JP2008027745A - メタルハライドランプおよび照明装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】
透光性セラミックス気密容器を備えたものにおいて、発光管の破裂の際に外管がダメージを受けにくくしたメタルハライドランプおよびこれを用いた照明装置を提供する。
【解決手段】
メタルハライドランプは、包囲部および一対の小径筒部を有する全長がLP(mm)の透光性セラミックス気密容器、一対の電極、一対の電流導入導体、小径筒部および電流導入導体の間で管軸方向に長さLF(mm)にわたり透光性セラミックス気密容器をシールしている一対のシール部、ならびに金属ハロゲン化物および希ガスを含む放電媒体を備えた発光管と;管軸方向の長さLS(mm)が数式:LS<LP−2LFを満足するとともに発光管を側方から包囲する透明質部材製の筒状のシュラウドと;線径が1.0mm以下の金属線からなり、シュラウド外周面にほぼ密着して配設された補強体と;を具備している。
【選択図】図1
透光性セラミックス気密容器を備えたものにおいて、発光管の破裂の際に外管がダメージを受けにくくしたメタルハライドランプおよびこれを用いた照明装置を提供する。
【解決手段】
メタルハライドランプは、包囲部および一対の小径筒部を有する全長がLP(mm)の透光性セラミックス気密容器、一対の電極、一対の電流導入導体、小径筒部および電流導入導体の間で管軸方向に長さLF(mm)にわたり透光性セラミックス気密容器をシールしている一対のシール部、ならびに金属ハロゲン化物および希ガスを含む放電媒体を備えた発光管と;管軸方向の長さLS(mm)が数式:LS<LP−2LFを満足するとともに発光管を側方から包囲する透明質部材製の筒状のシュラウドと;線径が1.0mm以下の金属線からなり、シュラウド外周面にほぼ密着して配設された補強体と;を具備している。
【選択図】図1
Description
本発明は、透光性セラミックス放電容器を備えた発光管を包囲する石英ガラス部材からなるシュラウドおよびこれを補強する補強体を外管内に配設したメタルハライドランプおよびこれを用いた照明装置に関する。
メタルハライドランプは、コンパクトで、高効率、高演色が得られることから店舗、商店街、ホールやスポーツ施設などで照明用光源として多く用いられている。
このメタルハライドランプは、高効率、高演色を得るため発光管を小形化して温度を高めるとともに金属部品の酸化を防止するため、発光管を不活性ガスや窒素ガスあるいは真空雰囲気とした外管内に封装した二重管構造となっている。しかしながら、この種のメタルハライドランプは、点灯中極希に発光管の破裂が発生する。
そこで、発光管を石英ガラス筒からなるシュラウドにて覆い、万一発光管が破裂して発光管を形成する透光性気密容器の破片が飛散した場合に、シュラウドによって外管に到達する破片の衝撃を和らげることにより、破片が外管に直接飛来して、さらに外管をも破損するのを抑止するようにした技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
また、シュラウドの外周に金属線からなる補強体をコイル状に巻装することにより、シュラウドの耐衝撃強度を高めることも知られている(特許文献2参照。)。
ところで、透光性気密容器が石英ガラス製の場合、シュラウドの外周に金属線からなる補強体をコイル状に巻装すると、点灯中に発光管から放射された紫外線により金属線から光電子が放出されて発光管外表面が負電位に帯電するため、封入物質中のナトリウムイオンが吸引されてしまい、その結果発光管内のナトリウムが消失する問題がある。そのため、特許文献2においては、シュラウドの表面に紫外線反射特性を有する多層干渉膜を形成して、紫外線が金属線に照射されないように対策している。
また、透光性気密容器が石英ガラス製の場合、金属線に紫外線照射が行われなくてもシュラウドの外周に金属線からなるコイル状の補強体を電源に接続することで負電位が付与されると、放電媒体中のナトリウムイオンが吸引されてナトリウムが消失するとともに失透などの白濁現象が発生して、石英ガラスの強度低下をもたらす虞があるので、補強体が電源に接続しないように巻装することも知られている(特許文献3参照。)。
一方、メタルハライドランプの発光管には、その透光性気密容器が石英ガラス製のものと透光性セラミックス製のものとがある。後者すなわち透光性セラミックス気密容器は、石英ガラスに比較して耐熱温度が高いので、石英ガラス製よりかなり高い動作温度の設定が可能になるため、点灯時の内部圧力が後者より高くなることが多い。
シュラウドの外面に配設する補強体に金属線を用いることにより、シュラウドおよび補強体の組立体の透過率を高くしやすくなるとともに、補強体の形成が容易になり製造性が向上するという利点がある。
ところが、特許文献2においては、紫外線反射特性を有する多層干渉膜を形成するので、コストアップになるという問題がある。
また、特許文献3においては、電源に接続するサポート部材に導通する金属部材には溶接することができないので、補強体をシュラウドに固定しにくいという問題がある。
一方、透光性セラミックス気密容器を用いたメタルハライドランプは、前述のように透光性セラミックス気密容器内の圧力が石英ガラス製の透光性気密容器に比較して大きいので、破裂の際に飛散する発光管の破裂片などには過剰な熱が蓄積されている。その結果、破裂片が飛散したり、落下したりしたときに外管が熱衝撃によってダメージを受けやすくなる。
このため、透光性セラミックス気密容器を備えたメタルハライドランプにおいては、石英ガラス製の透光性気密容器を備えたメタルハライドランプにおいて従来既知の外管表面にフッ素樹脂被膜を形成する構成や前記シュラウドを配設する構成を採用するだけでは外管のダメージを回避することができない虞がある。すなわち、メタルハライドランプをANSI強制破裂試験の規格(ANSI C78.389)を満足するのが困難である。
本発明は、透光性セラミックス気密容器を備えたものにおいて、発光管の破裂の際に外管がダメージを受けにくくしたメタルハライドランプおよびこれを用いた照明装置を提供することを目的とする。
