JP3889868B2 - ウェーハボート管理システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、各カセットスロットに一枚ずつウェーハを収納しているカセットが受け渡しステーションに設置され、移載装置が前記カセットスロットからウェーハを順次にウェーハボートのボートスロットに移載し、ウェーハが移載されたウェーハボートのウェーハの収納状態を各ボートスロットの位置に対応してウェーハの種類毎に色分けし表示器に表示するウェーハボート管理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の半導体製造装置に使用されるウェーハボート管理システムにおいては、ウェーハボートに搭載されたウェーハの管理状況を示す情報をウェーハボートステータス情報(以降、ウェーハボートステータス情報と記す)として保有している。ウェーハボート管理システムは、このウェーハボートステータス情報に基づいて、ウェーハの種類別に色分けして表示器に表示し、視覚的に分かるようにオペレータに提供している。したがって、オペレータは、ウェーハボートの所定のスロットに格納されているウェーハの種別(例えば、生産ウェーハあるいはテストウェーハ等)を表示された色によって知ることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来のウェーハボート管理システムは、ウェーハボートに搭載されたウェーハを種類別に色を変えて表示するようにしているので、ウェーハボートの所定のスロットに格納されているウェーハの種別は表示器に表示された色によって知ることができるが、ロット識別表示(LOT ID表示)がないために、そのウェーハがどのロットに属するかは判断できないという問題がある。このようにロットを判断できないために、例えば、ウェーハ搬送トラブル等により、ウェーハボートの上にあるウェーハを手動でロットの決められたカセットに戻さなければならない場合に、ウェーハの種別については正しく該当カセットに戻すことが可能であるが、ロットについて正しく該当するカセットに戻すことは非常に困難である。
【0004】
この発明は、上記の問題に鑑み、ウェーハボートに搭載されたウェーハを種類別に色を変えて表示できるとともに、それぞれのウェーハの属するロットも分かるようにロット別に表示できるウェーハボート管理システムを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前述した課題を解決するために、この発明は、各カセットスロットに一枚ずつウェーハを収納しているカセットが受け渡しステーションに設置され、移載装置が前記カセットスロットからウェーハを順次にウェーハボートの各ボートスロットに一枚ずつ移載し、ウェーハが移載されたウェーハボートのウェーハの収納状態を各ボートスロットの位置に対応してウェーハの種類毎に色分けし表示器に表示するウェーハボート管理システムにおいて、
前記各ボートスロットに格納されたウェーハが属するロットの番号とどのカセットのどのカセットスロット番号から移載されたものかを記憶するロット番号およびカセットスロット番号記憶手段と、前記表示器に色分けして表示されたウェーハの種類のうちから所望の種類が指示されると、指示された種類に対応する色以外の色を消去するとともに、指示された種類に含まれているロットの番号を前記表示器に表示する選択表示手段と、前記表示器に表示されたロット番号のうち所望のものが指示されると、指示されたロット番号に属する色以外の色を消去するロットグループ選択手段と、前記ロットグループ選択手段によって選択され残っている色の部分が指示されると、前記ロット番号およびカセットスロット番号記憶手段のデータを参照して、その残っている色の部分に対応するボートスロットに収納されたウェーハがどのカセットのどのカセットスロット番号から移載されたものかを表示するカセットスロット番号表示手段とを有する。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について添付図面に基づいて説明する。図1は、この発明に係わるウェーハボート管理システムが使用されている半導体製造装置を示すブロック図、図2は、ウェーハボートステータス情報が表示部に表示されるまでの動作を説明する図、図3は、ウェーハボートの各ボートスロットに格納されているウェーハに関して記憶部に記憶されている状態を示す図、図4は、ウェーハボートの各ボートスロットに格納されているウェーハに関する情報が表示部に表示される状態を示す図である。
【0007】
