JP2583806B2 - 電子回折パターンの解析方法及び装置 - Google Patents
電子回折パターンの解析方法及び装置Info
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Landscapes
- Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、材料開発の重要な手法の一つである電子顕
微鏡を用いた材料解析を行う上で、電子回折パターンに
よる物質同定を簡単且つ迅速に行うための方法及び装置
に関するものである。
微鏡を用いた材料解析を行う上で、電子回折パターンに
よる物質同定を簡単且つ迅速に行うための方法及び装置
に関するものである。
金属を含む結晶性を有する材料の機械的、物理的、化
学的等の各種特性は母相に支配されるとともに、母相中
に析出する第2相、第3相等の存在状態によっても大き
く影響される。特性の良い材料を作り出すためには、母
相の結晶構造、集合組織、元素の分配等を適正に制御す
るのみでなく、析出する第2相等の析出物及び介在物の
種類、大きさ、形状並びにこれらが結晶粒界に存在する
か或いは結晶粒内に存在するかの分布及び母相との方位
関係等も含めて制御する必要がある。このため、これら
の析出物及び介在物を的確に分析する必要がある。
学的等の各種特性は母相に支配されるとともに、母相中
に析出する第2相、第3相等の存在状態によっても大き
く影響される。特性の良い材料を作り出すためには、母
相の結晶構造、集合組織、元素の分配等を適正に制御す
るのみでなく、析出する第2相等の析出物及び介在物の
種類、大きさ、形状並びにこれらが結晶粒界に存在する
か或いは結晶粒内に存在するかの分布及び母相との方位
関係等も含めて制御する必要がある。このため、これら
の析出物及び介在物を的確に分析する必要がある。
これらの析出物及び介在物の分析には、従来、抽出残
査分析、X線回折分析、X線マイクロアナライザー、走
査型電子顕微鏡X線分析装置等の方法があるが、いずれ
も平均の情報であったり、対象のサイズが制約される等
の一長一短があって充分とは言えなかった。
査分析、X線回折分析、X線マイクロアナライザー、走
査型電子顕微鏡X線分析装置等の方法があるが、いずれ
も平均の情報であったり、対象のサイズが制約される等
の一長一短があって充分とは言えなかった。
これらの手法に対して、電子顕微鏡による方法では、
5nm〜10μmサイズの比較的広範囲にわたって、大き
さ、形状、分布、並びに、それら領域の元素、組成、結
晶構造、結晶方位等に関する情報が得られ、これらの情
報と各種材料特性との関連を明確化することによって材
料開発に大きく貢献している。
5nm〜10μmサイズの比較的広範囲にわたって、大き
さ、形状、分布、並びに、それら領域の元素、組成、結
晶構造、結晶方位等に関する情報が得られ、これらの情
報と各種材料特性との関連を明確化することによって材
料開発に大きく貢献している。
しかしながら、電子顕微鏡による解析方法の中で重要
な手法の一つである物質を同定するための電子回折によ
る方法は、 (1) 測定物質と同一条件で測定した標準となる既知
物質(一般に既知物質としてはデバイシェラーリングパ
ターンを与える多結晶が利用され、多くは面心立方格子
である金の蒸着膜が用いられている。)の格子面間隔dS
i(Au)に対応する原点からの距離(半径)RSi(Au)を
計測し、カメラ定数Lλ(=dSi×RSi)を算出する(こ
のカメラ定数は、同一測定条件における定数とな
る。)。
な手法の一つである物質を同定するための電子回折によ
る方法は、 (1) 測定物質と同一条件で測定した標準となる既知
物質(一般に既知物質としてはデバイシェラーリングパ
ターンを与える多結晶が利用され、多くは面心立方格子
である金の蒸着膜が用いられている。)の格子面間隔dS
i(Au)に対応する原点からの距離(半径)RSi(Au)を
計測し、カメラ定数Lλ(=dSi×RSi)を算出する(こ
のカメラ定数は、同一測定条件における定数とな
る。)。
(2) 電子回折パターンの中でネットを組む3つの斑
点を選択して、各斑点と原点間の距離RXiを計測し、先
に求めてあるLλとの間で除算(di=Lλ/RXi)を行う
ことによって格子面間隔diを算出する。また、各斑点間
の角度も計測する。
点を選択して、各斑点と原点間の距離RXiを計測し、先
に求めてあるLλとの間で除算(di=Lλ/RXi)を行う
ことによって格子面間隔diを算出する。また、各斑点間
の角度も計測する。
(3) 上述の格子面間隔di及び構成元素等の情報から
物質を推定する。
物質を推定する。
(4) 測定された各斑点の格子面間隔及び斑点間の角
度が、推定物質の特定の結晶面(面指数)に対応する結
晶面間隔及び面間の角度にいずれも誤差の範囲内で合致
していること、及び、3点の面指数がベクトル和を満足
していることを夫々条件として、ネットパターンの推定
