JP3166409B2 - 静電写真用液体現像剤 - Google Patents
静電写真用液体現像剤Info
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- JP3166409B2 JP3166409B2 JP13007693A JP13007693A JP3166409B2 JP 3166409 B2 JP3166409 B2 JP 3166409B2 JP 13007693 A JP13007693 A JP 13007693A JP 13007693 A JP13007693 A JP 13007693A JP 3166409 B2 JP3166409 B2 JP 3166409B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、キャリア液としてグリ
コールのジエーテル類を用いる静電写真用液体現像剤に
関する。
コールのジエーテル類を用いる静電写真用液体現像剤に
関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真法における湿式現像方式は、感
光体上に帯電および画像露光を行って静電潜像を形成
し、樹脂および着色剤を主成分とするトナー粒子を通常
脂肪族炭化水素中に分散した液体現像剤で静電潜像を現
像し、得られたトナー画像を転写紙上に転写、定着する
ことで画像を形成する方法が一般的である。この方法で
感光体として酸化亜鉛等の光導電材を塗工した感光紙や
感光フィルムを用いる場合は、転写工程を省略し、現像
後、直接感光体上にトナー像を定着してもよい。また、
感光体を用いずに電気入力により誘電体上に静電潜像を
形成する静電記録方式等の現像手段としても湿式現像は
よく利用される。湿式現像方式は、サブミクロンから数
μm程度の微粒子トナーを、上述のように脂肪族炭化水
素等の高電気抵抗率キャリア液中に分散し、主に電気泳
動原理によって潜像を現像する。それ故に、数μm以上
のトナー粒子を用いる乾式現像方式より高解像度の画質
が得られやすいという特長を持っている。
光体上に帯電および画像露光を行って静電潜像を形成
し、樹脂および着色剤を主成分とするトナー粒子を通常
脂肪族炭化水素中に分散した液体現像剤で静電潜像を現
像し、得られたトナー画像を転写紙上に転写、定着する
ことで画像を形成する方法が一般的である。この方法で
感光体として酸化亜鉛等の光導電材を塗工した感光紙や
感光フィルムを用いる場合は、転写工程を省略し、現像
後、直接感光体上にトナー像を定着してもよい。また、
感光体を用いずに電気入力により誘電体上に静電潜像を
形成する静電記録方式等の現像手段としても湿式現像は
よく利用される。湿式現像方式は、サブミクロンから数
μm程度の微粒子トナーを、上述のように脂肪族炭化水
素等の高電気抵抗率キャリア液中に分散し、主に電気泳
動原理によって潜像を現像する。それ故に、数μm以上
のトナー粒子を用いる乾式現像方式より高解像度の画質
が得られやすいという特長を持っている。
【0003】メトカルフェが公表した初期の2つの文献
[K.A.Metcalfe、J.Sci.Instr
um.,32,74(1955)およびibid.,3
3,194(1956)]には、液体現像剤系の顔料と
してカーボンブラック、酸化マグネシウムをはじめ多く
の有機または無機顔料類、キャリア液としてはガソリ
ン、ケロシン、四塩化炭素等が使用できると記載されて
いる。また、メトカルフェの初期の頃の特許公報には、
同じくキャリア液としてハロゲン化炭化水素(特公昭3
5−5511)、ポリシロキサン(特公昭36−148
72)、リグロインおよびこれらの石油炭化水素の混合
液(特公昭38−22343、特公昭43−1351
9)等が使用できるとしている。トナーの製造法に関す
る特許公報の中にもキャリア液に関する多くの記載があ
り、代表的なものには、特公昭40−19186、特公
昭45−14545、特公昭56−9189等がある。
これらの文献に記載されているキャリア液(重合時の分
散媒を兼ねる場合もある)としては、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素、n−ヘキサン、i−
ドデカン、アイソパーG、H、L、M、V(エクソン化
学社製)等の脂肪族炭化水素などが使用できるとしてい
る。
[K.A.Metcalfe、J.Sci.Instr
um.,32,74(1955)およびibid.,3
3,194(1956)]には、液体現像剤系の顔料と
してカーボンブラック、酸化マグネシウムをはじめ多く
の有機または無機顔料類、キャリア液としてはガソリ
ン、ケロシン、四塩化炭素等が使用できると記載されて
いる。また、メトカルフェの初期の頃の特許公報には、
同じくキャリア液としてハロゲン化炭化水素(特公昭3
5−5511)、ポリシロキサン(特公昭36−148
72)、リグロインおよびこれらの石油炭化水素の混合
液(特公昭38−22343、特公昭43−1351
9)等が使用できるとしている。トナーの製造法に関す
る特許公報の中にもキャリア液に関する多くの記載があ
り、代表的なものには、特公昭40−19186、特公
昭45−14545、特公昭56−9189等がある。
これらの文献に記載されているキャリア液(重合時の分
散媒を兼ねる場合もある)としては、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素、n−ヘキサン、i−
ドデカン、アイソパーG、H、L、M、V(エクソン化
学社製)等の脂肪族炭化水素などが使用できるとしてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来提
案されているキャリア液は、ほとんどが蒸気圧の高い有
機溶媒であるために、i)定着時等に排出されるキャリ
ア液蒸気が環境汚染を引き起こしやすい、ii)引火しや
すい、iii )紙等の基材に定着した後、基材中に残存し
たキャリア液が徐々に蒸発してコピーから溶剤臭が発生
する、といった問題を抱えている。これらの問題点に対
して、例えばキャリア液の蒸気圧を低下させるために、
キャリア液に蒸気圧の低い炭化水素系の石油溶媒や、常
温で固体の高分子量化した炭化水素を用いることが提案
されている(例えば、特開昭63−167375、特開
平2−6965、特開平2−6967等)。しかし、蒸
気圧を低くしようとして炭化水素の分子量を増加させる
と、一般にキャリア液の粘度が上昇し、現像速度に影響
を及ぼす結果となる。さらに、キャリア液の融点が室温
近傍まで上昇し、現像液として使用するには常時加熱が
必要となり、省エネルギー、熱汚染、現像液の劣化等の
点で好ましくないという欠点がある。実際には、複写速
度が遅くなったり、現像、定着部において多くの熱エネ
ルギーを必要とするという欠点となる。
案されているキャリア液は、ほとんどが蒸気圧の高い有
機溶媒であるために、i)定着時等に排出されるキャリ
ア液蒸気が環境汚染を引き起こしやすい、ii)引火しや
すい、iii )紙等の基材に定着した後、基材中に残存し
たキャリア液が徐々に蒸発してコピーから溶剤臭が発生
する、といった問題を抱えている。これらの問題点に対
して、例えばキャリア液の蒸気圧を低下させるために、
キャリア液に蒸気圧の低い炭化水素系の石油溶媒や、常
温で固体の高分子量化した炭化水素を用いることが提案
されている(例えば、特開昭63−167375、特開
平2−6965、特開平2−6967等)。しかし、蒸
気圧を低くしようとして炭化水素の分子量を増加させる
と、一般にキャリア液の粘度が上昇し、現像速度に影響
を及ぼす結果となる。さらに、キャリア液の融点が室温
近傍まで上昇し、現像液として使用するには常時加熱が
必要となり、省エネルギー、熱汚染、現像液の劣化等の
点で好ましくないという欠点がある。実際には、複写速
度が遅くなったり、現像、定着部において多くの熱エネ
ルギーを必要とするという欠点となる。
【0005】また、特開昭51−89428には、キャ
リア液として電気抵抗率が109 Ω・cm以上で誘電率
が3.0以下の炭化水素溶液を用いることが提案されて
いる。従来、キャリア液として提案されているものは、
高い電気抵抗率と低い誘電率を持った無極性の炭化水素
溶液が主流をなす。キャリア液の電気抵抗率が適度な値
より低いと感光体の潜像を破壊したり、また、現像およ
び転写部でのバイアスリーク等が発生し、良好な画像が
得られないことが経験的に知られている。その上、高過
ぎる高電気抵抗率、低誘電率の無極性キャリア液を含有
する現像剤は、トナーへの電荷付与性およびその経時的
な安定性に関して、必ずしも満足な結果が得られていな
い。すなわち、経時的にトナーの電荷量が減少してきた
り、逆極性トナー量が増加してくるという問題点もあっ
た。このように、従来提案されている液体現像剤用のキ
ャリア液として満足するものは未だ得られていないのが
実情である。
リア液として電気抵抗率が109 Ω・cm以上で誘電率
が3.0以下の炭化水素溶液を用いることが提案されて
いる。従来、キャリア液として提案されているものは、
高い電気抵抗率と低い誘電率を持った無極性の炭化水素
溶液が主流をなす。キャリア液の電気抵抗率が適度な値
より低いと感光体の潜像を破壊したり、また、現像およ
び転写部でのバイアスリーク等が発生し、良好な画像が
得られないことが経験的に知られている。その上、高過
ぎる高電気抵抗率、低誘電率の無極性キャリア液を含有
する現像剤は、トナーへの電荷付与性およびその経時的
な安定性に関して、必ずしも満足な結果が得られていな
い。すなわち、経時的にトナーの電荷量が減少してきた
り、逆極性トナー量が増加してくるという問題点もあっ
