WO2017154151A1 - 電動送風機および電気掃除機 - Google Patents
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Abstract
高効率な電動送風機およびそれを搭載した電気掃除機が得られる。電動送風機(6)は、遠心羽根車(11)とファンカバー(16)と電動部とを備える。遠心羽根車(11)は、表面を有する円板状のハブ(23)、円環状のシュラウド(24)、および複数の動翼(25)を含む。動翼(25)は、ハブ(23)とシュラウド(24)との間においてシュラウド(24)の円周方向に複数設けられる。ファンカバー(16)は、遠心羽根車(11)を内包するように、遠心羽根車(11)の軸方向においてシュラウド(24)より外側に設置される。ファンカバー(16)は回転軸上に中心点を有する開口部(18)を有する。電動部は、遠心羽根車を回転させる。動翼(25)において、回転軸側に位置する第1部分は、開口部(18)の外周縁の内側に位置する。
Description
この発明は、電動送風機および電気掃除機に関するものである。
従来、電気掃除機に用いられる電動送風機が知られている。電動送風機は、円環状のシュラウドと、シュラウドに対向して配置されるハブと、シュラウドとハブとの間に円周方向に複数配置される動翼と、シュラウドとハブと動翼とを回転する遠心羽根車とを備える。このような電動送風機において、高効率化のため、遠心羽根車入口と遠心羽根車を内包するファンカバーとの隙間に、遠心羽根車出口から流出した気流が遠心羽根車入口に再流入しないよう、漏れ防止手段を備えたものがある(例えば、特開2013-60839号公報(特許文献1)の図1~図3、特開2000-154797号公報参照)。
特開2013-60839号公報に示されるように、遠心羽根車入口とファンカバーの隙間に設けられる漏れ防止手段は、遠心羽根車の回転を阻害しないシール部材が用いられる場合がある。この場合、遠心羽根車が回転する際、シュラウドとシール部材とが擦れ、シール部材が摩耗する。この結果、シール部材の漏れ防止効果が低下してしまう。漏れ防止効果が低下すると、遠心羽根車出口から流出した気流が、遠心羽根車入口から再流入する循環流が増大する。このような循環流が増大すると、動翼にかかる負荷が増大し、効率が低下するという課題があった。
また、特開2000-154797号公報に示されるように、シュラウドの内周側端面に溝を設け、この溝にファンカバーの内周側端部を嵌め合わせた構造をシール構造として採用する場合もある。しかしこのような構成であっても、当該シール構造から遠心羽根車入口に再流入する気流が延伸羽根車入口から吸い込まれる空気の主流に混合してしまう。このような再流入する気流が遠心羽根車入口において主流と混合すると、動翼前縁の衝突損失が増大し、やはり効率が低下するという課題があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の目的は、高効率な電動送風機およびそれを搭載した電気掃除機を得ることである。
本発明に係る電動送風機は、遠心羽根車とファンカバーと電動部とを備える。遠心羽根車は、表面を有する円板状のハブ、円環状のシュラウド、および複数の動翼を含む。シュラウドはハブの表面に面する。動翼は、ハブとシュラウドとの間においてシュラウドの円周方向に複数設けられる。動翼はハブおよびシュラウドに連結される。ファンカバーは、遠心羽根車を内包するように、遠心羽根車の回転軸方向においてシュラウドより外側に設置される。ファンカバーは回転軸上に中心点を有する開口部を有する。電動部は、遠心羽根車を回転させる。動翼は、開口部の外周縁の内側に位置する第1部分を含む。
