JP3890867B2 - 受信機および送受信機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主としてディジタル変調された信号を復調する受信機、およびディジタル変復調を行う送受信機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年の無線通信分野では、周波数の利用効率向上が期待でき、誤り訂正、データ圧縮等の信号処理との親和性が良い、LSI化が容易である、等の理由により、ディジタル通信方式が主流となっており、広く利用されている。ディジタル通信方式に対応した送受信機の構成としては、例えば特開昭55-79541号公報が開示されている。
【0003】
以下、図8を参照して、従来のディジタル送受信機における受信部の一般的な構成と動作について簡単に説明する。図8において、受信したディジタル変調信号8001は、直交検波手段801により直交周波数変換され、ベースバンド帯の同相信号(I信号)および直交信号(Q信号)が生成される。直交検波手段801の構成としては、ミキサ8011、8012、90度移相器8013、発振器8014、フィルタ8015、8016による構成がよく知られている。
【0004】
A/D変換手段802では、クロック生成手段806から出力されるサンプリングクロック8005に基づいてI信号の量子化が行われ、量子化されたディジタルI信号8002が出力される。A/D変換手段803においても、同様にサンプリングクロック8005に基づいてQ信号の量子化が行われ、量子化されたディジタルQ信号8003が出力される。この例では、サンプリングクロックは、シンボルレートの整数倍の周波数で供給されるものとする。
【0005】
タイミング推定手段804は、シンボルレートの整数倍のサンプリングレートで量子化されたディジタルI、Q信号を用いて、ディジタル変調信号8001の信号点のタイミングを推定する。ディジタル復調手段805では、推定されたタイミング情報に基づいて、量子化されたI信号、Q信号のデータのうち、信号点に最も近いサンプルデータを用いて復調を行い、復調されたデータ列8004を出力する。
【0006】
以上のような構成により、A/D変換器802、803により量子化されたディジタル値を用いて、タイミング同期、ディジタル復調が行われ、復調結果が得られる。このような構成とすることにより、A/D変換器802、803以降を全てディジタルで処理できるので、LSI化が容易になる、というメリットがある。
【0007】
ここで、A/D変換器802、803へ供給するサンプリングクロックの周波数のシンボルレートに対する比(以下、オーバサンプル数)が大きいほど、理想的な信号点に近い点でサンプルできる確率が高くなる。したがって、タイミング推定手段804において高精度なタイミング推定が可能となり、ディジタル復調手段805における受信感度性能は向上する。
【0008】
しかしながら、オーバサンプル数を大きくすると、A/D変換器802、803において高い動作性能が必要となるため、消費電流の増大や、コストの増加を招くこととなる。このため、オーバサンプル数は、それぞれの通信システムの要求仕様やコスト等のバランスを考慮して決定されることが多い。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図8のような従来のディジタル送受信機を、非常に高精度な送受信タイミングが要求される通信システムの端末として適用する場合、以下のような課題が生じる。
【0010】
システムの親局側からダウンリンク送信されたディジタル変調信号に対し、端末側では高精度にタイミング同期をとり、得られたタイミング情報に基づいてアップリンク送信のタイミングを決定する必要がある。タイミング同期を高精度に行うためには、一般的には、A/D変換器におけるオーバサンプル数を大きく設定する必要がある。例えば、シンボル周期の±1/32のタイミング精度が要求される通信システムの場合、32倍以上のオーバサンプル数がA/D変換器に要求される。これは、通常のディジタル復調機で十分な受信感度性能を得るには十分過ぎる性能であり、端末の構成上、消費電流、コストの増加等の面でデメリットが生じる。
【0011】
本発明は、ディジタル送受信機における、上記のような問題点を解消するためになされたものであり、ディジタル送受信機におけるA/D変換器、あるいはD/A変換器のサンプリングの周期を、システム的な精度仕様から要求されるものより低減し、端末の消費電流、およびコストの低減を図ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために本発明の受信機は、入力されるディジタル変調信号を直交周波数変換してベースバンド帯の同相信号(I信号)および直交信号(Q信号)を出力する直交周波数変換手段と、サンプルタイミング毎に入力信号を量子化し、量子化されたディジタル信号を出力する第1、第2のアナログ・ディジタル(A/D)変換手段と、ディジタル変調信号のシンボルタイミングを推定し、タイミング推定結果を出力するするタイミング推定手段と、ディジタルI、Q信号を用いて、ディジタル変調信号を復調し復調結果を出力するディジタル復調手段と、ディジタル変調信号のシンボルレートの整数倍のクロック信号を発生し、かつ位相制御信号に応じて位相を180度の位相差の関係で切り換え、サンプリングクロック信号として出力するクロック生成手段と、クロック信号の位相を180度の位相差で定期的に交互に切り換える位相制御信号を生成するクロック位相制御手段と、タイミング推定手段におけるタイミング推定結果を用いて、2倍の時間分解能でタイミング推定を行い、高精度タイミング推定結果を出力する高精度タイミング推定手段とを設けたものである。
【0013】
