ところで、車両の状態を示す車両情報とは、車両に搭載される各種制御機器の動作状態や蓄電池の状態、燃費等、様々な情報を含むものであるが、特許文献1に記載の発明では、車両の異常発生の有無を把握することはできるものの、その他の状態については把握することができない。また、こうした車両情報は随時変化することから、この変化する車両情報の全てを上記センターに送信しようとすると、車両とセンターとの間での通信量が過多となる懸念がある。また、特許文献2に記載のシステムでは、車両の充電状態を示す情報を取得することはできるものの、ここでも車両の充電状態が変化する度にその情報を上記センターに送信したのでは通信量の増大が無視できない。しかも、この特許文献2に記載のシステムは、車両が充電ステーションに位置していることを条件にその車両情報がセンターに送信されるものであることから、通信条件が車両の外部環境に依存することともなってしまう。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、蓄電池の状態を含んだ車両情報を必要とされるタイミングで、かつ必要とされる情報量だけセンターにアップロード可能としつつその管理を行うことのできる車両情報管理システム、及び同システムに用いられる車載情報端末及び車両情報提供装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、電気自動車もしくはハイブリッド自動車からなる車両に搭載される蓄電池の充電状態を示す充電情報を含む車両情報を収集する車載情報端末と、該車載情報端末からアップロードされる車両情報を管理する管理センターとを備える車両情報管理システムにおいて、前記車載情報端末は、前記車両の状態を監視し、この監視結果に基づき当該車両の状態が前記車両情報を前記管理センターにアップロードすべく予め規定された状態に遷移したとき、前記車両情報を前記管理センターにアップロードするものであって、前記車両情報をアップロードすべき条件が車両情報の種別に応じて設定されてなることを要旨とする。
上記構成によれば、車載情報端末は、蓄電池の充電状態を示す充電情報を含んだ車両情報を収集したとしても、車両の状態が予め規定された状態に遷移するまでは、それら車両情報を管理センターにはアップロードしない。一方、車載情報端末は、車両の状態が予め規定された状態に遷移したことを条件に、上記収集した車両情報を管理センターにアップロードする。したがって、例えば車両に搭載された蓄電池の充電に伴い、その充電率が「1%」単位で上昇したとしても、充電率が情報する都度、こうした「1%」単位の変化を示す充電情報を含んだ車両情報が車載情報端末から管理センターにアップロードされることもない。このため、車両の状態が予め規定された状態に遷移したタイミングで、そのときの車両状態を示すべく収集された、すなわち更新収集される情報については最新の、また蓄積収集される情報についてはそれら蓄積された車両情報をアップロードすることが可能となり、車両情報をまさに必要とされるタイミングで、かつ必要とされる情報量だけ管理センターにアップロード可能としつつ、それら車両情報を管理することができるようになる。
また、上記構成によれば、車両情報のアップロードの要否が、上記規定された状態に遷移したか否かを基準として判定されることから、車両情報のアップロード条件が車両の外部環境に依存することもなくなる。よって、より高い自由度のもとに、車載情報端末単体で車両情報をアップロードすることが可能となり、より的確なタイミングで車両情報をアップロードすることが可能となる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両情報管理システムにおいて、前記車載情報端末が監視する車両の状態が前記予め規定された状態に遷移したときとは、前記車両の状態に有意な変化が生じたときであり、前記車載情報端末は、該有意な変化を示す車両情報を前記管理センターにアップロードすることを要旨とする。
蓄電池の充電率が「1%」から「2%」に変化したとしても、その変化した充電率に相関する車両の走行可能距離に対する影響は低く、こうした微量な変化を適宜アップロードしたとしてもその有用性は低い。一方、例えば、蓄電池の充電率が「10%」から「50%」に変化した場合には、この充電率に相関する車両の走行可能距離に対する影響が大きく、こうした変化を示す車両情報の有用性は高い。そこで、上記構成によるように、こうした有用性の高い車両の状態の変化、換言すれば、車両に有意な変化が生じたときに、この変化を示す車両情報を管理センターにアップロードすることとすれば、こうした車両情報に基づき車両の状態を把握する上で、有用性の高い車両情報のみを収集することが可能となる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の車両情報管理システムにおいて、前記車両の有意な変化が、前記車両のイグニッションのオン状態からオフ状態への変化、及びアクセサリーポジションのオン状態からオフ状態への変化、及び前記車載情報端末と車両の制御系とを車両内でバス接続する車両バスの活性化状態から不活性化状態への変化、前記車両のイグニッションのオフ状態からオン状態への変化、及びアクセサリーポジションのオフ状態からオン状態への変化、及び前記車載情報端末と車両の制御系とを車両内でバス接続する車両バスの不活性化状態から活性化状態への変化の少なくとも1つであることを要旨とする。
上記イグニッションがオン状態からオフ状態に変化したときや、アクセサリーポジションがオン状態からオフ状態に変化したときには、車両の状態が走行状態から停車状態に遷移したと推測することが可能である。そこで、上記構成によるように、イグニッションやアクセサリーポジションのオンオフ状態の変化に基づき車両情報のアップロードを行うこととすれば、車両が走行状態から停車状態に変化したときの車両の状態を示す車両情報や、車両の走行中に累積、更新された車両情報をまとめてアップロードすることが可能となる。一方、上記イグニッションがオフ状態からオン状態に変化したときや、アクセサリーポジションがオフ状態からオン状態に変化したときには、車両の状態が停車状態から走行状態に遷移したと推測することが可能である。よって、この場合には、車両が停車状態から走行状態に変化したときの車両の状態を示す車両情報や、車両の停車中に累積、更新された車両情報をまとめてアップロードすることが可能となる。
また、車両情報の伝達経路である車両バスが活性化状態から不活性化状態に変化したときには、様々な要因に起因して変化する車両の状態が安定したと推測することが可能である。そして、上記構成によれば、車両バスの活性状態に基づき車両情報のアップロードを行うことにより、蓄電池の充電完了や車両の走行終了等、車両の状態が動的な状態から静的な状態に変化したことを基準として、車両情報をアップロードすることが可能となる。これにより、安定した状態に遷移したときの車両の状態を示す車両情報や、車両が動的な状態にあるときに累積された車両情報をまとめてアップロードすることが可能となる。一方、車両情報の伝達経路である車両バスが不活性化状態から活性化状態に変化したときには、車両の安定状態が終了したと推測することが可能である。よって、この場合には、蓄電池の充電開始や車両の走行開始等、車両の状態が静的な状態から動的な状態に変化したことを基準として、車両情報をアップロードすることが可能となる。これにより、動的な状態に遷移したときの車両の状態を示す車両情報や、車両が静的な状態にあるときに累積された車両情報をまとめてアップロードすることが可能となる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両情報管理システムにおいて、前記車両情報には、前記蓄電池が充電状態にあるときの充電が完了するまでに要する充電残時間、及び前記蓄電池に電力を供給する給電プラグと該蓄電池との接続状態、及び前記蓄電池の劣化状態、及び前記蓄電池の充電状態に相関する走行可能距離、及び前記蓄電池の充電率、の少なくとも1つを示す情報が含まれることを要旨とする。
上記構成によれば、車両に搭載された蓄電池を充電するにあたり、給電プラグの接続不良や蓄電池の劣化状態等の蓄電池の不適切な状態や、充電状態が反映される走行距離等に関する情報を取得することが可能となる。よって、こうした情報を含んだ車両情報がアップロードされる管理センターでは、車両に搭載された蓄電池の充電残時間、給電プラグの接続状態、劣化状態、走行可能距離、充電率(充電残量)等の充電状態を把握することが可能となる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の車両情報管理システムにおいて、前記車載情報端末は、前記車両情報にその送信時刻を示す情報を付加する機能を有して、該送信時刻を付加した車両情報を前記管理センターにアップロードするものであり、前記管理センターに対する車両情報のアップロードエラーが発生したとき、該アップロードエラーとなった車両情報を再アップロードするとともに、該再アップロードする車両情報に付加すべき送信時刻を同車両情報の初回送信時に付加した送信時刻とすることを要旨とする。
上記構成によれば、車載情報端末から管理センターに車両情報がアップロードされる際には、車両情報にその送信時刻が付加される。そして、こうした車両情報のアップロードエラーが発生したときには、その送信時刻に代えて、初回送信時の送信時刻を車両情報に付加する。よって、たとえ車載情報端末での車両情報のアップロードエラーに起因して、管理センターが車両情報を受信した時刻と同車両情報によって示される車両の状態の該当時刻との間にずれが生じたとしても、管理センターでは、車両情報に付加されている初回の送信時刻が同車両情報によって示される車両の状態の該当時刻である旨を認識することが可能となる。このため、管理センターは、車両情報のアップロードエラーが発生したとしても、車両情報の内容が示す車両状態の該当時刻を的確に把握することが可能となる。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の車両情報管理システムにおいて、前記車両情報が前記車両の状態を示す複数の項目からなり、前記車両情報をアップロードすべき条件として複数種の条件を規定するとともに該規定した条件の別に前記車両の状態を示す1乃至複数の項目を関連付けし、前記車載情報端末は、前記車両の状態が該当する条件に推移したとき該条件に関連付けられた1乃至複数の項目に関する情報を前記管理センターにアップロードすることを要旨とする。