この発明の電動送風機は、動翼において空気の流れ方向における上流側に位置する第1部分より外周側(下流側)にファンカバーの開口部の内壁が位置する。このファンカバーの開口部の内壁とシュラウドとの隙間は、遠心羽根車出口から遠心羽根車入口へ再流入する空気(循環流)の流路となっている。そのため、上記循環流は、動翼の第1部分より下流側から遠心羽根車に流入する。したがって、動翼の第1部分より上流側に循環流が流入することで、主流と当該循環流が混合して複雑な空気の流れが発生し、その結果動翼にかかる負荷が増大して効率が低下する、といった問題の発生を抑制できる。この結果、高効率な電動送風機を実現できる。さらにこの電動送風機を搭載することにより、高効率な電気掃除機を得ることができる。
[規則91に基づく訂正 31.05.2017]
本発明の実施の形態を示す電気掃除機の模式図である。
本発明の実施の形態における電動送風機の鉛直方向の断面模式図である。
本発明の実施の形態における電動送風機の一部を示す鉛直方向の断面模式図である。
本発明の実施の形態における遠心羽根車の斜視模式図である。
本発明の実施の形態における遠心羽根車の動翼の一部を示す鉛直方向の断面模式図である。
図5に示した動翼の変形例の一部を示す鉛直方向の断面模式図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰り返さない。
<本実施形態に係る電気掃除機の構成>
図1は本発明の実施形態に係る電気掃除機の模式図である。図1において、本電気掃除機は、電気掃除機本体1と、吸込具4と、集塵部5と、電動送風機6と排出口7とを備える。吸込具4は、電気掃除機本体1と管路としてのホース2および延長パイプ3で連結され、被清掃部の空気を吸引する。ホース2は電気掃除機本体1に接続される。延長パイプ3は、ホース2の先端側に接続される。吸込具4は延長パイプ3の先端部に接続される。
図1は本発明の実施形態に係る電気掃除機の模式図である。図1において、本電気掃除機は、電気掃除機本体1と、吸込具4と、集塵部5と、電動送風機6と排出口7とを備える。吸込具4は、電気掃除機本体1と管路としてのホース2および延長パイプ3で連結され、被清掃部の空気を吸引する。ホース2は電気掃除機本体1に接続される。延長パイプ3は、ホース2の先端側に接続される。吸込具4は延長パイプ3の先端部に接続される。
集塵部5は、電気掃除機本体1内部に設けられ、吸込具4と連通し、吸引した空気の塵を収納する。電動送風機6は、電気掃除機本体1内部に設けられ、吸込具4から集塵部5へと空気を吸引する。電動送風機6は、後述する本発明の実施形態に係る電動送風機である。排出口7は、電気掃除機本体1外側に設けられ、集塵部5で集塵された後の空気を電気掃除機本体1の外へ排出する。排出口7は、図1に示すように電気掃除機本体1の後方に設けられている。
電気掃除機本体1の側部には、走行方向後側に後部車輪8が配置されている。電気掃除機本体1の下部には、走行方向前側に前部車輪(図示せず)が設けられている。
<本実施形態に係る電動送風機の構成>
図2は本発明の実施形態に係る電動送風機の鉛直方向の断面模式図である。図2において、矢印は空気の流れを示している。図3は、図2に示した電動送風機の一部を示す鉛直方向の断面模式図である。図4は、図2に示した電動送風機を構成する遠心羽根車の斜視模式図である。図5は、本発明の実施の形態における遠心羽根車の動翼の一部を示す鉛直方向の断面模式図である。
図2は本発明の実施形態に係る電動送風機の鉛直方向の断面模式図である。図2において、矢印は空気の流れを示している。図3は、図2に示した電動送風機の一部を示す鉛直方向の断面模式図である。図4は、図2に示した電動送風機を構成する遠心羽根車の斜視模式図である。図5は、本発明の実施の形態における遠心羽根車の動翼の一部を示す鉛直方向の断面模式図である。
