JP2002214848A - 正帯電性フルカラー用液体現像剤 - Google Patents

正帯電性フルカラー用液体現像剤

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JP2002214848A
JP2002214848A JP2001015100A JP2001015100A JP2002214848A JP 2002214848 A JP2002214848 A JP 2002214848A JP 2001015100 A JP2001015100 A JP 2001015100A JP 2001015100 A JP2001015100 A JP 2001015100A JP 2002214848 A JP2002214848 A JP 2002214848A
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macromonomer
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full
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JP2001015100A
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Hitonori Kano
仁紀 加野
Akira Fukazawa
明 深澤
Kazuo Iwai
一生 岩井
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Sakata Inx Corp
Original Assignee
Sakata Inx Corp
Sakata Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子写真又は静電記録用の液体現像剤におい
て、分散性、分散安定性、再分散性、クリーニング不良
による画像汚れがなく、定着性、帯電特性及び画像特性
の全ての特性が優れた、改良された正帯電性フルカラー
用液体現像剤を提供する。 【解決手段】 絶縁性有機溶媒、着色剤と結着樹脂から
なるトナー粒子、石油樹脂、及び、荷電制御剤を含有す
る体積抵抗率1×109〜1×1012Ω・cmの正帯電
性フルカラー用液体現像剤であって、前記結着樹脂は、
マクロモノマー(X1)40〜90重量%とモノマー及
び/又はオリゴマー(X2)60〜10重量%とを重合
させて得られる共重合体であり、前記マクロモノマー
(X1)は、ガラス転移温度が60℃以上の絶縁性有機
溶媒に不溶なマクロモノマーであり、前記モノマー及び
/又はオリゴマー(X2)は、ホモポリマーにしたとき
絶縁性有機溶媒に可溶であるモノマー及び/又はオリゴ
マーである正帯電性フルカラー用液体現像剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、正帯電性フルカラ
ー用現像剤に関する。より詳しくは、複写機、プリンタ
ー、ファクシミリ等に用いられる電子写真又は静電記録
用の正帯電性フルカラー用液体現像剤に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真用現像剤は、乾式現像剤と液体
現像剤とに大別されるが、液体現像剤は、その粒径が小
さいことから高品位な画像が得られる有利さを有してい
る。近年、市場においては、画像濃度が高く、かぶりが
少ない高品位な画像が得られ、且つ良好な分散安定性、
再分散性を有する液体現像剤が更に要求されるようにな
ってきている。この液体現像剤は、一般的に、顔料を結
着樹脂(ロジン、変性アルキッド樹脂、スチレンブタジ
エン樹脂、通常のアクリル樹脂等)、荷電制御剤等を絶
縁性溶媒中に分散させたものからなっている。
【0003】しかし、従来のアクリル系樹脂(特開平5
8−121047号公報に記載されているように炭素原
子数4以上のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エ
ステルとスチレン又はスチレンの誘導体と炭素原子数3
以下のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル
の混合物とを重合させた共重合体)を含有する液体現像
剤では、現像ユニット部、感光体部、定着器部でのクリ
ーニング性不良による画像汚れの問題、及び、定着性、
分散安定性、再分散性、帯電特性、現像特性等が悪い問
題等を有するものであった。
【0004】これを解決するために、特開平11−28
2218号公報では、着色剤含有樹脂粒子(樹脂とし
て、スチレン−ブタジエン共重合体にSP値が7.5〜
9.0であるモノマー(具体的には、炭素原子数6〜2
0のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル)
を重合して得られるグラフト共重合体)、定着剤として
絶縁性有機溶媒に可溶なアルキッド樹脂、合成ゴム、通
常のアクリル樹脂、酢酸ビニル、ポリビニルアセタール
等の樹脂、荷電制御剤を含有する液体現像剤が記載され
ている。このような液体現像剤では、定着性、クリーニ
ング性不良による画像汚れの問題等はある程度改良され
