JP3892400B2 - 含フッ素共重合体、含フッ素共重合体を含む溶液および含フッ素共重合体からなる成形体 - Google Patents
含フッ素共重合体、含フッ素共重合体を含む溶液および含フッ素共重合体からなる成形体 Download PDFInfo
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Description
【発明の技術分野】
本発明は、含フッ素共重合体、含フッ素共重合体を含む溶液および含フッ素共重合体からなる成形体に関する。さらに詳しくは、本発明は、可視光領域の光透過性を実質的に損なうことなく、良好な低屈折率特性、良好な溶融加工性を有し、かつ、有機溶媒可溶な軟質含フッ素共重合体、該含フッ素共重合体を含む溶液および含フッ素共重合体からなる成形体に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】
含フッ素共重合体は、含フッ素単量体であるフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、クロロトリフルオロエチレン、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)、パーフルオロ(メチルビニルエーテル)などを共重合反応することにより得られ、エラストマー領域から樹脂領域まで様々な特性を有しているが、特に含フッ素体であることにより、高温での熱安定性や極低温での靱性および柔軟性を有し、さらには、耐薬品性に優れ、化学的に非常に安定で、非粘着性、低摩擦特性、電気的な諸特性にも優れるなど、非常に優れた特性を備えている。これらのことから含フッ素共重合体は、半導体、自動車、建築、電気・電子、食品分野など様々な分野に用いられている。
【0003】
本発明者らは、このような含フッ素共重合体について研究を重ねた結果、特開2002−293953号公報(特許文献1)にて、透明性に優れかつ低屈折率性を有するテトラフルオロエチレン/パーフルオロ(エチルビニルエーテル)二元共重合体(以下、TFE/FEVE樹脂)などを提案している。しかしながら、この含フッ素共重合体は溶媒に不溶性であるため、溶媒キャスト法によるフィルムの作成ができず、均一な薄いフィルムを作成することは困難であった。
【0004】
また、TFE/FEVE樹脂においては、FEVE含量を例えば、1〜10重量%にまで高めることにより低融点化(例:融点280℃)が達成でき、さらにFEVE含量を例えば11〜15重量%にまで高めることにより得られるTFE/FEVE樹脂は、260℃以下においては融点が検出できなくなり非晶質共重合体となる。
【0005】
しかしながら、このTFE/FEVE樹脂は「比溶融粘度」(特開2002−293953号公報の「0015」段参照)が372℃で1.3×103kg/m・s程度と高いため、260℃以上の成形温度でなければ溶融成形が困難であり、高温の成形温度が必要であることから、省エネルギー化には不利であり、また、高温成型時に発生するフッ化水素などに対して耐腐食性を有する成型機を用いなければならないため、非常に高価な成型機を必要とするものであった。
【0006】
一方、溶媒可溶であり、良好な溶融加工性を有する含フッ素樹脂としては、フッ化ビニリデンのホモポリマーであるPVdFが挙げられる。
しかしながら、PVdFは結晶化度の高い結晶性高分子であるため高い光透過性が達成できず、透明性が必要とされるようなチューブ・ホースへの応用は困難である。
【0007】
また、PVdFの透明性を改善し、かつ、溶融成形が可能な含フッ素樹脂としては、テトラフルオロエチレン(TFE)/フッ化ビニリデン(VdF)/ヘキサフルオロプロピレン(HFP)からなる三元系共重合体が挙げられる。しかしながら、これらの三元系共重合体においては、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレンシーケンス(sequence)での脱HF反応が生じやすいためか、アミン類などの塩基性物質に対する耐薬品性がかならずしも十分ではない。