図2~図5に示すように、本発明の実施形態に係る電動送風機6は、遠心羽根車11とファンカバー16と電動部9とを備える。遠心羽根車11は、表面を有する円板状のハブ23、円環状のシュラウド24、および複数の動翼25を含む。シュラウド24はハブ23の表面に面する。動翼25は、ハブ23とシュラウド24との間においてシュラウド24の円周方向に複数設けられる。動翼25はハブ23およびシュラウド24に連結される。ファンカバー16は、遠心羽根車11を内包するように、遠心羽根車11の軸方向においてシュラウド24より外側に設置される。電動部9は、遠心羽根車11を回転させる。電動部9は、電動送風機6の内部に配置される。電動部9はシャフト10を含む。遠心羽根車11はシャフト10に固定されている。電動部9はシャフト10を回転させることにより、遠心羽根車11を回転駆動する。電動部9はたとえばモータなどの電動機である。
電動部9と遠心羽根車11の間には、ディフューザ15が配置されている。ディフューザ15は、複数の静翼12と、複数の戻り静翼13と、主板14とを含む。複数の静翼12は、遠心羽根車11の外周側に配置されている。戻り静翼13は、シャフト10の延在方向である回転軸方向において静翼12と隣接するように配置されている。主板14は、静翼12と戻り静翼13との間に位置し、静翼12と戻り静翼13とを連結する。
遠心羽根車11の上部には、上述のようにファンカバー16が設けられている。ファンカバー16は、遠心羽根車11およびディフューザ15の静翼12を内包する。ファンカバー16の外径は、静翼12の外径よりも大きい。ファンカバー16の中央部には、遠心羽根車11の回転軸上に中心点を有する開口部としてのベルマウス18が形成されている。ここで、ベルマウス18の中心点とは、ベルマウス18の外周縁の平面形状が円形状であれば当該外周縁により構成される円の中心点である。また、ベルマウス18の外周縁の平面形状が円形状以外の形状(たとえば多角形状)である場合、ベルマウス18の中心点は当該平面形状の重心としてもよい。また、回転軸上に中心点を有するとは、回転軸と中心点とが重なる場合のみならず、たとえば回転軸を中心とした半径5mmの円柱状の領域内に中心点が含まれる場合をも意味する。また、異なる観点から言えば、ベルマウス18は、遠心羽根車11の吸込口17に対向する位置に設けられている。また異なる観点から言えば、ファンカバー16には、遠心羽根車11の回転軸上に中心点を有するベルマウス18が形成されている。ファンカバー16とディフューザ15の間には、静翼12の外周側において静翼12から戻り静翼13側への気体の流路となる隙間21が設けられている。
[規則91に基づく訂正 31.05.2017]
遠心羽根車11の動翼25は、図3に示すようにベルマウス18の内部に位置する第1部分36を含む。第1部分36は、ファンカバー16におけるベルマウス18の内壁と対向する端面36Aを有する。シュラウド24において、回転軸側に位置する第2部分34は、第1部分36の端面36Aと対向するように配置される。第2部分34は、図3の右端に位置する一点鎖線で示される回転軸に沿った方向に延びるように形成されている。シュラウド24において、第2部分34は図4に示すように環状の平面形状を有する。ベルマウス18の内壁は、端面36Aと第2部分34との間に位置する。また異なる観点から言えば、動翼25の第1部分36の端面36Aとシュラウド24の第2部分34とにより挟まれた領域は溝部35を構成する。この溝部35の内部にベルマウス18の内壁が位置している。ベルマウス18の内壁は、シュラウド24の第2部分34に沿って延びている。また、ベルマウス18の内壁は、ファンカバー16の内周側の端部である。ベルマウス18の内壁は第1部分36の端面36Aに沿って延びている。第1部分36の頂面36Bの位置は、ハブ23から見てベルマウス18の内壁の下端18Aより遠い位置に配置されている。つまり、動翼25の第1部分36は、ファンカバー16のベルマウス18の外周縁より内側に位置するとともに、ベルマウス18の壁部の下端より上方に延在している。