るが、現像特性、帯電特性において未だ不充分なもので
あった。
【0005】また、特開平4−281468号公報で
は、着色剤と結着樹脂(スチレン樹脂、スチレン−ブタ
ジエン樹脂、アクリル樹脂、エチレン(共)重合体、ロ
ジン樹脂等の樹脂)を主成分とするトナー粒子を絶縁性
有機溶媒に分散してなる液体現像剤に、トナー粒子の分
散安定剤として主鎖がメタクリル酸メチル、アクリル酸
ブチル、スチレン、スチレン−アクリロニトリル、シリ
コーン重合体であり、末端重合性基がメタクリロイル基
であるマクロモノマーに炭素原子数6〜20のアルキル
基を有する(メタ)アクリル酸エステルを重合して得ら
れる共重合体を含有させる技術が開示されている。しか
し、この液体現像剤では、クリーニング性不良による画
像汚れ、定着性、現像特性等において未だ不充分なもの
であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、電子
写真又は静電記録用の液体現像剤において、分散性、分
散安定性、再分散性、クリーニング不良による画像汚れ
がなく、定着性、帯電特性及び画像特性の全ての特性が
優れた、改良された正帯電性フルカラー用液体現像剤を
提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために鋭意検討した結果、着色剤と結着樹
脂からなるトナー粒子の結着樹脂として、マクロモノマ
ー(X1)〔ビニル芳香族系化合物及び炭素原子数4以
下のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルか
らなる群より選択される少なくとも1種以上を重合して
得られるガラス転移温度が60℃以上の絶縁性有機溶媒
に不溶なマクロモノマー〕とモノマー及び/又はオリゴ
マー(X2)〔ホモポリマーにしたとき絶縁性有機溶媒
に可溶である炭素原子数6〜20のアルキル基を有する
(メタ)アクリル酸エステルからなる群より選択される
少なくとも1種〕とを重合させて得られる共重合体、絶
縁性有機溶媒に可溶性の樹脂として石油樹脂、好ましく
は芳香環を有する石油樹脂、及び、荷電制御剤を使用し
て特定の体積抵抗率とすることにより、分散性、分散安
定性、再分散性、クリーニング不良による画像汚れ、定
着性、帯電特性及び画像特性の全ての特性が改善される
正帯電性フルカラー用液体現像剤が得られることを見出
した。また、マクロモノマー(X1)が、特定量のビニ
ル芳香族系化合物を含有することや、荷電制御剤として
特定構造を有するアルキルサリチル酸の金属塩及び/又
はオクチル酸金属塩を使用することにより、上記の作用
効果がより得られることを見出し、本発明を完成するに
至った。
【0008】即ち、本発明は、(1)絶縁性有機溶媒、
着色剤と結着樹脂からなるトナー粒子、絶縁性有機溶媒
に可溶性の石油樹脂、及び、荷電制御剤を含有する体積
抵抗率が1×109〜1×1012Ω・cmである正帯電
性フルカラー用液体現像剤であって、上記結着樹脂は、
マクロモノマー(X1)40〜90重量%(結着樹脂中
の含有量)とモノマー及び/又はオリゴマー(X2)6
0〜10重量%(結着樹脂中の含有量)とを重合させて
得られる共重合体であり、上記マクロモノマー(X1)
は、ビニル芳香族系化合物及び炭素原子数4以下のアル
キル基を有する(メタ)アクリル酸エステルからなる群
より選択される少なくとも1種以上を重合して得られる
ガラス転移温度が60℃以上の絶縁性有機溶媒に不溶な
マクロモノマーであり、上記モノマー及び/又はオリゴ
マー(X2)は、ホモポリマーにしたとき絶縁性有機溶
媒に可溶である炭素原子数6〜20のアルキル基を有す
る(メタ)アクリル酸エステルからなる群より選択され
る少なくとも1種のモノマー及び/又はオリゴマーであ
ることを特徴とする正帯電性フルカラー用液体現像剤に
関する。
【0009】また本発明は、(2)上記(1)記載の絶
縁性有機溶媒に可溶性の石油樹脂が、芳香環を有する石
油樹脂であることを特徴とする正帯電性フルカラー用液
体現像剤に関する。
【0010】更に本発明は、(3)上記(1)又は
(2)いずれかに記載のマクロモノマー(X1)が、マ
クロモノマー中にビニル芳香族系化合物を50重量%以
上含有するマクロモノマーであることを特徴とする正帯
電性フルカラー用液体現像剤に関する。
【0011】そして本発明は、(4)上記(1)〜
(3)いずれかに記載の荷電制御剤が、下記一般式
(1)で表される化合物及び/又は下記一般式(2)で
表される化合物を含む成分から構成されるアルキルサリ
チル酸の金属塩、並びに、オクチル酸金属塩のうち少な
くとも1つであることを特徴とする正帯電性フルカラー
用液体現像剤に関する。
【0012】
【化2】
【0013】式中、Rは、同一又は異なって、アルキル
基を表す。Xは、同一又は異なって、2〜4価の金属原
子を表す。nは、1〜4の整数を表す。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の正帯電性フルカラ
ー用液体現像剤を詳細に説明する。本発明の正帯電性フ
ルカラー用液体現像剤は、絶縁性有機溶媒中に、着色剤
と結着樹脂〔マクロモノマー(X1)40〜90重量%
(結着樹脂中の含有量)とモノマー及び/又はオリゴマ
ー(X2)60〜10重量%とを重合させて得られる共
