JP3895591B2 - 釣竿 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は釣竿、特に、竿先側竿体が竿元側竿体に挿入可能な釣竿に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の釣竿にはいわゆる振り出し竿が存在する。この振り出し竿は、互いに直径の異なる複数本の竿体から構成され、竿元側の竿体ほどその直径が大きくなり、竿先側の竿体がその竿元側に位置する竿体の内部に挿入できるようになっている。そして、最も竿元側の部分を構成する竿体、これを元竿を称するが、この元竿に、それよりも竿先側の竿体を順次挿入することによりコンパクトな状態にすることができる。尚、元竿の竿先側の竿体は一般に元上竿と称される。
【0003】
一方、釣りを行う際には、穂先竿から順次引き出していって使用するが、この際、竿先側の竿体の竿元側端部がそれより竿元側の竿体の竿先側端部に嵌合することによって、竿先側の竿体が竿元側の竿体から抜けないようになっている。このようにして元竿から穂先竿まで一直線に連結された状態として使用する。
【0004】
しかしながら状況によって竿の使用長さを変更できるようにした釣竿も存在する。これは、いわゆるズーム機構を採用したズーム式の釣竿であって、例えば、元竿に元上竿を挿入した状態、一般には元上竿のほとんどの領域を元竿内に挿入することから収納状態あるいは収縮状態とも称されるこの状態において、元上竿の竿元側端部が元竿の竿元側端部と嵌合するように構成されており、元竿の嵌合部と元上竿の嵌合部との間の摩擦抵抗によってその状態を保持する構成となっている。従って、元上竿を元竿から最も引き出した状態(これは引出状態あるいは伸張状態とも称される)に固定する他に、収縮状態でも固定することができるため、釣り人はこれら二つの固定状態を適宜使い分けることによって竿の使用長さを状況に応じて変更しながら釣りを行うことができるのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、現状の構成においては、二つの竿体の嵌合、即ち摩擦によって各固定状態に固定する構成であるため、固定力は竿体の寸法精度に起因することとなり、表面状態も含めて高い寸法精度が要求される。そのうえ、環境変化や経時変化、あるいは摩耗による等による固定力の減少やバラツキをも考慮して設計、作製することが必要であるという製造管理上の問題点を有している。更に、固定力が安定するには所定の時間がかかり、従って、安定するまでは必要以上の固定力が発生して釣り人にとっては使いにくい点もあった。
【0006】
それゆえに本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされ、竿体を固定状態に従来に比して確実に固定することができる釣竿を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決すべくなされたものであり、本発明に係る釣竿は、竿元側竿体と、該竿元側竿体に引き出し可能に挿入された竿先側竿体とを備え、竿の使用長さを変更できるように、竿元側竿体からの引出長さが異なる二以上の固定状態に竿先側竿体を固定可能に構成された釣竿において、互いに引っかかり合う引っかけ部が竿元側竿体と竿先側竿体のそれぞれの竿元側端部に設けられ、竿元側竿体と竿先側竿体のうちの少なくとも一方は径方向に弾性変形可能な可動片を備え、該可動片に引っかけ部が設けられており、竿先側竿体の収納状態では、可動片が径方向に弾性変形することにより、両竿体の引っかけ部同士が互いに引っかかり合って竿先側竿体の竿元側竿体に対する軸線方向の移動が阻止されるように構成され、竿先側竿体の伸張状態では、前記竿先側竿体の竿元側外周面が前記竿元側竿体の竿先側内周面に嵌合することによって竿先側竿体が固定されることを特徴とする。