本発明のセラミックメタルハライドランプは、透光性セラミックスからなり、放電空間を包囲する包囲部および包囲部の両端に連通した一対の小径筒部を有する全長がLP(mm)の透光性セラミックス気密容器、小径筒部の内面との間にわずかな隙間を形成しながら小径筒部内に挿通し、先端が離間対向して透光性セラミックス気密容器内に封装された一対の電極、小径筒部の内部において電極の基端側に接続した一対の電流導入導体、小径筒部および電流導入導体の間で管軸方向に長さLF(mm)にわたり透光性セラミックス気密容器をシールしている一対のシール部、ならびに透光性セラミックス気密容器内に封入された金属ハロゲン化物および希ガスを含む放電媒体を備えた発光管と;管軸方向の長さLS(mm)が数式:LS<LP−2LFを満足するとともに発光管を側方から包囲する透明質部材製の筒状のシュラウドと;線径が1.0mm以下の金属線からなり、シュラウド外周面にほぼ密着して配設された補強体と;を具備していることを特徴としている。
本発明において、発光管は、上記のように透光性セラミックス気密容器、一対の電極ならびに放電媒体を備えて構成されている。
透光性セラミックス気密容器は、透光性セラミックスを主体として形成された透光性気密容器である。また、透光性セラミックスとしては、単結晶の金属酸化物、例えばサファイヤと、多結晶の金属酸化物、例えば半透明の気密性アルミニウム酸化物(透光性アルミナセラミックス)、YAG(イットリウム−アルミニウム−ガーネット)、YOX(イットリウム酸化物)と、多結晶非酸化物、例えばアルミニウム窒化物(AlN)のような光透過性および耐熱性を備えた材料からなる放電容器である。なお、透光性とは、放電によって発生した可視光を透過して外部に導出できる程度に光透過性であることをいい、透明であるのが好ましいが、要すれば光拡散性であってもよい。そして、少なくとも包囲部が透光性を備えていればよい。
また、透光性セラミックス放電容器は、少なくとも放電空間を包囲する包囲部を備えている。また、包囲部の両端部に連通して配設された一対の小径筒部を備えている。そして、包囲部と小径筒部とは、一体的な成形により一体化するのが後述する理由により好適であるが、材料断面の熱的または光学的な不均質構造を特に問題としないのであれば、複数のパーツを接合して透光性セラミックス放電容器を形成する焼き嵌め構造や溶接構造などであってもよい。
一対の電極は、それらの先端間に形成される電極間距離を用途に応じて適当な値に設定することができる。また、一対が対称構造である交流点灯用の電極であってもよいし、また陰極および陽極からなる直流点灯用の電極であってもよい。
放電媒体は、希ガスおよびおよび発光金属のハロゲン化物を含むのであれば、その余の構成は特段限定されない。なお、希ガスは、始動ガスおよび緩衝ガスとして作用し、本発明において具体的なガスに限定されないが、ネオンNeとアルゴンArの混合ガスが好適である。この場合、一般的には8〜80kPaの範囲で封入するのがよい。8kPar未満ではパッシェン曲線にもあるように、放電開始が困難になる。また、80kPa超では始動電圧が高くなり、給電部材の耐圧を超えてしまう。発光金属のハロゲン化物は、金属蒸気放電時に所望の発光を行う。放電媒体は、上記の構成に加えて所望により次の構成を備えることが許容される。主としてランプ電圧形成用媒体として、水銀または発光金属のハロゲン化物とは別に第2のハロゲン化物を封入することができる。第2のハロゲン化物としては、例えば亜鉛ハロゲン化物などの蒸気圧が高くて可視光発光の少ない金属のハロゲン化物を用いることができる。
シュラウドは、透光性を有するとともに機械的強度に優れた物質として好適には透明の石英ガラスや透光性セラミックスなどの部材からなり、筒状をなして、その内部に発光管の側方が包囲されるような以下の条件を満たす関係において配設される。また、シュラウドは、好ましくは両端が開口している。
すなわち、シュラウドの管軸方向の長さをLS(mm)とし、前記透光性セラミックス気密容器の管軸方向の全長をLP(mm)とし、かつシール部の管軸方向の長さをLF(mm)としたとき、数式:LS<LP−2LFを満足するように構成されている。しかし、好適には透光性セラミックス気密容器の包囲部の管軸方向における長さをLE(mm)としたとき、LSが数式:LE<LS<LP−2LFを満足する範囲である。なお、包囲部の管軸方向の長さLEは、包囲部の両端に接続する一対の小径筒部と包囲部との間に形成される凹曲面の中心部間の距離をいう。また、シール部の管軸方向の長さLFは、シール材の色が黒色系の場合、小径筒部の外部から目視により容易に識別できる。しかし、所望により管軸方向の断面を形成すれば、上記長さを正確に求めることができる。
また、シュラウドの肉厚は、本発明において特段限定されないが、好適には0.5〜4mm程度にするのがよい。肉厚が0.5mm未満であると、発光管が破裂した際に十分な防爆性能を付与するのが困難になる。反対に、肉厚が4mmを超えると、全光透過率が低下しやすくなるので、メタルハライドランプとしての全光束低下が無視できなくなる。
さらに、所望によりシュラウドの材質を紫外線カット特性や赤外線カット特性を有するものとしたり、シュラウドの表面に紫外線カットフィルタや赤外線カットフィルタを形成したりすることができる。
さらにまた、シュラウドを発光管に対して所定の位置に保持するために、サポート部材を用いることができる。サポート部材としては、既知の構成を採用することができる。例えば、サポート部材は、導電性金属からなる枠体からなり、その枠部でシュラウドおよび発光管を支持する。
また、シュラウドをサポート部材に支持する際の補助的手段としてシュラウドの両端に開口している場合には、その両端または一端を金属プレートで保持し、当該金属プレートを介してシュラウドをサポート部材に支持させるように構成することができる。一方、発光管をサポート部材に支持する際の補助的手段として一方の電流導入導体と枠体とを導電性金属からなるバンドで接続するように構成することができる。この場合、サポート部材は、発光管に対する一方の導電路を提供する。
さらに、枠体を外管内の所定の位置に固定するために、既知のように枠体を一方の内部導入線に接続することができる。