また、本発明の送受信機は、前記受信機の構成に加えて、送信データを変調し、送信I、Q信号のディジタル値を生成するディジタル変調手段と、サンプルタイミング毎にディジタル値をアナログ信号に変換して出力する、第1、第2のディジタル・アナログ(D/A)変換手段と、アナログ信号に変換された送信I信号と送信Q信号を用いて直交変調を行い送信ディジタル変調信号を出力する直交変調手段とを設けたものである。
【0014】
本発明によれば、ディジタル送受信機におけるA/D変換手段、あるいはD/A変換手段のサンプリング周波数を、システム的に要求されるタイミング精度の分解能に相当する周波数よりも低減することが可能となり、端末の消費電流、およびコストの低減を図ることが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、入力されるディジタル変調信号を直交周波数変換してベースバンド帯の同相信号(I信号)および直交信号(Q信号)を出力する直交周波数変換手段と、前記I信号とサンプリングクロック信号を入力とし、前記サンプリングクロック信号に応じたサンプルタイミング毎に前記I信号を量子化し、量子化されたディジタルI信号を出力する第1のアナログ・ディジタル(A/D)変換手段と、前記Q信号と前記サンプリングクロック信号を入力とし、前記サンプリングクロック信号に応じたサンプルタイミング毎に前記Q信号を量子化し、量子化されたディジタルQ信号を出力する第2のA/D変換手段と、前記ディジタルI信号と前記ディジタルQ信号を用いて、前記ディジタル変調信号のシンボルタイミングを推定し、タイミング推定結果を出力する第1のタイミング推定手段と、前記ディジタルI信号と前記ディジタルQ信号、および前記タイミング推定結果を用いて前記ディジタル変調信号を復調し、復調結果を出力するディジタル復調手段と、前記ディジタル変調信号のシンボルレートの整数倍のクロック信号を発生し、かつ位相制御信号に応じて位相を180度の位相差の関係で切り換え、前記サンプリングクロック信号として前記第1のA/D変換手段と前記第2のA/D変換手段へ供給する第1のクロック生成手段と、前記クロック信号の位相を180度の位相差で定期的に交互に切り換える前記位相制御信号を生成する第1のクロック位相制御手段と、前記位相制御信号により制御された位相が0度の時のタイミング推定結果と180度の時のタイミング推定結果を用いて、前記第1のタイミング推定手段の2倍の時間分解能でタイミング推定を行い、高精度タイミング推定結果を出力する高精度タイミング推定手段とを設けたものである。
【0016】
これにより、第1および第2のA/D変換手段へ供給するサンプリングクロックの位相を、180度の位相関係で定期的に交互に切り換え、各々の位相の時のタイミング推定結果を用いて高精度タイミング推定を行うという作用を有する。
【0017】
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の受信機における第1のクロック生成手段の代わりに、制御信号に応じて位相を90度単位で変更可能なクロック信号を発生する第2のクロック生成手段を設け、第1のクロック位相制御手段の代わりに、第1のタイミング推定手段において推定されたタイミング推定結果に最も近いサンプルタイミングを基準として、前記クロック信号の位相を90度進める位相制御信号と90度遅らせる位相制御信号とを定期的に交互に出力し、前記各位相制御信号を前記第2のクロック生成手段へ供給する第2のクロック位相制御手段を設けたものであり、シンボルタイミング推定手段において推定されたシンボルタイミングを基準として、サンプリングクロックの位相を、−90度と+90度で定期的に交互に切り換える、という作用を有する。
【0018】
請求項3に記載の発明は、請求項2記載の受信機における第2のクロック生成手段の代わりに、クロック信号の位相を0度から360度の間で4段階以上の複数段階で制御可能な第3のクロック生成手段を設け、第2のクロック位相制御手段の代わりに、高精度タイミング推定手段における高精度タイミング推定結果のタイミング情報を基準として、前記クロック信号の位相を90度進める位相制御信号と90度遅らせる位相制御信号とを定期的に交互に出力し、前記各位相制御信号を前記第3のクロック生成手段へ供給する第3のクロック位相制御手段を設けたものであり、サンプリングクロックの位相の制御を、請求項1および2記載の発明より高精度に制御する、という作用を有する。
【0019】
請求項4に記載の発明は、請求項1記載の受信機における第1のタイミング推定手段として、ディジタルI信号とディジタルQ信号を用いて、入力される変調信号のシンボルタイミングを推定し、タイミング推定結果と前記タイミング推定結果の信頼度情報とを出力する第2のタイミング推定手段を設け、高精度タイミング推定手段として、第1のクロック生成手段が一方の位相に制御されている間に前記第2のタイミング推定手段において推定された第1のタイミング推定結果と第1のタイミング信頼度情報と、もう一方の位相に制御されている間に推定された第2のタイミング推定結果と第2のタイミング信頼度情報とを用い、前記2通りのタイミング推定結果のうち、信頼度の高い方のタイミング推定結果を選択し、高精度タイミング推定結果として出力するタイミング推定結果選択手段を設けたものであり、サンプリングクロックの位相がそれぞれの位相状態にある間に推定されたタイミング推定結果のうち、より信頼度の高い方の推定結果を選択する、という作用を有する。
【0020】
請求項5に記載の発明は、請求項4記載の受信機における高精度タイミング推定手段として、第1のクロック生成手段おいて一方の位相に制御されている間に第2のタイミング推定手段において推定された第1のタイミング推定結果と第1のタイミング信頼度情報と、もう一方の位相に制御されている間に推定された第2のタイミング推定結果と第2のタイミング信頼度情報とを用いて、内挿補間によりタイミング推定を行い、得られた推定結果を高精度タイミング推定結果として出力するタイミング推定結果補間手段を設けたものであり、サンプリングクロックがそれぞれの位相状態にある間に推定したタイミング推定結果の信頼度情報に基づいて、得られた2通りのタイミング推定結果のうち、より理想的なタイミングに近いタイミング推定を行う、という作用を有する。
