JP3888796B2 - 出隅部形成金具及び該金具を使用した出隅部構造 - Google Patents
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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建物の出隅部分に2枚の建築板を角度をなして取り付けて出隅部を形成することのできる出隅部形成金具及び該金具を使用した出隅部構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
窯業系建築板を建物の外壁に使用する場合、建物出隅部には、図8に示すような同質材からなる専用の出隅柱Aが取り付けられる。その製造に当たっては、外装材の製造工場において、図9aに示すように、所定の外装材1から、所要幅の出隅構成材1a、1aを切り出し、それぞれの一方側の長辺を45度にカットしてテーパカット部2、2とし(図9b)、該テーパカット部2同志を接着及び必要に応じて鋲止め3して(図9c)、角度不変の状態に一体化(図9d)するようにしている。また、必要に応じ、突き合わせた稜線部分を平坦な面取部5とすること、さらには、側面側を適度の角度のカット面6とすることも行われる(図9e)。その後に、側面部7の塗装や、面取部5やカット面6の補修塗装や、はみ出した接着剤の除去などの作業を行い、製品としての出隅柱Aが作られる。
【0003】
建物出隅部の現場施工に当たっては、先ず、該当する建物出隅部に前記出隅柱を取り付ける。外壁部分に留め付けるべき建築板を所定の長さに切断し、それを既に取り付けてある出隅柱の両端に適当な隙間(例えば10mm程度)をとって留め付ける。その後で、前記隙間部に、ハットジョイナーを使用してシーリング材が打設される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、出隅柱の製造には多くの工程を必要とする。さらに、後作業として、側面部7、面取部5やカット面6の補修塗装や、はみ出した接着剤の除去などの作業を必要とする。また、左右の出隅構成材1a、1aを接合する接着剤の養生にも長時間(1日程度)がかかり、生産性は低い。建物出隅部の現場施工に当たっても、表面から釘打ちなどによって出隅柱を柱に留め付けることが多く、留め付け後に、打ち付けた釘頭の補修塗装も必要となる。出隅柱と建築板の間の隙間に打設されるシーリング材も外壁意匠としては好ましいものではない。シーリング材の経年変化も避けられず、補修が必要となる。このように、出隅柱の製造及び建物出隅部構造の構築には多くの手間を要し、また工期も長くなっており、必然的に、生産及び施工コストアップ原因となっている。
【0005】
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであり、その目的は、製作容易な出隅柱を提供し、該出隅柱を使用することで建物出隅部の現場施工を容易となし、かつ、意匠的にも優れた出隅部を形成することのできる出隅部形成金具及び該金具を使用した出隅部構造を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するための本発明による出隅部形成金具は、建物の出隅部分に2枚の建築板を角度をなして取り付けて出隅部を形成するのに用いる出隅部形成金具であって、第1の取り付け金具と第2の取り付け金具とを備え、前記第1の取り付け金具は、形成しようとする出隅部の角度と実質的に同じ角度で交叉する一対の基板と、該交叉する一対の基板の稜線部分に位置していて出隅部を形成する2枚の建築板の対向する側縁をそれぞれ係止することができるようにされた対をなす第1の係止部、とを備えており、前記第2の取り付け金具は、前記第1の取り付け金具の前記基板に対して係脱可能であり、かつ、前記出隅部を形成する2枚の建築板の前記第1の係止部と係止している側縁とは反対側の側縁を係止することができるようにされた第2の係止部を備えていることを特徴とする。
【0007】
好ましい態様において、前記第2の取り付け金具は、前記出隅部を形成する建築板に隣接して配置される建築板の一方の側縁を係止することができるようにされた第3の係止部を備えていることを特徴とする。
また、本発明による出隅部構造は、上記の出隅部形成金具が、その一対の基板を柱などに打ち付けることにより建物の出隅部分に固定され、出隅部を形成する2枚の建築板が一方の側縁が前記第1の取り付け金具に備えた前記第1の係止部によって、また、他方の側縁が前記第2の取り付け金具に備えた前記第2の係止部によって、それぞれ係止されており、かつ、そのように係止した状態で前記第2の取り付け金具が前記第1の取り付け金具に固定されていることを特徴とする。
【0008】
