JP3891413B2 - ロボット装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、外見上の目を備えたロボット装置に係り、特に感情の表現が可能な外見上の目の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ユーザからの指示や周囲の環境に応じて自律的に行動する4足歩行型のペットロボット等が提案されており、例として、特開2001−25984公報に記載されているロボット装置がある。
このロボット装置は、感情の表現を、「外見上の目」として設けた発光手段を点滅させる方法で行う構成になっている。
【0003】
また、特開平6−233871号公報に記載されている自動販売機型のサービスロボットでは、感情の表現を、頭部に相当する頭部外皮の内側に顔面シェルを構成し、その内側に設けた瞼部材と口蓋部材とをそれぞれ瞼駆動エアーシリンダと口蓋駆動エアーシリンダとにより駆動して瞼と口を開閉することで表情を創成する方法を行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のロボットは、感情を表現する構成が簡単であるため、その表現が単調になり複雑な感情表現を行うことが困難であり、「外見上の目」も人間の「目」には程遠く親近感がわきにくいという問題があった。
【0005】
具体的に説明すると、特開2001−25894公報に示される発光手段を用いたものは、発光パターンが限られており、可能な感情の表現も豊富ではなく、機械的な冷たい印象をユーザー与えてしまうものであった。
特に暗所での使用においては、不気味に映ってユーザに不快感や恐怖感を与えてしまう場合があった。
さらに、発光手段が平面上に固定されているので、奥行きを感じさせる動きによって感情を表現することができないという問題があった。
【0006】
一方、特開平−233871号公報に示される目の表現方法では、アクチュエータにエアーシリンダーを使用しているため、これを動作させるための圧縮空気を供給するコンプレッサなどの大型の装置が必要であり、家庭用には不適であるという問題があった。また、騒音が大きいことも問題であった。
さらに、表現方法が瞼及び口の開閉に限られるため、ユーザーとのコミュニケーションを十分にとることが困難であることも問題であった。
【0007】
そこで本発明が解決しようとする課題は、人間の目に似せた外観にしてユーザに親近感を与えると共に、多様で複雑な感情表現を静かな動作で行うことが可能な「外見上の目」を備えたロボット装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本願発明は、次の1)〜6)の手段を有する。
1) 白目部(170R,170L)と、該白目部(170R,170L)の範囲内に配置された瞳部(17R,17L)とから構成される目部(9R,9L)を有したロボット装置において、
前記白目部(170R,170L)は、球面形状有して形成された透明の外殻(18a)と、該外殻(18a)の内方側に設けられて該外殻(18a)とにより密閉の空洞部(18c)を形成する内殻(18b)とを備え
前記目部(9R,9L)は、前記空洞部(18c)に流動自在に内装され前記瞳部の形成に使用される磁性体(19)、前記内殻(18b)の内方側に近接配置されて前記流動自在に内装された磁性体(19)を磁気吸引力により所定の形状パターンに形成する磁石(22a)と、を備えたことを特徴とするロボット装置(1)である。
【0009】
2) 前記磁石(22a)を前記内(18b)沿って移動させることにより前記所定の形状パターンに形成された磁性体(19,17R,17L)を前記空洞部内で移動する磁石移動手段(180)を備え
前記磁気吸引により所定の形状パターンに形成された磁性体(19,17R,17L)前記空洞部(18c)内で移動磁石移動手段(180)を備えたことを特徴とする1)に記載のロボット装置(1)である。
【0010】
3) 前記目部(9R,9L)は、前記磁石(22a)を含めて互いに異なる磁力パターンを有する複数の磁石(22a,22b,22c)を備えると共に、前記内殻(18b)の内方に近接配置された磁石(22a)を前記複数の磁石(22a,22b,22c)の内の他の磁石(22b,22c)と置換する磁石置換手段(180)と、を備えたことを特徴とする1)又は2)に記載のロボット装置(1)である。
【0011】
