JP3888559B2 - 蛍光ランプおよび照明器具 - Google Patents

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Description

本発明は、コンパクト形蛍光ランプおよび電球形蛍光ランプなどと称されている蛍光ランプに関する。
蛍光ランプは、近年環境問題から小形化が進展している。特に電球形蛍光ランプおよびコンパクト形蛍光ランプにおいては小形化の傾向が顕著であり、しかもランプ電力を変えずに高出力点灯しているため、その分管壁負荷がますます高くなってきている。
管壁負荷が大きくなると、点灯中のランプ温度が上昇し、水銀蒸気圧が高くなり過ぎて発光効率が低下するが、これを回避するために、アマルガムを封入することによって、高温でも最適な水銀蒸気圧を呈するように設計している。そして、管壁負荷が高くなるにしたがい水銀蒸気圧が低い、すなわち水銀蒸気圧制御能力が高いアマルガムを用いる必要がある。
しかし、水銀蒸気圧制御能力の高いアマルガムを用いると、周囲温度25℃以下と低い環境で点灯すると発光効率が低下するという問題がある。
図5は、周囲温度と蛍光ランプの発光効率との関係を示すグラフである。グラフ中、線aは、純水銀が封入され、バルブ形成の非放電領域内に形成されたバルブで最も温度が低い最冷部温度によって水銀蒸気圧が制御される最冷部制御方式の蛍光ランプの発光効率を示す。また、線bは、アマルガム温度が25℃で0.1Pa以下の水銀蒸気圧を示すアマルガムが封入されたアマルガム制御方式の蛍光ランプの発光効率を示す。周囲温度とは蛍光ランプ周囲の温度を示し、蛍光ランプが器具内で点灯されている場合には器具内の温度と定義している。
図5から分かるように、ランプ発光効率はピーク温度を頂点とした山形を示し、最冷部制御方式aは約25℃、アマルガム制御方式bは約50℃のピーク温度前後で発光効率が低下する。つまり、最冷部制御方式は高温環境での発光効率が低く、アマルガム制御方式は低温時(25℃以下)で発光効率が低いため、蛍光ランプは使用される環境の周囲温度に応じて水銀蒸気圧制御方式を選択する必要がある。
一方、一対の直線部の一端側を連結管によって連通させた放電バルブを有する最冷部制御方式の蛍光ランプが特開昭58−142754号公報に記載されている。この従来の蛍光ランプは、電極が封装される直線部の他端側に最冷部を確実に形成するために、直線部の他端から電極までの距離が直線部の内径の2.0〜4.0倍の範囲内とするように規定したものである。
しかし、上記従来の蛍光ランプは、直線部の他端側に最冷部が形成されるため、直線部の長さが1000mmを超える蛍光ランプの場合には最冷部に凝集された水銀が全放電空間に拡散するまでに時間がかかるため、点灯開始時に光束が立ち上がり難いという問題があった。
これに対し、直線部の一端側に非放電空間を形成し、この領域内に最冷部を形成する蛍光ランプが特公平1−51852号公報に記載されている。この従来の蛍光ランプは、連結管から直線部の一端側に形成される非放電空間に最冷部を確実に形成するために、直線部の一端から連結管の中心までの距離が直線部の内径の1〜4倍の範囲内とするように規定したものである。
しかし、上記従来の蛍光ランプは、電極の配置位置については考慮されていないため、電極の配置位置によって直線部の他端側に最冷部が形成される場合もあり、特性が不安定なものであった。
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、低温および高温のどちらの領域でも発光効率が損なわれないように水銀蒸気圧を制御することのできる蛍光ランプおよび最冷部を所望位置に確実に形成するようにして点灯開始時の立上りが良好な蛍光ランプならびにこれら蛍光ランプを有した照明器具を提供することを目的とする。
請求項1の蛍光ランプは、1000mm以上の長さで互いに近接して延在する少なくとも一対の直線部、この一対の直線部をその一端側において連通させる連通部および一対の直線部の他端側であって他端からの距離がTとなる位置に封装された一対の電極を備え、連通部は直線部の一端から連通部の放電路中心までの距離をHとしたとき、0.5T≦H≦4Tなる関係で配設された透光性放電容器と; 透光性放電容器の内面側に形成された蛍光体層と;透光性放電容器の内部に封入された希ガスと;を具備していることを特徴とする。