本発明によれば、出隅部構造を構築するに際して、出隅部分に角度をなして取り付けるべき2枚の建築板の建物への留め付けは、当該建築板を直接釘打ちするなどの手段により留め付けるのではなく、建物と建築板との間に前記出隅部形成金具を介在して行われる。また、該出隅部形成金具への建築板の固定は、前記第1の取り付け金具に備えた第1の係止部と前記第2の取り付け金具に備えた第2の係止部とに当該建築板の両側縁を係止することによって行われる。
【0009】
従って、従来のように、出隅部を構成する建築板の表面に留め付け用の釘頭が表れることはなく、補修塗装などの作業を回避できる。2枚の建築板の突き合わせ部の位置決めは前記第1の取り付け金具に備えた第1の係止部により行われるので、従来のように2枚の建築板の突き合わせ部を接着剤により固定することは不要となり、はみ出した接着剤の除去などの作業は必要となり、また、接着剤の養生も不要となる。
【0010】
また、出隅部を構成する建築板の両側縁は、前記第1の取り付け金具に備えた第1の係止部と前記第2の取り付け金具に備えた第2の係止部とにより外側から覆われた状態で留め付けられ、出隅部の外観はもっぱら前記第1及び第2の係止部の外観意匠に依存する。そのために、従来のように、2枚の建築板の突き合わせ部の面取り作業や、側面部のカット作業は不要となり、また、後作業としての補修塗装なども不要となる。
【0011】
好ましい態様において、出隅部を形成する建築板に隣接して配置される建築板の一方側の側縁は、前記第2の取り付け金具に形成した第3の係止部によって係止される。そのために、従来のように、出隅部を形成する建築板とそれに隣接して配置される建築板との間にシーリング材を打設することは不要であり、シーリング材に起因する外壁意匠の低下は回避され、また、シーリング材の経年変化に伴う補修も不要となる。
【0012】
それらにより、本発明によれば、建物出隅部構造の構築は作業的にきわめて容易となり、工程数も少なくなり工期も短縮できる。それにより、施工コストも低減する。しかも、水密性良好な出隅部構造となっているので、雨水の浸入の恐れは全くない。
前記第1の取り付け金具及び第2の取り付け金具は、押出成形法などにより容易に製造することができ、また、第1及び第2の係止部の形状及び外観意匠も容易に任意のものとすることができる。そのために、従来工法によるものと比べ、各段に意匠性の高い建物出隅部構造を構築することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態を説明する。図において、図1は第1の取り付け金具10と第2の取り付け金具30を示す斜視図、図2は図1に示す第1の取り付け金具10と第2の取り付け金具30を用いて建物の出隅部に施工する出隅柱を製造する方法を説明する図、図3は本発明により構築された出隅部構造を示す図、図4は本発明により構築された出隅部構造の他の例を示す図、図5は本発明により構築された出隅部構造のさらに他の例を示す図、図6は第1の取り付け金具10の第1の係止部の他の形態を示す部分拡大図、図7は第2の取り付け金具30の他の形態を示す部分拡大図、及び、図8は従来の出隅柱Aを示す斜視図、図9は従来の出隅柱Aの製造工程を説明する図である。
【0014】
なお、以下の説明では、留め付けようとする2枚の出隅用建築板40は、図2、図3に示すように、一方の側縁41を45度の角度にカットし、他方の側縁には切り欠き42が形成されているものとする。すなわち、この例では、形成しようとする出隅部の角度は90度(45度+45度)であり、第1の取り付け金具10を構成する一対の基板は90度の角度又は90度より若干小さい角度で交叉する。
【0015】
第1の取り付け金具10は、鉄板、鋼板、アルミ板などを曲げ加工あるいは押し出し加工などによって成形された、鏡面対称であり、左右で一対をなす2枚の板部材10a、10bをスポット溶接などによって接合一体化したものとして構成される。なお、2枚の板部材10a、10bが接合された状態となるように一体成形することも可能である。また、2枚の板部材10a、10bの横幅と長さは留め付けようとする出隅用建築板40の寸法に応じて定められるが、通常、幅10cm程度、長さ300cm程度である。
【0016】
一方の板部材10aについて説明する。該板部材10aは、方形状の基板11と、該基板11の一方の側縁から45度の角度で斜め上方に折曲した傾斜側面部12と、該傾斜側面部12の先端から前記基板11とほぼ90度をなすようにして立ち上がる第1の立ち上がり部13と、該第1の立ち上がり部13の先端から前記基板11側に向けてかつ基板11と平行となるように折曲する前面平板部14と、該前面平板部14の先端から前記基板11にほぼ90度をなすように基板11に向けて折曲する第2の立ち上がり部15とを備える。それにより、本発明でいう第1の係止部を形成している。
【0017】
前記傾斜側面部12の幅は、留め付けようとする建築板40の前記45度の角度にカットした側縁41の幅と実質的に同じである。また、前記第1の立ち上がり部13と第2の立ち上がり部15とは同じ高さとされ、又は、第2の立ち上がり部15が第1の立ち上がり部13より若干低い高さとされ、いずれにしろ、好ましくは数mm程度である。
