JPH11242358A - 電子写真用トナー - Google Patents

電子写真用トナー

Info

Publication number
JPH11242358A
JPH11242358A JP4504198A JP4504198A JPH11242358A JP H11242358 A JPH11242358 A JP H11242358A JP 4504198 A JP4504198 A JP 4504198A JP 4504198 A JP4504198 A JP 4504198A JP H11242358 A JPH11242358 A JP H11242358A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
fine particles
polarity
chargeable
volume resistivity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4504198A
Other languages
English (en)
Inventor
Takafumi Nagai
隆文 永井
Satoshi Nishigaki
敏 西垣
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP4504198A priority Critical patent/JPH11242358A/ja
Publication of JPH11242358A publication Critical patent/JPH11242358A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型化、簡素化の進んだ複写機やプリンター
において、使用されるトナーの性質として、帯電立ち上
がりがよい特性と時間経過によらず帯電安定性に優れ
た、電気絶縁性の高い特性を有するトナーが必要とされ
てきている。 【解決手段】 本発明の電子写真用トナーは、少なくと
もバインダー樹脂と着色剤と帯電制御剤からなる着色粒
子表面に、トナー帯電極性とは逆極性であり、体積固有
抵抗が1014Ω・cm以上で粒子径が0.3μm以下の
帯電性微粒子が固定されている構成とする。これによっ
て、初期帯電量が高く、かつ飽和帯電量の上昇が抑えら
れるので、本発明の電子写真用トナーを用いた電子写真
は画像濃度が安定し、かつ転写効率の高いものとするこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真法、静電記
録法、静電印刷法において形成される静電像を現像する
ための電子写真用トナーに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、電子写真は光導電性部材上に構
成された静電潜像に、正または負に帯電させた電子写真
用トナーを静電的に付着させた後、紙にトナー画像を静
電転写し、熱ローラーで定着させることによって画像が
形成される。これに用いられる電子写真用トナーは、主
成分としてバインダー樹脂と着色剤からなる平均粒子径
3〜20μmの着色粒子であり、キャリアや帯電ローラ
ーとの摩擦により正または負に帯電することが求められ
る。電子写真において得られる画像の質は、電子写真用
トナーの帯電量の大小によって大きな影響を受け、帯電
量の適正値より大きいと画像濃度が低くなり、逆に適正
値より小さいと、トナー飛散や地肌カブリなどの問題が
発生する。トナーの帯電量を適正値に制御するために、
トナー中に4級アンモニウム塩やクロム−アゾ錯体など
の帯電制御剤が使用される。
【0003】また、長期運転時にも特性劣化の少ない電
子写真用トナーを得るために、トナーとは逆の帯電性を
もつ帯電制御剤を添加する方法が特開昭54−3424
3号公報、特開昭57−196264号公報、特開平4