物質による回折斑点の指数づけ(結晶構造解析による物
質同定)を行う。
度が、推定物質の特定の結晶面(面指数)に対応する結
晶面間隔及び面間の角度にいずれも誤差の範囲内で合致
していること、及び、3点の面指数がベクトル和を満足
していることを夫々条件として、ネットパターンの推定
物質による回折斑点の指数づけ(結晶構造解析による物
質同定)を行う。
(5) もし合致しない場合は、逐次推定物質を変更
し、合致するまで繰り返す。
し、合致するまで繰り返す。
というプロセスで行われる。しかし、以上のプロセス
は、従来、非常に時間及び手間を要し、しかも経験を要
するという大きな問題点があった。
は、従来、非常に時間及び手間を要し、しかも経験を要
するという大きな問題点があった。
これらの物質同定に関し、従来、次のようなものが知
られている。
られている。
日本電子顕微鏡学会講演概要集(日本電子顕微鏡学会
第39回講演会)に記載の方法によれば、電子回折パター
ンを直接イメージングプレートに記録し、それを画像処
理することによって各斑点の座標を求め、計算機に保存
された物質のファイルから測定値を基に推定物質を逐次
選択しながら自動的に物質同定を行う。しかし、この方
法では、所要時間が数分と長いこと、大型計算機や画像
処理装置を使用すること等により、簡便性及び汎用性の
点で問題があった。
第39回講演会)に記載の方法によれば、電子回折パター
ンを直接イメージングプレートに記録し、それを画像処
理することによって各斑点の座標を求め、計算機に保存
された物質のファイルから測定値を基に推定物質を逐次
選択しながら自動的に物質同定を行う。しかし、この方
法では、所要時間が数分と長いこと、大型計算機や画像
処理装置を使用すること等により、簡便性及び汎用性の
点で問題があった。
カタログ(Link systems;AN 10000 Xray Microanalys
is system;Electron Diffraction Pattern Analysis Pa
ckage)記載によれば、電子顕微鏡に付属したX線分析
装置の中にソフトウエアとして組み込んだシステムがあ
るが、これも、専用装置を使用すること等により、汎用
性及び簡便性の点で問題があった。
is system;Electron Diffraction Pattern Analysis Pa
ckage)記載によれば、電子顕微鏡に付属したX線分析
装置の中にソフトウエアとして組み込んだシステムがあ
るが、これも、専用装置を使用すること等により、汎用
性及び簡便性の点で問題があった。
単行本(「電子顕微鏡の技術」朝倉書店)記載によれ
ば、回折パターンを構成する3点の斑点の中で1つを選
択した上で推定物質の結晶面を対応させる方法を採用し
ているが、この方法は、誤差を考慮すると必ずしも正し
い解が得られる保証がないという問題及び大型計算機を
使用しているために簡便性及び汎用性の点で問題があっ
た。
ば、回折パターンを構成する3点の斑点の中で1つを選
択した上で推定物質の結晶面を対応させる方法を採用し
ているが、この方法は、誤差を考慮すると必ずしも正し
い解が得られる保証がないという問題及び大型計算機を
使用しているために簡便性及び汎用性の点で問題があっ
た。
これらの物質同定は、回折斑点の測定から指数づけに
よる物質同定までの全プロセスを完全に自動化すること
が望ましい。しかし、(1)回折条件に基づく回折斑点
のずれ、(2)測定対象の内部欠陥に基づくぼやけ或い
はストリーク、(3)多重反射による余分な斑点、
(4)2個以上の結晶で構成された回折斑点のネットパ
ターン、(5)測定上の誤差、(6)結晶の格子定数が
非常に大きい場合、(7)対称性の良い結晶の場合等に
関して、仮に推定物質による指数づけによる物質同定が
できても、その結果が正しいとは限らないという問題が
常に発生する。
よる物質同定までの全プロセスを完全に自動化すること
が望ましい。しかし、(1)回折条件に基づく回折斑点
のずれ、(2)測定対象の内部欠陥に基づくぼやけ或い
はストリーク、(3)多重反射による余分な斑点、
(4)2個以上の結晶で構成された回折斑点のネットパ
ターン、(5)測定上の誤差、(6)結晶の格子定数が
非常に大きい場合、(7)対称性の良い結晶の場合等に
関して、仮に推定物質による指数づけによる物質同定が
できても、その結果が正しいとは限らないという問題が
常に発生する。
一方、必要とされるデータを入力し、入力データを満
足する候補のモデルパターン(推定物質による指数づけ
結果)を出力させ、最も妥当と考えられるモデルパター
ンを人間が選択するマンマシンタイプは問題が少ない。
足する候補のモデルパターン(推定物質による指数づけ
結果)を出力させ、最も妥当と考えられるモデルパター
ンを人間が選択するマンマシンタイプは問題が少ない。
これに関し、日本電子顕微鏡学会講演概要集(日本電
子顕微鏡学会第44回講演会、P133)記載によるパーソナ