図1の半導体製造装置10において、表示部21(LCDあるいはブラウン管等)は、主制御部20から送られてくる情報を表示面に表示し、あるいは、表示面上の表示に対するオペレータからの指示を受け、その指示を主制御部20に伝達する。この例においては、オペレータからの指示は、表示面上のGUI(graphical user interface)を用いてメニュー選択、所定の画像区域の選択(例えば、所定のアイコンの選択)により実行に移されるものとする。操作部22は、キースイッチやマウスを備え、メニュー選択およびアイコン選択に関する所定の指示を主制御部20に伝達することができるようにされている。もちろん、オペレータが表示面における上述の選択部分にタッチすることによりメニュー選択等を行えるようにしてもよい。
【0008】
温度制御部23は、半導体製造装置10の各部の温度を検出し、主制御部20に伝達するとともに、主制御部20からの指示に従って各部の温度を制御する。また、ガス制御部24は、半導体製造装置10の各部のガス流量等を検出し、主制御部20に伝達するとともに、主制御部20からの指示に従って各部のガス流を制御する。搬送制御部25は、搬送装置(不図示)の各部の速度等を検出したり、ウェーハボートの収容状況を検出し、記憶部26に記憶し、それらのデータを主制御部20に伝達するとともに、主制御部20からの指示に従って搬送装置やウェーハボートを制御する。
【0009】
さらに、搬送制御部25は、搬送装置を駆動して、所定枚数(例えば、25枚)のウェーハがそれぞれのカセットスロットに1枚ずつ収納されたウェーハカセットを、一旦、受け渡しステーション(不図示)に載置させ、受け渡しステーションのカセットに収納されたウェーハを、順次にウェーハボートの各スロットに移載する。主制御部20は、上述の表示部21や操作部22からオペレータの指示を受け取ったり、半導体製造装置10の各部からそれぞれの検出するデータを受け取ったりするとともに、予め与えられたプログラムに従って、それらの指示やデータを用いて新たな指示を決定し、決定した指示を適宜に各部に伝達する。
【0010】
次に、上述のように主制御部20が各部と指示やデータの授受を行う際にウェーハボートを管理する内容について図2,図3,図4を参照しつつ説明する。図2に示されるように、オペレータが表示部21に表示されたメインメニューの中からウェーハボートステータス情報表示を選択すると、表示部21は、主制御部20に対して、ウェーハボートステータス情報を送るように要求する。この要求を受けた主制御部20は、搬送制御部25に対して、ウェーハボートステータス情報を送るように要求する。
【0011】
搬送制御部25は、図3に示されるように、ウェーハボートの各スロットに格納している各ウェーハについてスロット1情報,スロット2情報,〜,スロット200情報を記憶部26に記憶している。これらの各スロット情報には、ウェーハ種別情報、ロット番号を示すLOT ID、カセットに収納されていたときのスロット位置を示すカセットスロットNOが組になるように編集され記憶されている。主制御部20からウェーハボートステータス情報を送信すべき要求を受けた搬送制御部25は、記憶しているスロット1情報,スロット2情報,〜,スロット200情報を主制御部に送信する。主制御部20は、搬送制御部25から受け取った情報を表示部21に送信する。
【0012】
表示部21は、主制御部20から受け取ったスロット1情報,スロット2情報,〜,スロット200情報に基づいて、データの編集を行い、図4(a)のようなウェーハボートステータス情報に関するウェーハボート全体の画面を表示する。ウェーハボート全体の画面においては、ウェーハの種別は、左上の“Color Legend”における色分けによってボートスロット毎に区分される。例えば、通常の生産ウェーハであれば“Product”の下に示された色(例えば、黄色)で、テストウェーハであれば“Test”の下に示された色(例えば、赤色)で、ダミー用であれば“Fill Dummy”の下に示された色(例えば、青色と緑色)で示される。
【0013】
次に、表示部21において、“Product”の下に示された黄色が選択されると、他の色の着いた部分は消え、黄色の部分のみが残るとともに、これらのロット番号がLot1,Lot2,Lot3のように表示される。Lot1を選択すると、Lot1以外の黄色の部分は消え、図4(a)のようにウェーハボートのLot1の部分の黄色のみが残る。したがって、残った黄色の部分が生産ウェーハでLot1に属するウェーハが収納されているボートスロットの個所を示すものとなる。そこで、さらに、残った黄色の部分を選択すると、図4(b)に示されるように収納の状態がさらに詳細に表示される。