請求項1の発明において、特に指定しない限り用語の定義および技術的意味は次による。
透光性放電容器は、管内径が18mm以下であって一対の直線部を有していれば、その形状は自由である。たとえば、直管、U字状、W字状、U字形部分を3または4個直列に接続してU字形部分を重ねて配置した形状または円周上にU字形部分を等配した形状などであることを許容する。
なお、「U字状」とは、2本の直線部分が連通部によって連通されていて、その結果形成される放電路が折り返されるように屈曲されていることを意味し、2本の直線部は互いに接近していてもよいし、離間していてもよい。したがって、1本の直管を中間で屈曲形成または屈曲後モールド成形してもよいし、隣接して平行に配置した2本の直管の一端を連結管または吹き破り法またはモールド成形によって接続してU字状に形成してもよい。また、2本の直線部の連通部は、いわゆるH字状、コ字状、U字状および狭窄状などをなしていることが許容される。さらに、連通部は、内部の断面形状が円形、楕円形など任意の形状であってもよい。
本発明において、透光性放電容器の管内径を18mm以下に規定している理由は、高温で点灯される小形で高管壁負荷の蛍光ランプは、殆どが管内径が18mm以下だからである。
透光性放電容器の材質は、気密性、加工性および耐火性を備えていれば特に制限されないが、一般的にこの種蛍光ランプに用いられている軟質ガラスが好適である。
電極は、透光性放電容器内部の両端近傍に配設されて透光性放電容器とともに、放電路を形成する。
放電路とは、透光性放電容器の電極間の距離をいう。放電路は、直線状および曲線状のいずれでもよい。また、放電路が屈曲している部分における放電路長の計測基準は実効的発光部の中心による。
また、電極は、フィラメント電極、セラミックス電極などを用いることができる。
さらに、電極を透光性放電容器の両端に封装するには、フレアステム、ピンチシールステム、ボタンステムなど適当な手段を用いることができる。
蛍光体層は、透光性放電容器の内面に接触して形成してもよいし、アルミナなどの保護膜およびまたは酸化チタンなどの反射膜を介して形成してもよい。
また、使用する蛍光体は、照明目的に応じて任意所望に選択することができる。たとえば、一般照明用途に対しては、3波長発光形の蛍光体やハロリン酸塩蛍光体などの白色発光形の蛍光体を用いることができる。また、用途によっては紫外線発光形の蛍光体などを用いることもできる。
希ガスは、蛍光ランプの放電開始を容易にするために用いられ、アルゴン、ネオン、クリプトンなどが数百Pa程度透光性放電容器内に封入される。
アマルガムは、例えばアマルガム温度が25℃のときに0.1Pa以下の水銀蒸気圧を示すものが使用される。この水銀蒸気圧特性を有するアマルガムとしては、例えば、ビスマス(Bi)−インジウム(In)−水銀(Hg)、ビスマス(Bi)−鉛(Pb)−錫(Sn)−水銀(Hg)、ビスマス(Bi)−インジウム(In)−錫(Sn)−水銀(Hg)およびビスマス(Bi)−錫(Sn)−水銀(Hg)などが挙げられるが、これに限らない。アマルガムは、蛍光ランプが点灯する温度に適した水銀蒸気圧特性を有するアマルガムを選択して使用することはいうまでもない。また、アマルガムと組み合わせてインジウム(In)などからなる補助アマルガムを電極近傍に配設することができる。
アマルガムは、例えば電極からの距離が40mm以下となる位置に配設されており、例えば透光性放電容器に設けられた細管内に封入される。この場合、アマルガムは細管内に導入しやすくするために、球形に成形することができる。細管は、基端が透光性放電容器に気密に接続していて、透光性放電容器から外部へ突出しているとともに先端が封止されるものである。細管の透光性放電容器に対する配設位置は、端部の電極を封装しているステムでもよいし、電極とは関係なく放電路の中間に位置してもよい。さらに、細管は、透光性放電容器の内部を排気したり、希ガスを封入するためにも機能することができるが、要すれば後述するアマルガムを封入するためにのみ機能するのであってもよい。さらにまた、細管の中間部にネック部を形成してアマルガムを固定するようにすることができる。
アマルガムは、電極からの距離が40mm以下となる位置に配設されていれば、透光性放電容器内部を自由に動けるようにしてもよい。
連通部は、主に次の二通りの形態で構成される。
