JP3891882B2 - 液体現像剤の製造方法及びその方法により得られる液体現像剤 - Google Patents

液体現像剤の製造方法及びその方法により得られる液体現像剤 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、印刷機、複写機、プリンター、ファクシミリ等に用いられる電子写真又は静電記録用の液体現像剤の製造方法、及び、その製造方法により製造された液体現像剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
液体現像剤としては、一般的に、顔料等の着色剤を内部に包含する着色樹脂微粒子を電気絶縁性媒体中に分散させたものが使用されている。
このような液体現像剤を製造する方法としては、▲1▼着色材料の存在下、モノマー成分を電気絶縁性分散媒中で重合させて着色樹脂微粒子を形成する重合法、▲2▼着色材料、樹脂、溶剤の混合物を分散機で分散する湿式粉砕法、▲3▼樹脂−溶剤の溶解性のコントロールによって着色材料表面に樹脂を析出させる析出法(コアセルベーション法)等の種々の方法がある。
【0003】
▲1▼の重合法では、重合後、残存するモノマーを除去するという余分な工程が必要となり、また、▲2▼の湿式粉砕法では、得られる着色樹脂微粒子の粒径が不均一であるため、液体現像剤の分散安定性、現像特性が不充分であるという問題を有する。更に、▲3▼の析出法でも、溶剤を除去するという余分な工程が必要であり、例えば、特開2000−147840号公報では、樹脂を溶解させた溶媒と電気絶縁性分散媒とを、着色剤の共存下で混合して、着色剤が樹脂で被覆されたトナー粒子を析出させた後、更に分散混合液から溶剤を除去する方法が開示され、そして、溶剤を除去するための具体的な方法としては、デカンテーション法やエバポレーション法等が記載されている。
【0004】
更に、この様な方法では、トナー粒子の粒径をコントロールすることが困難であるばかりか、溶剤を除去する間でトナー粒子が凝集を起こしてしまい、現像剤としての現像特性や分散安定性が低下するという問題を有し、更にクリーニング性も良好なものは得られなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、溶剤除去工程がなく、トナー粒径を自由にコントロールでき、且つ分散安定性、現像特性、クリーニング性に優れる液体現像剤を得ることができる液体現像剤の製造方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記の課題を解決するために液体現像剤について鋭意検討した結果、エチレン系共重合体樹脂を溶解するために、炭素数10以上のアルコール及び炭素数11以上の脂肪酸エステルから選ばれる少なくとも1種の溶媒を使用することにより、溶媒の留去が不必要になり、上記課題を解決することができることを見出し、本発明を完成させたものである。
更に本発明に従えば、トナー粒子の粒径調節が可能となり、従来の技術では得られない小さい粒径のトナー粒子を得ることができるものである。
【0007】
すなわち、本発明は、(1)顔料と、エチレン系共重合体樹脂と、エチレン系共重合体樹脂を溶解する炭素数10以上のアルコール及び炭素数11以上の脂肪酸エステルから選ばれる少なくとも1種の溶媒とを含有する顔料分散溶液に、高速せん断装置で攪拌しながら、電気絶縁性でエチレン系共重合体樹脂に対して溶解性のない溶媒を添加し、顔料の表面にエチレン系共重合体樹脂を析出させてトナー粒子を形成させる液体現像剤の製造方法に関する。
【0008】
また、本発明は、(2)上記炭素数10以上のアルコール及び上記炭素数11以上の脂肪酸エステルの、液体現像剤中での総含有量が0.1〜40質量%である上記(1)項記載の液体現像剤の製造方法に関する。
また、本発明は、(3)上記(1)項又は(2)項記載の製造方法により製造されてなる液体現像剤に関する。
以下に本発明を詳述する。
【0009】