【0008】
そのため、比較的低温の温度領域において溶融加工ができ、かつ、高光透過率・耐アミン性に優れ、かつ、有機溶媒可溶な軟質含フッ素共重合体の出現が望まれている。
なお、特開平4−88304号公報(特許文献2)には、フッ化ビニリデン(VdF)30〜50重量%と、テトラフルオロエチレン(TFE)25〜55重量%と、パーフルオロアルキルビニルエーテル(例:パーフルオロエチルビニルエーテル)15〜25重量%とからなる重合体を芯とし、他の共重合体を鞘とするオールプラスチック光ファイバが開示され、その実施例5には、VdF40重量%、TFE40重量%、パーフルオロエチルビニルエーテル20重量%の芯材用重合体が開示されている。
【0009】
しかしながら、該公報に記載の芯材用重合体では、耐アミン性が十分ではなく、さらに屈折率が高くなるため、低屈折率性が求められる反射防止膜などの光学用フィルムには好適ではない、などの問題点がある。
【0010】
【特許文献1】
特開2002−293953号公報
【特許文献2】
特開平4−88304号公報
【0011】
【発明の目的】
本発明は、上記のような従来技術に伴う問題点を解決しようとするものであって、比較的低温の温度領域において溶融加工ができ、かつ、高光透過率・低屈折率・耐アミン性に優れ、かつ、有機溶媒可溶な軟質含フッ素共重合体、該含フッ素共重合体を含む溶液および含フッ素共重合体からなる成形体を提供することを目的としている。
【0012】
【発明の概要】
本発明で用いられる含フッ素共重合体は、
テトラフルオロエチレン(TFE)から誘導される成分単位30〜85重量%、
パーフルオロ(エチルビニルエーテル)(FEVE)から誘導される成分単位3〜45重量%、および、
フッ化ビニリデン(VdF)から誘導される成分単位1〜25重量%(全成分単位の合計を100重量%とする。)の量で含んで成ることを特徴としている。
【0013】
本発明の好ましい態様においては、上記含フッ素共重合体の融点が230℃以下でかつ、230℃で測定したメルトフローレートが1〜50g/10min.であることが望ましい。
本発明に係るチューブは、上記の何れかに記載の含フッ素共重合体を成形してなることを特徴としている。
【0014】
本発明に係る光学用フィルムは、上記の何れかに記載の含フッ素共重合体を成形してなることを特徴としている。
本発明に係る含フッ素共重合体溶液は、上記の何れかに記載の含フッ素共重合体を溶解してなることを特徴としている。
本発明によれば、比較的低温の温度領域(例:100〜230℃)において溶融加工ができ、かつ、高光透過率・低屈折率・耐アミン性に優れ、かつ、有機溶媒可溶な軟質含フッ素共重合体が提供される。
【0015】
【発明の具体的説明】
以下、本発明に係る含フッ素共重合体、含フッ素共重合体を含む溶液および含フッ素共重合体からなる成形体について、具体的に説明する。
<含フッ素共重合体>
本発明に係る含フッ素共重合体は、テトラフルオロエチレン(TFE)から誘導される成分単位(テトラフルオロエチレン成分単位、TFE成分単位などとも言う。)を30〜85重量%、好ましくは40〜80重量%、パーフルオロ(エチルビニルエーテル)(FEVE)から誘導される成分単位(パーフルオロ(エチルビニルエーテル)成分単位、FEVE成分単位などとも言う。)を3〜45重量%、好ましくは5〜35重量%および、フッ化ビニリデン(VdF)から誘導される成分単位(フッ化ビニリデン成分単位、VdF成分単位などとも言う。)を1〜25重量%、好ましくは3〜23重量%(全成分単位の合計を100重量%とする。)の量で含んで成る。
【0016】
このような含フッ素共重合体は、常温(15〜25℃)・常圧下において、通常、白色粉末状 であり、例えば、比較的低温の温度領域(例:100〜230℃)において溶融加工ができるなど溶融成形性に優れ、かつ、300〜700nmの波長の光透過率が80%以上と透明性に優れ、また屈折率が1.33〜1.35と低くさらに、耐アミン性に優れ、かつ、25℃のパーフルオロベンゼンに2wt%濃度になるように含フッ素共重合体を入れ1時間振とうさせると目視判定した場合、完全に溶解していることが認められるなど、有機溶媒に可溶性であり、25℃のトリエチルアミン中に含フッ素共重合体(圧縮成形体)を入れ、72時間保持した後でも外観変化が殆ど認められないなど、耐薬品性に優れる、などの特徴を有している。