【0009】
また、可動片は、軸線方向に延びていてその先端部に引っかけ部が設けられていることが好ましい。
【0010】
更に、可動片は、軸線方向のスリットを有する略環状の可動片であることが好ましい。
【0011】
また、二以上の固定状態のうち、竿元側竿体からの引出長さが最小である固定状態において、引っかけ部同士が引っかかり合うように構成されていることが好ましい。
【0013】
更に、竿元側竿体は、両端部間の所定箇所にも引っかけ部を有していることが好ましい。
【0014】
また、一方の竿体の引っかけ部は凹状引っかけ部で、他方の竿体の引っかけ部は凹状引っかけ部に係合する凸状引っかけ部であり、一方の竿体を他方の竿体に対して軸線まわりに相対回転させることによって両引っかけ部の引っかかり状態が解除されるように構成されていることが好ましい。
【0015】
また、互いに引っかかり合う引っかけ部が両竿体にそれぞれ軸線方向に所定間隔離間して複数組設けられ、少なくとも一の固定状態において複数組の引っかけ部同士が引っかかり合うことが好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る釣竿の一実施形態について、図1を参酌しつつ説明する。
図1は、本実施形態における釣竿の竿尻側の所定領域を概略的に示した断面図であり、元竿1に元上竿2が最大限挿入された、いわゆる収縮状態を示している。尚、元上竿2は、元竿1に引き出し可能に挿入されていて、元竿1に対して伸縮自在となっており、本実施形態において元上竿2が竿先側竿体に、元竿1が竿元側竿体に該当する。
【0017】
元竿1は、例えば繊維強化プリプレグ等から形成された竿体素材からなる筒状の竿体本体3と、該竿体本体3の竿元側端部に装着された尻栓4とを備えている。竿体本体3は、竿先側に向けて徐々にあるいは段階的に細くなった先細り形状であり、該竿体本体3の竿元側端部内周面に雌ねじ部5が形成されて前記尻栓4が螺着されている。
【0018】
該尻栓4は、筒状の尻栓本体6(ストッパー部材)と該尻栓本体6の竿元側に装着されたゴム製や金属製や合成樹脂製のキャップ部7とを有しており、尻栓本体6は合成樹脂から構成され、その竿先側端部外周面には前記雌ねじ部5と螺合する雄ねじ部8が形成されている。合成樹脂としては、例えばポリアセタール樹脂(ポリオキシメチレン樹脂(POM樹脂))やポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂を使用できる。
【0019】
一方、元上竿2は、例えば元竿1と同様に形成される竿体素材からなる筒状の竿体本体9と、竿体本体9の竿元側端部に装着された元上尻栓10とを備えている。元上竿2も竿体本体9の竿元側端部内周面に雌ねじ部11が形成されて元上尻栓10は竿体本体9に螺着している。元上尻栓10は、竿先側端部外周面に前記雌ねじ部11と螺合する雄ねじ部12が形成された筒状の元上尻栓本体13と、該元上尻栓本体13の竿先側を閉塞するゴム製や金属製や合成樹脂製の座体14とを有しており、元上尻栓本体13は合成樹脂や金属から構成されるが、特に、ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT)が好ましく、特にガラス入りのPBTが好ましい。尚、座体14はゴム製が好ましい。尚、元上竿2が尻栓本体6の竿元側端面6a(ストッパー面)に当接することで収縮状態が定まる。
【0020】
