JP2000296276A - 人形の眼の作動装置 - Google Patents

人形の眼の作動装置

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JP2000296276A
JP2000296276A JP11105951A JP10595199A JP2000296276A JP 2000296276 A JP2000296276 A JP 2000296276A JP 11105951 A JP11105951 A JP 11105951A JP 10595199 A JP10595199 A JP 10595199A JP 2000296276 A JP2000296276 A JP 2000296276A
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doll
eyeball
eye
operating
unit
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Takashi Ichikawa
隆司 市川
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Toytec Corp
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TOYTEC KK
Toytec Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】マイコン制御によりマグネットとコイルの反発
力又は吸引力によって動作するノイズの発生しない小型
の人形等にも応用できる人形の眼の作動装置を提供す
る。 【構成】本発明は、人形の眼を作動させる装置で、眼球
を動作させる動作手段と、反発力又は吸引力により動作
手段を駆動させる駆動手段とからなり、これらの手段を
記憶部からの電気信号を与えて制御する制御手段とを含
むものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイコン制御によ
る人形の眼の作動装置とその取付方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から人形等に使われている眼球は、
動かないもの若しくは動くとしても人形が立っている時
と横になっている時の動きの変化により眼を瞑る程度の
もので、少なくとも人間の眼を表現するにはほど遠いも
のであった。
【0003】また、ゼンマイやモータの駆動力を利用し
て人形の活眼を表現しようとする技術も多数存在する
が、ゼンマイ、モータ、歯車の回転力により雑音を生
じ、せっかくの活眼のリアルな動作がその雑音によって
阻害されてしまうという欠点があった。そしてこの場
合、ゼンマイ、モータ、歯車、その他の部品が必要とな
り、製造コストが高くなってしまうばかりでなく、人形
本体のサイズが大きくなってしまい、小型の人形などに
はそれらの部品を組み込むことが不可能であった。さら
に、モータを使用した場合には、消費電流が多いため
に、その電池のサイズが大きくなってしまい、この点か
らも人形本体のサイズが大きくなってしまうという欠点
があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は上記
従来技術の問題点を解決し、マイコン制御によりノイズ
が発生せず小型の人形等にも応用できる人形の眼の作動
装置及びその取付方法を提供することを課題とする。
【0005】また、本発明はマイコン制御により部品点
数を削減し、製造コストの安価な人形の眼の作動装置を
提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
人形の眼の作動装置であって、眼球を同時に動作させる
動作手段と、反発力および/または吸引力を与えて上下
に動作手段を駆動させる駆動手段と、記憶部からの電気
信号を与えて駆動手段を制御する制御手段とを含むこと
を特徴とする。
【0007】本発明は、マイコン制御により電気信号を
駆動手段に与え、駆動手段からの反発力および/または
吸引力により動作手段を動作させて人形に瞬き等の眼の
上下の動きをさせて、眼のリアルな動きにより人間のよ
うな感情表情を人形にさせることができる。
【0008】請求項2記載の発明は、人形の眼の作動装
置であって、眼球を同時に動作させる動作手段をマグネ
ットで構成し、反発力および/または吸引力を与えてマ
グネットを上下に駆動させる駆動手段をコイルで構成
し、記憶部からの電気信号を与えてコイルを制御する制
御手段とを含むことを特徴とする。
【0009】本発明は、マイコン制御により電気信号を
コイルに与えて磁界を発生させ、コイルの反発力および
/または吸引力により眼球を動作させるマグネットを動
作させることができると共に、各1個のマグネットとコ
イルによってリアルな動作を実現できるので、部品点数
が少なく低価格の商品に適している。
【0010】請求項3記載の発明は、人形の眼の作動装
置であって、眼球を同時に又は別々に動作させることが
可能な動作手段と、反発力および/または吸引力を与え
て動作手段を駆動させる駆動手段と、記憶部からの電気
信号を与えて駆動手段を制御する制御手段とを含むこと
を特徴とする。
【0011】本発明は、マイコン制御により電気信号を
両方又は一方の駆動手段に与え、駆動手段からの反発力
および/または吸引力により動作手段を動作させて人形
に瞬きやウインクの動きをさせることができる。
【0012】請求項4記載の発明は、人形の眼の作動装
置であって、眼球を同時に又は別々に動作させることが
可能な動作手段を一対のマグネットで構成し、反発力お
よび/または吸引力を与えて前記マグネットを駆動させ
る駆動手段を一対のコイルで構成し、記憶部からの電気
信号を与えて前記コイルを制御する制御手段を含むこと
を特徴とする。
【0013】本発明は、マイコン制御により電気信号を
両方又は一方のコイルに与えて磁界を発生させ、コイル
の反発力および/または吸引力により眼球を動作させる
マグネットを動作させることができるので、左右の眼球
を同時に又は単独で動作させることが可能となり、ウイ
ンク、その他の動作により複雑な動きを実現できる。
【0014】請求項5記載の発明は、人形の眼の作動装
