JP3890914B2 - 燃料噴射制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用ディーゼルエンジン等に使用される蓄圧配管(コモンレール)を有した燃料噴射制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えば車載ディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置では、高圧ポンプによりコモンレールへ高圧燃料を加圧圧送すると共に、そのコモンレールに蓄圧された高圧燃料を、エンジンの各気筒毎に設けられたインジェクタへ供給するようにしている。そして、各インジェクタは、そのインジェクタに設けられた電磁弁を構成する電磁ソレノイドへ、エンジン制御用の電子制御装置から駆動電流が供給されて、該インジェクタの噴射ノズルが開弁することにより、コモンレールから供給される高圧燃料を、対応する気筒へと噴射供給する。尚、以下、インジェクタの噴射ノズルの開弁,閉弁のことを、単に、インジェクタの開弁,閉弁ともいう。
【0003】
また、エンジン制御用の電子制御装置にてインジェクタを駆動するために設けられる駆動回路は、例えば図9に示す如く、各気筒#a,#b…に設けられたインジェクタの電磁ソレノイドLa,Lb,…の電流経路に夫々設けられたスイッチング用のトランジスタTRa,…及び電流制限用の接地抵抗器Reと、トランジスタTRa,…のオン直後に、対応する電磁ソレノイドLa,Lb,…にダイオードDaを介して所定のピーク電流を供給することにより、インジェクタを速やかに開弁させるピーク電流回路52と、トランジスタTRa,…のオン時に、対応する電磁ソレノイドLa,Lb,…にダイオードDbを介して、ピーク電流より小さいホールド電流を供給することにより、インジェクタの開弁状態を保持させるホールド電流回路54とから構成されている。
【0004】
即ち、この駆動回路では、ピーク電流回路52により電源電圧を昇圧して、高速開弁用の高電圧を予め生成しておき、トランジスタTRa,…がオンされると、その生成した高電圧により電磁ソレノイドLa,Lb…に大電流(ピーク電流)を流して、対応する気筒のインジェクタを速やかに開弁させ、その後は、ホールド電流回路54から開弁保持用の一定電流(ホールド電流)を流して、トランジスタTRa,…のオン期間中、対応する気筒のインジェクタの開弁状態を保持するようにしている。
【0005】
ここで、このような駆動回路を用いる場合には、ピーク電流回路52が故障する等して、電磁ソレノイドLa,Lb,…にピーク電流を供給することができなくなったとしても、燃料噴射はできるようにする必要がある。これは、車両を動かせるだけのエンジンの動力を確保して、安全な場所への退避ができるようにする、いわゆるリンプホーム(退避走行)を可能とすることが要求されるからである。
【0006】
そのため、ピーク電流を流すことのできない異常時に、例えば、特許第2606306号に開示されているように、コモンレール内の燃料圧力を下げることで、開弁駆動する電磁力が弱くてもインジェクタが確実に開弁するようにしたり、特開平7−269404号に開示されているように、ホールド電流の供給開始タイミングや供給時間を補正することで、ピーク電流が供給されないことによる開弁時期の遅れと開弁期間の減少とを防止して、エンジンストールを防ぐこと等が行われている。
【0007】
また更に、従来、インジェクタとしては、上記特許第2606306号に記載されているように、コモンレールから燃料が供給される高圧燃料通路と、当該インジェクタの噴射ノズルの背圧側(噴孔とは反対側)と、コモンレール内よりも圧力が低い低圧燃料通路との各々に接続された燃料空間内に弁体が配置され、その弁体が、電磁ソレノイドへの非通電時には、スプリングの付勢力とコモンレールからの燃料圧力とにより、上記高圧燃料通路と噴射ノズルの背圧側とを連通すると共に、その噴射ノズルの背圧側と上記低圧燃料通路とを遮断して、噴射ノズルを閉弁させる第1の動作位置に保持され、電磁ソレノイドへの通電時には、上記弁体が、スプリングの付勢力とコモンレールからの燃料圧力との両方に抗して、上記高圧燃料通路と噴射ノズルの背圧側とを遮断すると共に、その噴射ノズルの背圧側と上記低圧燃料通路とを連通して、噴射ノズルを開弁させる第2の動作位置へ移動する、といった三方電磁弁を用いたものが多用されていた。
【0008】
そして、このような三方電磁弁を用いたインジェクタであれば、コモンレール内の燃料圧力を下げることで開弁し易くなるため、電磁ソレノイドにピーク電流を流すことができない場合に、上記特許第2606306号の技術により、リンプホームを可能とすることができる。
【0009】
また、三方電磁弁を用いたインジェクタでは、その三方電磁弁の弁体を上記第1の動作位置に保持させるのにコモンレールからの燃料圧力を利用している分、スプリングの付勢力が小さ目に設定されるため、電磁ソレノイドにピーク電流を供給することができなくなった場合でも、本来のホールド電流だけで開弁駆動し易く、上記特開平7−269404号の技術が適用し易い。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年では、電磁ソレノイドへの通電時に、コモンレールに蓄圧された燃料の圧力を積極的に利用して噴射ノズルを開弁させることにより、燃料を噴射する、といった圧力アシスト型のインジェクタ(例えば特開平10−153155号公報)が使用されるようになってきた。これは、主に、上述の三方電磁弁を用いたインジェクタよりも、圧力アシスト型のインジェクタの方が小型化し易いからである。
【0011】
ここで、この種の圧力アシスト型インジェクタの構成例を図10に示す。
図10に例示するインジェクタ60は、二方電磁弁を用いたインジェクタ(二方電磁弁式インジェクタ)であり、このインジェクタ60では、当該インジェクタ60の噴射ノズル62の部分の外壁を成すボディ64に、噴孔64aを開閉するニードル弁66が往復移動可能に収容されている。更に、ボディ64内において、ニードル弁66の反噴孔側にはプレッシャピン68が配設されており、そのプレッシャピン68の反噴孔側には該プレッシャピン68に接触あるいは連結する制御ピストン70が配設されている。
【0012】
また、ボディ64には、コモンレールからの高圧燃料が供給される2つの高圧燃料通路72,74が形成されている。そして、ボディ64においては、一方の高圧燃料通路72から、当該ボディ64内にて制御ピストン70の反噴孔側に形成された圧力制御室(噴射ノズル62の背圧側に相当)78へ、第1のオリフィス(絞り孔)80を経由して、コモンレールからの高圧燃料が導入される。また、他方の高圧燃料通路74から、ニードル弁66の周囲に環状に形成された燃料溜まり82へ、コモンレールからの高圧燃料が導入される。