【0017】
また、有機溶媒可溶性の点では、この含フッ素共重合体は、他の種々の有機溶媒、例えば、パーフルオロ(2-n-ブチルテトラヒドロフラン)、パーフルオロヘキサン、パーフルオロヘプタン、パーフルオロオクタン、トリクロロトリフルオロエタン、1,1-ジクロロ-2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロパン、1,3-ジクロロ-1,1,2,2,3-ペンタフルオロエタン、アセトン、もしくは、これらの混合物などに対しても良好な可溶性を示す。
【0018】
また、耐薬品性の点では、この含フッ素共重合体は、他の種々の薬品、例えば、ジメチルアミン、アニリンなどに対しても良好な耐薬品性を示す。
なお、テトラフルオロエチレン成分単位の比率が、特に30重量%より少ない場合は得られる含フッ素共重合体の耐アミン性が低下し、また特に80重量%を超えると、得られる含フッ素共重合体は、高融点・高溶融粘度となり加工性が悪化し、かつ有機溶媒に難溶性となる傾向があるため好ましくない。
【0019】
また、パーフルオロ(エチルビニルエーテル)成分単位の比率が、特に3重量%未満であると、得られる含フッ素共重合体からなる各種成形体(例:フィルム、シート、チューブなど)の透明性が悪化し、また特に45重量%を超えると、含フッ素共重合体の製造が困難となる傾向がある。
また、フッ化ビニリデン成分単位の比率が、特に1重量%未満であると、得られる含フッ素共重合体は、高融点・高溶融粘度となり、加工性が悪化し軟質の成形体が得られなくなるため好ましくなく、また、特に25重量%を超える含フッ素共重合体(共重合体)では耐アミン性が著しく低下し、また透明性の悪化および高屈折率となってしまう。
【0020】
このような含フッ素共重合体中の各成分単位の組成比は、19F−NMRおよび赤外吸収スペクトルなどを利用することにより求められる。
なお、前記「発明の技術的背景」の項でも触れたように、特開平4−88304号公報(特許文献2)には、TFE:25〜55wt%、VdF:30〜50wt%、パーフルオロアルキルビニルエーテル15〜25wt%の含フッ素共重合体が開示され、例えば、実施例中にはTFE/VdF/FEVE=40/40/20wt%の含フッ素共重合体が開示されているが、この組成範囲の共重合体では耐アミン性が十分ではなく、さらに屈折率も高いものとなってしまう。
【0021】
本発明に係る上記含フッ素共重合体の硬度(JIS−K 7215に準拠して測定した、25℃におけるD硬度)が、通常20〜60、好ましくは30〜55であることが望ましい。含フッ素共重合体の硬度が上記範囲にあると、軟質となり、例えば、フィルム、シート、ホース等として用いる上で屈曲性に富む傾向がある。このような硬度の含フッ素共重合体を得るには、含フッ素共重合体中におけるFEVE成分単位の比率を45重量%以下にすればよい。
【0022】
また、本発明に係る上記含フッ素共重合体の融点Tm(測定法:後述する。)が、通常230℃以下、好ましくは100〜220℃であることが望ましい。含フッ素共重合体の融点が上記範囲にあると、比較的低温の温度領域(例:100〜230℃)における溶融加工性が良好であり、また、該含フッ素共重合体をチューブなどの成形体として常温よりわずかに高い使用温度領域で使用する場合においても成型品の表面べた付きなどの不具合が生じない傾向がある。このような融点の含フッ素共重合体を得るには、含フッ素共重合体中におけるFEVE成分単位の比率を45重量%以下にすればよい。
【0023】
また、本発明に係る上記含フッ素共重合体の溶融粘度(メルトフローレート、MFR、(測定法:後述する。))が、通常1〜50g/10min.、好ましくは1〜40g/10min.であることが望ましい。含フッ素共重合体の溶融粘度が上記範囲にあると、比較的低温の温度領域(例:100〜230℃)における溶融加工性が良好となる傾向がある。このような溶融粘度の含フッ素共重合体を得るには、連鎖移動剤量を調整することにより、含フッ素共重合体の分子量を調整すればよい。