【0021】
請求項6に記載の発明は、請求項1記載の受信機において、第1のA/D変換手段から出力されるディジタルI信号の各々の前後2サンプルずつを用いて、内挿補間により補間ディジタル値を生成し、前記ディジタルI信号列の各サンプルの間に前記補間ディジタル値を挿入し、ディジタルI信号列の2倍のデータ数となる補間ディジタルI信号を出力する第1のディジタル値補間手段と、第2のA/D変換手段から出力されるディジタルQ信号に対し、前記第1のディジタル値補間手段と同様の処理を行い、ディジタルQ信号の2倍のデータ数となる補間ディジタルQ信号を出力する第2のディジタル値補間手段とを設け、ディジタル復調手段は、前記補間ディジタルI信号と前記補間ディジタルQ信号とを用いて復調を行うこととし、第1のタイミング推定手段と高精度タイミング推定手段の代わりに、前記補間ディジタルI信号と前記補間ディジタルQ信号とを用いてディジタル変調信号のシンボルタイミングを推定し、推定結果を前記ディジタル復調手段へ供給すると共に、高精度タイミング推定結果として出力する第3のタイミング推定手段を設けたものであり、補間ディジタルI信号と補間ディジタルQ信号とを用いて、復調およびタイミング推定を行う、という作用を有する。
【0022】
請求項7に記載の発明は、請求項6記載の受信機において、第1のクロック生成手段の代わりに、位相が互いに180度異なる第1のサンプリングクロックと第2のサンプリングクロックを、ともに出力する第4のクロック生成手段を設けたものであり、第1のA/D変換手段と第2のA/D変換手段へ、それぞれ位相の異なるサンプリングクロック供給する、という作用を有する。
【0023】
請求項8に記載の発明は、請求項1記載の受信機において、第1のA/D変換手段から出力されるディジタルI信号の各々の前後複数サンプルを用いて、高次の内挿補間により高次補間ディジタル値を生成し、前記ディジタルI信号の各サンプルの間に前記高次補間ディジタル値を挿入し、ディジタルI信号の2倍のデータ数となる高次補間ディジタルI信号を出力する第3のディジタル値補間手段と、第2のA/D変換手段から出力されるディジタルQ信号に対し、前記第3のディジタル値補間手段と同様の処理を行い、ディジタルQ信号の2倍のデータ数となる高次補間ディジタルQ信号を出力する第4のディジタル値補間手段とを設け、ディジタル復調手段は、前記高次補間ディジタルI信号と前記高次補間ディジタルQ信号とを用いて復調を行うこととし、第1のタイミング推定手段と高精度タイミング推定手段の代わりに、前記高次補間ディジタルI信号と前記高次補間ディジタルQ信号とを用いてディジタル変調信号のシンボルタイミングを推定し、推定結果を前記ディジタル復調手段へ供給すると共に、高精度タイミング推定結果として出力する第4のタイミング推定手段を設けたものであり、高次補間ディジタルI信号と高次補間ディジタルQ信号とを用いて、復調およびタイミング推定を行う、という作用を有する。
【0024】
請求項9に記載の発明は、請求項1記載の受信機において、動作モードと非動作モードの2通りのモード信号を定期的に切り換えて出力する制御手段を設け、第1のタイミング推定手段と高精度タイミング推定手段は、前記モード信号に応じてタイミング推定の動作/非動作を切り換えられるものとし、第1のクロック位相制御手段は、前記モード信号が動作モードの場合には、位相を0度および180度に交互に切り換える位相制御信号を出力し、前記モード信号が非動作モードの場合には、過去の前記動作モード時に前記高精度タイミング推定手段において推定された高精度タイミング推定結果のタイミングに同期した位相にクロックの位相を固定にする位相制御信号を出力するものであり、タイミング推定と位相制御を行う動作モードと、タイミング推定と位相制御ともに行わない非動作モードとを定期的に切り換える、という作用を有する。
【0025】
請求項10に記載の発明は、請求項1記載の受信機の構成に加えて、送信データを変調し、送信ディジタルI信号と送信ディジタルQ信号を生成するディジタル変調手段と、前記ディジタルI信号とサンプリングクロック信号を入力とし、前記サンプリングクロック信号に応じたサンプルタイミング毎に前記ディジタルI信号をアナログ信号に変換し、送信I信号としてを出力する第1のディジタル・アナログ(D/A)変換手段と、前記ディジタルQ信号と前記サンプリングクロック信号を入力とし、前記サンプリングクロック信号に応じたサンプルタイミング毎に前記ディジタルQ信号をアナログ信号に変換し、送信Q信号として出力する第2のD/A変換手段と、前記送信I信号と前記送信Q信号を用いて直交変調を行い、送信ディジタル変調信号を出力する直交変調手段とを設け、前記第1のD/A変換手段と前記第2のD/A変換手段へ供給する前記サンプリングクロック信号として、第1のクロック生成手段から出力され、高精度タイミング推定手段における高精度タイミング推定結果に同期した位相のクロックを、位相切り換え無しの状態で供給することとした送受信機であり、受信したディジタル変調信号から推定されたタイミング推定結果に基づいて、送信信号のサンプリングクロックのタイミングを決定し送信する、という作用を有する。
【0026】
請求項11に記載の発明は、請求項10記載の送受信機における受信機の構成として、請求項1記載の受信機の代わりに請求項4記載の受信機の構成としたものであり、受信機において、サンプリングクロックの位相が2通りの状態で推定されたそれぞれのタイミング推定結果のうち、信頼度の高い方の推定結果を用いて、送信信号のサンプリングクロックのタイミングを決定する、という作用を有する。