まず、本発明の液体現像剤の製造方法に使用する構成材料について具体的に説明する。なお、各構成材料については、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明で利用できる顔料としては、無機顔料、有機顔料が使用でき、アセチレンブラック、黒鉛、ベンガラ、黄鉛、群青、カーボンブラック等の無機顔料や、アゾ顔料、レーキ顔料、フタロシアニン顔料、イソインドリン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料等の有機顔料が好適である。
【0010】
本発明で利用できる樹脂としては、エチレン系共重合体樹脂であり、具体的には、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体の部分ケン化物、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体等が挙げられる。
【0011】
本発明で利用できる、上記エチレン系共重合体樹脂を溶解する溶媒としては、デカノール、ラウリルアルコール、オレイルアルコール、2−ヘキシルデカノール、2−オクチルデカノール等の常温で液体である炭素数10以上の高絶縁性のアルコール、ヤシ油脂肪酸メチル、2−エチルヘキサン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルチミン酸イソプロピル、アジピン酸ジオクチル、セバチン酸ジオクチル、ステアリン酸イソオクチル等の常温で液体である炭素数11以上の高絶縁性の脂肪酸エステルが挙げられる。
【0012】
本発明のエチレン系共重合体樹脂を溶解する溶媒は、高絶縁性であるので、留去しなくても高い絶縁性を維持することが可能である。
炭素数10より小さいアルコールや炭素数11より小さい脂肪酸エステルは、電気絶縁性の低下、臭気の点から好ましくない。
本発明において、上記のエチレン系共重合体樹脂を溶解する溶媒の液体現像剤中の含有量は、0.1〜40質量%、好ましくは、トナー粒子の分散安定性、乾燥性の点から1〜30質量%である。
そして、これら溶媒の液体現像剤中の含有量を0.1〜40質量%の間で変えることにより、得られるトナー粒子の粒径を調節することができる。例えば、得られる液体現像剤中の炭素数10以上のアルコール及び炭素数11以上の脂肪酸エステルの含有量が少ないとトナー粒径が大きい液体現像剤(接触型の高速現像装置に有効、接触型とはバイアス未印加時の現像ローラ上の層が感光体に接触している状態のものをいう)が得られ、得られる液体現像剤中の炭素数10以上のアルコール及び炭素数11以上の脂肪酸エステルの含有量が多いとトナー粒径が小さい液体現像剤(非接触型の現像装置に有効、非接触型とはバイアス未印加時の現像ローラ上の層が感光体に接触していない状態のものをいう)が得られることとなる。
【0013】
上記エチレン系共重合体樹脂を溶解する溶媒の液体現像剤中の含有量が0.1質量%未満では、充分な量のエチレン系共重合体樹脂を溶解させることができず、目的とする液体現像剤が得られなくなるおそれがあり、一方、エチレン系共重合体樹脂を溶解する溶媒の液体現像剤中の含有量が40質量%を越えると、得られる印刷物の乾燥性が低下する問題を有するおそれがある。
【0014】
本発明で利用できる電気絶縁性でエチレン系共重合体樹脂に対して溶解性のない溶媒(以下、電気絶縁性分散媒という)としては、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、ポリシロキサン等の静電潜像を乱さない程度の体積抵抗率(1011〜1016Ω・cm程度)のものが好適である。これらの中でも、臭気、無害性、コストの点から、ノルマルパラフィン系溶媒、イソパラフィン系溶媒である、アイソパーG、アイソパーH、アイソパーL、アイソパーM(いずれも商品名、エクソン化学社製)、シェルゾール71(商品名、シェル石油化学社製)、IPソルベント1620、IPソルベント2080(いずれも商品名、出光石油化学社製)等が好ましい。
【0015】
本発明で利用できる荷電制御剤としては、大別して以下に説明する(1)及び(2)の2つのタイプものが使用できる。