置であって、眼球を同時に動作させる動作手段と、反発
力および/または吸引力を与えて左右に動作手段を駆動
させる駆動手段と、記憶部からの電気信号を与えて駆動
手段を制御する制御手段とを含むことを特徴とする。
【0015】本発明は、マイコン制御により電気信号を
駆動手段に与え、駆動手段からの反発力および/または
吸引力により眼球を動作させる動作手段を動作させる。
眼球を左へ動かす時は左の駆動手段を駆動させ、眼球を
右へ動かす時は右の駆動手段を駆動させる。眼球を中心
で止める時は左右の駆動手段を同時に駆動させる。
【0016】請求項6記載の発明は、人形の眼の作動装
置であって、眼球を同時に動作させる動作手段をマグネ
ットで構成し、反発力および/または吸引力を与えて左
右にマグネットを駆動させる駆動手段を一対のコイルで
構成し、記憶部からの電気信号を与えて前記コイルを制
御する制御手段とを含むことを特徴とする。
【0017】本発明は、マイコン制御により電気信号を
同時に又は別々にコイルに与えて磁界を発生させ、コイ
ルの反発力および/または吸引力により眼球を動作させ
るマグネットを動作させることができるので、眼球を左
へ動かす時は左のコイルを駆動させ、眼球を右へ動かす
時は右のコイルを駆動させる。また眼球を中心で止める
時は左右のコイルを同時に駆動させる。このように、よ
り奇妙な眼の表現力が可能となる。
【0018】請求項7記載の発明は、眼球を動作させる
動作手段と、マイクロコンピュータからの電気信号によ
り反発力および/または吸引力を与えて動作手段を駆動
させる駆動手段とを収納した眼球ユニットの外側上下面
に少なくとも1以上の縫い付け孔を穿設し、人形の布地
に該ユニットを縫製することを特徴とする。
【0019】本発明は、左右の眼球を各々単独のユニッ
トで形成し、各々のユニットをぬいぐるみに縫い付ける
ことができることにより、目玉だけ出っ張った人形を作
成することができ、また、ぬいぐるみの毛足の長いもの
を使用することによって目玉の出っ張った感じのしない
人形を作成することもできるので、各種表情をした人形
を作ることができる。
【0020】請求項8記載の発明は、眼球を動作させる
動作手段と、マイクロコンピュータからの電気信号によ
り反発力および/または吸引力を与えて動作手段を駆動
させる駆動手段とを収納した眼球ユニット内に人形の布
地の一部を収納し、外周に接着剤を塗布した支持部材を
該ユニットの内面に嵌合することを特徴とする。
【0021】本発明は、ぬいぐるみの布を眼球ユニット
の隙間に挟み込んだのち、接着剤を塗った眼の支持部材
を眼球ユニットに嵌め込むので、眼球ユニットと布地を
強力に固着することができる。これ以外の方法では、眼
を押したり、引いたりした時に、眼が外れてしまうなど
の問題が発生する。
【0022】請求項9記載の発明は、眼球を同時に動作
させる動作手段と、マイクロコンピュータからの電気信
号により反発力および/または吸引力を与えて上下又は
左右に動作手段を駆動させる駆動手段とを収納した眼球
ユニット内に人形の布地の一部を収納し、外周に接着剤
を塗布した一対の支持部材を該ユニットの内部に嵌合す
ることを特徴とする。
【0023】本発明は、両眼が同時に上下又は左右に動
く眼球ユニットをぬいぐるみに取り付ける方法で、眼球
を支持する一対の支持部材が必要となる。
【0024】請求項10記載の発明は、眼球を動作させ
る動作手段と、マイクロコンピュータからの電気信号に
より反発力および/または吸引力を与えて動作手段を駆
動させる駆動手段とを収納した眼球ユニットをソフトビ
ニール人形を暖めて柔らかくしたのち、該人形の眼球部
に嵌合することを特徴とする。
【0025】本発明は、ソフトビニール製人形の顔の成
型後に、その人形の顔を暖めて柔らかくすることによ
り、眼球ユニットを人形の顔に強く押し込む方法で人形
の眼を取り付けることができる。
【0026】請求項11記載の発明は、動作手段を備え
た眼球を、マイクロコンピュータからの電気信号により
反発力および/または吸引力を与えて動作手段を駆動さ
せる駆動手段を有する人形の眼球部に取付け、該眼球部
に眼球を支持する支持部材を嵌合したことを特徴とす
る。
【0027】本発明は、人形が成型品で作られれている
場合に、眼球ユニット自体を人形本体の一部として成型
することができる。この場合、前記発明のような取り付
け方法は不要となり、製造コストが安価となる。また、
眼球を一体成型とし、透明の成型品で作る方法である。
【0028】請求項12記載の発明は、動作手段を備え
た眼球の白目と瞳孔を透明な別部材で形成し、該瞳孔の
受部に絵板若しくは彫刻又は彩色を施した眼球を、マイ
クロコンピュータからの電気信号により反発力および/
または吸引力を与えて動作手段を駆動させる駆動手段を
有する人形の眼球部に取付け、該眼球部に眼球を支持す
る支持部材を嵌合したことを特徴とする人形の眼の取付
方法。
【0029】本発明は、眼球の白目と瞳孔を透明な別部
材で成型し、瞳孔の受け取る部材に絵柄、彫刻若しくは
彩色を施すことにより、眼自体の色の表現や眼球内部の
色の表現をすることができ、より人間の眼に近い表現が
可能となる。
【0030】
【発明の実施の形態】本発明は、眼球を動作させる動作
部と、反発力および/または吸引力により動作手段を駆
動させる駆動部とからなる。電源を投入することによ
り、マイコン制御により記憶部(ROM)からの電気信
号を制御部で制御し、駆動部を駆動させる、駆動部に電
流が流れると、磁界が発生して反発力および/または吸
引力により動作部を動作させるように構成された人形の
眼の作動装置である。
【0031】また本発明は、上記動作部と駆動部を眼球
ユニットに一体成型若しくは別部材で構成し、人形に縫
製する又は嵌め込むことにより人形の眼を取り付ける方
法に関する。
【0032】
【実施例】以下、本発明の実施例に基づいて詳細に説明
する。図1は、本発明の実施例を示すブロック図であ
る。電源部1を閉成すると、マイクロコンピュータ2を
構成する制御部21で入力信号を制御し、その信号を演
算部22へ転送する。その後、記憶部23に記憶した人
形の眼を作動させるためのプログラムを呼び出して演算
部22で演算処理を行う。この結果を制御部21で制御
し、駆動部3に動作電流を出力する。そして駆動部3に
動作電流が流れると、反発力および/または吸引力によ