重合体。但し、マクロモノマー(X1)は、ビニル芳香
族系化合物及び炭素原子数4以下のアルキル基を有する
(メタ)アクリル酸エステルからなる群より選択される
少なくとも1種以上を重合して得られるガラス転移温度
が60℃以上の絶縁性有機溶媒に不溶なマクロモノマー
であり、モノマー及び/又はオリゴマー(X2)は、ホ
モポリマーにしたとき絶縁性有機溶媒に可溶である炭素
原子数6〜20のアルキル基を有する(メタ)アクリル
酸エステルからなる群より選択される少なくとも1種で
ある。〕からなるトナー粒子、絶縁性有機溶媒に可溶性
の樹脂として石油樹脂、特に芳香環を有する石油樹脂、
及び、荷電制御剤を含有させ、体積抵抗率を1×109
〜1×1012Ω・cmとすることを特徴とする正帯電性
フルカラー用液体現像剤に関するものである。本発明の
正帯電性フルカラー用液体現像剤の好ましい形態として
は、上記絶縁性有機溶媒に可溶性の石油樹脂が、芳香環
を有する石油樹脂であること、上記マクロモノマー(X
1)が、マクロモノマー中にビニル芳香族系化合物を5
0重量%以上含有するマクロモノマーであること、上記
荷電制御剤が、上記一般式(1)で表される化合物及び
/又は上記下記一般式(2)で表される化合物を含む成
分から構成されるアルキルサリチル酸の金属塩、並び
に、オクチル酸金属塩のうち少なくとも1つであること
である。
【0015】本発明の正帯電性フルカラー用液体現像剤
は、絶縁性有機溶媒中に、着色剤と結着樹脂〔マクロモ
ノマー(X1)40〜90重量%(結着樹脂中の含有
量)とモノマー及び/又はオリゴマー(X2)60〜1
0重量%(結着樹脂中の含有量)とを重合させて得られ
る共重合体(但し、マクロモノマー(X1)は、ビニル
芳香族系化合物及び炭素原子数4以下のアルキル基を有
する(メタ)アクリル酸エステルからなる群より選択さ
れる少なくとも1種以上を重合して得られるガラス転移
温度が60℃以上の絶縁性有機溶媒に不溶なマクロモノ
マーであり、モノマー及び/又はオリゴマー(X2)
は、ホモポリマーにしたとき絶縁性有機溶媒に可溶であ
る炭素原子数6〜20のアルキル基を有する(メタ)ア
クリル酸エステルからなる群より選択される少なくとも
1種である。)〕とからなるトナー粒子と、絶縁性有機
溶媒に可溶性の樹脂として石油樹脂、特に芳香環を有す
る石油樹脂と、荷電制御剤として特に上記のアルキルサ
リチル酸の金属塩及び/又はオクチル酸金属塩とを含有
させることにより、分散性、分散安定性、再分散性、ク
リーニング不良による画像汚れ、定着性、帯電特性及び
画像特性の全てが大幅に改善されることになる。
【0016】本発明の正帯電性フルカラー用液体現像剤
に使用するトナー粒子を得るための結着樹脂としては、
マクロモノマー(X1)(ビニル芳香族系化合物及び炭
素原子数4以下のアルキル基を有する(メタ)アクリル
酸エステルからなる群より選択される少なくとも1種以
上を重合して得られる絶縁性有機溶媒に不溶なガラス転
移温度60℃以上のマクロモノマー)40〜90重量%
(結着樹脂中の含有量)にモノマー及び/又はオリゴマ
ー(X2)(ホモポリマーにしたとき絶縁性有機溶媒に
可溶である炭素原子数6〜20のアルキル基を有する
(メタ)アクリル酸エステルからなる群より選択される
少なくとも1種)60〜10重量%(結着樹脂中の含有
量)を重合して得られる共重合体である。このような共
重合体は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよ
い。
【0017】まず、マクロモノマー(X1)〔絶縁性有
機溶媒に不溶なマクロモノマー〕について説明する。上
記絶縁性有機溶媒に不溶なマクロモノマー(X1)を得
るのに使用できるビニル芳香族系化合物としては、スチ
レン、メチルスチレン、エチルスチレン、クロルスチレ
ン、ブロモスチレン、メトキシスチレン、エトキシスチ
レン、ビニルトルエン、ビニルナフタレン等のモノマー
又はオリゴマーが例示でき、炭素原子数4以下のアルキ
ル基を有する(メタ)アクリル酸エステルとしては、メ
チルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルメタ
クリレート、エチルアクリレート、イソプロピルメタク
リレート、イソプロピルアクリレート、イソブチルメタ
クリレート、イソブチルアクリレート等が例示できる。
これらはマクロモノマー(X1)のガラス転移温度が6
0℃以上となるように、単独又は2種以上を組み合わせ
て用いることができる。
【0018】本発明では、上記マクロモノマー(X1)
が、定着性、ガラス転移温度の点から絶縁性有機溶媒に
不溶なマクロモノマー中に、ビニル芳香族系化合物を5
0重量%以上含有させることが好ましい。これにより、
本発明の作用効果をより確実に発揮することが可能とな
る。
【0019】次に、絶縁性有機溶媒に不溶なマクロモノ
マー(X1)に、重合させるモノマー及び/又はオリゴ
マー(X2)としては、ホモポリマーにしたとき絶縁性
有機溶媒に可溶である炭素原子数6〜20のアルキルを
有する(メタ)アクリル酸エステルからなる群より選択
される少なくとも1種である。具体的には、ラウリルメ
タクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリルメタ
クリレート、ステアリルアクリレート、2−エチルヘキ
シルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレー
ト、ドデシルメタクリレート、ドデシルアクリレート、
ヘキシルメタクリレート、ヘキシルアクリレート、オク
チルメタクリレート、オクチルアクリレート、セチルメ
タクリレート、セチルアクリレート、ビニルラウリレー
ト、ビニルステアレート、ノニルメタクリレート、ノニ
ルアクリレート、デシルメタクリレート、デシルアクリ
レート、シクロヘキシルメタクリレート、シクロヘキシ
ルアクリレート、ビニルイソアミルエーテル等のモノマ
ー又はオリゴマーや、これらの誘導体、ハロゲン置換物
等が挙げられる。これらの中でも、良好な分散性、分散
安定性、再分散性が得られる点より、ラウリルメタクリ
レート、ラウリルアクリレート、ステアリルメタクリレ
ート、ステアリルアクリレートを使用することが好まし
い。
【0020】尚、絶縁性有機溶媒に不溶なマクロモノマ
ー(X1)に重合させるモノマー及び/又はオリゴマー
として、性能が低下しない範囲で炭素原子数6〜20の
アルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル以外の
モノマー及び/又はオリゴマーも使用可能である。
【0021】上記結着樹脂を形成する成分において、マ
クロモノマー(X1)の含有量は、40〜90重量%で
あり、モノマー及び/又はオリゴマー(X2)の含有量
は、60〜10重量%である。即ち、結着樹脂は、上述
したように、上記の重量割合のマクロモノマー(X1)
並びにモノマー及び/又はオリゴマー(X2)を含む成
分を重合させて得られる共重合体により構成されること
になる。マクロモノマー(X1)の含有量が90重量%
を超えてモノマー及び/又はオリゴマー(X2)の含有
量が10重量%未満であると分散性、分散安定性、再分
散性が低下し、一方マクロモノマー(X1)の含有量が
40重量%未満でモノマー及び/又はオリゴマー(X
2)の含有量が60重量%を超えると定着性、画像特性
が低下する。
【0022】本発明の結着樹脂、即ち共重合体を製造す
るには、例えば、極性溶媒(トルエン等)中におい
て、ビニル芳香族系化合物及び炭素原子数4以下のアル
キル基を有する(メタ)アクリル酸エステルからなる群
より選択される少なくとも1種以上の規定量をラジカル
重合等の通常の方法で調製し、マクロモノマー(X1)
を得る(一般に使用されている市販されているマクロモ
ノマーから条件の合うものを選択し、極性溶媒に溶解し
たものを使用してもよい)、次いで、で得た極性溶
媒及びマクロモノマー(X1)の混合液にホモポリマー
にしたとき絶縁性有機溶媒に可溶である炭素原子数6〜
20のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル
からなる群より選択される少なくとも1種のモノマー及
び/又はオリゴマー(X2)を滴下し、アゾビスイソブ
チロニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチル
パーオキサイド、フェニルアゾトリフェニルメタン等の
重合開始剤の存在下に60〜110℃程度の温度で重合
反応を行い共重合体を得る、極性溶媒を絶縁性有機溶
媒に置換する、という工程により得ることができる。
【0023】上記トナー粒子を形成する結着樹脂の正帯
電性フルカラー用液体現像剤中の含有量は、2〜50重
量%、より好ましくは、5〜30重量%が好適である。
上記結着樹脂の含有量が、上記の範囲内であると、本発
明の作用効果がより確実に得られることになる。
【0024】本発明の正帯電性フルカラー用液体現像剤
に使用するトナー粒子を得るための着色剤としては、従
来から使用されている無機及び有機顔料を用いることが
できる。具体的には、無機顔料としては、酸化チタン、
ベンガラ、アンチモンレッド、カドミニウムイエロー、
コバルトブルー、群青、紺青、カーボンブラック、黒鉛
等の有色顔料(白色、黒色等の無彩色の着色顔料も有色
顔料に含める)、及び、炭酸カルシウム、カオリン、ク
レー、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、タルク等の
体質顔料を挙げることができる。また、有機顔料として
は、溶性アゾ系顔料、不溶性アゾ系顔料、アゾレーキ系
顔料、縮合アゾ系顔料、銅フタロシアニン系顔料、縮合
多環系顔料等を挙げることができる。これらは、単独で
用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0025】上記トナー粒子を形成する着色剤の正帯電
性フルカラー用液体現像剤中の含有量は、0.1〜15
重量%、より好ましくは0.2〜10重量%が好適であ
る。上記着色剤の含有量が、0.1重量%未満であると
得られる画像濃度が低下し、一方15重量%を超えると
得られる画像に地汚れが生じやすくなる。
【0026】本発明の正帯電性フルカラー用液体現像剤
に使用する絶縁性有機溶媒に可溶性の石油樹脂は、定着
性の点から融点が80〜120℃のものが好適に使用で
き、具体的には、水添石油樹脂(脂肪族飽和炭化水素樹
脂、脂環族炭化水素樹脂)、不飽和結合を有する石油樹