【0024】
また、本発明に係る上記含フッ素共重合体の光透過率(100μm(厚)のフィルムについて、波長300nmまたは600nmの光の透過率を、日本分光社製の紫外可視分光光度計にて測定。)が、通常80〜99%、好ましくは85〜99%であることが望ましい。含フッ素共重合体の光透過率が上記範囲にあると、透明性に優れたフッ素樹脂となる傾向がある。このような光透過率の含フッ素共重合体を得るには、含フッ素共重合体中におけるFEVE成分単位の比率を、3重量%以上にし、VdF成分単位を25重量%以下にすればよい。但し、特にFEVE単位が45重量%を超えると含フッ素共重合体の製造が困難となるので、上記範囲でFEVE、VdF等の各成分単位量を選択すればよい。
【0025】
また、本発明に係る上記含フッ素共重合体の屈折率(100μm(厚)のフィルムについて、波長589nm,23℃、アッベ屈折率計にて測定。)が、通常1.33〜1.35であることが望ましい。含フッ素共重合体の屈折率が上記範囲にあると、低屈折率性が求められる反射防止膜などの光学用フィルム用途に好適となる傾向がある。このような屈折率の含フッ素共重合体を得るには、含フッ素共重合体中におけるFEVE成分単位の比率を、3重量%以上にし、VdF成分単位を25重量%以下にすればよい。但し、特にFEVE単位が45重量%を超えると含フッ素共重合体の製造が困難となるので、上記範囲でFEVE、VdF等の各成分単位量を選択すればよい。
【0026】
<含フッ素共重合体の製造>
本発明の含フッ素共重合体の製造方法としては、溶液重合、乳化重合、懸濁重合などの方法が採用されるが、重合原料由来の不純物含有量をより低減しやすい溶液重合法および懸濁重合法が好ましい。
例えば、溶液重合法を一例として挙げると、本発明に係る上記含フッ素共重合体を得るには、脱気され窒素置換された反応容器内に、モノマーのテトラフルオロエチレン(TFE)と、パーフルオロ(エチルビニルエーテル)(FEVE)と、フッ化ビニリデン(VdF)とを仕込んで、得られる含フッ素共重合体中における各成分単位量が前述したように、TFE成分単位が30〜85重量%、FEVE成分単位が3〜45重量%、およびVdF成分単位が1〜25重量%(全成分単位の合計を100重量%とする。)の量、好ましくは前述したような量となるように共重合させる。
【0027】
このような各成分単位量比の含フッ素共重合体を得ようとする場合には、モノマーのテトラフルオロエチレン(TFE)と、フッ化ビニリデン(VdF)とに比して、パーフルオロ(エチルビニルエーテル)(FEVE)は、嵩高く、共重合性が低いため、最初(初期)から、所望の成分単位比となるような量比で各共重合用のモノマーを仕込んでも、所望の組成比の共重合体は、通常、得られ難い。そこで、モノマーのTFE量、VdF量に比して、共重合されにくいモノマーのFEVE量を多くして、所望の含フッ素共重合体が得られるように、用いる各モノマー量を調整することが望ましい。
【0028】
例えば、溶液重合では、条件(触媒や溶媒の種類や量、温度や圧力条件など)にも依るが、TFE20〜90モル%、好ましくは30〜85モル%に対して、FEVEは1〜60モル%、好ましくは2〜50モル%の量で、VdFは1〜50モル%、好ましくは1〜40モル%の量(TFE+FEVE+VdF=100モル%)で用いることが望ましい。
【0029】
このような量で各モノマーを用いると、所望の成分単位組成比の含フッ素共重合体が容易に得られる傾向がある。
なお、この溶液重合反応では、容器内内圧が、仕込み時(初期)に比して、反応が進行して、例えば、0.25MPa程度の差(低下)となったときには、反応生成物は、反応容器から抜き出しが容易な固形物濃度となることが多いため、この時点で重合を終了させればよい。
【0030】
この溶液重合法を含めて、本発明で用いられるこれらの重合法では、通常、重合用溶媒、重合開始剤が用いられ、その他に、必要により、例えば、連鎖移動剤、乳化剤,分散剤,中和剤,還元剤などが用いられる。