り動作部4が動作するように構成されている。
【0033】図2a乃至図2eは、本発明に係る人形の
眼の作動装置を示す第1実施例である。図2a乃至図2
cは眼球が正面を向いて静止している状態を示し、図2
aは正面図、図2bは平面断面図、図2cは側面断面図
をそれぞれ示している。また、図2d及び図2eは眼球
が下方を向いて瞬きの動作をしている状態を示し、図2
dは側面断面図、図2eは正面図をそれぞれ示してい
る。
【0034】まず、眼球が静止している状態から説明す
ると、眼球5は人間の活眼と同じように白目5aと瞳孔
5bとからなり、図2bに示すように両眼が1つの部材
で構成されている。そして、眼球5は図2cに示すよう
に、その後方下面に動作部4を構成するマグネット、好
ましくはスーパーマグネットが取り付けられ、人形が垂
直状態の時にマグネットの自重のみで眼球が正面を向く
ように軸支されている。即ち、眼球5は眼球ユニット6
内に収納され、ユニット6の背面中央から正面に向けて
配設した軸受部6aに軸6bを介して回転可能に軸支さ
れている。眼球ユニット6の前面には眼球5を保護する
顔部材7が配設され、該顔部材7には眼球5を該ユニッ
ト6内に収納して保護するために一対の孔7aが穿設さ
れている。また、ユニット6の下面には駆動部3を構成
するコイルが前記マグネットの下方に隣接するように配
設され、リード線8を介してマイクロコンピュータ2に
接続されている。
【0035】つぎに、図2d及び図2eに基づいて瞬き
をする動作を説明する。電源部1が閉成されると、マイ
クロコンピュータ2によってコントロールされた電気信
号により、コイル3に磁界を発生させ、コイル3とマグ
ネット4の反発によって眼球5が矢印方向へ回転する。
この動作を正面から見ると、図2eに示すようになり瞬
きをしている動きをする。その後、コイルとマグネット
の間で吸引力が働くと、眼球5が元の正面位置に戻り、
眼を開いている状態となる。
【0036】本実施例では、各1個のマグネットとコイ
ルによって左右の目が同時に瞬きをする動作を実現する
ことができると共に、マイコン制御によりこの動きを
声、その他の動作に同調させたり、マグネットの吸引・
反発を繰り返すことにより瞬きを連続的にさせることが
可能となる。これにより、人間の眼に近い表現力をさせ
ることが可能となった。また、マイコン制御により、吸
引又は反発だけの電気信号を与えるようにしてもよい。
【0037】図3a乃至図3fは、本発明に係る人形の
眼の作動装置を示す第2実施例である。図3a乃至図3
cは、眼球が正面を向いている状態を示し、図3aは正
面図、図3bは平面断面図、図3cは側面断面図をそれ
ぞれ示している。また、図3d乃至図3fは眼球の両方
又は一方が下を向いて瞬いたりまたはウインクの動作を
している状態を示し、図3dは側面断面図、図3e及び
図3fは正面図をそれぞれ示している。
【0038】まず、第1実施例と異なる点を眼球が静止
している状態から説明すると、本実施例では図3aに示
すように、コイル3、マグネット4、眼球5、リード線
8がそれぞれ2個必要となる。また、眼球ユニット6に
は一対の眼球5を収納する隔室6A、6Bが設けられて
いる。これら以外の構造は、第1実施例と同様である。
【0039】つぎに、図3d乃至図3fに基づいて両眼
で瞬き又はウインクをする動作を説明する。電源部1が
閉成され両方のリード線8に電流が流れると、マイクロ
コンピュータ2によってコントロールされた電気信号に
より、両方のコイル3に磁界を発生させ、コイル3と両
方のマグネット4の反発によって眼球5が矢印方向へ回
転する。この動作を正面から見ると、図3eに示すよう
になり両眼で瞬きをしている動きをする。その後、コイ
ルとマグネットの間で吸引力が働くと、眼球5が元の正
面位置に戻り、眼を開いている状態となる。
【0040】また、マイクロコンピュータの記憶部23
のプログラムによって片眼だけに電流を流すと、図3f
に示すように左眼だけが回転し、ウインクの動作をさせ
ることが可能となる。
【0041】第2実施例では、各2個のマグネットをコ
イルによって、左右の眼を単独で動作させることが可能
となり、ウインク、その他により複雑な動作を実現でき
る。また、マイコン制御により、吸引又は反発だけの電
気信号を与えるようにしてもよい。なお、本実施例にお
いて、第1実施例と共通する構造については、その説明
を便宜上省略する。
【0042】図4a乃至図4gは、本発明に係る人形の
眼の作動装置を示す第3実施例である。図4乃至図4c
は、眼球が正面を向いて静止している状態を示し、図4
aは正面図、図4bは平面断面図、図4cは側面断面図
をそれぞれ示している。また、図4d乃至図4gは眼球
が左方向又は右方向へ動作している状態を示し、図4d
及び図4fは側面断面図、図4e及び図4gは正面図を
それぞれ示している。
【0043】図4a乃至図4cに基づいて、眼球を中立
点(正面を向いた状態)で止める状態から説明すると、
眼球5は図4bに示すように一対の眼球からなり、眼球
ユニット6に両端を固着した軸6bを介して左右に回転
可能に軸支されると共に、眼球の取付部5aがクランク
6cに軸6dを介して軸着されている。眼球ユニット6
内で眼球5の後方には一対のマグネット4を保持したマ
グネットホルダー4aが配設され、コイル3がその下方
に隣接するように配設され、一対のリード線8を介して
マイクロコンピュータ2に接続されている。このような
構造で、両方のコイル3に電流を流すことによりマグネ
ットが両方のコイルに反発し、中立点で停止させること
ができ、正面を向いた動作になる。
【0044】つぎに、図4d乃至図4gに基づいて、眼
球を左右へ回転させる動作を説明する。図4d及び図4
eに示すように、一対のコイル3のうち左側のコイルに
だけ電流を流すと、マグネット3と吸引し合い、クラン
ク6cが左へ移動するので、両眼は左を向く。また逆
に、図4f及び図4gに示すように、一対のコイル3の
うち右側のコイルにだけ電流を話すと、マグネット3と
吸引し合い、クランク6cが今度は右へ移動するので、
両眼は右側を向く。
【0045】このように本実施例では、マイコン制御に
より一対のコイルとマグネットを制御することにより両
眼を同時に動作させ、左右方向とその中立点の3カ所の
動作を実現することが可能となる。なお、本実施例にお