−195148号公報に記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年、急速に小型化、
簡素化の進んだ複写機やプリンターにおいては、補給さ
れたトナーの帯電時間が短くなるため、初期帯電量の不
足からカブリやトナー飛散が生じやすくなる問題が生じ
ている。初期帯電量を補うために、帯電制御剤の添加量
を増す方法も考えられる。図1に帯電制御剤の添加量を
増加させたときの混合時間と帯電量のグラフを示す。図
1に示すように、帯電立ち上がり特性は良くなるもの
の、時間経過とともにトナー帯電量が増加し、画像濃度
が低下するといった欠点があった。
【0005】また、時間経過とともにトナー帯電量が増
加する問題を解決するため、特開昭54−34243号
公報、特開昭57−196264号公報、特開平4−1
95148号公報に記載のトナーのように逆の帯電性を
もつ帯電制御剤を添加する方法で飽和帯電量を減少させ
ることもできるが、飽和帯電量と同時に初期帯電量も下
げるため、帯電立ち上がり特性と帯電安定性を同時に満
足させることは難しかった。
【0006】従って、本発明の目的は、帯電立ち上がり
特性と帯電安定性に優れた、電気絶縁性の高いトナーを
提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に、本発明の電子写真用トナーは少なくともバインダー
樹脂と着色剤と帯電制御剤からなる着色粒子表面に、ト
ナー帯電極性とは逆極性であり、体積固有抵抗が1014
Ω・cm以上で粒子径が0.3μm以下の帯電性微粒子
が固定されている。
【0008】また、他の電子写真用トナーとして、少な
くともバインダー樹脂と着色剤からなる着色粒子表面
に、トナー帯電極性と同極性で体積固有抵抗が1010
1013Ω・cmで粒子径が0.3μm以下の帯電性微粒
子と、トナー帯電極性とは逆極性で体積固有抵抗が10
14Ω・cm以上で粒子径が0.3μm以下の帯電性微粒
子との2種類が固定されている。
【0009】また、逆極性の帯電性微粒子は、分子内に
アミノ基を含有するビニルモノマーを単独もしくは他の
ビニルモノマーと共重合して得られたり、分子内にアミ
ジノ基を含有する水溶性重合開始剤を用いて、ビニルモ
ノマーと乳化重合もしくは無乳化重合することにより得
られたり、分子内にアミノ基もしくはフッ素化アルキル
基を含有するシランカップリング剤で処理して得られる
正または負帯電性無機微粒子である。
【0010】さらに、前記トナー帯電極性とは逆極性の
帯電性微粒子の前記着色微粒子の表面に対する被覆率が
50%以下であることが好ましい。また、前記電子写真
用トナーのBET比表面積が1m2g以下であることが
好ましい。
【0011】図2に、本発明の体積固有抵抗が1014Ω
・cm以上の逆極性の帯電性微粒子を添加したトナーの
混合時間に対する帯電量の図を示す。図2に示すように
本発明のトナーでは初期帯電の立ち上がりが大きく、時
間経過とともにゆっくりと飽和帯電量が減少している。
本発明のように、帯電性微粒子の体積固有抵抗を1014
Ω・cmより高くした場合には、逆極性の帯電性微粒子
に対する電荷注入速度は、順極性の帯電制御剤に対する
電荷注入に比べて遅くなるため、トナーの初期帯電は順
極性の帯電制御剤への電荷注入が優先的になる。従っ
て、順極性の帯電制御剤の初期帯電量が十分なレベルに
達した後、逆極性の帯電性微粒子への電荷がゆっくりと
トナーに注入されるため、飽和帯電量の上昇が抑えられ
るためと考えられる。
【0012】比較として、図3には体積固有抵抗が10
14Ω・cmより小さい逆極性の帯電性微粒子を添加した
トナー場合の混合時間に対する帯電量の図を示す。図3
に示されるように逆極性の帯電性微粒子への電荷注入が
速くなるため、飽和帯電量とともに初期帯電量も低くな
る。従って、その結果未帯電トナー量が増加し、トナー
飛散が増える。
【0013】尚、本発明において体積固有抵抗は、粒子
約1gを温度20℃、相対湿度65%の環境下に24時
