JP3889183B2 - 回折条件シミュレーション装置、回折測定システムおよび結晶分析システム - Google Patents

回折条件シミュレーション装置、回折測定システムおよび結晶分析システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この出願の発明は、回折条件シミュレーション装置、回折測定システムおよび結晶分析システムに関するものである。さらに詳しくは、この出願の発明は、半導体用ウェハーやそのウェハー上に形成された薄膜等の結晶試料の構造解析、並びに構造評価に有用な、新しい回折条件シミュレーション装置、回折測定システムおよび結晶分析システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術とその課題】
従来より、物質の原子的構造の解析として、X線、または中性子線や電子線等の粒子線を結晶構造未知の結晶試料に入射し、その結晶試料によるそれら散乱線の回折現象を利用して、結晶試料の格子形や格子内の原子配列を明らかにする結晶構造解析の技術が盛んに研究・開発されてきている。たとえば、X線は結晶試料の電子密度の解析、中性子線は結晶試料の原子核位置の解析、電子線は結晶試料の電気的ポテンシャルの解析に用いられる。
【0003】
一方、既知の格子定数等の結晶情報などに基づいて、結晶固有の逆格子を算出してシミュレーションすることにより、実際の結晶試料によるBraggの回折条件であるX線等の入射角・出射角または結晶の方位角であるω角、χ角、φ角や、強度情報などを得て、結晶構造解析する回折逆格子シミュレーションもしばしば行われている。
【0004】
しかしながら、従来より知られているこのような回折逆格子シミュレーションを行う装置では、結晶試料によるBragg反射を表す逆格子点を含んだ限界球の断面を表示してはいるものの、結晶方位に従った限界球断面の連続的な回転表示が不可能であるため、所望の逆格子を迅速、且つ容易に表示させることができないといった問題があった。
【0005】
また、Bragg反射を満足する条件は、通常その逆格子ベクトルを回転軸として無数に存在するが、それらの条件全てに対する結晶の方位角が定まる。従来装置では、結晶試料のχ角が最小である反射条件、入射角と出射角とが同じである対称反射条件等に限ぎられおり、一つのBraggの回折条件に対して得られる結晶の方位角が非常に限定されたものであった。
【0006】
さらにまた、Bragg反射の強度が分からなかったり、強度が0より大きい反射(ここでは一般反射と呼ぶ)と強度が理論上0になる禁制反射との区別なしにBragg反射が表示されたりして、実際に一般反射であるのか禁制反射であるのかの選別が困難であるなど、シミュレーション表示により得られる回折情報が結晶構造解析には不十分であるといった問題もあった。
【0007】
このように従来のシミュレーション装置は、逆格子の表示や得られる回折情報に制限が多かったため、より優れた回折逆格子シミュレーションを行うことのできる装置の実現が強く望まれている。
ここで、限界球とは、図1に例示したように、結晶試料の逆格子の格子点を含む、逆格子の原点Oを中心とした半径2/λÅ-1(λは、X線または粒子線の波長である)の球のことで、結晶試料の逆格子の原点OにX線または粒子線を入射させる発生源の位置Aを中心とした半径1/λの、逆格子の原点Oを円周上に有するエワルド球(または反射球とも言う)の回転可能な範囲を示したものである。X線または粒子線の結晶試料(具体的には、結晶試料の逆格子の原点O)への入射角ωを変えると、その入射角ωに従ってエワルド球が限界球内において逆格子の原点Oを中心として回転し、エワルド球と限界球内の逆格子点とが触れたとき、つまりエワルド球の円周上に逆格子点が乗ったときに、Aからその逆格子点に向かってX線または粒子線のBragg反射が生じる。逆格子点は、通常整数であるミラー指数hklでラベルされている。
【0008】
図1に示した例では、X線または粒子線の入射はベクトルk0 で示され、入射されたX線または粒子線のBragg点からの回折線(=結晶からの出射)はベクトルkで示されており、Qによりベクトルk0 とベクトルkとの差に等しい回折ベクトルが示されている。そして、回折を起こす逆格子点は004(=hkl)とラベルされる。
【0009】
なお、上述した結晶試料のχ角およびφ角は、各々、図1に例示したように、結晶試料面に平行な軸(図中Χ軸)の周りを回転した場合の結晶試料の回転角度、および結晶試料面に垂直に立つ軸(図中Φ軸)の周りを回転した場合の結晶試料の回転角度のことを言い、X線または粒子線の結晶試料への入射角を決定するために用いられるω角とともに、結晶試料の方位を決定する角度である。
【0010】