4) 複数種類の感情表現と前記複数の磁石(22a,22b,22c)の各磁力パターンとが対応づけられており、
外部の状況又は外部からの入力情報を検出する外部センサ(15)と、
該外部センサからの出信号(S1)に基づいて、前記複数種類の感情表現に対応する磁力パターンの中から一の磁力パターン選択して決定する制御手段(11)とを備え、
該制御手段(11)は、前記磁石置換手段(180)に対し、前記決定した一の磁力パターンを有する前記磁石を前記内殻(18b)の内に近接配置するよう制御することを特徴とする3)に記載のロボット装置(1)である。
【0012】
5) 前記磁石(22a,22b,22c)は、電磁石であることを特徴とする1)乃至4)のいずれかに記載のロボット装置(1)である。
【0013】
6) 前記電磁石(22a,22b,22c)に供給する電流を制御する電流制御部を備える一方、前記電磁石は前記複数種類の感情表現に対応する複数の磁力パターンが得られるコイル捲線パターンを有しており
前記電流制御部は、前記決定した一の磁力パターンが得られるよう前記電磁石(22a,22b,22c)に供給する電流を制御することを特徴とする5)に記載のロボット装置(1)である。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、好ましい実施例により図1乃至図15を用いて説明する。
図1は、本発明のロボット装置の実施例を示す概略正面図であり、
図2は、本発明のロボット装置の実施例の構成を説明するブロック図であり、
図3は、本発明のロボット装置の実施例における要部の第1の状態を示すB−B断面図であり、
図4は、本発明のロボット装置の実施例における要部の第1の状態を示す正面図であり、
図5は、本発明のロボット装置の実施例における要部の第1の状態を示すA−A断面図であり、
図6は、本発明のロボット装置の実施例における要部の第1の状態での動作を説明する図であり、
図7は、本発明のロボット装置の実施例における要部の第2の状態を示す正面図であり、
図8は、本発明のロボット装置の実施例における要部の第2の状態を示すA−A断面図であり、
図9は、本発明のロボット装置の実施例における要部の第2の状態での動作を説明する図であり、
図10は、本発明のロボット装置の実施例における要部の第3の状態を示す正面図であり、
図11は、本発明のロボット装置の実施例における要部の第3の状態を示すA−A断面図であり、
図12は、本発明のロボット装置の実施例における要部の第3の状態での動作を説明する図であり、
図13は、本発明のロボット装置の実施例における要部の他の状態を説明する図であり、
図14は、本発明のロボット装置の他の実施例における要部を示す正面図であり、
図15は、本発明のロボット装置の他の実施例における要部を示すA−A断面図である。
【0015】
まず、実施例のロボット装置の外見を図1を用いて説明する。
ロボット装置1は、胴体部ユニット2と、その上方の左右側面にそれぞれ連結した腕部ユニット3R,3Lと、下面に連結された一対の脚部ユニット4R,4Lと、上面に連結された頭部ユニット5とにより構成される。
これらの各ユニットには、後述するアクチュエータ161〜16nが内蔵されており、これらのアクチュエータ161〜16nを駆動させることで所定の動作が可能になっている。
【0016】
胴体部ユニット2には、図2に示すように、このロボット装置1の全体の動作を制御する、メモリ11Aを内蔵したコントローラ11と、このロボット装置1の動力源であるバッテリ12と、内部センサであるバッテリの残量を検出するバッテリセンサ14とが収納されている。
【0017】
頭部ユニット5には、このロボットの「実質的な目」として機能するCCDカメラ6と、「耳」として機能するR/L一対のマイクロフォン7R,7Lと、「口」として機能するスピーカ8と、「外見上の目」として機能する目部9R,9Lと、タッチセンサ10と、温度センサ13と(以下、これらをまとめて外部センサ15と呼ぶ)からなる外部センサ15がそれぞれ図1に示す所定の位置に配置される。
【0018】
CCDカメラ6は、周囲の状況を撮影し、得られた画像信号S1Aをコントローラ11に送出する。
【0019】
マイクロフォン7R,7Lは、周囲の音やユーザの声などを集音し、得られた音声信号S1BR、S1BLをコントローラ11に送出する。
【0020】
タッチセンサ10は、頭部ユニット5の上面に設けられており、ユーザからの「撫でる」や「叩く」といった物理的な働きかけによって受けた圧力を検出し、その検出結果を圧力検出信号S1Cとしてコントローラ11に送出する。