ルコンピュータを使用した回折パターンの指数づけによ
る物質同定の方法は極めて簡便且つ汎用性もある優れた
手法であるが、(1)測定データの誤差の判定が不充分
なことによる計算時間の増大と候補のモデルパターンが
多数出現すること、及び、(2)実測のパターンと候補
のモデルパターンとの対応がCRT画面上でできないため
に正しいモデルパターンの選択に手間を要するという大
きな問題点があった。
子顕微鏡学会第44回講演会、P133)記載によるパーソナ
ルコンピュータを使用した回折パターンの指数づけによ
る物質同定の方法は極めて簡便且つ汎用性もある優れた
手法であるが、(1)測定データの誤差の判定が不充分
なことによる計算時間の増大と候補のモデルパターンが
多数出現すること、及び、(2)実測のパターンと候補
のモデルパターンとの対応がCRT画面上でできないため
に正しいモデルパターンの選択に手間を要するという大
きな問題点があった。
上述したように、電子回折パターンによって物質同定
を行うためには、電子回折パターンを構成する各斑点の
距離及び角度の正確な計測に関する計測法及び計測され
た情報を基に指数づけを簡便且つ迅速に労力を要しない
で行う処理方法、並びに、机上でできるような汎用性の
あるシステムを構築することが必要である。
を行うためには、電子回折パターンを構成する各斑点の
距離及び角度の正確な計測に関する計測法及び計測され
た情報を基に指数づけを簡便且つ迅速に労力を要しない
で行う処理方法、並びに、机上でできるような汎用性の
あるシステムを構築することが必要である。
従って、本発明の課題は、例えばデジタイザー等によ
り測定して入力した各斑点の座標情報を基に物質同定を
自動的且つ高速にしかも精度良く実行させるとともに、
CRT上に測定パターンとモデルパターンとを重ねて表示
させることにより物質同定を正確且つ簡便に行うための
方法及び装置を提供することである。
り測定して入力した各斑点の座標情報を基に物質同定を
自動的且つ高速にしかも精度良く実行させるとともに、
CRT上に測定パターンとモデルパターンとを重ねて表示
させることにより物質同定を正確且つ簡便に行うための
方法及び装置を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明の電子回折パター
ンの解析方法においては、 電子回折パターンを構成する各斑点の座標から実測ネ
ットパターンを作成し、 この実測ネットパターンから格子面間隔と各斑点間の
角度を測定し、 一方、元素分析結果等に基づいて推定した物質の格子
定数と、上記格子面間隔、上記格子面間隔の比及び上記
各斑点間の角度とから、測定時の許容誤差を考慮して、
演算によりモデル回折パターンを作成し、 このモデル回折パターンと上記実測ネットパターンと
をCRT等の表示画面上に重ねて発生させ、両者を対比さ
せて物質同定を行う。
ンの解析方法においては、 電子回折パターンを構成する各斑点の座標から実測ネ
ットパターンを作成し、 この実測ネットパターンから格子面間隔と各斑点間の
角度を測定し、 一方、元素分析結果等に基づいて推定した物質の格子
定数と、上記格子面間隔、上記格子面間隔の比及び上記
各斑点間の角度とから、測定時の許容誤差を考慮して、
演算によりモデル回折パターンを作成し、 このモデル回折パターンと上記実測ネットパターンと
をCRT等の表示画面上に重ねて発生させ、両者を対比さ
せて物質同定を行う。
また、本発明の電子回折パターンの解析装置は、 例えば電子回折パターンを記録した写真やイメージン
グプレート等の情報媒体より得られた、電子回折パター
ンを構成する各斑点の座標を入力するためのデジタイザ
ーと、 CRTと、 上記各斑点の座標に基づいて推定物質によるモデル回
折パターンを演算して作成し、このモデル回折パターン
と上記電子回折パターンの実測パターンとを上記CRT上
に重ねて表示させるための演算制御手段とを有してい
る。
グプレート等の情報媒体より得られた、電子回折パター
ンを構成する各斑点の座標を入力するためのデジタイザ
ーと、 CRTと、 上記各斑点の座標に基づいて推定物質によるモデル回
折パターンを演算して作成し、このモデル回折パターン
と上記電子回折パターンの実測パターンとを上記CRT上
に重ねて表示させるための演算制御手段とを有してい
る。
第1図は、写真のフィルムに記録された電子回折パタ
ーンの一例である。以下、この第1図の電子回折パター
ンを例として、本発明の作用を説明する。
ーンの一例である。以下、この第1図の電子回折パター
ンを例として、本発明の作用を説明する。
まず、この第1図の電子回折パターンを基に実測ネッ
トパターンを組むと、第2図に示すように、規則正しい
周期性を持っていることが分かる。そこで、この実測ネ
ットパターンの最小単位である斑点1、2、3よりなる
平行四辺形を基に指数づけを行う。
トパターンを組むと、第2図に示すように、規則正しい
周期性を持っていることが分かる。そこで、この実測ネ
