JP3888504B2 - 電動送風機および電気掃除機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のファン翼を有したファンとこのファンの回転により吸気した空気を電動機の胴体ケースに流過させる上流整流板および下流整流板を平面渦巻き状の壁状に設けたディフューザとを備えた電動送風機および電気掃除機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の電動送風機としては、電動機の回転自在に設けられた回転軸の突出する一端に略中心が一体的に設けられ、略中央に吸気口を開口するファンカバーにて覆われるファンを備えている。そして、このファンは、回転軸に略中心が一体的に接続される略円板状の下板を有している。また、ファンは、下板に所定の間隙を介して対向して設けられ略中央にファンカバーの吸気口に対向する通風口を開口した略円板状の上板を有している。そして、下板および上板間には、細長板状のファン翼の長手方向の両側がそれぞれ溶接されて渦巻き状の壁状に下板および上板を連結してファン翼が設けられている。
【0003】
また、電動機とファンとの間には、ファンの回転により吸気口からファンカバー内に吸気された空気を、円滑に乱流を生じないように効率よく電動機の胴体ケース内に流過させるディフューザが設けられている。このディフューザは、略中央に回転軸が回転可能に嵌挿される円板部と、この円板部の一面側であるファン側の面の周縁近傍には、ファンを取り囲むようにファンのファン翼の渦巻き方向と逆方向に平面渦巻き状で壁状の上流整流板が複数設けられ、上流整流板間でファンからの空気を円板部の周縁に案内する案内風路を構成している。また、円板部の他面側である電動機側の面には、上流整流板の渦巻き方向と逆方向の平面渦巻き状で壁状の下流整流板が複数設けられ、下流整流板間で円板部の周縁に案内された空気を胴体ケースに案内する流過風路を構成している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ディフューザは、ファンの回転にて吸気した空気を円滑に乱流を生じないように効率よく流過させてファンの回転による吸気効率を増大させて電動送風機としての吸込仕事率を増大するものの、近年における電動機の仕事率の増大により、案内風路および流過風路を流過する空気の速度は音速に達する程に速く、このために風切り音や上流整流板および下流整流板の表面における空気の剥離現象などによる乱流音などが生じる。このことから、従来では、電動送風機を覆うように吸音材を設けたり、電気掃除機本体の排気口に吸音材を設けるなど、各種騒音対策が施されているものの、さらに電動送風機の駆動による騒音の低減が臨まれている。
【0005】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、吸込仕事率を低下することなく騒音が低下する電動送風機および電気掃除機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の電動送風機は、通風口および排気口を開口した略円筒形の胴体ケース内に回転軸を有したモータ本体部を収容する電動機と、この電動機のモータ本体部の回転軸に取り付けられて回転駆動され複数のファン翼を有したファンと、このファンおよび前記電動機の通風口を覆って前記電動機の胴体ケースに取り付けられ略中央に前記通風口に連通する吸気口を開口する略円筒形のファンカバーと、前記ファンおよび前記胴体ケース間に設けられ、前記電動機の回転軸が貫通される略円板状の円板部、この円板部の一面側の周縁近傍に平面渦巻き状の壁状に複数突設され前記円板部の中心に対向する端部縁が前記ファンの外周に対向する上流整流板、および、前記円板部の他面側の周縁近傍に前記上流整流板に対して渦巻き方向が反対方向に平面渦巻き状の壁状に複数突設された下流整流板を備え、前記ファンの回転により前記吸気口からファンカバー内に吸気された空気を前記上流整流板から前記円板部の周縁を介して前記下流整流板にて前記胴体ケースに流過させるディフューザとを備え、前記ファンは、径寸法が略90mm以上略100mm以下で前記ファン翼を9枚備え、前記ファンカバーの内径は、略115mm以上略125mm以下で、前記ディフューザは、円板部の径寸法が略110mm以上略120mm以下で、上流整流板を13枚、下流整流板を16枚備えたものである。
【0007】
そして、径寸法が略90mm以上略100mm以下でファン翼を9枚備えたファンを用い、平面渦巻き状で壁状に上流整流板および下流整流板を設けたディフューザとして、円板部の径寸法が略110mm以上略120mm以下で上流整流板を13枚、下流整流板を16枚備えたものを用いるため、吸込仕事率を低下することなく騒音が低下する。