【0013】
更に、このインジェクタ60では、ボディ64の反噴孔側に、二方電磁弁が84が取り付けられており、その二方電磁弁84の本体には、噴射ノズル62の圧力制御室78と第2のオリフィス90を介して連通する燃料空間92と、その燃料空間92に連通する低圧燃料通路94とが形成されている。そして、二方電磁弁84のインナバルブ86とアウタバルブ88とが、上記燃料空間92内に配置されており、その両バルブ86,88のうち、可動の弁体としてのアウタバルブ88により、上記圧力制御室78とコモンレール内よりも圧力が低い上記低圧燃料通路94とが、連通/遮断される。尚、第2のオリフィス90の通路抵抗は、第1のオリフィス80の通路抵抗よりも小さく設定されている。
【0014】
このようなインジェクタ60では、二方電磁弁84の電磁ソレノイドLに駆動電流が流されていない非通電時には、図10(a)のように、その電磁弁84の弁体としてのアウタバルブ88が、当該電磁弁84のスプリングSPの弾性力(付勢力)により、上記燃料空間92及び圧力制御室78と上記低圧燃料通路94とを遮断する閉弁位置に保持される。このため、電磁ソレノイドLへの非通電時には、噴射ノズル62における圧力制御室78の圧力が高くなり、制御ピストン70が噴孔側へ押されて、ニードル弁66が噴孔64aを塞ぐ(即ち、噴射ノズル62が閉弁状態になる)こととなる。
【0015】
また、電磁ソレノイドLに駆動電流が流されると、図10(b)のように、電磁弁84のアウタバルブ88が、スプリングSPの弾性力に抗し且つ圧力制御室78の燃料圧力にアシスト(補助)されて、上記燃料空間92及び圧力制御室78と上記低圧燃料通路94とを連通する開弁位置(図10において、アウタバルブ88のシート88aの上端部がインナバルブ86の下端部に当接する位置)に移動する。すると、噴射ノズル62における圧力制御室78の燃料が、第2のオリフィス90を経由して上記低圧燃料通路94へと逃がされて、その圧力制御室78の圧力及び容積が減少するため、制御ピストン70,プレッシャピン68,及びニードル弁66が反噴孔方向(図10における上方)に移動し、噴孔64aが開く(即ち、噴射ノズル62が開弁状態になる)こととなる。その結果、コモンレールから高圧燃料通路74を介して燃料溜まり82に供給される高圧燃料が、噴孔64aから噴射される。
【0016】
そして、電磁ソレノイドLへの通電が停止されると、インジェクタ60は、再び図10(a)と同じ閉弁状態(即ち、燃料を噴射しない無噴射の状態)に戻ることとなる。
このようなインジェクタ60では、二方電磁弁84の弁体(アウタバルブ)88が、電磁ソレノイドLへの通電時に、コモンレールからの燃料圧力を利用して開弁位置に移動することにより、噴射ノズル62を開弁させる。つまり、コモンレールからの燃料圧力を積極的に利用して開弁することとなる。
【0017】
このため、こうした圧力アシスト型のインジェクタでは、電磁ソレノイドへピーク電流を流すことができない異常時に、上記特許第2606306号の如くコモンレール内の燃料圧力を下げてしまうと、かえって開弁状態になり難く、リンプホームを行うことができなくなってしまう。
【0018】
また、この種の圧力アシスト型のインジェクタでは、電磁弁の弁体が、スプリングの弾性力によってのみ、閉弁位置に保持されるため、燃料の圧力を利用しない分、スプリングの弾性力が大き目に設定される。このため、電磁ソレノイドへピーク電流を流すことができない異常時に、上記特開平7−269404号の如くホールド電流の供給開始タイミングや供給時間を制御するだけでは、そのインジェクタを十分に開弁駆動することができなかったり、また開弁したとしても、安定した開弁状態を保持することができず、その結果、エンジン停止に至ってしまい、リンプホームを行うことができなくなってしまう。
【0019】
そこで本発明は、開弁のためにコモンレールからの燃料圧力を利用する圧力アシスト型のインジェクタを用いた燃料噴射制御装置において、ピーク電流の供給が行われない場合にも、そのインジェクタを確実に開弁させて内燃機関の運転を可能にすることを目的としている。
【0020】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
上記目的を達成するための発明である請求項1記載の燃料噴射制御装置は、高い所定圧の燃料を蓄圧する蓄圧配管と、その蓄圧配管に蓄圧された燃料を内燃機関に噴射供給するインジェクタとを備えている。そして、インジェクタは、圧力アシスト型のものであり、当該インジェクタに備えられた電磁ソレノイドへの通電時に、上記蓄圧配管に蓄圧された燃料の圧力を利用して噴射ノズルを開弁させることにより、内燃機関へ燃料を噴射する。
【0021】
更に、請求項1の燃料噴射制御装置では、上記電磁ソレノイドの電流供給経路に、スイッチング素子が直列に設けられており、このスイッチング素子のオン時に、ピーク電流供給手段が、電磁ソレノイドにピーク電流を流してインジェクタの噴射ノズルを速やかに開弁させ、その後、ホールド電流供給手段が、電磁ソレノイドにピーク電流より小さいホールド電流を流してインジェクタの噴射ノズルの開弁状態を保持する。
【0022】
そして特に、請求項1の燃料噴射制御装置では、異常判定手段により、ピーク電流供給手段が電磁ソレノイドにピーク電流を供給できないと判定された場合には、上記ホールド電流でインジェクタの噴射ノズルを開弁できるように、圧力補正手段が蓄圧配管内の燃料圧力を増大させる。
【0023】
つまり、本発明の燃料噴射制御装置では、開弁のために蓄圧配管からの燃料圧力を利用する圧力アシスト型のインジェクタを用いているため、ピーク電流供給手段が故障する等して、電磁ソレノイドにピーク電流を供給することができなくなった場合には、蓄圧配管内の燃料圧力を正常時よりも大きくして、インジェクタの噴射ノズルがホールド電流のみによる駆動であっても確実に開弁するようにしている。
【0024】
このため、本発明の燃料噴射制御装置によれば、圧力アシスト型のインジェクタを用いているにも拘わらず、ピーク電流の供給が行われない異常時にも、そのインジェクタを確実に開弁させて燃料噴射を継続させることができ、内燃機関の運転が可能となるため、当該装置を搭載した車両のリンプホームを確実に実現でき、車両走行時の安全性を向上させることができる。
【0025】
次に、請求項2記載の燃料噴射制御装置は、請求項1の燃料噴射制御装置において、更にホールド電流補正手段を備えている。そして、このホールド電流補正手段は、異常判定手段にてピーク電流供給手段がピーク電流を供給できないと判定されると、ホールド電流供給手段が供給するホールド電流の電流値を増加させる