ットパターンの最小単位である斑点1、2、3よりなる
平行四辺形を基に指数づけを行う。
まず、各斑点1〜3の原点からの距離Rとカメラ定数
Lλとの間で除算を行うことにより、格子面間隔(d1=
Lλ/R1、d2=Lλ/R2、d3=Lλ/R3)を夫々求める。
また、各斑点間の角度φ12、φ13を夫々計測する。
Lλとの間で除算を行うことにより、格子面間隔(d1=
Lλ/R1、d2=Lλ/R2、d3=Lλ/R3)を夫々求める。
また、各斑点間の角度φ12、φ13を夫々計測する。
次に、例えば元素分析等により求められた元素の組み
合わせから推定物質(物質名、結晶構造、格子定数等)
を選択する。
合わせから推定物質(物質名、結晶構造、格子定数等)
を選択する。
そして、選択された推定物質の面指数のデータから、
所定の許容誤差Δの範囲内で下記式(1)〜(3)を満
足する面指数を選択する。
所定の許容誤差Δの範囲内で下記式(1)〜(3)を満
足する面指数を選択する。
(1+Δ)d1≧d≧(1−Δ)d1 →h1 k1 l1を選択 ……(1) (1+Δ)d2≧d≧(1−Δ)d2 →h2 k2 l2を選択 ……(2) (1+Δ)d3≧d≧(1−Δ)d3 →h3 k3 l3を選択 ……(3) 更に、選択された面指数(h k l)の組み合わせ
の中から、下記式(4)〜(6)を満足する組み合わせ
を選択する。
の中から、下記式(4)〜(6)を満足する組み合わせ
を選択する。
(1+Δ)dj/d1≧d(hj kj lj)/ d(h1 k1 l1)≧(1−Δ)dj/d1 ……(4) (h3 k3 l3)=(h1 k1 l1)+ (h2 k2 l2) ……(5) |φ1j+Δφ|≧|φ(h1 k1 l1; hj kj lj)≧|φ1j−Δφ| ……(6) 但し、j=2,3である。また、Δ及びΔφは許容誤差
である。
である。
このとき、面指数を選択する上で上記式(1)〜
(3)において従来のように単に格子面間隔の絶対値の
みで選択した場合には、カメラ定数等の誤差によって多
くの候補が選択される結果、候補数が増大し、更には計
算時間も増大した。そこで、本発明においては、上記式
(4)にて示すように、各3点の面間隔の比で面指数選
択の基準として導入した結果、飛躍的に精度が向上する
とともに、計算時間も短縮した。面間隔の比は同一フィ
ルム上の相対的な測定結果であるため、角度の測定値と
ともに信頼性が高い。
(3)において従来のように単に格子面間隔の絶対値の
みで選択した場合には、カメラ定数等の誤差によって多
くの候補が選択される結果、候補数が増大し、更には計
算時間も増大した。そこで、本発明においては、上記式
(4)にて示すように、各3点の面間隔の比で面指数選
択の基準として導入した結果、飛躍的に精度が向上する
とともに、計算時間も短縮した。面間隔の比は同一フィ
ルム上の相対的な測定結果であるため、角度の測定値と
ともに信頼性が高い。
なお、上記式(6)において求める面間の角度φ
1j(j=2,3)は下記式(7)により計算して求める。
1j(j=2,3)は下記式(7)により計算して求める。
S11=b2c2sin2α S22=a2c2sin2β S33=a2b2sin2γ S12=abc2(cosα cosβ−cosγ) S23=a2bc(cosβ cosγ−cosα) S13=ab2c(cosγ cosα−cosβ) a、b、c、α、β、γは推定物質の格子定数であ
る。以上のプロセスを指数づけと称する。
る。以上のプロセスを指数づけと称する。
もし、選択した結晶面を含め、条件が合致しない場合
には、まず許容誤差の変更により、更には推定物質の変
更により、合致するものを試行錯誤的に求めていく。
には、まず許容誤差の変更により、更には推定物質の変
更により、合致するものを試行錯誤的に求めていく。
条件に合致した面指数(h k l)の組み合わせを
基にして、下記式(8)〜(10)より晶帯軸(u v
w)を計算する。
基にして、下記式(8)〜(10)より晶帯軸(u v
w)を計算する。
uh1+vk1+wl1=0 ……(8) uh2+vk2+wl2=0 ……(9) uh3+vk3+wl3=0 ……(10) そして、計算して求めたuvw及び推定物質の格子定数
を用いてモデル回折パターン作図のための各面指数に対
応する座標を計算する。
を用いてモデル回折パターン作図のための各面指数に対
応する座標を計算する。
そして、CRTにこのモデル回折パターンを作図すると
ともに実測ネットパターンも作図し、両者を同時に表示
して比較し、これらを照合することによって、マッチン
グするモデル回折パターンを決定する。従来はCRT表示
がモデル回折パターンのみであったため、マッチングの
是非を判定するのに経験と時間を要した。
ともに実測ネットパターンも作図し、両者を同時に表示
して比較し、これらを照合することによって、マッチン
グするモデル回折パターンを決定する。従来はCRT表示
がモデル回折パターンのみであったため、マッチングの