脂等が例示できる。これらは、単独で用いてもよく、2
種以上を併用してもよい。これらの中でも、優れた現像
特性及び帯電特性が得られる点から、不飽和結合を有す
る石油樹脂が、特に好ましくは芳香環を有する石油樹脂
が好適に使用できる。
【0027】上記石油樹脂の正帯電性フルカラー用液体
現像剤中の含有量は、5〜50重量%が好ましい。含有
量が5%未満であるとクリーニング性の不良、現像特性
の低下が生じ、一方50重量%より多いと得られる正帯
電性フルカラー用液体現像剤の粘度が高くなる。
【0028】本発明の正帯電性フルカラー用液体現像剤
に使用する荷電制御剤としては、ナフテン酸マンガン、
ナフテン酸カルシウム、ナフテン酸ジルコニウム、ナフ
テン酸コバルト、ナフテン酸鉄、ナフテン酸亜鉛、ナフ
テン酸アルミニウム、ナフテン酸銅、ドデシル酸マンガ
ン、ドデシル酸カルシウム、ドデシル酸ジルコニウム、
ドデシル酸コバルト、ドデシル酸鉄、ドデシル酸亜鉛、
ドデシル酸アルミニウム、ドデシル酸銅、オクチル酸マ
ンガン、オクチル酸カルシウム、オクチル酸ジルコニウ
ム、オクチル酸コバルト、オクチル酸鉄、オクチル酸亜
鉛、オクチル酸アルミニウム、オクチル酸銅等の金属石
鹸;サリチル酸ジ−t−ブチルマンガン、サリチル酸ジ
−t−ブチルカルシウム、サリチル酸ジ−t−ブチルジ
ルコニウム、サリチル酸ジ−t−ブチルコバルト、サリ
チル酸ジ−t−ブチル鉄、サリチル酸ジ−t−ブチル亜
鉛、サリチル酸ジ−t−ブチルアルミニウム、サリチル
酸ジ−t−ブチルクロム、サリチル酸ジ−t−ブチル
銅、ヒドロキシビス(3,5−t−ブチルサリチル酸)
マンガン、ヒドロキシビス(3,5−t−ブチルサリチ
ル酸)カルシウム、ヒドロキシビス(3,5−t−ブチ
ルサリチル酸)ジルコニウム、ヒドロキシビス(3,5
−t−ブチルサリチル酸)鉄、ヒドロキシビス(3,5
−t−ブチルサリチル酸)亜鉛、ヒドロキシビス(3,
5−t−ブチルサリチル酸)アルミニウム、ヒドロキシ
ビス(3,5−t−ブチルサリチル酸)クロム、ヒドロ
キシビス(3,5−t−ブチルサリチル酸)銅、ヒドロ
キシビス(サリチル酸)金属塩、ヒドロキシビス(モノ
アルキルサリチル酸)金属塩、ヒドロキシビス(ジアル
キルサリチル酸)金属塩、ヒドロキシビス(トリアルキ
ルサリチル酸)金属塩、ヒドロキシビス(テトラアルキ
ルサリチル酸)金属塩等のサリチル酸金属塩;ドデシル
ベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスル
ホン酸バリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩;レ
シチン、セハリン等の燐脂質;n−デシルアミン等の有
機アミン塩;第4級アンモニウム塩;アルキルピリジニ
ウム塩等が例示できる。これらは、単独で用いてもよ
く、2種以上を併用してもよい。
【0029】これらの荷電制御剤の中でも高い正帯電の
付与及び正帯電の経時安定性の点から、上記一般式
(1)で表される化合物及び/又は下記一般式(2)で
表される化合物を含む成分から構成されるアルキルサリ
チル酸金属塩、並びに、オクチル酸金属塩のうち少なく
とも1つであることが好ましい。尚、上記Xで表される
2〜4価の金属原子としては、例えば、ジルコニウム、
亜鉛、アルミニウム、クロム、カルシウム、銅、マンガ
ン、マグネシウム等が挙げられる。より好ましくは、ア
ルキルサリチル酸金属塩、オクチル酸金属塩の金属が亜
鉛、クロム、ジルコニウム又はアルミニウムの場合であ
る。
【0030】上記荷電制御剤の正帯電性フルカラー用液
体現像剤中の含有量は、荷電制御剤により帯電制御効果
が異なるので含有量の範囲は異なるが、好ましくは0.
001〜0.3重量%である。上記荷電制御剤の含有量
が、0.001重量%未満であると希望とする帯電制御
効果が不充分であり、含有量が0.3重量%を超えると
液体現像剤の過度な電導度の上昇を引き起こし使用し難
くなる。
【0031】本発明の正帯電性フルカラー用液体現像剤
に使用する絶縁性有機溶媒としては、脂肪族炭化水素、
脂環式炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水
素、ポリシロキサン、植物油等を用いることができる。
特に、臭気、無害性、コストの点から、ノルマルパラフ
ィン系溶媒、イソパラフィン系溶媒が好ましい。具体的
には、アイソパーG、アイソパーH、アイソパーL、ア
イソパーM(いずれも商品名、エクソン化学社製)、シ
ェルゾール71(商品名、シェル石油化学社製)、IP
ソルベント1620、IPソルベント2080(いずれ
も商品名、出光石油化学社製)等を挙げることができ
る。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用し
てもよい。
【0032】上記絶縁性有機溶媒の正帯電性フルカラー
用液体現像剤中の含有量は、10〜90重量%が好まし
い。より好ましくは、20〜85重量%である。上記絶
縁性有機溶媒の含有量が、10重量%未満であると、正
帯電性フルカラー用液体現像剤の粘度が高くなるおそれ
があり、現像性が低下し、一方90重量%を超えると、
クリーニング性の不良、低粘性による現像特性の低下が
生じるおそれがある。
【0033】また、本発明の正帯電性フルカラー用液体