【0008】
請求項2記載の電気掃除機は、ケース体と、このケース体内に収容された請求項1記載の電動送風機とを具備したものである。
【0009】
そして、吸込仕事率を低下することなく騒音が低下する請求項1記載の電動送風機を備えるため、吸込風量が減少せず効率よく掃除できるとともに騒音が低減して環境良く掃除できる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の電動送風機の実施の一形態の構成を図面を参照して説明する。
【0011】
図1において、1は例えば電気掃除機用の電動送風機で、この電動送風機1は、電動機2を有している。この電動機2は、略円筒状の胴体ケース3を有し、この胴体ケース3の内側にモータ本体部4が収納されている。
【0012】
そして、胴体ケース3には、軸方向の一端である前端面に開口部5が形成されているとともに、この開口部5の周囲に外周方向に向けて突出する断面略L字状のフランジ部6が屈曲形成されている。また、この胴体ケース3の軸方向の他端である後端面は後板部7により閉塞されているとともに、この後板部7の中央部が後方に向けて略円筒状に突出し内周面側にベアリング8をベアリングキャップ8aおよびスラストばね8bを介して収容するモータヘッド部9が設けられている。
【0013】
さらに、胴体ケース3の後部近傍の周面には、略径方向に位置して排気口としての一対の吹出口11が開口形成されている。
【0014】
また、胴体ケース3の前端部には、長手板状のブリッジ部12が胴体ケース3の径方向に架橋して開口部5の一部を覆うようにねじなどにて取り付けられている。そして、ブリッジ部12の略中央には、前方に向けて略円筒状に突出し内周側にベアリング8を収容し略中央に通孔14を開口する軸受部15が設けられている。なお、ブリッジ部12にて覆われていない胴体ケース3の開口部5が通風口16となる。
【0015】
一方、モータ本体部4は、胴体ケース3に固定された略筒状の固定子であるフィールド18と、このフィールド18の内側に配設された電気子であるアーマチュア19とを有している。そして、アーマチュア19は、軸心に設けられた回転軸としてのロータ軸20の両端部がベアリング8,8に回転自在に軸支されて胴体ケース3内に略同軸上に配設されている。
【0016】
さらに、胴体ケース3には、一対のブラシ機構22が略径方向に位置してこの周面から一部突出してねじなどにより固定されている。そして、これらブラシ機構22は、アーマチュア19に設けられた整流子23に摺接するカーボンブラシ24と、このカーボンブラシ24を保持するブラシ保持器25とを有している。また、ブラシ保持器25は、長手方向をロータ軸20の軸方向にほぼ直交する方向に支持され、かつ、一部を胴体ケース3の外側に突出した状態で支持されている。そして、カーボンブラシ24がブラシ保持器25により押圧されて、整流子23に摺接することにより、カーボンブラシ24と整流子23とが互いに電気的に導通するようになっている。
【0017】
一方、ブリッジ部12の前側には、ディフューザ30がねじなどにて固定されている。さらに、このディフューザ30の前方に位置して、ファン31が配置されている。
【0018】
そして、ファン31は、回転により生じる空気との摩擦により発生する熱に対して耐熱性を有し、回転の際の慣性や重量などを考慮して、例えばアルミニウム合金などにて形成され、略円板状で略中央に電動機2のロータ軸20が嵌挿する図示しない嵌挿孔が穿設され径寸法が例えば略90mm以上略100mm以下、具体的には約95mmの円板状の下板33を有している。そして、この下板33には、渦巻き方向に沿って図示しない細長状のスリットが複数設けられている。
【0019】
また、ファン31は、下板33に所定の間隙、例えば空気の出口となる外周縁の部分における対向寸法が約8mmの間隙を介して対向する上板38を備えている。その上板38は、下板33と略同径の略円板状で中心部分が一面側に湾曲して下板側に向けて拡開する略ラッパ状に形成され、中心に通風口39を開口形成している。そして、この上板38には、下板33と同様に、図示しないスリットが複数設けられている。
【0020】
さらに、下板33と上板38との間には、細長板状のファン翼42が長手方向の両側縁をそれぞれ下板33および上板38に接合して壁状に設けられている。このファン翼42は、長手方向の両側縁に下板33および上板38にそれぞれ設けられたスリットに挿入され下板33および上板38とにて溶接などにより接続される図示しない爪部が複数突設され、下板33および上板38間に壁状に設けられている。そして、このファン翼42が下板33と上板38との間に連結して一体的に接続されることにより、対向する下板33および上板38とファン翼42とにて、渦巻き状の吸気風路44が複数区画形成される。
