転評価データを算出した後、同型の車両、同仕様の車両、同発売時期の車両などの車両グループに分類して、それぞれの車両グループ内における譲りに関する偏差値を算出して、相対的な客観性を示す運行評価データの一つとして運転評価データ保存部310bに保存する。
また、運転評価計算部310aは、燃費に関しての「丁寧」、「安全」で部品劣化が少ない運転か否かを客観的に評価する運転評価データを算出する。すなわち、一般道路での燃費、高速道路での燃費を、それぞれ、一般道路の走行距離、高速道路の走行距離で除して、一般道路走行距離当たりの燃費比率、高速道路走行距離当たりの燃費比率として、次の通り算出し、燃費に関する運転評価データの一つとして運転評価データ保存部310bに保存する。
一般道路走行距離当たりの燃費比率
=(一般道路での燃費)/(一般道路走行距離)
高速道路走行距離当たりの燃費比率
=(高速道路での燃費)/(高速道路走行距離)
各車両に関するかかる燃費に関する運転評価データを算出した後、同型の車両、同仕様の車両、同発売時期の車両などの車両グループに分類して、それぞれの車両グループ内における燃費に関する偏差値を算出して、相対的な客観性を示す運行評価データの一つとして運転評価データ保存部310bに保存する。
なお、車載端末200からエンジン回転数に関する車両運行情報が転送されてきている場合、運転評価計算部310aは、エンジン回転数に関しての「丁寧」、「安全」な運転すなわちエンジンの使われ方を客観的に評価する運転評価データを算出する。すなわち、一般道路での平均エンジン回転数、高速道路での平均エンジン回転数、本日一日の走行道路での平均エンジン回転数を、それぞれ、一般道路の走行時間、高速道路の走行時間、本日一日の走行時間で除して、一般道路走行時間当たりのエンジン回転数比率、高速道路走行時間当たりのエンジン回転数比率、走行時間当たりのエンジン回転数比率として、次の通り、それぞれの走行時間当たりのエンジン回転数の時間割合を算出し、エンジン回転数に関する運転評価データの一つとして運転評価データ保存部310bに保存する。
一般道路走行時間当たりのエンジン回転数比率
=(一般道路でのエンジン回転数)/(一般道路走行時間)
高速道路走行時間当たりのエンジン回転数比率
=(高速道路でのエンジン回転数)/(高速道路走行時間)
本日一日の走行時間当たりのエンジン回転数比率
=(エンジン回転数)/(走行時間)
各車両に関するかかるエンジン回転数に関する運転評価データを算出した後、同型の車両、同仕様の車両、同発売時期の車両などの車両グループに分類して、それぞれの車両グループ内におけるエンジン回転数に関する偏差値を算出して、相対的な客観性を示す運行評価データの一つとして運転評価データ保存部310bに保存する。
以上のように、運転評価サーバ310の運転評価計算部310aにおける演算により算出された運転評価データを運転評価データ保存部310bに保存する動作について、本発明の運転評価データ算出方法の一例を示す図2および図3のフローチャートを用いてさらに説明する。ここで、図2は、本発明による運転評価サポートシステムの運転評価サーバ310において、各車両100ごとの運転評価データを求める動作の前半部の動作例を示すフローチャートであり、図1の運転評価サーバ310の運転評価計算部310aにおいて、各車両100ごとの車両運行情報に基づいて、当該車両100に関する固有の運転評価データの絶対評価値およびその履歴をそれぞれ算出し、図1の運転評価サーバ310の運転評価計算部310aにおいて、運転評価データ保存部310bに保存する動作の一例を説明するためのフローチャートである。
また、図3は、本発明による運転評価サポートシステムの運転評価サーバ310において、各車両100ごとの運転評価データを求める動作の図2に引き続く動作例を示すフローチャートであり、図1の運転評価サーバ310の運転評価計算部310aにおいて、図2の動作によって算出された各車両100に固有の運転評価データの絶対評価値に基づいて、各車両100に固有の運転評価データに関する同型・同仕様・同発売時期の車両間における偏差値を求め、運転評価データ保存部310bに保存する動作の一例を説明するためのフローチャートである。
まず、図2のフローチャートを用いて、図1の運転評価サーバ310の運転評価計算部310aの動作について、その一例を説明する。
運転評価サーバ310は、前述したように、一日一回、定期的に、各車両100の車載端末200からまとめて送信されてきている、その日に走行した一日分の車両走行情報を受信する(ステップS001、S002)。この結果、運転評価サーバ310の運転評価計算部310aが起動されて、受信した車両運行情報に基づいて、当該車両100の運転評価データを算出する計算が開始される(ステップS003)。
図2のフローチャートには、S010列、S020列、S030列、S040列、S050列、S060列、S070の7系列の動作が記載されているが、各系列の計算順序は如何なる順番に実施されても良いし、あるいは、可能であれば、同時に、並列に計算されるようにしても良い。
ここで、S010列は、走行速度に関する前述のような演算を行なう動作を示すものであり、S020列は、急制動(加減速度)に関する前述のような演算を行なう動作を示すものであり、S030列は、シートベルトの装着に関する前述のような演算を行なう動作を示すものである。
また、S040列は、一時停止に関する前述のような演算を行なう動作を示すものであり、S050列は、他車両への道路の譲りに関する前述のような演算を行なう動作を示すものであり、S060列は、燃費に関する前述のような演算を行なう動作を示すものであり、S070列は、エンジン回転数に関する情報が転送されてきている場合に、エンジン回転数に関する前述のような演算を行なう動作を示すものである。
S010列では、前述のように、今日一日の走行速度から見た安全度に関する運転評価データを計算する。ここで、同型の全車両の地図データベース192に、少なくとも、道路ごとの制限速度の情報も含まれるようになっている場合には、一般道路、高速道路の区別無く、本日一日の走行時間について、一律に、「制限速度を超えていた時間割合」という計算を行なうこともできるようになる。すなわち、地図データベース192に登録されている道路の制限速度を超えた時刻と制限速度以下へと低下した時刻とから、地図データベース192上の走行道路の制限速度を超えていた時間を求めて、例えば、本日一日の走行時間で除した値を、走行時間当たりの制限速度オーバ比率(本日一日で制限速度を越えていた走行速度の時間割合を示す絶対評価値)として、次の通り算出し(ステップS011)、走行速度に関する本日の運転評価データの一つとして運転評価データ保存部310bに保存する(ステップS012)。
本日一日の走行距離当たりの制限速度オーバ比率
=(地図データベース上の制限速度を超えていた時間)/(本日の走行時間)