いて、第1及び第2実施例と共通する構造については、
その説明を便宜上省略する。
【0046】第1実施例から第3実施例の眼球を通常の
成型品の顔や頭に取り付けることは容易にできる。しか
し、ぬいぐるみに取り付ける場合には、布地と眼球を取
り付けるための工夫がなされない限り、眼球が簡単に外
れてしまうという問題がある。そこで、次のような人形
の眼を取り付ける方法が発明された。
【0047】図5a及び図5bは、本発明に係る人形の
眼の取付方法を示す第1実施例であって、図5aは眼球
の平面図、図5bは眼球をプラッシュの生地に取り付け
た状態の側面図をそれぞれ示している。図5aにおい
て、左右の眼を各々眼球ユニット6として形成し、該ユ
ニットの上下面に各々2個の孔6eを穿設してある。そ
して図5bに示すように、眼球ユニット6をプラッシュ
生地10の凹部10aに押し込んだのち、ユニットの孔
6eに糸を通して生地10に直接縫い付ける。ユニット
6の後部に接続したリード線8は凹部に穿設した孔10
bを介して生地10内に挿入される。この場合、眼球だ
け出っ張った感じとなるが、そのような人形のデザイン
も存在するし、またプラッシュの毛足の長い生地を使用
すると、眼球だけ出っ張った感じがなくなり、よりリア
ルな人形の眼を提供できる。
【0048】図6a及び図6bは、本発明に係る人形の
眼の取付方法を示す第2実施例であって、図6aは分解
した側面断面図、図6bは眼球ユニットの取付状態の側
面断面図をそれぞれ示している。図6aにおいて、左右
の眼を各々ユニット6として形成し、プラッシュ生地1
0の開口凹部10cにユニット6を嵌合したのち、眼球
5の縁取りリング11をユニット内に嵌め込んで固定す
る。縁取りリング11の外周には接着剤を塗布してあ
り、眼球ユニット6とプラッシュ生地10を強力に固定
することができる。眼球ユニット6には縁取りリング1
1と布地10の厚み分の径より若干大きな孔6fが穿設
されている。
【0049】図7a及び図7bは、本発明に係る人形の
眼の取付方法を示す第3実施例であって、図7aは分解
した平面断面図、図6bは同組立図をそれぞれ示してい
る。本実施例では、両眼が同時に左右へ動く構造の眼球
ユニット6をぬいぐるみに取り付ける場合を示したもの
である。その取付方法は第2実施例と全く同様である
が、眼球5の縁取りリング11は左右1個ずつ必要とな
る。
【0050】図8a及び図8bは、本発明に係る人形の
眼の取付方法を示す第4実施例であって、図8aは分解
した側面断面図、図8bは同組立図をそれぞれ示してい
る。本実施例は、人形が柔らかな、例えば、ソフトビニ
ールによって作られている場合の眼の取付方法である。
ソフトビニール人形12の顔には眼球の受部12aが開
口されて形成され、その中央にはリード線8を挿入でき
るリード線孔12bが穿設されている。そして、眼球ユ
ニット6の取付方法は、ソフトビニール人形の成型後
に、その顔を暖めて柔らかくした後、眼球ユニット6を
強く嵌め込むことにより行われる。
【0051】図9a及び図9bは、本発明に係る人形の
眼の取付方法を示す第5実施例であって、図9aは分解
した側面断面図、図9bは同組立図をそれぞれ示してい
る。本実施例は、人形がプラスチックの成形品で作られ
ていて、眼球ユニット6自体を人形本体12の成型品の
一部として形成している場合の眼の取付方法に関する。
図9aにおいて、眼球5を本体12の眼球の受部12a
に嵌め込んだのち、顔部材7を嵌合することにより、人
形の眼を取り付ける。この場合、眼球の形状は、少なく
ともその表面が球形若しくは卵型のものが用いられる。
また、眼球5に透明な成型品を使うことにより、眼自体
の色の表現、そして眼球内部の色の表現をより本物の眼
に近いようにすることができる。
【0052】図10a及び図10bは、本発明に係る人
形の眼の取付方法を示す第6実施例であって、図10a
は分解した側面断面図、図10bは正面図、図10cは
側面断面組立図、図10dは正面組立図をそれぞれ示し
ている。本実施例では、眼球5の瞳孔5bを透明の成型
品で形成し、瞳孔5bの受部5cの表面に絵画、彫刻や
彩色を施してある。この眼球5を軸6bを介して人形本
体12に回転可能に軸支することにより取り付けること
ができる。これにより、人形の眼より本物の眼に近づく
表現をすることができる。
【0053】本発明でいう人形は、人間の形をしたもの
に限らず、動物のぬいぐるみ、ロボット等を含む広い概
念である。
【0054】
【発明の効果】本発明は、マイコン制御により、マグネ
ットとコイルの反発力および/または吸引力を利用して
眼球を同時に又は別々に動作させることができるので、
より人間の眼に近い表現を行うことができるばかりでな
く、従来のゼンマイやモータ駆動により眼球を動作させ
る場合に生じる雑音が全く発生せず、人形がまるで生き
ているように眼を動作させることができる。
【0055】また本発明は、マイコン制御により、マグ
ネットとコイルの反発力だけでなく、吸引力又はそれら
の取付位置を変更することによって、眼を閉じた状態か
ら開かせる状態に、若しくはその逆の動作と状況に応じ
た種々の使い方が可能となる。
【0056】さらに本発明は、マイコン制御により同じ
機構で眼を上下だけに限らず、左右の動きをさせること
も、回転させることも可能で、眼の状況に合わせた動き
により人形の表現力を著しく拡大することができる。
【0057】また本発明は、マイコン制御により作動す
る眼球ユニット若しくは眼球自体を各種方法により人形
に取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示すブロック図である。
【図2a】本発明に係る人形の眼の作動装置を示す第1
実施例である。
【図2b】本発明に係る人形の眼の作動装置を示す第1
実施例である。
【図2c】本発明に係る人形の眼の作動装置を示す第1
実施例である。
【図2d】本発明に係る人形の眼の作動装置を示す第1
実施例である。
【図2e】本発明に係る人形の眼の作動装置を示す第1
実施例である。
【図3a】本発明に係る人形の眼の作動装置を示す第2
実施例である。
【図3b】本発明に係る人形の眼の作動装置を示す第2
実施例である。
【図3c】本発明に係る人形の眼の作動装置を示す第2
実施例である。
【図3d】本発明に係る人形の眼の作動装置を示す第2
実施例である。