【0021】
温度センサ13は、ロボット装置1の周囲温度を検出し、その検出結果を温度検出信号S1Dとしてコントローラ11に送出する。
【0022】
バッテリセンサ14は、バッテリ12の残量を検出し、その検出結果をバッテリ残量検出信号S2としてコントローラ11に送出する。
【0023】
コントローラ11は、外部センサ15であるCCDカメラ6、マイクロフォン7R,7L、タッチセンサ10及び温度センサ13からそれぞれ供給される画像信号S1A、音声信号S1BR,S1BL、圧力検出信号S1C及び温度検出信号S1D(以下、これらの信号をまとめて外部センサ信号S1と呼ぶ)と、バッテリ残量量検出信号S2とに基づいて、ロボット装置1の周囲及び内部の状況や、ユーザからの指令あるいはユーザからの働きかけの有無等を判断する。
【0024】
そして、コントローラ11は、この判断による結果と予めメモリ11Aに格納されている制御プログラムとに基づいて続く動作と表現すべき感情とを決定し、この決定結果に基づいて必要なアクチュエータ161〜16nを駆動させることにより、頭部ユニット5を上下左右に振らせたり、脚部ユニット4R,4Lを駆動して歩行させたり、腕部ユニット3R,3Lを駆動して腕を曲げたり振ったりさせるといった動作を行わせるとともに、後に詳述するように、頭部ユニット5の「外見上の目」である目部9R,9Lの内部に設けた「外見上の瞳」17R,17Lを駆動してロボット装置1に感情表現を行わせる。
【0025】
また、この際にコントローラ11は、必要に応じて所定の音声信号S3をスピーカ8に送ってその音声信号S3に基づく音声を外部に出力させたり、目部9R,9Lの内部に設けた発光パネル24に発光駆動信号S4を出力してこれを点灯あるいは点滅させる。
【0026】
以上の構成によって、このロボット装置1は、周囲及び内部の状況、ユーザからの指令及び働きかけの有無等に基づいて自律的に行動し、感情表現をすることができるようになされている。
【0027】
次に、ロボット1の「外見上の目」である目部9R,9Lについて詳述する。
この目部9R,9Lの具体的な構成の一例を図3〜図5に示す。
目部9R,9Lは左右対称構造であり、以下においては片方の目部9Lについて順次説明する。
図4は目部9Lの正面図であり、図3及び図5はそれぞれそのB−B断面図、A−A断面図である。
【0028】
目部9Lの筐体は、アイケース20,アイカバー18及びアイボトム27で構成される。
アイケース20は、一方の開口部20aを球面状に径を絞った開口形状にした略円筒状に形成される。
他方の開口部20bには、外側に張り出したフランジ20cが3ヶ所設けられ、それぞれにアイボトム27を固定するためのねじを貫通するねじ孔が設けられている。
【0029】
開口部20aにはアイカバー18が接着により固着される。
このアイカバー18は、内部に略密閉空間の空洞部18cを設けた略球面状に形成される。
アイカバー18の外面側アイカバー18aはPMMA等の非磁性で透明な材料で形成され、内面側アイカバー18bは、内部構造が外側から見えない程度の半透明な非磁性材で形成される。もちろん透明材料を用いて表面処理等で半透明に形成してもよい。
【0030】
このアイカバー18の空洞部18cには、流動性を有する磁性体19が封入されている。
この磁性体19としては、フェライト粉末等の磁性粉や磁性流体を使用することができる。
目部9Lは、アイボトム27を図示しないねじで頭部外装ケース29に固定することで、ロボット装置1に搭載される。そして、アイカバー18がロボット装置1の「外見上の目」として外部から視認される。
そして、この「外見上の目」は、略円形の輪郭と、その輪郭に囲まれた部分の、後に詳述する磁性体19からなる「外見上の瞳」17Lと、この「外見上の瞳」17L以外の白目に相当する白目部170Lとが認識され、人間の目に極めて似た外見となっている。
【0031】
アイケース20の内部には、長柱21dとこれに直交結合した短柱21eとからなる略T字支柱のアイジョイント21が備えられ、そのアイジョイント21の支柱の先端3ヶ所には、内面側アイカバー18bの内面形状に倣った曲面を外側面として形成した皿状の磁石テーブル21a〜21cが装着されている。
この磁石テーブル21a〜21cの外側面には、任意の形に形成された磁石22a〜22cが固定されている。
【0032】
磁性体19は、内面側アイカバー18bの内側にアイジョイント21の回転駆動により配置された磁石22a〜22cの着磁パターンに対応した形状に吸引造形される。