前記基板11は、さらに、前記一方の側縁側に近接した部分を断面コ字状に折曲していて、そこに長手方向に延びる深さ数mm程度の凹溝16を形成しており、さらに、該凹溝16の側方には、同様に数mm程度落とし込まれた金具受け部分17を形成している。該金具受け部分17の側縁はコ字状の起伏部18とされている。前記金具受け部分17における起伏部18の近くには、起伏部18に沿って多数の釘孔19が穿設されており、それより内側にも同様な止め穴20が多数穿設されている。
【0018】
もう一方の板部材10bは、上記の板部材10aと鏡面対称形に作られており、2枚の板部材10a、10bは、それぞれの傾斜側面部12部分を突き合わせた状態で、その部分を例えばスポット溶接などにより止め付けられて一体化され、本発明でいう「第1の取り付け金具10」が構成される。
第2の取り付け金具30も、第1の取り付け金具10と同様に、鉄板、鋼板、アルミ板などを曲げ加工あるいは押し出し加工などによって成形される。第2の取り付け金具30は、第1の取り付け金具10の前記金具受け部分17に入り込むことのできる下面板31と該下面板31と平行である上面板32とを備え、下面板31と上面板32との間には、前記出隅用建築板40の切り欠き42を形成した側の側縁が入り込み、そこに係止されるようにされた、凸部33aと凹部33bとからなる係止部34が形成されている。前記係止部34は本発明でいう第2の係止部を形成する。また、前記下面板31には、建築板40を留め付けた状態で前記第1の取り付け金具10に穿設した前記止め穴20に対応する位置に、止め穴35が穿設されている。
【0019】
この例において、第2の取り付け金具30の前記上面板32は、前記凹部33bの後端を越えてさらに後方に延出しており、その後端部分は下面板31に向けた立ち上がり部36とされている。この部分と下面板31とは本発明でいう第3の係止部を構成するものであり、この部分に、出隅部を形成する建築板40に隣接して配置される建築板40aの一方の側縁が差し込まれ、係着される。
【0020】
この出隅部形成金具を用いて、出隅柱を製造する方法について説明する。図2に示すように、スポット溶接などにより予め一体化された第1の取り付け金具10を用意する。一方で、留め付けようとする建築板40の切り欠き42を形成した側の側縁を前記第2の取り付け金具30の凸部33aと凹部33bとからなる係止部34(第2の係止部)に差し込んだものを用意し(図2での下方の図参照)、その状態の建築板40の前記45度にカットした側の側縁41側を、第1の取り付け金具10の傾斜側面部12、第1の立ち上がり部13、前面平板部14、第2の立ち上がり部15とで形成される前記第1の係止部に挿入する。挿入後、前記第1の取り付け金具10に穿設した止め穴20と第2の取り付け金具30の下面板31に穿設した止め穴35との間に、リベットなどの適宜の止め具72を打ち込み固定する(図2での左側の図参照)。同じことを第1の取り付け金具10の左右の基板10a、10bに対して行うことにより、留め付けようとする出隅用建築板40は90度の角度をなして留め付けられ、出隅柱が構築される。なお、通常、この組付けは工場で行われるが、施工現場で行うこともできる。
【0021】
そのようにして作られた出隅柱は施工現場に搬入され、図3に示すように、建物(不図示)の出隅部に位置する柱70、70に対して、第1の取り付け金具10の前記起伏部18に沿って穿設された多数の釘孔19に釘71を打ち込むことにより建物側に取り付けられる。次に、第2の取り付け金具30に形成した前記第3の係止部を利用して、隣接して配置される建築板40aの一方の側縁を差し込み、以下、従来と同様な方法により、壁面の建築板を留め付けていく。なお、前記のように、第1の取り付け金具10は基板11に凹溝16を有しており、図3に示すように、その部分は建築板40の裏面に接しない。そのために、建築板40の裏面に不陸があるような場合でも、その留め付けが容易となると共に、該凹溝16と建築板40の裏面とで形成される空所は通気路あるいは通水路として機能するので、裏面に湿気が溜まるのも阻止できる。
【0022】
さらに、建築板40の表面に接する部分には立ち上がり片15、立ち上がり部37を形成しているので、雨水の浸入を阻止することができる。また、隣接する建築板40aの側縁は、第2の取り付け金具30に形成した第3の係止部を構成する前記凹部33bの端面に衝接して保持されるので、ここでも裏面に雨水が回り込むのは阻止される。
【0023】
図4は、本発明による出隅部形成金具を使用して製造した出隅柱を用いた出隅部構造の他の実施の形態を示しており、ここでは、建築板40、40aとして表面にエンボス加工45を施したものを用いると共に、前記第1、第2、第3の係止部と係合する部分を薄い部分46とし、第1及び第2の取り付け金具10、30が建築板40の表面よりも突出するのを防いでいる。これにより、出隅部構造の一層高い外観意匠が得られる。