【図3e】本発明に係る人形の眼の作動装置を示す第2
実施例である。
【図3f】本発明に係る人形の眼の作動装置を示す第2
実施例である。
【図4a】本発明に係る人形の眼の作動装置を示す第3
実施例である。
【図4b】本発明に係る人形の眼の作動装置を示す第3
実施例である。
【図4c】本発明に係る人形の眼の作動装置を示す第3
実施例である。
【図4d】本発明に係る人形の眼の作動装置を示す第3
実施例である。
【図4e】本発明に係る人形の眼の作動装置を示す第3
実施例である。
【図4f】本発明に係る人形の眼の作動装置を示す第3
実施例である。
【図4g】本発明に係る人形の眼の作動装置を示す第3
実施例である。
【図5a】本発明に係る人形の眼の取付方法を示す第1
実施例である。
【図5b】本発明に係る人形の眼の取付方法を示す第1
実施例である。
【図6a】本発明に係る人形の眼の取付方法を示す第2
実施例である。
【図6b】本発明に係る人形の眼の取付方法を示す第2
実施例である。
【図7a】本発明に係る人形の眼の取付方法を示す第3
実施例である。
【図7b】本発明に係る人形の眼の取付方法を示す第3
実施例である。
【図8a】本発明に係る人形の眼の取付方法を示す第4
実施例である。
【図8b】本発明に係る人形の眼の取付方法を示す第4
実施例である。
【図9a】本発明に係る人形の眼の取付方法を示す第5
実施例である。
【図9b】本発明に係る人形の眼の取付方法を示す第5
実施例である。
【図10a】本発明に係る人形の眼の取付方法を示す第
6実施例である。
【図10b】本発明に係る人形の眼の取付方法を示す第
6実施例である。
【図10c】本発明に係る人形の眼の取付方法を示す第
6実施例である。
【図10d】本発明に係る人形の眼の取付方法を示す第
6実施例である。
【符号の説明】
1 電源部 2 マイクロコンピュータ 3 駆動部(コイル) 4 動作部(マグネット) 5 眼球 6 眼球ユニット 7 顔部材 21 制御部 22 演算部 23 記憶部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年4月26日(1999.4.2
6)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4g
【補正方法】追加
【補正内容】
【図4g】
【手続補正書】
【提出日】平成12年6月19日(2000.6.1
9)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 人形の眼の作動装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイコン制御によ
る人形の眼の作動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から人形等に使われている眼球は、
動かないもの若しくは動くとしても人形が立っている時
と横になっている時の動きの変化により眼を瞑る程度の
もので、少なくとも人間の眼を表現するにはほど遠いも
のであった。
【0003】また、ゼンマイやモータの駆動力を利用し
て人形の活眼を表現しようとする技術も多数存在する
が、ゼンマイ、モータ、歯車の回転力により雑音を生
じ、せっかくの活眼のリアルな動作がその雑音によって
阻害されてしまうという欠点があった。そしてこの場
合、ゼンマイ、モータ、歯車、その他の部品が必要とな
り、製造コストが高くなってしまうばかりでなく、人形
本体のサイズが大きくなってしまい、小型の人形などに
はそれらの部品を組み込むことが不可能であった。さら
に、モータを使用した場合には、消費電流が多いため
に、その電池のサイズが大きくなってしまい、この点か
らも人形本体のサイズが大きくなってしまうという欠点
があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は上記
従来技術の問題点を解決し、マイコン制御によりノイズ
が発生せず小型の人形等にも応用できる人形の眼の作動
装置を提供することを課題とする。
【0005】また、本発明はマイコン制御により部品点
数を削減し、製造コストの安価な人形の眼の作動装置を
提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
人形の眼の作動装置であって、眼球下部にマグネットを
配設し、マイクロコンピュータからの電気信号により該
マグネットに反発力または吸引力を与えて前記眼球を上
下同時に駆動させるコイルを設け、前記マイクロコンピ
ュータからの電気信号により前記コイルを制御する制御
手段を設けたことを特徴とする。
【0007】本発明は、マイコン制御により電気信号を
コイルに与えて磁界を発生させ、コイルの反発力又は吸
引力により眼球を動作させるマグネットを動作させて人
形に瞬き等の眼の上下の動きをさせて、眼のリアルな動
きにより人間のような感情表情を人形にさせることがで
きると共に、各1個のマグネットとコイルによってリア
ルな動作を実現できるので、部品点数が少なく低価格の
商品に適している。
【0008】請求項2記載の発明は、請求項1記載の人
形の眼の作動装置であって、眼球下部に一対のマグネッ
トを配設し、前記眼球を上下別々に駆動させる一対のコ
イルを設け、前記マイクロコンピュータからの電気信号
により前記コイルを別々に制御する制御手段を設けたこ
とを特徴とする。
【0009】本発明は、マイコン制御により電気信号を
両方又は一方のコイルに与えて磁界を発生させ、コイル
の反発力又は吸引力により眼球を動作させるマグネット
を動作させることができるので、左右の眼球を同時に又
は単独で動作させることが可能となり、人形に瞬きやウ
インク、その他の動作により複雑な動きを実現できる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明は、眼球を動作させる動作
部と、反発力または吸引力により動作手段を駆動させる
駆動部とからなる。電源を投入することにより、マイコ
ン制御により記憶部(ROM)からの電気信号を制御部
で制御し、駆動部を駆動させる、駆動部に電流が流れる
と、磁界が発生して反発力または吸引力により動作部を
動作させるように構成された人形の眼の作動装置であ
る。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例に基づいて詳細に説明