そして、尻栓本体6と元上尻栓本体13とに、互いに引っかかり合う引っかけ部がそれぞれ形成されており、両引っかけ部同士が引っかかり合うことにより、元上竿2の元竿1に対する軸線方向の移動を阻止して元上竿2を収縮状態に固定する構成となっている。即ち、尻栓本体6の竿先側には、前記雄ねじ部8を有する外壁部20の内側に、所定の環状隙間を介して薄肉略環状の可動片21が外壁部20と略同心円上に形成されており、外壁部20と可動片21とは竿元側で互いに断面視略コの字状に連結されている。従って、可動片21はその基端部が竿元側にまた先端部が竿先側になるように軸線方向に延びており、径方向に弾性変形可能である。該可動片21の先端部、即ち、竿先側端部に引っかけ部が形成されている。該可動片21の引っかけ部は、可動片21の内周面に中心側に向けて径方向に突出形成された凸状引っかけ部22であり、該凸状引っかけ部22も略環状に形成されている。尚、可動片21には、その先端部から軸線方向に所定長さ延びたスリットが一カ所あるいは所定角度あけて複数箇所形成されることが好ましく、これにより弾性変形がより一層容易となる。
【0021】
また、元上尻栓本体13の外周面には、竿元側端縁から所定長さ中央よりの位置に引っかけ部が形成されている。該引っかけ部は、尻栓4側の凸状引っかけ部22が係合可能な凹状引っかけ部としての環状溝23であり、周方向に全周に亘って形成されている。尻栓本体6と元上尻栓本体13の両方あるいはいずれか一方を滑り性のよい合成樹脂、例えばPOM樹脂から構成すれば、図1の引っかかり状態において尻栓4をスムーズに回転させて元竿1から尻栓4を外すことができる。
【0022】
また、尻栓本体6の可動片21の先端部内周面、及び、元上尻栓本体13の竿元側端部外周面にはそれぞれテーパ部が形成されており、更に、本実施形態では元上尻栓本体13のテーパ率が可動片21のそれよりも小さくなっている。
【0023】
尚、元上尻栓本体13を尻栓本体6と同様に合成樹脂から構成してその竿元側所定領域を薄肉として径方向に弾性変形可能な可動片として構成することも可能である。
【0024】
以上のように構成された釣竿にあっては、収縮状態において両引っかけ部同士が引っかかり合うことで元上竿2の元竿1に対する軸線方向の移動が阻止されて、元上竿2は図1に示す収縮状態に固定される。従来の嵌合による固定方法に比して引っかけ部同士の引っかかりによって固定する方法ゆえに、固定状態の安定性が高く、確実に固定することができる。また、摩耗や経時変化による影響も少なく長期間安定した固定力を得ることが可能である。しかも、嵌合に比して寸法精度が要求されないため製造も容易であり寸法管理の点でも利点が大きく、低コストに製造することができる。
【0025】
また、可動片21が径方向に弾性変形することによって引っかかり合うと共にその引っかかり合い状態が解除される構成なるため、簡易な構成で容易に引っかかり合う状態とすることができると共にその解除も容易である。可動片21は周方向に延びたものにすることも可能であるが、本実施形態のように軸線方向に延びた形状とすることにより元上竿2の引き出し及び挿入操作に対応して変形してスムーズに引っかかり状態やその解除状態とすることができる。特に、可動片21をスリットを有する略環状の可動片とすることにより、引っかかり状態の確実性が高まると同時に弾性変形もスムーズとなる。
【0026】
更に、元上竿2は元竿1からの引出長さが短くなるほど、より確実性をもって固定される必要がある。これは元上竿2に限られず他の竿先側竿体でも同様であるが、竿先側竿体は竿元側竿体に挿入した状態で持ち運ばれることが多く、その時に容易に竿元側竿体との固定状態が解除されないことが好ましいためである。
本実施形態では収縮状態と伸張状態という二つの固定状態を持っており、無論、収縮状態は伸張状態に比して元竿1からの引出長さが小さい。即ち、本実施形態では、二つの固定状態のうち、引出長さが最小(この場合は引出長さが小さい方)の固定状態である収縮状態において引っかけ部同士が引っかかり合って元上竿2を固定する構成であり、引っかかり合いによる固定手法による効果が大きい。