【0014】
すなわち、黄色い部分に対応するボートスロットNo.(S01,S02,〜,S200のうちの例えば、S31,S32,〜,S55)と、そのボートスロットに入っているウェーハのロット番号(Lot1)と、ウェーハがボートスロットに移載される前に収納されていたカセット(A,B,〜,NのうちのA)と、そのカセットAのカセットスロットNo.(01,02,〜,25)が対応するように表示部に表示される。したがって、この場合、ボートスロットS31からS55には、ロット番号1でカセットAのカセットスロットNo.1からNo.25までに入っていたウェーハが移載されていることが分かる。
【0015】
このように図1の実施例によれば、ウェーハボートの各ボートスロットに格納されているウェーハの種類やロットが一目で分かるとともに、ウェーハが移載されてくる前に収納されていたカセットおよびそのカセットのどのカセットスロット番号に収納されていたかも明確にできる。したがって、何らかの必要があって、ボートスロットに収納されているウェーハを元のカセットに手で戻す場合にも、誤り無く実行できる。また、このデータを用いて、移載装置が指示に従ってウェーハをカセットに戻すことも可能になる。
【0016】
【発明の効果】
以上に詳述したように、この発明に係わるウェーハボート管理システムは、移載装置を用いてカセットのカセットスロットからウェーハをウェーハボートのボートスロットに適切に移載し管理するために、前記各ボートスロットに格納されたウェーハが属するロットの番号とどのカセットのどのカセットスロット番号から移載されたものかを記憶するロット番号およびカセットスロット番号記憶手段と、前記表示器に色分けして表示されたウェーハの種類のうちから所望の種類が指示されると、指示された種類に対応する色以外の色を消去するとともに、指示された種類に含まれているロットの番号を前記表示器に表示する選択表示手段と、前記表示器に表示されたロット番号のうち所望のものが指示されると、指示されたロット番号に属する色以外の色を消去するロットグループ選択手段と、前記ロットグループ選択手段によって選択され残っている色の部分が指示されると、前記ロット番号およびカセットスロット番号記憶手段のデータを参照して、その残っている色の部分に対応するボートスロットに収納されたウェーハがどのカセットのどのカセットスロット番号から移載されたものかを表示するカセットスロット番号表示手段とを有することにより、ウェーハの種類や属するロットが一目で分かり、また、ウェーハが収容されているボートスロットと、移載される前のカセットスロットの対応が表示部において簡単に確認できる効果があり、ひいては、何らかの必要によってボートスロットから元のカセットスロットにウェーハを戻そうとする場合に、手動によっても自動によっても、これらの表示に基づいてウェーハの種類および移載される前の元のカセットのカセットスロットに関して誤りを発生させることなく正確に戻すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係わるウェーハボート管理システムが使用されている半導体製造装置を示すブロック図である。
【図2】ウェーハボートステータス情報が表示部に表示されるまでの動作を説明する図である。
【図3】ウェーハボートの各ボートスロットに格納されているウェーハに関して記憶部に記憶されている状態を示す図である。
【図4】(a)は、ウェーハボートの各ボートスロットに格納されているウェーハに関する情報が表示部に表示される状態を示す図である。
(b)は、(a)で選択されたロットの内容をさらに詳細に表示部に表示されている状態を示す図である。
【符号の説明】
10 半導体製造装置
20 主制御部
21 表示部
22 操作部
23 温度制御部
24 ガス制御部
25 搬送制御部
26 記憶部
Claims (1)
- 各カセットスロットに一枚ずつウェーハを収納しているカセットが受け渡しステーションに設置され、移載装置が前記カセットスロットからウェーハをウェーハボートの各ボートスロットに移載し、ウェーハが移載されたウェーハボートのウェーハの収納状態をウェーハの種類毎に色分け表示し、
前記表示されたウェーハの種類のうちから所定の種類が指示されると、指示された種類に対応する色以外の色を消去するようにしたことを特徴とするウェーハボート上のウェーハ表示方法。
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