する。図1は、本発明の実施例を示すブロック図であ
る。電源部1を閉成すると、マイクロコンピュータ2を
構成する制御部21で入力信号を制御し、その信号を演
算部22へ転送する。その後、記憶部23に記憶した人
形の眼を作動させるためのプログラムを呼び出して演算
部22で演算処理を行う。この結果を制御部21で制御
し、駆動部3に動作電流を出力する。そして駆動部3に
動作電流が流れると、反発力により動作部4が動作する
ように構成されている。
【0012】図2a乃至図2eは、本発明に係る人形の
眼の作動装置を示す第1実施例である。図2a乃至図2
cは眼球が正面を向いて静止している状態を示し、図2
aは正面図、図2bは平面断面図、図2cは側面断面図
をそれぞれ示している。また、図2d及び図2eは眼球
が下方を向いて瞬きの動作をしている状態を示し、図2
dは側面断面図、図2eは正面図をそれぞれ示してい
る。
【0013】まず、眼球が静止している状態から説明す
ると、眼球5は人間の活眼と同じように白目5aと瞳孔
5bとからなり、図2bに示すように両眼が1つの部材
で構成されている。そして、眼球5は図2cに示すよう
に、その後方下面に動作部4を構成するマグネット、好
ましくはスーパーマグネットが取り付けられ、人形が垂
直状態の時にマグネットの自重のみで眼球が正面を向く
ように軸支されている。即ち、眼球5は眼球ユニット6
内に収納され、ユニット6の背面中央から正面に向けて
配設した軸受部6aに軸6bを介して回転可能に軸支さ
れている。眼球ユニット6の前面には眼球5を保護する
瞼部材7が配設され、該瞼部材7には眼球5を該ユニッ
ト6内に収納して保護するために一対の孔が穿設されて
いる。また、ユニット6の下面には駆動部3を構成する
コイルが前記マグネットの下方に隣接するように配設さ
れ、リード線を介してマイクロコンピュータ2に接続さ
れている。
【0014】つぎに、図2d及び図2eに基づいて瞬き
をする動作を説明する。電源部1が閉成されると、マイ
クロコンピュータ2によってコントロールされた電気信
号により、コイル3に磁界を発生させ、コイル3とマグ
ネット4の反発によって眼球5が矢印方向へ回転する。
この動作を正面から見ると、図2eに示すようになり瞬
きをしている動きをする。
【0015】本実施例では、各1個のマグネットとコイ
ルによって左右の目が同時に瞬きをする動作を実現する
ことができると共に、マイコン制御によりこの動きを
声、その他の動作に同調させたり、マグネットの吸引・
反発を繰り返すことにより瞬きを連続的にさせることが
可能となる。これにより、人間の眼に近い表現力をさせ
ることが可能となった。
【0016】図3a乃至図3fは、本発明に係る人形の
眼の作動装置を示す第2実施例である。図3a乃至図3
cは、眼球が正面を向いている状態を示し、図3aは正
面図、図3bは平面断面図、図3cは側面断面図をそれ
ぞれ示している。また、図3d乃至図3fは眼球の両方
又は一方が下を向いて瞬いたりまたはウインクの動作を
している状態を示し、図3dは側面断面図、図3e及び
図3fは正面図をそれぞれ示している。
【0017】まず、第1実施例と異なる点を眼球が静止
している状態から説明すると、本実施例では図3aに示
すように、コイル3、マグネット4、眼球5、リード線
8がそれぞれ2個必要となる。また、眼球ユニット6に
は一対の眼球5を収納する隔室6A、6Bが設けられて
いる。これら以外の構造は、第1実施例と同様である。
【0018】つぎに、図3d乃至図3fに基づいて両眼
で瞬き又はウインクをする動作を説明する。電源部1が
閉成され両方のリード線8に電流が流れると、マイクロ
コンピュータ2によってコントロールされた電気信号に
より、両方のコイル3に磁界を発生させ、コイル3と両
方のマグネット4の反発によって眼球5が矢印方向へ回
転する。この動作を正面から見ると、図3eに示すよう
になり両眼で瞬きをしている動きをする。
【0019】また、マイクロコンピュータの記憶部23
のプログラムによって片眼だけに電流を流すと、図3f
に示すように左眼だけが回転し、ウインクの動作をさせ
ることが可能となる。
【0020】第2実施例では、各2個のマグネットをコ
イルによって、左右の眼を単独で動作させることが可能
となり、ウインク、その他により複雑な動作を実現でき
る。なお、本実施例において、第1実施例と共通する構
造については、その説明を便宜上省略する。
【0021】図4a乃至図4gは、本発明に係る人形の
眼の作動装置を示す第3実施例である。図4乃至図4c
は、眼球が正面を向いて静止している状態を示し、図4
aは正面図、図4bは平面断面図、図4cは側面断面図
をそれぞれ示している。また、図4d乃至図4gは眼球
が左方向又は右方向へ動作している状態を示し、図4d
及び図4fは側面断面図、図4e及び図4gは正面図を
それぞれ示している。
【0022】図4a乃至図4cに基づいて、眼球を中立
点(正面を向いた状態)で止める状態から説明すると、
眼球5は図4bに示すように一対の眼球からなり、眼球
ユニット6に両端を固着した軸6bを介して左右に回転
可能に軸支されると共に、眼球の取付部5aがクランク
6cに軸6dを介して軸着されている。眼球ユニット6
内で眼球5の後方には一対のマグネット4を保持したマ
グネットホルダー4aが配設され、コイル3がその下方
に隣接するように配設され、一対のリード線8を介して
マイクロコンピュータに接続されている。このような構
造で、両方のコイル3に電流を流すことによりマグネッ
トが両方のコイルに反発し、中立点で停止させることが
でき、正面を向いた動作になる。
【0023】つぎに、図4d乃至図4gに基づいて、眼
球を左右へ回転させる動作を説明する。図4d及び図4
eに示すように、一対のコイル3のうち左側のコイルに
だけ電流を流すと、マグネット3と吸引し合い、クラン
ク6cが左へ移動するので、両眼は左を向く。また逆
に、図4f及び図4gに示すように、一対のコイル3の
うち右側のコイルにだけ電流を話すと、マグネット3と
吸引し合い、クランク6cが今度は右へ移動するので、
両側を向く。
【0024】このように本実施例では、マイコン制御に
より一対のコイルとマグネットを制御することにより両
眼を同時に動作させ、左右方向とその中立点の3カ所の