た。このように、従来提案されている液体現像剤用のキ
ャリア液として満足するものは未だ得られていないのが
実情である。
【0006】本発明が解決しようとする第一の課題は、
上記した問題点あるいは不都合をもたらすことなく、液
体現像を用いた複写機、プリンターから排出されるキャ
リア液の量を低減させ、さらに、無臭で、火災の危険性
が少ない液体現像剤用のキャリア液を提供することであ
る。本発明が解決しようとする第二の課題は、トナー帯
電特性および帯電安定性の良好なキャリア液を提供する
ことである。本発明が解決しようとする第三の課題は、
単色複写は勿論のこと、カラー複写においても高速で行
える液体現像剤用のキャリア液を提供することである。
上記した問題点あるいは不都合をもたらすことなく、液
体現像を用いた複写機、プリンターから排出されるキャ
リア液の量を低減させ、さらに、無臭で、火災の危険性
が少ない液体現像剤用のキャリア液を提供することであ
る。本発明が解決しようとする第二の課題は、トナー帯
電特性および帯電安定性の良好なキャリア液を提供する
ことである。本発明が解決しようとする第三の課題は、
単色複写は勿論のこと、カラー複写においても高速で行
える液体現像剤用のキャリア液を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上述の課
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ブチレングリコ
ール、ペンチレングリコール、ヘキシレングリコール、
ヘプチレングリコール、オクチレングリコールあるいは
その二量体のジエーテル類を現像剤のキャリア液として
用いると、従来のキャリア液と比較して、ほぼ同程度の
低粘度を有し、定着時に発生するキャリア蒸気を大幅に
低減させ、かつ帯電特性および帯電安定性も良好である
ことを見出し、本発明を完成に至った。すなわち、本発
明は、キャリア液中に樹脂および着色剤を含むトナー粒
子が分散された静電写真用液体現像剤において、キャリ
ア液が下記一般式で表されるエーテル化合物の1種また
は2種以上を含有する静電写真用液体現像剤にある。 R1 −O(Cn H2nO)x −R2 (式中、R1 およびR2 は、同一または異なって、アル
キル基、脂環式アルキル基、アリール基またはアリール
アルキル基を示し、nは4〜8の整数、xは1または2
の整数である。)
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ブチレングリコ
ール、ペンチレングリコール、ヘキシレングリコール、
ヘプチレングリコール、オクチレングリコールあるいは
その二量体のジエーテル類を現像剤のキャリア液として
用いると、従来のキャリア液と比較して、ほぼ同程度の
低粘度を有し、定着時に発生するキャリア蒸気を大幅に
低減させ、かつ帯電特性および帯電安定性も良好である
ことを見出し、本発明を完成に至った。すなわち、本発
明は、キャリア液中に樹脂および着色剤を含むトナー粒
子が分散された静電写真用液体現像剤において、キャリ
ア液が下記一般式で表されるエーテル化合物の1種また
は2種以上を含有する静電写真用液体現像剤にある。 R1 −O(Cn H2nO)x −R2 (式中、R1 およびR2 は、同一または異なって、アル
キル基、脂環式アルキル基、アリール基またはアリール
アルキル基を示し、nは4〜8の整数、xは1または2
の整数である。)
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
静電写真用液体現像剤において、樹脂および着色剤を含
むトナー粒子を分散させるキャリア液としては、上記一
般式で示されるエーテル化合物が用いられる。上記式中
のR1 およびR2 の具体例としては、メチル、エチル、
n−,i−プロピル、n−,i−,s−,t−ブチル、
n−,i−ペンチル、ネオペンチル、1,1−ジメチル
プロピル、n−,i−ヘキシル、2−エチルブチル、n
−,i−ヘプチル、n−,i−オクチル、2−エチルヘ
キシル、n−,i−ノニル、n−,i−デシル、2−エ
チルオクチル基等の直鎖状または分岐状のアルキル基、
シクロペンチル、シクロヘキシル、メチルシクロヘキシ
ル基等の脂環式アルキル基、フェニル、トリル、キシリ
ル、ナフチル基等のアリール基、ベンジル、フェネチ
ル、フェニルプロピル基等のアリールアルキル基などを
挙げることができる。R1 およびR2 は同一でもあるい
は異なってもよい。
静電写真用液体現像剤において、樹脂および着色剤を含
むトナー粒子を分散させるキャリア液としては、上記一
般式で示されるエーテル化合物が用いられる。上記式中
のR1 およびR2 の具体例としては、メチル、エチル、
n−,i−プロピル、n−,i−,s−,t−ブチル、
n−,i−ペンチル、ネオペンチル、1,1−ジメチル
プロピル、n−,i−ヘキシル、2−エチルブチル、n
−,i−ヘプチル、n−,i−オクチル、2−エチルヘ
キシル、n−,i−ノニル、n−,i−デシル、2−エ
チルオクチル基等の直鎖状または分岐状のアルキル基、
シクロペンチル、シクロヘキシル、メチルシクロヘキシ
ル基等の脂環式アルキル基、フェニル、トリル、キシリ
ル、ナフチル基等のアリール基、ベンジル、フェネチ
ル、フェニルプロピル基等のアリールアルキル基などを
挙げることができる。R1 およびR2 は同一でもあるい
は異なってもよい。
【0009】本発明のエーテル化合物は、液体現像剤の
キャリア液として適度な絶縁性、粘度、トナーバインダ
ー溶解性、低流動点を持ち、従来のキャリア液と比較し
て蒸気圧が極めて低く、かつ無臭である。その理由とし
ては、両末端の疎水基の長さ(前記式中のR1 およびR
2 の種類と炭素数)、分子鎖中のエーテル極性基の数
(式中のxプラス1)、および原料となるジオールの疎
水部分の長さ(式中のn数)に起因するものと考えられ
る。そこで、エーテル化合物の化学構造とキャリア液の
諸特性との関係について、考察してみることにする。
キャリア液として適度な絶縁性、粘度、トナーバインダ
ー溶解性、低流動点を持ち、従来のキャリア液と比較し
て蒸気圧が極めて低く、かつ無臭である。その理由とし
ては、両末端の疎水基の長さ(前記式中のR1 およびR
2 の種類と炭素数)、分子鎖中のエーテル極性基の数
(式中のxプラス1)、および原料となるジオールの疎
水部分の長さ(式中のn数)に起因するものと考えられ
る。そこで、エーテル化合物の化学構造とキャリア液の
諸特性との関係について、考察してみることにする。
【0010】疎水基の長さは、i)例えば水素結合等の
極性基間の相互作用を緩和しキャリア液の粘度を下げ
る、ii)電気抵抗率を経験上使用可能な領域まで上げ
る、iii)例えばオレフィン系樹脂に対して親和性を増
す、iv)ある範囲で蒸気圧と相関がある、と考えられ
る。このような特性を満足させるためには、R1 および
R2 で示されるアルキル基、脂環式アルキル基、アリー
ル基および/またはアリールアルキル基の炭素原子数の
合計が、4〜20である前記エーテル化合物の1種また
は2種以上を用いることが望ましい。R1 およびR2 の
炭素原子数の合計が4を下回ると、電気抵抗率の過度の
上昇やオレフィン系樹脂の溶解性が低下し、さらに蒸気
圧が過度に高くなる場合がある。一方、炭素原子数の合
計が20を越えると、キャリア液の粘度が望ましい範囲
より増加してしまい、電気泳動力に基づくトナーの現像
速度が遅くなる。さらに、エーテル化合物の融点が室温
近傍まで増加してしまい、液体現像剤として使用するに
は常時加熱して使用しなければならず、エネルギーコス
ト的あるいはヒートサイクルを繰り返した際の信頼性に
問題がある。
極性基間の相互作用を緩和しキャリア液の粘度を下げ
る、ii)電気抵抗率を経験上使用可能な領域まで上げ
る、iii)例えばオレフィン系樹脂に対して親和性を増
す、iv)ある範囲で蒸気圧と相関がある、と考えられ
る。このような特性を満足させるためには、R1 および
R2 で示されるアルキル基、脂環式アルキル基、アリー
ル基および/またはアリールアルキル基の炭素原子数の
合計が、4〜20である前記エーテル化合物の1種また
は2種以上を用いることが望ましい。R1 およびR2 の
炭素原子数の合計が4を下回ると、電気抵抗率の過度の
上昇やオレフィン系樹脂の溶解性が低下し、さらに蒸気
圧が過度に高くなる場合がある。一方、炭素原子数の合
計が20を越えると、キャリア液の粘度が望ましい範囲
より増加してしまい、電気泳動力に基づくトナーの現像
速度が遅くなる。さらに、エーテル化合物の融点が室温
近傍まで増加してしまい、液体現像剤として使用するに
は常時加熱して使用しなければならず、エネルギーコス
ト的あるいはヒートサイクルを繰り返した際の信頼性に
問題がある。
【0011】一方、分子鎖中のエーテル基は、凝固点や
トナーへの電荷付与特性、トナーバインダー溶解性に影
響を与えると考えられる。例えば、本発明のエーテル化
合物をほぼ同じ分子量の直鎖状炭化水素と比べると、炭
化水素類は分子量の増加に伴い凝固点が室温近傍まで上
昇してしまうのに対して、エーテル化合物は、凝固点を
低下させることができ、冬環境においても十分にキャリ
ア液として機能することができる。また、トナーへの電
荷付与機能も、やはりほぼ同じ分子量の炭化水素類と比
べると、i)トナーとキャリア液の電荷交換性を促進あ
るいは安定化することができる、ii)いわゆるチャージ
ディレクター等の荷電制御剤を添加する場合、その分散
性および溶解性を制御し、現像剤としての帯電の安定性
が改善される、などの効能を有する。これらは、エーテ
ル化合物が極性のエーテル基を分子鎖中に持つため、キ