遠心羽根車11の動翼25は、図3に示すようにベルマウス18の内部に位置する第1部分36を含む。第1部分36は、ファンカバー16におけるベルマウス18の内壁と対向する端面36Aを有する。シュラウド24において、回転軸側に位置する第2部分34は、第1部分36の端面36Aと対向するように配置される。第2部分34は、図3の右端に位置する一点鎖線で示される回転軸に沿った方向に延びるように形成されている。シュラウド24において、第2部分34は図4に示すように環状の平面形状を有する。ベルマウス18の内壁は、端面36Aと第2部分34との間に位置する。また異なる観点から言えば、動翼25の第1部分36の端面36Aとシュラウド24の第2部分34とにより挟まれた領域は溝部35を構成する。この溝部35の内部にベルマウス18の内壁が位置している。ベルマウス18の内壁は、シュラウド24の第2部分34に沿って延びている。また、ベルマウス18の内壁は、ファンカバー16の内周側の端部である。ベルマウス18の内壁は第1部分36の端面36Aに沿って延びている。第1部分36の頂面36Bの位置は、ハブ23から見てベルマウス18の内壁の下端18Aより遠い位置に配置されている。つまり、動翼25の第1部分36は、ファンカバー16のベルマウス18の外周縁より内側に位置するとともに、ベルマウス18の壁部の下端より上方に延在している。
図4および図5に示すように、第1部分36は、回転軸方向に対して動翼25の回転方向Rに向けて傾斜角度θだけ傾斜した傾斜部26を含む。ここで、傾斜角度θは、遠心羽根車11の回転軸方向と、傾斜部26の厚み方向の中央部を通る線分とのなす角度をいう。なお、図4における破線矢印Rが動翼25の回転方向Rを示している。
電動送風機6の側面には、ファンカバー16と連結し、戻り静翼13を内包するブラケット19が配置されている。また、電動送風機6の側面には、ブラケット19に連結し、電動部9を内包するモータフレーム20が設けられている。モータフレーム20には、遠心羽根車11、ディフューザ15、電動部9を通過した空気が吐出される吐出孔22が数箇所設けられている。
<電動送風機の作用効果>
図2~図5のような構成とすれば、動翼25において空気の流れ方向における上流側に位置する第1部分36より外周側(下流側)にファンカバー16の開口部としてのベルマウス18の内壁が位置する。このベルマウス18の内壁とシュラウド24の第2部分34との隙間は、図3の矢印41に示すように遠心羽根車出口から遠心羽根車入口へ再流入する空気(循環流)の流路となっている。そのため、上記循環流は、動翼25の第1部分36より下流側から遠心羽根車に流入する。したがって、動翼25の第1部分36より上流側に循環流が流入することで、図3の矢印42で示される主流と当該循環流が混合して複雑な空気の流れが発生する、といった現象の発生を防止できる。そのため、このような複雑な空気の流れが動翼25の上流側で発生する場合に比べて、動翼25の前縁(第1部分36の縁部)における衝突損失を低減できる。その結果、動翼25にかかる負荷を低減でき、高効率な電動送風機6を実現できる。さらにこの電動送風機6を搭載することにより、高効率な電気掃除機を得ることができる。
図2~図5のような構成とすれば、動翼25において空気の流れ方向における上流側に位置する第1部分36より外周側(下流側)にファンカバー16の開口部としてのベルマウス18の内壁が位置する。このベルマウス18の内壁とシュラウド24の第2部分34との隙間は、図3の矢印41に示すように遠心羽根車出口から遠心羽根車入口へ再流入する空気(循環流)の流路となっている。そのため、上記循環流は、動翼25の第1部分36より下流側から遠心羽根車に流入する。したがって、動翼25の第1部分36より上流側に循環流が流入することで、図3の矢印42で示される主流と当該循環流が混合して複雑な空気の流れが発生する、といった現象の発生を防止できる。そのため、このような複雑な空気の流れが動翼25の上流側で発生する場合に比べて、動翼25の前縁(第1部分36の縁部)における衝突損失を低減できる。その結果、動翼25にかかる負荷を低減でき、高効率な電動送風機6を実現できる。さらにこの電動送風機6を搭載することにより、高効率な電気掃除機を得ることができる。