是非を判定するのに経験と時間を要した。
もし両者のパターンがマッチングしない場合には、許
容誤差を変更し、更には、推定物質の変更により、改め
て指数づけから実行し、合致するパターンを選択する。
容誤差を変更し、更には、推定物質の変更により、改め
て指数づけから実行し、合致するパターンを選択する。
以上に説明した動作を第3図のフローチャートに示
す。
す。
第4図に、上述した本発明の動作を実行するための解
析装置の構成を示す。
析装置の構成を示す。
写真やイメージングプレート等に記録された電子回折
パターンの各斑点の座標は、例えば画像処理による座標
検出或いは直接的にマイクロメーター付の拡大鏡又はデ
ジタイザー1で読み取られ、演算制御手段2に入力され
る。演算制御手段2には、例えば、入力された上記座標
を記憶するための外部記憶装置であるディスクメモリ3
が接続されている。推定物質のデータ等もこのディスク
メモリ3に記憶されている。演算制御手段2は、元素分
析等により推定された推定物質のデータをディスクメモ
リ3から読み出す。そして、上述したモデル回折パター
ンの作成処理を行い、得られたモデル回折パターンと電
子回折パターンの実測ネットパターンをCRT4に重ねて表
示させる。
パターンの各斑点の座標は、例えば画像処理による座標
検出或いは直接的にマイクロメーター付の拡大鏡又はデ
ジタイザー1で読み取られ、演算制御手段2に入力され
る。演算制御手段2には、例えば、入力された上記座標
を記憶するための外部記憶装置であるディスクメモリ3
が接続されている。推定物質のデータ等もこのディスク
メモリ3に記憶されている。演算制御手段2は、元素分
析等により推定された推定物質のデータをディスクメモ
リ3から読み出す。そして、上述したモデル回折パター
ンの作成処理を行い、得られたモデル回折パターンと電
子回折パターンの実測ネットパターンをCRT4に重ねて表
示させる。
実施例1 鉄鋼中の析出物の電子顕微鏡像を第5図に示す。ま
た、その電子回折パターン及び実測ネットパターンを夫
々第6図(a)及び(b)に示す。更に、この電子回折
パターンのネットを組む斑点の座標測定データを下記表
1に示す。
た、その電子回折パターン及び実測ネットパターンを夫
々第6図(a)及び(b)に示す。更に、この電子回折
パターンのネットを組む斑点の座標測定データを下記表
1に示す。
電子顕微鏡付属の元素分析装置によれば、この析出物
は金属元素として鉄とクロムから構成されており、この
物質として、(Cr,Fe)7C3(六方晶系 a=13.982 c
=4.5065)或いはM(Fe,Cr)23C6(面心立方晶系 a
=10.6214)の2種類が予想された。そこで、この測定
値を基に、本発明の方法により指数づけを実行すると、
(Cr,Fe)7C3では合致せず、候補パターンが得られなか
った。
は金属元素として鉄とクロムから構成されており、この
物質として、(Cr,Fe)7C3(六方晶系 a=13.982 c
=4.5065)或いはM(Fe,Cr)23C6(面心立方晶系 a
=10.6214)の2種類が予想された。そこで、この測定
値を基に、本発明の方法により指数づけを実行すると、
(Cr,Fe)7C3では合致せず、候補パターンが得られなか
った。
即ち、第7図の演算結果に示すように、実測ネットパ
ターンを構成する3つの斑点の格子面間隔d(スポット
1=3.781、スポット2=3.192、スポット3=2.041)
の各々に対して誤差(5%)の範囲で候補の面指数を選
択した結果、スポット1に対しては2個の、スポット2
に対しては1個の、スポット3に対しては11個の候補が
得られた。次に、これらの候補に対して格子面間隔の比
及び角度に対して夫々誤差(5%、2度)を考慮して、
前述した式(4)〜式(6)に従い演算を行った結果、
いずれの組み合わせも満足せず、従って、モデルの回折
パターンは得られなかった。
ターンを構成する3つの斑点の格子面間隔d(スポット
1=3.781、スポット2=3.192、スポット3=2.041)
の各々に対して誤差(5%)の範囲で候補の面指数を選
択した結果、スポット1に対しては2個の、スポット2
に対しては1個の、スポット3に対しては11個の候補が
得られた。次に、これらの候補に対して格子面間隔の比
及び角度に対して夫々誤差(5%、2度)を考慮して、
前述した式(4)〜式(6)に従い演算を行った結果、
いずれの組み合わせも満足せず、従って、モデルの回折
パターンは得られなかった。
これに対して、M(Fe,Cr)23C6を推定物質にした場
合は候補のモデル回折パターンが得られた。
合は候補のモデル回折パターンが得られた。
即ち、第8図に示すように、スポット1に対しては1
個の、スポット2に対しては2個の、スポット3に対し
ては2個の面指数が得られた。次に、これらの候補に対
して、前述した式(4)〜式(6)に従って演算を行っ
た結果、2組の候補(uvw=1 −1 0 及び 1
−1 −4)が得られた。