【0027】
しかも、本実施形態では、元上竿2と元竿1のそれぞれの竿元側端部に引っかけ部が設けられて、収縮状態は即ち元上竿2が元竿1に最大限挿入されたときである。従って、竿の使用長さを元竿1の略全長分変更することができてズーム機構の効率がよい。
【0028】
尚、本実施形態では元上尻栓10に元上竿2側の引っかけ部を設けていたが、竿体素材の外周面あるいは内周面に引っかけ部を直接形成することもできる。例えば、図2には、元上竿2の竿体本体9を構成する竿体素材の外周面に周方向全周に亘って環状溝23を形成し該環状溝23によって凹状引っかけ部を構成したものを示している。
【0029】
尚、元上竿2を元竿1から最大限引き出した状態(伸張状態)も従来同様に固定状態であり、その伸張状態においては、元上竿2の竿元側端部外周面が元竿1の竿先側端部内周面に嵌合することによって元上竿2がその状態に摩擦により固定される従来同様の構成の他、伸張状態においても引っかけ部同士が引っかかり合って元上竿2が固定されるようにしてもよい。
例えば、図3に示すように、元竿1の竿先側端部にストッパー部材としての玉口ストッパー30を装着し、該玉口ストッパー30に先端部が竿元側を向いた可動片31を設けてその先端部に凸状引っかけ部32を形成する一方、元上竿2には竿体本体9(竿体素材)の外周面に凹状引っかけ部としての環状溝23を形成する。
【0030】
また、上記実施形態では、収縮状態と伸張状態の二つの固定状態を持つ場合について説明したが、例えば収縮状態と伸張状態との間の所定箇所にも別途の固定状態を一カ所あるいは複数箇所持つ構成としてもよい。
【0031】
例えば、図4は、元上竿2を元竿1内に長さLだけ挿入した状態を示している。元上竿2は、軸線方向に所定間隔をあけて凹状引っかけ部が複数設けられている。具体的には、竿元側端部、該竿元側端部から竿先側に長さLの箇所、及び、竿元側端部から竿先側に長さ2Lの箇所の合計3カ所に、図5(イ),(ロ)及び図6(イ)のように、凹状引っかけ部としての環状溝23が竿体本体9(竿体素材)に全周に亘って形成されている。一方、元竿1は、凸状引っかけ部を複数有しており、図5(ロ)及び図6(イ),(ロ)のように、竿元側端部と竿先側端部の他に、竿先側端部から竿元側に長さLの箇所にも、ストッパー部材を備えている。竿元側端部においては、図6(ロ)の如く、図2の構成と同様に尻栓4に可動片21が設けられており、竿先側端部においては、図5(ロ)の如く、図3と同様に可動片31を有する玉口ストッパー30が装着されている。そして、両端部間の中途位置には、図6(イ)の如く、ストッパー部材として中間ストッパー40が装着されている。該中間ストッパー40は、先端部に凸状引っかけ部42を有して軸線方向に延びた可動片41を備え、竿体本体3の内周面に固着されている。
【0032】
該構成の場合、元上竿2を最大限挿入した収縮状態においては元上竿2の竿元側端部の環状溝23に尻栓4の可動片21の凸状引っかけ部22が引っかかり、元上竿2を最大限引き出した伸張状態においては元上竿2の竿元側端部の環状溝23に玉口ストッパー30の可動片31の凸状引っかけ部32が引っかかる。そして、その伸張状態から長さLだけ元上竿2を元竿1に挿入すると、図4及び図5(ロ)及び図6(イ)のように、竿元側端部の環状溝23に中間ストッパー40の凸状引っかけ部42が引っかかると共に、竿元側端部から長さLの位置の環状溝23には玉口ストッパー30の凸状引っかけ部32が引っかかる。また、その固定状態から更に長さLだけ元上竿2を元竿1に挿入すると、竿元側端部から長さLの位置の環状溝23に中間ストッパー40の凸状引っかけ部42が引っかかると共に、竿元側端部から長さ2Lの位置の環状溝23に玉口ストッパー30の凸状引っかけ部32が引っかかる。