【0024】
図5は、本発明による出隅部形成金具を使用して製造した出隅柱を用いた出隅部構造のさらに他の実施の形態を示しており、ここでは、出隅用建築板40、40aとして、一方の側縁41は45度の角度にカットされているが、他方の側縁は単に90度の断面とされているものを留め付けている。この場合には、図示のように、第2の取り付け金具30の表面側の構成(すなわち、第2の係止部と第3の係止部の構成)を、断面U字状をなす同一形状の部分34a、34aとすることができ、第2の取り付け金具30の成形加工が容易化する。
【0025】
図6は、第1の取り付け金具10における第1の係止部の他の実施の形態を示しており、図6aでは、第1の係止部をなす前記前面平板部14に縦縞模様などの模様14aを付している。図6bでは、第1の係止部をなす部分、すなわち、図1〜図5で説明したものにおける第1の立ち上がり部13、前面平板部14、第2の立ち上がり部15とを、全体として滑らかな弧状に形成すると共に、その表面に縦縞模様などの模様14aを付している。図6a、bのようにすることにより、建築板表面意匠と第1の取り付け金具10の表面意匠との不連続性を解消する、あるいは、両者間に積極的な識別性を持たせる、ことなどが可能となり、出隅部の稜線部分(コーナー部)の外観意匠を高めることができる。また、図6bに示す弧状形成部の曲率半径を大きくとった場合には、出隅用建築板40の側縁41を45度カット面とすることなく、直切り状態の建築板40をそのまま第1の係止部にはめ込むことも可能である。
【0026】
図7は、第2の取り付け金具30における上面板32部分の他の実施の形態を示しており、前記上面板32部分に縦縞模様などの模様32aを付している。この模様32aを、前記図6aに示した第1の取り付け金具10の前面平板部14に付した模様14aとすることにより、構築される壁面全体の外面意匠性は一層向上させることができる。
【0027】
以上の説明は、本発明による出隅部形成金具及び該金具を使用して製造した出隅柱を用いた出隅部構造のいくつかの実施の形態にすぎず、他に多くの変形例が存在する。例えば、「第1の取り付け金具10」を鏡面対称形に作られた2枚の板部材10a、10bをスポット溶接などにより一体化して形成したが、全体を一体のものとして当初から製造するようにしてもよい。あるいは、90度で交叉する左右の基板を一体物として、あるいは溶着などにより一体に予め形成し、その稜線線部分に、前記第1の係止部に相当する部材を溶着などにより一体化してもよい。さらに、建物の構造によっては、左右の基板が鏡面対称の構造ではなく、異なった構造であってもよい。
また、基板相互の交叉角度が90度であることも例示であって、建物側の要求により、任意の角度(鋭角、鈍角いずれでもよい)で交叉するものであってよい。その場合には、出隅用建築板も、一側縁のカット角度を前記の角度に合わせてカットしたものが用いられる。
【0028】
【発明の効果】
本発明による出隅部形成金具を用いることにより、出隅材用建築板の製造が容易となり、また、該建築板を用いての建物出隅部の現場施工も簡素化される。さらに、意匠的にも優れた出隅部を形成することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の取り付け金具と第2の取り付け金具を示す斜視図。
【図2】図1に示す第1の取り付け金具と第2の取り付け金具を用いて出隅用建築板を留め付けて出隅柱を製造する方法を説明する図。
【図3】本発明により構築された出隅部構造を示す図。
【図4】本発明により構築された出隅部構造の他の例を示す図。
【図5】本発明により構築された出隅部構造のさらに他の例を示す図。
【図6】第1の取り付け金具における第1の係止部の他の形態を示す部分拡大図。
【図7】第2の取り付け金具の他の形態を示す部分拡大図。
【図8】従来の出隅柱を示す斜視図。
【図9】従来の出隅柱の製造工程を説明する図。
【符号の説明】
10…出隅部形成金具を構成する第1の取り付け金具、11…基板、30…第2の取り付け金具、40…出隅用建築板、40a…隣接して留め付ける建築板
【発明の属する技術分野】
本発明は、建物の出隅部分に2枚の建築板を角度をなして取り付けて出隅部を形成することのできる出隅部形成金具及び該金具を使用した出隅部構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