個の、スポット2に対しては2個の、スポット3に対し
ては2個の面指数が得られた。次に、これらの候補に対
して、前述した式(4)〜式(6)に従って演算を行っ
た結果、2組の候補(uvw=1 −1 0 及び 1
−1 −4)が得られた。
そこで、このuvw及び前述の格子定数を用いて座標を
演算し、モデルの回折パターンを、第9図(a)及び
(b)に示すように、実測パターンと重ねてCRT画面上
に表示させた。両図において、小さい丸がモデルパター
ン、大きい丸が実測ネットパターンである。両者を比較
すると、第9図(b)では余分のスポットが存在して合
致せず、第9図(a)においてよく合致していることが
明白である。
演算し、モデルの回折パターンを、第9図(a)及び
(b)に示すように、実測パターンと重ねてCRT画面上
に表示させた。両図において、小さい丸がモデルパター
ン、大きい丸が実測ネットパターンである。両者を比較
すると、第9図(b)では余分のスポットが存在して合
致せず、第9図(a)においてよく合致していることが
明白である。
このことから、本物質はM(Fe,Cr)23C6の[1 −
1 −4]と決定することができた。
1 −4]と決定することができた。
このように、本発明の方法によれば、特に経験を有さ
なくても物質の同定が可能である。なお、このときの所
要時間は約1分で、人手による処理時間の1/10以下であ
った。即ち、本発明の方法は、処理が簡単且つ迅速であ
るとともに、誰にでも正しく物質同定が行えるという特
徴を有する。
なくても物質の同定が可能である。なお、このときの所
要時間は約1分で、人手による処理時間の1/10以下であ
った。即ち、本発明の方法は、処理が簡単且つ迅速であ
るとともに、誰にでも正しく物質同定が行えるという特
徴を有する。
実施例2 鉄鋼中の析出物の電子顕微鏡像を第10図に示す。ま
た、その電子回折パターン、実測ネットパターン、元素
分析結果を夫々第11図(a)〜(c)に示す。更に、こ
の電子回折パターンのネットを組む斑点の座標測定デー
タを下記表2に示す。 表2 No. r d値 角度 1 12.76 3.69 0.0 2 25.99 1.81 52.0 3 20.74 2.27 81.0 4 22.55 2.08 113.2 5 12.37 3.80 −179.4 6 26.35 1.78 −128.0 7 20.95 2.24 −99.5 8 22.83 2.06 −66.6 電子顕微鏡付属の元素分析装置によれば、この析出物
は鉄とニオビウムから構成されており、推定物質とし
て、Fe2Nb(六方晶系 a=4.82 c=7.87)、M(Fe,
Nb)6C(面心立方晶系 a=11.08)が予想された。そ
こで、この測定値を基に、本発明の方法により指数づけ
を実行すると、第12図に示すように、M(Fe,Nb)6Cで
は合致せず、候補パターンが得られなかった。
た、その電子回折パターン、実測ネットパターン、元素
分析結果を夫々第11図(a)〜(c)に示す。更に、こ
の電子回折パターンのネットを組む斑点の座標測定デー
タを下記表2に示す。 表2 No. r d値 角度 1 12.76 3.69 0.0 2 25.99 1.81 52.0 3 20.74 2.27 81.0 4 22.55 2.08 113.2 5 12.37 3.80 −179.4 6 26.35 1.78 −128.0 7 20.95 2.24 −99.5 8 22.83 2.06 −66.6 電子顕微鏡付属の元素分析装置によれば、この析出物
は鉄とニオビウムから構成されており、推定物質とし
て、Fe2Nb(六方晶系 a=4.82 c=7.87)、M(Fe,
Nb)6C(面心立方晶系 a=11.08)が予想された。そ
こで、この測定値を基に、本発明の方法により指数づけ
を実行すると、第12図に示すように、M(Fe,Nb)6Cで
は合致せず、候補パターンが得られなかった。
しかし、第13図に示すように、Fe2Nbでは、uvw:[−
3 −4 −1]と[0 1 −1]の2種類の候補パ
ターンが得られた。そこで、各々のuvw及び格子定数を
用いて座標を算出し、第14図に示すように、この2種類
のモデル回折パターンを夫々実測ネットパターンととも
にCRT画面上に表示させて比較した。その結果、第14図
(a)に示すuvw:[−3 −4 −1]ではよく合致す
るのに対し、第14図(b)のuvw:[0 1 −1]の場
合には余分のスポットが存在して合致しないことが明ら
かである。従って、この電子回折パターンは、Fe2Nb
[−3 −4 −1]であると決定できた。これらの所
要時間は約1分であり、人手による時間の1/10以下であ
った。即ち、本発明の方法によれば、正しい物質同定を
簡単且つ迅速に行うことができる。
3 −4 −1]と[0 1 −1]の2種類の候補パ
ターンが得られた。そこで、各々のuvw及び格子定数を
用いて座標を算出し、第14図に示すように、この2種類
のモデル回折パターンを夫々実測ネットパターンととも