このようにこれら二つの固定状態では、軸線方向に所定間隔離間した二組の引っかけ部同士が共に引っかかり合うので、一組のみの引っかけ部同士が引っかかり合う場合に比して確実に固定状態が維持される。無論三組以上引っかかり合う構成でもよい。また、元上竿2に間隔Lをおいて複数の環状溝23を形成しているので、竿の使用長さをL刻みで変更することができる。このように、元上竿2の両端部間に軸線方向に間隔をおいて凹状引っかけ部を複数設けることにより、収縮状態と伸張状態の他にも別途複数の固定状態を有することとなり、より多様な釣り条件に対応することが可能となる。特に、元上竿2に三つ以上の引っかけ部が軸線方向に一定間隔毎に設けられることにより、元上竿2を次の引っかけ部の位置まで挿入したり引き出したりすることによって竿の使用長さを一定間隔毎に容易に変更することができる。尚、図4では元上竿2の両端部間に合計2つの環状溝23を形成したが、両端部間に凹状引っかけ部を一つ設けたり、逆に3つ以上設けることも可能である。また、中間ストッパー40も軸線方向に間隔をおいて複数配置していもよい。更に、一の固定状態において玉口ストッパー30と中間ストッパー40が共に引っかかる構成としたが、この組み合わせの他にも例えば中間ストッパー40と尻栓4との組み合わせでもよい。
【0033】
尚、上記実施形態では凹状引っかけ部として環状溝23を採用したが、凹状引っかけ部の構成も適宜設計変更可能である。例えば、周方向に所定長さを有する凹状引っかけ部を周方向に所定角度あけて複数箇所設け、凸状引っかけ部もこれに対応した位置に設ける。この場合、例えば元竿1を元上竿2に対して軸線まわりに所定角度相対回転させると、可動片が径方向に弾性変形しながら凸状引っかけ部が凹状引っかけ部から外れて凹状引っかけ部が形成されていないもとの外周面上に乗り上げ、これによって両引っかけ部同士の引っかかり状態が解除される。
更に、凹状引っかけ部の周方向両端部をテーパ状に形成すれば、解除をより一層スムーズに行うことができる。例えば、凹状引っかけ部の底面が平坦面となるように外周面を断面視直線的に削ることも可能である。
尚、凹状引っかけ部及び凸状引っかけ部は、例えば略180度離間して二カ所に設けたり、略120度離間して3カ所に設けたり、略90度離間して4カ所に形成したりすることが好ましい。
【0034】
尚、上記実施形態では、元上竿2に凹状引っかけ部を、元竿1に凸状引っかけ部を設けたが、逆の構成であってもよい。
その一例を図7に示しており、この構成では、尻栓4の内面に竿先側に向かって突出する薄肉略環状の可動片50を形成している。該可動片50にはスリット51が形成されて径方向の弾性変形を容易にしている。そして、可動片50の外周面には、所定角度毎に凹状引っかけ部52が形成されている。一方、元上尻栓10の元上尻栓本体13には、その竿元側端部に内側に向けて環状フランジ部53が延設されており、該環状フランジ部53の内周面に、所定角度毎に凸状引っかけ部54が形成されている。図7の状態は、両引っかけ部52,53同士が係合した状態にあり、この状態から上述したのと同様に、元竿1を元上竿2に対して所定角度回転させると、両引っかけ部52,53の引っかかり状態が解除されて、元上竿2が元竿1に対して竿先側に移動可能となる。尚、尻栓4は例えばPOM樹脂から一体的に成形される。
【0035】
更に、元上竿2と元竿1との組み合わせについて説明したが、元上竿2とその竿先側の竿体との組み合わせなどにも適用可能であり、種々の竿元側竿体と竿先側竿体とに適用可能である。
【0036】