そうして、シュラウドの管軸方向の長さLSが前者の数式を満足する範囲内であれば、透光性セラミックス気密容器の小径筒部の端部側に形成されるシール部がシュラウドから外部へ露出するので、点灯中のシール部の温度を所望範囲内に収めることができる。そのため、シール部が熱劣化しにくくなり、長期間にわたり良好なシールを維持し続けることができる。
また、シュラウドの管軸方向の長さLSが後者の数式を満足する範囲内であれば、シュラウドが包囲部を包囲するので、上記に加えて透光性セラミックス気密容器が破裂した際の防爆性能が十分に発揮される。
補強体は、シュラウドの外周面にほぼ密着して配設された線径が1mm以下の金属線からなるが、シュラウドの外周面に対する巻装の具体的な態様は特段限定されない。
次に、所望によりメタルハライドランプの一部として採用することができるその他の構成について説明する。
1.外管について
外管は、発光管、シュラウドおよび補強体を外側から包囲する手段であり、透光性セラミックス気密容器を備えた発光管を包囲する場合には、ニオブなどの酸化性の金属を電流導入導体に用いることが多いので、その内部が真空に保持されるのが好ましい。なお、真空の程度は、0.1kPa以下の圧力であればよい。
外管は、発光管、シュラウドおよび補強体を外側から包囲する手段であり、透光性セラミックス気密容器を備えた発光管を包囲する場合には、ニオブなどの酸化性の金属を電流導入導体に用いることが多いので、その内部が真空に保持されるのが好ましい。なお、真空の程度は、0.1kPa以下の圧力であればよい。
2.給電部材について
給電部材は、点灯回路から発光管に、多くの場合に外管を経由して、給電するための手段であり、既知の口金を採用することができる。
給電部材は、点灯回路から発光管に、多くの場合に外管を経由して、給電するための手段であり、既知の口金を採用することができる。
次に、本発明の好ましい態様について説明する。
1.前記本発明において、補強体は、メッシュ状またはコイル状である。また、コイル状の場合、左右方向にそれぞれ巻回して金属線の間に菱形状の隙間が形成されるような構成であることを許容する。メッシュ状の場合、メリヤス編み状や平織り状などを採用することができる。
第1の態様においては、補強体の形状をコイル状またはメッシュ状とすることで、十分な強度を確保すると同時に補強体の製造が容易になる。
2.メタルハライドランプは、透光性セラミックスからなり、放電空間を包囲する包囲部および包囲部の両端に連通した一対の小径筒部を有する透光性セラミックス気密容器、小径筒部の内面との間にわずかな隙間を形成しながら小径筒部内に挿通し、先端が離間対向して透光性セラミックス気密容器内に封装された一対の電極、小径筒部の内部において電極の基端側に接続した一対の電流導入導体、小径筒部および電流導入導体の間で透光性セラミックス気密容器をシールしている一対のシール部、ならびに透光性セラミックス気密容器内に封入された金属ハロゲン化物および希ガスを含む放電媒体を備えた発光管と;発光管を側方から包囲する透明質部材製の筒状のシュラウドと;金属線からなり、シュラウド外周面にほぼ密着して配設され、かつ少なくとも3ターンを超えるターン数で巻回されたコイル状をなす補強体と;を具備している。
第2の態様においては、透光性セラミックス気密容器にシュラウドおよび補強体を配設するに当たり、補強体を金属線とし、かつ3ターンを超えるターン数で巻回されたコイル状としたことにより、点灯時の内部圧力を大きくして発光効率を高めても、防爆性能が向上して例えばANSI強制破裂試験の規格(ANSI C78.389)をも満足するセラミックメタルハライドランプおよびこれを備えた照明装置を提供することができる。なお、第2の態様においては、補強体を固定するために、シュラウドの管軸方向両端部に緊締リング部分を形成する場合、当該緊締リング部分はこれをターン数に算入しない。
3.前記第2の態様において、補強体は、透光性セラミックス気密容器の包囲部に正対する部位に1ターン以上巻回されている。
第3の態様において、包囲部に正対する位置に1ターン以上のコイル部分が配設されていれば、最低限の防爆性能が発揮される。
4.前記第2または第3の態様において、補強体は、金属線の線径が1mm以下である。
第4の態様において、金属線の線径が1mm以下であれば、シュラウドおよび補強体の組立体の全光透過率を85%以上、好適には90%以上とすることができる。このため、実用性あるメタルハライドランプを提供できる。なお、全光透過率は、以下による。すなわち、シュラウドおよび補強体の組立体の中に既知の明るさA(lmまたはlx)を有する光源を挿入し、上記組立体を透過する明るさB(lmまたはlx)の比率B/A(%)である。
5.前記第2ないし第4の態様のいずれか一において、補強体は、透光性セラミックス気密容器の包囲部に正対する部位に4ターン以上巻回されている。
第5の態様において、補強体のターン数が4ターン以上であれば、所要の全光透過率を確保しながら十分な防爆性能が付与される。
6.前記本発明または第1ないし第5の態様のいずれか一において、シュラウドおよび補強体からなる組立体の全光透過率が85%以上である。
第6の態様において、上記全光透過率が85%以上であれば、メタルハライドランプとして所要の全光束を確保しやすくなる。
7.前記本発明または第1ないし第6の態様のいずれか一において、補強体は、金属線の線径が0.4mm以下である。
第7の態様において、金属線の線径が0.4mm以下であると、メタルハライドランプとして所要の全光束を確保しやすくなる。すなわち、防爆性能を高い値に維持した状態で全光透過率を高くすることができる。
8.前記本発明または第1ないし第7の態様のいずれか一において、補強体は、金属線がステンレス、カンタル、モリブデン、タングステン、タンタルおよびニオブのグループから選択された金属からなる。
第8の態様において、上記金属グループは、補強体としての好適な金属である。
9.前記本発明または第1ないし第8の態様のいずれか一において、発光管およびシュラウドを支持するサポート部材を具備し、補強体は、サポート部材の上からシュラウドの外周面に配設され、かつ少なくとも1箇所がサポート部材に溶接されている。