このような請求項2の燃料噴射制御装置によれば、電磁ソレノイドにピーク電流を供給することができない場合に、ホールド電流も増大させるようにしているため、インジェクタの噴射ノズルを一層確実に開弁させることができるようになる。
【0026】
また、一般に、蓄圧配管の燃料圧力を大きくすると、インジェクタから内燃機関へ噴射される燃料の圧力も大きくなり、エンジンでの騒音(所謂カリカリ音)が発生し易くなるが、請求項2の燃料噴射制御装置によれば、電磁ソレノイドにピーク電流を供給することができない場合に、蓄圧配管の燃料圧力を極端に大きくすることなく、インジェクタを確実に開弁させることができるため、騒音の発生を回避することができる。
【0027】
尚、圧力補正手段が増大させる燃料圧力の値と、ホールド電流補正手段が増加させるホールド電流の値は、インジェクタの特性,内燃機関の騒音防止の面などから考えられる燃料圧力の上限値,及び増加可能なホールド電流の上限値等から、総合的に最適値を決定すれば良い。
【0028】
一方、請求項1,2の燃料噴射制御装置において、インジェクタとしては、具体的には、請求項3に記載の二方電磁弁式インジェクタを用いることができる。即ち、このインジェクタは、蓄圧配管に蓄圧された燃料が導入される当該インジェクタの噴射ノズルの背圧側と上記蓄圧配管内よりも圧力が低い低圧燃料通路とに連通する空間内に設けられた弁体が、電磁ソレノイドへの非通電時には、スプリングの付勢力により、前記背圧側と前記低圧燃料通路とを遮断する閉弁位置に保持され、電磁ソレノイドへの通電時には、前記弁体が、前記スプリングの付勢力に抗し且つ前記背圧側の燃料圧力に補助されて、前記背圧側と前記低圧燃料通路とを連通する開弁位置に移動する二方電磁弁を有すると共に、その二方電磁弁の前記弁体が前記開弁位置に移動して前記背圧側の燃料を前記低圧燃料通路へ逃がすことにより噴射ノズルが開弁するものである。そして、この二方電磁弁式インジェクタでは、電磁ソレノイドへの通電時に、蓄圧配管に蓄圧された燃料の圧力(詳しくは、蓄圧配管に蓄圧された燃料が導入される噴射ノズルの背圧側の燃料圧力)を利用して、噴射ノズルが開弁されるため、上記請求項1,2の燃料噴射制御装置による効果が確実に得られる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明が適用された実施形態の燃料噴射制御装置について、図面を用いて説明する。
まず図1は、車両用ディーゼルエンジンの各気筒#1,#2,#3,#4に燃料を噴射供給する4個(但し、図1では1個のみ図示している)のインジェクタ60の電磁ソレノイドLへの通電時間及び通電タイミングを制御することにより、ディーゼルエンジン各気筒#1〜#4への燃料噴射量及び燃料噴射時期を制御する、実施形態の燃料噴射制御装置の全体構成を表わすシステム構成図である。
【0030】
尚、本実施形態の燃料噴射制御装置で用いられているインジェクタ60は、図10に示したインジェクタ(即ち、二方電磁弁を有した圧力アシスト型のインジェクタ)60と同じものである。そして、図1において、図10と同じ部材については、同一の符号を付しているため、詳しい説明は省略する。また、以下の説明において、インジェクタ60の電磁ソレノイドLを、各気筒#1,#2,#3,#4の各々に対応するもの毎に区別する場合には、その符号として、L1,L2,L3,L4を用いる。また更に、本実施形態の燃料噴射制御装置は、ディーゼルエンジンの運転に必要な燃料を供給するメイン噴射に先立って、微少量の燃料を噴射供給するパイロット噴射を実行するものである。
【0031】
図1に示すように、本実施形態の燃料噴射制御装置は、高圧(本実施形態では約20〜130MPa)の燃料を貯留すると共に、その高圧燃料を各気筒#1,#2,#3,#4のインジェクタ60に供給する蓄圧配管としてのコモンレール2と、車両の燃料タンク3に貯留された燃料を加圧してコモンレール2に圧送する高圧ポンプ4と、その高圧ポンプ4及び各気筒#1〜#4のインジェクタ60を、ディーゼルエンジン(以下、単にエンジンという)の運転状態に応じて制御するエンジン制御用の電子制御装置(以下、ECUという)10とを備えている。
【0032】
そして、コモンレール2と、各インジェクタ60のボディ64に形成された高圧燃料通路72,74とは、高圧燃料配管5を介して接続されており、また、各インジェクタ60の低圧燃料通路94は、低圧燃料配管6を介して燃料タンク3に接続されている。
【0033】
一方、高圧ポンプ4は、エンジンのクランク軸に同期して、該クランク軸が例えば1回転する毎(360°CA毎)に1回転するカム4aと、コモンレール2に燃料を圧送するためのシリンダ4bと、そのシリンダ4bに摺動可能に設けられ、上記カム4aによって往復動されることによりシリンダ4bの容積を変化させるピストン4cと、シリンダ4bからコモンレール2へ燃料を出力するための出力経路4dと燃料タンク3とを結ぶ燃料吸排通路4eを、ECU10からの指令に応じて連通/遮断する電磁弁4fと、コモンレール2側から上記出力経路4dへ燃料が逆流するのを防止する逆止弁4gと、ピストン4cを下死点(即ち、シリンダ4bの容積を最大にする位置)側の方向に付勢するスプリング4hとを備えている。
【0034】
この高圧ポンプ4では、ピストン4cが、360°CA毎にシリンダ4b内を一往復する。そして、図8に示す如く、ピストン4cが上死点(即ち、シリンダ4bの容積を最小にする位置)から下死点へ至るまでの期間が、燃料タンク3から燃料吸排通路4eを介してシリンダ4b内へ燃料を吸引することが可能な吸引可能期間となり、また、ピストン4cが下死点から上死点へ至るまでの期間が、シリンダ4bからコモンレール2へ燃料を圧送することが可能な圧送可能期間となる。
【0035】
このため、上記吸引可能期間では、電磁弁4fを開弁させて燃料吸排通路4eを連通させることにより、燃料タンク3からシリンダ4b内へ燃料を吸引させ、上記圧送可能期間の所望のタイミングで、電磁弁4fを閉弁させて燃料吸排通路4eを遮断することにより、燃料タンク3からシリンダ4b内に導入された燃料を加圧してコモンレール2へ圧送することができる。
【0036】
また、コモンレール2へ圧送する燃料の圧力は、圧送可能期間において電磁弁4fを閉弁させるタイミングを早めるほど、高くなる。例えば、電磁弁4fを、図8にて「閉弁▲1▼」と記したタイミングで閉弁させた場合と、図8にて「開弁▲2▼」と記したタイミングで閉弁させた場合とでは、後者の方が、コモンレール2への燃料圧力が高くなる。これは、圧送可能期間における電磁弁4fの閉弁時間が長くなり、それに応じて、コモンレール2に圧送される燃料の量が多くなるからである。
【0037】
一方、図1に示すように、コモンレール2には、当該コモンレール2内の燃料圧力(以下、コモンレール圧という)Pcを検出するための圧力センサ2aが取り付けられている。そして、その圧力センサ2aからの検出信号は、ECU10に入力されている。