例えば、図3〜図5においては、円形の着磁パターンを有する円形の磁石22aが内面側アイカバー18bの内側に近接配置されているので、磁性体19は磁石22aの磁力に吸引されて円形に造形される。
従って、「外見上の目」においてこの円形になった磁性体19が「外見上の瞳」17Lとして認識される。
【0033】
他の磁石テーブル21b,21cにはそれぞれ円形の磁石22aとは異なる形状の磁石22b,22cが固定されており、これについては後述する。
アイジョイント21は、アクチュエータであるモータ25,26によりをC−C軸(紙を貫く方向)及びD−D軸まわりに回転駆動され、磁石22aを上下左右に自由に移動させることができる。
従って、その動きに対応して「外見上の瞳」17Lをアイカバー18の空洞部18c中で上下左右に移動させることができ、これにより感情表現をすることができる。
以降、C−C軸回りの回転をロール方向回転と称し、D−D軸回りの回転をピッチ方向回転と称する。
この回転駆動はモータ25,26を駆動源としているので極めて静かに行うことができる。
【0034】
次に、アイケース20の内部構造とアイジョイント21の移動手段180及び駆動方法とについて詳述する。
アイケース20は、アイボトム27にねじ28a〜28cによって固定され、内部は略密閉状態になっている。
アイボトム27は、大径と小径の2つの外径からなる円筒を連接した形状に形成される。
大径円筒部27a側の端部はアイケース20の開口部20bに固定され、小径円筒部27bの内面には軸受30a,30bが圧入固定される。
そして、この軸受30a,30bによりシャフト31が回転自在に支持される。
【0035】
シャフト31のアイケースの反対側端部31aには、ロールギア32が圧入固定され、さらに外側はロール角度検出センサ33が嵌合される。
ロール角検出センサ33はプレート34によって保持されており、プレート34はねじ35によってアイボトム27に固定されている。
ロール角度検出センサ33の角度検出信号S5は、フレキシブル基板33aによって図3〜図5には図示しないコントローラ11へと送出される(図2参照)。
【0036】
アイボトム27にはモータ25が固定されており、そのモータ25の回転軸25aに圧入固定されたギア36とロールギア32とが噛合している。
モータ25にはフレキシブル基板44が接続されており、コントローラ11からの感情決定信号S7iの情報に基づいてモータ25は回転駆動される(図2参照)。
【0037】
図3に示すように、シャフト31のアイケース19側端部31bは略コ字形状のアイブラケット37に固定される。
また、アイブラケット37のコ字腕部のやや先端方向位置を回転軸(D−D)の支点としてアイジョイント21の長柱21dが回転自在に支持される。
長柱21dの一方の端部には、ピッチギア38が圧入固定され、さらに外側にはピッチ角度検出センサ39が嵌合される。
そして、ピッチ角度検出センサ39の角度検出信号S6はフレキシブル基板40によってコントローラ11へと送出される(図2参照)。
【0038】
ピッチ角度検出センサ39はブラケット41によって支持されており、ブラケット41はネジ42によってアイブラケット37に固定されている。
ブラケット41にはモータ26が固定されており、モータ26の回転軸26aに圧入固定されたギア43とピッチギア38とが噛合している。
モータ26にはフレキシブル基板40が接続されており、コントローラ11からの感情決定信号S7jの情報に基づいてモータ26は回転駆動される(図2参照)。
【0039】
アイボトム27には発光パネル24がねじ45によって固定される。
この発光パネル24とコントローラ11とはフレキシブル基板44で接続され、コントローラ11からの発光駆動信号S4が発光パネル24に送出されてこれを点灯又は点滅させる。
従って、「外見上の目」の白目部170Lを点灯又は点滅させることで感情を表現することができる。
【0040】
以上の構成において、コントローラ11からの感情決定信号S7iによってモータ25が回転し、アイブラケット37に連結したアイジョイント21がC−C軸を中心に回転する。
さらに、感情決定信号S7jによってモータ26が回転し、アイジョイント21が軸D−Dを中心に回転する。
【0041】