さらに、走行道路の道路種別と時間帯とを判別して一般道路を走行中の走行速度と高速道路を走行中の走行速度とに分けて(ステップS013)、一般道路については、一般道路で60km/hを超えた時刻と60km/h以下へと低下した時刻とから、一般道路を走行中に時速60kmを超えていた時間を求めて、例えば、一般道路の走行時間で除した値を、一般道路走行時間当たりの一般道路速度オーバ比率(一般道路を走行中に時速60kmを越えていた走行速度の時間割合を示す絶対評価値)として、次の通り算出し(ステップS014)、走行速度に関する本日の運転評価データの一つとして運転評価データ保存部310bに保存する(ステップS015)。
一般道路走行距離当たりの一般道路速度オーバ比率
=(一般道路走行中の時速60kmを超えていた時間)/(一般道路走行時間)
一方、高速道路については、高速道路で100km/hを超えた時刻と100km/h以下へと低下した時刻とから、高速道路を走行中に時速100kmを超えていた時間を求めて、例えば、高速道路の走行時間で除した値を、高速道路走行時間当たりの高速道路速度オーバ比率(高速道路を走行中に時速100kmを越えていた走行速度の時間割合を示す絶対評価値)として、次の通り算出し(ステップS016)、走行速度に関する本日の運転評価データの一つとして運転評価データ保存部310bに保存する(ステップS017)。
高速道路走行距離当たりの高速道路速度オーバ比率
=(高速道路走行中の時速100kmを超えていた時間)/(高速道路走行時間)
ここで、走行速度が、あらかじめ定めた上限閾値を超えているか否かを判定する場合に、例えば、「一般道路においては、渋滞していなければ、時速60km程度でほとんどの車両が走行しており、一般道路を走行中に、ほとんどの車両が時速60kmを超えていた時間割合は、ほぼ100%に近い割合であり、この時速60kmという一般道路の上限閾値を、不安全運転を示す指標とするのはおかしく、一般道路の上限閾値をもっと速い速度にすべきである。」といった論議が発生することが予測される。しかし、本発明の対象は、「安全」、「丁寧」で部品劣化が少ない運転を評価するためのものであり、最終的には、同型・同仕様・同発売時期の車両間の相対的な価値を示す偏差値によって評価されるということに留意すべきである。
つまり、例えば、一般道路を走行している全車両が、時速60kmを超えた走行速度で走行している場合には、当該車両についても、「同型の車両間においては、特に、安全でも危険でもないし、丁寧でも乱暴でもなく、部品劣化がより少ないともより進んでいるとも言えない。」という最終的な評価になる。したがって、一般道路における一般的な制限速度とされている時速60kmを、一般道路走行用の上限閾値として採用することは妥当と考えられる。同様に、高速道路においても、高速道路における一般的な制限速度とされている時速100kmを採用することは妥当と考えられる。
なお、以上の走行速度に関する運転評価データについては、一般道路では、時速60kmを超えていた時間、高速道路では、時速100kmを超えていた時間、両者の道路を含む本日一日の走行で、地図データベース192の制限速度を超えていた時間を、それぞれの時間で除した時間割合によって求める場合を示したが、前述したように、それぞれの走行距離や、あるいは、エンジンON時間で除した割合で正規化する場合も含むようにしても良い。
また、S020列では、前述のように、本日一日の急制動(加減速度)頻度による丁寧度・安全度に関する運転評価データを計算する。前述したように、本日一日の制動時ごとの減速度(すなわち、マイナスの加速度)のうち、減速度があらかじめ定めた閾値(例えば、0.9G)を超えた急制動発生時刻と該閾値以下へと低下した急制動解除時刻とから、あらかじめ定めた閾値(例えば、0.9G)を超えた急制動の発生回数を求めて、本日一日の走行距離で除して、走行距離当たりの急制動発生比率(当該車両に関する急制動発生頻度を示す絶対評価値)として、次の通り算出し(ステップS21)、急制動に関する本日の運転評価データの一つとして運転評価データ保存部310bに保存する(ステップS22)。
走行距離当たりの急制動発生比率
=(急制動(例えば、0.9G以上の急制動)の発生回数)/(走行距離)
なお、急制動の発生を定義する減速度の閾値は、同型車両間で統一されていれば、0.9Gに限らず、如何なる値を採用しても良い。
また、S030列では、前述のように、本日一日の走行中のシートベルト装着による安全度に関する運転評価データを計算する。前述したように、走行中におけるシートベルトを装着した装着時刻と外した脱離時刻とから、シートベルトを装着していたシートベルト装着時間を求めて、例えば、本日一日の走行時間を近似的に示すことができる、本日一日にエンジンがON状態になっていたエンジンON時間で除した値を、エンジンON時間当たりのシートベルト装着率(当該車両に関するシートベルト装着度を示す絶対評価値)として、次の通り算出し(ステップS031)、シートベルト装着に関する本日の運転評価データの一つとして運転評価データ保存部310bに保存する(ステップS032)。
エンジンON時間当たりのシートベルト装着率
=(シートベルト装着時間)/(エンジンON時間)
なお、以上のシートベルト装着度に関する運転評価データについては、エンジンON時間で除した絶対評価値として求める場合を示したが、前述したように、走行距離や、あるいは、走行時間で除した割合で正規化する場合も含むようにしても良い。
また、S040列では、前述のように、本日一日の一時停止遵守度合いによる安全度に関する運転評価データを計算する。前述したように、本日一日で走行した道路上の一時停止指定場所における一時停止の有無を含む一時停止場所通過時刻から、一時停止指定場所の通過回数と当該一時停止指定場所それぞれでの一時停止の有無の累計回数との割合を、一時停止遵守比率(当該車両に関する一時停止遵守度を示す絶対評価値)として、次の通り算出し(ステップS041)、一時停止に関する本日の運転評価データの一つとして運転評価データ保存部310bに保存する(ステップS042)。
一時停止遵守比率
=(一時停止した累積回数)/(一時停止指定場所の通過回数)
なお、一時停止の有無を判別する方法として、前述したように、地図データベース192上にある一時停止指定場所のうち、例えば、本日一日の走行経路上に存在していた一時停止指定場所における自車両の車速を判断基準として、車速があらかじめ定めた速度閾値(例えば、時速0km)以下になっているか否かによって、当該一時停止指定場所に確実に一時停止したか否かを割り出すことができる。