【0038】
そして更に、ECU10には、エンジンのクランク軸が所定角度回転する毎にパルス状にレベル変化するエンジン回転信号,アクセルの開度(アクセル開度)を示すアクセル開度信号,エンジンの冷却水の温度(冷却水温)を示す冷却水温信号,及びエンジンの吸入空気の温度(吸気温)を示す吸気温信号など、エンジンの運転状態を表す各種センサやスイッチからの検出信号が入力されている。
【0039】
次に、図2に示す如く、ECU10は、予め設定された制御プログラムに従い燃料噴射制御のための各種制御処理を実行するCPU,ROM,RAM等からなる周知のマイクロコンピュータ(以下「マイコン」という)20と、マイコン20からの指令を受けて動作し、電磁ソレノイドL1〜L4を各々通電して各気筒#1〜#4のインジェクタ60を駆動する駆動回路30と、マイコン20からの指令に応じて、高圧ポンプ4に設けられた上記電磁弁4fの電磁ソレノイドへ駆動電流(ポンプ電磁弁駆動電流)を供給することにより、その電磁弁4fを閉弁させる駆動回路40と、バッテリBTからの電源供給を受け、バッテリ電圧+B(本実施形態では24V)を所定の電源電圧Vc(本実施形態では5V)に変換してマイコン20及び上記各駆動回路30,40に供給する電源回路42とを備えている。
【0040】
尚、本実施形態において、駆動回路30により通電が行われる電磁ソレノイドL1〜L4は、奇数番目の気筒#1,#3に対応する第1グループの電磁ソレノイドL1,L3と、偶数番目の気筒#2,#4に対応する第2グループの電磁ソレノイドL2,L4とにグループ分けされている。そして、第1グループの電磁ソレノイドL1,L3には、第1共通線CM1と、その第1共通線CM1から分岐した個別配線W1,W3とを介して駆動電流が供給され、また、第2グループの電磁ソレノイドL2,L4には、第2共通線CM2と、その第2共通線CM2から分岐した個別配線W2,W4とを介して駆動電流が供給されるよう配線されている。
【0041】
次に、駆動回路30は、各電磁ソレノイドL1〜L4の電流経路である個別配線W1〜W4を夫々導通・遮断するスイッチング素子としてのトランジスタ(ここではNチャネル電界効果トランジスタ)T1〜T4と、トランジスタT1〜T4を共通に接地する電流経路に設けられ、電磁ソレノイドL1〜L4を流れるソレノイド電流Idに比例した電圧値を有する検出信号VIdを生成する電流検出手段としての電流検出用抵抗器Roと、ダイオードD11を介して第1共通線CM1(即ち電磁ソレノイドL1,L3)に、また、ダイオードD21を介して第2共通線CM2(即ち電磁ソレノイドL2,L4)に所定のホールド電流(定電流)を個別に供給するホールド電流回路32とを備えている。尚、図2におけるダイオードD12は、第1共通線CM1に接続された電磁ソレノイドL1,L3に発生したフライバック電流を吸収するためのものであり、同じくダイオードD22は、第2共通線CM2に接続された電磁ソレノイドL2,L4に発生したフライバック電流を吸収するためのものである。
【0042】
また、駆動回路30は、バッテリ電圧+Bを昇圧し、ピーク電流供給用の一対のコンデンサCp,CmをダイオードDp0,Dm0を介して充電する昇圧回路34と、コンデンサCp,Cmの両端電圧VCp,VCmが、予め設定された基準電圧Vcf(本実施形態では60V)以上か否かを個別に判定し、その判定結果Jp,Jmをマイコン20に出力する充電電圧監視回路36と、コンデンサCpの放電電流(パイロット噴射用のピーク電流)を、ダイオードDp1を介して第1共通線CM1,或いはダイオードDp2を介して第2共通線CM2に供給するための第1ピーク電流供給配線Wpを導通・遮断するトランジスタTpと、コンデンサCmの放電電流(メイン噴射用のピーク電流)を、ダイオードDm1を介して第1共通線CM1,或いはダイオードDm2を介して第2共通線CM2に供給するための第2ピーク電流供給配線Wmを導通・遮断するトランジスタTmと、マイコン20から入力される噴射指令S1〜S4に従って、個別配線W1〜W4に設けられたトランジスタT1〜T4を駆動するための通電パルスP1〜P4、及びピーク電流供給配線Wp,Wmに設けられたトランジスタ(ここではNチャネル電界効果トランジスタ)Tp,Tmを駆動するための放電パルスPp,Pmを生成するスイッチング制御回路38とを備えている。
【0043】
ここで、ホールド電流回路32は、図2及び図3に示すように、バッテリBTからの電源供給を受け、トランジスタTi(i=1〜4)がオンされた電磁ソレノイドLi(i=1〜4)に、インジェクタ開弁保持用のホールド電流を供給する定電流回路であり、ダイオードD11を介して第1共通線CM1に接続される電流経路とバッテリ電圧+Bの電源ラインとを導通・遮断するトランジスタ(Pチャネル電界効果トランジスタ)T5、及びダイオードD21を介して第2共通線CM2に接続される電流経路とバッテリ電圧+Bの電源ラインとを導通・遮断するトランジスタ(Pチャネル電界効果トランジスタ)T6からなる出力部32gを備えている。
【0044】
また、ホールド電流回路32は、電流検出用抵抗器Roにて検出された検出信号VIdを増幅する増幅部32aと、増幅部32aの出力を予め設定されたしきい値VTと大小比較する比較部32bと、マイコン20からの切替信号Sxに従って、しきい値VTの大きさを切り替えるしきい値切替部32fとを備えており、これらは、電源電圧Vcの供給を受けて動作するように構成されている。
【0045】
更に、ホールド電流回路32は、比較部32bの出力を、バッテリ電圧+Bレベルに変換するレベル変換部32cと、レベル変換部32cの出力を反転する反転部32dと、反転部32dの出力から、トランジスタT5,T6をオン・オフ制御するための駆動信号を生成する駆動信号生成部32eとを備えている。尚、反転部32d及び駆動信号生成部32eは、トランジスタT5,T6にそれぞれ対応して、全く同じ構成のものが二つずつ設けられている。そして、これらレベル変換部32c,反転部32d,及び駆動信号生成部32eは、バッテリ電圧+Bの供給を受けて動作するように構成されている。
【0046】
このうち、増幅部32aは、オペアンプOP1及び抵抗R11〜R13からなる周知の非反転増幅器により検出信号VIdを増幅するように構成されている。尚、オペアンプOP1の非反転入力には、抵抗R14,R15により生成された電源電圧Vcの分圧値が抵抗R16を介して印加されている。これは、オペアンプOP1を、その動作範囲の中心付近で動作させるため、検出信号VIdに直流バイアスを印加するものである。
【0047】
また、比較部32bは、コンパレータOP2及び抵抗R21〜R26にて構成された周知の比較器により、増幅部32aにて増幅された信号を、予め設定されたしきい値VTと比較して、このしきい値VTより小さければハイレベル(以下、Highレベルと記す)、しきい値VTより大きければローレベル(以下、Low レベルと記す)となる信号を出力するように構成されている。