【0021】
そして、ファン31は、電動機2の突出するロータ軸20が下板33の嵌挿孔に嵌挿され、下板33の裏面側である上板38と対向しない側にロータ軸20に嵌合するスリーブ46と、このロータ軸20の前部側である一端部に形成されたねじ部47に下板33の表面側の上板38と対向する側に位置して螺合する6角ナット48とにより、ワッシャ49,49を介して挟持され、モータ本体部4のアーマチュア19の前端部に固定されている。
【0022】
なお、このファン31は、モータ本体部4のロータ軸20の回転により、ファン翼42の中心方向への渦巻き方向に回転する。
【0023】
また、ディフューザ30は、図1および図2に示すように、略中心にブリッジ部12の軸受部15を嵌挿する略円形の貫通孔51を開口し、例えば径寸法略110mm以上略120mm以下、具体的には114mmの略円板状の円板部52を有している。そして、この円板部52の周縁には、周方向に沿って次第に中心側に幅広となるように略三角形状の切欠部53が等間隔で複数切欠形成され、周縁が鋸刃のようなぎざぎざ状となっている。
【0024】
そして、円板部52の一面であるファン31に対向する上面には、中心からファンの径寸法より若干大きい寸法の距離を介した周縁近傍に、円板部52に対して略垂直な円弧壁状の上流整流板54がファン31のファン翼42の渦巻き方向と逆方向に平面渦巻き状に複数、例えば13枚設けられている。これら上流整流板54は、円板部52の中心側に位置する端部縁がファン31に対向し、上流整流板54の内側に略円筒状にファン31を収容するファン収容部55が区画される。そして、上流整流板54は、円板部52の周縁側の端部が切欠部53にて切り欠かれていない位置の円板部52の外周縁に位置し、上流整流板54,54間に円板部52の外周方向に次第に幅広となり切欠部53に連続する案内風路56を区画形成する。なお、上流整流板54は、円板部52からの突出寸法が例えば8.4mm以上9.4mmに設定されている。
【0025】
また、上流整流板54には、円板部52の外周側に位置する端部で外側に位置する縁に、円板部52の外周の曲率に沿って切り欠き形成された当接面54a が設けられている。さらに、上流整流板54には、円板部52の中心側となるファン収容部55側に位置する端部で外側に位置する縁に、中心側に従って肉薄に形成され縁部分で乱流を生じないで円滑に空気を案内風路56に案内する案内傾斜面54b が設けられている。
【0026】
一方、円板部52の他面である電動機2側に対向する下面には、円板部52に対して略垂直な円弧壁状の下流整流板57が上流整流板54の渦巻き方向と逆方向に平面渦巻き状に複数、例えば16枚設けられ、下流整流板57,57間に流過風路58が区画形成されている。
【0027】
また、下流整流板57には、円板部52の外周側に位置する端部で外側に位置する縁に、円板部52の外周の曲率に対して略平行に切り欠き形成され縁部分で乱流を生じないで円滑に空気を流過風路58に案内する流過傾斜面57a が設けられている。
【0028】
そして、ディフューザ30は、胴体ケース3の開口部5を覆って閉塞するようにブリッジ部12にねじなどにて取り付け固定されている。
【0029】
一方、胴体ケース3のフランジ部6の外周部には略円筒状のファンカバー64が嵌合され、このファンカバー64によりファン31が覆われている。このファンカバー64は、前面の中央部にファン31の通風口39に対向する吸気口65を開口形成するとともに、後面の全面に後部開口部66を開口形成して略円筒状に形成されている。
【0030】
次に、上記実施の形態の動作を説明する。
【0031】
図示しない電気掃除機の本体内に収容した電動送風機1を、適宜駆動させて掃除する。この電動送風機1の駆動は、モータ本体部4にブラシ機構22を介して供給される電力によりモータ本体部4がロータ軸20とともにファン31をファン翼42の渦巻き方向に回転させる。
【0032】
このファン31の回転により、吸気口65から空気が吸気され、ファン31の通風口39から下板33および上板38とファン翼42とにて区画される吸気風路44内に吸気流として流れ、ファン31の外周側に外方に向けて吹き出される。この吸気流がファン31内の吸気風路44を流通する際、吸気流はファン31の回転方向と反対側の面であるファン翼42の渦巻き状に湾曲する内側の面に沿って流れ、外周から吹き出される。
【0033】