この出願の発明は、以上の通りの事情に鑑みてなされたものであり、従来技術の問題点を解消し、様々な回折条件を満足する所望のBragg反射を逆格子を用いて迅速、且つ容易に表示することができ、結晶構造の解析、並びに構造評価に必要な回折条件を実現させることができる、新しい回折条件シミュレーション装置、回折測定システムおよび結晶分析システムを提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この出願の発明は、上記の課題を解決するものとして、結晶試料に対する逆格子を算出し、コンピュータ画面上において、結晶試料によるX線・粒子線のBragg反射条件を表示させる回折条件シミュレーション装置であって、結晶の回転に伴って回転する限界球内の逆格子点が回折面と交わる断面を、限界球の断面とともに表示させることを特徴とする回折条件シミュレーション装置(請求項1)を提供する。
【0012】
また、この出願の発明は、上記のシミュレーション装置において、逆格子の原点と任意の逆格子点を結ぶ軸のまわりで結晶を回転させた際に、Bragg反射が満足する全ての回折条件を表示させること(請求項2)や、コンピュータの画面におけるポインタの移動方向に併せて結晶が回転され、その回転に伴って限界球内の逆格子が回転すること(請求項3)や、結晶試料のω角、χ角およびφ角のいずれかの任意数値を選択することのできるスライド選択手段がコンピュータの画面上に表示されており、このスライド選択手段のスライドに併せて結晶が回転され、その回転に伴って限界球内の逆格子が回転すること(請求項4)や、限界球断面内において、各逆格子点は、各々のミラー指数とともに表示されていること(請求項5)や、結晶試料の全逆格子点の構造因子が算出されること(請求項6)や、限界球断面内において、各逆格子点は、構造因子の大きさに従って、構造因子の大きさの差異が表れるように表示されていること(請求項7)や、限界球断面内における任意の逆格子点を指定することにより、その逆格子点の構造因子が表示されること(請求項8)や、各逆格子点のミラー指数が、構造因子の大きさの順に並べられて表示されていること(請求項9)や、各逆格子点のミラー指数が、回折角の大きさの順に並べられて表示されていること(請求項10)や、任意の逆格子点のミラー指数を指定することにより、その逆格子点を含む限界球断面が表示されること(請求項11)や、各逆格子点を含むその周辺領域が拡大表示自在とされていること(請求項12)や、X線または粒子線の結晶試料への入射角、結晶試料のω角、結晶試料からの出射角、結晶試料のχ角および結晶試料のφ角の少なくとも一つが任意に入力可能とされていること(請求項13)や、任意のBragg反射が指定された後に、入力されたX線または粒子線の結晶試料への入射角、結晶試料のω角、結晶試料からの出射角、結晶試料のχ角および結晶試料のφ角のいずれか一つの角が与えられると、他の角が全て、指定されたBragg反射に対して算出されて、限界球断面内に表示されること(請求項14)や、X線または粒子線の入射および出射の方向が反転自在とされていること(請求項15)などもその態様として提供する。
【0013】
また、この発明は、上記の回折条件シミュレーション装置によりシミュレートされた回折条件を用い、その回折条件を満足するBragg反射を測定することを特徴とする回折測定システム(請求項16)、およびその態様として、Bragg反射の近傍領域をメッシュ状に測定すること(請求項17)を提供し、さらには、この回折測定システムにより測定されたBragg反射を用いて、結晶試料を分析する結晶分析システム(請求項18)をも提供する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、添付した図面に沿って実施例を示し、この出願の発明の実施の形態について詳しく説明する。
【0015】
【実施例】
図2〜4は、この発明の回折条件シミュレーション装置によるコンピュータ画面表示の一実施例を示したものであり、結晶試料としてGaN/Al2 3 を用い、入射波としてX線を用いた場合のものである。また、図5は、この発明の装置によるシミュレーション動作の全体的フローを例示したものであり、図6〜図12は、各々、図5における各動作の細かなフローを例示したものである。
【0016】
以下に、図5に例示したシミュレーション動作の大まかな流れに沿って、図6〜図12の細かなフローを用い、図2〜図4のコンピュータ画面表示例を適宜参照しながら、この発明の回折条件シミュレーション装置を詳しく説明する。
結晶試料データ作成フロー(図5 ステップ5・1)
この発明の回折条件シミュレーション装置では、混晶の場合の組成比、空間群、格子定数、結晶格子内の原子位置、温度因子、弾性定数などの結晶試料を構成する結晶固有の情報(以下、結晶情報と呼ぶ)、および試料名、試料面方位、X線または粒子線の結晶試料への入射方向などの試料の設定情報(以下、試料情報と呼ぶ)を用いて、図6に示したフローに沿って、対象結晶試料の固有の情報である全逆格子点の座標および各逆格子点の構造因子などの結晶試料データが算出される。
【0017】
より具体的には、まず、シミュレーションの対象となる結晶試料の試料情報が入力される(ステップ6・1)。