(1)トナー粒子の表面をイオン化又はイオンの吸着を行い得る物質で被覆するタイプである。このタイプとして、アマニ油、大豆油等の油脂、アルキッド樹脂、ハロゲン化重合体、芳香族ポリカルボン酸、酸性基含有水溶性染料、芳香族ポリアミンの酸化縮合物等が好適である。(2)絶縁性有機溶媒に溶解しトナー粒子とイオンの授受を行い得るような物質を共存させるタイプであり、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸ニッケル、ナフテン酸鉄、ナフテン酸亜鉛、オクチル酸ジルコニウム(ジルコニウムオクテート)、オクチル酸コバルト、オクチル酸ニッケル、オクチル酸亜鉛、ドデシル酸コバルト、ドデシル酸ニッケル、ドデシル酸亜鉛、2−エチルヘキサン酸コバルト等の金属石鹸類;石油系スルホン酸金属塩、スルホコハク酸エステルの金属塩等のスルホン酸金属塩類;レシチン、セハリン等の燐脂質;t−ブチルサリチル酸金属錯体等のサリチル酸金属塩類;ポリビニルピロリドン樹脂;ポリアミド樹脂;スルホン酸含有樹脂;ヒドロキシ安息香酸誘導体等が好適である。
【0016】
更に、本発明の液体現像剤は、必要に応じて液体現像剤中に存在することのできる追加成分を含有させることもできるが、エチレン系共重合体樹脂と分散剤の組み合わせにより、液体現像剤の増粘、ゲル化が発生するので、分散剤は使用しないことが好ましい。
【0017】
次に、以上の材料を用いて液体現像剤を製造する方法を説明する。
以下の方法は、本発明の好ましい実施形態の一例であり、本発明はこれに限定されるものではない。
本発明の液体現像剤は、例えば、▲1▼、▲2▼等の製造方法で得ることができる。
【0018】
▲1▼エチレン系共重合体樹脂を炭素数10以上のアルコール及び炭素数11以上の脂肪酸エステルから選択される1種以上の溶剤に加熱溶解させた樹脂溶液を得る。次いで樹脂溶液に顔料を加え混合した後、加熱ロールミルで加熱分散し、樹脂顔料分散物を得る。この顔料分散溶液に、高速せん断装置で攪拌しながら電気絶縁性分散媒を滴下し顔料の表面にエチレン系共重合が析出したトナー粒子を形成させる。トナー粒子が分散している溶液に、荷電調整剤を添加して攪拌混合し、液体現像剤を得る。
▲2▼顔料、エチレン系共重合体樹脂、上記▲1▼と同様のアルコール及び脂肪酸エステルから選択される1種以上の溶剤を加熱混合し、アトライター、ボールミル、サンドミル等のメディア型分散機、高速ミキサー、高速ホモジナイザー等の非メディア型分散機で顔料を湿式分散させた顔料分散溶液を得る。この顔料分散溶液に、高速せん断装置で攪拌しながら電気絶縁性分散媒を滴下し顔料の表面にエチレン系共重合が析出したトナー粒子を形成させる。トナー粒子が分散している溶液に、荷電調整剤を添加して攪拌混合し、液体現像剤を得る。
尚、得られる液体現像剤の固形分が高い場合は、要求される固形分濃度となるように電気絶縁性分散媒を加え、本発明の液体現像剤を得る。
【0019】
上記高速せん断攪拌装置としては、撹拌シェアをかけられるもので、ホモジナイザー、ホモミキサー等が利用できる。更に、回転数、型式等、種々のものがあるが、仕込み容器の容量等の生産様式に応じて適当なものを用いればよい。なお、ホモジナイザーを使用した場合の回転数としては、500回転(rpm)以上が好ましい。
【0020】
本発明の液体現像剤の製造方法によって、
▲1▼溶媒の留去が不必要になり、溶剤の除去時に生じるトナー粒子の凝集がなく、現像特性や分散安定性が向上した液体現像剤、
▲2▼現像特性やクリーニング特性が向上した液体現像剤
▲3▼エチレン系共重合体樹脂を溶解する炭素数10以上のアルコール及び炭素数11以上の脂肪酸エステル溶媒の液体現像剤中の含有量を変えることにより、得られるトナー粒子の粒径コントロールが可能となり、従来よりもトナー粒子の粒径が小さい液体現像剤、
が製造される。
上記製造方法により製造されてなる液体現像剤もまた本発明の1つである。
【0021】
【実施例】
以下、本発明に係わる液体現像剤の製造方法について、実施例を通じて詳細に説明する。なお、特に断りのない限り、「部」は、「重量部」を、「%」は、「質量%」をそれぞれ意味するものとする。
【0022】
(実施例1)