間調湿後、直径1cmの円筒状容器に入れて100kg
/cm2の力で加圧して、これを電極で挟み、誘電体損
測定装置を用いて100V、1kHzの交流電流で測定
することにより求めた。
【0014】本発明でいう固定とはキャリアとトナーと
を現像装置内で撹拌した時に帯電性微粒子がトナーから
離脱しない状態にさえあればよく、現像槽内で1分間攪
拌したのち、走査型電子顕微鏡(SEM)でキャリア表
面を観察することにより確認できる。帯電性微粒子がト
ナー表面で固定されていない場合であっても、トナーの
帯電量を安定化させる効果は期待できるが、多量の固定
されていない帯電性微粒子がトナー表面からキャリアや
感光体表面に移動することによってカブリやトナー飛散
などの不具合が生じるため、帯電性微粒子は固定されて
いなければならない。帯電性微粒子の粒子径としては、
大きすぎると固定化が難しくなるため0.3μm以下が
よい。
【0015】また、帯電性微粒子をトナー表面に固定さ
せずにトナー粒子中に添加した場合は、同時に内添され
るカーボンブラックなどの低抵抗材料が帯電性微粒子表
面に付着するため、1014Ω・cm以上に抵抗を制御す
ることが難しく本発明の効果は得られにくい。
【0016】一般にトナーの帯電量はトナー表面に露出
している帯電制御剤の存在量により変化するが、帯電制
御剤をトナー粒子内部に分散させる方法では、すべての
トナー粒子表面の帯電制御剤の存在量を制御することは
難しく、帯電制御剤がトナー粒子表面に存在していない
トナー粒子が混ざる。このようなトナー粒子に逆極性の
帯電性微粒子を固定させた場合、逆帯電性トナーとなり
トナー飛散やカブリの原因となる。従って、帯電制御剤
もまたトナー表面に固定化することが好ましいが、通常
使用される帯電制御剤は粒子径が大きく凝集しやすいた
め、均一にトナー表面に付着させることが難しい。
【0017】本発明では、バインダー樹脂と着色剤を最
低構成成分とする平均粒子径が5〜20μmの核となる
粒子表面に、トナー帯電極性と同極性で体積固有抵抗が
1010〜1013Ω・cmで粒子径が0.3μm以下の帯
電性微粒子とトナー帯電極性とは逆極性で体積固有抵抗
が1014Ω・cm以上で粒子径が0.3μm以下の帯電
性微粒子の2種類が固定されているトナーが逆帯電性ト
ナーの発生を抑える上でよい結果をもたらすことが判明
した。帯電性トナーの極性に対して順極性の帯電性粒子
の体積固有抵抗が1010Ω・cmより低い場合、電気絶
縁性が悪くなり転写効率低下やカブリの原因となり、1
13Ω・cmより高い場合、帯電の立ち上がりが悪くな
る。
【0018】トナー表面に固定させる帯電性微粒子の量
としては、所望の帯電特性に応じて自由に加減すればよ
いが、固定量が多くなりすぎるとトナーの定着性が悪化
するため、帯電性微粒子のトナー表面への被覆率は50
%以下がよい。トナーの定着性はトナー樹脂と紙との接
触面積によって左右されるため、トナー表面の微粒子の
存在は接触面積を減少させ、定着性を低下させることに
なる。従って、トナー表面被覆率を大きくすることは実
用上問題があり、トナー表面に対する被覆率50%以下
にするのが適当であった。
【0019】帯電性着色粒子もしくは着色粒子に使用さ
れる材料として、バインダー樹脂、着色剤や抵抗調節
剤、電荷制御剤のほか、定着離型剤などが使用でき、一
般にバインダー樹脂100部に対して着色剤5〜50
部、帯電制御剤0.5〜3部、離型剤1〜5部の割合で
混合される。
【0020】帯電性着色粒子もしくは着色粒子の作製方
法としては、上記材料をヘンシェルミキサーなどの混合
機で混合した後、2軸混練機で加熱溶融混練し、ジェッ
トミルにより粉砕し平均粒子径5〜20μmの粒子を得
る混練粉砕法やモノマー中に着色剤や抵抗調節剤、電荷
制御剤、定着離型剤などを分散させ懸濁重合により平均
粒子径5〜20μmの粒子を得る重合法がある。
【0021】バインダー樹脂の例としては、スチレン樹