また、尻栓や元上尻栓等の構造についても適宜設計変更可能であり、その取付構造も種々変更可能である。例えば、図8のように、竿体本体3の内周面に凹部60を形成すると共に、尻栓4の外周面には凹部60に係合可能な突部61を形成し、突部61と凹部60との係合により尻栓4を竿体本体3に着脱可能に装着する構成を採用することもできる。この場合、上述したのと同様に、尻栓4を竿体本体3に対して相対的に回転させることによって突部61と凹部60との係合状態が解除されて尻栓4を取り外すことができる。
【0037】
【発明の効果】
以上のように、互いに引っかかり合う引っかけ部を両竿体に設けたことにより、竿体を固定状態に従来に比して確実に固定することができ、当初から安定した固定力が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における釣竿の要部断面図。
【図2】他の実施形態における釣竿の要部断面図。
【図3】本発明の釣竿の要部断面図。
【図4】他の実施形態における釣竿の要部断面図。
【図5】(イ)及び(ロ)はそれぞれ図4のA部及びB部の拡大図。
【図6】(イ)及び(ロ)はそれぞれ図4のC部及びD部の拡大図。
【図7】他の実施形態における釣竿の要部断面図。
【図8】他の実施形態における釣竿の要部断面図。
【符号の説明】
1…元竿(竿元側竿体)、2…元上竿(竿先側竿体)、3,9…竿体本体、4…尻栓(ストッパー部材)、6…尻栓本体(ストッパー部材)、21,31,41,50…可動片、22,54…凸状引っかけ部、23…環状溝(凹状引っかけ部)、30…玉口ストッパー(ストッパー部材)、40…中間ストッパー(ストッパー部材)、52…凹状引っかけ部
Claims (7)
- 竿元側竿体(1)と、該竿元側竿体(1)に引き出し可能に挿入された竿先側竿体(2)とを備え、竿の使用長さを変更できるように、竿元側竿体(1)からの引出長さが異なる二以上の固定状態に竿先側竿体(2)を固定可能に構成された釣竿において、
互いに引っかかり合う引っかけ部(22,23)が竿元側竿体(1)と竿先側竿体(2)のそれぞれの竿元側端部に設けられ、竿元側竿体(1)と竿先側竿体(2)のうちの少なくとも一方は径方向に弾性変形可能な可動片(21)を備え、該可動片(21)に引っかけ部(22)が設けられており、竿先側竿体(2)の収納状態では、可動片(21)が径方向に弾性変形することにより、両竿体(1,2)の引っかけ部(22,23)同士が互いに引っかかり合って竿先側竿体(2)の竿元側竿体(1)に対する軸線方向の移動が阻止されるように構成され、竿先側竿体(2)の伸張状態では、前記竿先側竿体(2)の竿元側外周面が前記竿元側竿体(1)の竿先側内周面に嵌合することによって竿先側竿体(2)が固定されることを特徴とする釣竿。 - 可動片(21)は、軸線方向に延びていてその先端部に引っかけ部(22)が設けられている請求項1記載の釣竿。
- 可動片(21)は、軸線方向のスリットを有する略環状の可動片である請求項2記載の釣竿。
- 二以上の固定状態のうち、竿元側竿体(1)からの引出長さが最小である固定状態において、引っかけ部(22,23)同士が引っかかり合うように構成されている請求項1乃至3の何れかに記載の釣竿。
- 竿元側竿体(1)は、両端部間の所定箇所にも引っかけ部(42)を有している請求項1乃至4の何れかに記載の釣竿。
- 一方の竿体(2)の引っかけ部は凹状引っかけ部で、他方の竿体(1)の引っかけ部は凹状引っかけ部に係合する凸状引っかけ部であり、一方の竿体(2)を他方の竿体(1)に対して軸線まわりに相対回転させることによって両引っかけ部の引っかかり状態が解除されるように構成されている請求項1乃至5の何れかに記載の釣竿。
- 互いに引っかかり合う引っかけ部が両竿体(1,2)にそれぞれ軸線方向に所定間隔離間して複数組設けられ、少なくとも一の固定状態において複数組の引っかけ部同士が引っかかり合う請求項1乃至6の何れかに記載の釣竿。
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