JP4774396B2 - 燃料噴射弁の駆動装置 - Google Patents

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本発明は、内燃機関に用いられる燃料噴射弁の駆動装置に関する。
従来、燃料噴射弁の駆動制御装置において、高電圧系が異常となった場合には、燃料噴射弁が正常に開弁できない為に、安定した燃料噴射量制御が行えないという課題があった。そこで、高電圧系が異常となった場合には、高電圧で供給される燃料噴射弁開弁電流の供給を停止し、保持電流を与えて燃料噴射弁を開弁させると共に、前記保持電流のみを与える事による燃料噴射弁の応答遅れを補正して燃料噴射の補正をする制御を行うことが知られている(特許文献1参照)。
また、燃料噴射弁を開弁する為のピーク電流の供給が行われない場合(高電圧系が異常)には、通常の燃料噴射弁ホールド電流に対し、増加させる手段を用いて、ホールド電流を一律増加させる事で、燃料噴射弁を開弁させ、所望の燃料噴射制御を可能とする事が知られている(特許文献2参照)。
特開平11−13524号公報 特開2002−295294号公報
特許文献1に記載の技術は、保持電流そのものは通常制御と同じ方法を採り、燃料噴射パルス幅を補正するものであり、高電圧系故障時の燃圧が高い場合には、燃料噴射弁を開弁する事が出来ない為、燃料噴射弁からの燃料噴射以外に燃圧を低下させる手段が前提であり、独自に燃圧を低下制御可能なシステムコストの高いアクチュエータが必要である。独自に燃圧を低下制御可能な手段を有しない場合には、高燃圧の状態で、前記高電圧系が故障した場合には、内燃機関運転が継続できないという課題がある。
一方、特許文献2に記載の技術は、燃料噴射弁の開弁に必要な燃料噴射弁への供給電流及び該開弁状態を保持(維持)するのに必要な電流を使い分ける事無く、一律駆動電流を増加させて燃料噴射を行う為に、不必要なエネルギを消費してしまい、駆動回路への熱増加及び電気消費量増加を招いてしまうという課題がある。
本発明では、燃料噴射弁の高電圧駆動故障が発生した場合にも、燃圧値に基づいた燃料噴射駆動電流の供給制御を行うことで、燃料圧力が燃料噴射弁の開弁時間に与える影響を抑制し、内燃機関の運転状態を確保する燃料噴射装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明は、筒内燃料噴射方式内燃機関の燃料噴射弁の駆動装置であって、前記燃料噴射弁の駆動装置として、燃料噴射弁に印加する電流の励起駆動部と電流保持駆動部とを有すると共に、前記励起駆動部が異常の際に前記保持駆動部により、燃料噴射弁を駆動すると共に、前記保持駆動部は電流の異なる第一の保持駆動部(Ih1)と第二の保持駆動部(Ih2)を有し、前記第一の保持駆動部(Ih1)の駆動時間を燃圧に基づいて定める事を特徴とする燃料噴射弁の駆動装置を提供する。

また、本発明は、前記保持駆動部は電流の異なる第一の保持駆動部(Ih1)と第二の保持駆動部(Ih2)を有する事を特徴とする燃料噴射弁の駆動装置を提供する。
また、本発明は、前記保持駆動部による燃料噴射弁駆動時間に基づいて保持駆動部の駆動回路の温度と燃料噴射弁の温度の何れか1つ以上を推定する手段を有し、前記温度推定値により目標燃圧を算出する事を特徴とする燃料噴射弁の駆動装置を提供する。
以上の制御を行うことで、筒内燃料噴射方式内燃機関の燃料噴射装置が異常となった場合においても、安定した内燃期間の運転状態を確保する事ができる。
以下、本発明にかかる実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本実施形態の内燃機関の制御装置に係る筒内噴射エンジンの制御システムを示す図である。図1において、エンジン1に吸入される空気は、エアクリーナ3の入力部4から取り入れられ、吸入空気計5を通り、吸入流量を制御する絞弁6を設置した絞弁ボディ7を通り、コレクタ8に入る。ここで、絞弁6は、これを駆動するモータ10と連結しており、モータ10を駆動することにより絞弁6を操作して、吸入空気量を制御できるようになっている。