(1)直線部の一端側を吹き破り、この吹き破り部分をつないで管内径D以下の内径を有する連通管を形成する。
(2)1本の直管を中間で屈曲形成するなどして管内径D以上の内径を有する連通部を形成する。
(3)1本の直管を中間で屈曲後モールド成形するか直線部の一端側を吹き破り、この吹き破り部分をつないだ後モールド成形して管内径D以上の内径を有する連通部を形成する。
連通部が(1)の形態の場合には、連通部は直線部の一端から連通部の放電路中心までの距離Hとしたとき、D≦H≦4Dなる関係で配設される。
HがD未満であると、直線部の一端側に形成される非放電領域が小さくなり、水銀蒸気圧制御を行う最冷部が直線部の一端側に形成されず、4Dを超えると非放電領域が大きくなり過ぎるため、蛍光ランプが大形化するため好ましくない。
連通部が(2)または(3)の形態の場合には、連通部は内径がD以上となるように直線部の一端側を屈曲またはモールド成形することで形成されており連通部の最大内径をLとしたとき、1.2D≦L≦4Dなる関係で配設される。
Lが1.2D未満であると、直線部の一端側に形成される非放電領域が小さくなり、水銀蒸気圧制御を行う最冷部が直線部の一端側に形成されず、4Dを超えると非放電領域が大きくなり過ぎるため、蛍光ランプが大形化するため好ましくない。
このように連通部を構成することによって、非放電領域に最冷部が形成されるようになる。また、アマルガムは常に電極からの熱影響を受ける位置に配設されるため、アマルガムの温度は低温時あっても最冷部温度よりかなり高くなる。
したがって、低温時には最冷部の方が水銀蒸気圧が低くなり、純水銀の水銀蒸気圧特性で点灯する。ところが、高温時には最冷部の水銀蒸気圧が上昇するため、アマルガムの水銀蒸気圧の方が低くなり、アマルガムの水銀蒸気圧特性で点灯する。このように、本発明の蛍光ランプは、低温時には最冷部、高温時にはアマルガムのそれぞれの水銀蒸気圧特性で点灯することが可能となり、発光効率のよい水銀蒸気圧で点灯することができる。
また、請求項1の発明において、透光性放電容器の直線部は、その一端から他端までの長さが1000mm以上である。
また、請求項1においては、2本の直線部分が連通部によって連通されていて、その結果形成される放電路が折り返されるように屈曲されていることを意味し、2本の直線部の一端側を連結管または吹き破り法またはモールド成形によって接続してU字状に形成したものである。連通部は、内部の断面形状が円形、楕円形など任意の形状であってもよい。
電極は、直線部の他端からの距離Tが一定以下の寸法になるように配設されるのが望ましい。例えば、直線部の他端が電極からの熱影響を受けない程度に離間すると、この他端側に最冷部が形成される可能性がある。したがって、直線部の管内径が18mm以下の場合には、この距離Tは40mm以下にする必要がある。
連通部は、直線部の一端から連通部の放電路中心までの距離をHとしたとき、0.5T≦H≦4Tなる関係を満たす位置関係に配設される。連通部の配設位置をこのような関係にすることで、放電路から十分に離隔し、放電による熱影響を受け難い非放電空間が形成されるため、確実に最冷部が形成されることになる。距離Hが0.5T未満の場合には、放電の熱影響によって非放電空間の温度が相対的に高くなり、所望の最冷部が形成され難くなる。また、距離Hが4Tを超えると、直線部の一端側の非放電領域が大きくなり過ぎるため、蛍光ランプが大形化し、好ましくない。
なお、0.5T≦H≦4Tなる関係を満たす請求項3の蛍光ランプは、直線部の一端外面の温度tと多端外面の温度tとの関係が室温雰囲気での点灯ではt>tとなることを確認した。
請求項1の蛍光ランプにはアマルガムは必須ではないが、電極からの距離が40mm以下となる直線部の他端側位置にアマルガム温度が25℃のときに0.1Pa以下の水銀蒸気圧を示すアマルガムを用いてもよい。このようなアマルガムを用いれば、高温領域で点灯してもアマルガムによって最適な水銀蒸気圧が維持され、広い温度領域に亘って点灯効率が損なわれることを抑制することが可能となる。また、純水銀の蒸気圧特性に近似する特性を有する定量封入用のアマルガム(例えば亜鉛−水銀合金)であれば、容器内の所望位置に配置することが可能である。
請求項2の照明器具は、請求項1記載の蛍光ランプと;この蛍光ランプが取付けられる器具本体と;この器具本体に収容された蛍光ランプ点灯装置と;を具備していることを特徴とする。