また、上述した電動送風機6では、第1部分36は、ファンカバー16におけるベルマウス18の内壁と対向する端面36Aを有する。シュラウド24において、回転軸側に位置する第2部分34は、第1部分36の端面36Aと対向するように配置される。ベルマウス18の内壁は、端面36Aと第2部分34との間に位置する。このような構成とすることで、循環流が遠心羽根車に流入する経路を、図3の矢印41に示すようにシュラウド24の第2部分34とベルマウス18の内壁との間の狭い領域とすることができる。このため、第2部分34とベルマウス18の内壁との間の距離を十分狭く設定することで、循環流の流入量を低減することができる。たとえば、当該距離を0.1mm以上0.3mm以下とすることができる。このようにすれば、動翼25にかかる負荷を確実に低減できる。
また、上述した電動送風機6では、ベルマウス18の内壁は、シュラウド24の第2部分34に沿って延びている。この場合、ベルマウス18の内壁と第2部分34との間の隙間における流通抵抗を高めることができるため、当該隙間からの循環流の流入量を効果的に低減できる。たとえば、図3に示すように回転軸に沿った方向における第2部分34とベルマウス18の内壁との対向する領域の長さを、1mm以上5mm以下、より好ましくは2mm以上4mm以下とすることができる。
また、上述した電動送風機6では、第1部分36は、回転軸方向に対して動翼25の回転方向Rに向けて傾斜角度θだけ傾斜した傾斜部26を含む。そして、図5に示すように、傾斜角度θを、傾斜部26の延在方向が動翼入口相対速度(動翼の周速と動翼入口絶対速度を合成したもの)の方向に合うように設定することができる。この場合、動翼25前縁と主流の衝突損失を低減し、動翼25にかかる負荷を低減することができる。
<電気掃除機の動作および作用効果>
次に電気掃除機の動作について説明する。
次に電気掃除機の動作について説明する。
上述のように構成された電気掃除機は、電動部9に電力が供給されると、シャフト10が回転する。このシャフト10が回転することにより、シャフト10に取付けられた遠心羽根車11が回転し、吸込口17から空気を吸引する。これにより、電気掃除機本体1に連結されたホース2、延長パイプ3、吸込具4を通じて、被清掃面の空気が電気掃除機本体1に吸引される。電気掃除機本体1に吸引された空気は、集塵部5において集塵される。その後、集塵部5から排出された空気は、電動送風機6のベルマウス18を通り、遠心羽根車11の吸込口17から吸引される。遠心羽根車11に吸引された空気は、遠心羽根車11により昇圧、増速され、旋回しながら径方向外側へ向かう。遠心羽根車11から吐出された空気は、一部がシュラウド24とファンカバー16の隙間を通って遠心羽根車11の吸込口へ再流入する循環流となる。一方、遠心羽根車11から吐出された空気の大部分は、ディフューザ15の静翼12の翼間で減速、昇圧される。その後、空気はディフューザ15とファンカバー16の隙間21を通る。さらに、空気は戻り静翼13により電動部9側に導かれ、電動部9を冷却する。その後、モータフレーム20に設けられた吐出孔22から電動送風機の外側へ空気は排出される。そして、掃除機本体1に設けられた排出口7から電気掃除機本体1の外側へ空気が排出される。
上述した電気掃除機では、図2~図5に示したような構成の電動送風機6を用いているため、遠心羽根車11から空気が吐出された後、シュラウド24とファンカバー16との隙間を通って遠心羽根車11に再流入する空気が、動翼25の中間部(溝部35)から隣接する動翼25の間の空間に供給される。このため、再流入する空気が動翼25の上流側において主流の空気の流れを乱すことが無い。したがって、主流の空気の流れの乱れにより動翼25への負荷が増大する、という問題の発生を抑制できる。この結果、高効率な電動送風機および電気掃除機を得ることができる。また、上記のような構成の電動送風機6では、遠心羽根車11から吐出された空気の流れが、静翼12のファンカバー16側に流入しやすくなる。このため、静翼12において減速、昇圧しやすくなるので、高静圧、高効率な電動送風機を備える電気掃除機を得ることができる。