エチレン−酢酸ビニル共重合体の部分ケン化樹脂(商品名:デュミランC−2280、武田薬品工業社製)80部を、2−エチルヘキサン酸エステル(商品名:エキセパールHO、花王社製)200部に加熱時溶解させた後、黄色顔料:ベンズイミダゾロン(C.I.ピグメントイエロー180)20部と混合し、80℃に加熱した熱3本ロールミル(井上製作所社製)で練肉した。得られた40℃に加温している顔料分散溶液30部に、電気絶縁性分散媒(商品名:アイソパーH、エクソン化学社製)70部をホモジナイザーにて7000rpmで攪拌混合しながら添加し、その後更にホモジナイザーにて7000rpmで30分間攪拌混合した。次いで、サリチル酸Al塩(商品名:ボントロンE−88、オリエント化学社製)1部をアイソパーH100部に溶解した溶液をホモジナイザーにて7000rpmで攪拌分散しながら添加し、その後更にホモジナイザーにて7000rpmで30分間攪拌分散を行い、正帯電性液体現像剤1を得た。
【0023】
(実施例2)
エチレン−アクリル酸共重合体(商品名:プリマコール5990、ダウケミカル社製)80部を エヌジェコール160BR(商品名、新日本理化社製)200部に加熱時溶解させた後、青色顔料:フタロシアニンブルー(C.I.ピグメントブルー15:3)20部と混合し、70℃に加熱した熱3本ロールミル(井上製作所社製)で練肉した。得られた40℃に加温している顔料分散溶液30部に、電気絶縁性分散媒(商品名:アイソパーH、エクソン化学社製)70部をホモジナイザーにて7000rpmで攪拌混合しながら添加し、その後更にホモジナイザーにて7000rpmで30分間攪拌混合した。次いで、ジルコニウムオクテート(商品名:オクトープZr、ホープ製薬社製)1部をアイソパーH100部に溶解した溶液をホモジナイザーにて7000rpmで攪拌分散しながら添加し、その後更にホモジナイザーにて7000rpmで30分間攪拌分散を行い、正帯電性液体現像剤2を得た。
【0024】
(実施例3)
エチレン−酢酸ビニル共重合体の部分ケン化樹脂(商品名:デュミランC−2280、武田薬品工業社製)80部を、2−エチルヘキサン酸エステル(商品名:エキセパールHO、花王社製)400部に加熱時溶解させた後、黄色顔料:ベンズイミダゾロン(C.I.ピグメントイエロー180)20部と混合し、80℃に加熱した熱3本ロールミル(井上製作所社製)で練肉した。得られた40℃に加温している顔料分散溶液50部に、電気絶縁性分散媒(商品名:アイソパーH、エクソン化学社製)50部をホモジナイザーにて7000rpmで攪拌混合しながら添加し、その後更にホモジナイザーにて7000rpmで30分間攪拌混合した。次いで、サリチル酸Al塩(商品名:ボントロンE−88、オリエント化学社製)1部をアイソパーH100部に溶解した溶液をホモジナイザーにて7000rpmで攪拌分散しながら添加し、その後更にホモジナイザーにて7000rpmで30分間攪拌分散を行い、正帯電性液体現像剤3を得た。
【0025】
(比較例1)
エチレン−酢酸ビニル共重合体の部分ケン化樹脂(商品名:デュミランC−2280、武田薬品工業社製)80部を青色顔料:フタロシアニンブルー(C.I.ピグメントブルー15:3)20部と混合し、120℃に加熱した熱3本ロールミル(井上製作所株製)で練肉した。混練物を粗砕したのち、ジェットミルを用いて100μm以下に粉砕し粉砕物5部とアイソパーH95部を混合しジルコニウムオクテート(商品名:オクトープZr、ホープ製薬社製)1部を加え、ペイントシェーカーにて12時間分散を行い、正帯電性液体現像剤4を得た。
【0026】
(比較例2)
黄色顔料:ベンズイミダゾロン(C.I.ピグメントイエロー180)2部とエチレン−酢酸ビニル共重合体の部分ケン化樹脂(商品名:デュミランC−2280、武田薬品工業社製)8部を、THF90部を混合し、40℃加温下で、直径5mmのスチールビーズを用いてペイントシェーカーで1時間混練した。この混練部の50部をアイソパーH50部で希釈しながら40℃で攪拌し、混合分散物を得た。
次いで、THFをエバポレーターで減圧圧力53.3kPa、40℃にて留去した。留去後、荷電制御剤としてジルコニウムオクテート(商品名:オクトープZr、ホープ製薬社製)1部をアイソパーH45部に溶解した溶液をホモジナイザーにて7000rpmで攪拌分散しながら添加し、正帯電性液体現像剤5を得た。
【0027】
[評価]
<平均体積粒径D50>