溶液重合の場合には、重合用溶媒として、クロロフルオロカーボン、ハイドロクロロカーボン、ハイドロフルオロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン、アルコール、ハイドロカーボン、パーフルオロ化合物が用いることができる。
【0031】
乳化重合の場合には、各種の界面活性剤、例えば、非イオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、およびこれらの混合物を用いることができる。
また、懸濁重合の場合には、溶媒として、クロロフルオロカーボン、ハイドロクロロカーボン、ハイドロフルオロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン、アルコール、ハイドロカーボン、パーフルオロ化合物などの媒体(有機溶媒)と、水との混合物を重合溶媒として用いることができ、このような混合溶媒は、例えば、有機溶媒に水を添加して調製される。
【0032】
これらの有機溶媒と水との混合比については、重合温度、重合圧力、原料モノマーの仕込量などに応じて任意に変更することができるが、重合熱の除去、共重合組成の均一化の観点から、有機溶媒の0.2〜10倍重量の水を共存させることが好ましい。
重合開始剤としては、上記何れの重合法においても、例えばジアルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、パーオキシジカーボネートおよびアゾ系のものを用いることができ、含フッ素系、非フッ素系の何れでもよい。得られる含フッ素共重合体の耐熱性を考慮すると、これらの重合開始剤のうちでも含フッ素系、好ましくはパーフルオロ系のラジカル開始剤が望ましい。
【0033】
ラジカル開始剤の使用量は、用いられる溶媒の種類や量、重合条件、重合温度などによって異なり一概には決定できないが、通常、重合に用いられるモノマー(モノマー合計量100モル%)に対し、0.5〜20モル%、好ましくは1〜10モル%に相当する量のラジカル開始剤を仕込み時に添加することができる。また、重合条件、モノマーの組成比によっては重合の途中で重合が進行し難くなる場合があるが、このような場合は重合途中で、必要により再度ラジカル開始剤を追加しても良い。
【0034】
また、本発明では、必要により、連鎖移動剤として、例えば、メタノール,エタノール,2-プロパノール,メタン,酢酸エチル,アセトンなどを用いることができる。
重合温度としては、上記何れの重合法においても、すなわち、溶液重合、乳化重合、懸濁重合の何れの方法においても、約0〜80℃の温度範囲で行うことができ、さらに好ましくは10〜50℃の温度範囲で行われる。
【0035】
また、重合圧力は、上記何れの重合法においても、約0.2〜3.0MPa・Gの圧力範囲、好ましくは0.3〜2.0MPaの圧力範囲で行われる。
反応終了後は、得られた重合体混合物から有機溶媒を減圧留去し、さらに必要に応じて減圧乾燥などを行うことにより、所定の含フッ素共重合体を回収することができる。
【0036】
<成形法、成形品及びその用途など>
得られた含フッ素共重合体は、採用しようとする成形温度における含フッ素共重合体の溶融粘度値に応じて、圧縮成形、押し出し成形、カレンダー成形、ブロー成形、射出成形、注型成形等の従来より公知の種々の成形法を適宜採用して所望の形状に成形される。このようにして得られた成形体は、必要により、さらに二次加工として、切削加工、溶接加工、溶融加工などを施すことにより所望の成形体を得ることができ、例えば、厚板やブロック状の含フッ素共重合体を切削してフィルム、シートを形成したり、また例えば、フィルム、シート状の含フッ素共重合体を丸めて接合端部を溶接または溶融加工してチューブ、ホースなどの各種成形体に加工することができる。
【0037】
なお、本発明では、得られた含フッ素共重合体は、溶媒に溶解させて含フッ素共重合体溶液として用いてもよい。