さらに、ファン31の外周から吹き出された吸気流は、対向するディフューザ30の上流整流板54,54にて案内されて案内風路56,56を渦巻き状に円板部52の外周側に流過する。そしてさらに、円板部52の外周側に流過した吸気流は、切欠部53を介して円板部52の裏面側に流過し、下流整流板57,57にて案内されて流過風路58,58を流過し、渦巻き状にディフューザ30の中心に向けて流れ、ディフューザ30の裏面側に位置する電動機2の胴体ケース3の開口部5である通風口16から胴体ケース3内に流入し、モータ本体部4を冷却しつつ流過して吹出口11から排気される。
【0034】
次に、ファンおよびディフューザの形状と電動送風機効率と騒音との関係について説明する。
【0035】
電気掃除機の電動送風機1としては、例えば電動送風機1を収容する図示しない掃除機本体にホースを介して延長管および吸込口体が接続されるキャニスタ型、掃除機本体に吸込口体が接続されるアップライト型など、掃除作業の際に、掃除機本体が引きずられて移動、あいるは掃除作業者が直接持って移動させて掃除することから、ある程度の大きさに制約される。そして、塵埃を確実に吸い込んで捕捉できるだけの吸込仕事率も必要となる。
【0036】
これらの条件から、ファン31の径寸法は略90mm以上略100mm以下、ファンカバー64の内径は略115mm以上略125mm以下、ディフューザ30の円板部52の径寸法が略110mm以上略120mm以下の大きさに設定される。
【0037】
また、これら寸法から、ディフューザ30において、上流整流板54は13枚に設定される。すなわち、上流整流板54の枚数が少なく案内風路56,56の幅寸法が広くなると、ファン31から吹き出される吸気流が効率よく渦巻き状に円板部52の外周側に案内されなくなり、電動送風機効率が低下する。また、上流整流板54の枚数が多くなって案内風路56,56の幅寸法が広くなると、流通する吸気流との摩擦抵抗が大きくなって電動送風機効率が低下するとともに騒音が大きくなる。このため、上記寸法の大きさでは、上流整流板54は13枚に設定することが好ましい。
【0038】
そして、上記寸法で上流整流板54を13枚に設定して電動送風機効率と騒音との関係について実験した。なお、ファン31の径寸法を95mm、吸気風路44の出口である外周側における上板38および下板33間の間隙寸法を8mm、ディフューザ30の円板部52の径寸法を114mm、ファンカバー64の内径を120mmに設定した。
【0039】
また、騒音の測定は、図3および図4に示すように、ウレタン製の台座71上に軸方向を水平方向に沿って電動送風機1を取付固定し、ファン31の位置の上方に1mの距離を介して配設した集音マイク72を有した騒音計73により測定した。その結果を、図5ないし図9に示す。なお、図5は下流整流板57の枚数を8枚に形成、図6は下流整流板57の枚数を12枚、図7は下流整流板57の枚数を16枚、図8は下流整流板57の枚数を20枚に形成したので、ファン翼42の枚数が異なるファン31を用いて電動送風機効率および騒音を測定した結果である。また、図9は、ファン翼42の枚数を9枚として、下流整流板57の枚数が異なるディフューザ30を用いたものである。
【0040】
図5ないし図9において、ファン翼42の枚数が7枚と少ない方が電動送風機効率が高くなる傾向ではあるが、同時に騒音が大きく、特に所定の周波数での騒音が大きくなるピーク状の部分が多く認められる。すなわち、ファン翼42が10枚になると他に比して大きく電動送風機効率が低くなり、8枚および9枚はほぼ同程度で、7枚になると若干電動送風機効率が高くなる。
【0041】
さらに、電動送風機1への入力電圧が小さい段階での騒音の上昇率が大きい、すなわちピークの傾斜が大きく、少ない入力電圧の段階から大きな騒音となる傾向が認められる。特に、ファン翼42が7枚および8枚のものは騒音の上昇率が大きい。
【0042】
これら電動送風機効率および騒音特性から、上記寸法の条件ではファン翼42を9枚設けたファン31が電動送風機効率を損なうことなく騒音が抑えられ、特に所定の周波数帯で強く現れる騒音が少なく、良好に騒音が低減できると判断できる。
【0043】
また、図9に示す結果から、下流整流板57を16枚としたディフューザ30を用いたものが騒音の最大値が低く、すなわち、下流整流板57が16枚のものだけ、最大値が95dBAを越えず、ピーク状の所定の周波数帯で強く現れる騒音も少ないことが分かる。
【0044】
したがって、ファン31の径寸法を略90mm以上略100mm以下、ファンカバー64の内径を略115mm以上略125mm以下、ディフューザ30の円板部52の径寸法を略110mm以上略120mm以下の大きさでは、ファン31のファン翼42を9枚とし、ディフューザ30の上流整流板は13枚、下流整流板は16枚とした条件が、電動送風機効率を損なうことなく最も騒音を低減できることが分かる。
【0045】