また、S050列では、前述のように、本日一日の道路上の他の交通物体に進路を譲った度合いを示す譲り度による丁寧度に関する運転評価データを計算する。前述したように、道路上の他の交通物体に進路を譲った譲りに関する時間的履歴情報から、本日一日で道路上の他の交通物体に進路を譲った譲り回数を求め、本日一日の走行距離で除して、走行距離当たりの譲り回数比率(当該車両に関する譲り度を示す絶対評価値)として、次の通り算出し(ステップS051)、譲りに関する本日の運転評価データの一つとして運転評価データ保存部310bに保存する(ステップS052)。
走行距離当たりの譲り回数比率=(譲り回数)/(走行距離)
また、S060列では、前述のように、本日一日の燃費による丁寧度・安全度に関する運転評価データを計算する。前述したように、走行道路の時間帯を判別して一般道路を走行中の燃費と高速道路を走行中の燃費とに分けて(ステップS061)、一般道路での燃費を一般道路の走行距離で除して、一般道路走行距離当たりの燃費比率(当該車両に関する一般道路における燃費の割合を示す絶対評価値)として、次の通り算出し(ステップS062)、燃費に関する本日の運転評価データの一つとして運転評価データ保存部310bに保存する(ステップS063)。さらに、高速道路での燃費を高速道路の走行距離で除して、高速道路走行距離当たりの燃費比率(当該車両に関する高速道路における燃費の割合を示す絶対評価値)として、次の通り算出し(ステップS064)、燃費に関する本日の運転評価データの一つとして運転評価データ保存部310bに保存する(ステップS065)。
一般道路走行距離当たりの燃費比率
=(一般道路での燃費)/(一般道路走行距離)
高速道路走行距離当たりの燃費比率
=(高速道路での燃費)/(高速道路走行距離)
なお、車載端末200からエンジン回転数に関する車両運行情報が転送されてきている場合、S070列では、本日一日のエンジン回転数による丁寧度・安全度に関する運転評価データを計算する。前述したように、まず、本日一日の走行道路での平均エンジン回転数を本日一日の走行時間で除して、走行時間当たりのエンジン回転数比率(当該車両に関するエンジン回転数の割合を示す絶対評価値)として、次の通り算出し(ステップS071)、エンジン回転数に関する本日の運転評価データの一つとして運転評価データ保存部310bにそれぞれ保存する(ステップS072)。
本日一日の走行時間当たりのエンジン回転数比率
=(エンジン回転数)/(走行時間)
次に、一般道路の走行中のエンジン回転数と高速道路の走行中のエンジン回転数とに分けて(ステップS073)、一般道路での平均エンジン回転数を一般道路の走行時間で除して、一般道路走行時間当たりのエンジン回転数比率(当該車両に関する一般道路におけるエンジン回転数の割合を示す絶対評価値)として、次の通り算出し(ステップS074)、エンジン回転数に関する本日の運転評価データの一つとして運転評価データ保存部310bに保存するとともに(ステップS075)、高速道路での平均エンジン回転数を高速道路の走行時間で除して、高速道路走行時間当たりのエンジン回転数比率(当該車両に関する高速道路におけるエンジン回転数の割合を示す絶対評価値)として、次の通りそれぞれ算出し(ステップS076)、エンジン回転数に関する本日の運転評価データの一つとして運転評価データ保存部310bにそれぞれ保存する(ステップS077)。
一般道路走行時間当たりのエンジン回転数比率
=(一般道路でのエンジン回転数)/(一般道路走行時間)
高速道路走行時間当たりのエンジン回転数比率
=(高速道路でのエンジン回転数)/(高速道路走行時間)
以上のような動作を行なうことにより、ステップS010列、S020列、S030列、S040列、S050列、S060列、さらには、場合によっては、S070列の各列で、それぞれをパラメータとした丁寧度、安全度を示す当該車両に関する絶対評価値を算出することができる。
次に、図2のフローチャートにおいて算出された当該車両に関する固有の絶対評価値に基づいて、当該車両に関する丁寧度、安全度の相対的な価値を示す偏差値(同型・同仕様・同発売時期の車両間における偏差値)を算出する動作について、図3に示すフローチャートを用いて説明する。
図3において、まず、運転評価サーバ310の運転評価データ保存部310bに、当該車両と同型で、かつ、同仕様で、かつ、同発売時期の車両に関する同様の絶対評価値が、あらかじめ定めた標本数以上例えば50個以上保存されている(すなわち50台以上の車両に関する絶対評価値が保存されている)か否かを判別する(ステップS101)。50個以上保存されている場合(ステップS101の「≧50」の場合)、50個以上の同型で、かつ、同仕様で、かつ、同発売時期の車両に関する絶対評価値間の相対的な位置付けを算出するために、当該車両の絶対評価値それぞれについて、各車両間における偏差値を算出する(ステップS102)。算出した偏差値は、同型で、かつ、同仕様で、かつ、同発売時期の車両間における相対的な評価を示す本日の運転評価データの一つとして運転評価データ保存部310bに保存する(ステップS103)。
一方、同型で、かつ、同仕様で、かつ、同発売時期の車両に関する絶対評価値が50個未満しか保存されていなかった場合(ステップS101の「<50」の場合)、次に、当該車両と同型で、かつ、同仕様の車両に関する同様の絶対評価値が、あらかじめ定めた標本数以上例えば50個以上保存されている(すなわち50台以上の車両に関する絶対評価値が保存されている)か否かを判別する(ステップS104)。50個以上保存されている場合(ステップS104の「≧50」の場合)、50個以上の同型で、かつ、同仕様の車両に関する絶対評価値間の相対的な位置付けを算出するために、当該車両の絶対評価値それぞれについて、各車両間における偏差値を算出する(ステップS105)。算出した偏差値は、同型で、かつ、同仕様の車両間における相対的な評価を示す本日の運転評価データの一つとして運転評価データ保存部310bに保存する(ステップS106)。
一方、同型で、かつ、同仕様の車両に関する絶対評価値が50個未満しか保存されていなかった場合(ステップS104の「<50」の場合)、次に、当該車両と同型で、かつ、同発売時期の車両に関する同様の絶対評価値が、あらかじめ定めた標本数以上例えば50個以上保存されている(すなわち50台以上の車両に関する絶対評価値が保存されている)か否かを判別する(ステップS107)。50個以上保存されている場合(ステップS107の「≧50」の場合)、50個以上の同型で、かつ、同発売時期の車両に関する絶対評価値間の相対的な位置付けを算出するために、当該車両の絶対評価値それぞれについて、各車両間における偏差値を算出する(ステップS108)。算出した偏差値は、同型で、かつ、同発売時期の車両間における相対的な評価を示す本日の運転評価データの一つとして運転評価データ保存部310bに保存する(ステップS109)。