溶媒としては、該含フッ素共重合体を溶解し得るものであれば特に限定はなく、例えば、パーフルオロベンゼン、パーフルオロ(2−n−ブチルテトラヒドロフラン)、パーフルオロヘキサン、パーフルオロヘプタン、パーフルオロオクタン、トリクロロトリフルオロエタン、1,1−ジクロロ−2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロパン、1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペンタフルオロエタン、アセトン、もしくは、これらの混合物などが挙げられる。このときの溶液中の共重合体濃度は特に限定されないが、例えば、0.01wt%〜30wt%の範囲で任意に調整可能である。
【0038】
このような含フッ素共重合体溶液の用途としては、例えば、該溶液を他の配合成分と共に攪拌・混合した後、所望の型内に充填し、溶媒を揮散させて、所望の成形体を得る際の原料樹脂溶液としての用途、薄い膜厚制御が要求される反射防止膜作成用溶液,耐候性フッ素樹脂塗料,汎用樹脂とのラミネート化用溶液などが挙げられる。
【0039】
本発明に係る含フッ素共重合体は、上記したように300〜700nmの波長の光透過率が80%以上と透明性に優れ、また、その屈折率が1.33〜1.35と低屈折率であり、かつ、溶融加工性に優れた軟質含フッ素共重合体であるため、この含フッ素共重合体は、フィルム、シート、チューブ、ホースなどの各種成形体形成用の成形材料として使用することができ、その成形体は、薬液チューブ、燃料ホースなどの軟質・透明・耐薬品性が要求される用途および、反射防止膜などの低屈折率が要求される光学用フィルム用途に好適である。
【0040】
【発明の効果】
本発明によれば、比較的低温の温度領域(例:100〜230℃)において溶融加工ができ、かつ、高光透過率・低屈折率・耐アミン性に優れ、かつ、有機溶媒可溶な軟質含フッ素共重合体が提供される。
【0041】
【実施例】
以下、本発明に係る含フッ素共重合体について、実施例に基づいてさらに具体的に説明するが、本発明は、係る実施例により何ら限定されるものではない。
なお、以下の実施例、比較例などで用いた測定法は以下の通り。
〈共重合体組成比の測定〉
・19F−NMRおよび赤外吸収スペクトルにより測定を行った。
〈硬度の測定〉
・含フッ素共重合体の硬度は、含フッ素共重合体の軟質性を比較するために、25℃におけるD硬度をJIS−K 7215に準拠し測定した。
〈融点の測定〉
・含フッ素共重合体(試料)の融点は、セイコーインスツルメント社製「DSC220C型」の融点測定器により測定した。温度プログラムは、30℃から10℃/min.で300℃まで試料を加熱後、10℃/min.で30℃まで冷却し、再度300℃まで10℃/min.で昇温する際の吸熱ピークの頂点の温度を試料の融点とした。
〈溶融粘度の測定〉
・東洋精機製作所のメルトインデクサーを用いて試料の溶融粘度を測定した。測定の際には、得られた共重合体試料を内径9.5mmのシリンダーに入れ、230℃の温度に5分間保った後、5kgのピストン加重下に、内径2.095mm、長さ8.00mmのオリフィスを通して押し出したときの押出速度を測定して、共重合体の溶融粘度を求めた。
〈光透過率の測定〉
・日本分光社製の紫外可視分光光度計を用い、含フッ素共重合体試料を用いてなる厚さ100μmのフィルムについて、波長300nmまたは600nmで光透過率を測定した。
〈屈折率の測定〉
・アッベ屈折率計を用い、含フッ素共重合体試料を用いてなる厚さ100μmのフィルムについて、23℃,589nmの条件下で屈折率を測定した。
〈耐薬品性の測定〉
・25℃のトリエチルアミン中に、上記含フッ素共重合体試料を圧縮成形してなる圧縮成形体を保持し、72時間後の外観の変化を目視により評価した。評価は、外観にほとんど変化がないものを○、外観に黄変が見られるものを×とした。
〈溶媒可溶性の測定〉
・25℃のパーフルオロベンゼン中に、得られた含フッ素共重合体試料を完全に溶解させることができたと仮定した場合の濃度が2wt%になるような量で添加し、1時間振とう機にて撹拌・溶解した後の該共重合体の状態を目視により評価した。評価は、完全に溶解しているものを○、不溶分が残存しているものを×とした。