第9の態様において、上記構造であれば、サポート部材にシュラウドを組み付けた後に金属線をサポート部材の上からシュラウドの外周に巻き付けることができるので、補強体延いてはメタルハライドランプの製造性が向上する。特に金属線をサポート部材に溶接するので、金属線の巻き付け作業が容易で、しかも適度の張力を付与しながら金属線を巻き付けることで、シュラウドの外周に密着させやすくなる。また、サポート部材を経由して補強体に電位を与えることができ、その結果メタルハライドランプの始動性が向上する。しかし、気密容器が透光性セラミックスからなるので、補強体に電位が付与されてもナトリウム抜けを生じることがない。なお、発光管は、シュラウドと一緒に予め組み立ててもよいし、補強体を配設した後にサポート部材に組み付けてもよい。
10.前記本発明または第1ないし第9の態様のいずれか一のメタルハライドランプを用いた照明装置は、照明装置本体と、照明装置本体に配設された上記メタルハライドランプと、メタルハライドランプを点灯する点灯回路と、を具備している。
第10の態様において、照明装置は、メタルハライドランプを光源とするあらゆる装置を含む概念であり、例えば照明器具、標識灯、表示灯、化学反応装置および光照射検査装置などが該当する。
そうして、第10の態様によれば、前記本発明および第1ないし第9の態様の効果を有する照明装置を得ることができる。
本発明によれば、発光管が透光性セラミックス気密容器を備え、発光管を側方から包囲する筒状のシュラウドおよび金属線からなる補強体を具備していることにより、点灯中の透光性セラミックス気密容器内の圧力を石英ガラス製の透光性気密容器に比較して大きくして発光効率を高めると、破裂の際に飛散する発光管の破裂片などには過剰な熱が蓄積されていて、破裂片が飛散したり、落下したりしたときに外管が熱衝撃によってダメージを受けやすくなるにもかかわらず、防爆性能が向上して例えばANSI強制破裂試験の規格(ANSI C78.389)をも満足するセラミックメタルハライドランプおよびこれを備えた照明装置を提供することができる。
また、加えて金属線の線径が1mm以下であるから、シュラウドおよび補強体の組立体の全光透過率を高い値に維持することができる。
さらに、加えてシュラウドの間軸方向の長さが数式:LS<LP−2LFを満足することにより、小径筒部の端部側に形成されるシール部がシュラウドから外部へ露出するので、点灯中のシール部の温度を所望範囲内に収めることができるため、シール部が熱劣化しにくくなり、長期間にわたり良好なシールを維持し続けることができる。
さらにまた、加えて補強体を構成する金属線が透光性セラミックス気密容器に対向する部位に3ターンを超えるターン数で巻回されたコイル状をなしていることにより、防爆性能をANSI基準判定に合格する程度に高めることができる。
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1ないし図3は、本発明のメタルハライドランプを実施するための第1の形態を示し、図1は正面図、図2は発光管およびシュラウドの寸法関係を示す分解正面図、図3は発光管の拡大断面図である。
本形態において、メタルハライドランプは、定格ランプ電力が200〜400Wであるが、図示の形態は定格ランプ電力が400Wのものである。本形態のメタルハライドランプMHLは、発光管IT、シュラウドSG、補強体RFおよびサポート部材SFを具備している。なお、上記本発明の構成要素に加えて、所望により付設される構成として外管OT、金属プレート部材MP、落下物受止プレートRM、給電部材B、UVエンハンサUVEおよびゲッタGa、Gbを具備している。
[発光管ITについて]
発光管ITは、透光性セラミックス気密容器1、一対の電極2、2、一対の電流導入導体3、3、一対のシール部4、4および透光性セラミックス気密容器1の内部に封入された放電媒体を備えている。
発光管ITは、透光性セラミックス気密容器1、一対の電極2、2、一対の電流導入導体3、3、一対のシール部4、4および透光性セラミックス気密容器1の内部に封入された放電媒体を備えている。
透光性セラミックス気密容器1は、図2(a)および図3にその詳細を示すように、包囲部1aおよび包囲部1aの両端に連通して配設された一対の小径筒部1b、1bを備え、内部に放電空間1cを有していて、その全長は図2に示すようにLP(mm)である。そして、包囲部1aおよび一対の小径筒部1b、1bは、鋳込み成形により一体化されている。
包囲部1aは、その全長が図2(a)に示すようにLE(mm)であり、2つの球体が、その一部が互いに重なるように軸方向に離間して両端部の半球状の部分を形成し、半球状の部分の間を直線で結んでなるほぼ俵形の形状をなしている。なお、透光性セラミックス気密容器1は、管軸方向に沿って分割された複数のセラミックス部材を接合した後に焼結させて一体化した構成であってもよい。
一対の小径筒部1b、1bは、全体としてそれぞれ細長いパイプ状をなしている。そして、小径筒部1bの中心部には管軸方向に貫通して包囲部1a内に連通する細長い孔が形成されている。なお、本形態において、上記細長い孔は、その内径が一定である。
一対の電極2、2は、図3に示すように電極軸2aおよび電極コイル2bを備えて構成されている。
電極軸2aは、タングステン充実棒からなり、基端および中間部が小径筒部1b、1b内に挿通されていて、先端部が放電空間1c内に望んでいる。そして、電極軸2aと小径筒部1b、1bの内面との間にキャピラリーと称される0.1mm以下のわずかな隙間が形成されている。電極コイル2bは、電極軸2aの先端部にわずかな長さの突出部が形成されるように電極軸2aの先端から少し後退した位置において、タングステン細線を適当ターン数密ピッチで巻回することによって形成されていて、包囲部1a内に位置している。
一対の電流導入導体3、3は、図3に示すように、封着性導電部材3aおよび耐ハロゲン性導電部材3bの直列接続構体によって構成され、その直径が電極軸2aのそれより大きく設定されている。このため、電極軸2aと給電部材3の接合部には段差が形成される。