脂、スチレン−アクリル共重合体樹脂、スチレン−アク
リロニトリル共重合体樹脂、アクリル樹脂、スチレン−
無水マレイン酸共重合体樹脂、スチレン−アクリル−無
水マレイン酸共重合体樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ
酢酸ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹
脂、ポリウレタン樹脂、ウレタン変成ポリエステル樹
脂、エポキシ樹脂などがあげられる。
【0022】着色剤の例としては、カーボンブラックや
磁性粉の他、ニトロ系、スチルベンアゾ系、ジフェニル
メタン系、トリフェニルメタン系、メチン系、チアゾー
ル系、アントラキノン系、イミダミン系、アジン系、オ
キサアジン系、チアジン系、硫化染料系、インジゴイド
系、フタロシアニン系の有機染料や顔料があげられる。
【0023】電荷制御剤の例としては、正帯電性トナー
であればアンモニウム塩やニグロシンなどが使用でき、
負帯電性トナーであればクロム−アゾ錯体や亜鉛錯体な
どが使用できる。
【0024】固定させる帯電性微粒子としては、トナー
に帯電性を付与できる体積固有抵抗制御された物質であ
れば制限はないが、過硫酸カリウムや過硫酸アンモニウ
ム、アミジノプロパン塩酸塩などの水溶性重合開始剤を
用いて乳化重合や無乳化重合により得られるスチレン樹
脂、アクリル樹脂、スチレン−アクリル共重合体樹脂な
どの微粒子が使用できる。特にアミジノプロパン塩酸塩
のようなアミジノ基を含有する水溶性重合開始剤を使用
して得られる重合体、あるいはアミノ基を含有するp−
ジメチルアミノスチレン、メタクリル酸、N,N−ジメ
チルアミノエチルエステルなどのビニルモノマーを水溶
性重合開始剤で重合する方法は正帯電性微粒子を作る手
段として適している。フッ素化アルキル基を含有するメ
タクリル酸トリフルオロエチルエステルなどのモノマー
を水溶性重合開始剤で重合する方法は負帯電性粒子を作
る手段として適している。上記重合開始剤、帯電性モノ
マーは、スチレン、p−メチルスチレン、スチレンスル
ホン酸ナトリウム、ビニルベンジルクロリド、アクリル
酸、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチル
アクリレート、メタクリル酸、メチルメタクリレート、
エチルメタクリレート、ブチルメタクリレートなどと共
重合できる。
【0025】一方、無機微粒子ではシランカップリング
剤もしくはチタネートカップリング剤で表面処理された
シリカ、酸化チタン、アルミナが帯電性微粒子などが使
用できる。これらカップリング剤を無機微粒子に処理す
る方法としては、例えばミキサー中で無機微粒子を攪拌
しながら、アルコールに溶かせたシラン化合物をスプレ
ーで吹き付けた後、流動乾燥する方法などがある。
【0026】カップリング剤で処理された無機微粒子は
カップリング剤の分子構造により帯電性や疎水性などを
制御することができるが、特に分子内にアミノ基を含有
するシランカップリング剤及ぶフツ素化アルキル基を含
有するシランカップリング剤は、高湿環境下においても
安定した帯電性を示す点で好ましい。
【0027】帯電性着色粒子もしくは着色粒子への帯電
性微粒子の固定方法としては、例えば、これらをヘンシ
ェルミキサーで混合した後、サフュージョンシステムや
スプレードライ装置を用いて高温気流中で加熱処理する
方法やハイブリダイザーやオングミルなどのメカノフュ
ージョン装置を用いて固定する方法がある。
【0028】トナー表面に固定された帯電性微粒子の状
態によっては、長期間の使用により帯電性微粒子が離脱
したり埋没することがあるため、帯電性微粒子はトナー
表面に確実に固定されていなければならない。詳しく説
明すると、トナーは現像ユニット内部の攪拌により絶え
ず剪断力を受けるため、連続コピーなどの長期の使用に
よりトナー表面が平滑化し、BET比表面積が0.9〜