現像剤には、必要に応じて、アニオン系界面活性剤、ノ
ニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性界面
活性剤、顔料分散用樹脂等の分散剤、性能が低下しない
範囲において、アルキッド樹脂、通常のアクリル樹脂、
合成ゴム、ポリビニルアセタール、ポリアルキレンオキ
シド等の定着剤等の添加剤も使用することができる。
【0034】本発明の正帯電性フルカラー用液体現像剤
を製造するには、従来公知の湿式現像剤により液体現像
剤を得る方法等が使用できる。但し、本発明の範囲はこ
れらの例によって制限されるものではない。これら製造
法により得られる本発明の正帯電性フルカラー用液体現
像剤は、現像特性の点から、本発明では液体現像剤の体
積抵抗率が1×109〜1×1012Ω・cmである。
【0035】本発明の正帯電性フルカラー用液体現像剤
は、例えば、複写機、プリンター、ファクシミリ等に用
いられる電子写真又は静電記録用として好適に適用する
ことができ、現像ユニット部、感光体部、定着器部等で
のクリーニング不良による画像汚れがなく、分散性、分
散安定性、再分散性、定着性、帯電特性及び画像特性の
全ての特性が優れるものである。
【0036】
【実施例】以下、実施例によって、本発明の液体現像剤
を更に詳細に説明するが、本発明はその主旨を逸脱しな
い限りこれらに限定されるものでない。なお、以下の記
述中において「部」は重量部を示す。また、製造会社を
記載した名称は商品名を表す。
【0037】[共重合体の製造方法] (共重合体溶液A)コンデンサー、温度計及び攪拌機を
装着した四つ口フラスコに、スチレンマクロモノマー
(AS−6、東亜合成化学社製)70部、ステアリルメ
タクリレート30部、アゾビスイソブチロニトリル1部
をトルエン150部に溶解し、窒素雰囲気下で攪拌しな
がら80℃、10時間加熱反応させ共重合体溶液Aを得
た。
【0038】(共重合体溶液B)コンデンサー、温度計
及び攪拌機を装着した四つ口フラスコに、スチレンマク
ロモノマー(AS−6、東亜合成化学社製)60部、ス
テアリルメタクリレート40部、アゾビスイソブチロニ
トリル1部をトルエン150部に溶解し、窒素雰囲気下
で攪拌しながら80℃、10時間加熱反応させ共重合体
溶液Bを得た。
【0039】(共重合体溶液C)コンデンサー、温度計
及び攪拌機を装着した四つ口フラスコに、スチレンマク
ロモノマー(AS−6、東亜合成化学社製)70部、ラ
ウリルメタクリレート30部、アゾビスイソブチロニト
リル1部をトルエン150部に溶解し、窒素雰囲気下で
攪拌しながら80℃、10時間加熱反応させ共重合体溶
液Cを得た。
【0040】(共重合体溶液D)コンデンサー、温度計
及び攪拌機を装着した四つ口フラスコに、イソブチルメ
タクリレートマクロモノマー(AW−6、東亜合成化学
社製)70部、ステアリルメタクリレート30部、アゾ
ビスイソブチロニトリル1部をトルエン150部に溶解
し、窒素雰囲気下で攪拌しながら80℃、10時間加熱
反応させ共重合体溶液Dを得た。
【0041】(共重合体溶液E)コンデンサー、温度計
及び攪拌機を装着した四つ口フラスコに、イソブチルメ
タクリレートマクロモノマー(AW−6、東亜合成化学
社製)80部、ステアリルメタクリレート20部、アゾ
ビスイソブチロニトリル1部をトルエン150部に溶解
し、窒素雰囲気下で攪拌しながら80℃、10時間加熱
反応させ共重合体溶液Eを得た。
【0042】(共重合体溶液F)コンデンサー、温度計
及び攪拌機を装着した四つ口フラスコに、イソブチルメ
タクリレートマクロモノマー(AW−6、東亜合成化学
社製)80部、ラウリルメタクリレート20部、アゾビ
スイソブチロニトリル1部をトルエン150部に溶解
し、窒素雰囲気下で攪拌しながら80℃、10時間加熱
反応させ共重合体溶液Fを得た。
【0043】(共重合体溶液G)コンデンサー、温度計
及び攪拌機を装着した四つ口フラスコに、スチレンモノ
マー70部、過酸化ベンゾイル1部をトルエン150部
に溶解し、窒素雰囲気下で攪拌しながら80℃、10時
間加熱重合反応を行い、スチレン単独重合体溶液を得
た。この溶液にステアリルメタクリレート30g及び過
酸化ベンゾイル2部を加え、更に80℃、8時間加熱反
応させ、共重合体溶液Gを得た。
【0044】(共重合体溶液H)コンデンサー、温度計
及び攪拌機を装着した四つ口フラスコに、スチレンモノ
マー70部、トルエン130部を入れ80℃に昇温溶解
した後、この溶液に、トルエン20部に過酸化ベンゾイ
ル1部、ステアリルメタクリレート30部を溶解した溶
液を滴下し、10時間加熱反応させ、共重合体溶液Hを
得た。
【0045】(実施例1〜6の正帯電性液体現像剤)共
重合体溶液A〜F100部に着色剤としてフタロシアニ
ンブルー(大日精化工業社製)10部を加え、アトライ
ターにて50℃、100rpmの条件下で3時間混練を
行い、各顔料分散溶液を得た。得られた各顔料分散溶液
を減圧乾燥させ、溶剤を完全に留去させた。得られた各
顔料−樹脂混練物を乾式粉砕ミルを用いて500μm以
下に粉砕した。アイソパーM(エクソン化学社製)10
0部中に上記各粉末30部、芳香環石油樹脂(ハーコタ
ック1148、理化ハーキュレス社製)10部、荷電制
御剤(ボントロンE−88、オリエント化学社製)0.