【0048】
尚、しきい値VTは、ヒステリシスを有しており、コンパレータOP2の出力がHighレベルの時のしきい値VTHは下記の式(1)〜(3),(7)にて求められる値となり、コンパレータOP2の出力がLow レベルの時のしきい値VTLは下記の式(4)〜(7)にて求められる値となる。
【0049】
VTH=V×(RHb/(RHa+RHb))…(1)
RHa=(R21+R22)//(R24+R25)…(2)
RHb=R23…(3)
VTL=V×(RLb/(RLa+RLb))…(4)
RLa=R21+R22…(5)
RLb=R23//R24…(6)
V=Vc…(7)
但し、X//Y=1/{(1/X)+(1/Y)}を表す。また、Vは、抵抗R21〜R23と抵抗R25への印加電圧である。
【0050】
つまり、コンパレータOP2の出力は、検出信号VIdが上限しきい値VTHより大きくなるとHighレベルからLow レベルに変化し、下限しきい値VTLより小さくなるとLow レベルからHighレベルに変化する。
一方、しきい値切替部32fは、トランジスタQ1,Q2及び抵抗R31〜R34からなり、コレクタ及びエミッタが抵抗R21の両端に接続されたトランジスタQ2を、マイコン20からの切替信号Sxに従ってオン・オフ制御することにより、抵抗R21の両端を短絡,開放するように構成されている。
【0051】
つまり、切替信号SxがHighレベルの時には、トランジスタQ2がオンして、比較部32bを構成する抵抗R21が、回路から切り離された状態(R21=0)となり、しきい値VTH,VTLは、上記式(2),(5)の代わりに、次の式(2a),(5a)を用いて求めた大きさとなる。但し、ここでは、トランジスタQ2のオン時におけるエミッタ・コレクタ間電圧が0Vであるものとしている。
【0052】
RHa=R22//(R24+R25)…(2a)
RLa=R22…(5a)
この場合、抵抗値RHa,RLaは、いずれも式(2),(5)の場合より小さくなり、従って、しきい値VTH,VTLの値は大きくなる。そして、本実施形態では、しきい値VTH,VTLの差(VTH−VTL)が0.16V以下となり、且つ平均値((VTH+VTL)/2)が、切替信号SxがLow レベルの時に、検出信号VIdの2Aに相当する大きさとなり、切替信号SxがHighレベルの時に、検出信号VIdの4Aに相当する大きさとなるように、抵抗R21〜R25が設定されている。
【0053】
次に、レベル変換部32cは、バッテリ電圧+Bが抵抗R43を介してコレクタに印加され、比較部32bの出力が抵抗R41,R42からなるバイアス回路を介してベースに印加されたトランジスタQ3からなり、また、反転部32dは、レベル変換部32cの出力が抵抗R51,R52からなるバイアス回路を介してベースに印加されたトランジスタQ4からなる。つまり、反転部32dからは、比較部32bの出力と同極性であり、且つバッテリ電圧+Bにレベル変換された信号が出力される。
【0054】
そして、駆動信号生成部32eは、トランジスタQ5,抵抗R61〜R64,及びツェナーダイオードDzからなり、反転部32dの出力がLow レベルの時に、バッテリ電圧+Bレベル(トランジスタT5,T6を確実にオフする信号レベル)となり、反転部32dの出力がHighレベルの時に、バッテリ電圧+BよりツェナーダイオードDzのツェナー電圧Vz(本実施形態では12V)だけ低いレベル(トランジスタQ6,Q7を確実にオンする信号レベル)となる駆動信号を生成するように構成されている。
【0055】
即ち、ホールド電流回路32は、検出電圧VIdが上限しきい値VTHより小さい間は、トランジスタT5,T6をオンして共通線CM1,CM2への電流供給を行い、検出電圧VIdが上限しきい値VTHより大きくなると、トランジスタT5,T6をオフして、以後、検出電圧VIdが下限しきい値VTLより大きい間は、共通線CM1,CM2への電流供給を停止し、検出電圧VIdが下限しきい値VTLより小さくなると、再びトランジスタT5,T6をオンする動作を繰り返すことになる。
【0056】
その結果、上限しきい値VTHと下限しきい値VTLとの平均の大きさとなるホールド電流が流れることになり、従って、ホールド電流回路32が供給するホールド電流の大きさは、切替信号SxがLow レベルの時には約2A、切替信号SxがHighレベルの時には約4Aとなる。
【0057】
次に、図2に戻り、昇圧回路34は、バッテリ電圧+Bが印加された昇圧用のコイル(図示省略)の電流経路を断続することにより、そのコイルにバッテリ電圧+Bより大きな電圧を発生させる周知のものであり、マイコン20からの作動指令Spに従って、コンデンサCp,Cmを所定の上限電圧(本実施形態では120V)にまで充電する。
【0058】
また、マイコン20からスイッチング制御回路38に入力される噴射指令Si(i=1〜4)は、図4に示すように、パイロット噴射の時期及び期間を示した指令(以下「パイロット噴射指令」という)と、メイン噴射の時期及び期間を示した指令(以下「メイン噴射指令」という)とが連続したものとなっている。
【0059】
そして、スイッチング制御回路38では、噴射指令Siが入力されると、噴射指令Siをそのまま電磁ソレノイドLiの通電を制御するトランジスタTiへの通電パルスPiとして出力する。これと同時に、パイロット噴射指令のタイミングで、トランジスタTpへの放電パルスPpを出力すると共に、メイン噴射指令のタイミングで、トランジスタTmへの放電パルスPmを出力するように構成されている。
【0060】
次に、マイコン20は、エンジンの運転状態を表わす前述の各種検出信号に基づき、電磁ソレノイドL1〜L4の通電時間及び通電開始タイミングを求め、噴射指令S1〜S4を生成する燃料噴射制御処理や、噴射指令の送出を完了後、次の噴射指令の送出を開始するまでの間に、エンジンの運転状態に応じた一定期間だけ昇圧回路34を動作させる作動指令Spを送出して、コンデンサCp,Cmの充電を行う充電処理の他、コモンレール圧Pc(延いては、インジェクタ60からの燃料噴射圧力)がエンジンの運転状態に合った適切値となるように高圧ポンプ4の電磁弁4fを制御するコモンレール圧制御処理や、充電電圧監視回路36での判定結果Jp,Jmを監視して、ピーク電流の供給が不能であると判断すると、インジェクタ60を確実に開弁させるための処置を行うフェイルセーフ処理等を実行する。
【0061】
このように構成されたECU10では、マイコン20が実行する燃料噴射制御処理及び充電処理によって、駆動回路30が次のように動作する。