これらのロール方向回転及びピッチ方向回転を組み合わせることによって、磁性体19からなる「外見上の瞳」17Lをアイカバー18の空洞部18cで自在に動かすことが可能になり、左右の目部9L,9Rを組み合わせると、図6のように「外見上の瞳」17R,17Lの位置を動的に自由に変化させることができる。ここで言う動的とは「外見上の瞳」17R,17Lを動かすという意味である。
図6では、列A,B,Cに左右方向の代表的な位置パターン3種を、行1,2,3に上下方向の代表的な位置パターン3種を示して計9種類の位置パターンを表している。
【0042】
「外見上の瞳」17R,17Lの位置が「外見上の目」9R,9Lの白目部170R,170Lの中のどこにあるかは、コントローラ11がロール角度検出センサ33とピッチ角度検出センサ39との角度検出信号S5,S6を受信することで判断することができる。
ロール方向回転量は、図4の状態を基準としてC―C軸の周りを、時計回り方向に90°、反時計周り方向に90°それぞれ回転可能に設定される。
ピッチ方向回転量は、方向の規制なく360°回転可能に設定される。
【0043】
発光による感情表現は、CCDカメラ6がロボット装置1の周囲の明暗を検出して画像処理信号S1Aをコントローラ11に送出し、この信号S1Aからコントローラ11が状況を判断して表現すべき感情を決定し、それを表現するように制御信号S4を発光パネル24に送出してこれを点灯又は点滅させて行う。
その他の外部センサS1の状況によってもコントローラ11から発光パネル24の点灯又は点滅の指示をして「驚き」などの感情を表現することができる。
【0044】
次に、前述した「外見上の瞳」17R,17Lの形状を置き替える置換手段180と置換方法について詳述する。
本実施例では前述の移動手段180と置換手段180とは構造を共用する。
磁石22bはその正面方向から見て略弓形の着磁パターンを有して形成される。
コントローラ11からの感情決定信号S7jでアイジョイント21が図4の状態からピッチ方向半時計回り約90°回転すると、磁石22aに替わって磁石22bが内面側アイカバー18bの内側に近接配置されて磁性体19が磁石22bの着磁パターン形状に変化し、図7に示すような「外見上の瞳」17Lの状態になる。
ここでの回転角度の検出は前述したピッチ角度検出センサ39で行う。
【0045】
この磁石22aから磁石22bへの置き換えにおいては、アイジョイント21をピッチ方向半時計回り約180°回転させて一旦磁性体19を磁石22a〜22cの磁力から解放して空洞部18cの下方へ堆積させ、そこからアイジョイント21をピッチ方向時計回り約90°回転し、堆積した磁性体19を磁石22bに吸引するという動作にすることで磁性体19を確実に集めることができる。
【0046】
磁石22bの磁性体19の吸引に有効な表面積は、磁石22aと比較して小さく、余った磁性体19aはアイカバー18の空洞部18cの下部に溜まる。
このように磁石22bに吸い寄せられた磁性体19と下に溜まった磁性体19aとによって、図7のように、図4とは違った「瞳」の形状が得られて「笑う」感情をさらに的確に表現することができる。
【0047】
さらに、コントローラ11からの感情決定信号S7i、S7jに対応したアイジョイント21のロール方向回転及びピッチ方向回転の組み合わせにすることで、磁性体19からなる「外見上の瞳」17R,17Lをアイカバー18の空洞部18cで自在に動かすことが可能になる。
さらに、左右の目部9L,9Rの組み合わせにより、図9のように「外見上の瞳」を自由に変化させることができて「笑う」感情表現に幅をもたせることができる。図9では、列A,B,Cに左右方向の代表的な位置パターン3種を、行1,2,3に上下方向の代表的な位置パターン3種を示して計9種類の位置パターンを表している。
【0048】
同様にして、コントローラ11からの感情決定信号S7jでアイジョイント21が図5の状態からピッチ方向時計回り約90°回転すると図10,図11に示すような状態に変化する。
ここでの回転角度の検出は、前述したピッチ角度検出センサ39で行う。
この磁石22cの形状は、その正面方向から見て直線形状をしており、図10に示すように、アイカバー18の空洞部18cの磁性体19はその着磁パターンに対応した形状に吸引造形される。
【0049】
磁石22cの磁性体19の吸引に有効な表面積は、磁石22aと比較して小さく、前述同様に余った磁性体19bは空洞部18cの下部に溜まる。
このように磁石22cに吸い寄せられた磁性体19と下に溜まった磁性体19bとによって、図10のように図4とは違った「外見上の瞳」17Lの形状が得られ、「嘆き」や「悲しみ」の感情表現をすることができる。