にCRT画面上に表示させて比較した。その結果、第14図
(a)に示すuvw:[−3 −4 −1]ではよく合致す
るのに対し、第14図(b)のuvw:[0 1 −1]の場
合には余分のスポットが存在して合致しないことが明ら
かである。従って、この電子回折パターンは、Fe2Nb
[−3 −4 −1]であると決定できた。これらの所
要時間は約1分であり、人手による時間の1/10以下であ
った。即ち、本発明の方法によれば、正しい物質同定を
簡単且つ迅速に行うことができる。
鉄鋼中の第2相である各種析出物の材料中の挙動は大
きく材料特性を支配し、従って、これらの物質を決定す
ることは材料開発において重要な意義を持つ。実施例で
述べたように、電子顕微鏡による元素分析結果のみでは
これらの物質の同定は困難であるが、電子回折を併用す
ることにより正確な同定ができる。従来これらの物質の
同定に当たっては、手計算或いは大型計算機や特別な処
理装置を使用したケースが多く、簡便性、迅速性及び汎
用性に問題が多かった。また、測定した回折パターンと
物質同定によって得られたモデルの回折パターンとを同
一のCRT画面上に重ね表示できないため、比較照合が困
難であり、経験のない人が使用する上で問題があった。
きく材料特性を支配し、従って、これらの物質を決定す
ることは材料開発において重要な意義を持つ。実施例で
述べたように、電子顕微鏡による元素分析結果のみでは
これらの物質の同定は困難であるが、電子回折を併用す
ることにより正確な同定ができる。従来これらの物質の
同定に当たっては、手計算或いは大型計算機や特別な処
理装置を使用したケースが多く、簡便性、迅速性及び汎
用性に問題が多かった。また、測定した回折パターンと
物質同定によって得られたモデルの回折パターンとを同
一のCRT画面上に重ね表示できないため、比較照合が困
難であり、経験のない人が使用する上で問題があった。
本発明は、これら従来の問題点を解決したもので、本
発明によって、回折パターンの測定から物質同定までの
処理を簡便且つ迅速にしかも特に経験を要さずに机上で
行えるようになった。特にこれらの処理においてはパー
ソナルコンピュータの活用が大きく、本発明の方法は、
その機種を問わず活用することができる。
発明によって、回折パターンの測定から物質同定までの
処理を簡便且つ迅速にしかも特に経験を要さずに机上で
行えるようになった。特にこれらの処理においてはパー
ソナルコンピュータの活用が大きく、本発明の方法は、
その機種を問わず活用することができる。
以上のように、本発明は、電子顕微鏡を活用した材料
の開発に大きく貢献するものである。
の開発に大きく貢献するものである。
第1図は電子回折パターンの一例を示す概略図、第2図
は第1図の電子回折パターンの実測ネットパターンを示
す概略図、第3図は本発明の処理手順を示すフローチャ
ート、第4図は本発明による電子回折パターン解析装置
の構成の一例を示すブロック図、第5図は実施例1にお
ける鉄鋼中の析出物の電子顕微鏡による粒子構造を示す
写真、第6図(a)は第5図の析出物の電子回折パター
ンを示す概略図、第6図(b)は同上の実測ネットパタ
ーンを示す概略図、第6図(c)は同上の元素分析結果
を示すグラフ、第7図は実施例1における1つの推定物
質に対する演算結果を示す説明図、第8図は実施例1に
おける別の推定物質に対する演算結果を示す説明図、第
9図(a)及び(b)は実施例1においてCRT画面上に
モデル回折パターンと実測ネットパターンとを重ねて表
示した状態を各々示す概略図、第10図は実施例2におけ
る鉄鋼中の析出物の電子顕微鏡による粒子構造を示す写
真、第11図(a)〜(c)は第6図(a)〜(c)に対
応する実施例2における概略図及びグラフ、第12図は実
施例2における1つの推定物質に対する演算結果を示す
説明図、第13図は実施例2における別の推定物質に対す
る演算結果を示す説明図、第14図(a)及び(b)は実
施例2においてCRT画面上にモデル回折パターンと実測
ネットパターンとを重ねて表示した状態を夫々示す概略
図である。 なお、図面に用いた符号において、 1……デジタイザー 2……演算制御手段 3……ディスクメモリ 4……CRT である。
は第1図の電子回折パターンの実測ネットパターンを示
す概略図、第3図は本発明の処理手順を示すフローチャ
ート、第4図は本発明による電子回折パターン解析装置
の構成の一例を示すブロック図、第5図は実施例1にお
ける鉄鋼中の析出物の電子顕微鏡による粒子構造を示す
写真、第6図(a)は第5図の析出物の電子回折パター
ンを示す概略図、第6図(b)は同上の実測ネットパタ
ーンを示す概略図、第6図(c)は同上の元素分析結果
を示すグラフ、第7図は実施例1における1つの推定物
質に対する演算結果を示す説明図、第8図は実施例1に
おける別の推定物質に対する演算結果を示す説明図、第
9図(a)及び(b)は実施例1においてCRT画面上に
モデル回折パターンと実測ネットパターンとを重ねて表