請求項1の蛍光ランプによれば、放電路のほぼ中間位置である透光性放電容器の直線部の一端側に最冷部が確実に形成されるので、室温雰囲気において効率よく点灯するとともに、点灯始動時に放電路全体に水銀蒸気が良好に拡散され、光束の立上りを早くすることが可能となる。
請求項2によれば、請求項1記載の作用を有する蛍光ランプを備えた照明器具を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の蛍光ランプの第1の実施形態としてのコンパクト形蛍光ランプを示す一部切欠一部断面正面図である。
図において、1は透光性放電容器、2,2は一対の電極、3A,3Bは細管、4は蛍光体層、5は第1のアマルガム、6は第2のアマルガム、7は口金、8はスペーサである。
透光性放電容器1は、管径17.5mm、管内径16.0mm、長さ1100mmの軟質ガラス管からなる一対の直線部1a、1a、連通部1bおよびフレアステム1cを備えている。
一対の直線部1a,1aは、互いに接近して平行に配置され、それぞれ一端が気密に閉塞されている。連通部1bは、直線部1aの一端から他端側へ若干後退した位置に吹き破り法によって形成されてH字状をなして配設されており、この連通部1bの直線部1a一端側の先端部に非放電領域が形成され、ここが最冷部となる。なお、連通部1bは、直線部1aの一端から連通部1bの放電路中心までの距離Hは約20mmであり、距離Hが約1.25Dの関係となるように形成されている。
フレアステム1cは、一対の直線部1a,1aの他端に封止され、一対の導入線1c1および後述する細管3A、3Bを備えている。
一対の電極2,2は、フレアステム1cの一対の内部導入線1c1間に継線されている。一対の電極2,2は、いずれも直線部1aの多端からの距離Tが30mmの位置に封装されている。したがって、距離Hは約0.66Tの関係となるように形成されている。
細管3A、3Bは、ともにフレアステム1cに透光性放電容器1内に連通しながら一体に形成され、外方へ突出した先端が封止されている。透光性放電容器1の一端に配設される細管3Aは、さらに中間にネック部3A1を備えている。なお、透光性放電容器1の他端に配設される細管3Bにはネック部を備えていない。
蛍光体層4は、3波長発光形の蛍光体からなり、透光性放電容器1の一対の直線部1aの内面に形成されている。
アマルガム5は、このグラフで示すアマルガムはアマルガム温度が25℃のときに0.03Paの水銀蒸気圧を示すビスマス(Bi)−インジウム(In)−水銀(Hg)からなり、電極2からの距離が30mmとなるように細管3A内に封入されている。
口金7は、透光性放電容器1の両端部を抱持するように透光性放電容器1に装着されている。なお、7aは口金ピンである。
スペーサ8は、透光性放電容器1の一対の直線部1a、1a間に挿入されて直線部1aの振動や衝撃による破損を防止している。
図2は、本実施形態の蛍光ランプの温度に対する水銀蒸気圧特性を示すグラフである。このグラフにおいて、実線Aは本実施形態の水銀蒸気圧を示し、点線Bは純水銀を、点線Cはアマルガムの水銀蒸気圧を示している。横軸は点線Bの純水銀の場合は最冷部温度を、点線Cのアマルガムの場合はアマルガム温度を示している。また、実線Aの本実施形態の水銀蒸気圧は、周囲温度が低温(約25℃)以下のときは最冷部温度を、周囲温度が高温(約50℃)以上のときはアマルガム温度を示している。また、点Dは周囲温度が25℃のとき、点Eは周囲温度が50℃のときの点線Bおよび点線Cの水銀蒸気圧をそれぞれ示している。
図2のグラフからも分かるように、周囲温度が25℃のときは、電極からの加熱によりアマルガム温度が最冷部温度よりも高く、アマルガムよりも最冷部の水銀蒸気圧の方が低いため、蛍光ランプは最冷部により水銀蒸気圧が制御される。
一方、周囲温度が50℃のときは、最冷部温度およびアマルガム温度ともに上昇するがアマルガムの水銀蒸気圧の方が低くなるため、蛍光ランプはアマルガムにより水銀蒸気圧が制御される。
このように、本実施形態の蛍光ランプの水銀蒸気圧特性は、周囲温度が低温(約25℃)のときは最冷部による水銀蒸気圧を、周囲温度が高温(約50℃)のときはアマルガムによる水銀蒸気圧特性を示している。したがって、周囲温度が低温から高温までの範囲で変化しても最適な水銀蒸気圧(0.8Pa)から大きくずれることがなく、発光効率が大きく損なわれることなく点灯することが分かる。なお、本実施形態の蛍光ランプの水銀蒸気圧特性を示す実線Aは、点D(周囲温度25℃)から点E(周囲温度50℃)に変化するときには、最冷部およびアマルガムの両者の水銀蒸気圧特性の平衡状態にあるが、この平衡状態の水銀蒸気圧であっても最適な水銀蒸気圧(0.8Pa)から大きくずれることがない。