【0027】
請求項12に記載の発明は、請求項10記載の送受信機における受信機の構成として、請求項1記載の受信機の代わりに請求項6記載の受信機の構成としたものであり、受信機において、補間処理により2倍の個数に増えたディジタルI、Q信号を用いて推定されたタイミング推定結果に基づいて、送信信号のサンプリングクロックのタイミングを決定する、という作用を有する。
【0028】
請求項13に記載の発明は、請求項9記載の送受信機における受信機の構成として、請求項1記載の受信機の代わりに請求項7記載の受信機の構成としたものであり、受信機において、高次補間処理により2倍の個数に増えたディジタルI、Q信号を用いて推定されたタイミング推定結果に基づいて、送信信号のサンプリングクロックのタイミングを決定する、という作用を有する。
【0029】
以下、本発明の実施の形態について、図1から図7を用いて説明する。
【0030】
(実施の形態1)
図1は第1の実施の形態における受信機の構成を示し、図1において直交検波手段101は、入力されるディジタル変調信号1001を直交周波数変換してベースバンド帯の同相信号(I信号)および直交信号(Q信号)を出力するものであり、例えば図8における直交検波手段801のように構成される。本実施の形態では、ディジタル変調信号の変調方式は特に問わない。また、直交検波手段101へ入力される前に、周波数変換、増幅、不要周波数帯の信号の除去(フィルタリング)等が既に行われ、適切な入力レベル、周波数帯に設定されているものとする。
【0031】
A/D変換手段102は、サンプリングクロック1002に基づいてI信号をディジタル値に量子化し、量子化されたディジタルI信号を出力するものである。A/D変換手段103は、A/D変換手段102と同様のものであり、Q信号を量子化し、ディジタルQ信号を出力するものである。本実施の形態では、A/D変換手段102および103の変換方式、およびビット分解能については特に問わず、システム仕様から決定されるものが用いられればよい。
【0032】
図9のようにタイミング推定手段104は、ディジタルI信号とディジタルQ信号を用いて、ディジタル変調信号1001のシンボルタイミングを推定し、タイミング推定結果1003とタイミング推定結果の信頼度情報1006を出力するものであり、例えば図9に記載したように、振幅ピーク検出手段1041と振幅ピーク値出力手段1042により構成されるものとする。
【0033】
振幅ピーク検出手段1041は、ディジタルI信号とディジタルQ信号を用いて、受信信号振幅がピークとなるオーバサンプルタイミング検出し、このタイミングをシンボルタイミング推定結果1003として出力するものである。
【0034】
この際、ピーク検出は各シンボル毎に行ってもよいし、複数シンボルにわたって各オーバサンプルタイミング毎の振幅値を累積し、累積値がピークとなるオーバサンプルタイミングをシンボルタイミング推定結果1003として出力する構成としてもよい。振幅ピーク値出力手段1042は、振幅ピーク検出手段1041において受信信号振幅のピークが検出された際の振幅値を信頼度情報1006として出力するものである。
【0035】
また、受信するディジタル変調信号がバーストにより構成され、バースト内にユニークワード等の既知シンボル列が挿入されている場合には、図10のように、タイミング推定手段104は、既知シンボル列記憶手段1043、相関演算手段1044、相関ピーク検出手段1045と相関ピーク値出力手段1046により構成されるものとしてもよい。
【0036】
既知シンボル列規則手段1043は、バースト内に挿入されている既知シンボル列のベクトル情報をあらかじめ記憶しておき、必要に応じて読み出されるものである。相関演算手段1044は、ディジタルI、Q信号列と既知シンボル列との相関演算をし、相関値を出力するものである。
【0037】
相関ピーク検出手段1045は、相関演算手段1044から出力される相関値がピークとなるオーバサンプルタイミングを検出し、このタイミングをシンボルタイミング推定結果1003として出力するものである。相関ピーク値出力手段1046は、相関ピーク検出手段1045において相関値のピークが検出された際の相関値を信頼度情報1006として出力するものである。
【0038】
ディジタル復調手段105は、タイミング推定結果1003に基づき、ディジタルI、Q信号を用いてディジタル復調を行い、復調結果1004を出力するものである。本実施の形態では、復調の方式については特に問わない。
【0039】
クロック生成手段106は、変調信号のシンボルレートの整数倍のクロック信号を発生し、かつ位相制御信号に応じてクロック信号の位相を180度切り換えるものであり、例えば、基準となるクロック信号を発生する発振手段1061と、発振手段1061から出力される基準クロック信号の極性を反転し、位相が180度異なる反転クロック信号を出力する極性判定手段1062と、位相制御信号に応じて基準クロック信号と反転クロック信号のうち一方を選択して出力する入力切換手段1063により構成されるものとする。また、本実施の形態では、例として、クロック信号の周波数をシンボルレートの8倍に設定することとする。
【0040】
クロック位相制御手段107は、クロック生成手段106において発生するクロック信号の位相を定期的に交互に切り換える位相制御信号を生成するものであり、例えば、定期的にトリガ信号を出力するタイマ1071と、タイマ1071から出力されるトリガ信号に応じて、入力切換手段1063の入力を切り換える制御信号を生成し、位相制御信号として出力する切換信号生成手段1072により構成されるものとする。ここで、位相を切り換える時間間隔は、シンボル長に対して十分長い間隔であるものとし、例えば、ディジタル変調信号が時分割多重通信方式でバースト単位で送受信される場合、一バースト間隔、あるいは数バースト間隔であるものとする。
【0041】