ャリア液に極性を付与することによるものと考えられ
る。
トナーへの電荷付与特性、トナーバインダー溶解性に影
響を与えると考えられる。例えば、本発明のエーテル化
合物をほぼ同じ分子量の直鎖状炭化水素と比べると、炭
化水素類は分子量の増加に伴い凝固点が室温近傍まで上
昇してしまうのに対して、エーテル化合物は、凝固点を
低下させることができ、冬環境においても十分にキャリ
ア液として機能することができる。また、トナーへの電
荷付与機能も、やはりほぼ同じ分子量の炭化水素類と比
べると、i)トナーとキャリア液の電荷交換性を促進あ
るいは安定化することができる、ii)いわゆるチャージ
ディレクター等の荷電制御剤を添加する場合、その分散
性および溶解性を制御し、現像剤としての帯電の安定性
が改善される、などの効能を有する。これらは、エーテ
ル化合物が極性のエーテル基を分子鎖中に持つため、キ
ャリア液に極性を付与することによるものと考えられ
る。
【0012】従来、工業的に汎用されているグリコール
類は、エチレングリコール、プロピレングリコール等の
“短鎖”グリコール類、ジエチレングリコール、ジプロ
ピレングリコール等のこれら短鎖グリコール類を繰り返
し単位としたポリオキシアルキレングリコール類が主で
ある。短鎖グリコール類を原料とするグリコールのジエ
ーテルは、前記一般式においてn<4で表される。一
方、本発明の“長鎖”グリコールのジエーテルは、前記
一般式において4≦n≦8で表される。グリコールのジ
エーテル類が適度に低蒸気圧で、かつ帯電特性および帯
電安定性の良好なキャリア液となるための化学構造は、
全分子鎖長がある適度な大きさを持つことが必要であ
る。そのためには、短鎖グリコール類を原料とする例え
ばジアルキルエーテルは、長鎖グリコールのジアルキル
エーテルに比べて、両末端の疎水基(この場合、前記R
1 およびR2 はアルキル基を示す)または片方の疎水基
の長さが必然的に長くなってしまう。その結果、両末端
または片方の疎水基同士の相互作用が増加し、短鎖グリ
コールのジアルキルエーテルは長鎖のものに比べて増粘
しやすくなってしまう。その上、末端に長鎖の疎水基を
持つ短鎖グリコールのジアルキルエーテルは、高粘度と
なるため、高純度の疎水基原料が入手しずらくコストが
上昇することもある。さらに、分子中における酸素原子
間の距離が短いことからエーテル酸素と水分子との水素
結合が強固になり、高温多湿環境において吸湿してしま
い、電導度が過度に増加しやすいという問題点もある。
類は、エチレングリコール、プロピレングリコール等の
“短鎖”グリコール類、ジエチレングリコール、ジプロ
ピレングリコール等のこれら短鎖グリコール類を繰り返
し単位としたポリオキシアルキレングリコール類が主で
ある。短鎖グリコール類を原料とするグリコールのジエ
ーテルは、前記一般式においてn<4で表される。一
方、本発明の“長鎖”グリコールのジエーテルは、前記
一般式において4≦n≦8で表される。グリコールのジ
エーテル類が適度に低蒸気圧で、かつ帯電特性および帯
電安定性の良好なキャリア液となるための化学構造は、
全分子鎖長がある適度な大きさを持つことが必要であ
る。そのためには、短鎖グリコール類を原料とする例え
ばジアルキルエーテルは、長鎖グリコールのジアルキル
エーテルに比べて、両末端の疎水基(この場合、前記R
1 およびR2 はアルキル基を示す)または片方の疎水基
の長さが必然的に長くなってしまう。その結果、両末端
または片方の疎水基同士の相互作用が増加し、短鎖グリ
コールのジアルキルエーテルは長鎖のものに比べて増粘
しやすくなってしまう。その上、末端に長鎖の疎水基を
持つ短鎖グリコールのジアルキルエーテルは、高粘度と
なるため、高純度の疎水基原料が入手しずらくコストが
上昇することもある。さらに、分子中における酸素原子
間の距離が短いことからエーテル酸素と水分子との水素
結合が強固になり、高温多湿環境において吸湿してしま
い、電導度が過度に増加しやすいという問題点もある。
【0013】ただし、グリコールの炭素数nが8を越え
ると、長鎖グリコールの例えばジアルキルエーテルは、
アルキル基が直鎖状または枝分れ状の構造のいかんにか
かわらず、キャリア液の粘度が増加するか、あるいは凝
固点が室温まで上昇して固化してしまう。そのため、本
発明においては、グリコール類の炭素数nを4〜8の範
囲としたものである。すなわち、本発明でキャリア液と
して用いるエーテル化合物は、キャリア液中の水分量を
制御し、電導度の過度の増加を抑制し、しかも目的とす
る低粘度、低蒸発特性の両立が可能である。もっとも、
分子鎖中のグリコールのユニット数xが3以上になる
と、現像液系全体の親水性が増大し、キャリア液の電導
度が過度に上昇する。そのため、本発明においては、グ
リコールのユニット数xを最適な1または2としたもの
である。したがって、本発明は、上記のキャリア液の組
成にすることにより、現像液の粘性が低く抑えられ、結
果として高速で複写を行うことができるものである。
ると、長鎖グリコールの例えばジアルキルエーテルは、
アルキル基が直鎖状または枝分れ状の構造のいかんにか
かわらず、キャリア液の粘度が増加するか、あるいは凝
固点が室温まで上昇して固化してしまう。そのため、本
発明においては、グリコール類の炭素数nを4〜8の範
囲としたものである。すなわち、本発明でキャリア液と
して用いるエーテル化合物は、キャリア液中の水分量を
制御し、電導度の過度の増加を抑制し、しかも目的とす
る低粘度、低蒸発特性の両立が可能である。もっとも、
分子鎖中のグリコールのユニット数xが3以上になる
と、現像液系全体の親水性が増大し、キャリア液の電導
度が過度に上昇する。そのため、本発明においては、グ
リコールのユニット数xを最適な1または2としたもの
である。したがって、本発明は、上記のキャリア液の組
成にすることにより、現像液の粘性が低く抑えられ、結
果として高速で複写を行うことができるものである。
【0014】本発明において、前記一般式で表されるエ
ーテル化合物としては、次のようなグリコールのジエー
テル類を使用することができる。ブチレングリコール系
では、1,4−ブチレングリコールジエチルエーテル、
1,4−ブチレングリコールジプロピルエーテル、1,
4−ブチレングリコールジブチルエーテル、1,4−ブ
チレングリコールジペンチルエーテル、1,4−ブチレ
ングリコールジヘキシルエーテル、1,4−ブチレング
リコールジヘプチルエーテル、1,4−ブチレングリコ
ールジオクチルエーテル、1,4−ブチレングリコール
ジノニルエーテル、1,4−ブチレングリコールジデシ
ルエーテル、1,4−ブチレングリコールジシクロヘキ
シルエーテル、1,4−ブチレングリコールジフェニル
エーテル、1,4−ブチレングリコールジトリルエーテ
ル、1,4−ブチレングリコールジキシリルエーテル、
1,4−ブチレングリコールブチルナフチルエーテル、
1,4−ブチレングリコールジベンジルエーテル、1,
4−ブチレングリコールエチルブチルエーテル、1,4
−ブチレングリコールブチルヘキシルエーテル、1,4
−ブチレングリコールブチル2−エチルヘキシルエーテ
ル等が挙げられる。さらに、1,2−ブチレングリコー
ル、1,3−ブチレングリコールおよび2,3−ブチレ
ングリコールの上記と同様なジエーテル類も使用するこ
とができる。
ーテル化合物としては、次のようなグリコールのジエー
テル類を使用することができる。ブチレングリコール系
では、1,4−ブチレングリコールジエチルエーテル、
1,4−ブチレングリコールジプロピルエーテル、1,
4−ブチレングリコールジブチルエーテル、1,4−ブ
チレングリコールジペンチルエーテル、1,4−ブチレ
ングリコールジヘキシルエーテル、1,4−ブチレング
リコールジヘプチルエーテル、1,4−ブチレングリコ
ールジオクチルエーテル、1,4−ブチレングリコール
ジノニルエーテル、1,4−ブチレングリコールジデシ
ルエーテル、1,4−ブチレングリコールジシクロヘキ
シルエーテル、1,4−ブチレングリコールジフェニル
エーテル、1,4−ブチレングリコールジトリルエーテ
ル、1,4−ブチレングリコールジキシリルエーテル、
1,4−ブチレングリコールブチルナフチルエーテル、
1,4−ブチレングリコールジベンジルエーテル、1,
4−ブチレングリコールエチルブチルエーテル、1,4
−ブチレングリコールブチルヘキシルエーテル、1,4
−ブチレングリコールブチル2−エチルヘキシルエーテ
ル等が挙げられる。さらに、1,2−ブチレングリコー
ル、1,3−ブチレングリコールおよび2,3−ブチレ
ングリコールの上記と同様なジエーテル類も使用するこ
とができる。
【0015】ペンチレングリコール系では、1,5−ペ
ンチレングリコールジエチルエーテル、1,5−ペンチ
レングリコールジプロピルエーテル、1,5−ペンチレ
ングリコールジブチルエーテル、1,5−ペンチレング
リコールジペンチルエーテル、1,5−ペンチレングリ
コールジヘキシルエーテル、1,5−ペンチレングリコ
ールジヘプチルエーテル、1,5−ペンチレングリコー
ルジオクチルエーテル、1,5−ペンチレングリコール
ジノニルエーテル、1,5−ペンチレングリコールジデ
シルエーテル、1,5−ペンチレングリコールジシクロ
ヘキシルエーテル、1,5−ペンチレングリコールジフ
ェニルエーテル、1,5−ペンチレングリコールジトリ
ルエーテル、1,5−ペンチレングリコールジキシリル
エーテル、1,5−ペンチレングリコールブチルナフチ
ルエーテル、1,5−ペンチレングリコールジベンジル
エーテル、1,5−ペンチレングリコールエチルブチル
エーテル、1,5−ペンチレングリコールブチルヘキシ
ルエーテル、1,5−ペンチレングリコールブチル2−