即ち、図4に示すように、マイコン20が噴射指令Siを送出すると、まず、パイロット噴射指令のタイミング(時刻t1〜t2)で、対応する気筒#iのトランジスタTi及び第1ピーク電流供給配線Wpに設けられたトランジスタTpがオンする。すると、コンデンサCpに充電された電圧が電磁ソレノイドLiを介して放電され、電磁ソレノイドLiにピーク電流が流れた後、ホールド電流回路32の動作によって、電磁ソレノイドLiにホールド電流が流れる。このパイロット噴射指令が終了した時点(時刻t2)で、トランジスタTiがオフし、続けて予め設定された一定時間経過後にトランジスタTpがオフして、電磁ソレノイドLiへの通電が一旦遮断される。
【0062】
続けてメイン噴射指令のタイミング(時刻t3〜t4)で、対応する気筒#iのトランジスタTi及び第2ピーク電流供給配線Wmに設けられたトランジスタTmがオンする。すると、コンデンサCmに充電された電圧が電磁ソレノイドLiを介して放電され、電磁ソレノイドLiにピーク電流が流れた後、ホールド電流回路32の動作によって、電磁ソレノイドLiにホールド電流が流れる。このメイン噴射指令が終了した時点(時刻t4)で、トランジスタTiがオフし、続けて予め設定された一定時間経過後にトランジスタTmがオフして、電磁ソレノイドLiへの通電が遮断される。
【0063】
このようにして、噴射指令Si(パイロット噴射指令及びメイン噴射指令)の送出が完了すると、マイコン20から送出される作動指令Spにより昇圧回路34が起動され、次に噴射指令Siが入力された際にピーク電流を供給可能な状態となるように、コンデンサCp,Cmを充電する(時刻t4〜t5)。
【0064】
以後、各気筒#1〜#4に対して順番に同様の処理が繰り返し実行されることになる。尚、図4において、電流検出用抵抗器Roを流れるソレノイド電流の波形は、切替信号SxがLow レベルに設定された通常時のものを示している。
ここで、これら燃料噴射制御処理や充電処理と共に、マイコン20にて繰り返し実行されるフェイルセーフ処理を、図5に示すフローチャートに沿って説明する。但し、切替信号Sxは、電源投入後の初期化処理では、Low レベル、即ち、ホールド電流回路32が通常レベル(2A)のホールド電流を供給するように設定されるものとする。
【0065】
本処理が起動されると、まずS110では、ピーク電流供給用のコンデンサCp,Cmへの充電が完了するまで待機し、充電が完了すると、S120に移行する。尚、充電完了は、作動指令Spを出力後に所定の充電時間TCHG (図4参照)が経過したか否かにより判断する。
【0066】
S120では、コンデンサCp,Cmの充電電圧VCp,VCmが、いずれも基準電圧Vcfより大きいか否かを、充電電圧監視回路36からの判定結果Jp,JmがいずれもHighレベルであるか否かにより判断する。そして、肯定判定された場合には、いずれのコンデンサCp,Cmも電磁ソレノイドLへのピーク電流の供給が可能であるものとして、S130に移行する。
【0067】
S130では、パイロット噴射が実行されるまで待機し、パイロット噴射が実行されると、S140に移行する。これは、燃料噴射制御処理により、パイロット噴射指令が出力されたか否かを監視することにより判断できる。
S140では、コンデンサCpの両端電圧VCpが、基準電圧Vcfより小さいか否かを、充電電圧監視回路36からの判定結果JpがLow レベルであるか否かにより判断し、判定結果JpがLow レベルであれば、コンデンサCpの放電、即ちパイロット噴射時におけるピーク電流の供給が正常に行われたものとして、S150に移行する。
【0068】
S150では、メイン噴射が実行されるまで待機し、メイン噴射が実行されると、S160に移行する。これはS130のパイロット噴射の場合と同様に、燃料噴射制御処理によりメイン噴射指令が出力されたか否かを監視することにより判断できる。
【0069】
S160では、コンデンサCmの両端電圧VCmが、基準電圧Vcfより小さいか否かを、充電電圧監視回路36からの判定結果JmがLow レベルであるか否かにより判断し、判定結果JmがLow レベルであれば、コンデンサCmの放電、即ちメイン噴射時におけるピーク電流の供給が正常に行われたものとして、S170に移行する。
【0070】
S170では、コンデンサCp,Cmのいずれもが、ピーク電流の供給を正常に行っているものとして、切替信号SxをLow レベル、即ち、ホールド電流回路32が通常レベル(2A)のホールド電流を供給するように設定して本処理を終了する。
【0071】
一方、上記S120,S140,及びS160の何れかで否定判定された場合、即ち、充電が完了されたはずのコンデンサCp,Cmの両端電圧VCp,VCmのうち、いずれか一方でも基準電圧Vcf以下である場合(S120:NO)、或いは、パイロット噴射実行後のコンデンサCpの両端電圧VCpが、基準電圧Vcf以上である場合(S140:NO)、或いは、メイン噴射実行後のコンデンサCmの両端電圧VCmが、基準電圧Vcf以上である場合(S160:NO)には、コンデンサCp,Cmのうちの少なくとも一方が、ピーク電流の供給を正常に行っていないと判断して、S175に移行する。
【0072】
S175では、ピーク電流の供給が正常に行われている通常時よりもコモンレール圧Pcを増大させるために、後述するコモンレール圧制御処理で参照される異常検出フラグCHGFAILを“1”に設定する。尚、この異常検出フラグCHGFAILの初期値は“0”である。
【0073】
そして、続くS180にて、切替信号SxをHighレベル、即ち、ホールド電流回路32が高レベル(4A)のホールド電流を供給するように設定して本処理を終了する。
このフェイルセーフ処理により、ホールド電流回路32は、図6に示す如く、ピーク電流の供給が正常に行われている通常時(切替信号SxがLow レベル)には、通常レベル(2A)のホールド電流を供給し、一方、ピーク電流の供給が正常に行われていない異常時(切替信号SxがHighレベル)には、通常時より高い高レベル(4A)のホールド電流を供給することになる。
【0074】
次に、このようなフェイルセーフ処理や上記燃料噴射制御処理及び充電処理と共に、マイコン20にて繰り返し実行されるコモンレール圧制御処理について、図7を用い説明する。
図7(A)のフローチャートに示すように、本コモンレール圧制御処理が起動されると、まずS210にて、エンジン回転信号から検出されるエンジン回転数やアクセル開度信号から検出されるアクセル開度などの運転状態に基づいて、周知の演算手法により、コモンレール圧Pcの目標値を算出すると共に、その算出値を、高圧ポンプ4の電磁弁4fを駆動制御するために用いる制御目標圧力として設定する。
【0075】
次に、S220にて、異常検出フラグCHGFAILが“1”であるか否かを判定し、“1”でなければ(即ち“0”であれば)、そのままS250に移行する。