窯業系建築板を建物の外壁に使用する場合、建物出隅部には、図8に示すような同質材からなる専用の出隅柱Aが取り付けられる。その製造に当たっては、外装材の製造工場において、図9aに示すように、所定の外装材1から、所要幅の出隅構成材1a、1aを切り出し、それぞれの一方側の長辺を45度にカットしてテーパカット部2、2とし(図9b)、該テーパカット部2同志を接着及び必要に応じて鋲止め3して(図9c)、角度不変の状態に一体化(図9d)するようにしている。また、必要に応じ、突き合わせた稜線部分を平坦な面取部5とすること、さらには、側面側を適度の角度のカット面6とすることも行われる(図9e)。その後に、側面部7の塗装や、面取部5やカット面6の補修塗装や、はみ出した接着剤の除去などの作業を行い、製品としての出隅柱Aが作られる。
【0003】
建物出隅部の現場施工に当たっては、先ず、該当する建物出隅部に前記出隅柱を取り付ける。外壁部分に留め付けるべき建築板を所定の長さに切断し、それを既に取り付けてある出隅柱の両端に適当な隙間(例えば10mm程度)をとって留め付ける。その後で、前記隙間部に、ハットジョイナーを使用してシーリング材が打設される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、出隅柱の製造には多くの工程を必要とする。さらに、後作業として、側面部7、面取部5やカット面6の補修塗装や、はみ出した接着剤の除去などの作業を必要とする。また、左右の出隅構成材1a、1aを接合する接着剤の養生にも長時間(1日程度)がかかり、生産性は低い。建物出隅部の現場施工に当たっても、表面から釘打ちなどによって出隅柱を柱に留め付けることが多く、留め付け後に、打ち付けた釘頭の補修塗装も必要となる。出隅柱と建築板の間の隙間に打設されるシーリング材も外壁意匠としては好ましいものではない。シーリング材の経年変化も避けられず、補修が必要となる。このように、出隅柱の製造及び建物出隅部構造の構築には多くの手間を要し、また工期も長くなっており、必然的に、生産及び施工コストアップ原因となっている。
【0005】
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであり、その目的は、製作容易な出隅柱を提供し、該出隅柱を使用することで建物出隅部の現場施工を容易となし、かつ、意匠的にも優れた出隅部を形成することのできる出隅部形成金具及び該金具を使用した出隅部構造を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するための本発明による出隅部形成金具は、建物の出隅部分に2枚の建築板を角度をなして取り付けて出隅部を形成するのに用いる出隅部形成金具であって、第1の取り付け金具と第2の取り付け金具とを備え、前記第1の取り付け金具は、形成しようとする出隅部の角度と実質的に同じ角度で交叉する一対の基板と、該交叉する一対の基板の稜線部分に位置していて出隅部を形成する2枚の建築板の対向する側縁をそれぞれ係止することができるようにされた対をなす第1の係止部、とを備えており、前記第2の取り付け金具は、前記第1の取り付け金具の前記基板に対して係脱可能であり、かつ、前記出隅部を形成する2枚の建築板の前記第1の係止部と係止している側縁とは反対側の側縁を係止することができるようにされた第2の係止部を備えていることを特徴とする。
【0007】
好ましい態様において、前記第2の取り付け金具は、前記出隅部を形成する建築板に隣接して配置される建築板の一方の側縁を係止することができるようにされた第3の係止部を備えていることを特徴とする。
また、本発明による出隅部構造は、上記の出隅部形成金具が、その一対の基板を柱などに打ち付けることにより建物の出隅部分に固定され、出隅部を形成する2枚の建築板が一方の側縁が前記第1の取り付け金具に備えた前記第1の係止部によって、また、他方の側縁が前記第2の取り付け金具に備えた前記第2の係止部によって、それぞれ係止されており、かつ、そのように係止した状態で前記第2の取り付け金具が前記第1の取り付け金具に固定されていることを特徴とする。
【0008】
本発明によれば、出隅部構造を構築するに際して、出隅部分に角度をなして取り付けるべき2枚の建築板の建物への留め付けは、当該建築板を直接釘打ちするなどの手段により留め付けるのではなく、建物と建築板との間に前記出隅部形成金具を介在して行われる。また、該出隅部形成金具への建築板の固定は、前記第1の取り付け金具に備えた第1の係止部と前記第2の取り付け金具に備えた第2の係止部とに当該建築板の両側縁を係止することによって行われる。
【0009】
従って、従来のように、出隅部を構成する建築板の表面に留め付け用の釘頭が表れることはなく、補修塗装などの作業を回避できる。2枚の建築板の突き合わせ部の位置決めは前記第1の取り付け金具に備えた第1の係止部により行われるので、従来のように2枚の建築板の突き合わせ部を接着剤により固定することは不要となり、はみ出した接着剤の除去などの作業は必要となり、また、接着剤の養生も不要となる。
【0010】