エチルヘキシルエーテル等が挙げられる。さらに、1,
2−ペンチレングリコール、1,3−ペンチレングリコ
ール、1,4−ペンチレングリコール、2,3−ペンチ
レングリコールおよび2,4−ペンチレングリコールの
上記と同様なジエーテル類も使用することができる。
ンチレングリコールジエチルエーテル、1,5−ペンチ
レングリコールジプロピルエーテル、1,5−ペンチレ
ングリコールジブチルエーテル、1,5−ペンチレング
リコールジペンチルエーテル、1,5−ペンチレングリ
コールジヘキシルエーテル、1,5−ペンチレングリコ
ールジヘプチルエーテル、1,5−ペンチレングリコー
ルジオクチルエーテル、1,5−ペンチレングリコール
ジノニルエーテル、1,5−ペンチレングリコールジデ
シルエーテル、1,5−ペンチレングリコールジシクロ
ヘキシルエーテル、1,5−ペンチレングリコールジフ
ェニルエーテル、1,5−ペンチレングリコールジトリ
ルエーテル、1,5−ペンチレングリコールジキシリル
エーテル、1,5−ペンチレングリコールブチルナフチ
ルエーテル、1,5−ペンチレングリコールジベンジル
エーテル、1,5−ペンチレングリコールエチルブチル
エーテル、1,5−ペンチレングリコールブチルヘキシ
ルエーテル、1,5−ペンチレングリコールブチル2−
エチルヘキシルエーテル等が挙げられる。さらに、1,
2−ペンチレングリコール、1,3−ペンチレングリコ
ール、1,4−ペンチレングリコール、2,3−ペンチ
レングリコールおよび2,4−ペンチレングリコールの
上記と同様なジエーテル類も使用することができる。
【0016】ヘキシレングリコール系では、1,6−ヘ
キシレングリコールジエチルエーテル、1,6−ヘキシ
レングリコールジプロピルエーテル、1,6−ヘキシレ
ングリコールジブチルエーテル、1,6−ヘキシレング
リコールジペンチルエーテル、1,6−ヘキシレングリ
コールジヘキシルエーテル、1,6−ヘキシレングリコ
ールジヘプチルエーテル、1,6−ヘキシレングリコー
ルジオクチルエーテル、1,6−ヘキシレングリコール
ジノニルエーテル、1,6−ヘキシレングリコールジデ
シルエーテル、1,6−ヘキシレングリコールジシクロ
ヘキシルエーテル、1,6−ヘキシレングリコールジフ
ェニルエーテル、1,6−ヘキシレングリコールジトリ
ルエーテル、1,6−ヘキシレングリコールジキシリル
エーテル、1,6−ヘキシレングリコールブチルナフチ
ルエーテル、1,6−ヘキシレングリコールジベンジル
エーテル、1,6−ヘキシレングリコールエチルブチル
エーテル、1,6−ヘキシレングリコールブチルヘキシ
ルエーテル、1,6−ヘキシレングリコールブチル2−
エチルヘキシルエーテル等が挙げられる。さらに、1,
2−ヘキシレングリコール、1,3−ヘキシレングリコ
ール、1,4−ヘキシレングリコール、1,5−ヘキシ
レングリコール、2,3−ヘキシレングリコール、2,
4−ヘキシレングリコール、2,5−ヘキシレングリコ
ールおよび3,4−ヘキシレングリコールの上記と同様
なジエーテル類も使用することができる。
キシレングリコールジエチルエーテル、1,6−ヘキシ
レングリコールジプロピルエーテル、1,6−ヘキシレ
ングリコールジブチルエーテル、1,6−ヘキシレング
リコールジペンチルエーテル、1,6−ヘキシレングリ
コールジヘキシルエーテル、1,6−ヘキシレングリコ
ールジヘプチルエーテル、1,6−ヘキシレングリコー
ルジオクチルエーテル、1,6−ヘキシレングリコール
ジノニルエーテル、1,6−ヘキシレングリコールジデ
シルエーテル、1,6−ヘキシレングリコールジシクロ
ヘキシルエーテル、1,6−ヘキシレングリコールジフ
ェニルエーテル、1,6−ヘキシレングリコールジトリ
ルエーテル、1,6−ヘキシレングリコールジキシリル
エーテル、1,6−ヘキシレングリコールブチルナフチ
ルエーテル、1,6−ヘキシレングリコールジベンジル
エーテル、1,6−ヘキシレングリコールエチルブチル
エーテル、1,6−ヘキシレングリコールブチルヘキシ
ルエーテル、1,6−ヘキシレングリコールブチル2−
エチルヘキシルエーテル等が挙げられる。さらに、1,
2−ヘキシレングリコール、1,3−ヘキシレングリコ
ール、1,4−ヘキシレングリコール、1,5−ヘキシ
レングリコール、2,3−ヘキシレングリコール、2,
4−ヘキシレングリコール、2,5−ヘキシレングリコ
ールおよび3,4−ヘキシレングリコールの上記と同様
なジエーテル類も使用することができる。
【0017】ヘプチレングリコール系では、1,7−ヘ
プチレングリコールジエチルエーテル、1,7−ヘプチ
レングリコールジプロピルエーテル、1,7−ヘプチレ
ングリコールジブチルエーテル、1,7−ヘプチレング
リコールジシクロヘキシルエーテル、1,7−ヘプチレ
ングリコールジフェニルエーテル、1,7−ヘプチレン
グリコールジベンジルエーテル、1,7−ヘプチレング
リコールエチルブチルエーテル等が挙げられる。さら
に、1,2−ヘプチレングリコール、1,3−ヘプチレ
ングリコール、1,4−ヘプチレングリコール、1,5
−ヘプチレングリコール、1,6−ヘプチレングリコー
ル、2,3−ヘプチレングリコール、2,4−ヘプチレ
ングリコール、2,5−ヘプチレングリコール、2,6
−ヘプチレングリコール、3,4−ヘプチレングリコー
ルおよび3,5−ヘプチレングリコールの上記と同様な
ジエーテル類も使用することができる。
プチレングリコールジエチルエーテル、1,7−ヘプチ
レングリコールジプロピルエーテル、1,7−ヘプチレ
ングリコールジブチルエーテル、1,7−ヘプチレング
リコールジシクロヘキシルエーテル、1,7−ヘプチレ
ングリコールジフェニルエーテル、1,7−ヘプチレン
グリコールジベンジルエーテル、1,7−ヘプチレング
リコールエチルブチルエーテル等が挙げられる。さら
に、1,2−ヘプチレングリコール、1,3−ヘプチレ
ングリコール、1,4−ヘプチレングリコール、1,5
−ヘプチレングリコール、1,6−ヘプチレングリコー
ル、2,3−ヘプチレングリコール、2,4−ヘプチレ
ングリコール、2,5−ヘプチレングリコール、2,6
−ヘプチレングリコール、3,4−ヘプチレングリコー
ルおよび3,5−ヘプチレングリコールの上記と同様な
ジエーテル類も使用することができる。
【0018】オクチレングリコール系では、1,8−オ
クチレングリコールジエチルエーテル、1,8−オクチ
レングリコールジプロピルエーテル、1,8−オクチレ
ングリコールジブチルエーテル、1,8−オクチレング
リコールジシクロヘキシルエーテル、1,8−オクチレ
ングリコールジフェニルエーテル、1,8−オクチレン
グリコールジベンジルエーテル、1,8−オクチレング
リコールエチルブチルエーテル等が挙げられる。さら
に、1,2−オクチレングリコール、1,3−オクチレ
ングリコール、1,4−オクチレングリコール、1,5
−オクチレングリコール、1,6−オクチレングリコー
ル、1,7−オクチレングリコール、2,3−オクチレ
ングリコール、2,4−オクチレングリコール、2,5
−オクチレングリコール、2,6−オクチレングリコー
ル、2,7−オクチレングリコール、3,4−オクチレ
ングリコール、3,5−オクチレングリコール、3,6
−オクチレングリコールおよび4,5−オクチレングリ
コールの上記と同様なジエーテル類も使用することがで
きる。
クチレングリコールジエチルエーテル、1,8−オクチ
レングリコールジプロピルエーテル、1,8−オクチレ
ングリコールジブチルエーテル、1,8−オクチレング
リコールジシクロヘキシルエーテル、1,8−オクチレ
ングリコールジフェニルエーテル、1,8−オクチレン
グリコールジベンジルエーテル、1,8−オクチレング
リコールエチルブチルエーテル等が挙げられる。さら
に、1,2−オクチレングリコール、1,3−オクチレ
ングリコール、1,4−オクチレングリコール、1,5
−オクチレングリコール、1,6−オクチレングリコー
ル、1,7−オクチレングリコール、2,3−オクチレ
ングリコール、2,4−オクチレングリコール、2,5
−オクチレングリコール、2,6−オクチレングリコー
ル、2,7−オクチレングリコール、3,4−オクチレ
ングリコール、3,5−オクチレングリコール、3,6
−オクチレングリコールおよび4,5−オクチレングリ
コールの上記と同様なジエーテル類も使用することがで
きる。
【0019】また、エーテル化合物としては、次のよう
なジグリコールのジエーテル類も使用することができ
る。例えば、ジ−1,4−ブチレングリコールのジエー
テル類では、ジ−1,4−ブチレングリコールジエチル
エーテル、ジ−1,4−ブチレングリコールジプロピル
エーテル、ジ−1,4−ブチレングリコールジブチルエ
ーテル、ジ−1,4−ブチレングリコールジペンチルエ
ーテル、ジ−1,4−ブチレングリコールジヘキシルエ
ーテル、ジ−1,4−ブチレングリコールジヘプチルエ
ーテル、ジ−1,4−ブチレングリコールジオクチルエ
ーテル、ジ−1,4−ブチレングリコールジノニルエー
テル、ジ−1,4−ブチレングリコールジデシルエーテ
ル、ジ−1,4−ブチレングリコールジシクロヘキシル
エーテル、ジ−1,4−ブチレングリコールジフェニル
エーテル、ジ−1,4−ブチレングリコールジトリルエ
ーテル、ジ−1,4−ブチレングリコールジキシリルエ
ーテル、ジ−1,4−ブチレングリコールブチルナフチ
ルエーテル、ジ−1,4−ブチレングリコールジベンジ
ルエーテル、ジ−1,4−ブチレングリコールエチルブ
チルエーテル、ジ−1,4−ブチレングリコールブチル
ヘキシルエーテル、ジ−1,4−ブチレングリコールブ
チル2−エチルヘキシルエーテル等が挙げられる。