S250では、圧力センサ2aからの検出信号に基づき検出される実際のコモンレール圧Pcを現在設定されている制御目標圧力にするための、電磁弁4fの閉弁開始タイミング及び閉弁期間を算出し、その算出結果に従って電磁弁4fを閉弁駆動する(具体的には、駆動回路40により電磁弁4fの電磁コイルに駆動電流を流す)。そして、その後、本処理を一旦終了する。
【0076】
一方、上記S220にて、異常検出フラグCHGFAILが“1”であると肯定判定した場合には、S230に進む。
S230では、上記S210で設定された制御目標圧力を増大補正する処理を行う。具体的に説明すると、この補正処理では、図7(B)に示すように、S210で設定された制御目標圧力(即ち、S210での制御目標圧力の算出値)が100MPa未満であれば、制御目標圧力を強制的に100MPaへと設定し直し、上記算出値が100MPa以上であれば、その算出値をそのまま制御目標圧力とする。
【0077】
そして、このような補正処理を行った後、S240で、燃料噴射量を制限するための処理(燃料噴射量の制限用処理)を行い、上記S250へと進む。そして、その後、本処理を一旦終了する。
このため、S220にて異常検出フラグCHGFAILが“1”であると肯定判定された場合、S250では、コモンレール圧Pcが上記S230で補正された制御目標圧力となるように、高圧ポンプ4の電磁弁4fを閉弁駆動することとなる。
【0078】
尚、S220で肯定判定された場合に、S210での制御目標圧力の算出値が100MPa未満であったならば、制御目標圧力は、ピーク電流の供給が正常に行われている通常時よりも増大補正されることとなり、その結果、実際のコモンレール圧Pcが通常時よりも増大(上昇)されることとなるが、その際、高圧ポンプ4の電磁弁4fの閉弁タイミングは、図8を用いて説明したように、前述の圧送可能期間において通常時よりも早められることとなる。
【0079】
また、上記S240で燃料噴射量を制限するための処理を行うのは、S220で肯定判定された場合、コモンレール圧Pcが通常時よりも増大されるため、インジェクタ60からの燃料噴射圧力が高くなって、通常時よりも多量の燃料が噴射される可能性があるからであり、そのような噴射量過多を防止するためである。そして、この燃料噴射量の制限用処理としては、上記燃料噴射制御処理で求められる電磁ソレノイドL1〜L4の通電時間を短く補正したり、その通電時間に上限値を設けるなどの処理が考えられる。
【0080】
一方、本実施形態においては、駆動回路30の昇圧回路34及びコンデンサCp,Cmがピーク電流供給手段に相当し、駆動回路30のホールド電流回路32がホールド電流供給手段に相当している。そして、図5におけるS110〜S160の処理が異常判定手段に相当し、図5におけるS175の処理及び図7(A)におけるS220,S230の処理が圧力補正手段に相当している。また、図5におけるS180の処理がホールド電流補正手段に相当している。
【0081】
以上説明したように、本実施形態の燃料噴射制御装置では、ピーク電流供給用のコンデンサCp,Cmの両端電圧VCp,VCmからピーク電流の供給が正常に行われているか否かを判定し、正常に行われていない異常時には、コモンレール圧Pcを、図7(B)にて一点鎖線で示す通常値から所定値(本実施形態では100MP)にまで増大させて、インジェクタ60がホールド電流のみによる駆動でも開弁できるようにしている。
【0082】
このため、比較的小型な圧力アシスト型のインジェクタ60を用いているにも拘わらず、そのインジェクタ60の電磁ソレノイドLにピーク電流を供給できない異常時にも、そのインジェクタ60を確実に開弁させてエンジンへの燃料噴射を継続させることができ、エンジンの運転が可能となる。その結果、このような異常時にも、エンジンストールしてしまうことがなく、リンプホームを確実に実行することができるため、車両走行時の安全性を向上させることができる。
【0083】
そして更に、本実施形態の燃料噴射制御装置では、インジェクタ60の電磁ソレノイドLにピーク電流を正常に供給できていないと判定した場合に、コモンレール圧Pcを増大させるだけでなく、電磁ソレノイドLに供給するホールド電流も通常時より大きくする(本実施形態では2A→4Aにする)ようにしている。
【0084】
このため、ピーク電流を供給不能な異常時にも、インジェクタ60を一層確実に開弁させることができる。
また、一般に、コモンレール圧Pcを大きくすると、インジェクタ60からの燃料噴射圧力が大きくなって、カリカリ音と呼ばれるエンジンでの騒音が発生し易くなるが、本実施形態では、電磁ソレノイドLにピーク電流を供給できない異常時に、ホールド電流も大きくしているため、コモンレール圧Pcを極端に大きくすることなく、インジェクタ60を確実に開弁させることができ、騒音の発生を回避することができる。
【0085】
尚、図7(A)におけるS230の増大補正処理で設定し直すコモンレール圧Pcの制御目標圧力(上記実施形態では100MPa)と、図5におけるS180で切替信号SxがHighレベルに設定された際にホールド電流回路32が流すホールド電流の値(上記実施形態では4A)は、インジェクタ60の特性,エンジンの騒音防止の面などから考えられるコモンレール圧Pcの上限値,及び増加可能なホールド電流の上限値等から、総合的に最適値を決定すれば良い。つまり、上記実施形態では、ピーク電流を供給不能な異常時に、コモンレール圧Pcが100MPa以上となるようにし、また、一定のホールド電流を4Aにまで増加させるようにしたが、これらの値は、インジェクタ60の特性に応じて、確実に開弁させることのできる最低限の大きさに設定すればよい。
【0086】
また更に、本実施形態の燃料噴射制御装置では、インジェクタ60の電磁ソレノイドLにピーク電流を正常に供給できていないと判定した場合に、エンジンの運転状態から算出されたコモンレール圧Pcの目標値が100MPa以上であれば、その算出値をそのままコモンレール圧Pcの制御目標圧力として用いるようにしている。これは、エンジンの運転状態から算出されたコモンレール圧Pcの目標値が100MPa以上である場合には、より大きいエンジントルクが要求されている状況であると考えられ、そのような場合にも、コモンレール圧Pcを100MPaにしてしまうと、インジェクタ60は開弁できるものの、燃料噴射圧力が運転状態からの要求値よりも不足して、車両運転者にエンジンのパワー不足を感じさせてしまうからである。これに対して、本実施形態の燃料噴射制御装置では、換言するならば、ピーク電流を供給不能と判定した場合に、コモンレール圧Pcの最低値を、インジェクタ60を確実に開弁させることが可能な所定値(100MPa)に制限する手法を採っているため、ピーク電流を供給不能な異常時においても、運転者の意志に応じたエンジンパワーを発生させることができるようになる。