1.0まで低下した。帯電性微粒子を表面に有するトナ
ーでは、比表面積の減少とともに帯電量が減少するた
め、比表面積の大きなトナー、例えばBET比表面積2
2/gのトナーを使用した場合、使用時間が長くなる
につれて、比表面積の減少に伴い帯電量が半減し、画像
品質への影響が避けられない。BET比表面積が1m2
/g以下、好ましくは0.9m2/g以下のトナーを使
用した場合では、比表面積変化に伴う帯電量変化が小さ
くなり、安定した画像品質を与えることができ、連続コ
ピーにおいてもトナー表面の凹凸やトナー帯電量の変化
はほとんど見られない。BET比表面積の制御方法は、
トナーの製造方法は行われる熱処理や機械的衝撃力など
の条件を最適化することによって行うことができる。
【0029】さらに本発明のトナーには流動性改善等の
ため、シリカ、アルミナ、酸化チタンなどの微粉末を添
加混合できる。また、本発明のトナーは、フェライトな
どの磁性体と混合して2成分系乾式現像剤として使用で
きる他、1成分乾式現像剤として使用できる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下に本発明を実施例によって説
明するが、本発明の実施の態様はこれらの実施例に限定
されるものではない。なお、以下において『部』は『重
量部』を表す。
【0031】(実施例1) バインダー樹脂(スチレン/n−ブチルアクリレート共
重合体、Tg=63℃、軟化点=118℃)100部 カーボンブラック(リーガル330R、キャボット社
製)6部 帯電制御剤(ボントロンS−34、オリエント社製)
1.5部 ワックス(低分子量ポリプロピレン、ビスコールTP3
2、三洋化成社製)2部 以上の材料をヘンシェルミキサーにて10分間混合し、
2本ロールミルにより溶融混練し冷却後、ジェットミル
にて粉砕し、風力分級機により分級して平均粒子径1
0.3μm、体積固有抵抗2.1×1011Ω・cmの負
帯電性着色粒子を得た。
【0032】次に、重合開始剤としてアミジノプロパン
塩酸塩と、メタクリル酸メチル/メタクリル酸ブチルと
を無乳化重合してTg=67℃、軟化点=185℃、体
積固有抵抗8.5×1014Ω・cm、粒子径0.25μ
mの正帯電性微粒子を得た。負帯電性着色粒子100部
に対して正帯電性微粒子1部の割合でヘンシェルミキサ
ーにて15分間混合した後、NPK社製サフュージョン
システムにて320℃の熱風で固定処理し、トナーを得
た。0.25μmの樹脂粒子によるトナー表面被覆率は
20%で、トナーのBET比表面積は0.85m2/g
であった。
【0033】トナーとアクリル樹脂でコートした平均粒
子径100μmのフェライトキャリアを混合して現像剤
を作製し、シャープ製複写機AR−5030にて5万枚
の連続複写試験を行った結果、帯電量、画像濃度は安定
しており、転写効率、トナー飛散ともに問題はなかっ
た。
【0034】(実施例2)負帯電性着色樹脂は、実施例
1と同様に作製する。次に、重合開始剤として過硫酸カ
リウムと、メタクリル酸メチル/メタクリル酸ブチル/
メタクリル酸N,N−ジメチルアミノエチルエステルと
を無乳化重合して体積固有抵抗が1.2×1014Ω・c
m、Tg=67℃、軟化点=205℃、粒子径0.2μ
mの正帯電性微粒子を得た。正帯電性微粒子を実施例2
で作製したものを使用した他は、実施例1と同様の方法
でトナーを作製し、連続複写試験を行った結果、帯電
量、画像濃度は安定しており、転写効率、トナー飛散と
もに問題はなかった。
【0035】(実施例3) バインダー樹脂(スチレン/n−ブチルアクリレート共
重合体、Tg=63℃、軟化点=118℃)100部 カーボンブラック(リーガル330R、キャボット社
製)6部 ワックス(低分子量ポリプロピレン、ビスコールTP3
2、三洋化成社製)2部 以上の材料をヘンシェルミキサーにて10分間混合し2
本ロールミルにより溶融混練し冷却後、ジェットミルに
て粉砕し、風力分級機により分級して平均粒子径10.