一方、同型で、かつ、同発売時期の車両に関する絶対評価値が50個未満しか保存されていなかった場合(ステップS107の「<50」の場合)、次に、当該車両と同型の車両に関する同様の絶対評価値が、あらかじめ定めた標本数以上例えば50個以上保存されている(すなわち50台以上の車両に関する絶対評価値が保存されている)か否かを判別する(ステップS110)。50個以上保存されている場合(ステップS110の「≧50」の場合)、50個以上の同型の車両に関する絶対評価値間の相対的な位置付けを算出するために、当該車両の絶対評価値それぞれについて、各車両間における偏差値を算出する(ステップS111)。算出した偏差値は、同型の車両間における相対的な評価を示す本日の運転評価データの一つとして運転評価データ保存部310bに保存する(ステップS112)。
一方、同型の車両に関する絶対評価値が50個未満しか保存されていなかった場合(ステップS110の「<50」の場合)、50個未満の少ない標本数ではあるが、同型の車両に関する絶対評価値間の相対的な位置付けを算出するために、当該車両の絶対評価値それぞれについて、各車両間における偏差値を算出する(ステップS113)。算出した偏差値は、同型の車両間における相対的な評価を示す本日の運転評価データの一つとして運転評価データ保存部310bに保存するとともに、標本数が少ない旨の注記(コメント)を付した形で保存する(ステップS114)。
次に、運転評価データ保存部310bに保存された当該車両の運転評価データに関する相対的な位置付けを示す偏差値すなわち相対的評価値が、あらかじめ定めた規定値例えば平均偏差値50から大きく離れた特異点となっているか否かを、運転評価データそれぞれの項目における偏差値についてチェックし、あらかじめ定めた規定値から大きく離れた偏差値すなわち相対的評価値に対して、その原因と想定されるコメント(注意を促す表示)を自動的に生成して、該偏差値に付加する形式で保存する(ステップS115)。
例えば、高速道路における走行速度が100km/hを超えている時間割合が、同型で、かつ、同仕様で、かつ、同発売時期の車両間との相対的な評価値として、平均偏差値50から大きく離れた偏差値であると評価された場合、「高速道路ではスピードの出し過ぎです。もう少し、スピードを落として安全に運転しましょう。」などのコメントを付すようにする。
あるいは、一般道路での燃費が、平均偏差値50から大幅に離れていた場合には、「一般道路での燃費が良くなるように、加減速頻度を減らすようにしましょう。」などのコメント(注意を促す表示)を付すようにする。ここで、当該車両100においては、例えば、STOP&GOの回数を計測することもできるので、前述した例に更に追加した車両運行情報として、本日一日の「STOP&GO回数」を取得して、運転評価サーバ310に転送することにより、運転評価データとして、「STOP&GO回数」を走行距離で除して、走行距離当たりの「STOP&GO回数」に関する絶対評価値およびその相対的評価値である偏差値を算出することも可能である。
このように、「STOP&GO回数」に関する偏差値を取得している場合に、「STOP&GO回数」に関する偏差値が、例えば同型の車両間で、あらかじめ定めた規定値から大きく離れた値となっていた場合には、その原因を示すコメントを付す際に、「燃費が悪いのは、STOP&GOが多いからです。通勤時に通る多車線道路では、流れに乗って速度変動の少ない走行を心がけてみましょう。」というようなコメントを出すことも可能である。
しかし、一般の車両運転者全員が、ここまで細かい指導を求めているわけではないので、このような細かなコメントを提示されることは、「細かいすぎて反って煩わしい。」という評価になりかねない。そこで、燃費に対する意識の高い運転者に対しては、「燃費に関する偏差値を向上させることができる走行方法の教授」などといった個別指導をコメントとして提示するビジネスモデルの方が現実的である。
なお、図1に示す運転評価サーバ310内には、規定値から大きく離れた相対的評価値(偏差値)となった原因を提示するコメントをコメントリストとしてあらかじめ登録するように表現していないが、かくのごとき原因を示すコメントは、リスト形式で登録するまでもなく、機械的に自動生成することが可能であるからである。ただし、本発明は、かかる場合に限る必要はなく、原因を示すコメントを登録したコメントリストを備えるようにしても、もちろんかまわない。
図3のフローチャートに戻って、最後に、特異点に関しては、コメントを付して、運転評価データ保存部310bに保存されている車両100の運転評価データである絶対評価値とその履歴、相対的な評価値である偏差値とその履歴とを、さらに、偏差値の特異点に関しては、付加されたコメントを含めて、通信ネットワーク700を介して、当該車両100の所有者のユーザ宅400に設置されているPCなどの情報通信端末410に対して送信することにより、当該車両100の優良運転に関する成績(評価)データをユーザに対して提示する(ステップS116)。
ここで、運転評価サーバ310から、当該車両100の運転評価データとしての絶対評価値、相対的評価値の偏差値、コメントを、車両100の所有者であるユーザに対して提示する方法としては、1ないし複数の項目からなる運転評価データの各項目について、例えば、「部品劣化に関わる情報」、「安全運転の目安」、「丁寧な運転の目安」、「エンジンの使い方」に関する4つのカテゴリーに分類するとともに、それぞれの項目に関する本日の数値(絶対評価値、相対的評価値の偏差値)と、それらの過去の履歴をグラフとして生成し、さらに、偏差値の特異点に関しては、改善のヒントとなるコメントを付した形式として提示することにしている。
図4は、本発明による運転評価サポートシステムのユーザ宅400の情報通信端末410におけるディスプレイ画面上に表示される運転評価データの様子の一例を示す画面イメージ図であり、メーカサイト300の運転評価サーバ310から、通信ネットワーク700を介して、転送されてきた運転評価データを受信したユーザ宅400の情報通信端末410のディスプレイ上に画面表示している様子の一例を示している。
図4に示す画面表示例においては、表示画面を上下方向に「部品劣化に関わる情報」、「安全運転の目安」、「丁寧な運転の目安」、「エンジンの使い方」に関する4つのカテゴリーに分類し、さらに、それぞれのカテゴリーに属する運転評価データの各項目について、左側の欄には、絶対評価値を、右側の欄には、相対的評価値である偏差値を、それぞれ示している。また、絶対評価値および偏差値のそれぞれの欄には、それぞれの過去からの履歴をグラフ表示するとともに、本日の値を数値で表示し、さらに、偏差値があらかじめ定めた規定値例えば平均偏差値50から大きく離れている運転評価データの項目については、「コメント」を付して、それぞれ表示している。図4の例では、「一時停止」に関する偏差値は、「28」と大幅に離れた値となっている特異点であるため、「一時停止では止まりましょう。」というコメントが表示されている。