さらに、様々な結晶固有の結晶情報がデータベース化されてなる既存の結晶情報データ・ベース(この結晶情報データ・ベースは、たとえば、予め記憶手段に記憶されている)から、結晶試料を構成する結晶の結晶情報が検索される(ステップ6・2)。
【0018】
この際に、所望の結晶情報が既存結晶情報データ・ベースに存在しなければ(ステップ6・3No)、必要な結晶の結晶情報データ・ベースを新たに作成しておく(ステップ6・4)。
そして、既存の結晶情報データ・ベースから検索された結晶情報(ステップ6・3Yes)または新しく作成された結晶情報データ・ベース(ステップ6・4)からの結晶情報、および入力された試料情報(ステップ6・1)を用いて、結晶試料の限界球内の全逆格子点の座標および各逆格子点の構造因子などの結晶試料データが算出される(ステップ6・4)。つまり、試料情報により結晶試料の方位が決まり、この方位にある結晶試料の結晶試料データが結晶情報により得られる。
【0019】
ここで行われる逆格子点座標および構造因子の算出は、公知であり、逆格子点座標は、たとえば公知のUBマトリックス(またはユニオリエンテーション・マトリックスとも呼ばれる)を用いて求められ、構造因子は、空間群、格子定数、原子位置、温度因子から求められる。
回折面表示フロー(図5 ステップ5・2)
次に、結晶試料データ作成フローで算出された結晶試料データのうちの全逆格子点座標を基に、たとえば図2に示したように、結晶の回転に伴って回転する限界球内の逆格子点(3)が回折面と交わる断面が、限界球断面(2)とともにコンピュータ画面上に表示される(ステップ7・1)。ここで、結晶の回転とは、たとえば結晶方位の回転とも同一視することができる。
【0020】
すなわち、結晶試料(1)の回転に従って、つまりχ角およびφ角まで回転した結晶試料(1)により計算された回折面上の逆格子点(3)とそれを囲む限界球断面(2)とが表示されている。結晶の方位角であるχ角およびφ角を用いた回折面に乗る逆格子点(3)の計算は公知のものである。また、回折面とは、入射線ベクトルおよび出射線ベクトルがともに乗る面のことを言う。
【0021】
さらに、このような回折面内の逆格子点(3)とともに表示されている限界球断面(2)は、コンピュータの画面上におけるポインタの移動方向に併せて回転される結晶試料に基づいて計算されるようになっている(ステップ7・2・1)。
より具体的には、ポインタを移動させると、結晶試料(1)がΧ軸およびΦ軸(図1参照)の周りに軸回転されることになるため、その移動方向や移動量に従って、各軸周りの回転角度であるχ角およびφ角が変化し、χ角およびφ角の変化にあった回転を逆格子が行い、そのときの回折面上の限界球断面内(2)の逆格子点が表示されるようになっている。つまり、予め計算された結晶試料(1)の有する全逆格子点(3)の内、この回転された逆格子によって回折面上に乗る逆格子点が、回転の最中においても、常に限界球断面(2)内に表示される。
【0022】
したがって、たとえば所望の逆格子点(3)が画面上に現れた時に、ポインタの移動を止めれば、その逆格子点(3)を含んだ回折面を表示させることができる(ステップ7・3)。
このように、この発明の回折条件シミュレーション装置では、逆格子点(3)を含む回折面とともに限界球断面(2)(以後、回折面は限界球断面内にあるものとする)が、回転される結晶試料に対して回転自在に表示され、結晶試料に伴う逆格子は、ポインタの移動に沿って回転可能となっており、さらに、回転の最中も常に上述した表示がなされているため、所望の逆格子点(3)を含む回折面を迅速、且つ容易に表示させることができる。
【0023】
なお、ポインタの移動は、通常、マウスやキーボードの矢印キーなどの外部操作手段によって操作される。ポインタによる回転表示は、たとえば、ポインタが図2に例示したコンピュータ画面における逆格子点を含む回折面とともに限界球断面(2)を表示している限界球断面表示窓(21)内に位置しいてる場合においてのみ有効なものとすることが好ましい。
【0024】
また、結晶試料に伴う逆格子の回転は、たとえば、図2に例示したようにコンピュータ画面上に表示されたχ角スライド選択手段(41)およびφ角スライド選択手段(42)を介しても行うことができるようになっている(ステップ7・2・2)。
これらの各スライド選択手段(41)(42)は、ポインタやキーボードの左右矢印キーなどによってスライド可能となっており、そのスライドによって結晶試料(1)のχ角およびφ角の任意数値を選択できるようになっている。よって、ポインタや矢印キー等によるスライドに併せて、χ角およびφ角が連続変化し、逆格子が連続回転する。もちろん、上述したポインタによる回転表示と同様に、逆格子点(3)も常時表示されており、所望の逆格子点(3)を含む回折面を、限界球断面(2)とともに迅速、且つ容易に表示させることができる(ステップ7・3)。
【0025】