3μm、体積固有抵抗2.5×1011Ω・cmの着色粒
子を得た。
【0036】次に、重合開始剤として過硫酸カリウム
と、メタクリル酸トリフルオロエチルエステルとを乳化
重合して得られるTg=75℃、軟化点=208℃、体
積固有抵抗2.5×1010Ω・cm、粒子径0.07μ
mの負帯電性微粒子を作製し、重合開始剤としてアミジ
ノプロパン塩酸塩と、メタクリル酸メチル/メタクリル
酸ブチルを無乳化重合して得られるTg=67℃、軟化
点=185℃、体積固有抵抗8.5×1014Ω・cm、
粒子径0.25μmの正帯電性微粒子を作製する。この
負帯電性微粒子と正帯電性微粒子を1:1の割合でヘン
シェルミキサーにて1分間に混合した後、この帯電性微
粒子からなる混合物を前記着色粒子100部に対して2
部の割合でヘンシェルミキサーにて15分間混合し、N
PK社製サフュージョンシステムにて320℃の熱風で
固定処理し、トナーを得た。帯電性微粒子によるトナー
表面被覆率は50%で、トナーのBET比表面積は0.
95m2/gであった。
【0037】上記トナー粒子とアクリル樹脂でコートし
た平均粒子径100μmのフェライトキャリアを混合し
て現像剤を作製し、連続複写試験を行った結果、帯電
量、画像濃度は安定しており、転写効率は高く、トナー
飛散は著しく減少した。
【0038】(実施例4)実施例4では負帯電性微粒子
が異なる以外は実施例3と同様にトナーを作製する。重
合開始剤として過硫酸カリウムと、メタクリル酸トリフ
ルオロエチルエステルとを乳化重合して得られる体積固
有抵抗が4.8×1012Ω・cm、Tg=75℃、軟化
点=205℃、粒子径0.07μmの負帯電性微粒子を
作製した。それ以外は実施例3と同様の方法でトナーを
作製し、連続複写試験を行った結果、帯電量、画像濃度
は安定しており、転写効率は高く、トナー飛散は著しく
減少した。
【0039】(実施例5)実施例5では正帯電性微粒子
が異なる以外は実施例3と同様にトナーを作製する。重
合開始剤としてアミジノプロパン塩酸塩と、メタクリル
酸メチル/メタクリル酸ブチルを無乳化重合して得られ
る体積固有抵抗が1.2×1014Ω・cm、Tg=67
℃、軟化点=185℃、粒子径0.25μmの樹脂粒子
を作製して使用した。それ以外は実施例3と同様の方法
でトナーを作製し、連続複写試験を行った結果、帯電
量、画像濃度は安定しており、転写効率は高く、トナー
飛散は著しく減少した。
【0040】(比較例1) バインダー樹脂(スチレン/n−ブチルアクリレート共
重合体、Tg=63℃、軟化点=118℃)100部 カーボンブラック(リーガル330R、キャボット社
製)6部 帯電制御剤(ボントロンS−34、オリエント社製)
1.5部 ワックス(低分子量ポリプロピレン、ビスコールTP3
2、三洋化成社製)2部 以上の材料をヘンシェルミキサーにて10分間混合し2
本ロールミルにより溶融混練し冷却後、ジェットミルに
て粉砕し、風力分級機により分級して平均粒子径10.