上記構成によれば、車両の状態が複数種の条件として規定した各状態に遷移したときには、それら規定した各条件に該当する車両の状態を示すために必要十分な車両情報のみが車載情報端末から管理センターにアップロードされる。これにより、上記遷移した車両の状態を的確に把握することが可能となるとともに、車両の状態を管理センターに伝達する上で必要最小限の情報量の車両情報のアップロードが可能となる。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか一項に記載の車両情報管理システムにおいて、前記管理センターは、前記車載情報端末からアップロードされる車両情報に基づき前記車両の状態を同車両のユーザに案内するためのガイド情報を生成し、この生成したガイド情報を該当する車両の所有者が所有する情報端末に配信することを要旨とする。
上記構成によれば、車両情報に基づき生成したガイド情報が、車両の所有者が所有する情報端末に配信される。よって、車両の所有者は、こうした情報端末を介して提供されるガイド情報に基づき、自車両の状態を遠隔から把握することが可能となる。また、こうしたガイド情報は、車両の状態が規定の条件に推移したことを条件に管理センターにアップロードされたものであることから、その相乗効果として、車両の状態遷移が反映された有用なガイド情報を提供することが可能となる。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の車両情報管理システムにおいて、前記管理センターは、前記車両の所有者の別に予め登録した複数の情報端末にそれぞれ該当するガイド情報を配信するものであることを要旨とする。
車両の所有者が所有する情報端末とは例えば携帯電話機やパーソナルコンピュータといったように複数種の端末であることも多く、こうした情報端末を介した情報の提供態様も様々である。すなわち、上記構成によれば、例えば、携帯電話機のメールや同携帯電話機で利用されるアプリケーション、さらには、パーソナルコンピュータ等の端末を介して利用可能な会員専用のweb(ワールド・ワイド・ウェブ)等を介して、車両の所有者にガイド情報を配信することが可能となる。これにより、ガイド情報の伝達手段の拡充が図られるようになり、車両の所有者にその状態を案内するためのガイド情報をより確実に伝達することが可能となる。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の車両情報管理システムにおいて、前記管理センターは、前記複数の情報端末に対するガイド情報の配信に際し、それら情報端末の所有者によるガイド情報の閲覧の有無を前記複数の情報端末の別に検知するものであり、この検知結果に基づき、ある情報端末でのガイド情報の閲覧有りを検知したとき、当該情報端末と共に登録された他の情報端末に対しては、
a.該当するガイド情報の配信を行わない、及び
b.該当するガイド情報が閲覧済みである旨の配信を行う
のいずれかの処理を実行することを要旨とする。
上記構成によれば、或る情報端末において一旦閲覧されたガイド情報については、他の情報端末への閲覧されたガイド情報の配信を行わない、もしくはガイド情報が閲覧済みである旨を配信する。よって、複数の情報端末を介してガイド情報を配信する上で、同じ内容を示すガイド情報が車両の所有者に重複して配信されることもなく、煩雑化を招くこともない。これにより、上記管理センターから配信されるガイド情報の閲覧にかかる利便性が向上されるようになる。
請求項10に記載の発明は、請求項8または9に記載の車両情報管理システムにおいて、前記管理センターは、前記車両もしくは前記蓄電池の異常状態を示す車両情報については、該異常状態が解消されるまでの間、前記複数の情報端末にそれぞれ該当するガイド情報の一斉配信を定期的に実行することを要旨とする。
上記構成によれば、例えば、蓄電池に電力を供給する給電プラグの接続不良や蓄電池や車両の故障等の異常が発生したときには、車両の異常状態が解消されるまでの間、その異常状態を報知するガイド情報が、車両の所有者が所有する各情報端末に定期的に一斉送信される。よって、こうしたガイド情報が提供される車両の所有者に、自車両の異常発生を注意喚起することが可能となり、ひいては、車両や蓄電池に生じた異常の解消を促すことが可能になる。
請求項11に記載の発明は、請求項7〜10のいずれか一項に記載の車両情報管理システムにおいて、前記管理センターは、前記蓄電池が充電状態にあるときの充電が完了するまでに要する充電残時間、及び前記蓄電池に電力を供給する給電プラグと該蓄電池との接続状態、及び前記蓄電池の劣化状態、及び前記蓄電池の充電状態に相関する走行可能距離、及び前記蓄電池の充電残量の少なくとも1つを示す情報が前記車両情報に含まれるとき、前記ガイド情報として、前記蓄電池の充電残時間を案内する情報、及び前記給電プラグの接続不良に伴う前記蓄電池の未充電状態を案内する情報、及び前記蓄電池の劣化状態を案内する情報、及び前記車両の走行予定距離に対する不足充電量を案内する情報、の少なくとも1つを前記情報端末に配信することを要旨とする。
上記構成によれば、上記ガイド情報の提供を通じて、蓄電池の充電残時間を案内する情報や、給電プラグの接続不良に伴う蓄電池の未充電状態、蓄電池の劣化状態、走行予定距離に対する不足充電量等の車両が不適切な状態にある旨を案内する情報を車両のユーザに提供することが可能となる。これにより、蓄電池が搭載された車両を充電する上で、その充電が正常に行われているか否か等を遠隔から把握することが可能となり、ひいては、上記車両情報の提供主体となる車両に搭載された蓄電池の充電を的確に行うことが可能となる。
請求項12に記載の発明は、請求項7〜11のいずれか一項に記載の車両情報管理システムにおいて、前記管理センターは、前記車両情報が登録される車両データベースと、前記車両の故障履歴が登録される故障履歴データベースと、前記車両の車種毎の統計データが登録される統計データベースと、を備え、それら各データベースに登録されている情報を加味して前記ガイド情報を生成することを要旨とする。
車両によっては、気温の低い地域での充電効率が低下する蓄電池を有した車両や、特定の条件下で故障が発生しやすい車両等が存在する。そこで上記構成によるように、上記各データベースに登録された情報を加味して上記ガイド情報を生成することとすれば、自車両や同車両に搭載された蓄電池にその外部環境が与える影響等を案内するガイド情報を提供することが可能となる。これにより、ユーザが所有する自動車の特性を踏まえた、より詳細なガイド情報の提供が可能となる。
請求項13の発明は、請求項7〜12のいずれか一項に記載の車両情報管理システムにおいて、前記管理センターは、前記車両情報に基づき前記車両のユーザの行動を分析する行動分析部を備え、前記行動分析部による分析結果を指標として前記ガイド情報を生成することを要旨とする。
或るドライバの行動、すなわち、こうしたドライバが運転する車両の走行パターンとは、一定のパターンを有することが多く、例えば、平日の走行パターンには通勤経路や通勤時刻等が大きく反映される。また、例えば、或るドライバは、車両の駐車後、一定時間内に上記蓄電池を満充電とするタイマー充電を行う傾向が強い等、蓄電池を充電するタイミングや蓄電池に対する充電設定や充電完了後の走行パターンもドライバの行動パターンが反映されることが多い。そこで、上記構成によるように、行動分析部によるユーザの行動分析を通じて、例えば、車両の次回の走行距離を予測して、この予測結果よりも蓄電池の充電率に相関する走行可能距離が低いときには、予測した走行距離を走行するために必要な充電率、充電時間等を案内することが可能となる。また、車両の駐車後、一定時間が経過したにも拘わらず蓄電池の充電が開始されないときには、蓄電池の充電忘れや給電プラグの接続不良等が予測される。よって、この場合には、上記分析結果に基づき蓄電池の充電を促す案内を行うことで、蓄電池の充電忘れや給電プラグの接続不良等を車両のユーザに認知させることが可能となる。これにより、車両のドライバの行動を踏まえたガイド情報を提供することが可能となり、ドライバの行動に応じたガイド情報の提供が実現される。
請求項14に記載の発明は、電気自動車もしくはハイブリッド自動車からなる車両に搭載される蓄電池の充電状態を示す充電情報を含む車両情報を収集する車載情報端末と、該車載情報端末からアップロードされる車両情報を管理する管理センターとを備える車両情報管理システムにおいて、前記車載情報端末は、前記車両の状態を監視し、この監視結果に基づき当該車両の状態が前記車両情報を前記管理センターにアップロードすべく予め規定された状態に遷移したとき、前記車両情報を前記管理センターにアップロードするものであって、前記車両情報が前記車両の状態を示す複数の項目からなり、前記車両情報をアップロードすべき条件として複数種の条件を規定するとともに該規定した条件の別に前記車両の状態を示す1乃至複数の項目を関連付けし、前記車載情報端末は、前記車両の状態が該当する条件に推移したとき該条件に関連付けられた1乃至複数の項目に関する情報を前記管理センターにアップロードすることを要旨とする。