なお、各カテゴリーに属する運転評価データの各項目については、図4の場合、次の通り分類している例を示している。
すなわち、「部品劣化に関わる情報」のカテゴリーには、燃費と急制動とその他の運転評価データの項目が属し、「安全運転の目安」のカテゴリーには、一時停止遵守度とシートベルト装着度と走行速度の時間割合とその他の運転評価データの項目が属し、「丁寧な運転の目安」のカテゴリーには、譲り度合いとその他の運転評価データの項目が属し、「エンジンの使い方」のカテゴリーには、エンジン回転数の運転評価データの項目が属するものとして表示している。
なお、運転評価データを構成する各項目に関する各カテゴリーの設定方法や各カテゴリーへの分類方法については、かかる場合のみに限るものではなく、前述の項目すべてではなく、1ないし複数の任意の項目数からなっている場合もあり得るし、また、各カテゴリーにふさわしい他の運転評価データの項目(指標)が今後追加されるであろうことも当然想定することができる。
以上のように、運転評価サーバ310の運転評価計算部310aにおける演算によって算出されて、運転評価データ保存部310bに保存されている、各種の運転評価データ(絶対評価値、相対的評価値)の項目は、メーカサイト300の運転評価サーバ310から、当該車両100の所有者のユーザ宅400に設置されているPCや携帯端末などの情報通信端末410に対して、通信ネットワーク700を介して、あらかじめ定めた周期ごと、例えば、一日一回ずつ定期的に転送される。
而して、ユーザ宅400の情報通信端末410において受信された運転評価データは、必要に応じて、ユーザの指示によりあるいは自動的に、プリンタなどの出力機器420に印刷されたり、あるいは、ユーザの指示により、ディスプレイなどに表示されたり、あるいは、CDやDVDなどの記録媒体430に記録されることが可能であり、車両100の所有者のユーザは、当該車両100の現時点における相対的評価値(偏差値)を、今後の優良な運転を行なうための参考情報として利用することも可能であるし、さらには、当該車両100の売却などの局面においても、自由に活用することができる。
なお、運転評価サーバ310側で各所有者ごとの車両100に関する運転評価データを印刷することも可能であり、当該運転評価データを印刷した紙媒体を、当該車両100の所有者であるユーザに対して、FAXや郵送などの手段により送付することも、もちろん可能である。
ここで、車両100の所有者が、当該車両100を中古車両として売却したいと考えた場合、運転評価サーバ310から転送されてきた各種の運転評価データの項目を、ユーザの指示により、情報通信端末410から、通信ネットワーク700を介して、中古車両を買い取って販売する仲介業者の仲介業者サイト500に設定されている仲介者端末510に対して転送することができる。あるいは、通信ネットワーク700を介して電子的な情報として転送する代わりに、当該車両100に関する各種の運転評価データの項目が印刷されている紙媒体を、仲介業者に送付するようにしても良い。
車両100の所有者であるユーザから販売要求を受け取った仲介業者500は、ユーザから受け取った当該車両100に関する各種の運転評価データを、購入希望者に対して公開する当該車両100に関する販売情報にどのように反映するかという目安として用いることができる。ここで、車両100の所有者であるユーザから受け取った運転評価データの内容は、前述したように、「丁寧」、「安全」など部品劣化に関連する項目について客観性を有する相対的なデータ(同型・同仕様・同発売時期などの車両グループ内における偏差値)となっており、買取価格・販売価格に関する査定に反映することが可能である。
当該車両100の購買希望者が現れた場合、仲介業者500は、当該車両100の所有者であるユーザから受け取った各種の運転評価データを、購買希望者宅600に設置されている購買希望者端末610に対して通信ネットワーク700を介して、電子情報として転送することもできるし、印刷した紙媒体として送付することもできる。
以上に説明したように、本実施形態においては、車両100の所有者であるユーザが、今後の運転に当たって、部品劣化を少なくする優良運転を行なうための参考情報を定期的に取得することができる。言い換えると、売却を考えていない時期から、日々、運転評価データを確認することができるため、いずれは売却したいが、できれば高く売却したい、と考えているユーザに対して、今後の優良運転をさらに促進させるという効果を奏することができる。
さらに、中古車両として販売する際に、当該中古車両の過去の運転状況に関する「丁寧」、「安全」という要件を客観性を有する評価項目として同型、同仕様、同発売時期などの車両グループ内における偏差値として数値化されており、買取価格や販売価格に定量的に反映することも容易に可能となり、「丁寧」、かつ、「安全」に運転されて、部品劣化が少ない優良運転の車両所有者に対して、効果的な支援データを提供することができる。
なお、本実施形態においては、車両を製造するメーカサイト300に運転評価サーバ310を配置する場合について説明したが、このような配置は本発明の実施形態の一例を示すものであり、本発明の趣旨を逸脱しない限り、かかる場合のみに限るものではなく、例えば、車両の販売サイトに運転評価サーバ310を配置しても良い。
あるいは、各車両の車載端末200に、運転評価計算部310aの前半部分(すなわち、運転評価データのうち絶対評価値の算出部)を、さらに備えるようにし、当該車両に関する車両運行情報に基づいて当該車両に関する運転評価データの絶対評価値を、各車載端末200側で算出し、この運転評価データの絶対評価値を例えばメーカサイト300に設置されている運転評価サーバ310側に転送して、各車両についての運転評価データに関する偏差値(相対的評価値)を求めるようにしてもかまわない。
あるいは、車両の所有者であるユーザ宅400の情報通信端末410に運転評価計算部310aの前半部分(絶対評価値の算出部)を備えるようにし、当該車両に関する車両運行情報を、車載端末200から通信ネットワーク700を介して転送させて、当該車両に関する運転評価データの絶対評価値を、各ユーザ宅400の情報通信端末410側で算出し、この運転評価データの絶対評価値をメーカサイト300に設置されている運転評価サーバ310側に転送して、各車両についての運転評価データに関する偏差値(相対的評価値)を求めるようにしてもかまわない。
以上に、詳細に説明したように、本実施形態によれば、車両に搭載した車載端末が通常センシングしている車両運行情報に関するデータを常時取得して、定期的に運転評価サーバに転送することにより、各センシング結果ごとに点数化・数値化した同種の車両間におけるその相対的な価値を示す偏差値を、当該車両の所有者に提示することが可能であり、かつ、偏差値の履歴を時系列のグラフ表示として視覚性に富む形式で提示するとともに、偏差値が特異な評価値については、今後の運転を改良するためのヒントとなるコメントを付与して提示することも可能としているので、次のような効果を奏することができる。