なジグリコールのジエーテル類も使用することができ
る。例えば、ジ−1,4−ブチレングリコールのジエー
テル類では、ジ−1,4−ブチレングリコールジエチル
エーテル、ジ−1,4−ブチレングリコールジプロピル
エーテル、ジ−1,4−ブチレングリコールジブチルエ
ーテル、ジ−1,4−ブチレングリコールジペンチルエ
ーテル、ジ−1,4−ブチレングリコールジヘキシルエ
ーテル、ジ−1,4−ブチレングリコールジヘプチルエ
ーテル、ジ−1,4−ブチレングリコールジオクチルエ
ーテル、ジ−1,4−ブチレングリコールジノニルエー
テル、ジ−1,4−ブチレングリコールジデシルエーテ
ル、ジ−1,4−ブチレングリコールジシクロヘキシル
エーテル、ジ−1,4−ブチレングリコールジフェニル
エーテル、ジ−1,4−ブチレングリコールジトリルエ
ーテル、ジ−1,4−ブチレングリコールジキシリルエ
ーテル、ジ−1,4−ブチレングリコールブチルナフチ
ルエーテル、ジ−1,4−ブチレングリコールジベンジ
ルエーテル、ジ−1,4−ブチレングリコールエチルブ
チルエーテル、ジ−1,4−ブチレングリコールブチル
ヘキシルエーテル、ジ−1,4−ブチレングリコールブ
チル2−エチルヘキシルエーテル等が挙げられる。
【0020】さらに、ジ−1,2−ブチレングリコー
ル、ジ−1,3−ブチレングリコール、ジ−2,3−ブ
チレングリコール、ジ−1,2−ペンチレングリコー
ル、ジ−1,3−ペンチレングリコール、ジ−1,4−
ペンチレングリコール、ジ−1,5−ペンチレングリコ
ール、ジ−2,3−ペンチレングリコール、ジ−2,4
−ペンチレングリコール、ジ−1,5−ヘキシレングリ
コール、ジ−1,6−ヘキシレングリコール等のジヘキ
シレングリコール系、ジ−1,7−ヘプチレングリコー
ル等のジヘプチレングリコール系、ジ−1,8−オクチ
レングリコール等のジオクチレングリコール系の上記と
同様なジエーテルも使用することができる。
ル、ジ−1,3−ブチレングリコール、ジ−2,3−ブ
チレングリコール、ジ−1,2−ペンチレングリコー
ル、ジ−1,3−ペンチレングリコール、ジ−1,4−
ペンチレングリコール、ジ−1,5−ペンチレングリコ
ール、ジ−2,3−ペンチレングリコール、ジ−2,4
−ペンチレングリコール、ジ−1,5−ヘキシレングリ
コール、ジ−1,6−ヘキシレングリコール等のジヘキ
シレングリコール系、ジ−1,7−ヘプチレングリコー
ル等のジヘプチレングリコール系、ジ−1,8−オクチ
レングリコール等のジオクチレングリコール系の上記と
同様なジエーテルも使用することができる。
【0021】本発明のエーテル化合物は、キャリア液と
して、単独あるいは2種以上混合して用いてもよく、ま
た従来用いられているキャリア液と混合して用いてもよ
い。従来のキャリア液としては、例えば、前記アイソパ
ーG、H、L、M、V等の分岐鎖状脂肪族炭化水素、ノ
ルパー14、15、16(エクソン化学社製)等の直鎖
状脂肪族炭化水素などの他に、n−ウンデカン、n−ド
デカン、n−トリデカン、n−テトラデカン、n−ペン
タデカン、nーヘキサデカン、nーヘプタデカン、nー
オクタデカン、n−ノナデカン等の分子量の比較的大き
いワックス状炭化水素、これらのフルオロカーボン類等
のハロゲン化炭化水素など、さらに、シリコーンオイル
類、変性シリコーン化合物等が挙げられる。本発明のエ
ーテル化合物との混合により、分子量の比較的大きいパ
ラフィン系炭化水素の凝固点を室温近傍から実用上問題
のない領域まで低下させることができる。さらには帯電
特性の改善にも有効である。本発明のエーテル化合物の
全キャリア液に対する組成比は、5〜100重量%の範
囲が適当である。5重量%未満では、改善しようとする
分子量の大きい脂肪族炭化水素の凝固点降下作用や、分
子量の小さいパラフィンオイル等の蒸気圧の低減化に対
する効果が十分でない。さらには帯電特性の改善に対し
ても十分でない。
して、単独あるいは2種以上混合して用いてもよく、ま
た従来用いられているキャリア液と混合して用いてもよ
い。従来のキャリア液としては、例えば、前記アイソパ
ーG、H、L、M、V等の分岐鎖状脂肪族炭化水素、ノ
ルパー14、15、16(エクソン化学社製)等の直鎖
状脂肪族炭化水素などの他に、n−ウンデカン、n−ド
デカン、n−トリデカン、n−テトラデカン、n−ペン
タデカン、nーヘキサデカン、nーヘプタデカン、nー
オクタデカン、n−ノナデカン等の分子量の比較的大き
いワックス状炭化水素、これらのフルオロカーボン類等
のハロゲン化炭化水素など、さらに、シリコーンオイル
類、変性シリコーン化合物等が挙げられる。本発明のエ
ーテル化合物との混合により、分子量の比較的大きいパ
ラフィン系炭化水素の凝固点を室温近傍から実用上問題
のない領域まで低下させることができる。さらには帯電
特性の改善にも有効である。本発明のエーテル化合物の
全キャリア液に対する組成比は、5〜100重量%の範
囲が適当である。5重量%未満では、改善しようとする
分子量の大きい脂肪族炭化水素の凝固点降下作用や、分
子量の小さいパラフィンオイル等の蒸気圧の低減化に対
する効果が十分でない。さらには帯電特性の改善に対し
ても十分でない。
【0022】本発明のトナー用樹脂としては、ポリエチ
レン、ポリプロピレン等のポリオレフィン類が用いら
れ、特に極性基を有するエチレン系共重合体、例えばア
クリル酸およびメタクリル酸からなる群から選択される
α、β−エチレン性不飽和酸またはそのアルキルエステ
ルとエチレンとの共重合体、あるいは該共重合体をイオ
ン架橋したアイオノマー類等が好ましい。このタイプの
共重合体の合成法は、リー(Ree)の米国特許第3,
264,272号明細書に記載されており、詳細は同明
細書を援用する。さらに、スチレン、o,m,p−メチ
ルスチレン、α−メチルスチレン、p−エチルスチレ
ン、2,4−ジメチルスチレン等のスチレン類の単独重
合体またはスチレン−アクリル系共重合体、あるいは他
の単量体との共重合体を挙げることができる。
レン、ポリプロピレン等のポリオレフィン類が用いら
れ、特に極性基を有するエチレン系共重合体、例えばア
クリル酸およびメタクリル酸からなる群から選択される
α、β−エチレン性不飽和酸またはそのアルキルエステ
ルとエチレンとの共重合体、あるいは該共重合体をイオ
ン架橋したアイオノマー類等が好ましい。このタイプの
共重合体の合成法は、リー(Ree)の米国特許第3,
264,272号明細書に記載されており、詳細は同明
細書を援用する。さらに、スチレン、o,m,p−メチ
ルスチレン、α−メチルスチレン、p−エチルスチレ
ン、2,4−ジメチルスチレン等のスチレン類の単独重
合体またはスチレン−アクリル系共重合体、あるいは他
の単量体との共重合体を挙げることができる。
【0023】上記スチレン−アクリル系共重合体におけ
るアクリル系成分としては、例えばアクリル酸メチル、
アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n
−ブチル、アクリル酸i−ブチル、アクリル酸ヘキシ
ル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘ
キシル、アクリル酸デシル、アクリル酸ラウリル、アク
リル酸ステアリル、アクリル酸2−クロロエチル、アク
リル酸フェニル、さらには同様のメタクリル酸エステル
の他に、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリ
ル酸ジエチルアミノエチル等のα−メチレンモノカルボ
ン酸エステル類、メタクリル酸アンモニウム塩、そのベ
タイン化合物などが挙げられる。また、上記アクリル酸
類の単独重合体、(メタ)アクリル酸パーフロロオクチ
ル、ビニルトルエンスルホン酸、そのナトリウム塩、ビ
ニルピリジン類、そのピリジニウム塩等の単独重合体ま
たは他の単量体との共重合体、ブタジエン、イソプレン
等のジエン類とビニル系単量体との共重合体、ダイマー
酸をベースにしたポリアミド樹脂などを用いることがで
きる。さらには、ポリエステル、ポリウレタン等を単独
または上記の樹脂と混合した形で用いることもできる。
るアクリル系成分としては、例えばアクリル酸メチル、
アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n
−ブチル、アクリル酸i−ブチル、アクリル酸ヘキシ
ル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘ
キシル、アクリル酸デシル、アクリル酸ラウリル、アク
リル酸ステアリル、アクリル酸2−クロロエチル、アク
リル酸フェニル、さらには同様のメタクリル酸エステル
の他に、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリ
ル酸ジエチルアミノエチル等のα−メチレンモノカルボ
ン酸エステル類、メタクリル酸アンモニウム塩、そのベ
タイン化合物などが挙げられる。また、上記アクリル酸
類の単独重合体、(メタ)アクリル酸パーフロロオクチ
ル、ビニルトルエンスルホン酸、そのナトリウム塩、ビ
ニルピリジン類、そのピリジニウム塩等の単独重合体ま
たは他の単量体との共重合体、ブタジエン、イソプレン
等のジエン類とビニル系単量体との共重合体、ダイマー
酸をベースにしたポリアミド樹脂などを用いることがで
きる。さらには、ポリエステル、ポリウレタン等を単独
または上記の樹脂と混合した形で用いることもできる。
【0024】本発明において、前記の樹脂中に分散させ
る着色剤としては、有機または無機の顔料や染料を使用
することができる。例えば、C.I.ピグメントレッド
48:1、C.I.ピグメントレッド57:1、C.