上記構成によれば、車載情報端末は、蓄電池の充電状態を示す充電情報を含んだ車両情報を収集したとしても、車両の状態が予め規定された状態に遷移するまでは、それら車両情報を管理センターにはアップロードしない。一方、車載情報端末は、車両の状態が予め規定された状態に遷移したことを条件に、上記収集した車両情報を管理センターにアップロードする。したがって、例えば車両に搭載された蓄電池の充電に伴い、その充電率が「1%」単位で上昇したとしても、充電率が情報する都度、こうした「1%」単位の変化を示す充電情報を含んだ車両情報が車載情報端末から管理センターにアップロードされることもない。このため、車両の状態が予め規定された状態に遷移したタイミングで、そのときの車両状態を示すべく収集された、すなわち更新収集される情報については最新の、また蓄積収集される情報についてはそれら蓄積された車両情報をアップロードすることが可能となり、車両情報をまさに必要とされるタイミングで、かつ必要とされる情報量だけ管理センターにアップロード可能としつつ、それら車両情報を管理することができるようになる。
また、上記構成によれば、車両情報のアップロードの要否が、上記規定された状態に遷移したか否かを基準として判定されることから、車両情報のアップロード条件が車両の外部環境に依存することもなくなる。よって、より高い自由度のもとに、車載情報端末単体で車両情報をアップロードすることが可能となり、より的確なタイミングで車両情報をアップロードすることが可能となる。
さらに、上記構成によれば、車両の状態が複数種の条件として規定した各状態に遷移したときには、それら規定した各条件に該当する車両の状態を示すために必要十分な車両情報のみが車載情報端末から管理センターにアップロードされる。これにより、上記遷移した車両の状態を的確に把握することが可能となるとともに、車両の状態を管理センターに伝達する上で必要最小限の情報量の車両情報のアップロードが可能となる。
請求項15に記載の発明は、電気自動車もしくはハイブリッド自動車からなる車両に搭載される蓄電池の充電状態を示す充電情報を含む車両情報を収集する車載情報端末と、該車載情報端末からアップロードされる車両情報を管理する管理センターとを備える車両情報管理システムにおいて、前記車載情報端末は、前記車両の状態を監視し、この監視結果に基づき当該車両の状態が前記車両情報を前記管理センターにアップロードすべく予め規定された状態に遷移したとき、前記車両情報を前記管理センターにアップロードするものであって、前記管理センターは、前記車載情報端末からアップロードされる車両情報に基づき前記車両の状態を同車両のユーザに案内するためのガイド情報を生成し、この生成したガイド情報を該当する車両の所有者が所有する情報端末に配信することを要旨とする。
上記構成によれば、車載情報端末は、蓄電池の充電状態を示す充電情報を含んだ車両情報を収集したとしても、車両の状態が予め規定された状態に遷移するまでは、それら車両情報を管理センターにはアップロードしない。一方、車載情報端末は、車両の状態が予め規定された状態に遷移したことを条件に、上記収集した車両情報を管理センターにアップロードする。したがって、例えば車両に搭載された蓄電池の充電に伴い、その充電率が「1%」単位で上昇したとしても、充電率が情報する都度、こうした「1%」単位の変化を示す充電情報を含んだ車両情報が車載情報端末から管理センターにアップロードされることもない。このため、車両の状態が予め規定された状態に遷移したタイミングで、そのときの車両状態を示すべく収集された、すなわち更新収集される情報については最新の、また蓄積収集される情報についてはそれら蓄積された車両情報をアップロードすることが可能となり、車両情報をまさに必要とされるタイミングで、かつ必要とされる情報量だけ管理センターにアップロード可能としつつ、それら車両情報を管理することができるようになる。
また、上記構成によれば、車両情報のアップロードの要否が、上記規定された状態に遷移したか否かを基準として判定されることから、車両情報のアップロード条件が車両の外部環境に依存することもなくなる。よって、より高い自由度のもとに、車載情報端末単体で車両情報をアップロードすることが可能となり、より的確なタイミングで車両情報をアップロードすることが可能となる。
さらに、上記構成によれば、車両情報に基づき生成したガイド情報が、車両の所有者が所有する情報端末に配信される。よって、車両の所有者は、こうした情報端末を介して提供されるガイド情報に基づき、自車両の状態を遠隔から把握することが可能となる。また、こうしたガイド情報は、車両の状態が規定の条件に推移したことを条件に管理センターにアップロードされたものであることから、その相乗効果として、車両の状態遷移が反映された有用なガイド情報を提供することが可能となる。
請求項16に記載の発明は、電気自動車もしくはハイブリッド自動車からなる車両に搭載される蓄電池の充電状態を示す充電情報を含む車両情報を収集し、該収集した車両情報を該車両情報を管理する管理センターに無線通信にてアップロードする車載情報端末において、前記車両の状態を監視し、この監視結果に基づき当該車両の状態が前記車両情報を前記管理センターにアップロードすべく予め規定された状態に遷移したとき、前記車両情報を前記管理センターにアップロードするものであって、前記車両情報をアップロードすべき条件が車両情報の種別に応じて設定されてなることを要旨とする。
上記構成によれば、蓄電池の充電状態を示す充電情報を含んだ車両情報が車載情報端末にて収集されたとしても、車両の状態が予め規定された状態に遷移するまでは、それら車両情報が管理センターにはアップロードされることはなく、車両の状態がこの規定された状態に遷移したことを条件に、上記収集された車両情報の管理センターへのアップロードが開始される。したがって、例えば車両に搭載された蓄電池の充電に伴い、その充電率が「1%」単位で上昇したとしても、充電率が情報する都度、こうした「1%」単位の変化を示す充電情報を含んだ車両情報が車載情報端末から管理センターにアップロードされることもない。このため、車両の状態が予め規定された状態に遷移したタイミングで、そのときの車両状態を示すべく収集された、すなわち更新収集される情報については最新の、また蓄積収集される情報についてはそれら蓄積された車両情報をアップロードすることが可能となり、車両情報をまさに必要とされるタイミングで、かつ必要とされる情報量だけ管理センターにアップロード可能としつつ、それら車両情報を管理することができるようになる。
また、上記構成によれば、車両情報のアップロードの要否が、上記規定された状態に遷移したか否かを基準として判定されることから、車両情報のアップロード条件が車両の外部環境に依存することもなくなる。よって、より高い自由度のもとに、車載情報端末単体で車両情報をアップロードすることが可能となり、より的確なタイミングで車両情報をアップロードすることが可能となる。
請求項17に記載の発明は、電気自動車もしくはハイブリッド自動車からなる車両に搭載される蓄電池の充電状態を示す充電情報を含む車両情報を前記車両に搭載される車載情報端末から無線通信にて収集して管理する管理センターにより構成される車両情報提供装置において、前記車両の状態の遷移が車両情報の種別に応じて設定されたアップロードすべき条件として予め規定された状態に遷移したとき前記車載情報端末からアップロードされて収集した車両情報に基づき前記車両の状態を該車両のユーザに案内するためのガイド情報を生成するガイド情報生成部と、前記ガイド情報生成部にて生成したガイド情報を、該当する車両のユーザが所有する情報端末に配信するガイド情報配信部と、を備えることを要旨とする。
上記構成によれば、車載情報端末にて収集された車両情報に基づいて、車両の状態をそのユーザに案内するためのガイド情報が生成される。そして、こうして生成されたガイド情報が、車両の所有者が所有する情報端末に配信される。よって、車両の所有者は、こうした情報端末を介して提供されるガイド情報に基づき、自車両の状態や同車両に搭載された蓄電池の充電率や同充電率に基づく航続可能距離等を遠隔から把握することが可能となる。
以下、本発明にかかる車両情報管理システム、車載情報端末、及び車両情報提供装置を具体化した一実施の形態について、図1〜図11を参照して説明する。
図1に示すように、本実施の形態の車両情報管理システムは、車両Cに搭載されて車両情報を収集する車載情報端末100と、この車載情報端末100からアップロードされる車両情報を管理する管理センター200とを備えて構成されている。また、本実施の形態の車両Cは、電動モータの電力源となる蓄電池Bを搭載した電気自動車もしくはプラグイン・ハイブリッド自動車によって構成されている。
ここで、車両Cは、例えば停車状態にあり、同車両Cに搭載された蓄電池Bに電力を供給する給電装置STに、同給電装置STから延設された電力供給ケーブルPCと電気的に接続されている。
こうした車両Cは、電力供給ケーブルPCから供給される電力を蓄電池Bに案内する充電管理装置110を備えている。こうした蓄電池Bに電力を供給する給電装置STでは、車両Cのユーザにより蓄電池Bに対する充電条件の設定が行われる。この設定に際しては、例えば、充電時間や充電率を設定しない通常の充電設定や所望の充電率や充電時間を規定するタイマー充電設定、通常の速度での充電設定や急速充電設定、及び充電電圧が「100V」もしくは「200V」のいずれであるか等の各種充電条件の設定が行われる。