コレクタ8に至った吸入空気は、エンジン1の各シリンダ2に接続された吸気管19に分配され、シリンダ2内の燃焼室に導かれる。
一方、ガソリン等の燃料は、燃料タンク11から燃料ポンプ12により吸引、加圧されて燃料噴射弁13と燃圧を所定の範囲内に制御する可変燃圧レギュレータ14が配管されている燃料系に供給される。燃圧は、燃圧センサ34により測定されている。燃料は、各シリンダ2の燃焼室に燃料噴射口を開口している燃料噴射弁13から燃焼室内に噴射される。燃焼室内に流入した空気と噴射燃料とは、混合され、点火コイル17から圧電により点火プラグ35によって点火されて燃焼される。
エンジン1の燃焼室で燃焼した排気ガスは、排気管28に導かれ、触媒を介してエンジン1外に放出される。
空気量計5からは、吸気流量を示す信号が出力され、コントロールユニット15に入力されるようになっており、更に絞弁ボディに7には、絞弁6の開度を検出するスロットルセンサ18が取り付けられており、その出力もコントロールユニット15に入力されるようになっている。
クランク角センサ16は、エンジン1のカム軸(図示省略)によって回転駆動され、クランク軸の回転位置を少なくても1〜10°程度の精度で検出する。信号もコントロールユニット1に入力されるようになっている。
各信号により燃料の噴射タイミング,噴射流量(燃料噴射弁のパルス幅制御),点火のタイミング等が制御される。
排気管28に設けられたA/Fセンサ20は、排気ガスの成分から実運転空燃比を検出して出力し、該信号も同じくコントロールユニット15に入力されるようになっている。
図2は、本実施形態の内燃機関の制御装置に係る燃料噴射装置の故障時制御装置の構成を示す一例である。燃料噴射弁13は、内部に燃料噴射弁内の電磁弁を駆動するためのコイル13aコイルが内蔵され、バッテリ30からフューズ43a及び43bとリレー31を介してコントロールユニット15を介して電源が燃料噴射弁に導かれる。コントロールユニット15では、高燃圧下でも燃料噴射弁を駆動する為に、高電圧生成回路15aにより生成されたバッテリ電圧よりも高い高電圧(例えば65V)を燃料噴射弁駆動の最初に供給し、所望の高い電流を流し、高電圧供給時間をコントロールする。次に、燃料噴射弁が開弁するのに充分な電流が供給された時点で、高電圧供給を止めて、バッテリ電圧を供給して燃料噴射弁の開弁状態を保持可能な電流を供給する。燃料噴射弁に供給する電圧及び電流は、インジェクタ駆動回路(Hi)15bとインジェクタ駆動回路(Lo)15cをON/OFF制御する事で行い、そのON/OFF制御は、燃料噴射弁内コイル13aに流れる電流を検出し、駆動カスタムIC15dで行う。当該、燃料噴射弁駆動する電流生成の詳細は、図3及び図4にて説明する。
次に、コントロールユニット15内にあるCPU26では、ブロック26aにおいて、燃料噴射システムの自己診断判定を行う。ここで、自己診断にて異常と判定場合、または異常と判定されていない場合(正常)に基づいて、ブロック26bにより燃料噴射弁に供給する電流波形形態を指定する。電流波形形態は、CPU26と燃料噴射弁駆動カスタムIC15d間で通信を行い指定する事が可能である。ここで、電流波形形態については、図4及び図5にて後述する。また、CPU26と燃料噴射弁駆動カスタムIC15d間の通信方法については、本発明とは関連しない為、詳細の説明は必要としない。
次に、ブロック26Cでは、自己診断にて異常と判定場合、または異常と判定されていない場合(正常)に基づいて、燃料噴射弁を駆動するパルス幅を算出する。故障時の場合には、正常時に対してパルス幅を長く演算・供給する。この方法については、特開平11−13524で公開されている為、詳細の説明は必要としない。