図2に示した例では、χ角スライド選択手段(41)およびφ角スライド選択手段(42)それぞれの近傍にχ角数値表示部(51)およびφ角数値表示部(52)が設けられており、これらχ角数値表示部(51)およびφ角数値表示部(52)各々に、各スライド選択手段(41)(42)によりスライド選択されたχ角およびφ角が表示される。
【0026】
また、ポインタの移動による逆格子の回転の際にも、その回転に従ったχ角およびφ角それぞれが、χ角数値表示部(51)およびφ角数値表示部(52)に表示させるようになっている。
このような各角の数値表示によって、どのような結晶試料(1)の方位で所望の逆格子点(3)を含む回折面が表示されるのかを容易に知ることができる。
【0027】
なお、χ角およびφ角は、任意の角度数値をキーボードやテンキーなどによって入力できる(ステップ7・2・3)ようになっていてもよいことは言うまでもなく、たとえば、上記のχ角数値表示部(51)およびφ角数値表示部(52)各々に直接数値入力を行うことができる。そして、入力された数値に従って、回折面内の逆格子点が切り換わる(ステップ7・3)。
【0028】
ところで、以上のような回折面内における逆格子点(3)は、各々、先に算出した結晶試料データである構造因子の大きさに従って、構造因子の大きさの差異が表れるように表示されていることが望ましく、たとえば、構造因子の大きさに従って各逆格子点の色が変えられて表示される。
そして、回折面内に表示されている任意の逆格子点(3)を指定すると、たとえば図2に例示したようにコンピュータ画面上に設けられた構造因子表示部(61)において、その逆格子点(3)のミラー指数hklとともに、構造因子が表示されるようにもなっている。
【0029】
また、結晶試料(1)が有する全逆格子点(3)は、構造因子の大きさの順に並べられて表示されていてもよい。この場合には、たとえば、図2に例示したようにコンピュータ画面上に設けられた逆格子点順列表示部(62)において、各逆格子点(3)のミラー指数hklおよび構造因子が、構造因子の大きさ順に表示されており、逆格子点順列表示部(62)の近傍に備えられたスクロール手段(63)によってスクロール検索することができるようにもなっている。
【0030】
この逆格子点順列表示部(62)において表示されている逆格子点(3)のミラー指数hklを選択して、たとえば設定ボタン(64)を押することにより指定すると、その逆格子点(3)を含んだ回折面を表示させることもできる。
このように各逆格子点(3)が、各々の構造因子が表示されていたり、構造因子の大きさの差異が現れるように表示されていたり、大きさ順に並べられて表示されていたりするので、各逆格子点におけるBragg反射の強度の判別が非常に容易に一見してできるようになる。
【0031】
逆格子点指定による回折条件取得フロー(図5 ステップ5・3)
さて、この発明の回折条件シミュレーション装置では、上述したようにコンピュータ画面上に表示された各逆格子点(3)を含んだ回折面を表示させ、対象とした結晶試料における各逆格子点(3)、つまりBragg反射を認識することができるだけでなく、所望の逆格子点(3)を指定することにより、その逆格子点(3)におけるBragg反射の回折条件を得ることもできる。
【0032】
より具体的には、図8に例示したフローに沿って、まず、逆格子点を指定する(ステップ8・1)。これは、前述したようにポインタの移動、スライド選択手段のスライド、あるいはχ角・φ角の数値入力によって所望の逆格子点(3)を含む回折面がすでに表示されている場合は、その回折面内の逆格子点(3)を、たとえばポインタをその逆格子点(3)のところまで持って行きマウスの左ボタンや決定キーなどで指定する。
【0033】
画面上の回折面が所望の逆格子点(3)を示していない場合には、前述したように逆格子点順列表示部(61)から所望の逆格子点ミラー指数hklを指定すると、その逆格子点(3)を含む回折面が表示される。
このように所望の逆格子点(3)が指定されると、指定時の結晶試料(1)の方位角であるφ角から結晶試料(1)の方位角であるω角、χ角、X線または粒子線(本実施例ではX線)の結晶試料(1)への入射角、および結晶試料(1)からの出射角が計算される(ステップ8・2)。この計算は公知の式を用いて行われる。
【0034】
次に、ω角、φ角、χ角、入射角、出射角が、実際にBragg反射を測定する場合においてその測定が不可能な領域であるBlind領域(22)にあるかどうかが評価される(ステップ8・3)。このBlind領域(22)は、図2に例示したように、限界球断面(2)内において、限界球断面(2)の半径を直径とした小さな二つの半円で示されている。
【0035】
Blind領域(22)にない場合には、そのままω角、φ角、χ角、入射角、出射角が回折条件として設定される(ステップ8・5)。
各角がBlind領域(22)にある場合には、入射角と出射角とが等しい対称位置で、ω角、χ角およびφ角が新たに計算されて(ステップ8・4)、それらの各角が回折条件に設定される(ステップ8・5)。