1部を投入し、70℃に加熱しながら、T.K.ホモミ
キサー(特殊機化社製)を用い6000rpm、30分
攪拌混合を行い実施例1〜6の正帯電性液体現像剤を得
た。
【0046】(実施例7の正帯電性液体現像剤)共重合
体溶液A100部に着色剤としてフタロシアニンブルー
(大日精化工業社製)10部を加え、アトライターにて
50℃、100rpmの条件下で3時間混練を行い、各
顔料分散溶液を得た。得られた各顔料分散溶液を減圧乾
燥させ、溶剤を完全に留去させた。得られた各顔料−樹
脂混練物を乾式粉砕ミルを用いて500μm以下に粉砕
した。アイソパーM(エクソン化学社製)100部中に
上記各粉末30部、不飽和結合を有する脂肪族石油樹脂
(エスコレッツ1271、トーネックス社製)10部、
荷電制御剤(ボントロンE−88、オリエント化学社
製)0.1部を投入し、70℃に加熱しながら、T.
K.ホモミキサー(特殊機化社製)を用い6000rp
m、30分攪拌混合を行い実施例7の正帯電性液体現像
剤を得た。
【0047】(実施例8の正帯電性液体現像剤)共重合
体溶液A100部に着色剤としてフタロシアニンブルー
(大日精化工業社製)10部を加え、アトライターにて
50℃、100rpmの条件下で3時間混練を行い、各
顔料分散溶液を得た。得られた各顔料分散溶液を減圧乾
燥させ、溶剤を完全に留去させた。得られた各顔料−樹
脂混練物を乾式粉砕ミルを用いて500μm以下に粉砕
した。アイソパーM(エクソン化学社製)100部中に
上記各粉末30部、芳香環石油樹脂(ハーコタック11
48、理化ハーキュレス社製)10部、荷電制御剤(ヌ
ーデックスZr12、SERVO社製)1部を投入し、
70℃に加熱しながら、T.K.ホモミキサー(特殊機
化社製)を用い6000rpm、30分攪拌混合を行い
実施例8の正帯電性液体現像剤を得た。
【0048】(実施例9の正帯電性液体現像剤)共重合
体溶液A100部に着色剤としてフタロシアニンブルー
(大日精化工業社製)10部を加え、アトライターにて
50℃、100ppmの条件下で3時間混練を行い、各
顔料分散溶液を得た。得られた各顔料分散溶液を減圧乾
燥させ、溶剤を完全に留去させた。得られた各顔料−樹
脂混練物を乾式粉砕ミルを用いて500μm以下に粉砕
した。アイソパーM(エクソン化学社製)100部中に
上記各粉末30部、水添石油樹脂(脂肪族飽和炭化水
素、ピコタック95、理化ハーキュレス社製)10部、
荷電制御剤(ボントロンE−88、オリエント化学社
製)0.1部を投入し、70℃に加熱しながら、T.
K.ホモミキサー(特殊機化社製)を用い6000rp
m、30分攪拌混合を行い実施例9の正帯電性液体現像
剤を得た。
【0049】(実施例10の正帯電性液体現像剤)実施
例9の液体現像剤の製造方法において、水添石油樹脂
(脂肪族飽和炭化水素、ピコタック95、理化ハーキュ
レス社製)を水添石油樹脂(脂環族飽和炭化水素、リガ
ライトR−101、理化ハーキュレス社製)を使用する
以外は実施例9と同様にして、実施例10の正帯電性液
体現像剤を得た。
【0050】(比較例1、2の正帯電性液体現像剤)共
重合体溶液G、H100部に着色剤としてフタロシアニ
ンブルー(大日精化工業社製)10部を加え、アトライ
ターにて50℃、100rpmの条件下で3時間混練を
行い、各顔料分散溶液を得た。得られた各顔料分散溶液
を減圧乾燥させ、溶剤を完全に留去させた。得られた各
顔料−樹脂混練物を乾式粉砕ミルを用いて500μm以
下に粉砕した。アイソパーM(エクソン化学社製)10
0部中に上記各粉末30部、芳香環石油樹脂(ハーコタ
ック1148、理化ハーキュレス社製)10部、荷電制
御剤(ボントロンE−88、オリエント化学社製)0.