I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッ
ド17、C.I.ピグメントイエロー97、C.I.ピ
グメントイエロー12、C.I.ピグメントブルー1
5:1、C.I.ピグメントブルー15:3、ランプブ
ラック(C.I.No.77266)、ローズベンガル
(C.I.No.45432)、カーボンブラック、ニ
グロシン染料(C.I.No.50415B)およびこ
れらの混合物等を挙げることができる。さらに、シリ
カ、酸化アルミニウム、マグネタイト、各種フェライト
類、酸化第二銅、酸化ニッケル、酸化亜鉛、酸化ジルコ
ニウム、酸化チタン、酸化マグネシウム等の種々の金属
酸化物およびこれらの混合物などが挙げられる。これら
の着色剤は、十分な濃度の可視像が形成されるに十分な
割合でトナー粒子中に含有させることが必要であり、そ
の配合割合は、トナー粒径や現像量に依存するが、樹脂
100重量部に対して通常1〜100重量部程度が適切
である。
る着色剤としては、有機または無機の顔料や染料を使用
することができる。例えば、C.I.ピグメントレッド
48:1、C.I.ピグメントレッド57:1、C.
I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッ
ド17、C.I.ピグメントイエロー97、C.I.ピ
グメントイエロー12、C.I.ピグメントブルー1
5:1、C.I.ピグメントブルー15:3、ランプブ
ラック(C.I.No.77266)、ローズベンガル
(C.I.No.45432)、カーボンブラック、ニ
グロシン染料(C.I.No.50415B)およびこ
れらの混合物等を挙げることができる。さらに、シリ
カ、酸化アルミニウム、マグネタイト、各種フェライト
類、酸化第二銅、酸化ニッケル、酸化亜鉛、酸化ジルコ
ニウム、酸化チタン、酸化マグネシウム等の種々の金属
酸化物およびこれらの混合物などが挙げられる。これら
の着色剤は、十分な濃度の可視像が形成されるに十分な
割合でトナー粒子中に含有させることが必要であり、そ
の配合割合は、トナー粒径や現像量に依存するが、樹脂
100重量部に対して通常1〜100重量部程度が適切
である。
【0025】トナー粒子や液体現像剤の製造法として
は、従来公知のいかなる製造法も利用できる。例えば、
メトカルフェの前記文献に記載の方法や、特開昭58−
2851、特開昭58−129438、特開昭58−1
52258等に記載の方法、さらには、B.Landa
等による米国特許第4,794,651号明細書(19
88.12.27)に記載されているような各種の方法
でトナーを製造することができる。例えば、樹脂が可塑
化可能で、キャリア液が沸騰せず、かつ樹脂および/ま
たは着色剤の分解点より低い温度で、前述の樹脂、着色
剤およびキャリア液の原材料を分散および混錬すること
ができる適当な装置を用いる方法がある。具体的には、
流星型ミキサー、ニーダー等で樹脂と着色剤をキャリア
液中で加熱溶融し、樹脂の溶媒溶融度合に対する温度依
存性を利用して、溶融混合物を撹拌しながら冷却し、ト
ナー粒子を凝固、析出させてトナーを製造することがで
きる。
は、従来公知のいかなる製造法も利用できる。例えば、
メトカルフェの前記文献に記載の方法や、特開昭58−
2851、特開昭58−129438、特開昭58−1
52258等に記載の方法、さらには、B.Landa
等による米国特許第4,794,651号明細書(19
88.12.27)に記載されているような各種の方法
でトナーを製造することができる。例えば、樹脂が可塑
化可能で、キャリア液が沸騰せず、かつ樹脂および/ま
たは着色剤の分解点より低い温度で、前述の樹脂、着色
剤およびキャリア液の原材料を分散および混錬すること
ができる適当な装置を用いる方法がある。具体的には、
流星型ミキサー、ニーダー等で樹脂と着色剤をキャリア
液中で加熱溶融し、樹脂の溶媒溶融度合に対する温度依
存性を利用して、溶融混合物を撹拌しながら冷却し、ト
ナー粒子を凝固、析出させてトナーを製造することがで
きる。
【0026】また、別の方法としては、分散および混錬
のための粒状メデイアを装備した適当な容器、例えばア
トライター、加熱したボールミルのような加熱された振
動ミル中に上記の原材料を投入し、この容器を好ましい
温度範囲、例えば80〜160℃で分散および混錬する
方法がある。粒状メデイアとしては、ステンレス鋼、炭
素鋼等の鋼、アルミナ、ジルコニア、シリカなどが好ま
しく用いられる。この方法によりトナーを製造するに
は、予め十分に流動状態にした原材料をさらに粒状メデ
イアによって容器内に分散させた後、キャリア液を冷却
してキャリア液から着色剤を含む樹脂を沈殿させる。粒
状メデイアは冷却中および冷却後にも引き続き分散状態
に保ちながら、剪断および/または衝撃を発生させてト
ナー粒子径を小さくすることが重要である。以上の方法
により粒子化されたトナーは、遠心沈降式粒度分布測定
装置で求められる所望の体積平均粒度、例えば10μm
より小さく、より好ましくは5μm以下とし、必要に応
じて多数の繊維を持った形状とすることもできる。ここ
で「繊維を持った形状」とは、繊維、巻ひげ、触手等を
伴って形成されたトナー粒子の形状をいう。
のための粒状メデイアを装備した適当な容器、例えばア
トライター、加熱したボールミルのような加熱された振
動ミル中に上記の原材料を投入し、この容器を好ましい
温度範囲、例えば80〜160℃で分散および混錬する
方法がある。粒状メデイアとしては、ステンレス鋼、炭
素鋼等の鋼、アルミナ、ジルコニア、シリカなどが好ま
しく用いられる。この方法によりトナーを製造するに
は、予め十分に流動状態にした原材料をさらに粒状メデ
イアによって容器内に分散させた後、キャリア液を冷却
してキャリア液から着色剤を含む樹脂を沈殿させる。粒
状メデイアは冷却中および冷却後にも引き続き分散状態
に保ちながら、剪断および/または衝撃を発生させてト
ナー粒子径を小さくすることが重要である。以上の方法
により粒子化されたトナーは、遠心沈降式粒度分布測定
装置で求められる所望の体積平均粒度、例えば10μm
より小さく、より好ましくは5μm以下とし、必要に応
じて多数の繊維を持った形状とすることもできる。ここ
で「繊維を持った形状」とは、繊維、巻ひげ、触手等を
伴って形成されたトナー粒子の形状をいう。
【0027】さらに、別の液体現像剤の製造法として、
前述の樹脂および着色剤を所定の混合比になるように計
量し、樹脂を加熱溶融した後に着色剤を添加して混合、
分散させ、冷却した後、ジェットミル、ハンマーミル、
ターボミル等の粉砕機を用いて微粒子を調製し、得られ
たトナー粒子をその後キャリア液に分散する方法があ
る。さらにまた、懸濁重合、乳化重合、分散重合等の重
合法やコアセルベーション、メルトディスパージョン、
エマルジョン凝集法でトナーを調製し、その後キャリア
液に分散して液体現像剤を製造してもよい。
前述の樹脂および着色剤を所定の混合比になるように計
量し、樹脂を加熱溶融した後に着色剤を添加して混合、
分散させ、冷却した後、ジェットミル、ハンマーミル、
ターボミル等の粉砕機を用いて微粒子を調製し、得られ
たトナー粒子をその後キャリア液に分散する方法があ
る。さらにまた、懸濁重合、乳化重合、分散重合等の重
合法やコアセルベーション、メルトディスパージョン、
エマルジョン凝集法でトナーを調製し、その後キャリア
液に分散して液体現像剤を製造してもよい。
【0028】トナー粒子の保持する電荷の極性、電荷量
の均一化および安定化を目的として、キャリア液または
トナー粒子中に荷電制御剤を添加してもよい。荷電制御
剤としては、レシチン、ウィトコケミカル社(Wito
co Chemical Corp.)製のベーシック
バリウムペトロネート、ベーシックナトリウムペトロネ
ート、ベーシックカルシウムペトロネート、油溶性石油
スルフォネート、アルキルスクシンイミド、スルホコハ
ク酸ジオクチルのナトリウム塩、オクタン酸ジルコニウ
ム等の金属石鹸類など、従来から湿式現像剤に使用され
ている荷電制御剤が使用できる。またこの他、イオン
性、非イオン性の界面活性剤類、含金染料類、第四級ア
ンモニウム塩類、有機ホウ酸塩類等の有機または無機塩
類、親油性部と親水性部からなるブロックまたはグラフ
ト共重合体類も添加することができる。さらに、これら
の荷電制御剤の他にも、現像剤の物性制御のために、ポ
リマー微粒子、無機微粒子等を更に分散させたり、各種
添加剤を現像液中に分散または溶解させてもよい。
の均一化および安定化を目的として、キャリア液または
トナー粒子中に荷電制御剤を添加してもよい。荷電制御
剤としては、レシチン、ウィトコケミカル社(Wito
co Chemical Corp.)製のベーシック
バリウムペトロネート、ベーシックナトリウムペトロネ
ート、ベーシックカルシウムペトロネート、油溶性石油
スルフォネート、アルキルスクシンイミド、スルホコハ
ク酸ジオクチルのナトリウム塩、オクタン酸ジルコニウ
ム等の金属石鹸類など、従来から湿式現像剤に使用され
ている荷電制御剤が使用できる。またこの他、イオン
性、非イオン性の界面活性剤類、含金染料類、第四級ア