高精度タイミング推定手段108は、クロック信号の位相が0度と180度各々の期間における、タイミング推定手段104によるタイミング推定結果1003を用いて、その2倍の時間分解能でタイミング推定を行い、高精度タイミング推定結果1005を出力するものである。本実施の形態では、位相が0度の時と180度の時の2通りのタイミング推定結果のうち、信頼度の高い方の推定結果を選択する構成とする。
【0042】
以上のように構成された受信機において、入力されるディジタル変調信号1001を直交復調し、A/D変換手段102、103でディジタル値に量子化した後、シンボルタイミング推定、ディジタル復調処理を行う動作については、従来の技術の項における図1の受信機の動作と同様である。ここでは、図1と異なる動作をする部分について説明する。
【0043】
クロック位相制御手段107において、定期的に位相切換の制御信号が出力されると、クロック生成手段106では、それに応じて入力切換手段1063の入力が切り換り、クロック信号の位相が反転する。このように定期的に位相が反転する信号をサンプリングクロックとしてA/D変換手段102および103へ供給する。
【0044】
タイミング推定手段104では、クロックの位相が0度、180度のそれぞれの場合においてシンボルタイミング推定が行われる。その推定精度は、シンボルタイミングとクロック信号の位相関係に応じて、±(サンプリング周期/2)の範囲で誤差を生じ、本実施の形態では±T/16となる。ここで、高精度タイミング推定手段108において、クロックの位相が0度の時のタイミング推定結果と180度の時のタイミング推定結果の双方を用いてタイミング推定を行うと、2倍の精度(この場合、±T/32)でタイミング推定を行うのとほぼ同等の推定精度が期待できる。
【0045】
図2において、クロックの位相が0度の時のタイミング推定結果(a)と、180度の時のタイミング推定結果(b)では、(b)の方がより理想的な信号点のタイミングに近く、推定結果の信頼度が高くなるはずである。例えば、タイミング推定手段104が振幅ピーク検出手段1041と振幅ピーク値出力手段1042による構成されているとすると、振幅ピーク値出力手段1042から出力される信頼度情報1006、すなわち振幅ピーク値が大きい方がより理想的な信号点のタイミングに近いタイミングということになる。
【0046】
以上のように本発明の実施の形態によれば、A/D変換器102、103へ供給するサンプリング・クロックの周期の2倍の時間分解能で、シンボルタイミングを推定することがことが可能となる。したがって、例えばシステム的に±T/32のタイミング精度が必要なシステムにおいても、端末のA/D変換器102、103におけるサンプリング・クロックは8倍オーバサンプリングで実現可能となり、端末の消費電流、およびコストの低減を図ることが可能となる。
【0047】
なお、本実施の形態では、クロック生成手段106を、発振手段1061と極性反転手段1062と入力切換手段1063による構成としたが、この限りではなく、クロック信号の位相を位相制御信号に応じて反転できるものであればよい。また、PLL(位相同期ループ)制御による位相制御方式によるものとしてもよい。
【0048】
また、クロックの位相を、基準となるタイミングに対して0度と180度で切り換える構成としたが、この限りではなく、例えば−90度と+90度で切り換える構成としてもよい。また、基準とするタイミングは、タイミング推定手段104において推定されたタイミングとしてもよいし、高精度タイミング推定手段108において推定されたタイミングとしてもよい。
【0049】
また、本実施の形態では、高精度タイミング推定手段108として、2通りのタイミング推定結果のうち、信頼度の高い方の推定結果を選択する構成としたが、この限りではなく、2通りのタイミング推定結果の時間的な中間点を求める構成としてもよい。
【0050】
(実施の形態2)
図3は、第2の実施の形態における受信機の構成を示し、図3において、タイミング推定結果補間手段301は、高精度タイミング推定手段として動作するものであり、タイミング推定手段104において推定した2通りのタイミング推定結果とその信頼度情報を用いて、内挿補間によりタイミング推定を行うものであり、動作の詳細については、以下で説明する。図3におけるその他の構成と動作については、図1と同様である。
【0051】
以上のように構成された受信機において、第1の実施の形態と異なる動作について、以下で説明する。今、タイミング推定手段104において、クロックの位相が一方(この場合、0度とする)の場合に得られたタイミング推定結果をt1、その信頼度情報をc1とする。また、クロックの位相がもう一方(この場合、180度とする)の場合に得られたタイミング推定結果をt2、その信頼度情報をc2とする。ここで、タイミング推定結果t1、t2は、図2に示すように、シンボルの切り換わりタイミングに最も近いサンプル点からの時間で示されるものとする。
【0052】
ディジタル変調信号1001は、BPSK変調された信号であるものとし、タイミング推定手段104におけるタイミング推定は、シンボル内の各サンプル点毎の振幅平均値が最大となる点を求めることにより行うこととし、その信頼度情報c1、c2は、振幅値により表されるものとする。内挿補間によるタイミング推定結果t0は、式(1)のようにして求めることができる。
【0053】
t0=(c1×t1+c2×t2)/(c1+c2) 式(1)
2つの信頼度情報c1、c2が、ほとんど等しい場合には、2つのタイミング推定結果t1、t2の中間点が推定結果となり、信頼度情報に差が生じている場合には、より信頼度情報の大きい方のタイミング推定結果に近い推定結果が得られることになる。
【0054】
以上のように本発明の実施の形態によれば、位相の異なる2通りのタイミング推定結果を用い、その内挿補間によりタイミング推定を行うことにより、サンプリングクロック周期よりも詳細な分解能で、かつ高精度なタイミング推定が可能となる