以上、本発明は図2で説明したように、燃料噴射制御が自己診断結果に基づいて、燃料噴射弁の駆動電流及びパルス幅を適宜変更して制御するものである。
図3は、図2で説明いた燃料噴射弁を駆動制御する回路構成の一例を示したものである。
図中に示した高電圧生成回路(例えば、DC−DCコンバータ)により、バッテリ電圧よりも高い電圧を生成する。生成された高電圧は、ダイオードを介して、燃料噴射弁の上流に設けたトランジスタTR_HiVboostを介して、燃料噴射弁内コイル13aに電源を供給し、燃料噴射弁の下流に設けたトランジスタTR_LowをONとすることで電流を流す。
高電圧を供給する制御は、図中に示したシャント抵抗により燃料噴射弁内コイル13a電流に流れる電流を検出し、所望の電流に到達した時点で高電圧の供給を停止し、次の駆動ステップであるバッテリ電圧による駆動制御に移行する。燃料噴射弁駆動の次のステップとしては、図中に示した保持電源供給回路(保持電源=バッテリ電圧)により供給された電圧は、ダイオードを介して、燃料噴射弁の上流に設けたトランジスタTR_HiVbを介して、燃料噴射弁内コイル13aに電源を供給し、高電圧供給同様に燃料噴射弁の下流に設けたトランジスタTR_LowをONとすることで電流を流す。当該、バッテリ電圧により燃料噴射弁内コイル13aに流す電流は、前記同様に図中に示したシャント抵抗により電流を検出して電流制御を行う。図中では、割愛しているが、燃料噴射弁に電流を流す為の各トランジスタの駆動制御は、図2で説明した駆動カスタムICにより実行される。以上説明した本発明の燃料噴射弁に流す電流形態の一例を次の図4及び図5で説明する。
図4は、本発明の通常時燃料噴射弁の駆動電流の一例を示した図である。
図中の最上段に示したインジェクタ(燃料噴射弁)駆動パルス信号TIは、CPU26から燃料噴射弁カスタムIC15dへ供給される信号であり、パルス信号区間(TI)で燃料噴射弁内の弁が開弁し、燃料噴射を行うものである。
次に図中のインジェクタ(燃料噴射弁)駆動電流切替信号Thold1は、以下に述べる燃料噴射弁に供給する電流値を切替えるタイミングに用いる信号であり、前記TI同様に前記CPU26から燃料噴射弁カスタムIC15dへ供給される信号である。
次に図中に示したインジェクタ(燃料噴射弁)電流波形は、図2及び図3で示した駆動回路及び駆動方法により生成された燃料噴射弁を駆動する為の燃料噴射弁に流れる電流の一例である。図中に示した所望電流値Ipに到達するまで、図3で説明した高電圧を供給し、Ipに到達した時点で、高電圧供給を終了する。その後、燃料噴射弁への供給電源は、高電圧からバッテリ電圧に切替えて、Thold1パルス信号が供給されている期間は、燃料噴射弁に流れる電流は所望値Ih1に電流制御される。その後、パルス信号TIが供給されている期間で、Thold1パルス信号供給が終了している期間は、Ih1よりも低い所望の電流値Ih2に電流制御される。
図中の最下段に示したインジェクタ(燃料噴射弁)内バルブ動作は、前記電流値により、開弁され、開弁された状態が保持され、TIパルス信号供給が終了した時点以降に閉弁する動作となる挙動を示したものである。
以上により、燃料圧力が高い状態でも、燃料圧力に打ち勝って安定した燃料噴射弁の開弁を制御し、内燃機関に供給する燃料噴射量を制御するものである。
しかしながら、このように燃料圧力が高い状態で、高電圧供給手段(高電圧生成回路及び、九駆動トランジスタ,駆動カスタムIC)が故障して、燃料噴射開弁に必要な電流Ipが供給できない場合には、所望の燃料噴射量制御が行えず、安定した内燃機関の運転状態を維持することができなくなる。その場合には、正常である前記Ih1及びIh2の電流制御で燃料噴射弁を駆動し、高電圧手段機能が故障した状態であっても、所定量の燃料噴射制御を行い、内燃機関の運転状態を確保する事が可能となる。