一方、充電管理装置110は、電力供給ケーブルPCの先端に設けられた給電プラグPGが車両Cの給電口CCに取り付けられることにより給電装置STから電力が供給されると、この供給された電力に応じて、充電電圧が「100V」もしくは「200V」のいずれであるかの設定を行う。また、充電管理装置110は、通常の速度での充電もしくは急速充電のいずれであるか等の設定を行う。こうした充電管理装置110は、蓄電池Bの充電率(充電残量)、充電開始時刻、上記設定された充電率や蓄電池Bが満充電に到達すると予想される時刻(充電終了予想時刻)、給電口CCへの給電プラグPGの挿入状態、すなわち、蓄電池Bと給電プラグPGとの電気的な接続状態、蓄電池Bの充電の終了要因等を管理する。なお、給電プラグPGの挿入状態は例えば、給電口CCに設けられた物体検出センサ等による検出結果や給電装置STと蓄電池Bとの電気的な接続状態等に基づき把握可能とされている。また、充電管理装置110は、蓄電池Bの充電率に基づく走行可能距離、蓄電池Bの状態に応じた航続可能距離、及び車両Cのイグニッションキーがオンとされて次にイグニッションキーがオンとされるまでの間隔であるトリップ間における蓄電池Bに蓄積された電力の消費量を適宜算出する。さらに、充電管理装置110は、蓄電池Bの温度推移や、蓄電池Bの電力残量が下限値に到達した回数、蓄電池Bが満充電とされたときの電圧値、蓄電池Bの劣化状態、及び故障状態等も管理する。そして、こうした充電管理装置110は、同充電管理装置110にて管理する蓄電池Bの状態を示す情報である充電情報を、同充電情報の内容が変化する都度、CAN(コントローラー・エリア・ネットワーク)等の通信経路である車両バスBSを介して上記車載情報端末100に適宜出力する。こうして、車載情報端末100には、蓄電池Bの充電情報が適宜取り込まれることとなる。
また、車両Cは、その走行情報を記録する走行情報記録装置120を備えている。走行情報記録装置120は、例えば、車両Cの総走行距離や上記トリップ間の走行距離、及び車両Cが上記蓄電池Bによって駆動される電動モータのみが駆動源とされたときの走行距離等を適宜記録する。そして、走行情報記録装置120は、こうして記録された走行情報を上記車載情報端末100に適宜出力する。
また一方、車両Cは、同車両Cに搭載されている各種車載機器を電子的に制御する電子制御装置群130を備えている。この電子制御装置群130は、車両Cのブレーキを電子的に制御するブレーキ制御装置131、車両Cのステアリングを制御するステアリング制御装置132、車両Cの変速機を制御する変速制御装置133、及び自車両Cの先行車両との車間距離を調整する追従制御システムを管理する追従制御装置134を有している。また、電子制御装置群130は、車両Cに搭載されたオーディオ機器を制御するオーディオ制御装置135、車両Cに搭載されたカーナビゲーションシステムを制御するナビゲーション制御装置136を有している。さらに、電子制御装置群130は、自車両Cのドアのロック状態を管理、制御するドアロック制御装置137、自車両Cに搭載された空調機を制御する空調制御装置138、及び車室内への侵入者や同侵入者の検知時に点灯する警告灯等の各種セキュリティ機器を制御するセキュリティ機器制御装置139も有している。この他、図示は省略するが、電子制御装置群130は、車両Cの外気温を検出する温度センサの制御装置等も備えている。そして、こうした各制御装置131〜139等によって構成される電子制御装置群130は、各制御装置131〜139等による制御内容や各制御装置131〜139等によって検知可能な車両Cの状態を上記車載情報端末100に出力する。また、電子制御装置群130は、それら各制御装置131〜139等が制御対象とする機器の故障状態の診断結果や解析結果を示す故障診断コードであるDTCも、上記車載情報端末100に適宜出力する。さらに、ナビゲーション制御装置136は、例えば、車両Cのユーザにより次回の走行時の目的地がカーナビゲーションシステムに対して設定されると、この設定された目的地に関する情報も車載情報端末100に出力する。これにより、車載情報端末100には、電子制御装置群130によって制御されるブレーキやステアリング等の車両状態を示す情報や各種車載機器の故障診断コードが取り込まれることとなる。
こうした各種情報が取り込まれる車載情報端末100は、充電管理装置110、走行情報記録装置120、及び電子制御装置群130から入力される情報を自車両Cの状態を示す車両情報として収集する車両情報収集部101を備えている。この車両情報収集部101は、充電管理装置110、走行情報記録装置120、及び電子制御装置群130から各情報を取得すると、各情報を取得する都度、それら取得した各情報を適宜更新する。
また、車載情報端末100は、こうした車両情報収集部101にて収集、更新されている車両情報を適宜取得して、この取得した車両情報を、車載通信機140を介して上記管理センター200にアップロードするアップロード部102を備えている。このアップロード部102は、車両情報収集部101から取得した車両情報に基づき車両Cの状態を監視するとともに、この監視結果に基づき車両Cの状態が予め規定した状態に遷移したことを条件として管理センター200に同車両情報をアップロードする。
なお、本実施の形態では、アップロード部102は、車両Cの状態が予め規定した状態に遷移したか否かの判定を、管理センター200に車両情報をアップロードすべき複数の条件が登録されているアップロード条件テーブル103の参照を通じて行う。
すなわち、アップロード条件テーブル103には、例えば、図2に例示するように、管理センター200に車両情報をアップロードすべき条件として、蓄電池Bの充電開始時、蓄電池Bの充電終了時、蓄電池Bの蓄電率が例えば20%以上増加したとき、及び給電プラグPGの挿入忘れや給電プラグPGの接続不良が発生したとき等が規定されている。また同様に、車両情報をアップロードすべき条件として、アクセサリーポジション(ACC)がオン状態からオフ状態に遷移したとき、換言すれば、車両Cが走行状態から駐停車状態に遷移したときや、車両Cに故障が発生したときが規定されている。この他、車両情報のアップロード条件としては、管理センター200から車両情報の要求があったとき、すなわち、車両Cの状態が管理センター200からの「車両情報の要求無し」の状態から「車両情報の要求有り」の状態に推移したときも規定されている。本実施の形態では、こうしたアップロード条件テーブル103に規定されている状態に車両Cの状態が遷移したとき、車両Cに有意な状態の変化が生じたとして車載情報端末100から管理センター200に車両情報をアップロードする。よって、本実施の形態では、こうした条件を満たすまでは車両情報のアップロードは行われず、車両Cに有意な状態の変化が生じたとき、換言すれば、管理センター200に車両情報をアップロードする必要性が生じたときに限って同車両情報のアップロードが実行される。また、本実施の形態では、車両Cの状態がアップロード条件テーブル103に登録された条件さえ満たせば、車両Cの外部環境如何に拘わらず、車載情報端末100単体の判断により車両情報をアップロードすることが可能となる。
また、同図2に示すように、こうした車両情報のアップロード条件には、各アップロード条件の別に、車載情報端末100から管理センター200にアップロードすべき複数の車両情報の項目が規定されている。例えば、蓄電池Bの充電が開始されたときに管理センター200にアップロードすべき車両情報の項目としては、現在の蓄電池Bの充電率に相関する蓄電池Bの残量であるバッテリ残量、蓄電池Bの充電の開始時刻(現在時刻)、及び蓄電池Bの充電終了時刻が規定されている。また、この他、蓄電池Bの充電が開始されたときに管理センター200にアップロードすべき車両情報の項目として、給電装置STから供給される電力の状態(AC電源供給状態)や、蓄電池Bの充電開始要因、例えば通常充電及びタイマー充電のいずれの設定にて充電が開始されたか等の項目が規定されている。そして、本実施の形態では、こうした車両情報の項目が上記アップロード条件の別に規定されていることにより、車両Cの状態が変化したときには、その変化した状態を把握するために必要十分な車両情報が、車載情報端末100から管理センター200にアップロードされることとなる。
また、図1に示すように、アップロード部102は、時計機能を有するタイマ102aを備えており、車両情報の送信時には、このタイマ102aを参照して車両情報の送信時刻を同車両情報に付加する。そして、例えば、こうした送信時刻が蓄電池Bの充電が開始された旨を示す車両情報に付加されることにより、車両情報のアップロード先となる管理センター200では蓄電池Bの充電開始時刻を把握することが可能となる。すなわち、管理センター200では、車両情報に付加された送信時刻に基づいて、車両情報によって示される状態に車両Cの状態が該当していた時刻を把握することが可能となる。
また、本実施の形態のアップロード部102は、この送信時刻を付加した車両情報を管理センター200にアップロードしてから所定時間が経過するまでの間に管理センター200から車両情報を受信した旨の応答がなかったときには、車両情報のアップロードエラーが発生したとして、この車両情報を管理センター200に再アップロードする。
なお、こうした車両情報が再アップロードされる管理センター200では、受信した車両情報にアップロードエラーが発生すると、1乃至複数回の再アップロードを通じて管理センター200に車両情報がアップロードされた時刻と、同車両情報の初回送信時の時刻との間で時間差が生じることとなる。そして、この場合には、管理センター200は、車両情報に付加されている送信時刻を、同車両情報によって示される車両Cの状態の該当時刻として取り扱うことができなくなってしまい、車両Cの状態をその該当時刻と共に把握することができない虞がある。そこで、本実施の形態では、この車両情報の再アップロードに際しては、アップロード部102にて、再アップロードの対象とする車両情報に付加すべき送信時刻を、その初回送信時に付加した送信時刻とする。このため、こうした車両情報がアップロードされる管理センター200では、車両情報のアップロードエラーに伴う再アップロードが行われたとしても、車両情報に付加された送信時刻に基づいて、この車両情報によって示される車両Cの状態の該当時刻を正確に把握することが可能となる。
一方、管理センター200は、車載情報端末100にてアップロードされた車両情報を受信するセンター通信機200Rと、このセンター通信機200Rにて受信された車両情報を収集する車両情報収集サーバ210とを備えて構成されている。また、管理センター200は、車両Cのユーザの情報を管理するとともに、車両情報収集サーバ210に収集された車両情報に基づき車両Cのユーザに同車両Cの状態を案内するためのガイド情報を生成する顧客情報サーバ220を備えている。