なお、本実施の形態では、ディジタル変調信号として、BPSK変調信号を用い、タイミング推定手段104として、最大振幅となるサンプル点を求める方法を用いたが、この限りではなく、ディジタル変調の方式に応じた、タイミング推定手段を用いてもよい。また、信頼度情報として、振幅値を用いることとしたが、この限りではなく、例えば、シンボルタイミングとして選択されたサンプル点における位相値と、理想的な位相値との誤差量を用いる構成としてもよい。
【0055】
(実施の形態3)
図4は、第3の実施の形態における受信機の構成を示し、図4において、図1の構成と異なるのは、ディジタル値補間手段401、402を設け、タイミング推定手段104と高精度タイミング推定手段108の代わりにタイミング推定手段403を設け、ディジタル復調手段105の代わりにディジタル復調手段404を設け、クロック位相制御手段107を除いた点であり、その他の構成と動作については図1と同様である。
【0056】
ディジタル値補間手段401は、A/D変換手段102から出力されるサンプル値の各々の前後2サンプルずつを用いて、内挿補間により補間ディジタル値を生成し、サンプル値の間に補間サンプル値を挿入し、補間ディジタルI信号として出力するものである。ディジタル値補間手段402は、A/D変換手段103から出力されるサンプル値を入力とし、ディジタル値補間手段402と同様の動作を行い、補間ディジタルQ信号を出力するものである。
【0057】
タイミング推定手段403は、図1のタイミング推定手段104に対して2倍のサンプル数となる補間ディジタルI、Q信号を用いてタイミング推定を行い、タイミング推定結果を高精度タイミング推定結果4001として出力するとともに、ディジタル復調手段404へ供給するものである。ディジタル復調手段404は、タイミング推定手段403から出力される高精度タイミング推定結果4001に基づき、補間ディジタルI、Q信号を用いてディジタル復調を行い、復調結果4002を出力するものである。
【0058】
以上のように構成された受信機において、第1の実施の形態と異なる動作について、以下で説明する。ディジタル補間手段401、402では、それぞれA/D変換手段102、103から出力されたディジタルI、Q信号のサンプル値(図5における●印)を用い、前後2サンプル間の内挿補間値(図5における○印)を求め、用いた2サンプル値の間に補間値を挿入し、もとの2倍のサンプル数とした補間ディジタルI、Q信号を出力する。ここで、ある時点(t=k)における前後2サンプルのI,Q値を{I(k)、Q(k)}、{I(k+1)、Q(k+1)}とすると、補間ディジタルI、Q値{I’、Q’}は、式(2)、(3)、(4)、(5)で求めることができる。
【0059】
I’(2k) =I(k) 式(2)
Q’(2k) =Q(k) 式(3)
I’(2k+1)={I(k)+I(k+1)}/2 式(4)
Q’(2k+1)={Q(k)+Q(k+1)}/2 式(5)
この補間処理は線形補間のため、真のI、Q値を求めることはできないが、若干の誤差を含む程度でI、Q値の推定が可能である。
【0060】
タイミング推定手段403、およびディジタル復調手段404では、補間処理により2倍に増えたサンプルデータを用いてタイミング推定、およびディジタル復調を行う。
【0061】
以上のように本発明の実施の形態によれば、サンプリングクロック周波数を2倍にした場合とほぼ同等の精度でタイミング推定、およびディジタル復調が可能となり、A/D変換手段におけるサンプリング周波数を従来よりも低減することが可能となり、受信機の消費電流およびコストを削減することが可能となる。
【0062】
なお、本実施の形態では、補間処理として前後2サンプルの値を用いた線形補間(2次補間)を用いることとしたが、この限りではなく、より補間処理の精度を高めるために、複数サンプルの値を用いて高次補間処理を用いることとしてもよい。
【0063】
また、本実施の形態では、A/D変換手段102および103へ供給するサンプリングクロックを同じ位相としたが、この限りではなく、例えば双方へ供給するクロックの位相を互いに180度異なる関係に設定してもよい。これにより、I、Q信号のどちらか一方でも、より理想的な信号点に近いタイミングでサンプリングされることとなり、より高精度なタイミング推定およびディジタル復調が期待できる
(実施の形態4)
図6は、第4の実施の形態における受信機の構成を示し、図6において、制御手段601は、動作モードと非動作モードの2通りのモード信号を出力し、タイミング推定手段602、高精度タイミング推定手段603、およびクロック位相制御手段604へ供給するものである。本実施の形態では、この2通りのモード信号を、定期的に交互に切り換えるものとする。ここで、定期的とは、バースト長に対して十分長く、例えば数十バースト毎に切り換えるものとする。
【0064】
タイミング推定手段602、高精度タイミング推定手段603、およびクロック位相制御手段604は、制御手段601から動作モード信号が供給される間は、それぞれ図1におけるタイミング推定手段104、高精度タイミング推定手段108、およびクロック位相制御手段107と同様の動作を行うものであり、非動作モード信号が供給される間の動作については、以下で説明する。図6におけるその他の構成と動作については図1と同様である。
【0065】
以上のように構成された受信機において、制御手段601から動作モード信号が出力されている間の動作については、図1と同様である。 制御手段601から非動作モード信号が出力されている間の動作について、以下で説明する。
【0066】