また、出隅部を構成する建築板の両側縁は、前記第1の取り付け金具に備えた第1の係止部と前記第2の取り付け金具に備えた第2の係止部とにより外側から覆われた状態で留め付けられ、出隅部の外観はもっぱら前記第1及び第2の係止部の外観意匠に依存する。そのために、従来のように、2枚の建築板の突き合わせ部の面取り作業や、側面部のカット作業は不要となり、また、後作業としての補修塗装なども不要となる。
【0011】
好ましい態様において、出隅部を形成する建築板に隣接して配置される建築板の一方側の側縁は、前記第2の取り付け金具に形成した第3の係止部によって係止される。そのために、従来のように、出隅部を形成する建築板とそれに隣接して配置される建築板との間にシーリング材を打設することは不要であり、シーリング材に起因する外壁意匠の低下は回避され、また、シーリング材の経年変化に伴う補修も不要となる。
【0012】
それらにより、本発明によれば、建物出隅部構造の構築は作業的にきわめて容易となり、工程数も少なくなり工期も短縮できる。それにより、施工コストも低減する。しかも、水密性良好な出隅部構造となっているので、雨水の浸入の恐れは全くない。
前記第1の取り付け金具及び第2の取り付け金具は、押出成形法などにより容易に製造することができ、また、第1及び第2の係止部の形状及び外観意匠も容易に任意のものとすることができる。そのために、従来工法によるものと比べ、各段に意匠性の高い建物出隅部構造を構築することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態を説明する。図において、図1は第1の取り付け金具10と第2の取り付け金具30を示す斜視図、図2は図1に示す第1の取り付け金具10と第2の取り付け金具30を用いて建物の出隅部に施工する出隅柱を製造する方法を説明する図、図3は本発明により構築された出隅部構造を示す図、図4は本発明により構築された出隅部構造の他の例を示す図、図5は本発明により構築された出隅部構造のさらに他の例を示す図、図6は第1の取り付け金具10の第1の係止部の他の形態を示す部分拡大図、図7は第2の取り付け金具30の他の形態を示す部分拡大図、及び、図8は従来の出隅柱Aを示す斜視図、図9は従来の出隅柱Aの製造工程を説明する図である。
【0014】
なお、以下の説明では、留め付けようとする2枚の出隅用建築板40は、図2、図3に示すように、一方の側縁41を45度の角度にカットし、他方の側縁には切り欠き42が形成されているものとする。すなわち、この例では、形成しようとする出隅部の角度は90度(45度+45度)であり、第1の取り付け金具10を構成する一対の基板は90度の角度又は90度より若干小さい角度で交叉する。
【0015】
第1の取り付け金具10は、鉄板、鋼板、アルミ板などを曲げ加工あるいは押し出し加工などによって成形された、鏡面対称であり、左右で一対をなす2枚の板部材10a、10bをスポット溶接などによって接合一体化したものとして構成される。なお、2枚の板部材10a、10bが接合された状態となるように一体成形することも可能である。また、2枚の板部材10a、10bの横幅と長さは留め付けようとする出隅用建築板40の寸法に応じて定められるが、通常、幅10cm程度、長さ300cm程度である。
【0016】
一方の板部材10aについて説明する。該板部材10aは、方形状の基板11と、該基板11の一方の側縁から45度の角度で斜め上方に折曲した傾斜側面部12と、該傾斜側面部12の先端から前記基板11とほぼ90度をなすようにして立ち上がる第1の立ち上がり部13と、該第1の立ち上がり部13の先端から前記基板11側に向けてかつ基板11と平行となるように折曲する前面平板部14と、該前面平板部14の先端から前記基板11にほぼ90度をなすように基板11に向けて折曲する第2の立ち上がり部15とを備える。それにより、本発明でいう第1の係止部を形成している。
【0017】
前記傾斜側面部12の幅は、留め付けようとする建築板40の前記45度の角度にカットした側縁41の幅と実質的に同じである。また、前記第1の立ち上がり部13と第2の立ち上がり部15とは同じ高さとされ、又は、第2の立ち上がり部15が第1の立ち上がり部13より若干低い高さとされ、いずれにしろ、好ましくは数mm程度である。
前記基板11は、さらに、前記一方の側縁側に近接した部分を断面コ字状に折曲していて、そこに長手方向に延びる深さ数mm程度の凹溝16を形成しており、さらに、該凹溝16の側方には、同様に数mm程度落とし込まれた金具受け部分17を形成している。該金具受け部分17の側縁はコ字状の起伏部18とされている。前記金具受け部分17における起伏部18の近くには、起伏部18に沿って多数の釘孔19が穿設されており、それより内側にも同様な止め穴20が多数穿設されている。
【0018】
もう一方の板部材10bは、上記の板部材10aと鏡面対称形に作られており、2枚の板部材10a、10bは、それぞれの傾斜側面部12部分を突き合わせた状態で、その部分を例えばスポット溶接などにより止め付けられて一体化され、本発明でいう「第1の取り付け金具10」が構成される。