3μm、体積固有抵抗2.1×1011Ω・cmの負帯電
性トナーを得た。
【0041】この負帯電性トナーとアクリル樹脂でコー
トした平均粒子径100μmのフェライトキャリアを混
合して現像剤を作製し、シャープ製複写機AR−503
0にて5万枚の連続複写試験を行った結果、帯電量は増
加し、画像濃度は低下した。
【0042】(比較例2)重合開始剤としてアミジノプ
ロパン塩酸塩を重合開始剤としてメタクリル酸メチル/
メタクリル酸ブチルを無乳化重合して得られる体積固有
抵抗が3.5×1013Ω・cm、Tg=67℃、軟化点
=185℃、粒子径0.25μmの正帯電性微粒子を使
用した他は、実施例1と同様の方法でトナーを作製し、
連続複写試験を行った結果、初期帯電量が低くトナー飛
散が発生した。
【0043】(比較例3)重合開始剤として過硫酸カリ
ウムと、メタクリル酸トリフルオロエチルエステルとを
乳化重合して得られる体積固有抵抗が5.0×108Ω
・cm、Tg=75℃、軟化点=205℃、粒子径0.
07μmの負帯電性微粒子を使用した他は、実施例3と
同様の方法でトナーを作製し、連続複写試験を行った結
果、転写効率が低くなった。
【0044】(比較例4)正と負の帯電性樹脂粒子の混
合物を着色粒子100部に対して3部添加した他は実施
例3と同様の方法でトナーを作製した。正と負の帯電性
樹脂粒子によるトナー表面被覆率は75%であった。連
続複写試験を行った結果、定着ローラーの汚れが発生し
た。
【0045】(比較例5)NPK社製サフュージョンシ
ステムにて250℃の熱風で固定処理した以外は実施例
3と同様の方法でトナーを作製した。このトナーのBE
T比表面積は1.93m2/gであった。連続複写試験
を行った結果、帯電量の低下が大きく、画像濃度変化が
大きくなった。上記連続複写試験における帯電量、画像
濃度、転写効率の結果をまとめて表1に記載した。
【0046】
【表1】
【0047】
【発明の効果】本発明のトナーによれば、トナーの初期
帯電量を高くするとともに、時間経過してもトナー帯電
量の上昇を抑えることができるので、電子写真の画像濃
度が安定し、かつ転写効率の優れた効果を発揮すること
ができる。また、トナー帯電極性と順極性及び逆極性の
2種類の帯電性微粒子をトナー表面に固定させることに
よって、トナー飛散やカブリなどを著しく減少させる効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のトナーを使用する場合における混合時間
に対する帯電量を示す図である。
【図2】本発明に係る高抵抗で逆極性の帯電性微粒子を
表面に固定させたトナーを使用する場合における混合時
間に対する帯電量を示す図である。
【図3】低抵抗で逆極性の帯電性微粒子を表面に固定さ
せたトナーを使用する場合における混合時間に対する帯
電量を示す図である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともバインダー樹脂と着色剤と帯
    電制御剤からなる着色粒子表面に、 トナー帯電極性とは逆極性であり、体積固有抵抗が10
    14Ω・cm以上で粒子径が0.3μm以下の帯電性微粒
    子が固定されていることを特徴とする電子写真用トナ
    ー。
  2. 【請求項2】 少なくともバインダー樹脂と着色剤から
    なる着色粒子表面に、 トナー帯電極性と同極性で体積固有抵抗が1010〜10
    13Ω・cmで粒子径が0.3μm以下の帯電性微粒子
    と、 トナー帯電極性とは逆極性で体積固有抵抗が1014Ω・
    cm以上で粒子径が0.3μm以下の帯電性微粒子との
    2種類が固定されていることを特徴とする電子写真用ト
    ナー。
  3. 【請求項3】 前記トナー帯電極性とは逆極性で体積固
    有抵抗が1014Ω・cm以上で粒子径が0.3μm以下
    の帯電性微粒子は、分子内にアミノ基を含有するビニル
    モノマーを単独もしくは他のビニルモノマーと共重合し
    て得られる正帯電性微粒子であることを特徴とする請求
    項1乃至2のいずれかに記載の電子写真用トナー。
  4. 【請求項4】 前記トナー帯電極性とは逆極性で体積固
    有抵抗が1014Ω・cm以上で粒子径が0.3μm以下
    の帯電性微粒子は、分子内にアミジノ基を含有する水溶
    性重合開始剤を用いて、ビニルモノマーと乳化重合もし
    くは無乳化重合することにより得られる正帯電性微粒子
    であることを特徴とする請求項1乃至2のいずれかに記
    載の電子写真用トナー。
  5. 【請求項5】 前記トナー帯電極性とは逆極性で体積固
    有抵抗が1014Ω・cm以上で粒子径が0.3μm以下
    の帯電性微粒子は、分子内にアミノ基もしくはフッ素化