タイミング推定手段602、および高精度タイミング推定手段603では、非動作モード信号が供給されると、タイミング推定の動作を行わず推定結果を出力しない。クロック位相制御手段604では、非動作モード信号が供給されると、過去の動作モード時に高精度タイミング推定手段603において高精度タイミング推定結果が選択されていた方の位相に固定する位相制御信号を出力する。
【0067】
以上のように本発明の実施の形態によれば、非動作モード時には、動作モード時に行った高精度タイミング推定結果に基づいて、サンプリングクロックの位相が固定されるため、より正確なディジタル復調が可能となる。
【0068】
なお、本実施の形態では、制御手段601における動作モード信号と非動作モード信号の切り換えを数十バースト毎に定期的に行うこととしたが、この限りではなく、システムと受信機におけるクロックの安定度が高い場合には、切り換えの間隔を長期間にしてもよい。また、動作モード時と非動作モード時の時間は等しい必要はなく、非動作モードである時間の方が極めて長い設定としてもよい。また、動作モードの設定を、受信機の電源投入時やシステムへの初期同期試行時のみとし、一旦同期が確立した後は、非動作モードで固定することとしてもよい。また、タイミング推定手段602における信頼度情報を監視し、信頼度が低くなったときにのみ動作モードとする構成としてもよい。
【0069】
(実施の形態5)
図7は、第5の実施の形態における送受信機の構成を示し、図7において、ディジタル変調手段701は、送信データ7001をディジタル変調し、送信ディジタルI信号7002と送信ディジタルQ信号7003を生成するものである。本実施の形態では、ディジタル変調の方式は特に問わない。
【0070】
D/A変換手段702は、送信ディジタルI信号7002をサンプリングクロック毎にアナログ信号に変換して出力するものである。D/A変換手段703は、送信ディジタルQ信号7003をサンプリングクロック毎にアナログ信号に変換して出力するものである。直交変調手段704は、アナログのI信号およびQ信号を用いて直交変調を行い、ディジタル変調信号7004を出力するものである。
【0071】
クロック位相制御手段705、およびクロック生成手段706は、ディジタル変調信号1001を受信する際には、図1におけるクロック位相制御手段107、およびクロック生成手段106と同様の動作を行い、ディジタル変調信号7004を送信する際には、高精度タイミング推定手段108において推定された高精度タイミング推定結果に同期させる位相制御信号をクロック位相制御手段705において出力し、これに基づき、クロック生成手段706においてクロック信号を生成し、D/A変換手段702および703へサンプリングクロックとして供給するものである。図7におけるその他の構成と動作については図1と同様である。
【0072】
以上のように構成された送受信機において、受信、復調および高精度タイミング推定を行う動作については、図1と同様である。以下で、送信の際の動作について述べる。
【0073】
送信データ7001は、ディジタル変調手段701においてディジタル変調され、送信ディジタルI信号7002および送信ディジタルQ信号7003が生成される。これらは、それぞれD/A変換手段702および703においてアナログ信号に変換される。変換の際、サンプリングクロックはクロック生成手段706から供給されるが、その位相は、高精度タイミング推定手段108において、ディジタル変調信号1001を受信した際に推定された高精度タイミング推定結果に同期した位相を用いる。
【0074】
具体的には、タイミング推定手段104において、クロックの位相が0度の時のタイミング推定結果と、180度の時のタイミング推定結果のうち、高精度タイミング推定手段108において選択された方のクロックの位相に設定するように、クロック位相制御手段705から位相制御手段が出力され、これに応じて、位相制御されたクロック信号がクロック生成手段706から供給される。D/A変換手段702、703においてそれぞれアナログ値に変換されたI信号、およびQ信号は、直交変調手段704において直交変調され、ディジタル変調信号7004が出力される。
【0075】
以上のように本発明の実施の形態によれば、受信時に行った高精度タイミング推定の結果に基づき、送信時のサンプリングクロックの位相を決定し、送信処理を行うことにより、システムとして要求される送信タイミングの精度に対して、D/A変換手段に供給するサンプリングクロックのレートを低速に抑えることが可能となり、端末の消費電流及びコストを低減することが可能となる。
【0076】
なお、本実施の形態では、受信機を図1の構成としたが、この限りではなく、例えば図3、図4や図6の構成としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における受信機の回路系統図
【図2】本発明の第1の実施の形態におけるサンプリングタイミングの一例を示すタイミングチャート
【図3】本発明の第2の実施の形態における受信機の回路系統図
【図4】本発明の第3の実施の形態における受信機の回路系統図
【図5】本発明の第3の実施の形態におけるサンプリングタイミングと補間ディジタル値の一例を示すタイミングチャート
【図6】本発明の第4の実施の形態における受信機の回路系統図
【図7】本発明の第5の実施の形態における送受信機の回路系統図
【図8】従来の受信機の一例を示す回路系統図
【図9】タイミング推定手段の構成の一例を示した図
【図10】タイミング推定手段の構成の一例を示した図
【符号の説明】
101 直交検波手段
102、103 A/D変換手段
104 タイミング推定手段
105 ディジタル復調手段
106 クロック生成手段
1061 発振手段
1062 極性反転手段
1063 入力切換手段
107 クロック位相制御手段
1071 タイマ
1072 切換信号生成手段
108 高精度タイミング推定手段
1001 ディジタル変調信号
1002 サンプリングクロック
1003 タイミング推定結果
1004 復調結果