第2の取り付け金具30も、第1の取り付け金具10と同様に、鉄板、鋼板、アルミ板などを曲げ加工あるいは押し出し加工などによって成形される。第2の取り付け金具30は、第1の取り付け金具10の前記金具受け部分17に入り込むことのできる下面板31と該下面板31と平行である上面板32とを備え、下面板31と上面板32との間には、前記出隅用建築板40の切り欠き42を形成した側の側縁が入り込み、そこに係止されるようにされた、凸部33aと凹部33bとからなる係止部34が形成されている。前記係止部34は本発明でいう第2の係止部を形成する。また、前記下面板31には、建築板40を留め付けた状態で前記第1の取り付け金具10に穿設した前記止め穴20に対応する位置に、止め穴35が穿設されている。
【0019】
この例において、第2の取り付け金具30の前記上面板32は、前記凹部33bの後端を越えてさらに後方に延出しており、その後端部分は下面板31に向けた立ち上がり部36とされている。この部分と下面板31とは本発明でいう第3の係止部を構成するものであり、この部分に、出隅部を形成する建築板40に隣接して配置される建築板40aの一方の側縁が差し込まれ、係着される。
【0020】
この出隅部形成金具を用いて、出隅柱を製造する方法について説明する。図2に示すように、スポット溶接などにより予め一体化された第1の取り付け金具10を用意する。一方で、留め付けようとする建築板40の切り欠き42を形成した側の側縁を前記第2の取り付け金具30の凸部33aと凹部33bとからなる係止部34(第2の係止部)に差し込んだものを用意し(図2での下方の図参照)、その状態の建築板40の前記45度にカットした側の側縁41側を、第1の取り付け金具10の傾斜側面部12、第1の立ち上がり部13、前面平板部14、第2の立ち上がり部15とで形成される前記第1の係止部に挿入する。挿入後、前記第1の取り付け金具10に穿設した止め穴20と第2の取り付け金具30の下面板31に穿設した止め穴35との間に、リベットなどの適宜の止め具72を打ち込み固定する(図2での左側の図参照)。同じことを第1の取り付け金具10の左右の基板10a、10bに対して行うことにより、留め付けようとする出隅用建築板40は90度の角度をなして留め付けられ、出隅柱が構築される。なお、通常、この組付けは工場で行われるが、施工現場で行うこともできる。
【0021】
そのようにして作られた出隅柱は施工現場に搬入され、図3に示すように、建物(不図示)の出隅部に位置する柱70、70に対して、第1の取り付け金具10の前記起伏部18に沿って穿設された多数の釘孔19に釘71を打ち込むことにより建物側に取り付けられる。次に、第2の取り付け金具30に形成した前記第3の係止部を利用して、隣接して配置される建築板40aの一方の側縁を差し込み、以下、従来と同様な方法により、壁面の建築板を留め付けていく。なお、前記のように、第1の取り付け金具10は基板11に凹溝16を有しており、図3に示すように、その部分は建築板40の裏面に接しない。そのために、建築板40の裏面に不陸があるような場合でも、その留め付けが容易となると共に、該凹溝16と建築板40の裏面とで形成される空所は通気路あるいは通水路として機能するので、裏面に湿気が溜まるのも阻止できる。
【0022】
さらに、建築板40の表面に接する部分には立ち上がり片15、立ち上がり部37を形成しているので、雨水の浸入を阻止することができる。また、隣接する建築板40aの側縁は、第2の取り付け金具30に形成した第3の係止部を構成する前記凹部33bの端面に衝接して保持されるので、ここでも裏面に雨水が回り込むのは阻止される。
【0023】
図4は、本発明による出隅部形成金具を使用して製造した出隅柱を用いた出隅部構造の他の実施の形態を示しており、ここでは、建築板40、40aとして表面にエンボス加工45を施したものを用いると共に、前記第1、第2、第3の係止部と係合する部分を薄い部分46とし、第1及び第2の取り付け金具10、30が建築板40の表面よりも突出するのを防いでいる。これにより、出隅部構造の一層高い外観意匠が得られる。
【0024】
図5は、本発明による出隅部形成金具を使用して製造した出隅柱を用いた出隅部構造のさらに他の実施の形態を示しており、ここでは、出隅用建築板40、40aとして、一方の側縁41は45度の角度にカットされているが、他方の側縁は単に90度の断面とされているものを留め付けている。この場合には、図示のように、第2の取り付け金具30の表面側の構成(すなわち、第2の係止部と第3の係止部の構成)を、断面U字状をなす同一形状の部分34a、34aとすることができ、第2の取り付け金具30の成形加工が容易化する。
【0025】