封着性導電部材3aは、ニオブ棒状体からなる。また、封着性導電部材3aは、先端が小径筒部1bの端部からその内部に挿入して後述するシール部4により被覆され、基端が小径筒部1bの外部へ露出している。
耐ハロゲン性導電部材3bは、モリブデン棒およびモリブデンコイルからなる。モリブデン棒は、その基端が封着性導電部材3aの先端の突合せ溶接されている。また、モリブデン棒の先端は、電極軸2aの基端に突合せ溶接されている。モリブデンコイルは、モリブデン棒の周囲に巻回されている。
そうして、電極2および電流導入導体3は、予め直線状に一体化されて電極マウントを形成している。
一対のシール部4、4は、それぞれDy2O3−SiO2−Al2O3からなるフリットガラスと称されるセラミックス封止用コンパウンドを加熱して溶融し、固化することにより図2(b)に示すように小径筒部の内部側に、端部からの管軸方向の長さがLFに形成されている。
そうして、一対のシール部4、4は、上記組成のフリットガラスを用いて形成すると黒色系の色を呈するので、透光性セラミックス気密容器1の小径筒部1bの内部であっても、その存在が小径筒部1bの外側から目視で確認できる。
さらに詳述すれば、一対のシール部4、4は、透光性セラミックス放電容器1の小径筒部1b、1bの端面側の部分と、これに対向する電流導入導体3、3の封着性導電部材3aと、の間に介在して透光性セラミックス気密容器1を気密に封止していて、いわゆる電流導入導体挿入封止構造を提供する。そして、一対の電流導入導体部材3、3が透光性セラミックス気密容器1の内部に露出しないように小径筒部1b、1b内に挿入されている部分の全体を被覆している。以上の構成によって透光性セラミックス気密容器1は封止されるとともに、電極2、2が透光性セラミックス気密容器1内の所定の位置に固定されている。
放電媒体は、例えば希ガス、金属ハロゲン化物および水銀からなり、透光性セラミックス気密容器1内に封入されている。なお、金属ハロゲン化物および水銀は、蒸発する分より過剰に封入されているので、その一部が点灯時に小径筒部1b、1b内に形成されるわずかな隙間内に液相状態で滞留している。そして、点灯中下側となる例えば小径筒部1b内に液相状態で滞留している放電媒体の表層部付近に最冷部が形成される。ハロゲン化金属は、いずれも主として発光金属のハロゲン化物であり、例えばNaI、TlI、InIおよびTmI3からなる。
[シュラウドSGについて]
シュラウドSGは、図2(c)に示すように管軸方向の長さがLS(mm)の石英ガラス製の円筒体からなり、発光管ITの側方を離間状態にして包囲するとともに、図1に示すように一対の金属プレート部材MP、MPによって所定位置に支持されている。
シュラウドSGは、図2(c)に示すように管軸方向の長さがLS(mm)の石英ガラス製の円筒体からなり、発光管ITの側方を離間状態にして包囲するとともに、図1に示すように一対の金属プレート部材MP、MPによって所定位置に支持されている。
また、シュラウドSGの上記長さLSは、透光性セラミックス気密容器1の全長LPおよび一対のシール部4、4の長さLFとの相関において、数式:LS<LP−2LFを、好ましくは数式:LE<LS<LP−2LFを、それぞれ満足するように構成されている。
[補強体RFについて]
補強体RFは、図1に示すように、線径1mm以下の金属線からなり、シュラウドSGの外周面にほぼ密着している。本形態において、補強体RFは、例えば図示のように一本の金属線の中央をシュラウドSGの一端から左右反対方向にそれぞれ巻始め、途中ターンが交差しながら他端まで巻き付けて、交差した2個のコイル部分として巻装することによって形成されている。
補強体RFは、図1に示すように、線径1mm以下の金属線からなり、シュラウドSGの外周面にほぼ密着している。本形態において、補強体RFは、例えば図示のように一本の金属線の中央をシュラウドSGの一端から左右反対方向にそれぞれ巻始め、途中ターンが交差しながら他端まで巻き付けて、交差した2個のコイル部分として巻装することによって形成されている。
[サポート部材SFについて]
サポート部材SFは、支持枠31、バンド状導体32および落下物受止プレートRMからなる。支持枠31は、ステンレス鋼棒を折り曲げ、かつ落下物受止プレートRMと協働して縦長の変形ロ字形に屈曲しているとともに、その基底部を後述する外管OTの一方の内部導入線6aに接続している。バンド状導体32は、支持枠31にブリッジ状に溶接されていて、発光管ITの図1において右側の電流導入導体3をバンド状導体32に溶接することにより、発光管ITが所定の位置に配置される。
サポート部材SFは、支持枠31、バンド状導体32および落下物受止プレートRMからなる。支持枠31は、ステンレス鋼棒を折り曲げ、かつ落下物受止プレートRMと協働して縦長の変形ロ字形に屈曲しているとともに、その基底部を後述する外管OTの一方の内部導入線6aに接続している。バンド状導体32は、支持枠31にブリッジ状に溶接されていて、発光管ITの図1において右側の電流導入導体3をバンド状導体32に溶接することにより、発光管ITが所定の位置に配置される。
[その他の構成について]
(外管OTについて)
外管OTは、図1に示すように、硬質ガラスからなるBT形バルブを用いている。そして、内部に発光管IT、シュラウドSGおよびサポート部材SFなどの部材を所定の位置に収納している。また、外管OTは、図1において下部に位置するネック部にフレアステム5を封着して備えている。フレアステム5は、一対の内部導入線6a、6bを外管OT内へ気密に突出させて備えている。
(外管OTについて)
外管OTは、図1に示すように、硬質ガラスからなるBT形バルブを用いている。そして、内部に発光管IT、シュラウドSGおよびサポート部材SFなどの部材を所定の位置に収納している。また、外管OTは、図1において下部に位置するネック部にフレアステム5を封着して備えている。フレアステム5は、一対の内部導入線6a、6bを外管OT内へ気密に突出させて備えている。