なお、本実施の形態では、こうした管理センター200によって上記車両情報提供装置が構成される。
このうち、センター通信機200Rは、車両Cからアップロードされた車両情報を受信すると、この受信した車両情報を車両情報収集サーバ210に転送する。また、センター通信機200Rは、車両情報の発信元となる車両Cの車載情報端末100に対し、車両情報を受信した旨の応答信号を返信する。さらに、センター通信機200Rは、車両Cのユーザが所有する携帯電話機300やパーソナルコンピュータ310から、車両Cや蓄電池Bの状態を案内するためのガイド情報の配信要求を受信すると、配信要求のあったガイド情報を生成するために必要な情報を取得すべく、車載情報端末100に対する車両情報のアップロード要求を行う。
また、車両情報収集サーバ210は、車載情報端末100からアップロードされた車両情報が登録される車両データベース211を備えている。この車両データベース211には、車載情報端末100から管理センター200に対して車両情報がアップロードされる都度、このアップロードされた車両情報が同車両情報の発信元となる車両の別に蓄積される。
また、車両情報収集サーバ210は、各種車両の故障履歴が登録された故障履歴データベース212と、各種車両の統計データが登録された統計データベース213とを備えている。このうち、故障履歴データベース212には、各種車両の故障履歴として、各種車両の故障内容、故障要因、故障時の走行環境や気温や走行エリア等に関する情報が予め登録されている。なお、こうした故障履歴データベース212には、車載情報端末100からアップロードされた車両情報のうち、同車載情報端末100が搭載された車両Cや蓄電池Bの故障を示す情報も適宜登録される。
また、統計データベース213には、各種車両や同車両に搭載される蓄電池の特性を示す統計データが登録されている。こうした統計データとしては、例えば、或る車種に搭載された或る規格の蓄電池が、気温が0度以下の環境下や或る走行エリアにおいて充電効率が低下するといったデータが登録されている。また、こうした統計データとしては、例えば、走行距離が所定の距離を超えた車両に搭載されている或る規格の蓄電池や使用期間が所定の日数を超えた蓄電池は、劣化や容量の低下等が発生する傾向が強いといったデータが登録されている。
一方、顧客情報サーバ220は、車載情報端末100からアップロードされた車両情報のうち、上記カーナビゲーションシステムに対して設定された目的地に関する情報や、車両Cの走行履歴を示す情報、すなわち車両Cのユーザの行動に関する情報が登録されるユーザ行動データベース221を備えている。
また、顧客情報サーバ220は、車両情報の発信元となる車両Cの状態を、同車両Cからアップロードされてきた車両情報に基づいて判定する車両状態判定部222を備えている。この車両状態判定部222は、上記車両データベース211やユーザ行動データベース221に登録されている情報に基づき、車両Cのユーザの行動を分析する行動分析部222aを備えている。行動分析部222aは、例えば、ユーザ行動データベース221に登録されている情報に基づき、或る車両のユーザの行動パターン、換言すれば同ユーザが搭乗する車両の走行パターンが、平日の特定の時間帯においては通勤のために特定の走行区間を走行する傾向にあると分析する。また、例えば、行動分析部222aは、例えば、ユーザ行動データベース221に登録されている情報に基づき、或る車両の走行パターンとして、蓄電池のタイマー充電の終了後50分以内に走行する確率が70%であると分析する。
そして、車両状態判定部222は、車両Cからその車両情報がアップロードされると、上記車両データベース211、故障履歴データベース212、統計データベース213、及びユーザ行動データベース221に登録されている各情報を参照して同車両Cの状態を判定する。すなわち車両状態判定部222は、例えば、車両データベース211に登録されている車両Cからアップロードされた車両情報に基づき、同車両Cの状態が、上記給電装置STが配置された充電エリアにおいて上記給電プラグPGの挿入忘れに起因する給電プラグPGと蓄電池Bとの接続不良状態にあると判定する。また、車両状態判定部222は、例えば、車両データベース211に登録されている車両Cの走行距離を示す情報と故障履歴データベース212に登録されている情報とに基づき、車両Cの走行距離が所定の走行距離を超えており、かつ外気温が所定の温度以下であるために、同車両Cや蓄電池Bに故障が発生しやすい状態にあると判定する。同様に、車両状態判定部222は、例えば、車両データベース211に登録されている車両Cの走行距離を示す情報と統計データベース213に登録されている情報とに基づき、車両Cの走行距離が所定の走行距離を超えているために蓄電池Bが劣化状態にあると判定する。また、車両状態判定部222は、車両データベース211に登録されている蓄電池Bの充電率を示す情報とユーザ行動データベース221に登録されている車両Cの目的地に関する情報とに基づき、蓄電池Bの充電率が車両Cの現在地から目的地に到達するまでに必要な充電率よりも低い状態にあると判定する。また同様に、車両状態判定部222は、車両データベース211に登録されている蓄電池Bの充電率を示す情報と行動分析部222aの分析結果とに基づき、蓄電池Bの充電状態が、次回の走行時に予測される走向距離に対して、充電管理装置110にて設定されている充電時間が不足している状態にあると判定する。
そして、車両状態判定部222は、こうしてアップロードの発信元となる車両Cの状態を判定すると、この判定結果を、同車両Cの状態をそのユーザに案内するためのガイド情報を生成するガイド情報生成部223に出力する。
ガイド情報生成部223は、車両状態判定部222から上記判定結果が入力されると、ガイド情報による通知内容のパターンが複数種登録された通知内容データベース224と、ガイド情報を提供すべきユーザに関する情報が登録されたユーザ情報テーブル225とを参照して、ユーザに配信するガイド情報の内容とその配信先とを決定する。
このうち、通知内容データベース224には、図3〜図6に示すように、車両Cの状態が上記車両情報のアップロード条件を満たす状態になった旨を案内する文言例や、車両Cや蓄電池Bのメンテナンスを促す文言例等が通知条件(通知タイミング)に関連付けられて登録されている。また、本実施の形態の通知内容データベース224には、通知内容のパターン毎にIDが割り当てられており、このIDにて各種ガイド情報が管理される。例えば、図3に示すように、「ID1−1」には、蓄電池Bが充電状態にあるときの「充電開始」が規定されており、その通知内容の項目として蓄電池Bの現在の残量(バッテリ残量)、充電開始時刻、及び充電終了予想時刻が関連付けられている。また、こうした「ID1−1」には、車両Cのユーザに案内するガイド情報の文言例が関連付けられている。そして、こうしたガイド情報が車両Cや蓄電池Bの状態の別にそれぞれ登録されている。同様に、「ID3−1」には、図4に示すように、上記行動分析部222aによる分析の結果、車両Cのユーザが蓄電池Bのタイマー充電の終了後50分以内に走行した確率が70%であると分析されているにも拘わらず車両Cの駐車後30分以内にタイマー充電が設定されていないときの通知項目として、バッテリ残量、現在時刻、給電プラグPGの挿入状態、及びタイマー設定の予約状況が関連付けられている。そして、このときにユーザに案内するガイド情報の文言例として、タイマー充電の設定を促す情報が関連付けられている。
一方、上記ユーザ情報テーブル225には、図7に例示するように、アップロードの発信元となる各種車両のユーザA〜ユーザnの名称と、各ユーザA〜ユーザnが所有する情報端末に関する情報である端末情報とが関連付けられて登録されている。このうち、端末情報としては、例えば、車両CのユーザAが所有する携帯電話機、パーソナルコンピュータ、及び同ユーザAが加入しているガイド情報の閲覧サービスを提供するガイド情報の提供サイトに関する情報が登録されている。同様に、例えば、ユーザBの名称には、同ユーザBに対するガイド情報の案内手段として、同ユーザBが所有する携帯電話機で実行可能なアプリケーションに関する情報が登録されている。また、こうした各情報端末を介したガイド情報を配信する際に必要な電話番号やメールアドレス等が情報端末毎に登録されている。さらに、こうした情報端末及びガイド情報の案内手段の別に、IDa1〜IDa3、IDb1〜IDb4等が割り当てられている。
そして、上記ガイド情報生成部223は、図1に示すように、車両状態判定部222から車両状態の判定結果が入力されると、通知内容データベース224に登録されているガイド情報の通知条件及び文言例を参照してガイド情報を生成する。すなわち、ガイド情報生成部223は、例えば、上記ガイド情報提供サイトから配信される閲覧画面や、上記メールアドレスに配信する文字情報、上記電話番号にダイヤルする音声情報等を、上記ガイド情報として生成する。そして、ガイド情報生成部223は、この生成したガイド情報を、車両Cのユーザが所有する携帯電話機300やパーソナルコンピュータ310に配信するガイド情報配信部200Sに出力する。
ガイド情報配信部200Sは、ガイド情報生成部223にて生成されたガイド情報を取得すると、この取得したガイド情報を、携帯電話機300やパーソナルコンピュータ310に配信する。この結果、携帯電話機300やパーソナルコンピュータ310には、そのユーザが所有する車両Cの状態を案内するメールの配信やオペレータ等による音声案内が行われる。また、ガイド情報配信部200Sは、例えばパーソナルコンピュータ310によりインターネット等のネットワークを介して閲覧可能な上記ガイド情報の提供サイトを運営しており、このガイド情報の提供サイトにて提供される閲覧画面を上記ガイド情報に基づき適宜更新する。