〈溶融成形性の測定〉
サーモプラスティック工業社製「TP−30」押出機を用いて、下記に示す条件にて、上記含フッ素共重合体から直径2mmφチューブおよび0.5mm(厚)のフィルムの成形を行い、良好な成形が確認できたものを○、メルトフラクチャー、寸法の不安定化等の不具合が確認されたものおよび成形ができなかったものを×とした。
(なお、下記表中の付番D、C1〜C4は、成形機(押出機)の異なる部位に設けられたヒーター温度設定を行うモニターに付された番号である。)
【0042】
【表1】
【0043】
カスタムサイエンティフィックインスツルメント社製「CS−183MNX」小型射出成型機を用いて、可塑化条件230℃、時間5分間、金型温度140℃の条件化で、上記含フッ素共重合体を射出成形し、厚さ2mmのシートを作成した。良好な成形性が確認できたものを○、メルトフラクチャー、寸法の不安定化等の不具合が確認されたものおよび成形ができなかったものを×とした。
【0044】
【実施例1】
・攪拌機付きの内容量3LのSUS316製オートクレーブを真空(圧力:(0.09MPa)まで脱気し、
パーフルオロ(2−n−ブチルテトラヒドロフラン)・・・・・・2,595g、
メタノール ・・・・・・2.5g、
を仕込んだ後、オートクレーブを液体窒素で冷却し、内容物を固化した後、十分に脱気を行った。さらに窒素を0.1MPaの圧力まで導入し、そのまま内容物が溶解するまで昇温(10℃)した。
【0045】
この操作を3回繰り返し、オートクレーブ中の酸素を十分に除去した後、初期仕込みとして、
テトラフルオロエチレン[TFE] ・・・・・・330g(42mol%)、
パーフルオロ(エチルビニルエーテル)[FEVE]・・・・780g(46mol%)、
フッ化ビニリデン[VdF] ・・・・・・60g(12mol%)、
をそれぞれ仕込み、30℃に加温すると、オートクレーブの内圧は0.77MPa・Gとなった。
【0046】
ついで、開始剤としてビス−パーフルオロブチリルパーオキサイドの(CF3CF2CHCl/CClF2CF2CHClF)溶液を定量ポンプにより導入し重合を開始させ、内圧が0.52MPa・Gになるまで重合反応を行った。
その後、オートクレーブに予め取り付けられており、溶媒および未反応モノマー冷却捕集するためのトラップを介した真空ポンプを作動させることにより、オートクレーブ内を撹拌しつつ減圧し、オートクレーブから溶媒および未反応モノマーを完全に除去した。
【0047】
次いで、オートクレーブから取り出された重合物を、減圧乾燥させて白色粉末状の含フッ素共重合体を得た。
含フッ素共重合体の組成は、TFE成分単位/FEVE成分単位/VdF成分単位=61/28/11(重量%)であった。
得られた含フッ素共重合体について、前記条件で、硬度、融点、溶融粘度、光透過性、屈折率、耐薬品性、溶媒可溶性、溶融成形性などを測定した。
【0048】
結果を表2に示す。
【0049】
【実施例2】
実施例1において、脱気後の初期仕込みを、
テトラフルオロエチレン[TFE]・・・・・・280g(36mol%)、
パーフルオロ(エチルビニルエーテル)[FEVE]・・・780g(46mol%)、
フッ化ビニリデン[VdF] ・・・・・・ 90g(18mol%)、
に変更した以外は、実施例1と同様の操作を行った。
【0050】
得られた白色粉末状の含フッ素共重合体の組成は、TFE成分単位/FEVE成分単位/VdF成分単位=56/30/14(重量%)であった。
得られた含フッ素共重合体について、前記条件で、硬度、融点、溶融粘度、光透過性、屈折率、耐薬品性、溶媒可溶性、溶融成形性などを測定した。
結果を表2に示す。
【0051】
【実施例3】
実施例1において、脱気後の初期仕込みを、
テトラフルオロエチレン[TFE]・・・・・・480g(54mol%)、
パーフルオロ(エチルビニルエーテル)[FEVE]・・・780g(41mol%)、
フッ化ビニリデン[VdF] ・・・・・・ 30g( 5mol%)、
に変更した以外は、実施例1と同様の操作を行った。