発光管ITは、その上部の給電部材3が後述するサポート部材SFに支持されるとともに、サポート部材SFを介して内部導入線6aに接続している。また、発光管ITは、その下部の給電部材3が、接続導体7、8に接続しているとともに、さらに接続導体7、8を介して内部導入線6bに接続している。
(金属プレート部材MPについて)
金属プレート部材MPは、シュラウドSGの上下端面に嵌合するとるとともに、後述するサポート持部材SFに固定される。さらに詳述すれば、金属プレート部材MPは、金属板を打ち抜いて形成されていて、複数の開口部が形成されている。中心部の開口部11は小径筒部1bのシール部4がそこに挿通されてシュラウドSGの外部へ露出するため円形であるが、その他の開口部12は扇形、四角形および円形など所望の形状であることが許容される。
金属プレート部材MPは、シュラウドSGの上下端面に嵌合するとるとともに、後述するサポート持部材SFに固定される。さらに詳述すれば、金属プレート部材MPは、金属板を打ち抜いて形成されていて、複数の開口部が形成されている。中心部の開口部11は小径筒部1bのシール部4がそこに挿通されてシュラウドSGの外部へ露出するため円形であるが、その他の開口部12は扇形、四角形および円形など所望の形状であることが許容される。
さらに、金属プレート部材MPには、爪片が例えば120°間隔で3箇所に一定に形成されていて、爪片がシュラウドSGの筒の内面に嵌合する。加えて、金属プレート部材MPには、外方へ突出する一対の固定片が一体に形成されていて、サポート部材SFに溶接されることでシュラウドSGを所定位置に固定する。
(落下物受止プレートRMについて)
落下物受止プレートRMは、図1に示すようにサポート部材SFの一部をなして外管OTのトップ部側に配設されていて、外管OTのトップ部が下向き点灯において、発光管ITが破裂してその破裂片が金属プレート部材MPの複数の開口部を通過して落下したときに、落下物を受け止める。
落下物受止プレートRMは、図1に示すようにサポート部材SFの一部をなして外管OTのトップ部側に配設されていて、外管OTのトップ部が下向き点灯において、発光管ITが破裂してその破裂片が金属プレート部材MPの複数の開口部を通過して落下したときに、落下物を受け止める。
さらに詳述すれば、落下物受止プレートRMは、金属板を打ち抜いて形成されていて、受止部、一対の固定部および一対のスプリング部を有している。受止部は、円形をなしていて、複数の小さな開口部が形成され、面積が落下物受止プレートRMの受止部1が対向する部位の外管OTの内部断面積の例えば70%以上になっている。一対の固定部は、受止部の外周部分から一体に突出しているとともに折り曲げられて後述するサポート部材SFの支持枠31の先端に支持枠31の一部を構成するように溶接されている。また、一対のスプリング部23、23は、一対の固定部と一体に形成されていて、外管OTの頭部内面に弾性的に接触することにより、支持枠11の上部を外管OTの頭部内面に対して弾性的に支持する。
(給電部材Bについて)
給電部材Bは、E39形ねじ口金からなり、外管OTのネック部に装着されていて、前記一対の外部導入線が接続している。
給電部材Bは、E39形ねじ口金からなり、外管OTのネック部に装着されていて、前記一対の外部導入線が接続している。
(UVエンハンサUVEについて)
UVエンハンサUVEは、セラミックメタルハライドランプMHLの始動に先立って作動して紫外線を放射して発光管ITを照射することで、セラミックメタルハライドランプMHLの発光管IT内の電子放射を促進してセラミッスメタルハライドランプMHLの始動を容易にする手段である。そして、原理的には既知であるので、詳細構造については図示を省略するが、気密容器、導入線、内部電極、放電媒体および外部電極を具備して構成されている。気密容器は、石英ガラスなどの紫外線透過性ガラス製で、内部に細長い放電空間が形成されている。導入線は、モリブデンからなり、先端が後述する内部電極に溶接し、図1に示すように、基端が発光管支持部材SFに溶接され、したがって発光管支持部材SFを介して内部導入線6aに接続している。上記内部電極は、モリブデン製で板状をなしていて、気密容器の放電空間内に封装されている。放電媒体は、アルゴン約1.3kPaからなり、気密容器の内部に封入されている。上記外部電極は、外径0.4mmのモリブデン線からなり、気密容器の外周に密着して5ターンほど巻き付けられているとともに、導体9を介して接続導体8に接続している。以上から明らかなように、UVエンハンサUVEは、発光管ITに並列接続している。
UVエンハンサUVEは、セラミックメタルハライドランプMHLの始動に先立って作動して紫外線を放射して発光管ITを照射することで、セラミックメタルハライドランプMHLの発光管IT内の電子放射を促進してセラミッスメタルハライドランプMHLの始動を容易にする手段である。そして、原理的には既知であるので、詳細構造については図示を省略するが、気密容器、導入線、内部電極、放電媒体および外部電極を具備して構成されている。気密容器は、石英ガラスなどの紫外線透過性ガラス製で、内部に細長い放電空間が形成されている。導入線は、モリブデンからなり、先端が後述する内部電極に溶接し、図1に示すように、基端が発光管支持部材SFに溶接され、したがって発光管支持部材SFを介して内部導入線6aに接続している。上記内部電極は、モリブデン製で板状をなしていて、気密容器の放電空間内に封装されている。放電媒体は、アルゴン約1.3kPaからなり、気密容器の内部に封入されている。上記外部電極は、外径0.4mmのモリブデン線からなり、気密容器の外周に密着して5ターンほど巻き付けられているとともに、導体9を介して接続導体8に接続している。以上から明らかなように、UVエンハンサUVEは、発光管ITに並列接続している。
(ゲッタGa、Gbについて)
ゲッタGaは、発光管支持部材SFに接続してフレアステム5の近傍に位置するイニシャルゲッタである。ゲッタGbは、サポート部材SFのトップ部に支持されたパフォーマンスゲッタである。
ゲッタGaは、発光管支持部材SFに接続してフレアステム5の近傍に位置するイニシャルゲッタである。ゲッタGbは、サポート部材SFのトップ部に支持されたパフォーマンスゲッタである。