1005 高精度タイミング推定結果

Claims (13)

  1. 所定のサンプリングクロック信号を生成するクロック生成部と、
    変調信号の信号点の推定同期タイミングの推定に用いるサンプリングクロック信号を、前記クロック生成部で生成される第1のサンプリングクロック信号から、前記第1のサンプリングクロック信号と異なる位相のサンプリングクロック信号である第2のサンプリングクロック信号へ、切り替える入力切替部と、
    前記第1のサンプリングクロック信号に従って前記変調信号の信号点の第1の推定同期タイミングである第 1 のタイミングと、前記第2のサンプリングクロック信号に従って前記変調信号の信号点の第2の推定同期タイミングである第2のタイミングと、を推定するタイミング推定部と、
    前記第 1 のタイミングと前記第 2 のタイミングとに基づき前記変調信号の信号点の同期タイミングを推定する高精度タイミング推定部と、
    を備える受信機。
  2. さらに、前記第1のサンプリングクロック信号から前記第1のサンプリングクロック信号と異なる位相のサンプリングクロック信号である前記第2のサンプリングクロック信号を生成する位相制御部を備える請求項1記載の受信機。
  3. 前記位相制御部は、前記第1のサンプリングクロック信号の極性を反転させることで前記第2のサンプリングクロック信号を生成する請求項1記載の受信機。
  4. 前記第2のサンプリングクロック信号は、前記第1のサンプリングクロック信号との位相差が180度のクロック信号である請求項1から請求項3までのいずれかに記載の受信機。
  5. 前記高精度タイミング推定部は、前記第 1 のタイミングの尤度を示す第 1 の信頼度と前記第 2 のタイミングの尤度を示す第 2 の信頼度とに基づいて前記変調信号の信号点の同期タイミングを推定する請求項1から請求項4までのいずれかに記載の受信機。
  6. 前記高精度タイミング推定部は、前記第 1 の信頼度と前記第 2 の信頼度とのうち高い信頼度を有する、信号点の推定同期タイミングを前記変調信号の信号点の同期タイミングとす る請求項5記載の受信機。
  7. 前記高精度タイミング推定部は、第 1 の信頼度と前記第 2 の信頼度に基づいて補間処理により前記変調信号の信号点の同期タイミングを推定する請求項6記載の受信機。
  8. さらに、前記高精度タイミング推定部が前記変調信号の信号点の同期タイミングの推定を行うか否かのモード信号を出力する制御部を備える請求項1から請求項7までのいずれかに記載の受信機。
  9. 前記高精度タイミング推定部は、前記高精度タイミング推定部が前記変調信号の信号点の同期タイミングの推定を行う状態であることを示す信号である動作モード信号が前記制御部から出力されているとき、前記変調信号の信号点の同期タイミングの推定を行い、
    前記高精度タイミング推定部が前記変調信号の信号点の同期タイミングの推定を行わない状態であることを示す信号である非動作モード信号が前記制御部から出力されているとき、前記動作モードで得られる信号点の同期タイミングを、前記非動作モード信号が出力されているときの信号点の同期タイミングとする請求項8記載の受信機。
  10. 前記信号点の同期タイミングに基づいて決定されるサンプリングクロックの位相に応じて変調される変調信号を送信する送信部を備える請求項1から請求項9いずれかに記載の受信機。
  11. 前記変調信号は、デジタル変調される信号である請求項1から請求項10までのいずれかに記載の受信機。
  12. 所定のサンプリングクロック信号を生成するクロック生成ステップと、
    前記生成ステップで生成される第1のサンプリングクロック信号に従って変調信号の信 号点の第1の推定同期タイミングである第 1 のタイミングを推定する第 1 のタイミング推定ステップと、
    前記変調信号の信号点の推定同期タイミングの推定に用いるサンプリングクロック信号を、前記第1のサンプリングクロック信号から前記第1のサンプリングクロック信号と異なる位相のサンプリングクロック信号である第2のサンプリングクロック信号へ切り替える入力切替ステップと、
    前記第2のサンプリングクロック信号に従って前記変調信号の信号点の第 2 の推定同期タイミングである第2のタイミングを推定する第 2 のタイミング推定ステップと、
    前記第 1 のタイミングと前記第 2 のタイミングとに基づき前記変調信号の信号点の同期タイミングを推定する高精度タイミング推定ステップと、
    からなる受信方法。
  13. 第1のサンプリングクロック信号を生成するクロック生成部と、
    前記第1のサンプリングクロック信号から前記第1のサンプリングクロック信号と異なる位相のサンプリングクロック信号である第2のサンプリングクロック信号を生成する位相制御部と、
    デジタル変調信号のサンプリングに用いるサンプリングクロック信号を、前記第1のサンプリング信号から、前記第2のサンプリングクロック信号へ、切り替える入力切替部と、
    前記第1のサンプリングクロック信号に従ってサンプリングされる前記変調信号のサンプリング値を用いて前記変調信号の信号点の第 1 の推定同期タイミングである第 1 のタイミングと、前記第2のサンプリングクロック信号に従ってサンプリングされる前記変調信号のサンプリング値を用いて前記変調信号の信号点の第 2 の推定同期タイミングである第2のタイミングと、を推定するタイミング推定部と、
    前記第 1 のタイミングの尤度を示す第 1 の信頼度と前記第 2 のタイミングの尤度を示す第 2 の信頼度とのうち高い信頼度を有する、信号点の推定同期タイミングを前記変調信号の信号点の同期タイミングとする高精度タイミング推定部と、
    を備える受信機。
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