なお、本実施の形態では、複数の情報端末に対し、メールや音声案内による複数種の伝達手段を利用して上記ガイド情報を配信することに鑑み、ガイド情報配信部200Sでは、ガイド情報の閲覧の有無を各情報端末の別に検知する。すなわち、ガイド情報配信部200Sは、例えば、メールの開封の確認要求機能やガイド情報提供サイトの閲覧履歴、携帯電話機300に対する音声案内のダイヤル履歴等に基づいて、ガイド情報の閲覧の有無を検知する。そして、ガイド情報配信部200Sは、この検知結果に基づき、或る情報端末でのガイド情報の閲覧有りを検知したとき、当該情報端末と共に登録された他の情報端末に対しては、
a.該当するガイド情報の配信を行わない、及び
b.該当するガイド情報が閲覧済みである旨の配信を行う
のいずれかの処理を実行する。さらに、本実施の形態では、車両Cもしくは蓄電池Bの異常状態を示す車両情報については、この異常状態が解消されるまでの間、或るユーザが所有する複数の情報端末にそれぞれ該当するガイド情報の一斉配信を定期的に実行する。なお、本実施の形態では、先の図3〜図6及び図7に示したように、ガイド情報に規定されたID1−1〜ID6...と、情報端末情報端末及びガイド情報の案内手段の別に割り当てられたIDa1〜IDnとに基づいて、各情報端末でのガイド情報毎の閲覧の有無を管理する。
すなわち、図8に例示するように、管理センター200は、ID1−1が規定されている蓄電池Bの充電開始案内用のガイド情報を案内するメールを、端末IDa1及びIDa2として規定されている携帯電話機300及びパーソナルコンピュータ310に配信している旨検知する。また、管理センター200は、端末IDa3として規定されているパーソナルコンピュータ310にて閲覧可能なガイド情報の提供サイトに、ID1−1として規定されている蓄電池Bの充電開始案内用のガイド情報を反映済みである旨検知する。そして、管理センター200は、携帯電話機300に配信したメールの閲覧応答を確認すると、パーソナルコンピュータ310に配信したメールの内容を既読扱いとする、もしくは、同ガイド情報が既読済みである旨の内容のメールをパーソナルコンピュータ310に再配信する。なおこのとき、パーソナルコンピュータ310にメール送信がなされていないときには、このパーソナルコンピュータ310に対しては、携帯電話機300にて既に閲覧されたガイド情報の送信を禁止する。また、管理センター200は、ガイド情報の提供サイトに、同ガイド情報が既読済みである旨の案内を表示させる。このため、本実施の形態では、複数の情報端末に共通する内容のガイド情報を配信する上で、同一の内容を示すガイド情報が情報端末のユーザに複数回通知されることもなく、ガイド情報の閲覧にかかる利便性が向上されるようになる。
以下、本実施の形態の車両情報管理システム、車載情報端末、及び車両情報提供装置の動作例について、図9を参照して説明する。
図9に示すように、まず、車両Cに搭載された車載情報端末100により、上記蓄電池Bの充電情報を含んだ車両情報が適宜収集される。そして、この収集した車両情報のアップロード条件が成立すると、車載情報端末100は、この車両情報に送信時刻を付加するとともにこの送信時刻を付加した車両情報を管理センター200に送信する。
ここで、図9に例示するように、車載情報端末100と管理センター200との間での通信が成立しないために車両情報のアップロードエラーが発生したときには、車載情報端末100は、管理センター200に対する車両情報のアップロードが完了するまで、初回の送信時刻を車両情報に付加して同車両情報を管理センター200に再アップロードする。
そして、こうしたアップロード処理を通じた車両情報のアップロードが適宜実行されることにより、例えば、図10に示すように、蓄電池Bの充電時においては、その経過状況を車両Cのユーザに案内すべく、蓄電池Bの充電が開始されたタイミングt1において、その充電率を示す充電情報を含んだ車両情報が車載情報端末100から管理センター200にアップロードされることとなる。同様に、充電に伴って蓄電池Bの充電率が「20%」単位で増加するタイミングt2〜t4、及び蓄電池Bの充電率が目標の充電率「90%」に到達したタイミングt5において、各充電率を示す充電情報を含んだ車両情報が車載情報端末100から管理センター200にアップロードされる。よって、蓄電池Bの充電率が漸次変化する都度車両Cの状態が変化したとして車載情報端末100から管理センター200に車両情報が漸次アップロードされることもなくなる。そして、例えば、蓄電池Bの充電の開始及び終了や所定単位での蓄電池Bの充電率の上昇等、車両Cの走行性能等に与える影響が増大する変化が車両Cや蓄電池Bに生じたとき等に限って、車両情報のアップロードが実行されるようになる。したがって、必要なタイミングで、必要な情報量の車両情報を、車載情報端末100から管理センター200にアップロードすることが可能となる。
こうして、図9に示すように、車載情報端末100から管理センター200に車両情報がアップロードされると、管理センター200は、車両情報を受信した旨を車載情報端末100に応答するとともに、この車両情報によって示される車両Cの状態を判定する。そして、管理センター200は、この判定した車両Cの状態と上記通知内容データベース224に登録されている各種ガイド情報の通知条件及び通知内容とに基づいて、車両Cのユーザが所有する携帯電話機300やパーソナルコンピュータ310に配信するためのガイド情報を生成する。その後、管理センター200は、この生成したガイド情報の配信先及び案内手段を、先の図7に示したユーザ情報テーブル225に登録されている情報に基づき決定する。そして、管理センター200は、この決定したガイド情報の配信先及び案内手段に基づき、上記生成したガイド情報を、車両Cのユーザが所有する携帯電話機300やパーソナルコンピュータ310に配信する。この結果、例えば、携帯電話機300には、先の図3〜図6に示した文言例が記載されたメールが送信されたり、同文言例に従った音声案内が通知されることとなる。また、例えば、上記ガイド情報の提供サイトの閲覧画面に上記生成されたガイド情報が反映され、このガイド情報が反映された閲覧画面がパーソナルコンピュータ310にて閲覧可能となる。これにより、こうした携帯電話機300やパーソナルコンピュータ310のユーザには、例えば、自車両Cに搭載された蓄電池Bの充電率、充電経過状況、充電終了予想時刻、蓄電池Bにタイマー充電が設定されていないときの蓄電池Bの充電要否の確認、及び車両Cの航続可能距離等が、車両Cの状態に応じて案内されることとなる。
他方、携帯電話機300やパーソナルコンピュータ310のユーザにて、同ユーザが所有する車両Cの状態を把握すべく管理センター200に対するガイド情報の要求が行われると、管理センター200は、この要求のあった内容を通知するためのガイド情報を生成する。そして、管理センター200は、この生成したガイド情報を、要求のあった携帯電話機300やパーソナルコンピュータ310に配信する。これにより、こうした携帯電話機300やパーソナルコンピュータ310のユーザには、次回の目的地に対して蓄電池Bの充電率が足りているか否かを案内する情報や、車両Cの総走行距離を案内する情報が提供されることとなる。
次に、本実施の形態の管理センター200によるガイド情報の配信手順について、図11を参照して説明する。
図11に示すように、管理センター200はまず、上記ガイド情報を生成すると、この生成したガイド情報の配信先及び案内手段を、上記ユーザ情報テーブル225の参照を通じて決定する。そして、管理センター200は、この決定結果に基づき、上記生成したガイド情報を、例えば携帯電話機300にメール配信するとともに、パーソナルコンピュータ310にて閲覧可能なガイド情報の提供サイトに反映させる。
ここで、携帯電話機300に配信されたガイド情報が携帯電話機300のユーザにて閲覧されると、携帯電話機300は、ガイド情報の閲覧応答を管理センター200に送信する。そして、管理センター200は、同管理センター200が送信したガイド情報がユーザに確認されたことを認知するとともに、同ユーザが所有するその他の情報端末については同ガイド情報が閲覧済みである旨を配信する。この結果、パーソナルコンピュータ310にて閲覧可能なガイド情報の提供サイトでは、携帯電話機300にて閲覧されたガイド情報が閲覧済みである旨が案内される。
一方、管理センター200にて、車両情報の発信元となる車両Cや蓄電池Bに異常が発生したことを報知するガイド情報については、その重要度に鑑み、同ガイド情報の閲覧の有無に拘わらず、車両Cもしくは蓄電池Bの異常状態が解消されるまでの間、車両Cや蓄電池Bの異常状態を注意喚起するガイド情報の一斉送信を定期的に実行する。これにより、車両Cのユーザに、車両Cや蓄電池Bに異常が発生したことを注意喚起することが可能になるとともに、この異常状態の解消を促すことが可能となる。
以上説明したように、本実施の形態にかかる車両情報管理システム及び車載情報端末及び車両情報提供装置によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)上記車両Cの状態がその車両情報を管理センター200にアップロードすべく予め規定された状態に遷移したことを条件として、車載情報端末100に収集された車両情報を管理センター200にアップロードすることとした。このため、車両の状態が予め規定された状態に遷移したタイミングで、同状態の遷移が反映された車両Cの車両情報を管理センター200にアップロードすることが可能となる。これにより、車両情報をまさに必要とされるタイミングで、かつ必要とされる情報量だけ管理センター200ーにアップロード可能としつつ、それら車両情報を管理センター200にて管理することができるようになる。さらに、上記車載情報端末100では、車両情報のアップロードの要否が、上記規定された状態に遷移したか否かを基準として判定されることから、車両情報のアップロード条件が車両Cの外部環境に依存することもない。よって、より高い自由度のもとに、車載情報端末100単体で車両情報をアップロードすることが可能となり、より的確なタイミングで車両情報をアップロードすることが可能となる。