【0052】
得られた白色粉末状の含フッ素共重合体の組成は、TFE成分単位/FEVE成分単位/VdF成分単位=67/28/5(重量%)であった。
得られた含フッ素共重合体について、前記条件で、硬度、融点、溶融粘度、光透過性、屈折率、耐薬品性、溶媒可溶性、溶融成形性などを測定した。
結果を表2に示す。
【0053】
【実施例4】
実施例1において、脱気後の初期仕込みを、
テトラフルオロエチレン[TFE] ・・・・・・400g(46mol%)、
パーフルオロ(エチルビニルエーテル)[FEVE]・・・420g(22mol%)、
フッ化ビニリデン[VdF] ・・・・・・180g(32mol%)、
に変更した以外は、実施例1と同様の操作を行った。
【0054】
得られた白色粉末状の含フッ素共重合体の組成はTFE成分単位/FEVE成分単位/VdF成分単位=70/10/20(重量%)であった。
得られた含フッ素共重合体について、前記条件で、硬度、融点、溶融粘度、光透過性、屈折率、耐薬品性、溶媒可溶性、溶融成形性などを測定した。
結果を表2に示す。
【0055】
【比較例1】
実施例1において、脱気後の初期仕込みを、
テトラフルオロエチレン[TFE] ・・・・・・350g(50mol%)、
パーフルオロ(エチルビニルエーテル)[FEVE]・・・760g(50mol%)、
に変更した以外は、実施例1と同様の操作を行った。
【0056】
得られた白色粉末状の含フッ素共重合体の組成はTFE成分単位/FEVE 成分単位=70/30(重量%)であった。
得られた含フッ素共重合体について、前記条件で、硬度、融点、溶融粘度、、光透過性、屈折率、耐薬品性、溶媒可溶性、溶融成形性などを測定した。
結果を表2に示す。
【0057】
【比較例2】
実施例1において、脱気後の初期仕込みを、
テトラフルオロエチレン[TFE]・・・・・・290g(36mol%)、
ヘキサフルオロプロピレン[HFP]・・・・560g(46mol%)、
フッ化ビニリデン[VdF] ・・・・・・95g(18mol%)、
に変更した以外は、実施例1と同様の操作を行った。
【0058】
得られた白色粉末状の含フッ素共重合体の組成はTFE成分単位/HFP成分単位/VdF成分単位=60/20/20(重量%)であった。
得られた含フッ素共重合体について、前記条件で、硬度、融点、溶融粘度、光透過性、屈折率、耐薬品性、溶媒可溶性、溶融成形性などを測定した。
結果を表2に示す。
【0059】
【比較例3】
実施例1において、脱気後の初期仕込みを、
テトラフルオロエチレン[TFE]・・・・・・185g(25mol%)、
パーフルオロ(エチルビニルエーテル)[FEVE]・・・・800g(50mol%)、
フッ化ビニリデン[VdF] ・・・・・120g(25mol%)、
に変更した以外は、実施例1と同様の操作を行った。
【0060】
得られた白色粉末状の含フッ素共重合体の組成はTFE成分単位/FEVE成分単位/VdF成分単位=48/22/30(重量%)であった。
得られた含フッ素共重合体について、前記条件で、硬度、融点、溶融粘度、光透過性、屈折率、耐薬品性、溶媒可溶性、溶融成形性などを測定した。
結果を表2に示す。
【0061】
【表2】
Claims (3)
- テトラフルオロエチレンから誘導される成分単位30〜85重量%、パーフルオロ(エチルビニルエーテル)から誘導される成分単位3〜45重量%、および、フッ化ビニリデンから誘導される成分単位1〜25重量%(全成分単位の合計を100重量%とする。)の量で含んで成る含フッ素共重合体を成形してなる光学用フィルム。
- 上記含フッ素共重合体の融点が230℃以下でかつ、230℃で測定したメルトフローレートが1〜50g/10min.であることを特徴とする請求項1に記載の光学用フィルム。
- 上記含フッ素共重合体の屈折率(100μm(厚)のフィルムについて、波長589nm,23℃、アッベ屈折率計にて測定。)が、1.33〜1.35である請求項1〜2の何れかに記載の光学用フィルム。
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