遠心沈降式粒度分布計CAPA−500(商品名、堀場製作所社製)を用いて測定した。
<ζ電位>
レーザζ電位計LEZA−600(商品名、大塚電子社製)を用いて、電界強度114V/cmで測定した。
【0028】
<接触型現像装置による画像評価>
画像評価は、図1に示した構造を有する画像形成実験装置に、実施例1の正帯電性液体現像剤1、実施例2の正帯電性液体現像剤2、比較例1の正帯電性液体現像剤4、比較例2の正帯電性液体現像剤5をセットし印字試験することにより行った。
【0029】
本発明では、現像バイアス800V、転写バイアス−1000Vの現像条件にて画像形成を行い、カラーレーザープリンタ用PPC用紙に出力し画像を目視にて判断した。
良好な画像を得られるものを評価2とし、画像の濃度低下、画像のにじみ、画像のかぶり、画像のベタ部の抜け等が発生し、良好な画像が得られないものを評価1として評価を行った。上記評価試験の結果を表1に示した。
【0030】
<接触型現像装置におけるクリーニング性>
クリーニング性は、図1に示した構造を有する画像形成実験装置に、実施例1の正帯電性液体現像剤1、実施例2の正帯電性液体現像剤2、比較例1の正帯電性液体現像剤4、比較例2の正帯電性液体現像剤5をセットし印字試験することにより行った。
【0031】
現像バイアス500V、転写バイアス−1000Vの現像条件にて画像形成を行い、カラーレーザープリンタ用PPC用紙に出力し非画像部に汚れがあるかどうかを目視にて判断した。
現像以外で、現像ローラ、感光体のトナー粒子の付着により非画像部への汚れがないものを評価2とし、現像以外で、現像ローラ、感光体のトナー粒子の付着により非画像部への汚れがあるものを評価1として評価を行った。上記評価試験の結果を表1に示した。
【0032】
<非接触型現像装置による画像評価>
画像評価は、図2に示した構造を有する画像形成実験装置に、実施例3の正帯電性液体現像剤3、比較例1の正帯電性液体現像剤4、比較例2の正帯電性液体現像剤5をセットし印字試験することにより行った。
【0033】
本発明では、現像バイアス900V、転写バイアス−1000Vの現像条件にて画像形成を行い、カラーレーザープリンタ用PPC用紙に出力し画像を目視にて判断した。
良好な画像を得られるものを評価2とし、良好な画像が得られないものを評価1として評価を行った。上記評価試験の結果を表1に示した。
【0034】
【表1】
Figure 0003891882
【0035】
【発明の効果】
本発明の液体現像剤の製造方法を利用すると、溶媒の留去が不必要になり、溶剤の除去時に生じるトナー粒子の凝集がなく、現像特性や分散安定性が向上する上に、現像特性やクリーニング特性にも優れる液体現像剤が得られるものである。更に、エチレン系共重合体樹脂を溶解する高級脂肪酸アルコール及び高級脂肪酸エステル溶媒の液体現像剤中の含有量を変えることにより、得られるトナー粒子の粒径コントロールが可能となり、従来よりもトナー粒子の粒径が小さい液体現像剤を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例でクリーニング性の評価に用いた画像形成実験装置の構造を示す概念図である。
【図2】実施例で画像評価に用いた画像形成実験装置の構造を示す概念図である。

Claims (3)

  1. 顔料と、エチレン系共重合体樹脂と、エチレン系共重合体樹脂を溶解する炭素数10以上のアルコール及び炭素数11以上の脂肪酸エステルから選ばれる少なくとも1種の溶媒とを含有する顔料分散溶液に、高速せん断装置で攪拌しながら、電気絶縁性でエチレン系共重合体樹脂に対して溶解性のない溶媒を添加し、顔料の表面にエチレン系共重合体樹脂を析出させてトナー粒子を形成させる
    ことを特徴とする液体現像剤の製造方法。
  2. 前記炭素数10以上のアルコール及び前記炭素数11以上の脂肪酸エステルの、液体現像剤中での総含有量が0.1〜40質量%である
    ことを特徴とする請求項1記載液体現像剤の製造方法。
  3. 請求項1又は2記載の製造方法により製造されてなる
    ことを特徴とする液体現像剤。
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