(2)上記車両Cの状態が予め規定された状態に遷移したときとして、車両Cの状態に有意な変化が生じたときを対象とし、この有意な変化を示す車両情報を管理センター200にアップロードすることとした。これにより、車載情報端末100からアップロードされる車両情報に基づき車両の状態を把握する上で、有用性の高い車両情報のみを収集することが可能となる。
(3)上記車両Cの有意な変化として、アクセサリーポジションのオン状態からオフ状態への変化、蓄電池Bの充電率の「20%」単位での変化、蓄電池Bの充電の開始・終了、及び異常状態の発生等を規定した。これにより、管理センター200では、車両Cの走行時に適宜更新された走行距離や車両Cの走行に伴い低下した蓄電池Bの充電率を示す情報、蓄電池Bの充電の開始・終了を示す情報、及び異常状態の発生等を示す情報等を的確に取得することが可能となる。よって、車両情報の発信元となる車両Cの状態を、必要最小限の情報量の車両情報に基づいて的確に把握することが可能となる。
(4)上記収集する車両情報に、上記蓄電池Bが充電状態にあるときの充電が完了するまでに要する充電残時間、及び給電プラグPGと蓄電池Bとの接続状態、及び蓄電池Bの劣化状態、及び蓄電池Bの充電状態に相関する走行可能距離、及び蓄電池Bの充電率を含むこととした。これにより、管理センター200では、こうした情報を包含した車両情報に基づいて、車両Cや蓄電池Bの状態を詳細に把握することが可能となる。
(5)上記車両情報のアップロードに際し、その送信時刻を付加することとした。そして、管理センター200に対する車両情報のアップロードエラーが発生したとき、このアップロードエラーとなった車両情報を再アップロードするとともに、この再アップロードする車両情報に付加すべき送信時刻を同車両情報の初回送信時に付加した送信時刻とした。これにより、管理センター200では、車両情報に付加されている送信時刻に基づき、同車両情報によって示される車両Cの該当時刻も併せて把握することが可能となる。また、これにより、車載情報端末100と管理センター200との間での通信環境が悪化したとしても、車両情報とその該当時刻とを管理センター200に的確にアップロードすることが可能となる。
(6)上記車両情報を車両Cの状態を示す複数の項目を含んだ情報として構成し、車両情報をアップロードすべき条件として複数種の条件を規定するとともに該規定した条件の別に車両Cの状態を示す1乃至複数の項目を関連付けした。そして、車両情報のアップロードに際しては、各条件に関連付けられている複数の項目を管理センター200にアップロードすることとした。これにより、車両Cの状態変化を的確に把握することが可能となるとともに、車両Cの状態を伝達する上で必要最小限の情報量の車両情報のアップロードが可能となる。
(7)上記管理センター200にて、上記車両情報に基づき、車両Cの状態をそのユーザに案内するためのガイド情報を生成し、この生成したガイド情報を車両Cの所有者が所有する携帯電話機300やパーソナルコンピュータ310に配信することとした。これにより、車両Cの所有者は、こうした携帯電話機300やパーソナルコンピュータ310を介して提供されるガイド情報に基づき、自己が所有する車両Cの状態を遠隔から把握することが可能となる。また、こうしたガイド情報は、車両Cの状態が規定の条件に推移したことを条件に管理センター200にアップロードされたものであることから、その相乗効果として、車両Cの状態変化が反映された有用なガイド情報を提供することが可能となる。
(8)上記管理センター200により、車両Cの所有者(ユーザ)の別に予め登録した複数の情報端末にそれぞれ該当するガイド情報を配信することとした。これにより、ガイド情報の伝達手段の拡充が図られるようになり、車両Cのユーザにガイド情報をより確実に伝達することが可能となる。
(9)上記管理センター200にて、携帯電話機300やパーソナルコンピュータ310の所有者によるガイド情報の閲覧の有無を各情報端末及び案内手段の別に検知し、ある情報端末でのガイド情報の閲覧有りを検知したとき、当該情報端末と共に登録された他の情報端末に対しては、上記a及びbのいずれかの処理を実行することとした。よって、複数の情報端末を介してガイド情報を配信する上で、同じ内容を示すガイド情報が車両Cのユーザに重複して提供されることもない。これにより、上記管理センター200から配信されるガイド情報の閲覧にかかる利便性が向上されるようになる。
(10)上記管理センター200にて、車両Cもしくは蓄電池Bの異常状態を示す車両情報については、この異常状態が解消されるまでの間、複数の情報端末にそれぞれ該当するガイド情報の一斉配信を定期的に実行することとした。これにより、車両Cや蓄電池Bの異常発生をそのユーザに確実に報知することが可能になるとともに、車両Cや蓄電池Bの異常状態の解消を促すことが可能となる。
(11)上記ガイド情報として、蓄電池B蓄電池の充電残時間を案内する情報、及び給電プラグPGの挿し忘れや接続不良に伴う蓄電池Bの未充電状態、及び蓄電池Bの劣化状態を案内する情報、及び車両Cの走行予定距離に対する不足充電量を案内する情報を、携帯電話機300やパーソナルコンピュータ310に配信することとした。これにより、蓄電池Bが搭載された車両Cを充電する上で、特に、蓄電池Bに対する給電プラグPGの挿し忘れ等に伴う蓄電池Bの充電が開始されていない状況や、蓄電池Bの充電率では車両Cに設定した目的地に到着することができない状況等、車両Cのユーザに不利益となる状況を予め案内することが可能となる。これにより、蓄電池Bの状態の案内を通じて、蓄電池Bや車両Cの利便性の向上が図られるようになる。
(12)上記管理センター200に、車両情報が登録される車両データベース211と、車両の故障履歴が登録される故障履歴データベース212と、車両の車種毎の統計データが登録される統計データベース213とを備える構成とした。そして、それら各データベース211〜213に登録されている情報を加味して上記ガイド情報を生成することとした。このため、上記アップロードされた車両情報を車両データベース211にて一括管理することが可能となるとともに、ガイド情報の提供先となる車両Cの車種毎に特有の故障履歴や統計データ等を踏まえたガイド情報の生成が可能となる。これにより、車両Cや蓄電池Bについての案内を、より詳細に行うことが可能となる。
(13)上記管理センター200に、上記車両情報に基づき車両Cのユーザの行動を分析する行動分析部222aを備える構成とし、この行動分析部222aによる分析結果も加味して上記ガイド情報を生成することとした。これにより、車両のドライバの行動パターンを反映したガイド情報を生成することが可能となり、ひいては、ドライバの行動パターンに応じたガイド情報を提供することが可能となる。
(14)上記ガイド情報の配信先を、情報端末毎及び案内手段毎に各別のIDで管理することとした。これにより、ガイド情報の配信先を容易に決定することが可能になるとともに、各情報端末の機能を利用したガイド情報の案内手段も個別に設定することが可能となる。また、こうした情報端末毎及び案内手段毎に規定したIDと上記通知内容毎に規定したIDとに基づき、上記ガイド情報の配信及び閲覧状況の確認を行うことにより、各情報端末や案内手段を利用したガイド情報の配信を的確に行うことが可能となる。
(15)上記管理センター200に、上記ガイド情報を生成するガイド情報生成部223と、この生成したガイド情報を該当する車両Cのユーザが所有する携帯電話機300やパーソナルコンピュータ310に配信するガイド情報配信部200Sとを備えることとした。このため、こうした管理センター200では、車両Cから収集した車両情報に基づき、この車両Cや同車両Cに搭載された蓄電池Bの状態を案内可能なガイド情報を生成、配信することが可能となる。
なお、上記実施の形態は、以下のような形態をもって実施することもできる。
・上記ガイド情報の提供サイトを、上記ガイド情報配信部200Sによって構成することとした。これに限らず、ガイド情報の提供サイトを、上記ガイド情報生成部223にて生成されたガイド情報に基づきその案内を行う、管理センター200とは別体の専用のベンダーによって構成することも可能である。
・上記管理センター200を、上記車両情報収集サーバ210と顧客情報サーバ220とによって構成することとした。これに限らず、それら車両情報収集サーバ210及び顧客情報サーバ220に相当する機能を有した1つのサーバによって管理センター200を構成することも可能である。
・上記ガイド情報の生成に供される各別のデータベース等として、車両データベース211、統計データベース213、ユーザ行動データベース221、通知内容データベース224、及びユーザ情報テーブル225を備える構成とした。これに限らず、こうした複数のデータベース等に代えて、上記車両情報や故障履歴、統計データ等の各種情報が登録された1つのデータベースを用いることも可能である。また、上記ガイド情報とは、管理センター200にアップロードされた車両情報に基づき生成される情報であればよく、各データベース211〜213、221、224、及びユーザ情報テーブル225を割愛する構成とすることも可能である。この場合には、予め作成した所定のプログラムによって、上記ガイド情報を生成することとなる。
・上記ガイド情報として、先の図3〜図6に例示した通知内容のガイド情報を生成することとした。これに限らず、車両Cのユーザに提供するガイド情報としては、車両Cや蓄電池Bの状態をそのユーザに通知可能な内容であればよく、例えば、車載情報端末100からアップロードされた車両情報をもってガイド情報とすることも可能である。この場合には、携帯電話機300やパーソナルコンピュータ310へのガイド情報の配信が、管理センター200にアップロードされたガイド情報の携帯電話機300やパーソナルコンピュータ310への転送として行われる。この他、ガイド情報としては、任意の通知内容及び文言を設定することが可能である。