図5は、本発明の前記高電圧機能が故障した時の燃料噴射駆動電流波形の一例を示した図である。
図4で説明したように、インジェクタ(燃料噴射弁)駆動パルス信号TI及びTholdパルス信号により、燃料噴射弁に電流を供給する。ここで、図2で説明したように故障を検出した場合には、図2のブロック26bによる燃料噴射弁駆動波形指令により、高電圧供給を遮断して、バッテリ電圧のみによる駆動波形を指定する。燃料噴射駆動カスタムICにより高電圧供給は遮断され(図3で説明したトランジスタTR_HiVboostをOFFした状態にする)、燃料噴射弁へ電流を供給する。
これにより、燃料噴射弁には、図5の中段で示したインジェクタ(燃料噴射弁)駆動電流波形で示した電流が燃料噴射弁に流れ、図4で説明したIh1,Ih2の電流により電流制御される事になる。ここで、Ih1とIh2の切替えは、図4同様にThold1パルス信号により切替えられる。これにより図5の最下段で示したインジェクタ(燃料噴射弁)内バルブ動作のように動作する。ここで、図4のインジェクタ(燃料噴射弁)内バルブ動作のように動作は、図5のように燃料噴射弁か高速に開弁する電流が供給されない為、燃料噴射弁の開弁は、図5に対し、開弁する時間は長くなってしまい、その開弁までの時間は内燃機関の燃料圧力の影響を大きく受けてしまう(燃料圧力との関係は、後述する図7で詳細説明する)。
次に、図4及び図5で説明した燃料噴射弁の駆動電流波形での燃料噴射弁の流量特性について説明する。
図6は、本発明の燃料噴射弁駆動が正常と故障時の燃料噴射流量特性を示した一例である。
図中に示した実線は、通常時(図4で説明した通常時の燃料噴射弁供給電流波形駆動)の燃料噴射弁の噴射量特性である。
一方、図中の点線は、高電圧供給無し(図5で説明した高電圧電源を供給せずに、バッテリ電圧のみによるIh1,Ih2電流波形駆動)での燃料噴射弁の流量特性である。
このように、正常時(実線)に対し、高電圧供給無し(点線)では、燃料噴射弁の開弁力が低下する事により、開弁するまでの時間を必要とし、同一燃料噴射量に対し、燃料噴射可能パルス幅(図中の横軸)を長く供給する必要がある。しかしながら、燃料噴射弁が開弁するまで充分にパルス幅を制御すれば、所望の燃料噴射量を内燃機関に供給する事が可能となる。
次に図7は、本発明のThold1供給時間と燃料噴射可能の燃料圧力の関係を示した一例である。
図5及び図6で説明したように、高電圧供給を行わない場合には、燃料噴射弁を開弁する力が低下してしまう事から、燃料圧力と該燃料圧力下で燃料噴射弁が開弁する関係は、燃料噴射弁駆動電流Ih1を供給する時間であるThold1との関係を持つ事になる。
Thold1供給時間を長くするに伴い、燃料噴射弁を開弁するまでの開弁力が確保され、高い燃料圧力ほど、Thold1パルス幅を長くする必要がある。このように長いThold1を供給すれば、図中で示した内燃機関の設定燃料圧力であっても燃料噴射可能となる。図中で示した最上段の点線は、正常時(図4で説明した通常時の燃料噴射弁供給電流波形駆動)のものであり、高電圧供給により高い燃料噴射弁の開弁力を持つため、比較的Thold1との関係性は無いことの参考特性として示したものである。
このように、高電圧手段機能が故障した状態であっても、燃料噴射弁駆動電流値Ih1供給時間であるThold1を通常制御状態よりも燃料圧力に基づいて長い制御を行う事で、所定量の燃料噴射制御を行い、内燃機関の運転状態を確保する事が可能となる。
次に図8は、本発明のThold1パルス幅と燃料噴射弁駆動回路及び燃料噴射弁の熱の関係を示した一例である。