【0087】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
例えば、 上記実施形態において、図5のS140とS160との何れかで否定判定した場合(S140:NO、又はS160:NO)には、電磁ソレノイドLの電流供給経路(例えばCM1,CM2,W1〜W4の何れか)が断線して、コンデンサCp,Cmが正常に放電されなかったと見なすことができるため、その場合には、断線が発生したと判断して、その断線異常に対処するための処理を実施するようにしても良い。また、S175及びS180の処理は、S120で否定判定した場合(S120:NO)にだけ実行するようにしても良い。
【0088】
また、上記実施形態において、インジェクタ60が、「ホールド電流=2A」のままでも、「コモンレール圧Pc≧100MPa」であれば、確実に開弁するものであれば、ホールド電流を増加させることなく、コモンレール圧Pcだけを増大させるように構成すれば良い。
【0089】
また更に、電磁ソレノイドLへピーク電流を正常に供給できていないと判定した場合に、マイコン20から駆動回路30への噴射指令Siの出力タイミングを早めるようにして、インジェクタ60の開弁タイミングの遅延による燃料噴射量の低下を、補償するように構成してもよい。
【0090】
一方、上記実施形態では、ピーク電流供給用のコンデンサCp,Cmの両端電圧VCp,VCmを調べることにより、ピーク電流の供給が正常に行われているか否かを判定したが、トランジスタTp,Tmをオンした時の第1共通線CM1及び第2共通線CM2の状態をモニタすることにより判断してもよい。
【0091】
また、上記実施形態のホールド電流回路32では、検出信号VIdと比較するしきい値VT(即ち、ホールド電流の目標値)の設定を、切替信号Sxに従って動作するスイッチ(トランジスタQ2)により切り替えているが、マイコン20が持つD/A変換器の出力によって、切り替えるようにしてもよい。
【0092】
また更に、上記実施形態では、第1共通線CM1及び第2共通線CM2に対し、延いては全ての電磁ソレノイドL1〜L4に対してホールド電流のレベル切替を一括して制御しているが、各気筒#1〜#4毎に異常の有無を検出し、これに応じて、供給するホールド電流の大きさを気筒毎に適宜切り替えるように構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態の燃料噴射制御装置の全体構成を表すシステム構成図である。
【図2】 エンジン制御用の電子制御装置(ECU)の構成を表す説明図である。
【図3】 ホールド電流回路の構成を表す回路図である。
【図4】 ECUの動作を表すタイミング図である。
【図5】 マイクロコンピュータが実行するフェイルセーフ処理の内容を表すフローチャートである。
【図6】 正常時と異常時とにおけるソレノイド電流の波形を表す説明図である。
【図7】 マイクロコンピュータが実行するコモンレール圧制御処理の内容を表す説明図である。
【図8】 高圧ポンプの電磁弁の制御を説明するための説明図である。
【図9】 従来のインジェクタ駆動回路の概略構成を表す説明図である。
【図10】 二方電磁弁を用いた圧力アシスト型のインジェクタを説明する説明図である。
【符号の説明】
2…コモンレール、2a…圧力センサ、3…燃料タンク、4…高圧ポンプ、4f…高圧ポンプの電磁弁、5…高圧燃料配管、6…低圧燃料配管、10…ECU(電子制御装置)、20…マイクロコンピュータ、30,40…駆動回路、32…ホールド電流回路、32a…増幅部、32b…比較部、32c…レベル変換部、32d…反転部、32e…駆動信号生成部、32f…しきい値切替部、32g…出力部、34…昇圧回路、36…充電電圧監視回路、38…スイッチング制御回路、42…電源回路、60…インジェクタ、62…噴射ノズル、64…ボディ、64a…噴孔、66…ニードル弁、68…プレッシャピン、70…制御ピストン、72,74…高圧燃料通路、78…圧力制御室、80,90…オリフィス、84…二方電磁弁、SP…スプリング、L,L1〜L4…電磁ソレノイド、86…インナバルブ、88…アウタバルブ、88a…シート、92…燃料空間、94…低圧燃料通路、BT…バッテリ、CM1,CM2…共通線、Cm,Cp…コンデンサ、T1〜T4…トランジスタ(スイッチング素子)、W1〜W4…個別配線、Wp,Wm…ピーク電流供給配線
Claims (3)
- 高い所定圧の燃料を蓄圧する蓄圧配管と、
電磁ソレノイドを有し、該電磁ソレノイドへの通電時に、前記蓄圧配管に蓄圧された燃料の圧力を利用して噴射ノズルを開弁させることにより、内燃機関へ燃料を噴射するインジェクタと、
前記電磁ソレノイドの電流供給経路に直列に設けられたスイッチング素子と、該スイッチング素子のオン時に前記電磁ソレノイドにピーク電流を流して前記インジェクタの噴射ノズルを速やかに開弁させるピーク電流供給手段と、
該ピーク電流供給手段がピーク電流を供給後、前記電磁ソレノイドに前記ピーク電流より小さいホールド電流を流して前記噴射ノズルの開弁状態を保持するホールド電流供給手段と、
を備えた燃料噴射制御装置において、
前記ピーク電流供給手段が前記電磁ソレノイドにピーク電流を供給可能か否かを判定する異常判定手段と、
該異常判定手段にて前記ピーク電流供給手段がピーク電流を供給できないと判定されると、前記ホールド電流で前記インジェクタの噴射ノズルを開弁できるように、前記蓄圧配管内の燃料圧力を増大させる圧力補正手段と、
を設けたことを特徴とする燃料噴射制御装置。 - 請求項1に記載の燃料噴射制御装置において、
前記異常判定手段にて前記ピーク電流供給手段がピーク電流を供給できないと判定されると、前記ホールド電流供給手段が供給するホールド電流の電流値を増加させるホールド電流補正手段を設けたこと、
を特徴とする燃料噴射制御装置。 - 請求項1又は請求項2に記載の燃料噴射制御装置において、
前記インジェクタは、
前記蓄圧配管に蓄圧された燃料が導入される前記噴射ノズルの背圧側と前記蓄圧配管内よりも圧力が低い低圧燃料通路とに連通する空間内に設けられた弁体が、前記電磁ソレノイドへの非通電時には、スプリングの付勢力により、前記背圧側と前記低圧燃料通路とを遮断する閉弁位置に保持され、前記電磁ソレノイドへの通電時には、前記弁体が、前記スプリングの付勢力に抗し且つ前記背圧側の燃料圧力に補助されて、前記背圧側と前記低圧燃料通路とを連通する開弁位置に移動する二方電磁弁を有すると共に、該二方電磁弁の前記弁体が前記開弁位置に移動して前記背圧側の燃料を前記低圧燃料通路へ逃がすことにより、前記噴射ノズルが開弁するように構成されていること、
を特徴とする燃料噴射制御装置。
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