【0036】
このようにして、指定した逆格子点におけるBragg反射の回折条件が得られる。コンピュータ画面上には、図3に例示したように、指定逆格子点に向かってのBragg反射が表示される。
図3に示した例では、逆格子点−205が指定され、この逆格子点へのBragg反射が満足する回折条件としてφ角=89.02°、χ角=0.74°、入射角=105.64°、出射角=31.89°が得られており、エワルド球(71)とともに、X線の入射線(72)、出射線(73)および逆格子ベクトル(74)が回折面内に表示されている。
【0037】
なお、各逆格子点(3)は、各々へのBragg反射の回折角2θの大きさ順に並べられて、たとえば前述の逆格子順列表示部(62)に表示されもする。
さらにまた、たとえば、逆格子点(3)またはその近傍をマウスにより右クリックすると、その近傍に構造因子および2θが表示されるようになっていてもよい。
【0038】
入射角および出射角変更による回折条件取得フロー(図5 ステップ5・5)
この発明の回折条件シミュレーション装置では、さらに、回折条件を任意に変更して、新しい回折条件を取得するとともに、その回折条件を満足するBragg反射、つまり逆格子点を表示させることができる。
まず、回折条件のうちの入射角および出射角の少なくとも一つを変更して、新たな回折条件を取得する。
【0039】
図9のフローに例示したように、入射角が新たに入力された場合(ステップ9・1)は、入力された入射角からω角、χ角、φ角、出射角が計算される(ステップ9・4)。
出射角が入力された場合(ステップ9・2)には、入力出射角から入射角を算出した後(ステップ9・3)、算出入射角を用いて、ω角、χ角、φ角、出射角が計算される(ステップ9・4)。
【0040】
そして、得られたω角、χ角、φ角、入射角、出射角がBlind領域(22)にないかが評価され、Blind領域(22)にあれば再び入射角・出射角の入力がやり直され(ステップ9・5Yes)、Blind領域(22)になければ(ステップ9・5No)、各角はそのまま新しい回折条件として設定される(ステップ9・6)。
【0041】
ここで、入射角と出射角の入力は、たとえば、図2に例示したようにコンピュータ画面上において回折面内に表示されている入射線(72)または出射線(73)を画面上のポインタを介してマウスによってドラッグして変更することができる。
また、コンピュータ画面上に設けられている入射角スライド選択手段(43)および出射角スライド選択手段(44)を、マウス操作によるポインタ移動や矢印キーなどを介してスライドさせることによっても任意の入射角および出射角の選択を容易に、且つ連続的に行うことができる。
【0042】
さらにまた、入射角スライド選択手段(43)および出射角スライド選択手段(44)各々の近傍に配設されて、入射角および出射角を表示している入射角数値表示部(53)および出射角数値表示部(54)に直接角度を入力できるようにもなっている。
ω角、χ角、φ角の変更による回折条件取得フロー(図5 ステップ5・5)
ここでは、上述のように入射角および出射角を変更するのではなく、回折条件のうちのω角、χ角およびφ角の少なくとも一つを変更して、新たな回折条件を取得する。
【0043】
図10のフローに例示したように、ω角が入力されると(ステップ10・1)、入力ω角からχ角、φ角、入射角および出射角が計算される(ステップ10・4)。χ角が入力されると(ステップ10・2)、入力χ角からω角、φ角、入射角および出射角が計算される(ステップ10・5)。φ角が入力されると(ステップ10・3)、入力φ角からω角、χ角、入射角および出射角が計算される(10・6)。入力χ角からφ角、入射角および出射角が計算されて(ステップ10・3)、これらの各角が新しい回折条件として設定される(ステップ10・6)。
【0044】
これらω角、χ角およびφ角の入力は、各々、ω角スライド選択手段(45)、χ角スライド選択手段(41)およびφ角スライド選択手段(42)のスライドによる選択、あるいはω角数値表示部(55)、χ角数値表示部(51)およびφ角数値表示部(52)への直接数値入力によって行うことができる。
そして、各々入力された角および計算された角が新しい回折条件として設定される。
【0045】
以上のように回折条件が更新される度に、新しい回折条件を満足する逆格子点のBragg反射が限界球断面内に表示される。
拡大表示(図5 ステップ5・6)
この発明の回折条件シミュレーション装置では、さらに、逆格子点を拡大表示できるようになっていることが好ましい。
【0046】
たとえば、この拡大表示では、図4に例示したように、まず逆格子点を含んだ回折点周囲の領域を、画面上のポインタを介してのマウス操作などによって選択し、選択された拡大領域(81)を、画面上に設けられた拡大表示ボタン(65)を押すことにより、予め設定されているデフォルトの拡大率σz によって拡大表示できる。拡大率を変更する場合には、拡大率を入力すればよい。