すなわち、少なくとも、車両の優良運転をしてきたユーザについては、その車両価値を低減させるようなリスクは低いと客観的に判定することができる目安情報として、「安全」、「丁寧」な運転に関する数値化された尺度が、当該車両と同型・同仕様・同発売時期の車両間の相対的評価値(偏差値)で提示することができるので、優良運転車両については、従来、車両売却査定時に、主観的な推定でしか評価できなかった部分についても、その車両の査定価格の評価に、より確実に反映させることができるという効果を奏することができる。
さらに、優良運転されている車両は、売却時の査定に有利であることをユーザに理解させることができることに加えて、日々の運転行動の改善度合いについても、例えば時系列でグラフ表示されるため、ユーザに対して、容易に、かつ、継続的に、優良運転を促すこともできる。
さらに説明すると、次のような効果が得られる。
まず、車両の運転評価データとして、絶対評価値だけでなく、同種の車両グループ内の相対的な評価値を表現する偏差値としてもユーザや仲介業者に提示することができるので、部品劣化に大きく影響を及ぼす運転に関わる情報でありながら、従来は、客観的には示すことができなかった安全、丁寧な運転の度合いについて、客観的に評価することができる。
さらに、前述した偏差値は、同型車間と、同型同時期販売車間と、同型同仕様車間と、同型同仕様同時期販売車間と、など、できるだけ、類似する車両グループに属する車両に関する絶対評価値を標本の母集団としているので、世界中の同じような車両の中での位置付けといった、車両の所有者や購買希望者などのユーザにとって、「同じ車種の他の車両はどうなの?」というような、最も意味のある偏差値を示すこともできる。
さらに、同種の車両グループにおける偏差値として、どの車両グループにおける偏差値を優先してユーザに提示するかという点についても、同型同仕様同発売時期車両グループ、同型同仕様車両グループ、同型同発売時期車両グループ、同型車両グループ、の順に標本の類似度が高いので、この順番に優先して提示することにより、信頼性が高い偏差値を提示することができる。さらには、母集団として、例えば、最低でも50標本数程度は必要という統計上の信頼性基準を考慮して、あらかじめ定めた基準標本数(閾値)を設定して、該基準標本数を超える標本数を有する車両グループを選択するようにしているので、その時点、その時点で、最も信頼性の高い偏差値を提示することができる。
さらに、偏差値を算出する車両グループを決定する際に参照される車両の仕様については、車両のシート地が本革かモケットかといったような瑣末で、安全、丁寧な運転には直接関係がない膨大な仕様項目ではなく、例えば、登録重量が同一か否かを、同仕様か否かを示す代用指標としているので、安全、丁寧で部品劣化が少ない運転か否かを判定するために必要な燃費に関する偏差値の計算を、より正確に行なうことができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明による運転評価サポートシステムおよび運転評価データ算出方法に関する第2の実施形態について説明する。
第2の実施形態における運転評価サポートシステムの構成は、第1の実施形態で説明した図1の運転評価サポートシステムと同様の構成であるが、本実施形態においては、図1に示す車両100および車載端末200にそれぞれ破線で表示しているエンジン回転数センサ195とエンジン回転数ログ229aとに関する利用方法について、第1の実施形態の「丁寧」、「安全」に関する運転評価とは異なる車両100の運転評価データを取得する実施例について説明している。
第1の実施形態においては、データロガー220にエンジン回転数ログ229aとして蓄積しているエンジン回転数に関する車両運行情報に基づいて、メーカサイト300の運転評価サーバ310の運転評価計算部310aにおいて、本日一日当たりの走行時間、一般道路の走行時間、高速道路の走行時間で除すことによって正規化した絶対評価値と、その相対的評価値(偏差値)とを算出することにより、燃料を無駄に消費させず、「安全」、かつ、「丁寧」な運転がなされているか否かを評価する例を示した。
本実施形態においては、納車から本日までのエンジン回転数のおおまかな遷移を把握して、当該車両100の運転性癖を推定することができるようにするために、エンジン回転数ログ229aとして蓄積しているエンジン回転数に関する車両運行情報を利用する場合を示している。
すなわち、一般に、車両の運転性癖として、エンジンの使われ方によって、車両それぞれに固有の癖が付いていくと考えられている。特に、癖が付き易い車両は、ミニバンに代表される大型車両である。
そこで、「丁寧」、「安全」といった運転評価データとして、必ずしも、世界中の全ての車種について比較評価することを目的とされる目安情報ではないものの、このような運転性癖が付いてしまっている中古車両を購買した購買者が、当該中古車両に付いている癖と違うエンジンの使い方をする運転者であったりすると、かなり困惑するものであり、しかも、中古車両に一旦付いてしまっている運転性癖を直すためには、エンジンを分解して、バランスを取り直すという大作業が必要になってくる。したがって、世界中に存在する全ての車種についてグループ分けする必要はないものの、一部の車種においては、納車されてから今日まで、エンジンがどんな育ち方をしてきたのか、という情報が、非常に重要な目安情報の一つとなっている。
本実施形態は、前述したように、運転性癖を得るための情報として、エンジンの使われ方に関する運転評価データを提供しようとするものである。図5は、本発明による運転評価サポートシステムの運転評価サーバにおいて運転評価データを求める動作の前半部の図2とは異なる動作例を示すフローチャートであり、第2の実施形態における特有の動作部分として、ステップS080系のみを取り出して、ハッチングによって示している。
図5において、ステップS001〜S003までの動作は、第1の実施形態における図2の場合と全く同様であり、車載端末200からその日に走行した一日分の車両走行情報を受信すると、メーカサイト300の運転評価サーバ310の運転評価計算部310aが起動されて、受信した車両運行情報に基づいて、当該車両100の運転評価データを算出する計算が開始される。ステップS010〜S070までの各動作については、図2のフローチャートと全く同様であり、ここでの重複する説明は省略する。ここで、本実施形態については、エンジン回転数に関する車両運行情報を取得している場合、図2の場合にさらに追加して、ステップS080列の動作も、順次、あるいは、同時に実行される。