図1に示すのとほぼ同じランプ構造のセラミックメタルハライドランプである。
発光管
透光性セラミックス気密容器:全長80mm、包囲部最大外径約22mm、最大内径20mm、
小径筒部外径3.5mm、同内径約1.5mm
一対の電極 :電極軸が直径約1.0mm、電極コイルが直径0.3mmの
W線を密ピッチ約3ターン、電極間距離約20mm
電流導入導体 :封着性導電部材3aが直径約1.5mm、Nb、
耐ハロゲン性導電部材3bが直径約1.0mmのMo棒の外周
にMo線を巻回した直径約1.4mm
放電媒体 :Ar約24kPa、
Na-TlI-InI-TmI3約15mg、
Hg40mg
シール部 :管軸方向長さ5mm
外管 :硬質ガラス製のBT形、最大部外径約116mm、
全長約300mm
シュラウド :石英ガラス製、外径約32mm、長さ55mm
補強体 :線径0.38mmのMo線を3ターン巻回(図1と異なる。)
定格ランプ電力 :400W
シュラウド・補強体全光透過率:96%
次に、図4の表を参照して、上記実施例において、補強体RFを構成している金属線の線径および形態を変えたオプション1〜5の場合の全光透過率(%)およびランプ全光束値(lm)について試験結果を説明する。なお、図4において、補強体RFの包囲パターンすなわち形態は、図の左側から右側に向かって以下のとおりである。
(1)補強体なし。
(2)金属線からなる3個のリングを上下に離間配置した形態。
(3)3.5ターンのコイル状部分と、その上下両端部に配置されたそれぞれ1個の緊締リング部とを金属線により一体形成した形態。
(4)左右反対方向に巻回されたそれぞれ1.5ターンのコイル状部分と、その上下両端部に配置されたそれぞれ1個の緊締リング部とを金属線により一体形成した形態。
(5)上下方向に離間した6個のリング状横材と外周方向に離間した10本の縦材とを金属線により形成し、かつ交差部を溶接して多数の正格子状にして一体化したメッシュ状の形態。
(6)鋸歯状に屈曲した金属線を外周面に配置した形態。
(7)鋸歯状に屈曲した2本の金属線を外周面に半ピッチずらして配置した形態。
発光管
透光性セラミックス気密容器:全長80mm、包囲部最大外径約22mm、最大内径20mm、
小径筒部外径3.5mm、同内径約1.5mm
一対の電極 :電極軸が直径約1.0mm、電極コイルが直径0.3mmの
W線を密ピッチ約3ターン、電極間距離約20mm
電流導入導体 :封着性導電部材3aが直径約1.5mm、Nb、
耐ハロゲン性導電部材3bが直径約1.0mmのMo棒の外周
にMo線を巻回した直径約1.4mm
放電媒体 :Ar約24kPa、
Na-TlI-InI-TmI3約15mg、
Hg40mg
シール部 :管軸方向長さ5mm
外管 :硬質ガラス製のBT形、最大部外径約116mm、
全長約300mm
シュラウド :石英ガラス製、外径約32mm、長さ55mm
補強体 :線径0.38mmのMo線を3ターン巻回(図1と異なる。)
定格ランプ電力 :400W
シュラウド・補強体全光透過率:96%
次に、図4の表を参照して、上記実施例において、補強体RFを構成している金属線の線径および形態を変えたオプション1〜5の場合の全光透過率(%)およびランプ全光束値(lm)について試験結果を説明する。なお、図4において、補強体RFの包囲パターンすなわち形態は、図の左側から右側に向かって以下のとおりである。
(1)補強体なし。
(2)金属線からなる3個のリングを上下に離間配置した形態。
(3)3.5ターンのコイル状部分と、その上下両端部に配置されたそれぞれ1個の緊締リング部とを金属線により一体形成した形態。
(4)左右反対方向に巻回されたそれぞれ1.5ターンのコイル状部分と、その上下両端部に配置されたそれぞれ1個の緊締リング部とを金属線により一体形成した形態。
(5)上下方向に離間した6個のリング状横材と外周方向に離間した10本の縦材とを金属線により形成し、かつ交差部を溶接して多数の正格子状にして一体化したメッシュ状の形態。
(6)鋸歯状に屈曲した金属線を外周面に配置した形態。
(7)鋸歯状に屈曲した2本の金属線を外周面に半ピッチずらして配置した形態。
試験に供された補強体RFの金属線の線径は、1mm(オプション1)、0.8mm(オプション2)、0.6mm(オプション3)、0.38mm(オプション4)および0.25mm(オプション5)である。
そうして、図4から理解できるように、補強体RFが配設されていない場合、シュラウドの全光透過率は98%で、ランプ全光束は45600lmであるが、補強体RFの金属線の線径が1mm以下であれば、上記のいずれの包囲パターンすなわち形態においても全光透過率85%以上を確保できる。また、上記金属線の線径が0.38mm以下(約0.4mm以下)であれば、全光透過率88%以上(殆どの形態においては90%以上)を確保できる。
図5は、本発明のメタルハライドランプを実施するための第2の形態を示す正面図である。なお、図において、図1と同一部分については同一符号を付して説明を省略する。
本形態においては、金属線からなる補強体RFをサポート部材SFの外側からシュラウドSGの外面に配設している第1の点、および補強体RFの透光性セラミックス気密容器に対向する部分が3ターン超巻回されたコイル状をなしている第2の点で、第1の形態と異なっている。
そうして、本形態においては、第1の点に関し、補強体RFの金属線をシュラウドSGに全周にわたり密着させることができないものの、サポート部材SFおよびその近傍を除く全周において密着させることができるので、補強効果に本質的な問題はない。
また、第2の点に関し、後述するように金属線が3ターン以上であればANSI強制破裂試験に合格するが、3ターン付近は境界領域であるので、3.5ターン超であれば、強度が一層増すので、所要の防爆性能がより確実に得られる。
次に、図6の表を参照して補強体RFを構成する金属線のターン数とANSI強制破裂試験との関係について説明する。すなわち、図6は、補強体RFのターン数を0(補強体なし。)〜10の場合についての線径を変えてANSI強制破裂試験の結果を示している。なお、金属線の線径は、0.25〜1.0mmの間における5種類であり、表中の「合格」、「不合格」はANSI強制破裂試験の結果を示している。なお、「再試験→合格」は境界領域であるものの結果として合格であったことを意味する。