動作を実現することが可能となる。なお、本実施例にお
いて、第1及び第2実施例と共通する構造については、
その説明を便宜上省略する。
【0025】第1実施例から第3実施例の眼球を通常の
成型品の顔や頭に取り付けることは容易にできる。しか
し、ぬいぐるみに取り付ける場合には、布地と眼球を取
り付けるための工夫がなされない限り、眼球が簡単に外
れてしまうという問題がある。そこで、次のような人形
の眼を取り付ける方法が発明された。
【0026】図5a及び図5bは、本発明に係る人形の
眼の取付方法を示す第1実施例であって、図5aは眼球
の平面図、図5bは眼球をプラッシュの生地に取り付け
た状態の側面図をそれぞれ示している。図5aにおい
て、左右の眼を各々眼球ユニット6として形成し、該ユ
ニットの上下面に各々2個の孔6eを穿設してある。そ
して図5bに示すように、眼球ユニット6をプラッシュ
生地10の凹部10aに押し込んだのち、ユニットの孔
6eに糸を通して生地10に直接縫い付ける。ユニット
6の後部に接続したリード線8は凹部に穿設した孔10
bを介して生地10内に挿入される。この場合、眼球だ
け出っ張った感じとなるが、そのような人形のデザイン
も存在するし、またプラッシュの毛足の長い生地を使用
すると、眼球だけ出っ張った感じがなくなり、よりリア
ルな人形の眼を提供できる。
【0027】図6a及び図6bは、本発明に係る人形の
眼の取付方法を示す第2実施例であって、図6aは分解
した側面断面図、図6bは眼球ユニットの取付状態の側
面断面図をそれぞれ示している。図6aにおいて、左右
の眼を各々ユニット6として形成し、プラッシュ生地1
0の開口凹部10cにユニット6を嵌合したのち、眼球
5の縁取りリング11をユニット内に嵌め込んで固定す
る。縁取りリング11の外周には接着剤を塗布してあ
り、眼球ユニット6とプラッシュ生地10を強力に固定
することができる。眼球ユニット6には縁取りリング1
1と布地10の厚み分の径より若干大きな孔6fが穿設
されている。
【0028】図7a及び図7bは、本発明に係る人形の
眼の取付方法を示す第3実施例であって、図7aは分解
した平面断面図、図6bは同組立図をそれぞれ示してい
る。本実施例では、両眼が同時に左右へ動く構造の眼球
ユニット6をぬいぐるみに取り付ける場合を示したもの
である。その取付方法は第2実施例と全く同様である
が、眼球5の縁取りリング11は左右1個ずつ必要とな
る。
【0029】図8a及び図8bは、本発明に係る人形の
眼の取付方法を示す第4実施例であって、図8aは分解
した側面断面図、図8bは同組立図をそれぞれ示してい
る。本実施例は、人形が柔らかな、例えば、ソフトビニ
ールによって作られている場合の眼の取付方法である。
ソフトビニール人形12の顔には眼球の受部12aが開
口されて形成され、その中央にはリード線8を挿入でき
るリード線孔12bが穿設されている。そして、眼球ユ
ニット6の取付方法は、ソフトビニール人形の成型後
に、その顔を暖めて柔らかくした後、眼球ユニット6を
強く嵌め込むことにより行われる。
【0030】図9a及び図9bは、本発明に係る人形の
眼の取付方法を示す第5実施例であって、図9aは分解
した側面断面図、図9bは同組立図をそれぞれ示してい
る。本実施例は、人形がプラスチックの成形品で作られ
ていて、眼球ユニット6自体を人形本体12の成型品の
一部として形成している場合の眼の取付方法に関する。
図9aにおいて、眼球5を本体12の眼球の受部12a
に嵌め込んだのち、瞼部7を嵌合することにより、人形
の眼を取り付ける。この場合、眼球の形状は、少なくと
もその表面が球形若しくは卵型のものが用いられる。ま
た、眼球5に透明な成型品を使うことにより、眼自体の
色の表現、そして眼球内部の色の表現をより本物の眼に
近いようにすることができる。
【0031】図10a及び図10bは、本発明に係る人
形の眼の取付方法を示す第6実施例であって、図10a
は分散した側面断面図、図10bは同組立図をそれぞれ
示している。本実施例では、眼球5の瞳孔5bを透明の
成型品で形成し、瞳孔5bの受部5cの表面に彫刻や彩
色を施してある。この眼球5を軸6bを介して人形本体
12に回転可能に軸支することにより取り付けることが
できる。これにより、人形の眼より本物の眼に近づく表
現をすることができる。
【0032】本発明でいう人形は、人間の形をしたもの
に限らず。、動物のぬいぐるみ、ロボット等を含む概念
である。
【0033】
【発明の効果】本発明は、マイコン制御により、マグネ
ットとコイルの反発力を利用して眼球を同時に又は別々
に動作させることができるので、より人間の眼に近い表
現を行うことができるばかりでなく、従来のゼンマイや
モータ駆動により眼球を動作させる場合に生じる雑音が
全く発生せず、人形がまるで生きているように眼を動作
させることができる。
【0034】また本発明は、マイコン制御により、マグ
ネットとコイルの反発力だけでなく、吸引力又はそれら
の取付位置を変更することによって、眼を閉じた状態か
ら開かせる状態に、若しくはその逆の動作と状況に応じ
た種々の使い方が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示すブロック図である。
【図2a】本発明に係る人形の眼の作動装置を示す第1
実施例である。
【図2b】本発明に係る人形の眼の作動装置を示す第1
実施例である。
【図2c】本発明に係る人形の眼の作動装置を示す第1
実施例である。
【図2d】本発明に係る人形の眼の作動装置を示す第1
実施例である。
【図2e】本発明に係る人形の眼の作動装置を示す第1
実施例である。
【図3a】本発明に係る人形の眼の作動装置を示す第2
実施例である。
【図3b】本発明に係る人形の眼の作動装置を示す第2
実施例である。
【図3c】本発明に係る人形の眼の作動装置を示す第2
実施例である。
【図3d】本発明に係る人形の眼の作動装置を示す第2
実施例である。
【図3e】本発明に係る人形の眼の作動装置を示す第2
実施例である。
【図3f】本発明に係る人形の眼の作動装置を示す第2
実施例である。
【図4a】本発明に係る人形の眼の作動装置を示す第3
実施例である。
【図4b】本発明に係る人形の眼の作動装置を示す第3
実施例である。
【図4c】本発明に係る人形の眼の作動装置を示す第3
実施例である。