ンモニウム塩類、有機ホウ酸塩類等の有機または無機塩
類、親油性部と親水性部からなるブロックまたはグラフ
ト共重合体類も添加することができる。さらに、これら
の荷電制御剤の他にも、現像剤の物性制御のために、ポ
リマー微粒子、無機微粒子等を更に分散させたり、各種
添加剤を現像液中に分散または溶解させてもよい。
【0029】
【実施例】以下に実施例および比較例をもって本発明を
具体的に説明する。ただし、下記の実施例は本発明を限
定するものではない。なお、実施例および比較例におい
て、「部」は「重量部」を意味する。 実施例1 エチレン(89%)−メタクリル酸(11%)共重合体 40部 (ニュークレルN699;デュポン社製) 銅フタロシアニン顔料 4部 (シアニンブルー4933M;大日精化社製) ノルパー15 100部 上記組成物をステンレスビーカーに投入後、オイルバス
にて120℃に加熱しながら1時間撹拌を続け、完全に
溶融した樹脂および顔料の均一な溶融物を調製した。得
られた溶融物を撹拌しながら徐々に室温まで冷却し、さ
らにノルパー15を100部添加した。系の温度が低下
してゆくにつれて顔料を包含した粒径10〜20μmの
トナーが析出してきた。析出したトナー100gを01
型アトライター(三井三池社製)に投入し、直径0.8
mmのスチール剛球を用いてローターの回転速度300
rpmで約20時間粉砕した。粉砕は、遠心沈降式粒度
分布測定器(SA−CP4L;島津製作所製)で体積平
均粒径をモニターしながら、粒径が2.5μmになるま
で粉砕を続けた。この濃縮トナーをベーストナーとし
た。ベーストナー20部(トナー濃度18wt%)を現
像液に対するトナー濃度が2wt%になるようにペンチ
レングリコールジブチルエーテル160部で希釈し、十
分に撹拌を行った。さらに、この現像液にチャージディ
レクターとしてベーシックバリウムペトロネート(BB
P)を現像液中のトナー量1部当り0.1部添加し、十
分に撹拌して液体現像剤を製造した。
具体的に説明する。ただし、下記の実施例は本発明を限
定するものではない。なお、実施例および比較例におい
て、「部」は「重量部」を意味する。 実施例1 エチレン(89%)−メタクリル酸(11%)共重合体 40部 (ニュークレルN699;デュポン社製) 銅フタロシアニン顔料 4部 (シアニンブルー4933M;大日精化社製) ノルパー15 100部 上記組成物をステンレスビーカーに投入後、オイルバス
にて120℃に加熱しながら1時間撹拌を続け、完全に
溶融した樹脂および顔料の均一な溶融物を調製した。得
られた溶融物を撹拌しながら徐々に室温まで冷却し、さ
らにノルパー15を100部添加した。系の温度が低下
してゆくにつれて顔料を包含した粒径10〜20μmの
トナーが析出してきた。析出したトナー100gを01
型アトライター(三井三池社製)に投入し、直径0.8
mmのスチール剛球を用いてローターの回転速度300
rpmで約20時間粉砕した。粉砕は、遠心沈降式粒度
分布測定器(SA−CP4L;島津製作所製)で体積平
均粒径をモニターしながら、粒径が2.5μmになるま
で粉砕を続けた。この濃縮トナーをベーストナーとし
た。ベーストナー20部(トナー濃度18wt%)を現
像液に対するトナー濃度が2wt%になるようにペンチ
レングリコールジブチルエーテル160部で希釈し、十
分に撹拌を行った。さらに、この現像液にチャージディ
レクターとしてベーシックバリウムペトロネート(BB
P)を現像液中のトナー量1部当り0.1部添加し、十
分に撹拌して液体現像剤を製造した。
【0030】実施例2 実施例1で得られたベーストナー20部をトナー濃度が
2wt%になるようにヘキシレングリコールエチルブチ
ルエーテル160部で希釈し、十分に撹拌を行った。さ
らに、この現像液にチャージディレクターとしてベーシ
ックナトリウムペトロネート(BSP)を実施例1と同
様の割合で添加し、十分に撹拌して液体現像剤を製造し
た。
2wt%になるようにヘキシレングリコールエチルブチ
ルエーテル160部で希釈し、十分に撹拌を行った。さ
らに、この現像液にチャージディレクターとしてベーシ
ックナトリウムペトロネート(BSP)を実施例1と同
様の割合で添加し、十分に撹拌して液体現像剤を製造し
た。
【0031】実施例3 ポリエステル樹脂 85部 テレフタル酸とエチレンオキサイド付加ビスフェノールAとを重合さ せることによって得られた重量平均分子量Mw:12000、酸価: 5、軟化点:110℃のポリエステル樹脂 マゼンタ顔料(カーミン6B;大日精化社製) 15部 上記組成物をエクストルーダーにて混練し、さらにジェ
ットミルで微粉砕した後、風力式分級機で分級して平均
粒径3μmのトナーを調製した。この粉体トナーをトナ
ー濃度が2wt%になるようにブチレングリコールジオ
クチルエーテルに分散した。さらに、この現像液にチャ
ージディレクターとしてベーシックカルシウムペトロネ
ート(BCP)を実施例1と同様の割合で添加し、十分
に撹拌して液体現像剤を製造した。
ットミルで微粉砕した後、風力式分級機で分級して平均
粒径3μmのトナーを調製した。この粉体トナーをトナ
ー濃度が2wt%になるようにブチレングリコールジオ
クチルエーテルに分散した。さらに、この現像液にチャ
ージディレクターとしてベーシックカルシウムペトロネ
ート(BCP)を実施例1と同様の割合で添加し、十分
に撹拌して液体現像剤を製造した。
【0032】実施例4 顔料としてピグメントイエロー17(大日精化社製)を
使用した以外は、実施例1と同様にして濃縮トナーを調
製し、同様にしてペンチレングリコールジブチルエーテ
ルで希釈した。その後、得られた現像液にチャージディ
レクターとしてスルホコハク酸ジオクチルナトリウムを
実施例1と同様の割合で添加し、十分に撹拌して液体現
像剤を製造した。
使用した以外は、実施例1と同様にして濃縮トナーを調
製し、同様にしてペンチレングリコールジブチルエーテ
ルで希釈した。その後、得られた現像液にチャージディ
レクターとしてスルホコハク酸ジオクチルナトリウムを
実施例1と同様の割合で添加し、十分に撹拌して液体現
像剤を製造した。
【0033】実施例5 エチレン(85%)−メタクリル酸(10%) −メタクリル酸オクチル(5%)共重合体 40部 ピグメントイエロー17 4部 ノルパー15 100部 上記組成物を実施例1と同様の手順でベーストナーを調
製した。このベーストナー20部(トナー濃度18wt
%)をトナー濃度が2wt%になるようにヘキシレング
リコールジブチルエーテル160部で希釈し、十分に撹
拌を行った。その後、実施例1と同様にして液体現像剤
を製造した。 実施例6 実施例1で用いた顔料をカーボンブラック(リーガル3
30;キャボット社製)とした以外は、実施例1と同様
にして液体現像剤を製造した。トナーの粒径は2.5μ
mであった。
製した。このベーストナー20部(トナー濃度18wt
%)をトナー濃度が2wt%になるようにヘキシレング
リコールジブチルエーテル160部で希釈し、十分に撹
拌を行った。その後、実施例1と同様にして液体現像剤
を製造した。 実施例6 実施例1で用いた顔料をカーボンブラック(リーガル3
30;キャボット社製)とした以外は、実施例1と同様
にして液体現像剤を製造した。トナーの粒径は2.5μ
mであった。
【0034】比較例1 実施例1で得られたベーストナーをトナー濃度が2wt
%になるようにアイソパーLで希釈した以外は、実施例
1と同様にして液体現像剤を製造した。 比較例2 実施例1で得られたベーストナーをトナー濃度が2wt
%になるようにアイソパーHで希釈した。その後、この
現像液にチャージディレクターとして大豆レシチンを実
施例1と同様の割合で添加し、十分に撹拌して液体現像
剤を製造した。
%になるようにアイソパーLで希釈した以外は、実施例
1と同様にして液体現像剤を製造した。 比較例2 実施例1で得られたベーストナーをトナー濃度が2wt
%になるようにアイソパーHで希釈した。その後、この
現像液にチャージディレクターとして大豆レシチンを実
施例1と同様の割合で添加し、十分に撹拌して液体現像
剤を製造した。
【0035】液体現像剤の評価テスト A.キャリア液の蒸発速度の測定 開口径50mmのガラスシャーレにキャリア液3gを投
入した。このシャーレを40℃のホットプレート上に放
置し、時間に対する蒸発量の変化を精密天秤で測定し
た。単位面積当たりの蒸発速度を下記の式に従って求め
た。 蒸発速度(g/m2 ・h)=x時間後のキャリア液の蒸
発重量(g)/開口面積(m2 )・放置時間(h) B.現像剤の正極性トナー量および逆極性トナー量の測
定 間隔1mmで直径10cmの平行円板電極(電極面積約
78cm2 )間に液体現像剤3mlを充填し、電場が+
104 V/cmとなるように1000Vの電圧を1秒間
印加した。その後、トナーが付着した電極を真空乾燥機
に入れ、120℃で2時間加熱乾燥してキャリア液を完
全に除去した。付着前後の電極重量の差から現像した正
極性トナー量を求めた。また、印加する電圧の極性を変
える(電場−104 V/cm)ことにより、同様の手順
で逆極性トナー量を測定した。図1にこれらトナー量を