そうして、図6から理解できるように、金属線が3ターン超巻回されていれば、実際的な上記線径の範囲内において確実に上記試験に合格するので、防爆性能として問題がない。
次に、図7を参照して補強体を構成する金属線のターン数と全光透過率との線径をパラメータとした関係について説明する。なお、図において、横軸は補強体を構成する金属線のターン数であり、縦軸はシュラウドおよび補強体の組立体の全光透過率(%)である。なお、金属線の線径は、0.25〜1.0mmの間における5種類である。
図7から理解できるように、金属線が6ターン以下巻回されていれば、実際的な上記線径の範囲内において、全光透過率85%以上を確保できるので、実用上問題がない。また、線径4mm以下であれば、6.5ターンであっても全光透過率85%以上を確保できるし、さらに4.5ターン以下ならば、全光透過率90%以上を確保できる。
図8は、本発明の照明装置を実施するための一形態としての高天井用照明器具の概略を示す縦断面図である。図において、照明器具90は、天井面などへの取付部をなす基台91にソケット92が取着されているとともに、このソケット92を囲みガード93が設けられている。そして、このガード93の下端には金属板やほうろう製の円錐状をなし、内面に反射面が形成された反射笠94が固定され、上記ソケット92にメタルハライドランプMHLの口金Bが装着されることにより保持と電気的な接続がなされる。
なお、本形態では上記基台91、ガード93および反射笠94などで器具本体を構成している。また、ランプの点灯回路装置および電源スイッチ(ともに図示しない。)は、器具本体離間した位置に設けることができる。
このような照明器具90は、例えばスポーツ施設の天井面に反射笠94の開口部側を下方に向けて取り付けられ、電源スイッチを入れることにより電源から点灯回路装置、ソケットを介して高圧放電ランプLに通電される。
1…透光性セラミックス放電容器、3…電流導入導体、B…給電部材、IT…発光管、MHL…メタルハライドランプ、OT…外管、SG…シュラウド、SF…サポート部材、RF…補強体
Claims (11)
- 透光性セラミックスからなり、放電空間を包囲する包囲部および包囲部の両端に連通した一対の小径筒部を有する全長がLP(mm)の透光性セラミックス気密容器、小径筒部の内面との間にわずかな隙間を形成しながら小径筒部内に挿通し、先端が離間対向して透光性セラミックス気密容器内に封装された一対の電極、小径筒部の内部において電極の基端側に接続した一対の電流導入導体、小径筒部および電流導入導体の間で管軸方向に長さLF(mm)にわたり透光性セラミックス気密容器をシールしている一対のシール部、ならびに透光性セラミックス気密容器内に封入された金属ハロゲン化物および希ガスを含む放電媒体を備えた発光管と;
管軸方向の長さLS(mm)が数式:LS<LP−2LFを満足するとともに発光管を側方から包囲する透明質部材製の筒状のシュラウドと;
線径が1.0mm以下の金属線からなり、シュラウド外周面にほぼ密着して配設された補強体と;
を具備していることを特徴とするメタルハライドランプ。 - 補強体は、メッシュ状またはコイル状であることを特徴とする請求項1記載のメタルハライドランプ。
- 透光性セラミックスからなり、放電空間を包囲する包囲部および包囲部の両端に連通した一対の小径筒部を有する透光性セラミックス気密容器、小径筒部の内面との間にわずかな隙間を形成しながら小径筒部内に挿通され、先端が離間対向して透光性セラミックス気密容器内に封装された一対の電極、小径筒部の内部において電極の基端側に接続した一対の電流導入導体、小径筒部および電流導入導体の間で透光性セラミックス気密容器をシールしている一対のシール部、ならびに透光性セラミックス気密容器内に封入された金属ハロゲン化物および希ガスを含む放電媒体を備えた発光管と;
発光管を側方から包囲する透明質部材製の筒状のシュラウドと;
金属線からなり、シュラウド外周面にほぼ密着して配設され、かつ少なくとも3ターンを超えるターン数で巻回されたコイル状をなす補強体と;
を具備していることを特徴とするメタルハライドランプ。 - 補強体は、透光性セラミックス気密容器の包囲部に正対する部位に1ターン以上巻回されていることを特徴とする請求項3記載のメタルハライドランプ。
- 補強体は、金属線の線径が1mm以下であることを特徴とする請求項3または4記載のメタルハライドランプ。
- 補強体は、透光性セラミックス気密容器の包囲部に正対する部位に4ターン以上巻回されていることを特徴とする請求項3ないし5のいずれか一記載のメタルハライドランプ。
- シュラウドおよび補強体からなる組立体の全光透過率が85%以上であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一記載のメタルハライドランプ。
- 補強体は、金属線の線径が0.4mm未満であることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか一記載のメタルハライドランプ。
- 補強体は、金属線がステンレス、カンタル、モリブデン、タングステン、タンタルおよびニオブのグループから選択された金属からなることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか一記載のメタルハライドランプ。
- 発光管およびシュラウドを支持するサポート部材を具備し;
補強体は、サポート部材の上からシュラウドの外周面に配設され、かつ少なくとも1箇所がサポート部材に溶接されている;
ことを特徴とする請求項1ないし9のいずれか一記載のメタルハライドランプ。 - 照明装置本体と;
照明装置本体に配設された請求項1ないし10のいずれか一記載のメタルハライドランプと;
メタルハライドランプを点灯する点灯回路と;
を具備していることを特徴とする照明装置。
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