<電動送風機の変形例の構成および作用効果>
図6は本発明の実施の形態の変形例における動翼25の鉛直方向の断面模式図である。図6に示す動翼25を含む電動送風機は、基本的には図2~図5に示した電動送風機と同様の構成を備えるが、動翼25の傾斜部26の形状が異なっている。具体的には、上記電動送風機の動翼では、傾斜部26においてシュラウド24(図3参照)側の部分26Cは、回転軸方向に対する第1の傾斜角度θ1を有する。傾斜部26において上記部分26Cよりハブ23側の部分26Bは、回転軸方向に対する第2の傾斜角度θ2を有する。第1の傾斜角度θ1は第2の傾斜角度θ2より大きい。また、傾斜部26において上記部分26Bよりハブ23側の部分26Aは、回転軸方向に対する第3の傾斜角度を有する。第3の傾斜角度は、たとえば0°である。このため、第1の傾斜角度θ1は第3の傾斜角度より大きい。また、第2の傾斜角度θ2も第3の傾斜角度より大きい。なお、第3の傾斜角度は第1及び第2の傾斜角度より小さければ任意の値を選択できる。
図6は本発明の実施の形態の変形例における動翼25の鉛直方向の断面模式図である。図6に示す動翼25を含む電動送風機は、基本的には図2~図5に示した電動送風機と同様の構成を備えるが、動翼25の傾斜部26の形状が異なっている。具体的には、上記電動送風機の動翼では、傾斜部26においてシュラウド24(図3参照)側の部分26Cは、回転軸方向に対する第1の傾斜角度θ1を有する。傾斜部26において上記部分26Cよりハブ23側の部分26Bは、回転軸方向に対する第2の傾斜角度θ2を有する。第1の傾斜角度θ1は第2の傾斜角度θ2より大きい。また、傾斜部26において上記部分26Bよりハブ23側の部分26Aは、回転軸方向に対する第3の傾斜角度を有する。第3の傾斜角度は、たとえば0°である。このため、第1の傾斜角度θ1は第3の傾斜角度より大きい。また、第2の傾斜角度θ2も第3の傾斜角度より大きい。なお、第3の傾斜角度は第1及び第2の傾斜角度より小さければ任意の値を選択できる。
このような構成を備えることにより、図1~図5に示した電動送風機と同様に、動翼25にかかる負荷を効果的に低減できる。
[規則91に基づく訂正 31.05.2017]
ここで、動翼25に流入する主流は、一般的にハブ23側に流入しやすい。そのため、シュラウド24側へ流入する風量は少なくなる。シュラウド24側の流入風量が小さいと、シュラウド24側の絶対速度が小さくなる。この結果、シュラウド24側の相対速度は、ハブ23側の相対速度よりも径方向に向くこととなる。図5や図6に示した動翼25の傾斜部26は、ハブ23側での傾斜角度よりもシュラウド24(図3参照)側の傾斜角度θが大きく、径方向にむいているため、空気の流れに動翼25の前縁形状が沿うことになる。このため、動翼25のシュラウド24側において、動翼25前縁と主流の衝突損失を低減し、動翼25にかかる負荷を効果的に低減することができる。
ここで、動翼25に流入する主流は、一般的にハブ23側に流入しやすい。そのため、シュラウド24側へ流入する風量は少なくなる。シュラウド24側の流入風量が小さいと、シュラウド24側の絶対速度が小さくなる。この結果、シュラウド24側の相対速度は、ハブ23側の相対速度よりも径方向に向くこととなる。図5や図6に示した動翼25の傾斜部26は、ハブ23側での傾斜角度よりもシュラウド24(図3参照)側の傾斜角度θが大きく、径方向にむいているため、空気の流れに動翼25の前縁形状が沿うことになる。このため、動翼25のシュラウド24側において、動翼25前縁と主流の衝突損失を低減し、動翼25にかかる負荷を効果的に低減することができる。