高電圧手段機能が故障した事により、Thold1を通常制御状態よりも長く制御した場合、その期間燃料噴射弁駆動回路及び燃料噴射弁には高い電流(Ih1)値を長い期間流すことになるため、発熱してしまう。この発熱量は、Thold1供給時間を長くするほど高くなり、駆動回路及び燃料噴射弁が許容する温度を上回ってしまう事になり、そのまま放置した状態で燃料噴射弁を駆動制御した場合には、駆動回路または燃料噴射弁の熱ダメージを与えてしまう為、そのまま使用する事は出来ない。
次に図9は、本発明の高電圧手段機能した時の燃料噴射弁駆動状態と内燃機関の運転時間の関係を示した一例である。
このように、燃料噴射弁駆動回路と燃料噴射弁は周辺のヒートシンクと自己発熱の熱収支の関係により内燃機関の運転時間(または内燃機関の回転数にも影響を受ける)により、発熱は高くなり、Thold1供給時間が所定値よりも長い場合には、内燃機関の運転時間及び回転数の上限があり、該上限を超えた場合には、駆動回路及び燃料噴射弁が許容する温度を上回ってしまう事になる。一方、Thold1供給時間が所定値よりも短い場合には、周辺のヒートシンクと自己発熱の熱収支の関係により、内燃機関の運転時間や回転数によらず、駆動回路及び燃料噴射弁が許容する温度に到達しない。
このように、高電圧手段機能が故障した場合であっても、内燃機関の運転を確保する為に、Thold1供給時間を単純に長くする事は出来ない。
その為に、図8及び図9の要求に対応でき、且つ図7で説明いた燃料圧力との関係を維持すれば、高電圧手段機能が故障した場合であっても、内燃機関が運転できる燃料噴射量制御が可能となり、燃料噴射駆動回路及び燃料噴射への熱への影響を回避可能となる。従って、高電圧手段機能が故障した場合には、燃料噴射駆動回路及び燃料噴射への熱への影響を与えないThold1でも噴射可能な燃料圧力に制御すれば良い。
図10は、本発明の制御フローチャートの一例である。
以上説明した内容による、本発明の制御方法を本図10を用いて説明する。ブロック101では、高電圧手段機能が故障したか否かを判定する。ブロック101により高電圧手段機能が故障したと判定された場合には、ブロック102により高電圧による燃料噴射弁駆動電流供給を停止する。ここで、駆動停止方法については、図2及び図3で説明した通りであり、ここでの説明は必要としない。また、高電圧駆動停止は、内燃機関全ての気筒の燃料噴射弁を対象とするか、ブロック101の自己診断により特定された当該気筒のみの何れでも良いが、全ての気筒を停止する方が、内燃機関の燃料噴射制御の簡素化及び故障時の運転性を安定する(故障気筒と正常気筒の燃料噴射量制御精度の違いにより、内燃機関の運転性悪化を発生する可能性があり、全ての気筒で同じ燃料噴射制御する事で運転性安定化が可能となる)事が可能となる。次にブロック103では内燃機関の燃料圧力に基づいて、Thold1パルス幅を算出する。算出方法は燃料圧力による算出式もしくは、燃料圧力によるテーブル算出の何れでも良く、少なくても燃料圧力に基づいたThold1を求める。ブロック104では、高電圧駆動停止により燃料噴射弁の開弁時間が長くなる事による燃料噴射パルス幅補正を行う。これにより、高電圧駆動停止状態であっても所望の燃料噴射量制御が行える。
図11は、本発明の駆動回路及び燃料噴射弁の熱推定制御のフローチャートの一例を示したものである。ブロック103については、図10で説明した制御ブロック図である。ブロック111では、内燃機関の回転数(燃料噴射周期)及び、内燃機関運転時間及び、内燃機関の冷却水温度及び、Thold1パルス幅の少なくても1つ以上をパラメータとして、燃料噴射駆動回路及び燃料噴射弁の熱(自己発熱)を推定するものである。ブロック111で算出された熱推定値に基づいて、内燃機関の目標燃料圧力をブロック112で算出する。これにより、燃料噴射駆動回路及び燃料噴射弁の熱影響範囲内で設定可能な目標燃圧の上限値を設定する事ができ、必要以上に燃料圧力を低下する手段を適用することなく、より安定した内燃機関の運転状態を確保する事が可能である。ここで、燃料圧力と燃料噴射駆動回路及び燃料噴射弁の熱の関係は、図8及び図9で説明した通りである。