・上記管理センター200にて、車両Cもしくは蓄電池Bの異常状態を示す車両情報については、この異常状態が解消されるまでの間、複数の情報端末にそれぞれ該当するガイド情報の一斉配信を定期的に実行することとした。これに限らず、車両Cや蓄電池Bの異常状態を注意喚起するガイド情報の一斉配信を、車両Cや蓄電池Bの発生後、それらの異常の解消に必要とされる所定時間が経過したことを条件に終了することも可能である。またこの他、車両Cや蓄電池Bの異常状態を注意喚起するガイド情報を、その他のガイド情報と同等に取り扱うことも可能である。
・上記管理センター200にて或る情報端末でのガイド情報の閲覧有りを検知したとき、この情報端末と共に登録された他の情報端末に対しては、
a.該当するガイド情報の配信を行わない、及び
b.該当するガイド情報が閲覧済みである旨の配信を行う
のいずれかの処理を実行することとした。これに限らず、ガイド情報の閲覧の有無に関わらず、車両Cのユーザが所有する全ての情報端末に対して上記生成したガイド情報を配信するようにしてもよい。
・上記情報端末及びガイド情報の案内手段の別に、IDa1〜IDa3、IDb1〜IDb4等を規定するとともに、上記通知内容データベース224に登録されたガイド情報による通知内容の別にIDを規定することとした。そして、こうしたIDを利用して、ガイド情報の配信先、閲覧状況、及び通知内容等を管理することとした。これに限らず、ガイド情報の配信先、閲覧状況、及び通知内容等の管理さえできれば、上記IDを割愛することも可能である。この場合には、例えば、ガイド情報の配信先の管理を、各情報端末の名称等を用いて行うことが可能である。
・上記ガイド情報の配信及び閲覧状況の管理を、上記情報端末及び各情報端末におけるガイド情報の案内手段を単位として行うこととした。これに限らず、ガイド情報の配信及び閲覧状況の管理を、各情報端末のみを単位として行うことも可能である。この場合には、例えば、1つの情報端末でのガイド情報の案内手段が、メール、音声案内、及びアプリケーションの3種類存在したとしても、いずれか1つの手段のみに対するガイド情報の配信及び閲覧状況の管理を行うこととなる。
・上記管理センター200により、車両Cの所有者(ユーザ)の別に予め登録した複数の情報端末にそれぞれ該当するガイド情報を配信することとした。これに限らず、ガイド情報の配信先とは、車両Cのユーザが所有する一の情報端末であってもよい。
・上記管理センター200にて、上記車両情報に基づき、車両Cの状態をそのユーザに案内するためのガイド情報を生成し、この生成したガイド情報を車両Cの所有者が所有する携帯電話機300やパーソナルコンピュータ310に配信することとした。これに限らず、管理センター200にアップロードされた車両情報の利用態様とは任意であり、例えば、上記ガイド情報の生成及び配信を行わずに、管理センター200に収集された車両情報を道路交通情報の生成や車種毎の統計データの生成に利用することも可能である。
・上記車両情報を車両Cの状態を示す複数の項目を含んだ情報として構成し、車両情報をアップロードすべき条件として複数種の条件を規定するとともに該規定した条件の別に車両Cの状態を示す1乃至複数の項目を関連付けすることとした。これに限らず、上記車両情報を、例えば蓄電池Bの充電率のみを示す情報とし、上記車両情報のアップロード条件を満たすことを条件に、蓄電池Bの充電率を示す情報のみを管理センター200にアップロードするようにしてもよい。
・上記管理センター200に対する車両情報のアップロードエラーが発生したとき、このアップロードエラーとなった車両情報を再アップロードするとともに、この再アップロードする車両情報に付加すべき送信時刻を同車両情報の初回送信時に付加した送信時刻とした。これに限らず、上記管理センター200に対する車両情報のアップロードエラーが発生したとき、このアップロードエラーとなった車両情報を車載情報端末100にて再度収集し、この収集した車両情報にその送信時刻を付加して、この送信時刻を付加した車両情報をアップロードすることも可能である。この場合にも、車両情報に付加された送信時刻と、同車両情報によって示される車両Cの該当時刻との誤差を抑制することは可能である。またこの他、アップロードエラーとなった車両情報の再アップロードを行わないことも可能である。同様に、上記アップロード部102のタイマ102aを割愛する構成とし、車両情報に対する送信時刻の付加を行わないことも可能である。この場合には、例えば、車両情報が管理センター200にアップロードされた時刻を、同車両情報によって示される車両Cの状態の該当時刻として取り扱うこととなる。
・上記車両情報として、蓄電池Bの充電率の上昇の推移を示す充電情報を収集するとともに、この収集した充電情報に基づくガイド情報を車両Cのユーザに提供することとした。これに限らず、蓄電池Bの自己放電等を通じて蓄電池Bの充電率が低下する場合には、例えば「5%」単位での蓄電池Bの充電率の減少を上記車両情報のアップロード条件としてもよい。この場合には、車両Cに搭載された蓄電池Bの充電率が自己放電等に起因して低下していることを遠隔から把握することが可能となる。
・上記収集する車両情報に、上記蓄電池Bが充電状態にあるときの充電が完了するまでに要する充電残時間、及び給電プラグPGと蓄電池Bとの接続状態、及び蓄電池Bの劣化状態、及び蓄電池Bの充電状態に相関する走行可能距離、及び蓄電池Bの充電率の全てを含むこととした。これに限らず、車両情報とは、それら各項目の1つのみを示す情報であってもよい。要は、管理センター200にアップロードする車両情報とは、車両Cや蓄電池Bの状態を示すことが可能な情報であればよく、例えば蓄電池Bの規格等を示す情報であってもよい。
・上記各実施の形態では、車両Cの状態が図2に例示したアップロード条件を満たしたことを条件として、車両情報のアップロードを行うこととした。これに限らず、例えば、上記電子制御装置群130等の制御装置が停止状態から起動状態に変化したこと、もしくは各制御装置が起動状態から停止状態に変化したことを条件として、車両情報のアップロードを行うことも可能である。この場合には、車両Cの状態を制御する各制御装置の動作状態に基づく車両情報のアップロードが可能となる。なお、この場合であれ、上記(2)、(3)に準ずる効果を得ることは可能である。この他、車両情報のアップロード条件とは、車両Cの状態が変化したことを条件とするものであればよく、例えば、所定時間が経過したことを条件に車両Cの状態が変化したとして車両情報のアップロードを行うことも可能である。
・上記車両情報のアップロード条件の1つとして、車両Cのアクセサリーポジション(ACC)のオン状態からオフ状態への変化を規定した。これに限らず、車両Cのイグニッションがオン状態からオフ状態に変化したときにも、車両Cが走行状態から停車状態に遷移したと推測することが可能であり、このことをもって上記車両情報のアップロード条件が成立したとすることも可能である。そして、この場合にも、図2に例示するように、こうしたイグニッションがオン状態からオフ状態に変化したことを条件に、蓄電池Bの現在のバッテリ量、現在時刻等の各項目を示す車両情報を管理センター200にアップロードすることができる。また、上記車両バスBSの活性化状態から不活性化状態への変化を、上記車両情報のアップロード条件の1つとして規定し、この条件を満たしことを条件に、図2に例示するように、蓄電池Bの現在のバッテリ量、現在時刻等の各項目を示す車両情報を管理センター200にアップロードすることも可能である。この場合には、蓄電池Bの充電完了や車両Cの走行終了等、車両Cの状態が動的な状態から静的な状態に変化したことを基準として、車両情報をアップロードすることが可能となる。これにより、安定した状態に遷移したときの車両Cの状態を示す車両情報や、車両Cが動的な状態にあるときに適宜更新された車両情報をまとめてアップロードすることが可能となる。この他、上記車両情報のアップロード条件として、車両Cのイグニッションのオフ状態からオン状態への変化、及びアクセサリーポジションのオフ状態からオン状態への変化を規定することも可能である。この場合には、車両Cが停車状態から走行状態に変化したときの車両Cの状態を示す車両情報や、同車両Cの停車中に累積、更新された車両情報をまとめて管理センター200にアップロードすることが可能となる。同様に、上記車両情報のアップロード条件として、車両バスBSの不活性化状態から活性化状態への変化を規定することも可能である。この場合には、蓄電池Bの充電開始や車両Cの走行開始等、車両Cの状態が静的な状態から動的な状態に変化したことを基準として、車両情報を管理センター200にアップロードすることが可能となる。これにより、動的な状態に遷移したときの車両Cの状態を示す車両情報や、車両Cが静的な状態にあるときに累積された車両情報をまとめてアップロードすることが可能となる。またこの他、車両Cに生じた変化が有意であるか否かに拘わらず、車両Cの状態が予め規定した状態に遷移したことを条件に上記車両情報をアップロードするものであれば本発明の適用は可能であり、車両Cのアップロード回数の低減を図ることは可能である。
・上記車両情報収集部101に収集された車両情報を適宜更新し、この更新された最新の車両情報を管理センター200にアップロードすることとした。これに限らず、車両情報収集部101に収集された車両情報を適宜蓄積し、そのアップロード条件を満たしたことを条件に、車両情報収集部101に蓄積された車両情報の全てを管理センター200にアップロードすることも可能である。この場合であれ、管理センター200に対する車両情報のアップロード回数を低減することが可能となり、車載情報端末100と管理センター200との間の通信量の低減を図ることが可能となる。またこの場合には、管理センター200は、車両情報収集部101に収集された車両情報の全てを取得することが可能となり、車両Cが状態遷移するまでの車両情報の推移を併せて取得することが可能となる。
・上記情報端末として、携帯電話機300やパーソナルコンピュータ310を用いることとしたが、情報端末とは、ユーザが所有して、音声や画像等を通じて上記ガイド情報を案内可能な端末であればよい。