測定するトナー現像量測定装置の回路図を示す。 C.キャリア液の凝固点の測定 20℃、0℃、−10℃、−20℃の各温度下にキャリ
ア液を放置し、固化した時点の温度を凝固点と判定する
簡易法により、凝固点を測定した。液体現像剤の組成お
よび評価テストの結果をそれぞれ下記の表1、2に示
す。
入した。このシャーレを40℃のホットプレート上に放
置し、時間に対する蒸発量の変化を精密天秤で測定し
た。単位面積当たりの蒸発速度を下記の式に従って求め
た。 蒸発速度(g/m2 ・h)=x時間後のキャリア液の蒸
発重量(g)/開口面積(m2 )・放置時間(h) B.現像剤の正極性トナー量および逆極性トナー量の測
定 間隔1mmで直径10cmの平行円板電極(電極面積約
78cm2 )間に液体現像剤3mlを充填し、電場が+
104 V/cmとなるように1000Vの電圧を1秒間
印加した。その後、トナーが付着した電極を真空乾燥機
に入れ、120℃で2時間加熱乾燥してキャリア液を完
全に除去した。付着前後の電極重量の差から現像した正
極性トナー量を求めた。また、印加する電圧の極性を変
える(電場−104 V/cm)ことにより、同様の手順
で逆極性トナー量を測定した。図1にこれらトナー量を
測定するトナー現像量測定装置の回路図を示す。 C.キャリア液の凝固点の測定 20℃、0℃、−10℃、−20℃の各温度下にキャリ
ア液を放置し、固化した時点の温度を凝固点と判定する
簡易法により、凝固点を測定した。液体現像剤の組成お
よび評価テストの結果をそれぞれ下記の表1、2に示
す。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】表2から明らかなように、キャリア液が実
施例1〜6のエーテル化合物では、比較例1、2の従来
のキャリア液と比べて、蒸発速度が約1/29〜1/5
5と大きく低下している。さらに、実施例1、2、3、
5、6の現像剤は逆極性トナー量の少ない良好な負帯電
性トナー特性を示し、現像量も調製後7日を経ても安定
していた。また、実施例4の現像剤も逆極性トナー量が
少なく、経時的にも安定な正帯電性トナー特性を示し
た。一方、比較例1、2では、現像剤の現像量が実施例
1〜6の約半分以下であり、逆極性トナー量も多かっ
た。
施例1〜6のエーテル化合物では、比較例1、2の従来
のキャリア液と比べて、蒸発速度が約1/29〜1/5
5と大きく低下している。さらに、実施例1、2、3、
5、6の現像剤は逆極性トナー量の少ない良好な負帯電
性トナー特性を示し、現像量も調製後7日を経ても安定
していた。また、実施例4の現像剤も逆極性トナー量が
少なく、経時的にも安定な正帯電性トナー特性を示し
た。一方、比較例1、2では、現像剤の現像量が実施例
1〜6の約半分以下であり、逆極性トナー量も多かっ
た。
【0039】実施例7 実施例1で得られたベーストナーをペンチレングリコー
ルジブチルエーテルおよびノルパー15を等量(重量)
混合したキャリア液で希釈し、実施例1と同様にしてト
ナー濃度2wt%の液体現像剤を製造した。 実施例8 実施例1で得られたベーストナーをヘキシレングリコー
ルジブチルエーテルおよびアイソパーLを等量(重量)
混合したキャリア液で希釈し、実施例1と同様にしてト
ナー濃度2wt%の液体現像剤を製造した。
ルジブチルエーテルおよびノルパー15を等量(重量)
混合したキャリア液で希釈し、実施例1と同様にしてト
ナー濃度2wt%の液体現像剤を製造した。 実施例8 実施例1で得られたベーストナーをヘキシレングリコー
ルジブチルエーテルおよびアイソパーLを等量(重量)
混合したキャリア液で希釈し、実施例1と同様にしてト
ナー濃度2wt%の液体現像剤を製造した。
【0040】比較例3 実施例1で得られたベーストナーをノルパー15のキャ
リア液で希釈し、実施例1と同様にしてトナー濃度2w
t%の液体現像剤を製造した。
リア液で希釈し、実施例1と同様にしてトナー濃度2w
t%の液体現像剤を製造した。
【0041】実施例7、8および比較例3で製造された
液体現像剤について、前述の蒸発速度および凝固点を測
定した。その結果を表3に示す。
液体現像剤について、前述の蒸発速度および凝固点を測
定した。その結果を表3に示す。
【表3】
【0042】表3から明らかなように、実施例7のキャ
リア液の蒸発速度は4.2(g/m2 ・h)であり、凝
固点は0℃から−10℃の間にあり実用上問題のないレ
ベルである。また、実施例8のキャリア液の蒸発速度は
8.8(g/m2 ・h)であり、アイソパーL単独使用
の場合より大きく低下することができる。一方、比較例
3のキャリア液の凝固点は0℃であり、冬環境ではワッ
クス状となるので現像時に現像剤を加熱する必要があ
る。
リア液の蒸発速度は4.2(g/m2 ・h)であり、凝
固点は0℃から−10℃の間にあり実用上問題のないレ
ベルである。また、実施例8のキャリア液の蒸発速度は
8.8(g/m2 ・h)であり、アイソパーL単独使用
の場合より大きく低下することができる。一方、比較例
3のキャリア液の凝固点は0℃であり、冬環境ではワッ
クス状となるので現像時に現像剤を加熱する必要があ
る。
【0043】液体現像剤の画像評価 FX−5030マシン(富士ゼロックス社製)の黒現像
器部分を液体現像剤用に改造して実際の画像評価を行っ
た。実施例2の液体現像剤を用いて得られた画像は高解
像度の良好なものであった。さらに、この液体現像剤を
用いて100枚連続複写を行ったが、100枚目の画像
は初期のものと変化のない良好なものであった。
器部分を液体現像剤用に改造して実際の画像評価を行っ
た。実施例2の液体現像剤を用いて得られた画像は高解
像度の良好なものであった。さらに、この液体現像剤を
用いて100枚連続複写を行ったが、100枚目の画像
は初期のものと変化のない良好なものであった。
【0044】
【発明の効果】本発明は、静電写真用液体現像剤におけ
るキャリア液として、ブチレングリコール、ペンチレン
グリコール、ヘキシレングリコール等の炭素数4〜8の
グリコールから誘導されるジエーテル類を用いるもので
ある。その結果、キャリア液が適度な絶縁性、粘度、ト
ナーバインダー溶解性、低流動点を有する。さらに、従
来のキャリア液と比較して、凝固点および蒸気圧を大幅
に低下させることができるため、冬環境においても現像
時に加熱する必要がなく、また、複写機、プリンターか
ら排出されるキャリア液の量を低減することができ、か
つ火災の危険性も少ない。しかも、本発明の液体現像剤
用キャリア液は、良好な帯電性を示し、現像量も経時的
に安定しており、実用上極めて満足できるものである。
るキャリア液として、ブチレングリコール、ペンチレン
グリコール、ヘキシレングリコール等の炭素数4〜8の
グリコールから誘導されるジエーテル類を用いるもので
ある。その結果、キャリア液が適度な絶縁性、粘度、ト
ナーバインダー溶解性、低流動点を有する。さらに、従
来のキャリア液と比較して、凝固点および蒸気圧を大幅
に低下させることができるため、冬環境においても現像
時に加熱する必要がなく、また、複写機、プリンターか
ら排出されるキャリア液の量を低減することができ、か
つ火災の危険性も少ない。しかも、本発明の液体現像剤
用キャリア液は、良好な帯電性を示し、現像量も経時的
に安定しており、実用上極めて満足できるものである。
【図1】 実施例1〜6で製造された液体現像剤のトナ
ー量を測定するトナー現像量測定装置の回路図を示す。
ー量を測定するトナー現像量測定装置の回路図を示す。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−175414(JP,A) 特開 平3−167561(JP,A) 特開 昭63−68855(JP,A) 特開 昭60−239759(JP,A) 特開 昭59−77448(JP,A) 特開 昭62−66270(JP,A) 特開 昭56−8338(JP,A) 特開 平4−186366(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/12
Claims (3)
- 【請求項1】 キャリア液中に樹脂および着色剤を含む
トナー粒子が分散された静電写真用液体現像剤におい
て、キャリア液が下記一般式で表されるエーテル化合物
の1種または2種以上を含有することを特徴とする静電
写真用液体現像剤。 R1 −O(Cn H2nO)x −R2 (式中、R1 およびR2 は、同一または異なって、アル
キル基、脂環式アルキル基、アリール基またはアリール
アルキル基を示し、nは4〜8の整数、xは1または2
の整数である。) - 【請求項2】 エーテル化合物は、上記一般式中のR1
およびR2 に含まれる炭素原子数の合計が4〜20であ
る請求項1記載の静電写真用液体現像剤。 - 【請求項3】 キャリア液全体におけるエーテル化合物
の組成比が、5〜100重量%である請求項1記載の静
電写真用液体現像剤。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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