示した状態を各々示す概略図、第10図は実施例2におけ
る鉄鋼中の析出物の電子顕微鏡による粒子構造を示す写
真、第11図(a)〜(c)は第6図(a)〜(c)に対
応する実施例2における概略図及びグラフ、第12図は実
施例2における1つの推定物質に対する演算結果を示す
説明図、第13図は実施例2における別の推定物質に対す
る演算結果を示す説明図、第14図(a)及び(b)は実
施例2においてCRT画面上にモデル回折パターンと実測
ネットパターンとを重ねて表示した状態を夫々示す概略
図である。 なお、図面に用いた符号において、 1……デジタイザー 2……演算制御手段 3……ディスクメモリ 4……CRT である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小松 肇 神奈川県川崎市中原区井田1618番地 新 日本製鐵株式會社第1技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭64−17368(JP,A) 特開 昭59−163548(JP,A) 特開 平4−296432(JP,A)
Claims (2)
- 【請求項1】電子回折パターンを構成する各斑点の座標
から実測ネットパターンを作成し、 この実測ネットパターンから格子面間隔と各斑点間の角
度を測定し、 一方、元素分析結果等に基づいて推定した物質の格子定
数と、上記格子面間隔、上記格子面間隔の比及び上記各
斑点間の角度とから、測定時の許容誤差を考慮して、演
算によりモデル回折パターンを作成し、 このモデル回折パターンと上記実測ネットパターンとを
表示画面上に重ねて発生させ、両者を対比させて物質同
定を行う電子回折パターンの解析方法。 - 【請求項2】電子回折パターンを構成する各斑点の座標
を入力するためのデジタイザーと、 CRTと、 上記各斑点の座標に基づいて推定物質によるモデル回折
パターンを演算して作成し、このモデル回折パターンと
上記電子回折パターンの実測パターンとを上記CRT上に
重ねて表示させるための演算制御手段とを有する電子回
折パターンの解析装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2327433A JP2583806B2 (ja) | 1990-05-16 | 1990-11-28 | 電子回折パターンの解析方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12575290 | 1990-05-16 | ||
JP2-125752 | 1990-05-16 | ||
JP2327433A JP2583806B2 (ja) | 1990-05-16 | 1990-11-28 | 電子回折パターンの解析方法及び装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0473849A JPH0473849A (ja) | 1992-03-09 |
JP2583806B2 true JP2583806B2 (ja) | 1997-02-19 |
Family
ID=26462086
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2327433A Expired - Fee Related JP2583806B2 (ja) | 1990-05-16 | 1990-11-28 | 電子回折パターンの解析方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2583806B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004264260A (ja) * | 2003-03-04 | 2004-09-24 | Kyocera Corp | 電子回折パターンの解析方法及び解析装置 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4833905B2 (ja) * | 2007-04-13 | 2011-12-07 | 新日本製鐵株式会社 | 結晶方位決定装置 |
-
1990
- 1990-11-28 JP JP2327433A patent/JP2583806B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004264260A (ja) * | 2003-03-04 | 2004-09-24 | Kyocera Corp | 電子回折パターンの解析方法及び解析装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0473849A (ja) | 1992-03-09 |
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