【図4d】本発明に係る人形の眼の作動装置を示す第3
実施例である。
【図4e】本発明に係る人形の眼の作動装置を示す第3
実施例である。
【図4f】本発明に係る人形の眼の作動装置を示す第3
実施例である。
【図4g】本発明に係る人形の眼の作動装置を示す第3
実施例である。
【図5a】本発明に係る人形の眼の取付方法を示す第1
実施例である。
【図5b】本発明に係る人形の眼の取付方法を示す第1
実施例である。
【図6a】本発明に係る人形の眼の取付方法を示す第2
実施例である。
【図6b】本発明に係る人形の眼の取付方法を示す第2
実施例である。
【図7a】本発明に係る人形の眼の取付方法を示す第3
実施例である。
【図7b】本発明に係る人形の眼の取付方法を示す第3
実施例である。
【図8a】本発明に係る人形の眼の取付方法を示す第4
実施例である。
【図8b】本発明に係る人形の眼の取付方法を示す第4
実施例である。
【図9a】本発明に係る人形の眼の取付方法を示す第5
実施例である。
【図9b】本発明に係る人形の眼の取付方法を示す第5
実施例である。
【符号の説明】 1 電源部 2 マイクロコンピュータ 3 駆動部(コイル) 4 動作部(マグネット) 5 眼球 6 眼球ユニット 7 瞼部材 21 制御部 22 演算部 23 記憶部

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】眼球を同時に動作させる動作手段と、反発
    力をおよび/または吸引力を与えて上下に動作手段を駆
    動させる駆動手段と、記憶部からの電気信号を与えて駆
    動手段を制御する制御手段とを含むことを特徴とする人
    形の眼の作動装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記動作手段をマグネ
    ットで構成し、前記駆動手段をコイルで構成したことを
    特徴とする人形の眼の作動装置。
  3. 【請求項3】眼球を同時に又は別々に動作させることが
    可能な動作手段と、反発力および/または吸引力を与え
    て動作手段を駆動させる駆動手段と、記憶部からの電気
    信号を与えて駆動手段を制御する制御手段とを含むこと
    を特徴とする人形の眼の作動装置。
  4. 【請求項4】請求項3において、前記動作手段を一対の
    マグネットで構成し、前記駆動手段を一対のコイルで構
    成したことを特徴とする人形の眼の作動装置。
  5. 【請求項5】眼球を同時に動作させる動作手段と、反発
    力および/または吸引力を与えて左右に動作手段を駆動
    させる駆動手段と、記憶部からの電気信号を与えて駆動
    手段を制御する制御手段とを含むことを特徴とする人形
    の眼の作動装置。
  6. 【請求項6】請求項5において、前記動作手段をマグネ
    ットで構成し、前記駆動手段を一対のコイルで構成した
    ことを特徴とする人形の眼の作動装置。
  7. 【請求項7】眼球を動作させる動作手段と、マイクロコ
    ンピュータからの電気信号により反発力および/または
    吸引力を与えて動作手段を駆動させる駆動手段とを収納
    した眼球ユニットの外側上下面に少なくとも1以上の縫
    い付け孔を穿設し、人形の布地に該ユニットを縫製する
    ことを特徴とする人形の眼の取付方法。
  8. 【請求項8】眼球を動作させる動作手段と、マイクロコ
    ンピュータからの電気信号により反発力および/または
    吸引力を与えて動作手段を駆動させる駆動手段とを収納
    した眼球ユニット内に人形の布地の一部を収納し、外周
    に接着剤を塗布した支持部材を該ユニットの内面に嵌合
    することを特徴とする人形の眼の取付方法。
  9. 【請求項9】眼球を同時に動作させる動作手段と、マイ
    クロコンピュータからの電気信号により反発力および/
    または吸引力を与えて上下又は左右に動作手段を駆動さ
    せる駆動手段とを収納した眼球ユニット内に人形の布地
    の一部を収納し、外周に接着剤を塗布した一対の支持部
    材を該ユニットの内部に嵌合することを特徴とする人形
    の眼の取付方法。
  10. 【請求項10】眼球を動作させる動作手段と、マイクロ
    コンピュータからの電気信号により反発力および/また
    は吸引力を与えて動作手段を駆動させる駆動手段とを収
    納した眼球ユニットをソフトビニール人形を暖めて柔ら
    かくしたのち、該人形の眼球部に嵌合することを特徴と
    する人形の眼の取付方法。
  11. 【請求項11】動作手段を備えた眼球を、マイクロコン
    ピュータからの電気信号により反発力および/または吸
    引力を与えて動作手段を駆動させる駆動手段を有する人
    形の眼球部に取付け、該眼球部に眼球を支持する支持部
    材を嵌合したことを特徴とする人形の眼の取付方法。
  12. 【請求項12】動作手段を備えた眼球の白目と瞳孔を透
    明な別部材で形成し、該瞳孔の受部に絵柄若しくは彫刻
    又は彩色を施した眼球を、マイクロコンピュータからの
    電気信号により反発力および/または吸引力を与えて動
    作手段を駆動させる駆動手段を有する人形の眼球部に取
    付け、該眼球部に眼球を支持する支持部材を嵌合したこ
    とを特徴とする人形の眼の取付方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012223641A (ja) * 2012-08-23 2012-11-15 Masakatsu Saito 視線調整可能な義眼及び該義眼を固定した人形頭部
US20140170932A1 (en) * 2012-12-19 2014-06-19 National Products Limited Vehicle with Moving Eyes
JP2020108845A (ja) * 2017-06-28 2020-07-16 株式会社バンダイ 形象物及び形象物の製造方法
WO2022264572A1 (ja) * 2021-06-16 2022-12-22 峰司 岩本 人形用眼球駆動機構

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