図6は、第1の取り付け金具10における第1の係止部の他の実施の形態を示しており、図6aでは、第1の係止部をなす前記前面平板部14に縦縞模様などの模様14aを付している。図6bでは、第1の係止部をなす部分、すなわち、図1〜図5で説明したものにおける第1の立ち上がり部13、前面平板部14、第2の立ち上がり部15とを、全体として滑らかな弧状に形成すると共に、その表面に縦縞模様などの模様14aを付している。図6a、bのようにすることにより、建築板表面意匠と第1の取り付け金具10の表面意匠との不連続性を解消する、あるいは、両者間に積極的な識別性を持たせる、ことなどが可能となり、出隅部の稜線部分(コーナー部)の外観意匠を高めることができる。また、図6bに示す弧状形成部の曲率半径を大きくとった場合には、出隅用建築板40の側縁41を45度カット面とすることなく、直切り状態の建築板40をそのまま第1の係止部にはめ込むことも可能である。
【0026】
図7は、第2の取り付け金具30における上面板32部分の他の実施の形態を示しており、前記上面板32部分に縦縞模様などの模様32aを付している。この模様32aを、前記図6aに示した第1の取り付け金具10の前面平板部14に付した模様14aとすることにより、構築される壁面全体の外面意匠性は一層向上させることができる。
【0027】
以上の説明は、本発明による出隅部形成金具及び該金具を使用して製造した出隅柱を用いた出隅部構造のいくつかの実施の形態にすぎず、他に多くの変形例が存在する。例えば、「第1の取り付け金具10」を鏡面対称形に作られた2枚の板部材10a、10bをスポット溶接などにより一体化して形成したが、全体を一体のものとして当初から製造するようにしてもよい。あるいは、90度で交叉する左右の基板を一体物として、あるいは溶着などにより一体に予め形成し、その稜線線部分に、前記第1の係止部に相当する部材を溶着などにより一体化してもよい。さらに、建物の構造によっては、左右の基板が鏡面対称の構造ではなく、異なった構造であってもよい。
また、基板相互の交叉角度が90度であることも例示であって、建物側の要求により、任意の角度(鋭角、鈍角いずれでもよい)で交叉するものであってよい。その場合には、出隅用建築板も、一側縁のカット角度を前記の角度に合わせてカットしたものが用いられる。
【0028】
【発明の効果】
本発明による出隅部形成金具を用いることにより、出隅材用建築板の製造が容易となり、また、該建築板を用いての建物出隅部の現場施工も簡素化される。さらに、意匠的にも優れた出隅部を形成することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の取り付け金具と第2の取り付け金具を示す斜視図。
【図2】図1に示す第1の取り付け金具と第2の取り付け金具を用いて出隅用建築板を留め付けて出隅柱を製造する方法を説明する図。
【図3】本発明により構築された出隅部構造を示す図。
【図4】本発明により構築された出隅部構造の他の例を示す図。
【図5】本発明により構築された出隅部構造のさらに他の例を示す図。
【図6】第1の取り付け金具における第1の係止部の他の形態を示す部分拡大図。
【図7】第2の取り付け金具の他の形態を示す部分拡大図。
【図8】従来の出隅柱を示す斜視図。
【図9】従来の出隅柱の製造工程を説明する図。
【符号の説明】
10…出隅部形成金具を構成する第1の取り付け金具、11…基板、30…第2の取り付け金具、40…出隅用建築板、40a…隣接して留め付ける建築板
Claims (3)
- 建物の出隅部分に2枚の建築板を角度をなして取り付けて出隅部を形成するのに用いる出隅部形成金具であって、第1の取り付け金具と第2の取り付け金具とを備え、
前記第1の取り付け金具は、形成しようとする出隅部の角度と実質的に同じ角度で交叉する一対の基板と、該交叉する一対の基板の稜線部分に位置していて出隅部を形成する2枚の建築板の対向する側縁をそれぞれ係止することができるようにされた対をなす第1の係止部、とを備えており、
前記第2の取り付け金具は、前記第1の取り付け金具の前記基板に対して係脱可能であり、かつ、前記出隅部を形成する2枚の建築板の前記第1の係止部と係止している側縁とは反対側の側縁を係止することができるようにされた第2の係止部を備えている、
ことを特徴とする出隅部形成金具。 - 前記第2の取り付け金具は、前記出隅部を形成する建築板に隣接して配置される建築板の一方の側縁を係止することができるようにされた第3の係止部を備えていることを特徴とする請求項1記載の出隅部形成金具。
- 請求項1又は2記載の出隅部形成金具が、その一対の基板を柱などに打ち付けることにより建物の出隅部分に固定されており、出隅部を形成する2枚の建築板が一方の側縁を第1の取り付け金具に備えた第1の係止部によって、他方の側縁を第2の取り付け金具に備えた第2の係止部によって、それぞれ係止されており、かつ、該係止した状態で第2の取り付け金具が第1の取り付け金具に固定されていることを特徴とする出隅部構造。
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