ステップS080列においては、まず、車載端末200から車両運行情報として受信した本日一日のエンジン回転数に関する情報を、納車以来、連続的に順次蓄積している回転数履歴ログに対して追加登録する(ステップS081)。この回転数履歴ログは、運転評価サーバ310の運転評価データ保存部310bに備えられており、納車から本日に至るまでのエンジン回転数に関する情報を順次登録しており、エンジンの使われ方に関するおおまかな推移を運転性癖パターンとして把握することができる。
したがって、次に、回転数履歴ログに登録されているエンジン回転数の履歴情報を解析することによって、納車以降本日までのエンジンの使われ方を複数の運転性癖パターンに分類する(ステップS082)。例えば、本日に至るまでエンジン回転数が高い日々が多く、高速道路を高速で走行する割合が多いと判断されるエンジンについては、「高速回転数型」のエンジンとして分類され、また、エンジン回転数が比較的低い日が多く、街中でのちょっとした買い物などの用件にばかり使っていると判断されるエンジンについては、「低回転数型」のエンジンとして分類される。一方、エンジン回転数が高いところから低いところまでバランス良く分布していて、高速道路や一般道路を満遍なく利用していると判断されるエンジンについては、「バランス型」のエンジンとして分類される。
かくのごとき分類方法を採用している場合は、本日までのエンジン回転数の推移が、運転性癖が偏らない優良運転評価歴を示すためにあらかじめ定められた優良運転範囲内に満遍なく収まっているか否かを判定して、優良運転範囲内に満遍なく収まっていて、バランス型であると判定されれば(ステップS082の「バランス型」)、そのまま、バランス型のエンジンである旨を、運転評価データの一つとして運転評価データ保存部310bに保存する(ステップS083)。
また、エンジン回転数の推移が優良運転範囲から上方向に逸脱していたり、優良範囲内の上側に集中して偏って分布している傾向があって、高回転数型であると判定されれば(ステップS082の「高回転数型」)、絶対評価値としてエンジン回転数の分布の偏りの度合いを数値化するとともに、例えば「高速道路ばかりで飛ばし過ぎです。」といったようなコメントを機械的に付けて、高回転数型である旨を、運転評価データの一つとして運転評価データ保存部310bに保存する(ステップS084)。
一方、エンジン回転数の推移が優良運転範囲から下方向に逸脱していたり、優良範囲内の下側に集中して偏って分布している傾向があって、低回転数型であると判定されれば(ステップS082の「低回転数型」)、絶対評価値としてエンジン回転数の分布の偏りの度合いを数値化するとともに、例えば、「たまには長距離ドライブでもしたらいかがでしょうか。」といったようなコメントを機械的に付けて、低回転数型である旨を、運転評価データの一つとして運転評価データ保存部310bに保存する(ステップS085)。
以上の動作によって、当該車両100に関するエンジンの使われ方に関するおおまかな推移を、運転評価データの一つとしての運転性癖に関する絶対評価値を、運転性癖を示す運転性癖パターンとともに取得することができる。しかる後、第1の実施形態の図3に示したステップS101に移行して、同型・同仕様・同発売時期の組み合わせからなる車両グループに属する車両間の相対的評価値(偏差値)を算出して、その相対的評価値を運転評価データの一つとして運転評価データ保存部310bに保存する。
さらに、「エンジンの使い方」に関するカテゴリーには、分類した運転性癖のパターン、本日までの運転性癖に関する絶対評価値とその偏差値、それらの履歴を示すグラフ、をそれぞれ生成して、運転評価データ保存部310bに保存するとともに、かかる運転性癖に関するデータを、当該車両の所有者であるユーザに提示するために、通信ネットワーク700を介して、当該車両100の所有者のユーザ宅400のPCなどの情報通信端末410に対して送信することにより、優良運転に関する成績(評価)データを提示する。
なお、運転性癖に関する分類方法は、前述した場合のみに限るものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限り、車両の運転評価データとして有益な分類であれば、如何なる分類でも適用することができる。
図6は、本発明による運転評価サポートシステムのユーザ宅400の情報通信端末410におけるディスプレイ画面上に表示される運転評価データの様子の図4とは異なる例を示す画面イメージ図であり、「エンジンの使い方のパターン」欄には、本実施形態における運転性癖に関する情報を、図4のエンジン回転数に代わって表示している場合の例を示している。
図6においては、当該車両100の納車以来の運転性癖が、コメント「高速道で飛ばしすぎ?」を付して「高回転数型」である旨のみを示している場合を例にとって示している。ただし、このような場合でも、前述したように、運転性癖に関する絶対評価値や偏差値も、合わせて表示するようにしても良いし、さらには、図4に示したようなエンジン回転数も、表示するようにしてもかまわない。
本発明による運転評価サポートシステムに関する第1の実施形態におけるシステム構成例を示すシステム構成図である。 本発明による運転評価サポートシステムの運転評価サーバにおいて各車両ごとの運転評価データを求める動作の前半部の動作例を示すフローチャートである。 本発明による運転評価サポートシステムの運転評価サーバにおいて各車両ごとの運転評価データを求める動作の図2に引き続く動作例を示すフローチャートである。 本発明による運転評価サポートシステムのユーザ宅の情報通信端末におけるディスプレイ画面上に表示される運転評価データの様子の一例を示す画面イメージ図である。 本発明による運転評価サポートシステムの運転評価サーバにおいて運転評価データを求める動作の前半部の図2とは異なる動作例を示すフローチャートである。 本発明による運転評価サポートシステムのユーザ宅の情報通信端末におけるディスプレイ画面上に表示される運転評価データの様子の図4とは異なる例を示す画面イメージ図である。
符号の説明
100…車両、105…時計、110…エンジンスイッチ、120…速度計、130…Gセンサ(加速度計)、140…シートベルト警報装置、150…一時停止警報部、151…一時停止位置記憶手段、160…譲り計算部、170…燃費計、180…オドメータ(積算距離計)、190…カーナビゲーション部、191…GPS部、192…地図データベース、195…エンジン回転数センサ、200…車載端末、210…車両運行情報演算部、220…データロガー、230…通信機能、221…エンジンON/OFFログ、222…速度計ログ、222a…一般道路で60km/h超時間ログ、222b…高速道路で100km/h超時間ログ、222c…地図DBの制限速度超時間ログ、223…Gセンサログ、224…シートベルトON/OFFログ、225…一時停止ログ、226…譲りログ、227…燃費ログ、228…走行距離ログ、229…走行道路ログ、229a…エンジン回転数ログ、300…メーカサイト、310…運転評価サーバ、310a…運転評価計算部、310b…運転評価データ保存部、400…ユーザ端末、410…情報通信端末、420…出力機器、430…記録媒体、500…仲介業者サイト、510…仲介業者端末、600…購買希望者宅、610…購買希望者端末、700…通信ネットワーク。