【0050】
また、コントローラ11からの感情決定信号S7i,S7jに対応したアイジョイント21をロール方向回転及びピッチ方向回転の組み合わせて動作させることで、磁性体19からなる「外見上の瞳」17Lをアイカバー18の空洞部18cで自在に動かすことが可能になる。
さらに、左右の目部9L,9Rを組み合わせにより、図12のように「外見上の瞳」を自由に変化させることができ、図12のA列に示すような「嘆き」や「悲しみ」及びC列に示すような「怒り」や「嫌悪」の感情を動的に表現することができる。図12では、列A,B,Cに左右方向の代表的な位置パターン3種を、行1,2,3に上下方向の代表的な位置パターン3種を示して計9種類の位置パターンを表している。
【0051】
「外見上の瞳」の形状パターンは左目部9L,右目部9Rが同じである必要はなく、異なるパターンを組み合わせることによって、例えば図13に示すようないわゆる「ウィンク」を表現することも可能である。
【0052】
さて、本発明の実施例は、上述した構成に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において例えば下記のように変更が可能である。
磁石として永久磁石を用いてもよいが、磁石テーブル21a〜21cにコイルを形成してこれを電磁石で構成してもよい。
この場合は、コイル電流をコントローラ11によって制御して発生する磁力を変化させることもできるので、磁石に吸引される磁性体19の量を変化させて、「外見上の瞳」の濃度を変えることが可能になり、より一層感情表現の幅が広がる。
【0053】
アイジョイント21の支柱の数をさらに増やしてもよく、その本数分の着磁パターン形状を得られるように、それぞれに磁石を装着することは自由である。
また、磁石を永久磁石と電磁石とを組み合わせた構成にしてもよい。
これにより、永久磁石による基本形状に対して電磁石によって微妙に形状パターンや濃度を変化させることが可能になる。
磁石の移動手段と置換手段は別々の手段で構成してもよいが、部品点数が増えコストアップになるので本実施例のように共用とするのが好ましい。
【0054】
さらに、構造を簡素化して、図14,図15に示すように、一部を透明窓48aとして内部に空洞部のない略球面形状に形成したアイカバー48を用い、その球面形状に倣った外殻面46aを有してその一部を切除した略球体形状のアイボール46をアイカバー48の内面に沿って移動可能に配置し、外殻面46aに、「外見上の瞳」47a,47b,48cとなるパターン形状を塗料などで描いて設けて上述のアイジョイント21に置き換えて同様の駆動を行う構造にしてもよい。
この構造によれば、磁石22a,22b,22cと磁性体19が不要となり、アイカバー48の構造も簡単になるのでコスト的に優れたものである。
この構造を簡略化した例を含めて、いずれの場合も、アイカバー18の可視部範囲は略円形でなくてもよく、横長円や略菱形となるように形成してもよい。
【0055】
様々な「見かけ上の瞳」の形状を造形してさらに多彩な感情表現を可能にするためには、磁石を、様々な磁力パターンが得られるコイル捲線パターンにした電磁石で構成し、制御コントローラで供給電流のパターンを制御して所望の形状に磁性体を吸引造形させることが可能である。
【0056】
ロボット装置1は、腕部ユニット3R,3Lや脚部ユニット4R,4Lを備えていなくてもよい。
少なくとも、目部9R,9Lを有して人の顔に相当する部分を含んだ頭部ユニット5を備えていればよく、また、コントローラ11等を収納した胴体部ユニット2を頭部ユニット5から分離して有線又は無線により頭部ユニットと相互通信が可能なように構成してもよい。
【0057】
【発明の効果】
以上詳述したように、本願発明によれば、ロボット装置における「外見上の目」を人間の目に似せた外観としてユーザーに親近感を与えると共に多様で複雑な感情表現が静かな動作で可能になるという効果を得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のロボット装置の実施例を示す概略正面図である。
【図2】本発明のロボット装置の実施例の構成を説明するブロック図である。
【図3】本発明のロボット装置の実施例における要部の第1の状態を示すB−B断面図である。
【図4】本発明のロボット装置の実施例における要部の第1の状態を示す正面図である。
【図5】本発明のロボット装置の実施例における要部の第1の状態を示すA−A断面図である。