図12は、本発明による高電圧手段機能が故障した場合の内燃機関運転領域への効果の一例を示した図である。
図中に示した点線は、本発明を適用しない場合の高電圧手段機能が故障した場合の運転可能領域を示したものであり、点線の下側が運転可能となる。内燃回転数の回転数が高い側では、Ih1を供給する周期が速まり、その結果燃料噴射駆動回路及び燃料噴射弁の熱制限を受けてしまい、所定回転数以上の運転は許容できなくなってしまう。これは、内燃機関の走行時間が長くなるに伴い、運転可能回転数は低下する事は図8及び図9で説明した通りである。一方、本発明による運転可能領域は、図中の実線で示す。内燃機関の燃料圧力に基づいて必要最小限のIh1を供給する事により、燃料噴射駆動回路及び燃料噴射弁の熱制限を受けることもなく、内燃機関の燃料圧力を適宜制御する(Thold1必要パルス幅の長さを必要としない=噴射駆動回路及び燃料噴射弁の熱制限に掛からない範囲)事で内燃機関の運転領域を拡大する事が可能となる。併せて、本発明は内燃機関制御装置の必要部品増加やコストを上げる事無く、実現可能なものである。
本発明の内燃機関の制御装置に係る筒内噴射エンジンの制御システム図。 本発明の内燃機関の制御装置に係る燃料噴射装置の故障時制御装置の構成を示す一例。 本発明の燃料噴射弁を駆動制御する回路構成の一例を示した図。 本発明の通常時燃料噴射弁の駆動電流の一例を示した図。 本発明の前記高電圧機能が故障した時の燃料噴射駆動電流波形の一例を示した図。 本発明の燃料噴射弁駆動が正常と故障時の燃料噴射流量特性図。 本発明のThold1供給時間と燃料噴射可能の燃料圧力の関係図。 本発明のThold1パルス幅と燃料噴射弁駆動回路及び燃料噴射弁の熱の関係図。 本発明の前記高電圧手段機能した時の燃料噴射弁駆動状態と内燃機関の運転時間の関係図。 本発明の制御フローチャート図。 本発明の駆動回路及び燃料噴射弁の熱推定制御のフローチャート図。 本発明による高電圧手段機能が故障した場合の内燃機関運転領域への効果の一例。
符号の説明
13 燃料噴射弁
26 演算手段(CPU)
15a 高電圧生成回路
15b 燃料噴射弁駆動回路(Hi)
15c 燃料噴射弁駆動回路(Lo)
15d 燃料噴射弁駆動カスタムIC
26b 燃料噴射弁駆動波形指令手段

Claims (4)

  1. 筒内燃料噴射方式内燃機関の燃料噴射弁の駆動装置であって、前記燃料噴射弁の駆動装置として、燃料噴射弁に印加する電流の励起駆動部と電流保持駆動部とを有すると共に、前記励起駆動部が異常の際に前記保持駆動部により、燃料噴射弁を駆動すると共に、前記保持駆動部は電流の異なる第一の保持駆動部(Ih1)と第二の保持駆動部(Ih2)を有し、前記第一の保持駆動部(Ih1)の駆動時間を燃圧に基づいて定める事を特徴とする燃料噴射弁の駆動装置。
  2. 請求項1に記載の燃料噴射弁の駆動装置において、前記第一の駆動部は、前記第二の駆動部よりも高い電流値である事を特徴とする燃料噴射弁の駆動装置。
  3. 請求項1に記載の燃料噴射弁の駆動装置において、前記保持駆動部による燃料噴射弁駆動時間に基づいて前記保持駆動部の駆動回路の温度と燃料噴射弁の温度の何れか1つ以上を推定する手段を有し、前記温度推定値により目標燃圧を算出する事を特徴とする燃料噴射弁の駆動装置。
  4. 請求項3に記載の燃料噴射弁の駆動装置において、前記保持駆動部の駆動回路の温度と燃料噴射弁の温度の何れか1つ以上を推定する手段は、内燃機関の回転数,内燃機関の運転時間,冷却水温度の何れか1つ以上のパラメータに基づいて温度の算出をする事を特徴とする内燃機関の燃料噴射装置。
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