また、本実施形態の蛍光ランプの光束の安定性を調べるため、距離Hを12mm、距離Tを40mm(H=0.3T)とした以外は本実施形態の同一構成の比較例蛍光ランプを100本試作し、本実施形態の蛍光ランプ100本とともに周囲温度を5℃および25℃のそれぞれの状態で点灯させる比較実験を行った。
この比較実験では、周囲温度25℃では両者にさほど大きな違いが見られなかったが、周囲温度5℃の低温状態での点灯では、比較例の蛍光ランプ100本中の1本が光束が水銀蒸気圧の低下に伴い光束が減少するいわゆる暗点となった。この暗点となった比較例の蛍光ランプについて、直線部の一端外面の温度tと多端外面の温度tとを測定したところ、tおよびtのいずれも約45℃であり、最冷部が安定して形成されていないことが確認された。これに対し、本実施形態の蛍光ランプについて周囲温度5℃の低温状態で点灯した状態のtおよびtを測定したところ、tが45℃であるのに対しtは55℃であり、その差が10℃と大きく、直線部の一端側に最冷部が形成されていることが確認された。
本実施形態の蛍光ランプは、距離Hが約0.66Tの関係となるように形成されており、0.5T≦H≦4Tなる関係を満たしているため、放電路のほぼ中間位置である直線部1aの一端側に最冷部が確実に形成されるので、室温雰囲気において効率よく点灯するとともに、点灯始動時に放電路全体に水銀蒸気が良好に拡散され、光束の立上りが早い。
図3は、本発明の蛍光ランプの第2の実施形態としてのコンパクト形蛍光ランプを示す一部切欠一部断面正面図である。図において、図1と同一部分については同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態の透光性放電容器1は、連通部1bがモールド成形されてコ字状をなしており、内部の最大径部Lが1.4Dとなるように連通部1bの角部に形成される。この連通部の角部に最冷部が形成され、第1の実施形態と同様に作用する。
図4は、本発明の蛍光ランプの第3の実施形態としてのコンパクト形蛍光ランプを示す一部切欠一部断面正面図である。図において、図1と同一部分については同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態の透光性放電容器1は、連通部1bが屈曲形成によって半円形状をなしていて、内部の最大径部Lが1.1Dとなるように連通部1bの頂部が形成される。この連通部の頂部近傍に最冷部が形成され、第1の実施形態と同様に作用する。
本発明の蛍光ランプの第1の実施形態としてのコンパクト形蛍光ランプを示す一部切欠一部断面正面図。 第1の実施形態の蛍光ランプの温度に対する水銀蒸気圧特性を示すグラフ。 本発明の蛍光ランプの第2の実施形態としてのコンパクト形蛍光ランプを示す一部切欠一部断面正面図。 本発明の蛍光ランプの第3の実施形態としてのコンパクト形蛍光ランプを示す一部切欠一部断面正面図。 周囲温度と蛍光ランプの発光効率との関係を示すグラフ。
符号の説明
1…透光性放電容器、1a…直線部、1b…連通部、2…電極、4…蛍光体層、5…アマルガム。

Claims (2)

  1. 1000mm以上の長さで互いに近接して延在する少なくとも一対の直線部、この一対の直線部をその一端側において連通させる連通部および一対の直線部の他端側であって他端からの距離がTとなる位置に封装された一対の電極を備え、連通部は直線部の一端から連通部の放電路中心までの距離をHとしたとき、
    0.5T≦H≦4T
    なる関係で配設された透光性放電容器と;
    透光性放電容器の内面側に形成された蛍光体層と;
    透光性放電容器の内部に封入された希ガスと;
    を具備していることを特徴とする蛍光ランプ。
  2. 請求項1記載の蛍光ランプと;
    この蛍光ランプが取付けられる器具本体と;
    この器具本体に収容された蛍光ランプ点灯装置と;
    を具備していることを特徴とする照明器具。
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