1部を投入し、70℃に加熱しながら、T.K.ホモミ
キサー(特殊機化社製)を用い6000rpm、30分
攪拌混合を行い比較例1、2の正帯電性液体現像剤を得
た。
【0051】(比較例3の正帯電性液体現像剤)エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体(EVAFREX EVA41
0、三井・デュポンケミカル社製)90部、フタロシア
ニンブルー(C.I.ピグメントブルー15:3、大日
本インキ社製)18部、絶縁性有機溶媒(アイソパー
L、エクソン化学社製)342部を70〜80℃で溶融
し、これをアトライターで70〜80℃、2時間練肉し
た。練肉後、混合液を室温まで冷却し、その後、絶縁性
有機溶媒(アイソパーL)で固形分が2重量%になるま
で希釈した。更にこれに、スチレンマクロモノマー(A
S−6、東亜合成化学社製)70部、ステアリルメタク
リレート30部、アゾビスイソブチロニトリル1部をト
ルエン150部に溶解し、加熱反応して得られる共重合
体40重量%トルエン溶液3.25g、荷電制御剤(ヌ
ーデックス Zr12、SERVO社製)0.65gを
添加し混合し、比較例3の正帯電性液体現像剤を得た。
【0052】[評価試験]実施例1〜10の正帯電性液
体現像剤、比較例1〜3の正帯電性液体現像剤に関し、
下記の評価試験を行った。 (1)ゼータ電位 ゼータ電位はレーザ・ゼータ電位計LEZA−600
(大塚電子(株)社製)を用いて測定した。
【0053】(2)電気泳動性 簡易的に高電界でのトナー粒子の泳動性を観察するため
高電界測定装置を試作し、正帯電性液体現像剤のトナー
粒子の泳動性を評価した(0.5mmの間隔を平行に開
けた銅極板間に正帯電性液体現像剤を浸し、極板間に3
00Vの電圧をかけトナー粒子の移動性を顕微鏡下で目
視にて評価した)。瞬時に移動するものを3、移動しな
いものがあるものを1として相対的に評価した。
【0054】(3)平均粒径 正帯電性液体現像剤の平均粒径は遠心沈降式粒度分布計
(堀場製作所社製)で測定した。
【0055】(4)画像評価 画像評価は、図1に示した構造を有する画像形成実験装
置に各正帯電性液体現像剤をセットし実写試験すること
により行った。画像形成を行なうにあたっては、現像ロ
ーラに300Vの電圧、感光体ドラムに500Vの電圧
を印加し、定着器の温度を180℃としてカラーレーザ
ープリンター用PPC用紙に出力し画像を目視にて判断
した。良好な画像が得られるものを評価3とし、解像性
は少し劣るが良好な画像が得られるものを評価2とし、
画像の濃度低下、画像のにじみ・かぶり、べた部の抜け
・不均一が発生し、良好な画像が得られないものを評価
1として評価を行った。
【0056】(5)定着性 図1に概略構成を示す画像形成実験装置に各正帯電性液
体現像剤をセットし各画像を出力した後、耐摩試験機
(大栄科学精器社製)500g×20ストロークにか
け、耐摩試験前と耐摩試験後の反射濃度をマクベス濃度
計にて測定した。試験後画像濃度値/試験前画像濃度値
を濃度変化率とした。濃度変化率が高い程定着性が優れ
ている。濃度変化率が90〜100のものを評価3、濃
度変化率が80〜90のものを評価2、濃度変化率が8
0以下のものを評価1として評価を行った。上記評価試
験の結果を表1に示した。
【0057】
【表1】
【0058】
【発明の効果】本発明の正帯電性フルカラー用液体現像
剤を使用することにより、分散性、分散安定性、再分散
性、クリーニング不良による画像汚れがなく、定着性、
帯電特性及び画像特性の全ての特性が優れた、改良され
た電子写真又は静電記録画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】正帯電性液体現像剤を画像評価するための画像
形成実験装置の概略図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩井 一生 大阪市西区江戸堀1丁目23番37号 サカタ インクス 株式会社内 Fターム(参考) 2H069 BA01 CA01 CA03 CA04 CA21 CA29 DA01 DA02 DA08 FA04

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性有機溶媒、着色剤と結着樹脂から
    なるトナー粒子、絶縁性有機溶媒に可溶性の石油樹脂、
    及び、荷電制御剤を含有する体積抵抗率が1×109
    1×1012Ω・cmである正帯電性フルカラー用液体現
    像剤であって、前記結着樹脂は、マクロモノマー(X
    1)40〜90重量%(結着樹脂中の含有量)とモノマ
    ー及び/又はオリゴマー(X2)60〜10重量%(結
    着樹脂中の含有量)とを重合させて得られる共重合体で
    あり、前記マクロモノマー(X1)は、ビニル芳香族系
    化合物及び炭素原子数4以下のアルキル基を有する(メ
    タ)アクリル酸エステルからなる群より選択される少な
    くとも1種以上を重合して得られるガラス転移温度が6
    0℃以上の絶縁性有機溶媒に不溶なマクロモノマーであ
    り、前記モノマー及び/又はオリゴマー(X2)は、ホ
    モポリマーにしたとき絶縁性有機溶媒に可溶である炭素
    原子数6〜20のアルキル基を有する(メタ)アクリル
    酸エステルからなる群より選択される少なくとも1種の
    モノマー及び/又はオリゴマーであることを特徴とする
    正帯電性フルカラー用液体現像剤。
  2. 【請求項2】 前記絶縁性有機溶媒に可溶性の石油樹脂
    が、芳香環を有する石油樹脂であることを特徴とする請
    求項1記載の正帯電性フルカラー用液体現像剤。
  3. 【請求項3】 前記マクロモノマー(X1)が、マクロ
    モノマー中にビニル芳香族系化合物を50重量%以上含
    有するマクロモノマーであることを特徴とする請求項1
    又は2記載の正帯電性フルカラー用液体現像剤。
  4. 【請求項4】 前記荷電制御剤が、下記一般式(1)で
    表される化合物及び/又は下記一般式(2)で表される
    化合物を含む成分から構成されるアルキルサリチル酸の
    金属塩、並びに、オクチル酸金属塩のうち少なくとも1
    つであることを特徴とする請求項1、2又は3記載の正
    帯電性フルカラー用液体現像剤。 【化1】 式中、Rは、同一又は異なって、アルキル基を表す。X
    は、同一又は異なって、2〜4価の金属原子を表す。n
    は、1〜4の整数を表す。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011203413A (ja) * 2010-03-25 2011-10-13 Kyocera Mita Corp 液体現像剤、液体現像装置及び湿式画像形成装置
US8524435B2 (en) 2010-03-15 2013-09-03 Kyocera Mita Corporation Liquid developer and wet-type image forming apparatus

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