【図6】本発明のロボット装置の実施例における要部の第1の状態での動作を説明するである。
【図7】本発明のロボット装置の実施例における要部の第2の状態を示す正面図である。
【図8】本発明のロボット装置の実施例における要部の第2の状態を示すA−A断面図である。
【図9】本発明のロボット装置の実施例における要部の第2の状態での動作を説明する図である。
【図10】本発明のロボット装置の実施例における要部の第3の状態を示す正面図である。
【図11】本発明のロボット装置の実施例における要部の第3の状態を示すA−A断面図である。
【図12】本発明のロボット装置の実施例における要部の第3の状態での動作を説明する図である。
【図13】本発明のロボット装置の実施例における要部の他の状態を説明する図である。
【図14】本発明のロボット装置の他の実施例における要部を示す正面図である。
【図15】本発明のロボット装置の他の実施例における要部を示すA−A断面図である。
【符号の説明】
1 ロボット装置
2 胴体部ユニット
3R,3L 腕部ユニット
4R,4L 脚部ユニット
5 頭部ユニット
6 CCDカメラ
7 マイクロフォン
8 スピーカ
9R,9L (外見上の)目部
10 タッチセンサ
11 コントローラ(制御手段)
12 バッテリ
13 温度センサ
14 バッテリセンサ
15 外部センサ
17R,17L 外見上の瞳(瞳部)
18,48 アイカバー
18a 外面側アイカバー(外殻)
18b 内面側アイカバー(内殻)
18c 空洞部
19,19a,19b 磁性体
20 アイケース
21 アイジョイント
21a,21b,21c 磁石テーブル
21d 長柱
21e 短柱
22a 第1の磁石
22b,22c 磁石
24 発光パネル
25,26 モータ
27 アイボトム
33,39 角度検出センサ
37 アイブラケット
46 アイボール
46a 外殻面
48 アイカバー
48a 透明窓
170R,170L 白目部
180 移動手段,磁石置換手段
S1 外部センサ信号(検出信号)
S7i,S7j 感情決定信号(制御信号)

Claims (6)

  1. 白目部と、該白目部の範囲内に配置された瞳部とから構成される目部を有したロボット装置において、
    前記白目部は、球を有して形成された透明の外殻と、該外殻の内方側に設けられて該外殻とにより密閉の空洞部を形成する内殻と、を備え、
    前記目部は、前記空洞部に流動自在に内装され前記瞳部の形成に使用される磁性体、前記内殻の内方側に近接配置され前記流動自在に内装された磁性体を磁気吸引力により前記瞳部としての所定の形状パターンに形成する磁石と、を備えたことを特徴とするロボット装置。
  2. 前記磁石を前記内殻に沿って移動させることにより前記所定の形状パターンに形成された磁性体を前記空洞部内で移動る磁石移動手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のロボット装置。
  3. 前記磁石を含めて互いに異なる磁力パターンを有する複数の磁石を備えると共に前記内殻の内方側に近接配置された磁石を前記複数の磁石の内の他の磁石と置換する磁石置換手段を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のロボット装置。
  4. 複数種類の感情表現と前記複数の磁石の各磁力パターンとが対応づけられており、
    外部の状況又は外部からの入力情報を検出する外部センサと、
    該外部センサからの出信号に基づいて、前記複数種類の感情表現に対応する磁力パターンの中から一の磁力パターン選択して決定する制御手段とを備え、
    該制御手段は、前記磁石置換手段に対し、前記決定した一の磁力パターンを有する前記磁石を前記内殻の内に近接配置するよう制御することを特徴とする請求項3記載のロボット装置。
  5. 前記磁石は、電磁石であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のロボット装置。
  6. 前記電磁石に供給する電流を制御する電流制御部を備える一方、前記電磁石は前記複数種類の感情表現のそれぞれに対応する複数の磁力パターンが得られるコイル捲線パターンを有しており
    前記電流制御部は、前記決定した一の磁力パターンが得られるよう前記電磁石に供給する電流を制御することを特徴とする請求項5記載のロボット装置。
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