【0047】
図4に示した例では、逆格子点016が指定され、逆格子点016のBragg反射が満足する回折条件がχ角=0.01°、φ角=−30.03°、入射角=86.97°、出射角=52.25°となっており、逆格子点016を含む周辺領域が、別枠としての拡大表示枠(82)内に拡大表示されている。
このような拡大表示により、近接したBragg反射間の分解能を向上させて、反射形状および結晶性を高く反映した表示を実現させることができ、結晶構造評価をより容易なものとする。
【0048】
反転表示(図5 ステップ5・7)
また、入射角と出射角の方向が反転自在とされていてもよく、たとえばコンピュータ画面上に設けられている表示反転ボタン(66)を押すことにより、任意に、且つ容易に入射角の方向および出射角の方向を反転させることができる。
結晶方位シミュレーション(図5 ステップ5・2)
さらにまた、回折条件が更新されると、新しい回折条件であるω角、χ角、φ角、入射角および出射角が試料方位に設定されて、その結晶方位が、たとえば図11に例示したように画面上に描画されるとともに、X線または粒子線の入射方向および出射方向も明示できる。
【0049】
ゴニオメータの移動(図5 ステップ5・8)
一方、この発明の回折条件シミュレーション装置が、結晶試料によるX線または粒子線のBragg反射を測定する公知の四軸型ゴニオメータを備えた回折測定システムと接続された場合では、上述したようにシミュレートされたBragg反射が起きる回折条件、つまり結晶試料のχ角、φ角、X線または粒子線の入射角(またはω角)および出射角(または回折角2θ)の値を、たとえば画面上に表示されている四軸角転送ボタン(67)を押すだけで、回折測定システムに送ることができ、そして、実際に、回折測定システムにおいて、その回折条件データを満足する回折線、つまりBragg反射を測定することもできる。
【0050】
図12および図13は、この発明の回折測定システムの一例を示したものである。
この発明の回折測定システムは、たとえばこれら図12および図13に例示したように、四つの回転軸を備えた四軸型ゴニオメータ(100)、X線を発生させるX線源(110)、回折線を検出するX線カウンタなどの検出器(120)、CPU(131)とメモリ(132)とCRTディスプレイ(133)とを有する制御用コンピュータ(130)、および四軸型ゴニオメータ(100)の各回転軸を駆動させるφ回転駆動装置(141)、χ回転駆動装置(142)、ω回転駆動装置(143)、2θ回転駆動装置(144)を備えており、その回折測定のための構成自体は公知のものであるが、上述のこの発明の回折条件シミュレーション装置からのシミュレート回折条件を利用するということに特徴があり、シミュレートされた回折条件に従って、制御用コンピュータ(130)により動作等が制御される。図13の例では、回折条件シミュレーション装置はソフトウェアとして制御用コンピュータ(130)のメモリ(132)に格納されているとする。
【0051】
より具体的には、前述したようにこの発明の回折条件シミュレーション装置により得られた回折条件であるφ角、χ角、ω角および2θは、制御用コンピュータ(130)のCPU(131)に与えられると、CPU(131)は、φ回転駆動装置(141)、χ回転駆動装置(142)、ω回転駆動装置(143)および2θ回転駆動装置(144)各々を制御して、実際のφ角、χ角、ω角および2θ各々が各シミュレート角の値と同じになるように、四軸型ゴニオメータ(100)の各軸を回転させる。
【0052】
そして、検出器アーム(121)上に設置されている検出器(120)によって、たとえば自動的に一定の空間を走査して主要な逆格子点、つまりBragg反射が検出され、その強度値は、たとえばX線強度演算回路(150)により、入射X線、結晶、および検出器からなる赤道面上で測定される。
また、この回折測定システムでは、回折条件を満足するように結晶を回転する際には、ω角、χ角およびφ角の三つの自由度があるが、回折点の設定に必要な自由度は二つである。すなわち、自由度が一つ余分にあるので、特定の反射をその散乱ベクトルの周り、つまり回折する結晶面の法線の周りに回転させて測定することが可能で、多重反射などを検出できる。
【0053】
このように、この発明の回折測定システムは、この発明の回折条件シミュレーション装置によりシミュレートされた回折条件を用いて、その回折条件を満足するBragg反射を実際に測定できる。また、実際の測定では、たとえば、Bragg反射の近傍の領域をメッシュ状に測定することも可能であることは言うまでもない。Bragg反射近傍領域のメッシュ状測定自体は公知のものであり、その測定結果は、通常、逆格子マップと呼ばれている。図14は、この発明の回折測定システムにより測定された逆格子マップの一実施例を示したものである。この図14に示した例では、結晶試料として、AlGaN/GaN薄膜試料が用いられている。