Claims (16)

  1. 車両に搭載され、当該車両の運行に関する情報である車両運行情報を収集して、通信ネットワークを介して送信する車載端末と、前記車載端末から送信されてきた前記車両運行情報に基づいて、当該車両の運転に関する優良性を定量的に評価するための1ないし複数の項目からなる運転評価データを算出し、当該車両の所有者であるユーザの情報通信端末に通信ネットワークを介して送信する運転評価サーバとを、少なくとも備えて構成される運転評価サポートシステムであって、前記運転評価サーバは、前記運転評価データを構成する各項目について、他車両との相対的価値を評価した偏差値と該偏差値の履歴とを算出することを特徴とする運転評価サポートシステム。
  2. 前記運転評価サーバは、前記偏差値を算出する際に、比較対象の他車両の車両グループとして、当該車両と同型同仕様同発売時期の車両グループ、あるいは、当該車両と同型同仕様の車両グループ、あるいは、当該車両と同型同発売時期の車両グループ、あるいは、当該車両と同型の車両グループ、のいずれかの車両グループを適用して、前記偏差値とその履歴とを算出することを特徴とする請求項1に記載の運転評価サポートシステム。
  3. 前記運転評価サーバは、前記偏差値を算出する際に適用する前記車両グループを、各車両グループを構成する各車両から得られる運転評価データの標本数があらかじめ定めた閾値以上存在しているか否かに基づいて、選択することを特徴とする請求項2に記載の運転評価サポートシステム。
  4. 前記運転評価サーバは、前記偏差値を算出する際に適用する前記車両グループを、当該車両と同型同仕様同発売時期の車両グループ、当該車両と同型同仕様の車両グループ、当該車両と同型同発売時期の車両グループ、当該車両と同型の車両グループ、の順番に、あらかじめ定めた閾値以上の標本数の他車両に関する運転評価データが得られるか否かに基づいて選択することを特徴とする請求項2または3に記載の運転評価サポートシステム。
  5. 前記運転評価データをユーザの前記情報通信端末に対して送信する際に、当該運転評価データを構成する1ないし複数の項目における前記偏差値に関して、あらかじめ定めた閾値を超えている偏差値の項目が存在している場合、当該項目について注意を促す表示を付した形式で、前記運転評価データを送信することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の運転評価サポートシステム。
  6. 前記運転評価データをユーザの前記情報通信端末に対して送信する場合、前記運転評価データの前記偏差値の履歴を、時系列のグラフデータとして送信することを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の運転評価サポートシステム。
  7. 前記運転評価サーバが算出する前記運転評価データを構成する項目として、道路上の他の交通物体へ進路を譲った度合いを示す走行距離当たりの譲り度に関する項目が少なくとも含まれていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の運転評価サポートシステム。
  8. 前記運転評価データを構成する項目として、納車以降のエンジン回転数の履歴を分析した結果に基づいた当該車両の運転性癖の目安を示す情報が少なくとも含まれていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の運転評価サポートシステム。
  9. 車両の運行に関する情報である車両運行情報に基づいて、当該車両の運転に関する優良性を定量的に評価するための1ないし複数の項目からなる運転評価データを算出し、当該車両の所有者であるユーザの情報通信端末に送信する運転評価データ算出方法であって、前記運転評価データを構成する各項目について、他車両との相対的価値を評価した偏差値と該偏差値の履歴とを算出することを特徴とする運転評価データ算出方法。
  10. 前記偏差値を算出する際に、比較対象の他車両の車両グループとして、当該車両と同型同仕様同発売時期の車両グループ、あるいは、当該車両と同型同仕様の車両グループ、あるいは、当該車両と同型同発売時期の車両グループ、あるいは、当該車両と同型の車両グループ、のいずれかの車両グループを適用して、前記偏差値とその履歴とを算出することを特徴とする請求項9に記載の運転評価データ算出方法。
  11. 前記偏差値を算出する際に適用する前記車両グループを、各車両グループを構成する各車両から得られる運転評価データの標本数があらかじめ定めた閾値以上存在しているか否かに基づいて、選択することを特徴とする請求項10に記載の運転評価データ算出方法。
  12. 前記偏差値を算出する際に適用する前記車両グループを、当該車両と同型同仕様同発売時期の車両グループ、当該車両と同型同仕様の車両グループ、当該車両と同型同発売時期の車両グループ、当該車両と同型の車両グループ、の順番に、あらかじめ定めた閾値以上の標本数の他車両に関する運転評価データが得られるか否かに基づいて選択することを特徴とする請求項10または11に記載の運転評価データ算出方法。
  13. 前記運転評価データをユーザの前記情報通信端末に対して送信する際に、当該運転評価データを構成する1ないし複数の項目における前記偏差値に関して、あらかじめ定めた閾値を超えている偏差値の項目が存在している場合、当該項目について注意を促す表示を付した形式で、前記運転評価データを送信することを特徴とする請求項9ないし12のいずれかに記載の運転評価データ算出方法。
  14. 前記運転評価データをユーザの前記情報通信端末に対して送信する場合、前記運転評価データの前記偏差値の履歴を、時系列のグラフデータとして送信することを特徴とする請求項9ないし13のいずれかに記載の運転評価データ算出方法。
  15. 前記運転評価データを構成する項目として、道路上の他の交通物体へ進路を譲った度合いを示す走行距離当たりの譲り度に関する項目が少なくとも含まれていることを特徴とする請求項9ないし14のいずれかに記載の運転評価データ算出方法。
  16. 前記運転評価データを構成する項目として、納車以降のエンジン回転数の履歴を分析した結果に基づいた当該車両の運転性癖の目安を示す情報が少なくとも含まれていることを特徴とする請求項9ないし15のいずれかに記載の運転評価データ算出方法。
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