上述したように、上記実施の形態では、径寸法が略90mm以上略100mm以下でファン翼42を9枚備えたファン31を用い、平面渦巻き状で壁状に上流整流板54および下流整流板57を設けたディフューザ30として、円板部52の径寸法が110mm以上120mm以下で上流整流板54を13枚備えたものを用いることにより、電気掃除機としての吸込仕事率に起因する電動送風機効率を低下することなく騒音を低下でき、吸込風量が減少せず効率よく掃除できるとともに騒音が低減して環境良く掃除できる。
【0046】
また、特に下流整流板57を16枚とすることにより、電動送風機効率を低下することなく騒音を低下できる。
【0047】
なお、上記各実施の形態において、電気掃除機用の電動送風機1について説明したが、空気に限らずいずれの気体や液体などの流動性物質を搬送する例えばブロワやポンプなどでも適用できる。
【0048】
また、ファン31を上板38および下板32が対向する構成について説明したが、他の形状のものでもよい。
【0049】
【発明の効果】
請求項1記載の電動送風機によれば、径寸法が略90mm以上略100mm以下でファン翼を9枚備えたファンを用い、平面渦巻き状で壁状に上流整流板および下流整流板を設けたディフューザとして、円板部の径寸法が略110mm以上略120mm以下で上流整流板を13枚、下流整流板を16枚備えたものを用いるため、吸込仕事率を低下することなく騒音を低下できる。
【0050】
請求項2記載の電気掃除機によれば、吸込仕事率を低下することなく騒音が低下する請求項1記載の電動送風機を備えるため、吸込風量が減少せず効率よく掃除できるとともに騒音が低減して環境良く掃除できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の電動送風機の実施の一形態を示す一部を切り欠いた分解斜視図である。
【図2】 同上ディフューザを示す断面図である。
【図3】 同上電動送風機の騒音を測定する実験方法を示す説明図である。
【図4】 同上電動送風機の騒音を測定する実験方法を示す説明図である。
【図5】 同上下流整流板が8枚で異なるファン翼枚数における電動送風機の入力電圧と騒音値との関係を示すグラフである。
【図6】 同上下流整流板が12枚で異なるファン翼枚数における電動送風機の入力電圧と騒音値との関係を示すグラフである。
【図7】 同上下流整流板が16枚で異なるファン翼枚数における電動送風機の入力電圧と騒音値との関係を示すグラフである。
【図8】 同上下流整流板が20枚で異なるファン翼枚数における電動送風機の入力電圧と騒音値との関係を示すグラフである。
【図9】 同上ファン翼が9枚で異なる下流整流板の枚数における電動送風機の入力電圧と騒音値との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 電動送風機
2 電動機
3 胴体ケース
11 排気口となる吹出口
16 通風口
20 回転軸としてのロータ軸
30 ディフューザ
31 ファン
42 ファン翼
52 円板部
54 上流整流板
57 下流整流板
64 ファンカバー
65 吸気口
Claims (2)
- 通風口および排気口を開口した略円筒形の胴体ケース内に回転軸を有したモータ本体部を収容する電動機と、
この電動機のモータ本体部の回転軸に取り付けられて回転駆動され複数のファン翼を有したファンと、
このファンおよび前記電動機の通風口を覆って前記電動機の胴体ケースに取り付けられ略中央に前記通風口に連通する吸気口を開口する略円筒形のファンカバーと、
前記ファンおよび前記胴体ケース間に設けられ、前記電動機の回転軸が貫通される略円板状の円板部、この円板部の一面側の周縁近傍に平面渦巻き状の壁状に複数突設され前記円板部の中心に対向する端部縁が前記ファンの外周に対向する上流整流板、および、前記円板部の他面側の周縁近傍に前記上流整流板に対して渦巻き方向が反対方向に平面渦巻き状の壁状に複数突設された下流整流板を備え、前記ファンの回転により前記吸気口からファンカバー内に吸気された空気を前記上流整流板から前記円板部の周縁を介して前記下流整流板にて前記胴体ケースに流過させるディフューザとを備え、
前記ファンは、径寸法が略90mm以上略100mm以下で前記ファン翼を9枚備え、
前記ファンカバーの内径は、略115mm以上略125mm以下で、
前記ディフューザは、円板部の径寸法が略110mm以上略120mm以下で、上流整流板を13枚、下流整流板を16枚備えた
ことを特徴とする電動送風機。 - ケース体と、
このケース体内に収容された請求項1記載の電動送風機と
を具備したことを特徴とする電気掃除機。
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