【0054】
なお、回折シミュレーション装置は、回折測定システムに、より具体的には回折測定システムの制御用コンピュータ(130)にシミュレート回折条件を与えることができればよいので、制御用コンピュータ(130)内にソフトウェアとして備えられる以外にも、別体のコンピュータ内に備えられていても、または別体の装置とされていてもよい。これらのように別体である場合には、回折測定システムの制御用コンピュータ(130)に、接続手段などを介して接続されて、シミュレート回折条件が制御用コンピュータ(130)に送信されることとなる。
【0055】
さらに、図13に例示したシステムは、測定されたBragg反射を用いて、結晶試料(200)を分析するこの発明の結晶分析システムとすることもできる。つまり、制御用コンピュータ(130)に分析手段を内蔵させておく、たとえばそのメモリ(132)に分析手段としての分析プログラムを格納させておくことにより、測定されたBragg反射を用いて、結晶試料の構造解析や評価等を行うことができる。
【0056】
もちろん、結晶分析システムは、回折測定システムとは別体として設けられていてもよく、この場合には、回折測定システムによる測定Bragg反射が結晶分析システムに接続手段等を介して送られることとなる。
また、上述したこの発明の回折測定システムおよび結晶分析システムでは、公知の四軸型ゴニオメータを備えているが、ゴニオメータが四軸型に限定されるものでないことは言うまでもなく、回折条件シミュレーション装置によりシミュレートされた回折条件、つまりφ角、χ角、ω角、2θ角を基本とし、これらの各基本角を利用して四軸以上のゴニオメータ、たとえば五軸や六軸、さらに多数軸などのゴニオメータにも対応できることは、当業者にとっても容易に理解できることである。
【0057】
なお、上述した実施例では、入射波としてX線を用いているが、X線の場合と同様に、中性子線や電子線等の粒子線に対しても優れた回折現象のシミュレートを行うことができることは言うまでもない。
また、この発明の回折条件シミュレーション装置、回折測定システムおよび結晶分析システムが対象としている結晶試料とは、あらゆる結晶化した試料であって、逆格子が表現できるもののことである。
【0058】
この発明は以上の例に限定されるものではなく、細部については様々な態様が可能である。
【0059】
【発明の効果】
以上詳しく説明した通り、この発明の回折条件シミュレーション装置によって、逆格子点を含む回折面が逆格子の連続回転に伴って表示され、また各逆格子点の構造因子も表示されるので、所望のBragg反射のシミュレーションを迅速、且つ容易に算出・表示できるだけなく、回折強度の判別や一般反射と禁制反射の区別も行うこができ、さらには、結晶試料の方位を決定するω角、χ角およびφ角、X線または粒子線の入射角および出射角を任意に指定して回折条件として制御し設定することができるので、多種多様なBragg反射を表す逆格子の表示を行うことができ、優れた結晶構造の評価および解析を実現させることができる。
【0060】
さらにまた、この発明の回折測定システムおよび結晶分析システムによって、この発明の回折条件シミュレーション装置により得られた回折条件を用いて、たとえば逆格子原点と逆格子点とを結ぶ回折ベクトルが結晶試料表面の法線方向と一致していない非対称反射や、結晶試料面へのX線または粒子線のすれすれ入射による薄膜の実際の測定、およびその測定結果を用いた結晶試料の結晶構造の解析などが極めて容易に行えるようになる。
【0061】
このように、この発明の回折条件シミュレーション装置、回折測定システムおよび結晶分析システムは、結晶構造の解析および半導体薄膜をはじめとする単結晶の構造評価に多大な効果を与えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】結晶試料の限界球およびエワルド球を例示した概念図である。
【図2】この発明の一実施例である回折条件シミュレーション装置によるコンピュータの画面表示を例示した図である。
【図3】図2の画面表示においてBragg反射の表示の一例を示した図である。
【図4】図2の画面表示においてBragg反射の拡大表示の一例を示した図である。
【図5】この発明の回折条件シミュレーション装置によるシミュレーション動作のフローを例示した図である。
【図6】結晶試料情報入力の動作フローを例示した図である。
【図7】回折面表示の動作フローを例示した図である。
【図8】回折点指定の動作フローを例示した図である。
【図9】入射角・出射角更新の動作フローを例示した図である。
【図10】χ角・Φ角更新の動作フローを例示した図である。
【図11】コンピュータ画面上における結晶方位描画の一実施例を示した図である。
【図12】四軸型ゴニオメータ、X線源および検出器の構成の一例を示した概略図である。
【図13】この発明の回折測定システムおよび結晶分析システムの一例を示した要部構成図である。