    アルキル基を含有するシランカップリング剤で処理して
    得られる正または負帯電性無機微粒子であることを特徴
    とする請求項1乃至2のいずれかに記載の電子写真用ト
    ナー。
  6. 【請求項6】 前記トナー帯電極性とは逆極性の帯電性
    微粒子の前記着色微粒子の表面に対する被覆率が50%
    以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか
    に記載の電子写真用トナー。
  7. 【請求項7】 前記電子写真用トナーのBET比表面積
    が1m2g以下であることを特徴とする請求項1乃至6
    のいずれかに記載の電子写真用トナー。
JP4504198A 1998-02-26 1998-02-26 電子写真用トナー Pending JPH11242358A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4504198A JPH11242358A (ja) 1998-02-26 1998-02-26 電子写真用トナー

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4504198A JPH11242358A (ja) 1998-02-26 1998-02-26 電子写真用トナー

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11242358A true JPH11242358A (ja) 1999-09-07

Family

ID=12708291

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4504198A Pending JPH11242358A (ja) 1998-02-26 1998-02-26 電子写真用トナー

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11242358A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009134311A (ja) * 2001-11-02 2009-06-18 Ricoh Co Ltd 静電荷像現像用トナー、現像剤、現像方法及びトナー容器
JP2014067021A (ja) * 2012-09-06 2014-04-17 Mitsubishi Chemicals Corp 静電荷像現像用トナー

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009134311A (ja) * 2001-11-02 2009-06-18 Ricoh Co Ltd 静電荷像現像用トナー、現像剤、現像方法及びトナー容器
JP2014067021A (ja) * 2012-09-06 2014-04-17 Mitsubishi Chemicals Corp 静電荷像現像用トナー

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS5933906B2 (ja) 電子写真トナ−用樹脂組成物
JP4207224B2 (ja) 画像形成方法
JP2992907B2 (ja) 磁性トナー
JP3457857B2 (ja) 電子写真用トナー
JP3210732B2 (ja) 電子写真用トナー
JPH049299B2 (ja)
JP3289598B2 (ja) 現像剤
JPH11242358A (ja) 電子写真用トナー
JPH08262788A (ja) 静電荷像現像用正帯電トナー
JPH04255865A (ja) 乾式トナーの製造方法
JPH0749584A (ja) 静電潜像現像用現像剤
JP2735096B2 (ja) 画像形成方法および装置
JP3463719B2 (ja) 静電荷像現像用トナー、現像剤及び画像形成方法
JP3104487B2 (ja) 正荷電性トナーおよび2成分現像剤
JP3218835B2 (ja) 電子写真用キャリア及びその製造方法
JP2839926B2 (ja) トナー
JP4103517B2 (ja) 静電潜像現像用キャリア、静電潜像現像剤、及び画像形成方法
JP4234858B2 (ja) 負極性現像剤
JP3256445B2 (ja) トナー及びその製造方法
JP3461715B2 (ja) トナーの製造方法
JPH08328299A (ja) 耐スペント性及び転写効率に優れた二成分系磁性現像剤用トナー及び現像剤
JPH11282209A (ja) 正帯電性トナー
JP2000089517A (ja) 正帯電性トナーおよびその製造方法
JPH11282204A (ja) 正帯電性トナー
JPH07111589B2 (ja) トナ−及びそれを用いた現像方法