以上のように、本実施形態の電動送風機6は、シュラウド24とファンカバー16の隙間を流れる循環流を、シール部材を用いて防止するのではなく、シュラウド24とファンカバー16の形状や位置関係で抑制する。さらに、循環流が動翼25の翼間に流入し、動翼25前縁に衝突することがない。このため、経年劣化による動翼25の負荷低減効果の減少が少なく、長期間に渡り性能を維持することができる。
上記のような電動送風機は、家庭用または業務用の電気掃除機に限られず、ハンドドライヤーなど電動送風機を用いた任意の機器に適用できる。この結果、高効率および長寿命な機器を実現できる。
以上のように本発明の実施の形態について説明を行ったが、上述の実施の形態を様々に変形することも可能である。また、本発明の範囲は上述の実施の形態に限定されるものではない。本発明の範囲は、請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むことが意図される。
本発明は、家庭用および業務用電気掃除機、ハンドドライヤーなど、電動送風機を用いた機器に有利に適用できる。
1 電気掃除機本体、2 ホース、3 延長パイプ、4 吸込具、5 集塵部、6 電動送風機、7 排出口、8 後部車輪、9 電動部、10 シャフト、11 遠心羽根車、12 静翼、13 戻り静翼、14 主板、15 ディフューザ、16 ファンカバー、17 吸込口、18 ベルマウス、18A 下端、19 ブラケット、20 モータフレーム、21 隙間、22 吐出孔、23 ハブ、24 シュラウド、25 動翼、26 傾斜部、26A~26C 部分、34 第2部分、35 溝部、36 第1部分、36A 端面、36B 頂面、41,42 矢印。
Claims (6)
- 互いに連結された、表面を有する円板状のハブ、円環状のシュラウド、および複数の動翼を含む遠心羽根車を備え、
前記シュラウドは前記表面に面し、
前記動翼は、前記ハブと前記シュラウドとの間に前記シュラウドの円周方向に複数設けられ、前記ハブおよび前記シュラウドに連結され、さらに、
前記遠心羽根車を内包するように、前記遠心羽根車の回転軸方向において前記シュラウドより外側に設置されたファンカバーを備え、
前記ファンカバーは前記回転軸上に中心点を有する開口部を有し、さらに、
前記遠心羽根車を回転させる電動部を備え、
前記動翼は、前記開口部の外周縁の内側に位置する第1部分を含む、電動送風機。 - 前記第1部分は、前記ファンカバーにおける前記開口部の内壁と対向する端面を有し、
前記シュラウドにおいて、前記回転軸側に位置する第2部分は、前記第1部分の端面と対向するように配置され、
前記開口部の前記内壁は、前記端面と前記第2部分との間に位置する、請求項1に記載の電動送風機。 - 前記開口部の前記内壁は、前記シュラウドの前記第2部分に沿って延びている、請求項2に記載の電動送風機。
- 前記第1部分は、前記回転軸方向に対して前記動翼の回転方向に向けて傾斜した傾斜部を含む、請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の電動送風機。
- 前記傾斜部において前記シュラウド側の部分は、前記回転軸方向に対する第1の傾斜角度を有し、
前記傾斜部において前記ハブ側の部分は、前記回転軸方向に対する第2の傾斜角度を有し、
前記第1の傾斜角度は前記第2の傾斜角度より大きい、請求項4に記載の電動送風機。 - 電気掃除機本体と、
電気掃除機本体と管路で連結され、被清掃部の空気を吸引する吸込具と、
前記電気掃除機本体内部に設けられ、前記吸込具と連通し、吸引した空気の塵を収納する集塵部と、
前記電気掃除機本体内部に設けられ、前記吸込具から前記集塵部へと空気を吸引する、請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の電動送風機と、
前記電気掃除機本体外側に設けられ、前記集塵部で集塵された後の空気を前記電気掃除機本体の外へ排出する排出口とを備えた、電気掃除機。
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