【図14】この発明の回折測定システムにより測定された逆格子マップの一実施例を示した図である。
【符号の説明】
1 結晶試料
2 限界球断面
3 逆格子点
21 限界球断面表示窓
22 Blind領域
41 χ角スライド選択手段
42 φ角スライド選択手段
43 入射角スライド選択手段
44 出射角スライド選択手段
45 ω角スライド選択手段
51 χ角数値表示部
52 φ角数値表示部
53 入射角数値表示部
54 出射角数値表示部
55 ω角数値表示部
61 構造因子表示部
62 逆格子順列表示部
63 スクロール手段
64 設定ボタン
65 拡大表示ボタン
66 表示反転ボタン
67 四軸角転送ボタン
71 エワルド球
72 入射線
73 出射線
74 逆格子ベクトル
81 拡大領域
82 拡大表示枠
100 四軸型ゴニオメータ
101 ω回転台
102 2θ回転台
110 X線源
120 検出器
130 制御用コンピュータ
131 CPU
132 メモリ
133 CRTディスプレイ
141 φ回転駆動装置
142 χ回転駆動装置
143 ω回転駆動装置
144 2θ回転駆動装置
150 X線強度演算回路
160 入力装置
200 結晶試料

Claims (18)

  1. 結晶試料に対する逆格子を算出し、コンピュータ画面上において、結晶試料によるX線・粒子線のBragg反射条件を表示させる回折条件シミュレーション装置であって、結晶の回転に伴って回転する限界球内の逆格子点が回折面と交わる断面を、限界球の断面とともに表示させることを特徴とする回折条件シミュレーション装置。
  2. 逆格子の原点と任意の逆格子点を結ぶ軸のまわりで結晶を回転させた際に、Bragg反射が満足する全ての回折条件を表示させる請求項1の回折条件シミュレーション装置。
  3. コンピュータの画面におけるポインタの移動方向に併せて結晶が回転され、その回転に伴って限界球内の逆格子が回転する請求項1または2の回折条件シミュレーション装置。
  4. 結晶試料のω角、χ角およびφ角のいずれかの任意数値を選択することのできるスライド選択手段がコンピュータの画面上に表示されており、このスライド選択手段のスライドに併せて結晶が回転され、その回転に伴って限界球内の逆格子が回転する請求項1ないし3のいずれかの回折条件シミュレーション装置。
  5. 限界球断面内において、各逆格子点は、各々のミラー指数とともに表示されている請求項1ないし4のいずれかの回折条件シミュレーション装置。
  6. 結晶試料の全逆格子点の構造因子が算出される請求項1ないし5のいずれかの回折条件シミュレーション装置。
  7. 限界球断面内において、各逆格子点は、構造因子の大きさに従って、構造因子の大きさの差異が表れるように表示されている請求項6の回折条件シミュレーション装置。
  8. 限界球断面内における任意の逆格子点を指定することにより、その逆格子点の構造因子が表示される請求項6または7の回折条件シミュレーション装置。
  9. 各逆格子点のミラー指数が、構造因子の大きさの順に並べられて表示されている請求項6ないし8のいずれかの回折条件シミュレーション装置。
  10. 各逆格子点のミラー指数が、回折角の大きさの順に並べられて表示されている請求項1ないし9のいずれかの回折条件シミュレーション装置。
  11. 任意の逆格子点のミラー指数を指定することにより、その逆格子点を含む限界球断面が表示される請求項9または10の回折条件シミュレーション装置。
  12. 各逆格子点を含むその周辺領域が拡大表示自在とされている請求項1ないし11のいずれかの回折条件シミュレーション装置。
  13. X線または粒子線の結晶試料への入射角、結晶試料からの出射角、結晶試料のω角、結晶試料のχ角および結晶試料のφ角の少なくとも一つが任意に入力可能とされている請求項1ないし12のいずれかの回折条件シミュレーション装置。
  14. 任意のBragg反射が指定された後に、入力されたX線または粒子線の結晶試料への入射角、結晶試料のω角、結晶試料からの出射角、結晶試料のχ角および結晶試料のφ角のいずれか一つの角が与えられると、他の角が全て、指定されたBragg反射に対して算出されて、限界球断面内に表示される請求項13の回折条件シミュレーション装置。
  15. X線または粒子線の入射および出射の方向が反転自在とされている請求項1ないし14のいずれかの回折条件シミュレーション装置。
  16. 請求項1ないし15のいずれかの回折条件シミュレーション装置によりシミュレートされた回折条件を用い、その回折条件を満足するBragg反射を測定することを特徴とする回折測定システム。
  17. Bragg反射の近傍領域をメッシュ状に測定することを特徴とする請求項16の回折測定システム。
  18. 請求項16または17の回折測定システムにより測定されたBragg反射を用いて、結晶試料を分析する結晶分析システム。
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